(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179844
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】点検時撮影位置推定システムおよびそのプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 7/18 20060101AFI20231213BHJP
G06T 7/70 20170101ALI20231213BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20231213BHJP
【FI】
H04N7/18 K
G06T7/70 A
G08G1/00 X
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022092692
(22)【出願日】2022-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111121
【弁理士】
【氏名又は名称】原 拓実
(74)【代理人】
【識別番号】100118474
【弁理士】
【氏名又は名称】寺脇 秀▲徳▼
(74)【代理人】
【識別番号】100141911
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 譲
(72)【発明者】
【氏名】坂本 直弥
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 健司
(72)【発明者】
【氏名】三浦 崇広
(72)【発明者】
【氏名】菱沼 朋美
(72)【発明者】
【氏名】田副 佑典
(72)【発明者】
【氏名】相川 徹郎
【テーマコード(参考)】
5C054
5H181
5L096
【Fターム(参考)】
5C054CA04
5C054CC02
5C054FC12
5C054FC14
5C054FE13
5C054HA05
5H181AA27
5H181BB13
5H181CC04
5H181FF10
5H181FF22
5H181FF27
5H181FF32
5L096CA04
5L096FA09
5L096GA51
(57)【要約】
【課題】カメラで点検施設内を撮影するだけで、点検時の最適撮影位置を推定することが可能な点検時撮影位置推定システムを提供することである。
【解決手段】実施形態の点検時撮影位置推定システムは、点検施設内の第1特徴点と前記第1特徴点の施設内位置とを記録する特徴点記録部と、前記第1特徴点の施設内位置に基づいて、前記点検施設内を撮影した映像から抽出された第2特徴点の施設内位置を推定する特徴点比較部と、前記第2特徴点の施設内位置に基づいて前記映像を撮影した施設内位置を推定する撮影位置推定部と、前記映像中の点検対象を検出し、前記撮影した施設内位置に基づいて前記点検対象の施設内位置を推定する点検対象検出部と、前記点検対象の施設内位置と点検用カメラの仕様とに基づいて、前記点検対象の点検が可能な映像を撮影できる最適撮影位置を推定する最適撮影位置推定部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
点検施設内の第1特徴点と前記第1特徴点の施設内位置とを記録する特徴点記録部と、
前記第1特徴点の施設内位置に基づいて、前記点検施設内を撮影した映像から抽出された第2特徴点の施設内位置を推定する特徴点比較部と、
前記第2特徴点の施設内位置に基づいて前記映像を撮影した施設内位置を推定する撮影位置推定部と、
前記映像中の点検対象を検出し、前記撮影した施設内位置に基づいて前記点検対象の施設内位置を推定する点検対象検出部と、
前記点検対象の施設内位置と点検用カメラの仕様とに基づいて、前記点検対象の点検が可能な映像を撮影できる最適撮影位置を推定する最適撮影位置推定部と、
を備える点検時撮影位置推定システム。
【請求項2】
前記点検対象検出部は、前記映像の複数のフレームにおける、前記撮影した施設内位置および前記点検対象の映像内位置に基づいて、前記点検対象の施設内位置を推定する請求項1に記載の点検時撮影位置推定システム。
【請求項3】
前記最適撮影位置推定部は、前記点検対象の位置にある複数の前記第1特徴点および前記第2特徴点の少なくとも1つを含む特徴点に基づいて、前記点検対象の正面を前記最適撮影位置として推定する請求項2に記載の点検時撮影位置推定システム。
【請求項4】
前記第1特徴点および前記第2特徴点の少なくとも1つを含む特徴点の施設内位置を、事前に生成した点検施設の3次元点に基づいて補正する位置補正部をさらに備える請求項2に記載の点検時撮影位置推定システム。
【請求項5】
前記最適撮影位置の密度を評価する評価部をさらに備え、
前記最適撮影位置推定部は、前記最適撮影位置の密度が所定以上の場合には複数の前記点検対象を同時に撮影可能な最適撮影位置を推定する請求項1に記載の点検時撮影位置推定システム。
【請求項6】
前記最適撮影位置において撮影された映像から前記第2特徴点を抽出し、前記第2特徴点の密度を評価する評価部をさらに備え、
前記最適撮影位置推定部は、前記第2特徴点が所定の密度未満となるような最適撮影位置を推定する請求項1に記載の点検時撮影位置推定システム。
【請求項7】
前記最適撮影位置において撮影された映像のうち、輝度が閾値以上である領域の割合を評価する評価部をさらに備え、
前記最適撮影位置推定部は、輝度が閾値以上である領域が所定の割合未満となるような最適撮影位置を推定する請求項1に記載の点検時撮影位置推定システム。
【請求項8】
前記最適撮影位置を現場情報と重畳して表示する表示部をさらに備える請求項1から7いずれかに記載の点検時撮影位置推定システム。
【請求項9】
前記表示部は、前記点検対象のうち点検が不要な点検対象の前記最適撮影位置を削除可能な請求項8に記載の点検時撮影位置推定システム。
【請求項10】
前記現場情報に記載された点検対象の名称を前記点検対象に紐づける位置補正部をさらに備え、
前記表示部は、前記名称をさらに重畳して表示する請求項8に記載の点検時撮影位置推定システム。
【請求項11】
コンピュータに、
点検施設内の第1特徴点と前記第1特徴点の施設内位置とを記録する機能と、
前記第1特徴点の施設内位置に基づいて、前記点検施設内を撮影した映像から抽出された第2特徴点の施設内位置を推定する機能と、
前記第2特徴点の施設内位置に基づいて前記映像を撮影した施設内位置を推定する機能と、
前記映像中の点検対象を検出し、前記撮影した施設内位置に基づいて前記点検対象の施設内位置を推定する機能と、
前記点検対象の施設内位置と点検用カメラの仕様とに基づいて、前記点検対象の点検が可能な映像を撮影できる最適撮影位置を推定する機能と、
を実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、点検時撮影位置推定システムおよびそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
発電プラントや工場では、安全に運転するために、膨大な数の機器の保守点検を定期的に行っている。従来の保守点検は、現場で点検員が確認した結果を手書き記録し、事務所で点検記録を作成するなど、人手による作業が多く、近年は作業の省力化を図る取り組みが行われている。モバイル端末を利用し点検員を支援するサービスなどがあるが、遠隔地や災害時などは人が現場にアクセスすることが困難である。そこで、ロボットやドローンなどによる自動点検の検討が進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-89560号公報
【特許文献2】特開2019-32218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
人手で行っているメータの数値確認等をロボットやドローン等に搭載されたカメラで行うには、解像度が十分にある位置からメータ等の点検対象を撮影する必要がある。
【0005】
また、ロボットやドローンによる発電プラントや工場をはじめとする点検施設の自動点検、すなわち、ロボットやドローンが点検対象まで移動して点検を行うためには、ロボットやドローンなどの点検用走行経路を設定する必要がある。その経路設定には、点検対象を点検するに適した撮影位置を考慮することが必要である。しかし、点検施設の数多くの点検箇所の夫々について撮影位置を特定するのは非常に手間がかかる。
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、カメラで点検施設内を撮影するだけで、点検時の最適撮影位置を推定することが可能な点検時撮影位置推定システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、実施形態の点検時撮影位置推定システムは、点検施設内の第1特徴点と前記第1特徴点の施設内位置とを記録する特徴点記録部と、前記第1特徴点の施設内位置に基づいて、前記点検施設内を撮影した映像から抽出された第2特徴点の施設内位置を推定する特徴点比較部と、前記第2特徴点の施設内位置に基づいて前記映像を撮影した施設内位置を推定する撮影位置推定部と、前記映像中の点検対象を検出し、前記撮影した施設内位置に基づいて前記点検対象の施設内位置を推定する点検対象検出部と、前記点検対象の施設内位置と点検用カメラの仕様とに基づいて、前記点検対象の点検が可能な映像を撮影できる最適撮影位置を推定する最適撮影位置推定部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る自動点検支援システムの構成を示すブロック図。
【
図4】第1実施形態に係る最適撮影位置表示装置の表示例を示す図。
【
図5】第1実施形態に係る点検時撮影位置推定システムの処理例を示すフローチャート。
【
図6】第1実施形態に係る点検時撮影位置推定システムの変形例1の処理例を示すフローチャート。
【
図7】第1実施形態に係る自動点検支援システムの変形例2の構成を示すブロック図。
【
図8】第1実施形態に係る点検時撮影位置推定システムの変形例2の処理例を示すフローチャート。
【
図9】第1実施形態に係る点検時撮影位置推定システムの変形例3の処理例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、発明を実施するための実施形態について説明する。プラント等の点検施設を自動点検する際には、解像度が十分な位置からメータ等の点検対象を撮影する必要がある。そのためには点検対象の位置をあらかじめ登録する必要があり、この登録には手間がかかる。実施形態に係る点検時撮影位置推定システムは、点検施設をカメラで撮影するだけで、点検対象の位置と、点検対象を撮影する最適な位置とを推定することを可能にする。
【0010】
点検時撮影位置推定システム20は、まずあらかじめ記録された第1特徴点と撮影した映像中の第2特徴点とから、映像が撮影された撮影位置を推定する。次に、撮影位置と映像内における点検対象の位置とから、点検施設内における点検対象の位置を推定する。そして、点検施設内における点検対象の位置と点検用カメラの仕様とから、点検対象の最適撮影位置を推定する。以下、自動点検支援システム1の詳細について説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る自動点検支援システムの構成を示すブロック図である。自動点検支援システム1は、撮影部10と、点検時撮影位置推定システム20とを備える。撮影部10と点検時撮影位置推定システム20とは例えば無線通信等により接続されており、相互に情報通信を行ってよい。主な情報通信としては、撮影部10が撮影した映像を、点検時撮影位置推定システム20に送信する。
【0012】
撮影部10は、例えば移動体に搭載されたカメラである。なお、撮影部10は動画だけでなく所定の時間間隔ごとに静止画像を撮影してもよい。以下では、動画や静止画像、動画のある時点での静止画像を含めて映像と呼称する。例えば、撮影部10は、移動可能な車輪および移動機構を備えるロボット、飛行可能なドローン、または作業員等に搭載・保持され任意の経路を移動しながら撮影するものとする。撮影部10が撮影した映像は、点検時撮影位置推定システム20が備える映像記録装置61に送信して記録する。
【0013】
点検時撮影位置推定システム20は、記憶部60と、撮影位置推定部30と、点検対象検出部40と、最適撮影位置推定部50とを備える。記憶部60と、撮影位置推定部30と、点検対象検出部40と、最適撮影位置推定部50とは、例えば無線通信により接続されており、相互に情報通信を行ってよい。
【0014】
記憶部60は、例えばRAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク等により実現され、点検時撮影位置推定システム20が実行する各種の処理プログラムを記憶する。記憶部60は、例えば、映像記録装置61と、特徴点記録装置62と、検出結果記録装置63と、最適撮影位置記録装置64とを有する。
【0015】
映像記録装置61は、撮影部10において撮影した映像を記録する。
【0016】
特徴点記録装置62は、点検施設内の特徴点とともに、各特徴点の点検施設内の位置を示す、点検施設内の任意の位置を原点とした3次元座標を記録する。以下では、この点検施設内の位置を示す3次元座標を施設内位置と呼ぶ。また、特徴点記録装置62は、3Dレーザスキャナなどにより計測した特徴点を記録してもよい。以下では、特徴点記録装置62に記録された特徴点を第1特徴点とする。
【0017】
ここで、特徴点とは輝度の勾配や類似度から他の点と識別可能な特徴量を持つ点であり、例えば構造物の角等である。つまり、特徴点記録装置62は点検施設内の構造物を示す特徴点とその施設内位置を紐づけて記録する。
【0018】
検出結果記録装置63は、映像中における点検対象の位置を、その映像を撮影した撮影部10の撮影位置と対応付けて記録する。映像中における点検対象の位置は映像中における任意の点を原点とした2次元座標(以下、映像内位置と呼称する)であり、撮影位置は映像を撮影した撮影部10の施設内位置である。点検対象の映像内位置と撮影位置の施設内位置の対応付けについては、後述する。
【0019】
最適撮影位置記録装置64は、最適撮影位置推定部53において推定した最適撮影位置を記録する。最適撮影位置とは、読み取りすべきメータ等の点検対象を撮影範囲に含めるとともに、点検対象の数値等を読み取ることができる解像度の映像が撮影可能な、点検用カメラ(図示省略)の施設内位置と撮影姿勢のことである。
【0020】
撮影位置推定部30は、特徴点抽出装置31と、特徴点比較装置32と、撮影位置推定装置33と、距離測定装置34とを有する。
【0021】
特徴点抽出装置31は、撮影部10で得られた映像から、映像の輝度の勾配や類似度等を基に、映像中の特徴点を抽出する。特徴点は、例えば上述したように、施設内構造物、例えば制御盤の角等である。以下では、特徴点抽出装置31において抽出した特徴点を第2特徴点とする。
【0022】
特徴点比較装置32は、第1特徴点と第2特徴点とを比較する。その結果、各特徴点の特徴量の類似度から同じ物体に関する特徴点であると推定した場合には、それら特徴点を互いに関連付ける。
【0023】
撮影位置推定装置33は、第2特徴点のうち、特徴点比較装置32において関連付けられた特徴点に基づいて、撮影部10が映像を撮影した撮影位置を推定する。第1特徴点は、その特徴点の施設内位置とともに記録されている。そのため、特徴点比較装置32において関連付けられた第2特徴点の施設内位置は、関連付けられた第1特徴点の施設内位置によって推定できる。したがって、特徴点比較装置32は、撮影部10が撮影した撮影位置の施設内位置を推定することができる。
【0024】
距離測定装置34は、施設内位置が推定されていない第2特徴点の施設内位置を測定する。つまり、距離測定装置34は、第2特徴点のうち、類似した第1特徴点が特徴点記録装置62に記録されておらず、特徴点比較装置32において関連付けられなかった特徴点の施設内位置を、三角測量により算出する。三角測量では、
図2に示すように、同一の構造物100を異なる2か所から撮影した映像により、その構造物100の施設内位置を計測することができる。
図2の撮影部10から延びる直線は、撮影部10が撮影可能な画角を示している。したがって、同一の第2特徴点を撮影した映像の複数のフレームを利用して、三角測量によりその第2特徴点の施設内位置を算出する。算出した特徴点とその施設内位置は、特徴点記録装置62に記録する。
【0025】
ここで、第2特徴点とその施設内位置が特徴点記録装置62に記録された場合は、その第2特徴点は第1特徴点に含まれるものとする。
【0026】
点検対象検出部40は、点検対象検出装置41と、点検対象位置推定装置42とを有する。
【0027】
点検対象検出装置41は、撮影部10において取得した映像中の点検対象を検出する。ここで、点検対象とは点検対象のメータ等である。点検対象検出装置41は、点検対象に類似した画像から機械学習を利用して求められるモデル、または点検対象を事前に撮影したテンプレート等を利用する。そして、輝度の勾配や特徴点の類似度から、点検対象検出装置41は、映像中の点検対象が存在する領域と、点検対象の種類とを検出する。
【0028】
さらに、点検対象検出装置41は、
図3に示すように、映像内位置における点検対象が存在する領域の重心座標を算出する。
図3では、映像300上での点検対象200の重心201の2次元座標を(x
1, y
1)とした例を示している。算出された重心の2次元座標(映像内位置)は、撮影位置推定部30で推定した撮影位置と組み合わされて、検出結果記録装置63に記録される。
【0029】
点検対象位置推定装置42は、点検対象の施設内位置を三角測量により推定する。点検対象位置推定装置42は、検出結果記録装置63に記録された、点検対象の映像内位置とその撮影位置である施設内位置を、映像の複数のフレーム間で比較する。そして、複数のフレーム間で、同種類の点検対象が検出されており、さらにその点検対象の映像内位置が近傍かつ連続的に検出されていた場合は、それら点検対象は同一であると推定する。さらに、それら複数のフレームを利用して、その点検対象の施設内位置を三角測量により算出することで、点検対象の施設内位置を推定する。
【0030】
最適撮影位置推定部50は、最適撮影位置推定装置51と、評価装置52と、最適撮影位置表示装置53とを有する。
【0031】
最適撮影位置推定装置51は、点検対象位置推定装置42において推定した点検対象の施設内位置と、点検用カメラの仕様とに基づいて、点検対象が点検用カメラの撮影範囲に含まれる撮影位置と撮影姿勢を推定する。ここで、撮影位置と撮影姿勢は、自動点検を実現するために、撮影した映像によって点検対象を点検できるような映像を撮影できる撮影位置と撮影姿勢である。なお、点検用カメラの仕様とは例えば点検用カメラの解像度または画角等である。また、点検用カメラの撮影位置とは点検用カメラの施設内位置であり、点検用カメラの姿勢とは、点検用カメラの撮影方位と点検用カメラやレンズの傾斜角度である。したがって、点検対象を撮影範囲に含めるとともに、点検対象の数値等を読み取ることができる解像度の映像が撮影可能な、点検用カメラの施設内位置と姿勢を推定する。推定した点検用カメラの施設内位置と姿勢とを含む最適撮影位置は、最適撮影位置記録装置64に記録される。
【0032】
評価装置52は、最適撮影位置推定装置51において推定した最適撮影位置の近傍に、撮影を干渉する構造物があるかを評価する。具体的には、評価装置52は、推定した最適撮影位置の近傍の第1特徴点を抽出し、抽出した第1特徴点が所定の密度以上に存在している場合は、最適撮影位置における撮影を干渉する構造物があると評価する。干渉する構造物があると評価した場合は、最適撮影位置推定装置51は、その施設内位置を除外した最適撮影位置を推定する。
【0033】
最適撮影位置表示装置53は、例えばディスプレイ等であり、最適撮影位置記録装置64に記録された最適撮影位置と、点検施設の図面または3DCADデータ等の現場情報とを重畳して表示する。
【0034】
図4は、最適撮影位置表示装置53の表示例を示している。表示画面400は、現場情報410と、撮影位置リスト430と、削除ボタン440と、撮影映像450とを表示する。
【0035】
現場情報410は、
図4においては点検施設の平面図面である。現場情報410には、点検対象200a、200b、200c、200d、および最適撮影位置420a、420b、420c、420dを重畳して表示する。点検対象200a、200b、200c、200dと、最適撮影位置420a、420b、420c、420dとをそれぞれ結ぶ矢印は、点検対象と最適撮影位置の組み合わせを示している。つまり、例えば最適撮影位置420aは点検対象200aを点検するための最適撮影位置である。
【0036】
撮影位置リスト430は、最適撮影位置のリストを表示しており、作業員等が任意の最適撮影位置を選択可能となっている。
図4においては、最適撮影位置420bを選択しており、該当する最適撮影位置420bおよび点検対象200bが黒塗りとなることで、選択されたことが明確になっている。また、選択した最適撮影位置420bから撮影した点検対象200bの映像を撮影映像450として表示する。結果として、作業員等が任意の最適撮影位置から撮影した点検対象の映像を確認でき、最適撮影位置が適当かどうかや、点検対象の数値等を確認することができる。
【0037】
削除ボタン440は、点検が不要な点検対象の最適撮影位置を削除可能なインターフェースである。つまり、
図4において点検対象200bの点検が不要な場合は、最適撮影位置420bを選択した状態で削除ボタン440を選択すると、最適撮影位置記録装置64から最適撮影位置420bを削除することができる。
【0038】
図5は、第1実施形態に係る点検時撮影位置推定システムの処理例を示すフローチャートである。点検時撮影位置推定システム20は、まず撮影部10が点検施設内を撮影した映像を取得し、その撮影位置を推定する(ステップS100~ステップS104)。次に、映像中から点検対象を検出し、映像の撮影位置と点検対象の映像内位置とから点検対象の施設内位置を推定する(ステップS105~ステップS106)。そして、点検対象の施設内位置と点検用カメラの仕様とから最適撮影位置を推定し、最適撮影位置を表示する(ステップS106~ステップS109)。以下詳細を説明する。
【0039】
まず、撮影部10は移動しながら点検施設内の映像を撮影し、無線通信や有線通信等で映像記録装置61に記録する(ステップS100)。
【0040】
次に、特徴点比較装置32は、ステップS100において撮影した映像から特徴点を抽出する。そして、抽出した第2特徴点と、特徴点記録装置62に記録された第1特徴点とを比較する(ステップS101)。特徴点記録装置62に第2特徴点と類似している第1特徴点がある場合、類似している特徴点同士をその施設内位置とともに関連付ける。特徴点記録装置62に類似している第1特徴点がない場合、その第2特徴点はステップS103において施設内位置を算出する。ステップS103の詳細は後述する。そして、すべての第2特徴点について比較が完了するまで、ステップS101の処理を繰り返す。
【0041】
次に、撮影位置推定装置33が、ステップS101で関連付けた特徴点の施設内位置に基づいて、映像が撮影された施設内位置を推定する(ステップS102)。具体的には、特徴点抽出装置31において抽出された第2特徴点のうち、特徴点比較装置32において関連付けられた第2特徴点、すなわちその施設内位置が推定されている第2特徴点が撮影された撮影部10の施設内位置を、特徴点記録装置62に記録された第2特徴点の施設内位置に基づいて推定する。
【0042】
次に、ステップS101において関連付けられなかった第2特徴点の施設内位置を算出する(ステップS103)。具体的には、距離測定装置34が、ステップS102において推定した撮影部10の施設内位置に基づいて、同一の第2特徴点を抽出した映像の複数フレームを用いて三角測量によりその第2特徴点の施設内位置を算出する。そして、算出した第2特徴点とその施設内位置を特徴点記録装置62に記録する。
【0043】
次に、点検対象検出装置41は、点検対象の種類と、点検対象の映像内位置と、その点検対象が撮影された撮影部10の施設内位置とを検出する(ステップS104)。具体的には、映像中の第2特徴点から、機械学習により求められたモデルまたはテンプレート等を用いて点検対象の種類を検出する。そして、点検対象の重心を映像内位置として算出するとともに、その第2特徴点が撮影された位置でありステップS102において推定した撮影部10の施設内位置を組み合わせて検出結果記録装置63に記録する。
【0044】
次に、点検対象位置推定装置42は、点検対象の施設内位置を推定する(ステップS105)。具体的には、点検対象位置推定装置42が、ステップS104において検出結果記録装置63に記録された点検対象の種類と、点検対象の映像内位置と、点検対象が撮影された撮影部10の施設内位置とに基づいて、同一の点検対象を撮影した複数のフレームを利用して、三角測量により点検対象の施設内位置を推定する。
【0045】
次に、最適撮影位置推定装置51は、点検対象の最適撮影位置を推定する(ステップS106)。具体的には、最適撮影位置推定装置51が、ステップS105において推定した点検対象の施設内位置と、点検用カメラの仕様とに基づいて、点検対象の点検が可能な映像を撮影できる点検用カメラの施設内位置と、点検用カメラの姿勢とを最適撮影位置として推定する。推定した最適撮影位置は最適撮影位置記録装置64に記録する。
【0046】
次に、評価装置52は、推定した最適撮影位置に干渉がないかを評価する(ステップS107)。具体的には、最適撮影位置近傍の第1特徴点を抽出し、抽出した第1特徴点が所定の密度以上に存在していない場合は(ステップS107のYES)、最適撮影位置における撮影を干渉する構造物がないと評価し、ステップS108の処理に進む。抽出した第1特徴点が所定の密度以上に存在している場合は(ステップS107のNO)、最適撮影位置における撮影を干渉する構造物があると評価する。干渉する構造物があると評価した場合は、ステップS106に戻り、最適撮影位置推定装置51はその施設内位置を除外した最適撮影位置を推定する。
【0047】
次に、最適撮影位置表示装置53は、ステップS107において撮影を干渉する構造物がないと評価された最適撮影位置と、点検現場の図面または3DCADデータ等の現場情報とを重畳して表示する(ステップS108)。
【0048】
なお、点検対象位置推定装置42における三角測量による点検対象の施設内位置の推定には、複数の位置から点検対象を撮影した複数のフレームが必要であるが、特徴点記録装置62に記録された第1特徴点の施設内位置を用いて点検対象の施設内位置を推定してもよい。つまり、第1特徴点の施設内位置と、その映像の撮影位置である撮影部10の施設内位置と、点検対象の映像内位置とから、撮影部1の施設内位置を基準にした点検対象の方位を算出し、その方位に存在する第1特徴点の施設内位置を点検対象の施設内位置として推定してもよい。
【0049】
なお、最適撮影位置推定装置51は、点検対象の正面を最適撮影位置として推定してもよい。例えば、最適撮影位置推定装置51は、点検対象の第1特徴点の施設内位置を抽出し、抽出した第1特徴点の施設内位置から平面を算出することで、平面の法線方向かつ点検対象の点検が可能な映像を撮影できる位置の施設内位置を最適撮影位置として推定することができる。
【0050】
なお、最適撮影位置推定装置51は、複数の点検対象を同時に撮影可能な最適撮影位置を推定してもよい。つまり、評価装置52は、最適撮影位置記録装置64に記録された最適撮影位置の体積当たりの密度を評価し、所定の密度以上であると評価した場合には、同時に複数の点検対象を撮影可能な点検用カメラの施設内位置と姿勢とを最適撮影位置推定装置51に推定させてもよい。所定の密度未満であると評価した場合には、上記の処理は行わなくてよい。
【0051】
以上説明した実施形態によると、移動可能な撮影部1により映像を撮影するだけで、その映像を撮影した位置と、点検の点検対象の種類および施設内位置と、点検時に点検対象を撮影する最適撮影位置とを求め、それらを表示することができる。したがって、自動点検に必要な情報を容易に求め、点検対象の施設内位置を俯瞰的に確認可能となる。
【0052】
(変形例1)
第1実施形態に係る点検時撮影位置推定システム20の変形例について、第1実施形態と異なる点を主に説明する。変形例1は、推定した最適撮影位置における撮影を行い、ハレーションしている場合は最適撮影位置を変更してハレーションを防止する点で第1実施形態と異なる。
【0053】
変形例1においては、評価装置52が、第1実施形態と同様の処理に加えて、最適撮影位置において点検用カメラまたは撮影部10が撮影した映像について、輝度が閾値以上になっている割合を算出する。算出した割合が所定以上の場合は、映像がハレーションしていると評価し、最適撮影位置から事前に設定した値だけ点検用カメラまたは撮影部10の施設内位置と姿勢を変更して再度撮影する。以上の処理を繰り返し、ハレーションをしない最適撮影位置を推定する。
【0054】
図6は、変形例1における処理例のフローチャートである。ステップS200からステップS207は、第1実施形態におけるステップS100からステップS107と同様なため詳細な説明は省略する。
【0055】
点検用カメラまたは撮影部10は、ステップS207において、推定した干渉がない最適撮影位置において点検対象を撮影する。評価装置52は、撮影された映像の輝度が閾値以上になっている割合を算出する。所定の割合以上になっていない場合は(ステップS208のYES)、最適撮影位置におけるハレーションがないと評価し、ステップS209の処理に進む。所定の割合以上になっている場合は(ステップ208のNO)、最適撮影位置におけるハレーションがあると評価する。ハレーションがあると評価した場合は、最適撮影位置から、事前に設定した値だけ施設内位置と姿勢を変更して、点検用カメラまたは撮影部10によって点検対象を撮影し、ステップS208の評価に戻る。そして、ステップS208においてハレーションがないと評価された場合には、その撮影位置と撮影姿勢を最適撮影位置としてステップS209の処理に進む。
【0056】
次に、最適撮影位置表示装置53は、ステップS207およびステップS208において撮影を干渉する構造物およびハレーションがないと評価された最適撮影位置と、点検現場の図面またはCADデータ等の現場情報とを重畳して表示する(ステップS209)。
【0057】
点検対象は、ガラスのカバーなど光沢をもつ場合があり、ハレーションを起こして撮影した映像から数値等を正確に読み取れない可能性がある。したがって、上記のような評価装置52を備えることにより、第1実施形態と同様の効果に加えて、ハレーションを起こさずに点検対象を点検可能な映像を撮影可能な最適撮影位置を求めることができる。
【0058】
(変形例2)
第1実施形態に係る点自動点検支援システムの変形例について、第1実施形態と異なる点を主に説明する。変形例2は、
図7に示すように、点検時撮影位置推定システム20の最適撮影位置推定部53が、特徴点記録装置62に記録された第1特徴点と、事前に3Dレーザースキャナや3DCAD等により生成した3次元点とを比較し、対応する第1特徴点と3次元点との位置が合致するように施設内位置の原点や方位等を補正する位置補正装置54をさらに有する点で第1実施形態と異なる。
【0059】
変形例2においては、位置補正装置54が、特徴点記録装置62に記録された第1特徴点と、事前に3Dレーザースキャナや3DCAD等により生成した現場の3次元点とを比較する。そして、対応する第1特徴点と3次元点との施設内位置が合致するように、ICP等のアルゴリズムにより原点や方位等を補正する。最適撮影位置推定装置51は、補正した後に第1特徴点の施設内位置を用いて最適撮影位置を推定する。
【0060】
図8は、変形例2における処理例のフローチャートである。ステップS300からステップS305は、第1実施形態におけるステップS100からステップS105と同様なため詳細な説明は省略する。また、ステップS307からステップS309は、第1実施形態におけるステップS106からステップS108と同様なため、詳細な説明は省略する。つまり、変形例2においては、第1実施形態におけるステップS105とステップS106に対応する処理の間に、ステップS306が追加されている。
【0061】
位置補正装置54は、ステップS306において、特徴点記録装置62に記録された第1特徴点と、事前に生成した3次元点とを比較する。そして、対応する第1特徴点と3次元点との施設内位置が合致するように、原点や方位等を補正する。補正した第1特徴点の施設内位置は、特徴点記録装置62に記録され、ステップS307以降に使用される。
【0062】
特徴点記録装置62に記録された第1特徴点の密度は疎であることが多い。したがって、上記のような位置補正装置54を備えることにより、第1実施形態と同様の効果に加えて、点検対象位置推定装置42や最適撮影位置推定装置51の精度を向上させることができる。
【0063】
(変形例3)
第1実施形態に係る点検時撮影位置推定システムの変形例について、第1実施形態と異なる点を主に説明する。変形例3は、点検時撮影位置推定システムの最適撮影位置推定部53が、特徴点記録装置62に記録された第1特徴点と、現場の図面とを比較し、第1特徴点の施設内位置を補正するとともに点検対象がどのような名称の機器かを紐づける位置補正装置54をさらに有する点で第1実施形態と異なる。
【0064】
変形例3においては、位置補正装置54が、特徴点記録装置62に記録された第1特徴点を平面に変換した2次元座標を抽出し、現場の平面図面に投影する。そして、投影した第1特徴点によって形成される線分と、現場の平面図面に記載された線分とを比較し、第1特徴点の2次元座標が対応する現場の平面図面と合致するように、第1特徴点の2次元座標を補正する。さらに、現場の平面図面に記載された機器等の名称を、対応する点検対象に紐づける。つまり、点検対象検出部4において検出した点検対象の名称が、対応する現場の平面図面に記載された機器等の名称と紐づけられる。
【0065】
最適撮影位置推定装置51は、点検対象の名称に基づいて、最適撮影位置を推定してもよい。つまり、点検用カメラにおいて点検対象を撮影する際に、点検対象の種類に適した点検用カメラと点検対象との距離や角度等が既知である場合には、その距離や角度等を考慮して最適撮影位置を推定してもよい。
【0066】
最適撮影位置表示装置53は、最適撮影位置を点検現場の図面または3DCADデータ等の現場情報と重畳して表示する際に、点検対象の名称も重畳して表示してもよい。
【0067】
図9は、変形例3における処理例のフローチャートである。ステップS400からステップS405は、第1実施形態におけるステップS100からステップS105と同様なため詳細な説明は省略する。また、ステップS408からステップS410は、第1実施形態におけるステップS106からステップS108と同様なため、詳細な説明は省略する。つまり、変形例3においては、第1実施形態におけるステップS105とステップS106に対応する処理の間に、ステップS406およびステップS407が追加されている。
【0068】
位置補正装置54は、ステップS406において、特徴点記録装置62に記録された第1特徴点を、平面に変換し、第1特徴点の2次元座標を抽出する。抽出した第1特徴点の2次元座標を、現場の平面図面に投影する。そして、投影した第1特徴点によって形成される線分と、現場の平面図面に記載された線分とを比較し、第1特徴点の2次元座標が対応する平面図面と合致するように、第1特徴点の2次元座標を補正する。補正した第1特徴点の2次元座標は、3次元座標(施設内位置)に変換され、特徴点記録装置62に記録される。
【0069】
次に、位置補正装置54は、点検対象検出部40において検出した点検対象と、現場の平面図面に記載された機器等の名称とを比較し、点検対象に対応する機器等の名称を紐づける(ステップS407)。紐づけられた点検対象の名称は、検出結果記録装置63に記録される。
【0070】
検出結果記録装置63に記録された点検対象の種類は、詳細な分類がされていない場合がある。したがって、上記のような位置補正装置54を備えることにより、第1実施形態と同様の効果に加えて、点検対象の位置を現場の平面図面に記載された現場情報に基づいて補正するとともに、点検対象の名称を、現場の平面図面に記載された現場情報である機器等の名称と紐づけて表示することができる。つまり、点検対象位置推定装置42や最適撮影位置推定装置51の精度を向上させるとともに、点検対象により適した点検や処置等を作業員等が判断することができる。
【0071】
なお、本実施形態において、基準値(閾値)を用いた任意の値の判定は、「任意の値が基準値以上か否か」の判定でも良いし、「任意の値が基準値を超えているか否か」の判定でも良い。或いは、「任意の値が基準値以下か否か」の判定でも良いし、「任意の値が基準値未満か否か」の判定でも良い。また、基準値が固定されるものでなく、変化するものであっても良い。従って、基準値の代わりに所定範囲の値を用い、任意の値が所定範囲に収まるか否かの判定を行っても良い。また、予め装置に生じる誤差を解析し、基準値を中心として誤差範囲を含めた所定範囲を判定に用いても良い。
【0072】
なお、本実施形態のフローチャートにおいて、各ステップが直列に実行される形態を例示しているが、必ずしも各ステップの前後関係が固定されるものでなく、一部のステップの前後関係が入れ替わっても良い。また、一部のステップが他のステップと並列に実行されても良い。
【0073】
上述した実施形態で説明した点検時撮影位置推定システム20の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、制御部の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD-ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク部やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
【0074】
また、点検時撮影位置推定システム20の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
【0075】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0076】
1…自動点検支援システム、10…撮影部、20…点検時撮影位置推定システム、30…撮影位置推定部、31…特徴点抽出装置、32…特徴点比較装置、33…撮影位置推定装置、34…距離測定装置、40…対象検出部、41…点検対象検出装置、42…点検対象位置推定装置、50…撮影位置推定部、51…最適撮影位置推定装置、52…評価装置、53…最適撮影位置表示装置、54…位置補正装置、60…記憶部、61…映像記録装置、62…特徴点記録装置、63…検出結果記録装置、64…最適撮影位置記録装置、100…構造物、200、200a、200b、200c、200d…点検対象、201…重心、300…映像、400…表示画面、410…表示画面、420a、420b、420c、420d…最適撮影位置、430…撮影位置リスト、440…削除ボタン、450…撮影映像。