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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179931
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】撮像装置、カメラ及び携帯電子機器
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/00 20210101AFI20231213BHJP
   G02B 7/04 20210101ALI20231213BHJP
   G03B 17/17 20210101ALI20231213BHJP
   G03B 17/04 20210101ALI20231213BHJP
   G03B 9/02 20210101ALI20231213BHJP
   G03B 3/04 20210101ALI20231213BHJP
   H04N 23/57 20230101ALI20231213BHJP
   G03B 30/00 20210101ALN20231213BHJP
【FI】
G03B5/00 J
G02B7/04 Z
G03B17/17
G03B17/04
G03B9/02 Z
G03B3/04
H04N5/225 700
G03B30/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022092882
(22)【出願日】2022-06-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-19
(71)【出願人】
【識別番号】521553690
【氏名又は名称】エーエーシー オプティックス (ナンネイ) カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】色摩 和雄
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 高
【テーマコード(参考)】
2H044
2H080
2H101
2K005
5C122
【Fターム(参考)】
2H044BF01
2H080DD07
2H101BB07
2H101FF08
2K005CA02
2K005CA03
2K005CA04
2K005CA24
2K005CA44
2K005CA45
2K005CA53
5C122EA54
5C122GE05
5C122GE07
5C122GE11
5C122GE19
5C122HA82
(57)【要約】
【課題】本発明には、撮像装置、カメラ及び携帯電子機器が提供され、光学技術分野に関する。
【解決手段】当該像装置は、収容空間を有するケースと、ケース内に収容され、可動枠と可動枠に可動連結されるセンサコンポーネントを含む可動コンポーネントと、少なくとも部分的にケース内に収容され、光軸を有するレンズを含む固定コンポーネントと、可動コンポーネントと固定コンポーネントとを可動連結する第1コネクタと、可動コンポーネントを駆動し、光軸に垂直な方向に沿って移動させるための第1駆動コンポーネントと、可動枠とセンサコンポーネントとを可動連結する第2コネクタと、センサコンポーネントを駆動し、光軸方向に沿って移動させる第2駆動コンポーネントと、を含む。本発明に係る撮像装置、カメラ及び携帯電子機器は、撮像装置の小型化も可能になり、組立時の光軸合わせが手軽で、撮像装置の撮像品質を高めることができることである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容空間を有するケースと、
前記ケース内に収容され、可動枠と前記可動枠に可動連結されるセンサコンポーネントを含む可動コンポーネントと、
少なくとも部分的に前記ケース内に収容され、光軸を有するレンズを含む固定コンポーネントと、
前記可動コンポーネントと前記固定コンポーネントとを可動連結する第1コネクタと、
前記可動コンポーネントを駆動し、前記光軸に垂直な方向に沿って移動させるための第1駆動コンポーネントと、
前記可動枠と前記センサコンポーネントとを可動連結する第2コネクタと、
前記センサコンポーネントを駆動し、前記光軸方向に沿って移動させる第2駆動コンポーネントと、を含む、
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記第1駆動コンポーネントは前記可動コンポーネントを駆動して光軸に垂直な第1軸と第2軸に沿って移動させ、且つ第1軸と第2軸は互いに垂直であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記第1駆動コンポーネントは前記可動コンポーネントを駆動して光軸周りの方向に沿って前記固定コンポーネントに対して回転させることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記ケースは前記収容空間を形成するための上面ケースと下面ケースとを含み、前記固定コンポーネントは前記下面ケースに固定されたベースを含み、前記第1駆動コンポーネントはボイスコイルモータで、第1コイルと第1磁石を含み、前記第1コイルは前記可動枠に設けられ、前記第1磁石は前記ベースに設けられている、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記第2駆動コンポーネントは前記センサコンポーネントを駆動してそれぞれ第1軸と第2軸の周りを回転し、第1軸と第2軸は互いに垂直であり、且つ前記第1軸と前記第2軸はいずれも前記光軸に垂直である、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記第2駆動コンポーネントは4つの第2駆動アクチュエーターを含み、各前記第2駆動アクチュエーターはいずれも第3駆動素子と、前記ケースに設けられた第4駆動素子とを含み、前記第4駆動素子は前記第3駆動素子を前記第4駆動素子に接近したり、前記第4駆動素子から離間したりする方向に沿って移動させるために使われ、
前記センサコンポーネントには、対向して設けられた2つの第1サイドエッジと対向して設けられた2つの第2サイドエッジが含まれ、各前記第1サイドエッジと各前記第2サイドエッジにはいずれも1つの第3駆動素子が設けられ、ここで、2つの前記第1サイドエッジは前記第1軸に順次設けられ、2つの前記第2サイドエッジは前記第2軸に順次設けられている、
ことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記固定コンポーネントは少なくとも一部の前記レンズを収容するレンズホルダを含み、前記第2駆動コンポーネントはボイスコイルモータで、第2コイルと第2磁石を含み、前記第2コイルはセンサコンポーネントに、前記第2磁石は前記レンズホルダに設けられている、
ことを特徴とする請求項1、5、6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記可動枠は可動素子と、前記可動素子に固定接続された防振コイル板とを含み、前記第1コネクタはボールで、前記可動素子と前記ベースの間に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記センサコンポーネントは前記レンズに近い光学フィルターと、前記光学フィルターから間隔を置いて設けられたセンサ回路基板とを含み、前記第2コネクタは板バネで、その両端はそれぞれ前記防振コイル板と前記センサ回路基板に連結されていることを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記ケースに固定された沈胴するズーム機構をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記ケースに固定された屈曲式の光学機を含み、ここで、前記レンズは屈曲式の光学機構によって光路を変更することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記ケースに固定され、前記レンズの入射光量を調整するための絞り機構を含むことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載の撮像装置を含むことを特徴とするカメラ。
【請求項14】
請求項13に記載のカメラを含むことを特徴とする携帯電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学技術分野に関し、特に、撮像装置、カメラ及び携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の急速な発展に伴い、レンズの移動を駆動するための駆動機構は各種撮像装置に広く使われ、撮像装置も各種モバイルデバイスに広く用いられている。この中で、撮像装置の駆動機構は、通常、レンズを光軸上ないし光軸に垂直な平面上で移動させるために使用されている。
【0003】
従来の駆動機構は、コイルと磁石を含むことが多く、コイルはレンズ枠の外周側に固定されており、コイルに通電して磁界を生じさせた後、電磁力の作用によってレンズを光軸上に移動させてフォーカス機能を実現し、さらにレンズを光軸に垂直な平面上に移動させて手振れ補正機能を実現している。
【0004】
現在、光学全長の長い光学系の場合や、撮像装置の撮像品質を向上させるためにガラスレンズを採用した場合、レンズの重量が大幅に増えることがある。このため、駆動機構によってレンズの移動を駆動する場合、駆動機構が重量の大きいレンズの移動を駆動できるようにするためには、駆動機構に大きな駆動力を提供させる必要がある。このように、駆動機構ないし撮像装置は「大型化」する方向へ発展する必要がある。これは現在の撮像装置の「小型化」発展方向と一致していない。
【0005】
また、従来の駆動機構では、フォーカス駆動をレンズ、手振れ補正駆動をセンサに設けており、組立時にレンズ、フォーカス駆動、手振れ補正駆動の合わせは困難であり、光学性能が低下している。
【0006】
このゆえに、撮像装置を小型化の方向に発展させ、組立時に光軸の合わせを手軽にする撮像装置を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、撮像装置の小型化も可能になり、組立時の光軸合わせが手軽で、撮像装置の撮像品質を高めることができるための撮像装置、カメラ及び携帯電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の技術考案一は以下のとおりである。
撮像装置であって、前記撮像装置は、収容空間を有するケースと、前記ケース内に収容され、可動枠と前記可動枠に可動連結されるセンサコンポーネントを含む可動コンポーネントと、少なくとも部分的に前記ケース内に収容され、光軸を有するレンズを含む固定コンポーネントと、前記可動コンポーネントと前記固定コンポーネントとを可動連結する第1コネクタと、前記可動コンポーネントを駆動し、前記光軸に垂直な方向に沿って移動させるための第1駆動コンポーネントと、前記可動枠と前記センサコンポーネントとを可動連結する第2コネクタと、前記センサコンポーネントを駆動し、前記光軸方向に沿って移動させる第2駆動コンポーネントと、を含む。
【0009】
いくつかの実施形態において、前記第1駆動コンポーネントは前記可動コンポーネントを駆動して光軸に垂直な第1軸と第2軸に沿って移動させ、且つ第1軸と第2軸は互いに垂直である。
【0010】
いくつかの実施形態において、前記第1駆動コンポーネントは前記可動コンポーネントを駆動して光軸周りの方向に沿って前記固定コンポーネントに対して回転させる。
【0011】
いくつかの実施形態において、前記ケースは前記収容空間を形成するための上面ケースと下面ケースとを含み、前記固定コンポーネントは前記下面ケースに固定されたベースを含み、前記第1駆動コンポーネントはボイスコイルモータで、第1コイルと第1磁石を含み、前記第1コイルは前記可動枠に設けられ、前記第1磁石は前記ベースに設けられている。
【0012】
いくつかの実施形態において、前記第2駆動コンポーネントは前記センサコンポーネントを駆動してそれぞれ第1軸と第2軸の周りを回転し、第1軸と第2軸は互いに垂直であり、且つ前記第1軸と前記第2軸はいずれも前記光軸に垂直である。
【0013】
いくつかの実施形態において、前記第2駆動コンポーネントは4つの第2駆動アクチュエーターを含み、各前記第2駆動アクチュエーターはいずれも第3駆動素子と、前記ケースに設けられた第4駆動素子とを含み、前記第4駆動素子は前記第3駆動素子を前記第4駆動素子に接近したり、前記第4駆動素子から離間したりする方向に沿って移動させるために使われ、前記センサコンポーネントには、対向して設けられた2つの第1サイドエッジと対向して設けられた2つの第2サイドエッジが含まれ、各前記第1サイドエッジと各前記第2サイドエッジにはいずれも1つの第3駆動素子が設けられ、ここで、2つの前記第1サイドエッジは前記第1軸に順次設けられ、2つの前記第2サイドエッジは前記第2軸に順次設けられている。
【0014】
いくつかの実施形態において、前記固定コンポーネントは少なくとも一部の前記レンズを収容するレンズホルダを含み、前記第2駆動コンポーネントはボイスコイルモータで、第2コイルと第2磁石を含み、前記第2コイルはセンサコンポーネントに、前記第2磁石は前記レンズホルダに設けられている。
【0015】
いくつかの実施形態において、前記可動枠は可動素子と、前記可動素子に固定接続された防振コイル板とを含み、前記第1コネクタはボールで、前記可動素子と前記ベースの間に設けられている。
【0016】
いくつかの実施形態において、前記センサコンポーネントは前記レンズに近い光学フィルターと、前記光学フィルターから間隔を置いて設けられたセンサ回路基板とを含み、前記第2コネクタは板バネで、その両端はそれぞれ前記防振コイル板と前記センサ回路基板に連結されている。
【0017】
いくつかの実施形態において、撮像装置は前記ケースた沈胴するズーム機構をさらに含む。
【0018】
いくつかの実施形態において、撮像装置は前ケースに固定された屈曲式の光学機をさらに含み、ここで、前記レンズは屈曲式の光学機構によって光路を変更する。
【0019】
いくつかの実施形態において、撮像装置は前記ケースに固定され、前記レンズの入射光量を調整するための絞り機構をさらに含む。
【0020】
いくつかの実施形態において、本発明は、前述の撮像装置を含むカメラをさらに提供する。
【0021】
いくつかの実施形態において、本発明は、前述のカメラを含む携帯電子機器をさらに提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明の有益な効果は以下のことにある。
本発明の有益な効果は、撮像装置の焦点を調整する必要がある場合、第1駆動コンポーネントによって可動コンポーネントを駆動して光軸方向に沿って移動させ、焦点調整機能を実現することができることと、撮像装置に手振れ補正を行わせる必要がある場合に、第2駆動コンポーネントによってセンサコンポーネントを駆動して光軸に垂直な方向に沿って移動させ、手振れ補正機能を実現できることと、本発明の撮像装置は重量の重い鏡筒のレンズを駆動するのではなく、重量の軽いセンサコンポーネントを駆動するため、第1駆動コンポーネントおよび第2駆動コンポーネントの小型化が可能になり、さらに撮像装置の小型化も可能になり、組立時の光軸合わせが手軽で、撮像装置の撮像品質を高めることができることである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明のいくつかの実施形態に提供される撮像装置の構成を示す図である。
図2図2は、本発明のいくつかの実施形態に提供される撮像装置の斜視分解図である。
図3図3は、本発明のいくつかの実施形態によって提供される撮像装置部分部品の構成分解図である。
図4図4は、本発明のいくつかの実施形態に提供される撮像装置のさらに他の一部の部品の構成分解図である。
図5図5は、本発明のいくつかの実施形態によって提供される撮像装置の構造の正面図である。
図6図6は、本発明のいくつかの実施形態に提供される撮像装置の別の視点の構成を示す図である。
図7図7は、図6におけるA―A方向に切断された断面図である。
図8図8は、図7におけるB部の部分拡大図である。
図9図9は、本発明のいくつかの実施形態に提供される撮像装置の部分構成の構成を示す図である。
図10図10は、本発明のいくつかの実施形態によって提供される撮像装置の第1駆動コンポーネントが可動コンポーネントを第1軸に沿って移動させるように駆動する場合の模式図である。
図11図11は、本発明のいくつかの実施形態によって提供される撮像装置の第1駆動コンポーネントが可動コンポーネントを第2軸に沿って移動させるように駆動する場合の模式図である。
図12図12は、本発明のいくつかの実施形態によって提供される撮像装置の第1駆動コンポーネントが可動コンポーネントを第1軸周りの反時計方向に沿って回転させるように駆動する場合の模式図である。
図13図13は、本発明のいくつかの実施形態によって提供される撮像装置の第1駆動コンポーネントが可動コンポーネントを第1軸周りの時計方向に沿って回転させるように駆動する場合の模式図である。
図14図14は、本発明のいくつかの実施形態によって提供される撮像装置の第2駆動コンポーネントがセンサコンポーネントを光軸に沿って移動させるように駆動する場合の模式図である。
図15図15は、本発明のいくつかの実施形態によって提供される撮像装置の第1駆動コンポーネントがセンサコンポーネントを第1軸周りの方向に沿って回転させるように駆動する場合の模式図である。
図16図16は、本発明のいくつかの実施形態によって提供される撮像装置の第2駆動コンポーネントがセンサコンポーネントを第2軸周りの方向に沿って回転させるように駆動する場合の模式図である。
図17図17は、本発明のいくつかの実施形態によって提供される撮像装置の沈胴するズーム機構及びレンズの構成を示す図である。
図18図18は、本発明のいくつかの実施形態に提供される撮像装置の屈曲式の光学機構及びレンズの構成を示す図である。
図19図19は、本発明のいくつかの実施形態に提供される撮像装置の絞り機構及びレンズの構成を示す図である。
図20図20は、本発明のいくつかの実施形態によって提供されるフレキシブル基板の構成を示す図である。
図21図21は、本発明のいくつかの実施形態によって提供される携帯電子機器の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面及び実施形態を組み合わせて本発明をさらに説明する。
【0025】
図1図9に示すように、本発明のいくつかの実施形態では、収容空間を有するケース110と、ケース110内に収容され、可動枠121と可動枠121に可動連結されるセンサコンポーネント122を含む可動コンポーネント120と、少なくとも部分的にケース110内に収容され、光軸を有するレンズ131を含む固定コンポーネント130と、可動コンポーネント120と固定コンポーネント130とを可動連結する第1コネクタ140と、可動コンポーネント120を駆動し、光軸に垂直な方向に沿って移動させるための第1駆動コンポーネント150と、可動枠121とセンサコンポーネント122とを可動連結する第2コネクタ160と、センサコンポーネント122を駆動し、光軸方向に沿って移動させる第2駆動コンポーネント170とを含む撮像装置を提供する。
【0026】
具体的には、固定コンポーネント130の少なくとも一部がケース110内に収容されるというのは、固定コンポーネント130は全部ケース110内に収容されてもよく、部分的にケース110内に収容されていてもよいということを指す。なお、本発明では、固定コンポーネント130の具体的な設置方法が限定されず、固定コンポーネント130のレンズ131を透過する光学画像信号はセンサコンポーネント122の結像面に照射して、センサコンポーネント122が光学画像信号を電気信号に変換できるようにすることができればよい。
【0027】
可動コンポーネント120はケース110内に収容されるため、ケース110はセンサコンポーネント122を持つ可動コンポーネント120に対して全面的な防護を提供し、センサコンポーネント122が他の部品と衝突してセンサコンポーネント122を破損させることを避けることができる。
【0028】
第1コネクタ140は可動コンポーネント120と固定コンポーネント130を可動連結するため、第1駆動コンポーネント150は可動コンポーネント120を固定コンポーネント130に対して光軸に垂直な方向に沿って移動させ、撮像装置は第1駆動コンポーネント150がセンサコンポーネント122を有する可動コンポーネント120を駆動して光軸に垂直な方向に沿って移動させる場合に手振れ補正機能を実現することができる。なお、本発明では、第1コネクタ140が可動コンポーネント120と固定コンポーネント130を可動連結する具体的な連結方式について限定しない。
【0029】
第2コネクタ160は可動枠121とセンサコンポーネント122を可動連結するため、第2駆動コンポーネント170はセンサコンポーネント122を駆動して光軸方向に沿って移動させる時、センサコンポーネント122を可動枠121に対して光軸方向に沿って移動させ、センサコンポーネント122をレンズ131を有する固定コンポーネント130に対して光軸方向に沿って移動させることができ、撮像装置は第2駆動コンポーネント170がセンサコンポーネント122を駆動して光軸方向に沿って移動させる時に焦点調整機能を実現することができる。なお、本発明では、第2コネクタ160が可動枠121とセンサコンポーネント122を可動連結する具体的な連結方式について限定しない。
【0030】
このように、本発明の提供する撮像装置を使う時、撮像装置に手振れ補正を行わせる必要がある場合、第1駆動コンポーネント150を介して可動コンポーネント120を駆動して光軸に垂直な方向に沿って移動させ、可動コンポーネント120のセンサコンポーネント122を光軸に垂直な方向に移動させ、手振れ補正機能を実現することができ、また、撮像装置に焦点調整を行わせる必要がある場合、第2駆動コンポーネント170を介してセンサコンポーネント122を駆動して光軸方向に沿って移動させ、焦点調整機能を実現することができる。
【0031】
本発明の撮像装置は、重量の重いレンズ131におけるレンズを駆動して移動させるのではなく、センサコンポーネント122を有する重量の軽い可動コンポーネント120を駆動して移動させるか、センサコンポーネント122を直接駆動して移動させるため、第1駆動コンポーネント150と第2駆動コンポーネント170は大きな駆動力を提供することなく、撮像装置に手振れ補正と焦点調整機能を持たせることができ、第1駆動コンポーネント150と第2駆動コンポーネント170を小型化方向に発展させることができ、撮像装置を小型化することを促進でき、且つ、第1駆動コンポーネント150と第2駆動コンポーネント170を駆動する過程において、第1駆動コンポーネント150と第2駆動コンポーネント170は重量の重いレンズ131におけるレンズを駆動して移動させるのではないため、撮像装置の焦点調整時に、レンズ131におけるレンズのぶれを回避して撮像装置の撮像品質を高めることができる。
【0032】
また、本発明では、手振れ補正と焦点調整機能を共にセンサコンポーネント122に統合しているのは、即ちセンサコンポーネント122を駆動して移動させることで手振れ補正と焦点調整機能を実現できることであるため、撮像装置を組み立てる時に、レンズ131、焦点調整駆動、手振れ補正駆動の合わせ難易度を低減することができる。
【0033】
図1図9に示すように、いくつかの実施形態では、第1駆動コンポーネント150は可動コンポーネント120を駆動して光軸に垂直な第1軸と第2軸に沿って移動させ、且つ第1軸と第2軸は互いに垂直である。
【0034】
具体的には、第1駆動コンポーネント150が可動コンポーネント120を駆動して光軸に垂直な第1軸と第2軸に沿って移動させるのは、即ち第1駆動コンポーネント150は可動コンポーネント120を駆動して光軸に垂直な第1軸に沿って移動させ、センサコンポーネント122を有する可動コンポーネント120をレンズ131を有する固定コンポーネント130に対して第1軸に沿って移動させることができることであり、さらに、第1駆動コンポーネント150は可動コンポーネント120を駆動して光軸に垂直な第2軸に沿って移動させ、センサコンポーネント122を有する可動コンポーネント120をレンズ131を有する固定コンポーネント130に対して第2軸に沿って移動させることができる。これにより、撮像装置を使う時に、第1駆動コンポーネント150を利用してセンサコンポーネント122を有する可動コンポーネント120を駆動して第1軸と第2軸に沿って移動させ、撮像装置の手振れ補正を行うことができる。
【0035】
また、第1駆動コンポーネント150は可動コンポーネント120を駆動して第1軸に沿って移動させると同時に、可動コンポーネント120を駆動して第2軸に沿って移動させることができ、第1駆動コンポーネント150の駆動によって可動コンポーネント120を光軸に垂直ないずれかの方向に沿って移動させることができ、撮像装置の手振れ補正効果がより高くなる。
【0036】
図1図9に示すように、いくつかの実施形態では、第1駆動コンポーネント150は可動コンポーネント120を駆動して光軸周りの方向に沿って固定コンポーネント130に対して回転させる。
【0037】
具体的には、第1駆動コンポーネント150が可動コンポーネント120を駆動して光軸周りの方向に沿って固定コンポーネント130に対して回転させるのは、即ち第1駆動コンポーネント150が可動コンポーネント120を駆動して光軸に垂直な平面上で回転させることができることである。これにより、撮像装置を使う時に、第1駆動コンポーネント150を利用してセンサコンポーネント122を有する可動コンポーネント120を光軸周りの方向に沿って固定コンポーネント130に対して回転させることができ、撮像装置の手振れ補正効果をさらに高めることができる。
【0038】
図1図9に示すように、いくつかの実施形態では、第1駆動コンポーネント150は4つの第1駆動アクチュエーター151を含み、各第1駆動アクチュエーター151はいずれも第1駆動素子152とケース110に設けられた第2駆動素子153とを含み、第2駆動素子153は第1駆動素子152を光軸に垂直で交差しない方向に沿って移動させるのに使われ、可動枠121は方形の板状で、前後が順次に連結した第1側辺101、第2側辺102、第3側辺103及び第4側辺104を有し、そのうち、第2側辺102に近い第1側辺101の部位に第1駆動素子152、第3側辺103に近い第2側辺102の部位に第1駆動素子152、第4側辺104に近い第3側辺103の部位に第1駆動素子152、第1側辺101に近い第4側辺104の部位に第1駆動素子152が設けられている。
【0039】
これにより、図1図10に示すように、第1側辺101に設けられた第1駆動素子152、および第3側辺103に設けられた第1駆動素子152、即ち図10にマーキングされた2つの第1駆動素子152にそれぞれ対応する2つの第2駆動素子153は、第1側辺101に設けられた第1駆動素子152、および第3側辺103に設けられた第1駆動素子152を駆動して第1軸、即ち図10のX軸と平行な方向、即ち図10で2つの第1駆動素子152に描かれた矢印の示した方向に沿って移動させることによって、可動枠121を第1軸に沿って移動させ、さらに可動枠121の移動によってセンサコンポーネント122を第1軸に沿って移動させることができる。
【0040】
図1図9図11に示すように、第2側辺102に設けられた第1駆動素子152、および第4側辺104に設けられた第1駆動素子152、即ち図11にマーキングされた2つの第1駆動素子152にそれぞれ対応する2つの第2駆動素子153は第2側辺102に設けられた第1駆動素子152、および第4側辺104に設けられた第1駆動素子152を駆動して第2軸、即ち図11のX軸と平行な方向、即ち図11で2つの第1駆動素子152に描かれた矢印の示した方向に沿って移動させることによって、可動枠121を第2軸に沿って移動させ、さらに可動枠121の移動によってセンサコンポーネント122を第2軸に沿って移動させることができる。
【0041】
また、4つの第2駆動素子153は4つの側辺にそれぞれ設けられた4つの第1駆動素子152を同時に駆動して、光軸に接近するか光軸から離隔する方向に沿って移動させることによって、可動枠121を回転させ、さらに可動枠121の回転によってセンサコンポーネント122を回転させることもできる。
【0042】
具体的には、図1図9図12に示すように、4つの第2駆動素子153は4つの側辺にそれぞれ設けられた4つの第1駆動素子152を駆動して光軸に接近する方向、即ち、図12で4つの第1駆動素子152にそれぞれ描かれた矢印の示した方向に沿って移動させることによって、可動枠121を反時計方向に回転させ、さらに可動枠121が反時計方向に回転することによってセンサコンポーネント122を反時計方向に回転させる。
【0043】
図1図9図13に示すように、4つの第2駆動素子153は4つの側辺にそれぞれ設けられた4つの第1駆動素子152を駆動して光軸から離隔する方向、即ち、図13で4つの第1駆動素子152にそれぞれ描かれた矢印の示す方向に沿って移動させることによって、可動枠121を時計方向に回転させ、さらに可動枠121が時計方向に回転することによってセンサコンポーネント122を時計方向に回転させる。
【0044】
図1図9に示すように、いくつかの実施形態では、ケース110は収容空間を形成するための上面ケース111と下面ケース112とを含み、固定コンポーネント130は下面ケース112に固定されたベース132を含み、第1駆動コンポーネント150はボイスコイルモータで、第1コイルと第1磁石を含み、第1コイルは可動枠121に設けられ、第1磁石はベース132に設けられている。
【0045】
いくつかの実施形態では、第1磁石はボイスコイルモータの駆動方向、即ち光軸に垂直な方向に沿って順次設けられた2つの第1磁石ブロックを含み、2つの第1磁石ブロックのいずれか一方のN極とS極はいずれも光軸方向に沿って順次設けられ、且つ2つの第1磁石ブロックの磁性は逆である。
【0046】
いくつかの実施形態では、ベース132に第1磁石の数と1対1に対応する位置決めスロットが設けられており、位置決めスロットは第1磁石を収容するためのものであり、第1磁石はベース132に設けられている。
【0047】
いくつかの実施形態では、第1駆動コンポーネント150は複数の第1駆動アクチュエーター151を含み、第1駆動アクチュエーター151は第1駆動素子152および第2駆動素子153を含み、第1駆動コンポーネント150がボイスコイルモータである場合、即ち第1駆動アクチュエーター151がボイスコイルモータである場合、第1駆動素子152および第2駆動素子153はそれぞれ第1コイルおよび第1磁石のいずれかである。さらに、第1駆動アクチュエーター151には第1磁石に対向して設けられた第1ヨーク154も含まれる。ボイスコイルモータのコイルに通電すると、磁石の位置が固定されているため、磁石が発生する磁界とコイルに通電する時に発生する磁界を利用して、コイルを磁石から離隔したり、磁石に接近したりする方向、つまりボイスコイルモータの駆動方向に移動させることができ、ボイスコイルモータのコイルに通電していない時、磁石の位置が固定されているため、磁石が発生する磁界とヨークが発生する磁界を利用して、ヨークを磁石に接近する方向に移動させ、位置の回復を実現することができる。
【0048】
図1図9に示すように、いくつかの実施形態では、第2駆動コンポーネント170はセンサコンポーネント122を駆動してそれぞれ第1軸と第2軸の周りを回転する。具体的には、第2駆動コンポーネント170がセンサコンポーネント122を駆動してそれぞれ第1軸と第2軸の周りを回転するというのは、即ち第2駆動コンポーネント170がセンサコンポーネント122を駆動して第1軸の周りを回転させることができるとともに、第2駆動コンポーネント170がセンサコンポーネント122を駆動して第2軸の周りを回転させることもできることである。これにより、撮像装置を使う時に、第2駆動コンポーネント170を利用してセンサコンポーネント122を駆動して第1軸と第2軸の周りを回動させ、撮像装置の手振れ補正を行うことができる。
【0049】
図1図9に示すように、いくつかの実施形態では、第2駆動コンポーネント170は4つの第2駆動アクチュエーター171を含み、各第2駆動アクチュエーター171はいずれも第3駆動素子172と、ケース110に設けられた第4駆動素子173とを含み、第4駆動素子173は第3駆動素子172を第4駆動素子173に接近したり、第4駆動素子173から離隔したりする方向に沿って移動させるために使われ、センサコンポーネント122には、対向して設けられた2つの第1サイドエッジ123と対向して設けられた2つの第2サイドエッジ124が含まれ、各第1サイドエッジ123と各第2サイドエッジ124にはいずれも1つの第3駆動素子172が設けられ、ここで、2つの第1サイドエッジ123は第1軸に順次設けられ、2つの第2サイドエッジ124は第2軸に順次設けられている。
【0050】
こうして、図1図9図14に示すように、第2駆動コンポーネント170を利用してセンサコンポーネント122を駆動して光軸方向に移動させる必要がある場合、4つの第4駆動素子173によってそれぞれ4つの第3駆動素子172を駆動して光軸方向、即ち、図14で4つの第3駆動素子172に描かれた矢印の示す方向に沿って移動させればよい。これにより、撮像装置の焦点調整を行うことができる。
【0051】
図1図9図15に示すように、第2駆動コンポーネント170を利用してセンサコンポーネント122を駆動して第1軸、即ち図15のX軸の周りを回転させる必要がある場合、2つの第2サイドエッジ124に設けられた第3駆動素子172、即ち図15にマーキングされた2つの第3駆動素子172とそれぞれ対応する2つの第4駆動素子173によって、2つの第2サイドエッジ124にそれぞれ設けられた第3駆動素子172を駆動して反対方向、即ち図15でそれぞれ2つの第3駆動素子172に描かれた矢印の示す方向に沿って移動させればよい。
【0052】
図1図9図16に示すように、第2駆動コンポーネント170を利用してセンサコンポーネント122を駆動して第2軸、即ち図16のY軸の回りを回転させる必要がある場合、2つの第1サイドエッジ124に設けられた第3駆動素子172、即ち図16にマーキングされた2つの第3駆動素子172にそれぞれ対応する2つの第4駆動素子173によって、2つの第1サイドエッジ124にそれぞれ設けられた第3駆動素子172を駆動して反対方向、即ち図16でそれぞれ2つの第3駆動素子172に描かれた矢印の示す方向に沿って移動させればよい。これにより、撮像装置の手振れ補正効果をさらに高めることができる。
【0053】
図1図9に示すように、いくつかの実施形態では、第3駆動素子172と第4駆動素子173は光軸に平行な方向に順次設けられている。これにより、第2駆動アクチュエーター171の提供する駆動力の方向は光軸と平行し、撮像装置の手振れ補正機能を実現しやすくなる。
【0054】
図1図9に示すように、いくつかの実施形態では、固定コンポーネント130は少なくとも一部のレンズ131を収容するレンズホルダ133を含み、第2駆動コンポーネント170はボイスコイルモータで、第2コイルと第2磁石を含み、第2コイルはセンサコンポーネント122に、第2磁石はレンズホルダ133に設けられている。
【0055】
いくつかの実施形態では、第2磁石は第2磁石ブロックを含み、第2磁石ブロックのN極とS極は光軸に平行な方向に沿って順次設けられている。
【0056】
いくつかの実施形態では、レンズホルダ133に第2磁石の数に1対1に対応する位置決めスロットが設けられており、位置決めスロットは第2磁石を収容するためのものであり、第二磁石はレンズホルダ133に設けられている。
【0057】
いくつかの実施形態では、第2駆動コンポーネント170は複数の第2駆動アクチュエーター171を含み、第2駆動アクチュエーター171は第3駆動素子172および第4駆動素子173を含み、第2駆動コンポーネント170がボイスコイルモータである場合、即ち第2駆動アクチュエーター171がボイスコイルモータである場合、第3駆動素子172および第4駆動素子173はそれぞれ第2コイルおよび第2磁石のいずれかである。さらに、第2駆動アクチュエーター171には第2コイルに設けられた第2ヨーク174も含まれている。
【0058】
図1図9に示すように、いくつかの実施形態では、第1駆動コンポーネント150と第2駆動コンポーネント170は光軸に平行な方向にずれて設けられている。これにより、第1駆動コンポーネント150と第2駆動コンポーネント170は光軸に垂直な方向に重なる部分が存在し、ケース110内のスペース利用率を高めることができる。
【0059】
図1図9に示すように、いくつかの実施形態では、可動枠121は可動素子125と、可動素子125に固定接続された防振コイル板126とを含み、第1コネクタ140はボールで、可動素子125とベース132の間に設けられている。これにより、可動素子125がケース110に対して光軸に垂直ないずれかの方向に沿ってスライドすることを実現できるとともに、可動素子125が光軸周りの方向に沿って回転できるようになる。
【0060】
いくつかの実施形態では、第1ヨーク154が可動素子125に設けられている。
【0061】
いくつかの実施形態では、撮像装置はさらに、可動素子125に固定された第1受け板141と、ベース132に固定された第2受け板142とを含み、第1受け板141と第2受け板142とはボールの両側に対向して設けられ、ボールとスライド可能に連結されている。
【0062】
図1図9に示すように、いくつかの実施形態では、センサコンポーネント122はレンズ131に近い光学フィルター127と、光学フィルター127から間隔を置いて設けられたセンサ回路基板128とを含み、第2コネクタ160は板バネで、その両端はそれぞれ防振コイル板126とセンサ回路基板128に連結されている。
【0063】
これにより、センサ回路基板128を光軸に沿って移動させ、第1軸および第2軸周りの方向に沿って回転させることができる。また、他の実施形態では、第2コネクタ160はバネなどの他の弾性変形可能な部品であってもよく、本発明ではこれについて限定しない。なお、本発明では第2コネクタ160の具体的な数についても限定しない。
【0064】
いくつかの実施形態では、光学フィルター127は接着剤による接着、ネジによる螺接などの固定方式でセンサ回路基板128に固定することができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、第3駆動素子172はセンサ回路基板128に設けられている。
【0066】
いくつかの実施形態では、可動枠121に第1制振ゲル129がコーティングされている。第1制振ゲル129は、突発的な通電時に撮像装置に生じるチャタリング動作を抑制して手振れ補正効果を発揮し、撮像装置の手振れ補正効果をさらに高めることができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、ベース132に第2制振ゲル134がコーティングされている。第2制振ゲル134も突発的な通電時に撮像装置に生じるチャタリング動作を抑制して手振れ補正効果を発揮し、撮像装置の手振れ補正効果をさらに高めることができる。
【0068】
図2図17に示すように、いくつかの実施形態では、撮像装置はさらに、ケース110に固定された沈胴するズーム機構180を含む。具体的には、沈胴するズーム機構180とは、レンズ131の焦点距離を調整するためのものである。沈胴するズーム機構180とは、互いに嵌設する複数の鏡筒であり、互いに嵌設する複数の鏡筒は光軸方向に沿って伸びたり縮んだりすることができ、レンズ131とセンサコンポーネント122との間隔を増やしたり、減らしたりして、ズームを実現することができる。多段収納ズーム機構180は、レンズ131の焦点距離を調整するためのものである
【0069】
図18に示すように、いくつかの実施形態では、撮像装置はさらに、ケース110に固定された屈曲式の光学機構190を含み、ここで、レンズ131は屈曲式の光学機構190によって光路を変更する。具体的には、屈曲式の光学機構190はリフレクターを備えた機構であってもよく、それはリフレクターによって光線を反射して光路を変えることができる。
【0070】
図19に示すように、いくつかの実施形態では、撮像装置はさらに、ケース110に固定され、レンズ131の入射光量を調整するための絞り機構200を含む。これにより、絞り機構200を通じてレンズ131の入光量を調整し、撮像装置で撮像した画像の明るさを変えることができる。
【0071】
また、従来の技術では、駆動機構を利用して鏡筒のレンズを駆動して移動させることによって、手振れ補正やズーム機能を実現しているため、従来の技術で提供された撮像装置は手振れ補正やズーム機能を実現する過程において、レンズ重心位置の変化を引き起こすことがある。このゆえに、従来の撮像装置では、そのレンズにレンズの入射光量を調整できる絞り機構を取り付けることが困難である。本発明の提供する撮像装置では、ズームや手振れ補正を行う時、レンズ131の重心の位置が変化しないため、レンズ131へ絞り機構200を取り付けるのが便利である。
【0072】
いくつかの実施形態では、本発明は撮像装置を含むカメラを提供する。実際、本発明の提供するカメラが備える撮像装置は、前述の実施形態における撮像装置と同様であるため、本発明の提供するカメラは、前述の実施形態における撮像装置と同様の有益な効果を有する。これについて繰り返して説明する必要はない。
【0073】
図1図9図20に示すように、いくつかの実施形態では、撮像装置はフレキシブル基板210をさらに含み、フレキシブル基板210は第1導電端子211と、第2導電端子212と、第1導電端子211と第2導電端子212とを接続する本体213とをさらに備え、第1導電端子211はケース110の内部に位置し、第2導電端子212はケース110の外部に位置し、本体213は光軸を囲み、センサコンポーネント122の光軸の周縁に沿って設けられている。これにより、フレキシブル基板210の第1導電端子211を通じてケース110内のいずれかの場所に給電すると同時に、フレキシブル基板210が第1駆動コンポーネント150および第2駆動コンポーネント170の駆動で移動するセンサコンポーネント122と干渉しないようにすることができる。さらに、フレキシブル基板210はレンズ131を透過した光がセンサコンポーネント122の結像面に照射することに影響しない。
【0074】
図1図9に示すように、いくつかの実施形態では、撮像装置はさらに、センサコンポーネント122に設けられた位置検知素子220を含み、位置検知素子220は、レンズ131に対するセンサコンポーネント122の移動の変位、および/または、回転の方向および角度の検出に用いられる。
【0075】
このように、第1駆動コンポーネント150及び第2駆動コンポーネント170を利用してセンサコンポーネント122を駆動してレンズ131に対して移動及び/又は回転させる時、位置検知素子220によってレンズ131に対するセンサコンポーネント122の移動及び/又は回転の方向及び角度を検出することができ、第1駆動コンポーネント150及び第2駆動コンポーネント170がセンサコンポーネント122を目標位置まで駆動したかどうかが分かる。一例では、位置検知素子220の数は複数個で、各第1駆動素子152および各第3駆動素子172にいずれも1つの位置検知素子220が設けられている。
【0076】
図21に示すように、いくつかの実施形態では、本発明は、カメラ240を含む携帯電子機器230を提供する。実際、本発明が提供する携帯電子機器230が含むカメラ240は、上記実施形態におけるカメラと同様であり、前述の実施形態におけるカメラは、前述の実施形態における撮像装置を有するため、本発明が提供する携帯電子機器230は、前述の実施形態における撮像装置と同様の有益な効果を有する。これについて繰り返して説明する必要はない。
【0077】
本発明は、携帯電子機器230の具体的なタイプに限定されず、例えば、携帯電子機器230は携帯電話、タブレットなどである。
【0078】
以上に説明されたのは、本発明の実施形態に過ぎなく、当業者にとっては、本発明の構想から逸脱しない限り、さらに改良することができ、これらの改良はいずれも本発明の保護範囲に含まれるとここで指摘すべきである。
【符号の説明】
【0079】
101 … 第1側辺101
102 … 第2側辺102
103 … 第3側辺103
104 … 第4側辺104
110 … ケース110
111 … 上面ケース111
112 … 下面ケース112
120 … 可動コンポーネント120
121 … 可動枠121
122 … センサコンポーネント122
123 … 第1サイドエッジ123
124 … 第2サイドエッジ124
125 … 可動素子125
126 … 防振コイル板126
127 … 光学フィルター127
128 … センサ回路基板128
129 … 第1制振ゲル129
130 … 固定コンポーネント130
131 … レンズ131
132 … ベース132
133 … レンズホルダ133
134 … 第2制振ゲル134
140 … 第1コネクタ140
141 … 第1受け板141
142 … 第2受け板142
150 … 第1駆動コンポーネント150
151 … 第1駆動アクチュエーター151
152 … 第1駆動素子152
153 … 第2駆動素子153
154 … 第1ヨーク154
160 … 第2コネクタ160
170 … 第2駆動コンポーネント170
171 … 第2駆動アクチュエーター171
172 … 第3駆動素子172
173 … 第4駆動素子173
174 … 第2ヨーク174
180 … 沈胴するズーム機構180
190 … 屈曲式の光学機構190
200 … 絞り機構200
210 … フレキシブル基板210
211 … 第1導電端子211
212 … 第2導電端子212
213 … 本体213
220 … 位置検知素子220
230 … 携帯電子機器230
240 … カメラ240
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【手続補正書】
【提出日】2022-10-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容空間を有するケースと、
前記ケース内に収容され、可動枠と前記可動枠に可動連結されるセンサコンポーネントを含む可動コンポーネントと、
少なくとも部分的に前記ケース内に収容され、光軸を有するレンズを含む固定コンポーネントと、
前記可動コンポーネントと前記固定コンポーネントとを可動連結する第1コネクタと
第1駆動コンポーネントと、
前記可動枠と前記センサコンポーネントとを可動連結する第2コネクタと
第2駆動コンポーネントと、を含み、
前記第1駆動コンポーネントは、前記可動コンポーネントを前記光軸に垂直で且つ互いに垂直な第1軸と第2軸とに沿って移動させ、又は、前記光軸周りの方向に沿って前記固定コンポーネントに対して回転させ、
前記第2駆動コンポーネントは、前記センサコンポーネントを前記第1軸又は前記第2軸の周りを回転させ、
前記第1駆動コンポーネントは、4つの第1駆動アクチュエーターを含み、
各前記第1駆動アクチュエーターは、いずれも第1駆動素子と第2駆動素子とを含み、
前記可動枠は、方形をなすよう順次連結した第1側辺、第2側辺、第3側辺及び第4側辺を有し、そのうち、前記第2側辺に近い前記第1側辺の部位、前記第3側辺に近い前記第2側辺の部位、前記第4側辺に近い前記第3側辺の部位、及び前記第1側辺に近い前記第4側辺の部位に前記第1駆動素子が設けられている、ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記ケースは前記収容空間を形成するための上面ケースと下面ケースとを含み、前記固定コンポーネントは前記下面ケースに固定されたベースを含み、前記第1駆動コンポーネントはボイスコイルモータで、第1コイルと第1磁石を含み、前記第1コイルは前記可動枠に設けられ、前記第1磁石は前記ベースに設けられている、ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記第2駆動コンポーネントは4つの第2駆動アクチュエーターを含み、各前記第2駆動アクチュエーターはいずれも第3駆動素子と、前記ケースに設けられた第4駆動素子とを含み、前記第4駆動素子は前記第3駆動素子を前記第4駆動素子に接近したり、前記第4駆動素子から離間したりする方向に沿って移動させるために使われ、
前記センサコンポーネントには、対向して設けられた2つの第1サイドエッジ及び対向して設けられた2つの第2サイドエッジが含まれ、各前記第1サイドエッジ及び各前記第2サイドエッジにはいずれも1つの第3駆動素子が設けられ、ここで、2つの前記第1サイドエッジは前記第1軸に順次設けられ、2つの前記第2サイドエッジは前記第2軸に順次設けられている、ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記固定コンポーネントは少なくとも一部の前記レンズを収容するレンズホルダを含み、前記第2駆動コンポーネントはボイスコイルモータで、第2コイルと第2磁石を含み、前記第2コイルはセンサコンポーネントに、前記第2磁石は前記レンズホルダに設けられている、ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記可動枠は可動素子と、前記可動素子に固定接続された防振コイル板とを含み、前記第1コネクタはボールで、前記可動素子と前記ベースの間に設けられていることを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記センサコンポーネントは前記レンズに近い光学フィルターと、前記光学フィルターから間隔を置いて設けられたセンサ回路基板とを含み、前記第2コネクタは板バネで、その両端はそれぞれ前記防振コイル板と前記センサ回路基板に連結されていることを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記ケースに固定された沈胴するズーム機構をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記ケースに固定された屈曲式の光学機を含み、ここで、前記レンズは屈曲式の光学機構によって光路を変更することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記ケースに固定され、前記レンズの入射光量を調整するための絞り機構を含むことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項10】
請求項1~のいずれか1項に記載の撮像装置を含むことを特徴とするカメラ。
【請求項11】
請求項10に記載のカメラを含むことを特徴とする携帯電子機器。
【手続補正書】
【提出日】2023-03-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容空間を有するケースと、
前記ケース内に収容され、可動枠と前記可動枠に可動連結されるセンサコンポーネントを含む可動コンポーネントと、
少なくとも部分的に前記ケース内に収容され、光軸を有するレンズを含む固定コンポーネントと、
前記可動コンポーネントと前記固定コンポーネントとを可動連結する第1コネクタと、
第1駆動コンポーネントと、
前記可動枠と前記センサコンポーネントとを可動連結する第2コネクタと、
第2駆動コンポーネントと、を含み、
前記第1駆動コンポーネントは、前記可動コンポーネントを前記光軸に垂直で且つ互いに垂直な第1軸と第2軸とに沿って移動させ、又は、前記光軸周りの方向に沿って前記固定コンポーネントに対して回転させ、
前記第2駆動コンポーネントは、前記センサコンポーネントを前記光軸に沿って移動させ、又は、前記第1軸又は前記第2軸の周りを回転させ、
前記第1駆動コンポーネントは、4つの第1駆動アクチュエーターを含み、
各前記第1駆動アクチュエーターは、いずれも第1駆動素子と第2駆動素子とを含み、
前記可動枠は、方形をなすよう順次連結した第1側辺、第2側辺、第3側辺及び第4側辺を有し、そのうち、前記第2側辺に近い前記第1側辺の部位、前記第3側辺に近い前記第2側辺の部位、前記第4側辺に近い前記第3側辺の部位、及び前記第1側辺に近い前記第4側辺の部位に前記第1駆動素子が設けられており
前記第2駆動コンポーネントは4つの第2駆動アクチュエーターを含み、各前記第2駆動アクチュエーターはいずれも第3駆動素子と、前記ケースに設けられた第4駆動素子とを含み、前記第4駆動素子は前記第3駆動素子を前記第4駆動素子に接近したり、前記第4駆動素子から離間したりする方向に沿って移動させるために使われ、
前記センサコンポーネントには、対向して設けられた2つの第1サイドエッジ及び対向して設けられた2つの第2サイドエッジが含まれ、各前記第1サイドエッジ及び各前記第2サイドエッジにはいずれも1つの第3駆動素子が設けられ、ここで、2つの前記第1サイドエッジは前記第1軸に順次設けられ、2つの前記第2サイドエッジは前記第2軸に順次設けられている、ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記ケースは前記収容空間を形成するための上面ケースと下面ケースとを含み、前記固定コンポーネントは前記下面ケースに固定されたベースを含み、前記第1駆動コンポーネントはボイスコイルモータで、第1コイルと第1磁石を含み、前記第1コイルは前記可動枠に設けられ、前記第1磁石は前記ベースに設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記固定コンポーネントは少なくとも一部の前記レンズを収容するレンズホルダを含み、前記第2駆動コンポーネントはボイスコイルモータで、第2コイルと第2磁石とを含み、前記第2コイルは前記センサコンポーネントに、前記第2磁石は前記レンズホルダに設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記可動枠は可動素子と、前記可動素子に固定接続された防振コイル板とを含み、前記第1コネクタはボールで、前記可動素子と前記ベースとの間に設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記センサコンポーネントは前記レンズに近い光学フィルターと、前記光学フィルターから間隔を置いて設けられたセンサ回路基板とを含み、前記第2コネクタは板バネで、その両端はそれぞれ前記防振コイル板と前記センサ回路基板に連結されている、ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記ケースに固定された沈胴するズーム機構をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記ケースに固定された屈曲式の光学機を含み、ここで、前記レンズは屈曲式の光学機構によって光路を変更する、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記ケースに固定され、前記レンズの入射光量を調整するための絞り機構を含む、ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項9】
請求項1~のいずれか1項に記載の撮像装置を含む、ことを特徴とするカメラ。
【請求項10】
請求項に記載のカメラを含む、ことを特徴とする携帯電子機器。