(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179951
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20231213BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20231213BHJP
【FI】
A63F13/69 520
A63F13/55
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022092925
(22)【出願日】2022-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100149401
【弁理士】
【氏名又は名称】上西 浩史
(72)【発明者】
【氏名】園原 聖崇
(72)【発明者】
【氏名】浅沼 拓志
(57)【要約】
【課題】各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】情報処理装置は、第1ユーザから受け付けた第1操作に基づいて、第1ユーザに対応する第1オブジェクトと、1以上の他のユーザに対応する1以上の第2オブジェクトと、を結合させた結合オブジェクトをゲーム内のエリアで移動させるオブジェクト制御部を有し、オブジェクト制御部は、第1オブジェクトと1以上の第2オブジェクトとの相対的な位置関係に応じて、第1操作に基づく結合オブジェクトの移動を異ならせる。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザから受け付けた第1操作に基づいて、前記第1ユーザに対応する第1オブジェクトと、1以上の他のユーザに対応する1以上の第2オブジェクトと、を結合させた結合オブジェクトをゲーム内のエリアで移動させるオブジェクト制御部を有し、
前記オブジェクト制御部は、前記第1オブジェクトと前記1以上の第2オブジェクトとの相対的な位置関係に応じて、前記第1操作に基づく前記結合オブジェクトの移動を異ならせる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記オブジェクト制御部は、前記位置関係に応じて、前記結合オブジェクトにおける前記第1オブジェクトの位置に対応する方向へ対する前記第1操作に基づく前記結合オブジェクトの移動を異ならせる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記オブジェクト制御部は、前記第2オブジェクトの数に応じて、前記第1操作に基づく前記結合オブジェクトの移動を異ならせる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1操作が前記結合オブジェクトを第1方向に移動させるための操作であり、前記他のユーザから受け付けた第2操作が前記結合オブジェクトを前記第1方向とは反対方向の第2方向に移動させるための操作である場合、
前記オブジェクト制御部は、前記第1操作に基づいて前記結合オブジェクトの移動を制御する際の制御量と、前記第2操作に基づいて前記結合オブジェクトの移動を制御する際の制御量とを相殺する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記結合オブジェクトにおいて、前記第1オブジェクトが第1位置に配置され、前記第2オブジェクトが前記第1位置とは異なる第2位置に配置されている場合、
前記オブジェクト制御部は、前記第1位置に対応する第1方向へ対する前記結合オブジェクトの動作において、前記第1ユーザの第1操作を前記他のユーザから受け付けた第2操作よりも優先する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記オブジェクト制御部は、前記結合オブジェクトに対する前記第1ユーザの第1操作と前記第2操作との種類が異なる場合は、両方の操作を受け付ける、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1ユーザに対して、前記第1オブジェクトが前記結合オブジェクトに結合した位置に対応して課される前記第1操作の制限の内容に関する情報を通知する第1通知部を有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1操作の内容と前記他のユーザから受け付けた第2操作の内容との間に相違が発生した場合、
前記オブジェクト制御部は、前記相違に基づいて前記結合オブジェクトの移動を制限し、
少なくとも前記第1ユーザに対して、前記相違に関する情報を通知する第2通知部を有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
少なくとも前記第1ユーザに対して、前記第1操作の内容と前記第2操作の内容との一致度合いに関する情報を通知する第3通知部を有する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
プロセッサが、第1ユーザから受け付けた第1操作に基づいて、前記第1ユーザに対応する第1オブジェクトと、1以上の他のユーザに対応する1以上の第2オブジェクトと、を結合させた結合オブジェクトをゲーム内のエリアで移動させ、
プロセッサが、前記第1オブジェクトと前記1以上の第2オブジェクトとの相対的な位置関係に応じて、前記第1操作に基づく前記結合オブジェクトの移動を異ならせる、
情報処理方法。
【請求項11】
プロセッサに、第1ユーザから受け付けた第1操作に基づいて、前記第1ユーザに対応する第1オブジェクトと、1以上の他のユーザに対応する1以上の第2オブジェクトと、を結合させた結合オブジェクトをゲーム内のエリアで移動させ、
プロセッサに、前記第1オブジェクトと前記1以上の第2オブジェクトとの相対的な位置関係に応じて、前記第1操作に基づく前記結合オブジェクトの移動を異ならせる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、通信型(オンライン)ゲーム等のコンピュータゲームにおいて、所謂マルチプレイと呼ばれるような、複数のユーザが同時にプレイすることが可能なゲームが知られている。また、マルチプレイが可能なゲームの中には、1つのオブジェクトを複数のユーザで一緒に操作することができるゲームも存在する。例えば、特許文献1には、ゲーム中に合体イベントが発生すると、複数のプレイヤ(ユーザ)のオブジェクトに替えて、合体オブジェクト(結合オブジェクト)をオブジェクト空間に配置し、複数のユーザを協力プレイ状態にすること、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、ユーザは、自身のオブジェクトと他のユーザのオブジェクトとの相対的な位置関係を考慮して結合オブジェクトに対する操作を行う必要がない。そのため、結合オブジェクトに対する操作が単調になり易く、ユーザ同士で一体感のあるプレイを楽しむことができない虞がある。
【0005】
そこで、本発明の目的の一つは、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、第1ユーザから受け付けた第1操作に基づいて、第1ユーザに対応する第1オブジェクトと、1以上の他のユーザに対応する1以上の第2オブジェクトと、を結合させた結合オブジェクトをゲーム内のエリアで移動させるオブジェクト制御部を有し、オブジェクト制御部は、第1オブジェクトと1以上の第2オブジェクトとの相対的な位置関係に応じて、第1操作に基づく結合オブジェクトの移動を異ならせる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムの概略構成図である。
【
図3】アイテムを収集した状態の結合オブジェクトを示す説明図である。
【
図4】第1オブジェクトが分離した状態の結合オブジェクトを示す説明図である。
【
図5】全てのオブジェクトが分離した状態の結合オブジェクトを示す説明図である。
【
図6】結合オブジェクトの移動量を示す説明図である。
【
図7】結合オブジェクトの移動量を示す説明図である。
【
図8】結合オブジェクトの移動量を示す説明図である。
【
図9】結合オブジェクトの移動量を示す説明図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の機能の説明図である。
【
図13】結合オブジェクト情報の一例を示す図である。
【
図15】移動処理の流れを示すフローチャートである。
【
図16】移動処理の他の流れを示すフローチャートである。
【
図17】攻撃処理の流れを示すフローチャートである。
【
図18】第1通知処理の流れを示すフローチャートである。
【
図19】第2通知処理の流れを示すフローチャートである。
【
図20】第3通知処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムについて、添付の図面に示す好適な実施形態を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下に説明する実施形態から変更又は改良され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
【0010】
また、本明細書及び図面にて説明される画面の例も一例に過ぎず、画面構成及びデザイン、表示情報の内容、並びに、GUI(Graphical User Interface)等は、システム設計の仕様及びユーザの好み等に応じて自由に設計することができ、また、適宜変更され得る。なお、その内容を実現するための基礎的なデータ処理技術(通信/伝送技術、データ取得技術、データ記録技術、データ加工/解析技術、画像処理技術、及び可視化技術等)は、公知の技術であるため、それに関する説明については省略することとする。
【0011】
<本発明の一実施形態に係るゲームについて>
図1に示される通信システム(以下、情報処理システムSという)は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置(以下、サーバ10という)を含む通信システムであり、ゲームのプレイヤであるユーザ(以下、ユーザという)に対して、ゲームをプレイする環境等を提供する。すなわち、ユーザとは、サーバ10の機能を利用する者であり、詳しくは、所定の機器を操作することで、サーバ10の機能が齎す恩恵(サービス)を享受してゲームをプレイすることができる。なお、所定の機器は、ユーザ端末12等のユーザが所有する機器でもよいし、店舗等に設置された機器であって、ユーザが所有していないものの店舗等に来店した際に暗証番号やパスワード等を入力したり、あるいは入金等したりすることで利用可能な端末やコンピュータであってもよい。
【0012】
ゲームとは、ユーザがゲームプレイ用のユーザ端末12にて仮想空間上に形成されるゲーム画面を見ながらユーザ端末12を操作してプレイするコンテンツであり、本実施形態では、情報処理システムSを利用して提供されるオンラインゲーム(電子ゲーム)である。オンラインゲームには、ウェブブラウザを利用したブラウザゲーム、SNS(Social Networking Service)上で提供されるソーシャルゲーム等、モバイルゲーム等のように専用のアプリケーションソフトをダウンロードしてプレイ可能なゲーム、及びプレイバイウェブ(PBW)等の定期更新型オンラインゲーム等が含まれる。なお、ゲームのジャンル(分類)は、特に限定されるものではない。
【0013】
本実施形態では、ユーザがユーザ端末12にてゲームプレイ用の操作を行うと、ユーザ端末12は、ゲーム提供事業者のサーバコンピュータ、すなわち、サーバ10から配信されるゲーム進行用のデータを受信する。ユーザ端末12では、受信したデータに応じた映像及び音声が出力され、ユーザは、出力される映像及び音声を確認しながら、ゲームを進行させる。また、ユーザ端末12は、ユーザの操作内容を示すデータをサーバ10に向けて送信し、サーバ10は、ユーザの操作内容に応じたゲーム進行用のデータを送信する。このようなサーバ10とユーザ端末12との間のデータ送受信は、ユーザがゲームのプレイを終えるまで、繰り返し実施される。
【0014】
ユーザは、ゲームにおいて、ゲーム媒体を入手(取得)して所有(所持)し、所有するゲーム媒体を使用又は消費することができる。ゲーム媒体とは、ゲームプレイを含め、ゲームを進行させるためにユーザが使用することができるゲームオブジェクトであり、例えば、ゲーム内で使用するキャラクタ等のプレイヤオブジェクトの他、アイテム、カード及びアバター等が該当する。また、ゲーム媒体には、コイン、メダル、チケット、ゴールド又は石等、ゲーム内で他のアイテム又はキャラクタ等のゲーム媒体と交換したり、ゲームの構成単位であるクエスト、ガチャと呼ばれるランダム型アイテム提供方式である抽選、又は、その他のイベント等をプレイしたりするために消費される対価としての価値を有するゲーム内通貨等も含まれる。さらに、ゲーム内通貨には、課金により入手できる有償のゲーム内通貨と、課金をせずに入手できる無償のゲーム内通貨とが含まれる。なお、課金とは、ユーザが、ゲーム提供事業者等に対してゲームの利用料金を支払うことをいい、具体的には、課金要求に応じて現金、電子マネー、クレジットカード又はプリペイドカード等を使用してゲームの利用料金を支払う。
【0015】
ゲーム媒体(ゲーム内通貨を除く)は、それぞれ個性を有しており、ゲーム媒体ごとに、名前、レアリティ、属性、外観及び能力を示す各種パラメータ(レベル、体力、移動力、攻撃力又は特殊能力等に関する値)等が設定されている。これらのパラメータは、ゲームの進行に影響を与える指標であり、数値により表現されるもの、「A、B、C・・・」のようなアルファベット等によって表記されランクとして表現されるもの、及びゲージのような指示器等の標識によって表現されるもの等を含む。また、パラメータの中には、ゲームの進行に伴って変動するものと、ゲームの進行に関係なく一定であり変化しないものとを含む。以下では、特に断る場合を除き、ゲームの進行に伴って変動するパラメータを、単にパラメータと呼ぶこととする。
【0016】
ゲーム媒体の入手方法については、特に限定されない。例えば、ユーザは、ゲームのプレイ結果に応じてゲーム媒体を入手できる他、ゲーム内に設置されたショップで購入することによりゲーム媒体を入手することもできるし、抽選を実施することによってゲーム媒体を入手することもできる。抽選とは、ゲームの構成単位であって、ゲーム媒体を入手することができるゲーム中のイベントの一つであり、ゲームのプレイ中、ユーザによるゲーム媒体の付与要求(抽選申込)に応じて実施される。具体的には、抽選は、偶然性を利用して、ユーザに対してキャラクタ又はアイテム等のゲーム媒体を提供する仕組みであって、レアリティの異なる複数のゲーム媒体(抽選の目玉となり得る希少度が高いレアアイテムと呼ばれるゲーム媒体も含む)が候補として用意されており、その候補となる複数のゲーム媒体が属する集合の中から1又は所定数のゲーム媒体がランダム又は所定の確率(当選確率)により選択され、その選択されたゲーム媒体がユーザに付与される。なお、抽選申込に際して、ゲーム内通貨等の所定の価値を消費することを必要としてもよいし、所定の価値を消費することなく抽選を行うこととしてもよい。
【0017】
本実施形態のゲームは、複数のユーザ(例えば、4人のユーザ)が各々のユーザ端末12を操作して共通のクエスト(ゲームの構成単位)を同時にプレイする所謂マルチプレイ(以下、共同プレイという)対応型のゲームである。共同プレイは、各ユーザのユーザ端末12の通信機能を通じて行われ、共同関係が形成されると、プレイの進行が共同プレイを行うユーザ間で同期される。なお、共同プレイは、複数のユーザが協力する協力プレイゲーム、及びユーザ同士が対戦する対戦ゲーム、いずれのタイプであってもよい。また、共同プレイを行うメンバーは特に限定されないが、ユーザと交友関係がある他のユーザであって、ユーザ同士で互いに承認した関係にあるユーザ(以下、フレンドという)と一緒に共同プレイを行うこととしてもよい。なお、ユーザは、フレンドと協力してゲームを進行させることができる他、フレンドが所有するゲーム媒体を借用してゲームをプレイすることもできる。
【0018】
なお、共同プレイを行う複数のユーザの組み合わせは、具体的には、以下の手順で決定する。
先ず、ゲームの共同プレイを行う際にホストとなるユーザ(以下、ホストユーザ)は、不図示のクエスト選択画面にて、選択可能に表示されているクエストの中からプレイするクエストの選択を行う。そして、ホストユーザによってプレイするクエストの選択が行われると、次に、ホストユーザと一緒にその選択されたクエストの共同プレイを行うユーザとのマッチングが行われる。具体的には、ホストユーザが、ユーザを集めるためのルームを作成し、そのルームに共同プレイを行う他のユーザを募集する。その募集に応じて、ルームに参加した他のユーザ(以下、ゲストユーザ)を加えて共同プレイを行う複数のユーザの組み合わせ(例えば、ホストユーザ1人とゲストユーザ3人から構成されるメンバー)が決定する。
【0019】
本実施形態のゲームの一例としては、共同プレイにおいて、各ユーザに対応する複数のプレイヤオブジェクトが結合した結合オブジェクトを複数のユーザで協力して操作することが可能なゲームである。特に、結合時の各ユーザに対応するプレイヤオブジェクトの位置に応じた方向ごとに各ユーザの操作に応じた結合オブジェクトの移動量又は移動速度の重みが異なったり、結合しているプレイヤオブジェクトの数に応じて結合オブジェクトの移動量又は移動速度の軽重を付ける方向が異なったりする。
【0020】
なお、本明細書においては、ユーザ1Pを第1ユーザとし、他のユーザ、すなわち、ユーザ2P~4Pを第2ユーザとして説明する。
また、第1操作とは、第1ユーザに相当するユーザ1Pが結合オブジェクトに対して行った操作全般をいう。すなわち、第1操作には、結合オブジェクトの移動、結合オブジェクトからの攻撃、及び、結合オブジェクトのその他あらゆる動作を指示する操作を含む。また、第2操作とは、第2ユーザに相当するユーザ2P~4Pが結合オブジェクトに対して行った操作全般をいう。すなわち、第2操作には、結合オブジェクトの移動、結合オブジェクトからの攻撃、及び、結合オブジェクトのその他あらゆる動作を指示する操作を含む。
また、第1オブジェクトとは第1ユーザに相当するユーザ1Pが操作するプレイヤオブジェクト(1Pオブジェクト)を指し、第2オブジェクトとは第2ユーザに相当するユーザ2P~4Pが操作するプレイヤオブジェクト(2Pオブジェクト~4Pオブジェクト)を指す。
また、結合オブジェクトとは、第1オブジェクト(1Pオブジェクト)と第2オブジェクト(2Pオブジェクト~4Pオブジェクト)とが結合しているオブジェクトを指すが、第1オブジェクトと第2オブジェクトとが直接接触して結合している場合の他、本実施形態のように、ベースオブジェクト等の他のオブジェクトを介して結合している場合も含む。
【0021】
以下、
図2乃至
図9に基づいて、本発明が適用可能なゲームの一例について説明する。
例えば、本実施形態のゲームは、4人のユーザ(ユーザ1P~4P)で共同プレイが可能なゲームであり、土台となる1つのベースオブジェクトの上に、複数のプレイヤオブジェクト(1Pオブジェクト~4Pオブジェクトの4体のプレイヤオブジェクト)を結合した結合オブジェクトを、ユーザ1P~4Pのうち一人又は全員を含む複数人で操作してゲーム内のエリアで動作させ、敵キャラクタ(以下、単に敵という)又は他のユーザ(他のユーザの操作するゲーム媒体)を倒していくゲームである。また、複数のアイテムがエリア上の各所に自動的又はユーザの指示によって配置されており、ユーザは、結合オブジェクトを操作し、エリア上に散りばめられたそれらのアイテムを収集して結合オブジェクトの上に積載する。アイテムは、結合オブジェクトに積載していくことにより、例えば、結合オブジェクトの体力、移動力又は攻撃力等のパラメータを向上させる等、アイテムが備える効果を発揮できるようになったり、得点を獲得できたりする。そして、エリア内の全て又はボスキャラ等の所定の敵を倒したり、エリア内の全てのアイテムを収集したり、所定の得点を獲得したりした場合等に、クエストクリア、すなわち、ゲームをクリアしたこととなる。
【0022】
図2は、各ユーザの操作するユーザ端末12に表示されるゲームプレイ画面Gの一例である。
図2に示されるように、ゲームプレイ画面Gは、制限時間表示領域41、敵残存数表示領域42、アイテム積載数表示領域43、HP表示領域44、スキル表示領域45、及び、コメント表示領域46を有している。
制限時間表示領域41には、ユーザに与えられたクエストのクリア条件を満たすまでの制限時間が表示されている。
敵残存数表示領域42には、クエストに残っている敵の数又はクリア条件を満たすまでに倒すべき敵の数が表示されている。
アイテム積載数表示領域43には、クエスト内でユーザが収集したアイテムの数、すなわち、結合オブジェクトに積載されているアイテムの数が表示されている。なお、ゲージに積み上げていくような表示でもよいし、単に数字を表示するものであってもよい。
HP表示領域44には、結合オブジェクトの体力(結合オブジェクトが耐えることができるダメージの量)が表示されている。なお、ゲージを円形にし、ダメージを受けた場合に時計回りに減少させ、あわせて残りの体力の割合を表示しているが、他の表示方法でもよい。また、本実施形態では、プレイヤオブジェクトごとに体力が設定されているわけではなく、結合オブジェクトに体力が設定されているが(全ユーザで共通の体力)、これに限定されない。
スキル表示領域45には、結合オブジェクトが装備している特定条件の下で移動力が向上する等の特殊能力等のスキルが表示されている。
コメント表示領域46には、ユーザに対して操作方法等の各種アナウンスが適宜表示される。
【0023】
本実施形態では、各ユーザに対応するプレイヤオブジェクトは結合オブジェクトとして合体した状態でゲームが開始する。そして、ユーザ1P~4Pは、それぞれユーザ端末12を上下左右等(斜め等も含む)に動かしたり傾けたりすることによりジャイロセンサ等のセンサの変化量に基づく操作、コントローラによる十字キー操作、ジョイスティック、又は、タッチパネル状のゲームプレイ画面G上に表示されたバーチャルパッド等を操作することにより、結合オブジェクトを協力して操作する。例えば、結合オブジェクトを移動させ、エリア上に配置されているアイテムに接触すると、そのアイテムを取得することができ、取得したアイテムは、
図3に示されるように、結合オブジェクトの上に積み上げられる。また、エリア上の敵に接触すると結合オブジェクトはダメージを受けたり、積載しているアイテムを崩されて落下させられたりする。一方、結合オブジェクトからミサイル等の武器を発射して敵を攻撃し、敵にダメージを与えると敵を倒すことができる。なお、移動は、2次元的な移動だけではなく、ジャンプや潜る等の高さ方向の移動、すなわち、3次元的な移動も含む。
【0024】
本実施形態では、
図4に示されるように、各ユーザが操作するプレイヤオブジェクト(例えばユーザ1Pに対応する1Pオブジェクト)は、以下に例示するような分離条件を満たした場合、結合オブジェクトから分離することも可能である。
(a)ゲーム画面を2点同時タップする等の所定の操作をユーザ1Pから受け付けた場合
(b)ユーザ1Pの第1操作の内容と、ユーザ2P~4Pの第2操作の内容との間で一定回数以上(例えば30回以上)の相違が生じた場合、
(c)ユーザ1Pの第1操作の内容と、ユーザ2P~4Pの第2操作の内容との間で一定程度以上(例えば結合オブジェクトの中心点からの角度が180度以上)の相違が生じた場合
(d)クエストプレイが開始してから所定時間(例えば120秒)が経過した場合
(e)上記(a)~(d)の複数の条件を組み合わせた場合
【0025】
また、分離後の1Pオブジェクトは、ユーザ1Pの操作に従って、エリア内を自由に動き回ることができるし、敵を攻撃することもできる。なお、分離中の1Pオブジェクトが敵から攻撃を受けてダメージを受けた場合は、結合オブジェクトの体力が減少する。ただし、結合オブジェクトが積載しているアイテムは影響を受けないこととする。また、分離中の1Pオブジェクトは、結合オブジェクトと再結合するこができる。ただし、分離後一定期間(例えば60秒)は再結合できないように制限するとよい。
【0026】
また、
図5に示されるように、全てのプレイヤオブジェクトが結合オブジェクトから分離することもできる。全てのプレイヤオブジェクトが分離した場合は、最後のプレイヤオブジェクトが分離した場所に、ベースオブジェクトが取り残される。残されたベースオブジェクトは移動することができないが、敵からの攻撃を受けることがあり得る。ベースオブジェクトが敵からの攻撃を受けた場合は、結合オブジェクトがダメージを受けたこととなり、結合オブジェクトの体力が減少し、積載したアイテムが崩れて落下する場合があり得る。
【0027】
本実施形態では、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの相対的な位置関係に応じて、第1操作に基づく結合オブジェクトの移動量又は移動速度等が異なる。例えば、
図6に示されるように、結合オブジェクトの上位置に第1オブジェクト(1Pオブジェクト)が配置されている場合、第1ユーザであるユーザ1Pが結合オブジェクトに対して行う第1操作によって指示された移動方向が上方向であるときの移動量を100%とした場合、右方向、左方向及び下方向への場合は、移動量を25%に減少させる。また、反対方向(下方向)への移動量はさらに大きく減少させてもよい。
【0028】
また、結合オブジェクトにおいて第1オブジェクト(1Pオブジェクト)が配置されている上位置(第1位置)に対応する上方向(第1方向)への移動は、第1位置とは異なる第2位置に配置されている第2オブジェクト(2Pオブジェクト~4Pオブジェクト)に対応する第2ユーザ(ユーザ2P~4P)による第2操作よりも、第1オブジェクトに対応する第1ユーザ(ユーザ1P)による第1操作を優先してもよい。例えば、第2操作の内容を受け付けず、第2操作からは影響を受けないようにする。また、第2操作の内容を受け付けたとしても、移動量を小さくする等、第2操作から受ける影響を小さくしたりする。
【0029】
本実施形態では、第1操作と第2操作によって指示される移動方向が同じ場合、移動量又は移動速度が合算される。例えば、
図7に示されるように、全てのユーザ1P~4Pが指定する移動方向が同じ場合、結合オブジェクトの移動量が大きくなったり、移動速度が速くなったりする。
【0030】
一方、第1操作と第2操作によって指示される移動方向がずれている場合、すなわち、相違が生じている場合、その相違の程度に応じて結合オブジェクトの移動量が小さくなったり、移動速度が遅くなったりする等、移動が制限される。また、第1操作と第2操作によって指示される移動方向とに相違が生じた場合であって、特に、第1操作が第1方向(例えば上方向)、第2操作が第1方向とは反対方向の第2方向(例えば下方向)の場合、互いの操作による移動量が相殺される。さらに、第1方向へ移動させるための第1操作による移動量と第2方向へ移動させるための第2操作の移動量とが均等な場合は、例えば、
図8に示されるように、結合オブジェクトはどの方向にも移動せず、その場に停止する。
【0031】
また、本実施形態では、結合オブジェクトに結合している第2オブジェクトの数に応じて、第1操作に基づく結合オブジェクトの移動を異ならせる。例えば、
図9に示されるように、ユーザ4Pが操作する4Pオブジェクトが結合オブジェクトから分離している場合、すなわち、結合オブジェクトに結合している第2オブジェクトの数が少ない場合(例えば2体)、結合オブジェクトを移動させるための第1操作に基づく結合オブジェクトの移動量又は移動速度を、第2オブジェクトの数が多い場合(例えば3体)よりも大きくする。具体的には、4Pオブジェクトが結合していた下位置に対応する下方向への移動量又は移動速度を大きくする。なお、移動方向に関係なく、全方向に対して移動量又は移動速度を大きくしてもよい。
【0032】
また、本実施形態では、分離中のプレイヤオブジェクト又は結合オブジェクトの所定の位置に結合しているプレイヤオブジェクトに対応するユーザに対して、第1オブジェクトが結合オブジェクトに結合した位置に対応して課される第1操作の制限の内容に関する情報を通知する。例えば、結合オブジェクトの上位置に結合した1Pオブジェクトに対応するユーザ1Pに対しては、上方向への移動操作が優先され、上方向以外への移動操作に対しては制限される等の情報を通知する。
【0033】
また、本実施形態では、クエストプレイ中に、第1ユーザが行った第1操作の内容と第2ユーザが行った第2操作の内容との間に相違が発生した場合、第1ユーザと第2ユーザ又は少なくとも第1ユーザに対して、発生した相違に関する情報を通知する。
【0034】
また、本実施形態では、第1ユーザと第2ユーザ又は少なくとも第1ユーザに対して、第1ユーザが行った第1操作の内容と第2ユーザが行った第2操作の内容との間に発生したクエストプレイ中の相違に関する情報を含む一致度合いに関する情報を通知する。
【0035】
なお、共同プレイを行う各ユーザには、例えば、以下に例示するようなゲームにおける役割がそれぞれ設定されていてもよい。
(a)方向ごとの役割
例えば、結合オブジェクトにおけるプレイヤオブジェクトの位置に応じて、それぞれの移動方向又は攻撃方向を担当する。
(b)部位ごとの役割
例えば、結合オブジェクトが頭、胴体、手及び足等の部位を有する場合、各部位ごとにプレイヤオブジェクトを配置して、各ユーザはその配置された部位の動作を担当する。具体的には、足部分のパーツに配置されるユーザは、足の移動操作を指示できることとし、手等の他の部分の操作指示は出せなかったり、出せたとしても影響力が小さかったり、手部分のパーツに配置された担当ユーザの操作指示が優先される。
(c)移動担当と攻撃担当
例えば、あるユーザは結合オブジェクトの移動を担当し、他のユーザは結合オブジェクトの攻撃を担当する。
(d)ゲーム上での職業や役割
例えば、ユーザごとに、アタッカー(敵を攻撃して敵にダメージを与える役割)、タンク(敵からの攻撃を引き受けて仲間を守る役割)、ヒーラー(敵からの攻撃でダメージを受けた仲間を回復する役割)、及び、バッファー(仲間の能力強化及び敵の能力低下を行う役割)等の役割を担当する。
なお、役割ごとにそれぞれ有利なプレイヤオブジェクトが設定されていてもよい。例えば、移動方向ごとの役割が設定されている場合であれば、前方向へ移動する際にスピードアップする等、対応方向への移動に適しているプレイヤオブジェクト、又は、回転スピードが早い等、方向転換に優れたプレイヤオブジェクト等が含まれる。また、役割が移動担当と攻撃担当とに分かれている場合であれば、攻撃能力を示すパラメータが高いプレイヤオブジェクト、又は、移動能力を示すパラメータが高いプレイヤオブジェクト等が含まれる。
【0036】
本実施形態では、4人のユーザで共同プレイを行うが、共同プレイを行うユーザが4人揃わない場合、すなわち、共同プレイを行うユーザ数が定数(4人)に満たない場合は、第2オブジェクトの一部又は全てがノンプレイヤーキャラクター(NPC)であってもよい。また、ノンプレイヤーキャラクターは、人数不足を補うだけでなく、エリア上に配置してある重り若しくは装備等のゲーム媒体、又は、エリア上を自由に動き回る動物等のゲーム媒体であってもよい。なお、ノンプレイヤーキャラクターが重り等の場合は結合オブジェクトのパラメータが低下し、装備等の場合は、結合オブジェクトのパラメータが向上する。動物等の場合は、結合オブジェクトのパラメータが低下する場合と向上する場合のいずれもあり得る。
【0037】
<本発明の一実施形態に係る情報処理装置及びユーザ端末の構成>
次に、本発明の一実施形態に係る情報処理装置及びユーザ端末12の構成について説明する。本実施形態に係る情報処理装置は、ゲームデータ配信用のコンピュータ、厳密にはサーバコンピュータ(以下、サーバ10という)によって構成されている。サーバ10は、コンピュータの一例であり、
図1に示されるように、複数のユーザ端末12とネットワーク14を介して通信可能に接続されており、ユーザ端末12と共に情報処理システムSを構築している。ネットワーク14は、例えばインターネット又はモバイル通信ネットワークからなる通信回線網であり、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、及びイントラネット等を含むものであってもよい。
【0038】
本実施形態の情報処理システムSでは、上記構成により、サーバ10とユーザ端末12とが協働することにより、ゲームが進行する。具体的には、ゲーム進行処理の一部をサーバ10側で行い、グラフィック処理等の一部をユーザ端末12側で実行する。例えば、サーバ10側で、一定のルール、ロジック及びアルゴリズムを含むプログラムを実行する。一方、ユーザ端末12側では、サーバ10と同期しつつ、サーバ10で実行されているプログラムと同様のルール、ロジック及びアルゴリズムにより、ゲームを進行させる。すなわち、ユーザ端末12は、ゲームのプレイ中、ゲームの表示画面であるゲーム画面をディスプレイ等に表示すると共に、サーバ10から随時送られてくる表示データを展開し、その表示データが示す映像及び文字情報等をゲーム画面中に表示させる。
【0039】
サーバ10は、本発明の「情報処理装置」の一例であり、ゲーム進行に必要なデータの生成や送受信等、ゲーム進行に関する各種の情報処理を実行するコンピュータ、より詳しくは本実施形態ではSNSサーバである。サーバ10は、1台のコンピュータで構成されてもよく、並列分散された複数台のコンピュータによって構成されてもよい。また、サーバ10は、ASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)又はIaaS(Infrastructure as a Service)用のサーバコンピュータであってもよい。この場合、ゲーム進行に関する一連の情報処理の工程(ただし、情報の入力及び表示を除く)がサーバ10によって実行されるので、ユーザ端末12側では、サーバ10に引き渡す情報の入力、及びサーバ10から配信される情報の表示等を行えばよい。
【0040】
サーバ10は、ハードウェア機器として、
図1に示されるように、プロセッサ21、メモリ22、通信用インターフェース23、及びストレージ24を有し、これらの機器がバス25を介して電気的に接続されている。また、サーバ10には、ソフトウェアとして、オペレーティングシステム(OS)と、ゲームに関する情報処理用の専用プログラムとがインストールされている。これらのプログラムは、本発明の「プログラム」に相当する。プロセッサ21が上記のプログラムに従って動作することで、サーバ10は、本発明の情報処理装置として機能し、ゲームの進行に関する一連の処理を実行する。なお、本発明のプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(メディア)から読み込むことで取得してもよく、あるいは、インターネット又はイントラネット等のネットワーク14を介して取得(ダウンロード)してもよい。
【0041】
プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、TPU(Tensor Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成されるとよい。
【0042】
メモリ22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成されるとよい。
【0043】
通信用インターフェース23は、例えばネットワークインターフェースカード、又は通信インターフェースボード等によって構成されるとよい。通信用インターフェース23によるデータ通信の規格については、特に限定されるものではなく、Wi-fi(登録商標)に基づく無線LANによる通信、3G~5G若しくはそれ以降の世代の移動通信システムによる通信、又はLTE(Long Term Evolution)に基づく通信等が挙げられる。
【0044】
ストレージ24は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、又はUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成されるとよい。また、ストレージ24は、サーバ10内に内蔵されてもよく、外付け形式でサーバ本体に取り付けてもよい。さらに、ストレージ24は、サーバ本体と通信可能に接続された外部コンピュータ(例えば、データベースサーバ)等によって構成されてもよい。なお、各種データを記録する技術としては、不正なデータ改竄等を回避する目的からブロックチェーンのような分散型台帳技術を用いてもよい。
【0045】
サーバ10は、ゲームの進行に必要な情報を各ユーザへ配信し、また、各ユーザから情報を収集して記憶する。サーバ10が記憶する情報には、各ユーザに関する情報、ルームに関する情報、及び、その他のゲームに関する各種情報等が含まれる。また、サーバ10は、その他、ゲームの進行に関する様々な情報処理を実行する。
【0046】
ユーザ端末12は、ユーザがゲームをプレイするために操作するクライアント端末である。ユーザ端末12は、例えば、パソコン、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機、情報入力が可能なテレビ受像機、及びウェアラブル端末等によって構成される。なお、
図1には、図示の都合上、4台のユーザ端末12を図示しているが、当然ながら、実際には、ユーザの人数に応じた台数分のユーザ端末12が存在する。
【0047】
ユーザ端末12は、サーバ10からゲーム進行用のデータを受信し、そのデータが示す画像(映像)をユーザ端末12のディスプレイ又はユーザ端末12に接続されたTV等の表示器に表示したり、音声をスピーカ等から出力したりする。すなわち、本実施形態において、ユーザ端末12は、表示部及び音声出力部として機能する。例えば、ユーザ端末12には、
図2に示されるようなゲームプレイ画面Gの他、プレイするクエストを選択するクエスト選択画面、共同プレイを行うユーザ同士をマッチングするマッチング画面、クエストプレイ終了後のゲーム結果画面及びクリア報酬付与画面、並びに、一致度合いに関する情報等を通知する各種通知画面等が表示される。
【0048】
また、ユーザ端末12は、ゲームのプレイ中に行われるユーザの操作を受け付け、その操作内容に応じた情報をサーバ10に向けて送信する。例えば、ユーザは、結合オブジェクトに対して行う第1操作若しくは第2操作を含むゲームプレイ操作、プレイするクエストを選択するクエスト選択操作、ゲームを共にプレイするゲストユーザを募集する募集操作、及び、ゲームを共にプレイするホストユーザを選択してそのホストユーザが設定したルームに応募する応募操作等をユーザ端末12にて行い、それらの操作に基づく情報をサーバ10に送信する。なお、上記操作以外にも、ユーザは、本実施形態の情報処理システムSにより提供されるサービスを享受するうえで必要な操作をユーザ端末12にて適宜行う。
【0049】
<本発明の一実施形態に係る情報処理装置の機能>
本実施形態に係る情報処理装置であるサーバ10の構成について、機能面から改めて説明する。サーバ10は、
図10に示されるように、記憶部30、情報取得部31、表示制御部32、オブジェクト制御部33、第1通知部34、第2通知部35、第3通知部36、及び、ゲーム進行部37を有する。これらのうち、記憶部30は、メモリ22又はストレージ24によって実現され、それ以外の機能部は、サーバ10を構成するハードウェア機器と、サーバ10にインストールされたプログラムとが協働することで実現される。なお、サーバ10が複数台のコンピュータによって構成される場合には、上記の機能を分散させて、複数台のコンピュータの各々が互いに異なる機能を発揮してもよい。以下、各機能部について、それぞれ詳しく説明する。
【0050】
(記憶部)
記憶部30は、ゲームのプレイに必要な各種の情報を記憶する。具体的には、記憶部30は、ユーザに関する情報、ゲーム媒体に関する情報、結合オブジェクトに関する情報、ゲーム結果に関する情報、及び、その他ゲームに関する種々の情報(例えば、クエスト情報等)を記憶する。
【0051】
ユーザに関する情報(ユーザ情報)は、
図11に示されるように、各ユーザを特定する識別情報(識別ID又はゲーム用のアカウント名等)に各種情報が紐付けられ、ユーザごとに記憶されている。例えば、ユーザ情報の項目には、ユーザランク、所有するゲーム媒体、ゲームの進捗状況、共同プレイのプレイ履歴、ログイン履歴、及び、フレンド等を示す情報が含まれる。ゲーム媒体を示す情報には、ユーザが所有するキャラクタ、アイテム及びコイン等のゲーム媒体の種類と所有数等を示す情報が含まれる。ゲームの進捗状況を示す情報には、ステータス、並びに、クエストごとのプレイ回数及びクリア回数等を示す情報が含まれる。共同プレイのプレイ履歴を示す情報には、共同プレイを行った際に所属したルームの所属履歴の他、共同プレイを行った回数(例えば、ユーザBとは10回、ユーザCとは5回等)、及び、ユーザ同士の相性を示す一致度合い等を含む共同プレイの成績(例えば、ユーザBとは一致率60%、ユーザCとは一致率40%等)等を示す情報が含まれる。ログイン履歴を示す情報には、プレイ日時、プレイ回数及びプレイ時間等を示す情報が含まれる。フレンドを示す情報には、フレンド関係にある他のユーザを識別するための情報が含まれる。また、上記以外の情報、例えば、連絡先等のユーザの個人情報、並びに、ゲームに課金した回数及び金額等を示す課金履歴等がユーザ情報に含まれていてもよい。
【0052】
ゲーム媒体に関する情報(ゲーム媒体情報)は、
図12に示されるように、各ゲーム媒体を特定する識別情報(識別ID等)に各種情報が紐付けられ、ゲーム媒体ごとに記憶されている。例えば、ゲーム媒体情報の項目には、種別、名前、レアリティ、外観デザイン、属性、及び、能力若しくは効果等を示す各種パラメータ等を示す情報等が含まれる。種別を示す情報には、キャラクタ、アイテム、有償のゲーム内通貨、又は、無償のゲーム内通貨等、ゲーム媒体の種別を識別するための情報が含まれる。レアリティを示す情報には、ゲーム媒体の入手困難度合い等を示す情報が含まれる。パラメータ等を示す情報には、ゲーム媒体の有するレベル、体力、移動力、攻撃力又は特殊能力等の値等を識別する情報が含まれる。また、パラメータが変動する場合には、現在値の他、初期値及び上限値を示す情報が含まれる。また、上記以外の情報、例えば、入手方法(入手条件)、入手可能期間、使用可能期間、対価(ゲーム内通貨で購入等が可能な場合)、所有するユーザ数、及び、他のユーザによる使用履歴等を示す情報がゲーム媒体情報に含まれていてもよい。なお、上記のゲーム媒体情報は、ゲーム媒体がキャラクタの場合を例示したものであるが、ゲーム媒体がアイテム又はゲーム内通貨等の場合は、その内容が適宜変更される。
【0053】
結合オブジェクトに関する情報(結合オブジェクト情報)は、
図13に示されるように、結合オブジェクトを特定する識別情報(識別ID等)に各種情報が紐付けられ、クエストプレイ中、結合オブジェクトごとに生成されて記憶されている。例えば、結合オブジェクト情報の項目には、外観デザイン、ベースの各枠(第1枠~第4枠)に結合しているオブジェクト、能力等を示す各種パラメータ、積載しているアイテムの数等を示す情報等が含まれる。各枠に結合しているオブジェクトを示す情報には、第1枠~第4枠のそれぞれに結合している各ユーザに対応したオブジェクトを識別するための情報が含まれる。なお、オブジェクトが分離して枠が空いている状態の場合は、空き枠であることを示す情報に書き換えられる。パラメータ等を示す情報には、各オブジェクトの結合状態等によって決定する結合オブジェクトに設定される体力、並びに、各方向へ対する移動力、攻撃力又は特殊能力等の値等を識別する情報が含まれる。アイテムの数等を示す情報には、結合オブジェクトが積載しているアイテムの種類と数を示す情報が含まれる。また、上記以外の情報が結合オブジェクト情報に含まれていてもよい。なお、結合オブジェクト情報は、クエストプレイ中、適宜変動する。
【0054】
ゲーム結果に関する情報(ゲーム結果情報)は、
図14に示されるように、ゲーム結果を特定する識別情報(識別ID等)に各種情報が紐付けられ、クエストプレイ終了時点で生成されたゲーム結果ごとに記憶されている。例えば、ゲーム結果情報の項目には、クエスト、ユーザ、成績、及び、ユーザ同士の相性等を示す情報等が含まれる。クエストを示す情報には、対象となるクエストを識別するための情報が含まれる。ユーザを示す情報には、共同プレイに参加したユーザを識別するための情報が含まれる。成績を示す情報には、クリアの成否又は獲得した得点等の情報が含まれる。ユーザ同士の相性を示す情報には、共同プレイに参加したユーザが結合オブジェクトに対して行った操作内容について、各ユーザ間におけるそれぞれの一致率等を示す情報が含まれる。また、上記以外の情報、例えば、クエストプレイ中の所定時点ごとの成績(ゲームの途中経過)等を示す情報がゲーム結果情報に含まれていてもよい。
【0055】
(情報取得部)
情報取得部31は、ユーザがゲームプレイ中にユーザ端末12において行った操作に基づく情報(データ)を、ユーザ端末12と通信することによって取得する。情報取得部31によって取得される情報には、第1ユーザが行った第1操作若しくは他のユーザが行った第2操作を含むゲームプレイ操作に基づく情報、クエスト選択操作に基づく情報、募集操作に基づく情報、及び、応募操作に基づく情報等が含まれる。また、情報取得部31によって取得される情報には、上記情報の他、ゲーム中の各場面でユーザが行う各種の選択、指定、指示、要求、命令、許可又は拒否、登録及びその他の入力操作等に基づく情報が含まれる。
【0056】
(表示制御部)
表示制御部32は、ユーザ端末12を制御し、ゲーム進行用の情報をユーザ端末12の画面に表示させる。具体的には、表示制御部32は、後述するオブジェクト制御部33、第1通知部34、第2通知部35、第3通知部36、及び、ゲーム進行部37等による情報処理の結果等を表示するための表示データを生成し、生成されたその表示データをネットワーク14によりユーザ端末12に向けて送信する。例えば、表示制御部32は、オブジェクト制御部33等による情報処理の結果として、ゲームプレイ画面G(
図2)等をユーザ端末12に表示させる。また、表示制御部32は、第1通知部34、第2通知部35又は第3通知部36等による情報処理の結果を反映させた各種通知画面等(不図示)をユーザ端末12に表示させる。また、表示制御部32は、ゲーム進行部37等による情報処理の結果を反映させたクエスト選択画面、マッチング画面、ゲーム結果画面及びクリア報酬付与画面等(いずれも不図示)をユーザ端末12に表示させる。
【0057】
(オブジェクト制御部)
オブジェクト制御部33は、クエストプレイ中において、結合オブジェクト及び各ユーザに対応するプレイヤオブジェクト等のゲーム媒体の移動及び攻撃等の動作に関する情報処理を実行する。具体的には、オブジェクト制御部33は、第1ユーザが行った第1操作及び他のユーザが行った第2操作の内容に応じて結合オブジェクトを動かし、各ユーザが行った操作の内容に応じて各プレイヤに対応するプレイヤオブジェクトを動かす等、操作内容に応じた演出等を実施する。例えば、情報取得部31が取得した情報に基づいて、結合オブジェクト又はプレイヤオブジェクトをゲーム内のエリアで移動させたり、結合オブジェクト又はプレイヤオブジェクトから敵を攻撃させたりするように制御する。
【0058】
オブジェクト制御部33は、結合オブジェクトを移動させる際、第1ユーザに対応する第1オブジェクト(例えば1Pオブジェクト)と他のユーザに対応する第2オブジェクト(例えば、2Pオブジェクト、3Pオブジェクト及び4Pオブジェクト)との結合オブジェクトにおける相対的な位置関係に応じて、第1ユーザからの第1操作に基づく結合オブジェクトの移動を異ならせる。すなわち、第1操作によって結合オブジェクトに対して与えられる制御量を変化させる。
具体的には、以下に例示するような制御を行う。
(a)結合オブジェクトにおける第1オブジェクトの位置に対応する方向へ対する第1操作に基づく結合オブジェクトの移動を異ならせる。例えば、第1オブジェクトが結合オブジェクトの上側に配置されている場合、結合オブジェクトを上方向へ移動させるための第1操作に基づく結合オブジェクトの移動量又は移動速度を大きくする。
(b)結合オブジェクトに結合している第2オブジェクトの数に応じて、第1操作に基づく結合オブジェクトの移動を異ならせる。例えば、結合オブジェクトに結合している第2オブジェクトの数が少ない場合(例えば2体)、移動方向に関係なく、結合オブジェクトを移動させるための第1操作に基づく結合オブジェクトの移動量又は移動速度を、第2オブジェクトの数が多い場合(例えば3体)よりも大きくする。
(c)第1操作の内容と第2操作の内容との間で相違が生じた場合、その相違の回数又は程度に基づいて結合オブジェクトの移動を制限する。例えば、第1操作が結合オブジェクトを上方向に移動させるための操作であり、第2操作が結合オブジェクトを上方向以外の方向(例えば、右方向)に移動させるための操作である場合、結合オブジェクトを上方向へ移動させるための第1操作に基づく結合オブジェクトの移動量又は移動速度を小さくしたり、移動方向を右上方向に変更したりする。なお、このとき、一定回数以上(例えば10回以上)又は一定程度以上(例えば結合オブジェクトの中心点からの角度が20度以上)の相違以外は影響を受けないように制御してもよい。
(d)第1操作の内容と第2操作の内容と相違が生じた場合であって、特に、第1操作が第1方向(例えば上方向)、第2操作が第1方向とは反対方向の第2方向(例えば下方向)の場合、第1操作に基づいて結合オブジェクトの移動を制御する際の制御量と、第2操作に基づいて結合オブジェクトの移動を制御する際の制御量とを相殺する。例えば、第1方向へ移動させるための第1操作の制御量と第2方向へ移動させるための第2操作の制御量とが均等な場合、結合オブジェクトはどちらの方向にも移動せず、その場に停止する。
(e)結合オブジェクトにおいて第1オブジェクトが配置されている第1位置(例えば上側)に対応する第1方向(上方向)への移動は、第1位置とは異なる第2位置(例えば左側)に配置されている第2オブジェクトに対応する第2ユーザによる第2操作よりも、第1オブジェクトに対応する第1ユーザによる第1操作を優先する。例えば、第2操作の内容を受け付けず、第2操作からは影響を受けないようにする。また、第2操作の内容を受け付けたとしても、第2操作から受ける影響を小さくしたりする。具体的には、第1方向へは第2操作に基づいては移動できなくしたり(第1方向へは第1操作に基づいてしか移動できない)、第1操作に基づく結合オブジェクトの移動量又は移動速度を、第2操作に基づく結合オブジェクトの移動量又は移動速度よりも大きくしたりする。なお、例えば、第1操作が移動操作であり第2操作が攻撃操作である場合等、第1操作と第2操作との種類が異なる場合は、両方の操作を平等に受け付けてもよい。
【0059】
オブジェクト制御部33は、結合オブジェクトから敵に対して攻撃する際も、結合オブジェクトを移動させる際と同様、第1ユーザに対応する第1オブジェクト(例えば1Pオブジェクト)と他のユーザに対応する第2オブジェクト(例えば、2Pオブジェクト、3Pオブジェクト及び4Pオブジェクト)との結合オブジェクトにおける相対的な位置関係に応じて、第1ユーザからの第1操作に基づく結合オブジェクトの攻撃を異ならせる。すなわち、第1操作によって結合オブジェクトに対して与えられる制御量を変化させる。
具体的には、移動の場合を同様であるが、特に、結合オブジェクトにおいて第1オブジェクトが配置されている第1位置(例えば上側)に対応する第1方向(上方向)への攻撃は、第1位置とは異なる第2位置(例えば左側)に配置されている第2オブジェクトに対応する第2ユーザによる第2操作よりも、第1オブジェクトに対応する第1ユーザによる第1操作を優先する。例えば、第2操作の内容を受け付けず、第2操作からは影響を受けないようにする。また、第2操作の内容を受け付けたとしても、第2操作から受ける影響を小さくしたりする。具体的には、第1方向へは第2操作に基づいては攻撃できなくしたり(第1方向へは第1操作に基づいてしか攻撃できない)、第1操作に基づく結合オブジェクトからの攻撃力(敵に与えるダメージ及び武器の速度等を含む)等を、第2操作に基づく結合オブジェクトの攻撃力よりも大きくしたりする。なお、例えば、第1操作が攻撃操作であり第2操作が移動操作である場合等、第1操作と第2操作との種類が異なる場合は、両方の操作を平等に受け付けてもよい。
【0060】
オブジェクト制御部33は、クエストプレイ中において、結合オブジェクトの結合を解除して、各プレイヤオブジェクトを結合オブジェクト又は他のプレイヤオブジェクトから分離させる。
具体的には、オブジェクト制御部33は、ユーザが行った所定の操作を受け付けた場合(厳密には、情報取得部31が所定の第1操作又は所定の第2操作を受け付けた場合)、第1操作の内容と第2操作の内容との間で一定回数以上(例えば30回以上)の相違が生じた場合、第1操作の内容と第2操作の内容との間で一定程度以上(例えば結合オブジェクトの中心点からの角度が180度以上)の相違が生じた場合、クエストプレイの開始から所定時間(例えば120秒)が経過した場合、又は、上記の複数の条件を組み合わせた場合等の分離条件を満たした場合に、該当するプレイヤオブジェクト又は結合オブジェクトに結合している全てのプレイヤオブジェクトを分離させる。なお、分離したプレイヤオブジェクトは、結合オブジェクト又は他のプレイヤオブジェクトと再結合できることとしてもよいが、その場合は、一定期間(例えば60秒)は再結合できないように制限するとよい。
【0061】
オブジェクト制御部33は、クエストプレイ中において、結合オブジェクト又は他のプレイヤオブジェクトから分離しているプレイヤオブジェクトを、結合オブジェクト又は他のプレイヤオブジェクトと結合させる。
具体的には、結合オブジェクトに空き枠がある場合(例えば、ベースオブジェクトの第1枠にプレイヤオブジェクトが配置されていない場合)、分離中のプレイヤオブジェクトが、結合オブジェクト、他のプレイヤオブジェクト若しくは他のプレイヤオブジェクトとの結合予定の場所から所定距離の範囲内に近付いた場合(接触した場合を含む)、ユーザが行った所定の操作を受け付けた場合(厳密には、情報取得部31が所定の操作を受け付けた場合)、又は、上記の複数の条件を組み合わせた場合等の結合条件を満たした場合に、該当するプレイヤオブジェクトを結合オブジェクト又は他のプレイヤオブジェクトと結合させる。
【0062】
(通知部)
第1通知部34、第2通知部35及び第3通知部36は、ユーザ端末12と通信することによって、ユーザに対して、各種情報を適正なタイミングで通知する。具体的には、各種情報又はその情報を取得できる場所へのリンクを含む通知データ(画像データ及び音データを含む)を生成し、生成されたその通知データをネットワーク14により、通知対象となるユーザのユーザ端末12に送信する。
【0063】
第1通知部34は、分離中のプレイヤオブジェクト又は結合オブジェクトの所定の位置に結合しているプレイヤオブジェクトに対応するユーザ(第1オブジェクトに対応する第1ユーザ)に対して、第1オブジェクトが結合オブジェクトに結合した位置に対応して課される第1操作の制限の内容に関する情報を通知する。例えば、結合オブジェクトの上位置に結合した場合は、上方向への移動操作が優先され、上方向以外への移動操作に対しては制限される等の情報を通知する。また、現在、結合オブジェクトの上位置に配置しているので、上方向への移動操作が優先され、上方向以外への移動操作に対しては制限される等の情報を通知する。
【0064】
第1通知部34は、分離中のプレイヤオブジェクトが、結合オブジェクト、他のプレイヤオブジェクト若しくは他のプレイヤオブジェクトとの結合予定の場所から所定距離の範囲内に近付いた場合(接触した場合を含む)、ユーザが結合予定の場所をタップしたりカーソルを合わせたりして指定する等の所定の操作を受け付けた場合(厳密には、情報取得部31が所定の操作を受け付けた場合)、又は、上記の複数の条件を組み合わせた場合等の通知条件を満たした場合に、該当するプレイヤオブジェクトに対応するユーザに対して、結合オブジェクトとの結合を促す案内又は結合オブジェクトの位置に関する情報を通知する。また、第1通知部34は、結合オブジェクトと結合しているプレイヤオブジェクトに対応するユーザに対して、分離可能なことを案内する通知を行ってもよい。
【0065】
第2通知部35は、クエストプレイ中に、第1ユーザが行った第1操作の内容と第2ユーザが行った第2操作の内容との間に相違が発生した場合、第1ユーザと第2ユーザ又は少なくとも第1ユーザに対して、発生した相違に関する情報を通知する。例えば、相違が発生していること、相違が発生したことによって結合オブジェクトの移動が制限されること、又は、操作内容を変更して相違を解消する方法等を通知する。なお、一定回数以上(例えば10回以上)又は一定程度以上(例えば結合オブジェクトの中心点からの角度が20度以上)の相違以外は通知しないようにしてもよい。
【0066】
第3通知部36は、第1ユーザと第2ユーザ又は少なくとも第1ユーザに対して、第1ユーザが行った第1操作の内容と第2ユーザが行った第2操作の内容との間に発生したクエストプレイ中の相違に関する情報を含む一致度合いに関する情報を通知する。例えば、クエストプレイ終了後のゲーム結果画面において、結合オブジェクトの動作が制限される原因となった第1操作の内容と第2操作の内容との間の一致率、一致回数、相違率又は相違回数等、ユーザ同士の相性を示す情報を通知する。
【0067】
(ゲーム進行部)
ゲーム進行部37は、その他ゲームの進行に必要な情報処理を実行する。
例えば、ゲーム進行部37は、ゲームの進行状況等に応じて、ゲーム媒体のパラメータの設定を変更する。具体的には、クエストプレイ中、結合オブジェクト又はプレイヤオブジェクトによる攻撃が敵等の他のゲーム媒体に命中する等した場合は、結合オブジェクト又はプレイヤオブジェクトに設定された攻撃力及び他のゲーム媒体の防御力等のパラメータに基づいて、他のキャラクタに関連付けられた体力等のパラメータを減少させる。また、結合オブジェクト又はプレイヤオブジェクトが敵等の他のゲーム媒体から攻撃を受けた場合は、結合オブジェクト又はプレイヤオブジェクトに設定された防御力及び他のゲーム媒体の攻撃力等のパラメータに基づいて、結合オブジェクト又はプレイヤオブジェクトに関連付けられた体力等のパラメータを減少させたり、結合オブジェクトが積載しているアイテムを崩して落下させたりする。なお、本実施形態では、分離中のプレイヤオブジェクトが攻撃を受けた場合、結合オブジェクトの体力等のパラメータに反映され、結合オブジェクトが積載しているアイテムには影響されない(アイテムは崩れて落下しない)。
【0068】
また、ゲーム進行部37は、共同プレイを行うユーザ同士のマッチングに関する情報処理を実行する。具体的には、ゲーム進行部37は、情報取得部31がホストユーザから取得した募集条件に関する情報に基づいて共同プレイを行うためのルームを設定し、そのルームに参加するゲストユーザを募集する。そして、ゲーム進行部37は、ユーザからルームに対する応募があった場合、ルームと、ルームを設定したホストユーザ及びルームに応募したゲストユーザとを関連付けて記憶部30に記憶することにより、複数のユーザを同じルームに所属させる。さらに、ゲーム進行部37は、クエストプレイが終了した場合は、クエストをクリアしたか否かの判定を行ったり、クエストをクリアしたユーザに対してクリア報酬を付与したりする処理を行う。
【0069】
以上、サーバ10及びユーザ端末12のそれぞれの構成について説明した。なお、一般的に、サーバ10及びユーザ端末12は、上記以外にも種々の機能を有しているが、ここでは、本発明における情報処理システムSにおいて作用効果を奏する特徴的な機能のみを説明することとし、その他の既知の機能等については図示及び説明を省略する。
【0070】
<本発明の一実施形態に係る情報処理方法>
次に、
図15乃至
図20を参照しながら、上記構成からなる情報処理システムSにおいて実行される情報処理の流れ(以下、情報処理フローという)について説明する。情報処理フローは、本発明の情報処理方法を採用しており、コンピュータシステムとして機能する情報処理システムSを用いることで実現される。換言すると、情報処理フロー中の各ステップは、本発明の情報処理方法の構成要素に該当する。なお、以下に説明する情報処理フローは、あくまでも一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、ステップの実施順序を入れ替えてもよい。
【0071】
(移動処理)
先ず、結合オブジェクトの移動処理の一例について説明する。
移動処理とは、クエストプレイ中、第1操作及び第2操作に基づいて結合オブジェクトを移動させる本発明の根幹を為す情報処理であり、例えば、
図15に示す流れに沿って進行する。なお、ここでは、第2ユーザは、第1ユーザ(ユーザ1P)以外の他のユーザ(ユーザ2P~4Pのうち一人、二人又は全員、以下同じ)、第2オブジェクトは、第1ユーザに対応した第1オブジェクト以外の他のユーザに対応したオブジェクト、第2操作は、第1ユーザによる第1操作以外の他のユーザによる操作、として説明する。
【0072】
図15に示されるように、先ず、コンピュータであるサーバ10は、第1ユーザが操作するユーザ端末12との通信を通じ、結合オブジェクトを移動させるための第1操作に基づく情報を取得して第1操作を受け付けると(S101)、その第1操作によって指定された移動方向と結合オブジェクトにおける第1オブジェクトと第2オブジェクトとの相対的な位置関係とを比較し(S102)、第1操作が指定する移動方向へ対する結合オブジェクトの移動量を決定する(S103)。例えば、第1オブジェクトが結合オブジェクトの上側に配置されている場合、第1操作によって指定された移動方向が上方向の場合は、第1操作に基づく結合オブジェクトの移動量を大きくし、逆に、第1操作によって指定された移動方向が下方向の場合は、第1操作に基づく結合オブジェクトの移動量を小さくする。
【0073】
さらに、サーバ10は、第2ユーザが操作するユーザ端末12との通信を通じ、結合オブジェクトを移動させるための第2操作に基づく情報を取得して第2操作を受け付けていると判断した場合(S104:YES)、その第2操作によって指定された移動方向と結合オブジェクトにおける第2オブジェクトと第1オブジェクトとの相対的な位置関係とを比較し(S105)、第2操作が指定する移動方向へ対する結合オブジェクトの移動量を決定する(S106)。一方、サーバ10は、第2操作を受け付けていないと判断した場合(S104:NO)、そのまま次の処理に移行する。
【0074】
そして、サーバ10は、第1操作によって指定された移動方向へ対する移動量と、第2操作によって指定された移動方向へ対する移動量と、に基づいて、結合オブジェクトの移動方向及びその移動方向への移動量を決定し(S107)、結合オブジェクトを移動させ(S108)、処理を終了する。例えば、第1操作及び第2操作によって指定された移動方向が共に上方向の場合、第1操作が指定する移動方向へ対する移動量と第2操作が指定する移動方向へ対する移動量との和に基づいて上方向への移動量を決定する。一方、第1操作によって指定された移動方向が上方向であって、第2操作によって指定された移動方向が下方向の場合、第1操作が指定する移動方向へ対する移動量と第2操作が指定する移動方向へ対する移動量との差に基づいて移動方向及びその移動方向に対する移動量を決定する。
以上が、移動処理の一例である。
【0075】
本実施形態では、結合オブジェクトに結合している第2オブジェクトの数も加味したうえで、第1操作及び第2操作に基づいて結合オブジェクトを移動させることもできる。この場合の情報処理は、例えば、
図16に示す流れに沿って進行する。
【0076】
図16に示されるように、先ず、コンピュータであるサーバ10は、第1ユーザが操作するユーザ端末12との通信を通じ、結合オブジェクトを移動させるための第1操作に基づく情報を取得して第1操作を受け付けると(S201)、結合オブジェクトと結合している第1オブジェクト以外のオブジェクトの数、すなわち、第2オブジェクトの数を判定し(S202)、第1操作が指定する移動方向へ対する結合オブジェクトの移動量を決定する(S203)。例えば、結合オブジェクトに結合している第2オブジェクトの数が少ない場合、移動方向に関係なく、第1操作に基づく結合オブジェクトの移動量を大きくし、逆に、結合オブジェクトに結合している第2オブジェクトの数が多い場合、第1操作に基づく結合オブジェクトの移動量を第2オブジェクトの数が少ない場合よりも小さくする。
【0077】
さらに、サーバ10は、第2ユーザが操作するユーザ端末12との通信を通じ、結合オブジェクトを移動させるための第2操作に基づく情報を取得して第2操作を受け付けていると判断した場合(S204:YES)、その第2操作によって指定された移動方向へ対する結合オブジェクトの移動量を決定する(S205)。一方、サーバ10は、第2操作を受け付けていないと判断した場合(S204:NO)、そのまま次の処理に移行する。なお、このとき、第2操作が指定する移動方向へ対する結合オブジェクトの移動量についても、第1操作が指定する移動方向へ対する結合オブジェクトの移動量と同様、他の第2オブジェクトの数によって決定してもよい。
【0078】
そして、サーバ10は、第1操作によって指定された移動方向へ対する移動量と、第2操作によって指定された移動方向へ対する移動量と、に基づいて、結合オブジェクトの移動方向及びその移動方向への移動量を決定し(S206)、結合オブジェクトを移動させ(S207)、処理を終了する。なお、ここでの結合オブジェクトの移動方向及びその移動方向に対する移動量の決定方法については、上記のとおりである。
以上が、移動処理の他の一例である。
【0079】
(攻撃処理)
次に、結合オブジェクトの攻撃処理の一例について説明する。
攻撃処理とは、クエストプレイ中、第1操作及び第2操作に基づいて結合オブジェクトから敵を攻撃させるための情報処理であり、例えば、
図17に示す流れに沿って進行する。なお、ここでは、第1方向は、第1オブジェクトが配置された第1位置に対応する方向、第2操作は、第1ユーザによる第1操作以外の他のユーザによる攻撃操作、として説明する。ただし、以下の処理は攻撃処理に限らず、例えば、移動処理においても適用できる。また、第1操作と第2操作との種類が異なる場合、例えば、第1操作が移動操作であり、第2操作が攻撃操作である場合等は、両方の操作を受け付けることとし、以下の処理は適用されない。
【0080】
図17に示されるように、先ず、コンピュータであるサーバ10は、第2ユーザが操作するユーザ端末12との通信を通じ、結合オブジェクトから第1方向を指定して敵を攻撃するための第2操作に基づく情報を取得して第2操作を受け付けると(S301)、第1ユーザが操作するユーザ端末12との通信を通じ、結合オブジェクトから第1方向を指定して敵を攻撃するための第1操作に基づく情報を取得して第1操作を受け付けているか否かについて判断する(S302)。
【0081】
そして、サーバ10は、第1方向を指定して敵を攻撃するための第1操作を受け付けていると判断した場合(S302:YES)、第1操作を第2操作よりも優先したうえで、第1操作に基づいて第1方向へ対する攻撃を行い(S303)、処理を終了する。一方、サーバ10は、第1方向を指定して敵を攻撃するための第1操作を受け付けていないと判断した場合(S302:NO)、第2操作に基づいて第1方向へ対する攻撃を行い(S304)、処理を終了する。
以上が、攻撃処理の他の一例である。
【0082】
(第1通知処理)
次に、
図18に基づいて、第1通知処理の一例について説明する。第1通知処理とは、第1オブジェクトに対応する第1ユーザに対し、上記の通知条件を満たした場合に、第1オブジェクトが結合オブジェクトに結合した位置に対応して課される第1操作の制限の内容に関する情報を通知する処理である。なお、第1オブジェクトが結合オブジェクトと結合しているか分離しているかにかかわらず、第1処理は実行され得る。
【0083】
図18に示されるように、先ず、コンピュータであるサーバ10は、第1オブジェクトと結合オブジェクトとの位置関係を特定し(S401)、その特定した位置関係に基づいて課される制限の内容を示す情報又はその情報を取得できる場所へのリンクを含む通知データを生成し、生成されたその通知データをネットワーク14により、通知対象となる第1ユーザのユーザ端末12に送信することにより、制限の内容に関する情報を通知し(S402)、処理を終了する。
以上が、第1通知処理の一例である。
【0084】
(第2通知処理)
次に、
図19に基づいて、第2通知処理の一例について説明する。第2通知処理とは、第1ユーザが行った第1操作の内容と第2ユーザが行った第2操作の内容との間に相違が発生した場合、第1ユーザと第2ユーザ又は少なくとも第1ユーザに対して、発生した相違に関する情報を通知する処理である。
【0085】
図19に示されるように、先ず、コンピュータであるサーバ10は、第1ユーザが操作するユーザ端末12との通信を通じ、結合オブジェクトを移動させるための第1操作に基づく情報を取得して第1操作を受け付け(S501)、さらに、第2ユーザが操作するユーザ端末12との通信を通じ、結合オブジェクトを移動させるための第2操作に基づく情報を取得して第2操作を受け付け(S502)、それらの第1操作の内容と第2操作の内容との間に相違が発生していると判断した場合(S503:YES)、その相違の回数又は程度に基づいて結合オブジェクトの移動を制限する(S504)。
【0086】
そして、サーバ10は、発生した相違に関する情報又はその情報を取得できる場所へのリンクを含む通知データを生成し、生成されたその通知データをネットワーク14により、通知対象となるユーザのユーザ端末12に送信することにより、相違に関する情報を通知し(S505)、処理を終了する。一方、第1操作の内容と第2操作の内容との間に相違が発生していないと判断した場合(S503:NO)、そのまま処理を終了する。
以上が、第2通知処理の一例である。
【0087】
(第3通知処理)
次に、
図20に基づいて、第3通知処理の一例について説明する。第3通知処理とは、第1ユーザと第2ユーザ又は少なくとも第1ユーザに対して、第1ユーザが行った第1操作の内容と第2ユーザが行った第2操作の内容との間に発生したクエストプレイ中の相違に関する情報を含む一致度合いに関する情報を通知する処理である。なお、ここでは、第3通知処理は、クエストプレイ終了後に実行することとするが、クエストプレイ中に行ってもよい。
【0088】
図20に示されるように、先ず、コンピュータであるサーバ10は、クエストプレイが終了すると、クエストプレイ中に行われた第1操作の内容と第2操作の内容との一致度合いを分析し(S601)、その分析結果である第1操作の内容と第2操作の内容との一致度合いを示す情報又はその情報を取得できる場所へのリンクを含む通知データを生成し、生成されたその通知データをネットワーク14により、通知対象となるユーザのユーザ端末12に送信することにより、一致度合いに関する情報を通知し(S602)、処理を終了する。
以上が、第3通知処理の一例である。
【0089】
<その他の実施形態>
以上までに、本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関して、具体例を挙げて説明してきたが、上記の実施形態は、あくまでも一例に過ぎず、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態も考えられ得る。
【0090】
上記の実施形態では、サーバ10が本発明の情報処理装置として機能しているが、これに限定されるものではなく、サーバ10が有する機能のうちの一部がユーザ端末12に備わっていてもよい。例えば、オブジェクト制御部33、第1通知部34、第2通知部35、第3通知部36、又は、ゲーム進行部37の一部又は全部の機能が、ユーザ端末12に備わっていてもよい。
【0091】
上記の実施形態では、ユーザ情報及びルーム情報等は、サーバ10に記憶することとしたが、不図示のデータベースサーバを別途設けて、そのデータベースサーバに一括して記憶することとしてもよいし、ユーザ端末12側に記憶することとしてもよい。
【0092】
上記の実施形態では、ゲームの一例として、結合オブジェクト又はプレイヤオブジェクトを操作して、敵又は他のユーザ(他のユーザの操作するゲーム媒体)と対戦するゲームを挙げて説明した。ただし、複数のユーザによる共同プレイが可能なゲームであれば、その他のゲームにも適応可能である。例えば、言葉遊びゲーム、格闘ゲーム、スポーツゲーム、シューティングゲーム、レースゲーム、パズルゲーム、カードゲーム、ボードゲーム、ロールプレイングゲーム又はシミュレーションゲーム等であってもよい。また、ゲームは、個人戦であってもよいし団体戦であってもよい。また、人間同士がユーザとして対戦するものであってもよいし、人間とコンピュータ(例えば、AI又はロボット等)とが対戦するものであってもよい。
【0093】
上記の実施形態では、オブジェクトの一例として、ゲームに利用するものを挙げて説明したが、ゲームに利用するオブジェクトに限らず、仮想空間上に配置され、複数人で操作するオブジェクトであれば、上述したようにオブジェクトの移動を制御してよい。例えば、オフィスの仕事で用いる業務ツールなどで複数人で操作して動かすオブジェクトが存在した場合、同様の移動の制御を行ってよい。また、その他、各業界の業務を支援するアプリに用いて良い。
【0094】
上記の実施形態では、ユーザは、原則として無料で全ての機能を享受することができるが、一部の機能を限定し、課金により所定の利用料金を支払うことによって、その限定された機能を利用することができることとしてもよい。すなわち、所定の利用料金を支払った課金ユーザに対しては、ゲームをプレイするうえで有利になるような特別な条件等を設定してもよい。例えば、課金ユーザに対しては、課金額に応じて入手困難なゲーム媒体を入手可能としてもよいし、特別なクエストをプレイ可能としてもよい。なお、この利用料金については、従量課金制としてもよいし、サブスクリプションのように、一度支払えば一定期間(例えば、1か月間又は1年間等)、そのユーザに対して効果を有することとしてもよい。
【0095】
<まとめ>
[汎用課題]
本発明の目的の一つは、仮想空間に存在するオブジェクトの操作に多様性をもたせることである。
【0096】
[付記1に対する課題]
本発明の目的の一つは、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることである。
[付記1]
本実施形態に係る情報処理装置は、第1ユーザから受け付けた第1操作に基づいて、第1ユーザに対応する第1オブジェクトと、1以上の他のユーザに対応する1以上の第2オブジェクトと、を結合させた結合オブジェクトをゲーム内のエリアで移動させるオブジェクト制御部を有し、オブジェクト制御部は、第1オブジェクトと1以上の第2オブジェクトとの相対的な位置関係に応じて、第1操作に基づく結合オブジェクトの移動を異ならせる。
上記の情報処理装置によれば、一の操作に対して様々な移動態様が発生し得る。すなわち、第1ユーザが同じ内容の第1操作を結合オブジェクトに対して行ったとしても、結合オブジェクトにおける第1オブジェクトと第2オブジェクトとの相対的な位置関係に応じて、結合オブジェクトに反映される移動量又は移動速度等が異なる。そのため、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることができる。
【0097】
[付記2に対する課題]
本発明の目的の一つは、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることである。
[付記2]
オブジェクト制御部は、位置関係に応じて、結合オブジェクトにおける第1オブジェクトの位置に対応する方向へ対する第1操作に基づく結合オブジェクトの移動を異ならせる、[付記1]に記載の情報処理装置。
これにより、特に、第1オブジェクトの位置に対応する方向へ対して、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることができる。
【0098】
[付記3に対する課題]
本発明の目的の一つは、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることである。
[付記3]
オブジェクト制御部は、第2オブジェクトの数に応じて、第1操作に基づく結合オブジェクトの移動を異ならせる、[付記1]に記載の情報処理装置。
これにより、特に、第2オブジェクトの数に応じて、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることができる。
【0099】
[付記4に対する課題]
本発明の目的の一つは、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることである。
[付記4]
第1操作が結合オブジェクトを第1方向に移動させるための操作であり、他のユーザから受け付けた第2操作が結合オブジェクトを第1方向とは反対方向の第2方向に移動させるための操作である場合、オブジェクト制御部は、第1操作に基づいて結合オブジェクトの移動を制御する際の制御量と、第2操作に基づいて結合オブジェクトの移動を制御する際の制御量とを相殺する、[付記1]に記載の情報処理装置。
これにより、特に、他のユーザが行った第2操作に応じて、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることができる。
【0100】
[付記5に対する課題]
本発明の目的の一つは、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることである。
[付記5]
結合オブジェクトにおいて、第1オブジェクトが第1位置に配置され、第2オブジェクトが第1位置とは異なる第2位置に配置されている場合、オブジェクト制御部は、第1位置に対応する第1方向へ対する結合オブジェクトの動作において、第1ユーザの第1操作を他のユーザから受け付けた第2操作よりも優先する、[付記1]に記載の情報処理装置。
これにより、特に、第1オブジェクトが配置された第1位置に対応する第1方向へ対する結合オブジェクトの動作において、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることができる。
【0101】
[付記6に対する課題]
本発明の目的の一つは、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることである。
[付記6]
オブジェクト制御部は、結合オブジェクトに対する第1ユーザの第1操作と第2操作との種類が異なる場合は、両方の操作を受け付ける、[付記5]に記載の情報処理装置。
これにより、特に、第1ユーザが行った第1操作と第2ユーザが行った第2操作との種類が異なる場合であっても両方の操作を受け付けるので、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることができる。
【0102】
[付記7に対する課題]
本発明の目的の一つは、ユーザに対してオブジェクトの結合を促し、複数のユーザに一体感のあるプレイを楽しませることである。
[付記7]
第1ユーザに対して、第1オブジェクトが結合オブジェクトに結合した位置に対応して課される第1操作の制限の内容に関する情報を通知する第1通知部を有する、[付記1]に記載の情報処理装置。
これにより、第1ユーザは、第1オブジェクトを結合オブジェクトに結合させた場合にその結合した位置に対応して課される第1操作の制限の内容を参考にすることができる。そのため、第1ユーザに対して第1オブジェクトと結合オブジェクトとの結合を促すことができ、複数のユーザに一体感のあるプレイを楽しませることができる。
【0103】
[付記8に対する課題]
本発明の目的の一つは、第1操作の内容と第2操作の内容との間に発生した相違に基づくオブジェクトの移動の制限を解消し、複数のユーザに一体感のあるプレイを楽しませることである。
[付記8]
第1操作の内容と他のユーザから受け付けた第2操作の内容との間に相違が発生した場合、オブジェクト制御部は、相違に基づいて結合オブジェクトの移動を制限し、少なくとも第1ユーザに対して、相違に関する情報を通知する第2通知部を有する、[付記1]に記載の情報処理装置。
これにより、ユーザは、第1操作の内容と第2操作の内容との間に相違が発生した場合にその発生した相違に関する情報を参考にすることができる。そのため、第1操作の内容と第2操作の内容との間に発生した相違に基づく結合オブジェクトの移動の制限を解消することができ、複数のユーザに一体感のあるプレイを楽しませることができる。
【0104】
[付記9に対する課題]
本発明の目的の一つは、ユーザ同士の相性に基づく組み合わせで共同プレイを行わせ、複数のユーザに一体感のあるプレイを楽しませることである。
[付記9]
少なくとも第1ユーザに対して、第1操作の内容と第2操作の内容との一致度合いに関する情報を通知する第3通知部を有する、[付記8]に記載の情報処理装置。
これにより、ユーザは、共同プレイを行う際に、過去に共同プレイを行ったことのある他のユーザとの一致度合いに関する情報を参考にすることができる。そのため、ユーザ同士の相性に基づく組み合わせで共同プレイを行わせることができ、複数のユーザに一体感のあるプレイを楽しませることができる。
【0105】
[付記10に対する課題]
本発明の目的の一つは、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることである。
[付記10]
本実施形態に係る情報処理方法は、プロセッサが、第1ユーザから受け付けた第1操作に基づいて、第1ユーザに対応する第1オブジェクトと、1以上の他のユーザに対応する1以上の第2オブジェクトと、を結合させた結合オブジェクトをゲーム内のエリアで移動させ、プロセッサが、第1オブジェクトと1以上の第2オブジェクトとの相対的な位置関係に応じて、第1操作に基づく結合オブジェクトの移動を異ならせる。
上記の情報処理方法によれば、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることができる。
【0106】
[付記11に対する課題]
本発明の目的の一つは、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることである。
[付記11]
本実施形態に係るプログラムは、プロセッサに、第1ユーザから受け付けた第1操作に基づいて、第1ユーザに対応する第1オブジェクトと、1以上の他のユーザに対応する1以上の第2オブジェクトと、を結合させた結合オブジェクトをゲーム内のエリアで移動させ、プロセッサに、第1オブジェクトと1以上の第2オブジェクトとの相対的な位置関係に応じて、第1操作に基づく結合オブジェクトの移動を異ならせる。
上記のプログラムによれば、各ユーザに対応する複数のオブジェクトを結合させた結合オブジェクトに対する移動の操作に多様性を持たせることができる。
【符号の説明】
【0107】
10 サーバ
12 ユーザ端末
14 ネットワーク
21 プロセッサ
22 メモリ
23 通信用インターフェース
24 ストレージ
25 バス
30 記憶部
31 情報取得部
32 表示制御部
33 オブジェクト制御部
34 第1通知部
35 第2通知部
36 第3通知部
37 ゲーム進行部
41 制限時間表示領域
42 敵残存数表示領域
43 アイテム積載数表示領域
44 HP表示領域
45 スキル表示領域
46 コメント表示領域
G ゲームプレイ画面
S 情報処理システム