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特開2023-179997オンライン展示会を開催するための方法、プログラムおよびオンライン展示会システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179997
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】オンライン展示会を開催するための方法、プログラムおよびオンライン展示会システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/015 20230101AFI20231213BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093021
(22)【出願日】2022-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 裕介
(72)【発明者】
【氏名】飯田 貴幸
(72)【発明者】
【氏名】成田 雅美
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】オンライン展示会における来場者と出展者とのコミュニケーションを支援するための技術を提供する。
【解決手段】コンピュータによって実行されるオンライン展示会を開催するための方法は、来場者の端末に、オンライン展示会の情報を表示するためのユーザインターフェイス(UI)900を配信するステップと、ブースに訪れた来場者が使用するUI900にプレゼンテーション901を表示するステップと、プレゼンテーション901を視聴している来場者が使用するUI900に、プレゼンターまたはブースの担当者への複数の連絡手段902,904,905,906を表示するステップと、UI900を介して、来場者が複数の連絡手段902,904,905,906の中から選択した連絡手段についての連絡要求を受信したことに基づいて、複数の連絡手段902,904,905,906の中から選択された連絡手段により、来場者と、プレゼンターもしくはブースの担当者との相互通信を確立するステップとを含む。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって実行されるオンライン展示会を開催するための方法であって、
来場者の端末に、前記オンライン展示会の情報を表示するためのユーザインターフェイス(UI)を配信するステップと、
ブースに訪れた前記来場者が使用する前記UIにプレゼンテーションを表示するステップと、
前記プレゼンテーションを視聴している前記来場者が使用する前記UIに、プレゼンターまたは前記ブースの担当者への複数の連絡手段を表示するステップと、
前記UIを介して、前記来場者が前記複数の連絡手段の中から選択した連絡手段についての連絡要求を受信したことに基づいて、前記複数の連絡手段の中から選択された連絡手段により、前記来場者と、前記プレゼンターもしくは前記ブースの前記担当者との相互通信を確立するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記複数の連絡手段は、プライベートチャットを含み、
前記相互通信を確立するステップは、
前記プライベートチャットが選択されたことに基づいて、前記プライベートチャットを介して、前記来場者の端末と、前記プレゼンターもしくは前記ブースの前記担当者の端末とのコネクションを確立するステップと、
前記UIに前記プライベートチャットの画面を表示するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の連絡手段は、オープンチャットを含み、
前記相互通信を確立するステップは、
前記UI上の前記オープンチャットの入力欄に前記来場者のコメントが入力されたことに基づいて、前記来場者のコメントを受信するステップと、
前記コメントを、前記プレゼンターの端末および前記プレゼンテーションを視聴する他の来場者の端末に配信するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の連絡手段は、ウェブ会議を含み、
前記相互通信を確立するステップは、
前記ウェブ会議が選択されたことに基づいて、ストレージから前記プレゼンターおよび/または前記担当者のスケジュールを取得するステップと、
前記UIに前記スケジュールを含む前記ウェブ会議の予約画面を表示するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の連絡手段は、名刺交換を含み、
前記相互通信を確立するステップは、
前記名刺交換が選択されたことに基づいて、ストレージから前記来場者の電子名刺と、前記プレゼンターまたは前記担当者の前記電子名刺とを取得するステップと、
前記UIに前記電子名刺を交換するための名刺交換画面を表示するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記UIに前記プレゼンテーションの視聴者の人数表示するステップをさらに含み、
前記プレゼンテーションはプレゼンターの映像を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
コンピュータによって実行されるオンライン展示会を開催するための方法であって、
出展者の端末に、ブースを訪れた一人以上の来場者の情報を確認するためのUIを配信するステップと、
前記UIに表示された前記一人以上の来場者に対する連絡手段を前記UIに表示するステップとを含み、
前記来場者の情報は、前記一人以上の来場者のプロフィール、ステータス、行動履歴の少なくとも1つを含み、
前記ステータスは、前記ブースに滞在中、展示物を閲覧中、チャット中、プレゼンテーションの視聴中の少なくとも1つを含む、方法。
【請求項8】
前記UIに前記一人以上の来場者の前記ブースでの滞在時間を前記来場者の情報として表示するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させるための、プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを格納したメモリと、
前記プログラムを実行するためのプロセッサとを備える、オンライン展示会システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、オンライン展示会を開催するための技術に関し、より特定的には、オンライン展示会における来場者および出展者のコミュニケーションを支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット上での仮想的な展示会等(オンライン展示会とも呼ぶ)が開催されている。これらのオンライン展示会は、展示会用のプラットフォーム等を用いて開催されることもある。
【0003】
オンライン展示会に関し、例えば、特開2003-108465号公報(特許文献1)は、「Webブラウザを備えた利用者端末と、イベント参加サイトサーバと、ネットイベント主催サイトコンピュータとで構成され、ネットイベント主催コンピュータは、Webサーバと、アプリケーションサーバと、データベースサーバと、管理者端末とを備え、利用者が、ネット主催コンピュータのネットイベントゲートページにアクセスしたとき、利用者端末に経時変化誘導画面を送信し、該経時変化誘導画面の表示情報により、利用者を経時変化表示情報が表示されているイベント参加サイトを探させる行動に誘引し、イベント参加サイトの閲覧を促進させることを特徴とする利用者参加による」インターネットサイト誘導システムを開示している([要約]参照)。
【0004】
また、オンライン展示会に関する他の技術が、例えば、特許文献2~特許文献6に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003-108465号公報
【特許文献2】特開2001-256357号公報
【特許文献3】特開2003-263444号公報
【特許文献4】特開2002-207922号公報
【特許文献5】特開2004-234054号公報
【特許文献6】特開2017-111743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1~6に開示された技術によると、オンライン展示会を開催することはできるかもしれない。しかしながら、オンライン展示会は、通常の展示会と異なり、来場者および出展者はお互いの顔が見えず、コミュニケーションが取りにくいという問題がある。したがって、オンライン展示会における来場者と出展者とのコミュニケーションを支援するための技術が必要とされている。
【0007】
本開示は、上記のような背景に鑑みてなされたものであって、ある局面における目的は、オンライン展示会における来場者と出展者とのコミュニケーションを支援するための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ある実施の形態に従うと、コンピュータによって実行されるオンライン展示会を開催するための方法が提供される。方法は、来場者の端末に、オンライン展示会の情報を表示するためのユーザインターフェイス(UI)を配信するステップと、ブースに訪れた来場者が使用するUIにプレゼンテーションを表示するステップと、プレゼンテーションを視聴している来場者が使用するUIに、プレゼンターまたはブースの担当者への複数の連絡手段を表示するステップと、UIを介して、来場者が複数の連絡手段の中から選択した連絡手段についての連絡要求を受信したことに基づいて、複数の連絡手段の中から選択された連絡手段により、来場者と、プレゼンターもしくはブースの担当者との相互通信を確立するステップとを含む。
【0009】
ある局面において、複数の連絡手段は、プライベートチャットを含む。相互通信を確立するステップは、プライベートチャットが選択されたことに基づいて、プライベートチャットを介して、来場者の端末と、プレゼンターもしくはブースの担当者の端末とのコネクションを確立するステップと、UIにプライベートチャットの画面を表示するステップとを含む。
【0010】
ある局面において、複数の連絡手段は、オープンチャットを含む。相互通信を確立するステップは、UI上のオープンチャットの入力欄に来場者のコメントが入力されたことに基づいて、来場者のコメントを受信するステップと、コメントを、プレゼンターの端末およびプレゼンテーションを視聴する他の来場者の端末に配信するステップとを含む。
【0011】
ある局面において、複数の連絡手段は、ウェブ会議を含む。相互通信を確立するステップは、ウェブ会議が選択されたことに基づいて、ストレージからプレゼンターおよび/または担当者のスケジュールを取得するステップと、UIにスケジュールを含むウェブ会議の予約画面を表示するステップとを含む。
【0012】
ある局面において、複数の連絡手段は、名刺交換を含む。相互通信を確立するステップは、名刺交換が選択されたことに基づいて、ストレージから来場者の電子名刺と、プレゼンターまたは担当者の電子名刺とを取得するステップと、UIに電子名刺を交換するための名刺交換画面を表示するステップとを含む。
【0013】
ある局面において、方法は、UIにプレゼンテーションの視聴者の人数表示するステップをさらに含む。プレゼンテーションはプレゼンターの映像を含む。
【0014】
他の実施の形態に従うと、コンピュータによって実行されるオンライン展示会を開催するための他の方法が提供される。方法は、出展者の端末に、ブースを訪れた一人以上の来場者の情報を確認するためのUIを配信するステップと、UIに表示された一人以上の来場者に対する連絡手段をUIに表示するステップとを含む。来場者の情報は、一人以上の来場者のプロフィール、ステータス、行動履歴の少なくとも1つを含む。ステータスは、ブースに滞在中、展示物を閲覧中、チャット中、プレゼンテーションの視聴中の少なくとも1つを含む。
【0015】
ある局面において、方法は、UIに一人以上の来場者のブースでの滞在時間を来場者の情報として表示するステップをさらに含む。
【0016】
他の実施の形態に従うと、上記の方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
【0017】
他の実施の形態に従うと、上記のプログラムを格納したメモリと、プログラムを実行するためのプロセッサとを備えるオンライン展示会システムが提供される。
【発明の効果】
【0018】
ある実施の形態に従うと、オンライン展示会における来場者と出展者とのコミュニケーションを支援することが可能である。
【0019】
この開示内容の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解される本開示に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】現実の展示会およびオンライン展示会の概要の一例を示す図である。
図2】本実施の形態に従うオンライン展示会システム100の構成の一例を示す図である。
図3】本実施の形態に従うオンライン展示会サーバ200のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】本実施の形態に従うオンライン展示会サーバ200の機能構成の一例を示す図である。
図5】本実施の形態に従うオンライン展示会の画面遷移の第1の例を示す図である。
図6】本実施の形態に従うオンライン展示会の画面遷移の第2の例を示す図である。
図7】本実施の形態に従うオンライン展示会の画面遷移の第3の例を示す図である。
図8】本実施の形態に従うオンライン展示会の画面遷移の第4の例を示す図である。
図9】オンライン展示会の来場者が出展者にコンタクトを取るための機能の第1の例を示す図である。
図10】オンライン展示会の来場者が出展者にコンタクトを取るための機能の第2の例を示す図である。
図11】オンライン展示会の出展者が来場者にコンタクトを取るための機能の手順1の例を示す図である。
図12】オンライン展示会の出展者が来場者にコンタクトを取るための機能の手順2の例を示す図である。
図13】オンライン展示会の出展者が来場者にコンタクトを取るための機能の手順3の例を示す図である。
図14】オンライン展示会システム100における全体的な通信シーケンスの一例を示す図である。
図15】来場者および出展者がプレゼンテーションの画面において名刺を交換するための通信シーケンスの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ、本開示に係る技術思想の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0022】
<A.適用例>
図1は、現実の展示会およびオンライン展示会の概要の一例を示す図である。図1を参照して、現実の展示会およびオンライン展示会の差異、および、オンライン展示会特有の課題について説明する。
【0023】
(a.用語)
まず、本発明を説明するための基本的な用語について説明する。本明細書において、「オンライン展示会」とは、サーバ等を用意し、ウェブページまたは3D(Dimensional)空間等を介して行われる展示会である。参加者は、自身の端末を使用し、ネットワークを介して、オンライン展示会に参加し得る。
【0024】
本明細書において、「出展者」とは、現実の展示会またはオンライン展示会において製品またはサービス等を出展する会社、個人またはグループである。また、出展者は、ブース内で自社製品等の解説をする担当者、自社製品等のプレゼンテーションをするプレゼンター、および、遠隔地から来場者への対応を行うバックオフィスの担当者も包含する。
【0025】
また、本明細書において、「来場者」とは、展示会の各ブースを見学に来る人物である。出展者にとって、展示会に来る来場者は、自社製品またはサービスについての見込み客となり得る。
【0026】
また、本明細書において、「ブース」とは、展示会において出展者に割り当てられた空間または展示場所である。オンライン展示会の場合、出展者のウェブページまたは3D空間の領域等がブースとなる。出展者は、ブースに自社製品のサンプル、説明パネル、ディスプレイ等を展示し得る。
【0027】
また、本明細書において、「プレゼンテーション」とは、自社製品またはサービス等についての説明である。一例として、プレゼンターは、パネル、プロジェクター、製品サンプル等を聞き手に見せながら、自社製品またはサービス等について説明し得る。また、本明細書におけるプレゼンテーションは、オンライン展示会において、聞き手(視聴者)の端末に映像を配信することも包含する。
【0028】
また、本明細書において、「展示物」とは、商品サンプル、サービスの説明パネル、出展者(ブース内の説明員等)による展示物の説明、ブース内のプレゼンテーション、商品もしくはサービスについて説明するためのウェブページ、動画配信等を包含する。
【0029】
さらに、本明細書において、「システム」とは、1つまたは複数の装置からなる構成、サーバ、クラウド環境に構築された仮想マシンもしくはコンテナ、または、これらの少なくとも一部から構成されるシステムを包含する。また、システムは、1台以上のパーソナルコンピュータ、ワークステーション、サーバ装置、タブレットまたはスマートフォン等の情報処理装置を含んでいてもよく、また、これらの組合せであってもよい。
【0030】
(b.展示会の流れ)
一般的な展示会の流れについて説明する。通常、来場者は、展示会内の各ブースに立ち寄り、展示物を閲覧する。来場者は、気になった展示物について出展者に質疑応答をすることもある。来場者は、必要に応じて、出展者と名刺を交換する。なお、来場者は、場合によっては、ブースで直接商談の予約を行うこともある。
【0031】
次に、本実施の形態に従うオンライン展示会システム100を用いた展示会の流れについて説明する。来場者は、自身の端末を使用し、ネットワークを介することで、オンライン展示会に訪れる(アクセスする)。ある局面において、来場者の端末は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット、VR(Virtual Reality)デバイス、ウェアラブルデバイス、または、その他の任意の情報処理機器であってもよい。
【0032】
ある局面において、オンライン展示会は、HTML(Hyper Text Markup Language)ベースのウェブページとして実現されてもよい。この場合、ウェブページは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)プロトコルにより配信され得る。来場者は、自身の端末のブラウザまたはブラウザ機能を有するクライアントソフトウェアを介して、オンライン展示会にアクセス(来場)する。また、来場者は、ウェブページ上のリンクを介して展示会場を移動し得る。
【0033】
他の局面において、オンライン展示会は、3D空間内に実現されてもよい。この場合、来場者は、VRデバイスまたはその他の任意の端末を介して、オンライン展示会にアクセス(来場)する。なお、3D空間は、ウェブページを介して来場者からアクセス可能に構成されてもよい。
【0034】
本実施の形態に従うオンライン展示会において、来場者は、ブース(ウェブページまたは3D空間内のブース)にアクセスする。来場者は、ブース内において、ブースのウェブページ内の製品情報のリンクから製品情報のページに移動、チャット等でブースの担当者に質問、もしくは、ブース内のプレゼンテーション(動画のストリーミング配信等)の視聴等を行い得る。来場者は、必要に応じて、名刺(電子名刺)を出展者と交換する。また、来場者は、場合によっては、ブース内で直接商談(オンライン会議)の予約を行うこともできる。
【0035】
(c.オンライン展示会の課題)
次に、オンライン展示会特有の課題について説明する。オンライン展示会の場合、現実の展示会と異なり、来場者は出展者の顔が見えないため気軽に展示物についての質問を行いにくい。また、出展者は、来場者の顔が見えないため、来場者が自社製品またはサービスに興味があるのか否かを判別できない。さらに、オンライン展示会の場合、来場者および出展者は共に遠隔地からの参加になるため、直接話すことができない。
【0036】
オンライン展示会システム100は、上記の各種課題を解決するために、ブース内プレゼンテーションを介して出展者の顔を開示する機能と、来場者が目的に応じて容易に出展者にコンタクトを取る機能とを提供する。さらに、オンライン展示会システム100は、出展者に、ブースを訪れた来場者の情報を提示する機能と、ブースを訪れた来場者にコンタクトを取る機能とを提供する。
【0037】
より具体的には、オンライン展示会システム100は、来場者の端末210に、オンライン展示会の情報を表示するためのユーザインターフェイス(UI:User Interface)を配信し、ブースに訪れた来場者のUIにプレゼンテーションを表示し、プレゼンテーションを視聴している来場者が使用するUIに、プレゼンターまたはブースの担当者への複数の連絡手段を表示し、UIを介して、来場者が複数の連絡手段の中から選択した連絡手段についての連絡要求を受信したことに基づいて、複数の連絡手段の中から選択された連絡手段により、来場者と、プレゼンターもしくはブースの担当者との相互通信を確立する。
【0038】
さらに、オンライン展示会システム100は、出展者の端末210に、ブースを訪れた一人以上の来場者の情報を確認するためのUIを配信し、UIに表示された一人以上の来場者に対する連絡手段をUIに表示する。当該来場者の情報は、一人以上の来場者のプロフィール、ステータス、行動履歴の少なくとも1つを含む。また、ステータスは、ブースに滞在中、展示物を閲覧中、チャット中、プレゼンテーションの視聴中の少なくとも1つを含む。
<B.システムの構成>
図2は、本実施の形態に従うオンライン展示会システム100の構成の一例を示す図である。図2を参照して、オンライン展示会システム100の構成について説明する。オンライン展示会システム100は、オンライン展示会サーバ200と、複数の端末210とを備える。ある局面において、オンライン展示会システム100は、オンライン展示会サーバ200を含み、端末210を含まなくてもよい。
【0039】
オンライン展示会サーバ200は、オンライン展示会のサービスを各端末210に提供する。より具体的には、オンライン展示会サーバ200は、オンライン展示会の会場の構築機能、出展者が使用するブース作成機能、来場者が使用するオンライン展示会場を移動し、ブース内を閲覧する機能、来場者および閲覧者が互いにコンタクトを取る機能等のオンライン展示会に必要な各種機能を提供する。
【0040】
ある局面において、オンライン展示会サーバ200は、1台または複数台の装置によって実現されてもよい。他の局面において、オンライン展示会サーバ200は、クラウド環境上の仮想マシン、インスタンス、コンテナ等として提供されてもよい。さらに、他の局面において、オンライン展示会サーバ200は、複数のサーバ(ソフトウェア)の機能が連携することで実現されてもよい。これらの複数のサーバは、1台の装置上に配置されてもよいし、複数の装置またはクラウド環境上に分散配置されてもよい。
【0041】
端末210は、来場者または出展者が使用する端末である。来場者および出展者は、端末210を介して、オンライン展示会サーバ200が提供する各種サービス(各種機能)を使用する。一例として、出展者は、ブースの出展申し込み、ブースのカスタマイズ、来場者へのコンタクト等を行い得る。他の例として、来場者は、オンライン展示会場内の移動、ブース内の展示物の閲覧、出展者へのコンタクト等を行い得る。
【0042】
ある局面において、オンライン展示会サーバ200は、ウェブサービスとして、オンライン展示会の機能を端末210に提供してもよい。この場合、端末210は、端末210にインストールされたブラウザまたはその他のクライアントソフトウェアを介して、オンライン展示会サーバ200が提供するサービス(ウェブページ)にアクセスし得る。他の局面において、オンライン展示会サーバ200は、3D空間内でオンライン展示会を開催するサービスを端末210に提供してもよい。また、この3D空間は、ウェブサービス上に構築されてもよい。
【0043】
図3は、本実施の形態に従うオンライン展示会サーバ200のハードウェア構成の一例を示す図である。ある局面において、端末210も図3に示されるハードウェア構成を備えていてもよい。オンライン展示会サーバ200は、プロセッサ301と、メモリ302と、ストレージ303と、外部機器IF(Interface:インターフェイス)304と、入力IF305と、出力IF306と、通信IF307とを含む。
【0044】
プロセッサ301は、オンライン展示会サーバ200の各種機能を実現するためのプログラムを実行し得る。プロセッサ301は、例えば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、例えば、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、少なくとも1つのGPU(Graphics Processing Unit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはこれらの組み合わせ等によって構成されてもよい。
【0045】
メモリ302は、プロセッサ301によって実行されるプログラムと、プロセッサ301によって参照されるデータとを格納する。ある局面において、メモリ302は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)またはSRAM(Static Random Access Memory)等によって実現されてもよい。
【0046】
ストレージ303は、不揮発性メモリであり、プロセッサ301によって実行されるプログラムおよびプロセッサ301によって参照されるデータを格納してもよい。その場合、プロセッサ301は、ストレージ303からメモリ302に読み出されたプログラムを実行し、ストレージ303からメモリ302に読み出されたデータを参照する。ある局面において、ストレージ303は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)またはフラッシュメモリー等によって実現されてもよい。
【0047】
外部機器IF304は、プリンター、スキャナーおよび外付けHDD等の任意の外部機器に接続され得る。ある局面において、外部機器IF304は、USB(Universal Serial Bus)端子等によって実現されてもよい。
【0048】
入力IF305は、キーボード、マウス、タッチパッドまたはゲームパッド等の任意の入力装置に接続され得る。ある局面において、入力IF305は、USB端子、PS/2端子およびBluetooth(登録商標)モジュール等によって実現されてもよい。
【0049】
出力IF306は、ブラウン管ディスプレイ、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の任意の出力装置に接続され得る。ある局面において、出力IF306は、USB端子、D-sub端子、DVI(Digital Visual Interface)端子およびHDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)端子等によって実現されてもよい。
【0050】
通信IF307は、有線ネットワークまたは無線ネットワークを介して他の機器と接続される。ある局面において、通信IF307は、有線LAN(Local Area Network)ポートおよびWi-Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)モジュール等によって実現されてもよい。他の局面において、通信IF307は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)等の通信プロトコルを用いてデータを送受信してもよい。
【0051】
図4は、本実施の形態に従うオンライン展示会サーバ200の機能構成の一例を示す図である。図4を参照して、オンライン展示会サーバ200が備える機能について説明する。ある局面において、図4に示される各機能は、ソフトウェアにより実現され得る。この場合、各ソフトウェアは、図3に示されるハードウェア上で実行されることにより、図4に示される各機能を実現し得る。
【0052】
オンライン展示会サーバ200は、主な機能およびデータとして、UI401と、連絡部402と、双方向通信部403と、スケジュール記憶部404と、名刺情報記憶部405と、来場者情報記憶部406と、展示会情報記憶部407とを備える。
【0053】
スケジュール記憶部404、名刺情報記憶部405、来場者情報記憶部406および展示会情報記憶部407は、記憶領域410内に設けられる。ある局面において、スケジュール記憶部404、名刺情報記憶部405、来場者情報記憶部406および展示会情報記憶部407は、オンライン展示会サーバ200内の異なる記憶領域に分散配置されてもよい。また、他の局面において、スケジュール記憶部404、名刺情報記憶部405、来場者情報記憶部406および展示会情報記憶部407は、外部の装置に格納されてもよい。この場合、オンライン展示会サーバ200は、各記憶部内の情報を更新または参照する場合、外部の装置と通信する。
【0054】
UI401は、オンライン展示会サーバ200が提供する各種機能を使用するためのインターフェイスである。ある局面において、UI401は、ウェブページとして提供されてもよい。この場合、端末210は、オンライン展示会サーバ200からUI401(ウェブページ)を受信し、当該UI401をブラウザ上に表示する。他の局面において、UI401は、3D空間および3D空間内に用意された操作項目(ボタン等)を表示するためのUIから構成されてもよい。この場合、端末210は、オンライン展示会サーバ200からUI401を受信し、当該UI401をクライアント端末のディスプレイに表示する。
【0055】
なお、オンライン展示会サーバ200は、ログイン機能を備え、ログイン済のアカウント情報に基づいて、端末210に送信するUI401の種類を変更してもよい。例えば、オンライン展示会サーバ200は、来場者の端末210には来場者用のUIを送信し、出展者の端末210には出展者用のUIを送信し得る。
【0056】
連絡部402は、来場者から出展者への連絡手段、および、出展者から来場者への連絡手段を提供する。より具体的には、連絡部402は、UI401を介して、来場者の端末210から、出展者(プレゼンターまたはブース担当者)へのコンタクト要求を受信する。連絡部402は、コンタクト要求を受信したことに基づいて、双方向通信部403に双方向通信の開始を要求する。他の例として、連絡部402は、UI401を介して、出展者の端末210から、来場者へのコンタクト要求を受信する。連絡部402は、コンタクト要求を受信したことに基づいて、双方向通信部403に双方向通信の開始を要求する。なお、連絡部402は、双方向通信部403に双方向通信の開始要求と共に、コンタクト要求の種類情報(チャット、名刺交換、ウェブ会議等)を双方向通信部403に送信し得る。
【0057】
双方向通信部403は、来場者の端末210および出展者の端末210の間で双方向通信を確立する。より具体的には、双方向通信部403は、来場者の端末210および出展者の端末210の間のコネクションを確立する。さらに、双方向通信部403は、各端末210のUI401にコミュニケーション機能の起動要求を送信する。もしくは、双方向通信部403は、各端末210にコミュニケーション用の画面を送信してもよい。なお、双方向通信部403または連絡部402は、ウェブ会議予約の要求を受け付けた場合、来場者の端末210および出展者の端末210の間で双方向通信を確立する代わりに、ウェブ会議予約の要求元の端末210に、ウェブ会議の予約画面を配信してもよい。
【0058】
ある局面において、双方向通信部403は、UI401に、UI401とは独立したソフトウェアであるコミュニケーション用のアプリケーションの起動要求を送信してもよい。この場合、UI401は、端末210にインストールされたコミュニケーション用のアプリケーションを起動する。
【0059】
なお、コミュニケーション機能およびコミュニケーション用のアプリケーションは、一例として、オープンチャット、プライベートチャット、名刺交換、ウェブ会議およびその予約機能等を含み得る。
【0060】
スケジュール記憶部404は、出展者のスケジュールを格納する。また、スケジュール記憶部404は、ウェブ会議のスケジュールも格納し得る。出展者のスケジュールは、例えば、個別の出展者のプレゼンテーションの予定、打合せの予定、休憩時間の予定等の任意の予定を含み得る。また、ウェブ会議のスケジュールは、個別の出展者のウェブ会議の予約情報を含み得る。ある局面において、ウェブ会議のスケジュールは、各出展者のスケジュールに基づいて、各出展者の予約可能時間および予約不可能時間を更新されてもよい。
【0061】
名刺情報記憶部405は、来場者の電子名刺と、出展者の電子名刺とを格納する。さらに、名刺情報記憶部405は、名刺の交換情報を格納してもよい。例えば、ユーザ(出展者および来場者)は、オンライン展示会サーバ200にアクセスすることで、過去に名刺を交換した人物の電子名刺を閲覧し得る。
【0062】
双方向通信部403は、名刺交換の要求を取得したことに基づいて、名刺情報記憶部405を参照し、来場者の電子名刺と、出展者の電子名刺とを取得し得る。また、双方向通信部403は、ユーザ間(端末210間)において名刺交換の操作があったことに基づいて、名刺情報記憶部405内の名刺の交換情報を更新し得る。ある局面において、双方向通信部403は、ユーザ間(端末210間)において名刺交換の操作があったことに基づいて、各端末210に電子名刺(交換相手の電子名刺)を送信してもよい。
【0063】
来場者情報記憶部406は、来場者のプロフィール、オンライン展示会での行動履歴等を格納する。来場者は、オンライン展示会システム100にユーザ登録し、自身のプロフィールを登録し得る。このときまたは後に、来場者は、自身の電子名刺もオンライン展示会システム100に登録し得る。UI401または他の任意の機能部は、来場者情報記憶部406内の来場者の行動履歴(UI401の操作履歴)を随時更新する。来場者の行動履歴は、例えば、来場者がどのブースに立ち寄ったか、どの展示物をどれだけの時間閲覧したか、どの展示物について質問したか、何のプレゼンテーションを視聴したのか等の任意の行動記録を含む。
【0064】
展示会情報記憶部407は、展示会に関する情報を格納する。展示会に関する情報は、出展者の情報(会社名、会社の住所、会社の連絡先、担当者名、担当者の連絡先等)、ブースの情報、出展物の情報、プレゼンテーションの情報等を含み得る。
【0065】
ある局面において、スケジュール記憶部404、名刺情報記憶部405、来場者情報記憶部406、および、展示会情報記憶部407は、リレーショナルデータベースのテーブルとして表現されてもよいし、JSON(JavaScript(登録商標) Object Notation)等の他の任意のデータ形式で表現されてもよい。また、他の局面において、記憶領域410は、DBMS(Database Management System)およびそのデータの格納領域であってもよい。他の局面において、名刺情報記憶部405および来場者情報記憶部406は、1つのテーブルとして構成されてもよい。この場合、一例として、来場者情報記憶部406のテーブルが来場者の名刺情報に関するカラムを含み得る。同様に、展示会情報記憶部407のテーブルも出展者の名刺情報に関するカラムを含み得る。
<C.オンライン展示会の基本的な利用方法>
次に、図5図8を参照して、オンライン展示会システム100の基本的な動作について説明する。図5図7に示される画面遷移は、来場者がオンライン展示会システム100を利用するときの画面遷移の一例である。また、図8に示される画面遷移は、出展者がオンライン展示会システム100を利用するときの画面遷移の一例である。
【0066】
なお、これ以降の説明における各種画面(図5図13の画面)は、UI401の一部であり、オンライン展示会サーバ200からユーザの端末210に送信される。ユーザ(来場者または出展者)の端末210は、受信した画面をディスプレイに表示する。また、端末210は、画面上でのユーザの操作イベントの通知をオンライン展示会サーバ200に送信する。オンライン展示会サーバ200は、受信した操作イベントの通知に基づいて、内部処理の実行、新しい画面の端末210への送信等の任意の処理を実行し得る。
【0067】
また、これ以降、来場者または出展者が、第1の画面(または第1の場所)から第2の画面(または第2の場所)に移動するという表現を使用することがある。これは、来場者または出展者の端末210に表示された第1の画面(第1の場所に対応)が、第2の画面(第2の場所に対応)に遷移したこと、または、画面の一部が切り替わることを示す。
【0068】
図5は、本実施の形態に従うオンライン展示会の画面遷移の第1の例を示す図である。画面510は、オンライン展示会のログイン画面である。来場者は、オンライン展示会への申込時に予め登録しておいたログイン情報を画面510上のログインフォーム511に入力する。端末210は、ログインボタンが押されたこと等に基づいて、ログインフォーム511に入力された情報をオンライン展示会サーバ200に送信する。
【0069】
オンライン展示会サーバ200は、ログイン情報と、来場者情報記憶部406に格納された情報とを照合し、ログイン処理を実行する。ログインが許可された場合、来場者は、画面510から画面520に移動する(端末210の画面が画面510から画面520に遷移する)。画面520は、オンライン展示会のトップページである。画面520は、一例として、各エリアへのリンク521、ピックアップブースへのリンク522、各セミナーへのリンク523等を含む。
【0070】
各エリアへのリンク521は、類似のジャンルのブースをまとめたページへのリンクを含む。例えば、大規模な展示会では、類似のジャンル(図5の例では、ニューノーマル、ヘルスケア、コミュニケーション等)の展示物を有するブースが纏めて配置されることがある。来場者は、展示会のマップを見ながら、目的のジャンルのエリアに移動し得る。ある局面において、展示会の規模が小さい、もしくは、ジャンル分けが難しい場合、画面520は、各エリアへのリンク521の代わりに、各ブースへのリンクを含んでいてもよい。
【0071】
ピックアップブースへのリンク522は、オンライン展示会での注目のブースへのダイレクトリンクを含む。来場者は、ピックアップブースへのリンク522を使用することで、注目のブースに直接移動することができる。
【0072】
各セミナーへのリンク523は、各ブースで行われるセミナーまたはプレゼンテーションの視聴画面へのリンクである。来場者は、各セミナーへのリンク523を使用することで、セミナーまたはプレゼンテーションの視聴画面に直接移動することができる。
【0073】
図6は、本実施の形態に従うオンライン展示会の画面遷移の第2の例を示す図である。画面610は、各エリア(ジャンル)のトップページの一例である。来場者は、各エリアへのリンク521から画面610に移動できる。図6の例では、画面610は、DX関連のエリアのページとなっており、DX関連のブースへのリンク611を含んでいる。また、すでにプレゼンテーション(またはセミナー)が行われているブースのリンクには、ライブ配信中の通知612が表示される。来場者は、ブースへのリンク611から、個別の出展者のブースの画面620に移動し得る。
【0074】
ブースの画面620は、各出展者の出展物を閲覧するための画面であり、現実の展示会における1つのブースに相当する。ブースの画面620は、一例として、メニュー621と、3D空間を表示する画面622とを含む。メニュー621は、ブースの画面620内でできる各種行動の項目を含む。ある局面において、メニュー621は、各展示物の閲覧、プレゼンテーションの視聴、出展者(ブース担当者)への質問、商談、名刺交換等のアクションに対応するUIコンポーネント(ボタン、リンク等)を含んでいてもよい。
【0075】
3D空間を表示する画面622は、来場者が仮想ブースを自由に移動できるように構成されていてもよい。例えば、来場者は、VRゴーグル等を使用して仮想ブースを移動し得る。ある局面において、画面610は、3D空間を表示する画面622の代わりに2Dのブースを表示する画面を含んでいてもよい。この場合、来場者は、2D画面上の自分のアバターを操作する等してブースを移動し得る。来場者は、画面610から、展示物の一覧の画面630,展示物の詳細説明の画面640、もしくは、プレゼンテーションの画面650に移動し得る。また、来場者は、展示物の詳細説明の画面640へのリンク631のいずれかを選択することで、展示物の詳細説明の画面640に移動し得る。
【0076】
図7は、本実施の形態に従うオンライン展示会の画面遷移の第3の例を示す図である。オンライン展示会サーバ200は、来場者が画面610(エリアのトップページ)もしくは展示会のトップページから、ブースの画面720に移動したことに基づいて、プレゼンテーションの画面721を自動で表示してもよい。例えば、プレゼンテーションの画面721は、ブースの画面720内に埋め込まれていてもよいし、ポップアップ画面として表示されてもよい。
【0077】
来場者は、プレゼンテーションの画面721をクリックする等して、画面750に移動し得る。画面750は、ブースの画面720と異なり、プレゼンテーション専用の画面、または、プレゼンテーションをメインとした画面である。画面750は、プレゼンテーションの映像以外に、視聴者数の表示、オープンチャット等を含んでいてもよい。
【0078】
図8は、本実施の形態に従うオンライン展示会の画面遷移の第4の例を示す図である。図8に示される各画面は、主に出展者が利用する画面である。
【0079】
画面810は、ブースの設定画面であり、ブースの基本設定、展示物(記事、写真等)、プレゼンテーションの設定等を編集し得る。例えば、出展者は、操作リスト811の中のプレゼンテーションの編集ボタンを押すことで、プレゼンテーションの一覧の画面820に移動し得る。プレゼンテーションの一覧の画面820は、プレゼンテーションの一覧821と、追加ボタン822とを含む。出展者は、プレゼンテーションの一覧821内の編集ボタンを押すことで、または、追加ボタン822を押すことで、プレゼンテーションの設定の画面830に移動して、プレゼンテーションの設定を新規登録または編集することができる。さらに、出展者は、プレゼンテーションの一覧821内の入室ボタンを押すことで、プレゼンテーションの画面840に移動して、プレゼンテーションを開始することができる。
<D.コミュニケーションを促進するための機能>
次に、図9図13を参照して、オンライン展示会の中で、来場者および出展者のコミュニケーションを促進するための各種機能について説明する。これらの機能は、例えば、図5図8を参照して説明された各利用シーンの中で使用され得る。
【0080】
(a.来場者から出展者へのコンタクト手段)
図9は、オンライン展示会の来場者が出展者にコンタクトを取るための機能の第1の例を示す図である。
【0081】
画面900は、来場者の端末210のディスプレイに表示されるプレゼンテーションの画面である。画面900は、画面750等に対応する。
【0082】
画面900は、一例として、動画901と、オープンチャット902と、スケジュール903と、名刺交換ボタン904と、プライベートチャットボタン905と、ウェブ会議予約ボタン906とを備える。すなわち、オンライン展示会システム100は、オープンチャット、名刺交換、プライベートチャット、ウェブ会議またはその他の任意の連絡手段を、来場者から出展者への連絡手段として提供し得る。来場者は、いずれかのボタンを押す等して、これらの複数の連絡手段の中から1つ以上の連絡手段を選択して出展者にコンタクトを取り得る。ある局面において、動画901は画面900に埋め込まれていてもよいし、画面900とは別のポップアップ画面に表示されてもよい。また、他の局面において、名刺交換ボタン904、プライベートチャットボタン905およびウェブ会議予約ボタン906は、ボタン以外の任意のUIコンポーネントにより実現されてもよい。さらに、他の局面において、画面900は、プレゼンテーションの視聴者数を表示してもよい。
【0083】
動画901は、プレゼンテーションの映像である。ある局面において、画面900は、動画901の代わりに、プレゼンテーションの資料をスライド形式で表示するためのUIコンポーネントを備えていてもよい。また、オンライン展示会サーバ200は、プレゼンターを映した動画、または、プレゼンテーションの資料およびプレゼンターの両方を映した動画を動画901として配信し得る。プレゼンターは、動画901に資料および自分の姿を写した状態で、プレゼンテーションを行うことができる。これにより、プレゼンターは、出展者側のスタッフの顔が一切見えない状態と比較して、視聴者(来場者)がプレゼンターまたは商品の担当者に質問しやすい雰囲気を作ることができる。
【0084】
オープンチャット902は、プレゼンターおよびプレゼンテーションを視聴中の全ての視聴者(来場者)が閲覧および投稿できるチャットである。視聴者(来場者)は、オープンチャット902を使用することで、プレゼンターに気軽に質問ができ、また、他の視聴者の投稿(さらには視聴者数の表示)を見ることで、プレゼンテーションの賑わい、および、投稿しやすい雰囲気を感じることができる。より具体的には、オンライン展示会サーバ200は、オープンチャット902の入力欄に来場者のコメントが入力されたことに基づいて、来場者の端末210から来場者のコメントを受信し、当該コメントをプレゼンターの端末およびプレゼンテーションを視聴する他の来場者の端末に配信する。
【0085】
スケジュール903は、プレゼンテーションの配信スケジュールである。視聴者はスケジュール903を見ることで、今後の予定を把握し得る。ある局面において、スケジュール903には、視聴予約機能が設けられていてもよい。例えば、視聴者(来場者)は、スケジュール903のUIを介して、興味があるプレゼンテーションの視聴予約を行い得る。
【0086】
名刺交換ボタン904は、来場者から出展者(プレゼンターまたはブースの担当者)に対する名刺交換を依頼するためのUIである。名刺交換ボタン904が押されると、来場者の端末210のディスプレイに、名刺交換画面910が表示される。来場者は、名刺交換ボタン904を使用することで、プレゼンテーションの内容等に興味が出た場合に後で商談ができるように、その場で出展者に名刺交換を要求し得る。より具体的には、オンライン展示会サーバ200は、名刺交換ボタン904が押されたことに基づいて(複数の連絡手段の中から名刺交換が選択されたことに基づいて)、ストレージ303から来場者の電子名刺と、プレゼンターまたは担当者の電子名刺とを取得し、UI401に名刺交換画面910を表示する(来場者の端末210に、名刺交換画面910を配信する)。
【0087】
プライベートチャットボタン905は、来場者から出展者(プレゼンターまたはブースの担当者)に対する非公開のチャット要求を行うためのUIである。出展者が要求を受け付けた場合、来場者の端末210のディスプレイおよび出展者の端末210のディスプレイに、プライベートチャットの画面920が表示される。来場者は、プライベートチャットボタン905を使用することで、製品価格または自社ビジネスに関連すること等の他人に聞かれたくないことを出展者に質問し得る。より具体的には、オンライン展示会サーバ200は、プライベートチャットボタン905が押されたことに基づいて(複数の連絡手段の中からプライベートチャットが選択されたことに基づいて)、プライベートチャットを介して、来場者の端末210と、プレゼンターもしくはブースの担当者の端末210とのコネクションを確立する。さらに、オンライン展示会サーバ200は、UI401にプライベートチャットの画面920を表示する(来場者の端末210に、プライベートチャットの画面920を配信する)。
【0088】
ウェブ会議予約ボタン906は、来場者が出展者(プレゼンターまたはブースの担当者)とのウェブ会議の予約を行うためのUIである。ウェブ会議予約ボタン906が押されると、来場者の端末210のディスプレイに、予約画面930が表示される。予約画面930は、出展者の空き時間または会議予約状況を表示する。来場者は、予約画面930を参照して、新しくウェブ会議を申し込み得る(登録し得る)。より具体的には、オンライン展示会サーバ200は、ウェブ会議予約ボタン906が押されたことに基づいて(複数の連絡手段の中からウェブ会議が選択されたことに基づいて)、ストレージ303からプレゼンターおよび/または担当者のスケジュールを取得し、UI401にスケジュールを含むウェブ会議の予約画面930を表示する(来場者の端末210に、ウェブ会議の予約画面930を配信する)。
【0089】
上記のように、来場者は、UI401(画面900等)を介して、出展者の存在、および、他の視聴者の存在(賑わい)を感じ取ることができる。これにより、オンライン展示会システム100は、質問を行う際の来場者の心理的ハードルを下げることができる。さらに、オンライン展示会システム100は、オープンチャット、プライベートチャット、名刺交換、ウェブ会議等の多様なコンタクトを行うためのUIを備える。これにより、来場者は、目的に応じて、様々な手段で出展者に対して容易にコンタクトを取り得る。
【0090】
図10は、オンライン展示会の来場者が出展者にコンタクトを取るための機能の第2の例を示す図である。画面1000は、ブース内の展示物の記事(詳細説明)の画面である。画面1000は、例えば、画面640に相当する。
【0091】
来場者は、ある製品またはサービスに興味を持った場合、チャットアイコン1001を選択することで、即座にチャットの画面1010を開き、出展者(主に、展示物の解説担当者)とのチャットを開始し得る。ある局面において、オンライン展示会サーバ200は、表示されている製品ページ毎に、異なる担当者とチャットが繋がるようにしてもよい。
【0092】
上記のように、来場者は、UI401(画面1000等)を介して、気になる展示物がある場合に、即座におよび簡単に出展者に聞くことができる。これにより、オンライン展示会システム100は、来場者の質問を行う場合の心理的ハードルを下げることができる。ある局面において、チャットアイコン1001は、ブース内のどの画面(画面620,630,640,650等)からでも利用可能に構成されてもよい。
【0093】
(b.出展者から来場者へのコンタクト手段)
図11は、オンライン展示会の出展者が来場者にコンタクトを取るための機能の手順1の例を示す図である。画面1110は、出展者が閲覧できるチャット管理画面である。出展者は、画面1110上で、自社のブースを訪れている一人以上の来場者のリスト1111と、各来場者の情報とを閲覧できる。各来場者の情報は、各来場者のステータス1113、各来場者のプロフィール1114、および、各来場者のオンライン展示会における行動履歴(何時どのブースを訪れたか、自社ブースでの滞在時間および/または展示物の閲覧時間等)1115の少なくとも1つを含む。また、ステータス1113は、ブースに滞在中、展示物を閲覧中、チャット中、プレゼンテーションを視聴中等のステータスの少なくとも1つを含む。
【0094】
出展者は、リスト1111から来場者を選択し、チャット投稿ボタン1112を押すことで、チャットでメッセージ(ウェブ会議の提案等)を送ることができる。チャット投稿ボタン1112が押されると、出展者の端末210のディスプレイにチャットの画面1120が表示される。チャットの画面1120は、来場者のステータス1121と、チャット欄1122とを含む。チャット欄1122に書き込まれたメッセージは、送信ボタンが押される等すると、来場者の端末210に送信される。来場者の端末210は、チャットの通知またはチャットの画面を表示する。また、画面1120上の来場者のステータス1121は、リクエスト中に変化する。ある局面において、画面1110は、チャット機能以外の任意のUIコンポーネントを来場者に対する連絡手段として備えていてもよい。
【0095】
図12は、オンライン展示会の出展者が来場者にコンタクトを取るための機能の手順2の例を示す図である。図12の画面例は、図11の画面例からの続きである。チャットの画面1210は、出展者が見ている画面であり、来場者からウェブ会議を受け入れる旨の返事が送られてきている。出展者は、チャットの画面1210上のボタン(図示せず)またはリンク(図示せず)を押すことで、ウェブ会議の設定の画面1220を開くことができる。出展者は、ウェブ会議の設定の画面1220で、ウェブ会議の開始時間等を入力する。また、出展者は、ウェブ会議の設定の画面1220で、ウェブ会議の登録ボタンを押す等して、招待メッセージ送信画面1230に移動し得る。出展者は、招待メッセージ送信画面1230に来場者のEメールアドレス等を入力して、来場者に招待メッセージを送信し得る。なお、ある局面において、オンライン展示会サーバ200は、画面1210において出展者がチャットしている来場者のEメールアドレスを招待メッセージ送信画面1230に自動的に入力してもよい。
【0096】
来場者をウェブ会議に招待後、出展者は、チャットの画面1210に戻り、ウェブ会議を設定したこと、および、ウェブ会議の予定等を伝えるメッセージを来場者に送信し得る。ある局面において、オンライン展示会サーバ200は、これらのメッセージを自動的に送信してもよい。出展者および来場者は、ウェブ会議の開始時間になると、ウェブ会議に参加する。ある局面において、ウェブ会議の開始時間になると、UI401上でウェブ会議が自動で開始されてもよいし、UI401上に通知が表示されてもよい。
【0097】
図13は、オンライン展示会の出展者が来場者にコンタクトを取るための機能の手順3の例を示す図である。図13の画面例は、図12の画面例からの続きである。オンライン展示会サーバ200は、ウェブ会議の予約を付け付けると、ウェブ会議の予約完了画面1310を来場者の端末210および出展者の端末210に送信する。出展者および来場者は、予約完了画面1310のリンクをクリックすることで、ウェブ会議の待機画面1320に移動し得る。また、出展者および来場者は、ウェブ会議の待機画面1320で、会議に参加するためのボタンを押す等して、ウェブ会議画面1330に移動し得る。
【0098】
図11図13を参照して説明したように、出展者は、UI401を介して、自社のブースを訪問している来場者の情報(どのようなブースを見てきたか、何の展示物を見ているのか)を閲覧することができる。その上で、出展者は、商談に繋がる見込みのある来場者に積極的にコンタクトを取ることができる。さらに、出展者は、来場者の情報を参照することで、来場者が興味を持つと予想されるコンテンツについて説明し得る。
<E:オンライン展示会システムの通信シーケンス>
図14は、オンライン展示会システム100における全体的な通信シーケンスの一例を示す図である。図14を参照して、オンライン展示会システム100の通信シーケンスについて説明する。ある局面において、プロセッサ301は、図14の処理を行うためのプログラムをストレージ303からメモリ302に読み込んで、当該プログラムを実行してもよい。他の局面において、当該処理の一部または全部は、当該処理を実行するように構成された回路素子の組み合わせとしても実現され得る。
【0099】
ステップS1405において、オンライン展示会サーバ200は、来場者の端末210から、来場者の個人情報を受信する。来場者は、UI401のユーザ登録フォーム等を介して、自身の情報を入力し得る。オンライン展示会サーバ200は、受信した個人情報を来場者情報記憶部406に登録する。
【0100】
ステップS1410において、オンライン展示会サーバ200は、出展者の端末210から、チャット送信トリガー設定等を受け付ける。チャット送信トリガー設定は、チャットの自動送信のための条件設定であり、例えば、自社ブースに訪問している来場者の滞在時間、滞在ページの種類等の条件を含み得る。オンライン展示会サーバ200は、チャット送信トリガー設定に該当する来場者に自動的にチャットを送信し得る。ある局面において、オンライン展示会サーバ200は、例えば、画面1110等において、チャット送信トリガー設定に該当する来場者をリスト1111上で強調表示してもよい。
【0101】
次に、オンライン展示会サーバ200は、来場者の端末210から各種操作(ステップS1415~S1425に該当する操作、または、その他の任意の操作)を付け付ける。オンライン展示会サーバ200は、これらの操作を順不同で又は繰り返し受け付け得る。
【0102】
ステップS1415において、オンライン展示会サーバ200は、来場者の端末210から、ブースへの移動要求を受け付ける。オンライン展示会サーバ200は、ブースへの移動要求を受け付けたことに基づいて、ブースの画面(画面620等に相当)の情報を来場者の端末210に送信する。
【0103】
ステップS1420において、オンライン展示会サーバ200は、来場者の端末210から、展示物の説明画面への移動要求を受け付ける。オンライン展示会サーバ200は、展示物の説明画面への移動要求を受け付けたことに基づいて、展示物の説明画面(画面630,640等に相当)の情報を来場者の端末210に送信する。
【0104】
ステップS1425において、オンライン展示会サーバ200は、来場者の端末210から、プレゼンテーションの画面への移動要求を受け付ける。オンライン展示会サーバ200は、プレゼンテーションの画面の移動要求を受け付けたことに基づいて、プレゼンテーションの画面(画面650等に相当)の情報を来場者の端末210に送信する。
【0105】
ステップS1430において、オンライン展示会サーバ200は、チャット送信トリガー設定に該当する行動を取った来場者がいるか否かを判定する。ステップS1435において、オンライン展示会サーバ200は、チャット送信トリガー設定に該当する行動を取った来場者がいた場合、当該来場者にチャットを自動送信する。一例として、ステップS1415~S1425における来場者の端末210からの各種要求(イベント)またはこれらの組合せが、チャット送信トリガー設定に該当する行動になり得る。
【0106】
ステップS1440において、オンライン展示会サーバ200は、出展者の端末210から、来場者の情報の閲覧要求を受信する。オンライン展示会サーバ200は、来場者の情報の閲覧要求を受信したことに基づいて、来場者の情報(画面1110に相当)を出展者の端末210に送信する。ステップS1445において、オンライン展示会サーバ200は、出展者の端末210から、来場者へのチャットを受信し、当該チャットを来場者の端末210に転送する。ステップS1440およびS1445の処理は、例えば、図11および図12を参照して説明された処理に相当する。
【0107】
なお、図14に示されるシーケンスは、一例であり、オンライン展示会システム100における通信シーケンスの手順はこれに限られない。例えば、来場者の端末210および出展者の端末210は、UI401上でイベント(操作入力等)が発生したことをトリガーに、各種メッセージをオンライン展示会サーバ200に送信し得る。そのため、ステップS1405~ステップS1445の通信は、同時並行的に又は順不同に行われ得る。
【0108】
ある局面において、オンライン展示会サーバ200は、オンライン展示会サーバ200によるチャットの自動送信機能のオン・オフを設定可能に構成されてもよい。この場合、出展者は、例えば、UI401を介して、オンライン展示会サーバ200によるチャットの自動送信機能のオン・オフを設定し得る。
【0109】
図15は、来場者および出展者がプレゼンテーションの画面において名刺を交換するための通信シーケンスの一例を示す図である。図15を参照して、来場者および出展者がプレゼンテーションの画面において名刺を交換するための通信シーケンスについて説明する。ある局面において、プロセッサ301は、図15の処理を行うためのプログラムをストレージ303からメモリ302に読み込んで、当該プログラムを実行してもよい。他の局面において、当該処理の一部または全部は、当該処理を実行するように構成された回路素子の組み合わせとしても実現され得る。
【0110】
ステップS1510において、オンライン展示会サーバ200は、来場者の端末210から、プレゼンーション画面への移動要求を受信する。
【0111】
ステップS1520において、オンライン展示会サーバ200は、来場者の端末210に、プレゼンテーションの画面および名刺交換を促すポップアップ画面を送信する。ある局面において、当該ポップアップ画面は、来場者がプレゼンテーションの画面を開いてから、一定時間経過後に表示されるように構成されてもよい。また、他の局面において、当該ポップアップ画面は、プレゼンターまたはプレゼンテーションの内容に詳しいスタッフの名刺情報(QR(Quick Response)コード(登録商標)等)を含んでいてもよい。さらに、他の局面において、ポップアップ画面の代わりに、プレゼンテーションの画面に、名刺交換を促すメッセージおよびQRコード等が表示されてもよい。
【0112】
ステップS1530において、オンライン展示会サーバ200は、来場者の端末210に、プレゼンテーションの終了時(動画の再生時)に名刺交換を促すポップアップ画面を再度表示させるための命令を送信する。ある局面において、プレゼンテーションの画面に、プレゼンテーションの終了後に名刺交換を促すポップアップ画面を再度表示するためのスクリプトが埋め込まれていてもよい。他の局面において、オンライン展示会サーバ200は、来場者の端末210に、プレゼンテーションの終了時(動画の再生時)に名刺交換を促すポップアップ画面自体を再送信してもよい。
【0113】
ステップS1540において、来場者が名刺交換画面に移動するリンクをクリックまたはQRコードを読み込む等の操作をした場合に、オンライン展示会サーバ200は、来場者の端末210から名刺交換画面の取得要求を受信する。
【0114】
ステップS1550において、オンライン展示会サーバ200は、名刺交換画面を来場者の端末210に送信する。名刺交換画面は、例えば、電子名刺のアップロード機能を備えていてもよい。
【0115】
ステップS1560において、オンライン展示会サーバ200は、来場者の端末210から、電子名刺を受信する。
【0116】
ステップS1570において、オンライン展示会サーバ200は、来場者の端末210から受信した電子名刺を出展者の端末210に送信する。ある局面において、オンライン展示会サーバ200は、ステップS1550~S1570の処理の代わりに、ユーザ(来場者および出展者)間の名刺の交換情報を名刺情報記憶部405に格納してもよい。例えば、来場者が、名刺交換を促すポップアップ画面で名刺交換を了承する操作(OKボタンを押す等)したことに基づいて、オンライン展示会サーバ200は、来場者および出展者間の名刺の交換情報を名刺情報記憶部405に格納し得る。この場合、各ユーザは、オンライン展示会サーバ200にアクセスすることで、名刺交換をした記録のあるユーザの名刺を閲覧することができる。
【0117】
ステップS1580において、オンライン展示会サーバ200は、来場者の端末210に、名刺送信完了のメッセージを送信する。ある局面において、名刺送信完了のメッセージは、UI401(プレゼンテーションの画面等)に表示されてもよい。他の局面において、名刺送信完了のメッセージは、Eメールメッセージとして、来場者のEメールアドレスに送信されてもよい。また、他の局面において、オンライン展示会サーバ200は、プレゼンテーションの資料のURLも来場者の端末210に送信してもよい。なお、プレゼンテーションの資料またはそのURLは、プレゼンテーションの画面に掲載されていてもよい。
【0118】
以上説明したとおり、本実施の形態に従うオンライン展示会システム100は、オンライン展示会において、来場者と出展者とのコミュニケーションを支援する各種機能を備える。より具体的には、オンライン展示会システム100は、出展者が顔を見せて来場者とコミュニケーションを取ることができるプレゼンテーション機能を備える。また、オンライン展示会システム100は、来場者が、出展者とチャット、ウェブ会議、名刺交換を容易に行うためのUIと、出展者が自社製品またはサービスに興味を持ちそうな来場者に容易にアプローチするためのUIとを提供する。
【0119】
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内で全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された開示内容は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
【符号の説明】
【0120】
100 オンライン展示会システム、200 オンライン展示会サーバ、210 端末、301 プロセッサ、302 メモリ、303 ストレージ、304 外部機器IF、305 入力IF、306 出力IF、307 通信IF、401 UI、402 連絡部、403 双方向通信部、404 スケジュール記憶部、405 名刺情報記憶部、406 来場者情報記憶部、407 展示会情報記憶部、410 記憶領域、510,520,610,620,622,630,640,650,720,721,750,810,820,830,840,900,920,1000,1010,1110,1120,1210,1220 画面、511 ログインフォーム、521,522,523,611,631 リンク、612 通知、621 メニュー、811 操作リスト、821 プレゼンテーションの一覧、822 追加ボタン、901 動画、902 オープンチャット、903 スケジュール、904 名刺交換ボタン、905 プライベートチャットボタン、906 ウェブ会議予約ボタン、910 名刺交換画面、930 予約画面、1001 チャットアイコン、1111 リスト、1112 チャット投稿ボタン、1113,1121 ステータス、1114 プロフィール、1115 行動履歴、1122 チャット欄、1230 招待メッセージ送信画面、1310 予約完了画面、1320 待機画面、1330 ウェブ会議画面。
図1
図2
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図15