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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023018002
(43)【公開日】2023-02-07
(54)【発明の名称】電動ディスク草刈機
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/66 20060101AFI20230131BHJP
   A01D 34/685 20060101ALI20230131BHJP
   A01D 34/74 20060101ALI20230131BHJP
【FI】
A01D34/66 A
A01D34/685
A01D34/74
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183763
(22)【出願日】2022-11-17
(62)【分割の表示】P 2020503753の分割
【原出願日】2018-07-11
(31)【優先権主張番号】20171254
(32)【優先日】2017-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(71)【出願人】
【識別番号】520023145
【氏名又は名称】クバンランド グループ ケアデミネ エーエス
【氏名又は名称原語表記】KVERNELAND GROUP KERTEMINDE AS
【住所又は居所原語表記】Taarup Strandvej 25 DK-5300 Kerteminde Denmark
(74)【代理人】
【識別番号】100133503
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 一哉
(72)【発明者】
【氏名】マスン,ヤン ヴェスタゴー
(72)【発明者】
【氏名】ネス,ニルス アスビャアン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】切断ディスクの作業位置、速度などのパラメータを調節できる電動草刈機ユニットを提供する。
【解決手段】電力ユニットを備えたツールキャリアに草刈機ユニット(1)を取り付けるように構成された接続点を備えたフレーム(13)と、いくつかの切断モジュール(11)であって、各切断モジュール(11)が、フレーム(13)に設けられた切断モジュールガイド(122)に垂直方向に変位可能かつ回転不能に吊り下げられており、各切断モジュール(11)は、切断ディスク(111)と、電力ユニットによって電力供給される電気モータ(112)とを含み、切断ディスク(111)がモータ駆動軸(1121)に取り付けられていることを特徴とする、切断モジュールと、切断モジュール(11)とフレーム(13)との間に連結部を形成するアクチュエータ(121)とを含む電動草刈機ユニット(1)。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力ユニット(31)を備えたツールキャリア(3)に草刈機ユニット(1)を取り付けるように構成された接続点(132)を備えたフレーム(13)と、
いくつかの切断モジュール(11)であって、各切断モジュール(11)が、前記フレーム(13)に設けられた切断モジュールガイド(122)に垂直方向に変位可能かつ回転不能に吊り下げられており、
各切断モジュール(11)は、切断ディスク(111)と、前記電力ユニット(31)によって電力供給される電気モータ(112)とを含み、前記切断ディスク(111)がモータ駆動軸(1121)に取り付けられていることを特徴とする、切断モジュールと、
前記切断モジュール(11)と前記フレーム(13)との間に連結部を形成するアクチュエータ(121)と
を含む電動草刈機ユニット(1)。
【請求項2】
前記アクチュエータ(121)がばねである、請求項1に記載の電動草刈機ユニット(1)。
【請求項3】
前記アクチュエータ(121)が油圧シリンダまたは電動アクチュエータである、請求項1に記載の電動草刈機ユニット(1)。
【請求項4】
草刈機制御システム(12)は、地面感知手段(123、123a)または衛星ベースの測位システムアンテナ(124)からの入力もしくはそれらの組み合わせを処理することによって、前記フレーム(13)の高さに対するそれぞれの切断モジュール(11)に隣接する地面(2)の高さに従って、各切断モジュール(11)の刈高さを設定するように構成されている、請求項1に記載の電動草刈機ユニット(1)。
【請求項5】
前記地面感知手段は調節可能なスキッド(123a)である、請求項1に記載の電動草刈機ユニット(1)。
【請求項6】
全ての切断モジュール(11)のモータ(112)の回転速度、回転方向および回転角度が同期している、請求項1に記載の電動草刈機ユニット(1)。
【請求項7】
前記回転速度は、各モータ(112)について個別に設定可能である、請求項1に記載の電動草刈機ユニット(1)。
【請求項8】
前記回転方向は、各モータ(112)について個別に設定可能である、請求項1に記載の電動草刈機ユニット(1)。
【請求項9】
前記切断モジュール(11)は、前記草刈機ユニット(1)の作業方向(WD)に対して横方向2列に配置されている、請求項1に記載の電動草刈機ユニット(1)。
【請求項10】
前記フレーム(13)は区分され、1つ以上の外側フレームセクション(132)はベースフレームセクション(131)に対して折り畳み可能であり、前記外側フレームセクション(132)の各々が少なくとも1つの切断モジュール(11)を担持している、請求項1に記載の電動草刈機ユニット(1)。
【請求項11】
請求項1に記載の1つ以上の電動草刈機ユニット(1)を含む電動ツールキャリア(3)であって、前記ツールキャリア(3)は自律的であり、充電器に自動ドッキングするように構成されている、電動ツールキャリア(3)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力ユニットを備えたツールキャリアに草刈機ユニットを取り付けるように構成された接続点を備えたフレームと、いくつかの切断モジュールとを含み、各切断モジュールが、フレームに設けられた切断モジュールガイドに垂直方向に変位可能かつ回転不能に吊り下げられている電動草刈機ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
農業では、トラクタの通常のパワーテイクオフ(PTO)から動力を得るドラム草刈機とディスク草刈機が動物の餌用の草を刈る主要な器具になっている。ドラム(それぞれが複数のディスク)の配列は、例えば支持ホイールの形態で共通の深度制御システムを備えたフレームに接続されている。代替実施形態では、深度制御システムは、ツールキャリアのリンケージシステムに含まれるか草刈機骨格に含まれる油圧制御システムを有する草刈機担持アームによって実現され得る。ドラム型草刈機のドラムはオーバーレイフレームに支持され、ディスク型草刈機のディスクはアンダーレイバーに支持されている。
【0003】
ツールキャリア(例えばトラクタ)用の電力ユニットの開発(ツールキャリアに取り外し可能に取り付けられた別個のユニット、またはツールキャリアに組み込まれ、場合によってはアキュムレータと組み合わされた電力ユニットのいずれか)によって、器具の電力供給が適用可能になった。
【0004】
それでもなお、ツールキャリアの電力ユニットから電力供給されるほとんどの器具は、機械式動力伝達の性質によって規定される要件により設定される全体的な概念を維持しており、すなわち、各作業要素(草刈りをする草刈機の各ドラムまたは各ディスク)の作業位置や速度などのパラメータを個別に調節できない大型ユニットである。
【0005】
欧州特許第2957162号は、調節可能な刈幅を有する自走式草刈機を開示しており、この自走式草刈機は、自走式草刈機本体と、内蔵されたバッテリ、発電機およびエンジンのうちの少なくとも1つと、草刈機本体から突出している翼であって、突出した翼は収縮可能であり、翼の伸展長さが可変である翼と、草刈機本体の前面および翼の前面から突出して設けられた複数の草刈機ユニットであって、各々が電気モータまたはエンジンによって駆動され、電気モータがバッテリまたは発電機によって駆動される草刈機ユニットとを含む。
【0006】
国際公開第2016-057837号からは、輪郭に追従する草刈機が知られている。回転カップリングには、草刈機フレームに取り付けられたモータと、フレームに接続された固定部分と回転可能部分とを含む回転カップリングによって軸方向に変位可能である草刈機ドラムユニットと、回転カップリングの回転可能部分に動作可能に連結された伸縮自在の軸とが接続されている。
【0007】
特開2001-162221号公報は電気エネルギー発生器を開示しており、この電気エネルギー発生器は、ベース1、フレームに支持され直径が変化する管状風案内エレメント、および管状風案内エレメント内で変位する風車を備え、風車を変位させる手段は、一方ではフレーム他方では風車の間に延在する1つ以上の旋回可能なアーム、およびアームを動かすための駆動手段から実質的に構成される。
【0008】
米国特許第2002-0073674号明細書からは、モータ駆動の駆動軸に連結され、底面にあるポット状のカバー開口部で回転するマルチブレード刃を有する芝刈機用の草刈りおよびマルチングシステムが知られている。刃は中央のハブ部分に取り付けられ、刃板の前縁領域には回転方向にいくつかの刃先セグメントが形成され、後縁領域には押し戻す要素またはバケットのようなバッフル要素が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許第2957162号
【特許文献2】国際公開第2016-057837号
【特許文献3】特開2001-162221号公報
【特許文献4】米国特許第2002-0073674号明細書
【発明の概要】
【0010】
本発明の目的は、先行技術の欠点の少なくとも1つを改善または低減すること、または少なくとも先行技術に対する有用な代替物を提供することである。
この目的は、以下の説明および添付の特許請求の範囲で指定されている機能によって達成される。
【0011】
本発明は、いくつかの切断モジュールを含む電動草刈機ユニットを提供し、各切断モジュールは、ディスクの周囲から延出する切断刃などを備えた切断ディスクを含む。各切断モジュールには電動モータが設けられている。各切断モジュールは、切断モジュールが草刈機フレームに対して垂直方向に変位するように配置された刈高さ制御システムによって草刈機フレームに吊り下げられている。刈高さ制御システムは、油圧式または電動式であり得る。各切断モジュールの刈高さは、地面感知手段からの入力、または衛星ベースの測位システム(GPSなど)からの入力、またはそれらの組み合わせに基づき、切断モジュールに隣接する地面の高さに従って設定され得る。
【0012】
草刈機フレームは、トラクタの牽引バーまたはトラクタの3点リンケージに接続可能であってもよく、1つ以上の支持ホイールを含んでもよい。あるいは、草刈機は、アキュムレータパッケージを備え、かつ充電ドッキングステーションに自動的に接続されるように構成された自律ユニットである。
【0013】
地面感知手段は、地面接触手段によって刈高さを評価するための草刈機ユニットまたは各切断モジュールに装着された単純な機械的構成であり得るか、またはレーダセンサのような非接触手段であり得る。さらに、制御システムは、ホイールセンサを衛星ベースの測位システムと組み合わせるか個別に操舵して、ツールキャリアの速度とその駆動方向を考慮してもよい。
【0014】
刈高さ設定は、各切断ユニットの性能に応じて変更することもでき、これは、障害物にぶつかるか、または刈り取るべき作物の密度が非常に高い領域に到達することによって少なくとも1つのモータが出力制限を受ける場合に、少なくとも1つの切断ユニットの高さがより高いレベルに変更され得ることを意味する。刈高さの変更における唯一の制約は、草刈機ユニットに沿った切断モジュール間の重複を維持すること、または複数の草刈機ユニットがツールキャリアに取り付けられている場合には草刈機ユニット間の重複を維持することであり得る。
【0015】
隣接する切断モジュール間の切断の水平な重複を提供するために、1つの草刈機ユニット内の全ての切断モジュールのモータの回転を同期させ、隣接する切断ディスクのカッター刃間の衝突を防ぐ。あるいは、草刈機ユニットの切断モジュールを草刈機の作業方向に対して横方向2列に配置してもよく、それにより切断モジュール間の距離を増加させてなおも作業方向に対して横方向の重複を維持することが可能になる。
【0016】
草刈機ユニットのフレームを区分し、外側フレームセクションの1つ以上を折り畳むか持ち上げ、それぞれの切断モジュールへの電力供給を遮断することによって、草刈機ユニットの作業幅を調整できるようにしてもよい。各フレームセクションは1つ以上の切断モジュールを担持してもよい。
【0017】
本発明は、独立特許請求項によって定義される。従属請求項は、本発明の有利な実施形態を定義する。
【0018】
第1の態様では、本発明は、より具体的には電動草刈機ユニットに関し、
電力ユニットを備えたツールキャリアに草刈機ユニットを取り付けるように構成された接続点を備えたフレームと、
いくつかの切断モジュールであって、各切断モジュールは、フレームに設けられた切断モジュールガイドに垂直方向に変位可能かつ回転不能に吊り下げられており、ここで
各切断モジュールは、切断ディスクと、電力ユニットによって電力供給される電気モータとを含み、切断ディスクはモータ駆動軸に取り付けられている、切断モジュールと、
切断モジュールとフレームとの間に連結部を形成するアクチュエータと
を含む。
【0019】
本発明の利点は、カッターおよび駆動ユニットを単一体として変位させることにより、個々の切断モジュールの刈高さの制御が簡素化されることである。
【0020】
アクチュエータはばねであってもよい。この利点は、切断ディスクの下面が地面を摺動するときに、ばねが切断モジュールの重量の大部分を占めるという事実により、地面の圧力を最小に調節できることであり、単純で費用対効果の高い手段を用いて切断モジュールを「浮かせる」ことを可能にする。
【0021】
あるいは、アクチュエータは、油圧シリンダまたは電動アクチュエータであってもよい。この実施形態の利点は、地面に負荷をかけることなく切断モジュールの刈高さが地面に追従することである。
【0022】
草刈機制御システムは、地面感知手段または衛星ベースの測位システムアンテナからの入力、またはそれらの組み合わせを処理することによって、フレームの高さに対するそれぞれの切断モジュールに隣接する地面の高さに従って各切断モジュールの刈高さを設定するように構成されてもよい。この利点は、様々な入力源に基づいて草刈機制御システムの刈高さを設定できることである。
【0023】
全ての切断モジュールのモータの回転速度、回転方向、および回転角度を同期させてもよい。この利点は、切断モジュールを一列に並べ、草刈機の移動方向で見た草刈機フレームの長さを短くできることである。
【0024】
回転速度は、モータ毎に個別に設定可能であってもよい。さらに、回転方向がモータ毎に個別に設定可能であってもよい。このような機能の利点は、草刈機の切断特性が実際の圃場条件により良く適合することである。
【0025】
切断モジュールは、草刈機ユニットの作業方向に対して横方向2列に配置してもよい。この実施形態の利点は、モータ制御が単純化され、隣接する切断ディスク間の競合のリスクなしにモータが個別に動作できるようになることである。
【0026】
フレームは区分され、1つ以上の外側フレームセクションは、ベースフレームセクションに対して折り畳み可能であり、外側フレームセクションの各々は、少なくとも1つの切断モジュールを担持する。したがって、草刈機ユニットが稼働中であっても、草刈機ユニットの作業幅は容易に調節され得る。さらに、セクションは、例えば電気塔および電柱またはフェンスポストの周囲を刈るために、作業方向に対して旋回可能であってもよい。
【0027】
第2の態様では、本発明は、より詳細には上記の1つ以上の電動草刈機ユニットを含む電動ツールキャリアに関し、ツールキャリアは自律的であり、充電器に自動ドッキングするように構成されている。したがって、ツールキャリアは、オペレータを継続的に必要とせずに長期の刈り取りを実行できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
添付の図面に例示する好ましい実施形態の例を以下に説明する。
図1】本発明による草刈機ユニットの側面図である。
図2】草刈機ユニットの第1の実施形態の上面図である。
図3】草刈機ユニットの第2の実施形態の上面図である。
図4】草刈機ユニットの第3の実施形態の上面図である。
図5】草刈機ユニットの第3の実施形態の正面図であり、2つのフレームセクションおよび対応する切断モジュールがフレーム上に折り畳まれている。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図には、フレーム13に吊り下げられたいくつかの切断モジュール11を含む本発明による草刈機ユニット1が図示されている。図2に示すように、草刈機は、ツールキャリア3(例えばトラクタ)に接続点133を介して(例えばトラクタの通常の3点リンケージに)接続するように構成されている。ツールキャリア3には、草刈機制御システム12を介して草刈機1に電力を供給するように構成された動力ユニット31が設けられている。
【0030】
ここで図1および図2を参照されたい。各切断モジュール11は、電気モータ112の駆動軸1121の端部に配置され、かつモータ112によって回転軸の周りを回転する切断ディスク111を備える。切断ディスクには、切断ディスク111の周囲から延出する切断刃1111が設けられている。
【0031】
切断モジュール11は、フレーム13に対して垂直方向に変位可能であり、切断モジュール11は、フレーム13から延出する切断モジュールガイド122に非回転式に収容されている。
【0032】
草刈機ユニット1には、フレーム13の後方に位置する1つ以上の支持ホイール14を設けることができ(図3および図4参照)、草刈機ユニットが刈り取り時に移動する地面3の上にフレームを所望の高さで設定できるように調節可能であり得る。
【0033】
草刈機制御システム12は、1つ以上の電源接点126を介してツールキャリア3の動力ユニット31に接続可能であり、動力ユニット31は、草刈機制御システム12、さらには電気モータ112に電力を供給し、場合によっては任意の種類の油圧シリンダなどに加圧液体を供給するように構成されている。
【0034】
草刈機制御システム12には1本以上の制御線125が設けられ、制御線125は、各切断モジュール11と1つ以上のアクチュエータ制御部125とを接続し、電気モータ112および場合によってはアクチュエータ121に電力を伝達し、アクチュエータ121は、フレーム13に対して切断モジュールを個別に変位させるように構成されている。
【0035】
アクチュエータ121は、その最も単純な形態において、切断ユニットを「浮かせる」ことを可能にする、すなわち、切断ディスクの下面から地面に加えられる圧力が低い状態で各切断モジュール11を動作させることを可能にする、ばねであってもよい。
【0036】
あるいは、アクチュエータ121は、電気アクチュエータまたは油圧シリンダの形態で電気的または油圧的に作動してもよい。
【0037】
電動または油圧作動アクチュエータ121が設けられている場合、草刈機制御システム12はまた、フレーム13の正面もしくは背後の地面の高さを感知する1つ以上の非接触式地面感知手段123の形態、またはフレーム13の背後の地面を移動する1つ以上の地面感知手段123aの形態の地面感知手段であって、各地面感知手段123aは好ましくは場合により各切断モジュール11に1つずつあるアクチュエータ(図示せず)によって調節可能である、地面感知手段、および/または図示のように草刈機ユニット1に設けられるか、ツールキャリア3上に設けられた衛星ベースの測位アンテナ124、ならびに地面感知手段123、123aまたは衛星ベースの測位アンテナ124またはそれらの組み合わせから受信したデータを処理するように構成され、それにより草刈機制御システム12が走行時に各切断モジュール12の刈高さを個別に設定することを可能にし、不均一な地面で作業する場合でも設定刈高さを維持する制御手段(図示せず)を含む。
【0038】
図2に示すように、全ての切断モジュール11が作業方向WDに対して横方向の一線上に配置されている場合、全てのモータ112の速度、回転方向および回転角度を同期させて、隣接する切断ディスク111の切断刃1111が衝突するリスクなしに切断モジュールの切断範囲を重複させるべきである。
【0039】
図3に示すように、切断モジュール11を2列に配置することにより、モータ112を同期させる必要なしに重複が得られる。
【0040】
各切断モジュール11にモータ112を設けることにより、草刈機に折り畳み可能なフレーム13を配置することによって、刈るべき圃場の形状およびサイズに草刈機ユニット1を容易に適合させることができる(図4および図5参照)。折り畳み可能な外側フレームセクション132(ここでは2つの折り畳み可能なフレームセクション132で示す)は、旋回接合部134によってベースフレームセクション131に接続されている。折り畳み可能な各フレームセクション132は、いくつかの切断モジュール11を担持してもよい。折り畳みは、1つ以上のアクチュエータ、例えば油圧シリンダ(図示せず)によって実行されることが好ましい。
【0041】
折り畳み可能なフレームセクション132が設けられている場合、草刈機制御システム12は、折り畳み可能なフレームセクション132に吊り下げられた切断モジュール11の少なくともモータ112を個別に、かつ残りのモータ112とは無関係に起動および停止するように構成されることが好ましい。
【0042】
電力アキュムレータを備え充電器に自動ドッキングするように構成された自律的電気ツールキャリアに、本発明による1つ以上の草刈機ユニット1を含めることにより、合理的な能力と柔軟性で自動草刈りを行う無人の自走式草刈機が提供される。
【0043】
上記実施形態は本発明を限定するのではなく例示するものであり、当業者は添付の特許請求の範囲から逸脱することなく多くの代替実施形態を設計できることに留意されたい。請求項では、括弧の間に置かれた参照符号は、請求項を制限するものとして解釈されないものとする。「含む」という動詞とその活用形の使用は、請求項に記載されているもの以外の要素またはステップの存在を排除しない。要素に先行する冠詞「a」または「an」は、複数のそのような要素の存在を排除しない。
【0044】
特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。
図1
図2
図3
図4
図5