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特開2023-180045医用データ処理装置、医用データ処理方法、医用データ処理プログラムおよび磁気共鳴イメージング装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180045
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】医用データ処理装置、医用データ処理方法、医用データ処理プログラムおよび磁気共鳴イメージング装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/055 20060101AFI20231213BHJP
【FI】
A61B5/055 370
A61B5/055 382
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093104
(22)【出願日】2022-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹島 秀則
【テーマコード(参考)】
4C096
【Fターム(参考)】
4C096AA13
4C096AA14
4C096AB36
4C096AD06
4C096AD07
4C096AD14
4C096BA18
4C096BA20
4C096BB03
4C096BB10
4C096DC28
4C096DC40
(57)【要約】
【課題】信号の視認性を向上させること。
【解決手段】本実施形態に係る医用データ処理装置は、設定部と、決定部とを含む。設定部は、関心領域と前記関心領域周辺の領域とを含む拡大関心領域を設定する。決定部は、前記拡大関心領域外の領域に対して適用する、信号を抑制するためのOVS(Outer Volume Suppression)パターンを決定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
関心領域と前記関心領域周辺の領域とを含む拡大関心領域を設定する設定部と、
前記拡大関心領域外の領域に対して適用する、信号を抑制するためのOVS(Outer Volume Suppression)パターンを決定する決定部と、
を具備する医用データ処理装置。
【請求項2】
前記OVSパターンは、複数の単位領域を組み合わせることで実現され、
前記決定部は、前記拡大関心領域外の領域に対して適用する前記単位領域の数および位置と、前記単位領域に対して信号を抑制するOVSパルスの印加順序とを決定する、請求項1に記載の医用データ処理装置。
【請求項3】
前記OVSパターンは、複数の単位領域を組み合わせることで実現され、
前記決定部は、前記拡大関心領域に対する信号の影響度が大きい領域ほど、当該単位領域に対して適用されるOVSパルスの印加順序が遅い、請求項1に記載の医用データ処理装置。
【請求項4】
前記複数の単位領域はそれぞれ、所定のテンプレート形状を有する領域である、請求項2に記載の医用データ処理装置。
【請求項5】
前記OVSパターンは、2次元以上のスライスプロファイルにより表現可能な形状である、請求項1に記載の医用データ処理装置。
【請求項6】
前記OVSパターンは、複数の単位領域を組み合わせることで実現され、
前記決定部は、前記複数の単位領域のうち、2以上の単位領域を合成した合成領域を決定する、請求項1に記載の医用データ処理装置。
【請求項7】
前記設定部は、前記関心領域のうち信号が抑制される領域が閾値未満となるように、前記拡大関心領域を設定する、請求項1に記載の医用データ処理装置。
【請求項8】
前記設定部は、前記拡大関心領域の各画素について信頼度を設定する、請求項1に記載の医用データ処理装置。
【請求項9】
前記設計部は、過去に撮像された磁気共鳴画像と、当該磁気共鳴画像に設定された第1関心領域と、当該第1関心領域に対する前記OVSの適用状況とを入力データとし、前記OVSにより信号が抑圧されなかった前記第1関心領域周辺の領域と前記第1関心領域とを正解データとして学習した学習済みモデルを用いて、新たな撮像対象に対する第2関心領域を前記学習済みモデルに入力することで、前記第2関心領域に関する拡大関心領域を推定する、請求項1に記載の医用データ処理装置。
【請求項10】
2次元または3次元の励起パルスおよびリフォーカスパルスにより表現可能な関心領域を設定する設定部と、
前記関心領域を撮像するための励起パルスおよびリフォーカスパルスの振幅、位相、フリップ角、励起位置および印加順序を決定する決定部と、
を具備する医用データ処理装置。
【請求項11】
関心領域と前記関心領域周辺の領域とを含む拡大関心領域を設定し、
前記拡大関心領域外の領域に対して適用する、信号を抑制するためのOVS(Outer Volume Suppression)パターンを決定する、医用データ処理方法。
【請求項12】
コンピュータに、
関心領域と前記関心領域周辺の領域とを含む拡大関心領域を設定する設定機能と、
前記拡大関心領域外の領域に対して適用する、信号を抑制するためのOVS(Outer Volume Suppression)パターンを決定する決定機能と、
を実現させる医用データ処理プログラム。
【請求項13】
関心領域と前記関心領域周辺の領域とを含む拡大関心領域を設定する設定部と、
前記拡大関心領域外の領域に対して適用する、信号を抑制するためのOVS(Outer Volume Suppression)パターンを決定する決定部と、
前記OVSパターンに沿って信号抑制パルスを印加したのち、前記拡大関心領域からMRSパルスシーケンスに対応するMRS信号を収集する収集部と、
を具備する磁気共鳴イメージング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用データ処理装置、医用データ処理方法、医用データ処理プログラムおよび磁気共鳴イメージング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
関心領域外の不要な信号源からの信号に対してプリパルスとして飽和信号を印加し、関心領域外からの信号を抑制する技術、OVS(Outer Volume Suppression)がある。
しかしOVSは、一般的に矩形の関心領域に対して機械的に設定されるため、関心領域の大きさおよび位置などによっては適切に設定されないこともあり、関心領域内の信号に関心領域外の不要な信号源からの信号が混入しやすいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-187607号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Hidenori Takeshima, ”Deep Learning and Its Application to Function Approximation for MR in Medicine: An Overview”、[Online]、2021年9月17日、Magnetic Resonance in Medical Sciences、[2022年1月11日検索]、インターネット<URL:https://doi.org/10.2463/mrms.rev.2021-0040>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、信号を抑制する領域または計測対象領域を柔軟に設定できることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態に係る医用データ処理装置は、設定部と、決定部とを含む。設定部は、関心領域と前記関心領域周辺の領域とを含む拡大関心領域を設定する。決定部は、前記拡大関心領域外の領域に対して適用する、信号を抑制するためのOVS(Outer Volume Suppression)パターンを決定する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置を示すブロック図である。
図2図2は、医用データ処理装置を含む磁気共鳴イメージング装置の動作を示すフローチャート。
図3図3は、拡大関心領域の一例を示す図である。
図4図4は、図3の拡大関心領域に対して設定されるOVSパターンの第1例を示す図である。
図5図5は、OVSパルスを含むMRSパルスシーケンスを示す概略図である。
図6図6は、3の拡大関心領域に対して設定されるOVSパターンの第2例を示す図である。
図7図7は、関心領域から拡大関心領域を推定する学習済みモデルの生成例を示す図である。
図8図8は、関心領域を所望の領域形状に設定した一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら本実施形態に係わる医用データ処理装置、医用データ処理方法、医用データ処理プログラムおよび磁気共鳴イメージング装置について説明する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作をおこなうものとして、重複する説明を適宜省略する。以下、一実施形態について図面を用いて説明する。
【0009】
本実施形態に係る医用データ処理装置は、磁気共鳴イメージング装置により収集された磁気共鳴信号(以下、MR信号)を処理する。医用データ処理装置は、磁気共鳴イメージング装置に組み込まれてもよいし、磁気共鳴イメージング装置とは別体であってもよい。
【0010】
図1は、本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置1の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、磁気共鳴イメージング装置1は、架台11、寝台13、傾斜磁場電源21、送信回路23、受信回路25、寝台駆動装置27、シーケンス制御回路29及び医用データ処理装置(ホストコンピュータ)50を有する。
【0011】
架台11は、静磁場磁石41と傾斜磁場コイル43とを有する。静磁場磁石41と傾斜磁場コイル43とは架台11の筐体に収容されている。架台11の筐体には中空形状を有するボアが形成されている。架台11のボア内には送信コイル45と受信コイル47とが配置される。
【0012】
静磁場磁石41は、中空の略円筒形状を有し、略円筒内部に静磁場を発生する。静磁場磁石41としては、例えば、永久磁石、超伝導磁石または常伝導磁石等が使用される。ここで、静磁場磁石41の中心軸をZ軸に規定し、Z軸に対して鉛直に直交する軸をY軸に規定し、Z軸に水平に直交する軸をX軸に規定する。X軸、Y軸及びZ軸は、直交3次元座標系を構成する。
【0013】
傾斜磁場コイル43は、静磁場磁石41の内側に取り付けられ、中空の略円筒形状に形成されたコイルユニットである。傾斜磁場コイル43は、傾斜磁場電源21からの電流の供給を受けて傾斜磁場を発生する。より詳細には、傾斜磁場コイル43は、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸に対応する3つのコイルを有する。当該3つのコイルは、X軸、Y軸、Z軸の各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を形成する。X軸、Y軸、Z軸の各軸に沿う傾斜磁場は合成されて互いに直交するスライス選択傾斜磁場Gs、位相エンコード傾斜磁場Gp及び周波数エンコード傾斜磁場Grが所望の方向に形成される。スライス選択傾斜磁場Gsは、任意に撮像断面(スライス)を決めるために利用される。位相エンコード傾斜磁場Gpは、空間的位置に応じて磁気共鳴信号(以下、MR信号と呼ぶ)の位相を変化させるために利用される。周波数エンコード傾斜磁場Grは、空間的位置に応じてMR信号の周波数を変化させるために利用される。なお、以下の説明においてスライス選択傾斜磁場Gsの傾斜方向はZ軸、位相エンコード傾斜磁場Gpの傾斜方向はY軸、周波数エンコード傾斜磁場Grの傾斜方向はX軸であるとする。
【0014】
傾斜磁場電源21は、シーケンス制御回路29からのシーケンス制御信号に従い傾斜磁場コイル43に電流を供給する。傾斜磁場電源21は、傾斜磁場コイル43に電流を供給することにより、X軸、Y軸及びZ軸の各軸に沿う傾斜磁場を傾斜磁場コイル43により発生させる。当該傾斜磁場は、静磁場磁石41により形成された静磁場に重畳されて被検体Pに印加される。
【0015】
送信コイル45は、例えば、傾斜磁場コイル43の内側に配置され、送信回路23から電流の供給を受けて高周波パルス(以下、RFパルスと呼ぶ)を発生する。
【0016】
送信回路23は、被検体P内に存在する対象プロトンを励起するためのRFパルスを、送信コイル45を介して被検体Pに印加するために、送信コイル45に電流を供給する。RFパルスは、対象プロトンに固有の共鳴周波数で振動し、対象プロトンを励起させる。励起された対象プロトンからMR信号が発生され、受信コイル47により検出される。送信コイル45は、例えば、全身用コイル(WBコイル)である。全身用コイルは、送受信コイルとして使用されても良い。
【0017】
受信コイル47は、RFパルスの作用を受けて被検体P内に存在する対象プロトンから発せられるMR信号を受信する。受信コイル47は、MR信号を受信可能な複数の受信コイルエレメントを有する。受信されたMR信号は、有線又は無線を介して受信回路25に供給される。図1に図示しないが、受信コイル47は、並列的に実装された複数の受信チャネルを有している。受信チャネルは、MR信号を受信する受信コイルエレメント及びMR信号を増幅する増幅器等を有している。MR信号は、受信チャネル毎に出力される。受信チャネルの総数と受信コイルエレメントの総数とは同一であっても良いし、受信チャネルの総数が受信コイルエレメントの総数に比して多くてもよいし、少なくてもよい。
【0018】
受信回路25は、励起された対象プロトンから発生されるMR信号を受信コイル47を介して受信する。受信回路25は、受信されたMR信号を信号処理してデジタルのMR信号を発生する。デジタルのMR信号は、空間周波数により規定されるk空間にて表現することができる。よって、以下、デジタルのMR信号をk空間データと呼ぶことにする。k空間データは、MR収集信号の一例である。k空間データは、有線又は無線を介して医用データ処理装置50に供給される。
【0019】
なお、上記の送信コイル45と受信コイル47とは一例に過ぎない。送信コイル45と受信コイル47との代わりに、送信機能と受信機能とを備えた送受信コイルが用いられても良い。また、送信コイル45、受信コイル47及び送受信コイルが組み合わされても良い。
【0020】
架台11に隣接して寝台13が設置される。寝台13は、天板131と基台133とを有する。天板131には被検体Pが載置される。基台133は、天板131をX軸、Y軸、Z軸各々に沿ってスライド可能に支持する。基台133には寝台駆動装置27が収容される。寝台駆動装置27は、シーケンス制御回路29からの制御を受けて天板131を移動する。寝台駆動装置27は、例えば、サーボモータやステッピングモータ等の如何なるモータ等を含んでも良い。
【0021】
シーケンス制御回路29は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)あるいはMPU(Micro Processing Unit)のプロセッサとROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリとを有する。シーケンス制御回路29は、処理回路51により設定されたデータ収集条件に基づいて傾斜磁場電源21、送信回路23及び受信回路25を同期的に制御し、当該データ収集条件に応じたデータ収集を被検体Pに施して、被検体Pに関するk空間データを収集する。シーケンス制御回路29は、シーケンス制御部の一例である。
【0022】
本実施形態に係るシーケンス制御回路29は、ケミカルシフト計測の一種であるMRスペクトロスコピー(以下、MRSともいう)のためのデータ収集を実行する。ケミカルシフト計測は、化学的環境の違いに応じて生じる、水素原子核等の対象プロトンの共鳴周波数の微小な差異であるケミカルシフトを計測する技術である。MRSは、単一ボクセルについてデータ収集を行うシングルボクセル法や複数ボクセルについてデータ収集を行うマルチボクセル法があり、本実施形態は何れの方法にも適用可能である。マルチボクセル法は、ケミカルシフトイメージング(CSI:Chemical Shift Imaging)やMRSイメージング(MRSI:MRS Imaging)等とも呼ばれる。なお、計測対象領域のボクセルを関心ボクセル(VOI:Voxel of Interest)とも呼ぶ。また、本実施形態では、例えばMRSIで指定される2次元の領域および関心ボクセルも含めて関心領域と呼ぶ。
【0023】
シーケンス制御回路29は、被検体Pに対し、MRSのためのデータ収集を実行する。MRSのためのデータ収集を実行することにより、被検体Pの関心ボクセルから自由誘導減衰(FID:Free Induction Decay)信号又はスピンエコー信号が発生される。受信回路25は、受信コイル47を介してFID信号又はスピンエコー信号を受信し、受信されたFID信号又はスピンエコー信号を信号処理して、関心ボクセルに関するk空間データを収集する。収集されるk空間データは、関心ボクセルから発せられた信号強度値を時間関数で表すデジタルデータであるとする。MRSのためのパルスシーケンスは積算回数(NEX:number of excitation)分だけ繰り返され、積算回数分のk空間データが収集される。以下、MRSにより収集されたk空間データをMRSkデータと呼ぶことにする。MRSkデータは、MRS信号の一例である。
【0024】
なお、MRSパルスシーケンスとしては、例えば、PRESS(point resolved spectroscopy)やSTEAM(stimulated echo acquisition mode)、semi-LASER(semi-localization by adiabatic selective refocusing)、LASERのいずれかを用いればよいが、これらに限らず、MRS信号を収集できるパルスシーケンスであれば、どのようなシーケンスを用いてもよい。
【0025】
図1に示すように、医用データ処理装置50は、処理回路51、メモリ53、ディスプレイ55、入力インタフェース57および通信インタフェース59を有するコンピュータである。
【0026】
処理回路51は、ハードウェア資源としてCPU等のプロセッサを有する。処理回路51は、磁気共鳴イメージング装置1の中枢として機能する。例えば、処理回路51は、各種プログラムの実行により設定機能511と、決定機能512と、学習機能513と、表示制御機能514とを実現する。
【0027】
設定機能511により処理回路51は、関心領域と関心領域周辺の領域とを含む拡大関心領域を設定する。
決定機能512により処理回路51は、拡大関心領域外の領域に対して適用する、信号を抑制するためのOVS(Outer Volume Suppression)パターンを決定する。
学習機能513により処理回路51は、過去に取得したMRS信号および収集条件を含む医用データに基づき、ネットワークモデルを学習して学習済みモデルを生成する。
表示制御機能514により処理回路51は、設定された拡大関心領域と、決定されたOVSパターンをディスプレイ55などに表示する。
【0028】
メモリ53は、種々の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、メモリ53は、CD-ROMドライブやDVDドライブ、フラッシュメモリ等の可搬型記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であっても良い。例えば、メモリ53は、過去に収集された医用データ、学習済みモデル、MRS信号、制御プログラム等を記憶する。
【0029】
ディスプレイ55は、表示制御機能514より種々の情報を表示する。ディスプレイ55としては、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、又は当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。
【0030】
入力インタフェース57は、ユーザからの各種指令を受け付ける入力機器を含む。入力機器としては、キーボードやマウス、各種スイッチ、タッチスクリーン、タッチパッド等が利用可能である。なお、入力機器は、マウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限らない。例えば、磁気共鳴イメージング装置1とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、受け取った電気信号を種々の回路へ出力するような電気信号の処理回路も入力インタフェース57の例に含まれる。また、入力インタフェース57は、マイクロフォンにより収集された音声信号を指示信号に変換する音声認識装置でもよい。
【0031】
通信インタフェース59は、LAN(Local Area Network)等を介して磁気共鳴イメージング装置1と、ワークステーションやPACS(Picture Archiving and Communication System)、HIS(Hospital Information System)、RIS(Radiology Information System)等とを接続するインタフェースである。通信インタフェース59は、各種情報を接続先のワークステーション、PACS、HIS及びRISとの間で送受信する。
【0032】
次に、本実施形態に係る医用データ処理装置50を含む磁気共鳴イメージング装置1の動作例について図2のフローチャートを参照して説明する。
【0033】
ステップSA1では、設定機能511により処理回路51が、撮像対象部位に対して関心領域を設定する。例えばユーザ入力により、計測対象領域となるボクセルを設定すればよい。また、撮像対象部位、症例などに応じて、処理回路51が自動的に関心領域を設定してもよい。
【0034】
ステップSA2では、設定機能511により処理回路51が、ステップSA1で設定された関心領域が包含された拡大関心領域を設定する。拡大関心領域の設定方法としては、例えば入力インタフェース57を介してユーザにより指定された領域が拡大関心領域として設定されてもよいし、学習済みモデルを用いて関心領域から拡大関心領域が推定されてもよい。学習済みモデルの詳細については、図7を参照して後述する。
【0035】
ステップSA3では、決定機能512により処理回路51が、拡大関心領域に合わせて、信号を抑制したい領域である信号抑制領域に対するOVSパターンを決定する。OVSパターンは複数の単位領域を組み合わせることで実現されてもよいし、2次元以上のスライスプロファイルにより表現可能な形状、例えば円筒形状、多角形(多角柱)といった複雑な形状で実現されてもよい。
【0036】
ステップSA4では、決定機能512により処理回路51が、OVSパターンを適用する位置および数と、OVSパターンとして、複数の単位領域に対して信号を抑制する、例えば抑制パルスなどのプリパルス(以下、OVSパルスという)の印加順序を決定する。具体的には、OVSパターンとして単位領域を複数組み合わせることで実現される場合は、単位領域の数および位置と、複数のOVSパルスの印加順序とが決定される。単位領域の数は、例えばMRSパルスシーケンスのTR(Repetition time)の長さにより、印加可能なOVSパルスの数から決定される。単位領域の位置は、当該決定された数の単位領域で拡大関心領域32を囲むように決定されればよい。OVSパルスの印加順序は、拡大関心領域への信号の影響度が大きい領域ほど、当該領域に対して適用されるOVSパルスの印加順序が遅くなるように決定されればよい。
【0037】
ステップSA5では、例えばシーケンス制御回路29が、ステップSA4で決定された単位領域の位置、数およびOVSパルスの印加順序に基づいて、MRSパルスシーケンスの撮像シーケンスにより撮像を実行する。具体的には、MRSパルスシーケンスを繰り返し実行し、MRS信号を収集する。MRSパルスシーケンスを繰り返す回数は、例えばMRS信号の積算回数に基づいて決定される。
【0038】
次に、本実施形態に係る拡大関心領域の一例について図3を参照して説明する。
図3は、頭部のアキシャル断面であるMR画像31上に拡大関心領域32が設定された例である。具体的には、関心領域33が設定されると、設定機能511により処理回路51が、当該関心領域33の周辺領域を含めて拡大関心領域32を設定する。どの範囲の領域まで含めて拡大関心領域32とするかの一基準としては、関心領域の信号を計測するのに脂肪などの不要な信号が発生せず、許容できる領域であればよい。また、設定機能511により処理回路51が、関心領域33のうち信号が抑制される領域が閾値未満となるように、拡大関心領域32を設定してもよい。
【0039】
なお、図3の例では、関心領域33と拡大関心領域32を形成する当該関心領域33周辺の領域との2つ、つまり2値で拡大関心領域32を形成するが、設定機能511により処理回路51は、拡大関心領域の各画素について信頼度を設定してもよい。すなわち、関心領域33と、関心領域の外縁から1画素分の周辺領域を信頼度「80%」、当該信頼度「80%」の外縁から1画素分の周辺領域を信頼度「50%」といったように、関心領域33から外縁に向かうにつれ信頼度が下がるような、多段階の拡大関心領域32を設定してもよい。
この場合、拡大関心領域32のうち信頼度が閾値以下の領域については、単位領域が重畳するように決定されてもよい。すなわち、信頼度が閾値以下の領域についてはOVSパターンにより信号が抑制されてもよい。
【0040】
次に、図3の拡大関心領域に対して設定されるOVSパターンの第1例について図4を参照して説明する。
図4に示すOVSパターンは、図3に示す拡大関心領域32に対するOVSパターンとして、3つの単位領域401~403が、拡大関心領域32の外縁に沿って三角形状に組み合わされることにより実現される例である。具体的には、3つの単位領域に対してOVSパルスがそれぞれ印加されることで、単位領域が配置される領域からの信号が抑制される。傾斜磁場を傾斜磁場方向に対して斜めとなる方向(オブリーク)に印加しながらOVSパルスを印加することで、単位領域401~403は各軸(x軸、y軸およびz軸)と平行または垂直に形成されることに限らず、拡大関心領域32を囲むように所望の角度に単位領域を自由に設定できる。なお、単位領域401~403は、矩形である例を示すが、これに限らず、多角形、円形などどの様なテンプレート形状であってもよい。
【0041】
決定機能512により処理回路51は、上述のように、拡大関心領域32外の領域において、拡大関心領域32に対する信号の影響度が大きい領域ほど、当該領域に対して適用されるOVSパルスの印加順序が遅くなるように、OVSパルスのシーケンスを設計する。
これは、ある単位領域に対応する第1OVSパルスを印加した後、次に第2OVSパルスが印加された場合、第1OVSパルスに対する影響を容易には見積もれない。よって、最も抑制したい単位領域に対応するOVSパルスは、複数のOVSパルスの最後として印加することで、所望の信号抑制効果が得られると考えられるからである。影響度が大きい領域とは、例えば、面積が大きい領域または脂肪が多く存在する領域であり、不要な信号が発生しやすい領域を指す。このような影響度が大きい領域は、例えば、経験的なデータから決定してもよいし、MRS信号を収集する前に撮像したMR画像から決定すればよい。
図4は、単位領域401、単位領域402および単位領域403の順序で、OVSパルスが印加される。すなわち、図4の例では、単位領域403、単位領域402および単位領域401の順に、不要な信号が多く発生するといえる。
【0042】
次に、OVSパルスを含むMRSパルスシーケンスについて図5を参照して説明する。
図5は、図4に示すOVSパターンを印加するための時系列に沿ったMRSパルスシーケンスの概略図である。ここでは、印加するパルスの説明のためRF軸のみを示し、傾斜磁場の印加タイミングについての説明は省略するが、OVSパルスおよびRFパルスが印加されるタイミングで、MRSパルスシーケンスに沿った傾斜磁場が印加されるものとする。
【0043】
OVSパルス501が図4に示す単位領域401を印加するためのパルスであり、OVSパルス502が単位領域402を印加するためのパルスであり、OVSパルス503が単位領域403を印加するためのパルスである。
OVSパターンを実現する単位領域のうち、拡大関心領域32の信号への影響度が少ない単位領域から順にOVSパルスが印加される。すなわち、OVSパルス501、OVSパルス502およびOVSパルス3の順に印加される。
【0044】
このように、OVSパルス501~503がプリパルスとして印加された後、RFパルス504を拡大関心領域に印加する。その後、図示しないが、反転パルスなどが印加され、エコーとして発生したMRS信号505を計測すればよい。
次に、図3の拡大関心領域に対して設定されるOVSパターンの第2例について図6を参照して説明する。
【0045】
図6に示す第2例では、図3に示す拡大関心領域32を取り囲むようなO形状のOVSパターン61を示す。このように、図4に示すような複数の単位領域の組み合わせに限らず、複雑な形状のOVSパターンであってもよい。
このようなOVSパターンを実現するため、例えばメモリ53が2次元以上のスライスプロファイルに基づく、OVSパターンの候補集合を格納する。決定機能512により処理回路51が、格納された候補集合の中から、拡大関心領域に対して不要な信号を発生する信号抑制領域を適切に抑制できる候補を選択すればよい。
【0046】
なお、図4および図6では、アキシャル断面における2次元平面でのOVSパターンを図示したが、3次元空間でOVSパターンを適用してもよい。例えば、図4では、単位領域401~403が紙面垂直方向に延在する直方体であり、紙面垂直方向に直交する平面に単位領域を設定してもよい。図6の例では、OVSパターン61が空洞の円筒形状であり、さらに紙面垂直方向に直交する平面に単位領域を設定してもよい。
また、例えば特定の傾斜磁場強度において3cm厚相当の単位領域と5cm厚相当の単位領域とを合成した合成領域を設定してもよい。当該合成領域に対応するOVSパルスを設計することで、例えば個別に複数の単位領域に対してOVSパルスを印加するよりもパルスシーケンスの時間を短くできる。
【0047】
次に、関心領域から拡大関心領域を推定する学習済みモデルの生成例について図7を参照して説明する。
図7は、学習前のネットワークモデルに対する学習時の一例である。
学習機能513により処理回路51は、過去のMRS信号の収集事例に関する医用データから、位置決め画像、T2強調画像などのMR画像と、当該MR画像に設定された関心領域と、OVSパターンの設定状況とを入力データとし、OVSパターンに囲まれた関心領域を含む領域を拡大関心領域の正解データとして、ネットワークモデル71を学習させる。
【0048】
ネットワークモデル71のネットワーク構造および学習手法については、例えば、ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワークを用いて誤差逆伝播法によりロス関数を最小化するといった方法を用いればよいが、これに限らず、機械学習で一般的に用いられている学習手法であれば、どのような手法を用いてもよい。学習が所定の終了条件を満たして終了した場合、例えばロス関数が閾値以下となった場合は学習を終了し、学習済みモデル72が生成される。
【0049】
学習済みモデルの推論時は、設定機能511により処理回路51が、生成された学習済みモデル72に対し、MR画像と、当該MR画像に対して設定された関心領域とを入力し、学習済みモデル72の推論結果として拡大関心領域が出力される。
なお、上述の例では、拡大関心領域を柔軟に設定し、当該拡大関心領域に対して適応的にOVSパターンを設計する例を示すが、関心領域自体を所望の領域(空間)形状で励起してもよい。
【0050】
関心領域を所望の領域形状に設定した一例を図8に示す。
図8は、2次元平面で見た場合、正方形ではなく三角形状の非矩形状に励起した関心領域81を示す。具体的には、シーケンス制御回路29が、2次元または3次元の励起パルスを用いて、複数の励起パルスおよびリフォーカスパルスと、傾斜磁場とを時系列変化させながら印加することで、非矩形状の関心領域81を励起することができる。
設定機能511により処理回路51は、2次元または3次元の励起パルスおよびリフォーカスパルスにより表現可能な関心領域を設定する。決定機能512により処理回路51は、設定された表現可能な関心領域を撮像するための励起パルスおよびリフォーカスパルスの振幅、位相、フリップ角、励起位置および印加順序を決定すればよい。
【0051】
以上に示した本実施形態によれば、計測対象領域である関心領域と当該関心領域周辺の領域を含む拡大関心領域を設定し、拡大関心領域外の領域に対して、信号を抑制するためのOVSパターンを決定することで、矩形領域以外の領域に対して適切に不要な信号を抑制できる。また、当該OVSパターンを適用することにより、関心領域から収集されるMRS信号の信号強度を相対的に強くすることができる。
【0052】
なお、上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))などの回路を意味する。プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。一方、プロセッサが例えばASICである場合、プログラムが記憶回路に保存される代わりに、当該機能がプロセッサの回路内に論理回路として直接組み込まれる。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
【0053】
加えて、実施形態に係る各機能は、前記処理を実行するプログラムをワークステーション等のコンピュータにインストールし、これらをメモリ上で展開することによっても実現することができる。このとき、コンピュータに前記手法を実行させることのできるプログラムは、磁気ディスク(ハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することも可能である。
【0054】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0055】
以上の実施形態に関し、発明の一側面及び選択的な特徴として以下の付記を開示する。
【0056】
(付記1)
関心領域と前記関心領域周辺の領域とを含む拡大関心領域を設定する設定部と、
前記拡大関心領域外の領域に対して適用する、信号を抑制するためのOVS(Outer Volume Suppression)パターンを決定する決定部と、
を具備する医用データ処理装置。
【0057】
(付記2)
前記OVSパターンは、複数の単位領域を組み合わせることで実現されてもよく、
前記決定部は、前記拡大関心領域外の領域に対して適用する前記単位領域の数および位置と、前記単位領域に対して信号を抑制するOVSパルスの印加順序とを決定してもよい。
【0058】
(付記3)
前記OVSパターンは、複数の単位領域を組み合わせることで実現されてもよく、
前記決定部は、前記拡大関心領域に対する信号の影響度が大きい領域ほど、当該単位領域に対して適用されるOVSパルスの印加順序が遅くなるように決定してもよい。
【0059】
(付記4)
前記複数の単位領域はそれぞれ、所定のテンプレート形状を有する領域でもよい。
【0060】
(付記5)
前記OVSパターンは、2次元以上のスライスプロファイルにより表現可能な形状でもよい。
【0061】
(付記6)
前記OVSパターンは、複数の単位領域を組み合わせることで実現されてもよく、
前記決定部は、前記複数の単位領域のうち、2以上の単位領域を合成した合成領域を決定してもよい。
【0062】
(付記7)
前記設定部は、前記関心領域のうち信号が抑制される領域が閾値未満となるように、前記拡大関心領域を設定してもよい
【0063】
(付記8)
前記設定部は、前記拡大関心領域の各画素について信頼度を設定してもよい。
【0064】
(付記9)
前記設計部は、過去に撮像された磁気共鳴画像と、当該磁気共鳴画像に設定された第1関心領域と、当該第1関心領域に対する前記OVSの適用状況とを入力データとし、前記OVSにより信号が抑圧されなかった前記第1関心領域周辺の領域と前記第1関心領域とを正解データとして学習した学習済みモデルを用いて、新たな撮像対象に対する第2関心領域を前記学習済みモデルに入力することで、前記第2関心領域に関する拡大関心領域を推定してもよい。
【0065】
(付記10)
2次元または3次元の励起パルスおよびリフォーカスパルスにより表現可能な関心領域を設定する設定部と、
前記関心領域を撮像するための励起パルスおよびリフォーカスパルスの振幅、位相、フリップ角、励起位置および印加順序を決定する決定部と、
を具備する医用データ処理装置。
【0066】
(付記11)
関心領域と前記関心領域周辺の領域とを含む拡大関心領域を設定し、
前記拡大関心領域外の領域に対して適用する、信号を抑制するためのOVS(Outer Volume Suppression)パターンを決定する、医用データ処理方法。
【0067】
(付記12)
コンピュータに、
関心領域と前記関心領域周辺の領域とを含む拡大関心領域を設定する設定機能と、
前記拡大関心領域外の領域に対して適用する、信号を抑制するためのOVS(Outer Volume Suppression)パターンを決定する決定機能と、
を実現させる医用データ処理プログラム。
【0068】
(付記13)
関心領域と前記関心領域周辺の領域とを含む拡大関心領域を設定する設定部と、
前記拡大関心領域外の領域に対して適用する、信号を抑制するためのOVS(Outer Volume Suppression)パターンを決定する決定部と、
前記OVSパターンに沿って信号抑制パルスを印加したのち、前記拡大関心領域からMRSパルスシーケンスに対応するMRS信号を収集する収集部と、
を具備する磁気共鳴イメージング装置。
【符号の説明】
【0069】
1 磁気共鳴イメージング装置
11 架台
13 寝台
21 傾斜磁場電源
23 送信回路
25 受信回路
27 寝台駆動装置
29 シーケンス制御回路
31 MR画像
32 拡大関心領域
33,81 関心領域
41 静磁場磁石
43 傾斜磁場コイル
45 送信コイル
47 受信コイル
50 医用データ処理装置
51 処理回路
53 メモリ
55 ディスプレイ
57 入力インタフェース
59 通信インタフェース
61 OVSパターン
71 ネットワークモデル
72 学習済みモデル
131 天板
133 基台
401~403 単位領域
501~503 OVSパルス
504 RFパルス
505 MRS信号
511 設定機能
512 決定機能
513 学習機能
514 表示制御機能
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8