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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180046
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】ウェアラブルスピーカ装置
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/02 20060101AFI20231213BHJP
   H04R 1/00 20060101ALI20231213BHJP
【FI】
H04R1/02 103Z
H04R1/00 310G
H04R1/02 101B
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093105
(22)【出願日】2022-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】522228595
【氏名又は名称】簑田 英徳
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】簑田 英徳
【テーマコード(参考)】
5D017
【Fターム(参考)】
5D017AA11
5D017AD11
(57)【要約】
【課題】身体に装着できるような比較的小型で軽量な構造であり、良好な装着感を保持しながら、低音と振動を同時に体感でき、より高い臨場感を期待することができるウェアラブルスピーカ装置を提供する。
【解決手段】低音を再生する低音スピーカユニット21と、低音スピーカユニット21を収容したバスレフ型エンクロージャ22とを有する低音生成部2と、低音スピーカユニット21による音圧の変化によりウエイト31を振動させて体感振動を発生させる振動生成部3と、低音生成部2と振動生成部3とを支持し使用者の体に装着するための支持手段4と、を備え、バスレフ型エンクロージャ22のエンクロージャ部は、柔軟性素材で設けられ、支持手段4は、前記柔軟性素材のエンクロージャ部を該使用者の胴部の前面側又は背面側に配置されるように支持する
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低音を再生する低音スピーカユニットと前記低音スピーカユニットを収容したバスレフ型エンクロージャとを有する低音生成部と、
前記低音スピーカユニットによる音圧の変化によりウエイトを振動させて体感振動を発生させる振動生成部と、
前記低音生成部と前記振動生成部とを支持し使用者の体に装着するための支持手段と、を備えたことを特徴とするウェアラブルスピーカ装置。
【請求項2】
前記支持手段には、広帯域の音を再生するメインスピーカユニットが取り付けられたことを特徴とする請求項1記載のウェアラブルスピーカ装置。
【請求項3】
前記支持手段は、前記低音生成部と前記振動生成部を収容するカバーを含み、
前記カバーに前記メインスピーカユニットが支持されたことを特徴とする請求項2記載のウェアラブルスピーカ装置。
【請求項4】
前記バスレフ型エンクロージャは、複数のバスレフダクトと複数のエンクロージャ部とが直列状に接続されて構成されたことを特徴とする請求項1記載のウェアラブルスピーカ装置。
【請求項5】
前記バスレフ型エンクロージャは、前記低音スピーカユニットを内蔵した第1エンクロージャ部に複数のバスレフダクトと第2エンクロージャ部が並列状に接続されて構成されたことを特徴とする請求項1記載のウェアラブルスピーカ装置。
【請求項6】
前記バスレフ型エンクロージャのエンクロージャ部は、柔軟性素材で設けられ、
前記支持手段は、前記柔軟性素材のエンクロージャ部を該使用者の胴部の前面側又は背面側に配置されるように支持することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のウェアラブルスピーカ装置。
【請求項7】
前記バスレフ型エンクロージャは、エンクロージャ部が左右に並設して配置されたことを特徴とする請求項6記載のウェアラブルスピーカ装置。
【請求項8】
前記バスレフ型エンクロージャのエンクロージャ部は、使用者の胴部に沿うように縦長に設けられたことを特徴とする請求項7記載のウェアラブルスピーカ装置。
【請求項9】
前記振動生成部は、一端に前記ウエイトが取り付けられるとともに、前記低音スピーカユニットによる音圧に伴って伸縮する蛇腹を有することを特徴とする請求項1記載のウェアラブルスピーカ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の体に装着して、低音と振動とを同時に体感することができるウェアラブルスピーカ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
音楽やテレビ・映画等の音声を楽しむ際にスピーカやヘッドホン等の様々な音響機器が利用されている。また、音響機器では、臨場感を得るために大口径スピーカや低音再生用のスピーカを備えた据え置き型のスピーカシステム等も種々利用されている。
【0003】
音楽等を聴く際に、高い臨場感を得るためには、低音を耳で聴くだけではなく、振動を通じて身体で感じることも有効である。従来、使用者が低音と振動を体感するための技術としては、例えば、低音再生用スピーカユニットに加えて、電磁コイル等で振動体を振動させて体感できる振動を発生する加振装置を取り付けたものが知られている。
【0004】
しかしながら、従来の据え置き型のスピーカシステムや、低音再生用スピーカと加振装置を別々備えたものは、大がかりで重く、大きなスペースが必要であるとともに、移動しながら音楽等を楽しむことは困難であった。
【0005】
一方、移動しながら音楽や音声等を楽しめる装置として、例えば、耳に装着するヘッドホンや、特許文献1等に示すような首掛け式のウェアラブルスピーカ等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2018-152919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ヘッドホンを利用する場合には、頭や耳に装着する構造であることから比較的小口径のスピーカを利用せざると得ないことから、低音の再生が十分に行えず臨場感が不足する場合があった。
【0008】
さらに、ヘッドホンの場合には、耳全体を覆ったり、耳の穴をふさぐような構造であるので、使用者は周りの音が聞こえなくなったり、長時間の使用により疲労感を感じる問題がある。
【0009】
また、特許文献1のような首掛け式ウェアラブルスピーカシステムでは、耳を塞がず首に掛けて耳の近傍にスピーカを配置して使用するため、耳への圧迫感が少ないとともに、迫力と臨場感を楽しむこともできる。
【0010】
しかしながら、特許文献1のような首掛け式のウェアラブルスピーカでも、首掛け構造のために比較的小口径のスピーカを利用せざる得ないことから、低音の再生が十分に行えず臨場感が不足する場合があった。
【0011】
また、従来のヘッドホンや首掛け式のウェアラブルスピーカシステムでは、低音とともに身体で振動を感じるような振動発生機構を備えていないため、十分な臨場感を得ることが困難なものであった。
【0012】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、身体に装着できるような比較的小型で軽量な構造であり、良好な装着感を保持しながら、低音と振動を同時に体感でき、より高い臨場感を期待することができるウェアラブルスピーカ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記課題を解決するため、本発明に係るウェアラブルスピーカ装置は、低音を再生する低音スピーカユニットと前記低音スピーカユニットを収容したバスレフ型エンクロージャとを有する低音生成部と、前記低音スピーカユニットによる音圧の変化によりウエイトを振動させて体感振動を発生させる振動生成部と、前記低音生成部と前記振動生成部とを支持し使用者の体に装着するための支持手段と、を備える。
【0014】
また、前記支持手段には、広帯域の音を再生するメインスピーカユニットが取り付けられたこととしてもよい。
【0015】
また、前記支持手段は、前記低音生成部と前記振動生成部を収容するカバーを含み、前記カバーに前記メインスピーカユニットが支持されたこととしてもよい。
【0016】
また、前記バスレフ型エンクロージャは、複数のバスレフダクトと複数のエンクロージャ部とが直列状に接続されて構成されたこととしてもよい。
【0017】
また、前記バスレフ型エンクロージャは、前記低音スピーカユニットを内蔵した第1エンクロージャ部に複数のバスレフダクトと第2エンクロージャ部が並列状に接続されて構成されたこととしてもよい。
【0018】
また、前記バスレフ型エンクロージャのエンクロージャ部は、柔軟性素材で設けられ、前記支持手段は、前記柔軟性素材のエンクロージャ部を該使用者の胴部の前面側又は背面側に配置されるように支持することとしてもよい。
【0019】
また、前記バスレフ型エンクロージャは、エンクロージャ部が左右に並設して配置されたこととしてもよい。
【0020】
また、前記バスレフ型エンクロージャのエンクロージャ部は、使用者の胴部に沿うように縦長に設けられたこととしてもよい。
【0021】
また、前記振動生成部は、一端に前記ウエイトが取り付けられるとともに、前記低音スピーカユニットによる音圧に伴って伸縮する蛇腹を有することとしてもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、低音を再生する低音スピーカユニットと前記低音スピーカユニットを収容したバスレフ型エンクロージャとを有する低音生成部と、前記低音スピーカユニットによる音圧の変化によりウエイトを振動させて体感振動を発生させる振動生成部と、前記低音生成部と前記振動生成部とを支持し使用者の胴部に装着するための支持手段と、を備えたことから、低音と振動を生成することができるとともに、耳で感じにくい低域の音を振動として体を通して感じることができる。その結果、体に装着できる比較的小型の装置であっても、あたかも大口径の据え置き型のスピーカで聞いているような高い臨場感を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第1の実施の形態におけるウェアラブルスピーカ装置の正面図である。
図2図1のウェアラブルスピーカ装置のA-A線断面説明図である。
図3図1のウェアラブルスピーカ装置の支持手段のカバーを一部切り欠いた要部説明図である。
図4図1のウェアラブルスピーカ装置の平面図である。
図5図1のウェアラブルスピーカ装置を使用者が装着した状態の正面側の斜視説明図である。
図6図1のウェアラブルスピーカ装置を使用者が装着した状態の背面側の斜視説明図である。
図7】本発明の第2の実施の形態におけるウェアラブルスピーカ装置の概略説明図である。
図8】本発明の第3の実施の形態におけるウェアラブルスピーカ装置の概略説明図である。
図9】本発明の第4の実施の形態におけるウェアラブルスピーカ装置の概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、好適な実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施の形態は本発明を具現化した例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。
【0025】
本発明のウェアラブルスピーカ装置は、例えば、使用者の胴部や腰、腕等その他の部位に装着し、低音と振動を同時に楽しむことができ、高い臨場感を期待できるスピーカシステムである。
【0026】
図1ないし図6は、本発明のウェアラブルスピーカ装置の第1の実施形態を示している。本実施形態に係るウェアラブルスピーカ装置1は、図1図2に示すように、低音生成部2と、振動生成部3と、使用者の体に装着される支持手段4と、を備えている。さらに、ウェアラブルスピーカ装置1は、メインスピーカユニット5を備えている。
【0027】
本実施形態では、低音生成部2と振動生成部3とは、一体的に組付けられて低音生成兼振動生成ユニット6を構成している。
【0028】
図1図5図6に示すように、本実施形態では、支持手段4は、使用者が胴部に装着できるような構成であり、例えば、ベスト型又はハーネス型のような着衣タイプのもので設けられている。
【0029】
低音生成兼振動生成ユニット6とメインスピーカユニット5はそれぞれ2個1組有しており、支持手段4に左右両側に対向するように並設して設置されている。
【0030】
図2図3を参照しつつ、低音生成部2と振動生成部3の概略構成、すなわち1つの低音生成兼振動生成ユニット6の構成を説明する。
【0031】
低音生成部2は、低域の周波数の音を再生しうる低音生成手段である。図2に示すように、低音生成部2は、主として低音を生成する低音スピーカユニット21と、該低音スピーカユニット21を収容したバスレフ型エンクロージャ22と、を有している。
【0032】
低音スピーカユニット21は、例えば、約200Hz以下の低域周波数を再生するサブウーハー等に利用されるラウドスピーカユニットが利用される。低音スピーカユニット21は、ここでは図示しないが、有線もしくは無線で入力された音響信号をアンプ等の電気回路を介して駆動される。
【0033】
バスレフ型エンクロージャ22は、内部に中空の空気室を形成したエンクロージャ部と、低音スピーカユニット21から発せられた低音を外部に放出する開口端が形成されたダクトを備えている。
【0034】
本実施形態では、バスレフ型エンクロージャ22は、複数のエンクロージャ部221~222と複数のバスレフダクト223~224とを備えた複数段構造となっている。
【0035】
具体的には、バスレフ型エンクロージャ22は、図2図3に示すように、内部の第1空気室に低音スピーカユニット21が収容された第1エンクロージャ部221と、第1エンクロージャ部221に一端を接続させた第1バスレフダクト223と、該第1バスレフダクト223の他端側に接続された第2エンクロージャ部222と、該第2エンクロージャ部222に一端を接続され他端側の開口224aを外部に臨ませた第2バスレフダクト224と、を有している。
【0036】
すなわち、本実施形態では、バスレフ型エンクロージャ22は、空気室を有するエンクロージャ部とバスレフダクトとを複数組(2組)有し、それらが直列状に配列された2段構成となっている。
【0037】
第1エンクロージャ部221は、例えば、硬質合成樹脂等で横断面が円形状となる両端に壁部を有する中空の略円筒体形状に形成され、その中空内部に比較的容積が狭い第1空気室を形成している。第1エンクロージャ部221は、低音スピーカユニット21がその前面(又は背面)を第1空気室に臨ませて設置され、一端の壁部に該低音スピーカユニット21を固定させている。
【0038】
第1エンクロージャ部221の第1空気室内には、低音スピーカユニット21の前面(又は背面)からの音が入力される。第1エンクロージャ部221の該低音スピーカユニット21が固定された壁部には該低音スピーカユニット21の背面(又は前面)からの音を後述の振動生成部3側に放射できるように開口が設けられている。
【0039】
第1エンクロージャ部221の低音スピーカユニット21が固定された端壁部とは対向する壁側は、略ドーム状に形成されており、第1バスレフダクト223の一端が固定されている。なお、第1エンクロージャ部221の素材や形状は任意でもよい
【0040】
第1バスレフダクト223は、両端開口の円筒体からなり、一端を第1エンクロージャ部221と内部連通状態で接続されている。第1バスレフダクト223は、その大部分が第2エンクロージャ部222の第2空気室内に収容して配置されている。
【0041】
第2エンクロージャ部222は、低音スピーカユニット21が内蔵された第1エンクロージャ部221とは別体で形成されており、第1バスレフダクト223を介して第1空気室と連通する第2空気室を形成している。
【0042】
第2エンクロージャ部222は、例えば、スポンジ等の柔軟性素材で略円筒状に形成されている。第2エンクロージャ部222の一端側は、第1エンクロージャ部221に近接した位置で第1バスレフダクト223に接続されている。
【0043】
本実施形態では、第2エンクロージャ部222は、第1エンクロージャ部221の径と略同じかやや小さい径で、軸方向に長く設けられており、第2空気室の容積が第1空気室の容積よりも大きく設定されている。第2エンクロージャ部222の長さは、例えば、20~30cm程度に設けられ、使用者の胴部に沿うように縦長に設置される。第2エンクロージャ部222は、低音スピーカユニット21の音圧の変化で振動しうる。よって、低音生成部2も振動発生機能を備えた構成となっている。
【0044】
第2エンクロージャ部222は、前記のようにスポンジ等の柔軟性素材で設けられているので、使用者の胴部に沿って配置され、身体に接触しても違和感がほとんどなく良好に装着できる。さらに、第2エンクロージャ部222が使用者の胴部に接触することで、低音スピーカユニット21により生じた第2空気室内の音圧の変化が振動として伝達されうるように構成されている。
【0045】
第2バスレフダクト224は、両端開口の円筒体からなり、第2エンクロージャ部222と内部連通状態で接続されるとともに、一端側の開口224aを外部に露出させて、該開口224aから外部に音(低音)を放出させる。
【0046】
本実施形態では、第2バスレフダクト224は、その大部分が第2エンクロージャ部222の第2空気室内に収容状に設置されており、開口224a側の一端部を第2エンクロージャ部222から外部に突設させている。
【0047】
本実施形態では、バスレフ型エンクロージャ22は、エンクロージャ部とバスレフダクトとが2段構成となった、いわゆるダブルバスレフ方式の構造となっている。これにより平坦な周波数特性を得ることができる。
【0048】
バスレフ型エンクロージャ22からの低音の周波数や第2エンクロージャ部222での振動の周波数は、エンクロージャ部221、222やバスレフダクトの開口面積や長さにより決まる共振周波数を調整することで選定することができる。
【0049】
例えば、第1、第2バスレフダクト223、224の共振周波数を選定することにより、第2エンクロージャ部222での異音の発生や体に触れた際に不快・不自然に感じる周波数帯域での振動を回避することができる。
【0050】
本実施形態では、第2バスレフダクト224の開口端からの低音や第2エンクロージャ部222で発生する振動が、例えば、40~120Hz程度になるように、各エンクロージャ部の容積や、バスレフダクトの開口面積及び長さが設定されている。
【0051】
振動生成部3は、低音スピーカユニット21による音圧の変化を利用して体感振動を発生させる振動発生手段である。図2に示すように、振動生成部3は、低音スピーカユニット21が発する音の音圧を利用して振動するウエイト31を有している。
【0052】
本実施形態では、振動生成部3は、例えば、低音スピーカユニット21の背面(又は前面)からの音圧の変化により、比較的大きなストロークで伸縮する蛇腹32を有しており、該蛇腹32の一端にウエイト31が取り付けられている。よって、蛇腹32の伸縮に伴ってウエイト31が振動することにより、その反作用が支持手段4を介して使用者の体に伝達され、使用者はゆすぶられるような振動の感覚を得ることができる。
【0053】
振動生成部3は、ウエイト31と蛇腹32とを内蔵する振動エンクロージャ部33を有している。振動エンクロージャ部33は、例えば、硬質合成樹脂で略円筒状に形成されており、第1エンクロージャ部221の端部壁側に一体的に固定されている。
【0054】
振動エンクロージャ部33の内部空間は、第1エンクロージャ部221の端部に固定された低音スピーカユニット21の背面(又は前面)が臨ませてあり、該低音スピーカユニット21からの音圧が振動エンクロージャ部33の内部に伝達されるようになっている。
【0055】
蛇腹32は、例えば、振動エンクロージャ部33の内部に収容された状態で、該蛇腹の端部が振動エンクロージャ部33の端部壁に固定され、該蛇腹32と該振動エンクロージャ部33の内部空間との間の空間を略密閉状態となるように形成している。蛇腹32の振動エンクロージャ部33の内部側の端部にはウエイト31が該蛇腹の端部を閉鎖するように固定されるとともに、該蛇腹の他端側は外部に向けて開口されている。
【0056】
これにより、低音スピーカユニット21からの音圧が変化すると蛇腹32の外部と振動エンクロージャ部33の内部空間との間の空間の圧力に変化が生じることにより、蛇腹32が伸縮する。
【0057】
ウエイト31は、例えば、金属製で、蛇腹32の一端を閉鎖するように円柱状部分を含む外形形状の錘からなり、蛇腹32の伸縮に伴って振動エンクロージャ部33の内部を直線状に振動する。ウエイト31は、例えば、安定的に直線状に振動させるためにダンパー34を介して支持されている。なお、本実施形態では、振動生成部3での振動の周波数が、例えば、20~40Hz程度に設定される。
【0058】
支持手段4は、低音生成部2、振動生成部3、メインスピーカユニット5等のウェアラブルスピーカ装置の各要素を支持する支持手段であり、使用者の体への装着手段としても機能する。
【0059】
図1図4図5図6に示すように、支持手段4は、前記のようにベスト型又はハーネス型に設けられており、皮革や布等の可撓性シート状素材と金具等を組み合わせて使用者が安定的に装着できるとともに、容易に着脱操作できるようになっている。
【0060】
具体的には、支持手段4は、使用者が装着した際に、両肩部分に係合する左右の肩部41と、該肩部41から使用者の胴部の前面側に垂下状に配置される左右の前面部42と、該肩部41から胴部の背面側に配置される略Y字状の背面部43と、を有している。
【0061】
さらに、支持手段4は、使用者の胴部に安定的に装着させるために、左右の前面部42の下部側どうしを胴部の前面側で接続する前ベルト44と、左右の前面部42の下端側と背面部43の下端側とを胴部の左右側方から背中側に回って接続する左右の側方ベルト45と、を有している。
【0062】
前ベルト44は、ナスカン等の金具を利用した着脱装置を介して互いに接続・離脱可能な2つの帯状部材からなる。それぞれの帯状部材の一端側は、前面部42の下端に取り付けられた環状金具に取り付けられるとともに、胴部の略中央付近で着脱操作できるようになっている。
【0063】
側方ベルト45は、一端を背面部43の下端に取り付けられた環状の金具に接続されるとともに、他端側は、ナスカン等の金具を介して前面部42の下端に固定された環状の金具に着脱可能に接続される。
【0064】
なお支持手段4は、例えば、被服のように着衣状に装着できるタイプや巻き付け状に装着できるベルトタイプの構成等、その他身体の胴部や特定の部位に装着できる構成であれば任意の構成でもよい。
【0065】
本実施形態では、支持手段4の左右の前面部42側に、低音生成部2と振動生成部3とで構成された低音生成兼振動生成ユニット6がそれぞれ一個ずつ支持されている。
【0066】
前面部42には、前記のような縦長の低音生成兼振動生成ユニット6を内部に収容状に支持する縦長ケース状のカバー46が設けられている。カバー46は、例えば、肩部41や前面部42等と同じ皮革や布等の可撓性シート状素材で、略縦長四角筒状に設けられている。なお、カバー46や前面部42には、低音スピーカユニット21、メインスピーカユニット5等に接続される電気ケーブル等を引き出す孔等を設けることとしてもよい。
【0067】
低音生成兼振動生成ユニット6は、カバー46の内部に振動生成部3側を下方とし、バスレフ型エンクロージャ22の音を放出する第2バスレフダクト224の開口224aが上方となるように内蔵されている。該カバー46の上端壁には貫通孔が設けられており、該貫通孔を介して第2バスレフダクトの開口224aを外部に臨ませている。したがって、バスレフ型エンクロージャ22から低音を放出するための開口224aは、装着した使用者の上胸部から首回り付近に配置されていることになる。
【0068】
さらに、カバー46は、使用者の胴部の上胸部近傍位置となる、上部側の一部が前方に向けて凸状に湾曲して形成された膨出部46sが形成されている。このカバー46の膨出部46sにメインスピーカユニット5が支持されている。なお、カバー46の形態は任意でもよい。
【0069】
メインスピーカユニット5は、人間の可聴域である低音から高音まで広い帯域(例えば、200~20000Hz等)の音を再生しうるスピーカである。メインスピーカユニット5は、例えば、従来周知のラウドスピーカからなり、ここでは図示しないが、有線もしくは無線で入力された音響信号をアンプ等の電気回路を介して駆動される。
【0070】
メインスピーカユニット5は、左右に配置されているので、左チャンネルと右チャンネルを別々に再生することができるようにしてもよい。
【0071】
本実施形態では、メインスピーカユニット5は、支持手段4の前面部42のカバー46の膨出部46sの内部にスピーカユニット本体部分を収容させるとともに、スピーカの音を出す前面側が、斜め上方向又は上方向に向けて設定されている。よって、メインスピーカユニット5と、低音スピーカユニット21は、ある程度離隔した位置に設定されている。
【0072】
このようにメインスピーカユニット5を胴部の左右の上胸部側に配置させたことにより、耳を塞がない状態で使用者はスピーカからの音を良好に聴くことができるとともに、前記の低音生成部2の第2バスレフダクトの開口224aからの低音を聴くことができる。さらに、カバー46により低音生成兼振動生成ユニット6やメインスピーカユニット5の背面側を覆うことで、装置全体の見栄え、意匠感を良くすることができる。
【0073】
本実施形態のウェアラブルスピーカ装置1を使用する際には、ベスト型の支持手段4を使用者の胴部に装着し、音楽又は映像の再生装置やテレビ、スマートホン、タブレット等の電子端末機器と組み合わせて音楽や動画など視聴することができる。
【0074】
メインスピーカユニット5からの音声を聴くことができるとともに、低音生成部2で発生して第2バスレフダクトの開口224aから放出される低音と、振動生成部3で発生した振動とを同時に感じることができ、高い臨場感を味わいながら、音楽や映像等を楽しむことができる。
【0075】
次に図7を参照しつつ本発明のウェアラブルスピーカ装置の第2の実施形態について説明する。前記実施形態と同一部材には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0076】
本実施形態に係るウェアラブルスピーカ装置1bでは、主に低音生成部2のバスレフ型エンクロージャ22の構成が第1実施形態のものと異なっている。図7に示すように、バスレフ型エンクロージャ22は、前記実施形態同様に、第1エンクロージャ部221と、第1バスレフダクト223と、第2エンクロージャ部222と、第2バスレフダクト224と、を含む。
【0077】
本実施形態では、振動生成部3と第1エンクロージャ部221は、支持手段4の前面部42側に支持されている。
【0078】
一方、第2エンクロージャ部222は、背面部43側に配置されている。なお、第2エンクロージャ部222を支持する背面部43は、ある程度広い面積で設けることとしてもよい。
【0079】
さらに前後に離隔して配置された第1、第2エンクロージャ部221、222どうしを接続するように第1バスレフダクト223が延長して設けられている。
【0080】
さらに、第2バスレフダクト224が上方に延長され、低音を放出する開口224aが、使用者の肩又は耳近傍位置に配置されるように設けられている。
【0081】
本実施形態のウェアラブルスピーカ装置1bを使用すると、前記実施形態同様に低音と振動により高い臨場感を楽しむことができる。さらに、使用者の胴部の前面部側に振動生成部3が配置される一方、背面部43側に第2エンクロージャ部222が配置されるので、前記実施形態とは異なった振動が胴部に伝達されることとなり、違った楽しみ方を実現することができる。
【0082】
次に図8を参照しつつ本発明のウェアラブルスピーカ装置の第3の実施形態について説明する。前記実施形態と同一部材には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0083】
本実施形態にかかるウェアラブルスピーカ装置1cでは、バスレフ型エンクロージャ22の構成と、低音生成部2と振動生成部3の連結構成が、前記第1、第2実施形態の構造とは異なっている。
【0084】
図8に示すように、バスレフ型エンクロージャ22は、低音スピーカユニット21が収容された一つのエンクロージャ部225に2本のバスレフダクト226が並列して接続された構成となっている。エンクロージャ部225は、例えば、支持手段4の背面部43に支持されている。
【0085】
エンクロージャ部225の内部では、低音スピーカユニット21がその前面(又は背面)を空気室225aに臨ませて固定壁部を介して固定されている。さらに、低音スピーカユニット21の背面(又は前面)側は、該固定壁を介して前記空気室225aとは空間的に分離された密閉状空間225bで囲まれている。
【0086】
2本のバスレフダクト226は、それぞれ一端がエンクロージャ部225に接続されるとともに、左右両側に延長され、支持手段4の背面部43及び肩部41に沿って配管されている。そしてバスレフダクト226は、肩部41の上部にその開口226aが設定されている。なお、エンクロージャ部225の容積やバスレフダクト226の開口面積、長さにより共振周波数を設定することとしてもよい。
【0087】
振動生成部3は、振動エンクロージャ部33が低音生成部2のエンクロージャ部225と分離して設けられている。さらに、1つの低音生成部2に対して、2つの振動生成部3が並列して接続されている。それぞれの振動生成部3は、支持手段4の前面部42側の上下中央よりやや下方位置に配置されて支持されている。
【0088】
低音生成部2のエンクロージャ部225に配置される低音スピーカユニット21の背面(又は前面)側を囲む密閉状空間225bと振動エンクロージャ部33とは、連結パイプ36を介して互いに内部を連通させて接続されている。連結パイプ36は、例えば、支持手段4の側方ベルト45に沿って配管されており、両端をエンクロージャ部225と振動エンクロージャ部33に接続させている。
【0089】
よって、低音生成部2の低音スピーカユニット21による音圧の変化は連結パイプ36を介して蛇腹内部の圧力を変化させることで、蛇腹が伸縮する結果、ウエイトが振動して、振動を発生させる。
【0090】
本実施形態のウェアラブルスピーカ装置1cを使用すると、前記実施形態同様に低音と振動により高い臨場感を楽しむことができる。また、使用者が体感できる振動は、使用者の胴部の前面側に配置された振動生成部3による振動が主となるので、前記実施形態とは異なった振動が使用者の胴部に伝達されることとなり、違った楽しみ方を実現することができる。また、第1、第2の実施形態と比較して部材点数が少なく低コストでの製造を期待できる。
【0091】
次に図9を参照しつつ本発明のウェアラブルスピーカ装置の第4の実施形態について説明する。前記実施形態と同一部材には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0092】
本実施形態のウェアラブルスピーカ装置1dでは、前記実施形態とはバスレフ型エンクロージャ22と振動生成部3の構成等が異なっている。本実施形態では、バスレフ型エンクロージャ22は、空気室を有する複数のエンクロージャ部221、222、227と複数のバスレフダクト223、224、228とを備えている。
【0093】
図9に示すように、第1エンクロージャ部221に低音スピーカユニット21が収容されている。第1エンクロージャ部221は、支持手段4の背面部43側に支持されている。第1エンクロージャ部221には、2本の第1バスレフダクト223、223が並列状に接続されている。
【0094】
第1エンクロージャ部221の内部では、低音スピーカユニット21がその前面(又は背面)を空気室221aに臨ませて固定壁部を介して固定されている。さらに、低音スピーカユニット21の背面(又は前面)側は、該固定壁を介して前記空気室221aとは空間的に分離された密閉状空間221bで囲まれている
【0095】
第1バスレフダクト223のそれぞれの延長端部側には、柔軟性素材で形成された第2エンクロージャ部222の下端側に接続されている。2つの第2エンクロージャ部222は、支持手段4の背面側に左右両側に並列して縦長に配置された状態で支持されている。
【0096】
それぞれの第2エンクロージャ部222には、その上端側に第2バスレフダクト224が接続されている。第2バスレフダクト224は、支持手段4の左右の肩部41に沿うように逆U字状に形成されており、延長先端が前面側まで伸びて配管されている。
【0097】
それぞれの第2バスレフダクト224の前面側まで延長された先端部側には、第3空気室を有する第3エンクロージャ部227が接続されている。第3エンクロージャ部227は、第2エンクロージャ部222と同様に、スポンジ等の柔軟性素材で略円筒状に形成されている。
【0098】
第3エンクロージャ部227は、胴部の前面側の左右に並設され、胴部に沿うように縦長に配置されている。第3エンクロージャ部227の上端側には、第3バスレフダクト228が接続され、カバー46の貫通孔を介して一端部を突設させている。第3バスレフダクト228の外部に突設された一端部の開口228aから低音が放出されるようになっている。
【0099】
本実施形態では、1個の振動生成部3が胴部の背面側に設置されて支持手段4に支持されている。振動生成部3は、連結パイプ36を介して低音生成部2の第1エンクロージャ部221に配置される低音スピーカユニット21の背面(又は前面)を囲む密閉状空間221bに内部を連通した状態で接続される。
【0100】
なお、本実施形態では、支持手段4の背面部側で第1、第2エンクロージャ部221、222及び振動生成部3を支持するので、背面部43を背中全体を覆うような比較的面積が広い形状で形成することとしてもよい。また、支持手段4は、例えば、第1、第2、第3エンクロージャ部221、222、227や、第1、第2、第3バスレフダクト223、224、228、振動生成部3等をカバー46で覆うように設けることとしてもよい。
【0101】
本実施形態のウェアラブルスピーカ装置1dでも前記実施形態同様に、低音と振動により高い臨場感を楽しむことができる。さらに、支持手段4の前面部42側では第3エンクロージャ部227が配置され、かつ背面部43側には上部側に振動生成部3が配置されるとともに左右両側に第2エンクロージャ部222が配置された構成であるので、前記実施形態とは異なった振動が使用者の胴部に伝達されることとなり、違った楽しみ方を実現することができる。
【符号の説明】
【0102】
1、1b、1c、1d ウェアラブルスピーカ装置
2 低音生成部
21 低音スピーカユニット
22 バスレフ型エンクロージャ
221 第1エンクロージャ部
222 第2エンクロージャ部
223 第1バスレフダクト
224 第2バスレフダクト
225 エンクロージャ部
226 バスレフダクト
227 第3エンクロージャ部
228 第3バスレフダクト
3 振動生成部
31 ウエイト
32 蛇腹
4 支持手段
46 カバー
5 メインスピーカユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-04-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低音を再生する低音スピーカユニットと前記低音スピーカユニットを収容したバスレフ型エンクロージャとを有する低音生成部と、
前記低音スピーカユニットによる音圧の変化によりウエイトを振動させて体感振動を発生させる振動生成部と、
前記低音生成部と前記振動生成部とを支持し使用者の体に装着するための支持手段と、を備え、
前記バスレフ型エンクロージャのエンクロージャ部は、柔軟性素材で設けられ、
前記支持手段は、前記柔軟性素材のエンクロージャ部を該使用者の胴部の前面側又は背面側に配置されるように支持することを特徴とするウェアラブルスピーカ装置。
【請求項2】
前記支持手段には、広帯域の音を再生するメインスピーカユニットが取り付けられたことを特徴とする請求項1記載のウェアラブルスピーカ装置。
【請求項3】
前記支持手段は、前記低音生成部と前記振動生成部を収容するカバーを含み、
前記カバーに前記メインスピーカユニットが支持されたことを特徴とする請求項2記載のウェアラブルスピーカ装置。
【請求項4】
前記バスレフ型エンクロージャは、複数のバスレフダクトと複数のエンクロージャ部とが直列状に接続されて構成されたことを特徴とする請求項1記載のウェアラブルスピーカ装置。
【請求項5】
前記バスレフ型エンクロージャは、前記低音スピーカユニットを内蔵した第1エンクロージャ部に複数のバスレフダクトと第2エンクロージャ部が並列状に接続されて構成されたことを特徴とする請求項1記載のウェアラブルスピーカ装置。
【請求項6】
前記バスレフ型エンクロージャは、エンクロージャ部が左右に並設して配置されたことを特徴とする請求項記載のウェアラブルスピーカ装置。
【請求項7】
前記バスレフ型エンクロージャのエンクロージャ部は、使用者の胴部に沿うように縦長に設けられたことを特徴とする請求項記載のウェアラブルスピーカ装置。
【請求項8】
前記振動生成部は、一端に前記ウエイトが取り付けられるとともに、前記低音スピーカユニットによる音圧に伴って伸縮する蛇腹を有することを特徴とする請求項1記載のウェアラブルスピーカ装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
前記課題を解決するため、本発明に係るウェアラブルスピーカ装置は、低音を再生する低音スピーカユニットと前記低音スピーカユニットを収容したバスレフ型エンクロージャとを有する低音生成部と、前記低音スピーカユニットによる音圧の変化によりウエイトを振動させて体感振動を発生させる振動生成部と、前記低音生成部と前記振動生成部とを支持し使用者の体に装着するための支持手段と、を備え、前記バスレフ型エンクロージャのエンクロージャ部は、柔軟性素材で設けられ、前記支持手段は、前記柔軟性素材のエンクロージャ部を該使用者の胴部の前面側又は背面側に配置されるように支持する
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正書】
【提出日】2023-10-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
低音を再生する低音スピーカユニットと前記低音スピーカユニットを収容し、当該低音スピーカユニットの前面又は背面のいずれか一面を内部に臨ませたバスレフ型エンクロージャとを有する低音生成部と、
前記低音スピーカユニットの他面を内部に臨ませ、当該他面による音圧の変化によりウエイトを振動させて体感振動を発生させる振動生成部と、
前記低音生成部と前記振動生成部とを支持し使用者の体に装着するための支持手段と、を備え、
前記バスレフ型エンクロージャのエンクロージャ部は、柔軟性素材で設けられ、
前記支持手段は、前記柔軟性素材のエンクロージャ部を該使用者の胴部の前面側又は背
面側に配置されるように支持することを特徴とするウェアラブルスピーカ装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項8】
前記振動生成部は、一端に前記ウエイトが取り付けられるとともに、前記低音スピーカユニットの前記他面による音圧に伴って伸縮する蛇腹を有することを特徴とする請求項1記載のウェアラブルスピーカ装置。