IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トヨタ自動車株式会社の特許一覧

特開2023-180048表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法
<>
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図1
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図2
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図3
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図4
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図5
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図6
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図7
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図8
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図9
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図10
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図11
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図12
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図13
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図14
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図15
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図16
  • 特開-表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180048
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】表示装置、エネルギーマネジメントシステム、スケジュール表示方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20231213BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20231213BHJP
   H02J 3/14 20060101ALI20231213BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20231213BHJP
【FI】
H02J13/00 301J
H02J7/00 P
H02J3/14 130
H02J13/00 301A
H02J3/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093107
(22)【出願日】2022-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】花島 干城
【テーマコード(参考)】
5G064
5G066
5G503
【Fターム(参考)】
5G064AA01
5G064AA04
5G064AC03
5G064AC09
5G064BA02
5G064BA05
5G064BA07
5G064CB08
5G064DA11
5G066AA02
5G066AE09
5G066HB02
5G066HB03
5G066HB06
5G066HB07
5G066HB09
5G066JA05
5G066JB03
5G066KA01
5G066KB07
5G503AA01
5G503AA07
5G503BA01
5G503BB01
5G503CB13
5G503CB16
5G503DA07
5G503DA08
5G503EA05
5G503EA08
5G503FA06
5G503GD03
5G503GD04
(57)【要約】
【課題】ユーザが適切なタイミングで蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を実行しやすくする。
【解決手段】表示装置として機能する携帯端末400が、蓄電装置の充電又は放電が予定される時間帯を示す第1スケジュールを取得する第1取得部411と、蓄電装置の充電又は放電を要請するデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す第2スケジュールを取得する第2取得部412と、スケジュール画面を表示する表示部420とを備える。表示部420は、第1スケジュールと第2スケジュールとを識別可能な態様でスケジュール画面上に同時に表示する。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電装置の充電又は放電が予定される時間帯を示す第1スケジュールを取得する第1取得部と、
前記蓄電装置の充電又は放電を要請するデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す第2スケジュールを取得する第2取得部と、
スケジュール画面を表示する表示部と、
を備え、
前記表示部は、前記第1スケジュールと前記第2スケジュールとを識別可能な態様で前記スケジュール画面上に同時に表示する、表示装置。
【請求項2】
前記第1取得部は、前記蓄電装置の充電が予定される時間帯を示す前記第1スケジュールと、前記蓄電装置の放電が予定される時間帯を示す前記第1スケジュールとを取得し、
前記第2取得部は、前記蓄電装置の充電を要請するデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す前記第2スケジュールと、前記蓄電装置の放電を要請するデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す前記第2スケジュールとを取得し、
前記表示部は、前記蓄電装置の充電が予定される時間帯を示す前記第1スケジュールと、前記蓄電装置の放電が予定される時間帯を示す前記第1スケジュールと、前記蓄電装置の充電を要請するデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す前記第2スケジュールと、前記蓄電装置の放電を要請するデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す前記第2スケジュールとを、識別可能な態様で前記スケジュール画面上に同時に表示する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
当該表示装置は、送配電事業者向けの前記デマンドレスポンスと、小売電気事業者向けの前記デマンドレスポンスとを区別する第1DR区別部をさらに備え、
前記表示部は、送配電事業者向けの前記デマンドレスポンスが予定される時間帯を示す前記第2スケジュールと、小売電気事業者向けの前記デマンドレスポンスが予定される時間帯を示す前記第2スケジュールとを、互いに区別された態様で、前記スケジュール画面上に表示する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
当該表示装置は、前記デマンドレスポンスが確定しているか否かを示す情報を管理する第1情報管理部をさらに備え、
前記表示部は、確定した前記デマンドレスポンスが予定される時間帯を示す前記第2スケジュールと、未確定の前記デマンドレスポンスが予定される時間帯を示す前記第2スケジュールとを、互いに区別された態様で、前記スケジュール画面上に表示する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
当該表示装置は、
前記デマンドレスポンスによって需給調整される外部電源の需給状況に関する情報を管理する第2情報管理部と、
前記外部電源の電力需給の逼迫度合いに応じて前記デマンドレスポンスを区別する第2DR区別部と、
をさらに備え、
前記表示部は、前記第2DR区別部によって区別された各デマンドレスポンスの前記第2スケジュールを、互いに区別された態様で、前記スケジュール画面上に表示する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
当該表示装置は、
前記スケジュール画面に対するユーザ操作に応じて、当該スケジュール画面に表示された前記第1スケジュールを変更する変更部と、
前記変更部によって変更された前記第1スケジュールを、前記蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を制御可能な第1制御装置へ送信する送信部と、
をさらに備える、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示部は、前記スケジュール画面において同一の時間帯に設定された前記第1スケジュールと前記第2スケジュールとを重ねて表示するように構成され、
当該表示装置は、
前記スケジュール画面に対するユーザ操作に応じて、前記第1スケジュールと重なって表示される前記第2スケジュールに従って前記蓄電装置の充電又は放電を実行することを、前記蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を制御可能な第2制御装置に許可するか否かを切り替える切替部
をさらに備える、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
外部電源と電気的に接続可能な蓄電装置の充電又は放電を、デマンドレスポンスによって要請するエネルギーマネジメント装置と、
請求項1~7のいずれか一項に記載の表示装置と、
を含む、エネルギーマネジメントシステム。
【請求項9】
前記外部電源は、電力系統であり、
前記蓄電装置は、車両に搭載された蓄電装置であり、
前記第1取得部は、ユーザからの入力を受け付ける入力装置から、前記第1スケジュールに関する情報を取得するように構成され、
前記第2取得部は、外部から情報を受信する通信装置から、前記第2スケジュールに関する情報を取得するように構成され、
前記表示装置、前記入力装置、及び前記通信装置の各々は、前記車両の情報を管理する携帯端末に搭載されている、請求項8に記載のエネルギーマネジメントシステム。
【請求項10】
前記外部電源は、電力系統であり、
前記蓄電装置は、車両に搭載された蓄電装置であり、
前記第1取得部は、ユーザからの入力を受け付ける入力装置から、前記第1スケジュールに関する情報を取得するように構成され、
前記第2取得部は、外部から情報を受信する通信装置から、前記第2スケジュールに関する情報を取得するように構成され、
前記表示装置、前記入力装置、及び前記通信装置の各々は、前記車両に搭載されている、請求項8に記載のエネルギーマネジメントシステム。
【請求項11】
蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方の予定に関する情報を情報端末に設定することと、
デマンドレスポンスによって前記蓄電装置の充電又は放電を前記情報端末に要請することと、
前記デマンドレスポンスによる要請を受けた前記情報端末が、前記蓄電装置の充電又は放電が予定される時間帯を示す第1スケジュールと、前記デマンドレスポンスが予定される時間帯を示す第2スケジュールとを、同じスケジュール画面上に同時に表示することと、
を含む、スケジュール表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置、エネルギーマネジメントシステム、及びスケジュール表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気事業者が、DR(デマンドレスポンス)によって蓄電装置の管理者にエネルギーマネジメントを要請することがある。エネルギーマネジメントの例としては、電力系統の電力調整が挙げられる。たとえば、国際公開第2020/100288号(特許文献1)には、車両の将来の走行スケジュールに基づいて計算される車両の予測消費電力と、デマンドレスポンスのために予測停車場所について設定された充電条件とに基づいて、車両の充電計画データを生成するプロセッサを備える充電支援システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2020/100288号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載される充電支援システムにおいては、上記プロセッサが、車両の予測消費電力と、デマンドレスポンスのために予測停車場所について設定された充電条件(より詳しくは、予測停車場所におけるデマンドレスポンス実施の有無に基づいて設定された充電条件)とに基づいて、車両の充電計画データを自動的に生成する。しかしながら、特許文献1では、車両のユーザが自ら充電条件を決定したりDRに参加するか否かを決定したりするためのユーザインターフェースの改善については十分に検討されていない。
【0005】
また、特許文献1には、DR実施中は節電が要請される旨記載されているが、DRは、節電を要請するものだけではない。一般的なDRは、上げDRと下げDRとに大別される。上げDRは、基本的には需要増加を要請するDRである。一方、下げDRは、需要抑制又は逆潮流を要請するDRである。典型的なDRの利用方法は、送配電事業者が、時々刻々と変動する電力の需給状況に応じて上げDRと下げDRとのいずれかを発生させる方法である。以下、このように発生するDRを、「通常DR」とも称する。さらに、近年においては、小売電気事業者が、自ら電力を調達するコストと、DRで電力を調達するコストとを比較衡量し、DRのほうが経済メリットが大きいと判断した場合にDRを発生させることがある。以下、このように発生するDRを、「経済DR」とも称する。
【0006】
蓄電装置の管理者は、蓄電装置を利用してDRに参加することができる。しかし、特許文献1においては、蓄電装置の管理者が蓄電装置を活用することを促進するユーザインターフェースの開発について十分に検討されていない。特許文献1においては、蓄電装置の管理者自身が複数種のDR(たとえば、通常DR及び経済DR)の中から参加するDRを選ぶことが想定されていない。
【0007】
また、蓄電装置の充電は、タイマ充電で実行されることがある。タイマ充電は、予約された充電スケジュールに従う充電である。日常的にタイマ充電を利用する蓄電装置の管理者は、いつも決まった時間帯に蓄電装置を充電する傾向がある。一方、DRが発生する時間帯は不定期であるから、いったんDRのタイミングに合わせてタイマ充電のスケジュールを設定したとしても、次に発生したDRのタイミングにそのタイマ充電のスケジュールが合っているとは限らない。このため、DRのタイミングにタイマ充電のスケジュールが合っているか否かを確認するためのユーザインターフェースが求められる。蓄電装置を利用したDRの実施にあたりその蓄電装置の管理者の利用に供するユーザインターフェースについては、さらなる改善が望まれる。
【0008】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ユーザが適切なタイミングで蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を実行しやすくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第1の観点に係る形態に従うと、以下に示す表示装置が提供される。
【0010】
(第1項)当該表示装置は、蓄電装置の充電又は放電が予定される時間帯を示す第1スケジュールを取得する第1取得部と、蓄電装置の充電又は放電を要請するデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す第2スケジュールを取得する第2取得部と、スケジュール画面を表示する表示部とを備える。表示部は、第1スケジュールと第2スケジュールとを識別可能な態様でスケジュール画面上に同時に表示する。
【0011】
上記表示装置によれば、第1スケジュールと第2スケジュールとが識別可能な態様でスケジュール画面上に同時に表示される。ユーザは、スケジュール画面を見て、DRのタイミングに充電又は放電のスケジュールが合っているか否かを確認することができる。DRのタイミングに充電又は放電のスケジュールが合っていない場合には、ユーザは、DRのタイミングに合わせて充電又は放電のスケジュールを変更できる。すなわち、ユーザが参加したいDRに参加しやすくなる。ただし、ユーザは、そのDRに参加したくない場合には、充電又は放電のスケジュールを変更しなくてもよい。上記構成によれば、ユーザが適切なタイミングで蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を実行しやすくなる。
【0012】
上記第1項に記載の表示装置は、以下に示す第2項~第7項のいずれか1項に記載の構成を有し得る。
【0013】
(第2項)第1項に記載の表示装置が以下の特徴をさらに有する。第1取得部は、蓄電装置の充電が予定される時間帯を示す第1スケジュール(以下、「充電スケジュール」とも称する)と、蓄電装置の放電が予定される時間帯を示す第1スケジュール(以下、「放電スケジュール」とも称する)とを取得する。第2取得部は、蓄電装置の充電を要請するデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す第2スケジュール(以下、「上げDRスケジュール」とも称する)と、蓄電装置の放電を要請するデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す第2スケジュール(以下、「下げDRスケジュール」とも称する)とを取得する。表示部は、充電スケジュールと放電スケジュールと上げDRスケジュールと下げDRスケジュールとを、識別可能な態様でスケジュール画面上に同時に表示する。
【0014】
上記表示装置によれば、ユーザは、スケジュール画面を見て、上げDRのタイミングに充電スケジュールが合っているか否か、及び、下げDRのタイミングに放電スケジュールが合っているか否かを確認することができる。このため、ユーザが参加したいDRに参加しやすくなる。上記構成によれば、ユーザが適切なタイミングで蓄電装置の充電及び放電を実行しやすくなる。
【0015】
(第3項)第1項又は第2項に記載の表示装置が以下の特徴をさらに有する。当該表示装置は、送配電事業者向けのデマンドレスポンスと、小売電気事業者向けのデマンドレスポンスとを区別する第1DR区別部をさらに備える。表示部は、送配電事業者向けのデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す第2スケジュールと、小売電気事業者向けのデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す第2スケジュールとを、互いに区別された態様で、スケジュール画面上に表示するように構成される。
【0016】
上記表示装置によれば、送配電事業者向けのDR(たとえば、通常DR)と、小売電気事業者向けのDR(たとえば、経済DR)とが、互いに区別された態様で、スケジュール画面上に表示される。このため、ユーザが参加したいDRに参加しやすくなる。ユーザは、上記のDR情報に基づいて、適切なタイミングで蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方が実行されるように充電及び放電の少なくとも一方の計画を立てやすくなる。
【0017】
表示装置のユーザは、上記の送配電事業者及び小売電気事業者の各々との間で電力取引(たとえば、買電又は売電)に関する契約を結んだ需要家又は小売電気事業者であってもよい。
【0018】
(第4項)第1項~第3項のいずれか1項に記載の表示装置が以下の特徴をさらに有する。当該表示装置は、デマンドレスポンスが確定しているか否かを示す情報を管理する第1情報管理部をさらに備える。表示部は、確定したデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す第2スケジュールと、未確定のデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す第2スケジュールとを、互いに区別された態様で、スケジュール画面上に表示するように構成される。
【0019】
上記表示装置によれば、確定したDRと、未確定のDRとが、互いに区別された態様で、スケジュール画面上に表示される。このため、ユーザが参加したいDRに参加しやすくなる。たとえば、未確定のDRのスケジュールはキャンセルされる可能性がある。このため、ユーザは、そうしたDRに合わせて充電又は放電のスケジュールをあえて変更することを望まないかもしれない。ユーザは、上記のDR情報に基づいて、適切なタイミングで蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方が実行されるように充電及び放電の少なくとも一方の計画を立てやすくなる。
【0020】
(第5項)第1項~第4項のいずれか1項に記載の表示装置が以下の特徴をさらに有する。当該表示装置は、デマンドレスポンスによって需給調整される外部電源の需給状況に関する情報を管理する第2情報管理部と、外部電源の電力需給の逼迫度合いに応じてデマンドレスポンスを区別する第2DR区別部とをさらに備える。表示部は、第2DR区別部によって区別された各デマンドレスポンスの第2スケジュールを、互いに区別された態様で、スケジュール画面上に表示するように構成される。
【0021】
外部電源の電力需給の逼迫度合いが高いほどDRの必要性が高くなる傾向がある。上記表示装置によれば、外部電源の電力需給の逼迫度合いに応じて区別された複数種のDRが、互いに区別された態様で、スケジュール画面上に表示される。このため、DRの必要性が高い場合に、積極的にDRに参加することをユーザに促すことが可能になる。ユーザは、外部電源の需給状況に基づいて、適切なタイミングで蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方が実行されるように充電及び放電の少なくとも一方の計画を立てやすくなる。
【0022】
(第6項)第1項~第5項のいずれか1項に記載の表示装置が以下の特徴をさらに有する。当該表示装置は、スケジュール画面に対するユーザ操作に応じて、当該スケジュール画面に表示された第1スケジュールを変更する変更部と、変更部によって変更された第1スケジュールを、蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を制御可能な第1制御装置へ送信する送信部とをさらに備える。
【0023】
上記表示装置によれば、ユーザが、第2スケジュール(DRのスケジュール)に合わせて第1スケジュール(充電又は放電のスケジュール)を変更しやすくなる。そして、変更された第1スケジュールが第1制御装置へ送信されることで、第1制御装置が、変更された第1スケジュールに基づいて蓄電装置の充電又は放電を制御しやすくなる。スケジュール画面はタッチパネル画面であってもよい。
【0024】
上記第1制御装置は、上記蓄電装置を備えるリソースに搭載された制御装置であってもよい。リソースは、自動車であってもよいし、あるいは、自動車以外の乗り物(鉄道車両、船、飛行機等)、無人の移動体、電気機械器具(照明装置、空調設備等)、又は定置式の蓄電システムであってもよい。リソースは、AC(交流)/DC(直流)変換を行なうインバータと、DC/DC変換を行なうDC/DCコンバータとの少なくとも一方を含んでもよい。
【0025】
(第7項)第1項~第6項のいずれか1項に記載の表示装置が以下の特徴をさらに有する。表示部は、スケジュール画面において同一の時間帯に設定された第1スケジュールと第2スケジュールとを重ねて表示するように構成される。当該表示装置は、スケジュール画面に対するユーザ操作に応じて、第1スケジュールと重なって表示される第2スケジュールに従って蓄電装置の充電又は放電を実行することを、蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を制御可能な第2制御装置に許可するか否かを切り替える切替部をさらに備える。
【0026】
上記のように、同一の時間帯に設定された第1スケジュールと第2スケジュールとが重ねて表示されることで、ユーザは、参加可能なDRを把握しやすくなる。また、ユーザは、スケジュール画面に対する操作によって、DRに参加するか否かを容易に切り替えることができる。第2制御装置は、上記許可を受けたことに基づいて、蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方のリモート制御を行なうサーバであってもよい。
【0027】
上記表示部は、第1スケジュールと第2スケジュールとの各々について両者が重なっているか否かを識別可能に表示してもよい。上記表示部は、部分的に重なった第1スケジュールと第2スケジュールとの各々について、重なった部分(重なり部)と重なっていない部分(非重なり部)とで表示態様(たとえば、色又は模様)を変えることによって、重なり部と非重なり部とを識別可能に表示してもよい。
【0028】
本開示の第2の観点に係る形態に従うと、以下に示すエネルギーマネジメントシステムが提供される。
【0029】
(第8項)当該エネルギーマネジメントシステムは、外部電源と電気的に接続可能な蓄電装置の充電又は放電を、デマンドレスポンスによって要請するエネルギーマネジメント装置と、第1項~第7項のいずれか1項に記載の表示装置とを含む。
【0030】
上記エネルギーマネジメントシステムによれば、DRによるエネルギーマネジメントを好適に実行することができる。また、上述したいずれかの表示装置によって、ユーザが適切なタイミングで蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を実行しやすくなる。
【0031】
外部電源は、小売電気事業者の商用電源であってもよいし、所定エリアに電力を供給する電力網(たとえば、マイクログリッド、又はインフラストラクチャとして整備された大規模な電力網)であってもよい。外部電源は、交流電力を供給してもよいし、直流電力を供給してもよい。
【0032】
上記第8項に記載のエネルギーマネジメントシステムは、以下に示す第9項又は第10項に記載の構成を有し得る。
【0033】
(第9項)第8項に記載のエネルギーマネジメントシステムが以下の特徴をさらに有する。外部電源は電力系統である。蓄電装置は、車両に搭載された蓄電装置である。上記表示装置の第1取得部は、ユーザからの入力を受け付ける入力装置から、第1スケジュールに関する情報を取得するように構成される。上記表示装置の第2取得部は、外部から情報を受信する通信装置から、第2スケジュールに関する情報を取得するように構成される。これら表示装置、入力装置、及び通信装置の各々は、車両の情報を管理する携帯端末に搭載されている。
【0034】
(第10項)第8項に記載のエネルギーマネジメントシステムが以下の特徴をさらに有する。外部電源は電力系統である。蓄電装置は、車両に搭載された蓄電装置である。上記表示装置の第1取得部は、ユーザからの入力を受け付ける入力装置から、第1スケジュールに関する情報を取得するように構成される。上記表示装置の第2取得部は、外部から情報を受信する通信装置から、第2スケジュールに関する情報を取得するように構成される。これら表示装置、入力装置、及び通信装置の各々は、上記車両に搭載されている。
【0035】
上記第1取得部によれば、ユーザが任意の第1スケジュールを表示装置に入力することが可能になる。また、上記第2取得部によれば、外部のコンピュータから第2スケジュールを受信することが可能になる。たとえば、演算能力の高い外部のコンピュータ(たとえば、クラウドサーバ)に適切なスケジュールを算出させてもよい。外部のコンピュータは、電力系統の需給状況と、気象情報と、電力価格情報との少なくとも1つを用いて、第2スケジュールを算出してもよい。上記第9項又は第10項に記載のエネルギーマネジメントシステムによれば、車両に搭載された蓄電装置を利用して電力系統のエネルギーマネジメントを好適に実行することができる。また、車両ユーザ(車両の管理者)は、上記表示装置を用いて、適切なタイミングで蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を実行しやすくなる。
【0036】
車両は電動車であってもよい。電動車は、電力を動力源の全て又は一部として利用する自動車(以下、「xEV」とも称する)である。xEVには、BEV(電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)、FCEV(燃料電池車)などが含まれる。携帯端末は、スマートフォン、ラップトップ、タブレット端末、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ又はスマートグラス)、又は電子キーであってもよい。
【0037】
本開示の第3の観点に係る形態に従うと、蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方の予定に関する情報を情報端末に設定することと、デマンドレスポンスによって蓄電装置の充電又は放電を情報端末に要請することと、デマンドレスポンスによる要請を受けた情報端末が、蓄電装置の充電又は放電が予定される時間帯を示す第1スケジュールと、デマンドレスポンスが予定される時間帯を示す第2スケジュールとを、同じスケジュール画面上に同時に表示することとを含む、スケジュール表示方法が提供される。
【0038】
上記スケジュール表示方法によっても、前述した表示装置と同様、ユーザが適切なタイミングで蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を実行しやすくなる。
【0039】
情報端末は、前述した携帯端末であってもよいし、定置式のコンピュータであってもよいし、自動車のような移動体に搭載されたコンピュータであってもよい。
【発明の効果】
【0040】
本開示によれば、ユーザが適切なタイミングで蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を実行しやすくすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本開示の実施の形態に係るエネルギーマネジメントシステムの概略的な構成を示す図である。
図2図1に示した車両及びEVSEの構成を示す図である。
図3】本開示の実施の形態に係る表示装置に表示される画面Aについて説明するための図である。
図4】本開示の実施の形態に係る表示装置に表示される画面Bについて説明するための図である。
図5】本開示の実施の形態に係る表示装置に表示される充放電スケジュール画面について説明するための図である。
図6】本開示の実施の形態に係る表示装置に表示される画面Cについて説明するための図である。
図7】本開示の実施の形態に係る表示装置に表示される充電タイマ設定画面について説明するための図である。
図8】本開示の実施の形態に係る表示装置に表示されるスケジュール登録画面について説明するための図である。
図9】本開示の実施の形態に係る表示装置に表示されるスケジュール変更画面について説明するための図である。
図10】本開示の実施の形態に係る表示装置に表示されるVPP設定画面について説明するための図である。
図11】本開示の実施の形態に係る車両に設定可能な3種類の充電モードについて説明するための図である。
図12】本開示の実施の形態に係る表示装置に表示されるその他設定画面について説明するための図である。
図13】本開示の実施の形態に係る表示装置に表示される画面Dについて説明するための図である。
図14】本開示の実施の形態に係る表示装置の構成を示す図である。
図15】本開示の実施の形態に係る表示装置がユーザからの入力に応じて実行する放電スケジュールの設定に係る処理の一例について説明するための図である。
図16図15に示した方法によって放電スケジュールが設定された充放電スケジュール画面の一例を示す図である。
図17図16に示した方法によって充電スケジュールが変更された充放電スケジュール画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図中、同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0043】
図1は、本開示の実施の形態に係るエネルギーマネジメントシステムの概略的な構成を示す図である。図1を参照して、この実施の形態に係るエネルギーマネジメントシステムは、車群1と、EVSE群2と、サーバ700と、発電設備800と、サーバ900と、管理装置1000とを含む。管理装置1000は、サーバ200及び500を含む。EVSEは、車両用給電設備(Electric Vehicle Supply Equipment)を意味する。
【0044】
サーバ200,500,700,900の各々は、たとえばHMI(Human Machine Interface)及び通信I/F(インターフェース)を具備するコンピュータである。各コンピュータは、プロセッサと記憶装置とを備える。記憶装置には、プロセッサに実行されるプログラムのほか、プログラムで使用される情報(たとえば、マップ、数式、及び各種パラメータ)が記憶されている。HMIは入力装置及び表示装置を含む。HMIは、タッチパネルディスプレイであってもよい。
【0045】
電力系統PGは、送配電設備によって構築される電力網である。電力系統PGには、複数の発電所(図示せず)が接続されている。電力系統PGは、それらの発電所から電力の供給を受けている。この実施の形態では、送配電事業者が、電力系統PG(商用電源)のTSO(系統運用者)に相当する。電力系統PGは、交流電力(たとえば、単相または三相交流電力)を供給する。サーバ700は、送配電事業者に帰属するコンピュータに相当する。サーバ700は、中給システム(中央給電指令所のシステム)及び簡易指令システムを内蔵する。
【0046】
サーバ500は、車群1に含まれる各車両と周期的に通信を行なう。この実施の形態では、車群1に含まれる各車両が、xEVであり、電力系統PGの調整力として動作可能に構成される。車群1に含まれる各車両は、個人が所有する車両(POV)である。車両のユーザが、その車両を管理する管理者に相当する。車群1に含まれる車両の数は、5台以上30台未満であってもよいし、30台以上100台未満であってもよいし、100台以上であってもよい。車群1は、後述する構成(図2参照)を有する車両100を含む。車群1における車両100と他の車両との構成は、同じであってもよいし、異なってもよい。
【0047】
EVSE群2は、電力系統PGから電力の供給を受ける複数のEVSEを含む。サーバ200は、必要に応じて各EVSEと通信を行なう。EVSE群2は、後述する構成(図2参照)を有するEVSE300を含む。EVSE群2は、複数種のEVSE(たとえば、普通充電器及び急速充電器)を含んでもよい。EVSEは、公共EVSE(たとえば、商業施設、自動車販売店、又は高速道路のパーキングエリアに設置されたEVSE)と非公共EVSE(たとえば、家庭用EVSE)との両方を含んでもよい。EVSE群2に含まれるEVSEの数は任意である。
【0048】
管理装置1000と、サーバ700と、サーバ900と、車群1に含まれる各車両と、EVSE群2に含まれる各EVSEとは、通信ネットワークNWを介して相互に通信可能に構成される。サーバ700,900は通信ネットワークNWを介してサーバ200と通信する。管理装置1000においては、サーバ200とサーバ500とが相互に通信可能に構成される。通信ネットワークNWは、たとえばインターネットと無線基地局とによって構築される広域ネットワークである。各車両は、無線通信で通信ネットワークNWにアクセスして通信ネットワークNWと接続されるように構成される。各EVSEは、たとえば通信線を介して通信ネットワークNWと接続されている。なお、通信形態は、上記に限られず適宜変更可能である。たとえば、各EVSEは無線通信により通信ネットワークNWと接続されてもよい。
【0049】
サーバ900は、小売電気事業者に帰属するコンピュータに相当する。小売電気事業者は、電力市場(たとえば、卸電力取引所によって開設及び運営されるスポット市場及び時間前市場)及び発電設備800(たとえば、小売電気事業者が相対契約を結んだ発電事業者に帰属する発電設備)で電力を調達し、調達した電力を複数の需要家に販売する。電力系統PGは、図1に示したEVSE群2以外にも電力を供給するように構成される。具体的には、電力系統PGは、図示しない建物(たとえば、住宅、工場、又は商業施設)とも電気的に接続されている。小売電気事業者は、送配電事業者に託送料金を支払い、電力系統PGを用いて電力を各需要家に提供する。発電設備800は、揚水発電所、太陽光発電所、風力発電所、水力発電所、地熱発電所、バイオマス発電所、及び原子力発電所の少なくとも1つを含んでもよい。
【0050】
図2は、車両100及びEVSE300の構成を示す図である。図1とともに図2を参照して、EVSE300は、電力系統PGから電力の供給を受けて給電を行なうように構成される。EVSE300は、電力回路310を内蔵し、充電ケーブル320を備える。電力回路310は、電力系統PGと電気的に接続されている。充電ケーブル320は、先端にコネクタ320a(プラグ)を有し、内部に通信線及び電力線を含む。1つの電線が通信線及び電力線の両方を兼ねてもよい。電力回路310は、電力系統PGから供給される電力を、車両100への給電に適した電力に変換して、変換後の電力を充電ケーブル320に出力する。EVSE300は、車両100へ供給するための電力をコネクタ320aから出力する。
【0051】
車両100は、コネクタ320aが着脱可能なインレット60を備える。インレット60は、充電口及び放電口の両方として機能する充放電口に相当する。EVSE300の本体につながる充電ケーブル320のコネクタ320aが駐車状態の車両100のインレット60に接続されることで、車両100はEVSE300を介して電力系統PGと電気的に接続された状態(以下、「プラグイン状態」とも称する)になる。一方、たとえば車両100の走行中においては、車両100がEVSE300及び電力系統PGの各々と電気的に接続されていない状態(以下、「プラグアウト状態」とも称する)になる。なお、図2には、EVSE300の給電方式に対応するインレット60のみを示しているが、車両100は、複数種の給電方式(たとえば、AC方式及びDC方式)に対応できるように複数のインレットを備えてもよい。
【0052】
車両100は、バッテリ11と、SMR(System Main Relay)12と、MG(Motor Generator)20と、PCU(Power Control Unit)22と、電子制御装置(以下、「ECU(Electronic Control Unit)」と称する)150とをさらに備える。ECU150は、プロセッサ151、RAM(Random Access Memory)152、及び記憶装置153を含んで構成される。ECU150はコンピュータであってもよい。記憶装置153は、格納された情報を保存可能に構成される。記憶装置153には、プログラムのほか、プログラムで使用される情報(たとえば、マップ、数式、及び各種パラメータ)が記憶されている。この実施の形態では、記憶装置153に記憶されているプログラムをプロセッサ151が実行することで、ECU150における各種制御(たとえば、バッテリ11の充電制御及び放電制御)が実行される。
【0053】
バッテリ11は、車両100の走行用の電力を蓄電する。車両100は、バッテリ11に蓄えられた電力を用いて走行可能に構成される。この実施の形態に係る車両100は、エンジン(内燃機関)を備えない電気自動車(BEV)である。バッテリ11としては、公知の車両用蓄電装置(たとえば、液式二次電池、全固体二次電池、又は組電池)を採用できる。車両用二次電池の例としては、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池が挙げられる。
【0054】
車両100は、バッテリ11の状態を監視する監視モジュール11aをさらに備える。監視モジュール11aは、バッテリ11の状態(たとえば、電圧、電流、及び温度)を検出する各種センサを含み、検出結果をECU150へ出力する。監視モジュール11aは、上記センサ機能に加えて、SOC(State Of Charge)推定機能、SOH(State of Health)推定機能、セル電圧の均等化機能、診断機能、及び通信機能をさらに有するBMS(Battery Management System)であってもよい。ECU150は、監視モジュール11aの出力に基づいてバッテリ11の状態(たとえば、温度、電流、電圧、SOC、及び内部抵抗)を取得することができる。
【0055】
車両100は、充放電器61及び充放電リレー62をさらに備える。充放電器61及び充放電リレー62は、インレット60とバッテリ11との間に位置する。充放電器61及び充放電リレー62の各々は、ECU150によって制御される。この実施の形態では、インレット60、充放電器61、及び充放電リレー62を含む充放電ラインが、SMR12とPCU22との間に接続されている。しかしこれに限られず、バッテリ11とSMR12との間に充放電ラインが接続されてもよい。
【0056】
この実施の形態では、充放電器61が充電回路及び放電回路の両方として機能する。充放電器61は、車両外部からインレット60に入力された電力を用いてバッテリ11を充電する。充放電器61は、バッテリ11の電力をインレット60を通じて車両外部へ放電する。充放電器61は電力変換回路を含む。電力変換回路は、たとえば双方向インバータを含む。電力変換回路は、DC(直流)/AC(交流)変換を双方向に行なってもよい。充放電リレー62は、インレット60からバッテリ11までの電力経路の接続/遮断を切り替える。車両100は、充放電器61の状態を監視する監視モジュール61aをさらに備える。監視モジュール61aは、充放電器61の状態を検出する各種センサ(たとえば、電流センサ及び電圧センサ)を含み、検出結果をECU150へ出力する。
【0057】
プラグイン状態の車両100では、外部充電(すなわち、車両外部からの電力によるバッテリ11の充電)と外部給電(すなわち、バッテリ11の電力による車両外部への給電)とが可能になる。車両100は、外部充電及び外部給電によって電力系統PGの電力調整を行なうことができる。外部充電のための電力は、たとえば電力系統PGからEVSE300の充電ケーブル320を通じてインレット60に供給される。充放電器61は、インレット60が受電した電力(たとえば、交流電力)をバッテリ11の充電に適した電力(たとえば、直流電力)に変換し、変換された電力をバッテリ11へ出力する。外部給電のための電力は、バッテリ11から充放電器61に供給される。充放電器61は、バッテリ11から供給される直流電力を外部給電に適した電力(たとえば、交流電力)に変換し、変換された電力をインレット60へ出力する。車両100は、電力系統PGに対して逆潮流可能に構成される。外部充電及び外部給電のいずれかが実行されるときには充放電リレー62が閉状態(接続状態)にされ、外部充電及び外部給電のいずれも実行されないときには充放電リレー62が開状態(遮断状態)にされる。
【0058】
MG20は、たとえば三相交流モータジェネレータである。MG20は、車両100の走行用モータとして機能する。MG20は、PCU22によって駆動され、車両100の駆動輪を回転させる。また、MG20は、回生発電を行ない、発電した電力をバッテリ11へ出力する。車両100は、MG20の状態を監視するモータセンサ21をさらに備える。モータセンサ21は、MG20の状態を検出する各種センサ(たとえば、電流センサ、電圧センサ、及び温度センサ)を含み、検出結果をECU150へ出力する。なお、車両100が備える走行用モータの数は任意であり、1つでも2つでも3つ以上でもよい。走行用モータはインホイールモータであってもよい。
【0059】
PCU22は、バッテリ11から供給される電力を用いてMG20を駆動する。SMR12は、バッテリ11からPCU22までの電力経路の接続/遮断を切り替える。PCU22は、たとえば、インバータと、コンバータとを含んで構成される。SMR12及びPCU22の各々は、ECU150によって制御される。SMR12は、車両100の走行時に閉状態(接続状態)にされる。また、バッテリ11とインレット60(ひいては、車両外部)との間で電力のやり取りが行なわれるときも、SMR12は閉状態にされる。
【0060】
車両100は、HMI81と、ナビゲーションシステム(以下、「NAVI」とも称する)82と、空調装置83と、通信装置90とをさらに備える。バッテリ11は、これらの装置(補機類)にも直接的又は間接的に電力を供給する。バッテリ11は、図示しない補機バッテリを介して補機類に電力を供給してもよい。
【0061】
HMI81は、入力装置及び表示装置を含む。HMI81は、タッチパネルディスプレイを含んでもよい。HMI81は、メータパネル及び/又はヘッドアップディスプレイを含んでもよい。HMI81は、音声入力を受け付けるスマートスピーカを含んでもよい。
【0062】
NAVI82は、タッチパネルディスプレイと、GPS(Global Positioning System)モジュールと、プロセッサと、記憶装置と(いずれも図示せず)を含んで構成される。記憶装置は、地図情報を記憶している。タッチパネルディスプレイは、ユーザからの入力を受け付けたり、地図及びその他の情報を表示したりする。GPSモジュールは、図示しないGPS衛星からの信号(以下、「GPS信号」と称する)を受信するように構成される。NAVI82は、GPS信号を用いて車両100の位置を検出し、地図上に車両100の位置をリアルタイムで表示可能に構成される。NAVI82は、地図情報を参照して、車両100の現在位置から目的地までの最適ルート(たとえば、最短ルート)を見つけるための経路探索を行なう。NAVI82は、OTA(Over The Air)によって地図情報を逐次更新してもよい。
【0063】
空調装置83は、空調ファンと、フィルタと、温度調整部と、温度センサと、制御装置とを備える。温度調整部は、エバポレータ、ヒーターコア、及びエアミックスドアを含んでもよい。温度センサは、車両100の車室内の温度を検出する。空調装置83においては、空調ファンにより送風された空気が、フィルタを通り、温度調整部によって温度調整される。空調装置83は、温度調整した空気を、車両100の車室内へ吹き出す。空調装置83の制御装置は、温度センサによって検出される車両100の車室内の温度が所定の目標温度になるように、空調ファン及び温度調整部を制御する。目標温度は、ECU150によって設定される。ECU150は、空調装置83に制御信号を送る。空調装置83の作動/停止は、ECU150によって切り替えられる。
【0064】
通信装置90は、各種通信I/Fを含んで構成される。ECU150は、通信装置90を通じて車両100の外部の装置と通信を行なう。通信装置90は、通信ネットワークNWにアクセス可能な無線通信機(たとえば、DCM(Data Communication Module))を含む。無線通信機は、5G又は6G(第5又は第6世代移動通信システム)対応の通信I/Fを含んでもよい。車両100は、たとえばプラグイン状態とプラグアウト状態との両方においてサーバ200及び500の各々と無線通信を行なう。この実施の形態では、車両100が、サーバ200及び500の各々からの指令又は通知を上記無線通信機で受信する。ただしこれに限られず、車両100は、プラグイン状態においてはEVSE300を介してサーバ200及び500の少なくとも一方と有線通信してもよい。
【0065】
携帯端末400は、車両100の管理者(車両ユーザ)によって携帯されて操作される端末である。携帯端末400は、車両100の情報を管理するように構成される。この実施の形態では、携帯端末400として、タッチパネルディスプレイを具備するスマートフォンを採用する。携帯端末400は、本開示に係る「情報端末」の一例に相当する。ただし、携帯端末400は、スマートフォンに限られず、任意の端末を採用可能である。
【0066】
通信装置90は、車内又は車両周辺の範囲内に存在する携帯端末400と直接通信するための通信I/Fを含む。通信装置90と携帯端末400とは、無線LAN(Local Area Network)、NFC(Near Field Communication)、又はBluetooth(登録商標)のような近距離通信を行なってもよい。ただし、車両100と携帯端末400との通信方式としては任意の通信方式を採用可能である。
【0067】
携帯端末400は、予めサーバ200,500に登録され、サーバ200,500と無線通信可能に構成される。携帯端末400には所定のアプリケーションソフトウェア(以下、「モバイルアプリ」と称する)がインストールされている。サーバ200,500は、携帯端末との通信を開始する前に所定の認証を行ない、認証に成功した携帯端末のみと通信を行なう。これにより、サーバ200,500に登録されていない携帯端末が不正な通信を行なうことを抑制できる。車両100のユーザは、所定の認証情報(上記認証に成功するための情報)を携帯端末400に入力することで、サーバ200,500との通信を開始できる。また、モバイルアプリに所定の認証情報を登録しておくことで、上記認証情報の入力を省略できる。携帯端末400は、上記モバイルアプリを通じてサーバ200,500と情報のやり取りを行なうことができる。
【0068】
この実施の形態では、携帯端末400が位置センサを備える。位置センサは、GPSを利用したセンサであってもよい。携帯端末400は、ユーザの位置を示す情報(以下、「ユーザ位置情報」とも称する)を、定期的に又はサーバ500からの要求に応じて、サーバ500へ送信する。
【0069】
ECU150を含む車両システム(車両100を制御するシステム)のオン(作動)/オフ(停止)は、ユーザが起動スイッチ70を操作することによって切り替わる。起動スイッチ70は、たとえば車両100の車室内に設置される。起動スイッチ70がオン操作されることによって車両システムが起動する。また、車両システムが作動しているときに、起動スイッチ70がオフ操作されると、車両システムは停止状態になる。ただし、走行中の車両100においては、起動スイッチ70のオフ操作が禁止される。一般に、車両の起動スイッチは「パワースイッチ」又は「イグニッションスイッチ」などと称される。
【0070】
再び図1を参照して、サーバ200は、アグリゲータに帰属するコンピュータに相当する。アグリゲータは、複数の分散型エネルギーリソース(以下、「DER(Distributed Energy Resources)」とも称する)を束ねてエネルギーマネジメントサービスを提供する電気事業者である。詳細は後述するが、アグリゲータは、DERを利用したエネルギーマネジメントを実行する。車群1に含まれる各車両は、DERとして機能し得る。サーバ200は、複数のDER(たとえば、車群1に含まれる各車両)を遠隔・統合制御することによって、これらのDERをVPP(仮想発電所)として機能させてもよい。なお、サーバ500は、アグリゲータに帰属してもよいし、自動車メーカに帰属してもよい。
【0071】
サーバ200は、複数のDERをVPPとして統合制御するために、各DERに対してDR(デマンドレスポンス)を実施してもよい。DRにより、DERに電力系統PGの電力調整が要請される。サーバ200は、電力市場(たとえば、需給調整市場)に入札可能に構成される。需給調整市場は、電力系統PGのTSO(送配電事業者)が調整力を調達するための市場である。サーバ200は、DRを利用して、サーバ700から要請された電力系統PGの電力調整、又は電力市場で落札した電力系統PGの電力調整を、複数のDER(たとえば、車群1に含まれる各車両)に行なわせてもよい。この実施の形態では、電力系統PGの電力調整が、本開示に係る「エネルギーマネジメント」の一例に相当する。
【0072】
DERがDR(電力調整)に参加することによって、電力系統PGに柔軟性及びアカデシーを付与することができる。DRに参加するDERの管理者は、サーバ200にリモート制御を許可する。サーバ200によるDERのリモート制御が許可されている状況においては、サーバ200が、DERによって電力系統PGの電力調整(たとえば、充電促進、充電抑制、放電、電力消費促進、又は電力消費抑制)が行なわれるように、DERをリモート制御することができる。サーバ200は、電力系統PGの同時同量に関してインバランスが生じると予測されるときに、そのインバランスを解消するようにDERを制御してもよい。たとえば、サーバ200が車両100をリモート制御する場合には、ECU150がサーバ200からの指令に従って充放電器61を制御する。ただし、サーバ200がDERへ指令を送信しても、電力調整のためのDERの準備が完了していなければ、DERはリモート制御による電力調整を行なうことができない。このため、DRに参加するDERの管理者には、DRの開始前にDERの準備を完了させておくことが要求される。
【0073】
なお、電力調整の種類は任意である。電力調整は、たとえば需給調整、電源安定化、負荷追従、周波数調整のいずれかであってもよい。DERは、リモート制御によって電力系統PGの調整力又は予備力として動作してもよい。
【0074】
サーバ200は、上述のDRを開始する前に、車群1に含まれる車両ごとに設定された端末へDR要請信号を送信する。DR要請信号は、DR(電力調整)への参加を要請する。DR要請信号には、要請するエネルギーマネジメントの内容(たとえば、下げDR又は上げDR)と、DR期間(DR開始時刻及びDR終了時刻)とが含まれる。上げDRは、基本的には需要増加を要請するDRである。ただし、要請を受けるDERが発電設備である場合には、上げDRはDERに供給抑制を要請することもある。一方、下げDRは、需要抑制又は逆潮流を要請するDRである。DR要請信号の詳細については後述する。
【0075】
サーバ500は、車群1に含まれる各車両に関する情報(以下、「車両情報」とも称する)を保有する。車両情報は、サーバ500の記憶装置に保存され、逐次更新される。サーバ500は、車群1に含まれる各車両と周期的に通信を行ない、各車両から車両情報を逐次受信する。そして、サーバ500は、受信した最新の車両情報に基づいて記憶装置内の車両情報を更新する。車両情報は、車両ID(車両の識別情報)で区別されている。
【0076】
上記車両情報には、たとえば、充電場所と、充電場所に設置された給電設備の仕様(たとえば、給電能力を示す情報)と、ユーザ位置情報(車両ユーザの位置)と、車両の位置情報と、車載バッテリのSOCと、系統接続状態(プラグイン状態/プラグアウト状態)と、車両システムの状態(オン/オフ)と、ナビゲーションシステムに設定された情報(たとえば、目的地までの走行ルート)と、車両の移動に関するデータ(たとえば、毎日の車両の移動に関して車両の位置と時刻とを紐付けたデータ)と、車両ユーザの行動に関するデータ(たとえば、毎日のユーザの行動に関してユーザの位置と時刻とを紐付けたデータ)とが含まれる。また、車両ごとに仕様が異なる場合には、各車両の仕様(たとえば、充放電に関するスペック)が予めサーバ500に登録されてもよい。
【0077】
図2に示した車両100の充電場所は、車両ユーザの自宅(たとえば、EVSE300の設置場所)であってもよい。この実施の形態では、車両100の走行中において、車両100の位置とバッテリ11のSOCとの各々が、リアルタイムで車両100からサーバ500へ逐次送信される。また、車両100においてプラグイン状態とプラグアウト状態とが切り替わったタイミングで、車両100からサーバ500へ最新の系統接続状態が送信される。また、車両100において車両システムのオン/オフが切り替わったタイミングで、車両100からサーバ500へ最新の車両システムの状態が送信される。また、NAVI82に目的地が設定されると、NAVI82によって探索された走行ルートが車両100からサーバ500へ送信される。
【0078】
サーバ200は、サーバ500から上述の車両情報を取得できる。サーバ500は、たとえばサーバ200からの要求に応じてサーバ200へ車両情報を送信する。また、サーバ500は、定期的に車両情報をサーバ200へ送信してもよい。サーバ200は、電力調整の開始時(DR開始時刻)に、サーバ500から受信した各車両の車両情報に基づいて、車両ごとに電力調整のための準備が完了しているか否かを判断する。以下、車群1のうち、電力調整のための準備が完了している車両を、「スタンバイ車両」とも称する。車両が所定の要件(以下、「スタンバイ要件」とも称する)を満たしている場合に、サーバ200は、当該車両について電力調整のための準備が完了していると判断する。この実施の形態に係るスタンバイ要件は、車両がプラグイン状態になっていること(第1SBY要件)と、車載バッテリのSOCが所定SOC範囲にあること(第2SBY要件)と、サーバ200によるリモート制御が許可されていること(第3SBY要件)とを含む。スタンバイ要件が満たされるためには、第1~第3SBY要件の全てが満たされる必要がある。
【0079】
第1SBY要件に関しては、たとえば、EVSE300の本体につながる充電ケーブル320のコネクタ320aが車両100のインレット60に接続されることで、車両100はプラグイン状態になる(図2参照)。プラグイン状態の車両100は電力系統PGと電気的に接続される。
【0080】
第2SBY要件に関して、上記所定SOC範囲は、たとえばサーバ200によって設定される。所定SOC範囲は、DRが要請する電力系統PGの電力調整に対応する範囲に設定される。たとえば、サーバ200は、需要増加(たとえば、蓄電装置の充電)を要請する上げDRでは、上記所定SOC範囲の上限値を低くし、逆潮流(たとえば、蓄電装置の放電)を要請する下げDRでは、上記所定SOC範囲の下限値を高くしてもよい。
【0081】
第3SBY要件に関して、図2に示したECU150(車両100の制御装置)は、所定の充電モード(許可モード)において、サーバ200によるリモート制御を許可する。詳細は後述するが、この実施の形態における許可モードは、第1充電モード(以下、「スマート充電モード」とも称する)と第2充電モード(以下、「おまかせ充電モード」とも称する)とを含む。ECU150にスマート充電モード又はおまかせ充電モードが設定されると、サーバ200によるバッテリ11のリモート充電制御及びリモート放電制御が許可される。
【0082】
サーバ200は、予めDR要請信号によってDRを要請した各車両がDR開始時刻に上記第1~第3SBY要件を満たすか否かを判断する。そして、サーバ200は、第1~第3SBY要件を満たすスタンバイ車両の中から電力調整のための車両を選び、選ばれた車両にリモート制御のための指令(以下、「VPP指令」とも称する)を送信する。電力調整のために必要な数だけ車両が選ばれる。VPP指令は、たとえばリモート充電制御又はリモート放電制御のための指令である。サーバ200は、選ばれた車両のバッテリにリモート制御で充電又は放電を行なわせることにより、電力系統PGの電力調整が行なわれる。以下、VPP指令に従って電力調整を行なった車両を、「VPP車両」とも称する。
【0083】
この実施の形態に係るエネルギーマネジメントシステムでは、DERを利用したエネルギーマネジメントの対価としてインセンティブがDERの管理者に付与される。たとえば、車群1に含まれる各車両のユーザ(管理者)は、予めアグリゲータと契約を結び、所定の要件を満たした場合に所定のインセンティブを受け取ることができる。たとえば、車両がVPP指令に従って電力調整を行なうと、後述する第2インセンティブ要件が満たされ、アグリゲータから車両ユーザにインセンティブが付与される。
【0084】
サーバ200は、車群1に含まれる各車両を管理する管理者に付与されるインセンティブを管理するように構成される。車群1に含まれる各車両は、電力系統PGと電気的に接続可能なリソースに相当する。詳しくは、サーバ200は、車両IDで区別して、車両ごとに管理者(たとえば、車両ユーザ)のインセンティブを管理する。たとえば、電力系統PGとEVSEとの間でやり取りされる電力(潮流/逆潮流)が、所定の電力量計(たとえば、受電点に設置されたスマートメータと、EVSEに内蔵される電力量計との少なくとも一方)によって検出されて、サーバ200へ送信されてもよい。サーバ200は、上記所定の電力量計による検出値を用いて、車両によってVPP指令に従う電力調整が行なわれたか否かを判断してもよい。
【0085】
サーバ200は、車群1に含まれる各車両のユーザ(管理者)のインセンティブに関するデータ(以下、「インセンティブデータ」とも称する)を保有する。サーバ200は、車両が所定の要件を満たした場合に、満たされた要件に応じたインセンティブを車両ユーザに付与するようにインセンティブデータを更新する。具体的には、サーバ200は、車両が所定の第1、第2インセンティブ要件を満たした場合に、それぞれ第1、第2インセンティブを車両ユーザに付与し、その結果をインセンティブデータに反映する。
【0086】
具体的には、図2に示した車両100がプラグイン状態になった場合(すなわち、インレット60が電力系統PGと電気的に接続された状態になった場合)に、第1インセンティブ要件が満たされ、車両100のユーザに第1インセンティブが付与される。すなわち、第1SBY要件を満たす車両のユーザには第1インセンティブが付与される。
【0087】
プラグイン状態の車両100が電力系統PGの電力調整のためにバッテリ11の充放電を行なった場合には、第2インセンティブ要件が満たされ、車両100のユーザに第2インセンティブが付与される。すなわち、VPP車両のユーザには第2インセンティブが付与される。
【0088】
サーバ200は、所定のインセンティブ単価に基づいて第1及び第2インセンティブを算出してもよい。第1及び第2インセンティブの各単価は契約で任意に決められる。インセンティブは、一般通貨であってもよいし、仮想通貨であってもよい。インセンティブは、所定の店舗において商品又はサービスと交換可能なポイントであってもよい。
【0089】
サーバ200は、車群1に含まれる各車両の移動予測を行なうように構成される。サーバ200は、たとえばサーバ500から受信した各車両の車両情報に基づいて、各車両の移動予測を行なう。サーバ200は、サーバ500から新しい情報を受信するたびに予測を実行する。サーバ200は、最新の情報に基づいて予測を行なうことで、予測精度を高める。
【0090】
サーバ200は、ナビゲーションシステムに設定された情報から走行計画を取得してもよい。走行計画の例としては、出発地、出発地からの発車時刻、目的地、目的地への到着時刻、目的地までの走行ルートが挙げられる。サーバ200は、車両の走行計画から車両の移動スケジュール(今後の車両の位置の推移)を予測できる。サーバ200は、車両システムがオンからオフに切り替わったときに、車両が駐車状態になったと推定してもよい。サーバ200は、車両の駐車状態が所定時間以上継続した場合に、その車両はユーザの自宅又は職場に存在すると推定してもよい。サーバ200は、車両システムがオフからオンに切り替わったときに、所定時間後に車両が発車すると予測してもよい。サーバ200は、車両の位置情報及びSOC情報を用いて、車両の位置を追跡しながら、車両の目的地への到着時刻及び到着時のSOCを予測してもよい。サーバ200は、車両の移動に関する履歴データ(たとえば、気象情報、渋滞情報、及び曜日によって区別して管理される過去の位置データ)から車両の移動スケジュールを予測してもよい。
【0091】
サーバ200は、ユーザの行動スケジュール(今後のユーザの位置の推移)を予測して、予測されるユーザの行動スケジュールから車両の移動スケジュールを予測してもよい。サーバ200は、車両及びユーザの各々の位置情報に基づいて、ユーザが車両に乗っているか否かを判断してもよい。サーバ200は、ユーザの位置情報を用いて、車両を降りた後のユーザの位置を追跡しながら、今後のユーザの行動を予測してもよい。サーバ200は、ユーザの行動に関する履歴データ(たとえば、気象情報、渋滞情報、及び曜日によって区別して管理される過去の位置データ)からユーザの行動スケジュールを予測してもよい。
【0092】
携帯端末400においてモバイルアプリが起動すると、モバイルアプリがユーザ認証(ログイン)を要求する。ユーザは、所定の認証情報を携帯端末400に入力することによってログインできる。携帯端末400は、モバイルアプリにログインしたユーザに関する情報(たとえば、インセンティブデータ)をサーバ200から取得することができる。ログイン後、携帯端末400は、図3に示す画面Aを表示する。
【0093】
図3は、携帯端末400のタッチパネルディスプレイに表示される画面Aについて説明するための図である。図1及び図2とともに図3を参照して、画面Aは、第1~第5操作部OP1~OP5と、情報部INとを含む。第5操作部OP5が操作されると、画面Aに最新の情報が表示されるように、携帯端末400が画面更新処理を実行する。携帯端末400は、第5操作部OP5が操作されたときに、車両100及びサーバ200の少なくとも一方に最新の情報を要求してもよい。前回画面更新から第5操作部OP5が操作されることなく所定時間が経過した場合にも、携帯端末400は上記画面更新処理を実行する。情報部INは、最後に画面が更新された時刻(更新日時)を示す。
【0094】
第1~第4操作部OP1~OP4は、画面の指定を受け付ける。携帯端末400は、ユーザからの入力に応じて画面切替えを行ない、ユーザが指定した画面を表示する。たとえば、画面A又は後述する画面C(図6)もしくは画面D(図13)において第2操作部OP2(充電設定ボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、後述する図4に示す画面Bを表示する。また、画面A,B,Dのいずれかにおいて第3操作部OP3(設定ボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、図6に示す画面Cを表示する。また、画面A~Cのいずれかにおいて第4操作部OP4(充電履歴ボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、図13に示す画面Dを表示する。そして、画面B~Dのいずれかにおいて第1操作部OP1(車両情報ボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、図3に示す画面Aを表示する。
【0095】
画面Aは、車両100に関する情報を表示する画面である。画面Aは、情報部IN11~IN15と、操作部OP11,OP12とをさらに含む。
【0096】
情報部IN11は、バッテリ11の現在のSOC(たとえば、監視モジュール11aによる検出値)を示す。情報部IN12は、バッテリ11の充電状態(たとえば、充電待ち/充電中/充電完了のいずれか)を示す。情報部IN13は、次回充電に関する情報(たとえば、充電終了時刻、及び充電終了時SOC)を示す。次回充電が設定されていない場合には、携帯端末400が、次回充電が設定されていないことを知らせるメッセージを情報部IN13に表示させてもよい。
【0097】
操作部OP11は、外部充電の開始指示を受け付ける。情報部IN14は、操作部OP11の説明(たとえば、「今すぐ充電」)を示す。操作部OP12は、外部充電の停止指示を受け付ける。情報部IN15は、操作部OP12の説明(たとえば、「充電停止」)を示す。ユーザによって操作部OP11(トグルスイッチ)がON操作されると、携帯端末400が、車両100(ECU150)に外部充電の開始を要求し、この要求に応じてECU150がバッテリ11の外部充電を開始する。この実施の形態では、操作部OP11に対する操作に応じてバッテリ11の充電が実行される。そして、バッテリ11の外部充電中にユーザが操作部OP12(トグルスイッチ)をON操作すると、携帯端末400が、車両100(ECU150)に外部充電の終了を要求し、この要求に応じてECU150がバッテリ11の外部充電を停止させる。また、外部充電中にバッテリ11が満充電状態になった場合にも、ECU150はバッテリ11の外部充電を停止させる。
【0098】
操作部OP11及びOP12の各々の表示の有無は、携帯端末400によって制御されてもよい。携帯端末400は、車両100がプラグイン状態でないときには、操作部OP11及びOP12を表示しなくてもよい。携帯端末400は、外部充電の実行中は操作部OP11を表示しなくてもよい。携帯端末400は、外部充電が実行されていないときには操作部OP12を表示しなくてもよい。こうした表示態様によれば、ユーザがバッテリ11の充電状態を把握しやすくなる。各操作部は、非表示のときには操作できない。携帯端末400は、操作部を非表示にすることによってその操作部に対する操作を禁止できる。
【0099】
図4は、携帯端末400のタッチパネルディスプレイに表示される画面Bについて説明するための図である。図4に示す画面B中の第1~第5操作部OP1~OP5及び情報部INは、画面A(図3)と同じである。また、画面Bにおける画面更新処理も、前述した画面Aにおける画面更新処理と同様である。
【0100】
図1図3とともに図4を参照して、画面Bは、車両100における次回充電タイマ設定に関する情報を表示する画面である。画面Bは、情報部IN21~IN24と、操作部OP21~OP24とをさらに含む。
【0101】
情報部IN21は、次回充電に関する情報(たとえば、充電予定日、及び車両100の出発予定時刻)を示す。出発予定時刻は、充電終了時刻(図3)と同じであってもよい。画面B(タッチパネル画面)においてユーザが情報部IN21の領域に触れたときに、次回充電スケジュールを変更する画面(たとえば、後述する図9に示す画面)への画面切替えが、携帯端末400によって実行されてもよい。
【0102】
情報部IN22は、現在の目標SOCを示す。目標SOCは、充電終了時SOC(図3)と同じであってもよい。情報部IN23は、バッテリ11の現在のSOCを示す。操作部OP22は、目標SOCの入力を受け付ける。情報部IN23が示すバッテリ11の現在のSOCよりも低い目標SOCが、操作部OP22によって入力された場合には、携帯端末400は、「目標SOCが現在のSOCよりも低くなっていますが、よろしいですか。」のような確認メッセージを携帯端末400に表示させてもよい。
【0103】
操作部OP23は、車両100(ECU150)にスマート充電モードを設定するか否かの指示を受け付ける。情報部IN24は、操作部OP23の操作状態(ON/OFF)を示す。
【0104】
操作部OP24は、変更内容の決定を示す入力を受け付ける。操作部OP22及びOP23の各々に対する入力は、操作部OP24が操作されることによって有効になる。
【0105】
具体的には、情報部IN22は、左側を低SOC側、右側を高SOC側とするSOCバーによって、目標SOCを示す。このSOCバーに対して設けられた情報部IN23(インジケータ)によってバッテリ11の現在のSOCが示される。ユーザは、操作部OP22(スライダー)を左右にスライドさせることによって目標SOCを変更した後、操作部OP24を操作することによって変更後の目標SOCを充電制御に反映させることができる。また、ユーザは、操作部OP23(トグルスイッチ)をON操作又はOFF操作した後に操作部OP24を操作することによって、ECU150にスマート充電モードを設定したり、ECU150に設定されたスマート充電モードを解除したりすることができる。操作部OP24が操作されると、携帯端末400が、車両100(ECU150)に充電制御の条件変更(より特定的には、操作部OP22及びOP23によって指定された条件への変更)を要求し、この要求に応じてECU150がバッテリ11の充電制御の条件を変更する。
【0106】
なお、携帯端末400は、上述の操作部OP23に代えて又は加えて、車両100(ECU150)におまかせ充電モードを設定するか否かの指示を受け付ける操作部を画面B中に表示してもよい。
【0107】
画面Bにおいて操作部OP21(スケジュールボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、図5に示す充放電スケジュール画面を表示する。図5は、携帯端末400のタッチパネルディスプレイに表示される充放電スケジュール画面について説明するための図である。図5に示す充放電スケジュール画面中の第1~第5操作部OP1~OP5及び情報部INは、画面A(図3)と同じである。また、充放電スケジュール画面における画面更新処理も、前述した画面Aにおける画面更新処理と同様である。
【0108】
図1図3とともに図5を参照して、充放電スケジュール画面は、所定期間における車両100の充放電スケジュールを表示する画面である。図5に示す充放電スケジュール画面では、所定期間を今日から1週間(5月22日~5月28日)としているが、所定期間は任意に設定できる。所定期間は、ユーザからの要求に応じて可変であってもよい。
【0109】
充放電スケジュール画面は、情報部T10と、操作部T20と、充電スケジュールT11~T17と、上げDRスケジュールT21~T23と、下げDRスケジュールT41,T42とを含む。
【0110】
情報部T10は、現在時刻を示す。充電スケジュールT11~T17の各々は、バッテリ11の充電(外部充電)が予定される時間帯を示す。充電スケジュールT11~T17の各々に付された上矢印(たとえば、充電スケジュールT12に付された矢印M1)は、各スケジュールが、放電スケジュールではなく充電スケジュールであることを示している。ただし、充電スケジュールと放電スケジュールとを区別する方法は、矢印の向きで区別する方法に限られない。携帯端末400は、充電スケジュールと放電スケジュールとで、マーク、画像、色、大きさ、形、模様などを変えることによって両者を区別してもよい。
【0111】
上げDRスケジュールT21~T23の各々は、バッテリ11の充電を要請するDR(上げDR)が予定される時間帯を示す。より詳しくは、上げDRスケジュールT21及びT22の各々は、送配電事業者向けのDR(たとえば、通常DR)が予定される時間帯を示す。上げDRスケジュールT23は、小売電気事業者向けのDR(たとえば、経済DR)が予定される時間帯を示す。上げDRスケジュールT21,T22と上げDRスケジュールT23とは、互いに区別された態様で、充放電スケジュール画面上に同時に表示される。この実施の形態に係る携帯端末400は、両者の模様を変えることで上げDRスケジュールT21,T22と上げDRスケジュールT23とを識別可能な態様で表示しているが、これらを区別する方法は任意である。携帯端末400は、マーク、画像、色、大きさ、形などを変えて表示することによって送配電事業者向けのDRのスケジュールと小売電気事業者向けのDRのスケジュールとを区別してもよい。
【0112】
下げDRスケジュールT41及びT42の各々は、バッテリ11の放電を要請するDR(下げDR)が予定される時間帯を示す。より詳しくは、下げDRスケジュールT41は、小売電気事業者向けのDR(たとえば、経済DR)が予定される時間帯を示す。下げDRスケジュールT42は、送配電事業者向けのDR(たとえば、通常DR)が予定される時間帯を示す。下げDRスケジュールT41と下げDRスケジュールT42とは、互いに区別された態様で、充放電スケジュール画面上に同時に表示される。この実施の形態に係る携帯端末400は、両者の模様を変えることで下げDRスケジュールT41と下げDRスケジュールT42とを識別可能な態様で表示しているが、これらを区別する方法は任意である。
【0113】
上げDRスケジュールT21~T23と下げDRスケジュールT41,T42とのうち、上げDRスケジュールT22は、未確定のDRのスケジュールに相当し、上げDRスケジュールT22以外のスケジュールは、確定したDRのスケジュールに相当する。上げDRスケジュールT22には、枠M2が付されている。この実施の形態に係る携帯端末400は、未確定のDRのスケジュールに所定のマーク(枠M2)を付すことで確定したDRのスケジュールと未確定のDRのスケジュールとを識別可能な態様で表示しているが、これらを区別する方法は任意である。携帯端末400は、マーク、画像、色、大きさ、形などを変えて表示することによって確定したDRのスケジュールと未確定のDRのスケジュールとを区別してもよい。
【0114】
上げDRスケジュールT21~T23と下げDRスケジュールT41,T42とのうち、下げDRスケジュールT42は、電力系統PGの電力需給の逼迫度合いが高い状況で要請されるDR(以下、「高逼迫DR」とも称する)のスケジュールに相当し、下げDRスケジュールT42以外のスケジュールは、電力系統PGの電力需給の逼迫度合いが低い状況で要請されるDR(以下、「低逼迫DR」とも称する)のスケジュールに相当する。下げDRスケジュールT42には、マークM3が付されている。この実施の形態に係る携帯端末400は、高逼迫DRのスケジュールに所定のマーク(マークM3)を付すことで、電力需給の逼迫度合いが異なる状況で要請される複数種のDRのスケジュールを識別可能な態様で表示しているが、これらを区別する方法は任意である。携帯端末400は、マーク、画像、色、大きさ、形などを変えて表示することによって、電力需給の逼迫度合いが異なる状況で要請される複数種のDRのスケジュールを区別してもよい。
【0115】
上記のように、携帯端末400は、充電スケジュールT11~T17と上げDRスケジュールT21~T23と下げDRスケジュールT41,T42とを、同じ画面(充放電スケジュール画面)上に同時に表示する。携帯端末400が各スケジュールを取得する方法については後述する(図14参照)。
【0116】
操作部T20は、画面を戻す指示を受け付ける。ユーザによって操作部T20(戻るボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、前述の画面Bを表示する。
【0117】
図6は、携帯端末400のタッチパネルディスプレイに表示される画面Cについて説明するための図である。図6に示す画面C中の第1~第4操作部OP1~OP4は、画面A(図3)と同じである。
【0118】
図1図3とともに図6を参照して、画面Cは、バッテリ11の充放電に関する設定を行なうための画面である。画面Cは、操作部OP31,OP34,OP35をさらに含む。画面Cにおいて操作部OP31(充電タイマ設定ボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、図7に示す充電タイマ設定画面を表示する。
【0119】
図7は、携帯端末400のタッチパネルディスプレイに表示される充電タイマ設定画面について説明するための図である。図7を参照して、充電タイマ設定画面は、設定済みの充電スケジュールSc1~Sc5を表示する。充電タイマ設定画面は、操作部OP310を含む。操作部OP310は、充電スケジュールの追加を受け付ける。充電タイマ設定画面において操作部OP310(追加ボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、充電スケジュールを追加するための画面(スケジュール登録画面)を表示する。
【0120】
図8は、携帯端末400のタッチパネルディスプレイに表示されるスケジュール登録画面について説明するための図である。図8を参照して、スケジュール登録画面は、操作部OP320~OP326を含む。操作部OP321、OP322、OP323、OP324、OP325は、それぞれ曜日、充電終了時刻、充電開始時刻、目標SOC、プレ空調温度の入力を受け付ける。操作部OP326は、充電スケジュールの入力が完了したことを示す入力を受け付ける。ユーザは、操作部OP321~OP325(ドラムロール)によって曜日、充電終了時刻、充電開始時刻、目標SOC、及びプレ空調温度を入力した後、操作部OP326(登録ボタン)を操作することで、操作部OP321によって指定された曜日の充電スケジュールをモバイルアプリに登録することができる。こうして登録される充電スケジュールは、操作部OP322~OP325によって指定された充電終了時刻、充電開始時刻、目標SOC、及びプレ空調温度を含む。ユーザは、操作部OP321によって複数の曜日を選択することで、複数の曜日に同じ充電スケジュールを同時に登録することができる。ただし、充電スケジュールが、充電開始時刻及びプレ空調温度を含むことは必須ではない。少なくとも曜日、充電終了時刻、及び目標SOCが入力されれば、充電スケジュールは成立する。登録された充電スケジュール(設定済みの充電スケジュール)は、図7に示した充電タイマ設定画面に追加される。
【0121】
ユーザによって操作部OP326(登録ボタン)又は操作部OP320(戻るボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、前述の充電タイマ設定画面(図7)を表示する。図7に示した充電タイマ設定画面(タッチパネル画面)においてユーザが充電スケジュールSc1~Sc5のいずれかの領域に触れたときには、携帯端末400が、ユーザが触れた充電スケジュール(指定された充電スケジュール)を変更又は削除するための画面(スケジュール変更画面)を表示する。
【0122】
図9は、携帯端末400のタッチパネルディスプレイに表示されるスケジュール変更画面について説明するための図である。図9を参照して、スケジュール変更画面は、操作部OP330~OP337を含む。操作部OP331、OP332、OP333、OP334、OP335は、それぞれ曜日、充電終了時刻、充電開始時刻、目標SOC、プレ空調温度の入力を受け付ける。操作部OP336は、充電スケジュールの変更が完了したことを示す入力を受け付ける。操作部OP337は、充電スケジュールの削除指示を受け付ける。ユーザは、操作部OP331~OP335(ドラムロール)によって、指定された充電スケジュールの曜日、充電終了時刻、充電開始時刻、目標SOC、及びプレ空調温度の少なくとも1つを変更した後、操作部OP336(変更ボタン)を操作することによって充電スケジュールを変更することができる。また、操作部OP337(削除ボタン)が操作されると、指定された充電スケジュールが削除される。変更又は削除された内容は、図7に示した充電タイマ設定画面に反映される。
【0123】
ユーザによって操作部OP336(変更ボタン)、操作部OP337(削除ボタン)、又は操作部OP330(戻るボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、前述の充電タイマ設定画面(図7)を表示する。
【0124】
再び図7を参照して、充電タイマ設定画面は、操作部OP311~OP315をさらに含む。操作部OP311~OP315は、充電スケジュールSc1~Sc5に対して設けられ、対応する充電スケジュールを有効にするか否かの指示を受け付ける。操作部OP311~OP315(トグルスイッチ)のいずれかがON操作されると、対応する充電スケジュールが有効になる。そして、携帯端末400が、有効になった充電スケジュールに従うバッテリ11の外部充電を車両100(ECU150)に要求する。この要求に応じて、有効になった充電スケジュールがECU150に設定される。操作部OP311~OP315による充電スケジュールの有効/無効の切替えは、図5に示した充放電スケジュール画面に反映される。なお、時間帯が重複する充電スケジュールを同時に有効にすることは禁止される。
【0125】
充電タイマ設定画面は、操作部OP316を含む。ユーザによって操作部OP316(戻るボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、前述の画面C(図6)を表示する。図6に示した画面Cにおいて操作部OP34(VPP設定ボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、図10に示すVPP設定画面を表示する。
【0126】
図10は、携帯端末400のタッチパネルディスプレイに表示されるVPP設定画面について説明するための図である。図10を参照して、VPP設定画面は、充電モード及び最低SOCを設定するための画面である。VPP設定画面は、操作部OP340~OP343を含む。
【0127】
操作部OP341は、車両100(ECU150)にスマート充電モードを設定するか否かの指示を受け付ける。操作部OP342は、車両100(ECU150)におまかせ充電モードを設定するか否かの指示を受け付ける。なお、操作部OP341と操作部OP342とは相互に連動する。操作部OP341(トグルスイッチ)がON操作されると操作部OP342がOFF状態になり、操作部OP342(トグルスイッチ)がON操作されると操作部OP341がOFF状態になる。
【0128】
操作部OP341及びOP342によって3種類の充電モードのいずれかが車両100(ECU150)に設定される。具体的には、操作部OP341がON操作されると、スマート充電モードがECU150に設定される。操作部OP342がON操作されると、おまかせ充電モードがECU150に設定される。操作部OP341及びOP342の両方がOFF状態であるときには、第3充電モード(以下、「通常充電モード」とも称する)がECU150に設定される。ただし、携帯端末400に設定された充電スケジュールがいずれも有効になっていないときには、スマート充電モードへの移行操作(たとえば、操作部OP341のON操作)が禁止される。
【0129】
携帯端末400は、操作部OP341及びOP342によって設定された充電モードを、有効な充電スケジュール(図7参照)とともに、車両100及びサーバ200の各々へ送信する。車両100は、携帯端末400から受信した充電モードをECU150に設定する。ECU150は、設定された充電モードに従ってバッテリ11の充電制御を実行する。ECU150は、スマート充電モードとおまかせ充電モードとの各々においてはサーバ200によるバッテリ11のリモート制御(たとえば、VPP指令に従うリモート充電制御及びリモート放電制御)を許可する。その一方で、ECU150は、通常充電モードにおいては、サーバ200によるバッテリ11のリモート制御を許可しない。
【0130】
操作部OP343は、最低SOCの入力を受け付ける。操作部OP343(ドラムロール)によって最低SOCが入力されると、携帯端末400が、入力された最低SOCに従う充放電制御を車両100(ECU150)に要求し、この要求に応じてECU150がバッテリ11の充放電制御の条件を変更する。上記要求を受けたECU150は、バッテリ11のSOCが最低SOCを下回らないようにバッテリ11の充放電制御(外部充電及び外部給電の制御)を行なう。
【0131】
図11は、車両100に設定可能な3種類の充電モード(通常充電モード、スマート充電モード、おまかせ充電モード)について説明するための図である。以下では、充電に関するユーザ要件が充電終了時刻及び目標SOCによって規定される例について説明する。しかしこれに限られず、ユーザ要件は、充電終了時刻及び目標SOCに加えて又は代えて、充電開始時刻(図8及び図9参照)と、プレ空調温度(図8及び図9参照)と、最低SOC(図10)との少なくとも1つによって規定されてもよい。ユーザ要件が充電開始時刻を含む場合には、その時刻にバッテリ11の外部充電が開始されるように、ECU150がバッテリ11の充放電制御を行なってもよい。また、ユーザ要件がプレ空調温度を含む場合には、充電終了時刻に車両100の車室内の温度がプレ空調温度になっているように、ECU150が空調装置83の制御を行なってもよい。また、ユーザ要件が最低SOCを含む場合には、バッテリ11のSOCが最低SOCを下回らないように、ECU150がバッテリ11の充放電制御を行なってもよい。また、バッテリ11のSOCが最低SOCを下回る状態で車両100がプラグイン状態になった場合には、ECU150は、バッテリ11の外部充電を即時開始し、バッテリ11のSOCが最低SOCに達すると外部充電を終了してもよい。
【0132】
図11を参照して、携帯端末400は、上述のようにユーザが選んだ充電モードを車両100(ECU150)に設定する。携帯端末400は、操作部OP341及びOP342(図10)によって設定された充電モードを、設定された次回充電のスケジュールとともに、車両100へ送信する。車両100が受信した充電モード及び充電スケジュールは、ECU150に設定される。ECU150は、設定された充電モードに従ってバッテリ11の充電制御を行なう。
【0133】
サーバ200及び500の少なくとも一方は、携帯端末400から、車両100(バッテリ11)の充電モードと充電スケジュールに関する情報(たとえば、後述するユーザ要件を規定する情報)とを受信する。
【0134】
車両100の充電モードが通常充電モードであるときには、携帯端末400は、サーバ200によるリモート制御を許可しない。ECU150は、ローカル制御でバッテリ11の充電を実行する。通常充電モードが設定された車両100では、ECU150に次回充電(タイマ充電)が予約されているか否かに応じて、異なる充電制御が実行される。充電タイマ設定画面(図7)において少なくとも1つの充電スケジュールが有効にされると、ECU150に次回充電(タイマ充電)が予約される。通常充電モードが設定され、かつ、次回充電が予約されていないECU150(タイマ設定無しのECU)は、線L1で示すように即時充電を実行する。即時充電は、車両100がプラグイン状態になると、すぐに開始される外部充電である。この実施の形態に係る即時充電は、バッテリ11が満充電状態になると終了する。
【0135】
通常充電モードが設定され、かつ、次回充電が予約されたECU150(タイマ設定有りのECU)は、線L2で示すように、予約された次回充電(詳しくは、有効な充電スケジュールに従うバッテリ11の充電)を実行する。図11では、ユーザによってECU150に予約された次回充電の充電終了時刻及び目標SOCが、時間及びSOCの二次元グラフ中に座標値S(終了時刻A1及び目標値A2)で示されている。座標値Sによってユーザ要件が規定される。座標値Sに従うユーザ要件は、バッテリ11のSOCが終了時刻A1に目標値A2以上になっていることである。タイマ設定有りのECUは、終了時刻A1の直前の期間に充電を実行する。バッテリ11のSOCが終了時刻A1に目標値A2に達するように充電が開始される。これにより、ユーザ要件が満たされる。終了時刻A1の直前に充電が実行されることで、バッテリ11のSOCが高い状態で車両100が放置される時間が短くなり、バッテリ11の劣化が抑制される。充電量A3は、座標値Sに従う充電によってバッテリ11に入力される電力量を示している。
【0136】
車両100の充電モードがスマート充電モードであるときには、携帯端末400は、サーバ200による車両100のリモート制御を許可する。ただし、携帯端末400は、ユーザ要件(座標値S)の変更はサーバ200に許可しない。具体的には、携帯端末400がスマート充電モードを車両100(ECU150)に設定することで、サーバ200によるバッテリ11のリモート制御が許可される。スマート充電モードが設定されたECU150は、車両100の帰宅時(プラグイン時点)から終了時刻A1までのスマート充電期間A4において、バッテリ11のスマート充電をサーバ200に許可する。スマート充電モードにおけるバッテリ11のスマート充電では、座標値Sに従うユーザ要件が満たされる限り、サーバ200が自由にバッテリ11の充電及び放電を行なうことができる。サーバ200は、スマート充電期間A4における充電スケジュール及び放電スケジュールを決定し、車両100及び携帯端末400の各々へ送信する。携帯端末400は、受信した充放電スケジュールを図5に示した充放電スケジュール画面に反映する。バッテリ11のSOCは、スマート充電により、車両100の帰宅時のSOCから充電量A3の分だけ上昇する。
【0137】
おまかせ充電モードが設定されたECU150は、ユーザ要件の設定と、設定されたユーザ要件に従うバッテリ11のスマート充電とを、サーバ200に許可する。サーバ200は、前述した車両100の移動予測の結果を用いて、ユーザ要件を設定できる。サーバ200は、AI(人工知能)を用いた機械学習により得た学習済みモデルを用いて、車両100の移動予測を行なってもよい。学習が完了するまでは、おまかせ充電モードへの移行操作(たとえば、図10に示した操作部OP342のON操作)が禁止されてもよい。携帯端末400は、移動予測のための学習が完了したら、おまかせ充電モードの概要説明をポップアップ表示してもよい。
【0138】
サーバ200は、おまかせ充電モードが設定された車両100に関しては、車両100の移動予測の結果を用いて、ユーザ要件(充電終了時刻及び目標SOC)を設定する。具体的には、サーバ200は、予測された車両100の移動スケジュールから、出発予定時刻と、次の利用で消費される電力量(たとえば、次の走行に必要な電力量)とを取得する。そして、サーバ200は、取得された出発予定時刻を次回充電の充電終了時刻として設定し、次の利用に合った電力量(過不足のない電力量)がバッテリ11に蓄えられるように、次回充電の目標SOCを設定する。図11では、サーバ200によってECU150に設定された次回充電の充電終了時刻及び目標SOCが、時間及びSOCの二次元グラフ中に座標値S(終了時刻B1及び目標値B2)で示されている。すでにユーザ要件(座標値S)が設定されている場合には、サーバ200は、ユーザ要件を座標値Sから座標値Sに変更する。座標値Sに従うユーザ要件は、バッテリ11のSOCが終了時刻B1に目標値B2以上になっていることである。
【0139】
携帯端末400がおまかせ充電モードを車両100(ECU150)に設定することで、サーバ200によるバッテリ11のリモート制御が許可される。おまかせ充電モードが設定されたECU150は、車両100の帰宅時(プラグイン時点)から終了時刻B1までのスマート充電期間B4において、バッテリ11のスマート充電をサーバ200に許可する。おまかせ充電モードにおけるバッテリ11のスマート充電では、座標値Sに従うユーザ要件が満たされる限り、サーバ200が自由にバッテリ11の充電及び放電を行なうことができる。サーバ200は、スマート充電期間B4における充電スケジュール及び放電スケジュールを決定し、車両100及び携帯端末400の各々へ送信する。携帯端末400は、受信した充放電スケジュールを図5に示した充放電スケジュール画面に反映する。バッテリ11のSOCは、スマート充電により、車両100の帰宅時(プラグイン時点)のSOCから充電量B3の分だけ上昇する。
【0140】
DRのためのリソースとして車両100が選ばれたときには、携帯端末400は、サーバ200からDR要請信号を受信する。サーバ200は、スマート充電期間A4又はB4において、DRが要請するエネルギーマネジメント(電力系統PGの電力調整)のためにバッテリ11の充放電制御を行なうことができる。スマート充電期間A4又はB4においては、サーバ200が、車両100に前述のVPP指令を送信することにより、エネルギーマネジメント(電力系統PGの電力調整)を実行する。車両100がDRに参加しているときには、車両100の充電モードはスマート充電モード又はおまかせ充電モードになっており、車両100は、サーバ200からのVPP指令に従ってバッテリ11の充電又は放電を行なう。このようにサーバ200によって車両100がリモート制御されることにより、DRが要請するエネルギーマネジメントが実行される。
【0141】
再び図10を参照して、VPP設定画面において、ユーザによって操作部OP340(戻るボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、前述の画面C(図6)を表示する。図6に示した画面Cにおいて操作部OP35(その他設定ボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、図12に示すその他設定画面を表示する。
【0142】
図12は、携帯端末400のタッチパネルディスプレイに表示されるその他設定画面について説明するための図である。図12を参照して、その他設定画面は、モバイルアプリに関する設定を行なうための画面である。その他設定画面は、操作部OP350~OP352を含む。
【0143】
操作部OP351は、自動ログイン(自動サインイン)を有効にするか否かの指示を受け付ける。操作部OP351(トグルスイッチ)がON操作されると、自動ログインが有効になり、次回モバイルアプリ起動時のユーザ認証が省略される。操作部OP352は、モバイルアプリのログアウト(サインアウト)の指示を受け付ける。操作部OP352(ログアウトボタン)が操作されると、モバイルアプリがログアウトされる。モバイルアプリがログアウトされた状態では、携帯端末400はサーバ200からユーザ情報及び車両情報を取得できない。
【0144】
その他設定画面において、ユーザによって操作部OP350(戻るボタン)が操作された場合には、携帯端末400は、前述の画面C(図6)を表示する。
【0145】
図13は、携帯端末400のタッチパネルディスプレイに表示される画面Dについて説明するための図である。画面D中の第1~第4操作部OP1~OP4は、画面A(図3)と同じである。
【0146】
図13を参照して、画面Dは、バッテリ11の充放電(外部充電及び外部給電)に関するデータを表示する画面である。画面Dは、情報部IN41,IN42と、操作部OP41~OP46とを含む。携帯端末400は、ユーザが指定したデータを情報部IN41に表示する。また、携帯端末400は、情報部IN41に表示されているデータの種類を情報部IN42に表示する。
【0147】
具体的には、携帯端末400は、操作部OP41~OP46によって指定されたデータを、情報部IN41に表示する。図13に示す例では、データが棒グラフで表示されているが、情報部IN41の表示形態は、棒グラフに限られず適宜変更可能である。たとえば、折れ線グラフでデータが表示されてもよいし、表の形式でデータが表示されてもよい。また、携帯端末400は、ユーザからの要求に応じて表示形態を変更してもよい。
【0148】
操作部OP41~OP43は、情報部IN41に表示するデータの種類の入力を受け付ける。操作部OP41~OP43によって、表示されるデータの種類が切り替わる。操作部OP41、OP42、OP43が操作されると、それぞれVPP実績(すなわち、車両100の管理者が獲得したインセンティブ)、電気料金(円)、充電量(kWh)が、情報部IN41に表示される。操作部OP44~OP46は、情報部IN41に表示するデータ期間の入力を受け付ける。操作部OP44~OP46によってグラフの横軸が切り替わる。操作部OP44、OP45、OP46が操作されると、それぞれ直近1か月、直近1週間、前日のデータが、情報部IN41に表示される。
【0149】
インセンティブは、サーバ200によって算出される。インセンティブの算出方法は任意である。この実施の形態では、車両ユーザが前述した第1及び第2インセンティブを獲得し得る。第1インセンティブの単価は、車両100がプラグイン状態を継続した時間に対する単価(たとえば、円/時間)であってもよい。サーバ200は、車両100がプラグイン状態を継続した合計時間と、インセンティブ単価とを乗算することにより、第1インセンティブを算出してもよい。第2インセンティブの単価は、電力調整の回数に対する単価であってもよいし、調整された電力量(kWh)に対する単価であってもよいし、電力調整を行なった時間に対する単価であってもよい。サーバ200は、車両ユーザが電力調整を行なった回数、総電力量、又は合計時間と、インセンティブ単価とを乗算することにより、第2インセンティブの各々を算出してもよい。各インセンティブの単価は、固定であってもよいし、状況に応じて可変であってもよい。サーバ200は、電力市場の価格に基づいて各インセンティブの単価を決定してもよい。ユーザが保有するリソースの仕様に応じて、ユーザごとに異なるインセンティブ単価が設定されてもよい。
【0150】
図14は、携帯端末400の構成を示す図である。図14を参照して、携帯端末400は、プロセッサ451と、記憶装置452と、HMI(Human Machine Interface)453と、通信装置454とを備える。プロセッサ451はCPU(Central Processing Unit)であってもよい。記憶装置に452は、プロセッサ451に実行されるプログラムのほか、プログラムで使用される情報(たとえば、マップ、数式、及び各種パラメータ)が記憶されている。HMI453は入力装置及び表示装置を含む。HMI453は、たとえばタッチパネルディスプレイである。プロセッサ451は、通信装置454を通じて携帯端末400の外部の装置と無線通信を行なう。この実施の形態に係る携帯端末400は、本開示に係る「表示装置」の一例に相当する。図5に示した充放電スケジュール画面は、本開示に係る「スケジュール画面」の一例に相当する。
【0151】
この実施の形態では、携帯端末400が、第1取得部411、第2取得部412、表示部420、第1DR区別部431、第2DR区別部432、情報管理部440、変更部461、切替部462、及び送信部470を含む。情報管理部440は、本開示に係る「第1情報管理部」及び「第2情報管理部」として機能する。この実施の形態では、記憶装置452に記憶されたプログラムをプロセッサ451が実行することによって、上記各部が具現化される。ただしこれに限られず、上記各部は、携帯端末400が備えるハードウェア(電子回路)によって具現化されてもよい。
【0152】
車両100の充電モードが通常充電モードであるときには、第1取得部411は、HMI453(ユーザからの入力を受け付ける入力装置)から、バッテリ11の充電スケジュールに関する情報を取得する。第1取得部411は、たとえば図7図9に示した画面において、バッテリ11の充電スケジュールに関する情報の入力を受け付ける。そして、第1取得部411は、充電タイマ設定画面(図7)において有効にされた充電スケジュールについて、ユーザから入力された情報に基づいて充電開始時刻及び充電終了時刻を決定する。たとえばユーザによって充電終了時刻及び目標SOCが入力された場合には、第1取得部411は、充電終了時刻にバッテリ11のSOCが目標SOC以上になっているように、充電開始時刻を決定する。決定された充電開始時刻及び充電終了時刻は、図5に示した充放電スケジュール画面に反映される(たとえば、図5に示した充電スケジュールT11~T17参照)。
【0153】
車両100の充電モードがスマート充電モード又はおまかせ充電モードであるときには、第1取得部411は、外部から情報を受信する通信装置454から、バッテリ11の充電スケジュール及び放電スケジュールに関する情報を取得する。たとえば、通信装置454が、サーバ200から、図11に示したスマート充電期間A4又はB4における、充電スケジュールに関する充電開始時刻及び充電終了時刻と、放電スケジュールに関する放電開始時刻及び放電終了時刻とを受信し、これらの情報を第1取得部411が通信装置454から取得する。第1取得部411が取得した充電スケジュール及び放電スケジュールは、図5に示した充放電スケジュール画面に反映される。
【0154】
サーバ200は、電力市場で落札したエネルギーマネジメント(約定したエネルギーマネジメント)を履行するために車群1にDRを実施してもよい。サーバ200は、需給調整市場で送配電事業者向けのエネルギーマネジメント(たとえば、3次調整力-2)を落札してもよい。こうした送配電事業者向けのエネルギーマネジメントを実行するためのDRは、通常DRに相当する。
【0155】
アグリゲータ(サーバ200)は、経済DRを請け負う契約(相対契約)を、小売電気事業者(サーバ900)との間で結んでもよい。サーバ200は、小売電気事業者から要請されたエネルギーマネジメント(相対契約で決められたエネルギーマネジメント)を履行するために車群1に経済DRを実施してもよい。
【0156】
なお、DR期間においてスタンバイ要件を満たすことによって発生し得る約定料金(ΔkW)と、DR期間において電力調整を行なうことによって発生し得る調整電力量料金(kWh)と、DR期間においてスタンバイ要件を満たさないことによって発生し得るペナルティ料金とは、契約によって任意に設定できる。
【0157】
サーバ200は、上述した約定済みのDRを、確定したDRとして車群1に実施する。サーバ200は、確定したDRに加えて又は代えて、未確定のDRを車群1に実施してもよい。サーバ200は、入札予定の時間帯にエネルギーマネジメントを要請するDRを、未確定のDRとして車群1に実施してもよい。サーバ200は、車群1に含まれる各車両に設定された端末(たとえば、車両100に設定された携帯端末400)へDR要請信号を送信することにより、車群1に対してDRを実施する。
【0158】
第2取得部412は、外部から情報を受信する通信装置454から、DRスケジュールに関する情報を取得する。たとえば、通信装置454が、サーバ200からDR要請信号を受信し、DR要請信号に含まれるDRスケジュールに関する情報を第2取得部412が通信装置454から取得する。DR要請信号は、前述したエネルギーマネジメントの内容とDR期間とに加えて、以下に説明する第1~第3DR区別情報をさらに含む。情報管理部440は、DR要請信号に含まれる各種情報を記憶装置452に保存し、DR要請信号ごと(すなわち、携帯端末400が要請を受けたDRごと)に区別して、DRに関する各種情報(第1~第3DR区別情報を含む)を管理する。
【0159】
DR要請信号は、要請されたDRが送配電事業者向けのDRと小売電気事業者向けのDRとのいずれであるかを示す情報(以下、「第1DR区別情報」とも称する)を含む。第1DR区別部431は、第1DR区別情報に基づいて、要請されたDRを、送配電事業者向けのDRと、小売電気事業者向けのDRとのいずれかに分類する。表示部420は、送配電事業者向けのDRのスケジュールと、小売電気事業者向けのDRのスケジュールとを、互いに区別された態様で、図5に示した充放電スケジュール画面上に表示するように構成される。
【0160】
DR要請信号は、DR期間における電力系統PGの電力需給の逼迫度合いを示す情報(以下、「第2DR区別情報」とも称する)を含む。第2DR区別情報は、本開示に係る「デマンドレスポンスによって需給調整される外部電源の需給状況に関する情報」の一例に相当する。第2DR区別情報は、電力供給力に対する需要電力の比率で、電力需給の逼迫度合いを示してもよい。電力供給力に対する需要電力の比率が大きいほど電力需給の逼迫度合いは高い傾向がある。ただしこれに限られず、電力需給の逼迫度合いは、供給予備力又は供給予備率(需要電力に対する供給予備力の比率)で表わされてもよい。供給予備力又は供給予備率が小さいほど電力需給の逼迫度合いは高い傾向がある。
【0161】
第2DR区別部432は、電力系統PGの電力需給の逼迫度合いに応じてDRを区別する。第2DR区別部432は、たとえば、電力系統PGの電力需給の逼迫度合いが所定水準を超える時間帯に予定されるDRを高逼迫DRに分類し、電力系統PGの電力需給の逼迫度合いが所定水準を超えない時間帯に予定されるDRを低逼迫DRに分類する。表示部420は、第2DR区別部432によって区別された各デマンドレスポンス(高逼迫DR、低逼迫DR)のスケジュールを、互いに区別された態様で、図5に示した充放電スケジュール画面上に表示する。表示部420は、図5に示した充放電スケジュール画面において、高逼迫DRのスケジュール(たとえば、下げDRスケジュールT42)をマークM3とともに表示し、低逼迫DRのスケジュール(たとえば、下げDRスケジュールT41)をマークM3無しで表示する。
【0162】
DR要請信号は、デマンドレスポンスが確定しているか否かを示す情報(以下、「第3DR区別情報」とも称する)を含む。表示部420は、確定したデマンドレスポンスが予定される時間帯を示すスケジュール(たとえば、上げDRスケジュールT21,T23)と、未確定のデマンドレスポンスが予定される時間帯を示すスケジュール(たとえば、上げDRスケジュールT22)とを、互いに区別された態様で、図5に示した充放電スケジュール画面上に表示する。
【0163】
以下、図14とともに図15図17を用いて、携帯端末400がユーザからの入力に応じて実行する各種処理について説明する。図15図16図17の順に、時系列に沿って説明する。図15の状態では、車両100の充電モードが通常充電モードであるものとする。
【0164】
図15は、携帯端末400がユーザからの入力に応じて実行する放電スケジュールの設定に係る処理の一例について説明するための図である。図14とともに図15を参照して、充放電スケジュール画面(タッチパネル画面)において、下げDRスケジュールT42が表示された領域にユーザが触れると、表示部420が画面D1を表示する。画面D1は、下げDRスケジュールT42に対応して放電スケジュールを設定するか否かを示す情報の入力をユーザに要求する。画面D1は、操作部OP101(はいボタン)と操作部OP102(いいえボタン)とを含む。ユーザによって操作部OP101が操作されると、第1取得部411が、下げDRスケジュールT42に対応する放電スケジュールを取得し、第1取得部411によって取得された放電スケジュールが携帯端末400に設定される。このように、図15に示す例では、第1取得部411が、HMI453に対するユーザ操作に基づいて放電スケジュールを取得する。そして、携帯端末400は、設定された放電スケジュールを、充放電スケジュール画面に反映するとともに車両100へ送信する。車両100は、受信した放電スケジュールをECU150に設定する。他方、ユーザによって操作部OP102が操作されると、携帯端末400は、放電スケジュールの設定を行なわない。
【0165】
図16は、図15に示した方法によって放電スケジュールが設定された充放電スケジュール画面の一例を示す図である。図14とともに図16を参照して、図15に示した画面D1において操作部OP101が操作されると、下げDRスケジュールT42に対応して放電スケジュールが設定される。そして、表示部420が充放電スケジュール画面上に放電スケジュールT32を表示する。放電スケジュールT32は、バッテリ11の放電(外部給電)が予定される時間帯を示す。放電スケジュールT32に付された下矢印(矢印M4)は、充電スケジュールではなく放電スケジュールであることを示している。
【0166】
表示部420は、充電スケジュールT11~T17の各々について充電開始時刻、充電終了時刻、及び目標SOCを示している。たとえば、表示部420は、充電スケジュールT12に関して、充電開始時刻が1:00頃であり、充電終了時刻が5:00であり、目標SOCが80%であることを表示している。また、表示部420は、放電スケジュールT32について放電開始時刻、放電終了時刻、及び放電終了時のSOCを示している。具体的には、表示部420は、放電スケジュールT32に関して、放電開始時刻が17:00頃であり、放電終了時刻が21:00頃であり、放電終了時のSOCが30%であることを表示している。
【0167】
表示部420は、充電スケジュールT11~T17と放電スケジュールT32と上げDRスケジュールT21~T23と下げDRスケジュールT41,T42とを、同一の時間軸に表示する。表示部420は、充放電スケジュール画面において同一の時間帯に設定された放電スケジュールT32(第1スケジュール)と下げDRスケジュールT42(第2スケジュール)とを重ねて表示する。表示部420は、図16に示すように、放電スケジュールT32と下げDRスケジュールT42とを識別可能に表示する。
【0168】
放電スケジュールT32が設定されると、携帯端末400は、ユーザ要件(充電終了時刻及び目標SOC)が満たされるように充電スケジュールT16を更新する。さらに、表示部420が画面D2を表示する。画面D2は、車両100の充電モードをスマート充電モードに変更するか否かを示す情報の入力をユーザに要求する。画面D2は、操作部OP201(はいボタン)と操作部OP202(いいえボタン)とを含む。ユーザによって操作部OP201が操作されると、切替部462が、車両100の充電モードをスマート充電モードに変更する。そして、携帯端末400は、変更後の充電モード(スマート充電モード)を車両100へ送信する。車両100は、受信した充電モードをECU150に設定する。これにより、サーバ200によるバッテリ11のリモート制御が許可される。切替部462は、スマート充電モードを車両100(ECU150)に設定することで、サーバ200に対してバッテリ11のリモート制御を許可する。他方、ユーザによって操作部OP202が操作されると、切替部462は、充電モードの変更を行なわない。このように、切替部462は、スケジュール画面に対するユーザ操作に応じて、放電スケジュールT32と下げDRスケジュールT42との重なり部(放電スケジュールT32と重なって表示される下げDRスケジュールT42)に従ってバッテリ11の充電及び放電を実行することをサーバ200(第2制御装置)に許可するか否かを切り替える。
【0169】
変更部461は、充放電スケジュール画面に対するユーザ操作に応じて、当該充放電スケジュール画面に表示された充電スケジュール及び放電スケジュールを変更する。ユーザは、たとえば充放電スケジュール画面に対するドラッグ操作により、充電スケジュールT16を上げDRスケジュールT23の位置まで移動させることができる。変更部461は、こうしたドラッグ操作に応じて、充電スケジュールT16を上げDRスケジュールT23に対応した充電スケジュールに変更する。
【0170】
図17は、図16に示した方法によって充電スケジュールが変更された充放電スケジュール画面の一例を示す図である。図14とともに図17を参照して、送信部470は、変更部461によって変更された充電スケジュール(上げDRスケジュールT23に対応した充電スケジュールT16)を、ECU150(第1制御装置)へ送信する。これにより、変更後の充電スケジュールがECU150に設定される。
【0171】
充放電スケジュール画面(タッチパネル画面)においてユーザが充電スケジュールT11~T17のいずれかの領域に触れたときに、ユーザが触れた充電スケジュールを変更する画面(たとえば、図9に示す画面)への画面切替えが、携帯端末400(変更部461)によって実行されてもよい。
【0172】
以上説明したように、上記実施の形態に係るスケジュール表示方法(図14参照)は、たとえばユーザからHMI453に対する入力によって蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方の予定に関する情報を携帯端末400(情報端末)に設定すること(設定ステップ)と、デマンドレスポンスに関する情報を示すDR要請信号によって蓄電装置の充電又は放電を携帯端末400に要請すること(要請ステップ)と、通信装置454によってDR要請信号を受信した携帯端末400が、蓄電装置の充電又は放電が予定される時間帯を示す第1スケジュールと、デマンドレスポンスが予定される時間帯を示す第2スケジュールとを、同じスケジュール画面(たとえば、図14に示す充放電スケジュール画面)上に同時に表示すること(表示ステップ)とを含む。
【0173】
上記方法によれば、ユーザは、スケジュール画面を見て、DRのタイミングに充電又は放電のスケジュールが合っているか否かを確認することができる。DRのタイミングに充電又は放電のスケジュールが合っていない場合には、ユーザは、DRのタイミングに合わせて充電又は放電のスケジュールを変更できる。すなわち、ユーザが参加したいDRに参加しやすくなる。ただし、ユーザは、そのDRに参加したくない場合には、充電又は放電のスケジュールを変更しなくてもよい。上記方法によれば、ユーザが適切なタイミングで蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を実行しやすくなる。
【0174】
上記実施の形態に係るエネルギーマネジメントシステムは、電力系統PG(外部電源)と電気的に接続可能な蓄電装置(たとえば、車両100のバッテリ11)の充電又は放電を、デマンドレスポンスによって要請するサーバ200(エネルギーマネジメント装置)と、表示装置として機能する携帯端末400とを含む。上記実施の形態に係る携帯端末400において、第1取得部411は、蓄電装置の充電が予定される時間帯を示す充電スケジュール(たとえば、充電スケジュールT11~T17)と、蓄電装置の放電が予定される時間帯を示す放電スケジュール(たとえば、放電スケジュールT32)とを取得する。第2取得部412は、蓄電装置の充電を要請するデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す上げDRスケジュール(たとえば、上げDRスケジュールT21~T23)と、蓄電装置の放電を要請するデマンドレスポンスが予定される時間帯を示す下げDRスケジュール(たとえば、下げDRスケジュールT41,T42)とを取得する。表示部420は、充電スケジュールと放電スケジュールと上げDRスケジュールと下げDRスケジュールとを、識別可能な態様でスケジュール画面(たとえば、図17に示す充放電スケジュール画面)上に同時に表示する。
【0175】
上記構成によれば、ユーザは、スケジュール画面を見て、上げDRのタイミングに充電スケジュールが合っているか否か、及び、下げDRのタイミングに放電スケジュールが合っているか否かを確認することができる。このため、ユーザが参加したいDRに参加しやすくなる。上記構成によれば、ユーザが適切なタイミングで蓄電装置の充電及び放電を実行しやすくなる。
【0176】
上記実施の形態では、曜日、充電終了時刻、及び目標SOCの指定によって、充電スケジュールが成立する。しかしこれに限られず、充電スケジュールの必須要件は適宜変更可能である。たとえば、日にち、充電開始時刻、及び充電終了時刻の指定によって、指定された日の充電スケジュールが成立するようにしてもよい。
【0177】
第1スケジュール(充電スケジュール、放電スケジュール)と第2スケジュール(DRスケジュール)との表示形態は、図5に示した形態に限られず、適宜変更可能である。たとえば、携帯端末400の表示部420は、日ごとのスケジュールを棒グラフで表示してもよい。また、表示部420は、第2スケジュール(DRスケジュール)に関して、要請される拠出量を表示してもよい。
【0178】
携帯端末400の表示部420は、充電スケジュールと放電スケジュールとのうち一方のみを表示するように構成されてもよい。また、表示部420は、上げDRと下げDRとのうち一方についてのみ、通常DRのスケジュールと経済DRのスケジュールとを区別して表示してもよい。さらに、表示部420が複数種のDR(たとえば、通常DR及び経済DR)のスケジュールを表示することは必須ではなく、1種類のDRのスケジュールのみを表示するように構成されてもよい。
【0179】
電力系統PG(外部電源)は、大規模な交流グリッドに限られず、マイクログリッドであってもよいし、DC(直流)グリッドであってもよい。また、エネルギーマネジメントシステムの構成は、図1に示した構成に限られない。サーバ200は、他のサーバを介してサーバ700,900と通信を行なってもよい。サーバ700,900とサーバ200との間に他のサーバ(たとえば、上位アグリゲータのサーバ)が設けられてもよい。また、サーバ200が車群1と直接的に無線通信を行なってもよい。サーバ500の機能がサーバ200に実装され、サーバ500が割愛されてもよい。上記実施の形態では、オンプレミスサーバ(図1に示したサーバ200及び500)が管理コンピュータとして機能する。しかしこれに限られず、クラウドコンピューティングによってクラウド上にサーバ200及び500の機能(特に、リソース管理に係る機能)が実装されてもよい。管理装置1000は、アグリゲータではなく、他の電気事業者(たとえば、小売電気事業者又はTSO)に帰属してもよい。
【0180】
携帯端末400の機能の少なくとも一部(特に、表示に関する機能)は、車両100(リソース)に搭載された端末(たとえば、HMI81又はNAVI82)に実装されてもよい。こうした形態では、HMI81又はNAVI82が、表示装置(ユーザインターフェース)として機能する。あるいは、携帯端末400とHMI81又はNAVI82とが連携することにより、表示装置として機能してもよい。
【0181】
車両の構成は、前述した構成(図2参照)に限られない。車両は、充放電器の代わりに充電器(充電回路)を備えてもよい。また、車両は、充放電器の代わりに放電器(放電回路)を備えてもよい。車両に搭載された蓄電装置をローカル制御する第1制御装置(たとえば、車両100に搭載されたECU150)は、蓄電装置の充電と放電とのうち一方のみを制御するように構成されてもよい。車両に搭載された蓄電装置をリモート制御する第2制御装置(たとえば、サーバ200のような外部サーバに搭載された制御装置)は、蓄電装置の充電と放電とのうち一方のみを制御するように構成されてもよい。車両とEVSEとの間でやり取りされる電力は、交流電力に限られず、直流電力であってもよい。車載バッテリの充電又は放電のための電力変換回路(たとえば、インバータ)は、車両ではなくEVSEに搭載されてもよい。車両は、車載バッテリから放電される電力をEVSEの代わりに放電コネクタを介して外部電源へ出力してもよい。BEV以外のxEV(PHEV、FCEV、レンジエクステンダーEVなど)が、車両(リソース)として採用されてもよい。
【0182】
車両は非接触充電可能に構成されてもよい。車両はソーラーパネルを備えてもよい。車両は、自動運転可能に構成されてもよいし、飛行機能を備えてもよい。車両は、4輪の乗用車に限られず、バス又はトラックであってもよい。車両は、MaaS(Mobility as a Service)車両であってもよい。MaaS車両は、MaaS事業者が管理する車両である。車両は、無人で走行可能な車両(たとえば、ロボタクシー、無人搬送車(AGV)、又は農業機械)であってもよい。車両は、無人又は1人乗りの小型BEV(たとえば、3輪のBEV、ラストワンマイル用のBEV、又は電動スケータ)であってもよい。
【0183】
蓄電装置を備えるリソースは、自動車以外の移動体(鉄道車両、船、飛行機、ドローン、歩行ロボット、ロボットクリーナ、宇宙探査機等)であってもよい。リソースは、建物(住宅、工場等)内又は屋外で使用される定置式の蓄電装置であってもよい。
【0184】
上記の各種変形例は任意に組み合わせて実施されてもよい。
【0185】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0186】
1 車群、2 EVSE群、11 バッテリ、20 MG、60 インレット、61 充放電器、81 HMI、82 NAVI、83 空調装置、90 通信装置、100 車両、150 ECU、200,500,700,900 サーバ、300 EVSE、400 携帯端末、411 第1取得部、412 第2取得部、420 表示部、431 第1DR区別部、432 第2DR区別部、440 情報管理部、461 変更部、462 切替部、470 送信部、800 発電設備、1000 管理装置、PG 電力系統。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17