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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180087
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】熱交換器
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/20 20060101AFI20231213BHJP
   H01L 23/473 20060101ALI20231213BHJP
【FI】
H05K7/20 N
H01L23/46 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093198
(22)【出願日】2022-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000107538
【氏名又は名称】株式会社UACJ
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】木村 直樹
【テーマコード(参考)】
5E322
5F136
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322AA03
5E322AA07
5F136BA07
5F136CB07
5F136CB08
(57)【要約】
【課題】高い熱交換性能を有する熱交換器を提案する。
【解決手段】熱発生源から発生した熱を熱媒体に伝導させる熱交換器は、ケースと、フィンと、第1整流部と、第2整流部と、を備える。ケースは、内部に熱媒体が流れる流路を形成する。フィンは、熱媒体の流れ方向に沿って広がり、かつ、一端が、ケースにおいて熱発生源からの熱により最も高温となる壁部分である高温部に沿って配置される複数の板状部を有する。第1整流部は、フィンの上流側に配置され、熱媒体が高温部側に偏ってフィンに流入するように熱媒体の流れを制御する。第2整流部は、フィンの下流側に配置され、熱媒体が高温部側に偏ってフィンから流出するように熱媒体の流れを制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱発生源から発生した熱を熱媒体に伝導させる熱交換器であって、
内部に前記熱媒体が流れる流路を形成するケースと、
前記熱媒体の流れ方向に沿って広がり、かつ、一端が、前記ケースにおいて前記熱発生源からの熱により最も高温となる壁部分である高温部に沿って配置される複数の板状部を有するフィンと、
前記フィンの上流側に配置され、前記熱媒体が前記高温部側に偏って前記フィンに流入するように前記熱媒体の流れを制御する第1整流部と、
前記フィンの下流側に配置され、前記熱媒体が前記高温部側に偏って前記フィンから流出するように前記熱媒体の流れを制御する第2整流部と、を備える熱交換器。
【請求項2】
請求項1に記載の熱交換器であって、
前記第1整流部は、前記ケース内部において前記熱媒体の流れ方向と交差する方向に広がって前記熱媒体の流れを制限する板状の部材であって、
前記流路における前記フィンの上流における前記高温部側には、前記第1整流部により前記熱媒体の流れが制限されない流入口が形成される、熱交換器。
【請求項3】
請求項2に記載の熱交換器であって、
前記第1整流部は、前記流入口側の端部に、下流側に向かうにつれて前記高温部側に向かって近づくように前記流れ方向に対して傾斜する傾斜面を有する、熱交換器。
【請求項4】
請求項3に記載の熱交換器であって、
前記傾斜面は、前記流れ方向に対して、10°~50°の角度を有する、熱交換器。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の熱交換器であって、
前記フィンは、コルゲートフィンである、熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、半導体等の熱を発する電子部品を冷却するために熱交換器が用いられている。特許文献1には、熱交換用のフィンと冷媒との熱交換性能を高めるために、ケーシングの底壁にスリットを形成し、冷媒の対流を促進する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-133976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示される発明は、例えば各部位の大きさや運転条件などによっては必ずしも十分な効果を得ることができない場合がある。よって、新たな熱交換性能を高めるための構成が求められている。
【0005】
本開示の目的は、高い熱交換性能を有する熱交換器を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、熱発生源から発生した熱を熱媒体に伝導させる熱交換器であって、ケースと、フィンと、第1整流部と、第2整流部と、を備える。ケースは、内部に熱媒体が流れる流路を形成する。フィンは、熱媒体の流れ方向に沿って広がり、かつ、一端が、ケースにおいて熱発生源からの熱により最も高温となる壁部分である高温部に沿って配置される複数の板状部を有する。第1整流部は、フィンの上流側に配置され、熱媒体が高温部側に偏ってフィンに流入するように熱媒体の流れを制御する。第2整流部は、フィンの下流側に配置され、熱媒体が高温部側に偏ってフィンから流出するように熱媒体の流れを制御する。
このような構成であれば、熱媒体が板状部の間を回るように流れることとなり、その結果、熱媒体による熱交換効率を向上させることができる。
【0007】
上述した熱交換器において、第1整流部は、ケース内部において熱媒体の流れ方向と交差する方向に広がって熱媒体の流れを制限する板状の部材であってもよい。さらに、流路におけるフィンの上流における高温部側には、第1整流部により熱媒体の流れが制限されない流入口が形成されてもよい。このような構成であれば、比較的簡素な構成で熱交換器の熱交換効率を向上させることができる。
【0008】
上述した熱交換器において、第1整流部は、流入口側の端部に、下流側に向かうにつれて高温部側に向かって近づくように流れ方向に対して傾斜する傾斜面を有してもよい。このような構成であれば、熱交換効率をさらに向上させることができる。
【0009】
上述した熱交換器において、傾斜面は、流れ方向に対して、10°~50°の角度を有してもよい。このような構成であれば、熱交換効率をさらに向上させることができる。
上述した熱交換器において、フィンは、コルゲートフィンであってもよい。このような構成であれば、様々な場面で利用される熱交換器に本願の構成を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態の熱交換器の正面図である。
図2】実施形態の熱交換器の斜視図である。
図3図3Aは、シミュレーションのモデルとなる熱交換器の斜視図であり、図3Bは、当該熱交換器の正面図である。
図4】傾斜面を有する第1整流部と第2整流部とを有する試験例1、第1整流部のみを有する参考例1、並びに、第1整流部及び第2整流部を有さない比較例1の温度の計算結果を示すグラフである。
図5図3とは異なるシミュレーションのモデルとなる熱交換器の正面図である。
図6】傾斜面を有さない第1整流部と第2整流部とを有する試験例2、第1整流部のみを有する参考例2、並びに、第1整流部及び第2整流部を有さない比較例1の温度の計算結果を示すグラフである。
図7図7Aは、傾斜面の傾斜角度を変化させた複数の熱交換器に関する、圧力損失に対する温度を示すグラフであり、図7Bは、圧力損失が15000Pa以下の場合の傾斜角度に対する温度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本開示の実施形態を図面と共に説明する。
[1.実施形態]
[1-1.熱交換器の構成]
図1及び図2に示される熱交換器1は、熱発生源3から発生した熱を熱媒体に伝導させる熱交換器である。熱発生源3とは、例えば、半導体を有し、作動中に熱を発生する電子部品である。熱媒体は、例えば液体である。この熱交換器1は、ケース11、フィン13、第1整流部15、及び第2整流部17を含む。
【0012】
ケース11は、内部に熱媒体が流れる流路5を形成する外殻部材である。ケース11は、一例として、金属材料によって形成することができる。熱媒体については図示を省略するが、ケース11内で流れる方向については矢印で示される。ケース11により形成される流路5は、断面が略矩形であり、フィン13が流路断面の大部分に配置される。ケース11の外部には、熱発生源3が配置されている。ケース11において、熱発生源3からの熱により最も高温となる壁部分が、高温部21である。ここでいう高温部21は、ケース11において最も高温となる部分を有する壁部分を意味する。すなわち高温部21は、ケース11における熱発生源3の設けられた位置のみを指すのではなく、熱発生源3の設けられた壁部分を広く指す。図2においては、ケース11のうち高温部21以外の構成について図示を省略する。
【0013】
ケース11の流路5を構成する部分のうち、高温部21と対向する部分を、対向部23とする。以下の説明において、高温部21側、とは、対向部23の側に対して高温部21の側であるという意味である。ケース11の流路5を構成する内壁面のうち、高温部21側の壁面は、少なくともフィン13が配置される部分においては平面形状である。
【0014】
フィン13は、いわゆるコルゲートフィンであって、一例として、金属材料によって形成することができる。フィン13は、複数の板状部31と、隣接する2つの板状部31を連結する複数の連結部33と、を有する。板状部31のそれぞれは、熱媒体の流れ方向に沿って広がる。また、板状部31のそれぞれは、一端が、上述した高温部21に沿って配置される。より具体的には、複数の板状部31は、高温部21と対向部23を結ぶ方向に沿って広がり、また、少なくとも高温部21に近接するように配置される。複数の板状部31は、並列して配置されており、それらの間を熱媒体が流れる。なお熱媒体の流れ方向とは、上流から下流に向かう方向であり、図1においては左から右に向かう方向が流れ方向であり、図2においては高温部21の長さ方向に沿って奥側に向かう方向である。以下の説明において、具体的な方向の説明がある場合を除き、流れ方向とは、上述した熱媒体の流れ方向を指す。
【0015】
板状部31は、平らな板である。なお、この板状部31の具体的な形状は特に限定されず、波状であったり、凹凸が形成されていたりしてもよい。連結部33は、半円筒形の曲がった板状の部材である。なお、隣接する板状部31の端部同士を連結することができれば、連結部33の具体的な構成は特に限定されない。例えば、板状部31に対して直交するように配置される平らな板であってもよい。
【0016】
第1整流部15は、ケース11内部におけるフィン13の上流側であってフィン13と隣接する位置に配置され、上述した流れ方向と交差する方向に広がる板状の部材である。この第1整流部15は、熱媒体が高温部21側に偏ってフィン13に流入するように熱媒体の流れを制御する。ここでいう、流れ方向と交差する方向とは、ケース11における高温部21と対向部23とを結ぶ方向であり、図1においては上下方向である。
【0017】
第1整流部15は、流路5における高温部21側から離れた側、すなわち対向部23の側を閉塞する。また第1整流部15は、高温部21側を閉塞せずに、熱媒体がフィン13に流入する流入口41を形成する。このような流入口41を形成することにより、第1整流部15は、熱媒体の流れを高温部21側に偏らせることができる。別の言い方をすると、フィン13の上流における高温部21側には、第1整流部15により熱媒体の流れが制限されない流入口41が形成される。流入口41は、第1整流部15と高温部21との間の間隔である。
【0018】
第1整流部15は、流入口41側の端部に、下流側に向かうにつれて高温部21側に向かって近づくように流れ方向に対して傾斜する傾斜面51を有する。この傾斜面51は、高温部21側に向かって突出する曲面状である。また傾斜面51は、例えば、流れ方向に対して、10°~50°の角度を有していてもよい。なお、ここでいう角度とは、傾斜面51の下流側端部の角度である。
【0019】
第2整流部17は、フィン13の下流側であってフィン13と隣接する位置に配置される板状の部材である。この第2整流部17は、第1整流部15と同様に、流れ方向と交差する方向に広がる。また第2整流部17は、熱媒体が高温部21側に偏ってフィン13から流出するように熱媒体の流れを制御する。第2整流部17は、流路5における対向部23の側を閉塞する。また第2整流部17は、高温部21側を閉塞せずに、熱媒体がフィン13から流出する流出口43を形成する。第2整流部17の下端の面は、流れ方向に沿った平面である。
【0020】
[1-2.熱媒体の流れ]
図1に示されるように、上流側(図1における左側)からフィン13に向けて流れる熱媒体は、第1整流部15によって流れが制御され、流入口41からフィン13に導入される。すなわち、導入された熱媒体は、フィン13が配置される領域であるフィン領域において、熱発生源3の近傍に集中する。また傾斜面51に沿って流れる熱媒体は下流方向かつ下方向に向かって流れるため、熱媒体をより好適に熱発生源3に近づけることができる。その後、熱媒体の一部は、フィン領域において、熱発生源3の近傍から離れるように流れる。具体的には、高温部21寄りの位置では上流から下流に向けて流れ、第2整流部17に近い位置では上に向かい、対向部23よりの位置では下流から上流に向けて流れ、第1整流部15に近い位置では下に向かうように回転する。ここでいう、フィン領域とは、複数の板状部31の間、及び、並び方向(図1においては紙面と直交する方向)に関して両端の板状部31と流路5の内壁面との間、を意味する。また熱媒体は、流出口43を通ってフィン13の下流に流出する。
このように、熱媒体がフィン領域において上述したような流れとなる結果、熱交換器の熱伝導の効率が向上し、熱発生源3から発生する熱を効率よく排熱することができる。
【0021】
[1-3.排熱効果の確認]
コンピュータを用いたシミュレーションにより、本実施形態の熱交換器の性能を検証した。
【0022】
(i)試験例1
シミュレーションのモデルとして図3A,3Bに示す熱交換器を想定した。このモデルは、フィン13として2枚の板状部31を有し、上流には第1整流部15が配置され、下流には第2整流部17が配置される。
【0023】
シミュレーションの条件は、次のように設定した。
フィン高さ:9mm
フィン間隔:0.57mm
フィン長さ:30mm
フィンの素材:純アルミ A1050
フィンの厚さ:0.28mm
流入口高さ(L1):0.6mm
流出口高さ(L2):0.6mm
傾斜面の角度(θ):30°
熱媒体の特性:LLC(不凍液)55%の特性に準ずる
熱媒体の流速:0.182m/s
熱発生源の発熱量:5.345W
【0024】
試験例1では、図3A,3Bに示される構成の温度分布を計算した。また、比較例1として、第1整流部15及び第2整流部17の両方を有さない構成の場合の温度分布を計算した。また参考例1として、第1整流部15のみを有し、第2整流部17を有さない場合の温度分布を計算した。
【0025】
図4のグラフにおいて、縦軸に示される温度ΔTは、熱交換器において最も高温となった部分の温度であり、具体的には高温部21における熱発生源3と接触する部分の温度である。以下では、上述した部分の温度を、単に温度と記載する。図4に示されるように、試験例1は、比較例1、及び参考例1と比較して、大きく温度が下がった。参考例1の場合も比較例1と比べると温度は下がったが、試験例1の方が大きく温度が下がった。
【0026】
(ii)試験例2
上述した試験例1のモデルから、第1整流部15の形状を変更した。具体的には、試験例2では、図5に示されるように、第1整流部15aが傾斜面51を有さず、第2整流部17と同様に下端が流れ方向に沿って平行な面であるものとして計算した。
【0027】
また、参考例2として、試験例2と同様の第1整流部15aを有し、第2整流部17を有さない場合の温度分布を計算した。
図6に示されるように、試験例2は、比較例1、及び参考例2と比較して、大きく温度が下がった。参考例2の場合も比較例1と比べると温度は下がったが、試験例2の方が大きく温度が下がった。
【0028】
(iii)傾斜面の角度を変更した場合の結果
試験例1のモデルから傾斜面51の角度を変更し、温度分布の計算をした。温度の結果を図7Aに示す。グラフにおける圧力損失は、圧力損失=[流入口での圧力]-[流出口での圧力]として求められた値である。なお、流出口の圧力を0Paとしているため、実質的には流入口の圧力となる。
【0029】
図7Aに示されるように、傾斜面の角度が10°~50°の場合に、温度を十分に低減できた。なお傾斜面の角度が0°であっても、第1整流部及び第2整流部がない場合と比較して十分に温度を低減できた。圧力損失が10000Pa程度の範囲では、傾斜面の角度が10°~50°のいずれの範囲においても、傾斜面の角度が0°の場合と同程度以上に温度を低減できた。
【0030】
また、図7Aに示される結果に基づいて求められる、圧力損失が15000Paを超えない範囲での角度依存性を図7Bに示す。図7Bに示されるように、10°~30°の範囲で良好に温度を低減できた。また、特に20°~30°の範囲で良好に温度を低減できた。
【0031】
[1-4.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)熱交換器1において、第1整流部15は、フィン13の上流側に配置され、熱媒体が高温部21側に偏ってフィン13に流入するように熱媒体の流れを制御する。また第2整流部17は、フィン13の下流側に配置され、熱媒体が高温部21側に偏ってフィン13から流出するように熱媒体の流れを制御する。そのため、熱媒体が板状部31の間を回るように流れることとなり、その結果、熱媒体による熱交換効率を向上させることができる。
【0032】
(1b)第1整流部15は、ケース11内部において熱媒体の流れ方向と交差する方向に広がって熱媒体の流れを制限する板状の部材である。さらに、流路5におけるフィン13の上流における高温部21側には、第1整流部15により熱媒体の流れが制限されない流入口41が形成される。したがって、熱交換器1は、比較的簡素な構成で熱交換器1の熱交換効率を向上させることができる。
【0033】
(1c)第1整流部15は、流入口41側の端部に、下流側に向かうにつれて高温部21側に向かって近づくように流れ方向に対して傾斜する傾斜面51を有している。傾斜面51によって、熱交換効率をさらに向上させることができる。なお、傾斜面51が流れ方向に対して、10°~50°の角度を有しているため、熱交換効率をさらに向上させることができる。
【0034】
[2.その他の実施形態]
以上本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
【0035】
(2A)熱交換器1の具体的な形態は特に限定されない。例えば、図2では4つの板状部31を備えるフィン13を例示したが、板状部31の数が特に限定されず、より多くの板状部31を有するフィンを用いてもよい。その場合、ケース11により形成される流路5は、板状部31の並び方向に長さを有する断面形状であってもよい。すなわち、ケース11が全体として平たい形状であってもよい。
【0036】
また、熱発生源3として電子部品を例示したが、熱発生源3はこれに限定されず、様々な熱発生源に対して本開示の熱交換器1を利用できる。例えば、暖房用熱交換器に利用してもよい。
【0037】
(2B)上記実施形態では、フィン13はコルゲートフィンである構成を例示したが、コルゲートフィン以外のフィンであってもよい。
(2C)上記実施形態では、第1整流部15及び第2整流部17として、板状の部材を例示した。しかしながら、熱媒体が高温部側からフィンに流入し、高温部側から流出するように熱媒体の流れを制御することができれば、板状の部材以外によって第1整流部及び第2整流部を構成してもよい。例えば、第1整流部及び第2整流部としてブロック状の部材を用いてもよい。また第1整流部及び第2整流部は、複数の部材から構成されていてもよい。また、流入口41及び流出口43以外の位置からもフィンに対して熱媒体が流入及び流出するように構成されていてもよい。すなわち、熱媒体の大部分が高温部側から流入及び流出することで、フィンの間において図1に示すような向きで回転する流れが生じる構成であればよい。また第1整流部は、傾斜面を有していてもよいし、有していなくてもよい。
【0038】
(2D)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
【符号の説明】
【0039】
1…熱交換器、3…熱発生源、5…流路、11…ケース、13…フィン、15,15a…第1整流部、17…第2整流部、21…高温部、23…対向部、31…板状部、33…連結部、41…流入口、43…流出口、51…傾斜面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7