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特開2023-180089情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180089
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231213BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093201
(22)【出願日】2022-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】522228791
【氏名又は名称】日本製錬触媒工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】522228805
【氏名又は名称】ヅィグー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】岡本 幸三
(72)【発明者】
【氏名】本多 英晴
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】ネットワークビジネスにおける会員に、紹介によって下位者を増やし、自身が上位者になろうとする動機を与える情報処理方法を提供する
【解決手段】本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、登録された会員を、第1ツリー構造を構成する多段階のレベルが備える枠に配置する方法において、上位レベルの枠に配置されている会員の紹介を受けて新たに登録された会員を、前記第1ツリー構造の最下位レベルが備える前記枠に配置し、前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第1ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員にインセンティブを付与する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
登録された会員を、第1ツリー構造を構成する多段階のレベルが備える枠に配置する方法において、
上位レベルの枠に配置されている会員の紹介を受けて新たに登録された会員を、前記第1ツリー構造の最下位レベルが備える前記枠に配置し、
前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第1ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員にインセンティブを付与する
情報処理方法。
【請求項2】
前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第1ツリー構造の最上位から2番目のレベルが備える前記枠をそれぞれ最上位レベルとする、複数の新たな前記第1ツリー構造に分割する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
分割後に、分割前の前記最下位レベルよりも下位のレベルを設け、
分割前の前記第1ツリー構造が備える前記枠に配置されていた会員の紹介を受けて新たに登録された会員を、分割後の前記第1ツリー構造の前記最下位レベルが備える前記枠に配置する
請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記第1ツリー構造の前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第1ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員を、分割後の前記第1ツリー構造の前記最下位レベルが備える前記枠に配置する
請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記第1ツリー構造の前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第1ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員を第2ツリー構造の最下位レベルが備える前記枠に配置する
請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記第1ツリー構造の前記最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員を、該会員を紹介した会員が登録されている前記第2ツリー構造の前記最下位レベルが備える前記枠に配置する
請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記第2ツリー構造の前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第2ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員にインセンティブを付与する
請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記第2ツリー構造の前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第2ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員を前記第1ツリー構造の前記最下位レベルが備える前記枠に配置する
請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項9】
各前記会員が紹介した前記会員の数に基づいて、前記第1ツリー構造に配置されている前記会員を再配置する
請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記会員に、前記会員によって紹介された会員の状態に応じたランクを付与し、
複数の前記紹介された会員のランクと紹介した前記会員のランクが同じになった場合、紹介した前記会員のランクをアップグレードする
請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記会員に対し、前記会員の前記ランクに応じたインセンティブを付与する
請求項10に記載の情報処理方法。
【請求項12】
登録された会員を、第1ツリー構造を構成する多段階のレベルが備える枠に配置する処理をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
上位レベルの枠に配置されている会員の紹介を受けて新たに登録された会員を、前記第1ツリー構造の最下位レベルが備える前記枠に配置し、
前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第1ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員にインセンティブを付与する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項13】
登録された会員を、第1ツリー構造を構成する多段階のレベルが備える枠に配置する処理を行う処理部を備える情報処理装置において、
前記処理部は、
上位レベルの枠に配置されている会員の紹介を受けて新たに登録された会員を、前記第1ツリー構造の最下位レベルが備える前記枠に配置し、
前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第1ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員にインセンティブを付与する
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークビジネスを構成するシステムにおいて、種々の収益分配方法が提案されている。例えば、特許文献1には、ネットワークビジネスにおけるツリー構造の下位者である会員が一定の条件を満たした場合に、該会員が最上位者となるように再配置し、再配置後のツリー構造に基づいて収益を会員にフィードバックする会員管理サービスの提供方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許5795812号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術は、下位者である会員がツリー構造の最上位に再配置される可能性があるため、新規会員加入における心理的抵抗が少ないものである。一方、もとのツリー構造において最上位である会員に対して、下位者である会員が最上位に再配置される際における利点がない。このため、紹介によって下位者を増やし、自身が上位者になろうとする動機を会員に与えることが困難である。
【0005】
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、ネットワークビジネスにおける会員に、紹介によって下位者を増やし、自身が上位者になろうとする動機を与える情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、登録された会員を、第1ツリー構造を構成する多段階のレベルが備える枠に配置する方法において、上位レベルの枠に配置されている会員の紹介を受けて新たに登録された会員を、前記第1ツリー構造の最下位レベルが備える前記枠に配置し、前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第1ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員にインセンティブを付与する。
【0007】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第1ツリー構造の最上位から2番目のレベルが備える前記枠をそれぞれ最上位レベルとする、複数の新たな前記第1ツリー構造に分割する。
【0008】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、分割後に、分割前の前記最下位レベルよりも下位のレベルを設け、分割前の前記第1ツリー構造が備える前記枠に配置されていた会員の紹介を受けて新たに登録された会員を、分割後の前記第1ツリー構造の前記最下位レベルが備える前記枠に配置する。
【0009】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、前記第1ツリー構造の前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第1ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員を、分割後の前記第1ツリー構造の前記最下位レベルが備える前記枠に配置する。
【0010】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、前記第1ツリー構造の前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第1ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員を第2ツリー構造の最下位レベルが備える前記枠に配置する。
【0011】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、前記第1ツリー構造の前記最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員を、該会員を紹介した会員が登録されている前記第2ツリー構造の前記最下位レベルが備える前記枠に配置する。
【0012】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、前記第2ツリー構造の前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第2ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員にインセンティブを付与する。
【0013】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、前記第2ツリー構造の前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第2ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員を前記第1ツリー構造の前記最下位レベルが備える前記枠に配置する。
【0014】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、各前記会員が紹介した前記会員の数に基づいて、前記第1ツリー構造に配置されている前記会員を再配置する。
【0015】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、前記会員に、前記会員によって紹介された会員の状態に応じたランクを付与し、複数の前記紹介された会員のランクと紹介した前記会員のランクが同じになった場合、紹介した前記会員のランクをアップグレードする。
【0016】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、前記会員に対し、前記会員の前記ランクに応じたインセンティブを付与する。
【0017】
本開示の一実施形態に係るプログラムは、登録された会員を、第1ツリー構造を構成する多段階のレベルが備える枠に配置する処理をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、上位レベルの枠に配置されている会員の紹介を受けて新たに登録された会員を、前記第1ツリー構造の最下位レベルが備える前記枠に配置し、前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第1ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員にインセンティブを付与する。
【0018】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、登録された会員を、第1ツリー構造を構成する多段階のレベルが備える枠に配置する処理を行う処理部を備える情報処理装置において、前記処理部は、上位レベルの枠に配置されている会員の紹介を受けて新たに登録された会員を、前記第1ツリー構造の最下位レベルが備える前記枠に配置し、前記最下位レベルが備える全ての前記枠に会員が配置された場合、前記第1ツリー構造の最上位レベルが備える前記枠に配置されている会員にインセンティブを付与する。
【発明の効果】
【0019】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法にあっては、ネットワークビジネスにおける会員に、紹介によって下位者を増やし、自身が上位者になろうとする動機を与えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】会員管理システムの構成例を示す説明図である。
図2】情報処理装置の構成例を示す説明図である。
図3】会員情報テーブルの一例を示す説明図である。
図4】第1ツリー構造の一例を示す説明図である。
図5】分割後の第1ツリー構造の一例を示す説明図である。
図6】分割後の会員情報テーブルの一例を示す説明図である。
図7】インセンティブテーブルの一例を示す説明図である。
図8】実施形態1に係る情報処理装置の処理部による処理を説明するフローチャートである。
図9】実施形態1の変更例に係る分割後の第1ツリー構造の一例を示す説明図である。
図10】第2ツリー構造の一例を示す説明図である。
図11】実施形態2に係る会員情報テーブルの一例を示す説明図である。
図12】分割後の第2ツリー構造の一例を示す説明図である。
図13】実施形態2に係る情報処理装置の処理部による処理を説明するフローチャートである。
図14】実施形態3に係る会員情報テーブルの一例を示す説明図である。
図15】配置順の入れ替えを説明する模式図である。
図16】第1ツリー構造における再配置に関する説明図である。
図17】実施形態3に係る分割後の会員情報テーブルの一例を示す説明図である。
図18】実施形態4に係る更新前の会員情報テーブルの一例を示す説明図である。
図19】実施形態4に係る更新後の会員情報テーブルの一例を示す説明図である。
図20】実施形態4に係る情報処理装置の処理部による処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(実施形態1)
以下、実施形態1に係る本発明について図面を用いて説明する。図1は、会員管理システムの構成例を示す説明図、図2は情報処理装置の構成例を示す説明図である。会員管理システムSは、情報処理装置1と、会員端末2(1)~2(n)とを有する。会員端末2(n)は、会員Unが所有する端末である。なお、以下の説明においては、会員端末2(1)~2(n)を単に会員端末2、会員U1から会員Unを単に会員Uとも称して説明する。情報処理装置1と会員端末2は、ネットワークNを介して通信を行う。
【0022】
情報処理装置1は、例えばサーバコンピュータ、またはパーソナルコンピュータであり、処理部11と、記憶部12と、通信部13とを備える。処理部11は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等により構成されており、記憶部12に予め記憶されたプログラムP(プログラム製品)及びデータベースを読み出して実行することにより、種々の制御処理、演算処理等を行う。なお情報処理装置1の外部にデータベースサーバ等を設け、該データベースサーバ等からデータベースを読み出してもよい。また、情報処理装置1は、複数のサーバ装置またはコンピュータによりその機能が実現されるものであってもよい。また、情報処理装置1は、ブロックチェーン上のノードに対応するものでもよい。
【0023】
情報処理装置1の記憶部12には、例えば、揮発性メモリ及び不揮発性メモリである。記憶部12には、プログラムP、ツリー構造データ121、会員情報テーブル122、及びインセンティブテーブル123が記憶されている。なお、プログラムPは、コンピュータが読み取り可能に記憶した記憶媒体12aを用いて情報処理装置1に提供されてもよい。記憶媒体12aは、例えば可搬型メモリである。可搬型メモリの例として、CD-ROM、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SDカード、マイクロSDカード又はコンパクトフラッシュメモリ(登録商標)等が挙げられる。記憶媒体12aが可搬型メモリである場合、処理部11の処理素子は、図示しない読取装置を用いて記憶媒体12aからプログラムPを読み取ってもよい。読み取ったプログラムPは記憶部12に書き込まれる。更に、プログラムPは、通信部13が外部装置と通信することによって、情報処理装置1に提供されてもよい。ツリー構造データ121は、後述する各ツリー構造を示すデータである。会員情報テーブル122及びインセンティブテーブル123の詳細については後述する。
【0024】
通信部13は、有線又は無線により会員端末2と通信するための通信モジュールまたは通信インターフェイスであり、例えば広域無線通信モジュールである。処理部11は、通信部13を介し、例えばインターネットなどの外部のネットワークNを通じて、会員端末2と通信を行う。処理部11は、会員端末2に入力された会員の情報を、通信部13を通じて取得する。
【0025】
会員端末2は、例えば、会員が所有するスマートフォン、タブレット型端末、またはパーソナルコンピュータなどである。会員端末2は、会員に関する情報の入力を受け付け、情報処理装置1に送信する。情報を入力した会員は、ツリー構造に配置される会員として登録される。また、会員端末2は、情報処理装置1に後述するツリー構造またはインセンティブに関する情報を取得し、表示することが可能である。
【0026】
図3は、会員情報テーブルの一例を示す説明図である。会員情報テーブル122には、登録された会員に関する情報が記憶されている。会員情報テーブル122の管理項目(フィールド)は、例えば、会員番号フィールドと、紹介会員フィールドと、ツリー構造フィールドと、枠フィールドと、を含む。会員番号フィールドには、登録された会員の会員番号が格納される。以下、会員番号がUnである会員を会員Unと称する。紹介会員フィールドには、会員Unが紹介して登録された会員の会員番号が格納される。会員Unは二人の新規会員を紹介することが可能であるため、会員情報テーブル122は2つの紹介会員フィールドを備える。なお、会員Unがまだ新たな会員を紹介していない場合には、紹介会員フィールドに値は入れられない。ツリー構造フィールドには、会員Unが配置されるツリー構造が格納される。枠フィールドには、会員Unが配置される枠の番号が格納される。処理部11は、会員端末2から新規の会員Uの登録要求を取得した場合、新規の会員Uを紹介した会員Uの会員番号も同時に取得し、紹介した会員Uの会員番号に基づいて、紹介会員フィールドに新規の会員Uの会員番号が格納される会員Uを特定する。また、ツリー構造フィールド及び枠フィールドに格納される値は、後述するツリー構造の分割があった場合に更新される。
【0027】
図4は、第1ツリー構造の一例を示す説明図である。第1ツリー構造T1aは、登録された会員が最初に配置されるツリー構造である。第1ツリー構造T1aは、4つのレベルを備える。本実施形態において、最上位のレベルは第1レベルであり、最下位のレベルは第4レベルである。なお、第1ツリー構造T1aは、2、3または5以上のレベルを備えるものであってもよい。各レベルは、会員が配置される枠Faを備える。第1レベルは1つの枠Faを備え、一つ下位のレベルになるにつれて、備える枠Faの個数は2倍ずつ増加する。即ち、第nレベルは、2^(n―1)個の枠Faを備える。枠Faには、最上位レベルが備えるものから順に番号が割り振られており、本実施形態においては、第1レベルは枠Fa1を備え、第2レベルは枠Fa2、F3を備え、第3レベルは枠Fa4~Fa7を備え、第4レベルは枠Fa8~Fa15を備える。
【0028】
第1ツリー構造T1aにおいては、会員Unは枠Fanに配置されるものする。会員Uが新たな会員Uを紹介すると、紹介された会員Uは、紹介した会員Uの1つ下のレベルが備える枠のうち、ツリー構造の直下に位置する枠Faに配置される。すなわち、本実施形態においては、枠Fa1に配置された会員U1が紹介して登録された会員は枠Fa2及び枠Fa3に配置され、枠Fa2に配置された会員U2が紹介して登録された会員は枠Fa4及び枠Fa5に配置される。なお、会員が3人以上の紹介をした場合、紹介された会員を2つ以上下のレベルが備える枠Faに配置してもよい。例えば、会員U1が2人(会員U2及び会員U3)を紹介したのち、会員U2が1人(会員U4)のみを紹介後、会員U2が2人目を紹介するより先に会員U1が3人目の紹介を行った場合、会員U1が3人目に紹介した会員は枠Fa5に配置される。
【0029】
このようにして、第1ツリー構造T1aの各枠に会員Uが配置され、枠Fa1~Fa15すべてに会員が配置されると、処理部11は、枠Fa1に配置されている会員U1にインセンティブを付与する。該インセンティブは、会員Uに対する意識向上のための刺激策であり、ポイント、景品、割引券、商品券または仮想通貨(暗号資産)等を含む。以下では、インセンティブの一例としてポイントを用いる例を説明するが、他の種類のインセンティブにも同様に適用される。会員Uに付与されたインセンティブは、後述するインセンティブテーブル123に登録される。また、処理部11は、インセンティブが付与された会員Unの会員端末2(n)に、インセンティブが付与された旨の通知を行ってもよい。この場合、通知を受信した会員端末2(n)は、インセンティブに関する情報を表示する。
【0030】
図5は、分割後の第1ツリー構造の一例を示す説明図、図6は分割後の会員情報テーブルの一例を示す説明図である。処理部11は、第1ツリー構造T1aの全ての枠Faに会員が配置されると、枠Fa1を除外した上で第1ツリー構造T1aを分割し、第2レベルが備える枠Fa(枠Fa2及びFa3)それぞれを最上位レベルとする、新たな第1ツリー構造T1b及びT1cを作成する。すなわち、第1ツリー構造T1aを第1ツリー構造T1bとT1cに分割する。分割後の第1ツリー構造T1bの最下位レベル(第4レベル)には枠Fa16~Fa23が設けられ、第1ツリー構造T1cの最下位レベル(第4レベル)には、枠Fa24~Fa31が設けられる。新たに設けられた枠Fa16~Fa31には、第1ツリー構造T1aと同様に、上位レベルの枠Faに配置された会員の紹介によって登録された会員が配置される。本例においては、図6に示すように、会員U1が第1ツリー構造T1から除外されたので、会員U1のツリー構造フィールド及び枠フィールドは空値になる。会員U1以外の会員Uのツリー構造フィールドは、分割後に配置されたツリー構造(第1ツリー構造T1bまたは第1ツリー構造T1c)に更新される。
【0031】
分割後の第1ツリー構造T1bの最下位レベルが備える枠Fa(枠Fa16~Fa23)全てに会員が配置されると、上述の例と同様に再び分割が行われる。すなわち、枠Fa2に配置されている会員U2にインセンティブが付与され、枠Fa2を除外した上で枠Fa4及び枠Fa5をそれぞれ最上位とする新たな第1ツリー構造T1を作成する。分割後の第1ツリー構造T1cにおいても同様である。
【0032】
図7は、インセンティブテーブルの一例を示す説明図である。情報処理装置1の処理部11は、第1ツリー構造T1の分割が行われた場合、インセンティブテーブル123の管理項目(フィールド)は、例えば、会員番号フィールドと、インセンティブフィールドと、付与日フィールドとを含む。会員番号フィールドには、インセンティブが付与された会員Uの会員番号が格納される。インセンティブフィールドには、会員Uに付与されたインセンティブのポイントが格納される。付与日フィールドには、会員Uにインセンティブが付与された日にちが格納される。図7に示す例においてはインセンティブとなるポイントの値は一定であるが、これに限られない。例えば、処理部11は、会員Uが最上位レベルに配置されてから、第1ツリー構造の分割が行われるまでの日数に基づいて、付与するポイントの値を変動させてもよい。なお、記憶部12は、各会員に付与されたインセンティブとなるポイントの合計値を記憶してもよい。
【0033】
図8は、実施形態1に係る情報処理装置の処理部による処理を説明するフローチャートである。処理部11は、会員端末2から、登録される会員Uの情報を取得する(S1)。処理部11は、S1において登録された会員Uを第1ツリー構造T1が備える枠に配置する(S2)。処理部11は、登録された会員Uの情報と、会員が配置された第1ツリー構造T1と枠Faに関する情報を会員情報テーブル122に記憶する(S3)。処理部11は、第1ツリー構造T1の備える枠Faすべてに会員Uが配置されたか否かを判定する(S4)。枠Faすべてに会員Uが配置されていない場合(S4:NO)、処理部11は、処理をS1に戻す。枠Faすべてに会員Uが配置された場合(S4:YES)、処理部11は、第1ツリー構造T1の最上位レベルの枠Faに配置されている会員Uにインセンティブを付与する(S5)。処理部11は、第1ツリー構造T1を二つの新たな第1ツリー構造T1に分割し(S6)、会員情報テーブル122を更新する(S7)。処理部11は、処理をS1に戻し、新たに作成された分割後の第1ツリー構造T1について同様の処理を繰り返す。
【0034】
なお、分割時に除外された枠Faに配置されている会員は、分割後の第1ツリー構造T1が備える枠Faに再配置されてもよい。図9は、実施形態1の変更例に係る分割後の第1ツリー構造の一例を示す説明図である。第1ツリー構造T1aの分割時に除外された第1枠に配置されていた会員U1は、第1ツリー構造T1bの最下位レベルが備える枠Faに再配置される。本実施形態においては、会員U1は枠Fa16に配置されるが、第1ツリー構造T1bの最下位レベルが備えるどの枠Faに配置されてもよい。なお、会員U1は、第1ツリー構造T1bの最下位レベルが備える枠Faに配置されてもよい。また、第1ツリー構造の分割時から一定期間経過しても第1ツリー構造T1bまたはT1cの最下位レベルが備える枠Faすべてに会員が配置されていない場合、処理部11は、会員U1を分割後の第1ツリー構造T1bまたはT1cの最下位レベルが備える枠Faに配置してもよい。
【0035】
以上の処理によれば、どの会員も、紹介する新規会員の人数を増やすほどに、自身が最上位レベルになり、その後インセンティブが付与されるまでの時間が短縮されるので、会員に自身が上位者になろうとする動機を与えることが可能である。なお、第1ツリー構造T1において、枠Faの個数は、一つ下のレベルになるにつれて、3以上の整数倍ずつ増えてもよい。この場合、会員情報テーブル122は、枠Faの増える倍率と同数の紹介会員フィールドを備える。
【0036】
(実施形態2)
以下、実施形態2に係る本発明について図面を用いて説明する。実施形態2に係る構成の内、実施形態1と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施形態2に係る処理部11は、第2ツリー構造T2が備える枠Faに会員Uを配置する。第2ツリー構造T2は、第1ツリー構造T1が分割される際に除外される枠Faに配置された会員Uが配置されるツリー構造である。
【0037】
図10は、第2ツリー構造の一例を示す説明図、図11は、実施形態2に係る会員情報テーブルの一例を示す説明図である。第2ツリー構造T2は、第1ツリー構造T1と同様に、第1レベル~第4レベルの4つのレベルを備える。また、各レベルは、第1ツリー構造T1の各レベルと同様に、枠Fbを備える。枠Fbには、最上位レベルが備えるものから順に番号が割り振られており、本実施形態においては、最初に作成される第2ツリー構造T2aの第1レベルは枠Fb1を備え、第2レベルは枠Fb2、Fb3を備え、第3レベルは枠Fb4~Fb7を備え、第4レベルは枠Fb8~Fb15を備える。なお、本実施形態においては、第2ツリー構造T2は第1ツリー構造T1と同様であるが、備えるレベルの数、または一つのレベルが備える枠の数などが第2ツリー構造と異なってもよい。
【0038】
第2ツリー構造T2の枠Fbには、第1ツリー構造T1aの分割時に除外される枠Faに配置されていた会員Uが、第1レベルの枠Fb1から下位のレベルの枠Fbに、順に配置される。会員Uが除外された場合、処理部11は、図11に示す会員情報テーブル122を参照し、除外された会員Uを紹介した会員Uを特定する。処理部11は、第2ツリー構造T2において、会員Uを、該会員Uを紹介した会員Uと同じ第2ツリー構造T2の枠Fbに配置する。なお、紹介した会員Uが配置される枠Fbよりも下位レベルの枠Fbに配置されるとは限られず、第2ツリー構造T2の、まだ会員Uが配置されていない枠Fbのうち、最も番号が若い枠Fbに配置される。図10に示す例では、会員U1が枠Fb9に配置された後に、第1ツリー構造T1bが分割されて分割後の第1ツリー構造T1bの枠Fa2が除外された場合、会員U2は、会員U1が配置される第2ツリー構造T2の会員Uが配置されていない枠Fbのうち、番号が一番若い枠Fb(枠Fb13)に配置される。
【0039】
本例においては、図11に示すように、会員U2は、会員U2を紹介した会員U1と同じ第2ツリー構造T2に配置される。なお、図11に示す第1ツリー構造T1d及び第1ツリー構造T1eは、会員U2が第2ツリー構造T2に配置される際、第1ツリー構造T1bの分割によって作成された第1ツリー構造T1である。
【0040】
このようにして、第2ツリー構造T2の各枠に会員が配置され、枠Fb1~Fb15すべてに会員が配置されると、処理部11は、枠Fb1に配置されている会員にインセンティブを付与する。
【0041】
図12は、分割後の第2ツリー構造の一例を示す説明図である。処理部11は、第2ツリー構造T2aの全ての枠に会員Uが配置された場合、最上位レベルの枠Fbを除外した上で分割し、分割後の第2ツリー構造T2b及び分割後の第2ツリー構造T2cを作成する。第2ツリー構造T2bにおいては、枠Fb2が最上位レベルとなり、分割後の第2ツリー構造T2cにおいては、枠Fb3が最上位レベルとなる。また、第2ツリー構造T2bの最下位レベル(第4レベル)には枠Fb16~Fb23が設けられ、分割後の第2ツリー構造T2bの最下位レベル(第4レベル)にはFb24~Fb31が設けられる。各分割後の第2ツリー構造T2の最下位レベルが備える枠Fbには、第2ツリー構造T2aと同様に、第1ツリー構造T1の分割時に除外される枠Faに配置されていた会員Uが配置される。
【0042】
第2ツリー構造T2bの最下位レベルが備える枠Fb(枠Fb16~Fb23)全てに会員が配置されると、上述の例と同様に再び分割が行われる。すなわち、処理部11は、枠Fb2に配置されている会員U2にインセンティブが付与され、枠Fa2を除外した上で枠Fb4及び枠Fb5をそれぞれ最上位とする新たな第2ツリー構造T2を作成する。第2ツリー構造T2cにおいても同様である。
【0043】
図13は、実施形態2に係る情報処理装置の処理部による処理を説明するフローチャートである。処理部11は、第1ツリー構造または分割後の第1ツリー構造の分割時に除外された会員Uを第2ツリー構造T2の枠Fbに配置する(S11)。処理部11は、第2ツリー構造T2の枠Fbすべてに会員Uが配置されたか否かを判定する(S12)枠Fbすべてに会員Uが配置されていない場合(S12:NO)、処理部11は、処理をS11に戻す。枠Fbすべてに会員Uが配置された場合(S12:YES)、処理部11は、第2ツリー構造T2の最上位レベルの枠Fbに配置されている会員Uにインセンティブを付与する(S13)。処理部11は、第2ツリー構造T2を二つの新たな第2ツリー構造T2に分割し(S14)、会員情報テーブル122を更新する(S15)。処理部11は、処理をS16に戻し、新たに作成された分割後の第2ツリー構造T2について同様の処理を繰り返す。
【0044】
以上の処理よれば、会員Uが第1ツリー構造T1から除外された後も、分割後の第1ツリー構造に配置される会員Uが増え、第1ツリー構造T1から除外されて第2ツリー構造T2に配置される会員が増えると、自身にインセンティブを付与される時間が短縮される。これにより、会員Uに対し、第1ツリー構造T1から除外後においても新たに会員Uを紹介する動機づけを行うことが可能である。また、自身が紹介した会員Uによる新たな会員Uの紹介を援助する動機づけを行うことも可能である。なお、第2ツリー構造T2の分割時に除外された枠Fbに配置されている会員Uは、第1ツリー構造T1が備える枠Faに再配置されてもよい(図9参照)。また、第1ツリー構造T1の分割時に除外された枠Faに配置されている会員は、第1ツリー構造T1が備える枠Faに再配置されると同時に、第2ツリー構造T2が備える枠Fbに配置されてもよい。
【0045】
(実施形態3)
以下、実施形態3に係る本発明について図面を用いて説明する。実施形態3に係る構成の内、実施形態1と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施形態3に係る情報処理装置1の処理部11は、第1ツリー構造または分割後の第1ツリー構造の分割時に、各会員Uの紹介した新規会員数に基づいて、分割後の第1ツリー構造T1の枠Faへの会員Uの配置順を入れ替える。
【0046】
図14は、実施形態3に係る会員情報テーブルの一例を示す説明図である。実施形態3に係る会員情報テーブル122は、直接紹介人数フィールドを含む。実施形態3においては、下位レベルの会員Uが2人の新規の会員Uを紹介するより前に、同じ第1ツリー構造T1に配置される上位レベルの会員Uが3人以上の新規の会員Uを紹介した場合、3人目以降は、紹介した新規の会員Uの人数が2人未満である下位レベルの会員Uの紹介として会員情報テーブル122に格納される。なお、会員Uが自身で行う新規の会員Uの紹介を直接紹介とし、上位レベルの会員Uによって行われる新規の会員Uの紹介を間接紹介とする。実施形態3に係る会員情報テーブル122の紹介会員フィールドにおいては、間接紹介によって登録される会員は、()が付されて格納される。図14に示す例においては、会員U5は会員U10のみしか紹介できておらず、会員U11は会員U1によって間接紹介され、枠Fa11に配置された会員Uである。そのため、会員U11は、会員U5を代理して会員U1により間接紹介された会員Uとなり、会員U5の紹介会員フィールドに(U11)と格納される。なお、会員U1の直接紹介による会員Uは、会員U2及び会員U3であるので、会員U1の直接紹介フィールドに格納される値は2人である。直接紹介人数フィールドには、会員Uが直接紹介を行った新規の会員Uの人数が格納される。なお、会員情報テーブル122は、直接紹介人数フィールドに代えて、または加えて総紹介人数フィールドを備えてもよい。この場合、総紹介人数フィールドには、各会員Uが直接紹介及び間接紹介を行った人数の合計(総紹介人数)が格納され、総紹介人数に基づいて会員Uの配置順が入れ替えられる。本例においては、会員U1の総紹介人数フィールドに格納される値は3人である。
【0047】
図15は、配置順の入れ替えを説明する模式図である。情報処理装置1の処理部11は、第1ツリー構造T1を分割する際、会員情報テーブル122に基づいて、分割後の第1ツリー構造における会員Uを枠Faに再配置する。図15においては、図14に示す会員情報テーブル122に基づいて、第1ツリー構造T1aを第1ツリー構造T1b及びT1cに分割する例を示す。なお、図15においては、左側が上位レベル、右側が下位レベルを示す。図15に示すように、処理部11は、会員情報テーブル122の直接紹介人数フィールドに格納されている人数に基づき、会員Uを第1ツリー構造T1に配置する順番を入れ替える。なお、複数の会員Uの直接紹介人数が同じである場合は、会員番号が小さい会員Uから順に配置される。第1ツリー構造T1が分割される前(再配置前)においては、会員Uは、会員番号の昇順に配置されている。第1ツリー構造T1が分割されると、直接紹介人数が2人である会員U9は、直接紹介人数が1人である会員U5よりも上位に再配置される。また、直接紹介人数が1人である会員U10は、直接紹介人数が0人である会員U8よりも上位に再配置される。
【0048】
図16は、第1ツリー構造における再配置に関する説明図である。本例において、処理部11は、会員Uを、図15に示す再配置後の順に、枠Faに再配置する。本例においては、会員U5の直接紹介人数が1人であり、会員U9の直接紹介人数が2人であるため、会員U9が枠Fa5に再配置される。また、会員U5及び会員U10の直接紹介人数は1人であるため、会員U5は枠Fa8に、会員U10は枠Fa9に再配置される。会員U8は直接紹介人数が0人であるため、枠Fa10に再配置される。なお、再配置される会員Uによって紹介された会員Uは、会員Uの再配置がないとしたときに配置される枠Faと同じ枠Faに配置される。つまり、会員U18は枠Fa18に、会員U19は枠Fa19に、会員U20は枠Fa20に配置される。
【0049】
図17は、実施形態3に係る分割後の会員情報テーブルの一例を示す説明図である。処理部11は、第1ツリー構造t1の分割が行われ、会員Uが再配置されると、会員情報テーブル122を更新する。本例においては、会員U5の枠フィールドに格納される枠番号はFa8に、会員U8の枠フィールドに格納される枠番号はFa10に、会員U9の枠フィールドに格納される枠番号はFa5に、会員U10の枠フィールドに格納される枠番号はFa9に更新される。
【0050】
以上の処理によれば、どの会員も、紹介する新規会員の人数を増やすほどに、自身が最上位レベルになり、その後インセンティブが付与されるまでの時間が短縮されるので、会員により多くの新規会員を紹介する動機を与えることが可能である。
【0051】
(実施形態4)
以下、実施形態4に係る本発明について図面を用いて説明する。実施形態4に係る構成の内、実施形態1と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施形態4に係る情報処理装置1の処理部11は、会員Uに、会員Uによって紹介された会員Uの状態に応じたランクを付与し、該ランクに応じて、会員Uにインセンティブを付与する。
【0052】
図18は、実施形態4に係る更新前の会員情報テーブルの一例を示す説明図、図19は実施形態4に係る更新後の会員情報テーブルの一例を示す説明図である。実施形態4に係る会員情報テーブル122は、ランクフィールドを含む。ランクフィールドには、各会員Uに付与されるランクが格納される。会員Uが第1ツリー構造T1に配置されており、まだ第1ツリー構造の分割時に除外されていない場合、該会員Uに付与されるランクは0である。会員Uが第1ツリー構造T1の最上位レベルに配置されている際に該第1ツリー構造T1の分割が起こり、第1ツリー構造から除外された場合、該会員Uに付与されるランクは1である。会員Uに紹介された二人の会員Uがランク1になった場合、紹介した会員Uに付与されるランクは2である。同様に、紹介された二人の会員Uが紹介した会員Uと同じランクになった場合、紹介した会員Uのランクは1つ上がって更新(アップグレード)される。処理部11は、会員Uのランクが上がる際に、該ランクに応じたインセンティブを付与する。該インセンティブはランクが高くなるほど高い割合で付与される。
【0053】
以下、会員Uに付与されるランクについて、図18及び図19に基づきより具体的に説明する。更新前の会員情報テーブル122においては、会員U1及び会員U2のランクは1、会員U3~U7のランクは0である。すなわち、会員U1が最上位レベルであった第1ツリー構造T1aと、会員U2が最上位レベルであった第1ツリー構造T1bにおいて分割が行われた状態である。この状態において、会員U3が最上位レベルである第1ツリー構造T1cにおいて分割が行われ、会員U3が除外されると、会員U3のランクは1となる。会員U1によって紹介された会員U2及び会員U3のランクが1となり、会員U1のランクと同じになるので会員U1のランクは2に更新される。
【0054】
図20は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による処理を説明するフローチャートである。処理部11は、例えば、第1ツリー構造T1の分割が行われると、以下の処理を開始する。処理部11は、第1ツリー構造T1から除外された会員Uのランクを会員情報テーブル122から読み出し、ランクの値を1だけインクリメイトして更新する(S21)。処理部11は、ランクが更新された会員Uにインセンティブを付与する(S22)。処理部11は、ランクが更新された会員U(更新会員)と、更新会員を紹介した会員U(紹介元会員)と、紹介元会員が更新会員の他に紹介した会員U(他方会員)がすべて同じランクであるか否かを判定する(S23)。更新会員、紹介元会員、及び他方会員がすべて同じランクである場合(S23:YES)、処理部11は、紹介元会員の会員情報テーブル122から読み出し、ランクの値を1だけインクリメイトして更新する(S24)。処理部11は、紹介元会員にインセンティブを付与して(S25)、処理をS23に戻す。なお、処理がS23に戻る際、インセンティブが付与された紹介元会員が更新会員となり、処理が続行される。更新会員、紹介元会員、及び他方会員がすべて同じランクでない場合(S23:NO)、処理部11は処理を終了する。
【0055】
以上の処理によれば、会員Uが第1ツリー構造T1から除外された後も、第1ツリー構造T1が分割されるほどに、自身に付与されるインセンティブが増える。これにより、会員Uに対し、第1ツリー構造T1から除外後においても新たに会員Uを紹介する動機づけを行うことが可能である。また、自身が紹介した会員Uによる新たな会員Uの紹介を援助する動機づけを行うことも可能である。
【0056】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。各実施例にて記載されている技術的特徴は互いに組み合わせることができ、本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。また、特許請求の範囲に記載した独立請求項及び従属請求項は、引用形式に関わらず全てのあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。マルチクレームを少なくとも一つ引用するマルチクレーム(マルチマルチクレーム)を記載する形式を用いて記載しても良い。
【符号の説明】
【0057】
1 情報処理装置
2 会員端末
11 処理部
12 記憶部
12a 記憶媒体
13 通信部
121 ツリー構造データ
122 会員情報テーブル
F 枠
N ネットワーク
P プログラム
S 会員管理システム
T1 第1ツリー構造
T2 第2ツリー構造
U 会員
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
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