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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180150
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】漁獲物オークションシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/08 20120101AFI20231213BHJP
   G06Q 50/02 20120101ALI20231213BHJP
【FI】
G06Q30/08
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093294
(22)【出願日】2022-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】522228997
【氏名又は名称】株式会社蔵欧
(74)【代理人】
【識別番号】110002882
【氏名又は名称】弁理士法人白浜国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】川上 徹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB73
5L049CC01
(57)【要約】
【課題】出品者及び遠隔地点の購入者共に最適な価格の漁獲物を非常に鮮度が高いままで漁師が簡単に配送させる。
【解決手段】漁獲物オークションシステムである。そして、出品者に係る携帯端末からのアクセスにより漁獲物情報を入力させる漁獲物情報入力画面を送信して入力させ、返信された漁獲物情報を記憶部に記憶する漁獲物情報入力部122と、漁獲物情報に基づき漁獲物のオークションのスタート価格を予測する漁獲物取引価格予測部123と、漁獲物取引価格予測部が予測したオークションのスタート価格と、漁獲物情報とを組みとした漁獲物オークション画面を購入者に係る携帯端末に送信する漁獲物オークション画面提供部124と、開始時間から終了時間の一定時間経過後に落札者を決定し、落札情報を前記出品者に係る携帯端末に対して送信する落札者決定部125とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出品者に係る携帯端末と、漁獲物取引サービスサイトと、購入者に係る携帯端末とを通信ネットワークで接続した漁獲物オークションシステムであって、
前記漁獲物取引サービスサイトのサーバは、
前記出品者に係る携帯端末からのアクセスにより漁獲物情報を入力させる漁獲物情報入力画面を送信して入力させ、返信された漁獲物情報を記憶部に記憶する漁獲物情報入力部と、
前記漁獲物情報に基づき漁獲物のオークションのスタート価格を予測する漁獲物取引価格予測部と、
前記漁獲物取引価格予測部が予測したオークションのスタート価格と、前記漁獲物情報とを組みとした漁獲物オークション画面を前記購入者に係る携帯端末に送信する漁獲物オークション画面提供部と、
開始時間から終了時間の一定時間経過後に落札者を決定し、落札情報を前記出品者に係る携帯端末に対して送信する落札者決定部と、を有することを特徴とする漁獲物オークションシステム。
【請求項2】
前記漁獲物情報入力部は、
前記漁獲物情報入力画面に、前記漁獲物の画像とサイズ、及び重量を入力させる入力画面を含ませて送信する手段を有することを特徴とする請求項1記載の漁獲物オークションシステム。
【請求項3】
前記漁獲物オークション画面提供部は、
前記漁獲物情報をサムネイル化する手段と、
サムネイル化した前記漁獲物情報毎に、この漁獲物の種類、産地、年月日時刻の過去の国内及び海外の漁獲物取引情報に基づいてオークションのスタート価格を予測させる手段とを有することを特徴とする請求項2記載の漁獲物オークションシステム。
【請求項4】
前記漁獲物オークション画面提供部は、
前記漁獲物情報に含まれているメッセージを、入札する前記購入者の国の言語に変換する手段を有することを特徴とする請求項3記載の漁獲物オークションシステム。
【請求項5】
前記漁獲物はARカメラで撮像した画像で画面に表示することを特徴とする請求項2記載の漁獲物オークションシステム。
【請求項6】
前記漁獲物取引サービスサイトのサーバは、前記出品者に係る携帯端末に漁獲物を前記落札者に配達するための集荷情報を入力するための画面を送信する集荷情報入力画面提供部を有することを特徴とする請求項1記載の漁獲物オークションシステム。
【請求項7】
前記漁獲物は氷温ジェルアイス又はハイブリッドアイスを投入し発送する指示をすることを特徴とする請求項6記載の漁獲物オークションシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、漁獲物オークションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今は、物流の進歩が著しくなり、漁獲物(例えば、海産物等)でも、直ぐにクライアントに届くようになってきている。
【0003】
また、海産物市場とクライアント(例えば、料理店)とは遠距離にあることが多く、料理店が海産物を仕入れに行くには朝早く出て海産物市場に買い出しに行かないといけないこともある。
【0004】
例えば、特許文献1(特開2020―170277)の競りシステムは、競り参加者、配送者及びプラットフォームよりなり、漁船からの捕獲した魚の画像情報を受け取って、競り参加者に送って、競り参加者からの金額を受け取って落札者を決定するシステムである。
【0005】
一方、特許文献2(特開2018―014016)の釣魚の直配システムは、釣り人のスマートフォンから釣魚の写真画像と、釣り場位置と、魚種等をサーバが受け取って、これらの情報に価格等を付加して、クライアントに送信することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2020―170277号公報
【特許文献2】特開2018―014016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、海産物(魚等)の種類、大きさ、産地が分かったとしても、その落札価格については容易に推定できない。
【0008】
また、海産物(魚等)の写真画像をクライアントが受けとって落札したとしても、実際に到着した海産物(魚等)の鮮度が写真画像と相違している場合もある。
【0009】
特に高級魚といわれるものは、一本釣り又は定置網での特に大きな魚であり、かつ鮮度がよいもの、手に入りにくいものであり高価なものである。
【0010】
そして、昨今は日本の魚は海外でも人気がある。しかし、海外は遠方であり、輸出手続きなどが複雑であるから、鮮度を保った状態で海外の料理人等に届けるのは難しい。
【0011】
本発明は以上の課題を鑑みてなされたものであり、出品者及び遠隔地点の購入者共に適正な価格の漁獲物を非常に鮮度が高いままで簡単に配送させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様として、出品者に係る携帯端末と、漁獲物取引サービスサイトと、購入者に係る携帯端末とを通信ネットワークで接続した漁獲物オークションシステムであって、前記漁獲物取引サービスサイトのサーバは、前記出品者に係る携帯端末からのアクセスにより漁獲物情報を入力させる漁獲物情報入力画面を送信して入力させ、返信された漁獲物情報を記憶部に記憶する漁獲物情報入力部と、前記漁獲物情報に基づき漁獲物のオークションのスタート価格を予測する漁獲物取引価格予測部と、前記漁獲物取引価格予測部が予測したオークションのスタート価格と、前記漁獲物情報とを組みとした漁獲物オークション画面を前記購入者に係る携帯端末に送信する漁獲物オークション画面提供部と、開始時間から終了時間の一定時間経過後に落札者を決定し、落札情報を前記出品者に係る携帯端末に対して送信する落札者決定部と、を有することを特徴とする。
【0013】
第2の態様として、前記漁獲物情報入力部は、前記漁獲物情報入力画面に、前記漁獲物の画像とサイズ、及び重量を入力させる入力画面を含ませて送信する手段を有することを特徴としてもよい。
【0014】
第3の態様として、前記漁獲物オークション画面提供部は、前記漁獲物情報をサムネイル化する手段と、サムネイル化した前記漁獲物情報毎に、この漁獲物の種類、産地、年月日時刻の過去の国内及び海外の漁獲物取引情報に基づいてオークションのスタート価格を予測させる手段とを有することを特徴としてもよい。
【0015】
第4の態様として、前記漁獲物オークション画面提供部は、前記漁獲物情報に含まれているメッセージを、入札する前記購入者の国の言語に変換する手段を有することを特徴としてもよい。
【0016】
第5の態様として、前記漁獲物はARカメラで撮像した画像で画面に表示することを特徴としてもよい。
【0017】
第6の態様として、前記漁獲物取引サービスサイトのサーバは、前記出品者に係る携帯端末に漁獲物を前記落札者に配達するための集荷情報を入力するための画面を送信する集荷情報入力画面提供部を有することを特徴としてもよい。
【0018】
第7の態様として、前記漁獲物は氷温ジェルアイス又はハイブリッドアイスを投入し発送する指示をすることを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0019】
以上のように本発明によれば、漁獲者及び遠隔地点の購入者共に適正な価格の漁獲物を非常に鮮度が高いままで簡単に購入者に配送させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】漁獲物オークションシステムの全体構成図である。
図2】漁獲物オークションシステムの登録構成図である。
図3】漁獲物オークションシステムの動作を説明するフローチャートである。
図4】漁獲物オークションのメイン画面を説明する説明図である。
図5】出品事業者登録画面を説明する説明図である。
図6】漁獲の予定を報知する画面を説明する説明図である。
図7】漁獲物オークション出品基本画面を説明する説明図である。
図8】漁獲物オークション管理者画面を説明する説明図である。
図9】漁獲物オークション管理者画面構成図を説明する説明図である。
図10】購入者登録画面を説明する説明図である。
図11】(a)は出品開始を説明する説明図、(b)は出品開始した後における漁獲物のサイズと重量を入力する操作を説明する説明図である。
図12】出品開始を説明する説明図である。
図13】漁獲物の分析を説明する説明図である。
図14】漁獲物オークションの動作を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。
【0022】
以下に示す実施の形態は、発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示したものであって、本発明の技術的思想は、下記のものに特定されるものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において、種々の変更を加えることができる。特に、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0023】
本実施の形態は、購入者は、国内の消費者、店舗でもよいが、海外の例えば料理店の担当者(シェフ、仕入れ担当等)として説明する。また、漁獲物はあわび、かき、うに、魚等の海産物でもよいが、魚として説明する。
【0024】
図1に示すように、漁獲者が携帯するスマートフォン10(携帯端末)と、購入者(例えば、海外の飲食店担当者等)が携帯するスマートフォン12(携帯端末)と、漁獲物取引サービスサイト100と、決済サイト50と、漁協同組合サーバ20と、配達業者サーバ30とを通信ネットワーク60(インターネット)で接続した漁獲物オークションシステム1である。
【0025】
前述の漁獲物取引サービスサイト100は、サーバ110と、オークションシステム120と記憶部127等を備えている。
【0026】
オークションシステム120は、漁獲物情報入力部122と、漁獲物取引価格予測部123と、漁獲物オークション画面提供部124と、落札者決定部125と、集荷情報入力画面提供部126とのプログラムをRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、CPU(Central Processing Unit)で実行するコンピュータである。
【0027】
記憶部127には、出品業者登録ページに必要な情報が記憶されている。例えば、漁業従事者名、電話番号、登録漁業組合名、船舶写真、漁船及び加工施設の認定番号、船舶免許、船舶登録証、港湾登録証、仕掛登録免許等の有資格番号の漁師情報が記憶されている。
【0028】
また、法人の場合は、法人名、代表者名、法人の場合:法人番号、納税証明書(市税、地方税、消費税)、法人登記簿、代金振込先銀行等が漁師情報として記憶されている。
【0029】
なお、個人の場合は、個人事業主登録番号、各納税証明書、代金振込先銀行、漁業経歴登録取扱魚種、漁獲方法(釣り、延縄、底引き等)、販売契約(オークション・買取販売)などが漁師情報として記憶されている。
【0030】
また、魚の種類毎に過去のオークション価格情報が記憶されている。オークション価格情報は、産地、釣り上げ年月日時刻、漁師名、魚種、価格、国名等である。
【0031】
さらに、購入者の情報が記憶されている。例えば、ID、パスワード、国名、氏名、電話番号、口座情報、住所、過去の購入情報等が記憶されている。
【0032】
漁獲物情報入力部122は、少なくとも、船上の出品者(漁師等)のスマートフォン10からのアクセスで漁獲物を撮影させる漁獲物撮影画面を送信して撮影させ、撮影した画像と共に返信された漁獲物情報(年月日時刻、産地(緯度経度)、船名、漁師名、種類、サイズ、重さ、撮影写真、・・)を順次、記憶部127に記憶する。漁獲物はAR(Augmented Reality:拡張現実)カメラで撮像した画像で画面に表示される。
【0033】
漁獲物取引価格予測部123は、少なくとも、漁獲物情報を受信する毎に、この漁獲物(魚等)の種類、産地、年月日時刻の過去の国内及び海外の漁獲物取引情報に基づいてオークションのスタート価格を予測(AI(artificial intelligence:人工知能)を利用)する。例えば、過去のオークションの落札価格を教師データ及び漁獲物情報を入力データとして機械学習を行い学習モデルを生成する。そして、落札価格から一定値少ない価格をスタート価格とする。なお、今回、落札された場合は落札価格に基づき前述の機械学習を行うことにより順次正確な学習モデルに更新される。
【0034】
漁獲物オークション画面提供部124は、少なくとも、漁獲物取引価格予測部123が予測したオークションのスタート価格と、漁獲物情報とを組みとした漁獲物オークション画面を海外の担当者のスマートフォン12(購入者の携帯端末)に送信する。
【0035】
落札者決定部125は、開始時間から終了時間の一定時間経過後に落札者を決定し、落札情報を前記出品者に係る携帯端末10に対して送信する。漁獲物取引価格予測部123からの落札者情報(落札者名、住所、国名、決済金額、年月日時刻、)の受信に伴って、出品者(漁師等)のスマートフォン10は決済金額と、国名と、氷温ジェルアイスの投入メッセージとを含む漁獲物配達指示情報を落札者決定部125に送信する。氷温ジェルアイスとは1つ1つの氷が直径0.1~0.5ミリ程度の細かい球状で、温度は-1℃~-2℃。最新技術で作られた、氷温の温度帯をピッタリと保つことができるシャーベット状の氷である。これにより、急速冷却-魚芯まで短時間で氷温帯に下げることができる。驚きの鮮度保持でサーバが6日間も刺身で食べられる。うまみの増加-新鮮なまま氷温熟成がすすみうま味が増す。海水を用いて塩水製氷装置を使って作成するのでコストを抑えることができ、塩分濃度を自由自在に調整できるので使いやすくなる。
【0036】
集荷情報入力画面提供部126は、出品者(漁師等)のスマートフォン(携帯端末)10に漁獲物(魚等)をオークションの落札者に配達するための集荷情報、到着港情報、国名、住所、電話番号、届け日、種類等を入力するための画面を送信する。これらの情報を入力することにより配達業者サーバ30に送信され配達が行われる。なお、落札情報は常に漁協同組合サーバ20に送信される。
【0037】
図2は、漁獲物オークションシステムの登録構成図である。
【0038】
オークションシステム120は、オークション管理者画面190を管理する。オークション管理者画面190は管理者が使用する画面である。また、出品者(出品事業者等)別初期登録ページ130を出品者に係る携帯端末10に表示する。出品者(出品事業者等)別初期登録ページ130は登録の際に初めに表示される画面である。ここで、登録が完了すると出品事業者別ログイン画面140が表示可能となる。そして、各事業者出品サイト150へ漁獲物の情報を登録可能となる。
【0039】
一方、購入業者個別初期画面160を購入者に係る携帯端末12に表示する。購入業者個別初期画面160は登録の際に初めに表示される画面である。登録が完了すると購入者ログイン画面170が表示可能となる。そして、業者別購入画面180へのアクセスを行い漁獲物を購入することが可能となる。
【0040】
図3は漁獲物オークションシステム1の動作を説明するフローチャートである。
【0041】
初めに、ステップS10では、会員の登録を行う。ここでは、出品者に係る携帯端末10から会員になることを希望する旨を送信する。また、購入者に係る携帯端末12から会員になることを希望する旨を送信する。会員になるには所定の情報とオークション管理者の審査が必要である。会員登録されると記憶部127に所定の情報が記憶される。
【0042】
ステップS12では、出品者が漁のスケジュールを記憶部127に登録する。出品者別情報登録ページ(漁船と漁獲スケジュール登録)は、10日単位にて漁獲スケジュールの登録をする。複数の漁船の場合も各漁船ごとにスケジュールの登録、水揚げ港への帰港予定を登録する。また、出品スケジュールの登録(予定商品)をする。発送できる国を表記(USA、EU、ASIA)する。
【0043】
ステップS14では、スケジュールに沿って漁獲物(海産物等)を獲る。
【0044】
ステップS16では、漁獲物(海産物等)のオークションに出品するか否かを判断する。出品すると判断した場合に処理はステップS18に進む。出品しないと判断した場合に処理は終了する。
【0045】
ステップS18では、漁獲物(海産物等)のオークションを実行する。漁獲物取引価格予測部123は、少なくとも、漁獲物情報を受信する毎に、この漁獲物(魚等)の種類、産地、年月日時刻の過去の国内及び海外の漁獲物取引情報に基づいてオークションのスタート価格を予測(AI(artificial intelligence:人工知能)を利用)する。例えば、過去のオークションの落札価格を教師データ及び漁獲物情報を入力データとして機械学習を行い学習モデルを生成する。そして、落札価格から一定値少ない価格をスタート価格とする。なお、今回、落札された場合は落札価格に基づき前述の機械学習を行うことにより順次正確な学習モデルに更新される。
【0046】
ステップS20では、落札が決定したか否かを判断する。落札が決まったと判断した場合に処理はステップS22に進む。落札がされなかった場合に処理は終了する。
【0047】
ステップS22では、漁獲物(海産物等)を氷温ジェルアイス又はハイブリッドアイスで冷凍する。
【0048】
ステップS24では、配送する。漁獲物取引サービスサイト100のサーバの集荷情報入力画面提供部126は、出品者に係る携帯端末10に漁獲物を落札者に配達するための集荷情報を入力するための画面を送信する。これらの情報を入力することにより配達業者サーバ30に送信され配達が行われる。
【0049】
ステップS26では、電子決済を行う。すなわち、購入者に係る携帯端末12から出品者の金融機関の決済サイト50に対し落札価格の金額の振り込みを行う。
【0050】
図4は漁獲物オークションのメイン画面を説明する説明図である。
【0051】
漁獲物オークションの購入者の携帯端末12のメイン画面には、漁獲物(魚等)の種類、産地を表示する。メインの写真と、価格を表示する。コンテンツ4は、詳細(産地、サイズ、等)を表示する。コンテンツ1~3は、他のオークション画面を表示する。また、決済方法と必要事項を表示する。
【0052】
図5は出品事業者登録画面を説明する説明図である。以下の情報を入力してID及びパスワードを取得する。
【0053】
出品業者登録として入力に必要な情報は、漁業従事者登録、登録漁業組合、船舶写真、HACCP導入済の場合、漁船及び加工施設の認定番号、船舶免許、船舶登録証、港湾登録証、仕掛登録免許等の有資格番号の登録、法人の場合:法人名、代表者名、法人の場合:法人番号、納税証明書(市税、地方税、消費税)、法人登記簿、代金振込先銀行、個人の場合、個人事業主登録番号、各納税証明書、代金振込先銀行、漁業経歴登録:取扱魚種、漁獲方法(釣り、延縄、底引き等)、代表者または担当者:氏名、連絡先、(電話番号・メール・写真)、住所、(自宅・加工場・漁船)衛星電話の番号等の登録、個人情報取扱、販売契約(オークション・買取販売)等である。
【0054】
図6は漁獲の予定を報知する画面を説明する説明図である。
【0055】
出品者別情報登録ページ(漁船と漁獲スケジュール登録)は、10日単位にて漁獲スケジュールの登録をする。複数の漁船の場合も各漁船ごとにスケジュールの登録、水揚げ港への帰港予定を登録する。また、出品スケジュールの登録(予定商品)をする。発送できる国を表記(USA、EU、ASIA)する。
【0056】
図7は漁獲物オークション出品基本画面を説明する説明図である。
【0057】
各事業者出品サイトとして、オークション登録業者IDとパスワードの入力画面を含む。商品写真(AR画像にてこちらの指示する角度と枚数)、商品詳細、コンディション、大きさ、重量、産地(軽度緯度)水揚げ港、出品開始と終了時刻の入力、開始金額と最低落札希望額がある商品については、両方金額の入力、落札後の発送日数の登録とハイブリッドアイスの可否(必要な場合は、有料)。ハイブリッドアイスは、不凍液とも言われていた23.5%の高濃度塩水をドラム型の製氷機でマイナス65度の物質にぶつけて生み出す新しい冷凍技術である。しかも使うのは塩と水と電気だけである。空冷装置やアルコールを冷媒に使う従来の冷凍技術より製造コストが格段に安く済む。
【0058】
図8は漁獲物オークション管理者画面を説明する説明図である。
【0059】
漁獲物オークション管理者は出品事業者の登録、削除、審査(書類等確認)をする。購入事業の登録、削除、審査(書類等確認)をする。また、決済管理(出品者への送金、購入事業者からの入金)、漁獲スケジュールの確認、購入事業者へオークション開催スケジュールのメール一斉配信、漁獲スケジュールからのオークション開催予定のメール一斉配信、輸出書類の確認、フォワーダーとの連携、輸送物(船・飛行機・車両)トラッキング情報、問い合わせ(チャット形式とメール)にて対応、出品事業者別ログインIDとパスワード作成・管理、購入事業者別ログインIDとパスワード作成・管理等をする。
【0060】
図9は漁獲物オークション管理者画面構成図を説明する説明図である。
【0061】
登録及び決済管理、スケジュール管理及びメール配信管理、輸出及びトラッキング管理、ID及びパスワード、問い合わせ管理の各画面を含む。これらの画面が一括して表示される。登録及び決済管理は、出品者登録等、購入者登録等、決済管理等を含む。スケジュール管理及びメール配信管理は、送信スケジュール、オークションスケジュール、漁獲別スケジュール等を含む。輸出及びトラッキング管理は、成約一覧、配送会社、輸出証明等を含む。ID及びパスワード、問い合わせ管理は、メール問い合わせ自動応答、出品者ID再発行、購入者ID再発行を含む。
【0062】
図10は購入者登録画面を説明する説明図である。
【0063】
購入業者登録はページに必要な情報初期設定(業者登録)をする。法人登録、法人の場合:法人名、代表者名、法人の場合:法人番号、法人登記簿、決済方法、事業経歴書(魚介類の取扱、輸出(日本から自国)等、購入したい魚介類、販売先等の情報(開示できる場合)、個人情報取扱、販売契約(オークション購人)、購人事業者別ログイン画面。ログインIDとパスワード作成(各業者)ログインIDとパスワード管理を行う。
【0064】
上述のように、本実施の形態の漁獲物オークションシステム1は、漁師はスマートフォン10(出品者に係る携帯端末)又は海外の担当者は、担当者スマートフォン12(購買者に係る携帯端末)を用いて会員登録を行う。会員登録はログインパスワード、漁師名、電話番号、漁協名、船名、一本釣り、底引き等の種類等を漁獲物取引サービスサイト100に登録することでアプリ登録ができる。
【0065】
そして、このアプリの操作に伴って、出品者(漁師等)の携帯端末(スマートフォン等)10には図11(a)に示すボタン画面が表示される。
【0066】
図11(a)に示すように、写真ページ部と、魚種名入力部と、産地入力部と、漁港入力部と、水揚げ日入力部と、鮮度入力部と、商品説明入力部、その他入力部と、商品明細入力部等よりなる。
【0067】
写真ページ部は、複数の写真画像(サムネイル)が表示されるエリアを有している。
【0068】
また、その他入力部は、沿岸で取れたかを入力するボタン、巻き上げかを入力するボタン、養殖かを入力するボタン、活魚かを入力するボタン、氷締めかを入力するボタン、神経絞めかを入力するボタン、ケース売りかを入力するボタン、Kg売りを入力するボタン等よりなる。さらに、商品明細入力部は、サイズボタン、重量ボタン等よりなる。
【0069】
図11(b)はサイズボタン、重量ボタンが選択された場合に表示される画面の一例である。例えば、出品者のスマートフォン10がサイズボタンを選択した場合は、漁獲物情報入力部122が選択された魚の写真をサイズ計測処理に渡して、サイズを計測させてその結果を表示させる。また、重量が選択された場合は、漁獲物オークション画面提供部124が選択された魚の写真を重量計測処理(AI)に渡して、重量を計測させてその結果を表示させる。
【0070】
なお、漁獲者(漁師等)の携帯端末12には、図12に示すように、カメラ撮影結果表示エリアが表示され、漁師はカメラボタンの押下でこのカメラ撮影結果表示エリアに撮像した魚の写真が表示される。
【0071】
次に、漁獲物取引価格予測部123について説明する。上述のように、漁獲物取引価格予測部123は、漁獲物写真情報(種類、年月日時刻、産地(緯度経度)、・・)を受信する毎に、この魚の種類、産地、年月日時刻の過去の国内及び海外の漁獲物取引情報に基づいて一定時刻あたり(10分間:スタート時刻、エンド時刻)のオークションのスタート価格を予測(AI)する。
【0072】
そして、漁獲物オークション画面提供部124は、漁獲物取引価格予測部123が予測したオークションのスタート価格と、漁獲物写真情報とを組みとした漁獲物オークション画面を海外の購入者(担当者等)スマートフォン12(消費者端末)に送信する。
【0073】
図13は漁師又は消費者に提供される画面例であり、スタート価格等が表示されている。
【0074】
また、図14にはオークション画面を海外の購入者への画面の一例を示しており、その購入者の言語で訳された画面も表示させている。
【0075】
そして、落札者決定部125がこの落札に伴って、落札者情報(落札者名、住所、国名、決済金額、年月日時刻、)を漁師のスマートフォン10に対して決済金額と、国名と、氷温ジェルアイス又はハイブリッドアイスの投入メッセージとを含む漁獲物配達指示情報を送信する。
【0076】
この情報を見た漁師は、直ちに箱に魚を入れてハイブリットアイス(登録商標)又は氷温ジェルアイスを投入する。
【0077】
ハイブリットアイス(登録商標)は、不凍液と言われていた高濃度塩水を瞬間凍結させることができる。製氷機で生成(-21℃~-1℃)される。従って、消費者が海外の遠方であっても鮮度を落とすことなく、船上で釣り上げられた状態のままで配達することができる。氷温ジェルアイスとは1つ1つの氷が直径0.1~0.5ミリ程度の細かい球状で、温度は-1℃~-2℃。最新技術で作られた、氷温の温度帯をピッタリと保つことができるシャーベット状の氷である。これにより、急速冷却-魚芯まで短時間で氷温帯に下げることができる。驚きの鮮度保持でサーバが6日間も刺身で食べられる。うまみの増加-新鮮なまま氷温熟成がすすみうま味が増す。海水を用いて塩水製氷装置を使って作成するのでコストを抑えることができ、塩分濃度を自由自在に調整できるので使いやすくなる。
【0078】
そして、集荷情報入力画面提供部126は漁師のスマートフォン10に魚を落札者に配達するための集荷情報、到着港情報、住所、漁師電話番号、配達先情報、国名、住所、電話番号、届け日、種類等を入力するための画面を送信する。
【0079】
この集荷情報は、配達業者サーバ30に送信されて、配送業者は船が着く港にきて配達することになる。このとき、すでに輸送にかかわる書類は自動作成して渡される。従って、漁師は簡単に海外の購入者に鮮度がよい魚をすぐに送ることができる。すなわち、漁師が採った魚を撮影させ、撮影した画像から魚のサイズと、重量を割り出し、オークションへアップロードし、落札予定価格、一発落札価格を設定し、落札後、電子決済したときに、氷温よりも低い氷温ジェルアイス(登録商標)、ハイブリットアイスで箱積めして、遠方に配送手配している。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明の漁獲物オークションシステムは、漁獲物のオークションに利用することが可能である。
【符号の説明】
【0081】
1 漁獲物オークションシステム
10 出品者に係る携帯端末
12 購入者に係る携帯端末
20 漁協同組合サーバ
30 配達業者サーバ
50 決済サイト
60 ネットワーク
100 漁獲物取引サービスサイト
110 サーバ
120 オークションシステム
122 漁獲物情報入力部
123 漁獲物取引価格予測部
124 漁獲物オークションシ画面提供部
125 落札者決定部
126 集荷情報入力画面提供部
127 記憶部

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