(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180152
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】サーバおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20231213BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093302
(22)【出願日】2022-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大熊 裕美子
(72)【発明者】
【氏名】角田 真結子
(72)【発明者】
【氏名】小宮山 光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】本発明が解決しようとする課題は、紙クーポンの利便性を向上させることが可能なサーバおよびプログラムを提供することである。
【解決手段】実施形態のサーバは、クーポンの内容を示すクーポン情報をクーポンの種類を特定するクーポン特定情報別に記憶するクーポンファイルと、携帯端末によって撮像された紙クーポンに係る前記クーポン特定情報を前記携帯端末から取得するコード取得部と、取得した前記クーポン特定情報および当該クーポン特定情報に対応する前記クーポン情報に基づいて、当該クーポン特定情報で特定されるデジタルクーポンのデジタルクーポン画像情報を作成する作成部と、作成した前記デジタルクーポン情報を前記携帯端末に送信する送信部と、を備える。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クーポンの内容を示すクーポン情報をクーポンの種類を特定するクーポン特定情報別に記憶するクーポンファイルと、
携帯端末によって撮像された紙クーポンに係る前記クーポン特定情報を前記携帯端末から取得するコード取得部と、
取得した前記クーポン特定情報および当該クーポン特定情報に対応する前記クーポン情報に基づいて、当該クーポン特定情報で特定されるデジタルクーポンのデジタルクーポン画像情報を作成する作成部と、
作成した前記デジタルクーポン画像情報を前記携帯端末に送信する送信部と、
を備えるサーバ。
【請求項2】
前記コード取得部は、配布された前記紙クーポンを個別に特定する個体識別情報を前記クーポン特定情報と同時に取得し、
前記作成部は、取得した前記個体識別情報を含む、デジタルクーポンが個別に特定される前記デジタルクーポン画像情報を作成する、
請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記作成部が前記デジタルクーポン画像情報を作成した場合に、当該デジタルクーポンに対応する前記紙クーポンの使用を不可にする紙クーポン使用不可部、をさらに備えた、
請求項2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記デジタルクーポンが使用された場合に、当該デジタルクーポンの使用を不可にするデジタルクーポン使用不可部、をさらに備えた、
請求項3に記載のサーバ。
【請求項5】
前記紙クーポンおよび前記デジタルクーポンのいずれか一方が使用された場合に、当該一方に係る前記個体識別情報で特定される前記紙クーポンおよび前記デジタルクーポンの使用を不可にするクーポン使用不可部、をさらに備えた、
請求項2に記載のサーバ。
【請求項6】
クーポンの内容を示すクーポン情報をクーポンの種類を特定するクーポン特定情報別に記憶するクーポンファイルを備えたサーバとしてのコンピュータを、
携帯端末によって撮像された紙クーポンに係る前記クーポン特定情報を前記携帯端末から取得するコード取得部と、
取得した前記クーポン特定情報および当該クーポン特定情報に対応する前記クーポン情報に基づいて、当該クーポン特定情報で特定されるデジタルクーポンのデジタルクーポン画像情報を作成する作成部と、
作成した前記デジタルクーポン画像情報を前記携帯端末に送信する送信部と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、サーバおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、量販店等の店舗において、商品の売上促進を図るために顧客にクーポンを配布することがある。クーポンは、例えば商品の会計時にレシート用紙に印字して紙クーポンとして配布される。またクーポンは、例えばネットワークを介して電子的なクーポンであるデジタルクーポンとして、メール等に添付して携帯端末等に配信される。
【0003】
ところで、紙クーポンは、店員に提示して適用するため、持参し忘れた場合に利用できないという不便さがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、紙クーポンの利便性を向上させることが可能なサーバおよびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のサーバは、クーポンの内容を示すクーポン情報をクーポンの種類を特定するクーポン特定情報別に記憶するクーポンファイルと、携帯端末によって撮像された紙クーポンに係る前記クーポン特定情報を前記携帯端末から取得するコード取得部と、取得した前記クーポン特定情報および当該クーポン特定情報に対応する前記クーポン情報に基づいて、当該クーポン特定情報で特定されるデジタルクーポンのデジタルクーポン画像情報を作成する作成部と、作成した前記デジタルクーポン情報を前記携帯端末に送信する送信部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る携帯端末とクーポンサーバに係る第1システムを示す図である。
【
図2】
図2は、携帯端末、店舗サーバ、会計機に係る第2システムを示す図である。
【
図3】
図3は、携帯端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、クーポンサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、クーポンファイルの構成を示すメモリマップである。
【
図6】
図6は、クーポンIDファイルの構成を示すメモリマップである。
【
図7】
図7は、紙クーポンの登録方法を示す説明図である。
【
図8】
図8は、店舗サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、会計機のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図10】
図10は、携帯端末の制御処理の流れを示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、携帯端末の制御処理の流れを示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、クーポンサーバの機能構成を示す機能ブロック図である。
【
図13】
図13は、クーポンサーバの制御処理の流れを示すフローチャートである。
【
図14】
図14は、クーポンサーバのクーポン登録処理の流れを示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、クーポンサーバのクーポン収集処理の流れを示すフローチャートである。
【
図16】
図16は、店舗サーバの制御処理の流れを示すフローチャートである。
【
図17】
図17は、会計機の制御処理の流れを示すフローチャートである。
【
図18】
図18は、第2実施形態に係るクーポンIDファイルの構成を示すメモリマップである。
【
図19】
図19は、クーポンサーバの機能構成を示す機能ブロック図である。
【
図20】
図20は、クーポンサーバのクーポン登録処理の流れを示すフローチャートである。
【
図21】
図21は、会計機の制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第1実施形態)
以下第1実施形態について説明する。第1実施形態では、クーポンを管理するクーポンサーバをサーバの一例として説明する。なお、第1実施形態は本発明を説明するための一例であって、本発明を限定するものではない。
【0008】
図1は、携帯端末1とクーポンサーバ3の接続関係を示す第1システムのシステム図である。携帯端末1とクーポンサーバ3は、例えばインターネット回線等の通信回線2によって相互に通信可能に接続可能である。
【0009】
図1において、クーポンサーバ3は、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、量販店等の店舗M(
図2を参照)で使用可能な種々のクーポンを管理するサーバである。クーポンサーバ3は、クラウド上、または各店舗Mに設置される。実施形態では、クーポンサーバ3は、クラウド上に設置され、複数の店舗Mでそれぞれ使用可能なクーポン、あるいは各店舗で共通に使用可能なクーポンを管理するサーバとする。なお、クーポンサーバ3が各店舗Mにそれぞれ設置される場合は、各クーポンサーバ3は、設置された店舗Mで使用可能なクーポン(共通使用が可能なクーポンを含む)を管理する。
【0010】
クーポンとは、店舗Mにおいて顧客が買い物をした場合に、当該顧客に対して特典を付与するために店舗Mまたはメーカーが発行した媒体であり、例えばレシート用紙に印字(印刷)されて紙媒体で配布される紙クーポンP(
図7を参照)や電子媒体として電子的に配信されるデジタルクーポンD(
図7を参照)がある。買い物の際にクーポンを使用すると、使用した顧客に対して、クーポンで示される特典が付与される。特典の付与とは、例えば対象商品を購入した場合の当該商品の値引き(割引きを含む)、買い物に係る合計金額からの割引き(値引きを含む)、特定商品の贈与や値引き、サービスの提供、ポイントの付与、等を含む。実施形態では、商品の価格を値引くクーポン、合計金額から割引きするクーポンを一例に以下説明する。なお、紙クーポンPとデジタルクーポンDを総称してクーポンという場合がある。
【0011】
クーポンサーバ3は、使用可能なクーポンの種類、値引金額(割引率)、使用可能期間、適用する商品、クーポンの画像情報、使用可能な店舗Mの情報、等のクーポンの内容を示すクーポン情報を管理する。クーポンサーバ3は、クーポン情報を、クーポンの種別を特定するクーポンコード(クーポン特定情報)別に管理する。すなわち、クーポンサーバ3は、クーポンコードに関連付けて、クーポンの種類別にクーポン情報を管理する。
【0012】
またクーポンサーバ3は、配布された紙クーポンPや配信されたデジタルクーポンDを個別のクーポン別に管理する。すなわち、クーポンサーバ3は、同一種類のクーポンであっても、それぞれのクーポンを個別に管理することができる。配布または配信された各クーポンには、個々のクーポンを個別(個体別)に特定するクーポンID(個体識別情報)が振られている。クーポンサーバ3は、クーポンID別にクーポンを管理する。
【0013】
従来は、紙クーポンPが使用されると、当該紙クーポンPは回収されるため、紙クーポンの使用についての管理は不要であった。しかしながら第1実施形態では、紙クーポンPを撮像してデジタルクーポンを作成するため、第1実施形態では、紙クーポンPとデジタルクーポンDの両方を管理する。具体的には、第1実施形態では、紙クーポンPが配布された段階でクーポンサーバ3には当該紙クーポンPに係るクーポンIDが振られる。その後、携帯端末1のカメラ機能を用いて撮像した紙クーポンPの画像に基づいてデジタルクーポンDを作成する。すなわち、あたかも紙クーポンPとデジタルクーポンDの2種類のクーポンが存在するように見えるが、デジタルクーポンDは紙クーポンPから作成された同一内容のクーポンであって、もともとは一つの紙クーポンPであることから、第1実施形態のクーポンサーバ3は、デジタルクーポンDに係るデジタルクーポン画像情報を作成した場合には、以降は紙クーポンPの使用を不可(禁止)とする管理をする。使用不可とされた紙クーポンPは使用できない。また、デジタルクーポンDに係る管理を、当該紙クーポンPに係るクーポンIDを用いて(当該紙クーポンPと同一のクーポンIDを用いて)管理する。このことは、紙クーポンPを電子化してデジタルクーポンDを作成したことによる、紙クーポンPとデジタルクーポンDの2重使用(例えば不正使用)の防止になる。
【0014】
携帯端末1は顧客が携帯する。携帯端末1は、例えば、携帯電話、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)等の機器である。携帯端末1は、カメラ20(
図3を参照)を有している。カメラ20は、紙クーポンPに印字されたバーコードや二次元コード等のコードシンボルK(
図7を参照)や、商品に付されたコードシンボルを撮像する。
【0015】
携帯端末1は、専用のアプリケーションソフトがインストールされている。携帯端末1に専用のアプリケーションソフトをインストールすることで、携帯端末1は、次のような機能を備える。すなわち、インストールされた当該アプリケーションソフトは、携帯端末1に次の機能を持たせることができる。
(1)紙クーポンPに印字(印刷)されたコードシンボルKを内蔵されたカメラ20で撮像して、当該コードシンボルKに含まれるクーポンIDとクーポンコードを解析(取得)し、取得したクーポンIDとクーポンコードをクーポンサーバ3に送信する機能。
(2)顧客が店舗Mに入店した際に自動的にチェックインする機能。チェックイン機能とは、店舗M内に存在するLAN(Local Area Network)等の通信回線4(
図2を参照)に携帯端末1を接続して、通信回線2を介して、クーポンサーバ3、店舗サーバ5、会計機7(いずれも
図2を参照)と通信可能となることをいう。携帯端末1は、チェックインすることで、店舗サーバ5から、当該店舗Mを特定する店舗コードを取得する。携帯端末1は、取得した店舗コードを店舗コード部134(
図3を参照)に記憶する。すなわち携帯端末1は、それぞれの店舗Mに入店してチェックインすることで、当該店舗Mを特定する店舗コードを取得して記憶する。
(3)店舗Mにチェックインしたことを条件に、クーポンサーバ3から受信した、当該顧客が当該店舗Mで使用可能な一または複数のデジタルクーポンDのデジタルクーポン情報を記憶し、かつデジタルクーポンDを表示する機能。デジタルクーポン情報とは、少なくともデジタルクーポンDに係るデジタルクーポン画像情報および対象商品情報を含む。デジタルクーポン情報は、さらに期限情報、顧客を特定する顧客ID、店舗コード等の情報を含んでいてもよい。
(4)店舗Mにチェックインしたことを条件に、当該店舗Mで販売されている商品の商品登録処理を行う機能(商品を購入することが可能な機能)。具体的には、携帯端末1が撮像した、当該店舗Mで販売されている商品に貼付されたコードシンボルに基づいて当該商品に係る商品コード(商品を特定する商品特定情報)を取得して、取得した商品コードで特定される商品について商品登録処理を行う機能。商品登録処理とは、取得した商品コードに基づいて当該商品の商品情報(商品コード、商品名、商品の価格、等)を表示部18に表示するとともに、当該商品情報を商品情報部131(
図3を参照)に記憶する処理をいう。なお、第1実施形態では携帯端末1が行う商品登録処理を、店舗サーバ5が行うようにしてもよい。この場合、携帯端末1は、取得した商品コードを店舗サーバ5に送信し、店舗サーバ5が受信した商品コードに基づいて商品登録処理を実行して、商品情報を携帯に出力する。携帯端末1は、受信した商品情報を表示部18に表示する。
(5)商品登録処理された商品に使用可能なデジタルクーポンDのデジタルクーポン情報を記憶している場合、店舗Mにチェックインしたことを条件に、当該商品にデジタルクーポンDを適用して当該商品の価格を値引く(割引く)機能。なお、(4)において店舗サーバ5が商品登録処理を実行する場合、当該機能は店舗サーバ5が有する。
(6)合計金額に対して使用可能なデジタルクーポンDのデジタルクーポン情報を記憶している場合、店舗Mにチェックインしたことを条件に、合計金額に対してデジタルクーポンDを適用して合計金額を割引く(値引く)機能。なお、(4)において店舗サーバ5が商品登録処理を実行する場合、当該機能は店舗サーバ5が有する。
(7)店舗Mにチェックインしたことを条件に、店舗サーバ5(あるいは会計機7)に対して商品登録処理をした商品に係る商品登録データ(詳細は後述)を送信する機能。なお、(4)において店舗サーバ5が商品登録処理を実行する場合、携帯端末1は当該機能を有しない。
(8)使用したデジタルクーポンDに係るデジタルクーポン情報を削除する機能。
【0016】
図2は、携帯端末1がチェックインした状態のクーポンサーバ3、店舗サーバ5、および会計機7との接続関係を示す第2システム図である。
図2において、携帯端末1と店舗サーバ5と会計機7は、通信回線4を介して相互に通信可能に接続されている。店舗サーバ5と会計機7は店舗M内に設置されている。
【0017】
会計機7は、顧客が購入した商品の会計処理を行う装置である。会計機7は、携帯端末1から店舗サーバ5経由で受信した商品情報に基づいて会計処理を実行する。会計処理とは、商品登録処理に伴い商品情報部131に記憶された商品情報に基づいて、当該取引に係る締め処理、具体的には、合計金額の表示、現金やクレジットカード等のメディアによる決済処理、現金決済の場合に預り金に基づいて釣銭を計算して表示する処理、釣銭の発行を釣銭機に指示する処理、商品情報や会計情報(合計金額、預り金額、釣銭額、顧客が保有するポイント数に係るポイント情報等)を印字したレシートを印字部から発行する処理等をいう。会計機7は、会計処理した商品情報や会計情報を店舗サーバ5に送信する。
【0018】
店舗サーバ5は、会計機7から受信した商品情報や会計情報に基づいて、店舗Mにおける商品の売り上げを管理する。また、店舗サーバ5は、携帯端末1から受信した一取引に係る商品情報や合計金額情報(商品登録データ)を、会計機7に送信する。
【0019】
ここからは、携帯端末1のハードウェアについて説明する。
図3は、携帯端末1のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3に示すように、携帯端末1は、マイクロプロセッサの一例であるCPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、メモリ部14等を備えている。CPU11は携帯端末1の制御主体となる。ROM12は各種プログラムを記憶する。RAM13はプログラムや各種データを展開する。メモリ部14は各種プログラムを記憶する。CPU11、ROM12、RAM13、メモリ部14は、互いにバス15を介して接続されている。CPU11とROM12とRAM13が、制御部100を構成する。すなわち、制御部100は、CPU11がROM12やメモリ部14に記憶されRAM13に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する携帯端末1の制御処理を実行する。
【0020】
RAM13は、商品情報部131、クーポンコード部132、クーポン情報部133、店舗コード部134、会計番号部135を有する。商品情報部131は、商品登録処理された商品の商品情報(商品コード、商品名、商品の価格)や合計金額情報を記憶する。商品情報部131は、当該取引にデジタルクーポンDが使用された場合、当該デジタルクーポンDの特典が反映された商品情報や合計金額情報を記憶する。なお、店舗サーバ5が商品登録処理を実行する場合、商品情報部131は取得した商品コードを記憶する。
【0021】
クーポンコード部132は、後述するカメラ20が撮像した、紙クーポンPに印字されたコードシンボルKから、当該紙クーポンPの種類を特定するクーポンコードの情報と当該紙クーポンPを個別に特定するクーポンIDの情報を取得して記憶する。
【0022】
クーポン情報部133(記憶部)は、クーポンサーバ3から受信した、当該店舗Mで使用可能な一または複数のデジタルクーポンDのデジタルクーポン情報を記憶する。店舗コード部134は、携帯端末1が店舗Mにチェックインした際にアプリケーションソフトが取得した、当該店舗Mを特定する店舗コードを記憶する。会計番号部135は、会計の際に店舗サーバ5に商品情報を送信した際に店舗サーバ5から受信した、当該取引を特定する会計番号を記憶する。
【0023】
メモリ部14は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラムを記憶する制御プログラム部141、商品マスタ142、顧客ID部143を備える。商品マスタ142は、各商品の商品情報(商品名、価格、商品の画像、等)を、商品を特定する商品コードに対応して記憶する。顧客ID部143は、携帯端末1を所有する顧客(すなわち当該携帯端末1)を特定する顧客ID(顧客特定情報)を記憶する。
【0024】
また、制御部100は、バス15およびコントローラ16を介して、操作部17、表示部18、カメラ20と接続している。操作部17は、例えば表示部18上に設けられたタッチパネル式のキーボードであり、クーポン登録キー171、開始キー172、終了キー173等を有する。クーポン登録キー171は、紙クーポンPに基づいてデジタルクーポンDを作成する際に操作する。開始キー172は、チェックインした携帯端末1において、商品登録処理を開始する際に操作する。開始キー172を操作した携帯端末1は、カメラ20でコードシンボルを撮像した商品について、商品登録処理が可能となる。顧客は、店内を移動しながら、購入する商品をカートに入れる際に、携帯端末1でコードシンボルを撮像する。携帯端末1は、撮像したコードシンボルから取得した商品コードに基づいて商品登録処理を実行する。終了キー173は、携帯端末1による商品登録処理を終了して、会計処理に移行する際に操作する。カメラ20は、紙クーポンPに印字されたコードシンボルKを撮像する。また、カメラ20は、商品に貼付されたコードシンボルを撮像する。
【0025】
また、制御部100は、バス15を介して、通信部19と接続している。通信部19は、通信回線2を介して、クーポンサーバ3と通信可能に接続する。また通信部19は、通信回線4を介して、店舗サーバ5および会計機7と通信可能に接続する。
【0026】
次に、クーポンサーバ3のハードウェアについて説明する。
図4は、クーポンサーバ3のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4に示すように、クーポンサーバ3は、マイクロプロセッサの一例であるCPU31、ROM32、RAM33、メモリ部34等を備えている。CPU31はクーポンサーバ3の制御主体となる。ROM32は各種プログラムを記憶する。RAM33はプログラムや各種データを展開する。メモリ部34は各種プログラムを記憶する。CPU31、ROM32、RAM33、メモリ部34は、互いにバス35を介して接続されている。CPU31とROM32とRAM33が、制御部300を構成する。すなわち、制御部300は、CPU31がROM32やメモリ部34に記憶されRAM33に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述するクーポンサーバ3の制御処理を実行する。
【0027】
RAM33は、クーポンコード部331とデジタルクーポン部332を備えている。クーポンコード部331は、紙クーポンPに係るデジタルクーポンDを作成するために携帯端末1から受信した、クーポンコード、クーポンID、顧客コードを記憶する。デジタルクーポン部332は、デジタルクーポンDを抽出するために携帯端末1から受信した、顧客コードと店舗コードを記憶する。
【0028】
メモリ部34は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラムを記憶する制御プログラム部341、クーポンファイル342、クーポンIDファイル343を有する。クーポンファイル342は、クーポンの種類を特定するクーポンコードに対応付けて、当該クーポンコードで特定されるクーポンの内容を示すクーポン情報(対象商品がある場合は対象商品、値引額あるいは割引額、クーポンの有効期限、クーポンコードを含むクーポンの画像、当該クーポンが使用可能な店舗M)を記憶する。クーポンファイル342については
図5で後述する。クーポンIDファイル343は、クーポンをクーポンIDに対応付けて、当該クーポンIDで特定されるクーポンに係るクーポン情報(クーポンコード、当該クーポンを所有する顧客を特定する顧客コード、当該クーポンIDで特定される紙クーポンPの使用可否情報、当該クーポンの使用状況情報、対象商品情報、デジタルクーポン画像情報)を記憶する。クーポンIDファイル343については
図6で後述する。
【0029】
また、制御部300は、バス35およびコントローラ36を介して、操作部37、表示部38と接続している。操作部37は、クーポンサーバ3の操作者が操作するキーボードである。表示部38は、クーポンサーバ3の操作者に対して情報を表示する。
【0030】
また、制御部300は、バス35を介して、通信部39と接続している。通信部39は、通信回線2を介して携帯端末1と通信可能に接続し、情報の送受信を行う。
【0031】
次に、クーポンファイル342について説明する。
図5は、クーポンファイル342の構成を示すメモリマップである。
図5に示すように、クーポンファイル342は、クーポンコード部3421、対象商品部3422、値引額部3423、有効期限部3424、クーポン画像部3425、店舗コード部3426を有する。なお、対象商品部3422、値引額部3423、有効期限部3424、クーポン画像部3425、店舗コード部3426に記憶されている情報がクーポン情報である。
【0032】
クーポンコード部3421は、クーポンの種類を示すクーポンコードを記憶する。対象商品部3422は、クーポンコード部3421に記憶されたクーポンコードのクーポンによる値引き(割引き)の対象となる商品を特定する商品コードを記憶する。クーポンコード部3421に対象となる商品の商品コードが記憶されていない場合、当該クーポンは特定の商品を対象としないクーポンであり、例えば商品購入の合計金額に対して適用可能(合計金額から割引く)クーポンである。値引額部3423は、クーポンコード部3421に記憶した種類のクーポンを使用した場合に値引く(割引く)金額の情報を記憶する。有効期限部3424は、当該クーポンの使用可能期限を記憶する。クーポン画像部3425は、クーポンコード部3421に記憶した種類のデジタルクーポンDの表示画像であるデジタルクーポン画像情報を記憶する。当該デジタルクーポン画像情報には、当該クーポンに係る紙クーポンPとほぼ同一の画像が含まれている。店舗コード部3426は、当該クーポンが使用可能な店舗Mを特定する店舗コードを記憶する。店舗コード部3426に店舗コードが記憶されていないクーポンは、全ての店舗Mで使用可能である。なお、クーポンファイル342に記憶されているクーポンの情報は、同じクーポンコードに対して、紙クーポンP、デジタルクーポンDに共通の情報である。また、新たな種類のクーポンが作成される毎に、当該クーポンのクーポンコードがクーポンコード部3421に生成され、対応する対象商品部3422、値引額部3423、有効期限部3424、クーポン画像部3425、店舗コード部3426に、当該新たなクーポンに係るそれぞれのクーポン情報が記憶される。
【0033】
図5の例の場合、クーポンコード「A001」のクーポンは、対象商品Aに対するクーポンであり、値引額は50円であり、使用可能な店舗Mは店舗Aである。また、クーポンコード「B001」のクーポンは、対象商品Bに対するクーポンであり、値引額は20円であり、すべての店舗Mで使用可能である。またクーポンコード「C001」のクーポンは、対象商品が記憶されていないため合計金額に対して割引きされるクーポンであり、割引率は10%であり、使用可能な店舗Mは店舗Bである。
【0034】
次に、クーポンIDファイル343について説明する。
図6は、クーポンIDファイル343の構成を示すメモリマップである。
図6に示すように、クーポンIDファイル343は、クーポンID部3431、クーポンコード部3432、顧客ID部3433、紙クーポン部3434、使用フラグ部3435、対象商品部3436、デジタル画像部3437を有する。クーポンID部3431は、クーポンを個別に特定(識別)するクーポンIDを記憶する。クーポンコード部3432は、クーポンID部3431に記憶されているクーポンIDで個別に特定されるクーポンの種類を示すクーポンコードを記憶する。
【0035】
顧客ID部3433は、紙クーポンPを配布した顧客またはデジタルクーポンDを配信した顧客を特定する顧客IDを記憶する。紙クーポンPを配布した場合は、撮像した紙クーポンPからデジタルクーポンDを作成する際に携帯端末1から受信した顧客IDを記憶する。デジタルクーポンDを配信した場合は、予め登録されている配信先の顧客(すなわち、携帯端末1を所有する顧客)を特定する顧客IDを記憶する。なお、紙クーポンPを配布した場合、紙クーポンPからデジタルクーポンDを作成していない場合(紙クーポンPに対するデジタルクーポンDが存在しない場合)は、顧客IDが取得できないことがある。その場合は顧客ID部3433には顧客IDは記憶されない(空欄となる)。
【0036】
紙クーポン部3434は、撮像した紙クーポンPからデジタルクーポンDを作成した場合に、以降当該クーポンIDの紙クーポンPを使用不可とするための情報(例えばフラグ情報)を記憶する。紙クーポン部3434にフラグ「0」が記憶されている場合、対応するクーポンIDのクーポンは紙クーポンPのみであって、当該紙クーポンPは使用可能である。紙クーポン部3434にフラグ「1」が記憶されている場合、対応するクーポンIDのクーポンは紙クーポンPおよび当該紙クーポンPから作成されたデジタルクーポンDであって、当該デジタルクーポンDは使用されていない場合には使用可能だが、当該紙クーポンPは使用不可である。紙クーポン部3434にフラグ情報が記憶されていない(空欄の)場合、対応するクーポンIDのクーポンはデジタルクーポンDのみであって紙クーポンPは存在しないため、当該デジタルクーポンDは使用されていない場合には使用可能である。
【0037】
使用フラグ部3435は、使用可能なクーポンの使用状況を示す情報(例えばフラグ情報)を記憶する。フラグ情報が「0」の場合、当該クーポンIDのクーポンは使用されていないことを示す。フラグ情報が「1」の場合、当該クーポンIDのクーポンは使用されたことを示す。対象商品部3436は、クーポンコード部3432に記憶されているクーポンコードによって当該種類のクーポンの対象となる商品の商品コードを対象商品部3422から抽出して記憶される。デジタル画像部3437は、対応するクーポンID部3431に記憶されたクーポンIDの情報とクーポンコード部3432に記憶されたクーポンコードの情報のコードシンボルを含む、デジタルクーポンDのデジタルクーポン画像情報を記憶する。
【0038】
なお、新たなクーポンが配布または配信される毎に、当該クーポンのクーポンIDがクーポンID部3431に作成され、対応するクーポンコード部3432、顧客ID部3433、紙クーポン部3434、使用フラグ部3435、対象商品部3436、デジタル画像部3437に、当該新たなクーポンに係るそれぞれのクーポン情報が記憶される。
【0039】
図6の例の場合、クーポンIDが「A0011」のクーポンは、クーポンの種類を示すクーポンコードが「A001」であり、当該クーポンを配布した顧客が顧客Aであり、クーポンIDが「A0011」の紙クーポンPは使用不可であり、対象商品は商品Aであり、クーポンIDが「A0011」のデジタルクーポンDは未使用である。また、クーポンIDが「A0012」のクーポンは、クーポンの種類を示すクーポンコードが「A001」(クーポンIDが「A0011」のクーポンと同一種類のクーポン)であり、当該クーポンを配布した顧客は不明であり、クーポンIDが「A0012」の紙クーポンPは対象商品は商品Aであり、使用可能である。また、クーポンIDが「B0011」のクーポンは、クーポンの種類を示すクーポンコードが「B001」のデジタルクーポンDであり、当該デジタルクーポンDを配信した顧客は顧客Cであり、クーポンIDが「B0011」のデジタルクーポンDは使用可能であり、クーポンIDが「B0011」のデジタルクーポンDは対象商品は商品Bであり、すでに使用されている。
【0040】
ここからは、紙クーポンPからデジタルクーポンDの作成(登録)方法について説明する。
図7は、紙クーポンPの作成方法を示す説明図である。(7-1)は紙クーポンPを示す。紙クーポンPには、値引き(割引き)の対象となる商品の商品名Qと値引額Rが印字されている。また紙クーポンPには、当該クーポンに係るクーポンIDとクーポンコードの情報を含むコードシンボルKが印字されている。携帯端末1は、カメラ20でコードシンボルKを撮像する。(7-2)はコードシンボルKを撮像した状態の携帯端末1である。携帯端末1は、撮像したコードシンボルKの画像を解析して、当該クーポンに係るクーポンIDとクーポンコードの情報を取得する。そして携帯端末1は、取得したクーポンIDとクーポンコードの情報と、当該携帯端末1の顧客ID部143に記憶されている顧客IDとを関連付けてクーポンサーバ3に送信する(7-3)。クーポンサーバ3は、受信したクーポンID、クーポンコード、顧客IDに基づいて、クーポンIDファイル343に作成されている当該クーポンIDの欄の顧客ID部3433に、受信した顧客IDを記憶し、紙クーポン部3434にフラグ「1」の情報を記憶する。また、クーポンサーバ3は、受信したクーポンIDとクーポンコードの情報を含むデジタルクーポンDのデジタルクーポン画像情報をデジタル画像部3437に記憶する。デジタルクーポン画像情報は、デジタルクーポンDを携帯端末1の表示部18に表示するための画像情報である。このようにして、撮像した紙クーポンPに係るデジタルクーポンDがクーポンIDファイル343に作成される。
【0041】
このような状態で顧客が店舗Mに入店すると、携帯端末1はチェックインされ、当該店舗Mの店舗コードを取得する。そして携帯端末1は、記憶している顧客IDと取得した店舗コードをクーポンサーバ3に送信する。クーポンサーバ3は、受信した顧客IDと店舗コードに基づいて当該顧客が当該店舗Mで使用可能なデジタルクーポンDのデジタルクーポン情報を作成する。この際クーポンサーバ3は、すべての顧客およびすべての店舗Mで使用可能なデジタルクーポンDのデジタルクーポン情報も作成する。作成されたデジタルクーポン情報には、対象商品の情報、値引価格の情報、有効期限の情報、デジタルクーポン画像情報が含まれる。
【0042】
そしてクーポンサーバ3は、抽出したデジタルクーポンDに係るデジタルクーポン情報を(7-3)で送信した携帯端末1に送信する(7-4)。携帯端末1は、受信したデジタルクーポン画像情報を記憶し表示部18に表示する(7-5)。その後、顧客は携帯端末1のカメラ20で購入する商品のコードシンボルを撮像する。携帯端末1は撮像したコードシンボルに基づいて商品登録処理を実行する。商品登録された商品の商品情報は携帯端末1の表示部18に表示される。商品登録された商品に係るデジタルクーポン情報が記憶されている場合には、当該デジタルクーポン情報に係るデジタルクーポンDを自動的に使用して、値引いた価格で商品登録処理される(7-6)。(7-6)に示すように、500円の商品Aにクーポンを使用して100円引きし、商品Aが400円で商品登録処理されている。
【0043】
なお、後述する会計機7において会計処理をする際にデジタルクーポンDを使用するようにしてもよい。この場合、顧客は、表示されているデジタルクーポンDを操作して拡大表示させる(7-7)。そして顧客は、会計機7に設けられているコードリーダ79(
図9を参照)を用いて、表示部18に表示されているコードシンボルKを読み取ることで、デジタルクーポンDを使用することができる。この場合、コードシンボルKには、対象商品の情報、値引価格の情報、有効期限の情報が記憶されている。
【0044】
次に、店舗サーバ5のハードウェアについて説明する。
図8は、店舗サーバ5のハードウェア構成を示すブロック図である。
図8に示すように、店舗サーバ5は、マイクロプロセッサの一例であるCPU51、ROM52、RAM53、メモリ部54等を備えている。CPU51は店舗サーバ5の制御主体となる。ROM52は各種プログラムを記憶する。RAM53はプログラムや各種データを展開する。メモリ部54は各種プログラムを記憶する。CPU51、ROM52、RAM53、メモリ部54は、互いにバス55を介して接続されている。CPU51とROM52とRAM53が、制御部500を構成する。すなわち、制御部500は、CPU51がROM52やメモリ部54に記憶されRAM53に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する店舗サーバ5の制御処理を実行する。
【0045】
RAM53は、売上管理部531と商品登録データ部532を備えている。売上管理部531は、店舗Mで販売された商品の売上情報を会計機7から収集して管理する。商品登録データ部532は、携帯端末1から受信した、商品登録処理され会計前の商品情報と合計金額情報等の商品登録データを、取引を特定する会計番号を付して取引別に記憶する。なお、店舗サーバ5が商品登録処理を実行する場合、商品登録データ部532は、携帯端末1から受信した商品コードに基づいて商品登録処理された商品の商品登録データを記憶する。
【0046】
メモリ部54は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラムを記憶する制御プログラム部541、商品マスタ542を有する。商品マスタ542は、商品マスタ142と同一内容の情報を記憶する。
【0047】
また、制御部500は、バス55およびコントローラ56を介して、操作部57、表示部58と接続している。操作部57は、店舗サーバ5の操作者が操作するキーボードである。表示部58は、店舗サーバ5の操作者に対して情報を表示する。
【0048】
また、制御部500は、バス55を介して、通信部59と接続している。通信部59は、通信回線4を介して携帯端末1および会計機7と通信可能に接続し、情報の送受信を行う。
【0049】
次に、会計機7のハードウェアについて説明する。
図9は、会計機7のハードウェア構成を示すブロック図である。
図9に示すように、会計機7は、マイクロプロセッサの一例であるCPU71、ROM72、RAM73、メモリ部74等を備えている。CPU71は会計機7の制御主体となる。ROM72は各種プログラムを記憶する。RAM73はプログラムや各種データを展開する。メモリ部74は各種プログラムを記憶する。CPU71、ROM72、RAM73、メモリ部74は、互いにバス75を介して接続されている。CPU71とROM72とRAM73が、制御部700を構成する。すなわち、制御部700は、CPU71がROM72やメモリ部74に記憶されRAM73に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する会計機7の制御処理を実行する。
【0050】
RAM73は、商品登録情報部731と会計情報部732を備えている。商品登録情報部731は、店舗サーバ5から受信した、一取引に係る商品登録処理された会計前の商品情報と合計金額情報を記憶する。会計情報部732は、受信した商品情報に基づいて会計処理された商品の商品情報や会計情報を記憶する。
【0051】
メモリ部74は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラムを記憶する制御プログラム部741を有する。
【0052】
また、制御部700は、バス75およびコントローラ76を介して、操作部77、表示部78、コードリーダ79、カードリーダ80と接続している。操作部77は、会計機7の操作者が操作するキーボードである。操作部77は、精算キー771を含む。精算キー771は、会計機7において会計処理を行う場合に操作する。表示部78は、会計機7の操作者に対して情報を表示する。コードリーダ79は、携帯端末1の表示部18に表示された会計番号情報を含むコードシンボルを撮像する。また、コードリーダ79は、紙クーポンPに印字されたコードシンボルKを撮像する。カードリーダ80は、決済に使用されるクレジットカード等から決済に必要な情報を読み取る。
【0053】
また、制御部700は、バス75を介して、通信部81と接続している。通信部81は、通信回線4を介して携帯端末1および店舗サーバ5と通信可能に接続し、情報の送受信を行う。
【0054】
ここからは、携帯端末1の制御について説明する。
図10と
図11は、携帯端末1の制御処理の流れを示すフローチャートである。
図10および
図11に示すように、携帯端末1の制御部100は、インストールされたアプリケーションが起動して、表示部18に初期画面を表示する。初期画面にはクーポン登録キー171を含む情報が表示される(S11)。なお、初期画面が表示された段階では、携帯端末1は店舗Mにチェックインしていない。
【0055】
次に制御部100は、クーポン登録キー171が操作されたかを判断する(S12)。クーポン登録キー171が操作されたと判断した場合には(S12のYes)、カメラ20によって紙クーポンPのコードシンボルKが撮像されたかを判断する(S13)。コードシンボルKが撮像されるまで待機し(S13のNo)、紙クーポンPのコードシンボルKが撮像されたと判断した場合には(S13のYes)、制御部100(クーポン取得部)は、撮像されたコードシンボルKから当該紙クーポンPに係るクーポンIDとクーポンコードを取得し、クーポンコード部132に記憶する(S14)。そして制御部100(クーポン作成依頼部)は、記憶したクーポンIDおよびクーポンコードと、顧客ID部143に記憶されている顧客IDとを含むクーポン登録申請情報をクーポンサーバ3に送信する(S15)。
【0056】
次に制御部100は、S15で送信したクーポンIDに係るデジタルクーポンD(紙クーポンPに対応したデジタルクーポンD)がクーポンサーバ3に作成されたことを示すデジタルクーポン登録通知を受信したかを判断する(S16)。デジタルクーポン登録通知を受信するまで待機し(S16のNo)、デジタルクーポン登録通知を受信したと判断した場合には(S16のYes)、デジタルクーポン登録通知を表示部18に表示する(S17)。この表示を見た顧客は、紙クーポンPに対応したデジタルクーポンDが作成されたことを認識する。なお、デジタルクーポン登録通知に、登録されたデジタルクーポンDのデジタルクーポン画像情報が含まれるようにして、表示部18は、作成されたデジタルクーポンDの画像を表示するようにしてもよい。
【0057】
また、クーポン登録キー171の操作ではないと判断した場合(S12のNo)およびS17の処理を終了した場合には、携帯端末1がチェックインしたかを判断する(S18)。携帯端末1はチェックインしていないと判断した場合には(S18のNo)、制御部100はS12に戻る。
【0058】
一方、携帯端末1がチェックインしていると判断した場合には(S18のYes)、制御部100は、当該店舗Mの店舗サーバ5から受信した店舗コードを店舗コード部134に記憶する(S21)。そして制御部100は、記憶した店舗コードと顧客ID部143に記憶されている顧客IDを付したデジタルクーポン問合せ信号を送信する(S22)。
【0059】
次に制御部100は、S22の問合せに対する応答としての一または複数のデジタルクーポンDのデジタルクーポン情報を受信したかを判断する(S23)。受信するまで待機し(S23のNo)、デジタルクーポン情報を受信したと判断した場合には(S23のYes)、制御部100(クーポン記憶部)は、受信したデジタルクーポン情報をクーポン情報部133に記憶する(S24)。記憶したデジタルクーポン情報に係るデジタルクーポンDは、当該顧客が当該店舗Mで使用可能なクーポンである。そして制御部100(クーポン表示部)は、記憶したデジタルクーポン情報に係るデジタルクーポンDを表示部18に表示する(S25)。この表示は、顧客が使用可能なクーポンを確認するための表示であり、所定時間が経過すると(あるいは所定の操作によって)滅表示する。
【0060】
次に制御部100は、開始キー172が操作されたかを判断する(S26)。操作されるまで待機し(S26のNo)、開始キー172が操作されたと判断した場合には(S26のYes)、制御部100は、カメラ20によって商品に付されたコードシンボルが撮像されたかを判断する(S27)。コードシンボルKが撮像されたと判断した場合には(S27のYes)、制御部100は、撮像されたコードシンボルに基づいて取得した商品コードで特定される商品について、クーポン情報部133にデジタルクーポン情報を記憶しているデジタルクーポンDのうち使用可能なデジタルクーポンDが存在するかを判断する(S28)。具体的には、クーポン情報部133に記憶されているデジタルクーポン情報に含まれる対象商品の情報に基づいて、撮像されたコードシンボルの商品に使用できるクーポンの有無を判断する。使用可能なデジタルクーポンDが存在すると判断した場合には(S28のYes)、制御部100(商品登録部)は、当該クーポンを使用して商品の価格を値引いた商品登録処理を実行する(S29)。なお、S29の処理において、クーポンを使用するかの問い合わせに係るポップアップを表示部18に表示し、顧客が使用を承諾の操作をした場合に当該クーポンを使用して商品の価格を値引いた商品登録処理を実行するようにしてもよい。そして制御部100は、当該デジタルクーポンDを使用したことを示すクーポン使用信号(使用したデジタルクーポンDのクーポンIDを含む)をクーポンサーバ3に送信する(S30)。
【0061】
一方、使用可能なデジタルクーポンDは存在しないと判断した場合には(S28のNo)、制御部100はデジタルクーポンDを使用しない通常の商品登録処理を実行する(S31)。
【0062】
また、コードシンボルの撮像ではないと判断した場合には(S27のNo)、クーポンサーバ3からクーポンIDを付したデジタルクーポン削除信号を受信したかを判断する(S32)。デジタルクーポン削除信号は、クーポンを使用したことを示すクーポン使用信号を送信した携帯端末1に対しクーポンサーバ3から受信した、使用したデジタルクーポンDのデジタルクーポン情報の削除を指示する信号である。デジタルクーポン削除信号を受信したと判断した場合には(S32のYes)、制御部100(クーポン削除部)は、受信したクーポンIDで特定されるデジタルクーポンDのデジタルクーポン情報をクーポン情報部133から削除する(S33)。なお、デジタルクーポン削除信号は、デジタルクーポンDの非表示を指示する信号であってもよい。この場合、制御部100(クーポン削除部)は、受信したクーポンIDで特定されるデジタルクーポンDを非表示にする(S33)。またデジタルクーポン削除信号は、デジタルクーポンDの使用済みを表示する信号であってもよい。この場合、制御部100(クーポン削除部)は、受信したクーポンIDで特定されるデジタルクーポンDの表示に使用済みの文字を重ねて表示し、当該デジタルクーポンDを使用不可とする(S33)。
【0063】
制御部100は、S30の処理、S31の処理、S33の処理の後、およびデジタルクーポン削除信号の受信ではないと判断した場合には(S32のNo)、終了キー173が操作されたかを判断する(S34)。終了キー173が操作されたと判断した場合には(S34のYes)、次に制御部100は、クーポン情報部133にデジタルクーポン情報を記憶しているデジタルクーポンDのうち、合計金額の割引き(値引き)に使用可能なデジタルクーポンDが存在するかを判断する(S35)。合計金額の割引き(値引き)に使用可能なデジタルクーポンDが存在すると判断した場合には(S35のYes)、制御部100は当該デジタルクーポンDを使用して、合計金額の割引処理(値引処理)を行う(S36)。なお、S36の処理において、クーポンを使用するかの問い合わせに係るポップアップを表示部18に表示し、顧客が、使用を承諾した場合に当該クーポンを使用して合計金額を割引した商品登録処理を実行するようにしてもよい。そして制御部100は、商品登録処理した商品の商品情報と割引き処理(値引き処理)した合計金額情報を含む商品登録データを店舗サーバ5に送信する(S37)。また、合計金額の割引き(値引き)に使用可能なデジタルクーポンDが存在しないと判断した場合には(S35のNo)、制御部100は、S36の処理を実行することなく、商品登録処理した商品の商品情報と合計金額情報を含む商品登録データを店舗サーバ5に送信する(S37)。
【0064】
次に制御部100は、店舗サーバ5から、取引を特定する会計番号情報を受信したかを判断する(S38)。受信するまで待機し(S38のNo)、会計番号情報を受信したと判断した場合には(S38のYes)、受信した会計番号情報を会計番号部135に記憶する。そして制御部100は、当該会計番号を含むコードシンボルを表示部18に表示する(S40)。そして制御部100は、処理を終了する。
【0065】
なお、終了キー173の操作ではないと判断した場合には(S34のNo)、制御部100は、S27に戻る。また、処理を終了した携帯端末1は、顧客が店舗Mから退店するとチェックインを終了するチェックアウトを行う。
【0066】
次に、クーポンサーバ3の機能構成について説明する。
図12は、クーポンサーバ3の機能構成を示す機能ブロック図である。
図12に示すように、クーポンサーバ3の制御部300は、ROM32やメモリ部34の制御プログラム部341に記憶された制御プログラムに従うことで、コード取得部301、作成部302、送信部303、紙クーポン使用不可部304、デジタルクーポン使用不可部305として機能する。
【0067】
コード取得部301は、携帯端末1によって撮像された紙クーポンPに係るクーポンコードを携帯端末1から取得する。具体的には、コード取得部301は、携帯端末1から受信したクーポンID、クーポンコード、顧客IDをクーポンコード部331に記憶する。
【0068】
作成部302は、取得したクーポンコードおよび当該クーポンコードに対応するクーポン情報に基づいて、当該クーポンコードで特定されるデジタルクーポンDのデジタルクーポン画像情報を作成する。具体的には、作成部302は、デジタルクーポン画像情報をデジタル画像部3437に記憶する。
【0069】
また作成部302は、受信したクーポンIDを含むコードシンボルKを有する、デジタルクーポンDが個別に特定されるデジタルクーポン画像情報を作成する。具体的には、作成部302は、クーポン画像部3425に記憶されているデジタルクーポン画像情報を読みだして、コードシンボルKに受信したクーポンIDを含ませたデジタルクーポン画像情報を作成する。
【0070】
送信部303は、作成したデジタルクーポン画像情報を携帯端末1に送信する。
【0071】
紙クーポン使用不可部304は、作成部302がデジタルクーポン画像情報を作成した場合に、当該デジタルクーポンDに対応する紙クーポンPの使用を不可にする。具体的には、紙クーポン使用不可部304は、作成部302がデジタルクーポン画像情報を作成した場合に、当該デジタルクーポンDに係る紙クーポン部3434に紙クーポンPの使用不可を示すフラグ情報を記憶する。
【0072】
デジタルクーポン使用不可部305は、デジタルクーポンDが使用された場合に、当該デジタルクーポンDの使用を不可にする。具体的には、デジタルクーポン使用不可部305は、デジタルクーポンDが使用された場合に、当該デジタルクーポンDに係る使用フラグ部3435に当該デジタルクーポンDの使用不可を示すフラグ情報を記憶する。そしてデジタルクーポン使用不可部305は、クーポン使用信号を送信した携帯端末1に対し、使用したデジタルクーポンDのデジタルクーポン情報の削除を指示するデジタルクーポン削除信号を送信する。なお、デジタルクーポン削除信号を送信する機能は、デジタルクーポン使用不可部305の機能として必須ではない。
【0073】
次に、クーポンサーバ3の制御について説明する。
図13~
図15は、クーポンサーバ3の制御処理の流れを示すフローチャートである。
図13に示すように、クーポンサーバ3の制御部300は、携帯端末1からクーポン作成申請情報を受信したかを判断する(S41)。クーポン作成申請情報を受信したと判断した場合には(S41のYes)、制御部300は、
図14に示すクーポン作成処理を実行する(S42)。
【0074】
すなわちコード取得部301は、携帯端末1から受信したクーポンID、クーポンコード、顧客IDをクーポンコード部331に記憶する(S421)。次に制御部300は、受信したクーポンコードに基づいてクーポンファイル342からクーポン情報を読み出す(S422)。そして作成部302は、当該クーポンコードとクーポンIDと、読み出したクーポン情報に基づいて、当該クーポンコードとクーポンIDで特定されるデジタルクーポンDに係るデジタルクーポン画像情報を作成する(S423)。そして制御部300は、クーポン作成申請に基づいたデジタルクーポンDが作成されたことを示す作成通知を作成し、クーポン作成申請情報を送信した携帯端末1に送信する(S424)。そして紙クーポン使用不可部304は、作成したデジタルクーポンDに係る紙クーポン部3434に紙クーポンPの使用不可を示すフラグ情報(フラグ「1」)を記憶する(S425)。そして制御部300は処理を終了する。
【0075】
図13の説明に戻る。また、携帯端末1からのクーポン作成申請情報の受信ではないと判断した場合には(S41のNo)、制御部300は、携帯端末1からデジタルクーポン問合せ信号を受信したかを判断する(S43)。デジタルクーポン問合せ信号を受信したと判断した場合には(S43のYes)、制御部300は、
図15に示すクーポン抽出処理を実行する(S44)。
【0076】
すなわち制御部300は、受信した店舗コードと顧客IDに基づいて、当該顧客が当該店舗Mで使用可能なデジタルクーポン情報を抽出する(S441)。具体的には、制御部300は、受信した店舗コードに基づいてクーポンファイル342を検索して、店舗コード部3426に当該店舗コードが記憶されている当該店舗で使用可能なクーポンのクーポンコードを抽出する。そして制御部300は、抽出されたクーポンコードに基づいてクーポンIDファイル343を検索し、顧客ID部3433に受信した顧客IDが記憶されている当該顧客が使用可能なクーポンのクーポンIDを抽出する。なお、制御部300は、例えば全ての顧客が使用可能なデジタルクーポンDに係るクーポンIDをさらに抽出してもよい。そして制御部300は、抽出したクーポンIDに対応してデジタル画像部3437に記憶されているデジタルクーポン情報を抽出する。そして送信部303は、抽出したデジタルクーポン情報を、デジタルクーポン問合せ信号を送信した携帯端末1に送信する(S442)。そして制御部300は処理を終了する。
【0077】
図13の説明に戻る。また、携帯端末1からのデジタルクーポン問合せ信号の受信ではないと判断した場合には(S43のNo)、携帯端末1からクーポン使用信号を受信したかを判断する(S45)。クーポン使用信号を受信したと判断した場合には(S45のYes)、デジタルクーポン使用不可部305は、使用したクーポンIDのデジタルクーポンDの使用を不可とする処理を実行する(S46)。具体的には、デジタルクーポン使用不可部305は、受信したクーポン使用信号に含まれるクーポンIDに基づいて、当該クーポンIDに対応する使用フラグ部3435にデジタルクーポンDを使用したことを示すフラグ「1」の情報を記憶する。そしてデジタルクーポン使用不可部305は、クーポン使用信号を送信した携帯端末1に対し、使用したデジタルクーポンDのデジタルクーポン情報の削除を指示するデジタルクーポン削除信号を送信する(S47)。そして制御部300は処理を終了する。
【0078】
また、携帯端末1からのクーポン使用信号の受信ではないと判断した場合には(S45のNo)、制御部300は、会計機7から、紙クーポンPの使用可否の問合せ情報を受信したかを判断する(S48)。紙クーポンPの使用可否の問合せ情報を受信したと判断した場合には(S48のYes)、制御部300は、当該問合せ情報に含まれている紙クーポンPのクーポンIDに対応する紙クーポン部3434に記憶されているフラグ情報に基づいて、当該紙クーポンPの使用可否を判断する(S49)。制御部300は、紙クーポン部3434にフラグ「1」の情報が記憶されている場合には当該紙クーポンPは使用不可と判断し、紙クーポン部3434にフラグ「0」の情報が記憶されている場合には当該紙クーポンPは使用可能と判断する。そして制御部300は、使用可否の判断結果を含む応答情報を、紙クーポンPの使用可否の問合せ情報を送信した会計機7に送信する(S50)。そして制御部300は処理を終了する。なお、紙クーポンPの使用可否の問合せ情報の受信ではないと判断した場合には(S48のNo)、制御部300はS41に戻る。
【0079】
ここからは、店舗サーバ5の制御について説明する。
図16は、店舗サーバ5の制御処理の流れを示すフローチャートである。
図16に示すように、店舗サーバ5の制御部500は、携帯端末1がチェックインしたかを判断する(S51)。携帯端末1がチェックインしたと判断した場合には(S51のYes)、制御部500は、当該携帯端末1に対し、店舗Mを特定する店舗コード(メモリ部54に記憶されている)を送信する(S52)。そして制御部500は処理を終了する。
【0080】
また携帯端末1のチェックインではないと判断した場合には(S51のNo)、制御部500は携帯端末1から商品登録データを受信したかを判断する(S53)。商品登録データを受信したと判断した場合には(S53のYes)、制御部500は、受信した商品登録データを商品登録データ部532に記憶する(S54)。なお、店舗サーバ5が商品登録処理を実行する場合、制御部500は、携帯端末1から購入する商品に係る商品コードを受信したかを判断する(S53)。そして商品コードを受信したと判断した場合には(S53のYes)、制御部500は受信した商品コードをRAM53に記憶する。そして制御部500は、RAM53に記憶した商品コードに基づいて商品登録処理を実行する。そして制御部500は、商品登録処理した商品登録データを商品登録データ部532に記憶する(S54)。
【0081】
次に制御部500は、S54で記憶した商品登録データの取引を特定する会計番号を発生させ、商品登録データ部532に記憶した商品登録データと関連付ける(S55)。そして制御部500は、発生させた会計番号の情報を、当該商品登録データ(あるいは商品コード)を送信した携帯端末1に送信する(S56)。そして制御部500は処理を終了する。
【0082】
また、携帯端末1からの商品登録データの受信ではないと判断した場合には(S53のNo)、制御部500は、会計機7から、会計番号とともに商品登録データの要求情報を受信したかを受信したかを判断する(S57)。要求情報を受信したと判断した場合には(S57のYes)、制御部500は、受信した会計番号と関連付けて商品登録データ部532に記憶されている商品登録データを、当該会計機7に送信する(S58)。そして制御部500は処理を終了する。
【0083】
また、商品登録データの要求情報の受信ではないと判断した場合には(S57のNo)、制御部500は、会計機7から会計情報を受信したかを判断する(S59)。会計情報を受信したと判断した場合には(S59のYes)、制御部500は、受信した会計情報を売上管理部531に追加して売上情報を更新する(S60)。そして制御部500は処理を終了する。また、会計機7からの会計情報の受信ではないと判断した場合には(S59のNo)、制御部500は、S51に戻る。
【0084】
次に、会計機7の制御について説明する。
図17は、会計機7の制御処理の流れを示すフローチャートである。
図17に示すように、会計機7の制御部700は、携帯端末1の表示部18に表示された会計番号を含むコードシンボルをコードリーダ79が読み取ったかを判断する(S71)。会計番号を含むコードシンボルを読み取ったと判断した場合には(S71のYes)、制御部700は、読み取ったコードシンボルに含まれる会計番号の情報を店舗サーバ5に送信する(S72)。
【0085】
次に制御部700は、会計番号の送信に応答した、店舗サーバ5から商品登録データを受信したかを判断する(S73)。受信するまで待機し(S73のNo)、商品登録データを受信したと判断した場合には(S73のYes)、当該商品登録データを商品登録情報部731に記憶する(S74)。そして制御部700は処理を終了する。
【0086】
また、コードシンボルを読み取りではないと判断した場合には(S71のNo)、制御部700は、精算キー771が操作されたかを判断する(S75)。精算キー771が操作されたと判断した場合には(S75のYes)、次に制御部700は、コードリーダ79を用いて紙クーポンPのコードシンボルKを読み取ったかを判断する(S76)。紙クーポンPのコードシンボルKを読み取ったと判断した場合には(S76のYes)、制御部700は、読み取った紙クーポンPが使用可能かを問合わせる紙クーポン問合せ情報(読み取った紙クーポンPのクーポンIDを含む)を、クーポンサーバ3に送信する(S77)。そして制御部700は、問合わせに対する応答信号をクーポンサーバ3から受信する(S78)。
【0087】
次に制御部700は、S77における応答信号にもとづいて、当該紙クーポンPの使用可否を判断する(S79)。当該紙クーポンPが使用可能と判断した場合(S79のYes)、制御部700は、商品登録情報部731に記憶されている商品登録データに当該紙クーポンPを適用した会計処理を実行する(S80)。そして制御部700は、会計処理した会計情報を店舗サーバ5に送信する(S81)。そして制御部700は処理を終了する。
【0088】
また、当該紙クーポンPが使用不可と判断した場合(S79のNo)、制御部700は、商品登録情報部731に記憶されている商品登録データに基づいた(紙クーポンPを適用しない)会計処理を実行する(S82)。そして制御部700は、会計処理した会計情報を店舗サーバ5に送信する(S81)。そして制御部700は処理を終了する。
【0089】
また、紙クーポンPのコードシンボルの読み取りではないと判断した場合には(S76のNo)、制御部700は、商品登録情報部731に記憶されている商品登録データに基づいた会計処理を実行する(S82)。そして制御部700は、会計処理した会計情報を店舗サーバ5に送信する(S81)。そして制御部700は処理を終了する。また、精算キー771の操作ではないと判断した場合には(S75のNo)、制御部700はS71に戻る。
【0090】
このような第1実施形態に係るクーポンサーバ3は、クーポンの内容を示すクーポン情報をクーポンの種類を特定するクーポンコード別に記憶するクーポンファイル342と、携帯端末1によって撮像された紙クーポンPに係るクーポンコードを携帯端末1から取得するコード取得部301と、取得したクーポンコードおよび当該クーポンコードに対応するクーポン情報に基づいて、当該クーポンコードで特定されるデジタルクーポンDのデジタルクーポン画像情報を作成する作成部302と、作成したデジタルクーポン画像情報を携帯端末1に送信する送信部303と、を備える。
【0091】
このような第1実施形態によれば、紙クーポンPの利便性を向上させることが可能となる。
【0092】
また、第1実施形態のクーポンサーバ3において、コード取得部301は、配布された紙クーポンPを個別に特定するクーポンIDをクーポンコードと同時に取得し、作成部302は、取得したクーポンIDを含む、デジタルクーポンDが個別に特定されるデジタルクーポン画像情報を作成し、作成302部がデジタルクーポン画像情報を作成した場合に、当該デジタルクーポンDに対応する紙クーポンPの使用を不可にする紙クーポン使用不可部304、をさらに備える。
【0093】
このような第1実施形態によれば、紙クーポンPからデジタルクーポンDのデジタルクーポン画像情報を作成した場合に、以降当該紙クーポンPの使用は不可となる。
【0094】
なお、第1実施形態では、デジタルクーポンDを一度使用したら当該デジタルクーポンDは使用不可としたが、複数回の使用または使用期限までは何回も使用可能としてもよい。複数回使用可能の場合、クーポンIDファイル343に使用限度の回数をクーポンID毎に記憶する。そしてクーポンの使用回数が使用限度に達したら当該クーポンの使用を不可とする。
【0095】
(第2実施形態)
ここからは、第2実施形態について説明する。第1実施形態では、紙クーポンPからデジタルクーポンDを作成した場合に、以降当該紙クーポンPの使用は不可とし、作成されたデジタルクーポンDが使用された場合に当該デジタルクーポンDを使用不可とした。第2実施形態では、紙クーポンPからデジタルクーポンDを作成した場合に、以降当該紙クーポンPおよびデジタルクーポンDのいずれもが使用可能であって、紙クーポンPおよびデジタルクーポンDのいずれか一方が使用された場合に、当該紙クーポンPおよびデジタルクーポンDの両方ともが使用不可となる。
【0096】
なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と共通の構成については説明を簡略化または省略する。また、第12実施形態における
図1~
図5、
図7~
図11、
図13、
図15、
図16は、第2実施形態でも共通である。
【0097】
図18は、第2実施形態におけるクーポンIDファイル343の構成を示すメモリマップである。
図18に示すように、第2実施形態におけるクーポンIDファイル343は、
図6のクーポンIDファイル343に比べて紙クーポン部3434が存在しない。その他は、
図6のクーポンIDファイル343と同一の構成である。
【0098】
図19は、第2実施形態におけるクーポンサーバ3の機能構成を示す機能ブロック図である。
図19に示すように、クーポンサーバ3の制御部300は、ROM32やメモリ部34の制御プログラム部341に記憶された制御プログラムに従うことで、コード取得部301、作成部302、送信部303、クーポン使用不可部306として機能する。
【0099】
コード取得部301、作成部302、送信部303は、第1実施形態と同一の機能構成である。
【0100】
クーポン使用不可部306は、紙クーポンPおよびデジタルクーポンDのいずれか一方が使用された場合に、当該一方に係るクーポンIDで特定される紙クーポンPおよびデジタルクーポンDの使用を不可にする。
【0101】
また、第2実施形態では、クーポンサーバ3は
図20のクーポン作成処理を実行する。
図20のクーポン作成処理は、
図14のクーポン作成処理におけるS421~S424の処理を実行し、S425の処理を実行しない。
【0102】
また、第2実施形態では、会計機7は、
図21の処理を実行する。
図21の処理は、
図17の処理に比べ、クーポン使用信号送信(S90)の処理を追加した。すなわち、当該紙クーポンPが使用可能と判断した場合(S79のYes)、制御部700は、商品登録情報部731に記憶されている商品登録データに当該紙クーポンPを適用した会計処理を実行する(S80)。そして制御部700は、紙クーポンPを使用したことを示すクーポン使用信号(使用した紙クーポンPのクーポンIDを含む)をクーポンサーバ3に送信する(S90)そして制御部700は、会計処理した会計情報を店舗サーバ5に送信する(S81)。
【0103】
クーポンサーバ3のクーポン使用不可部306は、S46において、S30において送信されたクーポン使用信号を受信した場合、およびS90において送信されたクーポン使用信号を受信した場合に、当該クーポンIDの紙クーポンPおよびデジタルクーポンDの使用を不可とする処理を実行する(S46)。具体的には、クーポン使用不可部306は、受信したクーポン使用信号に含まれるクーポンIDに基づいて、当該クーポンIDに対応する使用フラグ部3435にデジタルクーポンDを使用したことを示すフラグ「1」の情報を記憶する。
【0104】
このような第2実施形態に係るクーポンサーバ3は、クーポンの内容を示すクーポン情報をクーポンの種類を特定するクーポンコード別に記憶するクーポンファイル342と、携帯端末1によって撮像された紙クーポンPに係るクーポンコードを携帯端末1から取得するコード取得部301と、取得したクーポンコードおよび当該クーポンコードに対応するクーポン情報に基づいて、当該クーポンコードで特定されるデジタルクーポンDのデジタルクーポン画像情報を作成する作成部302と、作成したデジタルクーポン画像情報を携帯端末1に送信する送信部303と、を備える。
【0105】
このような第2実施形態によれば、紙クーポンPの利便性を向上させることが可能となる。
【0106】
また、第2実施形態のクーポンサーバ3において、コード取得部301は、配布された紙クーポンPを個別に特定するクーポンIDをクーポンコードと同時に取得し、作成部302は、取得したクーポンIDを含む、デジタルクーポンDが個別に特定されるデジタルクーポン画像情報を作成し、紙クーポンPおよびデジタルクーポンDのいずれか一方が使用された場合に、当該一方に係るクーポンIDで特定される紙クーポンPおよびデジタルクーポンDの使用を不可にするクーポン使用不可部306、をさらに備える。
【0107】
このような第2実施形態によれば、紙クーポンPからデジタルクーポンDを作成し、いずれか一方が使用された場合に、当該紙クーポンPおよびデジタルクーポンDの使用は不可となる。
【0108】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0109】
例えば、各実施形態では、クラウド上に設置されたクーポンサーバ3をサーバの一例として説明した。しかしながらこれに限らず、各店舗Mに設置した店舗サーバ5や別のクーポンサーバを、サーバとしてもよい。
【0110】
また、各実施形態では、商品の価格の値引き(割引き)や合計金額の割引き(値引き)をクーポンの使用によって付与される特典の付与の一例として説明した。しかしながらこれに限らず、クーポンの使用によって付与される特典は、例えば特定商品や記念品の贈与、サービスの提供、ポイントの付与等であってもよい。
【0111】
なお、各実施形態のクーポンサーバ3で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0112】
また、各実施形態のクーポンサーバ3で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、各実施形態のクーポンサーバ3で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0113】
また、各実施形態のクーポンサーバ3で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0114】
第1実施形態および第2実施形態における携帯端末1の発明を以下に付記する。
【0115】
[付記]
[請求項1]
カメラと、
前記カメラが撮像した紙クーポンに印字されたコードシンボルに基づいて当該紙クーポンの種類を特定するクーポン特定情報を取得する取得するクーポン情報取得部と、
取得した前記クーポン特定情報で特定される前記紙クーポンの内容を含むデジタルクーポンに係るデジタルクーポン画像情報の作成を、クーポンを管理するサーバに依頼するクーポン作成依頼部と、
前記サーバから前記依頼に応じて受信した前記デジタルクーポン画像情報を記憶部に記憶するデジタルクーポン記憶部と、
記憶した前記デジタルクーポンが像情報のデジタルクーポンを表示するデジタルクーポン表示部と、
を備えた携帯端末。
[請求項2]
前記カメラで撮像した商品を特定するコードシンボルに基づいて、当該商品に係る商品登録処理を実行する商品登録処理部、をさらに備え、
前記商品登録処理部は、表示された前記デジタルクーポンに前記商品に使用可能なデジタルクーポンが存在する場合は、当該デジタルクーポンを使用して商品登録処理を実行する、
請求項1に記載の携帯端末。
[請求項3]
前記クーポン情報取得部は、配布された前記紙クーポンを個別に特定する個体識別情報を前記クーポン特定情報と同時に取得し、
前記クーポン作成依頼部は、取得した前記個体識別情報を含む、デジタルクーポンが個別に特定される前記デジタルクーポン画像情報の作成を依頼する、
請求項1または2に記載の携帯端末。
[請求項4]
前記デジタルクーポンが使用された場合には、前記サーバからの指示に基づいて使用された前記デジタルクーポンに係るデジタルクーポン情報を前記記憶部から削除するクーポン削除部、をさらに備えた、
請求項3に記載の携帯端末。
[請求項5]
カメラを備えた携帯端末としてのコンピュータを、
前記カメラが撮像した紙クーポンに印字されたコードシンボルに基づいて当該紙クーポンの種類を特定するクーポン特定情報を取得する取得するクーポン情報取得部と、
取得した前記クーポン特定情報で特定される前記紙クーポンの内容を含むデジタルクーポンに係るデジタルクーポン画像情報の作成を、クーポンを管理するサーバに依頼するクーポン作成依頼部と、
前記サーバから前記依頼に応じて受信した前記デジタルクーポン画像情報を記憶部に記憶するデジタルクーポン記憶部と、
記憶した前記デジタルクーポンが像情報のデジタルクーポンを表示するデジタルクーポン表示部と、
して機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0116】
1 携帯端末
3 クーポンサーバ
5 店舗サーバ
7 会計機
18 表示部
20 カメラ
79 コードリーダ
100 制御部
131 商品情報部
132 クーポンコード部
133 クーポン情報部
134 店舗コード部
135 会計番号部
143 顧客ID部
171 クーポン登録キー
300 制御部
301 コード取得部
302 作成部
303 送信部
304 紙クーポン使用不可部
305 デジタルクーポン使用不可部
306 クーポン使用不可部
331 クーポンコード部
332 デジタルクーポン部
342 クーポンファイル
343 クーポンIDファイル
500 制御部
531 売上管理部
532 商品登録データ部
700 制御部
731 商品登録情報部
732 会計情報部
3421 クーポンコード部
3422 対象商品部
3423 値引額部
3424 有効期限部
3425 クーポン画像部
3426 店舗コード部
3431 クーポンID部
3432 クーポンコード部
3433 顧客ID部
3434 紙クーポン部
3435 使用フラグ部
3436 対象商品部
3437 デジタル画像部
D デジタルクーポン
K コードシンボル
P 紙クーポン
【先行技術文献】
【特許文献】
【0117】