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特開2023-180154表皮一体成形パッド、車両用シート、成形用金型及び成形方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180154
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】表皮一体成形パッド、車両用シート、成形用金型及び成形方法
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/14 20060101AFI20231213BHJP
   B60N 2/90 20180101ALI20231213BHJP
   A47C 7/62 20060101ALI20231213BHJP
   B29C 39/26 20060101ALI20231213BHJP
   B29C 33/12 20060101ALI20231213BHJP
   B29C 44/00 20060101ALI20231213BHJP
【FI】
A47C27/14 A
B60N2/90
A47C7/62 Z
B29C39/26
B29C33/12
B29C44/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093305
(22)【出願日】2022-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原 拓弥
【テーマコード(参考)】
3B084
3B087
3B096
4F202
4F214
【Fターム(参考)】
3B084JA06
3B084JC01
3B087DE03
3B087DE08
3B096AC11
4F202AA42
4F202AB02
4F202AD05
4F202AD07
4F202AD08
4F202AH26
4F202CA01
4F202CB12
4F202CB13
4F202CQ01
4F214AA42
4F214AB02
4F214AD05
4F214AD07
4F214AD08
4F214AH26
4F214UB01
4F214UB12
4F214UB13
4F214UK11
4F214UK21
4F214UK31
(57)【要約】
【課題】乗員が着座した状態で作動可能な作動装置において、発泡材料の付着による誤作動を抑制することが可能な表皮一体成形パッド、車両用シート、成形用金型及び成形方法
を得る。
【解決手段】表皮一体成形パッド13には、成形用金型20に設けられたピン30が配置された部位において着座センサ18に設けられた通気孔18Bと連通する連通孔14Aが形成され、表皮一体成形パッド13を成形する際には、ピン30によって着座センサ18の通気孔18Bは塞がっている。このため、表皮一体成形パッド13の発泡成形時において、当該通気孔18Bには成形材料28が付着しないようにすることができる。したがって、ここでは、当該通気孔18Bに成形材料28が付着することによる着座センサ18の誤作動を抑制することが可能となる。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗員が着座するシートクッションの一部を構成するパッド材と、
前記パッド材が一体に成形され、当該パッド材の意匠面側を被覆する表皮と、
前記表皮の裏面に設けられ、乗員が着座した状態で作動可能な作動装置と、
前記パッド材を貫通し、前記作動装置における所定の箇所と連通する連通孔と、
を含んで構成されている表皮一体成形パッド。
【請求項2】
前記作動装置は、乗員が着座した状態を検知可能なシート状の静電容量式の着座センサであり、
前記所定の箇所は、前記着座センサに設けられ空気の出入が可能な通気孔と連通する連通孔である請求項1に記載の表皮一体成形パッド。
【請求項3】
前記連通孔は、前記パッド材の厚み方向に対して傾いて形成されている請求項1又は請求項2に記載の表皮一体成形パッド。
【請求項4】
乗員が着座するシートクッションに対して請求項1又は請求項2に記載の前記表皮一体成形パッドが適用されている車両用シート。
【請求項5】
請求項2に記載の前記表皮一体成形パッドを成形する成形用金型であって、
前記着座センサが設けられた表皮が収容される下型と、
前記下型との間で前記表皮一体成形パッドを発泡成形させる成形空間部を形成する上型と、
前記上型側に設けられ、前記成形空間部が形成された状態で前記着座センサに設けられた前記通気孔に対して先端部が当接するピンと、
を有する成形用金型。
【請求項6】
前記ピンは前記上型を貫通し前記成形空間部内を出入可能とされ、前記成形空間部が形成された状態で当該ピンの先端部を前記通気孔に当接させる請求項5に記載の成形用金型。
【請求項7】
請求項5に記載の前記成形用金型を用いて前記表皮一体成形パッドを成形する成形方法であって、
前記下型内に前記着座センサが設けられた表皮を収容する第1工程と、
前記着座センサに設けられた前記通気孔を回避して前記下型内へ前記パッド材の材料を充填する第2工程と、
前記下型に対して前記上型を閉止させ、当該下型と当該上型との間で前記成形空間部を形成すると共に当該ピンの先端部を前記通気孔に当接させる第3工程と、
前記成形空間部内で前記表皮一体成形パッドを発泡成形させる第4工程と、
前記下型に対して前記上型を開放させると当該上型と共に前記ピンが移動し前記連通孔を形成する第5工程と、
前記表皮一体成形パッドを下型から脱型させる第6工程と、
を有する成形方法。
【請求項8】
請求項6に記載の前記成形用金型を用いて前記表皮一体成形パッドを成形する成形方法であって、
前記下型内に前記着座センサが設けられた表皮を収容する第1工程と、
前記着座センサに設けられた前記通気孔を回避して前記下型内へ前記パッド材の材料を充填する第2工程と、
前記下型に対して前記上型を閉止させ、当該下型と当該上型との間で前記成形空間部を形成した状態で前記ピンを前記成形空間部内に突出させ、当該ピンの先端部を前記通気孔に当接させる第3工程と、
前記成形空間部内で前記表皮一体成形パッドを発泡成形させる第4工程と、
前記ピンを格納して前記連通孔を形成する第5工程と、
前記下型に対して前記上型を開放させ、当該表皮一体成形パッドを下型から脱型させる第6工程と、
を有する成形方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表皮一体成形パッド、車両用シート、成形用金型及び成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、下記特許文献1には、発泡ウレタン樹脂製のクッション材の表面に導電体よりなるアンテナ電極を一体に形成し乗員の着座の有無を検知可能とするシート用クッション材が開示されている。
【0003】
この先行技術では、樹脂に強磁性の導電体微粒子を混合して所定形状の電極用シートを形成し、この電極用シートの表面に強磁性の導電体微粒子を付着させてアンテナ電極を形成した後、成形金型のキャビティ面に設けた磁石にアンテナ電極を磁着させ、成形金型内に注入したウレタン樹脂原液を発泡させることでアンテナ電極が一体化されたクッション材を成形するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-183686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記先行技術において、上記のように乗員の着座の有無を検知する着座センサを成形金型内に入れた状態でウレタン樹脂原液(発泡材料)を発泡させるとき、着座センサ(作動装置)に発泡材料が付着すると着座センサが誤作動してしまう可能性がある。
【0006】
本発明は上記事実を考慮し、乗員が着座した状態で作動可能な作動装置において、発泡材料の付着による誤作動を抑制することが可能な表皮一体成形パッド、車両用シート、成形用金型及び成形方法を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明に係る表皮一体成形パッドは、乗員が着座するシートクッションの一部を構成するパッド材と、前記パッド材が一体に成形され、当該パッド材の意匠面側を被覆する表皮と、前記表皮の裏面に設けられ、乗員が着座した状態で作動可能な作動装置と、前記パッド材を貫通し、前記作動装置における所定の箇所と連通する連通孔と、を含んで構成されている。
【0008】
請求項1に記載の発明に係る表皮一体成形パッドでは、パッド材と、表皮と、作動装置と、連通孔と、を含んで構成されている。パッド材は、乗員が着座するシートクッションの一部を構成している。表皮は、パッド材が一体に成形されており、当該パッド材の意匠面側を被覆する。また、作動装置は、表皮の裏面に設けられており、乗員が着座した状態で作動可能とされている。
【0009】
ここで、パッド材には、作動装置における所定の箇所と連通する連通孔が貫通している。つまり、パッド材を成形する際、連通孔が形成される部位には、例えば、ピンが設けられ、成形後に当該ピンを取り除くことによってパッド材には連通孔が形成される。当該連通孔は、作動装置における所定の箇所と連通するため、パッド材を成形する際、ピンの先端部は、作動装置における所定の箇所に当接することになる。
【0010】
裏を返すと、ピンの先端部が作動装置における所定の箇所に当接した状態で所定の箇所は塞がった状態でパッド材が成形されることになる。これにより、本発明では、作動装置における所定の箇所に対するパッド材を成形する成形材料(発泡材料)の付着を抑制することが可能となる。
【0011】
請求項2に記載の発明に係る表皮一体成形パッドは、請求項1に記載の発明に係る表皮一体成形パッドにおいて、前記作動装置は、乗員が着座した状態を検知可能なシート状の静電容量式の着座センサであり、前記所定の箇所は、前記着座センサに設けられ空気の出入が可能な通気孔と連通する連通孔である。
【0012】
請求項2に記載の発明に係る表皮一体成形パッドでは、作動装置は、乗員が着座した状態を検知可能なシート状の静電容量式の着座センサである。また、本発明では、着座センサにおける所定の箇所は、空気の出入が可能な通気孔と連通する連通孔であり、当該連通孔において、パッド材を成形する成形材料(発泡材料)の付着を抑制することで、着座センサにおいて誤作動を抑制することが可能となる。
【0013】
請求項3に記載の発明に係る表皮一体成形パッドは、請求項1又は請求項2に記載の発明に係る表皮一体成形パッドにおいて、前記連通孔は、前記パッド材の厚み方向に対して傾いて形成されている。
【0014】
請求項3に記載の発明に係る表皮一体成形パッドでは、連通孔は、パッド材の厚み方向に対して傾いて形成されているため、当該連通孔を形成するためのピンのストロークを短くすることができる。
【0015】
請求項4に記載の発明に係る車両用シートは、乗員が着座するシートクッションに対して請求項1又は請求項2に記載の前記表皮一体成形パッドが適用されている。
【0016】
請求項4に記載の発明に係る車両用シートでは、乗員が着座するシートクッションに対して当該表皮一体成形パッドが適用されているため、シートクッションに着座したか否かの検出に対して誤作動を抑制することが可能となる。
【0017】
請求項5に記載の発明に係る成形用金型は、請求項2に記載の前記表皮一体成形パッドを成形する成形用金型であって、前記着座センサが設けられた表皮が収容される下型と、前記下型との間で前記表皮一体成形パッドを発泡成形させる成形空間部を形成する上型と、前記上型側に設けられ、前記成形空間部が形成された状態で前記着座センサに設けられた前記通気孔に対して先端部が当接するピンと、を有する。
【0018】
請求項5に記載の発明に係る成形用金型では、下型と上型とピンとを有し、下型には着座センサが設けられた表皮が収容され、上型は下型との間で表皮一体成形パッドを発泡成形させる成形空間部を形成する。ここで、ピンは、上型側に設けられており、上型と下型との間で成形空間部が形成された状態で当該着座センサに設けられた通気孔に対して当該ピンの先端部が当接する。
【0019】
このように、本発明では、表皮一体成形パッドの発泡成形時において、着座センサの通気孔にはピンの先端部が当接しているため着座センサの通気孔は塞がり、当該通気孔には成形材料が付着しないようにすることができる。したがって、本発明では、当該通気孔に成形材料が付着することによる着座センサの誤作動を抑制することができる。
【0020】
請求項6に記載の発明に係る成形用金型は、請求項5に記載の発明に係る成形用金型において、前記ピンは前記上型を貫通し前記成形空間部内を出入可能とされ、前記成形空間部が形成された状態で当該ピンの先端部を前記通気孔に当接させる。
【0021】
請求項6に記載の発明に係る成形用金型では、ピンは、上型を貫通して成形空間部内を出入(突出、格納)可能とされる。このため、成形空間部が形成された状態で、ピンを突出させ当該ピンの先端部を着座センサに設けられた通気孔に対して当接させる。
【0022】
このように、本発明では、ピンが上型を貫通して成形空間部内を出入可能とされるため、例えば、表皮一体成形パッドの発泡成形後、下型に対して上型を開放させる前に、当該ピンを格納することができる。これにより、上型を開放させるとき、当該ピンが表皮一体成形パッドに干渉しないようにすることができる。
【0023】
請求項7に記載の発明に係る成形方法は、請求項5に記載の前記成形用金型を用いて前記表皮一体成形パッドを成形する成形方法であって、前記下型内に前記着座センサが設けられた表皮を収容する第1工程と、前記着座センサに設けられた前記通気孔を回避して前記下型内へ前記パッド材の材料を充填する第2工程と、前記下型に対して前記上型を閉止させ、当該下型と当該上型との間で前記成形空間部を形成すると共に当該ピンの先端部を前記通気孔に当接させる第3工程と、前記成形空間部内で前記表皮一体成形パッドを発泡成形させる第4工程と、前記下型に対して前記上型を開放させると当該上型と共に前記ピンが移動し前記連通孔を形成する第5工程と、前記表皮一体成形パッドを下型から脱型させる第6工程と、を有する。
【0024】
請求項7に記載の発明に係る成形方法では、第1工程において、下型内に着座センサが設けられた表皮を収容し、第2工程において、当該着座センサに設けられた通気孔を回避して下型内へパッド材の材料を充填する。
【0025】
次に、第3工程において、下型に対して上型を閉止させ、当該下型と当該上型との間で成形空間部を形成すると共に当該ピンの先端部を着座センサの通気孔に当接させ、第4工程において、成形空間部内で表皮一体成形パッドを発泡成形させる。
【0026】
そして、第5工程において、下型に対して上型を開放させると当該上型と共にピンが移動し、表皮一体成形パッドに対して通気孔と連通する連通孔を形成し、第6工程において、表皮一体成形パッドを当該下型から脱型させる。
【0027】
本発明では、表皮一体成形パッドには、ピンが配置された部位において着座センサに設けられた通気孔と連通する連通孔が形成される。すなわち、表皮一体成形パッドを成形する際には、ピンによって着座センサの通気孔は塞がっているため、表皮一体成形パッドの発泡成形時において、当該通気孔には成形材料が付着しないようにすることができる。したがって、本発明では、当該通気孔に成形材料が付着することによる着座センサの誤作動を抑制することができる。
【0028】
請求項8に記載の発明に係る成形方法は、請求項6に記載の前記成形用金型を用いて前記表皮一体成形パッドを成形する成形方法であって、前記下型内に前記着座センサが設けられた表皮を収容する第1工程と、前記着座センサに設けられた前記通気孔を回避して前記下型内へ前記パッド材の材料を充填する第2工程と、前記下型に対して前記上型を閉止させ、当該下型と当該上型との間で前記成形空間部を形成した状態で前記ピンを前記成形空間部内に突出させ、当該ピンの先端部を前記通気孔に当接させる第3工程と、前記成形空間部内で前記表皮一体成形パッドを発泡成形させる第4工程と、前記ピンを格納して前記連通孔を形成する第5工程と、前記下型に対して前記上型を開放させ、当該表皮一体成形パッドを下型から脱型させる第6工程と、を有する。
【0029】
請求項8に記載の発明に係る成形方法では、第1工程において、下型内に着座センサが設けられた表皮を収容し、第2工程において、当該着座センサに設けられた通気孔を回避して下型内へパッド材の材料を充填する。
【0030】
次に、第3工程において、下型に対して上型を閉止させ、当該下型と当該上型との間で成形空間部を形成した状態でピンを成形空間部内に突出させ、当該ピンの先端部を通気孔に当接させ、第4工程において、成形空間部内で表皮一体成形パッドを発泡成形させる。
【0031】
そして、第5工程において、ピンを格納して表皮一体成形パッドに対して通気孔と連通する連通孔を形成し、第6工程において、下型に対して上型を開放させ、当該表皮一体成形パッドを当該下型から脱型させる。
【0032】
これにより、本発明では、表皮一体成形パッドには、ピンが配置された部位において着座センサに設けられた通気孔と連通する連通孔が形成される。すなわち、表皮一体成形パッドを成形する際には、ピンによって着座センサの通気孔は塞がっているため、表皮一体成形パッドの発泡成形時において、当該通気孔には成形材料が付着しないようにすることができる。したがって、本発明では、当該通気孔に成形材料が付着することによる着座センサの誤作動を抑制することができる。
【0033】
さらに、本発明では、下型に対して上型を開放させる前にピンは格納されるため、上型を開放させるとき、当該ピンが表皮一体成形パッドに干渉しない。
【発明の効果】
【0034】
以上説明したように、本発明に係る表皮一体成形パッド、車両用シート、成形装置及び成形方法では、乗員が着座した状態で作動可能な作動装置において、発泡材料の付着による誤作動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本実施形態に係る表皮一体成形パッドが適用された車両用シートのシートクッションを示す平面図である。
図2図1で示すA-A’線に沿って切断したときの断面図である。
図3】本実施形態に係る表皮一体成形パッドの成形方法において、第1工程を示す図2に対応する断面図である。
図4】本実施形態に係る表皮一体成形パッドの成形方法において、第1工程を示す図2に対応する断面図である。
図5】本実施形態に係る表皮一体成形パッドの成形方法において、第2工程を示す図1に対応する平面図である。
図6図5で示すB-B’線に沿って切断したときの断面図である。
図7】本実施形態に係る表皮一体成形パッドの成形方法において、第3工程を示す図2に対応する断面図である。
図8】本実施形態に係る表皮一体成形パッドの成形方法において、第4工程を示す図2に対応する断面図である。
図9図8において要部が拡大された要部拡大断面図である。
図10】本実施形態に係る表皮一体成形パッドの成形方法において、第5工程を示す図2に対応する断面図である。
図11】本実施形態に係る表皮一体成形パッドの成形方法において、成形用金型から表皮一体成形パッドが脱型された状態を示す図2に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態に係る表皮一体成形パッドが適用された車両用シートについて説明する。なお、以下の図において適宜示される矢印FRは、車両前後方向の前方向(着座者の向く方向)を示しており、矢印UPは車両上下方向の上方向を示し、矢印RHは車両幅方向の右方向を示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、シート前後方向の前後、シート上下方向の上下、車両の進行方向を向いた場合のシート幅方向の左右を示すものとする。
【0037】
図1には、ベンチシートタイプの車両用シート10において、乗員が着座するシートクッション12が図示されており、このシートクッション12の後端部には、図示はしないが、シートクッション12に着座した乗員の上体を支持するシートバックが立設されている。
【0038】
(表皮一体成形パッドの構成)
当該シートクッション12は、骨格部材であるシートフレーム(図示省略)と、シートパッド(パッド材)14と、シートパッド14を被覆するシート表皮(表皮)16と、を備えている。ここで、本実施形態では、シートクッション12には、図2に示される表皮一体成形パッド13が適用されている。なお、図2では、後述する成形用金型20との関係で上下を逆にして示している。
【0039】
当該表皮一体成形パッド13は、ウレタン等の成形材料(発泡材料)28(図6参照)を発泡成形させてシートパッド14とシート表皮16とを一体に形成させたものであり、シート表皮16の裏面16Aには、例えば、着座センサ(作動装置)18が設けられている。
【0040】
ここで、着座センサ18は、シート状を成しており、縫製、接着等により当該シート表皮16に対して一体化されている。なお、当該着座センサ18は、静電容量式のセンサであり、乗員が着座した状態を検知可能とされている。また、着座センサ18は、図示しない電極が設けられたセンサ部18Aと、センサ部18Aと電気的に繋がるハーネス部(図示省略)と、を含んで構成されており、当該センサ部18Aによって、乗員が着座したことが検知される。
【0041】
当該センサ部18Aには、通気孔18Bが設けられており、当該センサ部18Aに入力された荷重に応じて当該通気孔18Bを通じて空気の出入が可能とされている。そして、本実施形態における表皮一体成形パッド13では、シートパッド14に当該通気孔18Bと連通する連通孔14Aが形成されている。
【0042】
一方、ハーネス部は、図示はしないが、車両側の制御装置としての車載用ECU(ECU;Electronic Control Unit、以下単に「ECU」と称する)と電気的に接続されており、当該ハーネス部によってECUとセンサ部18Aとが接続されている。
【0043】
ECUは、CPU、ROM、RAM、ストレージ及び通信インタフェースを有し、これらの各構成部は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。また、ECUは、機能構成として、制御部を有する。制御部の機能構成は、CPUがROM又はストレージに記憶されたプログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0044】
(表皮一体成形パッドの成形用金型)
本実施形態では、図7に示されるように、表皮一体成形パッド13を成形する成形用金型20は、例えば、アルミニウム合金で形成されており、下型22及び上型24を含んで構成されており、下型22と上型24の間には成形空間部26が形成され、この成形空間部26内にシートパッド14(図2参照)の原料となるウレタン等の成形材料28が注入される。
【0045】
また、成形用金型20は、例えば、車両用シート10(図1参照)の車両前後方向の後端側と対応する位置に図示しないヒンジ部が設けられており、当該ヒンジ部を中心に上型24が下型22に対して回動可能とされている。図7に示されるように、上型24が下型22の上に重なった(セットした)状態で成形用金型20はいわゆる型締め(閉止)され、図10に示されるように、上型24が下型22に対して開放された状態で成形用金型20はいわゆる型開きされることになる。
【0046】
ここで、本実施形態では、上型24には、成形用金型20が閉止された状態で成形空間部26内に設けられ、上下方向(表皮一体成形パッド13の厚み方向)に対して傾斜した状態で配置される略円柱状のピン30が固定されている。
【0047】
(表皮一体成形パッドの成形方法)
ここで、表皮一体成形パッド13の成形方法について、図2に対応する断面位置で説明する。
【0048】
まず、第1工程では、図3に示されるように、成形用金型20の下型22内に着座センサ18が設けられたシート表皮16を収容する。当該下型22の内面22Aは、図11に示す表皮一体成形パッド13の意匠面13Aとなるため、図3図4に示されるように、シート表皮16の表面16B側が下型22の内面22A側となるように、シート表皮16は下型22内に収容される。
【0049】
次に、第2工程において、図5図6に示されるように、当該着座センサ18に設けられた通気孔18Bを回避して、下型22内へシートパッド14の原料となる成形材料28を注入する。なお、図5には、下型22内の平面図が示されており、図6には、図5で示すB-B’線に沿って切断したときの断面図が示されている。また、図5で示す注入位置は一例であり、着座センサ18に設けられた通気孔18Bを回避した状態で成形材料28を注入することができればよいため、これに限るものではない。
【0050】
そして、第3工程において、図7に示されるように、成形用金型20の下型22に対して上型24を閉止させ、当該下型22と当該上型24との間で成形空間部26が形成された状態でピン30の先端部30Aが通気孔18B(厳密にいうと通気孔18Bの周辺部18B1)に当接する。
【0051】
次に、第4工程において、図8図9に示されるように、成形用金型20の成形空間部26内において、ピン30の先端部30Aが通気孔18Bの周辺部18B1に当接した状態で、注入した成形材料28を発泡させる。これにより、シート表皮16に対してシートパッド14が一体化され、表皮一体成形パッド13(図2参照)が完成する。なお、図9は、図8において要部が拡大して示された要部拡大断面図である。
【0052】
そして、第5工程において、成形用金型20の下型22に対して上型24を開放させ、成形用金型20を型開きさせる。このとき、図10に示されるように、上型24と共にピン30が移動する。これにより、表皮一体成形パッド13には、当該ピン30が配置された部位において着座センサ18に設けられた通気孔18Bと連通する連通孔14Aが形成される。
【0053】
次に、第6工程において、図11に示されるように、表皮一体成形パッド13を下型22(から脱型させる。
【0054】
(表皮一体成形パッドの作用及び効果)
次に、本実施形態に係る表皮一体成形パッドの作用及び効果について説明する。
【0055】
図2に示されるように、本実施形態では、表皮一体成形パッド13は、シートパッド14と、シート表皮16と、着座センサ18と、連通孔14Aと、を含んで構成されている。
【0056】
シートパッド14は、乗員が着座するシートクッション12の一部を構成し、シート表皮16は、シートパッド14が一体に成形され、当該シートパッド14の意匠面14B側を被覆する。また、着座センサ18は、シート表皮16の裏面16Aに設けられており、乗員が着座した状態で作動可能とされている。
【0057】
ここで、当該着座センサ18は、乗員が着座した状態を検知可能なシート状の静電容量式の着座センサ18である。本実施形態では、着座センサ18における所定の箇所として、空気の出入が可能な通気孔18Bが設けられている。当該連通孔14Aにおいて、シートパッド14を成形する成形材料28の付着を抑制することで、着座センサ18において誤作動を抑制することが可能となる。
【0058】
つまり、本実施形態では、シートパッド14には、通気孔18Bと連通する連通孔14Aが形成されている。つまり、シートパッド14を成形する際、当該連通孔14Aが形成される部位には、ピン30が設けられ、成形後に当該ピン30を取り除くことによってシートパッド14には着座センサ18に設けられた通気孔18Bと連通する連通孔14Aが形成される。
【0059】
当該連通孔14Aは、着座センサ18に設けられた通気孔18Bと連通するため、シートパッド14を成形する際、ピン30の先端部30Aは、当該通気孔18Bに当接することになる。つまり、ピン30の先端部30Aが着座センサ18に設けられた通気孔18Bに当接した状態で当該通気孔18Bは塞がった状態でシートパッド14が成形されることになる。
【0060】
これにより、本実施形態では、着座センサ18に設けられた通気孔18Bに対するシートパッド14を成形する成形材料28の付着を抑制することが可能となる。その結果、本実施形態では、シートクッション12に着座したか否かの検出に対して誤作動を抑制することが可能となる。これにより、表皮一体成形パッド13の製造において、歩留まりを向上させることができ、結果的に製造コストを削減することができる。
【0061】
また、本実施形態では、着座センサ18は、乗員が着座した状態を検知可能なシート状の静電容量式の着座センサ18である。本実施形態では、着座センサ18における所定の箇所は、空気の出入が可能な通気孔18Bと連通する連通孔14Aであり、当該連通孔14Aにおいて、シートパッド14を成形する成形材料28の付着を抑制することで、着座センサ18において誤作動を抑制することが可能となる。
【0062】
図8に示されるように、本実施形態における成形用金型20では、下型22と上型24とピン30とを有し、下型22には着座センサ18が設けられたシート表皮16が収容され、上型24は下型22との間で表皮一体成形パッド13を発泡成形させる成形空間部26を形成する。
【0063】
ここで、図10に示されるように、ピン30は、上型24側に設けられており、下型22に対して当該上型24を閉止させると、当該着座センサ18に設けられた通気孔18Bに対して当該ピン30の先端部30Aが当接する。
【0064】
本実施形態では、図8に示されるように、表皮一体成形パッド13の発泡成形時において、着座センサ18の通気孔18Bにはピン30の先端部30Aが当接しているため、着座センサ18の通気孔18Bは塞がり、当該通気孔18Bには成形材料28が付着しないようにすることができる。
【0065】
したがって、本実施形態では、当該通気孔18Bに成形材料28が付着することによる着座センサ18の誤作動を抑制することができる。
【0066】
また、本実施形態における成形方法では、第1工程において、図3図4に示されるように、下型22内に着座センサ18が設けられたシート表皮16を収容し、第2工程において、図5図6に示されるように、当該着座センサ18に設けられた通気孔18Bを回避して下型22内へシートパッド14の材料を充填する。
【0067】
次に、第3工程において、図7に示されるように、下型22に対して上型24を閉止させ、当該下型22と当該上型24との間で成形空間部26を形成した状態でピン30の先端部30Aが通気孔18Bに当接する。
【0068】
そして、第4工程において、図8に示されるように、成形空間部26内で表皮一体成形パッド13を発泡成形させ、第5工程において、図10に示されるように、下型22に対して上型24を開放させる。このとき、上型24の移動に伴って当該ピン30が表皮一体成形パッド13から脱型される。これにより、表皮一体成形パッド13には、ピン30が配置された部位において着座センサ18に設けられた通気孔18Bと連通する連通孔14Aが形成される。
【0069】
次に、第6工程において、図11に示されるように、表皮一体成形パッド13を下型22から脱型させる。
【0070】
すなわち、本実施形態では、図8に示されるように、表皮一体成形パッド13を成形する際には、ピン30によって着座センサ18の通気孔18Bは塞がっているため、表皮一体成形パッド13の発泡成形時において、当該通気孔18Bには成形材料28が付着しないようにすることができる。したがって、本実施形態では、当該通気孔18Bに成形材料28が付着することによる着座センサ18の誤作動を抑制することができる。
【0071】
一方、本実施形態では、当該ピン30は、上下方向(表皮一体成形パッド13の厚み方向)に対して傾斜した状態で配置される。成形用金型20は、前述のように、車両用シート10(図1参照)の車両前後方向の後端側と対応する位置にヒンジ部が設けられており、当該ヒンジ部を中心に上型24が下型22に対して回動可能とされている。
【0072】
上型24と共に移動するピン30の移動軌跡を考慮すると、当該ピン30はヒンジ部を中心に回動移動するため、当該ピン30が上下方向に沿って配置された場合よりも当該上下方向に対して傾斜した状態で配置された方がよい。つまり、本実施形態では、表皮一体成形パッド13に対してピン30が移動する際に、ピン30が干渉することによる表皮一体成形パッド13の破損を抑制することが可能となる。勿論、ピン30は、その移動軌跡に合わせて円弧状に形成されてもよい。
【0073】
(実施形態の補足説明)
以上の実施形態では、上型24に対してピン30が固定された例について説明したが、表皮一体成形パッド13の発泡成形時において、着座センサ18の通気孔18Bにピン30の先端部30Aが当接していればよいため、これに限るものではない。例えば、ピン30は上型24に対してスライド可能な構造とされてもよい。
【0074】
図示はしないが、表皮一体成形パッド13の発泡成形時、成形用金型20内の空気を逃がすため当該成形用金型20にはオートベントが設けられている場合がある。このオートベントを構成するベント用ピンのスライド機構を活用してもよい。なお、この場合、表皮一体成形パッド13の発泡成形時、ベント用ピンが成形空間部26内に配置された状態(いわゆる展開)となるように設定し、表皮一体成形パッド13の発泡成形後、ベント用ピンが格納されるように設定する必要がある。
【0075】
また、これ以外にも、表皮一体成形パッド13の発泡成形時において、着座センサ18の通気孔18Bに当接する専用のピン30を設けてもよい。一例として簡単に説明すると、上型24には、上下方向に対して傾斜して形成された貫通孔(図示省略)が貫通され、当該貫通孔内にピン30が挿入可能とされる。
【0076】
ピン30は、例えば、図示はしないがシリンダ内に収容可能とされており、当該シリンダが上型24の上方側に設けられる。また、ピン30は、ソレノイド等によって当該シリンダに対して出入可能とされており、シリンダから突出した状態で上型24に形成された貫通孔を貫通し、成形空間部26内に対して出入可能とされる。
【0077】
本実施形態における表皮一体成形パッドの成形方法では、前述した実施形態と略同様に、第1工程において、下型22内に着座センサ18が設けられたシート表皮16(図3参照)を収容し、第2工程において、当該着座センサ18に設けられた通気孔18Bを回避して下型22内へシートパッド14の材料を充填する。
【0078】
一方、第3工程では、下型22と当該上型24との間で成形空間部26が形成された状態でピン30を成形空間部26内に突出させ、当該ピン30の先端部30Aを通気孔18Bに当接させる。下型22に対して上型24を閉止させ、当該下型22と当該上型24との間で成形空間部26を形成した状態でピン30の先端部30Aが通気孔18Bに当接する。
【0079】
次に、第4工程において、成形用金型20の成形空間部26内において、ピン30の先端部30Aが通気孔18Bの周辺部18B1に当接した状態で、注入した成形材料28を発泡させる。
【0080】
そして、第5工程において、当該ピン30を図示しないシリンダ内へ格納する。これにより、表皮一体成形パッド13には、ピン30(図10参照)が配置された部位において着座センサ18に設けられた通気孔18Bと連通する連通孔14Aが形成される。
【0081】
このように、本実施形態では、下型22に対して上型24を開放させる前にピン30は格納されるため、上型24を開放させるとき、当該ピン30は表皮一体成形パッド13に干渉しない。したがって、ピン30が表皮一体成形パッド13に対して移動する際に当該ピン30が干渉することによる表皮一体成形パッド13の破損は生じない。
【0082】
次に、第6工程において、成形用金型20の下型22に対して上型24を開放させ、表皮一体成形パッド13を下型22から脱型させる。
【0083】
なお、以上の本実施形態では、当該シートクッション12において表皮一体成形パッド13が適用された例について説明したが、当該表皮一体成形パッド13は、シートバックに適用されてもよく、さらには、ベンチシートタイプの車両用シート10以外に、左右セパレートタイプの車両用シートに適用されてもよいのは勿論のことである。
【0084】
また、本実施形態では、作動装置として着座センサ18を例に挙げて説明したが、乗員が着座した状態で作動可能な装置であればこれに限るものではない。例えば、作動装置として、温度センサ等のセンサの他、シート状ヒータ、スピーカの一部を構成するボイスコイル等に適用されてもよい。
【0085】
さらに、本実施形態では、静電容量式の着座センサ18を例に挙げ、所定の箇所として、空気の出入が可能な通気孔18Bとしているが、発泡材料の付着を防きたい箇所であれば通気孔18Bに限るものではない。
【0086】
また、以上の実施形態では、図1に示されるシートクッション12へ適用した実施形態を説明したが、本発明では、これに限らず、車両用シート10のシートバックに適用されてもよい。さらには、車両用シート10に限らず、図示はしないが家具用シートに適用されてもよい。
【0087】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能である。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことはいうまでもない。
【0088】
<付記>
なお、下記の構成を適宜組み合わせて本発明に係る車両用シート、成形用金型としてもよい。
【0089】
(構成1)
表皮一体成形パッドは、乗員が着座するシートクッションの一部を構成するパッド材と、前記パッド材が一体に成形され、当該パッド材の意匠面側を被覆する表皮と、前記表皮の裏面に設けられ、乗員が着座した状態で作動可能な作動装置と、前記パッド材を貫通し、前記作動装置における所定の箇所と連通する連通孔と、を含んで構成されている。
【0090】
(構成2)
前記作動装置は、乗員が着座した状態を検知可能なシート状の静電容量式の着座センサであり、前記所定の箇所は、前記着座センサに設けられ空気の出入が可能な通気孔と連通する連通孔である。
【0091】
(構成3)
前記連通孔は、前記パッド材の厚み方向に対して傾いて形成されている。
【0092】
(構成4)
車両用シートは、乗員が着座するシートクッションに対して前記表皮一体成形パッドが適用されている。
【0093】
(構成5)
請求項2に記載の前記表皮一体成形パッドを成形する成形用金型であって、前記着座センサが設けられた表皮が収容される下型と、前記下型との間で前記表皮一体成形パッドを発泡成形させる成形空間部を形成する上型と、前記上型側に設けられ、前記成形空間部が形成された状態で前記着座センサに設けられた前記通気孔に対して先端部が当接するピンと、を有する。
【0094】
(構成6)
成形用金型において、前記ピンは前記上型を貫通し前記成形空間部内を出入可能とされ、前記成形空間部が形成された状態で当該ピンの先端部を前記通気孔に当接させる。
【符号の説明】
【0095】
10 車両用シート
12 シートクッション
13 表皮一体成形パッド
13A 意匠面
14 シートパッド(パッド材)
14A 連通孔
16 シート表皮(表皮)
16A 裏面(表皮の裏面)
16B 表面
18 着座センサ(作動装置)
18A センサ部
18B 通気孔(所定の箇所)
18B1 周辺部(所定の箇所)
20 成形用金型
22 下型
22A 内面
24 上型
24A 貫通孔
26 成形空間部
28 成形材料
30 ピン
30A 先端部(ピンの先端部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11