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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180165
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】照明システム及び環境システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/17 20200101AFI20231213BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20231213BHJP
   H05B 45/20 20200101ALI20231213BHJP
【FI】
H05B47/17
H05B47/165
H05B45/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093319
(22)【出願日】2022-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤原 ゆり
(72)【発明者】
【氏名】池淵 昌幸
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA09
3K273QA13
3K273QA37
3K273RA02
3K273RA05
3K273RA08
3K273RA17
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA14
3K273TA15
3K273TA17
3K273TA28
3K273TA31
3K273TA33
3K273TA38
3K273TA40
3K273TA46
3K273TA54
3K273TA62
3K273TA68
3K273UA22
3K273UA23
(57)【要約】
【課題】光源及び音出力部の少なくとも一方によって所望の環境を形成する。
【解決手段】照明システム1は、光源12と、音出力部13と、制御部11と、を備える。音出力部13は、第1音及び第1音とは異なる第2音を含む複数の音から選択された少なくとも1つの音を出力する。制御部11は、光源12及び音出力部13を制御する。制御部11は、音出力部13から第1音を出力させる音出力モードを有する。制御部11は、音出力モードにおいて、音出力部13から第2音が出力されないように音出力部13を制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
第1音及び前記第1音とは異なる第2音を含む複数の音から選択された少なくとも1つの音を出力する音出力部と、
前記光源及び前記音出力部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記音出力部から前記第1音を出力させる音出力モードを有し、
前記制御部は、前記音出力モードにおいて、前記音出力部から前記第2音が出力されないように前記音出力部を制御する、
照明システム。
【請求項2】
前記光源は、第1照明シーン及び前記第1照明シーンとは異なる第2照明シーンを含む複数の照明シーンに対応可能であり、
前記制御部は、前記音出力モードにおいて、前記第1照明シーンを前記第2照明シーンに変更するように前記光源を制御する、
請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記複数の音は、前記第1音及び前記第2音とは異なる第3音を更に含み、
前記複数の照明シーンは、前記第1照明シーン及び前記第2照明シーンとは異なる第3照明シーンを更に含み、
前記制御部は、前記音出力モードを実行した後に、前記音出力部から出力させる音を前記第1音から前記第2音又は前記第3音に変更する音制御、及び前記第2照明シーンを前記第1照明シーン又は前記第3照明シーンに変更する光制御の少なくとも一方を実行する、
請求項2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記第1音に関する音情報を記憶する記憶部と、
少なくとも前記音出力部及び前記記憶部を収容する筐体と、を更に備える、
請求項1~3のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項5】
前記第1音は、睡眠用、仮眠用、瞑想用及び休憩用の少なくとも1つの音を含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項6】
光源と、
前記光源を制御する制御部と、を備え、
前記光源は、第1照明シーン及び前記第1照明シーンとは異なる第2照明シーンを含む複数の照明シーンに対応可能であり、
前記制御部は、前記第1照明シーンを前記第2照明シーンに変更するように前記光源を制御する光制御モードを有する、
照明システム。
【請求項7】
前記複数の照明シーンは、前記第1照明シーン及び前記第2照明シーンとは異なる第3照明シーンを更に含み、
前記制御部は、前記光制御モードを実行した後に、前記第2照明シーンを前記第1照明シーン又は前記第3照明シーンに変更するように前記光源を制御する、
請求項6に記載の照明システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記光源から照射される光の色温度が2700K以下、又は6700K以上となるように前記光源を制御する、
請求項1~3、6、7のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項9】
前記制御部は、前記光源から照射される光の色温度が2000K以上、10000K以下となるように前記光源を制御する、
請求項1~3、6、7のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項10】
請求項1又は6に記載の照明システムと、
前記光源を制御するための制御情報を含む環境情報を前記照明システムに送信する環境制御システムと、を備え、
前記照明システムは、前記環境制御システムからの前記環境情報に基づいて、少なくとも前記光源を制御する、
環境システム。
【請求項11】
前記照明システムは、第1音及び前記第1音とは異なる第2音を含む複数の音から選択された少なくとも1つの音である選択音を出力する音出力部を更に備え、
前記環境情報は、前記選択音に関する音情報を更に含む、
請求項10に記載の環境システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に照明システム及び環境システムに関し、より詳細には、光源を備える照明システム、及び照明システムを備える環境システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、照明手段(光源)と音声出力手段(音出力部)とを備える照明音響装置(照明システム)が記載されている。特許文献1に記載の照明音響装置は、照明手段によって空間を照明しつつ、音声出力手段によって音楽を再生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-56652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の照明音響装置では、光源(照明手段)及び音出力部(音声出力手段)の少なくとも一方によって形成される環境が所望の環境とならない場合がある。
【0005】
本開示の目的は、光源及び音出力部の少なくとも一方によって所望の環境を形成することが可能な照明システム及び環境システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る照明システムは、光源と、音出力部と、制御部と、を備える。前記音出力部は、第1音及び前記第1音とは異なる第2音を含む複数の音から選択された少なくとも1つの音を出力する。前記制御部は、前記光源及び前記音出力部を制御する。前記制御部は、前記音出力部から前記第1音を出力させる音出力モードを有する。前記制御部は、前記音出力モードにおいて、前記音出力部から前記第2音が出力されないように前記音出力部を制御する。
【0007】
本開示の別の一態様に係る照明システムは、光源と、制御部と、を備える。前記制御部は、前記光源を制御する。前記光源は、第1照明シーン及び前記第1照明シーンとは異なる第2照明シーンを含む複数の照明シーンに対応可能である。前記制御部は、前記第1照明シーンを前記第2照明シーンに変更するように前記光源を制御する光制御モードを有する。
【0008】
本開示の一態様に係る環境システムは、前記照明システムと、環境制御システムと、を備える。前記環境制御システムは、前記光源を制御するための制御情報を含む環境情報を前記照明システムに送信する。前記照明システムは、前記環境制御システムからの前記環境情報に基づいて、少なくとも前記光源を制御する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様に係る照明システム及び環境システムによれば、光源及び音出力部の少なくとも一方によって所望の環境を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態1に係る照明システムの構成図である。
図2図2は、同上の照明システムにおける光出力の時間変化を示す波形図である。
図3図3は、同上の照明システムの第1動作例を示す流れ図である。
図4図4は、同上の照明システムの第2動作例を示す流れ図である。
図5図5は、実施形態1の変形例1に係る照明システムの構成図である。
図6図6は、実施形態1の変形例2に係る照明システムの構成図である。
図7図7は、実施形態2に係る照明システムの構成図である。
図8図8は、実施形態2の変形例に係る照明システムの構成図である。
図9図9は、実施形態3に係る照明システム及び環境システムの構成図である。
図10図10は、実施形態3の変形例1に係る照明システム及び環境システムの構成図である。
図11図11は、実施形態3の変形例2に係る照明システム及び環境システムの構成図である。
図12図12は、実施形態3の変形例3に係る照明システム及び環境システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態1~3に係る照明システム及び環境システムについて、図面を参照して説明する。下記の実施形態1~3において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、下記の実施形態1~3で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、下記の実施形態1~3に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0012】
(実施形態1)
(1)概要
まず、実施形態1に係る照明システム1の概要について、図1を参照して説明する。
【0013】
実施形態1に係る照明システム1は、例えば、光源12及び音出力部13の少なくとも一方を制御し、対象空間に所望の環境を形成することにより、対象空間内の人(照明システム1の利用者)を所定の状態に導くためのシステムである。対象空間は、例えば、戸建住宅の一室(例えば、リビング)である。所定の状態は、例えば、リラックス状態、瞑想状態、又は覚醒状態である。実施形態1に係る照明システム1は、例えば、対象空間の天井に取り付けられ、対象空間を照明するシーリングライトである。
【0014】
実施形態1に係る照明システム1は、図1に示すように、光源12と、音出力部13と、制御部11と、を備える。音出力部13は、第1音及び第1音とは異なる第2音を含む複数の音から選択された少なくとも1つの音を出力する。制御部11は、光源12及び音出力部13を制御する。制御部11は、音出力部13から第1音を出力させる音出力モードを有する。制御部11は、音出力モードにおいて、音出力部13から第2音が出力されないように音出力部13を制御する。実施形態1では、第1音は、例えば、利用者を瞑想状態にするための音である。すなわち、第1音は、瞑想用の音を含む。また、第2音は、例えば、背景音楽(Background Music:BGM)である。
【0015】
実施形態1に係る照明システム1では、音出力部13から第1音を出力させる音出力モードにおいて、第2音は出力されず、第1音のみが出力されるので、少なくとも音出力部13によって所望の環境(音環境)を形成することが可能となる。また、第1音が瞑想用の音を含む場合には、利用者を瞑想状態に導くことも可能となる。
【0016】
(2)詳細
次に、実施形態1に係る照明システム1の構成について、図1及び図2を参照して説明する。
【0017】
(2.1)照明システム
実施形態1に係る照明システム1は、図1に示すように、制御部11と、光源12と、音出力部13と、を備える。また、実施形態1に係る照明システム1は、記憶部14と、操作部15と、を更に備える。照明システム1は、後述の音源システム2と通信可能であり、音源システム2との通信により音源システム2から音データ(実施形態1では、第1音データ21、第2音データ22、第3音データ23)を取得する。
【0018】
(2.1.1)制御部
制御部11は、例えば、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。実施形態1に係る照明システム1では、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、制御部11の機能が実現される。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0019】
制御部11は、光源12、音出力部13及び記憶部14の各々に対して制御信号を出力することにより、光源12、音出力部13及び記憶部14を個別に制御する。すなわち、制御部11は、光源12及び音出力部13を制御する。また、制御部11は、操作部15からの操作信号が入力される。
【0020】
制御部11は、通信機能を有する。より詳細には、制御部11は、音源システム2と通信するための第1通信機能と、音出力部13と通信するための第2通信機能と、を有する。制御部11は、第1通信機能にて音源システム2と通信することにより、音源システム2から所望の音データ(第1音データ21、第2音データ22又は第3音データ23)を取得(受信)する。制御部11と音源システム2との通信は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)又はZigBee(登録商標)に準拠した無線通信である。
【0021】
また、制御部11は、第2通信機能にて音出力部13と通信することにより、音源システム2から取得した音データ(第1音データ21、第2音データ22又は第3音データ23)を音出力部13に出力(送信)する。制御部11と音出力部13との通信は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)又はZigBee(登録商標)に準拠した無線通信である。
【0022】
なお、第1通信機能と第2通信機能とは、同じ通信規格であってもよいし、異なる通信規格であってもよい。実施形態1では、第1通信機能と第2通信機能とは同じ通信規格であり、例えば、Bluetooth(登録商標)である。
【0023】
(2.1.2)光源
光源12は、例えば、発光ダイオード(Light-Emitting Diode:LED)、有機EL(Organic Electro-Luminescence:OEL)、又はレーザダイオード(Laser Diode:LD)等の固体発光素子を有する。光源12は、例えば、白、黄、青、赤又は2色以上が混色された光色の光を発する。なお、光源12は、調色可能な光源であってもよい。
【0024】
ここで、光源12から照射される光の色温度は、例えば、2000K(ケルビン)以上、10000K以下であることが好ましい。すなわち、制御部11は、光源12から照射される光の色温度が2000K以上、10000K以下となるように光源12を制御することが好ましい。より好ましくは、光源12から照射される光の色温度は、3000K以上、4000K以下、又は、4000K以上、6500K以下であることが好ましい。これらの場合、利用者をリラックスさせる効果と利用者を覚醒させる効果との両立が可能となる。
【0025】
光源12は、複数の照明シーンに対応可能である。複数の照明シーンは、例えば、第1照明シーン、第2照明シーン及び第3照明シーンを含む。第1照明シーンは、例えば、リラックスフェーズP1(図2参照)に対応する。第2照明シーンは、第1照明シーンとは異なる照明シーンであり、例えば、瞑想フェーズP2(図2参照)に対応する。第3照明シーンは、第1照明シーン及び第2照明シーンとは異なる照明シーンであり、例えば、リカバーフェーズP3(図2参照)に対応する。図2では、制御部11は、リラックスフェーズP1、瞑想フェーズP2及びリカバーフェーズP3を連続的に行っている。
【0026】
ここで、図2に示すように、リラックスフェーズP1及び瞑想フェーズP2で動作するゆらぎ期間T1は、漸増期間T2よりも前の期間である。そして、制御部11は、ゆらぎ期間T1において、光源12の光出力の増加と減少とを20秒以上にわたって繰り返させる。制御部11は、ゆらぎ期間T1において、光出力の変動周期を7秒以上とすることが好ましい。本実施形態では一例として、ゆらぎ期間T1の長さは6分である。
【0027】
リラックスフェーズP1は、利用者をリラックス状態にするためのフェーズである。リラックスフェーズP1の長さは、20秒以上であることが好ましく、本実施形態では一例として、1分である。なお、リラックス状態とは、利用者がゆったりとした気分になっている状態である。
【0028】
時刻t0において、リラックスフェーズP1が開始されると、制御部11は、光源12の光出力の増加と減少とを変動周期C1で繰り返す。図2では、光源12の光出力の大きさは、変動周期C1ごとにピーク値(最大値)Y1となる。変動周期C1は、例えば、7秒以上、14秒以下であることが好ましい。これにより、リラックスフェーズP1において、制御部11は、光源12の光出力の増加と減少とを変動周期C1で繰り返すことで、利用者に呼吸のタイミングを教示して、利用者自身のペースでの深呼吸を促す。
【0029】
瞑想フェーズP2は、利用者を瞑想状態に導くためのフェーズである。図2では、瞑想フェーズP2は、利用者をリラックス状態から瞑想状態に移行させる。
【0030】
制御部11は、リラックスフェーズP1が終了すると、瞑想フェーズP2を開始する。瞑想フェーズP2は、複数のサブフェーズP21を含む。図2では、瞑想フェーズP2は、8つのサブフェーズP21を含む。各サブフェーズP21において、制御部11は、単位波形W1に沿うように光源12の光出力を変化させる。すなわち、瞑想フェーズP2では、光源12の光出力は、瞑想フェーズP2の全期間にわたって単位波形W1を繰り返す。
【0031】
リカバーフェーズP3は、利用者を瞑想状態から通常状態に移行させるためのフェーズである。なお、利用者の通常状態とは、リラックス状態を維持しながら瞑想状態から覚めた状態である。
【0032】
制御部11は、瞑想フェーズP2が終了すると、リカバーフェーズP3を開始する。制御部11は、リカバーフェーズP3において、光源12の光出力を2秒以上、90秒以下の漸増期間T2にわたって漸増させ、漸増期間T2の完了時点t10における光源12の光出力をY2(以下、「復帰照度Y2」と呼ぶ)とする。なお、復帰照度Y2は、リラックスフェーズP1のピーク値Y1よりも小さい。制御部11は、光源12の光出力が復帰照度Y2に達した後、光源12の光出力を維持期間T3にわたって復帰照度Y2に維持する。
【0033】
なお、図2では、リラックスフェーズP1、瞑想フェーズP2及びリカバーフェーズP3を連続的に行っているが、例えば、一連の動作の中で、リラックスフェーズP1、瞑想フェーズP2及びリカバーフェーズP3のうちいずれか1つ又は2つが省略されていてもよい。
【0034】
(2.1.3)音出力部
音出力部13は、例えば、スピーカを含む。音出力部13は、第1音及び第1音とは異なる第2音を含む複数の音から選択された少なくとも1つの音を出力する。音出力部13は、上述したように、制御部11との間で、Bluetooth(登録商標)に準拠した無線通信を行う。音出力部13は、制御部11との無線通信により制御部11から音データを取得する。そして、音出力部13は、制御部11から取得した音データに対応する音を出力する。実施形態1では、第1音は、例えば、瞑想用の音である。また、実施形態1では、第2音は、例えば、背景音楽(BGM)である。瞑想用の音は、例えば、瞑想をガイド、サポートするアナウンスであってもよいし、海、川、水の流れの音や鳥の鳴き声等の自然音であってもよい。さらに、瞑想用の音は、例えば、第2音とは異なる、癒し効果のある背景音楽(BGM)であってもよい。
【0035】
(2.1.4)記憶部
記憶部14は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の半導体メモリを含む。なお、記憶部14は、半導体メモリに限らず、ハードディスクドライブ等であってもよい。
【0036】
記憶部14は、例えば、複数の照明シーンの各々に対応するパラメータを記憶する。より詳細には、記憶部14は、各照明シーンと、各照明シーンに対応するパラメータとを紐づけて記憶する。パラメータは、例えば、各照明シーンの実行時間、並びに、各照明シーンにおける光源12の光量、色温度及び動作パターン等を含む。
【0037】
また、記憶部14は、例えば、後述の複数のコース(リラックスコース、瞑想コース、リカバーコース)において再生(出力)される音を記憶する。より詳細には、記憶部14は、各コースと、各コースにおいて再生される音とを紐付けて記憶する。具体的には、記憶部14は、リラックスコースと第2音とを紐付け、瞑想コースと第1音とを紐付け、リカバーコースと第3音とを紐付けて記憶する。
【0038】
(2.1.5)操作部
操作部15は、複数の押ボタンを含む。操作部15は、複数の押ボタンのうち少なくとも1つの押ボタンが操作されることにより、複数のコースの中から選択されたコースを示す操作信号を制御部11に出力する。複数のコースは、例えば、リラックスコース、瞑想コース及びリカバーコースを含む。光源12に関し、リラックスコースではリラックスフェーズP1を実行し、瞑想コースでは瞑想フェーズP2を実行し、リカバーコースではリカバーフェーズP3を実行する。また、音出力部13に関し、リラックスコースでは第2音を再生し、瞑想コースでは第1音を再生し、リカバーコースでは第3音を再生する。
【0039】
また、操作部15は、複数の押ボタンのうち少なくとも1つの押ボタンが操作されることにより、複数のモードの中から選択されたモードを示す操作信号を制御部11に出力する。複数のモードは、光制御のみを行う第1モード、音出力のみを行う第2モード、及び光制御及び音出力の両方を行う第3モードを含む。
【0040】
(2.1.6)筐体
実施形態1に係る照明システム1は、図1に示すように、筐体100を更に備える。実施形態1に係る照明システム1では、上述の制御部11、光源12、音出力部13、記憶部14及び操作部15が筐体100内に収容されている。つまり、実施形態1に係る照明システム1は、すべての機能が一体に構成された照明装置である。
【0041】
(2.2)音源システム
音源システム2は、複数の音データを備える。図1では、音源システム2は、3つの音データ(第1音データ21、第2音データ22、第3音データ23)を備える。音源システム2は、上述したように、照明システム1と通信可能である。音源システム2は、照明システム1との無線通信により、照明システム1からの要求信号に応じた音データを照明システム1に送信する。第1音データ21は、第1音に関するデータである。第2音データ22は、第2音に関するデータである。第3音データ23は、第3音に関するデータである。すなわち、実施形態1に係る照明システム1では、複数の音は、第1音及び第2音とは異なる第3音を更に含む。第3音は、例えば、第2音とは異なる背景音楽(BGM)であるが、鐘の音又はアナウンス等であってもよい。
【0042】
(3)動作
次に、実施形態1に係る照明システム1の動作について、図3及び図4を参照して説明する。
【0043】
(3.1)第1動作例
まず、照明システム1の第1動作例について、図3を参照して説明する。以下では、コース選択(S101)において瞑想コースが選択される前にリラックスコースが選択されているとして説明を行う。リラックスコースでは、光源12によって第1照明シーン(リラックスフェーズP1)が再現されると共に、音出力部13によって第2音が再生される。
【0044】
利用者は、照明システム1の操作部15を操作して、複数のコースの中からいずれか1つのコースを選択する(S101)。第1動作例では一例として、利用者は、瞑想コースを選択する。
【0045】
次に、利用者は、操作部15を操作して、瞑想コースにて実行可能な複数のモードの中からいずれか1つのモードを選択する(S102)。第1動作例では一例として、利用者は、第3モードを選択する。第3モードは、上述したように、光制御及び音出力の両方を行うモードである。
【0046】
照明システム1の制御部11は、コース及びモードが選択されると、第2音が再生中であるか否かを判定する(S103)。第1動作例では、上述したように、第2音が再生中であるため(S103:Yes)、制御部11は、音出力部13を制御して第2音の再生(出力)を停止した後(S104)に、第3モードを開始する(S105)。一方、第2音が再生中でない場合(S103:No)には、制御部11は、第3モードを開始する(S105)。
【0047】
第1動作例では、上述したように、瞑想コースが選択されている。このため、制御部11は、第3モードにおいて、光源12によって第2照明シーン(瞑想フェーズP2)を再現させる共に、音出力部13によって第1音を再生させる。すなわち、制御部11は、音出力部13から第1音を出力させる音出力モードを有する。そして、制御部11は、音出力モードにおいて、音出力部13から第2音が出力されないように音出力部13を制御する。また、制御部11は、音出力モードにおいて、第1照明シーンを第2照明シーンに変更するように光源12を制御する。
【0048】
瞑想コースが終了すると(S106)、制御部11は、既定モードを実行する(S107)。既定モードは、例えば、第1既定モード、第2既定モード及び第3既定モードを含む。第1既定モードは、例えば、光源12によって第3照明シーン(リカバーフェーズP3)を再現させるモードである。第2既定モードは、例えば、音出力部13から第3音を出力(再生)させるモードである。第3既定モードは、例えば、光源12によって第3照明シーンを再現させると共に、音出力部13から第3音を出力(再生)させるモードである。制御部11は、既定モードとして、第1既定モード(S108)、第2既定モード(S109)又は第3既定モード(S110)を実行する。
【0049】
すなわち、制御部11は、音出力モードを実行した後に、音制御及び光制御の少なくとも一方を実行する。音制御は、音出力部13から出力させる音を第1音から第2音又は第3音に変更する制御である。また、光制御は、第2照明シーンを第1照明シーン又は第3照明シーンに変更する制御である。本実施形態では、制御部11は、音制御において、音出力部13から出力させる音を第1音から第3音に変更する。また、制御部11は、光制御において、第2照明シーンを第3照明シーンに変更する。
【0050】
ここで、既定モードは、操作部15により予め設定されていることが好ましいが、ランダムで実行するように構成されていてもよい。
【0051】
第1動作例では、瞑想コースを実行することにより、利用者を瞑想状態に導くことが可能となる。また、第1動作例では、瞑想コースが終了すると自動的に既定モードに移行するので、利便性が向上するという利点もある。
【0052】
ところで、照明システム1と音源システム2との無線通信において接続不良が生じている場合、例えば、光源12の照明状態(例えば、一定周期で点滅)と音出力部13から出力される音との少なくとも一方により、接続不良が生じていることを通知してもよい。
【0053】
なお、S102においてリラックスコースが再度選択された場合、S103,S104に沿って第2音を一旦停止させた後に第2音を再度再生してもよいし、第2音を停止させることなく継続して再生してもよい。
【0054】
(3.2)第2動作例
次に、照明システム1の第2動作例について、図4を参照して説明する。以下では、コース選択(S201)において瞑想コースが選択される前にリラックスコースが選択されているとして説明を行う。リラックスコースでは、光源12によって第1照明シーン(リラックスフェーズP1)が再現されると共に、音出力部13によって第2音が再生される。また、図4のS201~S205については、図3のS101~S105と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0055】
照明システム1の制御部11は、瞑想コースの実行中に報知情報を受信すると(S206)、瞑想コースの実行中に報知するか否かを判定する(S207)。報知情報は、例えば、対象空間を含む施設(例えば、戸建住宅)において火災が発生したことを報知する情報を含む。
【0056】
瞑想コースの実行中に報知する場合(S207:Yes)、制御部11は、音出力部13を制御して、第1音の再生(出力)を停止させると共に第4音を再生させる(S208、S209)。第4音は、例えば、「火災が発生しました」等の報知音である。第4音については、予め記憶部14に記憶されていてもよいし、音源システム2に記憶されていてもよいし、外部装置(例えば、サーバ)から取得してもよい。
【0057】
制御部11は、音出力部13から第4音を一定時間(例えば、1分)再生させた後、音出力部13を制御して、第4音の再生を停止させると共に第1音を再生させる(S210)。つまり、制御部11は、瞑想コースを継続させる(S211)。瞑想コースが終了すると(S212)、制御部11は、既定モードを実行する(S223)。制御部11は、既定モードとして、第1既定モード(S224)、第2既定モード(S225)、又は第3既定モード(S226)を実行する。第1既定モード、第2既定モード及び第3既定モードは、第1動作例と同様である。
【0058】
一方、瞑想コースの実行中に報知しない場合(S207:No)、制御部11は、瞑想コースを継続させる(S213)。瞑想コースが終了すると(S214)、制御部11は、瞑想コース終了後に報知するか否かを判定する(S215)。瞑想コースの終了後に報知する場合(S215:Yes)、制御部11は、音出力部13を制御して第4音を再生させる(S216)。その後、制御部11は、第4音を一定時間再生させた後、既定モードを実行する(S223)。制御部11は、既定モードとして、第1既定モード(S224)、第2既定モード(S225)、又は第3既定モード(S226)を実行する。
【0059】
また、瞑想コースの終了後に報知しない場合、例えば、瞑想コースが終了してからX分後に報知する場合(S215:No)、制御部11は、既定モードを実行する(S217)。制御部11は、既定モードとして、第1既定モード(S218)、第2既定モード(S219)、又は第3既定モード(S220)を実行する。制御部11は、瞑想コースが終了してからX分が経過すると(S221)、既定モードを中断して、音出力部13から第4音を出力(再生)させる(S222)。その後、制御部11は、第4音を一定時間再生させた後、既定モードを再開する(S223)。制御部11は、既定モードとして、第1既定モード(S224)、第2既定モード(S225)、又は第3既定モード(S226)を再開する。
【0060】
ここで、報知のタイミング(例えば、コース実行中、コース終了後、コース終了X分後)は、操作部15を用いて予め設定されていることが好ましい。また、既定モードは、操作部15により予め設定されていることが好ましいが、ランダムで実行するように構成されていてもよい。
【0061】
なお、S208において、制御部11は、第1音の再生を停止させる代わりに、第1音の音量を低減させてもよい。また、S208において第1音の音量を低減させる場合には、制御部11は、S210において第1音の音量を増大させる。
【0062】
(4)効果
実施形態1に係る照明システム1では、音出力部13から第1音を出力させる音出力モードにおいて、第2音は出力されず、第1音のみが出力されるので、音出力部13によって所望の環境(音環境)を形成することが可能である。また、実施形態1に係る照明システム1では、音出力モードにおいて第1照明シーンを第2照明シーンに変更するので、光源12によって所望の環境(光環境)を形成することも可能である。すなわち、実施形態1に係る照明システム1では、光源12及び音出力部13の両方によって所望の環境を形成することが可能となる。
【0063】
実施形態1に係る照明システム1では、音出力モードを含む瞑想コースを実行した後に、既定モードに自動的に切り替えられるので、利便性が向上するという利点がある。
【0064】
実施形態1に係る照明システム1では、第1音は、瞑想用の音を含んでいるので、利用者を瞑想状態に導くことが可能となる。
【0065】
実施形態に係る照明システム1では、制御部11は、光源12から照射される光の色温度が2000K以上、10000K以下となるように光源12を制御しているので、利用者をリラックスさせる効果と利用者を覚醒させる効果との両立が可能となる。
【0066】
(5)変形例
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つにすぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0067】
(5.1)変形例1
変形例1に係る照明システム1について、図5を参照して説明する。変形例1に係る照明システム1は、第1音データ21が記憶部14に記憶されている点で、実施形態1に係る照明システム1(図1参照)と相違する。なお、変形例1に係る照明システム1に関し、実施形態1に係る照明システム1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0068】
変形例1に係る照明システム1は、図5に示すように、制御部11と、光源12と、音出力部13と、記憶部14と、操作部15と、を備える。照明システム1は、実施形態1と同様、音源システム2と通信可能である。
【0069】
変形例1に係る照明システム1では、記憶部14は、図5に示すように、第1音データ21を更に記憶している。一方、音源システム2は、図5に示すように、第2音データ22及び第3音データ23を備えている。変形例1に係る照明システム1では、制御部11は、音出力モードにおいて、記憶部14から第1音データ21を読み出し、読み出した第1音データ21に対応する第1音を音出力部13から出力させる。
【0070】
また、変形例1に係る照明システム1では、実施形態1に係る照明システム1と同様、制御部11、光源12、音出力部13、記憶部14及び操作部15のすべてが筐体100内に収容されている。言い換えると、照明システム1は、第1音に関する音情報(第1音データ21)を記憶する記憶部14と、少なくとも音出力部13及び記憶部14を収容する筐体100と、を更に備えている。
【0071】
変形例1に係る照明システム1では、第1音データ21が記憶部14に記憶されているので、第1音データ21の転送不良による第1音の再生不良等を低減することが可能となる。その結果、第1音の再生不良等によるリラックス効果等の低下を抑制することが可能となる。
【0072】
なお、第2音データ22及び第3音データ23についても、記憶部14に記憶されていてもよい。
【0073】
(5.2)変形例2
変形例2に係る照明システム1について、図6を参照して説明する。変形例2に係る照明システム1は、音出力部13が省略されている点で、実施形態1に係る照明システム1(図1参照)と相違する。また、変形例2に係る照明システム1は、音源システム2が省略されている点で、実施形態1に係る照明システム1(図1参照)と相違する。なお、変形例2に係る照明システム1に関し、実施形態1に係る照明システム1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。変形例2に係る照明システム1では、制御部11は、後述の光制御モードのみを実行する。
【0074】
変形例2に係る照明システム1は、図6に示すように、制御部11と、光源12と、記憶部14と、操作部15と、を備える。すなわち、変形例2に係る照明システム1は、光源12と、光源12を制御する制御部11と、を備える。
【0075】
光源12は、実施形態1と同様、第1照明シーン、及び第1照明シーンとは異なる第2照明シーンを含む複数の照明シーンに対応可能である。第1照明シーンは、実施形態1と同様、リラックスフェーズP1(図2参照)に対応する。第2照明シーンは、実施形態1と同様、瞑想フェーズP2(図2参照)に対応する。
【0076】
変形例2に係る照明システム1では、制御部11は、光制御モードを有する。光制御モードにおいて、制御部11は、第1照明シーンを第2照明シーンに変更する。すなわち、変形例2に係る照明システム1では、制御部11は、第1照明シーンを第2照明シーンに変更する光制御モードを経て瞑想フェーズP2(図2参照)を実行する。
【0077】
また、変形例2に係る照明システム1では、複数の照明シーンは、第1照明シーン及び第2照明シーンとは異なる第3照明シーンを更に含む。第3照明シーンは、実施形態1と同様、リカバーフェーズP3(図2参照)に対応する。そして、制御部11は、光制御モードを実行した後に、第2照明シーンを第3照明シーンに変更するように光源12を制御する。すなわち、変形例2に係る照明システム1では、制御部11は、光制御モードを経て瞑想フェーズP2(図2参照)を実行した後、第2照明シーンを第3照明シーンに変更してリカバーフェーズP3(図2参照)を実行する。
【0078】
変形例2に係る照明システム1では、光制御モードにおいて第1照明シーンを第2照明シーンに変更しているので、光源12によって所望の環境(光環境)を形成することが可能となる。また、変形例2に係る照明システム1のように、第2照明シーンが瞑想フェーズP2に対応する場合、利用者を瞑想状態に導くことが可能となる。
【0079】
なお、変形例2では、光制御モードを実行した後に、第2照明シーンを第3照明シーンに変更しているが、第2照明シーンを第3照明シーンに変更することに限らず、例えば、第2照明シーンを第1照明シーンに変更してもよい。すなわち、制御部11は、光制御モードを実行した後に、第2照明シーンを第1照明シーン又は第3照明シーンに変更するように光源12を制御すればよい。
【0080】
(5.3)その他の変形例
本開示における照明システム1は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における照明システム1としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1又は複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1又は複数の電子回路で構成される。
【0081】
また、照明システム1における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは照明システム1に必須の構成ではなく、照明システム1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、照明システム1の少なくとも一部の機能、例えば、制御部11の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0082】
実施形態1では、対象空間が戸建住宅の一室であるが、対象空間は、戸建住宅の一室に限らず、例えば、集合住宅(例えば、マンション)の各住戸の一室であってもよい。さらに、対象空間は、住宅の一室に限らず、例えば、オフィスビル、店舗、学校、又は工場等の非住宅の一室であってもよい。
【0083】
実施形態1では、照明システム1がシーリングライトであるが、照明システム1は、シーリングライトに限らず、例えば、フロアスタンド又はベッドスタンドであってもよい。この場合、シーリングライトに比べて照明システム1を利用者に近い位置に配置することが可能となり、利用者に対する効果がより顕著になる。また、シーリングライトに比べて光量が小さいので、利用者に対する視覚的な刺激を低減することが可能となる。また、この場合、シーリングライトのように固定されないので、置き場所を自在に選ぶことが可能となり、その結果、複数の照明システム1をまとめて配置することが可能となる。さらに、照明システム1がベッドスタンドである場合には、睡眠時に利用することが可能となる。
【0084】
実施形態1では、制御部11と音出力部13との通信が無線通信であるが、制御部11と音出力部13との通信は無線通信に限らず、有線通信であってもよい。また、制御部11と音源システム2との通信も無線通信に限らず、有線通信であってもよい。
【0085】
実施形態1では、制御部11は、光源12から照射される光の色温度が2000K以上、10000K以下となるように光源12を制御している。これに対し、制御部11は、光源12から照射される光の色温度が2700K以下、又は6700K以上となるように光源12を制御してもよい。光源12から照射される光の色温度が2700K以下である場合、上記色温度が2700Kよりも大きい場合に比べて利用者のリラックス効果を高めることが可能となる。また、光源12から照射される光の色温度が6700K以上である場合、上記色温度が6700Kよりも小さい場合に比べて利用者の覚醒効果を高めることが可能となる。
【0086】
実施形態1では、第1音が瞑想用の音を含んでいるが、第1音は、瞑想用の音に限らず、例えば、睡眠用、仮眠用及び休憩用の音の少なくとも1つを含んでいてもよい。要するに、第1音は、睡眠用、仮眠用、瞑想用及び休憩用の音の少なくとも1つを含んでいればよい。これにより、利用者をリラックス状態又は瞑想状態に導くことが可能となる。
【0087】
実施形態1では、第4音は、火災が発生したことを示す報知音であるが、第4音は、報知音に限らず、例えば、イベントを知らせるためのお知らせ音であってもよい。
【0088】
実施形態1では、第2音が背景音楽(BGM)であるが、第2音は、背景音楽に限らず、例えば、上述の第4音のように報知音であってもよい。この場合においても、音出力モードにおいて第2音(報知音)が出力されないので、第1音による効果の妨げにならないという利点がある。
【0089】
実施形態1では、図2に示すように、リラックスフェーズP1及び瞑想フェーズP2において光源12の光出力を周期的に増減させているが、光源12の光出力は、周期的に増減させる場合に限らず、例えば、非周期的に増減させてもよい。また、リカバーフェーズP3の漸増期間T2に示すように、光源12の光出力を漸増させる場合に限らず、例えば、光源12の光出力を漸減させてもよい。
【0090】
さらに、照明シーンの変化は、光源12から照射される光の色温度の変化であってもよい。一例として、リラックスフェーズP1に対応する第1照明シーン、又は瞑想フェーズP2に対応する第2照明シーンでは、リカバーフェーズP3に対応する第3照明シーンに比べて、光源12から照射される光の色温度を低くする。この場合において、光源12から照射される光の光量は、一定であってもよいし、周期的又は非周期的に変化させてもよい。
【0091】
実施形態1では、図2に示すように、第2照明シーンの前に実行される第1照明シーンの実行時間(例えば、1分)、及び第2照明シーンの後に実行される第3照明シーンの実行時間(例えば、T2+T3)が一定(固定)である。これに対して、第1照明シーンの実行時間、及び第3照明シーンの実行時間は一定でなくてもよい。例えば、第1照明シーンでは、光源12の光出力の増加と減少とを変動周期C1で繰り返し続けてもよい。また、第3照明シーンでは、光源12を復帰照度Y2で点灯させ続けてもよい。
【0092】
また、第1照明シーンにおいて、光源12の光出力の増加と減少とを変動周期C1で繰り返す代わりに、光源12を一定照度で点灯させ続けてもよいし、光源12を消灯させ続けてもよい。さらに、第3照明シーンにおいて、光源12を復帰照度Y2で点灯させ続ける代わりに、光源12の照度を周期的に変化させ続けてもよいし、光源12を消灯させ続けてもよい。
【0093】
実施形態1では、第2照明シーンは瞑想フェーズP2に対応しているが、第2照明シーンは、例えば、リラックスフェーズP1(深呼吸)に対応していてもよいし、リカバーフェーズP3(覚醒)に対応していてもよい。さらに、第2照明シーンは、リラックスフェーズP1、瞑想フェーズP2及びリカバーフェーズP3のうち2つ以上の組み合わせであってもよい。
【0094】
(実施形態2)
次に、実施形態2に係る照明システム1について、図7を参照して説明する。
【0095】
実施形態2に係る照明システム1は、光源32と音出力部42とが別体である点で、実施形態1に係る照明システム1(図1参照)と相違する。なお、実施形態2に係る照明システム1に関し、実施形態1に係る照明システム1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0096】
(1)構成
実施形態2に係る照明システム1は、図7に示すように、照明装置3と、音出力装置4と、を備える。照明システム1は、実施形態1と同様、音源システム2と通信可能である。
【0097】
(1.1)照明装置
照明装置3は、第2制御部31と、光源32と、第2記憶部33と、操作部34と、を備える。なお、光源32及び操作部34は、実施形態1で説明した光源12及び操作部15と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0098】
(1.1.1)第2制御部
第2制御部31は、例えば、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。実施形態2に係る照明システム1では、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、第2制御部31の機能が実現される。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0099】
第2制御部31は、光源32及び第2記憶部33の各々に対して制御信号を出力することにより、光源12及び第2記憶部33を個別に制御する。また、第2制御部31は、操作部34からの操作信号が入力される。
【0100】
さらに、第2制御部31は、通信機能を有する。第2制御部31は、通信機能にて後述の音出力装置4の第1制御部41と通信することにより、操作部34により選択されたコース及びモードに関する情報(選択情報)を第1制御部41に送信(出力)する。第1制御部41と第2制御部31との通信は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)又はZigBee(登録商標)に準拠した無線通信である。本実施形態では一例として、第1制御部41と第2制御部31との無線通信は、Bluetooth(登録商標)に準拠した無線通信である。
【0101】
(1.1.2)第2記憶部
第2記憶部33は、例えば、ROM、RAM、又はEEPROM等の半導体メモリを含む。なお、第2記憶部33は、半導体メモリに限らず、ハードディスクドライブ等であってもよい。
【0102】
第2記憶部33は、例えば、複数の照明シーンの各々に対応するパラメータを記憶する。より詳細には、第2記憶部33は、各照明シーンと、各照明シーンに対応するパラメータとを紐づけて記憶する。パラメータは、例えば、各照明シーンの実行時間、並びに、各照明シーンにおける光源32の光量、色温度及び動作パターン等を含む。
【0103】
(1.2)音出力装置
音出力装置4は、第1制御部41と、音出力部42と、第1記憶部43と、を備える。なお、音出力部42は、実施形態1で説明した音出力部13と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0104】
(1.2.1)第1制御部
第1制御部41は、例えば、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。実施形態2に係る照明システム1では、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、第1制御部41の機能が実現される。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0105】
第1制御部41は、音出力部42及び第1記憶部43の各々に対して制御信号を出力することにより、音出力部42及び第1記憶部43を個別に制御する。
【0106】
また、第1制御部41は、通信機能を有する。より詳細には、制御部11は、第2制御部31と通信するための第1通信機能と、音出力部42と通信するための第2通信機能と、音源システム2と通信するための第3通信機能と、を有する。第1通信機能、第2通信機能及び第3通信機能の各々は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetoth(登録商標)又はZigBee(登録商標)に準拠した無線通信である。
【0107】
なお、第1通信機能と第2通信機能と第3通信機能とは、同じ通信規格であってもよいし、異なる通信規格であってもよい。実施形態2では、第1通信機能と第2通信機能と第3通信機能とは同じ通信規格であり、例えば、Bluetooth(登録商標)である。
【0108】
(1.2.2)第1記憶部
第1記憶部43は、例えば、ROM、RAM、又はEEPROM等の半導体メモリを含む。なお、第1記憶部43は、半導体メモリに限らず、ハードディスクドライブ等であってもよい。
【0109】
第1記憶部43は、例えば、複数のコース(リラックスコース、瞑想コース、リカバーコース)において再生(出力)される音を記憶する。より詳細には、第1記憶部43は、各コースと各コースにおいて再生される音とを紐付けて記憶する。具体的には、第1記憶部43は、リラックスコースと第2音とを紐付け、瞑想コースと第1音とを紐付け、リカバーコースと第3音とを紐付けて記憶する。
【0110】
(2)効果
実施形態2に係る照明システム1では、実施形態1と同様、音出力部42から第1音を出力させる音出力モードにおいては、第2音は出力されず、第1音のみが出力されるので、音出力部42によって所望の環境(音環境)を形成することが可能である。また、実施形態2に係る照明システム1では、実施形態1と同様、音出力モードにおいて第1照明シーンを第2照明シーンに変更するので、光源32によって所望の環境(光環境)を形成することも可能である。すなわち、実施形態2に係る照明システム1では、光源32及び音出力部42の両方によって所望の環境を形成することが可能となる。
【0111】
また、実施形態2に係る照明システム1では、照明装置3と音出力装置4とが別体であるので、音出力装置4の配置の自由度が向上するという利点もある。
【0112】
(3)変形例
実施形態2は、本開示の様々な実施形態の一つにすぎない。実施形態2は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態2の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0113】
実施形態2では、音源システム2が第1音データ21を備えているが(図7参照)、第1音データ21は第1記憶部43に記憶されていてもよい。以下、変形例に係る照明システム1について、図8を参照して説明する。なお、変形例に係る照明システム1に関し、実施形態2に係る照明システム1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0114】
変形例に係る照明システム1は、図8に示すように、照明装置3と、音出力装置4と、を備える。照明装置3は、第2制御部31と、光源32と、第2記憶部33と、操作部34と、を備える。音出力装置4は、第1制御部41と、音出力部42と、第1記憶部43と、を備える。照明システム1は、実施形態2と同様、音源システム2と通信可能である。
【0115】
変形例に係る照明システム1では、第1記憶部43は、図8に示すように、第1音データ21を更に記憶している。一方、音源システム2は、図8に示すように、第2音データ22及び第3音データ23を備えている。変形例に係る照明システム1では、第1制御部41は、音出力モードを実行する場合に、第1記憶部43から第1音データ21を読み出し、読み出した第1音データ21に対応する第1音を音出力部42から出力させる。
【0116】
変形例に係る照明システム1では、第1音データ21が第1記憶部43に記憶されているので、第1音データ21の転送不良による第1音の再生不良等を低減することが可能となる。その結果、第1音の再生不良等によるリラックス効果等の低下を抑制することが可能となる。
【0117】
なお、変形例に係る照明システム1では、第1音データ21が第1記憶部43に記憶されているが、第1音データ21は、例えば、照明装置3の第2記憶部33に記憶されていてもよい。この場合、第1制御部41と第2制御部31とが通信することにより、第1音データ21を照明装置3から音出力装置4に転送する必要がある。
【0118】
また、第2音データ22及び第3音データ23についても、第1記憶部43に記憶されていてもよいし、第2記憶部33に記憶されていてもよい。
【0119】
実施形態2で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
【0120】
(実施形態3)
次に、実施形態3に係る照明システム1及び環境システム10について、図9を参照して説明する。
【0121】
実施形態3に係る照明システム1は、操作部15が省略されている点で、実施形態1に係る照明システム1(図1参照)と相違する。また、実施形態3に係る照明システム1は、通信部16を備えている点で、実施形態1に係る照明システム1(図1参照)と相違する。なお、実施形態3に係る照明システム1に関し、実施形態1に係る照明システム1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0122】
(1)構成
実施形態3に係る環境システム10は、図9に示すように、照明システム1と、環境制御システム5と、を備える。
【0123】
(1.1)照明システム
照明システム1は、図9に示すように、制御部11と、光源12と、音出力部13と、記憶部14と、通信部16と、を備える。すなわち、照明システム1は、第1音及び第1音とは異なる第2音を含む複数の音から選択された少なくとも1つの音である選択音を出力する音出力部13を更に備える。実施形態3では、制御部11と音出力部13とは、通信線を用いた有線通信を行う。
【0124】
通信部16は、後述の通信端末6と通信するための通信インタフェースを含む。通信部16と通信端末6との通信は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)又はZigBee(登録商標)に準拠した無線通信である。通信部16は、通信端末6との無線通信により、通信端末6から後述の環境情報を取得(受信)する。
【0125】
制御部11は、環境制御システム5から取得した環境情報に基づいて、光源12及び音出力部13の少なくとも一方を制御する。実施形態3では、制御部11は、環境情報に基づいて、光源12及び音出力部13の両方を制御する。
【0126】
(1.2)環境制御システム
環境制御システム5は、図9に示すように、音源システム2と、通信端末6と、を備える。
【0127】
通信端末6は、例えば、スマートフォンである。通信端末6は、音源システム2と通信するための第1通信機能と、照明システム1の通信部16と通信するための第2通信機能と、を有する。通信端末6は、第1通信機能にて音源システム2と通信することにより、音源システム2から所望の音データ(第1音データ21、第2音データ22又は第3音データ23)を取得(受信)する。通信端末6と音源システム2との通信は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)又はZigBee(登録商標)に準拠した無線通信である。
【0128】
また、通信端末6は、第2通信機能にて通信部16と通信することにより、環境情報を照明システム1に送信する。通信端末6と通信部16との通信は、上述したように、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)又はZigBee(登録商標)に準拠した無線通信である。環境情報は、光源12を制御するための制御情報を含む。制御情報は、例えば、上述の第1照明シーン、第2照明シーン又は第3照明シーンに関する情報(パラメータ情報)である。すなわち、環境制御システム5は、光源12を制御するための制御情報を含む環境情報を照明システム1に送信する。また、環境情報は、音情報を更に含む。音情報は、複数の音から選択された選択音に関する情報であって、例えば、第1音データ21、第2音データ22又は第3音データ23を含む。そして、照明システム1は、環境制御システム5からの環境情報に基づいて、少なくとも光源12を制御する。
【0129】
なお、第1通信機能と第2通信機能とは、同じ通信規格であってもよいし、異なる通信規格であってもよい。本実施形態では一例として、第1通信規格と第2通信規格とは同じ通信規格であり、Bluetooth(登録商標)である。
【0130】
また、通信端末6は、照明システム1を操作するための操作機能を更に有する。通信端末6は、操作機能により、上述の複数のコース(リラックスコース、瞑想コース、リカバーコース)の中からいずれか1つのコースを選択する。また、通信端末6は、操作機能により、上述の複数のモード(第1モード、第2モード、第3モード)の中からいずれか1つのモードを選択する。
【0131】
(2)動作
次に、環境システム10の動作について説明する。
【0132】
まず、利用者は、通信端末6の操作機能によりコース及びモードを選択する。通信端末6は、利用者が選択したコース及びモードに基づいて、音源システム2から対応する音データを取得(受信)する。その後、通信端末6は、音源システム2から取得した音データ、及び光源12による照明シーンに関する情報を含む環境情報を生成し、生成した環境情報を照明システム1に送信する。
【0133】
照明システム1では、制御部11は、通信部16を介して環境制御システム5(通信端末6)から取得した環境情報に基づいて、光源12及び音出力部13を制御する。一例として、瞑想コース及び第3モードが選択されている場合、制御部11は、光源12により瞑想フェーズP2(図2参照)を実行し、かつ音出力部13から第1音を出力させる(音出力モード)。これにより、利用者を瞑想状態に導くことが可能となる。
【0134】
(3)効果
実施形態3に係る環境システム10は、照明システム1を備えているので、光源12及び音出力部13の少なくとも一方によって所望の環境を形成することが可能となる。
【0135】
(4)変形例
実施形態3は、本開示の様々な実施形態の一つにすぎない。実施形態3は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態3の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0136】
(4.1)変形例1
変形例1に係る照明システム1及び環境システム10について、図10を参照して説明する。変形例1に係る環境システム10は、通信端末6と通信するための通信装置7が照明システム1と別体に設けられている点で、実施形態3に係る環境システム10(図9参照)と相違する。また、変形例1に係る照明システム1は、通信部16が省略されている点で、実施形態3に係る照明システム1(図9参照)と相違する。なお、変形例1に係る環境システム10に関し、実施形態3に係る環境システム10と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0137】
変形例1に係る環境システム10は、図10に示すように、照明システム1と、環境制御システム5と、通信装置7と、を備える。
【0138】
通信装置7は、環境制御システム5の通信端末6と通信するための通信インタフェースを含む。通信装置7は、照明システム1の制御部11と通信線により接続されている。通信装置7と通信端末6との通信は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)又はZigBee(登録商標)に準拠した無線通信である。通信装置7は、通信端末6との無線通信により、上述の環境情報を通信端末6から取得(受信)する。
【0139】
変形例1に係る環境システム10においても、実施形態3に係る環境システム10と同様、光源12及び音出力部13の少なくとも一方によって所望の環境を形成することが可能となる。
【0140】
(4.2)変形例2
変形例2に係る照明システム1及び環境システム10について、図11を参照して説明する。変形例2に係る環境システム10は、照明システム1が通信端末6を備えている点で、実施形態3に係る環境システム10(図9参照)と相違する。なお、変形例2に係る環境システム10に関し、実施形態3に係る環境システム10と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0141】
変形例2に係る環境システム10は、照明システム1と、環境制御システム5と、を備える。照明システム1は、制御部11、光源12、音出力部13、記憶部14及び通信部16に加えて、通信端末6を更に備える。一方、環境制御システム5は、音源システム2を備える。照明システム1は、例えば、フロアスタンドである。また、通信端末6は、例えば、フロアスタンド専用のリモートコントローラである。
【0142】
変形例2に係る環境システム10においても、実施形態3に係る環境システム10と同様、光源12及び音出力部13の少なくとも一方によって所望の環境を形成することが可能となる。
【0143】
(4.3)変形例3
変形例3に係る照明システム1及び環境システム10について、図12を参照して説明する。変形例3に係る照明システム1は、音出力部13が省略されている点で、実施形態3に係る照明システム1(図9参照)と相違する。また、変形例3に係る環境制御システム5は、音源システム2が省略されている点で、実施形態3に係る環境制御システム5(図9参照)と相違する。なお、変形例3に係る環境システム10に関し、実施形態3に係る環境システム10と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0144】
変形例3に係る環境システム10は、図12に示すように、照明システム1と、環境制御システム5と、を備える。照明システム1は、制御部11と、光源12と、記憶部14と、通信部16と、を備える。環境制御システム5は、通信端末6を備える。
【0145】
変形例3に係る環境システム10においても、照明システム1を備えているので、少なくとも光源12によって所望の環境(光環境)を形成することが可能となる。
【0146】
(4.4)その他の変形例
実施形態3では、第1音データ21、第2音データ22及び第3音データ23のすべてが環境制御システム5から照明システム1に送信するように構成されている。これに対して、例えば、少なくとも第1音データ21については、照明システム1の記憶部14に記憶されていてもよい。これにより、第1音データ21の転送不良による第1音の再生不良等を低減することが可能となる。また、第2音データ22及び第3音データ23についても、記憶部14に記憶されていてもよい。なお、変形例1,2においても同様である。
【0147】
実施形態3で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1,2で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
【0148】
(態様)
本明細書には、以下の態様が開示されている。
【0149】
第1の態様に係る照明システム(1)は、光源(12;32)と、音出力部(13;42)と、制御部(11;31,41)と、を備える。音出力部(13;42)は、第1音及び第2音を含む複数の音から選択された少なくとも1つの音を出力する。第2音は、第1音とは異なる音である。制御部(11;31,41)は、光源(12;32)及び音出力部(13;42)を制御する。制御部(11;31,41)は、音出力部(13;42)から第1音を出力させる音出力モードを有する。制御部(11;31,41)は、音出力モードにおいて、音出力部(13;42)から第2音が出力されないように音出力部(13;42)を制御する。
【0150】
この態様によれば、第1音を出力させる音出力モードにおいて第2音は出力されず、第1音のみが出力されるので、少なくとも音出力部(13;42)によって所望の環境(音環境)を形成することが可能となる。また、第1音が瞑想用の音である場合には、照明システム(1)の利用者を瞑想状態に導くことも可能となる。
【0151】
第2の態様に係る照明システム(1)では、第1の態様において、光源(12;32)は、第1照明シーン及び第2照明シーンを含む複数の照明シーンに対応可能である。第2照明シーンは、第1照明シーンとは異なる照明シーンである。制御部(11;31)は、音出力モードにおいて、第1照明シーンを第2照明シーンに変更するように光源(12;32)を制御する。
【0152】
この態様によれば、音出力モードにおいて、第1音が出力されるだけでなく、第2照明シーンに変更されるので、光源(12;32)及び音出力部(13;42)の両方によって所望の環境を形成することが可能となる。
【0153】
第3の態様に係る照明システム(1)では、第2の態様において、複数の音は、第1音及び第2音とは異なる第3音を更に含む。複数の照明シーンは、第1照明シーン及び第2照明シーンとは異なる第3照明シーンを更に含む。制御部(11;31,41)は、音出力モードを実行した後に、音制御及び光制御の少なくとも一方を実行する。音制御では、音出力部(13;42)から出力させる音を第1音から第2音又は第3音に変更する。光制御では、第2照明シーンを第1照明シーン又は第3照明シーンに変更する。
【0154】
この態様によれば、音出力モードが実行された後、音制御及び光制御の少なくとも一方を実行するモードに自動的に切り替えられるので、利便性が向上するという利点がある。
【0155】
第4の態様に係る照明システム(1)は、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、記憶部(14;43)と、筐体(100)と、を更に備える。記憶部(14;43)は、第1音に関する音情報を記憶する。筐体(100)は、少なくとも音出力部(13;42)及び記憶部(14;43)を収容する。
【0156】
この態様によれば、音出力部(13;42)と記憶部(14;43)とが同じ筐体(100)内に収容されているので、通信により外部から音情報を取得する場合に比べて第1音の再生不良等を低減することが可能となる。
【0157】
第5の態様に係る照明システム(1)では、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、第1音は、睡眠用、仮眠用、瞑想用及び休憩用の少なくとも1つの音を含む。
【0158】
この態様によれば、照明システム(1)の利用者をリラックス状態又は瞑想状態にすることが可能となる。
【0159】
第6の態様に係る照明システム(1)は、光源(12)と、制御部(11)と、を備える。制御部(11)は、光源(12)を制御する。光源(12)は、第1照明シーン及び第2照明シーンを含む複数の照明シーンに対応可能である。第2照明シーンは、第1照明シーンとは異なる照明シーンである。制御部(11)は、光制御モードを有する。光制御モードでは、第1照明シーンを第2照明シーンに変更するように光源(12)を制御する。
【0160】
この態様によれば、光制御モードを実行することにより第1照明シーンから第2照明シーンに切り替えられるので、光源(12)によって所望の環境(光環境)を形成することが可能となる。
【0161】
第7の態様に係る照明システム(1)では、第6の態様において、複数の照明シーンは、第1照明シーン及び第2照明シーンとは異なる第3照明シーンを更に含む。制御部(11)は、光制御モードを実行した後に、第2照明シーンを第1照明シーン又は第3照明シーンに変更するように光源(12)を制御する。
【0162】
この態様によれば、光制御モードが実行された後、第2照明シーンから第1照明シーン又は第3照明シーンに自動的に切り替えられるので、利便性が向上するという利点がある。
【0163】
第8の態様に係る照明システム(1)では、第1~第7の態様のいずれか1つにおいて、制御部(11;31)は、光源(12;32)から照射される光の色温度が2700K以下、又は6700K以上となるように光源(12;32)を制御する。
【0164】
この態様によれば、光源(12;32)から照射される光の色温度が2700K以下である場合には、照明システム(1)の利用者のリラックス効果を更に高めることが可能となる。また、光源(12;32)から照射される光の色温度が6700K以上である場合には、照明システム(1)の利用者の覚醒効果を更に高めることが可能となる。
【0165】
第9の態様に係る照明システム(1)では、第1~第7の態様のいずれか1つにおいて、制御部(11;31)は、光源(12;32)から照射される光の色温度が2000K以上、10000K以下となるように光源(12;32)を制御する。
【0166】
この態様によれば、照明システム(1)の利用者のリラックス効果及び覚醒効果を両立することが可能となる。
【0167】
第10の態様に係る環境システム(10)は、第1~第9の態様のいずれか1つの照明システム(1)と、環境制御システム(5)と、を備える。環境制御システム(5)は、環境情報を照明システム(1)に送信する。環境情報は、光源(12)を制御するための制御情報を含む。照明システム(1)は、環境制御システム(5)からの環境情報に基づいて、少なくとも光源(12)を制御する。
【0168】
この態様によれば、上述の照明システム(1)を備えているので、光源(12)及び音出力部(13)の少なくとも一方によって所望の環境を形成することが可能となる。
【0169】
第11の態様に係る環境システム(10)では、第10の態様において、照明システム(1)は、音出力部(13)を更に備える。音出力部(13)は、第1音及び第1音とは異なる第2音を含む複数の音から選択された少なくとも1つの音である選択音を出力する。環境情報は、選択音に関する音情報を更に含む。
【0170】
この態様によれば、光源(12)及び音出力部(13)の両方によって所望の環境を形成することが可能となる。また、照明システム(1)において音情報を記憶しなくてもよく、照明システム(1)のメモリを小さくすることが可能となる。
【0171】
第2~第9の態様に係る構成については、照明システム(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【0172】
第11の態様に係る構成については、環境システム(10)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0173】
1 照明システム
5 環境制御システム
10 環境システム
11 制御部
12 光源
13 音出力部
14 記憶部
31 第2制御部(制御部)
32 光源
41 第1制御部(制御部)
42 音出力部
43 第1記憶部(記憶部)
100 筐体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12