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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180193
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/042 20060101AFI20231213BHJP
   H01S 5/40 20060101ALI20231213BHJP
   H05B 47/115 20200101ALI20231213BHJP
   H05B 45/46 20200101ALI20231213BHJP
   H05B 47/155 20200101ALI20231213BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20231213BHJP
   G01S 17/931 20200101ALI20231213BHJP
【FI】
H01S5/042 630
H01S5/40
H05B47/115
H05B45/46
H05B47/155
H05B47/16
G01S17/931
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022112517
(22)【出願日】2022-07-13
(31)【優先権主張番号】P 2022093042
(32)【優先日】2022-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石間 茂巳
【テーマコード(参考)】
3K273
5F173
5J084
【Fターム(参考)】
3K273AA02
3K273AA08
3K273BA27
3K273CA02
3K273CA13
3K273CA28
3K273EA02
3K273EA13
3K273EA18
3K273EA24
3K273EA31
3K273FA14
3K273FA33
3K273FA40
3K273GA15
3K273GA27
3K273GA28
3K273GA29
3K273HA18
3K273PA07
3K273PA09
3K273QA24
3K273SA02
3K273SA15
3K273SA23
3K273SA40
3K273SA58
3K273TA15
3K273TA28
3K273TA32
3K273TA36
3K273TA49
3K273UA02
3K273UA22
3K273VA08
5F173SA32
5F173SC10
5F173SE02
5F173SG01
5F173SJ13
5F173SJ15
5F173SJ16
5J084AA05
5J084AD01
5J084BA04
5J084BA06
5J084BA20
(57)【要約】
【課題】簡易な構成で複数の光源を点灯させることができる発光装置を提供する。
【解決手段】n個(n≧2)の光源と、前記n個の光源のそれぞれに設けられた前記n個の電源回路と、前記n個の光源のそれぞれの接地側のノードと、接地との間に設けられたスイッチと、を備え、前記電源回路は、第1信号に基づいて、前記n個の光源のうち対応する1つの光源に対する電源電圧を生成し、第2信号に基づいて、前記電源電圧の生成を停止し、前記スイッチは、前記1つの光源に対する前記電源電圧が生成されている際に、点灯指示に基づいてオンし、消灯指示に基づいてオフする、発光装置。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
n個(n≧2)の光源と、
前記n個の光源のそれぞれに設けられた前記n個の電源回路と、
前記n個の光源のそれぞれの接地側のノードと、接地との間に設けられたスイッチと、
を備え、
前記電源回路は、第1信号に基づいて、前記n個の光源のうち対応する1つの光源に対する電源電圧を生成し、第2信号に基づいて、前記電源電圧の生成を停止し、
前記スイッチは、前記1つの光源に対する前記電源電圧が生成されている際に、点灯指示に基づいてオンし、消灯指示に基づいてオフする、
発光装置。
【請求項2】
請求項1に記載の発光装置であって、
前記電源回路は、
前記電源電圧が生成される第1コンデンサと、
前記第1信号に基づいて、前記第1コンデンサを充電し、前記第2信号に基づいて、前記第1コンデンサを放電する充放電回路と、
を含む発光装置。
【請求項3】
請求項2に記載の発光装置であって、
前記充放電回路と、前記第1コンデンサとの間に設けられた抵抗を含む、
発光装置。
【請求項4】
請求項3に記載の発光装置であって、
前記n個の電源回路のそれぞれに対し前記第1及び第2信号を出力し、前記n個の電源回路のそれぞれを制御する制御回路を備え、
前記制御回路は、
前記n個の電源回路のうち、第1電源回路の前記第1コンデンサが放電されている際に、前記第2電源回路の前記第1コンデンサが充電されるよう、前記第1及び第2電源回路を制御する、
発光装置。
【請求項5】
請求項2に記載の発光装置であって、
前記n個の光源のそれぞれの接地側のノードと、前記スイッチとの間に設けられた第2コンデンサと、
前記第2コンデンサに並列接続された抵抗と、
を備える発光装置。
【請求項6】
請求項5に記載の発光装置であって、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より大きい、
発光装置。
【請求項7】
請求項6に記載の発光装置であって、
前記第2コンデンサの容量は、1000pF以上である、
発光装置。
【請求項8】
請求項1~7の何れか一項に記載の発光装置であって、
前記光源は、レーザーダイオードまたは発光ダイオードの何れかの素子と、前記何れかの素子からの光の配光を調整する光学部材と、を含む、
発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザーダイオード等の発光素子から出射される光に基づいて、対象物までの距離を測定する測定装置には、一般的に発光素子を駆動する駆動回路が設けられている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-28924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている駆動回路には、レベルシフト回路が設けられているため、一般的に駆動回路の構成は複雑となる。
【0005】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡易な構成で複数の光源を点灯させることができる発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、n個(n≧2)の光源と、前記n個の光源のそれぞれに設けられた前記n個の電源回路と、前記n個の光源のそれぞれの接地側のノードと、接地との間に設けられたスイッチと、を備え、前記電源回路は、第1信号に基づいて、前記n個の光源のうち対応する1つの光源に対する電源電圧を生成し、第2信号に基づいて、前記電源電圧の生成を停止し、前記スイッチは、前記1つの光源に対する前記電源電圧が生成されている際に、点灯指示に基づいてオンし、消灯指示に基づいてオフする、発光装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、簡易な構成で複数の光源を点灯させることができる発光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】測定装置10の一例を示す図である。
図2】発光装置20aの一例を示す図である。
図3】光源D0の構成の一例を示す図である。
図4】発光装置20bの一例を示す図である。
図5】信号S10~S19を説明するための図である。
図6】発光装置20bの動作を説明するための図である。
図7】発光装置20bの電流波形の一例を示す図である。
図8】発光装置20cの一例を示す図である。
図9】発光装置20cの電流波形の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。また、ここでは、各図面に示される同一又は同等の構成要素、部材等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。
【0010】
=====本実施形態=====
<<測定装置10の概要>>
測定装置10は、いわゆるLiDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)としての機能を有し、対象物11までの距離を測定する装置である。具体的には、測定装置10は、測定光を出射するとともに、対象物11の表面で反射した反射光を検出するTOF方式(Time of flight)に基づいて、対象物11までの距離を測定する。また、測定装置10は、例えば図示しない車両に設置され、発光装置20、受光装置21、及び制御装置22を含んで構成される。
【0011】
対象物11は、例えば、測定装置10が設置された車両とは異なる車両、人、または街灯や建物等の構造物である。
【0012】
発光装置20は、制御装置22(後述)からの制御に基づいて、対象物11に対して測定光を出射する。なお、発光装置20の詳細については後述する。
【0013】
受光装置21は、対象物11からの反射光を受光し、反射光に関する情報(例えば、タイミングやレベル)を制御装置22に出力する。
【0014】
制御装置22は、測定装置10を統括制御する装置である。具体的には、制御装置22は、発光装置20からの測定光の出射を制御するとともに、受光装置21からの出力に基づいて、対象物11までの距離をTOF方式(Time of flight)で測定する。なお、ここでは図示は省略するが、制御装置22は、例えば、記憶装置、及び記憶装置に格納されたプログラムを実行する演算装置を含む。
【0015】
<<発光装置20aの詳細>>
図2は、一般的な発光装置20aの構成の一例を示す図である。発光装置20aは、光源D0~D9、コンデンサ40、電源回路50~59、及び制御回路60を含んで構成される。なお、図2では、便宜上、発光装置20aの一部の構成(光源D2~D8、電源回路52~58)を省略している。
【0016】
==光源について==
光源D0は、例えば赤外領域の測定光を出射することができる面発光レーザー(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)を含む。具体的には、光源D0は、図3に例示するように、例えば16個のレーザーダイオード100~115と、レーザーダイオード100~115からの光の配光を調整する光学部材120と、を含んで構成される。
【0017】
レーザーダイオード100~115のそれぞれのカソードは共通であり、それぞれのアノードも共通である。このため、レーザーダイオード100~115のそれぞれから出射される光が、1つの光源D0からの測定光となる。なお、ここでは、光源D0は、16個のレーザーダイオード100~115を含むこととしたが、他の数(例えば、8個や32個)であっても良い。
【0018】
光学部材120は、例えば、光学拡散素子(LSD:Light Shaping Diffuser)であり、光源D0からの光の配光が所望となるよう、レーザーダイオード100~115のそれぞれから出射される光を拡散する(つまり、調整する)部材である。なお、ここでは、光学部材120としてLSDを用いることとしたが、光源D0からの光の配光を所望のパターンとできるであればどのような部材でも良い。
【0019】
光源D1~D9のそれぞれは、光源D0と同じ面発光レーザー(以下、単に「VCSEL」と称する)と、光学部材120とを含むため、ここでは詳細な説明は省略する。また、9個の光源D0~D9は、「n個(nは、2以上の整数)」の光源に相当する。また、以下、光源D0を、便宜上VCSELとして説明することがある。
【0020】
==コンデンサ40ついて==
コンデンサ40は、電源回路50~59へ供給される所定の電源電圧Vdd1(例えば、数十V)を安定化させるための素子である。コンデンサ40には、所定の電源電圧Vdd1が印加される。
【0021】
==電源回路50の詳細==
電源回路50は、電源電圧Vdd1と、制御回路60からの信号S0とに基づいて、光源D0を点灯させるための電源電圧V0を生成する回路である。具体的には、電源回路50は、制御回路60から光源D0を点灯させるべく、ハイレベル(以下、「Hレベル」)の信号S0が入力されると、電源電圧V0を生成する。一方、電源回路50は、制御回路60から光源D0を消灯させるべく、ローレベル(以下、「Lレベル」)の信号S0が入力されると、電源電圧V0の生成を停止する。
【0022】
電源回路50は、ダイオード200、コンデンサ201、バッファ210、トランス211、集積回路(IC)212、及び抵抗213を含んで構成される。
【0023】
ダイオード200は、コンデンサ201とともに、IC212(後述)を動作させるための電源電圧を生成する素子である。ダイオード200のアノードには、電源電圧Vdd2(例えば、5V)が印加され、ダイオード200のカソードは、コンデンサ201に接続されている。
【0024】
コンデンサ201には、ダイオード200からの電流が充電されると、IC212を動作させるための電源電圧が発生する。
【0025】
バッファ210は、信号S0と同じ論理レベルの信号Sa0をトランス211に出力する。具体的には、バッファ210は、Hレベルの信号S0に基づいて、Hレベルの信号Sa0を出力し、Lレベルの信号S0に基づいて、Lレベルの信号Sa0を出力する。ここで、信号S0は、IC212の駆動用トランジスタ231(後述)のオン、オフを制御するための信号であり、信号S0のLレベルは、例えば0Vであり、Hレベルは、例えば3Vである。
【0026】
トランス211は、入力される信号の振幅を維持しつつ、直流レベルを変換して出力する絶縁型のトランスであり、1次コイル220と、1次コイル220に電磁結合される2次コイル221とを含んで構成される。
【0027】
ここで、トランス211は、いわゆるレベルシフト回路として機能する。このため、トランス211は、接地電圧(0V)を基準として論理レベルが変化する信号Sa0を、電源電圧V0を基準として変化する信号Sb0に変換する。つまり、トランス211は、信号Sa0がHレベルの場合、2次コイル221に、Hレベルの信号Sb0を発生させ、信号Sa0がLレベルの場合、2次コイル221に、Lレベルの信号Sb0を発生させる。
【0028】
ここでは、いわゆるレベルシフト回路としてトランス211を用いたが、これに限られず、他の構成(例えば、フォトカプラ等を含む回路)を用いても良い。
【0029】
IC212は、2次コイル221からの信号Sb0がHレベルの場合、光源D0への電源電圧V0を生成し、信号Sb0がLレベルの場合、電源電圧V0の生成を停止する。IC212は、バッファ230、及び駆動用トランジスタ231を含んで構成される。
【0030】
バッファ230は、信号Sb0と同じ論理レベルの信号を、駆動用トランジスタ231に出力する。具体的には、2次コイル221からHレベルの信号Sb0が出力されると、バッファ230は、Hレベルの信号を駆動用トランジスタ231に出力する。この結果、駆動用トランジスタ231は、オンとなる。
【0031】
一方、2次コイル221からLレベルの信号Sb0が出力されると、バッファ230は、Lレベルの信号を駆動用トランジスタ231に出力する。この結果、駆動用トランジスタ231は、オフとなる。
【0032】
ここで、駆動用トランジスタ231がオンとなると、光源D0のアノード側のラインL0の電源電圧V0は、ほぼ電源電圧Vdd1まで上昇する。高いレベルの電源電圧V0が光源D0のアノード側のラインL0に印加されるため、光源D0は点灯する(測定光を出射する)ことになる。
【0033】
なお、抵抗213は、光源D0に流れる電流を制限するための素子である。また、駆動用トランジスタ231がオンとなると、駆動用トランジスタ231のソース電極が接続されたラインL0の電圧は、ほぼ電源電圧Vdd1(例えば、数十V)まで上昇する。したがって、駆動用トランジスタ231のオン状態を維持するためには、駆動用トランジスタ231のゲート電極に、ラインL0の電圧から、駆動用トランジスタ231の閾値より高い電圧を印加し続ける必要がある。
【0034】
図2の電源回路50では、トランス211は、信号Sa0の直流レベルをシフトし、信号Sb0として2次側に出力する。このため、トランス211の2次側の信号Sb0は、ラインL0の電圧を基準として、論理レベル(Hレベル、またはLレベル)が変化することになる。この結果、電源回路50では、接地電圧(0V)を基準として変化する信号S0に基づいて、駆動用トランジスタ231のオン、オフを制御することができる。
【0035】
なお、信号S0がLレベルとなり、駆動用トランジスタ231がオフすると、電源回路50は電源電圧V0の生成を停止する。この結果、光源D0への電源電圧V0の供給も停止されるため、光源D0は消灯されることになる。
【0036】
==電源回路51~59について==
電源回路51~59のそれぞれは、電源回路50と同様に、信号S1~S9に基づいて、光源D1~D9の電源電圧V1~V9を生成する。このため、ここでは、電源回路51~59の詳細な説明は省略する。
【0037】
==制御回路60について==
制御回路60は、図1の制御装置22からの点灯開始指示に基づいて、光源D0~D9が順次点灯するよう、電源回路50~59のそれぞれを制御する。ここで、「光源D0~D9が順次点灯する」とは、10個の光源D0~D9のうち、例えば、光源D0,D1・・・D9の順番に、光源が1つずつ点灯することをいう。このため、光源D0~D9のうち、例えば、光源D0が点灯している際には、他の光源D1~D9は消灯しており、例えば、光源D1が点灯している際には、光源D0,D2~D9は消灯している。
【0038】
したがって、制御回路60は、信号S0~S9のうち、点灯させる光源に対応する1つの信号のレベルをHレベルとし、他の9つの信号のレベルをLレベルとする。このような信号S0~S9が出力されることにより、光源D0~D9は順次点灯されることになる。
【0039】
ところで、図2の発光装置20aの電源回路50~59のそれぞれは、トランス211やIC212等の多数の部品を含む。このため、一般的には、発光装置20aにおいて、電源回路50~59が占める実装スペースが広くなる。
【0040】
また、信号S0をレベルシフトするトランス211や、バッファ230の電源電圧を生成するコンデンサ201は、比較的大きい寄生インダクタや寄生容量を含むため、光源D0の電源電圧V0の精度が悪化することがある。そこで、本実施形態の測定装置10では、簡易な構成で動作する発光装置20bを用いている。
【0041】
<<発光装置20bの詳細>>
図4に示す発光装置20bは、制御装置22からの点灯開始指示に基づいて、光源D0~D9を点灯させる装置であり、光源D0~D9、コンデンサ40、IC41、電源回路70~79、及び制御回路80を含んで構成される。なお、図4と、図2とで、同じ符号が付された構成は同じである。したがって、ここでは、IC41、電源回路70~79、及び制御回路80を中心に説明する。なお、図4では、便宜上、発光装置20bの一部の構成(光源D2~D8、電源回路72~78)を省略している。
【0042】
==IC41について==
IC41は、光源D0~D9のうち、電源電圧が印加されている光源を点灯させる回路である。本実施形態のIC41は、光源D0~D9のそれぞれの接地側のノードと、接地との間に設けられている。なお、「光源D0の接地側のノード」とは、例えば、光源D0を構成するレーザーダイオード100~115のカソードが接続されたノードである。
【0043】
IC41は、図2のIC212と同様の回路であり、バッファ300、及び駆動用トランジスタ301を含んで構成される。
【0044】
バッファ300は、バッファ230と同様に、入力される信号と同じ論理レベルの信号を駆動用トランジスタ301に出力する。本実施形態では、バッファ300には、制御回路80(後述)からの信号S20が入力される。このため、バッファ300は、Hレベルの信号S20に基づいて、駆動用トランジスタ301をオンし、Lレベルの信号S20に基づいて、駆動用トランジスタ301をオフする。
【0045】
なお、Hレベルの信号S20は、光源を点灯させるための「点灯指示」に相当し、Lレベルの信号S20は、光源を消灯させるための「消灯指示」に相当する。
【0046】
駆動用トランジスタ301は、ドレイン電極が、光源D0~D9の接地側のノードに接続され、ソース電極が接地されている。このため、駆動用トランジスタ301がオンとなると、光源D0~D9のうち、電源電圧が印加されている光源に電流が流れ、点灯することになる。なお、駆動用トランジスタ301がオフとなると、光源D0~D9から接地への電流の経路が遮断されるため、光源D0~D9の全ては消灯することになる。
【0047】
本実施形態の駆動用トランジスタ301は、「スイッチ」に相当する。なお、本実施形態では、「スイッチ」として、駆動用トランジスタ301にGa(窒化ガリウム)のN型のFET(Field effect transistor)を用いるが、例えば、他の化合物トランジスタや、一般的なMOSトランジスタ、バイポーラトランジスタを用いても良い。
【0048】
==電源回路70の詳細==
電源回路70は、信号S10に基づいて、光源D0を点灯させるための電源電圧V10を生成する回路である。具体的には、電源回路70は、Hレベルの信号S10が入力されると、電源電圧V10を生成し、Lレベルの信号S10が入力されると、電源電圧V10の生成を停止する。
【0049】
電源回路70は、バッファ310、PMOSトランジスタ311、NMOSトランジスタ312、抵抗313、及びコンデンサ314を含んで構成される。
【0050】
バッファ310は、信号S10の論理レベルを反転した信号Sc0を出力するインバータとして動作する。このため、バッファ310は、HレベルのS10に基づいて、Lレベルの信号Sc0を出力し、LレベルのS10に基づいて、Hレベルの信号Sc0を出力する。
【0051】
PMOSトランジスタ311のゲート電極と、NMOSトランジスタ312のゲート電極とは接続され、PMOSトランジスタ311のドレイン電極と、NMOSトランジスタ312のドレイン電極とは接続されている。このため、PMOSトランジスタ311、及びNMOSトランジスタ312は、いわゆるプッシュプル回路を構成する。
【0052】
本実施形態では、信号Sc0がLレベルとなると、PMOSトランジスタ311がオンし、NMOSトランジスタ312がオフする。この結果、コンデンサ314は充電され、ほぼ電源電圧Vdd1(例えば、数十V)まで上昇する。
【0053】
また、信号Sc0がHレベルとなると、PMOSトランジスタ311がオフし、NMOSトランジスタ312がオンするため、コンデンサ314は放電される。なお、この際、コンデンサ314の充電電圧は、ほぼ0Vまで低下する。
【0054】
ここで、本実施形態ではコンデンサ314の一端は、ラインL10を介して光源D0のアノードに接続されている。このため、コンデンサ314の充電電圧が、電源回路70が生成する電源電圧V10となる。
【0055】
このように、電源回路70は、信号S10の論理レベルに基づいて、光源D0を点灯させるための電源電圧V10の生成、または電源電圧V10の生成の停止を実行することができる。
【0056】
なお、本実施形態では、バッファ310、PMOSトランジスタ311、及びNMOSトランジスタ312は、コンデンサ314を充放電する「充放電回路」に相当する。また、上述したプッシュプル回路と、コンデンサ314との間に設けられた抵抗313は、コンデンサ314を充放電する電流を制限する素子である。さらに、電源回路70は、光源D0~D9のうち、「対応する1つの光源D0」に対する電源電圧V10を生成する回路に相当する。また、コンデンサ314は、「第1コンデンサ」に相当する
【0057】
==電源回路71~79について==
電源回路71~79のそれぞれは、電源回路70と同様に、信号S11~S19に基づいて、光源D11~D19の電源電圧V11~V19を生成する。このため、ここでは、電源回路71~79の詳細な説明は省略する。なお、本実施形態では、電源回路70~79は、光源D0~D9のそれぞれに設けられている。
【0058】
==制御回路80について==
制御回路80は、図1の制御装置22からの点灯開始指示に基づいて、光源D0~D9が順次点灯できるよう、電源回路70~79のそれぞれを制御する。具体的には、制御回路80は、信号S10~S19のうち、点灯させる光源に対応する電源回路への信号のレベルをHレベルとし、他の9つの信号のレベルをLレベルとする。
【0059】
また、制御回路80は、点灯開始指示が入力されると、対象となる光源を点灯させるタイミングでHレベルの信号S20(点灯指示)を出力し、消灯させるタイミングでLレベルの信号S20(消灯指示)を出力する。
【0060】
==制御回路80の動作と発光装置20bの主要な波形==
図5は、信号S10~S19の波形の一例を示す図である。図6は、光源D0が点灯する際の発光装置20bの主要な波形の一例を示す図である。なお、図5では、便宜上、信号S10,S11,S19のみ図示している。
【0061】
まず、図4の制御回路80は、時刻t0において、信号S10をLレベルから、Hレベルに変化させるため、電源回路70は、電源電圧V10の生成を開始する。この結果、図6に示すように、電源電圧V10は、0Vから、電源電圧Vdd1のレベルまで上昇する。なお、実際には、電源電圧V10は、信号S10の立ち上がり来民具t0から若干遅れて上昇するが、ここでは便宜上、遅れを省略している。
【0062】
また、制御回路80は、時刻t0において、信号S11~S19のそれぞれをLレベルとする。したがって、電源回路71~79の電源電圧V11~VB19の生成は停止されている。
【0063】
時刻t0から所定期間Ta経過した時刻t1(図6参照)となると、制御回路80は、光源D0を点灯させるためにHレベルの信号S20を出力する。この結果、図4のIC41の駆動用トランジスタ301はオンとなる。したがって、光源D0に電流I0が流れ、光源D0は点灯することになる。
【0064】
なお、本実施形態では、所定期間Taは、電源電圧V10のレベルが0Vから、電源電圧Vdd1となるまでの期間より長い期間である。また、光源D0に電流I0が流れると、コンデンサ40は放電されるため、電源電圧V10は電源電圧Vdd1のレベルから低下する。
【0065】
そして、図6の時刻t2となると、制御回路80は、光源D0を消灯させるために信号S20をLレベルに変化させる。この結果、駆動用トランジスタ301はオフとなる。したがって、光源D0の電流I0は遮断されるため、光源D0は消灯する。なお、時刻t2において、電流I0が遮断され、コンデンサ40の放電が停止されるため、電源電圧V10は電源電圧Vdd1となるよう上昇する。
【0066】
そして、時刻t3となると、制御回路80は、信号S20をHレベルに変化させるため光源D0が再度点灯する。なお、本実施形態では、時刻t3以降、時刻t1~t2までの動作が4回繰り返される。なお、電源電圧V10が生成されている際に、光源D0は5回点灯することとしたが、光源D0の点灯回数は一例である。
【0067】
また、時刻t11となると、制御回路80は、電源電圧V10の生成を停止すべく、信号S10をLレベルに変化させる。この結果、図4のコンデンサ314は、抵抗313及びNMOSトランジスタ312を介して放電されるため、電源電圧V10は徐々に低下する。なお、実際には、電源電圧V10は、信号S10の立ち下がりタイミングt11から若干遅れて低下するが、ここでは便宜上、遅れを省略している。
【0068】
また、図5に示すように、時刻t11において、制御回路80は、電源電圧V11を生成させるべく、信号S11をHレベルに変化させている。この結果、電源回路71のコンデンサ314(不図示)が徐々に充電されるため、電源電圧V11は上昇する。
【0069】
なお、本実施形態では、例えば図5の時刻t11に示すように、電源回路70のコンデンサ314の放電が開始されるタイミングと、電源回路71のコンデンサ314(不図示)の充電が開始されるタイミングとが同じである。つまり、本実施形態では、制御回路80は、電源回路70のコンデンサ314が放電されている際に、電源回路71のコンデンサ314(不図示)が充電されるよう、電源回路70,71を制御する。
【0070】
ところで、電源回路70のコンデンサ314が放電され、電源電圧V10がほぼ0Vとなってから、電源回路71のコンデンサ314(不図示)の充電を開始することも可能である。しかしながら、このような場合、図5及び図6の時刻t12の後に、信号S11がHレベルとなることから、光源D1を点灯させるタイミングも遅れることになる。
【0071】
本実施形態では、電源回路70のコンデンサ314が放電されている際(つまり、電源電圧V10のレベルが低下し、0Vより高い期間)に、次に点灯させる電源回路71のコンデンサ314の充電が開始されている。このため、本実施形態では、より短い間隔で光源を点灯させることが可能となる。
【0072】
また、図5での図示は省略しているが、制御回路80は、時刻t11から上述した所定期間Ta経過すると、時刻t0から所定期間Ta経過した場合と同様に、Hレベルの信号S20を5回出力する(図6参照)。この結果、光源D1も、光源D0と同様のタイミングで、5回点灯することになる。ここでは、制御回路80が光源D0,D1を点灯する際の動作について説明したが、他の光源D2~D9についても同様である。
【0073】
このように、図4の本実施形態の電源回路70は、図2の電源回路50に含まれるダイオード200、コンデンサ201、トランス211、及びIC212を含んでいない。さらに、発光装置20bは、光源D0~D9の接地側のノードと、接地との間に1個のIC41を設けることで、光源D0~D9の点灯、消灯を制御している。したがって、本実施形態では、簡易な構成で、複数の光源の点灯を制御することができる。
【0074】
なお、本実施形態のHレベルの信号S10~S19は、「第1信号」に相当し、Lレベルの信号S10~S19は、「第2信号」に相当する。また、例えば、電源回路70は、「第1電源回路」に相当し、電源回路71は、「第2電源回路」に相当する。
【0075】
ところで、測定装置10が測定できる対象物11までの距離(以下、「測定距離」と称する)を長くするためには、光源D0から出射される光を強くする必要がある。また、光源D0から出射される光を強くするには、光源D0を点灯させる電流I0を大きくする必要がある。上述のように、図4の発光装置20bでは、電源回路70のコンデンサ314の放電電流が、光源D0を点灯させる電流I0となる。このため、コンデンサ314の容量を大きくすると、測定装置10の測定距離を長くすることができる。
【0076】
ただし、コンデンサ314の容量を大きくすると、電源回路70~79のそれぞれに含まれるコンデンサ314間のバラツキは一般的に大きくなる。図7は、電源回路70~72のそれぞれのコンデンサ314の容量を、2200pF,2000pF,1800pFとした場合の電流I0~I2の波形の一例を示す図である。
【0077】
なお、図7では、2200pFのコンデンサ314からの電流I0を、実線で示し、2000pFのコンデンサ314からの電流I1を、間隔の広い点線で示し、1800pFのコンデンサ314からの電流I2を、間隔の狭い点線で示している。
【0078】
また、図7では、電流I0~I2の波形を比較できるよう、電流I0~I2が発生する際の駆動用トランジスタ301のオンのタイミングを時刻t20に合わせて描いている。
【0079】
ここで、電流I0を例に説明すると、時刻t20に駆動用トランジスタ301がオンするため、電流I0は増加する。そして、電源回路70のコンデンサ314が放電されると、電流I0はゼロまで減少する。その後、駆動用トランジスタ301は、所定のタイミングでオフされる。なお、ここでは、電流I0を例に説明したが、電流I1,I2も同様である。
【0080】
本実施形態では、図7に示すよう、コンデンサ314の容量が2200pFと大きい場合、光源を点灯させる電流I0のピーク値(略18A)は、電流値I1,I2のそれぞれのピーク値(略17.5A,略17A)と比較して大きくなる。したがって、発光装置20bでは、電源回路70~79のそれぞれにおいて、バラツキの小さいコンデンサ314を用いる場合、精度良く光源D0~D9を点灯させることができる。なお、容量値の比較的小さいコンデンサ(例えば、1000pFより小さいコンデンサ)を、複数のコンデンサ314に対して用いることにより、複数のコンデンサ314間のバラツキを抑制できる。
【0081】
<<発光装置20cの詳細>>
図8に示す発光装置20cは、電流I0~I9のピーク値を増加させつつ、電流I0~I9のバラツキを抑制することが可能な装置である。発光装置20cは、光源D0~D9、コンデンサ40,400、IC41、電源回路70~79、制御回路80、及び抵抗401を含んで構成される。なお、図8と、図4とで、同じ符号が付された構成は同じである。したがって、ここでは、コンデンサ400、及び抵抗401と、電源回路70~79のそれぞれに含まれるコンデンサ314とを中心に説明する。
【0082】
コンデンサ400は、光源D0~D9を点灯させる電流I0~I9の電流値(特に、ピーク値)を定めるための素子であり、光源D0~D9のそれぞれの接地側のノードと、駆動用トランジスタ301との間に設けられている。具体的には、コンデンサ400の一端は、光源D0~D9のそれぞれの接地側のノードに接続され、他端は、駆動用トランジスタ301のドレイン電極に接続されている。
【0083】
抵抗401は、コンデンサ400の電荷を、放電する素子である。抵抗401は、一端は、光源D0~D9のそれぞれの接地側のノードに接続され、他端は、駆動用トランジスタ301のドレイン電極に接続されている。このため、抵抗401は、コンデンサ400に並列接続されることになる。なお、コンデンサ400は、「第2コンデンサ」に相当する。
【0084】
==発光装置20cの電流波形について==
ここで、発光装置20cの光源に流れる電流の波形について説明する。本実施形態では、コンデンサ400の容量は、例えば2000pFであり、電源回路70~79のそれぞれのコンデンサ314には、2000pFより十分容量の大きいコンデンサ(例えば、0.1μF)が使用されている。
【0085】
ただし、電源回路70~79のそれぞれのコンデンサ314はバラツキを有する。本実施形態では、電源回路70のコンデンサ314の容量は、例えば0.11μFであり、電源回路71のコンデンサ314の容量は、例えば0.1μFであり、電源回路72のコンデンサ314の容量は、例えば0.09μFであることとして説明する。
【0086】
また、ここでは図9を参照しつつ、光源D0~D2に流れる電流I0~I2について説明する。なお、図9において、電流I0は、実線で示しており、電流I1は、間隔の広い点線で示しており、電流I2は、間隔の狭い点線で示している。詳細は後述するが、本実施形態では、電流I0~I2の波形は略同じとなるため、図9では3つの電流波形が重なっている。
【0087】
図8の電源回路70が電源電圧V10を生成している状態(つまり、信号S10がHレベルの状態)において、例えば、図9の時刻t30に信号S20がHレベルとなると、駆動用トランジスタ301がオンとなる。
【0088】
この結果、電源回路70のコンデンサ314が放電され、コンデンサ400を充電する充電電流が増加する。本実施形態では、コンデンサ400の充電電流が、光源D0を点灯させる電流I0となるため、電流I0が増加することになる。
【0089】
その後、コンデンサ400が徐々に充電され、電流I0がピーク値に達すると、電流I0は減少する。そして、放電されたコンデンサ314が充電されるため、電流I0はほぼゼロまで低下する。その後、駆動用トランジスタ301は所定のタイミングでオフされる。なお、駆動用トランジスタ301がオフとなると、コンデンサ400は抵抗401を介して放電される。
【0090】
ここでは、電源回路70が電源電圧V10を生成している際の電流I0について説明したが、図9に示すように、電源回路71,72のそれぞれが電源電圧V11,V12を生成している際の電流I1,I2の波形も、コンデンサ400の充電電流となる。したがって、図9に示すように、電流I0~I2のそれぞれは略同じ波形となる。
【0091】
このように、発光装置20cでは、電源回路70~79に含まれるコンデンサ314の容量が、コンデンサ400の容量より十分大きい場合、電流I0~I9の波形及びピーク値は、コンデンサ400の容量で定まることになる。したがって、発光装置20cでは、測定距離を長くする場合であっても、電流I0~I9のバラツキを抑制できる。
【0092】
なお、測定距離が比較的短い場合、図4の発光装置20bにおける電源回路70~79の複数のコンデンサ314のそれぞれの容量を小さくできる。このような場合、電源回路70~79の複数のコンデンサ314のバラツキも一般的に小さくなるため、光源D0~D9から出射される光の強度のバラツキも小さくなる。したがって、測定距離が比較的短い場合、発光装置20bを用いることができる。
【0093】
===他の実施形態===
本実施形態では、光源D0~D9のそれぞれに、VCSELを用いることとしたが、これに限られず、例えば発光ダイオードを用いても良い。光源D0~D9として、発光ダイオードを用いた場合であっても、本実施形態と同様に、簡易な構成で発光装置を実現できる。
【0094】
===まとめ===
以上、本実施形態の測定装置10について説明した。発光装置20bでは、光源D0~D9の接地側のノードと、接地との間に駆動用トランジスタ301が設けられている。このため、発光対象となる光源に電源電圧が供給されている際に、駆動用トランジスタ301がオンすると、発光対象となる光源を点灯させることができる。このため、発光装置20bは、部品点数が少なく、簡易な構成で複数の光源を点灯させることができる。
【0095】
また、発光装置20bにおいて、例えば、電源回路70が電源電圧V10を生成している際には、電源回路71~79は、それぞれの内部のコンデンサ314(不図示)を放電している。したがって、駆動用トランジスタ301がオンした際、複数の光源のうち、所望の光源のみ点灯させることができる。また、測定距離が比較的短い場合、電源回路71~79のそれぞれのコンデンサ314のバラツキは小さくなる。したがって、このような場合、発光装置20bを用いることができる。
【0096】
また、電源回路70において、PMOSトランジスタ311及びNMOSトランジスタ312で構成されるプッシュプル回路と、コンデンサ314との間には、抵抗313が設けられている。このため、コンデンサ314の充電電流、及び放電電流を適切な電流値に制限することができる。さらに、電源回路70を構成する部品には、電源回路50を構成する部品と比較して小電力型の部品を使用可能である
【0097】
また、制御回路80は、例えば図4及び図5に示すように、電源回路70のコンデンサ314が放電されている際に、電源回路71のコンデンサ314(不図示)が充電されるよう、電源回路70,71を制御する。つまり、本実施形態では、電源電圧V10が0Vとなるより前に、電源電圧V11の生成を開始しているため、光源D0を消灯させた後にスムーズに光源D1を点灯させることができる。
【0098】
また、発光装置20cでは、コンデンサ400及び抵抗401が、光源D0~D9と、駆動用トランジスタ301との間に設けられている。したがって、発光装置20cにおいて、コンデンサ400の充電電流が、電流I0~I9となるため、電流I0~I9のバラツキを抑制できる。
【0099】
また、発光装置20cにおいて、電源回路70~79のそれぞれのコンデンサ314の容量は、コンデンサ400の容量より大きい。したがって、コンデンサ314は、コンデンサ400に対して十分な電流を供給できる。
【0100】
また、例えば、発光装置20cでは、コンデンサ400の容量を、例えば1000pF以上としている。この結果、発光装置20cでは、電流I0~I9のピーク値を高くできるため、測定距離を延ばすことができる。
【0101】
また、光源D0としては、VCSELを用いることができるが、例えば、VCSELと同様に、カソードと、アノードとを有する発光ダイオードを用いても良い。このような場合、光源D0は、発光ダイオードと、光学部材120とが含まれることになる。
【0102】
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。
【符号の説明】
【0103】
10 測定装置
11 対象物
20,20a,20b 発光装置
21 受光装置
22 制御装置
40,201,314,400 コンデンサ
41,212 IC
50~59 電源回路
60 制御回路
100~115 レーザーダイオード
120 光学部材
200 ダイオード
210,230,300,310 バッファ
211 トランス
213,313,401 抵抗
220 1次コイル
221 2次コイル
231,301 駆動用トランジスタ
312 NMOSトランジスタ
311 PMOSトランジスタ
D0~D9 光源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9