IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アナム145の特許一覧

<>
  • 特開-暗号貨幣取引用携帯用電子機器 図1
  • 特開-暗号貨幣取引用携帯用電子機器 図2
  • 特開-暗号貨幣取引用携帯用電子機器 図3
  • 特開-暗号貨幣取引用携帯用電子機器 図4
  • 特開-暗号貨幣取引用携帯用電子機器 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180252
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】暗号貨幣取引用携帯用電子機器
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/32 20120101AFI20231213BHJP
   G06Q 20/06 20120101ALI20231213BHJP
【FI】
G06Q20/32
G06Q20/06 300
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094423
(22)【出願日】2023-06-07
(31)【優先権主張番号】10-2022-0069425
(32)【優先日】2022-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523217961
【氏名又は名称】アナム145
【氏名又は名称原語表記】ANAM145
(74)【代理人】
【識別番号】100134061
【弁理士】
【氏名又は名称】菊地 公一
(72)【発明者】
【氏名】イ ジョンヒ
(72)【発明者】
【氏名】シム ジュンシク
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA12
5L055AA64
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は使用便宜性とセキュリティ性を提供する暗号貨幣取引用携帯用電子機器を提供する。
【解決手段】暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は、暗号貨幣取引用個人キーとNFT(Non Fungible Token)のうち少なくとも一つが保存される電子財布、OS(Operating System)、ウェブブラウザ及び暗号貨幣取引用Appsを保存している保存部、外部との通信のためのネットワークインターフェース、ディスプレイ部および制御部を含み、制御部は、プログラムされたOSにしたがって動作するものの、ネットワークインターフェースを通じて入ってくる実行コードを遮断することと、保存部に保存された暗号貨幣取引用Apps以外の新しいAppまたはplug-inに対する設置を遮断することと、を含む暗号貨幣取引用Appを実行する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
暗号貨幣取引用個人キーとNFT(Non Fungible Token)のうち少なくとも一つが保存される電子財布、OS(Operating System)、ウェブブラウザ、および暗号貨幣取引用Appsを保存している保存部、
外部との通信のためのネットワークインターフェース、
ディスプレイ部、および
制御部を含み、
前記制御部は前記OSがプログラムされた通りに動作するものの、前記ネットワークインターフェースを通じて入ってくる実行コードを遮断したり、前記保存部に保存された前記暗号貨幣取引用Apps以外の新しいAppまたはplug-inに対する設置を遮断する、暗号貨幣取引用携帯用電子機器。
【請求項2】
前記電子財布が前記NFTを含む場合、前記制御部は前記NFTに含まれたデジタル資産を前記ウェブブラウザを通じて前記ディスプレイ部に表示する、請求項1に記載の暗号貨幣取引用携帯用電子機器。
【請求項3】
前記ネットワークインターフェースは無線ネットワークインターフェースであり、有線で外部と接続する外部連結ポートを含まない、請求項1に記載の暗号貨幣取引用携帯用電子機器。
【請求項4】
前記制御部は実行された前記OS上でAppが実行される場合、実行されるAppに対してハッシュ基盤の完全性検証を遂行する、請求項1に記載の暗号貨幣取引用携帯用電子機器。
【請求項5】
前記保存部には前記暗号貨幣取引用携帯用電子機器に保存されたAppsに関連した正常動作に対するプロファイリング結果が保存され、
前記制御部は実行されるAppのコードに対するハッシュを前記プロファイリング結果と比較してAppの損傷の有無を判断し、Appが損傷したものと判断すればAppの実行を遮断する、請求項4に記載の暗号貨幣取引用携帯用電子機器。
【請求項6】
前記制御部は前記OS上でAppが実行される場合、Appを実行させるのに先立ち、仮想化空間を割り当て、割り当てられた仮想化空間でAppを実行させる、請求項1に記載の暗号貨幣取引用携帯用電子機器。
【請求項7】
前記制御部は暗号貨幣取引サービスを利用した取引に対する内訳を外部サーバーから受信し、前記保存部に保存された前記暗号貨幣取引用個人キーで署名を生成し、署名を前記外部サーバーに伝送する、請求項1に記載の暗号貨幣取引用携帯用電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は暗号貨幣取引用携帯用電子機器に関し、詳細には使用便宜性とセキュリティ性を提供する暗号貨幣取引用携帯用電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
暗号貨幣(crypto currency or Fungible Token)およびNFT(Non FungibleToken)に関連した関心が全世界的に増大しており、これに伴い、暗号貨幣を基盤とした金融取引に対する関心と研究が増大している。
【0003】
暗号貨幣基盤の金融取引はCeFi(CentralizedFinance)とDeFi(Decentrazlied Finance)に区分され得、CeFiは中央化された金融を意味し、DeFiは脱中央化金融を意味する。
【0004】
CeFiとDeFiは取引方式自体が異なるが、CeFiは銀行、証券会社でなされる一般的な金融形態であって、金融機関が仲介者の役割をし、手数料を取る金融形態であり、DeFiは仲介、取引所または銀行のような中央金融仲介者に依存せず、その代わりにブロックチェーンでスマート契約を活用するブロックチェーン基盤の金融形態である。
【0005】
一般的に、Metamaskのような電子財布(crypto wallet)は初心者が使うには多くの困難があり、初心者もタブレットのように容易に利用して暗号貨幣取引を利用できるようにする形態のシステムが必要である。
【0006】
また、暗号貨幣取引サービスはウェブインターフェース(web interface)、例えば、ウェブブラウザ(web browser)に基づいてなされるため、セキュリティが低いと外部からのハッキングに容易に露出され得る。
【0007】
したがって、使用が容易でありながらも、強力なセキュリティ性を提供できる暗号貨幣取引用システムが要求される。
【0008】
一方、NFTを活用したデジタル資産に対する関心が高まっていることに反して、PC環境ではNFT資産をウェブブラウザを通じて確認することはできるものの、モバイル環境ではNFT資産の確認ができないという問題点がある。
【0009】
したがって、金融資産をモバイルを通じて容易に確認できるのと同様に、NFT資産もPCでだけでなく携帯装置で容易に確認できる技術が要求される。
【0010】
このような背景技術は発明者が本発明の導出のために保有していたものであるか、本発明の導出過程で習得した技術情報であって、必ずしも本発明の出願前に一般公衆に公開された公知技術とは言えない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本明細書で開示される実施例は前述した要求により案出されたもので、NFTを容易に確認でき、携帯性を有する暗号貨幣取引用携帯用電子機器を提供することを技術的課題とする。
【0012】
また、実施例は容易に暗号貨幣取引サービスを利用できる暗号貨幣取引用携帯用電子機器を提供することを技術的課題とする。
【0013】
また、実施例は強力なセキュリティ性を提供して使用者が安心して暗号貨幣取引を利用できる暗号貨幣取引用携帯用電子機器を提供することを技術的課題とする。
【0014】
本発明の技術的課題は以上で言及した事項に制限されず、以下の記載から本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者であれば本発明が意図するその他の課題も明瞭に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前述した技術的課題を達成するための技術的手段として、本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器は、暗号貨幣取引用個人キーとNFT(Non Fungible Token)のうち少なくとも一つが保存される電子財布、OS(OperatingSystem)、ウェブブラウザ、および暗号貨幣取引用Appsを保存している保存部、外部との通信のためのネットワークインターフェース、ディスプレイ部、および制御部を含むことができる。
【0016】
実施例によると、制御部はプログラムされたOSにしたがって動作するものの、ネットワークインターフェースを通じて入ってくる実行コードを遮断したり、保存部に保存された暗号貨幣取引用Apps以外の新しいAppまたはplug-inに対する設置を遮断することができる。
【0017】
実施例によると、電子財布がNFTを含む場合、制御部はNFTに含まれたデジタル資産をウェブブラウザを通じてディスプレイ部に表示することができる。
【0018】
実施例によると、ネットワークインターフェースは無線ネットワークインターフェースであり得、有線で外部と接続する外部連結ポートを含まない。
【0019】
実施例によると、制御部は実行されたOS上でAppが実行される場合、実行されるAppに対してハッシュ基盤の完全性検証を遂行できる。
【0020】
実施例によると、保存部には暗号貨幣取引用携帯用電子機器に保存されたAppsに関連した正常動作に対するプロファイリング結果が保存され得る。
【0021】
実施例によると、制御部は実行されるAppのコードに対するハッシュをプロファイリング結果と比較してAppの損傷の有無を判断し、Appが損傷したものと判断すればAppの実行を遮断することができる。
【0022】
実施例によると、制御部はOS上でAppが実行される場合、Appを実行させるのに先立ち、仮想化空間を割り当て、割り当てられた仮想化空間でAppを実行させることができる。
【0023】
実施例によると、制御部は暗号貨幣取引サービスを利用した取引に対する内訳を外部サーバーから受信し、保存部に保存された暗号貨幣取引用個人キーで署名を生成し、署名を外部サーバーに伝送することができる。
【0024】
前述した課題の解決手段以外の本発明の多様な例に係る具体的な事項は、下記の記載内容および図面に含まれている。
【発明の効果】
【0025】
本明細書で開示される実施例によると、PC環境を提供し携帯性を有する電子機器に暗号貨幣電子財布が保存され、暗号貨幣取引用携帯用電子機器にNFTに含まれたデジタル資産をディスプレイするプログラムが設置されるため、使用者はPCを利用せずともデジタル資産であるNFTを容易に確認することができる。
【0026】
また、実施例によると、暗号貨幣取引用携帯用電子機器は暗号貨幣取引用Appが設置された状態で提供され、他のAppやPlug-inの設置がなされないように具現されるため、セキュリティ性を向上させることができる。
【0027】
また、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器は、許可された管理者以外の他の人が、App設置、Appアップデートなどの、いかなる目的であれ、接近することを遮断してセキュリティ性を向上させることができる。
【0028】
また、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器は、事前に使用者から望むサービスおよび構成の要請を受け、要請を受けたサービスおよび構成に基づいて構成されて使用者に提供されるため、使用者は自身に適合な構成を有する暗号貨幣取引用携帯用電子機器の提供を受けて使うことができる。
【0029】
また、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器は、ネットワークインターフェースを通じて入ってくるPlug-inなどのような実行コードを遮断するように具現されるため、ネットワークインターフェースを通じて入ってくる実行コードを利用した攻撃を遮断することができ、強力なセキュリティを維持することができる。
【0030】
また、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器にはアプリ偽造/変造防止技術(anti-tampering技術)が適用されるため、暗号貨幣取引用携帯用電子機器に保存された主要データ(ex、個人キー)が物理的な接近によって読み出されることを防止して、主要データが外部に流出されることを防止できる。
【0031】
また、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器は、Appに対してハッシュ基盤の完全性検証を遂行し、損傷したAppの実行を遮断することによって、Appに含まれた悪性コードの実行を遮断することができ、セキュリティ性を向上させることができる。
【0032】
また、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器は仮想化機能を遂行するように具現されるため、各Appが独立的に仮想化された空間で実行されるようにすることによって、損傷したAppが実行されても、損傷したAppの影響を仮想空間内に限定させることができる。
【0033】
また、実施例によると、暗号貨幣取引用携帯用電子機器はブロックチェーン上でなされるデジタル資産に対する取引のための署名に個人キーを直接的に利用しないため、個人キーに対するセキュリティ性を向上させることができる。
【0034】
また、従来にはタブレットと携帯電話のような携帯用電子機器ではNFTの確認ができず、PCでのみNFTを確認したが、本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器を利用すれば、携帯用電子機器でも容易にNFTを確認することができる。
【0035】
本発明の効果は以上で言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は下記の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【0036】
前述した解決しようとする課題、課題解決手段、効果の内容は、特許請求の範囲の必須の特徴を特定するものではないので、特許請求の範囲の権利範囲は発明の内容に記載された事項によって制限されない。
【0037】
以下に添付される図面は本発明の実施例に関する理解を助けるためのものであり、詳細な説明と共に実施例を提供する。ただし、本実施例の技術的特徴は特定の図面に限定されるものではなく、各図面で開示する特徴は互いに組み合わせられて新しい実施例として構成され得る。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器の一例を示した図面である。
図2】本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器を利用して暗号貨幣取引サービスを利用する場合の一例を示した図面である。
図3】本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器に対するアップデートを遂行する場合の一例を示した図面である。
図4】本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器の構成を示した図面である。
図5】本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器の動作を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は添付される図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると明確となるであろう。しかし、本発明は以下で開示される実施例に限定されるものではなく互いに異なる多様な形態で具現され得、ただし本実施例は本発明の開示を完全なものとし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるのみである。
【0040】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、大きさ、比率、角度、個数等は例示的なものであるため、本発明は図示された事項に限定されるものではない。明細書全体に亘って同一参照符号は同一構成要素を指称する。また、本発明を説明するにおいて、関連した公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にさせ得る恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及した「含む」、「有する」、「なされる」等が使われる場合「のみ」が使われない以上他の部分が追加され得る。構成要素を単数で表現した場合に特に明示的な記載事項がない限り複数を含む場合を含む。
【0041】
構成要素を解釈するにおいて、誤差範囲に対する別途の明示的記載がなくても誤差範囲を含むと解釈する。
【0042】
時間関係に対する説明の場合、「後に」、「続いて」、「次に」、「前に」等で時間的前後関係が説明される場合、「すぐに」または「直接」が使われない限り連続的ではない場合も含むことができる。
【0043】
第1、第2等が多様な構成要素を叙述するために使われるが、これら構成要素はこれら用語によって制限されない。これら用語は単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使うものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0044】
本発明の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使うことができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって該当構成要素の本質、順番、順序または個数などが限定されない。或る構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結されたりまたは接続され得るが、特に明示的な記載事項がない限り間接的に連結されたりまたは接続され得る各構成要素の間に他の構成要素が「介在」されてもよいと理解されるべきである。
【0045】
「少なくとも一つ」は関連した構成要素の一つ以上のすべての組み合わせを含むものと理解されるべきである。例えば、「第1、第2、および第3構成要素の少なくとも一つ」の意味は、第1、第2、または第3構成要素だけでなく、第1、第2、および第3構成要素の二個以上のすべての構成要素の組み合わせを含むと言える。
【0046】
本明細書の多様な実施例のそれぞれの特徴が部分的にまたは全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立的に実施可能であってもよく、連関関係でともに実施してもよい。
【0047】
以下、添付された図面および実施例を通じて本発明の実施例を詳擦すると、次の通りである。図面に図示された構成要素のスケールは説明の便宜のために実際とは異なるスケールを有するため、図面に図示されたスケールに限定されない。
【0048】
図1は、本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器の一例を示した図面である。
【0049】
図1を参照すると、本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1はタブレット(Tablet)のようにパッド(pad)の形態を有し得、これに限定されず、スマートフォンなどのように携帯性を有し、暗号貨幣電子財布として活用され得る電子機器であればよい。
【0050】
本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は、暗号貨幣を活用した金融取引のために具現されるもので、CeFiに対する取引サービスだけでなく、DeFiに対する取引サービスを利用できるように具現される。
【0051】
また、本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は、一般的な暗号貨幣だけでなく、代替不可能な暗号デジタル資産(NFT)に対しても取引できるように具現される。
【0052】
それだけでなく、本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は、NFTに含まれたデジタル資産を電子機器1上で確認できるように具現される。
【0053】
実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は、暗号貨幣取引用アプリケーション(applications、Apps)が設置された状態で使用者に提供され、Appsの設置およびアップデータは許可された管理者によってのみなされる。例えば、暗号貨幣取引用アプリケーションにはCeFi用アプリケーションおよびDeFi用アプリケーションが含まれ得る。
【0054】
また、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は、暗号貨幣取引用App以外の他のAppやplug-inの設置がなされないように具現される。
【0055】
このように、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は、パッドの形態で具現されるため、使用者が容易かつ簡便に暗号貨幣取引サービスを利用することができる。
【0056】
また、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1には、NFTに含まれたデジタル資産をディスプレイするプログラム(以下、「NFT表示プログラム」)が設置されており、これに伴い、使用者は暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に保存されたNFTに含まれたイメージをNFT表示プログラムを通じて出力して確認することができる。例えば、NFT表示プログラムとしてウェブブラウザが利用され得る。
【0057】
したがって、使用者はPCを利用せずとも自身のNFT資産を容易に確認することができる。
【0058】
また、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は、暗号貨幣取引用Appsが設置された状態で提供され、暗号貨幣取引用Appsを除いた他のAppやplug-inの設置がなされないように具現され、許可された管理者によってのみAppsの設置およびアップデートがなされるため、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に対する強力なセキュリティ性が提供され得る。
【0059】
このように、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に対するAppやplug-inの設置を制限すれば、悪性コードを含むAppが暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に設置されることを防止することができ、これに伴い、悪性コードが暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に注入されることを防止できるため、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に対する強力なセキュリティが維持され得る。
【0060】
また、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1には必要なAppsが事前に設置され、設置されたApps以外の他のAppsやplug-inを暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に設置することが許容されないため、ネットワークを通じて実行コードを受信する理由がない。
【0061】
したがって、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1はネットワークインターフェースを通じて入ってくる実行コードを遮断するように具現され得、これに伴い、ネットワークインターフェースを通じて入ってくる実行コードを利用した攻撃を遮断して、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に対する強力なセキュリティを維持することができる。
【0062】
また、実施例によると、使用者オーダーメード型暗号貨幣取引用携帯用電子機器1を使用者に提供するために、事前に使用者から望むサービスおよび構成の提供を受け、提供を受けたサービスおよび構成に基づいて暗号貨幣取引用携帯用電子機器1を構成して提供するため、使用者は自身に適合な構成を有する暗号貨幣取引用携帯用電子機器1の提供を受けることができる。
【0063】
したがって、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は、簡単に構成されながらも使用者に直観的に認識され得るように具現され得、使用者は大きい困難なく暗号貨幣取引サービスを利用することができる。
【0064】
また、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は、Appに対してハッシュ基盤の完全性(integrity)検証を遂行するように具現され得る。
【0065】
実施例によると、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1はAppを実行させる場合、Appのコードに対するハッシュ(hash)を基準(reference)と比較してAppの損傷を判断することができ、このために、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1にはAppの正常動作に対するプロファイリング結果が保存され得る。
【0066】
例えば、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1はAppが損傷したものと判断すればAppの実行を遮断することができる。Appの損傷は悪性コードによってなされた可能性があり、本実施例のように、損傷したAppの実行を遮断すれば悪性コードが実行されることを事前に遮断してセキュリティ性を向上させることができる。
【0067】
また、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は仮想化機能を遂行するように具現され、これに伴い、各Appが独立的に仮想化された空間で実行される。したがって、損傷したAppが実行されても、損傷したAppの影響を仮想空間内に限定させることができる。
【0068】
また、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1には、アプリ偽造/変造防止(Anti-tampering)技術が適用され得る。例えば、アプリの偽造/変造防止のためにphysical shielding、welding、coating、および/またはsensing技術が適用され得、このようなアプリ偽造/変造防止技術が暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に適用されると、使用者が暗号貨幣取引用携帯用電子機器1を紛失しても暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に保存された主要データ(ex、個人キー)が物理的な接近によって流出することを防止することができる。
【0069】
実施例によると、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は使用者が暗号貨幣取引サービスを利用できるように具現されるもので、使用者は暗号貨幣取引用携帯用電子機器1を利用してブロックチェーン上でデジタル貨幣(暗号貨幣、NFT)に対する取引をすることになり、取引に対する電子署名が必要である。
【0070】
このような電子署名は個人キーに基づいてなされ、本実施例では個人キーの流出を防止するための方法を提案する。
【0071】
図2は、本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器を利用して暗号貨幣取引サービスを利用する場合の一例を示した図面である。
【0072】
図2を参照すると、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は暗号貨幣取引サービスを利用した取引に対する内訳をサーバー(以下、暗号貨幣取引サーバー)2から受信し、予め保存された個人キーで署名を生成し、署名を外部サーバー2に伝送する。
【0073】
これに伴い、個人キーは暗号貨幣取引用携帯用電子機器1から外部に伝送されず、署名のみが外部に伝送されるため、個人キーに対するセキュリティ性を向上させることができる。
【0074】
図3は、本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器に対するアップデートを遂行する場合の一例を示した図面である。
【0075】
図3を参照すると、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に設置されたAppに対するアップデートが要求されたり暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に追加的にAppの設置が要求される場合、使用者は暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に対するアップデートのために開発業者または管理業者によって提供されるサーバー(以下、アップデート用サーバー)3に暗号貨幣取引用携帯用電子機器1を通じて認証過程を経て接続した後、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1のAppをアップデートしたり、追加的にAppを設置することができる。
【0076】
この時、アップデート対象のAppに対するアップデートのみがなされるのではなく、また、追加的に設置されるAppに対する設置のみがなされるのではなく、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に対するソフトウェア全体が再設置される。
【0077】
以上で説明した暗号貨幣取引用携帯用電子機器1の主な特徴を、従来電子装置と比較して本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1のセキュリティ性を説明すると次の通りである。
【0078】
暗号貨幣取引サービスを利用するためのコンピュータ、スマートフォン、タブレットのような従来の電子装置の場合、使用者が電子財布および暗号貨幣取引用Appsを設置することが可能であり、Appsを設置する過程でmalwareが電子装置に入ってくる可能性があり、このようなmalwareは個人キーを盗んだり不正取引(fraud transaction)を誘発させ得る。
【0079】
ハードウェア電子財布は、個人キーを保有しつつ外部に流出されることを防止するため、ハードウェア電子財布がセキュリティのために利用され得る。しかし、使用者が暗号貨幣取引サービスを利用する場合、個人キーが流出され得る。また、暗号貨幣取引サービスのためにハードウェア電子財布はソフトウェア電子財布と連結されるが、このような過程は使用者に不便を与えるだけでなく、ソフトウェア電子財布や装置が損傷した場合には不正取引がなされ得る危険性がある。
【0080】
ソフトウェア電子財布を補強するために、Finney、Samsung DigitalWalletのような特別なプラットホームが提供され得るが、このようなプラットホームにはソフトウェア電子財布を保護するためのセキュリティ技術が適用されるため、一般的な電子装置より強力なセキュリティを提供する。しかし、使用者がappsを設置できるため、依然としてmalwareが電子装置を損傷させ得る危険がある。
【0081】
このような従来技術とは異なり、本発明に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は、使用者がAppやplug-inを設置したりアップデートすることを遮断する機能、ネットワークを通じて実行コードが流入することを遮断する機能、Appに対する完全性検証を遂行する機能などを遂行するように具現されるため、従来対比強力なセキュリティ性を有する暗号貨幣取引用携帯用電子機器1が提供され得る。
【0082】
図4は本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器の構成を示した図面であり、図5は本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器の動作を説明するための図面である。
【0083】
図2図5を参照すると、本発明の実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1は、制御部11、保存部12、ネットワークインターフェース13、ディスプレイ部14、および使用者インターフェース15を含むことができ、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1の構成はこれに限定されるものではない。
【0084】
実施例によると、保存部12には暗号貨幣取引用携帯用電子機器1の動作のための各種プログラムや情報が保存され、例えば、OS(Operating system)、電子財布、ウェブブラウザ、暗号貨幣取引用Apps、無線ネットワークアダプタドライバ、暗号貨幣取引用個人キー、暗号貨幣、NFTなどが保存され得、暗号貨幣取引用個人キー、暗号貨幣、NFTは電子財布に保存され得る。
【0085】
実施例によると、ネットワークインターフェース13は暗号貨幣取引用携帯用電子機器1の外部との通信を可能にする構成であって、例えば、暗号貨幣取引サービスのために暗号貨幣取引サーバー2と通信でき、アップデートのためにアップデート用サーバー3と通信することができる。ここで暗号貨幣取引サーバー2は一般的な暗号貨幣だけでなくNFTに対する取引を遂行できるサーバーである。
【0086】
実施例に係るネットワークインターフェース13は無線ネットワークインターフェースであり得、有線で外部と接続する外部連結ポートを含まない。このように、ネットワークインターフェース13が有線で外部と連結させる外部連結ポートを含まないため、外部連結ポートを悪性コードや攻撃が侵入することを遮断させることができる。
【0087】
ディスプレイ部14は暗号貨幣取引用携帯用電子機器1の動作過程、動作結果などを外部で確認できる形態で表示することができる。
【0088】
使用者インターフェース15は使用者から指示(または命令)の入力を受ける構成であり、実施例により、ディスプレイ部14と独立的に構成され得、タッチスクリーンのような形態で、ディスプレイ部14と統合的に構成され得る。
【0089】
制御部(またはプロセッサ)11は暗号貨幣取引用携帯用電子機器1の全般的な動作を制御し、特に、OSに基づいて動作する。
【0090】
暗号貨幣取引用携帯用電子機器1がブーティングされる場合、制御部11は保存部12に保存されたOSを実行させ、実行されたOSによる動作を遂行できる。
【0091】
実行されたOSに基づいて、制御部11はネットワークインターフェース13を通じて実行コードが入ってくることを遮断することができる(F1)。
【0092】
実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に設置されたOSは、ネットワークインターフェース13を通じて実行コードが入ってくることを遮断するようにプログラミングされており、このようにプログラミングされたOSに基づいて、制御部11はネットワークインターフェース13を通じて実行コードが入ってくることを遮断することになるのである。
【0093】
実行されたOSに基づいて、制御部11は暗号貨幣取引用携帯用電子機器1上で保存部12に保存された暗号貨幣取引用Apps以外の新しいAppまたはplug-inに対する設置が試みられる場合、これを遮断することができる(F2)。
【0094】
例えば、使用者がウェブブラウザを通じて動画を視聴するためにplug-inを設置する場合があるが、実施例に係る暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に設置されたOSは既存に設置されたAppまたはplug-in以外のAppまたはplug-inに対する設置を遮断するようにプログラミングされており、このようにプログラミングされたOSに基づいて、制御部11は該当plug-inが設置されることを遮断することになるのである。
【0095】
プログラミングされているOSにしたがって、制御部11はOS上でAppが実行される場合、実行されるAppに対してハッシュ基盤の完全性(integrity)検証を遂行できる(F3)。
【0096】
例えば、制御部11は完全性検証を実行されるAppのコードに対するハッシュ(hash)を予め保存された基準(reference)と比較してAppの損傷を判断することができる。例えば、制御部11はAppが損傷したものと判断すればAppの実行を遮断することができる。このために、保存部12にはAppの正常動作に対するプロファイリング結果が保存され得、該当プロファイリング結果が基準として利用され得る。
【0097】
プログラミングされているOSにしたがって、制御部11はAppが実行される場合、Appの実行に先立ち、仮想化空間を割り当て、割り当てられた仮想化空間でAppを実行させることができる(F4)。
【0098】
実施例によると、制御部11は暗号貨幣取引用Appが実行された状態で、暗号貨幣取引サービスを利用した取引に対する内訳を暗号貨幣取引用取引サーバー2から受信し、保存部12に保存された個人キーで署名を生成し、署名を外部サーバーに伝送することができる(F5)。
【0099】
実施例によると、制御部11はNFTに含まれたデジタル資産(ex、イメージ)をディスプレイするウェブブラウザが実行された状態で、保存部12に保存されたNFTに含まれたデジタル資産をウェブブラウザを通じてディスプレイ部14を通じて表示(または出力)することができる(F6)。
【0100】
実施例によると、暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に設置されたAppに対するアップデートが要求されたり暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に追加的にAppの設置が要求される場合、制御部11は開発業者または管理業者によって提供されるサーバーアップデート用サーバー3に接続して暗号貨幣取引用携帯用電子機器1に対するソフトウェア全体をダウンロードして設置することができる(F7)。
【0101】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で多様に変形実施され得る。したがって、本明細書に開示された実施例は本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明のためのものであって、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。したがって、以上で記述した実施例はすべての面で例示的なものであり限定的ではないものと理解されるべきである。本発明の保護範囲は特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0102】
1:暗号貨幣取引用携帯用電子機器
11:制御部
12:保存部
13:ネットワークインターフェース
14:ディスプレイ部
15:使用者インターフェース

図1
図2
図3
図4
図5