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特開2023-18029癌の処置のための医薬組成物および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023018029
(43)【公開日】2023-02-07
(54)【発明の名称】癌の処置のための医薬組成物および方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 45/00 20060101AFI20230131BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230131BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230131BHJP
   A61K 31/37 20060101ALI20230131BHJP
   A61K 38/12 20060101ALI20230131BHJP
   A61K 31/4166 20060101ALI20230131BHJP
   A61K 31/19 20060101ALI20230131BHJP
   A61K 31/55 20060101ALI20230131BHJP
   A61K 31/436 20060101ALI20230131BHJP
   A61K 31/198 20060101ALI20230131BHJP
【FI】
A61K45/00
A61P43/00 121
A61P35/00
A61K31/37
A61K38/12
A61K31/4166
A61K31/19
A61K31/55
A61K31/436
A61K31/198
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022184577
(22)【出願日】2022-11-18
(62)【分割の表示】P 2019524973の分割
【原出願日】2017-11-15
(31)【優先権主張番号】15/351,966
(32)【優先日】2016-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514182366
【氏名又は名称】タイム,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100196243
【弁理士】
【氏名又は名称】運 敬太
(72)【発明者】
【氏名】ホフマン,スティーブン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】患者において癌を処置するための方法を提供する。
【解決手段】a)チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤;b)メトキサレンもしくはメラノタンIIであるメラニン促進剤、メラニン、またはメラニン、メトキサレンおよびメラノタンIIの組み合わせ;c)5,5-ジフェニルヒダントイン、バルプロ酸またはカルバマゼピンであるp450 3A4促進剤;ならびにd)N-[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブチリル]-L-ロイシンまたはラパマイシンであるロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤;を含む医薬組成物を投与することを含む、方法である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者において癌を処置するための方法であって、それを必要とする患者に以下:
a)メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシン エチルエステル塩酸塩、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、H-D-Tyr(TBU)-アリルエステル HCl、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル 2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]ベンジル マロネート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-DL-tyr-OMe HCl、H-3,5-ジヨード-tyr-OMe HCl、H-D-3,5-ジヨード-tyr-OMe HCl、H-D-tyr-OMe HCl、D-チロシン メチルエステル塩酸塩、D-チロシン-OMe HCl、メチル D-チロシネート塩酸塩、D-チロシン メチルエステル HCl、H-D-Tyr-OMe-HCl、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル) メチルエステル塩酸塩、メチル (2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル(2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン エチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-Tyr (3,5-I2)-OSu、Fmoc-tyr(3-NO)-OHまたはα-メチル-DL-チロシンであるチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤;
b)メトキサレンもしくはメラノタンIIであるメラニン促進剤、メラニン、またはメラニン、メトキサレンおよびメラノタンIIの組み合わせ;
c)5,5-ジフェニルヒダントイン、バルプロ酸またはカルバマゼピンであるp450 3A4促進剤;ならびに
d)N-[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブチリル]-L-ロイシンまたはラパマイシンであるロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤;
を含む医薬組成物を投与することを含み、
前記癌が、虫垂癌、胆道癌、胆管細胞癌(choleangiocarcinoma)、結腸癌、結腸直腸癌、胚細胞腫瘍、神経膠腫、ホジキンリンパ腫、肺癌、神経芽細胞腫、前立腺癌、腎臓癌、肉腫、甲状腺癌、舌癌、扁桃腺扁平上皮癌または尿路上皮癌である、前記方法。
【請求項2】
前記医薬組成物が前記患者に24時間以内に投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記医薬組成物が前記患者に6週間の期間、1週間あたり5日投与される、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、該して、例えば癌の処置におけるような細胞増殖の低減のための組成物、キットおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 発生率データが入手可能な最も直近の年である2008年に関する米国国立癌研究所の監視疫学および最終結果(SEER)データベースによれば、11,958,000人のアメリカ人が、浸潤癌を有する。癌は、米国における2番目に一般的な死因であり(上は心疾患のみ)、4件の死亡中1件を占めている。おおよそ1600人のアメリカ人が毎日癌で死んでいると推定されている。癌の医学的、感情的および心理的コストに加えて、癌は、個人および社会の両方に対して重大な金銭的コストを課す。国立衛生研究所により、2010年における癌の全体的なコストは2638億ドルであったと推定されている。加えて、さらに1401億ドルが、早期死亡により生産性において失われていると推定されている。
【0003】
[0003] 今日の癌処置は、外科手術、ホルモン療法、放射線、化学療法、免疫療法、標的療法、およびそれらの組み合わせを含む。癌の外科的除去は著しく進歩してきた;しかし、依然として疾患の再発の高い可能性がある。薬物、例えばアロマターゼ阻害剤ならびに黄体形成ホルモン放出ホルモン類似体および阻害剤を用いるホルモン療法は、前立腺癌および乳癌の処置において比較的有効であった。放射線ならびにコンフォーマル陽子線放射療法、定位放射線手術、定位放射線療法、術中放射線療法、化学修飾剤、および放射線増感剤の関連技法は、癌性細胞の殺傷において有効であるが、周囲の正常組織も殺傷し、変化させ得る。単独および組み合わせでの化学療法薬、例えばアミノプテリン、シスプラチン、メトトレキセート、ドキソルビシン、ダウノルビシン等が、しばしばDNA複製プロセスを変化させることにより、癌細胞の殺傷において有効である。生物学的反応調節剤(BRM)療法、生物学的療法、生物療法、または免疫療法は、癌細胞の増殖を変化させ、または自然免疫反応に影響を及ぼし、生物学的薬剤、例えばインターフェロン類、インターロイキン類、および他のサイトカイン類、ならびに抗体、例えばリツキシマブおよびトラスツズマブ、ならびにさらには癌ワクチン、例えばシプロイセル-Tの患者への投与を含む。
【0004】
[0004] 最近、新規の標的療法が、癌と戦うために開発されている。化学療法は癌性細胞および正常細胞両方を殺傷することにより作用し、癌性細胞に対してより大きな作用を有するため、これらの標的療法は、化学療法とは異なる。標的療法は、癌細胞の増殖、分裂および拡散を制御するプロセスならびに癌細胞を自然に死なせるシグナルに影響を及ぼすことにより作用する。あるタイプの標的療法は、増殖シグナル阻害剤、例えばトラスツズマブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、セツキシマブ、ダサチニブおよびニロチニブを含む。別のタイプの標的療法は、癌が周囲の血管系および血液供給を増大させるのを阻害する血管新生阻害剤、例えばベバシズマブを含む。最後のタイプの標的療法は、直接的な癌細胞の死を誘導することができるアポトーシス誘導薬を含む。
【0005】
[0005] これらの処置の全ては程度の差はあれ有効であったが、それらは全て、欠点および限界を有する。処置の多くが高価であるであることに加えて、それらはしばしば不正確すぎ、または癌がそれらに適応して耐性になることができる。
【0006】
[0006] 従って、追加の癌処置に関する大きなニーズが存在する。特に、他の形態の処置に耐性になっている癌に関する処置に関するニーズが存在する。
【発明の概要】
【0007】
[0007] 本発明は、癌の処置と関係する組成物、併用療法、キットおよび方法を含め、過度の細胞増殖を低減するための組成物、併用療法、キットおよび方法を提供する。特定の態様において、本発明は、少なくとも1種類のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤;メラニン、メラニン促進剤またはそれらの組み合わせの少なくとも1つ;少なくとも1種類のp450 3A4促進剤;少なくとも1種類のロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤;および場合により少なくとも1種類の成長ホルモン阻害剤を含む医薬組成物を提供する。他の態様において、本発明は、これらの構成要素を適切な包装と一緒に含むキットを提供する。有効量の少なくとも1種類のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤;メラニン、メラニン促進剤またはそれらの組み合わせの少なくとも1つ;少なくとも1種類のp450 3A4促進剤;少なくとも1種類のロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤;および場合により少なくとも1種類の成長ホルモン阻害剤を、それを必要とする対象に投与することを含む、細胞増殖を低減する方法および/または癌を処置する方法も、提供される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0008] 本主題は、本開示の一部を形成する以下の詳細な記載への参照により、より容易に理解されることができる。本発明は、本明細書において記載される、および/または示される特定の製品、方法、条件またはパラメーターに限定されないこと、ならびに本明細書で用いられる用語法は、特定の態様を例としてのみ記載する目的のためのものであり、特許請求される発明を限定することは意図されていないことは、理解されるべきである。
【0009】
[0009] 別途本明細書で定義されない限り、本出願に関連して用いられる科学用語および技術用語は、当業者により一般的に理解されている意味を有するものとする。さらに、文脈により別途要求されない限り、単数形の用語は、複数を含むものとし、複数形の用語は、単数を含むものとする。
【0010】
[0010] 上記で、そして本開示全体にわたって用いられる際、以下の用語および略語は、別途示されない限り、以下の意味を有するように理解されるものとする。
【0011】
[0011] 本開示において、単数形“a”、“an”および“the”は、複数の言及を含み、特定の数値への言及は、文脈がそうではないと明確に示さない限り、少なくともその特定の値を含む。従って、例えば“化合物(a compound)”への言及は、そのような化合物(compounds)および当業者に既知のその均等物等の1以上への言及である。用語“複数”は、本明細書で用いられる際、1より多くを意味する。値の範囲が表現されている場合、別の態様は、一方の特定の値からおよび/または他方の特定の値までを含む。同様に、値が先行詞“約”の使用により近似値として表されている場合、その特定の値は別の態様を形成することが理解されている。全ての範囲は、包含的かつ組み合わせ可能である。
【0012】
[0012] 本明細書で用いられる際、用語“構成要素”、“組成物”、“化合物の組成物”、“化合物”、“薬物”、“薬理学的に有効な薬剤”、“有効薬剤”、“療法薬”、“療法”、“処置”、または“医薬品”は、本明細書において対象(ヒトまたは動物)に投与された際に局所性および/または全身性作用により所望の薬理学的および/または生理的作用を誘導する化合物(単数または複数)または物質の組成物を指すために互換的に用いられている。
【0013】
[0013] 本明細書で用いられる際、用語“処置”または“療法”(ならびにそれらの異なる形態)は、防止的(例えば予防的)、治療的または姑息的処置を含む。本明細書で用
いられる際、用語“処置すること”は、病気、疾患または障害の少なくとも1種類の有害な、または負の作用または症状を緩和または低減することを含む。この病気、疾患または障害は、癌であることができる。
【0014】
[0014] 上記で、そして本開示全体にわたって用いられる際、用語“有効量”は、関連する障害、病気または副作用の処置に関して所望の結果を達成するために必要な投与量において、および期間に関して有効な量を指す。本発明の構成要素の有効量は、個人における選択される特定の化合物、構成要素または組成物、投与経路、および所望の結果を引き出す構成要素の能力によってだけでなく、個人の緩和されるべき疾患状態または病気の重症度、ホルモンレベル、年齢、性別、体重、患者の体の状態、および処置されている病理学的状態の重症度、その時その特定の患者が従っている同時薬物療法または特別な食事のような要因、ならびに当業者が認識するであろう他の要因によっても、患者ごとに異なると考えられ、適切な投与量は、主治医の裁量におけるものであることは、理解されるであろう。投与計画は、向上した療法的応答を提供するように調節されることができる。有効量は、構成要素のあらゆる毒性または有害作用が療法的に有益な作用により上回られる量でもある。
【0015】
[0015] “薬学的に許容可能な”は、妥当な医学的判断の範囲内で、ヒトおよび動物の組織との接触に適しており、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題、厄介な問題(complications)を伴わず、合理的な利益/リスク比と釣り合っている化合物、材料、組成物および/または剤形を指す。
【0016】
[0016] 本発明の範囲内で、開示される化合物は、薬学的に許容可能な塩類の形態で調製されることができる。“薬学的に許容可能な塩類”は、開示される化合物の誘導体を指し、ここで、親化合物が、その酸または塩基塩類を作ることにより修飾されている。薬学的に許容可能な塩類の例は、アミン等の塩基性残基の鉱酸または有機酸塩類;カルボン酸等の酸性残基のアルカリまたは有機塩類;等を含むが、それらに限定されない。薬学的に許容可能な塩類は、例えば非毒性の無機または有機酸から形成される親化合物の従来の非毒性塩類または第四級アンモニウム塩類を含む。例えば、そのような従来の非毒性塩類は、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸等に由来する塩類;および有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2-アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸等から調製された塩類を含む。これらの生理的に許容可能な塩類は、当該技術で既知の方法により、例えば遊離アミン塩基を水性アルコール中で過剰量の酸により溶解させる、または遊離カルボン酸をアルカリ金属塩基、例えば水酸化物で、もしくはアミンで中和することにより調製される。
【0017】
[0017] 本明細書で記載される化合物は、代替の形態で調製されることができる。例えば、多くのアミノ含有化合物は、酸付加塩として使用または調製されることができる。しばしば、そのような塩類は、化合物の単離および取り扱い特性を向上させる。例えば、試薬、反応条件等に応じて、本明細書で記載される化合物は、例えばそれらの塩酸塩またはトシル酸塩として使用または調製されることができる。同形の結晶形態、全キラルおよびラセミ体、N-酸化物、水和物、溶媒和物、および酸塩水和物も、本発明の範囲内であることが意図されている。
【0018】
[0018] 本発明の特定の酸性または塩基性化合物は、双性イオンとして存在することができる。遊離酸、遊離塩基および双性イオンを含む化合物の全ての形態は、本発明の範囲内であることが意図されている。アミノおよびカルボキシ基の両方を含有する化合物は、
しばしばそれらの双性イオン形態との平衡状態で存在することは、当該技術において周知である。従って、例えばアミノおよびカルボキシ基の両方を含有する本明細書で記載される化合物の全ては、それらの対応する双性イオンへの言及も含む。
【0019】
[0019] 用語“立体異性体”は、同一の化学構成を有するが空間における原子または基の配置に関して異なる化合物を指す。
【0020】
[0020] 用語“投与すること”は、本発明の化合物もしくは組成物を直接投与すること、または体内で同等の量の有効化合物もしくは物質を形成するであろうプロドラッグ、誘導体もしくは類似体を投与することの両方を意味する。
【0021】
[0021] 用語“対象”、“個人”、および“患者”は、本明細書において互換的に用いられており、本発明に従う医薬組成物を用いた予防的処置を含む処置が提供される動物、例えばヒトを指す。本明細書で用いられる用語“対象”は、ヒトおよび非ヒト動物を指す。用語“非ヒト動物”および“非ヒト哺乳類”は、本明細書において互換的に用いられており、全ての脊椎動物、例えば哺乳類、例えば非ヒト霊長類(特に高等霊長類)、ヒツジ、イヌ、齧歯類(例えばマウスまたはラット)、モルモット、ヤギ、ブタ、ネコ、ウサギ、ウシ、ウマおよび非哺乳類、例えば爬虫類、両生類、ニワトリおよびシチメンチョウを含む。
【0022】
[0022] 用語“阻害剤”は、本明細書で用いられる際、タンパク質、ポリペプチドまたは酵素の発現または活性を阻害する化合物を含み、発現および/または活性の完全な阻害を必ずしも意味しない。むしろ、阻害は、タンパク質、ポリペプチドまたは酵素の発現および/または活性の所望の作用をもたらすために十分な程度までの、そして時間の間の阻害を含む。
【0023】
[0023] 用語“促進剤”は、本明細書で用いられる際、タンパク質、ポリペプチドまたは酵素の発現または活性を促進する化合物を含み、発現および/または活性の完全な促進を必ずしも意味しない。むしろ、促進は、タンパク質、ポリペプチドまたは酵素の発現および/または活性の所望の作用をもたらすために十分な程度までの、そして時間の間の促進を含む。
【0024】
[0024] 一態様において、本発明は、酸化的ストレスに対する癌性細胞の防御を変化させる併用療法を提供する。そのような療法の1つのクラスは、癌性細胞へのフリーラジカルの入手可能性を増大させる。そのような療法の代表的な下位クラスは、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤、メラニンまたはメラニン促進剤、p450 3A4促進剤、ロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤および場合により成長ホルモン阻害剤を含む医薬組成物の投与を含む。別の下位クラスは、メラニンおよびチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤両方を含む医薬組成物の投与を含む。医薬組成物の特定の構成要素が、下で記載される。
【0025】
[0025] 特定の作用機序により束縛されることを意図するわけでは一切ないが、本発明に従うチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、癌細胞中で蓄積し、それらが脂質またはヒアルロナンのどちらのコーティングを形成するのも妨げることにより機能する。癌細胞が脂質またはヒアルロンのどちらのコーティングを形成するのも妨げることにより、癌細胞は、酸化的ストレスに対してよりアクセス可能にされると信じられている。代表的なチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、チロシン誘導体を含み、それは、典型的にはほとんどの癌および炎症組織により急速に吸収される。代表的なチロシン誘導体は、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシン エチルエステル塩酸塩、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート H-D-Tyr(TBU)-アリルエ
ステル HCl、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル 2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]ベンジル マロネート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-DL-tyr-OME HCl、H-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-tyr-OME HCl、D-チロシン メチルエステル塩酸塩、D-チロシン-ome HCl、メチル D-チロシネート塩酸塩、H-D-tyr-OMe・HCl、D-チロシン メチルエステル HCl、H-D-Tyr-OMe-HCl、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル) メチルエステル塩酸塩、メチル (2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル (2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩(methyl (2R)-2-azanyl-3-(4-hydroxyphenyl) propanoate hydrochloride)、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン エチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-Tyr (3,5-I)-OSu、Fmoc-tyr(3-NO)-OHおよびα-メチル-DL-チロシン(DL-2-メチル-3-(4-ヒドロキシフェニル)アラニンとしても知られている)の1以上を含む。
【0026】
[0026] 本発明は、メラニン、メラニン促進剤またはそれらの組み合わせの少なくとも1つの使用を含む。従って、メラニンを用いてもよく、1種類以上のメラニン促進剤を用いてもよく、メラニンおよび1種類以上のメラニン促進剤の両方を用いてもよい(別々の剤形中または同じ剤形中のどちらでもよい)。本発明に従うメラニン促進剤は、メラニンの産生および/または活性を増大させる化学化合物である。増大したメラニンレベルは、炎症を(例えばTNFの抑制により)低減し、隔離されたリンパ系を除外すると信じられている。メラニンは、光触媒であり、従ってフリーラジカルを生成する化学反応を促進することができ、それが今度は、癌細胞にアクセス可能になることができる。代表的なメラニン促進剤は、メトキサレンおよびメラノタンIIである。
【0027】
[0027] ある場合には、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、同じ剤形中でメラニンと混合される。このメラニンのチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤との会合は、癌細胞中でのメラニンの取り込みを、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤がそのような細胞によってより容易に取り込まれるため、促進すると信じられている。特定の態様において、メラニンは、可溶化剤中で可溶化され、次いで当該技術で既知の方法によりチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤と混合される。可溶化剤は、標準的な技法、例えば蒸発、乾燥等により除去されることができる。可溶化剤は、非毒性可溶化剤、例えば過酸化水素または当該技術で一般的に知られている他の可溶化剤であることができる。メラニンおよび/または医薬組成物は、医薬組成物の癌細胞への作用を最適化するためにさらに処理されることができる。別の態様において、医薬組成物は、追加の有効薬剤および/または医薬賦形剤を含むことができる。
【0028】
[0028] 本発明の医薬組成物は、p450 3A4促進剤も含む。“シトクロムp450 3A4”(“p450 3A4”と略されることができる)は、シトクロムp450スーパーファミリーの酵素の一員であり、体内の生体異物の代謝に関わっている混合機能オキシダーゼである。それは、シトクロム類の全ての基質の最も広い範囲を有する。本発明の医薬組成物におけるp450 3A4促進剤の機能は、p450 3A4の発現および/または活性を増大させることである。増大したp450 3A4の発現および/または活性は、患者におけるコーチゾンおよびエストロゲンレベルを低減すると信じられている。加えて、増大したp450 3A4の発現および/または活性は、血液のpHもわずかに低下させ、それは、メラニン活性を保持するかまたは高めるのを助けると信じられている。代表的なp450 3A4促進剤は、5,5-ジフェニルヒダントイン(例えばDilantinとして商業的に販売されている)、バルプロ酸およびカルバマゼピンであり、それは、p450 3A4酵素の発現を誘導すると信じられている。
【0029】
[0029] 本医薬組成物は、さらにロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤(あるいはロイシルアミノペプチダーゼ阻害剤としても知られている)を含む。ロイシンアミノペプチダーゼは、ペプチドおよび/またはタンパク質のN末端におけるロイシン残基の加水分解を優先的に触媒する酵素である。ロイシンアミノペプチダーゼの発現および/または活性の阻害は、肝臓へのコレステロール輸送を増大させることにより腫瘍の再吸収を助けると信じられている。一般に、アミノペプチダーゼ阻害剤は、アミノペプチダーゼ阻害剤を含め、タンパク質の再利用を妨げることにより腫瘍細胞から特定のアミノ酸を枯渇させ、そうして抗増殖作用を生成すると信じられている。代表的なロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤は、N-[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブチリル]-L-ロイシンおよびラパマイシンである。
【0030】
[0030] 本医薬組成物は、場合により成長ホルモン阻害剤も含む。(例えば膵臓成長ホルモンのような)成長ホルモンは、細胞複製を誘導する。成長ホルモンの発現および/または活性の阻害は、正常な細胞を急速な複製から除外する一方で癌細胞が急速に複製してチロシン誘導体を組み込み続けることを可能にすると信じられている。代表的な成長ホルモン阻害剤は、オクトレオチド、ソマトスタチンおよびセグリチドである。
【0031】
[0031] 本発明の医薬組成物は、さらにD-ロイシンを含むことができる。D-ロイシンは、ポリペプチドおよびタンパク質中に組み込まれるロイシンの形態である天然存在のL-ロイシンの立体異性体である。D-ロイシンは、ポリペプチドおよび/またはタンパク質中に組み込まれることができない。ロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤と共に、D-ロイシンは、ロイシン不足を模倣する生理的環境を作り出すと信じられている。従って、D-ロイシンの存在は、医薬組成物中のロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤のより低い用量の使用を可能にする。
【0032】
[0032] 本明細書において、癌性細胞の酸化的ストレスに対する防御における変化を作り出す併用療法を含むキットも、提供される。意図される適切な態様は、癌性細胞へのフリーラジカルの入手可能性を増大させる併用療法を含むキットである。代表的なキットは、上記のタイプのチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤、メラニンおよび/またはメラニン促進剤、p450 3A4促進剤、ロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤ならびに場合により成長ホルモン阻害剤を、同じものに関する包装と一緒に含む。キットは、1以上の別々の容器、分割器または区画および場合により情報資料、例えば投与に関する説明書を含むことができる。例えば、それぞれの阻害剤または促進剤(またはその様々な組み合わせ)は、瓶、バイアルまたは注射器中に収容されていることができ、情報資料は、プラスチックのスリーブもしくは小包中に収容されているかまたはラベル中で提供されることができる。ある態様において、キットは、それぞれが本明細書で記載された化合物の1以上の単位
剤形を収容している複数の個々の容器(例えば個々の容器のパック)を含む。例えば、キットは、複数の注射器、アンプル、箔の小包またはブリスターパックを含み、それぞれが本明細書で記載された化合物の単一の単位用量またはその様々な組み合わせを収容していることができる。キットの容器は、気密、防水(例えば湿気における変化または蒸発に対して不透過性)および/または遮光であることができる。キットは、場合により組成物の投与に適したデバイス、例えば注射器、吸入器、ピペット、鉗子、軽量スプーン、点滴器(例えば点眼器)、スワブ(例えば綿棒または木製スワブ)またはあらゆるそのような送達デバイスを含む。
【0033】
[0033] 対象において癌を処置する方法も、提供され、過度の細胞増殖を低減する方法も、提供される。そのような方法は、癌性細胞の酸化的ストレスに対する防御における変化を作り出す有効量の併用療法を投与することを含むことができる。癌を処置する代表的な方法は、癌性細胞へのフリーラジカルの入手可能性を増大させる有効量の併用療法を投与することを含む。適切な態様は、有効量の上記で特筆したチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤、メラニンおよび/またはメラニン促進剤、p450 3A4促進剤、ロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤ならびに場合により成長ホルモン阻害剤を投与することを含む方法である。他の適切な方法は、有効量のメラニンおよびチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤を投与することを含む。
【0034】
[0034] 適切な方法は、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤、メラニンもしくはメラニン促進剤、p450 3A4促進剤およびロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤の少なくとも2つ、それらの少なくとも3つ、またはそれらのそれぞれの(それぞれの場合において、場合により成長ホルモン阻害剤と一緒での)同時または少なくとも同時期の投与を含む。これらの部分の有効濃度が、対象の血流中で同時に存在することが望ましいと信じられており、これを達成するあらゆる投与計画は、本発明の範囲内である。所望の数の阻害剤および促進剤が、単一の剤形またはあらゆる数の所望の剤形中(個々の剤形中を含む)で提供されることができる。代表的な剤形は、錠剤、カプセル、カプレット、無菌の水性または有機性溶液、再構成可能な粉末、エリキシル剤、液体、コロイド性または他のタイプの懸濁液、エマルジョン、ビーズ、ビーズレット、顆粒、微粒子、ナノ粒子およびそれらの組み合わせを含む。投与される組成物の量は、当然、処置されている対象、対象の体重、処置されている病気の重症度、投与の方法および処方する医師の判断に依存するであろう。
【0035】
[0035] メラニン、促進剤および/または阻害剤の投与は、経口、経鼻、皮下、静脈内、筋内、経皮、経膣、直腸またはそれらの組み合わせを含む様々な経路によることができる。経皮投与は、例えばオレイン酸、1-メチル-2-ピロリドンまたはドデシルノナオキシエチレングリコールモノエーテルを用いて達成されることができる。
【0036】
[0036] メラニン、促進剤および/または阻害剤は、メラニン、促進剤および/または阻害剤を投与する5~7日間ならびにメラニン、促進剤および/または阻害剤を投与しない1~2日間からなるサイクルの間に投与されることができる。メラニン、促進剤および/または阻害剤は、少なくとも6回の前記のサイクルの過程にわたって投与されることができる。これらの構成要素を取り込みを促進するために食間に約2時間投与することが、望ましい可能性がある。
【0037】
[0037] 本組成物が投与される対象は、哺乳類、好ましくはヒトであることができる。
【0038】
[0038] 1つの代表的な方法において、60mgのチロシン誘導体が、経口投与され、0.25mLのチロシン誘導体の2mg/mL懸濁液が、皮下投与され;10mgのメトキサレンが、経口投与され、0.25mLのメトキサレンの1mg/mL懸濁液が、皮下
投与され;30mgの5,5-ジフェニルヒダントインが、経口投与され;そして20mgのN-[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブチリル]-L-ロイシンが、経口投与される。
【0039】
[0039] 特定の態様において、併用療法は、NaCl静菌水中に以下のものを含む:(i)メラニン(50mcg)およびα-メチル-DL-チロシン(75mg)を含有する剤形;(ii)5,5-ジフェニルヒダントイン(15mg)およびα-メチル-DL-チロシン(75mg)を含有する剤形;(iii)3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブチリル]-L-ロイシン(50mcg)およびα-メチル-DL-チロシン(75mg)を含有する剤形;(iv)3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブチリル]-L-ロイシン(5mcg)、メラノタンII(10mcg)、および5,5-ジフェニルヒダントイン(2mg)を含有する剤形;ならびに(v)α-メチル-DL-チロシン(5mg)を含有する剤形。他の態様において、併用療法は、NaCl静菌水中に以下のものを含む:(i)メラニン(50mcg)およびα-メチル-DL-チロシン(75mg)を含有する剤形;(ii)5,5-ジフェニルヒダントイン(15mg)およびα-メチル-DL-チロシン(75mg)を含有する剤形;(iii)ラパマイシン(0.2mg)およびα-メチル-DL-チロシン(75mg)を含有する剤形;(iv)ラパマイシン(0.15mcg)、メラノタンII(10mcg)、および5,5-ジフェニルヒダントイン(2mg)を含有する剤形;ならびに(v)α-メチル-DL-チロシン(5mg)を含有する剤形。これより2倍大きい、さらにはこれより4倍大きい投与量は、両方とも安全かつ有効であると信じられている。
【0040】
[0040] 代表的な方法は、癌が非小細胞肺癌である方法を含む。特定の態様において、非小細胞肺癌は、ステージIVの非小細胞肺癌である。さらに他の態様において、癌は、卵巣癌、乳癌、子宮頸癌、膵臓癌、胃癌、脳癌、肝臓癌、精巣癌、白血病、リンパ腫、虫垂癌、胆道癌、胆管細胞癌(choleangiocarcinoma)、結腸癌、結腸直腸癌、胚細胞腫瘍、神経膠腫、ホジキンリンパ腫、肺癌、神経芽細胞腫、前立腺癌、腎臓癌、肉腫、甲状腺癌、舌癌、扁桃腺扁平上皮癌または尿路上皮癌である。
【0041】
[0041] 特定の態様において、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤;メラニン促進剤;p450 3A4促進剤;およびロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤の1以上は、核酸、タンパク質、抗体または抗体の抗原結合フラグメントである。
【0042】
[0042] 本方法は、開示された投与工程だけでなく前記の対象における前記の癌の進行および/または細胞増殖の程度を評価する工程も含むことができる。評価工程は、投与工程の前または後に実施されることができる。
【0043】
[0043] 適切な態様は、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤、メラニンおよび/またはメラニン促進剤、p450 3A4促進剤ならびにロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤を含む医薬組成物を含むことができる。医薬組成物は、さらに成長ホルモン阻害剤を含むことができる。成長ホルモンは、膵臓成長ホルモンであることができる。成長ホルモン阻害剤は、オクトレオチドまたはソマトスタチンであることができる。チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、チロシン誘導体であることができる。チロシン誘導体は、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-4 ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシン エチルエステル塩酸塩、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート H-D-Tyr(TBU)-アリルエステル HCl、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエー
ト、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル 2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]ベンジル マロネート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-DL-tyr-OME HCl、H-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-tyr-OME HCl、D-チロシン メチルエステル塩酸塩、D-チロシン-ome HCl、メチル D-チロシネート塩酸塩、H-D-tyr-OMe・HCl、D-チロシン メチルエステル HCl、H-D-Tyr-OMe-HCl、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル) メチルエステル塩酸塩、メチル (2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル (2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン
エチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-Tyr (3,5-I)-OSu、Fmoc-tyr(3-NO)-OHおよびα-メチル-DL-チロシンの1以上であることができる。メラニン促進剤は、メトキサレンまたはメラノタンIIであることができる。p450 3A4促進剤は、5,5-ジフェニルヒダントインであることができる。p450 3A4促進剤は、バルプロ酸またはカルバマゼピンであることができる。ロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤は、N-[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブチリル]-L-ロイシンまたはラパマイシンであることができる。本発明の医薬組成物は、さらにD-ロイシンを含むことができる。
【0044】
[0044] 本明細書において、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤、メラニンおよび/またはメラニン促進剤、p450 3A4促進剤ならびにロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤を同じものに関する包装と一緒に含むキットも、提供される。キットは、さらに成長ホルモン阻害剤を含むことができる。成長ホルモンは、膵臓成長ホルモンであることができる。成長ホルモン阻害剤は、オクトレオチドまたはソマトスタチンであることができる。チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、チロシン誘導体であることができる。チロシン誘導体は、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-4 ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシン エチルエステル塩酸塩、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート H-D-Tyr(TBU)-アリルエステル HCl、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル 2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]ベンジル マロネート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2,6- ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-
DL-tyr-OME HCl、H-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-tyr-OME HCl、D-チロシン メチルエステル塩酸塩、D-チロシン-ome HCl、メチル D-チロシネート塩酸塩、H-D-tyr-OMe・HCl、D-チロシン メチルエステル HCl、H-D-Tyr-OMe-HCl、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル) メチルエステル塩酸塩、メチル (2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル (2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン エチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-Tyr (3,5-I)-OSu、Fmoc-tyr(3-NO)-OH、およびα-メチル-DL-チロシンの1以上であることができる。メラニン促進剤は、メトキサレンまたはメラノタンIIであることができる。p450 3A4促進剤は、5,5-ジフェニルヒダントイン、バルプロ酸またはカルバマゼピンであることができる。ロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤は、N-[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブチリル]-L-ロイシンまたはラパマイシンであることができる。本発明のキットは、さらにD-ロイシンを含むことができる。
【0045】
[0045] 有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤、メラニンおよび/またはメラニン促進剤、p450 3A4促進剤ならびにロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤をそれを必要とする対象に投与することを含む、対象において癌を処置する方法も、提供される。適切な態様において、癌を処置する方法は、さらに成長ホルモン阻害剤を含むことができる。特定の態様において、構成要素(すなわちメラニン、促進剤および/または阻害剤)の少なくとも2つが、同時投与される。他の態様において、構成要素の少なくとも3つが、同時投与される。構成要素のそれぞれが、同時投与されることができる。適切な態様において、構成要素は、経口、皮下、静脈内、経皮、経膣、直腸またはそれらの組み合わせで投与される。経皮投与は、オレイン酸、1-メチル-2-ピロリドンまたはドデシルノナオキシエチレングリコールモノエーテルを用いてなされることができる。他の態様において、構成要素は、構成要素を投与する5~7日間および構成要素を投与しない1~2日間からなるサイクルの間に投与される。構成要素は、少なくとも6回の前記のサイクルの過程にわたって投与されることができる。チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、チロシン誘導体であることができる。チロシン誘導体は、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-4 ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシン エチルエステル塩酸塩、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート H-D-Tyr(TBU)-アリルエステル HCl、メチル
(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル
(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル 2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]ベンジル マロネート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-DL-tyr-OME HCl、H-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-tyr-OME HCl、D-チロシン メチルエステル塩酸塩、D-チロシ
ン-ome HCl、メチル D-チロシネート塩酸塩、H-D-tyr-OMe・HCl、D-チロシン メチルエステル HCl、H-D-Tyr-OMe-HCl、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル) メチルエステル塩酸塩、メチル (2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル (2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン エチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-Tyr (3,5-I)-OSu、Fmoc-tyr(3-NO)-OH、およびα-メチル-DL-チロシンの1以上であることができる。方法の適切な態様において、60mgのチロシン誘導体が、経口投与され、0.25mLのチロシン誘導体の2mg/mL懸濁液が、皮下投与される。メラニン促進剤は、メトキサレンであることができる。別の適切な方法において、10mgのメトキサレンが、経口投与され、0.25mLのメトキサレンの1mg/mL懸濁液が、皮下投与される。メラニン促進剤は、メラノタンIIであることもできる。p450 3A4促進剤は、5,5-ジフェニルヒダントインであることができる。別の適切な方法において、30mgの5,5-ジフェニルヒダントインが、経口投与される。p450 3A4促進剤は、バルプロ酸またはカルバマゼピンであることもできる。ロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤は、N-[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブチリル]-L-ロイシンであることができる。別の適切な方法において、20mgのN-[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブチリル]-L-ロイシンが、経口投与される。ロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤は、ラパマイシンであることもできる。成長ホルモンは、膵臓成長ホルモンであることができる。成長ホルモン阻害剤は、オクトレオチドであることができる。方法は、さらに有効量のD-ロイシンを投与することを含むことができる。対象は、哺乳類であることができ、その哺乳類は、ヒトであることができる。代表的な方法は、癌が非小細胞肺癌である方法を含む。特定の態様において、非小細胞肺癌は、ステージIVの非小細胞肺癌である。他の態様において、癌は、卵巣癌、乳癌、子宮頸癌、膵臓癌、胃癌、脳癌、肝臓癌、精巣癌、白血病、リンパ腫、虫垂癌、胆道癌、胆管細胞癌(choleangiocarcinoma)、結腸癌、結腸直腸癌、胚細胞腫瘍、神経膠腫、ホジキンリンパ腫、肺癌、神経芽細胞腫、前立腺癌、腎臓癌、肉腫、甲状腺癌、舌癌、扁桃腺扁平上皮癌または尿路上皮癌である。他の適切な態様において、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤、メラニン促進剤、p450 3A4促進剤およびロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤は、核酸、タンパク質、抗体または抗体の抗原結合フラグメントの1以上である。別の適切な態様は、さらに前記の対象における前記の癌の進行を評価することを含む。評価工程は、前記の投与工程の前に実施されることができ、または評価工程は、前記の投与工程の後に実施されることもできる。
【0046】
[0046] 有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤;メラニンおよび/またはメラニン促進剤;p450 3A4促進剤;ならびにロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤をそれを必要とする対象に投与することを含む、対象において細胞増殖を低減する方法も、提供される。適切な態様において、癌を処置する方法は、さらに成長ホルモン阻害剤を含むことができる。特定の態様において、構成要素(すなわちメラニン、促進剤および/または阻害剤)の少なくとも2つが、同時投与される。他の態様において、構成要素の少なくとも3つが、同時投与される。構成要素のそれぞれが、同時投与されることができる。適切な態様において、構成要素は、経口、皮下、静脈内、経皮、経膣、直腸またはそれらのあらゆる組み合わせで投与される。経皮投与は、オレイン酸、1-メチル-2-ピロリドンまたはドデシルノナオキシエチレングリコールモノエーテルを用いてなされることができる。他の態様において、構成要素は、構成要素を投与する5~7日間および構成要素を投与しない1~2日間からなるサイクルの間に投与される。構成要素は、少なくとも6回の前記のサイクルの過程にわたって投与されることができる。チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、チロシン誘導体であることができる。チロシン誘導体は、メチル (2R)-2-
アミノ-3-(2-クロロ-4 ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシン エチルエステル塩酸塩、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート H-D-Tyr(TBU)-アリルエステル
HCl、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル 2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]ベンジル マロネート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-DL-tyr-OME HCl、H-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-tyr-OME HCl、D-チロシン メチルエステル塩酸塩、D-チロシン-ome HCl、メチル D-チロシネート塩酸塩、H-D-tyr-OMe・HCl、D-チロシン メチルエステル HCl、H-D-Tyr-OMe-HCl、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル) メチルエステル塩酸塩、メチル (2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル
(2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン エチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-Tyr (3,5-I)-OSu、Fmoc-tyr(3-NO)-OH、およびα-メチル-DL-チロシンの1以上であることができる。方法の適切な態様において、60mgのチロシン誘導体が、経口投与され、0.25mLのチロシン誘導体の2mg/mL懸濁液が、皮下投与される。メラニン促進剤は、メトキサレンであることができる。別の適切な方法において、10mgのメトキサレンが、経口投与され、0.25mLのメトキサレンの1mg/mL懸濁液が、皮下投与される。メラニン促進剤は、メラノタンIIであることもできる。p450 3A4促進剤は、5,5-ジフェニルヒダントインであることができる。別の適切な方法において、30mgの5,5-ジフェニルヒダントインが、経口投与される。p450 3A4促進剤は、バルプロ酸またはカルバマゼピンであることもできる。ロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤は、N-[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブチリル]-L-ロイシンであることができる。別の適切な方法において、20mgのN-[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブチリル]-L-ロイシンが、経口投与される。ロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤は、ラパマイシンであることもできる。成長ホルモンは、膵臓成長ホルモンであることができる。成長ホルモン阻害剤は、オクトレオチドであることができる。方法は、さらに有効量のD-ロイシンを投与することを含むことができる。対象は、哺乳類であることができ、その哺乳類は、ヒトであることができる。代表的な方法は、癌が非小細胞肺癌である方法を含む。特定の態様において、非小細胞肺癌は、ステージIVの非小細胞肺癌である。他の態様において、癌は、卵巣癌、乳癌、子宮頸癌、膵臓癌、胃癌、脳癌、肝臓癌、精巣癌、白血病、リンパ腫、虫垂癌、胆道癌、胆管細胞癌(choleangiocarcinoma)、結腸癌、結腸直腸癌、胚細胞腫瘍、神経膠腫、ホジキンリンパ腫、肺癌、神経芽細胞腫、前立腺癌、腎臓癌、肉腫、甲状腺癌、舌癌、扁桃腺扁平上皮癌または尿路上皮癌である。他の適切な態様において、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤、メラニン促進剤、p450 3A4促進剤およびロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤は、核酸、タンパク
質、抗体または抗体の抗原結合フラグメントの1以上である。別の適切な態様は、さらに前記の対象における前記の癌の進行を評価することを含む。評価工程は、前記の投与工程の前に実施されることができ、または評価工程は、前記の投与工程の後に実施されることもできる。
【0047】
[0047] 以下の本発明を実施するための特定の態様の実施例は、説明目的のためだけに提供されており、本発明の範囲を限定することは決して意図されていない。
【0048】
[0048] 医薬組成物および併用療法の投与の代表的な方法も、提供される。本発明の様々な態様は、さらに医薬組成物または併用療法を癌の処置のためにヒト患者に投与する方法に関する。その方法は、医薬組成物または併用療法を一般的に受け入れられている投与経路(例えば経口、皮下、非経口、吸入、局所等)により投与することを含むことができる。ある場合には、医薬組成物または併用療法は、経口および/または皮下投与されることができる。ある場合には、医薬組成物または併用療法は、ヒト患者に食間に投与されることができる。
【0049】
[0049] 本発明の特定の態様において、医薬組成物または併用療法は、ヒト患者に6週間の期間、1週間あたり5日投与されて30日間の処置の1サイクルを作り出すことができる。6週間または処置の1サイクルの後の転帰に応じて、医薬組成物または併用療法の追加のサイクルが、投与されることができる。
【0050】
[0050] 本発明は、以下のものも提供する:
-チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤;およびメラニン、メラニン促進剤またはそれらの組み合わせ(好ましくはメラニン)を含む医薬組成物;
-チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤およびp450 3A4促進剤を含む医薬組成物;
-チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤およびロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤を含む医薬組成物;ならびに
-メラニン、メラニン促進剤またはそれらの組み合わせを含む医薬組成物(好ましくはメラノタンII);p450 3A4促進剤;およびロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤を含む医薬組成物。
【0051】
そのような組成物中のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、好ましくはα-メチル-DL-チロシンであり、p450 3A4促進剤は、好ましくは5,5-ジフェニルヒダントインであり、ロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤は、好ましくはN-[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブチリル]-L-ロイシンである。本発明は、これらの医薬組成物のそれぞれをチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤を含む医薬組成物と共に含むキット;ならびに医薬組成物のそれぞれを患者にチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤を含む医薬組成物と共に、好ましくはそれらが患者に24時間以内に投与されるように投与することを含む方法も提供する。
【実施例0052】
実施例1
[0051] 臨床試験が、転移癌に関する処置としての本発明の態様に従う併用療法の有効性、安全性、許容性および耐容性を評価するために実施された。
併用療法は、以下のものを含んでいた:
(a)メラニン(50mcg)およびα-メチル-DL-チロシン(75mg)を含有するカプセル、経口投与された;
(b)5,5-ジフェニルヒダントイン(15mg)およびα-メチル-DL-チロシン(75mg)を含有するカプセル、経口投与された;
(c)5,5-ジフェニルヒダントイン(15mg)およびα-メチル-DL-チロシ
ン(75mg)を含有するカプセル、経口投与された;
(d)ラパマイシン(0.2mg)およびα-メチル-DL-チロシン(75mg)を含有するカプセル、経口投与された;
(e)ラパマイシン(0.15mcg)、メラノタンII(10mcg)、および5,5-ジフェニルヒダントイン(2mg)を含有する懸濁液、皮下投与された;ならびに
(f)α-メチル-DL-チロシン(5mg)をNaCl静菌水中に含有する懸濁液、皮下投与された。
【0053】
[0052] それぞれの患者は、6週間の期間、1週間あたり5日併用療法を投与された。200人より多くの患者が、スクリーニングされた。基準は、あらゆる転移癌を有する患者を含んでいた。基準を満たす30人の患者が、受け入れられ、試験に参加した。
【0054】
転移性乳癌の処置
[0053] 試験における14人の患者が、転移性乳癌を患っていた。患者の情報および結果は、以下の表1における通りである:
【0055】
【表1】
【0056】
療法の1つの副作用は、患者の全てにおける色素沈着過剰であった。全体的に、患者の全てが、併用療法を耐容し、有害事象は報告されなかった。
【0057】
[0054] 200人より多くの癌患者が、臨床試験においてスクリーニングされた。試験基準を満たす30(30)人の対象が、同意した。患者の平均年齢は、56歳であり、30歳~70歳の範囲であった。試験における患者は、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤(すなわちα-メチル-DL-チロシン)、メラニン促進剤(すなわちメラノタンII)、p450 3A4促進剤(すなわち5,5-ジフェニルヒダントイン)およびロイシンア
ミノペプチダーゼ阻害剤(すなわちラパマイシン)を含む処置計画を施された。これらの化合物は、6週間の期間、1週間あたり5日のそれぞれにおいて投与され、週ごとのサイクルの間1日または2日は投与されなかった。
【0058】
[0055] 6週間の処置の後、30人の患者の内の12人(40%)は、米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)0~5尺度(Oken, et al., Toxicity And Response Criteria Of The Eastern Cooperative Oncology Group, Am. J. Clin. Oncol., 5:649-655, 1982を参照)の下で同じ評価を維持していた。30人の内の14(14)人(46%)は、彼らのECOG評価において1~3点の向上を有していた。
【0059】
[0056] 30人の患者の内の14(14)人(46%)は、欧州癌研究治療機構の生活の質質問表(EORTC)1~7尺度(例えばBergman, et al., The EORTC QLQ-LC13: a
modular supplement to the EORTC Core Quality of Life Questionnaire (QLQ-C30) for use in lung cancer clinical trials, EORTC Study Group on Quality of Life, Eur.
J. Cancer, 1994. 30A(5): p. 635-42を参照)の下で同じ評価を維持していた。30人
の内の16(16)人(54%)は、彼らのEORTC評価において1~5点の向上を有していた。
【0060】
[0057] 30人の患者の内の11(11)人は、1~9ポンド体重が増加し、30人の内の17人は、同じ体重のままであり、そして30人の内の2人は、1~2ポンド低下した。
【0061】
[0058] 30人の患者の内の13(13)人(43%)は、痛みのレベルにおける低減を有していた。30人の内の17(17)人(57%)は、最小限の痛みを有して参加し、同じレベルを維持した。30人の内の9(9)人(30%)は、痛みの薬物療法を受けながら試験に参加し、それらの9人の内の8人(89%)は、サイクルの終了時にもはや痛みの薬物療法を必要としなかった。
【0062】
[0059] 30人の内の4(4)人(13%)において疾患は検出されず、正常な身体検査、全身の概観および画像を有していた。30人の内の8(8)人(27%)は、腫瘍の量および/または最大の腫瘍の大きさにおける有意な低減を有していた。30人の内の8(8)人(27%)は、腫瘍の量および/または最大の腫瘍の大きさにおける低減を示した。30人の内の10(10)人(33%)は、疾患の進行を示さなかった。
【0063】
[0060] 30人の内の29(29)人は、生存し、22週間の生存期間中央値を有していた。30人の内の13(13)人は、解放されて帰宅した。30人の内の17(17)人は、処置を受け続けている。対象の全てが、色素沈着過剰を発現した。
【0064】
[0061] 全体的に、上記で特筆された処置は、対象により処置に関連する有害事象を伴わずに十分に耐容され、応答は処置に対して100%文書化されている。
【0065】
実施例2
[0062] 一側面において、本発明は、メトキサレンおよびメラノタンの一方もしくは両方を用いてインビボでメラニン産生を誘導する方法ならびに/またはメラニンの投与による方法を提供する。特定の作動理論により束縛されることを意図するわけでは一切ないが、メラニンは、その光触媒的性質および周囲のまたは誘導された電磁放射の様々な波長を電気エネルギーに変換し、そうして望ましい反応または転位を増強するその能力のために有益であると信じられている。一部の患者では、遺伝的バリエーション、虚弱、促進された入手可能性の必要性、または最大限の有効性を実現することのいずれかのため、メラニンは好ましくは投与前に機械的または化学的にα-メチル-DL-チロシンと組み合わせ
られることが決定されている。
【0066】
[0063] 光触媒としてのメラニンは、その物理的塊において複数の点で極性を有すると信じられている。小さいメラニン粒子はより大きい粒子よりも少ない電気エネルギーを生成する可能性があり、複数のメラニン粒子は極性特異的な形態で蓄積しない傾向があることが、決定されている。メラニンから電気エネルギーの高い収率を得るための有効な方法は、大きい分極した粒子においてメラニンを形成することである。暗に、ナノ粒子は、量にかかわらず、癌処置に関してより大きい粒子ほどは望ましくないこと、そしてより大きい粒子は、癌細胞膜により受け入れられるより大きい能力を有することが、信じられている。
【0067】
[0064] 特定の態様によれば、メラニンは、α-メチル-DL-チロシンと少なくとも3通りで組み合わせられる。
【0068】
[0065] 1)メラニン(天然存在または合成のどちらでもよい)は、非水溶性でありいくらか展性のあるメラニンをα-メチル-DL-チロシンと接着させるために圧縮力を用いて機械的に混合される。これらの構成要素の最初の組み合わせの後、メラニンの実質的な被覆が達成されるまで追加のα-メチル-DL-チロシンを添加することが、望ましい。
【0069】
[0066] 2)メラニンは、米国特許第5,225,435号において記載されているような多くの方法により可溶化されることができ、その内容は、参照により本明細書に援用される。1つの好ましい方法は、メラニンを蒸留水および過酸化水素と混合して少なくとも5重量パーセントのメラニン濃度を達成し、次いで結果として得られた組成物をそれが沸点に達するまでマイクロ波オーブン中に置くことを含む。生成された溶解したメラニンは、α-メチル-DL-チロシンの塊を通してしみ込ませる、または飽和させるために用いられる。次いで、その組成物は、乾燥させられ、乾燥粉末が、用いられる。
【0070】
[0067] 3)α-メチル-DL-チロシンは、蒸留水中に5-ベンジルオキシ-6-メトキシ-インドールと共に置かれ、1ヶ月までの間密封される。ラセミ性α-メチル-DL-チロシンのL部分は、(DOPA)メラニンに変換されると信じられている。メラニン粒子の大きさは、成長期間の時間を制御することにより制御されることができる。次いで、生成された粉末は、汚れを除かれ(cleaned)、乾燥させられる。ラセミ混合物の比率は、もはや50/50ではないが、化学的に組み合わせられた成分の有用性は、L構成要素が低減していてもなおメラニンの浸透を促進し、潜在的に十分な利益を与えるようである。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者において癌を処置するための方法で使用するための医薬組成物であって、
a)α-メチル-DL-チロシン、
b)メトキサレン、
c)5,5-ジフェニルヒダントイン、および、
d)ラパマイシン、
を含み、
前記癌が、虫垂癌、胆管細胞癌、結腸癌、肉腫、甲状腺癌、舌癌、および扁桃腺扁平上皮癌からなる群から選択されるものである、
前記医薬組成物。
【請求項2】
患者に24時間以内に投与される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
患者に6週間の期間、1週間あたり5日投与される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記癌が、虫垂癌である、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記癌が、胆管細胞癌である、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記癌が、結腸癌である、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記癌が、肉腫である、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記癌が、甲状腺癌である、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記癌が、舌癌である、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記癌が、扁桃腺扁平上皮癌である、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0070】
[0067] 3)α-メチル-DL-チロシンは、蒸留水中に5-ベンジルオキシ-6-メトキシ-インドールと共に置かれ、1ヶ月までの間密封される。ラセミ性α-メチル-DL-チロシンのL部分は、(DOPA)メラニンに変換されると信じられている。メラニン粒子の大きさは、成長期間の時間を制御することにより制御されることができる。次いで、生成された粉末は、汚れを除かれ(cleaned)、乾燥させられる。ラセミ混合物の比率は、もはや50/50ではないが、化学的に組み合わせられた成分の有用性は、L構成要素が低減していてもなおメラニンの浸透を促進し、潜在的に十分な利益を与えるようである。
以下に、出願時の特許請求の範囲の記載を示す。
[請求項1]
患者において癌を処置するための方法であって、それを必要とする患者に以下:
a)メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシン エチルエステル塩酸塩、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、H-D-Tyr(TBU)-アリルエステル HCl、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル 2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]ベンジル マロネート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル (2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-DL-tyr-OMe HCl、H-3,5-ジヨード-tyr-OMe HCl、H-D-3,5-ジヨード-tyr-OMe HCl、H-D-tyr-OMe HCl、D-チロシン メチルエステル塩酸塩、D-チロシン-OMe HCl、メチル D-チロシネート塩酸塩、D-チロシン メチルエステル HCl、H-D-Tyr-OMe-HCl、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル) メチルエステル塩酸塩、メチル (2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル(2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン エチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-Tyr (3,5-I2)-OSu、Fmoc-tyr(3-NO2)-OHまたはα-メチル-DL-チロシンであるチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤;
b)メトキサレンもしくはメラノタンIIであるメラニン促進剤、メラニン、またはメラニン、メトキサレンおよびメラノタンIIの組み合わせ;
c)5,5-ジフェニルヒダントイン、バルプロ酸またはカルバマゼピンであるp450 3A4促進剤;ならびに
d)N-[(2S,3R)-3-アミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニルブチリル]-L-ロイシンまたはラパマイシンであるロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤;
を含む医薬組成物を投与することを含み、
前記癌が、虫垂癌、胆道癌、胆管細胞癌(choleangiocarcinoma)、結腸癌、結腸直腸癌、胚細胞腫瘍、神経膠腫、ホジキンリンパ腫、肺癌、神経芽細胞腫、前立腺癌、腎臓癌、肉腫、甲状腺癌、舌癌、扁桃腺扁平上皮癌または尿路上皮癌である、前記方法。
[請求項2]
前記医薬組成物が前記患者に24時間以内に投与される、請求項1に記載の方法。
[請求項3]
前記医薬組成物が前記患者に6週間の期間、1週間あたり5日投与される、請求項1に記載の方法。
【外国語明細書】