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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180437
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20231214BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093760
(22)【出願日】2022-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 臣
(72)【発明者】
【氏名】奥田 康人
(72)【発明者】
【氏名】天野 輝正
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA08
2C333CA26
2C333CA49
2C333CA52
2C333CA60
2C333CA78
2C333EA01
(57)【要約】
【課題】遊技に対する興趣を向上させること。
【解決手段】モード移行演出が終了することを契機として所定条件が成立する。中図柄列の演出図柄の表示態様は、特定条件が成立せずに所定条件が成立した場合には、第1図柄表示態様から第2図柄表示態様に変化する一方で、特定条件が成立して所定条件が成立しない場合には変化しない。左右図柄列の演出図柄の表示態様は、特定条件が成立せずに所定条件が成立した場合、及び特定条件が成立して所定条件が成立しない場合の何れであっても変化しない。特定条件は、特定の変動パターンに基づく変動ゲームが開始された後、モード移行演出に代えてモード継続演出が実行される場合に成立する。中図柄列の演出図柄は、モード移行演出の実行中の特定期間において視認できなくなる又はモード移行演出が開始される前に比して視認性が低下し、左右図柄列の演出図柄は、モード移行演出の実行中に視認性が低下しない。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
図柄変動ゲームを実行可能とした遊技機において、
演出を実行する演出実行手段と、
前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、
図柄変動ゲームの変動時間を特定可能な変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、を備え、
前記演出実行手段では、図柄変動ゲームの実行中に演出図柄が表示され、
前記演出図柄には、特定の演出図柄と、非特定の演出図柄と、があり、
前記特定の演出図柄の表示態様には、第1図柄表示態様と第2図柄表示態様と、があり、
前記特定の演出図柄の表示態様は、特定条件が成立せずに所定条件が成立した場合には前記第1図柄表示態様から前記第2図柄表示態様に変化する一方で、前記特定条件が成立して前記所定条件が成立しない場合には前記第1図柄表示態様から前記第2図柄表示態様に変化せず、
前記非特定の演出図柄の表示態様は、前記特定条件が成立せずに前記所定条件が成立した場合、及び前記特定条件が成立して前記所定条件が成立しない場合の何れであっても変化せず、
前記演出実行手段が実行可能な演出には、特殊演出が含まれ、
前記変動パターンには、特定の変動パターンが含まれ、
前記特殊演出は、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始されるときに前記特定の演出図柄が前記第1図柄表示態様で表示されている場合において、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始された後であって、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの次に実行される図柄変動ゲームが開始される前の所定期間に実行可能であり、
前記所定条件は、前記特殊演出が終了することを契機として成立し、
前記特定条件は、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始された後、前記特殊演出に代えて特別演出が実行される場合に成立し、
前記特定の演出図柄は、前記特殊演出の実行中の特定期間において視認できなくなる又は前記特殊演出が開始される前に比して視認性が低下し、
前記非特定の演出図柄は、前記特殊演出の実行中において該特殊演出が開始される前に比して視認性が低下しないことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
演出モードを制御する演出モード制御手段を備え、
前記演出モード制御手段が制御可能な前記演出モードには、第1演出モードと、前記第1演出モードとは異なる第2演出モードとが含まれ、
前記第1演出モードに制御されている状況において、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始されるとき、前記特定条件が成立して前記所定条件が成立しない場合には、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始された後に前記演出モードが変化せず、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの次に実行される図柄変動ゲームが開始されるときにも前記第1演出モードに継続して制御され、
前記第1演出モードに制御されている状況において、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始されるとき、前記特定条件が成立せずに前記所定条件が成立した場合には、該所定条件が成立することを契機として前記第2演出モードに制御される請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記特別演出は、該特別演出の終了後に前記第1演出モードに継続して制御されることを示唆する演出である請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記特殊演出には、特定演出が含まれ、該特定演出は、前記演出モードが変化することを示唆する演出である請求項2又は請求項3に記載の遊技機。
【請求項5】
前記特定演出の演出内容には、複数種類の演出内容があり、前記特定演出の演出内容は、遊技の進行状況によって変化し得る請求項4に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機を一例とする遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、遊技の進行に応じて、演出図柄などの変動ゲームに関する所定情報を示す画像の表示態様を変化させることが可能に構成されているものがある。そして、このような遊技機は、遊技の進行に応じて変動ゲームに関する所定情報を示す画像の表示態様が変化するときに、所定の演出が実行されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-070526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日では、このような遊技の進行に応じて変動ゲームに関する所定情報を示す画像の表示態様が変化するときに実行される所定の演出について、さらに工夫を凝らすことによって、遊技に対する興趣を向上させることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、図柄変動ゲームを実行可能とした遊技機において、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、図柄変動ゲームの変動時間を特定可能な変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、を備え、前記演出実行手段では、図柄変動ゲームの実行中に演出図柄が表示され、前記演出図柄には、特定の演出図柄と、非特定の演出図柄と、があり、前記特定の演出図柄の表示態様には、第1図柄表示態様と第2図柄表示態様と、があり、前記特定の演出図柄の表示態様は、特定条件が成立せずに所定条件が成立した場合には前記第1図柄表示態様から前記第2図柄表示態様に変化する一方で、前記特定条件が成立して前記所定条件が成立しない場合には前記第1図柄表示態様から前記第2図柄表示態様に変化せず、前記非特定の演出図柄の表示態様は、前記特定条件が成立せずに前記所定条件が成立した場合、及び前記特定条件が成立して前記所定条件が成立しない場合の何れであっても変化せず、前記演出実行手段が実行可能な演出には、特殊演出が含まれ、前記変動パターンには、特定の変動パターンが含まれ、前記特殊演出は、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始されるときに前記特定の演出図柄が前記第1図柄表示態様で表示されている場合において、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始された後であって、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの次に実行される図柄変動ゲームが開始される前の所定期間に実行可能であり、前記所定条件は、前記特殊演出が終了することを契機として成立し、前記特定条件は、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始された後、前記特殊演出に代えて特別演出が実行される場合に成立し、前記特定の演出図柄は、前記特殊演出の実行中の特定期間において視認できなくなる又は前記特殊演出が開始される前に比して視認性が低下し、前記非特定の演出図柄は、前記特殊演出の実行中において該特殊演出が開始される前に比して視認性が低下しないことを要旨とする。
【0006】
上記遊技機について、演出モードを制御する演出モード制御手段を備え、前記演出モード制御手段が制御可能な前記演出モードには、第1演出モードと、前記第1演出モードとは異なる第2演出モードとが含まれ、前記第1演出モードに制御されている状況において、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始されるとき、前記特定条件が成立して前記所定条件が成立しない場合には、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始された後に前記演出モードが変化せず、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの次に実行される図柄変動ゲームが開始されるときにも前記第1演出モードに継続して制御され、前記第1演出モードに制御されている状況において、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始されるとき、前記特定条件が成立せずに前記所定条件が成立した場合には、該所定条件が成立することを契機として前記第2演出モードに制御されるようにしてもよい。
【0007】
上記遊技機について、前記特別演出は、該特別演出の終了後に前記第1演出モードに継続して制御されることを示唆する演出であってもよい。
上記遊技機について、前記特殊演出には、特定演出が含まれ、該特定演出は、前記演出モードが変化することを示唆する演出であってもよい。
【0008】
上記遊技機について、前記特定演出の演出内容には、複数種類の演出内容があり、前記特定演出の演出内容は、遊技の進行状況によって変化し得るようにしてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】パチンコ遊技機の正面図である。
図2】遊技盤の正面図である。
図3】(a),(b)は、第2演出表示装置の原位置と動作位置とを示す図である。
図4】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
図5】変動パターンの種類を示す図である。
図6】演出モードの種類を示す図である。
図7】(a)~(d)は、各種の演出モードにおける画像表示部の表示態様を示す図である。
図8】保留先読み演出の演出態様を示す図である。
図9】(a)~(c)は、モード移行演出及びモード継続演出が行われる一例を示すタイミングチャートである。
図10】(a)~(d)は、モード移行演出の演出態様を示す図である。
図11】(a)~(f)は、モード移行演出及びモード継続演出の演出態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機の一例であるパチンコ遊技機10は、枠体YAを備える。枠体YAは、パチンコ遊技機10を遊技店などの島設備に固定するための設置枠と、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠と、を含んで構成される。パチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備える。遊技盤YBは、枠体YAに搭載されている。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備える。パチンコ遊技機10では、発射ハンドルHDの操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。つまり、パチンコ遊技機10では、発射ハンドルHDの操作により発射強度が調整されることで、調整された発射強度で遊技球が発射される。
【0012】
パチンコ遊技機10は、装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、内蔵された発光体を点灯、点滅、及び消灯させる演出(以下、「発光演出」と示す)を実行する。装飾ランプLAは、一例として、枠体YAに設けられる。パチンコ遊技機10は、スピーカSPを備える。スピーカSPは、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音を出力する演出(以下、「音声演出」と示す)を実行する。スピーカSPは、一例として、枠体YAに設けられる。
【0013】
次に、遊技盤YBについて説明する。
図2に示すように、パチンコ遊技機10に備えられた遊技盤YBの前面側には、遊技媒体の一例である遊技球が流下する遊技領域YBaが形成されている。遊技盤YBには、正面視における略中央に、開口窓YBbが形成されている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられている。
【0014】
パチンコ遊技機10は、所定の情報を表示可能な情報表示装置13を備える。情報表示装置13は、遊技盤YBにおいて、遊技者が視認可能な位置に設けられている。
情報表示装置13は、図柄変動ゲームとしての特別図柄変動ゲーム(以下、「特別ゲーム」と示す)を表示可能な表示部として、第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bを備える。特別図柄変動ゲームには、第1図柄変動ゲームとしての第1特別図柄変動ゲーム(以下、「第1特別ゲーム」と示す)と、第2図柄変動ゲームとしての第2特別図柄変動ゲーム(以下、「第2特別ゲーム」と示す)と、がある。第1特別ゲームでは、所定の図柄が時間の経過とともに種類を変化させながら表示され、最終的に特別図柄の一例である第1特別図柄が確定的に表示される。第2特別ゲームでは、所定の図柄が時間の経過とともに種類を変化させながら表示され、最終的に特別図柄の一例である第2特別図柄が確定的に表示される。特別図柄は、当り抽選の一例である大当り抽選の結果を報知するための図柄である。第1特別図柄表示部13aは、第1特別ゲームを表示する。第2特別図柄表示部13bは、第2特別ゲームを表示する。図柄について、「確定的に表示される」ことと「導出」とは同じ意味である。パチンコ遊技機10において、第2特別ゲームは、第1特別ゲームに対して優先的に実行される。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に並行して実行されない。本実施形態において、第2特別ゲームは、特定の図柄変動ゲームの一例である。
【0015】
特別図柄には、大当り図柄と、はずれ図柄と、がある。パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選すると、特別ゲームで大当り図柄が導出され、大当りの特別ゲームの終了後、大当り遊技が生起(付与)される。パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、特別ゲームではずれ図柄が導出される。このように、本実施形態では、大当り抽選の結果に基づいて特別ゲームが実行され、特別ゲームでは、大当り抽選の抽選結果が導出される。また、本実施形態では、第1特別図柄の大当り抽選を行う第1大当り抽選と、第2特別図柄の大当り抽選を行う第2大当り抽選とがある。即ち、本実施形態では、第1大当り抽選の結果に基づいて第1特別ゲームが実行され、第2大当り抽選の結果に基づいて第2特別ゲームが実行される。
【0016】
情報表示装置13は、第1特別保留表示部13cを備える。第1特別保留表示部13cは、第1特別ゲームの保留数(以下、「第1特別保留数」と示す)を特定可能な情報を表示する。情報表示装置13は、第2特別保留表示部13dを備える。第2特別保留表示部13dは、第2特別ゲームの保留数(以下、「第2特別保留数」と示す)を特定可能な情報を表示する。例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限値は、それぞれ4である。
【0017】
情報表示装置13は、普通図柄表示部13eを備える。普通図柄表示部13eは、普通ゲームを表示する。普通ゲームでは、所定の図柄が時間の経過とともに種類を変化させながら表示され、最終的に普通図柄が確定的に表示される。普通図柄は、普通抽選の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、がある。パチンコ遊技機10では、普通抽選で普通当りに当選すると、普通ゲームで普通当り図柄が導出され、普通当りの普通ゲームの終了後、普通当り遊技が生起(付与)される。情報表示装置13は、普通保留表示部13fを備える。普通保留表示部13fは、普通ゲームの保留数(以下、「普通保留数」と示す)を特定可能な情報を表示する。例えば、普通保留数の上限値は、4である。
【0018】
パチンコ遊技機10は、第1演出表示装置11aを備える。第1演出表示装置11aは、画像を表示可能な第1画像表示部GH1を有する。第1画像表示部GH1は、一例として、液晶パネル及び有機ELパネルなどである。第1演出表示装置11aは、正面から見たときに、第1画像表示部GH1が遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。第1演出表示装置11aは、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、「表示演出」と示す)を実行する。
【0019】
パチンコ遊技機10は、第2演出表示装置11bを備える。第2演出表示装置11bは、画像を表示可能な第2画像表示部GH2を有する。第2画像表示部GH2は、一例として、液晶パネル及び有機ELパネルなどである。第2演出表示装置11bは、正面から見たときに、第2画像表示部GH2が遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。第2演出表示装置11bは、所定の表示演出を実行する。なお、本実施形態では、第2画像表示部GH2よりも、第1画像表示部GH1のほうが、表示領域の面積が大きい。
【0020】
第2演出表示装置11bは、演出アクチュエータA3(図4に示す)の駆動により所定方向(本実施形態では上下方向)に動作可能に構成される。図3(a)には、第2演出表示装置11bが原位置に配置されている状態を示す。また、図3(b)には、第2演出表示装置11bが動作位置に配置されている状態を示す。第2演出表示装置11bは、所定のタイミングで原位置から上方に動作し、動作位置に配置される場合がある。このように、第2演出表示装置11b及び演出アクチュエータA3は、演出の1つとして、第2演出表示装置11bを所定方向に動作させる演出を実行する。
【0021】
本実施形態において、演出表示装置11a,11b、装飾ランプLA、及びスピーカSPは、それぞれ演出を実行する演出装置であるとともに、これらは演出実行手段の一例である。演出実行手段は、演出表示装置11a,11b、装飾ランプLA、及びスピーカSPの全てを含むことに限らず、これら演出装置の中から任意に選択可能な1又は複数の演出装置によって構成されていてもよい。
【0022】
例えば、演出表示装置11a,11bにおける表示演出には、複数列の演出図柄(飾り図柄)を用いた演出図柄変動ゲーム(以下、「演出ゲーム」と示す)がある。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が表示され、最終的に演出図柄の組合せ(以下、「演出図柄組合せ」と示す)が確定的に表示される。演出図柄の意匠は、例えばアラビア数字を模した画像で構成されている。一例として、演出ゲームでは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄が時間の経過とともに種類を変化させながら表示される。また、演出ゲームでは、演出図柄が時間の経過とともに種類を変化させずに一時的に表示される場合もある。演出ゲームにおいて演出図柄が一時的に表示されるとは、当該演出ゲームで導出される演出図柄として確定しておらず、当該演出ゲームが終了する迄の間に他の演出図柄に変化する可能性がある一旦停止の状態で表示されていることである。演出ゲームは、リーチを形成して行うリーチ演出を含む場合がある。演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで確定的に表示される特別図柄に応じた演出図柄組合せが確定的に表示される。特別ゲームにて大当り図柄が確定的に表示されるとき、演出ゲームでは、大当りの演出図柄組合せが確定的に表示される。特別ゲームにてはずれ図柄が確定的に表示されるとき、演出ゲームでは、はずれの演出図柄組合せが確定的に表示される。以下の説明では、特別ゲームと、当該特別ゲームとともに実行される演出ゲームと、を纏めて「変動ゲーム」と示す。
【0023】
演出ゲームでは、リーチ演出が実行され得る。言い換えれば、演出表示装置11a,11bでは、演出の1つとしてリーチ演出を実行可能である。リーチ演出は、演出ゲームにおいて、リーチを形成するとともに、最終的に所定の演出図柄組合せを導出させる演出である。リーチは、所定の複数列(本実施形態では左図柄列と右図柄列の2列)の図柄列において、同一の演出図柄が一時的に表示されており、且つ、残りの図柄列(本実施形態では中図柄列の1列)において、演出図柄が時間の経過とともに種類を変化させながら表示される状態である。なお、本実施形態では、後述する特定の変動パターンに基づく特別ゲームの実行中を除いて、演出ゲームが開始されると、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄が時間の経過とともに種類を変化させながら表示される。その後、左図柄列、右図柄列、中図柄列の順で、演出図柄が一時的に表示された後、3列の演出図柄が同じタイミングで確定的に表示される。一方、特定の変動パターンに基づく特別ゲームの実行中には、演出ゲームが開始されると、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄が時間の経過とともに種類を変化させずに一時的に表示され、その後、同じタイミングで確定的に表示される。
【0024】
本実施形態のリーチ演出には、ノーマルリーチ演出(以下、「NR演出」と示す)と、ノーマルリーチ演出の演出内容を発展させて行うスーパーリーチ演出(以下、「SR演出」と示す)と、がある。本実施形態において、SR演出は、NR演出に比して、実行中の変動ゲームにおいて大当りの演出図柄組合せが確定的に表示される期待度が高い演出である。
【0025】
パチンコ遊技機10は、入賞口の一例として、第1始動口16を備える。パチンコ遊技機10は、第1始動口16へ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備える(図4に示す)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第1始動センサSE1によって検知されると、第1特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。つまり、第1大当り抽選は、第1始動口16に遊技球が入球したことを契機として実行される。第1始動口16は、遊技球を入球させることができるように常に開放されている。
【0026】
パチンコ遊技機10は、入賞口の一例として、第2始動口18を備える。パチンコ遊技機10は、第2始動口18へ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備える(図4に示す)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第2始動センサSE2によって検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。つまり、第2大当り抽選は、第2始動口18に遊技球が入球したことを契機として実行される。第2始動口18は、遊技球が第2始動口18へ入球可能な開状態と、遊技球が第2始動口18へ入球不能な閉状態と、に動作可能な普通可変部材19を有する。パチンコ遊技機10は、普通可変部材19を動作させる手段の一例として、普通アクチュエータA1を備える(図4に示す)。普通可変部材19は、普通当り遊技において、開状態に動作される。
【0027】
パチンコ遊技機10は、入賞口の一例として、大入賞口23を備える。パチンコ遊技機10は、遊技球が大入賞口23へ入球可能な開状態と、遊技球が大入賞口23へ入球不能な閉状態と、に動作可能な特別可変部材22を備える。パチンコ遊技機10は、特別可変部材22を動作させる手段の一例として、特別アクチュエータA2を備える(図4に示す)。特別可変部材22は、大当り遊技において、開状態に動作される。即ち、大入賞口23では、大当り遊技において遊技球の入球が許容される。
【0028】
パチンコ遊技機10は、大入賞口23へ入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備える(図4に示す)。パチンコ遊技機10では、遊技球が特別入賞センサSE3によって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
【0029】
パチンコ遊技機10は、ゲート25を備える。パチンコ遊技機10は、ゲート25を通過する遊技球を検知する普通始動センサSE4を備える(図4に示す)。パチンコ遊技機10は、遊技球が普通始動センサSE4によって検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る一方、賞球の払出条件が成立しないように構成されている。
【0030】
上述のように、パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDの操作量(回動量)に応じて、遊技球の発射強度を調整できる。パチンコ遊技機10では、センター枠Wの左側領域R1及びセンター枠Wの右側領域R2の何れかを流下するように、遊技球を打ち分けることができる。左側領域R1における遊技球の流下経路には、第1始動口16が配設されている。換言すれば、第1始動口16は、遊技盤YBの左側領域R1に配設されている。このため、パチンコ遊技機10では、遊技領域YBaのうち、左側領域R1を流下するように遊技球を発射することで、第1始動口16に入球させることが可能である。右側領域R2における遊技球の流下経路には、第2始動口18、大入賞口23、及びゲート25が配設されている。換言すれば、第2始動口18、大入賞口23、及びゲート25は、遊技盤YBの右側領域R2に配設されている。このため、パチンコ遊技機10では、遊技領域YBaのうち、右側領域R2を流下するように遊技球を発射することで、第2始動口18、大入賞口23、及びゲート25に入球させることが可能である。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が右側領域R2を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す。
【0031】
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、第2始動口18への遊技球の入球を補助する入球補助機能を搭載している。一例として、パチンコ遊技機10における遊技状態は、入球補助機能の作動の有無によって規定される。
【0032】
入球補助機能が作動すると、入球補助機能が作動していないときに比して第2始動口18への遊技球の入球率が高まり、第2特別ゲームの保留条件を成立させ易くなる。例えば、入球補助機能は、次に説明する3つの補助制御のうち任意に選択できる1つの制御を実行することによって、又は複数の制御を組み合わせて実行することによって実現できる。第1補助制御は、普通ゲームの変動時間を、入球補助機能が作動していないときよりも短くする制御である。第2補助制御は、普通抽選における普通当り確率を、入球補助機能が作動していないときよりも高確率に変動させる制御である。第2補助制御は、入球補助機能が作動していないときには、普通抽選そのものを行わないが、入球補助機能が作動しているときには、所定の当選確率にて普通抽選を行う制御であってもよい。第3補助制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材19の合計開放時間を、入球補助機能が作動していないときよりも長くする制御である。なお、第3補助制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材19の開放回数を、入球補助機能が作動していないときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における普通可変部材19の1回の開放時間を、入球補助機能が作動していないときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
【0033】
本実施形態では、入球補助機能が作動しているときの第2始動口18への遊技球の入球率が第1始動口16への遊技球の入球率よりも高くなるように構成されている。このため、本実施形態において、入球補助機能が作動しているときには、右打ちにより主に第2始動口18へ遊技球を入球させて第2特別ゲームを実行させるという遊技性で遊技が行われることとなる。
【0034】
また、本実施形態の入球補助機能は、次に説明する変動時間短縮機能(以下、「時短機能」と示す)を伴って作動する。時短機能は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を短くする機能である。時短機能が作動すると、時短機能が作動していないときに比して特別ゲームの変動時間が短くなることで、単位時間当りで実質的に実行可能な特別ゲームの回数が増加する。即ち、特別ゲームの保留の消化効率が向上する。本実施形態の時短機能は、入球補助機能が非作動となることに伴って非作動となる。このため、本実施形態において、時短機能は、入球補助機能とともに作動し、入球補助機能とともに非作動となる。
【0035】
本実施形態において、遊技状態には、低ベース状態と高ベース状態とがある。低ベース状態は、入球補助機能、及び時短機能が何れも作動しない遊技状態である。高ベース状態は、入球補助機能、及び時短機能が何れも作動する遊技状態である。高ベース状態は、第2始動口18への遊技球の入球率が低ベース状態よりも高まることから、低ベース状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。
【0036】
次に、大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備える。大当り図柄の種類は、大当りの種類として把握できる。本実施形態において、第1特別図柄の大当り図柄は、第1大当り図柄と第2大当り図柄の2つのグループに分類される。第2特別図柄の大当り図柄には、第1大当り図柄の1つのグループがある。パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に基づいて大当り遊技が付与される。大当りの種類に基づいて付与される大当り遊技の種類を、大当り図柄の種類を用いて、第1大当り図柄に基づく大当り遊技、第2大当り図柄に基づく大当り遊技と表現する。なお、本実施形態において、第1大当り図柄に基づく大当り遊技は、特定の当り遊技の一例である。
【0037】
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、「オープニング時間」と示す)にわたってオープニング演出が行われる。オープニング演出は、大当り遊技の開始を特定可能な演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口23を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。本実施形態におけるラウンド遊技の上限回数は、大当り図柄の種類によらず10回と定められている。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が大入賞口23に入球するか、又は、大入賞口23が開放されてから予め定めた上限時間の経過にともなって終了される。ラウンド遊技において、大入賞口23は、所定の開放態様(開放パターン)で開放される。各ラウンド遊技が行われる期間、及びラウンド遊技とラウンド遊技の間に大入賞口23が閉鎖される期間(インターバル期間)においては、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、「エンディング時間」と示す)にわたってエンディング演出が行われる。エンディング演出は、大当り遊技の終了を特定可能な演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過にともなって終了される。
【0038】
パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて、大当り遊技の終了後の遊技状態が制御される。本実施形態において、第1大当り図柄が導出された場合には、大当り遊技の終了後、予め定めた作動回数(本実施形態では100回)の特別ゲームが終了する迄、又は、次回の大当り遊技が付与される迄の間にわたって、高ベース状態に制御されることが定められている。本実施形態において、第2大当り図柄が導出された場合には、大当り遊技の終了後、低ベース状態に制御されることが定められている。
【0039】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図4に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側に、主基板40を備える。主基板40は、各種の処理を行い、当該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)を出力する。また、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側に副基板41を備える。副基板41と、主基板40とは、主基板40から副基板41へと一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。副基板41は、主基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。
【0040】
主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU40aと、主ROM40bと、主RAM40cと、を備える。主CPU40aは、主制御プログラムを実行することにより、各種の処理を行う。主ROM40bは、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられる判定値などを記憶している。
【0041】
また、主ROM40bは、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから特別ゲームが終了する迄の変動時間を特定可能な情報である。また、変動パターンは、演出ゲームの演出内容の一部又は全部を特定可能な情報であってもよい。例えば、変動パターンは、リーチ演出が実行されるか否かと、実行されるリーチ演出の種類と、を特定可能な情報である。
【0042】
本実施形態の変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンとがある。大当り変動パターンには、演出ゲームにおいて、NR演出を行い、最終的に大当りの演出図柄組合せを導出する変動パターンと、SR演出を行い、最終的に大当りの演出図柄組合せを導出する変動パターンとがある。はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、NR演出を行い、最終的にはずれの演出図柄組合せを導出する変動パターンと、SR演出を行い、最終的にはずれの演出図柄組合せを導出する変動パターンとがある。また、はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、リーチ演出を行わず、最終的にはずれの演出図柄組合せを導出する変動パターンがある。
【0043】
ここで、図5を参照して変動パターンについて詳しく説明する。
図5に示すように、本実施形態の変動パターンには、変動パターンHP01~HP07がある。変動パターンHP04,HP06は、大当り変動パターンとしてそれぞれ規定されている。変動パターンHP01~HP03,HP05,HP07は、はずれ変動パターンとしてそれぞれ規定されている。
【0044】
本実施形態において、変動パターンHP01は、低ベース状態において決定可能なはずれ変動パターンである。変動パターンHP02は、高ベース状態において決定可能なはずれ変動パターンであり、変動パターンHP01の変動時間を短縮した変動パターンである。
【0045】
変動パターンHP03は、低ベース状態及び高ベース状態において決定可能なはずれ変動パターンであり、演出ゲームでNR演出を行い、はずれとなる変動パターンである。一方で、変動パターンHP04は、低ベース状態及び高ベース状態において決定可能な大当り変動パターンであり、演出ゲームでNR演出を行い、大当りとなる変動パターンである。
【0046】
変動パターンHP05は、低ベース状態及び高ベース状態において決定可能なはずれ変動パターンであり、演出ゲームでNR演出を行った後SR演出を行い、はずれとなる変動パターンである。一方で、変動パターンHP06は、低ベース状態及び高ベース状態において決定可能な大当り変動パターンであり、演出ゲームでNR演出を行った後SR演出を行い、大当りとなる変動パターンである。
【0047】
変動パターンHP07は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームが大当り抽選に当選しなかった場合に決定される専用の変動パターンである。即ち、変動パターンHP07は、高ベース状態に制御される特別ゲームの実行回数が50回に到達するとき、50回目に実行される特別ゲームが大当り抽選に当選しなかった場合に決定される変動パターンである。なお、本実施形態では、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームが大当り抽選に当選しなかった場合、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームの実行中に後述するモード移行演出、又はモード継続演出が実行される。よって、本実施形態では、変動パターンHP07の変動時間として、モード移行演出、及びモード継続演出を実行するために十分な時間(一例として、10秒)が定められている。変動パターンHP07は、特定の変動パターンの一例である。
【0048】
主RAM40cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。例えば、主RAM40cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、主基板40は、乱数生成回路40dを備える。乱数生成回路40dは、ハードウェア乱数を生成可能に構成されている。例えば、ハードウェア乱数には、特別図柄の大当り抽選に用いる大当り乱数、普通抽選に用いる普通当り乱数などがある。また、主基板40は、主CPU40aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。例えば、ソフトウェア乱数には、大当り図柄の決定に用いる大当り図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などがある。
【0049】
主CPU40aと、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、特別入賞センサSE3、及び普通始動センサSE4とは、接続されている。主CPU40aは、各センサが遊技球を検知した際に出力する検知信号を入力可能に構成されている。主CPU40aと、情報表示装置13(第1特別図柄表示部13a、第2特別図柄表示部13b、第1特別保留表示部13c、第2特別保留表示部13d、普通図柄表示部13e、普通保留表示部13f)とは、接続されている。主CPU40aは、情報表示装置13の表示内容を制御可能に構成されている。主CPU40aと、普通アクチュエータA1及び特別アクチュエータA2とは、接続されている。主CPU40aは、各アクチュエータの動作を制御可能に構成されている。
【0050】
次に、副基板41について説明する。
副基板41は、副CPU41aと、副ROM41bと、副RAM41cと、を備える。副CPU41aは、副制御プログラムを実行することにより、各種の処理を行う。例えば、副CPU41aが実行する各種の処理には、演出に関する処理がある。副ROM41bは、副制御プログラムや、所定の抽選に用いられる判定値などを記憶している。副ROM41bは、表示演出に関する表示演出データ、発光演出に関する発光演出データ、及び音声演出に関する音声演出データを記憶している。
【0051】
また、副RAM41cは、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。例えば、副RAM41cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、副基板41は、副CPU41aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。例えば、ソフトウェア乱数には、所定の抽選に用いられる抽選乱数がある。なお、副基板41は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
【0052】
副CPU41aと、演出表示装置11a,11bとは、接続されている。副CPU41aは、演出表示装置11a,11bが有する画像表示部GH1,GH2の表示内容を制御可能に構成されている。本実施形態において、演出表示装置11a,11bは、副基板41から入力した制御信号に基づいて、画像表示部GH1,GH2の表示内容を制御する図示しない制御部を備えている。なお、演出表示装置11a,11bの制御部は、画像表示部GH1,GH2の表示内容を制御するための表示制御基板として、演出表示装置11a,11bとは別体に設けられていてもよい。
【0053】
副CPU41aと、装飾ランプLAとは、接続されている。副CPU41aは、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成されている。副CPU41aと、スピーカSPとは、接続されている。副CPU41aは、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。なお、本実施形態において、演出表示装置11a,11b、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する副CPU41aは、演出制御手段に相当する。
【0054】
次に、主基板40(主CPU40a)が行う各種の処理について説明する。
主CPU40aは、所定の制御周期(例えば4ms)毎に行うタイマ割込み処理として、特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。なお、主CPU40aにより生成された各種の制御コマンドは、主CPU40aが行うコマンド出力処理によって所定のタイミングで副基板41(副CPU41a)へ出力される。
【0055】
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
主CPU40aは、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1始動口16へ入球したか否かを判定する。遊技球が第1始動口16へ入球した場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶される第1特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が上限数未満である場合、主CPU40aは、第1特別保留数を1加算して更新する。続けて、主CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。第1特別ゲームの保留条件は、第1特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第1始動センサSE1によって検知されると成立する。主CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御コマンド(以下、「第1特別保留数コマンド」と示す)を副基板41へ出力する。
【0056】
次に、主CPU40aは、乱数生成回路40dが生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM40cに記憶させる。例えば、乱数は、特別図柄の大当り抽選に用いる大当り乱数、大当り図柄の決定に用いる大当り図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。主CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。パチンコ遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主RAM40cに記憶することによって、第1特別ゲームの開始条件が成立するまでの間、第1始動口16への遊技球の入球を契機として第1特別ゲームの実行を保留可能である。
【0057】
主CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報を主RAM40cに記憶させた場合、遊技球が第1始動口16へ入球していない場合、及び第1特別保留数が上限数未満ではない場合に、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2始動口18へ入球したか否かを判定する。遊技球が第2始動口18へ入球している場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶される第2特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第2特別保留数が上限数未満である場合、主CPU40aは、第2特別保留数を1加算して更新する。主CPU40aは、加算後の第2特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示部13dを制御する。主CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御コマンド(以下、「第2特別保留数コマンド」と示す)を副基板41へ出力する。第2特別ゲームの保留条件は、第2特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第2始動センサSE2によって検知されると成立する。
【0058】
次に、主CPU40aは、主基板40内で生成している乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM40cに記憶させる。主CPU40aは、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。パチンコ遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主RAM40cに記憶することによって、第2特別ゲームの開始条件が成立するまでの間、第2始動口18への遊技球の入球を契機として第2特別ゲームの実行を保留可能である。
【0059】
続けて、主CPU40aは、乱数生成回路40dから取得した乱数の値に基づいて、先読み処理を行う。先読み処理において、主CPU40aは、新たに保留された特別ゲームの変動内容を特定する。先読み処理において、主CPU40aは、特定された変動内容を示す制御コマンド(以下、「先読みコマンド」と示す)を生成する。先読み処理において、主CPU40aは、生成された先読みコマンドを副基板41へ出力する。
【0060】
一例として、先読みコマンドは、大当り抽選の結果として、大当り、及びはずれの何れであるかを特定可能な情報である。先読み処理において、主CPU40aは、大当り乱数の値が、特別図柄の大当り抽選にて大当りに当選する値であるか否かを判定することによって、大当りとなるか否かを特定する。主CPU40aは、大当り乱数の値が、大当りに当選する値ではない場合に、はずれであることを特定する。一例として、先読みコマンドは、変動パターンを特定可能な情報である。主CPU40aは、変動パターン乱数の値が各変動処理にて何れの変動パターンに当選する値であるかを判定することによって、新たに保留された特別ゲームの変動パターンを特定する。よって、副基板41(副CPU41a)は、先読みコマンドを入力した場合に、新たに保留された第2特別ゲームの変動内容を特定可能である。なお、本実施形態において、第1特別ゲームの保留条件が成立した場合には、主CPU40aは、先読み処理を実行せずに、第2特別ゲームの保留条件が成立した場合には、主CPU40aは先読み処理を実行するが、主CPU40aは、第1特別ゲームの保留条件が成立した場合にも先読み処理を実行するようにしてもよい。第2特別ゲーム用の乱数情報を主RAM40cに記憶させた場合、遊技球が第2始動口18へ入球していない場合、及び第2特別保留数が上限数未満ではない場合、主CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0061】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
最初に、主CPU40aは、特別ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主CPU40aは、大当り遊技中ではなく、かつ特別ゲームの実行中ではない場合に肯定と判定する一方、大当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合に否定と判定する。特別ゲームの開始条件が成立していない場合、主CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの開始条件が成立している場合、主CPU40aは、第2特別保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第2特別保留数が零である場合、主CPU40aは、第1特別保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第1特別保留数が零である場合、主CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0062】
第1特別保留数が零よりも大きい場合、主CPU40aは、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU40aは、第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU40aは、減算後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。主CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な第1特別保留数コマンドを副基板41へ出力する。主CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM40cから取得する。主CPU40aは、取得した乱数情報から特定される大当り乱数を用いて、特別図柄の大当り抽選として、大当りに当選とするか否かの大当り抽選(大当り判定)を行う。
【0063】
大当りに当選した場合、主CPU40aは、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主CPU40aは、乱数情報から特定可能な大当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて確定的に表示させる大当り図柄を決定する。主CPU40aは、複数ある大当り変動パターンの中から変動パターンを決定する。主CPU40aが変動パターンを決定する処理については、詳しくは後述する。その後、主CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0064】
大当りに当選しなかった場合、主CPU40aは、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主CPU40aは、第1特別ゲームにて確定的に表示させるはずれ図柄を決定する。主CPU40aは、複数のはずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0065】
第2特別保留数が零よりも大きい場合、主CPU40aは、第2特別ゲームを実行させるための処理を行う。第2特別ゲームを実行させるための処理は、第1特別ゲームを実行させるための処理について、「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に、「第1特別保留数」を「第2特別保留数」に、それぞれ読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。つまり、主CPU40aは、第2特別保留数の減算、大当り抽選、及び大当り抽選の結果に基づく何れかの変動処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。
【0066】
主CPU40aは、大当り変動処理、及びはずれ変動処理において、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを副基板41へ出力する。変動開始コマンドは、各変動処理にて決定した変動パターンと、特別ゲームの開始と、を特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各変動処理において決定した特別図柄を特定可能な制御コマンドである。変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときと、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。以上のように、パチンコ遊技機10は、保留中の特別ゲームを、開始条件の成立に基づいて開始可能に構成される。
【0067】
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU40aは、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。一例として、主CPU40aは、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄を時間の経過とともに種類を変化させながら表示することを開始するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。主CPU40aは、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主CPU40aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を確定的に表示するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。また、主CPU40aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別ゲームの終了を特定可能な制御コマンド(以下、「変動終了コマンド」と示す)を副基板41に出力する。
【0068】
一例として、主CPU40aは、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄を時間の経過とともに種類を変化させながら表示することを開始するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。主CPU40aは、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主CPU40aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を確定的に表示するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。また、主CPU40aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを副基板41に出力する。以上のように、パチンコ遊技機10は、主CPU40aが特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理を実行することにより、各始動口16,18への遊技球の入球を契機に大当り抽選を行い、当該大当り抽選の結果に基づき特別ゲームを実行可能に構成される。
【0069】
特別図柄開始処理によれば、第2特別ゲームは、第1特別ゲームと同時に実行されることがない。第2特別ゲームは、第1特別ゲームに優先して実行される。つまり、第1特別ゲームは、保留中の第2特別ゲームがない場合に開始され得る。上述のように、高ベース状態は、第2始動口18への遊技球の入球率が低ベース状態よりも高まることから、原則として、第2特別ゲームのみが実行され得る。しかしながら、高ベース状態であっても、遊技者が遊技球の発射を中断したり、遊技球が第2始動口18へ入球し難かったりすると、第1特別ゲームが実行される状況も生じ得る。
【0070】
次に、大当り遊技処理について説明する。大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。
主CPU40aは、特別ゲームにおいて大当り図柄を確定的に表示させると、大当りの特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。主CPU40aは、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主CPU40aは、特定した種類の大当り遊技を付与するように構成される。
【0071】
最初に、主CPU40aは、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、「オープニングコマンド」と示す)を副基板41に出力する。主CPU40aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。一例として、主CPU40aは、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別アクチュエータA2を制御し、大入賞口23を開状態とする。主CPU40aは、特別入賞センサSE3による遊技球の検知数が予め定めた上限個数に達するか、又は大入賞口23が開放されてから予め定めた上限時間が経過すると、大入賞口23を閉状態とするように特別アクチュエータA2を制御することで、ラウンド遊技を終了させる。主CPU40aは、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、予め定めたラウンド遊技の上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU40aは、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、「ラウンドコマンド」と示す)を副基板41に出力する。主CPU40aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、「エンディング開始コマンド」と示す)を副基板41へ出力する。主CPU40aは、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。主CPU40aは、エンディング時間の経過を特定可能な制御コマンド(以下、「エンディング終了コマンド」と示す)を副基板41に出力してもよい。
【0072】
次に、状態移行処理について説明する。
主CPU40aは、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了すると、主RAM40cに作動フラグをセットする。即ち、主CPU40aは、高ベース状態に制御する。なお、主CPU40aは、第2大当り図柄に基づく大当り遊技が終了すると、主RAM40cに作動フラグをセットしない。即ち、主CPU40aは、低ベース状態に制御する。主CPU40aは、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、特別ゲームを開始させる毎に、主RAM40cに記憶されている主実行カウンタの値を更新することによって、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を計数する。また、主CPU40aは、主実行カウンタの値を更新したとき、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を特定可能な制御コマンド(以下、「実行回数コマンド」と示す)を副基板41へ出力する。主CPU40aは、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が作動回数に達した特別ゲームが終了すると、主RAM40cに記憶されている作動フラグを消去する。即ち、主CPU40aは、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、作動回数目の特別ゲームが終了すると低ベース状態に制御する。主CPU40aは、大当り遊技を開始させる場合であって、作動フラグがセットされているとき、当該作動フラグを消去する。即ち、主CPU40aは、大当り遊技中、低ベース状態に制御する。主CPU40aがこのような制御を実行することにより、パチンコ遊技機10では、遊技状態を低ベース状態又は高ベース状態に移行させることができる。主CPU40aは、遊技状態を移行させた場合に、移行後の遊技状態を特定可能な制御コマンド(以下、「遊技状態コマンド」と示す)を副基板41に出力する。
【0073】
ここで、主CPU40aが変動パターンを決定する処理について説明する。変動パターンを決定する主CPU40aは、変動パターン決定手段の一例である。
主CPU40aは、大当り変動処理において、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数ある大当り変動パターンの中から変動パターンを決定する。主CPU40aは、はずれ変動処理において、主RAM40cに作動フラグがセットされているか判定する。作動フラグがセットされていない場合、主CPU40aは、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数ある低ベース状態において決定可能なはずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。作動フラグがセットされている場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている主実行カウンタの値を参照し、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームであるか判定する。第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームではない場合、主CPU40aは、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数ある高ベース状態において決定可能なはずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームである場合、主CPU40aは、はずれ変動パターンとして変動パターンHP07を決定する。即ち、主CPU40aは、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目の特別ゲームが実行されるときに変動パターンHP07を決定可能である。
【0074】
次に、副基板41(副CPU41a)が行う各種の処理について説明する。
最初に、大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出(以下、「大当り演出」と示す)を実行させるための処理である。副CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように演出装置を制御する。副CPU41aは、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように演出装置を制御する。副CPU41aは、エンディング開始コマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように演出装置を制御する。副CPU41aは、エンディング終了コマンドを入力すると、エンディング演出を終了するように演出装置を制御する。
【0075】
次に、演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中、当該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。副CPU41aは、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、演出ゲームを実行するように、演出表示装置11a,11bを含む演出装置を制御する。副CPU41aは、変動開始コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出パターン(演出内容)を選択する。副CPU41aは、特別図柄コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて確定的に表示させる演出図柄組合せを決定する。副CPU41aは、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合、大当りの演出図柄組合せを決定する。副CPU41aは、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合、はずれの演出図柄組合せを決定する。なお、副CPU41aは、リーチ演出を実行させる場合、リーチを含むはずれの演出図柄組合せを決定する。
【0076】
副CPU41aは、変動開始コマンドの入力を契機として演出ゲームを開始させる。具体的に、副CPU41aは、変動開始コマンドから特定可能な変動パターンが変動パターンHP07ではない場合、各図柄列における演出図柄を時間の経過とともに種類を変化させながら表示させるように、演出表示装置11a,11bを制御する。一方、副CPU41aは、変動開始コマンドから特定可能な変動パターンが変動パターンHP07である場合、各図柄列における演出図柄を時間の経過とともに種類を変化させずに一時的に表示させるように、演出表示装置11a,11bを制御する。副CPU41aは、リーチ演出を実行させる場合、当該リーチ演出を実行するように、演出表示装置11a,11bを含む演出装置を制御する。副CPU41aは、演出ゲームに関連して予告演出を実行させる場合、当該予告演出を実行するように、演出表示装置11a,11bを含む演出装置を制御する。予告演出は、実行中又は保留中である特別ゲームが大当りとなる期待度を示唆又は報知する演出である。なお、本実施形態における予告演出には、後述する保留先読み演出が含まれる。
【0077】
副CPU41aは、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、演出図柄組合せを一時的に表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、演出図柄組合せを確定的に表示させる。なお、副CPU41aは、変動終了コマンドとは関係なく、変動パターンに定めた変動時間の経過を契機に演出図柄組合せを確定的に表示させてもよい。この場合、変動終了コマンドは省略してもよい。
【0078】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10が備える演出モードの種類について説明する。
パチンコ遊技機10は、複数種類の演出モードを備えており、大当り遊技中を除く低ベース状態、及び高ベース状態において、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードに制御可能である。また、演出モードは、変動パターンの種類に関係なく制御され、連続する複数回の特別ゲームに跨り制御可能である。
【0079】
図6に示すように、複数種類の演出モードには、通常モードMA、チャンスモードMB、チャンスモードMC、及びチャンスモードMDがある。通常モードMAは、大当り遊技中を除く低ベース状態において制御可能な演出モードである。本実施形態において、チャンスモードMB~MDは、高ベース状態において制御可能な演出モードである。チャンスモードMBは、第1演出モードの一例であり、チャンスモードMC及びチャンスモードMDは、第2演出モードの一例である。
【0080】
本実施形態において、チャンスモードMBは、高ベース状態において最初に制御される演出モードである。即ち、チャンスモードMBは、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了したときに制御される演出モードである。また、チャンスモードMC,MDは、高ベース状態においてチャンスモードMBから変化可能な演出モードである。なお、チャンスモードMBからチャンスモードMC又はチャンスモードMDへの変化は、モード移行抽選に基づいて決定される。モード移行抽選は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行されるはずれとなる特別ゲームが実行されるときに副CPU41aが行うモード移行抽選処理により実行される。モード移行抽選によりチャンスモードMBから、チャンスモードMC又はチャンスモードMDへ変化することが決定された場合には、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームの実行中にモード移行演出が実行される。そして、モード移行演出が終了したときに演出モードが変化する。一方、モード移行抽選によりチャンスモードMBから、チャンスモードMC又はチャンスモードMDへ変化することが決定されなかった場合には、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームが開始された後にも、チャンスモードMBに継続して制御される。この場合、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームの実行中に、モード移行演出に代えてモード継続演出が実行される。モード移行抽選に基づいて決定された演出モードには、高ベース状態が終了するまで継続して制御される。本実施形態において、モード移行演出は、特殊演出の一例であり、モード継続演出は、特別演出の一例である。
【0081】
このように、チャンスモードMBは、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームの実行中にモード移行演出が終了する前まで、又は高ベース状態が終了するまで(第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、100回目に実行される特別ゲームが終了するまで)の期間において制御され得る演出モードである。チャンスモードMC,MDは、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームにおけるモード移行演出の終了後から、高ベース状態が終了するまでの期間において制御され得る演出モードである。
【0082】
ここで、各演出モードにおける画像表示部GH1,GH2の表示態様について説明する。
図7(a)~(d)には、各演出モードにおける画像表示部GH1,GH2の表示態様を示す。図7(a)には、通常モードMAにおける画像表示部GH1,GH2の表示態様を示す。図7(b)には、チャンスモードMBにおける画像表示部GH1,GH2の表示態様を示す。図7(c)には、チャンスモードMCにおける画像表示部GH1,GH2の表示態様を示す。図7(d)には、チャンスモードMDにおける画像表示部GH1,GH2の表示態様を示す。なお、本実施形態では、通常モードMA及びチャンスモードMBに制御されているとき、第2演出表示装置11bは原位置に配置される。一方、チャンスモードMC及びチャンスモードMDに制御されているとき、第2演出表示装置11bは動作位置に配置される。
【0083】
図7(a)~(d)に示すように、各演出モードでは、演出表示装置11a,11bに表示される複数種類の背景画像BG1~BG4があり、制御される演出モードにより表示される背景画像の種類がそれぞれ異なる。一例として、通常モードMAでは、演出表示装置11a,11bに背景画像BG1が表示される。このように、演出モードの種類は、演出表示装置11a,11bに表示される背景画像の種類に対応する。即ち、本実施形態では、演出表示装置11a,11bに表示される背景画像の種類により、演出モードの種類を特定可能である。なお、演出モードの種類は、背景画像の種類に限らず、これに加えて又は代えて、スピーカSPから出力される楽曲の種類、装飾ランプLAにより実行される発光演出の種類に対応してもよい。
【0084】
図7(a)に示すように、通常モードMAでは、左図柄列の演出図柄EZ1、中図柄列の演出図柄EZ2、及び右図柄列の演出図柄EZ3が、第1画像表示部GH1の上下方向における中央部にそれぞれ同じ大きさで横一列に表示される。一方、図7(b)~(d)に示すように、チャンスモードMB~MDでは、演出図柄EZ1及び演出図柄EZ3が、第1画像表示部GH1における左右上部に表示される。チャンスモードMBでは、演出図柄EZ2が第1画像表示部GH1における中央下部に表示される。このとき、演出図柄EZ2は、演出図柄EZ1,EZ3よりも大きく表示される。チャンスモードMC,MDでは、演出図柄EZ2が第2画像表示部GH2における中央部に表示される。このとき、演出図柄EZ2は、演出図柄EZ1,EZ3よりも大きく表示される。
【0085】
図7(a)~(d)に示すように、通常モードMAと、チャンスモードMB~MDとでは、演出図柄EZ1,EZ3の意匠が異なる。一方、チャンスモードMB~MDでは、演出図柄EZ1,EZ3の意匠が同じである。また、通常モードMA、チャンスモードMB、チャンスモードMC、及びチャンスモードMDのそれぞれでは、演出図柄EZ2の意匠が異なる。
【0086】
また、通常モードMAと、チャンスモードMB~MDとでは、演出図柄EZ1,EZ3の表示領域は同じであるが、第1画像表示部GH1における表示位置が異なる。一方、チャンスモードMB~MDでは、演出図柄EZ1,EZ3の表示領域及び表示位置が何れも同じである。通常モードMAとチャンスモードMBとでは、演出図柄EZ2の表示領域は同じであるが、第1画像表示部GH1における表示位置が異なる。通常モードMA及びチャンスモードMBと、チャンスモードMC,MDとでは、演出図柄EZ2の表示領域が異なる。チャンスモードMC,MDでは、演出図柄EZ2の表示領域及び表示位置が何れも同じである。
【0087】
本実施形態では、演出図柄の表示態様は、演出図柄が表示される表示領域、表示される演出図柄の画像表示部GH1,GH2における位置、及び表示される演出図柄の意匠を意味する。即ち、本実施形態において演出図柄の表示態様が異なることは、演出図柄の表示領域が異なること、演出図柄の表示位置が異なること、及び演出図柄の意匠が異なることのうち、少なくとも何れかであることを意味する。即ち、全ての図柄列における演出図柄の表示態様は、通常モードMAと、チャンスモードMB~MDとで異なる。演出図柄EZ1及び演出図柄EZ3の表示態様は、チャンスモードMB~MDにおいて同じである。演出図柄EZ2の表示態様は、通常モードMAとチャンスモードMBとチャンスモードMCとチャンスモードMDとでそれぞれ異なる。
【0088】
上記のように各演出モードでは、それぞれの演出モードに対応した表示態様で演出図柄EZ1~EZ3が表示される。なお、変動ゲームの実行中にリーチ演出が実行されるときには、各演出モードに対応した表示態様からリーチ演出が実行される場合の専用の表示態様に演出図柄EZ1~EZ3の表示態様が変化してもよい。
【0089】
そして、本実施形態では、通常モードMAからチャンスモードMBへ変化する場合、全ての図柄列における演出図柄の表示態様が変化することになる。また、チャンスモードMBからチャンスモードMC又はチャンスモードMDへ変化する場合、演出図柄EZ1,EZ3の表示態様は変化せずに、演出図柄EZ2の表示態様が変化することになる。更に、チャンスモードMB~MDから、通常モードMAへ変化する場合、全ての図柄列における演出図柄の表示態様が変化することになる。本実施形態において、演出図柄EZ2は、特定の演出図柄の一例である。また、本実施形態において、演出図柄EZ1及び演出図柄EZ3は、非特定の演出図柄の一例である。また、本実施形態において、チャンスモードMBに対応した演出図柄EZ2の表示態様は、第1図柄表示態様の一例であり、チャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した演出図柄EZ2の表示態様は、第2図柄表示態様の一例である。
【0090】
図7(a)~(d)に示すように、各演出モードでは、第2演出表示装置11bの左上部の領域に、保留されている第1特別ゲームに対応する第1保留画像HG1を表示可能である。また、各演出モードにおいて、第2演出表示装置11bの右上部の領域に、保留されている第2特別ゲームに対応する第2保留画像HG2を表示可能である。本実施形態において、副CPU41aは、第1特別保留数コマンドを入力した場合、該コマンドから特定可能な第1特別保留数に対応した第1保留画像HG1を表示させるように第2演出表示装置11bを制御する。同様に、副CPU41aは、第2特別保留数コマンドを入力した場合、該コマンドから特定可能な第2特別保留数に対応した第2保留画像HG2を表示させるように第2演出表示装置11bを制御する。なお、副CPU41aは、各演出モードに対応した意匠で第1保留画像HG1及び第2保留画像HG2を表示させるように第2画像表示部GH2を制御する。図7(a)~(d)では、第1特別ゲームの保留数、及び第2特別ゲームの保留数が何れも上限数(本実施形態では4)である状況の一例を示す。
【0091】
図7(a)~(d)に示すように、第1保留画像HG1の意匠は、通常モードMAとチャンスモードMB~MDとで異なる。また、第1保留画像HG1の意匠は、チャンスモードMB~MDにおいて同じである。第2保留画像HG2の意匠は、通常モードMA、チャンスモードMB、チャンスモードMC、及びチャンスモードMDのそれぞれにおいて異なる。本実施形態では、保留画像HG1,HG2の表示態様は、表示される保留画像HG1,HG2の意匠を意味する。即ち、第1保留画像HG1の表示態様は、通常モードMAとチャンスモードMB~MDとで異なる。また、第1保留画像HG1の表示態様は、チャンスモードMB~MDにおいて同じである。第2保留画像HG2の表示態様は、通常モードMA、チャンスモードMB、チャンスモードMC、及びチャンスモードMDのそれぞれにおいて異なる。なお、保留画像HG1,HG2の表示態様には、保留画像HG1,HG2が表示される表示領域、表示される保留画像HG1,HG2の画像表示部GH1,GH2における位置を意味することが含まれていてもよい、
上記のように各演出モードにおいて第1保留画像HG1及び第2保留画像HG2が表示されることにより、本実施形態では、通常モードMAからチャンスモードMBへ変化する場合、第1保留画像HG1及び第2保留画像HG2の表示態様が何れも変化することになる。また、チャンスモードMBからチャンスモードMC又はチャンスモードMDへ変化する場合、第1保留画像HG1の表示態様は変化せず、第2保留画像HG2の表示態様が変化することになる。更に、チャンスモードMB~MDから、通常モードMAへ変化する場合、第1保留画像HG1及び第2保留画像HG2の表示態様が何れも変化することになる。本実施形態において、第1保留画像HG1は、非特定の保留画像の一例であり、第2保留画像HG2は、特定の保留画像の一例である。また、本実施形態において、チャンスモードMBにおける第2保留画像HG2の表示態様は、第1保留表示態様の一例であり、チャンスモードMC,MDにおける第2保留画像HG2の表示態様は、第2保留表示態様の一例である。
【0092】
次に、演出モードを制御するための演出モード制御処理について説明する。演出モードを制御する副CPU41aは、演出モード制御手段の一例である。
演出モード制御処理において、副CPU41aは、低ベース状態を特定可能な遊技状態コマンドを入力したか判定する。低ベース状態を特定可能な遊技状態コマンドを入力した場合、副CPU41aは、通常モードMAに制御していることを特定可能な情報を副RAM41cに記憶されている演出モードフラグに設定する。副CPU41aは、高ベース状態を特定可能な遊技状態コマンドを入力したか判定する。高ベース状態を特定可能な遊技状態コマンドを入力した場合、副CPU41aは、チャンスモードMBに制御していることを特定可能な情報を演出モードフラグに設定する。なお、前述のように、高ベース状態には、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了すると制御され、このとき、主CPU40aから高ベース状態を特定可能な遊技状態コマンドが出力される。このため、副CPU41aは、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了することを契機としてチャンスモードMBに制御することとなる。その後、演出モード制御処理において、副CPU41aは、後述する演出モード分岐処理を実行することにより、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームが開始された後における演出モードを制御する。
【0093】
演出モード分岐処理について説明する。
演出モード分岐処理において、副CPU41aは、変動パターンHP07を特定可能な変動開始コマンドを入力したか判定する。変動パターンHP07を特定可能な変動開始コマンドを入力していない場合、副CPU41aは、演出モード分岐処理を終了する。変動パターンHP07を特定可能な変動開始コマンドを入力した場合、副CPU41aは、モード移行抽選処理を実行する。モード移行抽選処理において、副CPU41aは、所定の乱数を用いた抽選によって、チャンスモードMB、チャンスモードMC、及びチャンスモードMDのうち何れの演出モードに制御するかを決定するモード移行抽選を実行する。
【0094】
次に、副CPU41aは、モード移行抽選処理により、チャンスモードMC又はチャンスモードMDに制御することを決定した場合、副CPU41aは、それぞれの演出モードへ変化させるモード移行演出を実行させるためのモード移行演出処理を実行する。なお、本実施形態では、副CPU41aがモード移行演出処理を開始させることによりモード移行演出を開始させ、予め定めた時間が経過したタイミングでモード移行演出を終了させる。このとき、副CPU41aは、モード移行演出終了フラグを副RAM41cに記憶させる。つまり、副CPU41aは、モード移行演出終了フラグを参照することにより、モード移行演出が終了するタイミングを特定可能である。そして、モード移行演出が終了するタイミングを特定したとき、副CPU41aは、変化させる演出モードに制御していることを特定可能な情報を演出モードフラグに設定する。このように、チャンスモードMBに制御した後には、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始され、副CPU41aは、モード移行演出が終了することを契機としてチャンスモードMC又はチャンスモードMDに制御する。
【0095】
チャンスモードMC又はチャンスモードMDに制御することを決定しなかった場合、副CPU41aは、モード継続演出を実行させるためのモード継続演出処理を実行する。モード移行演出処理を実行した後、演出モードフラグを設定した場合、及びモード継続演出処理を実行した場合、副CPU41aは演出モード分岐処理を終了する。
【0096】
このように、副CPU41aが演出モード制御処理を実行することにより、パチンコ遊技機10では、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、チャンスモードMBに制御される。第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームが開始されるときには、モード移行抽選が実行され、その抽選結果によりチャンスモードMBが継続するか、チャンスモードMBからチャンスモードMC又はチャンスモードMDへ変化するかが決定される。チャンスモードMC又はチャンスモードMDへ変化することが決定された場合には、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームが開始された後に、モード移行演出が実行される。一方、チャンスモードMC又はチャンスモードMDへ変化することが決定されなかった場合には、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームが開始された後に、モード移行演出に代えてモード継続演出が実行される。
【0097】
また、各演出モードに制御した場合(演出モードフラグを設定した場合)、副CPU41aは、背景画像BG1~BG4のうち、制御した各演出モードに対応した種類の背景画像が表示されるように、画像表示部GH1,GH2を制御する。各演出モードに制御した場合、副CPU41aは、制御した各演出モードに対応した表示態様で演出図柄EZ1~EZ3が表示されるように、画像表示部GH1,GH2を制御する。各演出モードに制御した場合、副CPU41aは、制御した各演出モードに対応した表示態様で第1保留画像HG1及び第2保留画像HG2が表示されるように画像表示部GH1,GH2を制御する。
【0098】
ここで、パチンコ遊技機10において実行可能な保留先読み演出について説明する。
パチンコ遊技機10では、高ベース状態において実行が保留される第2特別ゲームを対象として、保留先読み演出を実行可能である。保留先読み演出は、第2特別ゲームの実行中に実行される演出ゲームにおいて大当りの演出図柄組合せが確定的に表示されることを示唆する演出である。即ち、保留先読み演出は、対象となる第2特別ゲームにおいて大当りとなる抽選結果が導出されることを示唆する演出であるといえる。保留先読み演出は、演出ゲームにおいて大当りの演出図柄組合せが確定的に表示されることを示唆する演出であるため、遊技者が注目し易い演出といえる。保留先読み演出は、先読み演出の一例である。
【0099】
図8に示すように、保留先読み演出は、第2演出表示装置11bに表示される第2保留画像HG2の意匠のうち、大当りの演出図柄組合せが確定的に表示されることを示唆する変動ゲームに対応した部分の意匠を変化させる演出である。つまり、保留先読み演出は、第2保留画像HG2の表示態様をチャンスモードMB~MDのそれぞれに対応した表示態様から、チャンスモードMB~MDのそれぞれに対応した表示態様とは異なる特殊表示態様に変化させる演出である。保留先読み演出により変化した第2保留画像HG2の表示態様は、特殊保留表示態様の一例である。保留先読み演出は、保留先読み演出の対象となる第2特別ゲームが保留されたときから、該特別ゲームが開始される前までの期間における所定の実行タイミングで実行される。なお、所定の実行タイミングには、複数のタイミングがあってもよい。
【0100】
本実施形態における保留先読み演出は、保留先読み演出の対象となる変動ゲームの実行中にSR演出が実行される場合において、抽選により実行可能となっている。前述のように、SR演出は、NR演出に比して、実行中の変動ゲームにおいて大当りの演出図柄組合せが確定的に表示される期待度が高い演出である。このため、保留先読み演出が実行された場合、保留先読み演出の対象となる変動ゲームは、NR演出が実行される変動ゲームよりも大当りの演出図柄組合せが確定的に表示される期待度が高いことが示唆されることになる。
【0101】
本実施形態では、高ベース状態中であっても、保留先読み演出の実行が規制される期間を定めている。具体的に、本実施形態では、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、46回目に実行される特別ゲームが開始されるときから、50回目に実行される特別ゲームが終了するときまでの期間において保留先読み演出が実行されないように定めている。つまり、本実施形態において、保留先読み演出は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームの4回前に実行される特別ゲームが開始されるときから、50回目に実行される特別ゲームが開始される前までの期間において実行されないことになる。本実施形態では、第2特別ゲームを保留可能な上限数が4であることから、前述の期間において保留先読み演出が実行されないようにすることにより、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームが開始されるときには、保留先読み演出が実行されていない状況が創出されることになる。なお、本実施形態において、4回は、特定回数の一例であり、特定回数は第2特別ゲームを保留可能な上限数と同じ回数である。そして、保留先読み演出は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了した後、50回目に実行される特別ゲームが開始されるときから、その特別ゲームの1回後に実行される特別ゲームが開始される前までの期間においても実行されないことになる。即ち、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームの実行中に新たに第2特別ゲームが保留された場合であっても、保留先読み演出が実行されないことになる。本実施形態において、1回は、所定回数の一例である。
【0102】
なお、本実施形態において、保留先読み演出の実行が規制されることは、前述のように保留先読み演出が実行されないことであるが、これに限らない。保留先読み演出の実行が規制されることは、保留先読み演出の実行確率が0より大きく、且つ保留先読み演出の実行が規制されない場合における実行確率より低い実行確率となることであってもよい。また、保留先読み演出の実行が規制されることは、保留先読み演出の実行確率がほぼ0となり、且つ保留先読み演出の実行が制限されない場合における実行確率より低い出現率となることであってもよい。
【0103】
副CPU41aが保留先読み演出を実行させるために行う保留先読み演出処理について説明する。保留先読み演出処理において、副CPU41aは、先読みコマンドを入力したか判定する。先読みコマンドを入力していない場合、副CPU41aは、保留先読み演出処理を終了する。
【0104】
先読みコマンドを入力した場合、副CPU41aは、高ベース状態中であるか判定する。なお、副CPU41aは、副RAM41cに記憶されている演出モードフラグを参照し、演出モードフラグに記憶された情報が、チャンスモードMB~MDに制御していることを特定可能な情報である場合に、高ベース状態中であると判定する。高ベース状態中でないと判定した場合、副CPU41aは、保留先読み演出処理を終了する。
【0105】
高ベース状態中であると判定した場合、副CPU41aは、保留先読み演出の実行が規制される期間であるか判定する。具体的に、副CPU41aは、副RAM41cに記憶された副実行カウンタを参照することにより、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後に実行された特別ゲームの回数を特定する。なお、副CPU41aは、主CPU40aから出力される実行回数コマンドを入力する毎に副実行カウンタの情報を更新する。このため、副CPU41aは、副実行カウンタを参照することにより、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後に実行された特別ゲームの回数を特定可能となる。第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後に実行された特別ゲームの回数が46~50回である場合、副CPU41aは、保留先読み演出の実行が規制される期間であると判定する。保留先読み演出の実行が規制される期間であると判定した場合、副CPU41aは、保留先読み演出処理を終了する。
【0106】
保留先読み演出の実行が規制される期間であると判定しなかった場合、副CPU41aは、入力した先読みコマンドから特定可能な変動パターンがSR演出が実行される変動パターン(変動パターンHP05,HP06)であるか判定する。SR演出が実行される変動パターンであると判定した場合、副CPU41aは、保留先読み抽選処理を実行する。保留先読み抽選処理において、副CPU41aは、所定の乱数を用いた抽選によって、保留先読み演出を実行させるか否かを決定する。保留先読み演出を実行させることを決定した場合、副CPU41aは、保留先読み演出が実行されるように画像表示部GH2を制御する。具体的に、副CPU41aは、画像表示部GH2に表示される第2保留画像HG2の意匠のうち、大当りの演出図柄組合せが確定的に表示されることを示唆する変動ゲームに対応した部分の意匠を変化させるように画像表示部GH2を制御する。そして、副CPU41aは、保留先読み演出処理を終了する。
【0107】
次に、図9図11を参照して、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、高ベース状態においてモード移行演出、及びモード継続演出が実行されるタイミングとその演出態様の一例について説明する。最初に、図9(a)、及び図10を参照して、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームがそれぞれ保留されている状況において、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される変動パターンHP07に基づく特別ゲームの実行中にチャンスモードMBからチャンスモードMCへ変化する場合の一例について説明する。
【0108】
図9(a)に示すように、時点T1において、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了すると、高ベース状態となるとともに、チャンスモードMBへの制御が開始される。このとき、保留先読み演出は規制されずに実行可能となっている。その後、高ベース状態において45回の特別ゲームが実行された後、時点T2において第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後から46回目に実行される特別ゲームが開始される。このとき、保留先読み演出の規制が開始される。即ち、保留先読み演出が実行されないようになる。その後、時点T3において、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後から50回目のはずれとなる特別ゲームが開始される。なお、時点T1~T3に示す期間においては、チャンスモードMBに制御されている。この期間では、図10(a)に示すように、チャンスモードMBに対応した背景画像BG2が画像表示部GH1,GH2にそれぞれ表示される。また、チャンスモードMBに対応した表示態様で、演出図柄EZ1~EZ3が第1画像表示部GH1に表示される。更に、チャンスモードMBに対応した表示態様で、保留画像HG1,HG2が第2画像表示部GH2に表示される。
【0109】
第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後から50回目のはずれとなる特別ゲームが開始されると、演出図柄EZ1~EZ3は、時間の経過とともに種類が変化せずに一時的に表示される。また、モード移行抽選によりチャンスモードMCへ変化することが決定されると、時点T4においてチャンスモードMCへ変化するモード移行演出が開始される。チャンスモードMCへ変化するモード移行演出が開始されると、時点T4~T5に示す期間において、ホワイトアウト演出が実行される。時点T4においてホワイトアウト演出が開始されると、第1画像表示部GH1に表示された演出図柄EZ2及び背景画像BG2、第2画像表示部GH2に表示された第2保留画像HG2及び背景画像BG2が、徐々に白色に塗り潰されるように視認性が低下する。そして、最終的には時点T5において、図10(b)に示すように、これらの画像が完全に白色に塗り潰されることで視認できなくなる。なお、時点T4~T5に示す期間においてホワイトアウト演出が実行されても、演出図柄EZ1,EZ3,及び第1保留画像HG1の視認性は低下しない。副CPU41aは、モード移行演出処理においてホワイトアウト演出を実行させるように画像表示部GH1,GH2を制御する。このように、モード移行演出には、演出図柄EZ2、第2保留画像HG2、及び背景画像BG2が視認できなくなる又は演出図柄EZ2、第2保留画像HG2、及び背景画像BG2の視認性がモード移行演出が開始される前よりも低下するホワイトアウト演出が含まれる。ホワイトアウト演出は、所定演出の一例である。
【0110】
ホワイトアウト演出が終了すると、図9(a)の時点T5~T6に示す期間において、チャンスモードMCへ変化するモード移行示唆演出が実行される。モード移行示唆演出は、演出モードが変化することを示唆する演出である。時点T5においてチャンスモードMCへ変化するモード移行示唆演出が開始されると、図10(c)に示すように、第2演出表示装置11bが原位置から上方の動作位置へと移動する。これにより、モード移行演出が開始される前に、第1画像表示部GH1において演出図柄EZ2が一時的に表示されていた領域の全部が第2演出表示装置11bにより覆い隠されることになる。更に、このとき「モード移行」の文字列を模した移行画像IG、及びチャンスモードMCに対応した背景画像BG3が第2画像表示部GH2に表示される。このように、モード移行示唆演出は、演出モードが変化することを示唆する演出である。副CPU41aは、モード移行演出処理において第2演出表示装置11bを原位置から動作位置へと移動させるように演出アクチュエータA3を制御するとともに、移行画像IG及び背景画像BG3を表示させるように第2画像表示部GH2を制御する。なお、モード移行示唆演出が実行される期間において、第1画像表示部GH1では、ホワイトアウト演出により白色に塗り潰された状態が継続される。このように、モード移行演出には、ホワイトアウト演出が実行された後に実行される演出であって、第1画像表示部GH1において演出図柄EZ2がチャンスモードMBに対応した表示態様で表示される領域の全部を覆い隠すモード移行示唆演出が含まれる。モード移行示唆演出は、特定演出の一例である。第1画像表示部GH1においてチャンスモードMBに対応した表示態様で演出図柄EZ2が表示される領域は、所定の表示領域の一例である。
【0111】
図9(a)の時点T6においてモード移行示唆演出が終了すると、図10(d)に示すように、移行画像IGが消去され、チャンスモードMCに対応した表示態様で演出図柄EZ2が第2画像表示部GH2に一時的に表示される。これに加え、チャンスモードMCに対応した表示態様で、第2保留画像HG2が第2画像表示部GH2に表示される。更に、チャンスモードMCに対応した背景画像BG3が第1画像表示部GH1にも表示される。そして、モード移行示唆演出が終了する時点T6において、チャンスモードMCへ変化するモード移行演出が終了し、チャンスモードMCへの制御が開始される。なお、モード移行演出が終了した後も、演出図柄EZ1~EZ3は、時間の経過とともに種類が変化せずに、一時的に表示される。その後、図9(a)の時点T8において、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後から50回目に実行される特別ゲームが終了すると演出図柄EZ1~EZ3が確定的に表示される。その後、51回目に実行される特別ゲームが開始される。そして、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後から51回目に実行される特別ゲームが開始された後も、高ベース状態が終了するまで、チャンスモードMCに継続して制御される。なお、保留先読み演出は、時点T8における第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後から51回目に実行される特別ゲームが開始される前まで実行が規制され、51回目に実行される特別ゲームが開始された後には、規制されずに実行可能となる。
【0112】
次に、図9(b)、及び図11(a)~(c)を参照して、特別ゲームが保留されていない状況において、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される変動パターンHP07に基づく特別ゲームの実行中にチャンスモードMBからチャンスモードMDへ変化する場合の一例について説明する。なお、以後の説明において、前述の特別ゲームが保留されている状況においてチャンスモードMBからチャンスモードMCへ変化する場合と共通の内容については、説明を省略する。
【0113】
図9(b)の時点T3において、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後から50回目のはずれとなる特別ゲームが開始された後、モード移行抽選によりチャンスモードMDへ変化することが決定されると、時点T4においてチャンスモードMDへ変化するモード移行演出が開始される。チャンスモードMDへ変化するモード移行演出が開始されると、時点T4~T5に示す期間において、ホワイトアウト演出が実行される。このとき特別ゲームが保留されていない状況であるため、保留画像HG1,HG2は表示されていない。よって、時点T4においてホワイトアウト演出が開始されると、演出図柄EZ2、及び演出表示装置11a,11bに表示された背景画像BG2が、徐々に白色に塗り潰されるように視認性が低下し、時点T5においてこれらの画像が完全に白色に塗り潰されることで視認できなくなる。なお、ホワイトアウト演出が実行されても、演出図柄EZ1,EZ3の視認性は低下しない。
【0114】
ホワイトアウト演出が終了すると、図9(b)の時点T5~T6に示す期間において、チャンスモードMDへ変化するモード移行示唆演出が実行される。時点T5においてチャンスモードMDへ変化するモード移行示唆演出が開始されると、図11(a)に示すように、第2演出表示装置11bが原位置から上方の動作位置へと移動する。更に、このとき「モード移行」の文字列を模した移行画像IG、及びチャンスモードMDに対応した背景画像BG4が第2画像表示部GH2に表示される。副CPU41aは、モード移行演出処理において第2演出表示装置11bを原位置から動作位置へと移動させるように演出アクチュエータA3を制御するとともに、移行画像IG及び背景画像BG4を表示させるように第2画像表示部GH2を制御する。
【0115】
このように、チャンスモードMCへ変化するモード移行示唆演出と、チャンスモードMDへ変化するモード移行示唆演出とでは、モード移行示唆演出の実行中に第2画像表示部GH2に表示される背景画像が異なる。即ち、モード移行示唆演出の演出内容には、複数種類の演出内容があり、その演出内容は、事前に行われたモード移行抽選の結果(遊技の進行状況)によって変化し得る。
【0116】
図9(b)の時点T6においてモード移行示唆演出が終了すると、図11(b)に示すように、移行画像IGが消去され、チャンスモードMDに対応した表示態様で演出図柄EZ2が第2画像表示部GH2に一時的に表示される。更に、チャンスモードMDに対応した背景画像BG4が第1画像表示部GH1にも表示される。なお、このとき特別ゲームが保留されていない状況であることから、モード移行示唆演出が終了しても、第2画像表示部GH2に保留画像HG1,HG2は表示されない。そして、モード移行示唆演出が終了する時点T6において、チャンスモードMDへ変化するモード移行演出が終了し、チャンスモードMDへの制御が開始される。モード移行演出が終了した後も、演出図柄EZ1~EZ3は、時間の経過とともに種類が変化せずに、一時的に表示される。その後、図9(b)の時点T8において、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後から50回目に実行される特別ゲームが終了し、演出図柄EZ1~EZ3が確定的に表示される。このとき、特別ゲームが保留されていない状況であるため、時点T8~T9に示す期間では、特別ゲームが実行されないことになるが、この期間においてもチャンスモードMDには継続して制御される。そして、時点T9において新たに第2始動口18に遊技球が入球すると、第2特別ゲームが保留される。このとき、図11(c)に示すように、チャンスモードMDに対応した表示態様で、第2保留画像HG2が第2画像表示部GH2に表示される。
【0117】
このように、演出表示装置11a,11bで実行可能な演出には、モード移行演出がある。そして、モード移行演出は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームがはずれとなる場合に実行される変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始されるときに、演出図柄EZ2がチャンスモードMBに対応した表示態様で表示されている場合において実行可能である。また、モード移行演出は、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始された後であって、その特別ゲームの次に実行される特別ゲームが開始される前の所定期間に実行可能である。なお、本実施形態において、所定期間は、一例として、図9(a),(b)における時点T4~T6に示す期間であって、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが実行されているときの一部の期間である。
【0118】
本実施形態では、モード移行演出が終了することを契機として成立する条件は、所定条件の一例である。即ち、演出図柄EZ2の表示態様は、特定条件が成立せずに所定条件が成立した場合に、チャンスモードMBに対応した表示態様からチャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様に変化する。一方で、演出図柄EZ1,EZ3の表示態様は、所定条件が成立した場合であっても変化しない。また、第2保留画像HG2がチャンスモードMBに対応した表示態様で表示されており、且つ第1保留画像HG1が表示されている状況において変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始された後には、第2保留画像HG2の表示態様は、所定条件が成立した場合に変化する。このとき、第2保留画像HG2は、チャンスモードMBに対応した表示態様からチャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様に変化する。一方で、第1保留画像HG1の表示態様は、所定条件が成立した場合であっても変化しない。
【0119】
また、演出図柄EZ2の表示態様は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームがはずれとなる場合に実行される変動パターンHP07に基づく特別ゲームの次に実行される特別ゲームが保留されていない状況であっても、所定条件が成立した場合にチャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様になる。この場合、チャンスモードMC,MDに制御された後、変動パターンHP07に基づく特別ゲームの次に実行される特別ゲームが開始されるまでの期間においてもチャンスモードMC,MDに制御される。つまり、演出図柄EZ2は、チャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様になった後、変動パターンHP07に基づく特別ゲームの次に実行される特別ゲームが開始されるときまでチャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様で継続して表示される。なお、第2保留画像HG2が表示されていない状況において変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始され、所定条件が成立した場合には、所定条件が成立した後、第2特別ゲームが保留されたときに、第2保留画像HG2がチャンスモードMC又はチャンスモードMDに対応した表示態様で表示されることになる。
【0120】
また、ホワイトアウト演出が実行されることにより、演出図柄EZ2及び第2保留画像HG2は、モード移行演出の実行中の特定期間において視認できなくなる又はモード移行演出が開始される前に比して視認性が低下する。一方、演出図柄EZ1,EZ3、及び第1保留画像HG1は、モード移行演出の実行中において、モード移行演出が開始される前に比して視認性が低下しない。なお、本実施形態において、特定期間はモード移行演出の実行中の全部の期間であるが、これに限らず、モード移行演出の実行中の一部の期間であってもよい。
【0121】
次に、図9(c)、及び図11(d)~(e)を参照して、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームがそれぞれ保留されている状況において、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される変動パターンHP07に基づく特別ゲームの実行中にチャンスモードMBが継続する場合の一例について説明する。
【0122】
図9(c)の時点T3において、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行されるはずれとなる特別ゲームが開始された後、モード移行抽選によりチャンスモードMBが継続することが決定されると、時点T4においてモード移行演出に代えて、モード継続演出が実行される。モード継続演出は、時点T4~T7に示す期間において実行される。なお、本実施形態では、モード移行演出が実行される期間よりもモード継続演出が実行される期間のほうが長い期間になるよう定めているが、これに限らない。モード移行演出が実行される期間よりもモード継続演出が実行される期間のほうが短い期間であってもよく、それぞれの演出が実行される期間が同じ長さの期間であってもよい。
【0123】
モード継続演出が開始されると、図11(d)に示すように、第2演出表示装置11bが原位置から上方の動作位置へと移動する。副CPU41aは、モード継続演出処理において第2演出表示装置11bを原位置から動作位置へと移動させるように演出アクチュエータA3を制御する。このとき、第1画像表示部GH1において演出図柄EZ2が一時的に表示されている領域の全部が第2演出表示装置11bにより覆い隠されることになる。モード継続演出の実行中には、モード移行演出において実行されるホワイトアウト演出と同様の演出は実行されない。このため、モード継続演出の実行中であっても、画像表示部GH1,GH2のそれぞれには、チャンスモードMBに対応した背景画像BG2が継続して表示される。また、第1画像表示部GH1には、演出図柄EZ2が継続して一時的に表示される。第2画像表示部GH2には、第2保留画像HG2が継続して表示される。
【0124】
モード継続演出において、第2演出表示装置11bが動作位置に移動すると、図11(e)に示すように「モード継続」の文字列を模した継続画像KGが第2画像表示部GH2に表示される。このように、モード継続演出は、該モード継続演出の終了後にチャンスモードMBに継続して制御されることを示唆する演出である。副CPU41aは、継続画像KGを表示させるように第2画像表示部GH2を制御する。その後、図9(c)の時点T7において、図11(f)に示すように、動作位置に位置する第2演出表示装置11bが原位置へと戻り、モード継続演出が終了する。副CPU41aは、モード継続演出処理において第2演出表示装置11bを動作位置から原位置へと移動させるように演出アクチュエータA3を制御する。このとき、第2画像表示部GH2に一時的に表示された演出図柄EZ2が再度視認可能となる。そして、時点T7以降においては、高ベース状態が終了するまでチャンスモードMBに継続して制御されることになる。なお、演出図柄EZ1~EZ3は、モード継続演出が終了した後も時間の経過とともに種類が変化せずに、一時的に表示される。その後、図9(c)の時点T8において、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームが終了し、演出図柄EZ1~EZ3が確定的に表示される。
【0125】
本実施形態では、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始された後、モード移行演出に代えてモード継続演出が実行される場合に成立する条件は、特定条件の一例である。即ち、演出図柄EZ2の表示態様は、特定条件が成立せずに所定条件が成立した場合にはチャンスモードMBに対応した表示態様からチャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様に変化する。一方で、特定条件が成立して所定条件が成立しない場合にはチャンスモードMBに対応した表示態様からチャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様に変化しない。また、演出図柄EZ1,EZ3の表示態様は、特定条件が成立せずに所定条件が成立した場合、及び特定条件が成立して所定条件が成立しない場合の何れであっても変化しない。
【0126】
また、チャンスモードMBに制御されている状況において、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始されるとき、特定条件が成立して所定条件が成立しない場合には、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始された後に演出モードが変化しない。そして、変動パターンHP07に基づく特別ゲームの次に実行される特別ゲームが開始されるときにもチャンスモードMBに継続して制御される。一方、チャンスモードMBに制御されている状況において、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始されるとき、特定条件が成立せずに所定条件が成立した場合には、該所定条件が成立することを契機としてチャンスモードMC又はチャンスモードMDに制御される。
【0127】
したがって、本実施形態によれば、次の効果を有する。
(1)例えば、全ての演出図柄が同じ表示態様で継続して表示される場合、演出図柄の表示態様が変化しないことにより遊技者が飽きてしまう虞がある。これに対し、全ての演出図柄の表示態様を変化させてしまうと、表示態様が変化する前の演出図柄と表示態様が変化した後の演出図柄とが同じ演出図柄であるか否かを把握できなくなる虞がある。そこで、変動パターンHP07に基づく特別ゲームの実行中に実行可能なモード移行演出が終了することを契機として、表示される演出図柄のうち演出図柄EZ2の表示態様をチャンスモードMBに対応した表示態様からチャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様へと変化させるようにした。一方で、演出図柄EZ1,EZ3の表示態様は、モード移行演出が終了しても変化させないようにした。これにより、モード移行演出が実行される前と実行された後とで、表示されている演出図柄が同じ演出図柄であることを演出図柄EZ1,EZ3の表示態様から把握できるようにしつつも、演出図柄EZ2の表示態様を変化させることで、全ての演出図柄の表示態様が変化しないことにより遊技者が飽きてしまうことを抑制することができる。よって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0128】
(2)演出図柄EZ2は、モード移行演出の実行中の特定期間において、視認できなくなる又はモード移行演出が開始される前に比して視認性が低下するようにした。一方で、演出図柄EZ1,EZ3は、モード移行演出の実行中においてモード移行演出が開始される前に比して視認性が低下しないようにした。このため、モード移行演出の実行中に、演出図柄EZ2の視認性に注意させることができる。そして、このような状況において、モード移行演出が終了することを契機として演出図柄EZ2がチャンスモードMC,MDに対応する表示態様で表示されることから、その表示態様の変化にも気付かせ易くすることができる。また、モード移行演出が終了することを契機として演出図柄EZ2の表示態様が唐突に変化する場合に比して、不具合が発生したかのように誤解されることを抑制することができる。よって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0129】
(3)第2保留画像HG2も演出図柄EZ2と同様に、モード移行演出の実行中の特定期間において、視認できなくなる又はモード移行演出が開始される前に比して視認性が低下するようにした。一方で、第1保留画像HG1は、演出図柄EZ1,EZ3と同様に、モード移行演出の実行中においてモード移行演出が実行される前に比して視認性が低下しないようにした。このため、モード移行演出が終了する前に、演出図柄EZ2の視認性に加えて第2保留画像HG2の視認性にも注意させることができる。そして、このような状況において、モード移行演出が終了することを契機として第2保留画像HG2がチャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様で表示されることから、その表示態様の変化にも気付かせ易くすることができる。また、モード移行演出が終了することを契機として第2保留画像HG2の表示態様が唐突に変化する場合に比して、不具合が発生したかのように誤解されることを抑制することができる。よって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0130】
(4)変動パターンHP07に基づく特別ゲームの実行中にモード移行演出が終了するようにした。このため、変動パターンHP07に基づく特別ゲームの実行中に、演出図柄EZ2の複数の表示態様を楽しませることができる。そして、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが終了した後には、演出図柄EZ2の表示態様がチャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様に変化した状態で、すぐに次に実行される特別ゲームを開始させることができる。よって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0131】
(5)変動パターンHP07に基づく特別ゲームの次に実行される特別ゲームが保留されていない状況であっても、変動パターンHP07に基づく特別ゲームの実行中にモード移行演出が終了することを契機として、演出図柄EZ2の表示態様がチャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様となるようにした。このため、変動パターンHP07に基づく特別ゲームの次に実行される特別ゲームが保留されていない状況であっても、モード移行演出が終了するときに遊技を継続するきっかけを提供することができる。その結果、変動パターンHP07に基づく特別ゲームの次に実行される特別ゲームが保留されていない状況であっても、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが終了したときに遊技が終了されてしまうことを抑制することができる。
【0132】
(6)ホワイトアウト演出が実行されることにより、演出図柄EZ2及び第2保留画像HG2の視認性に注意させることができるとともに、演出図柄EZ2及び第2保留画像HG2の表示態様が変化する可能性があることを想像させる機会を提供することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0133】
(7)ホワイトアウト演出が実行された後、モード移行示唆演出が実行されることにより、第1画像表示部GH1において演出図柄EZ2がチャンスモードMBに対応した表示態様で表示される領域の全部を覆い隠すようにした。これにより、第1画像表示部GH1における所定の表示領域に演出図柄EZ2が表示されなくなる状況になることを想像させる機会を提供することができ、その後に演出図柄EZ2が表示される領域に注意させることができる。よって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0134】
(8)モード移行演出の実行中に演出モードが変化することを示唆するモード移行示唆演出が実行されるようにした。このため、モード移行演出が終了した後に演出モードが変化することをモード移行演出の実行中に事前に把握させることができる。
【0135】
(9)モード移行示唆演出の演出内容には、複数種類の演出内容があり、その演出内容は、事前に行われたモード移行抽選の結果(遊技の進行状況)によって変化し得るようにした。よって、モード移行示唆演出の演出内容に注目させることができるとともに、遊技の進行状況によって、異なる演出内容のモード移行示唆演出を楽しませることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0136】
(10)モード移行示唆演出の演出内容には、複数種類の演出内容があるが、何れの演出内容でモード移行示唆演出が実行される場合でも、「モード移行」の文字列を模した共通の移行画像IGが表示されるようにした。このため、モード移行示唆演出の演出内容が何れの演出内容であっても、モード移行示唆演出が実行された場合には、演出モードが変化することを遊技者に把握させることができる。
【0137】
(11)モード移行示唆演出及びモード継続演出が実行されるときには、第2演出表示装置11bを原位置から上方の動作位置へと移動させるようにした。そして、このとき、モード移行示唆演出では「モード移行」の文字列を模した移行画像IGが、モード継続演出では「モード継続」の文字列を模した継続画像KGが、それぞれ移動する第2画像表示部GH2に表示されることから、移行画像IG及び継続画像KGに注目させ易くすることができる。即ち、第2演出表示装置11bが移動しない場合に比して、演出モードが異なる演出モードへ変化すること及び同じ演出モードが継続することをそれぞれ把握させ易くすることができる。
【0138】
(12)モード移行示唆演出の実行中には、チャンスモードMCへ変化する場合及びチャンスモードMDへ変化する場合の何れの場合も移行画像IGを第2画像表示部GH2に表示させつつ、変化する演出モードの背景画像を第2画像表示部GH2に表示させるようにした。これにより、モード移行示唆演出が実行されることにより、演出モードが変化することを把握させつつも、変化する演出モードをモード移行示唆演出が終了する前に想像させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0139】
(13)変動パターンHP07が決定され、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始された後、モード移行演出が実行された場合、モード移行演出が終了することを契機として演出図柄EZ2に加えて、第2保留画像HG2の表示態様も変化させるようにした。よって、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始された後、第1保留画像HG1及び第2保留画像HG2の表示態様が何れも変化しない場合に比して、遊技者が飽きてしまうことを更に抑制することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0140】
(14)第2保留画像HG2が表示されていない状況において変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始され、第2特別ゲームが保留されていない状況でモード移行演出が終了した場合であっても、その後、第2特別ゲームが保留されたときに第2保留画像HG2がチャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様で表示される。このため、モード移行演出が終了するときに、第2保留画像HG2がチャンスモードMBに対応した表示態様で表示されている状況、及び第2保留画像HG2が表示されていない状況の何れであっても、モード移行演出が終了した後には、第2保留画像HG2をチャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様で表示させることができる。つまり、それぞれの状況に応じて適切なタイミングで第2保留画像HG2をチャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様で表示させることができる。
【0141】
(15)第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了することを契機としてチャンスモードMBに制御される。その後、規定回数目(本実施形態では、50回目)に実行可能な変動パターンHP07に基づく特別ゲームの実行中において、モード移行演出の終了後に演出モードがチャンスモードMBからチャンスモードMC又はチャンスモードMDに変化する。更に、このとき演出図柄EZ2の表示態様も変化するようにした。よって、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了した後、規定回数の特別ゲームが実行されたかに注意させることができる。そして、規定回数の特別ゲームが実行された後には、変化後の演出モード、及び変化後の演出モードに対応した演出図柄EZ2の表示態様で遊技を楽しませることができることから、規定回数の特別ゲームが実行されても演出モードや演出図柄EZ2の表示態様が変化しない場合に比して、遊技者が飽きてしまうことを抑制することができる。よって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0142】
(16)保留される第2特別ゲームを対象として、第2特別ゲームで大当りとなる抽選結果が導出されることを示唆する保留先読み演出を実行可能とした。よって、第2特別ゲームが保留されるときに保留先読み演出が実行されることを期待させることができる。
【0143】
(17)例えば、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了した後から、50回目に実行される特別ゲームが開始される前に、保留先読み演出が実行されて第2保留画像HG2の表示態様が変化していた場合、モード移行演出が実行される前とモード移行演出が実行された後とで、第2保留画像HG2の表示態様の変化を把握できなくなる虞がある。これに対し、保留先読み演出は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了した後、50回目に実行される特別ゲームの4回前に実行される特別ゲームが開始されるときから50回目に実行される特別ゲームが開始される前までの期間において実行されないようにした。そして、4回は、第2特別ゲームを保留可能な上限数と同じ回数であることから、保留先読み演出の実行により第2保留画像HG2の表示態様が変化した状況において変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始されないようにすることができる。よって、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始された後に、モード移行演出が実行される前とモード移行演出が実行された後とで、第2保留画像HG2の表示態様の変化が把握できなくなることを抑制することができる。
【0144】
(18)例えば、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始された後であっても、新たに第2特別ゲームが保留されたときに、保留先読み演出が実行されてしまうと、モード移行演出が実行される前とモード移行演出が実行された後とで、第2保留画像HG2の表示態様の変化を把握できなくなる虞がある。これに対し、保留先読み演出は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームが開始されるときから、該特別ゲームの次(1回後)に実行される特別ゲームが開始される前までの期間においても実行されないようにした。よって、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始された後、新たに第2特別ゲームが保留された場合であっても、保留先読み演出の実行により、モード移行演出が実行される前とモード移行演出が実行された後とで、第2保留画像HG2の表示態様の変化が把握できなくなることを抑制することができる。
【0145】
(19)変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始された後、モード移行演出に代えてモード継続演出が実行される場合には、演出図柄EZ2の表示態様が変化しないようにした。このため、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始された後、モード移行演出に代えてモード継続演出が実行される場合には、遊技者が演出図柄EZ2の表示態様の変化に気を取られてモード継続演出を見逃してしまうことを抑制することができる。よって、モード継続演出が実行されるときに演出図柄EZ2の表示態様が変化する場合に比して、モード継続演出に注目させ易くすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0146】
(20)変動パターンHP07に基づく特別ゲームが開始された後、モード移行演出に代えてモード継続演出が実行されるか否かにより、チャンスモードMBが継続する場合と、チャンスモードMBからチャンスモードMC又はチャンスモードMDに変化する場合とがある遊技性を提供することができる。そして、モード移行演出が実行されて演出モードが変化する場合には、演出モードの変化に合わせて演出図柄EZ2の表示態様も変化させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0147】
(21)モード継続演出は、該モード継続演出の終了後にチャンスモードMBに継続して制御されることを示唆する演出であることから、モード継続演出の終了後に演出モードが変化しないことをモード継続演出が終了する前に把握させることができる。
【0148】
(22)モード継続演出の実行中には、演出図柄EZ2及び第2保留画像HG2が継続して表示されるようにした。よって、変動パターンHP07に基づく特別ゲームの実行中に演出モードが変化しない場合には、モード継続演出の実行中に、モード移行演出が実行される場合よりも保留されている第2特別ゲームの数を常時把握させ易くすることができる。また、モード移行演出が実行される場合よりも、演出図柄EZ2を視認させ易くすることができる。
【0149】
(23)第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行されるはずれとなる特別ゲームが開始するときには、演出図柄EZ1~EZ3の種類が時間の経過とともに変化せずに、一時的に表示されるようにした。よって、演出図柄EZ1~EZ3の種類の変化を気にすることなく、モード移行演出及びモード継続演出に注目させることができる。
【0150】
(24)モード移行演出又はモード継続演出が終了した後にも、実行中の特別ゲームが終了するまで、演出図柄EZ1~EZ3の種類が時間の経過とともに変化せずに、一時的に表示されるようにした。よって、演出図柄EZ1~EZ3の種類が時間の経過とともに変化する場合に比して、変化後の演出図柄EZ2の表示態様を把握させ易くすることができる。
【0151】
上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、上述した各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0152】
・上記実施形態において、モード移行演出が実行される所定期間は、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが実行されているときの全部の期間であってもよい。
・上記実施形態において、モード移行演出が実行される所定期間は、変動パターンHP07に基づく特別ゲームが終了してからの一部又は全部の期間であってもよい。この場合、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了した後、50回目に実行されるはずれとなる特別ゲームが終了してから、51回目に実行される特別ゲームが開始される前までの期間として、変動インターバル期間を設けるとよい。そして、変動インターバル期間中の一部又は全部の期間においてモード移行演出が実行されるようにするとよい。これによれば、変動パターンHP07に基づく特別ゲームと、該特別ゲームの次に実行される特別ゲームの実行中において演出図柄EZ2の表示態様に変化を持たせることができる。よって、連続する2の特別ゲームが実行される期間において、表示される演出図柄が同じ演出図柄であることを把握できるようにしつつも、後に実行される特別ゲームでは、演出図柄EZ2の表示態様が変化した状態で遊技を楽しませることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0153】
・上記実施形態において、モード移行示唆演出が実行されたときに、第1画像表示部GH1において演出図柄EZ2がチャンスモードMBに対応した表示態様で一時的に表示される領域の一部を覆い隠すようにしてもよい。この場合、モード移行示唆演出が実行されたときに、演出図柄EZ2がチャンスモードMBに対応した表示態様で一時的に表示される領域の一部が視認できるように、第2演出表示装置11bを動作位置よりも下方の所定位置まで移動させるとよい。
【0154】
・上記実施形態において、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了した後、50回目に実行される特別ゲームがはずれとなる場合に、変動パターンHP07が決定されるようにしたが、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了した後、50回目に実行される特別ゲームが大当りとなる場合にも変動パターンHP07が決定されるようにしてもよい。この場合、変動パターンHP07に基づく特別ゲームの実行中に、モード移行演出又はモード継続演出に代えて、大当り演出を実行させるようにするとよい。
【0155】
・上記実施形態において、モード継続演出の実行中にも、モード移行演出の実行中と同様に、演出図柄EZ2及び第2保留画像HG2が視認できなくなる又はモード継続演出が開始される前に比して視認性が低下するようにしてもよい。
【0156】
・上記実施形態において、演出図柄EZ1~EZ3は、アラビア数字を模した画像で構成された意匠に代えて、キャラクタを模した画像で構成された意匠であってもよい。また、演出図柄EZ1~EZ3は、アラビア数字を模した画像に加えて、キャラクタを模した画像を含む意匠であってもよい。
【0157】
・上記実施形態において、制御される演出モードに関係なく、演出図柄EZ1,EZ3と演出図柄EZ2とでは、意匠が異なっていてもよい。つまり、大当りの演出図柄組合せが表示される場合であっても、演出図柄EZ1,EZ3が同じ意匠であって、演出図柄EZ2は、演出図柄EZ1,EZ3とは異なる意匠となる組合せが表示されてもよい。この場合、例えば、演出図柄EZ2は、キャラクタを模した画像を含む意匠である一方で、演出図柄EZ1,EZ3は、キャラクタを模した画像を含まない意匠であってもよい。演出図柄EZ2の意匠は、演出図柄EZ1,EZ3とは異なる専用の意匠であるとよい。
【0158】
・上記実施形態において、演出図柄EZ1~EZ3が表示されるとき、演出図柄EZ1~EZ3に付随する演出が行われるようにしてもよい。例えば、演出図柄EZ1~EZ3に付随する演出としては、演出図柄EZ1~EZ3のそれぞれに付随してエフェクト画像を表示するエフェクト演出が行われるようにしてもよい。この場合、演出図柄EZ1,EZ3と演出図柄EZ2とでは、付随するエフェクト演出の演出態様が異なるようにしてもよい。また、演出図柄EZ2に付随してエフェクト演出が実行される一方で、演出図柄EZ1,EZ3に付随してエフェクト演出が実行されないようにしてもよい。また、演出図柄EZ1,EZ3に付随してエフェクト演出が実行される一方で、演出図柄EZ2に付随してエフェクト演出が実行されないようにしてもよい。
【0159】
・上記実施形態において、変動パターンHP07は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了した後、予め定めた回数の特別ゲームが実行されるときに決定されないようにしてもよい。この場合、例えば、変動パターンHP07は、第1大当り図柄に基づく大当り遊技が終了した後の高ベース状態において、変動パターンHP02~HP06と同様に抽選により決定されるようにしてもよい。
【0160】
・上記実施形態において、低ベース状態において制御可能な複数の演出モードがあり、低ベース状態において抽選により変動パターンHP07が決定されるようにしてもよい。この場合、変動パターンHP07に基づく特別ゲームの実行中に、上記実施形態と同様のモード移行演出を実行させることにより、低ベース状態において制御される演出モードが変化するようにしてもよい。
【0161】
・上記実施形態において、パチンコ遊技機10は、複数の演出表示装置を備えていなくてもよく、1の演出表示装置により各種の演出が実行されてもよい。
・上記実施形態において、変動パターンHP07に基づく特別ゲームにおいて、リーチ演出が実行されるようにしてもよい。そして、モード移行演出又はモード継続演出が実行される場合には、リーチ演出が終了した後にモード移行演出又はモード継続演出が実行されるようにしてもよい。
【0162】
・上記実施形態において、モード移行演出の演出内容には、演出図柄EZ2の表示態様が変化することを示唆する演出内容が含まれていてもよい。また、モード移行演出の演出内容には、演出図柄EZ2の表示態様が変化することを報知する演出内容が含まれていてもよい。
【0163】
・上記実施形態において、モード移行演出の演出内容には、第2保留画像HG2の表示態様が変化することを示唆する演出内容が含まれていてもよい。また、モード移行演出の演出内容には、第2保留画像HG2の表示態様が変化することを報知する演出内容が含まれていてもよい。
【0164】
・上記実施形態において、演出図柄EZ1~EZ3は、列で表示されないものであってもよい。この場合、例えば、左図柄位置、中図柄位置、及び右図柄位置というように演出図柄EZ1~EZ3が表示される位置が定められており、各位置に表示される演出図柄EZ1~EZ3が、それぞれの位置で時間の経過とともに種類が切り替わるように表示されるようにしてもよい。
【0165】
・上記実施形態において、演出図柄として演出図柄EZ1~EZ3に加えて、1又は複数の付加図柄を備えていてもよい。この場合、付加図柄は、遊技盤YBにおいて例えばLEDなどによる発光手段により表示されてもよく、演出表示装置11a,11bに表示されてもよい。そして、付加図柄は、変動ゲームの実行中に常に視認性が低下しないように表示されるとよい。また、付加図柄として、第1特別ゲームの実行中に時間の経過とともに種類が切り替わる付加図柄と、第2特別ゲームの実行中に時間の経過とともに種類が切り替わる付加図柄とがあってもよい。なお、付加図柄は、第1特別ゲームに対応する演出ゲームを演出図柄EZ1~EZ3の3列で行う場合、第4図柄とも言われる。また、付加図柄は、第2特別ゲームに対応する演出ゲームを演出図柄EZ1~EZ3の3列で行う場合、第5図柄とも言われる。
【0166】
・上記実施形態において、演出図柄は、3列ではなく、2列であってもよい。また、4列以上であってもよい。複数列の演出図柄があり、モード移行演出が実行される前と、モード移行演出が実行された後とで、複数列の演出図柄のうち一部の列の演出図柄の表示態様が変化するように構成されていればよい。
【0167】
・上記実施形態において、高ベース状態から低ベース状態に移行する際にチャンスモードMC,MDから通常モードMAに変化するが、このときモード移行演出が実行されるようにしてもよい。この場合、例えば、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、100回目に実行される特別ゲームがはずれとなる場合において、変動パターンHP07が決定されるとよい。そして、変動パターンHP07に基づく特別ゲームの実行中に、上記実施形態における第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームにおいて実行される場合と同様に、モード移行演出が実行されるようにするとよい。このとき、モード移行演出が終了することを契機として、演出図柄EZ2の表示態様が、チャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様から、通常モードMAに対応した表示態様に変化するとよい。なお、この場合、演出図柄EZ1,EZ3は、通常モードMAとチャンスモードMC,MDとで同じ表示態様で表示されるように定めておくとよい。そして、モード移行演出が終了しても、演出図柄EZ1,EZ3の表示態様は変化しないようにするとよい。また、このとき、モード移行演出が終了することを契機として、演出図柄EZ2と同様に、第2保留画像HG2の表示態様が、チャンスモードMC,MDのそれぞれに対応した表示態様から、通常モードMAに対応した表示態様に変化するとよい。なお、この場合、第1保留画像HG1は、通常モードMAとチャンスモードMC,MDとで同じ表示態様で表示されるように定めておくとよく、モード移行演出が終了しても、第1保留画像HG1の表示態様は変化しないようにするとよい。
【0168】
・上記実施形態において、チャンスモードMB、チャンスモードMC、及びチャンスモードMDに制御されているときに、画像表示部GH1,GH2の何れかに右打ちを指示する右打ち指示画像が表示されていてもよい。この場合、モード移行演出の実行中において、演出図柄EZ1,EZ3、及び第1保留画像HG1と同様に右打ち指示画像の視認性が低下しないようにしてもよい。また、モード移行演出の実行中において、演出図柄EZ2及び第2保留画像HG2と同様に、右打ち指示画像が視認できなくなる又はモード移行演出が開始される前に比して視認性が低下するようにしてもよい。また、モード継続演出の実行中において、右打ち指示画像の視認性が低下しないようにしてもよい。更に、モード継続演出の実行中において、右打ち指示画像が視認できなくなる又はモード継続演出が開始される前に比して視認性が低下するようにしてもよい。
【0169】
・上記実施形態において、モード移行演出の実行中に、演出図柄EZ1~EZ3の種類が時間の経過とともに変化せずに、一時的に表示されるようにしたが、これに限らない。例えば、演出図柄EZ1,EZ3は、モード移行演出の実行中に表示態様が変化しないことから、モード移行演出の実行中に時間の経過とともに種類が変化してもよい。このとき、演出図柄EZ2は、ホワイトアウト演出により、徐々に白色に塗り潰されるように視認性が低下し、最終的に完全に白色に塗り潰されることで視認できなくなるようにしてもよい。
【0170】
・上記実施形態において、モード移行演出の実行中にホワイトアウト演出が実行されないようにしてもよい。この場合、モード移行示唆演出の実行中に演出図柄EZ2及び第2保留画像HG2の視認性が徐々に低下し、最終的に視認できなくなるようにするとよい。
【0171】
・上記実施形態において、モード移行演出の実行中には、ホワイトアウト演出が実行された後にモード移行示唆演出が実行されたが、ホワイトアウト演出が開始されたタイミングでモード移行示唆演出が同時に開始されてもよい。
【0172】
・上記実施形態において、モード移行演出の実行中に、ホワイトアウト演出として、演出図柄EZ2及び第2保留画像HG2が白色に塗り潰されるようにすることでそれぞれの画像の視認性を低下させたが、これに限らない。例えば、演出図柄EZ2及び第2保留画像HG2の視認性が低下するのであれば、それぞれの画像を黒色に塗り潰されるようにするブラックアウト演出が実行されるようにしてもよい。また、モード移行演出の実行中に、予め定めた画像を演出図柄EZ2及び第2保留画像HG2の手前のレイヤに表示させることにより、それぞれの画像の視認性が低下した状態にしてもよく、それぞれの画像が視認できないようにしてもよい。
【0173】
・上記実施形態において、モード移行示唆演出の実行中に第1画像表示部GH1にも変化後の各演出モードに対応した背景画像が表示されるようにしてもよい。
・上記実施形態において、モード移行演出の実行中には、画像表示部GH1,GH2に、モード移行演出の実行中に表示される専用の背景画像が表示されるようにしてもよい。この場合、モード移行演出が開始されたときにホワイトアウト演出に代えて、画像表示部GH1,GH2に専用の背景画像が表示されるようにするとよい。この場合、例えば専用の背景画像には、変化後の演出モードを示唆する所定の画像が含まれるようにしてもよい。これによれば、専用の背景画像から変化後の演出モードの種類を推測する楽しみを提供することができる。また、専用の背景画像には、高ベース状態中に獲得した遊技球数や高ベース状態中に大当りとなった回数を示す情報を報知する画像が含まれていてもよい。これによれば、演出モードが変化するタイミングで、高ベース状態中に獲得した遊技球数や高ベース状態中に大当りとなった回数を一旦把握させた上で、新たに制御される演出モードを楽しませることができる。
【0174】
・上記実施形態において、モード移行演出の実行中に、モード移行示唆演出が実行されず、ホワイトアウト演出のみが実行されるようにしてもよい。この場合、ホワイトアウト演出により、演出図柄EZ2及び第2保留画像HG2が視認できなくなった後、変化後の各演出モードに対応した表示態様で、演出図柄EZ2及び第2保留画像HG2が表示されるようにするとよい。
【0175】
・上記実施形態において、モード移行示唆演出に代えて、モード移行報知演出が実行されてもよい。この場合、画像表示部GH2に「モード移行」の文字列を模した移行画像IGに代えて、例えば「演出モードが変化します」の文字列を模した移行報知画像を表示させるとよい。
【0176】
・上記実施形態において、モード継続演出で、演出モードが継続することが報知されてもよい。この場合、画像表示部GH2に「モード継続」の文字列を模した継続画像KGに代えて、例えば「チャンスモードMBが継続します」の文字列を模した継続報知画像を表示させるとよい。
【0177】
・上記実施形態において、モード移行演出に、演出モードが変化することを示唆する内容が含まれないようにしてもよい。具体的には、画像表示部GH2に「モード移行」の文字列を模した移行画像IGが表示されないようにしてもよい。なお、この場合、モード継続演出は実行されないようにしてもよく、モード継続演出としてモード移行演出と同じ演出内容の演出が実行されるようにしてもよい。これによれば、モード移行演出の実行中に、演出モードが変化するのか否かを遊技者に予測させる楽しみを提供することができる。
【0178】
・上記実施形態において、低ベース状態において制御可能な演出モードは、複数種類あってもよい。また、高ベース状態において制御可能な演出モードは、4種類以上あってもよい。高ベース状態において制御可能な演出モードは、2種類であってもよく、この場合、チャンスモードMBとチャンスモードMCとがあるようにするとよい。
【0179】
・上記実施形態において、複数種類の演出モードのうち、何れの演出モードに制御されている場合においても、演出図柄EZ1~EZ3は、第1画像表示部GH1に表示され、第1保留画像HG1及び第2保留画像HG2は、第2画像表示部GH2に表示されるようにしてもよい。また、複数種類の演出モードのうち、何れの演出モードに制御されている場合においても、演出図柄EZ1~EZ3及び保留画像HG1,HG2が第1画像表示部GH1に表示されるようにしてもよく、演出図柄EZ1~EZ3及び保留画像HG1,HG2が第2画像表示部GH2に表示されるようにしてもよい。
【0180】
・上記実施形態において、チャンスモードMBと、チャンスモードMC,MDとでは、第1保留画像HG1の表示態様は同じであったが、第2保留画像HG2と同様に、チャンスモードMBと、チャンスモードMC,MDとでは、第1保留画像HG1の表示態様が異なっていてもよい。この場合、モード移行演出においてホワイトアウト演出が実行されることにより、第1保留画像HG1も第2保留画像HG2と同様に徐々に視認性が低下し、最終的に視認できなくなるようにするとよい。また、モード移行示唆演出の実行中においても、第1保留画像HG1が第1画像表示部GH1に表示されないようにするとよい。
【0181】
・上記実施形態において、モード移行演出に代えてモード継続演出が実行されることは、モード移行演出が実行されずにモード継続演出を実行することであったが、これに限らず、モード移行演出が開始された後、途中でモード移行演出がモード継続演出に置き換わるような構成であってもよい。
【0182】
・上記実施形態において、モード移行示唆演出と同様に、モード継続演出にも複数種類の演出内容があってもよい。この場合、例えば、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後に制御可能な演出モードが複数種類あり、モード継続演出が実行される前に制御されている演出モードの種類により、モード継続演出の演出内容が異なるようにしてもよい。また、チャンスモードMBが継続する場合において、表示される画像がそれぞれ異なる複数種類の演出内容のモード継続演出があってもよい。この場合、モード継続演出の演出内容は、抽選により決定されるとよい。
【0183】
・上記実施形態において、保留先読み演出は、入力した先読みコマンドから特定可能な変動パターンがSR演出を実行する変動パターン(変動パターンHP05,HP06)であるときに実行可能な演出としていたが、入力した先読みコマンドから特定可能な変動パターンの種類によらず、保留先読み演出を実行可能としてもよい。例えば、入力した先読みコマンドから大当りであることを特定した場合、及び入力した先読みコマンドからはずれであることを特定した場合のそれぞれにおいて、抽選によって保留先読み演出を実行させるか否かが決定されるようにしてもよい。この場合、保留先読み演出が実行される場合のほうが、保留先読み演出が実行されない場合よりも、先読みの対象となる変動ゲームにおいて大当りの演出図柄組合せが確定的に表示される期待度が高くなるように抽選が実行されるとよい。
【0184】
・上記実施形態において、保留先読み演出は、第2特別ゲームに加えて、第1特別ゲームを対象として実行されるようにしてもよい。
・上記実施形態において、特別図柄には、大当り図柄及びはずれ図柄に加えて、小当り図柄があってもよい。そして、小当り抽選で小当りに当選すると、特別ゲームで小当り図柄が導出され、小当りの特別ゲームの終了後、小当り遊技が生起(付与)されるようにしてもよい。また、この場合、保留先読み演出は、対象となる第2特別ゲームにおいて大当りとなる抽選結果が導出されることに加えて又は代えて、対象となる第2特別ゲームにおいて小当りとなる抽選結果が導出されることを示唆する演出であってもよい。
【0185】
・上記実施形態において、保留されている第1特別ゲームに対応する第1保留画像HG1に加えて、実行中の第1特別ゲームに対応する第1実行画像が表示されるようにしてもよい。同様に、保留されている第2特別ゲームに対応する第2保留画像HG2に加えて、実行中の第2特別ゲームに対応する第2実行画像が表示されるようにしてもよい。この場合、それぞれの実行画像の表示態様を複数種類設け、その表示態様の種類により、実行中の特別ゲームにおいて大当りの演出図柄組合せが確定的に表示される期待度が示唆又は報知されるようにするとよい。また、この場合、モード移行演出の実行中には、第2実行画像も、第2保留画像HG2と同様に、徐々に視認性が低下し、最終的に視認できなくなるようにするとよい。また、実行中の第1特別ゲーム及び実行中の第2特別ゲームに対応する共通の実行画像が表示されるようにしてもよい。この場合、共通の実行画像は、モード移行演出の実行中に徐々に視認性が低下し、最終的に視認できなくなるようにしてもよく、モード移行演出の実行中に視認性が低下しないようにしてもよい。
【0186】
・上記実施形態において、保留先読み演出の実行が規制される期間として、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、46回目に実行される特別ゲームが開始されるときから、50回目に実行される特別ゲームが終了するときまでの期間を定めていたが、これに限らない。第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームが開始される前後の期間であれば、任意の期間が定められていてもよい。例えば、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームに対し、第1特別ゲームを保留可能な上限数と第2特別ゲームを保留可能な上限数の合計数である8回前の特別ゲームが開始されるときから保留先読み演出の実行が規制されるようにしてもよい。即ち、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、42回目に実行される特別ゲームが開始されるときから保留先読み演出の実行が規制されるようにしてもよい。また、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、50回目に実行される特別ゲームに対し、第2特別ゲームを保留可能な上限数である4回後の特別ゲームが終了するときまで保留先読み演出の実行が規制されるようにしてもよい。即ち、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、54回目に実行される特別ゲームが終了するときまで保留先読み演出の実行が規制されるようにしてもよい。また、上記の期間に加えて、保留先読み演出の実行が規制される期間が定められていてもよい。例えば、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、高ベース状態に制御される最後の特別ゲーム(つまり、第1大当り図柄に基づく大当りの終了後、100回目に実行される特別ゲーム)が実行される前後の予め定めた期間においても、保留先読み演出の実行が規制されるようにしてもよい。
【0187】
・上記実施形態において、チャンスモードMBと、チャンスモードMC,MDとでは、第2保留画像HG2の表示態様が同じ表示態様であってもよい。つまり、モード移行演出が終了したとき、演出図柄EZ2の表示態様が変化する一方で、第2保留画像HG2の表示態様は変化しないようにしてもよい。この場合、ホワイトアウト演出が実行されたときに、第2保留画像HG2は、徐々に視認性が低下し、最終的に視認できなくなるようにしてもよいし、視認性が低下しないようにしてもよい。
【0188】
・上記実施形態において、副基板41をサブ統括制御基板とし、副基板41とは別に、演出表示装置11a,11bを専門に制御する表示制御基板と、スピーカSPを専門に制御する音声制御基板と、装飾ランプLAを専門に制御するランプ制御基板と、を個別に設けてもよい。また、表示制御基板と、音声制御基板と、ランプ制御基板と、のうち一部又は全部の基板を同一の基板としてもよい。また、副CPU41aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0189】
・上記実施形態において、パチンコ遊技機10は、主基板40の機能と副基板41の機能とを統合した単一の制御基板を備えてもよい。また、主基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主CPU40aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0190】
・上記実施形態において、大当りの種類は、適宜変更してもよい。例えば、大当り遊技におけるラウンド遊技の上限回数、大入賞口23が開放される上限時間、及び大入賞口23の開放態様(開放パターン)のうち一部又は全部を異ならせてもよい。
【0191】
・上記実施形態において、第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、各始動口16,18への遊技球の入球順序に従って実行してもよく、同時に並行して実行してもよい。
・上記実施形態において、第1特別保留数及び第2特別保留数の最大値は、適宜変更してもよい。また、第1特別保留数の最大値と、第2特別保留数の最大値とは、異なる値であってもよい。また、主CPU40aは、第1特別ゲームと、第2特別ゲームと、のうち何れか一方について、実行を保留しないように制御してもよい。
【0192】
・上記実施形態において、遊技球を付与するにあたって、電子データから構成される仮想媒体が付与されるパチンコ遊技機に具体化してもよい。即ち、上記実施形態は、物理的な遊技媒体が払い出されないパチンコ遊技機(所謂、管理遊技機)に具体化してもよい。このようなパチンコ遊技機は、仮想媒体を使用することで発射可能な遊技球に変換し、当該遊技球を発射可能に構成される。
【0193】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)当り抽選の抽選結果を導出する図柄変動ゲームを実行可能であって、該図柄変動ゲームの実行を保留可能とした遊技機において、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、図柄変動ゲームの変動時間を特定可能な変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、を備え、前記演出実行手段では、図柄変動ゲームの実行中に演出図柄が表示され、前記演出図柄には、特定の演出図柄と、非特定の演出図柄と、があり、前記特定の演出図柄の表示態様には、第1図柄表示態様と第2図柄表示態様と、があり、前記特定の演出図柄の表示態様は、所定条件が成立した場合に前記第1図柄表示態様から前記第2図柄表示態様に変化する一方で、前記非特定の演出図柄の表示態様は、前記所定条件が成立した場合であっても変化せず、前記演出実行手段が実行可能な演出には、特殊演出が含まれ、前記変動パターンには、特定の変動パターンが含まれ、前記特殊演出は、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始されるときに前記特定の演出図柄が前記第1図柄表示態様で表示されている場合において、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始された後であって、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの次に実行される図柄変動ゲームが開始される前の所定期間に実行可能であり、前記所定条件は、前記特殊演出が終了することを契機として成立し、前記特定の演出図柄は、前記特殊演出の実行中の特定期間において視認できなくなる又は前記特殊演出が開始される前に比して視認性が低下し、前記非特定の演出図柄は、前記特殊演出の実行中において該特殊演出が開始される前に比して視認性が低下しない遊技機。
【0194】
(ロ)当り抽選の抽選結果を導出する図柄変動ゲームを実行可能であって、前記当り抽選で当りに当選した場合には当り遊技が付与され、図柄変動ゲームの実行を保留可能とした遊技機において、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、図柄変動ゲームの変動時間を特定可能な変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、を備え、前記演出実行手段では、図柄変動ゲームの実行中に演出図柄が表示され、前記演出図柄には、特定の演出図柄と、非特定の演出図柄と、があり、前記特定の演出図柄の表示態様には、第1図柄表示態様と第2図柄表示態様と、があり、前記特定の演出図柄の表示態様は、所定条件が成立した場合に前記第1図柄表示態様から前記第2図柄表示態様に変化する一方で、前記非特定の演出図柄の表示態様は、前記所定条件が成立した場合であっても変化せず、前記演出実行手段が実行可能な演出には、特殊演出が含まれ、前記変動パターンには、特定の変動パターンが含まれ、前記特殊演出は、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始されるときに前記特定の演出図柄が前記第1図柄表示態様で表示されている場合において、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの実行中における所定期間に実行可能であり、前記所定条件は、前記特殊演出が終了することを契機として成立し、前記特定の演出図柄は、前記特殊演出の実行中の特定期間において視認できなくなる又は前記特殊演出が開始される前に比して視認性が低下し、前記非特定の演出図柄は、前記特殊演出の実行中において該特殊演出が開始される前に比して視認性が低下せず、前記特定の演出図柄の表示態様は、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの次に実行される図柄変動ゲームが保留されていない状況であっても前記所定条件が成立した場合に前記第2図柄表示態様となり、該第2図柄表示態様となった後には、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの次に実行される図柄変動ゲームが開始されるときまで前記第2図柄表示態様が継続する遊技機。
【符号の説明】
【0195】
10…パチンコ遊技機 11a…第1演出表示装置 11b…第2演出表示装置 13…情報表示装置 16…第1始動口 18…第2始動口 23…大入賞口 40…主基板 40a…主CPU 40b…主ROM 40c…主RAM 41…副基板 41a…副CPU 41b…副ROM 41c…副RAM BG1~BG4…背景画像 EZ1~EZ3…演出図柄 GH1…第1画像表示部 GH2…第2画像表示部 HG1…第1保留画像 HG2…第2保留画像 HP01~HP07…変動パターン IG…移行画像 KG…継続画像 LA…装飾ランプ MA…通常モード MB~MD…チャンスモード SP…スピーカ YA…枠体 YB…遊技盤
図1
図2
図3
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図5
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図9
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図11