IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 愛三工業株式会社の特許一覧

特開2023-180518電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法
<>
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図1
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図2
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図3
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図4
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図5
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図6
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図7
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図8
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図9
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図10
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図11
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図12
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図13
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図14
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図15
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図16
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図17
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図18
  • 特開-電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法 図19
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180518
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】電子スロットル装置及び陽極酸化処理方法
(51)【国際特許分類】
   F16K 1/22 20060101AFI20231214BHJP
   H02K 7/116 20060101ALI20231214BHJP
   F16K 27/02 20060101ALI20231214BHJP
   F01L 33/02 20060101ALI20231214BHJP
   F01L 7/06 20060101ALI20231214BHJP
   F02D 9/10 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
F16K1/22 B
H02K7/116
F16K27/02
F01L33/02
F01L7/06 Z
F02D9/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093890
(22)【出願日】2022-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】000116574
【氏名又は名称】愛三工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 衛
(72)【発明者】
【氏名】河井 伸二
(72)【発明者】
【氏名】山内 啓介
【テーマコード(参考)】
3G065
3H051
3H052
5H607
【Fターム(参考)】
3G065CA01
3G065CA24
3G065HA11
3H051AA02
3H051BB06
3H051BB09
3H051CC02
3H051CC04
3H051CC11
3H051DD03
3H052AA02
3H052BA23
3H052BA24
3H052CC09
3H052CC11
5H607BB01
5H607CC05
5H607EE31
5H607FF01
(57)【要約】
【課題】電子スロットル装置につき、そのハウジングのボア内壁の腐食抑制とモータの発熱の十分な放熱性を両立させ、信頼性を確保すること。
【解決手段】電子スロットル装置1は、ボア11aを含むスロットルボディ11と、スロットルボディ11にて回転自在に支持されると共に一部がボア11aの中に配置された弁軸3と、ボア11aの中に配置されると共に弁軸3に固定された絞弁4と、スロットルボディ11に設けられ、弁軸3を回転駆動するDCモータ5と、DCモータ5を収容するためにスロットルボディ11に一体に設けられたモータ収容部11cとを備える。スロットルボディ11は、ボア11aの内壁の少なくとも一部のみが陽極酸化皮膜20により覆われ、その他の部位は素材が露出している。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体が流れるボアを含むハウジングと、
前記ハウジングにて回転自在に支持されると共に一部が前記ボアの中に配置された弁軸と、
前記ボアの中に配置されると共に前記弁軸に固定された絞弁と、
前記ハウジングに設けられ、前記弁軸を回転駆動するためのモータと、
前記モータを収容するために前記ハウジングに一体に設けられたモータ収容部と
を備えた電子スロットル装置において、
前記ハウジングは、前記ボアの内壁の少なくとも一部のみが陽極酸化皮膜により覆われ、その他の部位は素材が露出している
ことを特徴とする電子スロットル装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電子スロットル装置において、
前記ボアの内壁は、前記絞弁により全閉となるときに前記絞弁の外周端面と対向して前記気体の流量を調整する流量調整部を含み、前記陽極酸化皮膜は、少なくとも前記流量調整部にて均一な膜厚を有する
ことを特徴とする電子スロットル装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電子スロットル装置における前記陽極酸化皮膜を形成する陽極酸化処理方法であって、
前記ハウジングは、前記ボアの両端に開口する二つの開口部と、前記弁軸を挿通させる軸孔とを含み、
少なくとも一つの前記開口部と前記軸孔を栓により封止する工程と、
前記封止後に前記ボアの略中心の軸方向に陰極を配置すると共に前記ハウジングを陽極として配線する工程と、
前記ボアの中に陽極酸化処理液を投入する工程と、
前記投入後に前記陽極と前記陰極との間に通電することにより前記ボアの内壁に前記陽極酸化皮膜を形成する工程と
を備えたことを特徴とする陽極酸化処理方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の電子スロットル装置における前記陽極酸化皮膜を形成する陽極酸化処理方法であって、
前記ハウジングは、前記ボアの両端に開口する二つの開口部と、前記弁軸を挿通させる軸孔とを含み、
前記軸孔を栓により封止する工程と、
前記封止後に前記ボアの略中心の軸方向に陰極を配置すると共に前記ハウジングを陽極として配線する工程と、
前記配線後に前記ハウジングを陽極酸化処理液の中に浸漬する工程と、
前記浸漬後に前記陽極と前記陰極との間に通電することにより前記ボアの内壁に前記陽極酸化皮膜を形成する工程と
を備えたことを特徴とする陽極酸化処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この明細書に開示される技術は、エンジンの吸気量を調節するために使用される電子スロットル装置及びそれに関連した陽極酸化処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載される「空気制御弁装置」が知られている。この装置は、吸気通路(ボア)を形成した吸気筒と、ボアを貫通して両端が吸気筒の壁に回転自在に軸支された弁軸と、この弁軸に固定されてボア内に設けられた絞弁とを備える。ここで、絞弁の端部及びボアの内壁に錆が生じると、最悪の場合には、絞弁がボアの内壁に固着するおそれがある。そこで、この技術では、ボアの内壁及び絞弁の少なくとも一方に防錆皮膜を形成している。防錆皮膜として、陽極酸化処理(アルマイト処理)で形成された陽極酸化皮膜が開示されている。
【0003】
一方、上記装置を、モータを含む駆動装置により電気的に駆動するように構成した電子スロットル装置が周知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11-51201号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1に記載の装置では、吸気筒のボアの内壁に陽極酸化処理(アルマイト処理)を施す場合、吸気筒を含むハウジングの表面全体を処理するのが一般的であった。ここで、電子スロットル装置を構成するハウジングの表面全体に陽極酸化処理を施した場合、その表面全体に陽極酸化皮膜が形成されるので、陽極酸化皮膜による遮熱性により、モータを含む駆動装置の発熱がハウジングに伝わり難くなり、駆動装置からの放熱が不十分となり、電子スロットル装置の動作性に不具合が生じるおそれがあった。また、ハウジングの表面全体に陽極酸化処理を施した場合、ボアの内壁に陽極酸化皮膜を均一な厚みで形成することが難しかった。
【0006】
この開示技術は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、電子スロットル装置につき、そのハウジングのボア内壁の腐食抑制とモータの発熱の十分な放熱性を両立させ、信頼性を確保することにある。また、この開示技術の別の目的は、ボア内壁に腐食抑制に寄与する陽極酸化皮膜を均一な厚さで形成可能とする陽極酸化処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の技術は、気体が流れるボアを含むハウジングと、ハウジングにて回転自在に支持されると共に一部がボアの中に配置された弁軸と、ボアの中に配置されると共に弁軸に固定された絞弁と、ハウジングに設けられ、弁軸を回転駆動するためのモータと、モータを収容するためにハウジングに一体に設けられたモータ収容部とを備えた電子スロットル装置において、ハウジングは、ボアの内壁の少なくとも一部のみが陽極酸化皮膜により覆われ、その他の部位は素材が露出していることを趣旨とする。
【0008】
上記技術の構成によれば、ハウジングのボアの内壁の少なくとも一部が陽極酸化皮膜により覆われるので、ボアの内壁と絞弁との間の腐食が陽極酸化皮膜により抑えられる。また、ハウジングでは、ボアの内壁の少なくとも一部のみが陽極酸化皮膜により覆われ、モータ収容部の内部及び外部を含むその他の部位は素材が露出しているので、その他の部位でのモータの発熱の伝達及び放出が許容される。
【0009】
上記目的を達成するために、請求項2に記載の技術は、請求項1に記載の電子スロットル装置において、ボアの内壁は、絞弁により全閉となるときに絞弁の外周端面と対向して気体の流量を調整する流量調整部を含み、陽極酸化皮膜は、少なくとも流量調整部にて均一な膜厚を有することを趣旨とする。
【0010】
上記技術の構成によれば、請求項1に記載の技術の作用に加え、陽極酸化皮膜は、ボアの内壁の少なくとも流量調整部を覆うので、少なくとも流量調整部での腐食が陽極酸化皮膜により抑えられる。また、流量調整部を覆う陽極酸化皮膜が均一な膜厚を有するので、全閉時に流量調整部と絞弁との間で精密で均一な隙間が得られる。
【0011】
上記目的を達成するために、請求項3に記載の技術は、請求項1又は2に記載の電子スロットル装置における陽極酸化皮膜を形成する陽極酸化処理方法であって、ハウジングは、ボアの両端に開口する二つの開口部と、弁軸を挿通させる軸孔とを含み、少なくとも一つの開口部と軸孔を栓により封止する工程と、封止後にボアの略中心の軸方向に陰極を配置すると共にハウジングを陽極として配線する工程と、ボアの中に陽極酸化処理液を投入する工程と、投入後に陽極と陰極との間に通電することによりボアの内壁に陽極酸化皮膜を形成する工程とを備えたことを趣旨とする。
【0012】
上記技術の構成によれば、請求項1又は2に記載の技術の作用に加え、ボアの略中心の軸方向に陰極を配置すると共にハウジングを陽極として配線するので、陽極となるボアの内壁と陰極との間の距離が均一かつ最短となる。また、ボアの内壁に陽極酸化皮膜を形成するために、陽極酸化処理液をボアの中に限定的に投入する工程の採用が可能となる。
【0013】
上記目的を達成するために、請求項4に記載の技術は、請求項1又は2に記載の電子スロットル装置における陽極酸化皮膜を形成する陽極酸化処理方法であって、ハウジングは、ボアの両端に開口する二つの開口部と、弁軸を挿通させる軸孔とを含み、軸孔を栓により封止する工程と、封止後にボアの略中心の軸方向に陰極を配置すると共にハウジングを陽極として配線する工程と、ハウジングを陽極酸化処理液の中に浸漬する工程と、浸漬後に陽極と陰極との間に通電することによりボアの内壁に陽極酸化皮膜を形成する工程とを備えたことを趣旨とする。
【0014】
上記技術の構成によれば、請求項1又は2に記載の技術の作用に加え、配線後にハウジングは陽極酸化処理液の中に浸漬されるが、陽極酸化皮膜は、通電時に陽極となるボアの内壁と陰極との間だけで形成される。従って、ハウジングに必要な封止を最小限にすることが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の技術によれば、電子スロットル装置につき、そのハウジングのボア内壁の腐食抑制とモータの発熱の十分な放熱性を両立させることができ、電子スロットル装置としての信頼性を確保することができる。
【0016】
請求項2に記載の技術によれば、請求項1に記載の技術の効果に加え、電子スロットル装置につき、その全閉時に流量調整部と絞弁との間の気体の全閉漏れ量を低減することができる。
【0017】
請求項3に記載の技術によれば、請求項1又は2に記載の技術の効果に加え、ボア内壁に腐食抑制に寄与する陽極酸化皮膜を比較的厚く均一な厚さで形成することができる。また、コンパクトな設備又は装置でボアの内壁に陽極酸化皮膜を形成することができる。
【0018】
請求項4に記載の技術によれば、請求項1又は2に記載の技術の効果に加え、ハウジングに必要な封止の工程を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1実施形態に係り、電子スロットル装置を示す斜視図。
図2】第1実施形態に係り、電子スロットル装置を示す正面図。
図3】第1実施形態に係り、電子スロットル装置を示す図2のA-A線断面図。
図4】第1実施形態に係り、電子スロットル装置を示す図3のB-B線断面図。
図5】第1実施形態に係り、弁軸、絞弁及び軸受を含む弁アッシィをスロットルボディから分解した断面を示す斜視図。
図6】第1実施形態に係り、スロットルボディのボアとモータ収容部を簡略化して示す断面図。
図7】第1実施形態に係り、陽極酸化処理の手順を示すフローチャート。
図8】第1実施形態に係り、陽極酸化処理を構成する第1の工程におけるスロットルボディを断面で示す概略図。
図9】第1実施形態に係り、陽極酸化処理を構成する第3の工程におけるスロットルボディ等を断面で示す概略図。
図10】第1実施形態に係り、陽極酸化処理を構成する第4の工程におけるスロットルボディ等及び配線の状態を示す概略図。
図11】第1実施形態に係り、陽極酸化処理を構成する第5の工程におけるスロットルボディ等、配線及び陽極酸化処理液の状態を示す概略図。
図12】第1実施形態に係り、陽極酸化処理を構成する第6の工程におけるスロットルボディ等、配線及び陽極酸化処理液の状態を示す概略図。
図13】第1実施形態に係り、陽極酸化処理を構成する第10の工程におけるスロットルボディ等を断面で示す概略図。
図14】第1実施形態に係り、陽極酸化処理を構成する第11の工程におけるスロットルボディを断面で示す概略図。
図15】第2実施形態に係り、陽極酸化処理の手順を示すフローチャート。
図16】第2実施形態に係り、陽極酸化処理を構成する第3の工程におけるスロットルボディ等を断面で示す概略図。
図17】第2実施形態に係り、陽極酸化処理を構成する第4の工程におけるスロットルボディ等及び配線の状態を示す概略図。
図18】第2実施形態に係り、陽極酸化処理を構成する第5の工程におけるスロットルボディ等、配線及び陽極酸化処理液の状態を示す概略図。
図19】第2実施形態に係り、陽極酸化処理を構成する第6の工程におけるスロットルボディ等、配線及び陽極酸化処理液の状態を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、電子スロットル装置及びそれに関連した陽極酸化処理方法を具体化した実施形態について説明する。
【0021】
<第1実施形態>
先ず、第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。以下に説明する各実施形態の電子スロットル装置は、自動車用エンジンの吸気通路に設けられ、エンジンの吸気量を調節するために使用される。
【0022】
[電子スロットル装置の構成]
図1に、この実施形態の電子スロットル装置1を斜視図により示す。図2に、同じく電子スロットル装置1を正面図により示す。図3に、同じく電子スロットル装置1を図2のA-A線断面図により示す。図4に、同じく電子スロットル装置1を図3のB-B線断面図(DCモータ5等は非断面)により示す。図1図4に示すように、電子スロットル装置1は、主要構成要素として、ハウジング2、弁軸3、絞弁4、DCモータ5及び減速機構6を備える。
【0023】
図1図4に示すように、この実施形態で、ハウジング2は、金属製(アルミニウム製)のスロットルボディ11と、樹脂製のギアカバー12を含む。スロットルボディ11は、エンジンの吸気通路に連通し、吸気が流れるボア11aと、減速機構6を収容するギア収容部11bと、DCモータを収容するモータ収容部11cとを含む。ギアカバー12は、ギア収容部11bの開口を覆う。弁軸3は、スロットルボディ11にて、軸受13,14を介して回転自在に支持されると共に、一部がボア11aの中に配置される。この実施形態では、スロットルボディ11にて、弁軸3がボア11aを貫通し、その両端部が軸受13,14を介して回転自在に両持ち支持される。ボア11aは、断面円形状をなす。絞弁4は、円板状をなし、ボア11aの中に配置されると共に弁軸3に固定される。弁軸3に固定された絞弁4は、弁軸3を中心に回動し、いわゆるバタフライ弁を構成する。この絞弁4の回動により、ボア11aを開閉し、ボア11aを流れる吸気量を調整するようになっている。DCモータ5は、弁軸3を回転駆動するためにモータ収容部11cに設けられる。
【0024】
ギアカバー12は、スロットルボディ11に対し複数のリベット15により固定される。ギアカバー12の内側には、弁軸3の一端部に対応して、絞弁4の開度(スロットル開度)を検出するためのスロットルセンサ16が設けられる。ギアカバー12には、配線用のコネクタ17が設けられる。
【0025】
図3図4に示すように、弁軸3の一端部には、スロットルギア21が固定される。スロットルギア21とスロットルボディ11との間には、絞弁4を閉方向へ付勢するためのリターンスプリング18が設けられる。
【0026】
図4に示すように、DCモータ5のモータ軸5aには、モータギア22が固定される。DCモータ5は、絞弁4を開方向へ駆動するために減速機構6を介して弁軸3に駆動連結される。この実施形態で、減速機構6は、スロットルギア21と、モータギア22と、DCモータ5と弁軸3との間に配置される中間軸19と、中間軸19に回転可能に設けられ、モータギア22の回転力をスロットルギア21へ伝達する中間ギア23とを含む。モータギア22は、中間ギア23を介してスロットルギア21に連結される。中間ギア23は、大径ギア23aと小径ギア23bを含む二段ギアであり、中間軸19を介してスロットルボディ11に回転自在に支持される。大径ギア23aには、モータギア22が連結され、小径ギア23bには、スロットルギア21が連結される。
【0027】
この実施形態の電子スロットル装置1では、絞弁4の全閉状態(図1図4に示す状態)から、DCモータ5の駆動力により弁軸3を正方向へ回転するために、モータギア22が回転し、その回転力が中間ギア23により減速されてスロットルギア21へ伝達される。そして、弁軸3及び絞弁4が、リターンスプリング18の付勢力に抗して回動し、ボア11aが開いて絞弁4が開弁する。また、絞弁4をある開度に保持するために、DCモータ5により回転力を発生させることにより、その回転力がモータギア22、中間ギア23及びスロットルギア21を介して弁軸3及び絞弁4に保持力が伝達される。この保持力がリターンスプリング18の付勢力に均衡すると、絞弁4がある開度に保持される。一方、この保持状態から、DCモータ5を駆動停止することにより、リターンスプリング18の付勢力によりスロットルギア21が逆方向へ回転し、その回転力により弁軸3及び絞弁4が逆方向へ回動して絞弁4がデフォルト位置まで閉弁する。そして、DCモータ5の駆動力により弁軸3を更に逆方向に回動することにより、絞弁4が全閉まで閉弁する。
【0028】
[スロットルボディの陽極酸化皮膜(酸化アルミニウム皮膜)]
ここで、絞弁4の端部及びボア11aの内壁に錆が生じると、絞弁4がボア11aの内壁に固着するおそれがある。そこで、この実施形態では、錆による絞弁4の固着を防止するために、アルミニウム製のスロットルボディ11のボア11aの内壁に、防錆皮膜として陽極酸化皮膜(酸化アルミニウム皮膜)20が設けられる。
【0029】
図5に、弁軸3、絞弁4及び軸受13,14を含む弁アッシィをスロットルボディ11から分解した断面を斜視図により示す。図6には、スロットルボディ11のボア11aとモータ収容部11cを簡略化した断面図により示す。図1図3図5及び図6に示すように、スロットルボディ11は、そのボア11aの内壁の一部のみが陽極酸化皮膜20により覆われ、その他の部位は素材が露出している。すなわち、ボア11aの内壁は、絞弁4により全閉となるときに絞弁4の外周端面と対向して吸気量(気体の流量)を調整する流量調整部8を含む。図1図5に示すように、流量調整部8は、ボア11aの内壁において他の部分よりわずかに内径が小さく、円環状に微小に盛り上がった状態となっている。この実施形態では、陽極酸化皮膜20は、この流量調整部8の表面にて均一な膜厚(例えば、4~5μm)で形成される。この実施形態で、スロットルボディ11は、ボア11aの両端に開口する二つの開口部11aa,11abと、弁軸3を挿通させる二つの軸孔11d,11eとを含む。流量調整部8は、ボア11aの中にて、二つの軸孔11d,11eを内包するように、ボア11aの軸方向に所定の幅を有する。陽極酸化皮膜20は、この流量調整部8を覆うように設けられる。
【0030】
[陽極酸化処理方法]
次に、スロットルボディ11のボア11aの内壁に陽極酸化皮膜20を形成する陽極酸化処理方法(アルマイト処理方法)について説明する。図7に、陽極酸化処理の手順をフローチャートにより示す。図8図14に、陽極酸化処理を構成する一部の工程を概略図により示す。
【0031】
この実施形態の陽極酸化処理方法では、先ず、図7に第1の工程S1で示すように、アルミニウム製のスロットルボディ11を周知の方法で脱脂処理する。このとき、図8に示すように、スロットルボディ11の開口部11aa,11ab及び軸孔11d,11eは開いた状態のままである。
【0032】
次に、図7に第2の工程S2で示すように、脱脂処理したスロットルボディ11を水洗いする。
【0033】
次に、図7に第3の工程S3で示すように、水洗いしたスロットルボディ11の開口部11abと軸孔11d,11eをそれぞれ栓31,32により封止する。すなわち、図9に示すように、スロットルボディ11の下側の開口部11abをゴム製の栓31により封止すると共に、両方の軸孔11d,11eをゴム製の栓32により封止する。ここで、栓31の中心には、軸方向に貫通した孔31aが形成されている。
【0034】
次に、図7に第4の工程S4で示すように、封止したスロットルボディ11につき、ボア11aに陰極を配置すると共に、スロットルボディ11に陽極を配線する。すなわち、図10に示すように、下側の栓31の孔31aに棒状の陰極41を貫通させて配置する。ここで、陰極41の上部は、図10において、ボア11aの軸方向の略半分の位置まで挿入させ、陰極41の下部は、栓31の下方へ突出させる。そして、陰極41の下端につながるマイナス配線42を電源43のマイナス端子に接続し、電源43のプラス端子に接続されたプラス配線44をスロットルボディ11に接続する。これにより、ボア11aの中心に配置される陰極41に対し、ボア11aの内壁を陽極45とする。このプラス配線44には、電源スイッチ46が設けられる。この実施形態では、棒状の陰極41が断面円形のボア11aの中心に配置され、そのボア11aの内壁が陽極45となるので、陰極41と陽極45との間の電極間距離が均一かつ最も短くなる。この実施形態では、後述する陽極酸化処理液34を撹拌するために、陰極41を中心に回転可能な撹拌器33をボア11aの中に設置する。撹拌器33は、陰極41を中心に回転する複数の翼33aを含む。
【0035】
次に、図7に第5の工程S5で示すように、ボア11aの中に陽極酸化処理液(電解液)を投入する。すなわち、図11に示すように、ボア11aの上側の開口部11aaからボア11aの中に陽極酸化処理液34を投入し、その液面34aを陰極41の上端に整合させる。
【0036】
次に、図7に第6の工程S6で示すように、ボア11aに陽極酸化処理液34が投入された状態で、陽極45と陰極41との間に通電することにより、ボア11aの内壁に陽極酸化皮膜20を形成(アルマイト処理)する。すなわち、図12に示すように、電源スイッチ46をオンし、アルミニウム製のボア11aの内壁を陽極酸化処理液34の中で通電する。これにより、ボア11aの内壁を強制的に酸化させ、自然の状態よりも厚く丈夫な陽極酸化皮膜20をボア11aの内壁にコーティングする。このとき、撹拌器33によりボア11aの中の陽極酸化処理液34を撹拌することにより、ボア11aの中で陽極酸化処理液34の温度を均一化させることができる。
【0037】
次に、図7に第7の工程S7で示すように、アルマイト処理したスロットルボディ11を含むワークを水洗いする。
【0038】
次に、図7に第8の工程S8で示すように、水洗いしたスロットルボディ11の封孔処理をする。すなわち、スロットルボディ11の素材表面にできた微細孔を封じ、その表面を滑らかにする。
【0039】
次に、図7に第9の工程S9で示すように、封孔処理したスロットルボディ11を水洗いする。
【0040】
次に、図7に第10の工程S10で示すように、水洗いしたスロットルボディ11から、陰極41と各配線42,44及び電源スイッチ46を外す。図13に、その外した状態のスロットルボディ11及び栓31,32の断面を概略図により示す。図13において、ボア11aの内壁には、下側の開口部11abの栓31から陽極酸化処理液34の液面34aがあった位置まで陽極酸化皮膜20が形成される。
【0041】
次に、図7に第11の工程S11で示すように、陰極41等を外したスロットルボディ11から、各栓31,32を外す。図14に、その外した状態のスロットルボディ11の断面を概略図により示す。図14において、ボア11aには、軸孔11d,11eを中心に、流量調整部8に対応して陽極酸化皮膜20が形成される。
【0042】
次に、図7に第12の工程S12で示すように、栓31,32を外したスロットルボディ11を乾燥させる。
【0043】
最後に、図7に第13の工程S13で示すように、乾燥後のスロットルボディ11を検査をして陽極酸化処理を終了する。
【0044】
上記した陽極酸化処理方法は、スロットルボディ11(ハウジング)につき、一つの開口部11abと二つの軸孔11d,11eを栓31,32により封止する工程と、その封止後にボア11aの軸方向の略中心に陰極41を配置すると共にスロットルボディ11(ハウジング)を陽極45として配線する工程と、配線後にボア11aの中に陽極酸化処理液34を投入する工程と、投入後に陽極45と陰極41との間に通電することによりボア11aの内壁に陽極酸化皮膜20を形成する工程とを備える。
【0045】
[電子スロットル装置の作用及び効果]
上記に説明したこの実施形態の電子スロットル装置1の構成によれば、ハウジング2を構成するスロットルボディ11のボア11aの内壁の一部が陽極酸化皮膜20により覆われるので、ボア11aの内壁と絞弁4との間の腐食が陽極酸化皮膜20により抑えられる。また、スロットルボディ11では、ボア11aの内壁の一部のみが陽極酸化皮膜20により覆われ、モータ収容部11cの内部及び外部を含むその他の部位は素材が露出しているので、その他の部位でのDCモータ5の発熱の伝達及び放出が許容される。このため、電子スロットル装置1につき、そのスロットルボディ11(ハウジング)のボア11aの内壁の腐食を抑制することができ、その腐食抑制とDCモータ5の発熱の十分な放熱性を両立させることができ、電子スロットル装置1としての信頼性を確保することができる。
【0046】
この実施形態の構成によれば、陽極酸化皮膜20は、ボア11aの内壁の流量調整部8を覆うので、流量調整部8での腐食が陽極酸化皮膜20により抑えられる。また、流量調整部8を覆う陽極酸化皮膜20が均一な膜厚を有するので、全閉時に流量調整部8と絞弁4との間で精密で均一な隙間が得られる。このため、電子スロットル装置1につき、全閉時に流量調整部8と絞弁4との間の吸気(気体)の全閉漏れ量を低減することができる。
【0047】
[陽極酸化処理方法の作用及び効果]
上記に説明したこの実施形態の陽極酸化処理方法によれば、ボア11aの軸方向の略中心に陰極41を配置すると共にスロットルボディ11(ハウジング)を陽極45として配線するので、陽極45となるボア11aの内壁と陰極41との間の距離が均一かつ最短となる。このため、ボア11aの内壁に腐食抑制に寄与する陽極酸化皮膜20を均一な厚さで形成することができる。また、ボア11aの内壁に陽極酸化皮膜20を形成するために、陽極酸化処理液34をボア11aの中に限定的に投入する工程の採用が可能となる。このため、コンパクトな設備又は装置でボア11aの内壁に陽極酸化皮膜20を形成することができる。この点、後述する第2実施形態の陽極酸化処理方法と比較すると、陽極酸化処理液34を溜める液槽37(図18,19参照)が不要となることから明かである。
【0048】
この実施形態の構成によれば、アルマイト処理の際に、撹拌器33で陽極酸化処理液34を撹拌することにより、ボア11aの中の陽極酸化処理液34の温度を均一化させることができる。このため、陽極酸化処理液34に接するボア11aの内壁の温度を均一に高めることができ、これにより陽極酸化皮膜20の厚みを更に均一に増大させることができる。
【0049】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同等の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に説明する。
【0050】
この実施形態では、陽極酸化処理方法(アルマイト処理方法)の内容の点で第1実施形態と異なる。図15に、陽極酸化処理の手順をフローチャートにより示す。図16図19には、陽極酸化処理を構成する一部の工程を概略図により示す。
【0051】
[陽極酸化処理方法]
この実施形態の陽極酸化処理方法(アルマイト処理方法)について説明する。図15のフローチャートに示す手順は、図7のフローチャートに示す第1実施形態の処理方法と同様、第1の工程S1~第13の工程S13から構成されるが、第1実施形態の方法と同様の内容の工程S1,S2,S6,S11~S13と、内容の異なる工程S3~S5,S7~S10を含む。
【0052】
すなわち、図15に示すように、第1実施形態と同様の第1の工程S1と第2の工程S2を行った後、この実施形態では、第3の工程S3で示すように、水洗いしたスロットルボディ11の軸孔11d,11eをそれぞれ栓により封止する。すなわち、図16に示すように、スロットルボディ11の両方の軸孔11d,11eをゴム製の栓32により封止する。この実施形態では、開口部11abを栓31により封止しない。
【0053】
次に、図15に第4の工程S4で示すように、封止したスロットルボディ11につき、ボア11aに陰極を配置すると共に、スロットルボディ11に陽極を配線する。この実施形態では、図17に示すように、二つのスロットルボディ11を一組とし、各スロットルボディ11のボア11aに上側の開口部11aaから棒状の陰極41を挿入して垂直に配置する。ここで、陰極41の外周は、大部分が絶縁材よりなるチューブ36で覆われ、下部はチューブ36で覆われていない。図17において、各陰極41の上部を、ボア11aから上方へ突出させ、その上端につながるマイナス配線42を電源43のマイナス端子に並列に接続する。また、電源43のプラス端子に並列に接続されたプラス配線44を各スロットルボディ11に接続する。プラス配線44には、電源スイッチ46が設けられる。これにより、ボア11aの中心に配置される陰極41に対し、ボア11aの内壁を陽極45とする。ボア11aの中では、陰極41がボア11aに露出する部分と、それに対向するボア11aの内壁との間で通電が可能となる。この実施形態では、陰極41の露出部分が、ボア11aの内壁の流量調整部8に対応するように配置される。この実施形態でも、棒状の陰極41が断面円形のボア11aの中心に配置され、そのボア11aの内壁が陽極45となるので、陰極41と陽極45との間の電極間距離が均一かつ最も短くなる。
【0054】
次に、図15に第5の工程S5で示すように、配線した二つのスロットルボディ11等を含むワークを、陽極酸化処理液34(電解液)の中に浸漬する。すなわち、図18に示すように、配線した二つのスロットルボディ11を、液槽37に溜められた陽極酸化処理液34の中に浸漬する。
【0055】
次に、図15に第6の工程S6で示すように、ワークを陽極酸化処理液34に浸漬した状態で、陽極45と陰極41との間に通電することにより、ボア11aの内壁に陽極酸化皮膜を形成(アルマイト処理)する。すなわち、図19に示すように、電源スイッチ46をオンし、陽極酸化処理液34に露出した陰極41の下部と対向するアルミニウム製のボア11aの内壁を陽極酸化処理液34の中で通電する。これにより、ボア11aの内壁を強制的に酸化させ、自然の状態よりも厚く丈夫な陽極酸化皮膜20をボア11aの内壁にコーティングする。
【0056】
次に、図15に第7の工程S7で示すように、ワークを陽極酸化処理液34(電解液)から取り出し、アルマイト処理した各スロットルボディ11から、陰極41と各配線42,44及び電源スイッチ46を外す。
【0057】
次に、図15に第8の工程S8で示すように、陰極41等を外した各スロットルボディ11を水洗いする。
【0058】
次に、図15に第9の工程S9で示すように、水洗いした各スロットルボディ11の封孔処理をする。
【0059】
次に、図15に第10の工程S10で示すように、封孔処理した各スロットルボディ11を水洗いする。
【0060】
次に、図15に第11の工程S11で示すように、水洗いした各スロットルボディ11から、各栓31,32を外す(図14参照)。
【0061】
次に、図15に第12の工程S12で示すように、栓32を外した各スロットルボディ11を乾燥させる。
【0062】
最後に、図15に第13の工程S13で示すように、乾燥後の各スロットルボディ11を検査をして陽極酸化処理を終了する。
【0063】
上記した陽極酸化処理方法は、スロットルボディ11(ハウジング)につき、軸孔11d,11eを栓32により封止する工程と、封止後にボア11aの軸方向の略中心に陰極41を配置すると共にスロットルボディ11を陽極45として配線する工程と、配線後にスロットルボディ11を陽極酸化処理液34の中に浸漬する工程と、浸漬後に陽極45と陰極41との間に通電することによりボア11aの内壁に陽極酸化皮膜20を形成する工程とを備える。
【0064】
[陽極酸化処理方法の作用及び効果]
以上説明したこの実施形態の陽極酸化処理方法によれば、配線後にスロットルボディ11(ハウジング)は陽極酸化処理液34の中に浸漬されるが、陽極酸化皮膜20は、通電時に陽極45となるボア11aの内壁と陰極41との間だけで形成される。従って、スロットルボディ11に必要な封止を最小限にすることが可能となる。具体的には、この実施形態の第3の工程S3では、二つの軸孔11d,11eを栓32で封止するが、第1実施形態の陽極酸化処理方法とは異なり、ボア11aの下側の開口部11abの栓31による封止を省略することができる。このため、スロットルボディ11(ハウジング)に必要な封止の工程を簡略化することができる。
【0065】
<別の実施形態>
なお、この開示技術は前記各実施形態に限定されるものではなく、開示技術の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
【0066】
(1)前記第1実施形態では、一つのスロットルボディ11につき、陰極41と陽極45を電源43に対し電気的に接続したが、複数のスロットルボディにつき、陰極と陽極を電源に対し並列に接続してもよい。この場合、複数のスロットルボディを同時にアルマイト処理できるように構成することができる。
【0067】
(2)前記第1実施形態では、ボア11aの一方の開口部11abに栓31をしたが、
ボアの他方の開口部に栓をしてもよい。
【0068】
(3)前記第1実施形態では、ボア11の一方の開口部11abの栓31にその開口部11abの側から陰極41を設けたが、この栓には陰極を設けず、ボアの他方の開口部の側から陰極をボアに挿入して配置することもできる。
【0069】
(4)前記第2実施形態では、二つのスロットルボディ11のそれぞれにつき、陰極41と陽極45を電源43に対し並列に接続したが、3つ以上のスロットルボディにつき、陰極と陽極を電源に対し並列に接続したり、一つのスロットルボディにつき、陰極と陽極を電源に対し電気的に接続したりしてもよい。
【0070】
(5)前記各実施形態では、スロットルボディ11のボア11aの内壁の一部に陽極酸化皮膜20を設けたが、ボアの内壁のほぼ全部に陽極酸化皮膜を設けることもできる。
【0071】
(6)前記各実施形態では、スロットルボディ11にて、弁軸3がボア11aを貫通し、その両端部が軸受13,14を介して回転自在に両持ち支持される。これに対し、スロットルボディにて、弁軸の一端部がボアの中に配置され、その片端部が軸受を介して回転自在に片持ち支持されるように構成することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
この開示技術は、ガソリンエンジンに使用される電子スロットル装置及びそのスロットルボディ(ハウジング)の製造に利用することができる。
【符号の説明】
【0073】
1 電子スロットル装置
2 ハウジング
3 弁軸
4 絞弁
5 DCモータ
8 流量調整部
11 スロットルボディ(ハウジング)
11a ボア
11aa 開口部
11ab 開口部
11b ギア収容部
11c モータ収容部
11d 軸孔
11e 軸孔
20 陽極酸化皮膜
31 栓(大)
32 栓(小)
34 陽極酸化処理液
41 陰極
42 マイナス配線
44 プラス配線
45 陽極
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19