(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180520
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】異常監視方法、異常監視システムおよび異常監視プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20120101AFI20231214BHJP
G08B 29/02 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
G06Q50/02
G08B29/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093892
(22)【出願日】2022-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205350
【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 芳正
(74)【代理人】
【識別番号】100117617
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭策
(72)【発明者】
【氏名】小島 右資
【テーマコード(参考)】
5C087
5L049
【Fターム(参考)】
5C087AA02
5C087AA09
5C087AA10
5C087AA19
5C087AA37
5C087AA44
5C087DD08
5C087DD13
5C087DD40
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG08
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG83
5L049CC01
(57)【要約】
【課題】作業装置で発生する異常を報知する情報を、遠隔の異常監視サーバ(異常監視部)へ効率よく送信する。
【解決手段】異常監視方法は、作業装置(2)の作動部(24)において検出した異常の種類に基づく所定の即時発報条件が満たされているとき、エラー情報を、作業装置を表す識別情報に対応付けて、異常監視サーバ(異常監視部)(5)へ送信すること(S08)と、即時発報条件が満たされていないとき、エラー情報の少なくとも一部をエラー関連情報として記憶装置(33)へ蓄積すること(S12)と、作業装置をキーオフ状態にしたとき、エラー関連情報を、識別情報に対応付けて、異常監視サーバへ送信すること(S14)とを含む。
【選択図】
図3B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業装置の作動部において検出した異常の種類に基づく所定の即時発報条件が満たされているとき、前記異常の内容を表すエラー情報を、前記作業装置を表す識別情報に対応付けて、異常監視部へ送信することと、
前記即時発報条件が満たされていないとき、前記エラー情報の少なくとも一部をエラー関連情報として記憶装置に蓄積することと、
前記作業装置をキーオフ状態にしたとき、前記エラー関連情報を、前記識別情報に対応付けて、前記異常監視部へ送信することと
を含む
異常監視方法。
【請求項2】
請求項1に記載の異常監視方法において、
前記即時発報条件は、
前記異常の前記種類に設定されている優先度が所定の基準より高いこと
を含む
異常監視方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の異常監視方法において、
前記異常が発生したとき、前記異常の前記種類に対応する発報禁止期間にわたって、前記異常の前記種類を発報禁止状態に設定することと、
前記異常の前記種類の前記発報禁止期間が終了したとき、前記異常の前記種類の前記発報禁止状態を解除することと
をさらに含み、
前記即時発報条件は、
前記異常の前記種類が前記発報禁止状態に設定されていないこと
を含む
異常監視方法。
【請求項4】
請求項3に記載の異常監視方法において、
前記異常の前記種類に設定されている優先度が低ければ低いほど、前記異常の前記種類に対応する前記発報禁止期間は長い
異常監視方法。
【請求項5】
請求項1に記載の異常監視方法において、
前記エラー関連情報を前記記憶装置に蓄積する前に、前記記憶装置の空き容量が所定の閾値より少ないとき、前記記憶装置に蓄積されている過去のエラー関連情報のうち、解消されている前記異常に対応する第1のエラー関連情報を、前記異常監視部へ送信することと、
送信した前記第1のエラー関連情報を前記記憶装置から削除することと
をさらに含む
異常監視方法。
【請求項6】
請求項1に記載の異常監視方法において、
前記エラー関連情報は、
前記異常が発生した時刻を表す異常発生時刻情報と、
前記異常が解消した時刻を表す異常解消時刻情報と
を含む
異常監視方法。
【請求項7】
請求項1に記載の異常監視方法において、
前記エラー関連情報は、
前記異常が発生した回数を表す異常発生累計回数情報
を含む
異常監視方法。
【請求項8】
作業装置の作動部において検出した異常の種類に基づく所定の即時発報条件が満たされているとき、前記異常の内容を表すエラー情報を、前記作業装置を表す識別情報に対応付けて、異常監視部へ送信する即時発報部と、
前記即時発報条件が満たされていないとき、前記エラー情報の少なくとも一部をエラー関連情報として蓄積する蓄積部と
前記作業装置をキーオフ状態にしたとき、前記エラー関連情報を、前記識別情報に対応付けて、前記異常監視部へ送信する一括発報部と
を備える
異常監視システム。
【請求項9】
演算装置に実行させることによって所定の処理を実現するための異常監視プログラムであって、
前記処理は、
作業装置の作動部において検出した異常の種類に基づく所定の即時発報条件が満たされているとき、前記異常の内容を表すエラー情報を、前記作業装置を表す識別情報に対応付けて、異常監視部へ送信することと、
前記即時発報条件が満たされていないとき、前記エラー情報の少なくとも一部をエラー関連情報として記憶装置へ蓄積することと、
前記作業装置をキーオフ状態にしたとき、前記エラー関連情報を、前記識別情報に対応付けて、前記異常監視部へ送信することと
を含む
異常監視プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は異常監視方法、異常監視システムおよび異常監視プログラムに関し、例えば、農作業を行う作業装置に含まれる各作動部における異常の監視に好適に利用できるものである。
【背景技術】
【0002】
農作業を行う作業車両などの作業装置に含まれる複数の作動部に異常が発生したとき、サービスマンが適宜にメンテナンスを行うために、それぞれの作動部の異常を検出すると自動的に報知する技術がある。
【0003】
上記に関連して、特許文献1(特開2016-76121号公報)には、遠隔サーバの発明が開示されている。この遠隔サーバは、作業機から、この作業機の不都合の内容を特定する特定情報を、この作業機を識別する識別情報と共に受信し、特定情報および識別情報に基づいて、この作業機のオペレータ、所有者またはメンテナンス担当者に、この不都合に関連する各種情報を送信してメンテナンスを促す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的な作業装置において発生し得る異常には、緊急対応が必要となる比較的重大な事象や、経過観察で済む比較的軽微な事象など、緊急度が異なる複数の種類が存在する。その一方で、特許文献1の発明では、不都合が発生するたびに、その緊急度に関係無くメンテナンス担当者などへの通知が送信されるので、不都合への効率的な対応が困難となる場合がある。また、比較的軽微な事象が頻繁に発生して作業装置と遠隔サーバとの間の通信負荷が過大になることもあり得る。
【0006】
上記状況に鑑み、本開示は、作業装置で発生する異常を報知する情報を、遠隔の異常監視サーバへ効率よく送信するための異常監視方法、異常監視システムおよび異常監視プログラムを提供することを目的の1つとする。その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0008】
一実施の形態によれば、異常監視方法は、作業装置(2)の作動部(24)において検出した異常の種類に基づく所定の即時発報条件が満たされているとき、異常の内容を表すエラー情報を、作業装置(2)を表す識別情報に対応付けて、異常監視サーバ(異常監視部)(5)へ送信すること(S08)を含む。異常監視方法は、さらに、即時発報条件が満たされていないとき、エラー情報の少なくとも一部をエラー関連情報として記憶装置(33)へ蓄積すること(S12)と、作業装置(2)をキーオフ状態にしたとき、エラー関連情報を、識別情報に対応付けて、異常監視サーバ(異常監視部)(5)へ送信すること(S14)とを含む。
【0009】
一実施の形態によれば、異常監視システム(1)は、即時発報部(321)と、蓄積部(322)と、一括発報部(323)とを備える。即時発報部(321)は、作業装置の作動部において検出した異常の種類に基づく所定の即時発報条件が満たされているとき、異常の内容を表すエラー情報を、作業装置(2)を表す識別情報に対応付けて、異常監視サーバ(異常監視部)(5)へ送信する。蓄積部(322)は、即時発報条件が満たされていないとき、エラー情報の少なくとも一部をエラー関連情報として蓄積する。一括発報部(323)は、作業装置(2)をキーオフ状態にしたとき、エラー関連情報を、識別情報に対応付けて、異常監視サーバ(異常監視部)(5)へ送信する。
【0010】
一実施の形態によれば、異常監視プログラムは、実行することによって所定の処理を実現するための異常監視プログラムであって、この処理は、作業装置の作動部において検出した異常の種類に基づく所定の即時発報条件が満たされているとき、異常の内容を表すエラー情報を、作業装置(2)を表す識別情報に対応付けて、異常監視サーバ(異常監視部)(5)へ送信すること(S08)を含む。この処理は、さらに、即時発報条件が満たされていないとき、エラー情報の少なくとも一部をエラー関連情報として記憶装置(33)へ蓄積すること(S12)と、作業装置(2)をキーオフ状態にしたとき、エラー関連情報を、識別情報に対応付けて、異常監視サーバ(異常監視部)(5)へ送信すること(S14)とを含む。
【発明の効果】
【0011】
一実施の形態によれば、作業装置で発生する異常を報知する情報を、遠隔の異常監視サーバに効率よく送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、一実施の形態による異常監視システムの一構成例を示す図である。
【
図2A】
図2Aは、一実施の形態による搭載端末の一構成例を示すブロック回路図である。
【
図2B】
図2Bは、一実施の形態による作業装置の一構成例を示すブロック回路図である。
【
図3A】
図3Aは、一実施の形態による異常監視方法の処理の一例を示すフローチャートの一部である。
【
図3B】
図3Bは、一実施の形態による異常監視方法の処理の一例を示すフローチャートの一部である。
【
図4】
図4は、一実施の形態による作業装置の状態の時間変化の一例を示すグラフである。
【
図5】
図5は、一実施の形態によるエラーリストの一構成例を示す表である。
【
図6】
図6は、一実施の形態によるエラーバッファの一構成例を示す表である。
【
図7】
図7は、一実施の形態による作業装置の状態の時間変化の一例を示すグラフである。
【
図8】
図8は、一実施の形態によるエラーバッファの一構成例を示す表である。
【
図9】
図9は、一実施の形態によるエラーバッファの一構成例を示す表である。
【
図10】
図10は、一実施の形態によるコントローラの一構成例を示すブロック回路図である。
【
図11】
図11は、一実施の形態による作業装置の状態の時間変化の一例を示すグラフである。
【
図12】
図12は、一実施の形態によるエラーバッファの一構成例を示す表である。
【
図13】
図13は、一実施の形態によるエラーバッファの一構成例を示す表である。
【
図14A】
図14Aは、一実施の形態による異常監視方法の処理の一例を示すフローチャートの一部である。
【
図14B】
図14Bは、一実施の形態による異常監視方法の処理の一例を示すフローチャートの一部である。
【
図14C】
図14Cは、一実施の形態による異常監視方法の処理の一例を示すフローチャートの一部である。
【
図15】
図15は、一実施の形態によるエラーバッファの一構成例を示す表である。
【
図16】
図16は、一実施の形態によるエラーリストの一構成例を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付図面を参照して、本開示による異常監視方法、異常監視システムおよび異常監視プログラムを実施するための形態を以下に説明する。
【0014】
(第1の実施の形態)
一実施の形態では、即時発報条件を満たす異常の発生を検出した場合にはこの異常を表すエラー情報を即時に発報し、それ以外の異常の発生または解消を検出した場合にはこのことを表すエラー関連情報を蓄積し、後からまとめて発報する。ここで、即時発報条件は、異常の種類に予め設定された優先度が基準より高いときに満たされる。このようにすることで、一部の異常については緊急対応を可能としながら、その他の異常については発報の頻度を低減させることができる。
【0015】
図1に示すように、一実施の形態による異常監視システム1は、作業装置2と、作業装置2に搭載される搭載端末3を備える。異常監視システム1は、さらに、異常監視サーバ5と、外部端末6とを含んでもよい。異常監視サーバ5は、任意のコンピュータシステムに含まれる機能部としての異常監視部であってもよい。
【0016】
作業装置2は、圃場9で地上を移動しながら農作業を行うトラクターやコンバインなどの作業車両を含む。作業装置2は、さらに、圃場9の上方を飛行しながら農作業を行うドローンなどを含んでもよい。
【0017】
搭載端末3と、異常監視サーバ5と、外部端末6とは、ネットワーク4を介した無線通信および/または有線通信によって各種情報の送受信を行う。一例として、搭載端末3は、作業装置2で発生した異常の内容を表すエラー情報を、ネットワーク4を介して、異常監視サーバ5へ送信する。
【0018】
図2Aに示すように、一実施の形態による搭載端末3は、いわゆるコンピュータとして構成されてもよい。
図2Aの例において、搭載端末3は、バス31と、演算装置32と、記憶装置33と、インタフェース装置34と、通信装置35と、入出力装置36とを備える。バス31は、演算装置32、記憶装置33、インタフェース装置34、通信装置35および入出力装置36を、互いに通信可能に接続するように構成されている。
【0019】
演算装置32は、即時発報部321と、蓄積部322と、一括発報部323とを備える。記憶装置33は、異常監視プログラム記憶部331と、エラーリスト記憶部332と、エラーバッファ333とを備える。異常監視プログラム記憶部331は、異常監視プログラムを記憶する。エラーリスト記憶部332は、エラーリストを記憶する。
【0020】
演算装置32は、異常監視プログラムを読み出して実行することによって、即時発報部321、蓄積部322および一括発報部323のそれぞれの機能を実現する。即時発報部321、蓄積部322および一括発報部323のそれぞれは、演算装置32および記憶装置33が協働して実現する処理を実行する仮想的な機能ブロックである。即時発報部321は、検出した異常の種類に基づく所定の即時発報条件が満たされているとき、異常の内容を表すエラー情報を、異常監視サーバ5へ即時に送信する。蓄積部322は、検出した異常の種類に基づく即時発報条件が満たされていないとき、異常の内容の少なくとも一部を表すエラー関連情報をエラーバッファ333に蓄積する。一括発報部323は、作業装置2をキーオフ状態にしたとき、エラーバッファ333に蓄積されているエラー関連情報を、異常監視サーバ5へまとめて送信する。これらの機能ブロックの具体的な処理については、後述する。
【0021】
異常監視プログラムは、外部の記録媒体330から読み出されて異常監視プログラム記憶部331に格納されてもよい。記録媒体330は、非一時的で有形の媒体(non-transitory and tangible media)であってもよい。
【0022】
インタフェース装置34は、後述する作業装置2のバス21と接続するように構成される。
【0023】
通信装置35は、ネットワーク4を介する無線通信および/または有線通信により、異常監視サーバ5および/または外部端末6を含む外部の装置との通信を行う。
【0024】
入出力装置36は、使用者に情報を出力し、使用者が入力する操作を受け付ける。一例として、入出力装置36は、画像を出力する表示装置、音声を出力するスピーカー、押下操作を受け付けるボタン、音声入力を受け付けるマイクロフォン、タッチ操作を受け付けるとともに画像の出力を行うタッチパネルなどを含む。
【0025】
図2Bに示すように、一実施の形態による作業装置2は、バス21と、コントローラ22A、22B、22Cと、センサ23A、23B、23C、23Dと、作動部24A、24B、24C、24Dとを含んでもよい。以降、コントローラ22A、22B、22Cを区別しないとき、これらをコントローラ22と総称する。同様に、センサ23A、23B、23C、23Dを区別しないとき、これらをセンサ23と総称する。また、作動部24A、24B、24C、24Dを区別しないとき、これらを作動部24と総称する。
図2Bに示したコントローラ22、センサ23および作動部24のそれぞれの総数は、あくまでも一例にすぎず、一実施の形態を限定しない。
【0026】
作業装置2は、
図2Bに示した構成要素の他に、圃場9で移動するための移動手段や、圃場9で農作業を行うための作業手段などを備える。
【0027】
それぞれの作動部24は、作業装置2が備える移動手段や作業手段などに含まれる各種の装置である。一例として、作動部24は、トラクターなどの作業車両が備えるエンジンや、トラクターに着脱自在に接続された作業機が備える昇降装置などを含んでもよい。
【0028】
それぞれのセンサ23は、対応する作動部24の稼働状態を監視し、この稼働状態を表す稼働情報を生成する。センサ23は、稼働情報を所定の電気信号として出力する。一例として、センサ23は、エンジンの回転数を検出し、この回転数を表す情報を出力してもよい。別の一例として、センサ23は、昇降装置の位置を検出し、作業車両に対する作業機の位置を数値で表す情報を出力してもよい。
【0029】
それぞれのコントローラ22は、センサ23が出力する電気信号を受信して、対応する作動部24の稼働状態を表す稼働情報を取得する。コントローラ22は、CAN(Controller Area Network:コントローラエリアネットワーク)の通信プロトコルに準拠するECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)として構成されてもよい。
【0030】
コントローラ22は、センサ23から取得した稼働情報に基づいて、対応する作動部24に異常が発生しているか否かを判定してもよい。より詳細には、コントローラ22は、稼働情報が表すパラメータの値が所定の範囲に含まれるか否かに応じて、異常が発生しているか否かを判定してもよい。コントローラ22は、作動部24における異常の発生または解消を検出すると、検出した異常の発生または解消を表す異常検出情報を生成する。コントローラ22は、生成した異常検出情報を、バス21を介して搭載端末3へ送信する。
【0031】
バス21は、それぞれのコントローラ22を、搭載端末3のインタフェース装置34に接続するように構成されている。バス21は、CANの通信プロトコルに準拠するように構成されてもよい。
【0032】
図3Aおよび
図3Bは、それぞれ、一実施の形態による異常監視方法の処理の一例を示すフローチャートの一部である。異常監視方法の処理は、作業装置2および搭載端末3が起動するときに開始してもよい。このとき、搭載端末3の演算装置32が異常監視プログラムを実行することによって、異常監視方法の処理が実現される。
図4は、一実施の形態による作業装置2の状態の時間変化の一例を示すグラフである。
図4の場合は、作業開始時刻TSに作業装置2の状態がキーオフ状態からキーオン状態に切り替わるときに、異常監視方法の処理が開始してもよい。
【0033】
図3Aおよび
図3Bのフローチャートが開始すると、
図3AのステップS01が実行される。ステップS01において、センサ23が、作動部24の稼働状況を監視する。
【0034】
センサ23は、対応する作動部24の稼働状態を表す稼働情報を生成し、対応するコントローラ22へ送信する。
【0035】
図3AのステップS01の後、ステップS02が実行される。ステップS02において、搭載端末3の一括発報部323が、作業装置2から取得したキー状態情報に基づいて、作業装置2がキーオフ状態であるか否かを判定する。ここで、少なくとも1つのセンサ23は、作業装置2のキー状態を監視し、作業装置2のキーオン状態またはキーオフ状態を表すキー状態情報を生成する。より具体的には、このセンサ23は、作業装置2がキーオン状態になったことを検出すると、作業装置2がキーオン状態であることを表すキー状態情報を生成する。反対に、このセンサ23は、作業装置2がキーオフ状態になったことを検出すると、作業装置2がキーオフ状態であることを表すキー状態情報を生成する。厳密には、作業装置2が圃場9に対して行う作業は、作業装置2がキーオン状態になる作業開始時刻TSより後に始まってもよいし、作業装置2がキーオフ状態になる作業終了時刻TEより前に終わってもよい。コントローラ22は、センサ23から受信したキー状態情報を、バス21へ送信してもよい。
【0036】
作業装置2がキーオフ状態である場合(Yes)、処理は
図3BのステップS13へ進む。反対に、作業装置2がキーオフ状態ではない場合(No)、処理は
図3AのステップS05へ進む。
【0037】
図3AのステップS05において、コントローラ22が、センサ23から取得した稼働情報に基づいて、異常の発生または解消が検出されたか否かを判定する。異常の発生または解消が検出されている場合(Yes)、処理は
図3AのステップS06へ進む。反対に、異常の発生または解消が検出されていない場合(No)、処理は
図3AのステップS01へ戻る。
【0038】
図3AのステップS06において、コントローラ22が、異常検出情報を搭載端末3へ送信する。そして、搭載端末3の即時発報部321が、作業装置2のコントローラ22から受信した異常検出情報に基づいて、検出された異常の種類の優先度が所定の基準より高いか否かを判定する。より具体的には、即時発報部321は、記憶装置33のエラーリスト記憶部332に記憶されているエラーリストを参照して、注目している異常に対応する優先度を読み出し、この優先度が基準より高いか否かを判定する。
【0039】
エラーリストには、例えば、
図5に示すように、異常の種類を表すエラー種別と、この異常に対応する優先度を表すエラー重要度との対応関係が設定されている。
図5の例では、各エラー種別のエラー重要度は、「低」、「中」および「高」の3段階に分かれている。エラー種別の具体例として、重要度「低」のエラーAには、水分計センサの異常などが挙げられる。重要度「中」のエラーBには、作業コントローラとエンジンコントローラとの間の通信異常などが挙げられる。重要度「高」のエラーCには、マシンの一定以上の傾きをジャイロセンサが検知して転倒の可能性がある状態などが挙げられる。動作の一例として、優先度の基準が「中」である場合、エラー重要度が「高」であるときに判定の結果は「Yes」となり、反対にエラー重要度が「低」または「中」であるときに判定の結果は「No」となる。なお、
図5に示したエラー種別の総数と、エラー重要度の種類の総数とは、いずれも一例にすぎず、一実施の形態を限定しない。
【0040】
優先度が基準より高い場合(Yes)、処理はステップS08へ進む。反対に、優先度が基準以下である場合(No)、処理は
図3BのステップS10へ進む。
【0041】
図3AのステップS08において、搭載端末3の即時発報部321が、注目している異常の内容を表すエラー情報を発報する。より詳細には、即時発報部321は、通信装置35を制御して、エラー情報を異常監視サーバ5へ送信する。エラー情報は、例えば、注目している異常の種類を表すエラー種別情報と、この異常が発生したか、または解消したかを表すイベント種別情報と、この異常が発生または解消した時刻を表す時刻情報と、この異常が発生または解消した作業装置2を識別する識別情報とを含む。
【0042】
なお、異常監視サーバ5は、優先度が高い異常のエラー情報を受信すると、メンテナンス担当者が所有する外部端末6と通信を行い、作業装置2に対する緊急対応を行うようメンテナンス担当者を促してもよい。このとき、異常監視サーバ5は、受信したエラー情報に含まれる識別情報に基づいて、異常が発生した作業装置2を識別してもよい。また、異常監視サーバ5は、搭載端末3の即時発報部321から、エラー情報とは別に、作業装置2が現在作業中の圃場9の位置情報を取得してもよい。さらに、異常監視サーバ5は、予め用意されているデータベースを参照して、作業装置2のメンテナンス担当者の連絡先である外部端末6との通信手段を特定してもよい。
【0043】
ステップS06の後、
図3BのステップS10が実行される。
【0044】
図3BのステップS10において、搭載端末3の蓄積部322が、エラーバッファ333の空き容量が十分であるか否かを判定する。エラーバッファ333は、優先度が基準以下であり、
図3AのステップS08でエラー情報の即時発報を行う対象ではない異常の内容を表すエラー関連情報を記憶装置33に蓄積するために用意された領域である。
【0045】
エラーバッファ333には、例えば、
図6に示すように、発生した異常を個別に管理するためのエラー管理番号と、発生した異常の種類を表すエラー種別と、異常が発生したエラー発生時刻を表す異常発生時刻情報とを対応付けたエラー関連情報が蓄積されている。発生した異常が解消した場合は、さらに、異常が解消したエラー解消時刻を表す異常解消時刻情報も、エラー関連情報の一部として、エラー管理番号などに対応付けられて記憶される。ここで、
図6および
図4の例では、作業装置2がキーオン状態になった作業開始時刻TSから、作業装置2がキーオフ状態になった作業終了時刻TEまでの間に、時刻T1に「エラーA」が発生し、時刻T2に「エラーB」が発生し、時刻T3に「エラーC」が発生し、時刻T4に「エラーB」が解消したことを表すエラー関連情報が、エラーバッファ333に記憶されている。
【0046】
エラーバッファ333の空き容量が、所定の閾値より少ない場合(No)、処理は
図3BのステップS11へ進む。反対に、エラーバッファ333の空き容量が所定の閾値以上である場合(Yes)、処理は
図3BのステップS12へ進む。ここで、一例として、閾値は、次にエラーバッファ333に記憶させたいエラー関連情報のデータ量であってもよい。
【0047】
図3BのステップS11において、搭載端末3の蓄積部322が、エラーバッファ333に蓄積されているエラー関連情報を発報する。より詳細には、蓄積部322は、通信装置35を制御して、その時点でエラーバッファ333に蓄積されている全てのエラー関連情報を、異常監視サーバ5へ送信する。ステップS11において、上記の発報の後、搭載端末3の蓄積部322が、異常監視サーバ5へ送信したエラー関連情報のうち、すでに解消している異常のエラー関連情報をエラーバッファ333から削除する。こうすることによって、エラーバッファ333の空き容量を回復することができる。
【0048】
図7、
図8および
図9を参照して、作業装置2の作業中に異常の発生または解消が検出され、途中でエラーバッファ333の記憶容量が不十分になったときに、エラーバッファ333の内容がどのように変化するかについて説明する。
図7の例では、作業装置2がキーオン状態になった作業開始時刻TSから、作業装置2がキーオフ状態になった作業終了時刻TEまでの間の時刻T1、…、T3、…、T197、T198のそれぞれにおいて、作業装置2のいずれかの作動部24に異常の発生または解消が検出されている。
図8の例では、
図6の例と同様に、時刻T1に「エラーA」が発生し、時刻T2に「エラーB」が発生し、時刻T3に「エラーC」が発生し、時刻T4に「エラーB」が解消している。
図8の例では、さらに、「エラーB」が時刻T5に再度発生して時刻T6に再度解消し、「エラーD」が時刻T195に発生して時刻T196に解消し、「エラーE」が時刻197に発生している。なお、
図8の例では、図示が省略されているが、5から98までのエラー管理番号については、いずれかの種類の異常が発生し、かつ、解消している。
【0049】
図8の例では、エラーバッファ333は合計100個のエラー関連情報を蓄積することが可能であり、エラーバッファ333の空き容量はもはや残っていない。このような状態において、
図7の例に示すように、時刻T198に新たな異常が発生したとき、この異常に対応するエラー関連情報をエラーバッファ333に蓄積する前に、すでにエラーバッファ333に蓄積されているエラー関連情報のうちの少なくとも一部を削除する必要がある。そして、少なくとも、削除対象となるエラー関連情報を、削除する前に異常監視サーバ5へ送信する。上述したように、一実施の形態では、エラーバッファ333に蓄積されているエラー関連情報の全てを送信してもよい。ただし、まだ解消されていない異常のエラー関連情報は削除せずにエラーバッファ333に残す。このようにすることで、今後、解消が検出された異常についても、そのことをエラー関連情報としてエラーバッファ333に蓄積することができる。
【0050】
図9に示すエラーバッファ333の例では、
図8の状態で蓄積されていたエラー関連情報のうち、まだ解消が検出されていない、エラー管理番号が1、3および100のエラー関連情報が残されており、その他の、エラー管理番号が2および4~99のエラー関連情報は削除されている。
【0051】
図3BのステップS11の後、ステップS12が実行される。ステップS12において、搭載端末3の蓄積部322が、
図3AのステップS05で発生または解消が検出された異常の内容を表すエラー関連情報を、記憶装置33のエラーバッファ333に蓄積する。
【0052】
図9の例では、エラー管理番号が101のエラー関連情報として、時刻T198に発生した異常のエラー関連情報が新たにエラーバッファ333に蓄積されている。
【0053】
図3BのステップS12の後、処理は
図3AのステップS01へ戻り、その後、ステップS02で一括発報部323が作業装置2のキーオフ状態を検出するまで、処理はステップS01~S012を繰り返す。
【0054】
図3AのステップS02において作業装置2のキーオフ状態が検出されたとき、
図3BのステップS13において、搭載端末3の一括発報部323が、エラーバッファ333にエラー関連情報が蓄積されているか否かを判定する。エラーバッファ333が空であってエラー関連情報が1つも蓄積されていない場合(No)、処理は終了する。反対に、エラーバッファ333に1つ以上のエラー関連情報が蓄積されている場合(Yes)、処理は
図3BのステップS14へ進む。
【0055】
ステップS14において、搭載端末3の一括発報部323が、エラーバッファ333に蓄積されているエラー関連情報を発報する。より詳細には、一括発報部323は、通信装置35を制御して、エラーバッファ333に記憶されているエラー関連情報の全てを、異常監視サーバ5へ送信する。その後、ステップS14において、上記の発報の後、搭載端末3の一括発報部323が、異常監視サーバ5へ送信したエラー関連情報をエラーバッファ333から削除する。その結果、エラーバッファ333は空になってもよい。
【0056】
ステップS14が終了すると、
図3Aおよび
図3Bのフローチャートの処理も終了する。
【0057】
異常監視サーバ5は、搭載端末3の蓄積部322および/または一括発報部323から受信したエラー関連情報に基づいて、作業装置2で発生した異常について解析を行い、必要に応じてメンテナンス担当者が所有する外部端末6と通信を行い、作業装置2への対応を行うようメンテナンス担当者を促してもよい。ここで、上述したステップS08の場合と同様に、異常監視サーバ5は、作業装置2を識別し、作業装置2の位置を検出し、メンテナンス担当者の連絡先である外部端末6との通信手段を特定してもよい。
【0058】
以上に説明したように、一実施の形態による異常監視方法、異常監視システム1および異常監視プログラムによれば、優先度が比較的高く設定されている種類の異常については、エラー情報を即時発報することで、緊急対応が可能となる。反対に、優先度が比較的低く設定されている種類の異常については、エラー関連情報をエラーバッファ333に蓄積し、作業装置2が作業を終了した後にまとめて発報することによって、全ての異常についてエラー情報を即時発報する場合と比較して、作業中の発報の頻度を低減させることができる。また、エラーバッファ333の空き容量が不十分になったときは、エラーバッファ333に蓄積されているエラー関連情報のうち、すでに解消した異常のエラー関連情報を、作業装置2の作業中にまとめて発報することによって、エラーバッファ333の空き容量を確保することができる。
【0059】
(変形例)
上述した第1の実施の形態では、異常監視システム1が作業装置2と、搭載端末3とを備える場合の構成について説明した。この構成の変形例として、異常監視システム1は、作業装置2を含まなくてもよい。この場合、異常監視方法では、異常監視システム1の外部にある作業装置2から搭載端末3が稼働情報を受信してもよい。
【0060】
(第2の実施の形態)
上述した第1の実施の形態では、異常監視方法の各処理を実行する主体が、主に搭載端末3の各機能ブロックであったが、本実施の形態では、これらの処理を、主に作業装置2のコントローラ22が実行する。本実施の形態でも、第1の実施の形態の場合と同様の作用効果が得られる。
【0061】
図10に示すように、それぞれのコントローラ22は、いわゆるコンピュータとして構成されてもよい。
図10の例において、コントローラ22は、バス71と、演算装置72と、記憶装置73と、第1インタフェース装置74と、第2インタフェース装置75とを備える。バス71は、演算装置72、記憶装置73、第1インタフェース装置74および第2インタフェース装置75と、互いに通信可能に接続するように構成されている。
【0062】
演算装置72は、異常検出部721と、即時出力部722と、蓄積部723と、一括出力部724とを備える。記憶装置73は、コントローラプログラム記憶部731と、エラーリスト記憶部732と、エラーバッファ733とを備える。コントローラプログラム記憶部731は、コントローラプログラムを記憶する。エラーリスト記憶部732は、エラーリストを記憶する。コントローラ22のコントローラプログラム記憶部731に記憶されるコントローラプログラムは、搭載端末3の異常監視プログラム記憶部331に記憶される異常監視プログラムと完全に一致していなくてもよい。
【0063】
演算装置72は、異常監視プログラムを読み出して実行することによって、異常検出部721、即時出力部722、蓄積部723および一括出力部724のそれぞれの機能を実現する。異常検出部721、即時出力部722、蓄積部723および一括出力部724のそれぞれは、演算装置72および記憶装置73が協働して実現する処理を実行する仮想的な機能ブロックである。これらの機能ブロックの具体的な処理については、後述する。
【0064】
コントローラ22のコントローラプログラム記憶部731に記憶されるコントローラプログラムは、外部の記録媒体730から読み出されてコントローラプログラム記憶部731に格納されてもよい。記録媒体730は、非一時的で有形の媒体であってもよい。
【0065】
第1インタフェース装置74は、バス21と接続するように構成されている。第2インタフェース装置75は、センサ23と接続するように構成されている。
【0066】
上述した第1の実施の形態では、搭載端末3が備える記憶装置33に設けられたエラーリスト記憶部332およびエラーバッファ333に、エラーリストおよびエラー関連情報をそれぞれ記憶する場合の構成について説明した。本実施の形態では、作業装置2が備えるコントローラ22のそれぞれに設けられたエラーリスト記憶部732およびエラーバッファ733に、エラーリストおよびエラー関連情報をそれぞれ記憶する。
【0067】
一実施の形態による異常監視方法は、
図3Aおよび
図3Bに示したフローチャートの処理に、以下の変更を加えることで得られる。
【0068】
図3AのステップS02において、第1の実施の形態では、作業装置2がキーオフ状態か否かを、搭載端末3の一括発報部323が判定する場合の構成について説明したが、本実施の形態では、いずれかのコントローラ22の異常検出部721が、センサ23から受信したキー状態情報に基づいてこの判定を行ってもよい。
【0069】
図3AのステップS05において、第1の実施の形態では、異常の発生または解消が検出されたか否かを、コントローラ22が判定する場合の構成について説明したが、本実施の形態では、それぞれのコントローラ22の異常検出部721が、センサ23から受信した稼働情報に基づいてこの判定を行ってもよい。
【0070】
図3AのステップS06において、第1の実施の形態では、発生した異常の種類の優先度が基準より高いか否かを、搭載端末3の即時発報部321が判定する場合の構成について説明したが、本実施の形態では、それぞれのコントローラ22の即時出力部722がこの判定を行ってもよい。このとき、それぞれのコントローラ22の即時出力部722は、それぞれのコントローラ22が備えるエラーリスト記憶部732に記憶されたエラーリストを参照してもよい。それぞれのコントローラ22が備えるエラーリスト記憶部732に記憶されたエラーリストには、そのコントローラ22に接続されたセンサ23が監視する作動部24に発生し得る異常に関連する内容が含まれる。
【0071】
図3AのステップS08において、第1の実施の形態では、搭載端末3の即時発報部321が、注目している異常の内容を表すエラー情報を発報する場合の構成について説明したが、本実施の形態では、まず、コントローラ22の即時出力部722が、優先度が基準より高いと判定した異常の内容を表すエラー情報を生成して、搭載端末3へ送信する。その後、搭載端末3の即時発報部321が、受信したエラー情報を、第1の実施の形態の場合と同様に、異常監視サーバ5へ送信する。
【0072】
図3BのステップS10において、第1の実施の形態では、搭載端末3の蓄積部322がエラーバッファ333の空き容量が十分であるか否かを判定する場合の構成について説明した。また、
図3BのステップS11において、第1の実施の形態では、エラーバッファ333の空き容量が不十分であるときに、搭載端末3の蓄積部322が、エラーバッファ333に蓄積されているエラー関連情報のうち、すでに解消されている異常のエラー関連情報を発報する場合の構成について説明した。本実施の形態では、それぞれのコントローラ22が備えるエラーバッファ733の空き容量が、一度の作業の間に足りなくならないように、十分な記憶容量を有するエラーバッファ733を用意することが可能である。その理由は、エラーバッファ733に蓄積するエラー関連情報として、それぞれの種類の異常が発生した回数を表す異常発生累計回数情報をエラー発生累計回数として使用するからである。
【0073】
図11、
図12および
図13を参照して、本実施の形態によるエラー関連情報について説明する。
図11の例では、作業装置2がキーオン状態になった作業開始時刻TSから、作業装置2がキーオフ状態になった作業終了時刻TEまでの間の時刻T10、T22などにおいて、いずれかのコントローラ22において異常の発生または解消が検出されている。
図12は、いずれかのコントローラ22Aが備えるエラーバッファ733に、そのコントローラ22Aが受け持つ作動部24Aで発生し得る異常のそれぞれについて、エラー関連情報が蓄積されている。
図13は、別のコントローラ22Bが備えるエラーバッファ733に、そのコントローラ22Bが受け持つ作動部24Bで発生し得る異常のそれぞれについて、エラー関連情報が蓄積されている。ここで、それぞれのエラー関連情報は、発生した異常の種類を表すエラー種別と、作業装置2が作業を開始してから異常が発生した累計回数を表すエラー発生累計回数とを、対応付けられた状態で含む。
【0074】
本実施の形態では、それぞれのコントローラ22が管理する異常の種類の総数は既知であり、かつ、作業装置2が一度に行う作業の間に同じ異常が発生する最大回数、すなわちエラー発生累計回数の最大値、を適切に見積もることが可能である。それぞれのコントローラ22が備えるエラーバッファ733の空き容量が、一度の作業の間に足りなくならないように、十分な記憶容量を有するエラーバッファ733を用意した場合、本実施の形態では、
図3BのステップS10およびS11を省略してもよい。
【0075】
図3BのステップS12において、第1の実施の形態では、搭載端末3の蓄積部322がエラー関連情報をエラーバッファ333に蓄積する場合の構成について説明した。本実施の形態では、それぞれのコントローラ22の蓄積部723が、それぞれのコントローラ22が受け持つ作動部24で発生した異常のエラー発生累計回数をインクリメントして、インクリメントしたエラー発生累計回数を表す異常発生累計回数情報を含むエラー関連情報を、それぞれのコントローラ22が備えるエラーバッファ733に蓄積する。
【0076】
図3BのステップS13において、第1の実施の形態では、搭載端末3の一括発報部323が、エラーバッファ333にエラー関連情報が蓄積されているか否かを判定する場合の構成について説明した。本実施の形態では、搭載端末3の一括出力部724が、インタフェース装置34を介してそれぞれのコントローラ22と通信を行うことによって、それぞれのコントローラ22のエラーバッファ733にエラー関連情報が蓄積されているか否かを判定してもよい。
【0077】
図3BのステップS14において、第1の実施の形態では、搭載端末3の一括発報部323が、エラーバッファ333に蓄積されているエラー関連情報を発報する場合の構成について説明した。本実施の形態では、その前に、搭載端末3の一括発報部323が、インタフェース装置34を介してそれぞれのコントローラ22と通信を行うことによって、それぞれのコントローラ22のエラーバッファ733に蓄積されているエラー関連情報を読み出してもよい。
【0078】
以上に説明したように、一実施の形態による異常監視方法、異常監視システム1および異常監視プログラムによれば、優先度が比較的低く設定されている種類の異常については、その異常が発生した回数をエラー関連情報としてエラーバッファ733に蓄積し、作業装置2がキーオフ状態になった後にまとめて発報する。こうすることによって、一実施の形態では、その異常が発生または解消した時刻をエラー関連情報として蓄積する場合と比較して、エラー関連情報のデータ量を低減させ、発報の通信コストを低減させることができる。また、優先度が比較的高く設定されている種類の異常については、エラー情報を即時発報することで、緊急対応が可能となることについては、第1の実施の形態と同様に実現される。さらに、作業装置2の作業中にエラーバッファ733の空き容量が不十分になったときに、その時点で蓄積されている異常のエラー関連情報を、作業装置2がキーオフ状態になる前にまとめて発報することも、第1の実施の形態と同様に実現可能である。こうすることによって、異常が発生するたびに発報する場合と比較して発報の頻度を低減させながら、エラーバッファ733の空き容量を確保することができる。
【0079】
なお、本実施の形態では、
図2Aに示したエラーリスト記憶部332およびエラーバッファ333の代わりに、
図10に示したエラーリスト記憶部732およびエラーバッファ733を使用するので、
図2Aに示したエラーリスト記憶部332およびエラーバッファ333は省略してもよい。
【0080】
(変形例)
上述した第2の実施の形態では、エラー種別ごとにエラー発生累計回数を異常発生累計回数情報として記憶するエラー関連情報をコントローラ22のエラーバッファ733に蓄積する場合の構成について説明した。この構成の変形例として、エラー関連情報を、搭載端末3のエラーバッファ333に蓄積してもよい。この場合は、コントローラ22がエラー情報を搭載端末3へ送信し、搭載端末3の蓄積部322が、エラーバッファ333に記憶されているエラー発生累計回数をインクリメントする。もしくは、コントローラ22がエラー情報を搭載端末3へ送信し、搭載端末3の即時発報部321がエラー情報を受信し、搭載端末3の蓄積部322が、エラーバッファ333に記憶されているエラー発生累計回数を、インクリメントしてもよい。ここで、インクリメントされるエラー発生累計回数は、エラー情報に対応する異常の種類を表すエラー種別に対応付けられているものである。
【0081】
(変形例)
上述した第2の実施の形態では、エラー関連情報として、エラー種別ごとにエラー発生累計回数を記憶する場合の構成について説明した。この構成の変形例として、エラー関連情報として、エラー種別ごとにエラー累計継続時間を記憶してもよい。ここで、エラー累計継続時間とは、注目している異常が発生してから解消するまでの時間の合計を表す。さらなる変形例として、エラー関連情報として、エラー種別ごとにエラー発生累計回数およびエラー累計継続時間の両方を記憶してもよい。
【0082】
(変形例)
上述した実施の形態では、
図3BのステップS14において、作業装置2がキーオフ状態になったときにエラー関連情報を発報する場合の構成について説明した。この構成の変形例として、エラー関連情報の発報を、作業装置2がキーオフ状態になったとき、キーオフ状態になった瞬間から十分な時間が経過した後に行ってもよい。一例として、
図11に示すように、予め設定された作業後発報時刻TRになってから、エラー関連情報の発報を行ってもよい。
【0083】
(第3の実施の形態)
上述した第1および第2の実施の形態では、異常の種類に応じて予め設定された優先度に基づく即時発報条件を用いて、異常を表すエラー情報を即時に発報するか、または異常を表すエラー関連情報を後からまとめて発報するかを決定した。本実施の形態では、即時発報条件として、発報禁止期間を用いる。それぞれの種類の異常が発生すると、その種類の異常について予め設定された長さの発報禁止期間が開始する。この発報禁止期間の間に同じ種類の異常が発生したら、即時発報を行わずに、この異常を表すエラー関連情報を蓄積し、後からまとめて発報する。一部の種類の異常については発報禁止期間の長さをゼロに設定することで、この一部の異常にはいつでも即時発報を可能としながら、その他の異常については発報頻度を低減させることができる。
【0084】
本実施の形態による異常監視システム1は、第1の実施の形態の場合と同様に構成されてもよい。ただし、搭載端末3の記憶装置33は、異常監視プログラム記憶部331と、エラーリスト記憶部332と、エラーバッファ333とに加えて、後述する発報禁止管理テーブルおよび発報禁止期間テーブルをそれぞれ記憶するための記憶領域を備えてもよい。
【0085】
図14A、
図14Bおよび
図14Cに示すフローチャートを参照して、本実施の形態による異常監視方法の各処理について説明する。第1の実施の形態による異常監視方法の各処理と同じ内容の処理については、
図14A~
図14Cのフローチャートにおいて同じ符号で示しており、その詳細な説明を省略する場合がある。
【0086】
異常監視方法の処理は、作業装置2および搭載端末3が起動するときに開始してもよい。このとき、搭載端末3の演算装置32が異常監視プログラムを実行することによって、異常監視方法の処理が実現される。
【0087】
図14AのステップS01およびステップS02は、第1の実施の形態の場合と同様に実行される。ただし、ステップS02の後、ステップS03が実行される。
【0088】
図14AのステップS03において、搭載端末3の即時発報部321が、発報禁止状態にある異常のそれぞれについて発報禁止期間が終了したか否かを判定する。
【0089】
図15および
図16を参照して、発報禁止状態および発報禁止解除時刻について説明する。
図15に示すように、異常の種類を表すエラー種別のそれぞれに、発報禁止状態と、発報禁止解除時刻とが対応付けられて、記憶装置33に発報禁止管理テーブルとして記憶されている。
図15の例では、「エラーA」および「エラーC」は発報禁止状態が「オフ」に設定されている。このことは、「エラーA」および「エラーC」の発報禁止状態がまだ設定されていないことを表し、またはすでに解除されていることを表す。反対に、「エラーB」は発報禁止状態が「オン」に設定されている。このことは、「エラーB」に発報禁止状態が設定されていることを表す。また、「エラーB」には発報禁止解除時刻として時刻「H1」が設定されている。発報禁止解除時刻は、「エラーB」の発報禁止期間が終了する時刻を表す。発報禁止期間は、それぞれの異常の種類に対応して予め設定されており、発報禁止解除時刻は、対応する種類の異常が発報禁止状態に設定された時刻から、対応する種類の異常に設定された発報禁止期間が経過した時刻として算出される。
【0090】
図16に示すように、異常の種類を表すエラー種別のそれぞれに、発報禁止期間が対応付けられて、記憶装置33に、発報禁止期間テーブルとして記憶されている。
図16の例では、それぞれの異常の種類の優先度を表すエラー重要度に対応して、3段階の発報禁止期間が設定されている。一例として、エラー重要度が低ければ低いほど、より長い発報禁止期間を設定してもよい。
図16の例では、P1>P2>P3の大小関係が成り立つように、それぞれの発報禁止期間を設定されている。また、エラー重要度が最も高い種類の異常については、発報禁止期間の長さをゼロに設定してもよい。この場合、エラー重要度が最も高い種類の異常を常に即時発報される。
【0091】
いずれかの異常の発報禁止期間が終了している場合(Yes)、処理は
図14AのステップS04へ進む。反対に、どの異常の発報禁止期間も終了していない場合(No)、処理は
図14BのステップS05へ進む。
【0092】
図14AのステップS04において、搭載端末3の即時発報部321が、発報禁止状態にある異常のうち、発報禁止期間が終了している異常について、その発報禁止状態を解除する。ステップS04の後、
図14BのステップS05が実行される。
【0093】
図14BのステップS05は、第1の実施の形態の場合と同様に実行される。ただし、ステップS05の後、
図14BのステップS07が実行される。
【0094】
図14BのステップS07において、搭載端末3の即時発報部321が、作業装置2のコントローラ22から受信した異常検出情報に基づいて、検出された異常の種類が発報禁止期間中であるか否かを判定する。このとき、即時発報部321は発報禁止管理テーブルを参照する。注目している異常の種類が発報禁止期間中であり、すなわち発報禁止状態に設定されている場合(Yes)、処理は
図14CのステップS12へ進む。反対に、注目している異常の種類が発報禁止期間になく、すなわち発報禁止状態に設定されていない場合(No)、処理は
図14BのステップS08へ進む。
【0095】
図14BのステップS08は、第1の実施の形態の場合と同様に実行される。ただし、ステップS08の後、
図14BのステップS09が実行される。
【0096】
図14BのステップS09において、搭載端末3の即時発報部321が、エラー情報を発報した異常の種類を発報禁止状態に設定する。より詳細には、即時発報部321は、発報禁止管理テーブルの、注目している異常の種類に対応する「発報禁止状態」の項目を「オン」に設定する。このとき、即時発報部321は、そのときの時刻から、注目している異常の種類に対応する発報禁止期間が経過した後の発報禁止解除時刻を設定する。より詳細には、即時発報部321は、発報禁止期間テーブルを参照し、注目している異常の種類に対応する発報禁止期間を読み出し、発報禁止解除時刻を算出し、算出した発報禁止解除時刻を、発報禁止管理テーブルに、注目している異常の種類に対応付けて書き込む。ステップS09の後、処理は
図14AのステップS01へ戻る。
【0097】
図14CのステップS12、ステップS13およびステップS14は、第1の実施の形態の場合と同様に実行される。ステップS14が終了すると、
図14A、
図14Bおよび
図14Cのフローチャートの処理も終了する。
【0098】
以上に説明したように、一実施の形態による異常監視方法、異常監視システム1および異常監視プログラムによれば、優先度が比較的高く設定されている種類の異常については、発報禁止期間をゼロに設定することでエラー情報を即時発報することができ、緊急対応が可能となる。反対に、優先度が比較的低く設定されている種類の異常については、発報禁止期間を設けることで発報頻度を低減させることができ、かつ、同じ種類の異常が発報禁止期間中に発生したことを表すエラー関連情報をエラーバッファ333に蓄積し、作業装置2が作業を終了した後にまとめて発報する。こうすることによって、全ての異常についてエラー情報を即時発報する場合と比較して、作業中の発報の頻度を低減させることができる。
【0099】
(変形例)
上述した第3の実施形態を、第1または第2の実施の形態に組み合わせることが可能である。より詳細には、第1または第2の実施の形態による異常監視方法、異常監視システム1および異常監視プログラムに、第3の実施の形態における発報禁止期間を設ける構成を追加する。一例として、
図3Aおよび
図3Bのフローチャートに、
図14AのステップS03およびS04と、
図14BのステップS09とを追加する。ここで、
図3AのステップS02において作業装置2がキーオフ状態ではない場合(No)、処理は
図14AのステップS03へ進む。また、
図14AのステップS04の後、処理は
図3BのステップS05へ進む。さらに、
図3BのステップS08の後、処理は
図14BのステップS09へ進み、ステップS09の後、処理は
図3AのステップS01へ戻る。このようにすることで、第1または第2の実施の形態では即時発報条件を満たす、優先度が閾値より高い異常に対して、所望の発報禁止期間を設けることが可能となる。
【0100】
(変形例)
上述した変形例とは反対に、第3の実施の形態に、第1または第2の実施の形態を組み合わせることも可能である。上述した第3の実施の形態では、第1の実施の形態の、
図3BのステップS10およびステップS11を省略した場合の構成について説明したが、この構成の変形例として、ステップS10およびステップS11を追加してもよい。この場合は、
図14BのステップS07の判定の結果として、検出された異常の種類が発報禁止期間中であるとき(Yes)、その後に
図3BのステップS10およびステップS11を、第1の実施の形態の場合と同様に実行する。こうすることによって、エラーバッファ333の空き容量が不十分になった時点でエラー関連情報の一部を発報してエラーバッファ333の空き容量を回復することができる。
【0101】
以上、発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。また、実施の形態に説明したそれぞれの特徴は、技術的に矛盾しない範囲で自由に組み合わせることが可能である。
【0102】
(付記)
各実施の形態で記載した異常監視方法、異常監視システム1および異常監視プログラムは、以下のように言うことができる。
【0103】
第1の態様に係る異常監視方法は、
作業装置の作動部において検出した異常の種類に基づく所定の即時発報条件が満たされているとき、前記異常の内容を表すエラー情報を、前記作業装置を表す識別情報に対応付けて、異常監視部へ送信することと、
前記即時発報条件が満たされていないとき、前記エラー情報の少なくとも一部をエラー関連情報として記憶装置へ蓄積することと、
前記作業装置をキーオフ状態にしたとき、前記エラー関連情報を、前記識別情報に対応付けて、前記異常監視部へ送信することと
を含む。
【0104】
第2の態様に係る異常監視方法は、第1の態様に係る異常監視方法であって、
前記即時発報条件は、
前記異常の種類に設定されている優先度が所定の基準より高いこと
を含む。
【0105】
第3の態様に係る異常監視方法は、第1または第2の態様に係る異常監視方法であって、
前記異常が発生したとき、前記異常の前記種類に対応する発報禁止期間にわたって、前記異常の前記種類を発報禁止状態に設定することと、
前記異常の前記種類の前記発報禁止期間が終了したとき、前記異常の前記種類の前記発報禁止状態を解除することと
をさらに含み、
前記即時発報条件は、
前記異常の前記種類が前記発報禁止状態に設定されていないこと
を含む。
【0106】
第4の態様に係る異常監視方法は、第3の態様に係る異常監視方法であって、
前記異常の前記種類に設定されている優先度が低ければ低いほど、前記異常の前記種類に対応する前記発報禁止期間は長い。
【0107】
第5の態様に係る異常監視方法は、第1~第4のいずれかの態様に係る異常監視方法であって、
前記エラー関連情報を前記記憶装置に蓄積する前に、前記記憶装置の空き容量が所定の閾値より少ないとき、前記記憶装置に蓄積されている過去のエラー関連情報のうち、解消されている前記異常に対応する第1のエラー関連情報を、前記異常監視部へ送信することと、
送信した前記第1のエラー関連情報を前記記憶装置から削除することと
をさらに含む。
【0108】
第6の態様に係る異常監視方法は、第1~第5のいずれかの態様に係る異常監視方法であって、
前記エラー関連情報は、
前記異常が発生した時刻を表す異常発生時刻情報と、
前記異常が解消した時刻を表す異常解消時刻情報と
を含む。
【0109】
第7の態様に係る異常監視方法は、第1~第5のいずれかの態様に係る異常監視方法であって、
前記エラー関連情報は、
前記異常が発生した回数を表す異常発生累計回数情報
を含む。
【0110】
第8の態様に係る異常監視システムは、
作業装置の作動部において検出した異常の種類に基づく所定の即時発報条件が満たされているとき、前記異常の内容を表すエラー情報を、前記作業装置を表す識別情報に対応付けて、異常監視部へ送信する即時発報部と、
前記即時発報条件が満たされていないとき、前記エラー情報の少なくとも一部をエラー関連情報として蓄積する蓄積部と
前記作業装置をキーオフ状態にしたとき、前記エラー関連情報を、前記識別情報に対応付けて、前記異常監視部へ送信する。
【0111】
第9の態様に係る異常監視プログラムは、
演算装置に実行させることによって所定の処理を実現するための異常監視プログラムであって、
前記処理は、
作業装置の作動部において検出した異常の種類に基づく所定の即時発報条件が満たされているとき、前記異常の内容を表すエラー情報を、前記作業装置を表す識別情報に対応付けて、異常監視部へ送信することと、
前記即時発報条件が満たされていないとき、前記エラー情報の少なくとも一部をエラー関連情報として記憶装置へ蓄積することと、
前記作業装置をキーオフ状態にしたとき、前記エラー関連情報を、前記識別情報に対応付けて、前記異常監視部へ送信することと
を含む。
【符号の説明】
【0112】
1 異常監視システム
2 作業装置
21 バス
22、22A、22B、22C コントローラ
23、23A、23B、23C、23D センサ
24、24A、24B、24C、24D 作動部
3 搭載端末
31 バス
32 演算装置
321 即時発報部
322 蓄積部
323 一括発報部
324 通信部
325 蓄積部
33 記憶装置
330 記録媒体
331 異常監視プログラム記憶部
332 エラーリスト記憶部
333 エラーバッファ
34 インタフェース装置
35 通信装置
36 入出力装置
4 ネットワーク
5 異常監視サーバ(異常監視部)
6 外部端末
71 バス
72 演算装置
721 異常検出部
722 即時出力部
723 蓄積部
724 一括出力部
73 記憶装置
730 記録媒体
731 異常監視プログラム記憶部
732 エラーリスト記憶部
733 エラーバッファ
74 第1インタフェース装置
75 第2インタフェース装置
9 圃場
T1、T2、T3、T4、T10、T22、T197、T198 時刻
TE 作業終了時刻
TR 作業後発報時刻
TS 作業開始時刻