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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180569
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】制御システム及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231214BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093968
(22)【出願日】2022-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】山口 洋介
(72)【発明者】
【氏名】新谷 了
(72)【発明者】
【氏名】稗田 修己
(72)【発明者】
【氏名】名村 晴秀
(72)【発明者】
【氏名】田中 寿昌
(72)【発明者】
【氏名】栗原 隆
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザーがMC機能を有する作業機械を導入しやすい制御システムを提供する。
【解決手段】制御システム1において、油圧ショベル100の取得部73は、MC機能の利用に関する契約情報を取得する。駆動コントローラ65は、契約情報に基づいて、駆動機構のMC機能に関する利用権限の有無を判断し、利用権限を有すると判断した場合のみ、走行装置10、旋回装置20、及び作業機40のうち少なくとも1つの駆動機構を制御する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械が備える駆動機構のマシンコントロール機能に関する利用権限の有無を判断する制御システムであって、
前記駆動機構を制御する駆動コントローラと、
前記マシンコントロール機能の利用に関する契約情報を取得する取得部と、
を備え、
前記駆動コントローラは、前記契約情報に基づいて、前記利用権限の有無を判断する、
制御システム。
【請求項2】
前記駆動コントローラは、前記契約情報が前記マシンコントロール機能の利用に課金を要することを示している場合、前記利用権限が有ると判断する、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記マシンコントロール機能のロック操作及びアンロック操作を受付ける操作部をさらに備え、
前記駆動コントローラは、前記利用権限が有ると判断した場合において、前記操作部が前記アンロック操作を受付けたとき、前記マシンコントロール機能をアンロックする、
請求項2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記駆動コントローラは、前記操作部が前記ロック操作を受付けたとき、前記マシンコントロール機能をロックする、
請求項3に記載の制御システム。
【請求項5】
前記マシンコントロール機能のアンロック時間に基づいて、前記マシンコントロール機能の利用に対する課金額を算出する課金部をさらに備える、
請求項4に記載の制御システム。
【請求項6】
前記マシンコントロール機能は、1以上の自動制御機能を含み、
前記駆動コントローラは、前記契約情報に基づいて、前記1以上の自動制御機能ごとに前記利用権限の有無を判断する、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項7】
前記1以上の自動制御機能ごとにロック操作及びアンロック操作を受付ける操作部をさらに備え、
前記駆動コントローラは、前記利用権限が有ると判断した自動制御機能について前記操作部が前記アンロック操作を受付けたとき、前記所定の機能をアンロックする、
請求項6に記載の制御システム。
【請求項8】
前記駆動コントローラは、前記操作部が前記所定の機能について前記ロック操作を受付けたとき、前記所定の機能をロックする、
請求項7に記載の制御システム。
【請求項9】
前記所定の機能のアンロック時間に基づいて、前記所定の機能の利用に対する課金額を算出する課金部をさらに備える、
請求項8に記載の制御システム。
【請求項10】
前記契約情報は、前記マシンコントロール機能の利用形態を示す利用パターンとして、前記マシンコントロール機能の利用に課金を要する利用パターンと、前記マシンコントロール機能の利用に課金を要しない利用パターンとのうち少なくとも一方を含む、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項11】
作業機械が備える駆動機構のマシンコントロール機能の利用に関する契約情報を取得する工程と、
前記契約情報に基づいて、前記利用権限の有無を判断する工程と、
を備える制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業機械の制御システム及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、マシンコントロール機能(以下、「MC機能」という。)を有する作業機械を用いたICT(Information and Communication Technology)施工が広まりつつある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
作業機械としては、油圧ショベル、ブルドーザ、ホイールローダ、モータグレーダ、ダンプトラックなどが挙げられる。MC機能とは、作業機械の駆動機構を自動制御又は半自動制御する機能である。作業機械の駆動機構とは、作業機、旋回装置、及び走行装置などである。MC機能としては、自動作業機停止制御、自動整地アシスト制御、旋回アライメント制御、走行アライメント制御、自動運転制御などが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2016/148311号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
MC機能の開発には多額の費用を要するところ、従来の作業機械ではMC機能が制限なく常に利用できるよう設定されているため、作業機械の価格にMC機能の開発費用が転嫁されて高額になる。また、MC機能を備えない作業機械に比べ、MC機能を備えた作業機械は、MC機能を実現するための電子機器等が追加搭載されるため作業機械の価格は高額となる。従って、MC機能を有する作業機械を導入する際のユーザーの初期投資費用の大きいことが、ICT施工の広がりを阻む一要因となっている。
【0006】
また、MC機能を備えた作業機械をユーザーにレンタルあるいはリースをすることがある。このような場合、ユーザーが一部のMC機能のみを用いて作業機械を使用する場合、あるいは、レンタル期間やリース期間の全ての期間でMC機能を使用しない場合、このような場合にもかかわらずユーザーは高額なレンタル料やリース料を負担する場合がある。
【0007】
また、MC機能を備えた作業機械を使用するユーザーが、簡便なシステムを用いてMC機能の全てあるいは一部の機能の利用を可能にしたい場合がある。
【0008】
本開示は、ユーザーがMC機能を有する作業機械を導入しやすい制御システム及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様に係る制御システムは、作業機械が備える駆動機構のマシンコントロール機能に関する利用権限の有無を判断する制御システムである。制御システムは、駆動機構を制御する駆動コントローラと、マシンコントロール機能の利用に関する契約情報を取得する取得部とを備える。駆動コントローラは、契約情報に基づいて、マシンコントロール機能に関する利用権限の有無を判断する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、MC機能を有する作業機械を導入しやすい制御システム及び制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態に係る油圧ショベルの側面図である。
図2図2は、実施形態に係る制御システムのブロック図である。
図3図3は、MC機能の有効/無効を切替える制御を説明するためのフロー図である。
図4図4は、MC機能の利用に対する課金額を算出する制御を説明するためのフロー図である。
図5図5は、変形例9に係る制御システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(作業機械)
作業機械の一例である油圧ショベル100の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る油圧ショベル100の側面図である。
【0013】
油圧ショベル100は、後述する駆動機構のマシンコントロール機能(以下、「MC機能」という。)を有しており、ICT施工に適用可能な作業機械である。駆動機構のMC機能とは、作業機械の駆動機構を自動制御又は半自動制御する機能である。作業機械の駆動機構とは、作業機、旋回装置、及び走行装置などである。本実施形態に示す油圧ショベル100の場合、マシンコントロール機能であるMC機能としては、自動作業機停止制御、自動整地アシスト制御、旋回アライメント制御、走行アライメント制御、自動運転制御などの全てあるいは一部の機能が挙げられる。
【0014】
図1に示すように、油圧ショベル100は、走行装置10、旋回装置20、旋回体30、及び作業機40を備える。走行装置10、旋回装置20、及び作業機40は、それぞれ本開示に係る「駆動機構」の一例である。以下の説明では、走行装置10、旋回装置20、及び作業機40を「駆動機構」と総称する場合がある。
【0015】
走行装置10は、駆動輪11、遊動輪12、及び履帯13を有する。履帯13は、駆動輪11及び遊動輪12に巻き回される。駆動輪11がエンジンからの駆動力で駆動されることによって油圧ショベル100が走行する。
【0016】
旋回装置20は、走行装置10と旋回体30の間に配置される。旋回装置20は、上下方向に沿った軸を中心として、旋回体30を走行装置10に対して旋回させる。旋回体30は、キャブ31、エンジンルーム32、及びカウンタウェイト33を有する。キャブ31内には、駆動機構を操作するための駆動部材34が配置される。駆動部材34には、MC機能のロック操作及びアンロック操作を受付けるオート/マニュアルスイッチ(以下、「A/Mスイッチ」という。)35が取り付けられている。
【0017】
本実施形態において、A/Mスイッチ35は、油圧ショベル100のユーザーからロック操作及びアンロック操作を受付ける。ユーザーは、実際に油圧ショベル100を操作する者あるいは購入した油圧ショベル100を管理する者の両者あるいは一方の者でよい。
【0018】
A/Mスイッチ35は、ユーザーによって押下されるとアンロック操作を受付け、ユーザーによって再び押下されるとロック操作を受付ける。A/Mスイッチ35は、本開示に係る「操作部」の一例である。エンジンルーム32は、エンジン及び油圧ポンプなどを収容する。MC機能のアンロックは、MC機能を有効にさせることであり、MC機能のロックはMC機能を無効にさせることである。
【0019】
作業機40は、掘削や整地など様々な作業に用いられる。作業機40は、ブーム41、アーム42、バケット43、及び油圧シリンダ44~46を有する。ブーム41の基端部は、旋回体30に回動可能に連結される。アーム42の基端部は、ブーム41の先端部に回動可能に連結される。バケット43は、アーム42の先端部に回動可能に連結される。油圧シリンダ44~46は、ブーム41、アーム42、及びバケット43それぞれを駆動させる。
【0020】
(制御システム)
本実施形態に係る制御システム1の構成について、図面を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る制御システム1のブロック図である。
【0021】
制御システム1は、油圧ショベル100におけるMC機能の有効/無効を切替える。制御システム1は、油圧ショベル100及び管理装置200を備える。
【0022】
[管理装置200]
管理装置200は、油圧ショベル100を管理するための装置である。管理装置200は、管理端末51及び管理サーバ52を有する。
【0023】
管理端末51は、油圧ショベル100の販売者、又は、管理装置200の管理者が使用する端末である。管理端末51としては、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどを用いることができる。管理端末51には、油圧ショベル100を管理するための管理アプリケーションがインストールされている。
【0024】
管理端末51は、受付け部53及び課金部54を含む。
【0025】
本実施形態では、油圧ショベル100のユーザーとなる者が、油圧ショベル100を購入する場合について説明する。受付け部53は、油圧ショベル100の販売者とユーザーとが交わしたMC機能の利用に関する契約情報の入力を受付ける。契約情報には、MC機能の利用形態を示す利用パターンが含まれる。契約情報は、複数の利用パターンのうち1つの利用パターンを含んでいる。複数の利用パターンは、後述するように、MC機能の利用に課金を要する利用パターンと、MC機能の利用に課金を要しない利用パターンとを少なくとも含む。なお、油圧ショベル100が実現可能なMC機能が複数あって、複数のMC機能のうちの一部に限って利用でき、他のMC機能が利用できない契約に基づく契約情報が設定されていてもよい。つまり、ユーザーのニーズに応じて、複数のMC機能からの選択に基づく契約情報としてもよい。
【0026】
本実施形態では、複数の利用パターンとして、利用パターンA、利用パターンB、及び利用パターンCの3つが想定されている。利用パターンAは、油圧ショベル100が備える駆動機構のMC機能を常に制限なく自由に利用できることを示す。つまり、利用パターンAでは、油圧ショベル100が備える駆動機構のMC機能の利用に追加の課金を要しない。利用パターンBは、MC機能の利用に課金を要することを示す。利用パターンCは、MC機能を一切利用できないことを示す。
【0027】
従って、利用パターンA及び利用パターンBは、油圧ショベル100のユーザーがMC機能の利用権限を有していることを示し、利用パターンCは、油圧ショベル100のユーザーがMC機能の利用権限を有さないことを示す。
【0028】
契約情報に含まれる利用パターンは、販売者とユーザーとの合意に基づいて決定される。受付け部53は、入力された契約情報を後述する管理サーバ52の通信部55に送信する。また、受付け部53は、契約情報が変更された場合、変更された契約情報を管理サーバ52の通信部55に送信する。
【0029】
課金部54は、後述する管理サーバ52の記憶部56からMC機能のアンロック時間を取得する。課金部54は、MC機能のアンロック時間に基づいて、MC機能の利用に対する課金額を算出する。課金額の算出方法は特に限られず、例えば、アンロック時間(分)に1分当たりの利用額を乗算する方法や、アンロック時間が所定時間以上であった日数に1日当たりの利用金額を乗算する方法などが挙げられる。なお、MC機能のアンロック時間については後述するが、MC機能のアンロック時間は、契約情報に含まれる利用パターンが利用パターンBである場合に計測される。従って、契約情報に含まれる利用パターンが利用パターンA又は利用パターンCである場合、課金部54は、MC機能の利用に対する課金額を算出しない。ただし、利用パターンAの場合にもMC機能が利用された時間や日数を計測するようにしてもよい。
【0030】
管理サーバ52は、物理的なサーバであってもよいし、仮想的なサーバであってもよい。管理サーバ52は、通信部55及び記憶部56を含む。なお、管理サーバ52の機能を含むハードウェアを、油圧ショベル100に車載し、車載されたハードウェアと管理装置200に設けられた通信部とが無線やインターネットなどの通信ネットワークを介して通信できるようにしてもよい。
【0031】
通信部55は、通信ネットワークを介して、油圧ショベル100及び管理端末51と通信可能である。通信部55は、管理端末51の受付け部53から契約情報(利用パターンA、利用パターンB、及び利用パターンCのいずれか1つを含む。)を受信すると、受信した契約情報を記憶部56に記憶させる。後述するモニタコントローラ63から契約情報が要求されると、記憶部56が記憶している契約情報は、通信ネットワークを介して通信部61で受信され、管理コントローラ62を経由してモニタコントローラ63に送信される。
【0032】
通信部55は、後述する駆動コントローラ65からアンロック時間を受信すると、受信したアンロック時間を記憶部56に記憶させる。通信部55は、管理端末51の課金部54からアンロック時間を要求されると、記憶部56が記憶しているアンロック時間を課金部54に送信する。
【0033】
記憶部56は、契約情報とアンロック時間とを記憶する。記憶部56は、物理的な記憶装置であってもよいし、仮想的な記憶装置であってもよい。
【0034】
[油圧ショベル100]
油圧ショベル100は、通信部61、管理コントローラ62、モニタコントローラ63、モニタ64、及び駆動コントローラ65を有する。また、油圧ショベル100は、上述した走行装置10、旋回装置20、駆動部材34、A/Mスイッチ35、及び作業機40を有する。
【0035】
通信部61は、通信ネットワークを介して、管理装置200のうち管理サーバ52の通信部55と通信可能である。
【0036】
管理コントローラ62は、通信部61、モニタコントローラ63、及び駆動コントローラ65に接続される。管理コントローラ62は、中継部71及び記憶部72を含む。
【0037】
中継部71は、モニタコントローラ63、駆動コントローラ65、及び管理装置200の間の通信を中継する。
【0038】
記憶部72は、MC機能に関するデータを記憶する。具体的には、記憶部72は、契約情報を記憶する。本実施形態において、記憶部72は、MC機能に関するデータを一元管理している。記憶部72は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等の不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、磁気ディスクなどによって構成される。
【0039】
モニタコントローラ63は、管理コントローラ62及びモニタ64に接続される。モニタコントローラ63は、取得部73及び表示部74を含む。
【0040】
取得部73は、管理コントローラ62及び通信部61を順次介して、管理サーバ52の通信部55に契約情報を要求する。取得部73が契約情報を要求するタイミングは特に限られないが、油圧ショベル100のエンジン起動時に契約情報を要求することが好ましい。取得部73は、通信部61及び管理コントローラ62を順次介して、管理サーバ52の通信部55から契約情報を取得する。取得部73は、取得した契約情報を管理コントローラ62の記憶部72に記憶させる。
【0041】
表示部74は、モニタ64に各種情報を表示させる。表示部74は、駆動コントローラ65から後述するアンロック通知を受信した場合、MC機能の利用に対して課金が発生することを示すポップアップメッセージと、確認ボタンとをモニタ64に表示させる。表示部74は、ユーザーによって確認ボタンが押されるとポップアップメッセージを消す。
【0042】
モニタ64は、画像等の各種情報を表示する装置である。モニタ64としては、例えば、操作機能と表示機能とを備えたタッチパネルを用いることができる。モニタ64は、例えば、液晶表示パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネルである。
【0043】
駆動コントローラ65は、走行装置10、旋回装置20、駆動部材34、A/Mスイッチ35、作業機40、及びGWコントローラ62に接続される。駆動コントローラ65は、判断部75、駆動部76、及び計測部77を含む。
【0044】
判断部75は、管理コントローラ62の記憶部72が記憶している契約情報を取得する。判断部75は、契約情報に基づいてMC機能に関する利用権限の有無を判断する。具体的には、判断部75は、契約情報に含まれる利用パターンが利用パターンA又は利用パターンBである場合にはMC機能に関する利用権限が有ると判断し、契約情報に含まれる利用パターンが利用パターンCである場合にはMC機能に関する利用権限が無いと判断する。MC機能に関する利用権限が有るということは、作業機械が供えるMC機能の全てをユーザーが利用できることを示す。MC機能に関する利用権限が無いということは、作業機械が供えるMC機能の全てをユーザーが利用できないことを示す。
【0045】
判断部75は、MC機能に関する利用権限が有ると判断した場合、A/Mスイッチ35がアンロック操作を受付けるまでは、MC機能をロックした状態で待機する。判断部75は、MC機能に関する利用権限が有ると判断した場合において、A/Mスイッチ35がアンロック操作を受付けたとき、MC機能をアンロックするとともに、モニタコントローラ63の表示部74にアンロック通知を送信する。判断部75は、MC機能をアンロックした後において、A/Mスイッチ35がロック操作を受付けたとき、MC機能をロックする。
【0046】
判断部75は、MC機能に関する利用権限が無いと判断した場合、すなわち、契約情報に含まれる利用パターンが利用パターンCであった場合、A/Mスイッチ35がアンロック操作を受付けたか否かに関わらずMC機能をロックしたまま維持する。
【0047】
駆動部76には、駆動機構(走行装置10、旋回装置20、及び作業機40のうち少なくとも1つ)の動作を自動的又は半自動的に制御するMC機能がインストールされている。
【0048】
駆動部76は、判断部75によってMC機能がロックされている場合、ユーザーによる駆動部材34の手動操作に従って、駆動機構を駆動させる。駆動部76は、判断部75によってMC機能がアンロックされている場合、ユーザーの手動操作に関わらずMC機能のみに従って、又は、MC機能に基づいて補正されたユーザーの手動操作に従って、駆動機構を駆動させる。
【0049】
計測部77は、契約情報に含まれる利用パターンが利用パターンBである場合、MC機能のアンロック時間を計測する。アンロック時間とは、判断部75がMC機能をアンロックしたときからMC機能をロックしたときまでの時間である。例えば、計測部77はタイマーICなどの電子デバイスを用い、アンロック時間の計測の開始と計測の終了を検知しアンロック時間やアンロックの日数を求めることができる。
【0050】
計測部77は、管理コントローラ62及び通信部61を順次介して、計測したアンロック時間を管理サーバ52の通信部55に送信する。計測部77は、アンロック時間を計測するたびにアンロック時間を通信部55に送信してもよいし、所定のタイミング(例えば、24時間経過するたび、或いは、エンジン停止するたびなど)でアンロック時間の集計値を通信部55に送信してもよい。
【0051】
(制御方法)
本実施形態に係る制御システム1における制御方法について、図面を参照しながら説明する。具体的には、MC機能に関する利用権限の有無を判断する制御と、MC機能の利用に対する課金額を算出する制御とについて説明する。
【0052】
[MC機能の切替え制御]
図3は、MC機能に関する利用権限の有無を判断する制御を説明するためのフロー図である。
【0053】
ステップS1において、管理端末51は、MC機能の利用に関する契約情報(利用パターンA、利用パターンB、及び利用パターンCのいずれか1つを含む。)の入力を受付ける。
【0054】
ステップS2において、管理端末51は、管理サーバ52に契約情報を送信する。
【0055】
ステップS3において、管理サーバ52は、受信した契約情報を記憶する。
【0056】
ステップS4において、モニタコントローラ63は、管理サーバ52に契約情報を要求する。
【0057】
ステップS5において、管理サーバ52は、モニタコントローラ63に契約情報を送信する。
【0058】
ステップS6において、モニタコントローラ63は、GWコントローラ62に契約情報を送信する。
【0059】
ステップS7において、管理コントローラ62は、受信した契約情報を記憶する。
【0060】
ステップS8において、駆動コントローラ65は、管理コントローラ62から契約情報を取得する。
【0061】
ステップS9において、駆動コントローラ65は、契約情報に基づいてMC機能に関する利用権限の有無を判断する。駆動コントローラ65は、契約情報に含まれる利用パターンが利用パターンA又は利用パターンBである場合にはMC機能に関する利用権限が有ると判断し、契約情報に含まれる利用パターンが利用パターンCである場合にはMC機能に関する利用権限が無いと判断する。
【0062】
[課金制御]
図4は、MC機能の利用に対する課金額を算出する制御を説明するためのフロー図である。
【0063】
ステップS11において、駆動コントローラ65は、MC機能に関する利用権限が有ると判断する。
【0064】
ステップS12において、駆動コントローラ65は、契約情報に含まれる利用パターンが利用パターンBであることを確認する。なお、利用パターンAでは、油圧ショベル100の購入価格にMC機能の利用料が含まれているため、課金制御は実行されない。また、利用パターンCでは、ステップS11においてMC機能に関する利用権限が有ると判断されないため、課金制御は実行されない。ここでは、利用パターンが利用パターンBであるものとして説明を続ける。
【0065】
ステップS13において、駆動コントローラ65は、A/Mスイッチ35がアンロック操作を受付けたことに応じてMC機能をアンロックする。これにより、油圧ショベル100の駆動機構は、MC機能に従って自動的又は半自動的に制御される状態となる。
【0066】
ステップS14において、駆動コントローラ65は、モニタコントローラ63にアンロック通知を送信する。
【0067】
ステップS15において、モニタコントローラ63は、MC機能の利用に対して課金が発生することを示すポップアップメッセージと確認ボタンとをモニタ64に表示させる。
【0068】
ステップS16において、モニタコントローラ63は、ユーザーによって確認ボタンが押されるとポップアップメッセージを消す。
【0069】
ステップS17において、駆動コントローラ65は、A/Mスイッチ35がロック操作を受付けたことに応じてMC機能をロックする。これにより、油圧ショベル100の駆動機構は、MC機能に従って制御されない状態となる。
【0070】
ステップS18において、駆動コントローラ65は、MC機能をアンロックしたときからMC機能をロックしたときまでのアンロック時間を計測する。
【0071】
ステップS19において、駆動コントローラ65は、計測したアンロック時間を管理サーバ52に送信する。
【0072】
ステップS20において、管理サーバ52は、受信したアンロック時間を記憶する。
【0073】
ステップS21において、管理端末51は、管理サーバ52が記憶しているアンロック時間を取得する。
【0074】
ステップS22において、管理端末51は、取得したアンロック時間に基づいて、MC機能の利用に対する課金額を算出する。
【0075】
(特徴)
【0076】
(1)制御システム1は、駆動コントローラ65とモニタコントローラ63の取得部73とを備える。駆動コントローラ65は、駆動機構(走行装置10、旋回装置20、及び作業機40のうち少なくとも1つ)を制御する。取得部73は、MC機能の利用に関する契約情報を取得する。駆動コントローラ65は、契約情報に基づいて、駆動機構のMC機能に関する利用権限の有無を判断する。
【0077】
このように、契約情報に基づいてMC機能に関する利用権限の有無を判断できるため、MC機能の利用形態を示す利用パターンに応じて油圧ショベル100の価格を設定することができる。従って、油圧ショベル100の価格を抑えた利用パターンを選択することによってユーザーの初期投資費用を抑えることができるため、油圧ショベル100をICT施工に導入しやすい。
【0078】
(2)駆動コントローラ65は、契約情報がMC機能の利用に課金を要することを示している場合(すなわち、契約情報に含まれる利用パターンが利用パターンBである場合)、MC機能に関する利用権限が有ると判断する。このように、MC機能の利用に対して課金を要する場合であってもMC機能に関する利用権限が有ると判断することによって、MC機能の開発費用を事後的に回収することができる。従って、油圧ショベル100の価格にMC機能の開発費用を含ませる必要がないため、油圧ショベル100の価格を抑えることができる。また、MC機能を備えた作業機械を使用するユーザーが、簡便なシステムを用いてMC機能の利用を可能にすることができる。
【0079】
(3)駆動コントローラ65は、MC機能に関する利用権限が有ると判断した場合において、A/Mスイッチ35がアンロック操作を受付けたとき、MC機能をアンロックする。このように、MC機能に関する利用権限が有ると判断された場合であっても、ユーザーの操作に基づいてMC機能がアンロックされるので、意図せずMC機能が実行されてしまうことを抑制できる。
【0080】
(4)駆動コントローラ65は、A/Mスイッチ35がロック操作を受付けたとき、MC機能をロックする。このように、ユーザーの操作に基づいてMC機能がロックされるので、意図せずMC機能が終了してしまうことを抑制できる。
【0081】
(5)制御システム1は、管理端末51の課金部54を備える。課金部54は、MC機能のアンロック時間に基づいて、MC機能の利用に対する課金額を算出する。従って、MC機能の利用状況に応じて適切な課金額を算出することができる。
【0082】
(実施形態の変形例)
本開示は以上の実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲を逸脱することなく種々の変形が可能である。
【0083】
(変形例1)
ユーザーは、油圧ショベル100のレンタルあるいはリースを受ける者であってもよい。また、その場合のユーザーは、実際に油圧ショベル100を操作する者あるいはレンタル又はリースを受けた油圧ショベル100を管理する者の両者あるいは一方の者でよい。この場合、管理端末51を操作する者は、レンタル業者あるいはリース業者である。
【0084】
(変形例2)
上記実施形態では、作業機械の一例として油圧ショベル100について説明したが、作業機械は油圧ショベルに限られない。作業機械は、MC機能に従って駆動機構を自動制御又は半自動制御できるものであればよい。例えば、作業機械としては、油圧ショベルのほか、ブルドーザ、ダンプトラック、ホイールローダ、モータグレーダなどが挙げられる。
【0085】
(変形例3)
上記実施形態において、管理装置200は、作業機械(油圧ショベル100)を1つだけ管理することとしたが、作業機械の数は特に限られない。管理装置200が複数の作業機械を管理する場合には、作業機械の固有IDに関連付けて契約情報やアンロック時間を管理することができる。
【0086】
(変形例4)
上記実施形態では、操作部の一例としてA/Mスイッチ35について説明したが、操作部はA/Mスイッチ35に限られない。操作部は、MC機能のロック操作及びアンロック操作をユーザーから受付けることができるものであればよい。例えば、操作部は、レバーや、モニタ64に表示される仮想ボタンなどであってもよい。
【0087】
(変形例5)
上記実施形態において、取得部73は、モニタコントローラ63が有することとしたが、管理コントローラ62或いは駆動コントローラ65が有していてもよい。
【0088】
(変形例6)
上記実施形態において、課金部54は、管理装置200の管理端末51が有することとしたが、管理装置200の管理サーバ52が有していてもよいし、油圧ショベル100の管理コントローラ62、モニタコントローラ63或いは駆動コントローラ65が有していてもよい。
【0089】
(変形例7)
上記実施形態では、契約情報に1つの利用パターンが含まれており、駆動コントローラ65は、油圧ショベル100が実現可能なMC機能に関する利用権限の有無を一括して判断することとしたが、これに限られない。
【0090】
契約情報は、利用権限を有するものとして設定された1以上の自動制御機能の種類と、自動制御機能の種類ごとに設定された利用パターンとを含んでいてもよい。この場合、駆動コントローラ65は、契約情報に基づいて、1以上の自動制御機能ごとに利用権限の有無を判断する。例えば、契約情報において、自動作業機停止制御機能に利用パターンAが設定され、かつ、自動整地アシスト制御機能に利用パターンBが設定されている場合、駆動コントローラ65は、自動制御機能として自動作業機停止制御機能及び自動整地アシスト制御機能に関する利用権限が有ると判断する。A/Mスイッチ35は、自動制御機能ごとにロック操作及びアンロック操作をユーザーから受付ける。駆動コントローラ65の判断部75は、利用権限が有ると判断された自動制御機能のうち、A/Mスイッチ35がアンロック操作を受付けた所定の機能をアンロックする。その後、A/Mスイッチ35が所定の機能についてのロック操作を受付けたとき、駆動コントローラ65の判断部75は所定の機能をロックする。
【0091】
計測部77は、利用パターンBに設定された自動整地アシスト制御機能についてのアンロック時間を計測する。課金部54は、自動整地アシスト制御機能のアンロック時間に基づいて、自動整地アシスト制御機能の利用に対する課金額を算出する。
【0092】
なお、契約情報が、利用権限を有するものとして設定された1以上の自動制御機能の種類と、自動制御機能の種類ごとに設定された利用パターンとを含んでいる場合、受付け部53は、複数の契約情報を受付けてもよい。この場合、駆動コントローラ65は、各契約情報に記載された自動制御機能ごとに利用権限の有無を判断する。
【0093】
(変形例8)
上記実施形態において、操作部の一例であるA/Mスイッチ35は、作業機械に車載されることとしたが、これに限られない。A/Mスイッチ35の機能は、作業機械の管理者であるユーザーが保有する携帯端末に組み込まれてもよい。この場合、管理者が携帯端末を操作することによって駆動コントローラ65へ所定の信号が送信され、駆動コントローラ65がMC機能の利用権限の有無を判断してMC機能のアンロックもしくはロックをするようにしてもよい。A/Mスイッチ35の機能が携帯端末に組み込まれる場合には、携帯端末が本開示に係る「操作部」の一例となる。
【0094】
(変形例9)
上記実施形態では、モニタコントローラ63が、管理サーバ52の記憶部56に記憶された契約情報を取得し、取得した契約情報を管理コントローラ62の記憶部72に記憶させることとしたが、記憶部72に契約情報を記憶させる手法はこれに限られない。
【0095】
モニタコントローラ63が管理サーバ52から契約情報を取得できない場合には、管理サーバ52を介さずに契約情報を管理コントローラ62の記憶部72に記憶させてよい。
【0096】
モニタコントローラ63が管理サーバ52から契約情報を取得できない場合としては、例えば、[a]管理サーバ52の記憶部56に契約情報が未だ記憶されていない場合(具体的には、油圧ショベル100の出荷前仕様検査をする場合など)、[b]油圧ショベル100と管理サーバ52との通信を確立できない場合(具体的には、通信環境のない場所で油圧ショベル100が使用される場合など)、[c]ユーザーが管理サーバ52の使用権を有していない場合(例えば、ユーザーが管理サーバ52の使用契約を当初から締結していない場合など)などが挙げられる。
【0097】
管理サーバ52を介さずに契約情報を管理コントローラ62の記憶部72に記憶させる手法としては、図5に示すように、携帯端末300を用いる手法が挙げられる。
【0098】
携帯端末300は、油圧ショベル100のユーザーによって使用される。携帯端末300は、有線又は無線にて油圧ショベル100と通信可能である。携帯端末300は、受付け部301、及び記憶部302を備える。
【0099】
受付け部301は、MC機能の利用に関する契約情報の入力をユーザーから受付ける。記憶部302は、管理コントローラ62の記憶部72に契約情報を記憶させるためのアプリケーションを記憶している。
【0100】
管理コントローラ62の記憶部72に契約情報を記憶させる制御について説明する。まず、管理コントローラ62を起動させる。管理コントローラ62の起動は、油圧ショベル100をキーオンすることによって、或いは、管理コントローラ62を直接起動させることによって行われる。次に、記憶部302に記憶されているアプリケーションを受付け部301が実行することによって、契約情報を管理コントローラ62の記憶部72に記憶させる。受付け部301は、受付け部301がユーザーから実行指示の入力を受付けたことに応じて、或いは、起動した管理コントローラ62からの要求に応じてアプリケーションを実行する。次に、受付け部301と管理コントローラ62との通信を終了させた後、管理コントローラ62を終了させる。
【0101】
なお、上記[a]及び[b]の場合には、油圧ショベル100と管理サーバ52との通信が確立したときに、管理コントローラ62の記憶部72が記憶している契約情報を管理サーバ52の記憶部56に記憶(又は、書き換え)させてもよいし、管理サーバ52の記憶部56が記憶している契約情報を管理コントローラ62の記憶部72に記憶(又は、書き換え)させてもよい。或いは、管理コントローラ62の記憶部72が記憶している契約情報と管理サーバ52の記憶部56が記憶している契約情報とが異なるときには、契約情報の書き換えを行わずに、異なる契約情報が記憶されている旨を管理端末51に通知してもよい。
【0102】
油圧ショベル100におけるMC機能の切替え制御について説明する。本変形例では、管理コントローラ62の記憶部72に契約情報が予め記憶されているので、図3に示したステップS1~ステップS7は実質的に省略される。具体的には、まず、油圧ショベル100を起動させることによって、管理コントローラ62を起動させる。次に、駆動コントローラ65は、管理コントローラ62から契約情報を取得する。次に、駆動コントローラ65は、契約情報に基づいてMC機能に関する利用権限の有無を判断する。駆動コントローラ65は、上記実施形態と同様、契約情報に含まれる利用パターンが利用パターンA又は利用パターンBである場合にはMC機能に関する利用権限が有ると判断し、契約情報に含まれる利用パターンが利用パターンCである場合にはMC機能に関する利用権限が無いと判断する。
【0103】
MC機能の利用に対する課金額を算出する制御について説明する。まず、駆動コントローラ65は、MC機能に関する利用権限が有ると判断すると、契約情報に含まれる利用パターンが利用パターンBであることを確認する。上記実施形態と同様、利用パターンA及び利用パターンCでは課金制御は実行されない。次に、駆動コントローラ65は、MC機能をアンロックしたときからMC機能をロックしたときまでのアンロック時間を計測する。次に、アンロック時間に基づいて課金額が次のように算出される。上記[a]の場合、MC機能は実際の作業に用いられていないので、課金額は発生しない。上記[b]の場合、油圧ショベル100と管理サーバ52との通信が確立したときに、上記実施形態で説明した通り管理端末51が課金額を算出する。上記[c]の場合、駆動コントローラ65が課金部54の機能を有することにより、駆動コントローラ65が課金額を算出する。この場合、駆動コントローラ65は、MC機能を使用するためにユーザーが予め支払った支払額を記憶しており、課金額が支払額に達するまでMC機能をアンロックし、課金額が支払額に達した時点でMC機能をロックしてもよい。
【0104】
(付記1)
作業機械が備える駆動機構のマシンコントロール機能に関する利用権限の有無を判断する制御システムであって、駆動機構を制御する駆動コントローラと、マシンコントロール機能の利用に関する契約情報を取得する取得部とを備え、駆動コントローラは、契約情報に基づいて、利用権限の有無を判断する、制御システム。
【0105】
(付記2)
駆動コントローラは、契約情報がマシンコントロール機能の利用に課金を要することを示している場合、利用権限が有ると判断する、付記1に記載の制御システム。
【0106】
(付記3)
マシンコントロール機能のロック操作及びアンロック操作を受付ける操作部をさらに備え、駆動コントローラは、利用権限が有ると判断した場合において、操作部がアンロック操作を受付けたとき、マシンコントロール機能をアンロックする、付記2に記載の制御システム。
【0107】
(付記4)
駆動コントローラは、操作部がロック操作を受付けたとき、マシンコントロール機能をロックする、付記3に記載の制御システム。
【0108】
(付記5)
マシンコントロール機能のアンロック時間に基づいて、マシンコントロール機能の利用に対する課金額を算出する課金部をさらに備える、付記4に記載の制御システム。
【0109】
(付記6)
マシンコントロール機能には複数の自動制御機能が含まれており、複数の自動制御機能ごとにロック操作及びアンロック操作を受付ける操作部をさらに備え、駆動コントローラは、利用権限が有ると判断した場合において、操作部が複数の自動制御機能のうち所定の機能についてアンロック操作を受付けたとき、所定の機能をアンロックする、付記2に記載の制御システム。
【0110】
(付記7)
駆動コントローラは、操作部が所定の機能についてロック操作を受付けたとき、所定の機能をロックする、付記6に記載の制御システム。
【0111】
(付記8)
所定の機能のアンロック時間に基づいて、所定の機能の利用に対する課金額を算出する課金部をさらに備える、付記7に記載の制御システム。
【0112】
(付記9)
契約情報は、マシンコントロール機能の利用形態を示す利用パターンとして、マシンコントロール機能の利用に課金を要する利用パターンと、マシンコントロール機能の利用に課金を要しない利用パターンとを少なくとも含む、付記1から付記8のいずれか一つに記載の制御システム。
【0113】
(付記10)
作業機械が備える駆動機構のマシンコントロール機能の利用に関する契約情報を取得する工程と、契約情報に基づいて、マシンコントロール機能の権限の有無を切替える工程と、を備える制御方法。
【符号の説明】
【0114】
100 油圧ショベル、10 走行装置、20 旋回装置、30 旋回体、34 駆動部材、35 A/Mスイッチ、40 作業機、61 通信部、62 管理コントローラ、71 中継部、72 記憶部、63 モニタコントローラ、73 取得部、74 表示部、64 モニタ、65 駆動コントローラ、75 判断部、76 駆動部、77 計測部、200 管理装置、51 管理端末、52 管理サーバ、53 受付け部、54 課金部、55 通信部、56 記憶部
図1
図2
図3
図4
図5