(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180593
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】置物
(51)【国際特許分類】
A47G 7/02 20060101AFI20231214BHJP
A63H 3/00 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
A47G7/02 Z
A63H3/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094018
(22)【出願日】2022-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】591013045
【氏名又は名称】株式会社三彩
(74)【代理人】
【識別番号】100191189
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100199761
【弁理士】
【氏名又は名称】福屋 好泰
(72)【発明者】
【氏名】上田 和弘
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150BC01
2C150CA02
(57)【要約】
【課題】置物として本来発揮すべき装飾効果を低減させること無く、植物による装飾効果も発揮させる。
【解決手段】陶製の置物1であって、十二支のいずれか1つの動物の形状に形成された本体部3と、前記本体部3から延出する延出部13と、を備え、前記延出部13の上端から本体部の内部にかけて長穴19が形成されていることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
陶製の置物であって、
十二支のいずれか1つの動物の形状に形成された本体部と、
前記本体部から延出する延出部と、
を備え、
前記延出部の上端から本体部の内部にかけて長穴が形成されていることを特徴とする置物。
【請求項2】
西暦または和暦が表示される第一表示部を備えることを特徴とする請求項1に記載の置物。
【請求項3】
メッセージが表示される第二表示部を備えることを特徴とする請求項1に記載の置物。
【請求項4】
西暦または和暦が表示される第一表示部と、
メッセージが表示される第二表示部と、
を備え、
前記第一表示部と前記第二表示部のうち一方が本体部に設けられ、他方が前記延出部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の置物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は置物に関する。
【背景技術】
【0002】
床の間や玄関には、空間を装飾するためのインテリアとして置物が用いられている。例えば、特許文献1に記載された置物は、動物の形に形成された本体部を備えており、当該本体部には貫通口が設けられている。この貫通口は、上向きに形成されており、かつ植木鉢や門松の土台部分を収容可能な大きさに形成されている。当該置物は、その貫通口内に、植物が植えられた植木鉢や門松を収容することができるので、本体部そのものの装飾効果だけでなく、植物による装飾効果を発揮することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1に係る置物は、植木鉢などを本体部内に収容するために、貫通口を大きく形成する必要があった。このような貫通口は、本体部のデザインに大きく影響を及ぼすため、置物として本来発揮すべき本体部による装飾効果が低減するおそれがあった。
【0005】
そこで、本発明は、置物として本来発揮すべき装飾効果を低減させること無く、植物による装飾効果も発揮することができる置物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、陶製の置物であって、十二支のいずれか1つの動物の形状に形成された本体部と、前記本体部から延出する延出部と、を備え、前記延出部の上端から本体部の内部にかけて長穴が形成されていることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の置物は、西暦または和暦が表示される第一表示部を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の置物は、メッセージが表示される第二表示部を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の置物は、西暦または和暦が表示される第一表示部と、メッセージが表示される第二表示部と、を備え、前記第一表示部と前記第二表示部のうち一方を本体部に設け、他方を前記延出部に設けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、置物として本来発揮すべき装飾効果を低減させること無く、植物による装飾効果も発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】(a)本発明の実施形態に係る置物を正面から撮影した写真、(b)当該置物を背面から撮影した写真
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態に係る置物を、図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1に示された本実施形態の置物1は、建物の内外に置かれる陶製の置物であって、本体部3を備えている。本体部3は、干支を示す十二支の一つであるウサギを模して形成された部分であって、胴体部5と、頭部7と、を備えている。胴体部5は、置物1の土台となる部分であり、ウサギの胴体を模して形成されている。胴体部5の正面側には、第二表示部として機能するメッセージ表示部9が設けられている。メッセージ表示部9は、願望やスローガンなどのメッセージが表示される部分であり、絵付けにより表示させている。頭部7は、胴体部5上に設けられており、ウサギの頭を模して形成されている。
【0014】
また、本実施形態の置物1は、上記本体部3から上方に延出する延出部13を備えている。具体的には、延出部13は、断面が略楕円の柱状であり、胴部の上部から頭部7の中程まで延出している。当該延出部13の上端面13aは水平に設けられており、
図2に示すように、上端面の中心には開口15が形成されている。そして、当該開口15から下方に向かって垂直に長穴17が形成されている。長穴17の深さは特に限定されないが、本実施形態では、胴体部5の中程部分まで延在している。本実施形態では、当該開口15を通じて長穴17内に切り花が生けられる。このように、延出部13から本体部3内部にかけて連通する長穴17は、切り花を生けるための花生部として機能している。なお、当該開口15および長穴17は切り花を生けるために必要な直径であれば良い。
【0015】
上記延出部13には第一表示部として機能する暦表示部19が設けられている。暦表示部19は、和暦と西暦のいずれか一方が表示される部分であり、本体部3が模している十二支に対応した暦が表示される。当該暦表示部19は、上記メッセージ表示部9と同様に、絵付けにより表示されている。
【0016】
上記実施形態の置物1によれば、ウサギを模した本体部3によって置物1本来の装飾効果を発揮するとともに、更に花生部を備えているので、切り花を生けることによる装飾効果も兼ね備えている。そして、本実施形態の置物1が備える花生部は、従来のように鉢を収容する必要がなく、切り花を直接生けることができるので便利である。また、花生部に形成されている長穴17は切り花を生けることができる直径であればよいので、従来のように、大型の穴を設ける必要はなく、置物1本来の装飾効果を維持することができる。更に、延出部13を備えることにより、切り花を入れる長孔を長く設けることができるので、切り花を入れた際の安定性が良い。
【0017】
また、本実施形態の置物1によれば、本体部3が十二支の一つである動物を模しており、第一表示部には当該動物に対応する暦が表示されている。すなわち、本実施形態に係る置物1は、干支と暦を同時に示すことができる。
【0018】
本発明の実施形態を説明したが、本発明は実施形態を下記のように変形した態様であっても構わない。
【0019】
[変形例1]
上記実施形態において、第二表示部は絵付けによりメッセージを表示しているが、絵付けに限定されず、
図3に示すように、第二表示部(メッセージ表示部9a)は胴体部7aの表面に凹凸模様を形成し、当該凹凸模様によってメッセージを表示しても構わない。なお、
図3に係る置物1aは、上記実施形態と同様に、頭部5aおよび胴体部7aを含む本体部3aと、本体部3aから延出する延出部13aを備えており、延出部13aから本体部にかけて長穴が形成されている。
【0020】
[変形例2]
また、第一表示部も、上記変形例と同様に、絵付けによる暦の表示に限定されず、凹凸模様によって暦を表示しても構わない。
【0021】
[変形例3]
上記実施形態において、第一表示部は延出部13に設けられているが、本体部3に設けられても構わない。また、第二表示部は本体部3に設けられているが、延出部13に設けられても構わない。
【0022】
[変形例4]
上記実施形態の置物1には、第一表示部と第二表示部の両方が設けられているが、第一表示部と第二表示部の一方が設けられても構わない。
【0023】
[変形例5]
上記実施形態は、干支を示す十二支の一つであるウサギを模した形状の本体部を備えているが、他の十二支の動物を模した形状の本体部であってもかまわない。ユーザは十二支の動物のイメージに合った切り花や植物をいれることができる。
【符号の説明】
【0024】
1,1a 置物
3,3a 本体部
9,9a メッセージ表示部(第二表示部)
13,13a 延出部
19 暦表示部(第一表示部)
15 長穴