(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180597
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】配電盤
(51)【国際特許分類】
H02B 1/56 20060101AFI20231214BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
H02B1/56 B
H05K7/20 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094026
(22)【出願日】2022-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】502129933
【氏名又は名称】株式会社日立産機システム
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】溝間 紘一
【テーマコード(参考)】
5E322
5G016
【Fターム(参考)】
5E322AA03
5E322AA07
5E322AA11
5E322AB10
5E322DA02
5E322DA04
5G016AA04
5G016CG18
(57)【要約】
【課題】 大きな電力使用によるCO
2排出量の増加や、エアコンに用いられているフロンガスを排出することを避け、配電盤を冷却する。
【解決手段】 筐体と、筐体内に電気機器を備えた配電盤であって、筐体を構成する正面、側面、もしくは背面に水を供給するホースまたはパイプを有する配電盤。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、前記筐体内に電気機器を備えた配電盤であって、
前記筐体を構成する正面、側面、もしくは背面に水を供給するホースまたはパイプを有する配電盤。
【請求項2】
請求項1に記載の配電盤において、
前記ホースまたは前記パイプからの水を流す溝を、前記正面、前記側面、もしくは前記背面に配置した配電盤。
【請求項3】
請求項2に記載の配電盤において、
前記溝は、前記正面、前記側面、もしくは前記背面の鉛直方向に対して傾斜する配電盤。
【請求項4】
請求項1に記載の配電盤において、
前記正面、前記側面、もしくは前記背面のいずれかに、温度センサーを備え、
前記温度センサーの信号から、前記正面、前記側面、もしくは前記背面への水流を制御する配電盤。
【請求項5】
請求項1に記載の配電盤において、
前記電気機器の近傍に、前記水を貯める貯水タンクを配置した配電盤。
【請求項6】
請求項1に記載の配電盤において、
ベース部に、前記水の汚れを除く浄水フィルターを配置する配電盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配電盤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、配電盤内部で発生した熱は、特許文献1に示されたように、ファンを駆動することにより、配電盤の外へ排出することで、配電盤を冷却する技術が使われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、配電盤を冷却する際、ファンを用いるため、大きな電力を使用することになる。その他、エアコンを用いた場合も、大きな電力を使用することになり、CO2排出量の増加を考慮する必要がある。
【0005】
このように、従来の配電盤を冷却する技術では、大きな電力使用によるCO2排出量増加や、エアコンに用いられているフロンガスを排出するといった課題があった。
【0006】
本発明の目的は、大きな電力使用によるCO2排出量の増加や、エアコンに用いられているフロンガスを排出することを避け、配電盤を冷却することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、筐体と、前記筐体内に電気機器を備えた配電盤であって、前記筐体を構成する正面、側面、もしくは背面に水を供給するホースまたはパイプを有する配電盤である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、CO2排出量の増加や、エアコンに用いられているフロンガスの排出を避けて、配電盤を冷却できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】貯水タンク、水道を使いホース又はパイプで冷却を行う、実施例1を示す図。
【
図2A】壁面に鉛直方向の溝を設けた、実施例2を示す図。
【
図2B】壁面に傾斜した溝を設けた、実施例2の変形例を示す図。
【
図3】温度センサーにより温度変化を感知する、実施例3を示す図。
【
図4】屋根にホース又はパイプで冷却、融雪をする実施例4を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施例を、図を用いて説明する。
【実施例0011】
図1は、ホース又はパイプの構成を有する構造を持った配電盤の実施例1を示す図である。
図1の左の図は、配電盤を右側側面から見た図である。
図1の右の図は、配電盤を正面から見た図である。
【0012】
従来の配電盤は冷却にファン、エアコンを用いた構造となっているため、大きな電力使用によるCO2排出量の増加やエアコンのフロンガス排出がある。本実施例では、配電盤のカバーとしての筐体、および、その筐体内に配置された変圧器などの電気機器の冷却に、水道管4、貯水タンク5、パイプ又はホース1を備える。水道管4を通る水道水の水圧で配電盤の上部に配置された貯水タンク5に冷却水を供給し、冷却水を流すことで、配電盤の壁面などの冷却を行う水冷の構成である。そのような構成により、CO2、フロンを排出しないで配電盤の冷却ができる。
【0013】
本実施例では、貯水タンク5と水道を使い配電盤の壁面である正面、側面、背面といった四方のパイプ又はホース1から、壁面に散水する。本実施例では、ホース又はパイプ構造を用いて、散水して冷却出来る。
図1の配電盤に、スプリンクラーを付ける構成としてもよい。そのような構成では、更に広範囲で散水する事ができ、効率良く冷却することが出来る。さらに、地球温暖化を防止、持続可能な社会の実現に貢献できる。