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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180640
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】ストッパー
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/08 20060101AFI20231214BHJP
   F21V 21/00 20060101ALI20231214BHJP
   F21V 21/14 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
F21S8/08 121
F21V21/00 300
F21V21/00 140
F21V21/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094104
(22)【出願日】2022-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】391036404
【氏名又は名称】株式会社ロゴスコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100104569
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正夫
(72)【発明者】
【氏名】柴田 茂樹
(57)【要約】
【課題】ジャバラ状の本体を有する照明器具であっても見栄えよくポールに取り付けることができるとともに、多種多様の利用方法を持ったストッパーとする。
【解決手段】ポール200の途中に取り付けられて被固定物としての照明器具300を下側から支持面111で支持して固定するストッパーであって、弾性変形可能な素材からなり、略中心に開設された開口130と、この開口130に向かって外周から連なる切込み溝140とを備えており、前記開口130は変形前にはポール200の外径より小さく、切込み溝140を介してポール200が開口130に保持されるとポール200の外径に沿って変形可能となっている。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポールの途中に取り付けられて被固定物を下側から支持面で支持して固定するストッパーであって、弾性変形可能な素材からなり、略中心に開設された開口と、この開口に向かって外周から連なる切込み溝とを具備しており、前記開口は変形前にはポールの外径より小さく、切込み溝を介してポールが開口に保持されるとポールの外径に沿って変形可能となっていることを特徴とするストッパー。
【請求項2】
前記切込み溝は、ポールの外径より幅狭に設定されていることを特徴とする請求項1記載のストッパー。
【請求項3】
前記切込み溝は、外周から中心側に直線状に向かう第1の溝と、この第1の溝の終端から開口に迂回して向かう第2の溝とが連なって構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のストッパー。
【請求項4】
被固定物を下側から支持する支持面は、それに対向する面より大きく設定されていることを特徴とする請求項1又は2記載のストッパー。
【請求項5】
被固定物を下側から支持する支持面は、それに対向する面より大きく設定されていることを特徴とする請求項3記載のストッパー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャンプ等のアウトドアで使用されるポールに照明器具等の被固定物を固定するストッパーに関する。
【背景技術】
【0002】
キャンプ等のアウトドアで使用される棒状のポールは、テントやタープの支持に使用される他、ランタン等の照明器具の吊り下げにも使用される。
照明器具300としては、図11図12に示すようなものがある。この照明器具300は、ジャバラ状の透光性を有する本体310と、この本体310の両端の平板状のエンド板320と、前記本体310の内部の空間に配置された図示しない光源と、この光源の電源(図示省略)とを有し、前記エンド板320同士を連結することで全体として略ドーナツ状になるものがある。
なお、前記エンド板320には、エンド板320同士を連結するための磁石が設けられている。
【0003】
このようなジャバラ状の本体310を有する照明器具300は、ポールに巻き付けた状態で取り付けられないため、テーブルの上に置いて使用されることが多かった。
一般的にランタン等の照明器具をポール200に吊り下げるためには、登録実用新案第3103844号公報記載の『ランタンハンガー』のように、『地中に打ち込んで固定した支柱の適所に設置され、基端に設けられた前記支柱(ポールに相当)に固定する固定手段と、該固定手段に設けられた本体と、該本体の先端に設けられたランタンを掛止する掛止部とを備え』かつ『前記固定手段が支柱に着脱自在に固定する嵌合部であり、前記本体を前記嵌合部に回動自在に設けた』ものが使用されている。
【0004】
【特許文献1】登録実用新案第3103844号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のランタンハンガーでは、上述したジャバラ状の本体を有する照明器具を見栄えよくポールに取り付けることができない。
また、従来のランタンハンガーでは、単に照明器具を吊るすことができるだけであり、その利用範囲はそれほど広くないものとなっている。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたもので、ジャバラ状の本体を有する照明器具であっても見栄えよくポールに取り付けることができるとともに、多種多様の利用方法を持ったストッパーを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るストッパーは、ポールの途中に取り付けられて被固定物を下側から支持面で支持して固定するストッパーであって、弾性変形可能な素材からなり、略中心に開設された開口と、この開口に向かって外周から連なる切込み溝とを備えており、前記開口は変形前にはポールの外径より小さく、切込み溝を介してポールが開口に保持されるとポールの外径に沿って変形可能となっている。
【0008】
前記切込み溝は、ポールの外径より幅狭に設定されている。
【0009】
前記切込み溝は、外周から中心側に直線状に向かう第1の溝と、この第1の溝の終端から開口に迂回して向かう第2の溝とが連なって構成されている。
【0010】
被固定物を下側から支持する支持面は、それに対向する面より大きく設定されている。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るストッパーは、ポールの途中に取り付けられて被固定物を下側から支持面で支持することかできるので、ジャバラ状の本体を有する照明器具をきわめて見栄えよくポールに巻き付けた状態で取り付けることができる。
また、本発明に係るストッパーは、ポールへの取り付けも容易で、かつ開口に保持されたポールが抜けにくくなっている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態に係るストッパーの概略的正面図である。
図2】本発明の実施の形態に係るストッパーの概略的背面図である。
図3】本発明の実施の形態に係るストッパーの概略的平面図である。
図4】本発明の実施の形態に係るストッパーの概略的底面図である。
図5】本発明の実施の形態に係るストッパーの概略的右側面図である。
図6】本発明の実施の形態に係るストッパーの正面、平面及び右側面側からみた概略的斜視図である。
図7】本発明の実施の形態に係るストッパーの正面、底面及び左側面側からみた概略的斜視図である。
図8】本発明の実施の形態に係るストッパーのポールとの関係を示す概略的平面図である。
図9】本発明の実施の形態に係るストッパーのポールとの関係を示す概略的底面図である。
図10】本発明の実施の形態に係るストッパーによって被固定物としての照明器具をポールに取り付けた状態を示す概略的斜視図である。
図11】本発明の実施の形態に係るストッパーによってポールに取り付けられる被固定物としての照明器具の折り畳まれた状態を示す概略的斜視図である。
図12】本発明の実施の形態に係るストッパーによってポールに取り付けられる被固定物としての照明器具の引き延ばされた状態を示す概略的斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の形態に係るストッパー100は、ポール200の途中に取り付けられて被固定物としての照明器具300を下側から支持面111で支持して固定するストッパーであって、弾性変形可能な素材からなり、略中心に開設された開口130と、この開口130に向かって外周から連なる切込み溝140とを備えており、前記開口130は変形前にはポール200の外径より小さく、切込み溝140を介してポール200が開口130に保持されるとポール200の外径に沿って変形可能となっている。
【0014】
まず、本発明の実施の形態に係るストッパー100を説明する前に、このストッパー100が取り付けられるポール200と、このストッパー100によって支持される被固定物としての照明器具300について説明する。
【0015】
ポール200は、複数本の単管を伸縮可能に組み合わせたものであって、伸ばした状態を維持するためのロック機構を有しているのが一般的である。また、ポール200の単管はステンレススチールやアルミニウム等の軽金属から、ロック機構は合成樹脂から構成されることが一般的である。
なお、ポール200の先端側の単管の先端には、テントやタープのグロメットに挿入されための細い突起が設けられていることが多い。また、ポール200の後端側の単管の後端には、地面に接するための石突きが設けられていることが多い。
なお、本発明の実施の形態に係るストッパー100が取り付けられるポール200が上述したものに限定されることがないのはいうまでもない。
【0016】
一方、照明器具300は、図10乃至図12に示すように、ジャバラ状の透光性を有する本体310と、この本体310の両端に設けられた平板状のエンド板320と、前記本体310の内部の空間に配置された図示しない光源と、この光源の電源(図示省略)とを有し、前記エンド板320同士を連結することで全体として略ドーナツ状に構成されるようになっている。
本体310は、透光性を有する和紙や合成樹脂等で構成されており、所定の折り目をつける事であたかもアコーディオンのように伸縮かつ折曲可能となっている。
また、エンド板320は、木や合成樹脂等で構成された略正方形状の平板から構成される。このエンド板320にはエンド板320同士を連結するための磁石が設けられている。このエンド板320同士を連結すると、本体部310が湾曲して照明器具300は全体として略ドーナツ状となる(図10参照)。
【0017】
本発明の実施の形態に係るストッパー100は、シリコンゴム等の弾性変形可能な柔軟な素材から構成されている。
かかるストッパー100は、上方の上部構造110と、この上部構造110の下方側に連なる下部構造120とが一体に形成されている。
前記上部構造110は、上面側が下面側より大径の円錐台状に形成されている。また、前記下部構造120は上部構造110の下面と同径の円柱状に形成されている。
また、上部構造110と下部構造120とは軸を共通にしている。
【0018】
なお、この種のストッパー100は屋外で使用されることが大半であるので、耐候性、耐オゾン性等に優れ、経年劣化が少ないシリコンゴムが適している。しかし、本願発明に係るストッパー100がシリコンゴムに限定されないことはいうまでもない。
【0019】
ストッパー100の中心には上部構造110及び下部構造120を貫通する開口130が開設されている。この開口130は、取り付けられるべきポール200の外径より小さく設定されている。
また、このストッパー100の外周から前記開口130に向かって切込み溝140が形成されている。
この切込み溝140は、ポール200を開口130に導くものであって、外周から中心側に直線状に向かう第1の溝141と、この第1の溝141の終端から開口130に迂回して向かう第2の溝142とが連なって構成されている。
しかも、切込み溝140、すなわち第1の溝141と第2の溝142とは、取り付けられるべきポール200の外径より幅狭に設定されている。
【0020】
前記第1の溝141は、上部構造110にのみ形成されている。すなわち上部構造110の外周から中央の開口130に向かって直線状に向かい、その終端は下部構造120に達する部分となっている。
【0021】
前記第2の溝142は、上部構造110と下部構造120とに形成されている。すなわち、第1の溝141の終端からそのまま開口に直線状に向かうのではなく、迂回して開口130に向かう曲線状に形成されている。
このため、図3図4等に示すように、第2の溝142が開口130に達する部分には略フック状の顎部143が形成されることになる。
【0022】
なお、前記開口130や第1の溝141、第2の溝142は取り付けられるべきポール200の外径より小さく、幅狭に形成されるとしたが、ストッパー100自体がシリコンゴム等の弾性変形可能な柔軟な素材から構成されているため、ポール200を第1の溝141→第2の溝142の順で押し込むと、ストッパー100自体の変形によりポール200は第1の溝141、第2の溝142を通過することが可能になる。
【0023】
また、開口130はポール200の外径より小さく設定されているが、ストッパー100自体の変形によりポール200を開口130内に嵌まり込ませた状態で保持、それもポール200に対して圧力を加えた状態で保持することができる。このため、ストッパー100はポール200の途中に取り付けられることができる。
なお、開口130の内面は、ポール200との間の摩擦を高くするために凹凸面としてもよい。
【0024】
前記上部構造110の上面は、支持面111として平坦に形成されている。このため、垂直に立てられたポール200にストッパー100を取り付けると、支持面111は水平になる。
前記支持面111は、それに対向する面、すなわち下部構造120の下面より大きく設定されていることになる。
また、開口130にポール200を保持させると、図8及び図9に示すように、切込み溝140は拡がるが、第2の溝142が開口130に向かう曲線状に形成されており、第2の溝142が開口130に達する部分に略フック状の顎部143が形成されているので、開口130に押し込められて保持されたポール200は横方向に力を加えられても顎部143に引っかかって容易には開口130から外れることがない。
【0025】
なお、開口130は、ストッパー100自体が弾性変形可能な素材から構成されているため、ポール200の外径に柔軟に対応することができる。すなわち、開口130より太いポール200であればかなりの太さのものにまで対応することができるというメリットがある。
また、このストッパー100はポール200が断面視円形の円柱のものだけでなく、断面視矩形状の角柱や断面が小判型のものにも対応することが可能となっている。
さらに、切込み溝140の第2の溝142の一方の先端、すなわち顎部143の先端が第2の溝142の他方の先端の終端部よりあたかも数字の9のように回り込んでいるので、ストッパー100は太いポール200に取り付けた場合でもポール200の円周の半分以上を巻き込んで取り付けられるので、太いポール200であっても確実に取り付けられるようになっている。
【0026】
このようにしてポール200に取り付けられたストッパー100より上方で前記照明器具300をドーナツ状に変形させて、エンド板320同士を磁石で連結する。
もしストッパー100が存在しなければ照明器具300はそのままポール200を下まで滑り落ちるが、ストッパー100が存在するとストッパー100の支持面111が照明器具300を下側から支持して固定するので、照明器具300をポール200の途中に止めおくことができるようになる(図10参照)。
ストッパー100のポール200における位置を変えることで照明器具300の高さを自由自在に変更することができる。
【0027】
かかるストッパー100は、図10にも示すように、照明器具300の下側を支持面111で支持するので、従来のランタンハンガーのようにポール200から横方向に突出することもなく、照明器具300を見栄えよくポール200に取り付けることができるようになっている。
なお、ストッパー100はシリコンゴム等の弾性変形可能な柔軟な素材から構成されているので、開口130とポール200との間の摩擦により、支持面111にかなりの荷重が加えられても下方に滑り落ちることなく耐えることができる。
【0028】
また、図10では1個のストッパー100で照明器具300を下側から支持して固定するようになっているが、さらに照明器具300の上側にもストッパー100を設けて一対のストッパー100で照明器具300を挟み込むようにすると、照明器具300の高さが不用意に変わることがないようにできる。
【0029】
上述した実施の形態では、ストッパー100は上部構造110と下部構造120とからなり、上部構造110は下部構造120より大径に構成されているとしたが、本発明に係るストッパーはこれに限定されることはない。
他のストッパーの構成としては、上部構造110に該当する部分と下部構造120に該当する部分とを分けることなく、上面から下面まで同径の円柱形状とすることも可能である。
また、さらに他のストッパーとしては、下部構造120を設けることなく、上部構造110のみとすることも可能であるし、上部構造110を略逆円錐状として構成することも可能である。
【0030】
また、上述した実施の形態では、ストッパー100に設けられる切込み溝140は、外周から中心側に直線状に向かう第1の溝141と、この第1の溝141の終端から開口130に迂回して向かう第2の溝142とが連なって構成されているとしたが、第2の溝142に相当するものがなく、開口130まで第1の溝141のみが直線状につながった構成とすることも可能である。
ただし、その場合には開口130に嵌まり込んだ状態で保持されたポール200が容易には抜け出さないように、切込み溝140(第1の溝141)の幅寸法、開口130の寸法はポール200の外径よりかなり小さく設定する必要がある。
また、切込み溝140は、外周から開口130に向かうらせん状に形成することも可能である。
【0031】
さらに、上述した実施の形態では、ストッパー100に支持される被固定物はジャバラ状の本体310を有する照明器具300として説明を行ったが、本発明がこれに限定されるものでないことはいうまでもない。
例えば、他の形態のランタンを支持することもできる。
さらには、複数本のポール200にそれぞれストッパー100を取り付け、その複数のストッパー100で天板を支持することでテーブルとすることもできるし、開口を有する板材を支持することで載置台や小物トレイとすることも可能である。
また、このストッパー100は、フックを引っかけたり、撮影時のスマートフォンを立てかけたりすることも可能である。
さらに、複数のポール200にそれぞれストッパー100を取り付け、ロープや配線のガイドを保持することも可能であるし、ストッパー100の間に物干し竿のように掛け渡したバーを固定して鍋やフライパン、お玉等の調理用具を整理のために引っかけることを可能であるし、焚火の上に鍋等を吊して調理に供することも可能である。
【符号の説明】
【0032】
100 ストッパー
110 上部構造
111 支持面
120 下部構造
130 開口
140 切込み溝
141 第1の溝
142 第2の溝
143 顎部
200 ポール
300 照明器具(被固定物)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12