(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180692
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】ごみ容器
(51)【国際特許分類】
B65F 1/16 20060101AFI20231214BHJP
B65F 1/00 20060101ALI20231214BHJP
B65D 43/26 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
B65F1/16
B65F1/00 A
B65D43/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094210
(22)【出願日】2022-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】000010054
【氏名又は名称】岐阜プラスチック工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹内 由文
(72)【発明者】
【氏名】足立 優輔
【テーマコード(参考)】
3E023
3E084
【Fターム(参考)】
3E023AA00
3E023MA04
3E023MA07
3E023MB01
3E023MB02
3E084AA05
3E084AA13
3E084AA24
3E084AB10
3E084BA01
3E084CA03
3E084CC03
3E084DA03
3E084DC03
3E084FA07
3E084FD20
3E084GA01
3E084GA06
3E084GB01
3E084JA18
3E084LA18
3E084LB02
3E084LB08
3E084LD30
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本願発明は、設置場所に合わせて蓋の開閉方向を変更可能な、ごみ容器を提供する。
【解決手段】ごみ容器本体100と、ごみ容器本体100の上部開口に開閉自在に設けられた蓋体200と、ごみ容器本体100の下部側に設けられたペダル部材800と、ごみ容器本体100の後面側において、蓋体200とペダル部材800とを連結可能にする連結部材400と、を備えるごみ容器Pにおいて、蓋体200は、連結部材400の係合部と連結可能な被係合部を備え、連結部材400は左右に回動可能であり、連結部材400の左右への向きを変更することで、蓋体200の左開きと右開きを変更可能に構成されていることを特徴とする。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ごみ容器本体と、
前記ごみ容器本体の上部開口に開閉自在に設けられた蓋体と、
前記ごみ容器本体の下部側に設けられたペダル部材と、
前記ごみ容器本体の後面側において、前記蓋体と前記ペダル部材とを連結可能にする連結部材と、を備えるごみ容器において、
前記蓋体は、前記連結部材の係合部と連結可能な被係合部を備え、
前記連結部材は左右に回動可能であり、
前記連結部材の左右への向きを変更することで、前記蓋体の左開きと右開きを変更可能に構成されていることを特徴とするごみ容器。
【請求項2】
前記連結部材は軸受け部を備え、前記ペダル部材は軸部を備え、
前記軸受け部に前記軸部が軸支されて、前記連結部材は左右に回動可能であることを特徴とする請求項1に記載のごみ容器。
【請求項3】
ごみ容器本体と、
前記ごみ容器本体の上部開口に開閉自在に設けられた蓋体と、
前記ごみ容器本体の下部側に設けられたペダル部材と、
前記ごみ容器本体の後面側において、前記蓋体と前記ペダル部材とを連結可能にする連結部材と、を備えるごみ容器において、
前記蓋体は、前記連結部材の係合部と連結可能な被係合部を備え、
前記蓋体の取り付け方向を変更することで、前記蓋体の左開きと右開きを変更可能に構成されていることを特徴とするごみ容器。
【請求項4】
前記ごみ容器本体に取り付けることが可能な口枠を備え、
前記蓋体は、前後のそれぞれに前記被係合部を備えると共に、回動部によって前記口枠に回動可能に連結され、
前記蓋体及び口枠の取り付け方向を左右に入れ替えることで、前記蓋体の左開きと右開きを変更可能に構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のごみ容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、ごみ容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、家庭用のごみ等を捨てるごみ容器が知られているが、例えば、特許文献1に開示されているごみ容器は、ごみを収容するごみ容器本体と、ごみ容器本体の上部開口を塞ぐ蓋体と、ごみ容器本体の下部に設けられたペダル部材とを備えており、利用者がペダル部材を踏むことで蓋体が開き、ごみを捨てることができる。ただ、このごみ容器は、蓋体が後側に大きく開くので、高さ方向の低いスペースに設置することが難しく、ごみ容器の設置場所が限定されるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、上記問題に鑑み、本願発明は、設置場所に合わせて蓋の開閉方向を変更可能な、ごみ容器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本願発明の請求項1に係るごみ容器は、ごみ容器本体と、前記ごみ容器本体の上部開口に開閉自在に設けられた蓋体と、前記ごみ容器本体の下部側に設けられたペダル部材と、前記ごみ容器本体の後面側において、前記蓋体と前記ペダル部材とを連結可能にする連結部材と、を備えるごみ容器において、前記蓋体は、前記連結部材の係合部と連結可能な被係合部を備え、前記連結部材は左右に回動可能であり、前記連結部材の左右への向きを変更することで、前記蓋体の左開きと右開きを変更可能に構成されていることを特徴とする。
【0006】
上記特徴によれば、ごみ容器の設置場所に合わせて、蓋体の開閉方向を選択することができる。
【0007】
更に、本願発明の請求項2に係るごみ容器は、前記連結部材は軸受け部を備え、前記ペダル部材は軸部を備え、前記軸受け部に前記軸部が軸支されて、前記連結部材は左右に回動可能であることを特徴とする。
【0008】
上記特徴によれば、連結部材を左右に容易に回動できる。
【0009】
更に、本願発明の請求項3に係るごみ容器は、ごみ容器本体と、前記ごみ容器本体の上部開口に開閉自在に設けられた蓋体と、前記ごみ容器本体の下部側に設けられたペダル部材と、前記ごみ容器本体の後面側において、前記蓋体と前記ペダル部材とを連結可能にする連結部材と、を備えるごみ容器において、前記蓋体は、前記連結部材の係合部と連結可能な被係合部を備え、前記蓋体の取り付け方向を変更することで、前記蓋体の左開きと右開きを変更可能に構成されていることを特徴とする。
【0010】
上記特徴によれば、ごみ容器の設置場所に合わせて、蓋体の開閉方向を選択することができる。
【0011】
更に、本願発明の請求項4に係るごみ容器は、前記ごみ容器本体に取り付けることが可能な口枠を備え、前記蓋体は、前後のそれぞれに前記被係合部を備えると共に、回動部によって前記口枠に回動可能に連結され、前記蓋体及び口枠の取り付け方向を左右に入れ替えることで、前記蓋体の左開きと右開きを変更可能に構成されていることを特徴とする。
【0012】
上記特徴によれば、口枠と蓋体の取り付け方向を左右に入れ替えることで、蓋体の開閉方向を容易に変更することが出来る。
【発明の効果】
【0013】
本願発明のごみ容器によれば、設置場所に合わせて蓋の開閉方向を変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本願発明の実施形態1に係るごみ容器のごみ容器本体と口枠の全体斜視図である。
【
図2】(a)は、ごみ容器本体の平面図、(b)は、ごみ容器本体の正面図、(c)は、A―A断面図である。
【
図3】(a)は、ごみ容器本体の背面図、(b)は、ごみ容器本体の底面図である。
【
図4】(a)は、口枠の平面図、(b)は、口枠の軸部周辺の拡大正面図、(c)は、口枠の軸部周辺の拡大背面図、(d)は、B―B断面図である。
【
図5】(a)は、連結部材の正面図、(b)は、連結部材の底面図である。
【
図6】(a)は、蓋体の裏面側から見た全体斜視図、(b)は、蓋体の底面図である。
【
図7】(a)は、
図6(b)のC-C断面図、(b)は、
図6(b)のD-D断面図である。
【
図8】(a)は、ペダル部材の全体斜視図、(b)は、ペダル部材の側面図、(c)は、ペダル部材の平面図である。
【
図10】(a)は、ごみ容器の平面図、(b)は、ごみ容器の正面図、(c)は、
図9のH―H断面図である。
【
図11】(a)は、
図10(a)のE―E断面図、(b)は、
図10(a)のF-F断面図、(c)は、
図10(b)のG-G断面図である。
【
図12】(a)は、
図11(a)の状態から蓋体が開いた状態の断面図、(b)は、
図11(b)の状態から蓋体が開いた状態の断面図である。
【
図13】(a)は、蓋体が開いた状態のごみ容器の正面図、(b)は、
図11(c)の状態から、ペダル部材が下方へ回動した状態の断面図である。
【
図14】蓋体と口枠の向きを変更して、ごみ容器本体に取り付ける様子を示した斜視図である。
【
図15】蓋体が右側に開いた状態のごみ容器の正面図である。
【
図16】(a)は、本願発明の実施形態2に係るごみ容器の蓋体と口枠の斜視図、(b)は、蓋体の正面図である。
【
図17】(a)は、ごみ容器の正面図であって、蓋体が右向きに開いた状態の正面図、(b)は、ごみ容器の正面図であって、蓋体が左向きに開いた状態の正面図である。
【
図18】(a)は、本願発明の実施形態3に係るごみ容器の背面図、(b)は、蓋体の底面図である。
【
図19】(a)は、ごみ容器の正面図であって、蓋体が左向きに開いた状態の正面図、(b)は、ごみ容器の正面図であって、蓋体が右向きに開いた状態の正面図である。
【
図20】(a)は、本願発明の実施形態4に係るごみ容器の正面図であって、蓋体が左向きに開いた状態の正面図、(b)は、ごみ容器の正面図であって、蓋体が右向きに開いた状態の正面図である。
【
図21】(a)は、本願発明の実施形態5に係るごみ容器の正面図であって、蓋体が左向きに開いた状態の正面図、(b)は、ごみ容器の正面図であって、蓋体が右向きに開いた状態の正面図である。
【符号の説明】
【0015】
100 ごみ容器本体
140 後面
150 上部開口
200 蓋体
230 被係合部
250 被係合部
400 連結部材
800 ペダル部材
P ごみ容器
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本願発明の各実施形態について、図面を用いて説明する。なお、本明細書において、「上方」とはごみ容器本体の上部開口を上にして水平面上に載置した際に、鉛直方向における上方に向く方向のことであり、「下方」とは鉛直方向における下方に向く方向のことである。また、「前側」とはペダル部材の操作部が設けられた側で、「後側」とは前側の反対側のことである。
【0017】
<実施形態1>
図1から
図4に、本願発明の実施形態1に係るごみ容器Pのごみ容器本体100と口枠700を示す。なお、
図1は、ごみ容器本体100と口枠700の全体斜視図、
図2(a)は、ごみ容器本体100の平面図、
図2(b)は、ごみ容器本体100の正面図、
図2(c)は、A―A断面図、
図3(a)は、ごみ容器本体100の背面図、
図3(b)は、ごみ容器本体100の底面図、
図4(a)は、口枠700の平面図、
図4(b)は、口枠700の軸部711周辺の拡大正面図、
図4(c)は、口枠700の軸部721周辺の拡大背面図、
図4(d)は、B―B断面図である。
【0018】
図1から
図3に示すように、ごみ容器本体100は、全体が合成樹脂製の略直方体形状をしており、底面110と、底面110から立ち上がる前面120と、両側の側面130と、後面140とを備え、上端が上部開口150となっている。そして、ごみ容器本体100の内部は、ごみを収容できる収容空間160となっており、上部開口150から収容空間160へごみを投入できる。ごみ容器本体100の前面120の下部側には、後述するペダル部材の先端側を収容可能な凹部121が形成されている。
【0019】
また、ごみ容器本体100の後面140には、後述する蓋体とペダル部材とを連結する連結部材が取り付けられる。ごみ容器本体100の後面140は、上端がフランジ部141となっており、連結部材の上端を挿通可能な左連結用孔161と右連結用孔162が、フランジ部141を貫通するように形成されている。左連結用孔161と右連結用孔162は、左右の両側に離間して配置されている。さらに、
図2(c)に示すように、フランジ部141の表面側には、後述する口枠を取り付ける際に利用する位置決用穴142と係合爪143が設けられている。なお、左連結用孔161の短辺側の内縁には、挿通した連結部材との摩擦を低減するために、内側に向けて突出した0.3mm(ミリメートル)の凸部を設けてもよい。また、右連結用孔162の短辺側の内縁には、挿通した連結部材との摩擦を低減するために、内側に向けて突出した0.3mm(ミリメートル)の凸部を設けてもよい。
【0020】
また、
図2(c)及び
図3に示すように、フランジ部141の裏面側には、左連結用孔161から右連結用孔162へ延びるガイド部材144が設けられており、ガイド部材144は、フランジ部141の裏面から下方へ突出しており、後述する連結部材の上端に背面から当接する。そして、連結部材が左連結用孔161と右連結用孔162の間で左右に回動する際に、連結部材の上端を案内する部分となる。また、
図3(b)に示すように、左連結用孔161とガイド部材144の間には、フランジ部141の裏面から突出した凸部145が設けられている。連結部材が左連結用孔161側に回動した際に、凸部145が連結部材の上端に当接して、連結部材が不用意に逆の方向へ回動しないように止めることが出来る。同様に、右連結用孔162とガイド部材144の間には、フランジ部141の裏面から突出した凸部145が設けられている。連結部材が右連結用孔162側に回動した際に、凸部145が連結部材の上端に当接して、連結部材が不用意に逆の方向へ回動しないように止めることが出来る。
【0021】
さらに、位置決用穴142は、フランジ部141の裏面から下方へ突出しており、その突出した部分が、左連結用孔161と右連結用孔162の間に位置している。そのため、連結部材が左連結用孔161と右連結用孔162の間で左右に回動する際に、連結部材の上端は、位置決用穴142の突出した部分を乗り越えるように移動する。そして、連結部材の上端が位置決用穴142の突出した部分を乗り越える際の凹凸の感覚が、利用者に伝わることで、利用者は連結部材を左又は右に回動させたことを認識しやすいのである。
【0022】
また、
図3(b)に示すように、底面110には、前側に設けられた凹部121から、ペダル部材の後端側を収容可能な凹部111にかけて、直線状に窪んだペダル収容凹部112が設けられており、直線状に延出するペダル部材の本体部を収容できるように構成されている。
【0023】
次に、
図4に示すように、口枠700は、全体が合成樹脂製の略長方形状の枠体となっており、前枠部710と後枠部720と、前枠部710と後枠部720とを連結する側枠部730とを備え、ごみ容器本体100の上部開口150に取り付けることが出来る。
【0024】
また、前枠部710側には、後述する蓋体の軸受孔に軸支される軸部711が設けられている。さらに、前枠部710には、フランジ部712が設けられており、軸部711に隣接する箇所に、上下に貫通する挿通孔713が設けられている。この挿通孔713は、後述するように、ごみ容器本体100の右連結用孔162と重なるように構成されており、連結部材の上端を挿通させることが出来る。
【0025】
また、後枠部720側にも、後述する蓋体の軸受孔に軸支される軸部721が設けられている。さらに、後枠部720には、フランジ部722が設けられており、軸部721に隣接する箇所に、上下に貫通する挿通孔723が設けられている。この挿通孔723は、後述するように、ごみ容器本体100の左連結用孔161と重なるように構成されており、連結部材の上端を挿通させることが出来る。
【0026】
また、
図4(d)に示すように、後枠部720側には、ごみ容器本体100の後面140側の位置決用穴142に挿入される位置決用突起724と、ごみ容器本体100の後面140側の係合爪143が挿入される係合穴725が設けられている。
【0027】
次に、
図5に、連結部材400を示す。なお、
図5(a)は、連結部材400の正面図、
図5(b)は、連結部材400の底面図である。
【0028】
図5に示すように、連結部材400は、上下方向に延出する連結体410と、連結体410の上端に設けられた係合部420と、連結体410の下端に設けられた軸受部430とを備える。係合部420は、上端側が開口部421となっており、開口部421へ向けて先端423が突出した左側の係合爪422と、開口部421へ向けて先端425が突出した右側の係合爪424とを備える。
【0029】
また、軸受部430は、後述するペダル部材の軸部を挿通可能な挿通孔431と、ペダル部材の軸部の頭部を収容可能な収容部432とを備える。ペダル部材の頭部は、挿通孔431よりも大きく、収容部432内に収容可能な大きさとなっている。そのため、ペダル部材の軸部が、軸受部430に連結された際に不用意に外れないようなっている。そして、ペダル部材の軸部が軸受部430に軸支されると、連結部材400は軸受部430を中心に左右に容易に回動できる。なお、収容部432には、挿通孔431へ向けて突出する突起433が設けられている。また、連結部材400の下端401は、円弧状になっている。そのため、軸受部430を中心に連結部材400が回動した際に、連結部材400の下端401が飛び出て、他の部分に干渉することを防ぐことができ、また、意匠的にも目立たない。
【0030】
次に、
図6及び
図7に、蓋体200を示す。なお、
図6(a)は、蓋体200の裏面側から見た全体斜視図、
図6(b)は、蓋体200の底面図、
図7(a)は、
図6(b)のC-C断面図、
図7(b)は、
図6(b)のD-D断面図である。
【0031】
蓋体200は、全体が合成樹脂製の略長方形状の板材であり、ごみ容器本体100の上部開口150を覆う大きさの平坦な蓋本体部210を備える。また、蓋本体部210の裏面側において、前辺211の角部付近には、軸受孔220と被係合部230とが設けられている。前辺211には、内側へ凹んだ手掛用鍔213が設けられている。また、軸受孔220は、口枠700の軸部711を回動可能に軸支する。
【0032】
また、
図7(a)に示すように、被係合部230は、下側へ向けて開口した開口部231と、開口部231から連続し、下側へ向けて湾曲するガイド部232と、ガイド部232の下端233から上方へ突出する突起234と備える。開口部231は、連結部材400の係合部420の係合爪424を挿通可能な大きさとなっており、ガイド部232は挿通された係合爪424を下端233へ向けて案内し、突起234が係合爪424と係合可能に構成されている。なお、開口部231の両端に凸部を任意で設けてもよい。具体的には、ガイド部232の端部を開口部231へ向けて湾曲させ、その先端に、下側へ向けて突出する凸部を設ける。さらに、突起234から開口部231へ向けて(突起234と略直角の方向へ向けて)突出する凸部を設ける。このように、開口部231の両端に凸部を設けることで、連結部材400の係合部420が開口部231から抜けるのを防止できる。
【0033】
また、蓋本体部210の裏面側において、後辺212の角部付近には、軸受孔240と被係合部250とが設けられている。後辺212には、内側へ凹んだ手掛用鍔214が設けられている。また、軸受孔240は、口枠700の軸部721を回動可能に軸支する。
【0034】
また、
図7(b)に示すように、被係合部250は、下側へ向けて開口した開口部251と、開口部251から連続し、下側へ向けて湾曲するガイド部252と、ガイド部252の下端253から上方へ突出する突起254と備える。開口部251は、連結部材400の係合部420の係合爪422を挿通可能な大きさとなっており、ガイド部252は挿通された係合爪422を下端253へ向けて案内し、突起254が係合爪422と係合可能に構成されている。なお、開口部251の両端に凸部を任意で設けてもよい。具体的には、ガイド部252の端部を開口部251へ向けて湾曲させ、その先端に、下側へ向けて突出する凸部を設ける。さらに、突起254から開口部251へ向けて(突起254と略直角の方向へ向けて)突出する凸部を設ける。このように、開口部251の両端に凸部を設けることで、連結部材400の係合部420が開口部251から抜けるのを防止できる。
【0035】
次に、
図8に、ペダル部材800を示す。
図8(a)は、ペダル部材800の全体斜視図、
図8(b)は、ペダル部材800の側面図、
図8(c)は、ペダル部材800の平面図である。
【0036】
ペダル部材800は、全体が合成樹脂製であり、長尺状の本体部810と、前端に操作部820と、後端に軸部830とを備えている。操作部820は、利用者が足で踏みやすいように平坦面821を備える。また、操作部820に隣接する位置に、上方へ突出した凸部822が設けられている。また、本体部810の略中央には、軸孔840が設けられており、ごみ容器本体100の底面110側に設置された回転軸と連結されて、ペダル部材800は上下に回動可能に構成される。
【0037】
また、軸部830の先端には、軸部830よりも大きな頭部831が設けられている。さらに、頭部831の先端から突出する突起832が設けられており、この突起832は、連結部材400の収容部432内の突起433と係合できるように構成されている。なお、突起832は任意に設けるもので、連結部材400の突起433との係合を避けて回動のし易さを優先する場合は、突起832を設けなくてもよい。
【0038】
次に、
図9から
図11を参照して、ごみ容器Pを組み立てた状態について説明する。なお、
図9は、ごみ容器Pの全体斜視図、
図10(a)は、ごみ容器Pの平面図、
図10(b)は、ごみ容器Pの正面図、
図10(c)は、
図9のH―H断面図、
図11(a)は、
図10(a)のE―E断面図、
図11(b)は、
図10(a)のF-F断面図、
図11(c)は、
図10(b)のG-G断面図である。
【0039】
図9から
図11に示すように、口枠700の軸部711及び軸部721が左側に配置される向きに、口枠700をごみ容器本体100の上端側に取り付ける。そして、
図9及び
図11に示すように、蓋体200の前側の軸受孔220に、口枠700の軸部711を回動可能に連結する。同様に、蓋体200の後側の軸受孔240に、口枠700の軸部721を回動可能に連結する。このように、蓋体200は、軸受孔220と軸部711から構成される前側の回動部280と、軸受孔240と軸部721から構成される後側の回動部290によって、左側に開くように、口枠700に回動可能に連結された状態となる。なお、回動部280の軸受孔220は蓋体200側に設けられ、軸部711は口枠700側に設けられているが、これに限定されず、軸部711が蓋体200側に設けられ、軸受孔220が口枠700側に設けられてもよい。同様に、回動部290の軸受孔240は蓋体200側に設けられ、軸部721は口枠700側に設けられているが、これに限定されず、軸部721が蓋体200側に設けられ、軸受孔240が口枠700側に設けられてもよい。
【0040】
また、
図10(c)に示すように、口枠700をごみ容器本体100に取り付ける際は、ごみ容器本体100の後側に設けられた位置決用穴142に、口枠700の位置決用突起724が挿入されると共に、ごみ容器本体100の後側に設けられた係合爪143に、口枠700の係合穴725が係合して固定されている。ごみ容器本体100の後側では、連結部材400の上方へのスライドによって蓋体200が上方へ開く。その際、蓋体200が開く際の反動により、口枠700を上方へ持ち上げる力は、大きい。すると、係合爪143が係合穴725から抜けやすく、口枠700がごみ容器本体100から外れてしまう虞がある。しかしながら、係合爪143に隣接する位置に位置決用穴142が設けられ、この位置決用穴142に口枠700の位置決用突起724が挿入されることで、口枠700の前後方向の位置が固定される。そのため、蓋体200が開いた際に、口枠700が前側に移動することを防ぎ、係合爪143が係合穴725から抜けずに、しっかりと係合した状態を維持できる。その結果、口枠700がごみ容器本体100から外れにくいのである。
【0041】
さらに、
図9及び
図11(c)に示すように、ペダル部材800をごみ容器本体100の底面110に固定する。具体的には、まず、ごみ容器本体100の底面110のペダル収容凹部112にペダル部材800の本体部810を収容する。また、ペダル部材800の先端側は、前側の凹部121に収容され、ペダル部材800の後端側は、後側の凹部111に収容されている。そして、ペダル部材800の軸孔840には、ごみ容器本体100の底面110に取り付けられている回転軸190が挿通している。そのため、ペダル部材800は回転軸190を中心に上下に回動できる。なお、ペダル部材800の凸部822がごみ容器本体100の底面110に当接しているので、ペダル部材800の操作部820側が上方へ上がり過ぎないようになっている。そのため、ペダル部材800の操作部820側が上方へ上がり過ぎて、反対側の軸部830が下方へ下がり過ぎ、連結部材400の軸受部430から外れてしまうことを防止できる。また、連結部材400とごみ容器本体100との係合(例えば、連結部材400の上端と、ごみ容器本体100の後面140上端のフランジ部141の裏面との係合)が外れてしまうことを防止できる。
【0042】
また、連結部材400の軸受部430に、ペダル部材800の軸部830が軸支されて、連結部材400とペダル部材800は連結されている。そして、
図9から
図11に示す状態のごみ容器Pでは、蓋体200が左に開くように構成されている。そのため、蓋体200を左側に押し上げるために、連結部材400は、軸受部430を中心に左側に回動した状態となっている。
【0043】
また、蓋体200が左向きに開くように口枠700を取り付けた場合、
図11(b)に示すように、ごみ容器本体100の左連結用孔161と口枠700の挿通孔723は上下に重なっている。そして、蓋体200が閉じた状態では、連結部材400の先端の係合部420は、左連結用孔161の下側に配置された状態となっている。
【0044】
また、
図11(c)に示すように、ペダル部材800の軸部830の突起832と、連結部材400の軸受部430内の突起433が、互いに係合できるように構成されている。そのため、ごみ容器Pの保管や運搬時などに外力が加わって、連結部材400が右側に不用意に回動しようとしても、ペダル部材800の突起832と連結部材400の突起433が係合して、連結部材400の回動を防止することができる。反対に、連結部材400が右側に回動されている場合は、ペダル部材800の突起832と、連結部材400の突起433とが係合することで、連結部材400が左側に不用意に回動することを防止できる。なお、利用者が意図的に、連結部材400を左右に回動させる際は、利用者が少し力を加えれば、連結部材400の突起433がペダル部材800の突起832を乗り越えることができるので、連結部材400を無理なく回動させることが出来る。
【0045】
なお、連結部材400に軸受部430を設け、ペダル部材800に軸部830を設けているが、これに限定されず、連結部材400に軸部830を設け、ペダル部材800に軸受部430を設けてもよい。
【0046】
次に、
図12及び
図13を参照して、ペダル部材800を利用して蓋体200を開く状態について説明する。なお、
図12(a)は、
図11(a)の状態から蓋体200が開いた状態の断面図、
図12(b)は、
図11(b)の状態から蓋体200が開いた状態の断面図、
図13(a)は、蓋体200が開いた状態のごみ容器Pの正面図、
図13(b)は、
図11(c)の状態から、ペダル部材800が下方へ回動した状態の断面図である。
【0047】
図13(b)に示すように、利用者がペダル部材800の操作部820を足で踏んで下方へ押すことで、ペダル部材800の前端側は回転軸190を中心に下方へ回動する。すると、ペダル部材800の後端側は上方へ向けて回動し、ペダル部材800の軸部830に連結された連結部材400が、上方へスライドする。
【0048】
図12(b)に示すように、左側に傾斜している連結部材400が、そのまま上方へスライドすると、連結部材400の係合部420が、ごみ容器本体100の左連結用孔161と挿通孔723を通って、蓋体200へ向けて移動する。その際、連結部材400の係合部420の係合爪422が、蓋体200の被係合部250のガイド部252に当接し、そのままガイド部252に沿って突起254まで案内される。そのため、
図12に示すように、連結部材400の上昇により、蓋体200が、軸部721及び軸部711を中心にして左側に開くのである。なお、蓋体200の被係合部250の突起254と、連結部材400の係合部420の先端423が係合しているので、蓋体200が左側にそれ以上開くのを防止できる。また、蓋体200と連結部材400との連結箇所(
図12では、蓋体200の被係合部250と連結部材400の係合部420との連結箇所、
図15では、蓋体200の被係合部230と連結部材400の係合部420との連結箇所)が、蓋体200の開閉の回動箇所である軸部(
図12では軸部721、
図15では軸部711)よりも、外側に配置されているので、蓋体200と連結部材400との連結箇所が他の回動箇所と干渉することなく、蓋体200の開閉がし易いのである。
【0049】
なお、
図12及び
図13では、ペダル部材800を利用して蓋体200を開いていたが、ペダル部材800を利用せず、手で蓋体200を持ち上げて開くことも出来る。具体的には、ペダル部材800を下方へ押さない状態で、蓋体200の前辺211の手掛用鍔213に指を掛けて、蓋体200を上方へ持ち上げる。すると、蓋体200が、軸部721及び軸部711を中心にして左側に開くのである。その際、ペダル部材800を下方へ押さない状態で、蓋体200を開いているので、連結部材400は上方へスライドすることがなく、蓋体200の被係合部250と連結部材400の係合部420は係合せず、離間した状態である。そのため、ペダル部材800を利用せず、手で蓋体200を持ち上げて開く場合の方が、
図12及び
図13に示す状態よりも、蓋体200をより大きく開くことができる。
【0050】
次に、
図14及び
図15を参照して、蓋体200の開く向きを右側に変更する態様について説明する。なお、
図14は、蓋体200と口枠700の向きを変更して、ごみ容器本体100に取り付ける様子を示した斜視図、
図15は、蓋体200が右側に開いた状態のごみ容器Pの正面図である。
【0051】
まず、
図9及び10に示すように蓋体200が閉じられた状態から、口枠700をごみ容器本体100から取り外す。そして、
図14に示すように、口枠700を180度回転させて、左右の向きを入れ替える。なお、蓋体200は、前後の回動部280と回動部290によって口枠700に連結されたままとなっている。そのため、口枠700の左右の向きを入れ替えれば、口枠700に連結された蓋体200の向きも左右に入れ替わるので、蓋体200の後辺212が、
図14に示すように、ごみ容器Pの正面側に配置されることになる。また、口枠700を180度回転させて、左右の向きを入れ替えるため、口枠700の挿通孔713が、ごみ容器本体100の右連結用孔162と上下に重なるように配置される。
【0052】
さらに、連結部材400を、軸受部430を中心に右側に回動させる。すると、連結部材400の係合部420が、挿通孔713と右連結用孔162の下側に配置された状態となる。
【0053】
そして、
図15に示すように、利用者がペダル部材800の操作部820を足で踏んで下方へ押すことで、ペダル部材800の前端側は下方へ回動する。すると、ペダル部材800の後端側は上方へ向けて回動し、ペダル部材800に連結された連結部材400が、上方へスライドする。
【0054】
図15に示すように、右側に傾斜している連結部材400が、そのまま上方へスライドすると、連結部材400の係合部420が、ごみ容器本体100の右連結用孔162と挿通孔713を通って、蓋体200へ向けて移動する。そして、連結部材400の係合部420が蓋体200の被係合部230に連結され、係合爪422の反対側の係合爪424が、被係合部230に案内されて係合する。そのため、
図15に示すように、蓋体200が、前後の回動部280及び回動部290を中心にして右側に開くのである。
【0055】
このように、本願発明のごみ容器Pでは、
図9に示すように、連結部材400を左向きに回動させることで、ペダル部材800を操作した際に蓋体200が左向きに開く構成とし、
図14に示すように、連結部材400を右向きに回動させることで、ペダル部材800を操作した際に蓋体200が右向きに開く構成へ変更している。これにより、ごみ容器Pの設置場所に合わせて、蓋体200の開閉方向を選択することができる。
【0056】
さらに、
図14に示すように、口枠700と蓋体200の取り付け方向を左右に入れ替えることで、蓋体200の開閉方向を容易に変更することが出来る。なお、
図1から
図15に示すごみ容器Pでは、軸部(711、721)が口枠700の一方の片側にのみ設けられ、他方の片側には設けられていないが、これに限定されず、軸部(711、721)が口枠700の左右の両側にそれぞれ設けられてもよい。その場合、蓋体200の開閉方向を変更する際は、蓋体200を180度回転させて左右の向きを入れ替え、左右の軸部(711、721)のいずれか一方へ付け替えればよい。そのため、蓋体200の取り付け方向を変えるだけで、蓋体200の開閉方向を容易に変更できる。また、
図1から
図15に示すごみ容器Pでは、口枠700を備えているが、これに限定されず、口枠700を備えなくてもよい。その場合は、例えば、軸部(711、721)を、ごみ容器本体100の左右の上端に配置し、蓋体200の開閉方向を変更する際は、蓋体200を180度回転させて左右の向きを入れ替え、左右の軸部(711、721)のいずれか一方へ付け替えればよい。
【0057】
<実施形態2>
次に、本願発明の実施形態2に係るごみ容器PAを、
図16及び
図17に示す。なお、本実施形態2に係るごみ容器PAは、
図1から
図15に示す実施形態1に係るごみ容器Pと、蓋体200A及び口枠700Aの構成が異なるだけで、他の構成は実施形態1に係るごみ容器Pと基本的に同一なので、詳細な説明は省略する。なお、
図16(a)は、蓋体200Aと口枠700Aの斜視図、
図16(b)は、蓋体200Aの正面図、
図17(a)は、ごみ容器PAの正面図であって、蓋体200Aが右向きに開いた状態の正面図、
図17(b)は、ごみ容器PAの正面図であって、蓋体200Aが左向きに開いた状態の正面図である。
【0058】
図16に示すように、蓋体200Aは、全体が合成樹脂製の略長方形状の板材であり、ごみ容器本体100Aの上部開口150Aを覆う大きさの平坦な蓋本体部210Aを備える。また、蓋本体部210Aの裏面側において、後辺212Aの左右両側には、被係合部230Aと被係合部250Aが設けられている。被係合部230Aは、下側及び内側へ向けて開口した開口部231Aと、開口部231Aから連続し、下側へ向けて湾曲するガイド部232Aと、ガイド部232Aの下端233Aから上方へ突出する突起234Aと備える。開口部231Aは、連結部材400Aの係合部420Aの係合爪422Aを挿通可能な大きさとなっており、ガイド部232Aは挿通された係合爪422Aを下端233Aへ向けて案内し、突起234Aが係合爪422Aと係合可能に構成されている。
【0059】
同様に、被係合部250Aは、下側及び内側へ向けて開口した開口部251Aと、開口部251Aから連続し、下側へ向けて湾曲するガイド部252Aと、ガイド部252Aの下端253Aから上方へ突出する突起254Aと備える。開口部251Aは、連結部材400Aの係合部420Aの係合爪424Aを挿通可能な大きさとなっており、ガイド部252Aは挿通された係合爪424Aを下端253Aへ向けて案内し、突起254Aが係合爪424Aと係合可能に構成されている。
【0060】
また、蓋体200Aの前辺211Aの中央に軸受孔220Aが設けられ、後辺212Aの中央に軸受孔240Aが設けられている。そして、軸受孔220Aは、口枠700Aの前枠部710Aの中央に形成された軸部711Aと連結し、軸受孔240Aは、口枠700Aの後枠部720Aの中央に形成された軸部721Aと連結している。このように、蓋体200Aは、軸受孔220Aと軸部711Aから構成される前側の回動部280Aと、軸受孔240Aと軸部721Aから構成される後側の回動部290Aによって、左右両側に開くように、口枠700Aに回動可能に連結された状態となる。なお、口枠700Aの構成は、
図4に示す口枠700と基本的に同じである。
【0061】
そして、
図17(a)に示すように、連結部材400Aを左側に回動させた状態で、利用者がペダル部材800Aの操作部820Aを足で踏んで下方へ押すことで、ペダル部材800Aに連結された連結部材400Aが上方へスライドする。左側に傾斜している連結部材400Aが、そのまま上方へスライドすると、連結部材400Aの係合部420Aが蓋体200Aの被係合部250Aに連結され、係合部420Aの右側の係合爪424Aが、被係合部250Aの突起254Aに案内されて係合する。このように、蓋体200Aが、前後の回動部280A及び回動部290Aを中心にして右側に開くのである。
【0062】
一方、
図17(b)に示すように、連結部材400Aを右側に回動させた状態で、利用者がペダル部材800Aの操作部820Aを足で踏んで下方へ押すことで、ペダル部材800Aに連結された連結部材400Aが上方へスライドする。右側に傾斜している連結部材400Aが、そのまま上方へスライドすると、連結部材400Aの係合部420Aが蓋体200Aの被係合部230Aに連結され、係合部420Aの左側の係合爪422Aが、被係合部230Aの突起234Aに案内されて係合する。このように、蓋体200Aが、前後の回動部280A及び回動部290Aを中心にして左側に開くのである。
【0063】
以上より、本願発明のごみ容器PAでは、
図17(a)に示すように、連結部材400Aを左向きに回動させることで、ペダル部材800Aを操作した際に蓋体200Aが右向きに開く構成とし、
図17(b)に示すように、連結部材400を右向きに回動させることで、ペダル部材800Aを操作した際に蓋体200Aが左向きに開く構成へ変更している。これにより、ごみ容器PAの設置場所に合わせて、蓋体200Aの開閉方向を選択することができる。なお、口枠700Aの中央に、軸部(711A、721A)が設けられているが、これに限定されず、口枠700Aの一方の片側に軸部(711A、721A)を設けてもよい。その場合、蓋体200Aの開閉方向を変更する際は、蓋体200Aが取り付けられた口枠700Aを180度回転させて左右の向きを入れ替えればよい。
【0064】
<実施形態3>
次に、本願発明の実施形態3に係るごみ容器PBを、
図18及び
図19に示す。なお、本実施形態3に係るごみ容器PBは、
図1から
図15に示す実施形態1に係るごみ容器Pと、蓋体200Bの被係合部(230B、250B)の構成、並びに、連結部材400Bの係合部420Bの構成が異なるだけで、他の構成は実施形態1に係るごみ容器Pと基本的に同一なので、詳細な説明は省略する。なお、
図18(a)は、ごみ容器PBの背面図、
図18(b)は、蓋体200Bの底面図、
図19(a)は、ごみ容器PBの正面図であって、蓋体200Bが左向きに開いた状態の正面図、
図19(b)は、ごみ容器PBの正面図であって、蓋体200Bが右向きに開いた状態の正面図である。
【0065】
図18に示すように、連結部材400Bの係合部420Bは、長尺の棒状に形成されており、回動軸426Bによって連結部材400Bの上端に回動可能に取り付けられている。また、係合部420Bの先端427Bは、蓋体200Bの被係合部に当接可能になっている。後述するように、蓋体200Bの開く向きを変更する際は、係合部420Bを左右に回動させればよいため、連結部材400Bの連結体410Bを左右に回動させる必要はない。したがって、連結部材400Bは左右に回動せず、上下方向へ垂直に立てられた状態で組み付けられている。そして、連結部材400Bは上下方向へ垂直に立てられた状態で組み付けられるので、連結部材400Bを上下方向へ垂直に立てられた状態で収容する収容部149Bが、ごみ容器本体100Bの後面140Bに設けられている。そのため、輸送時のごみ容器本体100Bのネスティング効率が上がるのである。
【0066】
また、蓋体200Bの前側に設けられた被係合部230Bは、直線状に延出するガイド部232Bと、ガイド部232Bの両側に位置する突起234Bを備える。係合部420Bの先端427Bは、突起234Bに係止可能に構成されている。そして、係合部420Bの先端427Bは、ガイド部232Bに当接して連結された状態となり、当接して連結したままで、両側の突起234Bの間をガイド部232Bに沿って摺動できる。同様に、蓋体200Bの後側に設けられた被係合部250Bは、直線状に延出するガイド部252Bと、ガイド部252Bの両側に位置する突起254Bを備える。係合部420Bの先端427Bは、突起254Bに係止可能に構成されている。そして、係合部420Bの先端427Bは、ガイド部252Bに当接して連結された状態となり、当接して連結したままで、両側の突起254Bの間をガイド部252Bに沿って摺動できる。
【0067】
そして、
図19(a)に示すように、連結部材400Bの係合部420Bを、回動軸426Bを中心に左側に回動させた状態で、利用者がペダル部材800Bの操作部820Bを足で踏んで下方へ押すことで、ペダル部材800Bに連結された連結部材400Bが上方へ向けて垂直にスライドする。左側に回動している係合部420Bが、連結部材400Bと共にそのまま上方へスライドすると、連結部材400Bの係合部420Bの先端427Bが、蓋体200Bの被係合部250Bに連結される。そして、連結部材400Bの上方へのスライドによって、係合部420Bの先端427Bがガイド部252Bに沿って上方へ摺動し、蓋体200Bが、左側に開くのである。
【0068】
次に、
図19(b)に示すように、
図19(a)に示す状態から、口枠700Bを180度回転させて、左右の向きを入れ替える。蓋体200Bは口枠700Bに連結されているので、口枠700Bの左右の向きを入れ替えれば、口枠700Bに連結された蓋体200Bの向きも左右に入れ替わる。そして、蓋体200Bの前側の被係合部230Bが、ごみ容器PBの背面の連結部材400B側に配置される。
【0069】
そして、
図19(b)に示すように、連結部材400Bの係合部420Bを、回動軸426Bを中心に右側に回動させた状態で、利用者がペダル部材800Bの操作部820Bを足で踏んで下方へ押すことで、ペダル部材800Bに連結された連結部材400Bが上方へ向けて垂直にスライドする。右側に回動している係合部420Bが、連結部材400Bと共にそのまま上方へスライドすると、連結部材400Bの係合部420Bの先端427Bが、蓋体200Bの被係合部230Bに連結される。そして、連結部材400Bの上方へのスライドによって、係合部420Bの先端427Bがガイド部232Bに沿って上方へ摺動し、蓋体200Bが、右側に開くのである。
【0070】
<実施形態4>
次に、本願発明の実施形態4に係るごみ容器PCを、
図20に示す。なお、本実施形態4に係るごみ容器PCは、
図18及び
図19に示す実施形態3に係るごみ容器PBと、連結部材400Cの係合部420Cの構成が異なるだけで、他の構成は実施形態3に係るごみ容器PBと基本的に同一なので、詳細な説明は省略する。
図20(a)は、ごみ容器PCの正面図であって、蓋体200Cが左向きに開いた状態の正面図、
図20(b)は、ごみ容器PCの正面図であって、蓋体200Cが右向きに開いた状態の正面図である。
【0071】
図20に示すように、連結部材400Cの上端に設けられた係合部420Cは、正面視で略長方形となっている。そして、係合部420Cの左右のコーナー部の先端427Cは、蓋体200Cの被係合部に当接可能になっている。
【0072】
そして、
図20(a)に示すように、利用者がペダル部材800Cの操作部820Cを足で踏んで下方へ押すことで、ペダル部材800Cに連結された連結部材400Cが上方へ向けて垂直にスライドする。係合部420Cが、連結部材400Cと共にそのまま上方へスライドすると、係合部420Cの左側の先端427Cが、蓋体200Cの被係合部250Cに連結される。そして、連結部材400Cの上方へのスライドによって、係合部420Cの左側の先端427Cがガイド部252Cに沿って上方へ摺動し、蓋体200Cが、左側に開くのである。
【0073】
次に、
図20(b)に示すように、
図20(a)に示す状態から、口枠700Cを180度回転させて、左右の向きを入れ替える。蓋体200Cは口枠700Cに連結されているので、口枠700Cの左右の向きを入れ替えれば、口枠700Cに連結された蓋体200Cの向きも左右に入れ替わる。そして、蓋体200Cの前側の被係合部230Cが、ごみ容器PCの背面の連結部材400C側に配置される。
【0074】
そして、
図20(b)に示すように、利用者がペダル部材800Cの操作部820Cを足で踏んで下方へ押すことで、ペダル部材800Cに連結された連結部材400Cが上方へスライドする。係合部420Cが、連結部材400Cと共にそのまま上方へスライドすると、係合部420Cの右側の先端427Cが、蓋体200Cの被係合部230Cに連結される。そして、連結部材400Cの上方へのスライドによって、係合部420Cの右側の先端427Cがガイド部232Cに沿って上方へ摺動し、蓋体200Cが、右側に開くのである。
【0075】
<実施形態5>
次に、本願発明の実施形態4に係るごみ容器PDを、
図21に示す。なお、本実施形態5に係るごみ容器PDは、
図18及び
図19に示す実施形態3に係るごみ容器PBと、連結部材400Dの係合部420Dの構成が異なるだけで、他の構成は実施形態3に係るごみ容器PBと基本的に同一なので、詳細な説明は省略する。
図21(a)は、ごみ容器PDの正面図であって、蓋体200Dが左向きに開いた状態の正面図、
図21(b)は、ごみ容器PDの正面図であって、蓋体200Dが右向きに開いた状態の正面図である。
【0076】
図21に示すように、連結部材400Dの上端に設けられた係合部420Dは、正面視で略Y字状に枝分かれしている。そして、枝分かれした左右の先端427Dは、蓋体200Dの被係合部に当接可能になっている。
【0077】
そして、
図21(a)に示すように、利用者がペダル部材800Dの操作部820Dを足で踏んで下方へ押すことで、ペダル部材800Dに連結された連結部材400Dが上方へ向けて垂直にスライドする。係合部420Dが、連結部材400Dと共にそのまま上方へスライドすると、係合部420Dの左側の先端427Dが、蓋体200Dの被係合部250Dに連結される。そして、連結部材400Dの上方へのスライドによって、係合部420Dの左側の先端427Dがガイド部252Dに沿って上方へ摺動し、蓋体200Dが、左側に開くのである。
【0078】
次に、
図21(b)に示すように、
図21(a)に示す状態から、口枠700Dを180度回転させて、左右の向きを入れ替える。蓋体200Dは口枠700Dに連結されているので、口枠700Dの左右の向きを入れ替えれば、口枠700Dに連結された蓋体200Dの向きも左右に入れ替わる。そして、蓋体200Dの前側の被係合部230Dが、ごみ容器PDの背面の連結部材400D側に配置される。
【0079】
そして、
図21(b)に示すように、利用者がペダル部材800Dの操作部820Dを足で踏んで下方へ押すことで、ペダル部材800Dに連結された連結部材400Dが上方へ向けて垂直にスライドする。係合部420Dが、連結部材400Dと共にそのまま上方へスライドすると、係合部420Dの右側の先端427Dが、蓋体200Dの被係合部230Dに連結される。そして、連結部材400Dの上方へのスライドによって、係合部420Dの右側の先端427Dがガイド部232Dに沿って上方へ摺動し、蓋体200Dが、右側に開くのである。
【0080】
なお、本願発明のごみ容器は、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。