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特開2023-180826搬送装置、原稿読取装置、及び画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180826
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】搬送装置、原稿読取装置、及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 1/26 20060101AFI20231214BHJP
   B65H 31/00 20060101ALI20231214BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
B65H1/26 310H
B65H31/00 B
H04N1/00 567Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094439
(22)【出願日】2022-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森田 美帆
(72)【発明者】
【氏名】服部 伸義
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 智紀
(72)【発明者】
【氏名】真原 毅
(72)【発明者】
【氏名】安達 偉人
(72)【発明者】
【氏名】石田 智睦
【テーマコード(参考)】
3F054
3F343
5C062
【Fターム(参考)】
3F054AA02
3F054AC03
3F054BA03
3F054BC02
3F054CA04
3F054DA17
3F343FA03
3F343FB03
3F343GA01
3F343GA08
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HB02
3F343HC02
3F343HC06
3F343HC15
3F343HC26
3F343KB03
3F343LA04
3F343LA13
3F343MA03
3F343MA09
3F343MA26
3F343MB04
3F343MC17
3F343MC22
5C062AA05
5C062AB17
5C062AB22
5C062AB30
5C062AB32
5C062AB35
5C062AD03
5C062AD06
(57)【要約】
【課題】第二拡大部を移動し忘れることを抑制する。
【解決手段】搬送装置は、被搬送材が収容される収容部と、前記収容部の上方側又は下方側に平面視にて少なくとも一部が重なるように配置され、前記被搬送材が排出される排出部と、前記収容部に収容された被搬送材が前記排出部へ搬送される搬送路と、前記収容部に設けられ、前記収容部から前記搬送路への被搬送材の搬送方向に対する反対方向側に沿って移動して前記収容部における前記被搬送材の収容領域を拡大する第一拡大部と、前記排出部に設けられ、前記第一拡大部の反対方向側に沿った移動に連動して前記反対方向側に沿って移動し、前記排出部における前記被搬送材の収容領域を拡大する第二拡大部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被搬送材が収容される収容部と、
前記収容部の上方側又は下方側に平面視にて少なくとも一部が重なるように配置され、前記被搬送材が排出される排出部と、
前記収容部に収容された被搬送材が前記排出部へ搬送される搬送路と、
前記収容部に設けられ、前記収容部から前記搬送路への被搬送材の搬送方向に対する反対方向側に沿って移動して前記収容部における前記被搬送材の収容領域を拡大する第一拡大部と、
前記排出部に設けられ、前記第一拡大部の反対方向側に沿った移動に連動して前記反対方向側に沿って移動し、前記排出部における前記被搬送材の収容領域を拡大する第二拡大部と、
を備える搬送装置。
【請求項2】
前記排出部は、前記収容部の下方側に平面視にて少なくとも一部が重なるように配置されている
請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記第二拡大部は、前記第一拡大部の反対方向側に沿った移動に連動して前記第一拡大部に接近するように、斜め上方へ移動する
請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記第一拡大部及び前記第二拡大部の一方に設けられた被連結部と、
前記第一拡大部及び前記第二拡大部の他方に設けられ、前記被連結部に連結された連結部と、
を備え、
前記被連結部は、前記第一拡大部の反対方向側に沿った移動に伴って、前記第二拡大部が前記第一拡大部に接近する方向に、前記連結部を案内する
請求項3に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記被連結部は、
前記第二拡大部が、前記第一拡大部の反対方向側に沿った移動に連動して前記反対方向側に沿って移動した後、停止した状態において、前記第一拡大部が反対方向側に沿ってさらに移動することを許容する
請求項4に記載の搬送装置。
【請求項6】
前記被連結部は、
前記第二拡大部が、前記第一拡大部の反対方向側への移動に連動して前記反対方向側に沿って移動した後、停止した状態において、前記第一拡大部が反対方向側に沿ってさらに移動されることで、前記第二拡大部を支持する支持位置へ前記連結部を相対移動させる
請求項5に記載の搬送装置。
【請求項7】
前記第二拡大部と前記第一拡大部との間の空間は、装置前方側が開放されている
請求項2に記載の搬送装置。
【請求項8】
前記第一拡大部に設けられ、前記第二拡大部が前記第一拡大部に接近するように斜め上方へ移動した後、前記第二拡大部の装置前方側を支持する支持部
を備える請求項7に記載の搬送装置。
【請求項9】
前記排出部には、前記第一拡大部の反対方向側への移動に連動して前記反対方向側に沿って移動する前記第二拡大部の装置前後方向への移動を制限する制限部が設けられている
請求項1に記載の搬送装置。
【請求項10】
前記第二拡大部の移動方向側の端部には、
前記第二拡大部の移動方向に沿って形成され且つ、装置前後方向に複数配置された突出部が設けられ、
複数の前記突出部のうち、装置前方側に配置された突出部は、装置後方側に配置された突出部よりも前記移動方向の寸法が短い
請求項1に記載の搬送装置。
【請求項11】
前記搬送路で搬送される前記被搬送材としての原稿の画像を読み取る読取部
を備える請求項1~10のいずれか1項に記載の搬送装置としての原稿読取装置。
【請求項12】
請求項11に記載の原稿読取装置と、
前記原稿読取装置で読み取られた画像を記録媒体に形成可能な画像形成部と、
を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置、原稿読取装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、装置本体内に配置され画像情報の読み取りを行う原稿読取部と、この装置本体内で原稿読取部の下方に配置され原稿読取部あるいは外部から得られた画像情報を記録する記録部と、所定の位置を中心に回動することで開閉自在な構造を有し外部に向けて開いた状態で前記原稿読取部で読み取られた原稿をその排出面に沿って排出し、閉じた状態では装置本体の外面に沿うように配置される原稿排出トレイと、同じく所定の位置を中心に回動することで開閉自在な構造を有し外部に向けて開いた状態で前記記録部で記録の終了した記録用紙をその排出面に沿って排出し、閉じた状態では閉じた状態の原稿排出トレイを覆うように配置される記録用紙排出トレイと、前記原稿排出トレイにこれが開く回転方向の習性を与え記録用紙排出トレイが閉じた状態から開いた状態に遷移するときこれに連動してこの原稿排出トレイを回動させる原稿排出トレイ特定回転方向付勢手段とを具備することを特徴とする画情報処理装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、イメージング部が内部に設けられた筐体と、前記筐体に対して開閉することが可能であり、開けた状態において前記イメージング部で用いるシートを支持する蓋部と、前記蓋部の中に収納され、シートを支持するための延長部と、前記蓋部の開閉と連動して前記延長部を回動させる連動機構と、を有し、前記連動機構により、前記蓋部を開けると前記延長部は回動して前記蓋部の中から飛び出し、且つ、前記蓋部を閉じると前記延長部は回動して前記蓋部の中に収納されることを特徴とするイメージング装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9-68910号公報
【特許文献2】特開2014-51361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
搬送装置としては、被搬送材が収容される収容部と、前記収容部の上方側又は下方側に平面視にて少なくとも一部が重なるように配置され、前記被搬送材が排出される排出部と、前記収容部に収容された被搬送材が前記排出部へ搬送される搬送路と、前記収容部に設けられ、前記収容部から前記搬送路への被搬送材の搬送方向に対する反対方向側に沿って移動して前記収容部における前記被搬送材の収容領域を拡大する第一拡大部と、前記排出部に設けられ、前記反対方向側に沿って移動し、前記排出部における前記被搬送材の収容領域を拡大する第二拡大部と、を備える搬送装置が考えられる。
【0006】
当該搬送装置において、第二拡大部が独立して第一拡大部と別個に移動する場合では、第二拡大部を移動し忘れる場合がある。すなわち、第二拡大部を前記反対方向側に沿って移動させずに、被搬送材を排出部へ排出させてしまう場合がある。
【0007】
本発明は、第二拡大部が独立して第一拡大部と別個に移動する場合に比べ、第二拡大部を移動し忘れることを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1態様は、被搬送材が収容される収容部と、前記収容部の上方側又は下方側に平面視にて少なくとも一部が重なるように配置され、前記被搬送材が排出される排出部と、前記収容部に収容された被搬送材が前記排出部へ搬送される搬送路と、前記収容部に設けられ、前記収容部から前記搬送路への被搬送材の搬送方向に対する反対方向側に沿って移動して前記収容部における前記被搬送材の収容領域を拡大する第一拡大部と、前記排出部に設けられ、前記第一拡大部の反対方向側に沿った移動に連動して前記反対方向側に沿って移動し、前記排出部における前記被搬送材の収容領域を拡大する第二拡大部と、を備える。
【0009】
第2態様では、第1態様において、前記排出部は、前記収容部の下方側に平面視にて少なくとも一部が重なるように配置されている。
【0010】
第3態様では、第2態様において、前記第二拡大部は、前記第一拡大部の反対方向側に沿った移動に連動して前記第一拡大部に接近するように、斜め上方へ移動する。
【0011】
第4態様は、第3態様において、前記第一拡大部及び前記第二拡大部の一方に設けられた被連結部と、前記第一拡大部及び前記第二拡大部の他方に設けられ、前記被連結部に連結された連結部と、を備え、前記被連結部は、前記第一拡大部の反対方向側に沿った移動に伴って、前記第二拡大部が前記第一拡大部に接近する方向に、前記連結部を案内する。
【0012】
第5態様では、第4態様において、前記被連結部は、前記第二拡大部が、前記第一拡大部の反対方向側に沿った移動に連動して前記反対方向側に沿って移動した後、停止した状態において、前記第一拡大部が反対方向側に沿ってさらに移動することを許容する。
【0013】
第6態様では、第5態様において、前記被連結部は、前記第二拡大部が、前記第一拡大部の反対方向側への移動に連動して前記反対方向側に沿って移動した後、停止した状態において、前記第一拡大部が反対方向側に沿ってさらに移動されることで、前記第二拡大部を支持する支持位置へ前記連結部を相対移動させる。
【0014】
第7態様では、第2態様において、前記第二拡大部と前記第一拡大部との間の空間は、装置前方側が開放されている。
【0015】
第8態様は、第7態様において、前記第一拡大部に設けられ、前記第二拡大部が前記第一拡大部に接近するように斜め上方へ移動した後、前記第二拡大部の装置前方側を支持する支持部を備える。
【0016】
第9態様では、第1態様において、前記排出部に、前記第一拡大部の反対方向側への移動に連動して前記反対方向側に沿って移動する前記第二拡大部の装置前後方向への移動を制限する制限部が設けられている。
【0017】
第10態様では、第1態様において、前記第二拡大部の移動方向側の端部に、前記第二拡大部の移動方向に沿って形成され且つ、装置前後方向に複数配置された突出部が設けられ、複数の前記突出部のうち、装置前方側に配置された突出部は、装置後方側に配置された突出部よりも前記移動方向の寸法が短い。
【0018】
第11態様は、前記搬送路で搬送される前記被搬送材としての原稿の画像を読み取る読取部を備える第1態様から第10態様のいずれか1つの態様に係る搬送装置としての原稿読取装置である。
【0019】
第12態様は、第11態様に記載の原稿読取装置と、前記原稿読取装置で読み取られた画像を記録媒体に形成可能な画像形成部と、を備える。
【発明の効果】
【0020】
第1態様の構成によれば、第二拡大部が独立して第一拡大部と別個に移動する場合に比べ、第二拡大部を移動し忘れることが抑制される。
【0021】
第2態様の構成によれば、排出部が収容部の上方側に平面視にて少なくとも一部が重なるように配置されている場合に比べ、収容部に対して上方側から被搬送材を収容する際に、収容しやすい。
【0022】
第3態様の構成によれば、第二拡大部は、第一拡大部と平行に且つ水平に移動する場合に比べ、第一拡大部及び第二拡大部の上下にスペースを確保しつつ、排出部に排出された被搬送材の位置が揃いやすい。
【0023】
第4態様の構成によれば、被連結部が、連結部と連結される機能のみを有する場合に比べ、第二拡大部が第一拡大部に接近する方向にスムーズに移動する。
【0024】
第5態様の構成によれば、第二拡大部が、第一拡大部の反対方向側への移動に連動して反対方向側に沿って移動した後、停止した状態において、被連結部が第一拡大部の反対方向への移動を禁止する場合に比べ、収容部における被搬送材の収容領域をより大きく拡大することができる。
【0025】
第6態様の構成によれば、第二拡大部が、第一拡大部の反対方向側への移動に連動して反対方向側に沿って移動した後、停止した状態において、第一拡大部が反対方向へ移動されることで、第二拡大部が支持されない非支持位置へ連結部を相対移動させる場合に比べ、第二拡大部の下方側への垂れ下がりが抑制される。
【0026】
第7態様の構成によれば、第二拡大部と第一拡大部との間の空間の装置前方側が閉鎖されている場合に比べ、排出部へ排出された被搬送材を装置前方側から取り出しやすい。
【0027】
第8態様の構成によれば、第二拡大部が、前記第一拡大部に接近するように、斜め上方へ移動した後、第二拡大部が装置後方側でのみ支持される場合に比べ、第二拡大部の装置前方側における下方側への垂れ下がりが抑制される。
【0028】
第9態様の構成によれば、第一拡大部の反対方向側への移動に連動して反対方向側に沿って移動する第二拡大部が装置前後方向へ自由に移動可能である場合に比べ、第二拡大部が、反対方向側に沿った移動の際に、排出部に対して装置前後方向に傾くことが抑制される。
【0029】
第10態様の構成によれば、複数の突出部のすべてにおいて、移動方向の寸法が同じである場合に比べ、排出部における被搬送材の収容領域を確保しつつ、排出部の端部の変形を抑制する。
【0030】
第11態様の構成によれば、第二拡大部が独立して第一拡大部と別個に移動する場合に比べ、原稿が排出部から落下することが抑制される。
【0031】
第12態様の構成によれば、第二拡大部が独立して第一拡大部と別個に移動する場合に比べ、排出部の不使用時における装置全体の小型化が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本実施形態に係る画像形成装置を示す概略図である。
図2】本実施形態に係る原稿読取装置を示す概略図である。
図3図2に示される構成において、第一拡大部及び第二拡大部が引き出された状態を示す概略図である。
図4】本実施形態に係る原稿読取装置を簡略化して示す斜視図である。
図5図4に示される構成において、第一拡大部及び第二拡大部が引き出された状態を示す概略図である。
図6】本実施形態に係る原稿読取装置の原稿排出部及び第二拡大部を示す背面図である。
図7】本実施形態に係る原稿読取装置の原稿排出部及び第二拡大部を示す底面図である。
図8】本実施形態に係る原稿読取装置の原稿排出部及び第二拡大部を示す側断面図である。
図9】本実施形態に係る原稿読取装置の原稿排出部及び第二拡大部を示す平断面図である。
図10】本実施形態に係る原稿読取装置の連動機構を示す概略図である。
図11】本実施形態に係る原稿読取装置の連動機構を示す、図10における11A-11A線断面図である。
図12】本実施形態に係る原稿読取装置の連動機構における長孔の各区間を示す概略図である。
図13】本実施形態に係る原稿読取装置の支持部及び被支持部を示す概略図である。
図14図13に示される構成において、支持部が被支持部を支持した状態を示す概略図である。
図15】変形例に係る原稿排出部及び第二拡大部を示す平面図である。
図16図15に示される構成において、第二拡大部を左方側へ移動させた状態を示す平面図である。
図17図16に示される構成において、第二拡大部を右方側へ移動させた状態を示す平面図である。
図18】本実施形態に係る原稿読取装置の第二拡大部の装置前後方向への移動を制限するリブの変形例を示す側断面図である。
図19】本実施形態に係る原稿読取装置の第二拡大部の装置前後方向への移動を制限するリブの変形例を示す側断面図である。
図20】本実施形態に係る原稿読取装置の第二拡大部の装置前後方向への移動を制限するリブの変形例を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0034】
(画像形成装置10)
本実施形態に係る画像形成装置10の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置10の構成を示す概略図である。
【0035】
なお、図中に示す矢印UPは、装置の上方(具体的には鉛直上方)を示し、矢印DOは、装置の下方(具体的には鉛直下方)を示す。また、図中に示す矢印LHは、装置の左方を示し、矢印RHは、装置の右方を示す。また、図中に示す矢印FRは、装置の前方を示し、矢印RRは、装置の後方を示す。これらの方向は、説明の便宜上定めた方向であるから、装置構成がこれらの方向に限定されるものではない。なお、装置の各方向において、「装置」の語を省略して示す場合がある。すなわち、例えば、「装置の上方」を、単に「上方」と示す場合がある。
【0036】
また、下記の説明では、「上下方向」を、「上方及び下方の両方」又は「上方及び下方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。「左右方向」を、「右方及び左方の両方」又は「右方及び左方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「左右方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。「前後方向」を、「前方及び後方の両方」又は「前方及び後方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「前後方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。また、上下方向、左右方向、前後方向は、互いに交差する方向(具体的には、直交する方向)である。
【0037】
また、図中の「○」の中に「×」が記載された記号は、紙面の手前から奥へ向かう矢印を意味する。また、図中の「○」の中に「・」が記載された記号は、紙面の奥から手前へ向かう矢印を意味する。
【0038】
図1に示される画像形成装置10は、画像を形成する装置である。具体的には、画像形成装置10は、図1に示されるように、画像形成装置本体11と、媒体収容部12と、媒体排出部18と、搬送部13と、画像形成部14と、原稿読取装置30と、を備えている。以下、画像形成装置10の各部について説明する。
【0039】
(画像形成装置本体11)
図1に示される画像形成装置本体11は、画像形成部14が設けられた部分である。具体的には、画像形成装置本体11は、画像形成部14を含む画像形成装置10の各構成部が設けられる部分であり、画像形成装置10の各構成部を収容する筐体11Aを有している。
【0040】
本実施形態では、媒体収容部12、搬送部13、及び画像形成部14が、画像形成装置本体11(具体的には筐体11A)の内部に配置されている。また、媒体排出部18及び原稿読取装置30が、画像形成装置本体11(具体的には筐体11A)に対する上方側に配置されている。
【0041】
(媒体収容部12)
図1に示される媒体収容部12は、画像形成装置10において、記録媒体Pを収容する部分である。この媒体収容部12に収容された記録媒体Pが、画像形成部14へ搬送される。媒体収容部12に収容される記録媒体Pは、画像形成部14によって画像が形成される対象である。記録媒体Pとしては、例えば、用紙、及びフィルムなどがある。フィルムとしては、例えば、樹脂製フィルム、金属製フィルムなどがある。なお、記録媒体Pとしては、前述のものに限られず、種々の記録媒体を用いることが可能である。
【0042】
(媒体排出部18)
図1に示される媒体排出部18は、画像形成部14によって画像が形成された記録媒体Pが排出される部分である。この媒体排出部18は、画像形成装置本体11(筐体11A)における上方側であって、原稿読取装置30の下方側に配置されている。具体的には、媒体排出部18は、筐体11Aの上面にて形成されている。
【0043】
(搬送部13)
図1に示される搬送部13は、画像形成装置10において、記録媒体Pを搬送する構成部である。具体的には、搬送部13は、媒体収容部12に収容された記録媒体Pを媒体排出部18へ搬送する。本実施形態では、搬送部13は、図1に示されるように、複数の搬送ロール等の搬送部材13Aを有しており、搬送部材13Aにより記録媒体Pを搬送する。なお、搬送部材13Aとしては、例えば、搬送ベルト及び搬送ドラム等の搬送部材であってもよく、種々の搬送部材を用いることが可能である。
【0044】
(画像形成部14)
図1に示される画像形成部14は、原稿読取装置30で読み取られた画像を記録媒体に形成可能な構成部である。具体的には、画像形成部14では、搬送部13(具体的には、搬送部材13A)によって搬送される記録媒体Pに対して、電子写真方式によりトナー画像(画像の一例)を形成する。さらに具体的には、画像形成部14は、図1に示されるように、トナー像形成部20Y、20M、20C、20K(以下、20Y~20Kという)と、転写体24と、定着部26と、を有している。
【0045】
画像形成部14では、各トナー像形成部20Y~20Kが、帯電、露光、現像、転写の各工程を行い、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を転写体24に形成する。さらに、画像形成部14では、転写体24に形成された各色のトナー像を記録媒体Pに転写し、該トナー像を定着部26にて記録媒体Pに定着する。このように、画像形成部14では、転写体24を介して画像を記録媒体Pに転写する中間転写方式を用いている。
【0046】
なお、画像形成部の一例としては、前述の画像形成部14に限られない。画像形成部の一例としては、例えば、各トナー像形成部20Y~20Kが、転写体24を介さずに、記録媒体Pに直接トナー像を形成する直接転写方式を用いてもよい。また、画像形成部の一例としては、記録媒体Pへインクを吐出して画像を形成する画像形成部であってもよく、記録媒体Pに画像を形成する機能を有するものであればよい。
【0047】
(原稿読取装置30)
図1に示される原稿読取装置30は、搬送装置の一例であり、原稿Gの画像を読み取る装置である。具体的には、原稿読取装置30は、図2及び図3に示されるように、原稿読取装置本体31と、原稿収容部32と、原稿排出部38と、搬送機構70と、読取部36、37と、第一拡大部40と、第二拡大部50と、連動機構60(図10参照)と、支持部80(図13参照)と、被支持部82(図13参照)と、を備えている。以下、原稿読取装置30の各部について説明する。
【0048】
(原稿読取装置本体31)
図2及び図3に示される原稿読取装置本体31は、原稿読取装置30の各構成部が設けられる部分であり、原稿読取装置30の各構成部を収容する筐体31Aを有している。
【0049】
原稿読取装置本体31は、図1に示されるように、画像形成装置本体11の上方で画像形成装置本体11に対して固定されている。具体的には、原稿読取装置本体31は、媒体排出部18に対する左方側において、画像形成装置本体11の上端部に対して、下端部が固定されている。すなわち、原稿読取装置本体31は、画像形成装置本体11に対して回転等の相対移動をしない構成とされている。
【0050】
本実施形態では、搬送機構70、及び読取部36、37が、図2及び図3に示されるように、原稿読取装置本体31(具体的には筐体31A)の内部に配置されている。また、原稿収容部32及び原稿排出部38が、図2及び図3に示されるように、原稿読取装置本体31(具体的には筐体31A)に対する右方側に配置されている。
【0051】
(原稿収容部32)
図2及び図3に示される原稿収容部32は、原稿読取装置30において、原稿Gが収容される部分である。原稿収容部32は、図2及び図3に示されるように、原稿読取装置本体31から右斜め上方側へ延び出るように、原稿読取装置本体31に設けられている。
【0052】
具体的には、原稿収容部32は、原稿Gが積載される積載壁32Aと、積載壁32Aの前後方向の各々に配置された一対の側壁32Bと、を有している。原稿収容部32では、積載壁32Aに原稿Gが積載されることで、原稿Gが収容される。この原稿収容部32に収容された原稿Gが、読取部36、37へ搬送される。
【0053】
なお、図2及び図3では、一対の側壁32Bのうち、後方側の側壁32Bが図示され、前方側の側壁32Bの図示が省略されている。
【0054】
原稿収容部32に収容される原稿Gは、被搬送材の一例であり、読取部36、37によって画像が読み取られる対象である。原稿Gとしては、例えば、用紙、及びフィルムなどがある。フィルムとしては、例えば、樹脂製フィルム、金属製フィルムなどがある。なお、原稿Gとしては、前述のものに限られず、種々の原稿を用いることが可能である。
【0055】
(原稿排出部38)
図2及び図3に示される原稿排出部38は、原稿読取装置30において、原稿Gが排出される部分である。具体的には、原稿排出部38には、搬送機構70によって搬送され、且つ読取部36、37によって画像が読み取られた原稿Gが排出される。
【0056】
原稿排出部38は、図2及び図3に示されるように、原稿収容部32の下方側に平面視にて少なくとも一部が重なるように配置されている。具体的には、原稿排出部38は、原稿読取装置本体31から右斜め上方側へ延び出るように、原稿読取装置本体31に設けられている。
【0057】
本実施形態では、原稿排出部38は、原稿Gが積載される積載壁38Aと、積載壁38Aの前後方向の各々に配置された一対の側壁38Bと、を有している。原稿排出部38では、原稿読取装置本体31から排出された原稿Gが積載壁32Aに積載されることで、原稿Gが収容される。なお、積載壁32Aの上面には、左右方向に沿ったリブ32Sが形成されている(図9参照)。
【0058】
なお、平面視とは、上方側から下方側へ向けて見た場合をいう。また、図2及び図3では、一対の側壁38Bのうち、後方側の側壁38Bが図示され、前方側の側壁38Bの図示が省略されている。
【0059】
後方側の側壁38Bは、積載壁38Aの上方側へ延び出ている。一方、前方側の側壁38Bは、積載壁38Aから下方側へ配置されており、積載壁38Aの上方側へは延び出ていない。このため、原稿排出部38(具体的には、積載壁38A)と原稿収容部32(具体的には前方側の側壁32B)との間の空間381は、図4及び図5に示されるように、装置前方側が開放されている。なお、図4及び図5では、原稿読取装置30における各部の構成が簡略化して示されている。
【0060】
原稿排出部38は、さらに、図2及び図3に示されるように、積載壁38Aに対する下方側に配置された底壁38Cと、後方側の側壁38Bに対する後方側に配置された案内壁38D(図6参照)と、を有している。
【0061】
図6に示される案内壁38Dは、第一拡大部40を案内する構成部である。案内壁38Dには、図6に示されるように、第一拡大部40の後述の一対の凸部50Gが差し込まれる長孔38Gが形成されている。長孔38Gは、左右方向(具体的には左斜め下側から右斜め上側への方向)に延びている。長孔38Gは、一対の凸部50Gを介して第一拡大部40を案内するレールとして機能する。
【0062】
底壁38Cの上面には、図7及び図8に示されるように、第二拡大部50の装置前後方向への移動を制限するリブ38Kが設けられている。リブ38Kは、制限部の一例であり、左右方向に沿って形成されている。さらに、リブ38Kは、前後方向に沿って複数が配置されている。複数のリブ38Kの各々が、第二拡大部50の後述の複数のリブ50Kの各々に対して、例えば、前方側に隣接して配置されている。
【0063】
(搬送機構70)
図2及び図3に示される搬送機構70は、原稿読取装置30において、原稿Gを搬送する機構である。具体的には、図2及び図3に示されるように、搬送機構70は、原稿読取装置本体31に設けられており、原稿搬送路72と、複数の搬送部材74と、を有している。
【0064】
原稿搬送路72は、搬送路の一例であり、原稿収容部32に収容された原稿Gが原稿排出部38へ搬送される搬送路である。原稿搬送路72は、図2及び図3に示されるように、原稿収容部32から原稿排出部38へ向かって、前後方向視にて、C字状に形成されている。前後方向視とは、前方及び後方の一方側から他方側へ向かって見た場合をいう。
【0065】
原稿搬送路72は、図2及び図3に示されるように、具体的には、互いに対向する搬送路面73A、73Bによって、原稿読取装置本体31に設けられている。
【0066】
搬送部材74は、具体的には、搬送ロールで構成されており、原稿収容部32に収容された原稿Gを、原稿搬送路72に沿って原稿排出部38へ搬送する。なお、搬送部材74としては、例えば、搬送ベルト及び搬送ドラム等の搬送部材であってもよく、種々の搬送部材を用いることが可能である。
【0067】
(読取部36、37)
図2及び図3に示される読取部36、37は、原稿搬送路72で搬送される原稿Gの画像を読み取る構成部である。
【0068】
読取部36は、図2及び図3に示されるように、原稿搬送路72の途中であって、C字状の原稿搬送路72の内周側に配置されている。読取部36は、画像を読み取る読取面36Aを有している。この読取面36Aは、原稿搬送路72を搬送される原稿Gの一方の面に対向しており、読取部36は、読取面36Aを通じて、原稿搬送路72を搬送される原稿Gの一方の面の画像を読み取る。なお、読取面36Aは、原稿Gを案内する案内面(すなわち搬送路面)としても機能する。
【0069】
読取部37は、図2及び図3に示されるように、原稿搬送路72における読取部36に対する搬送方向下流側であって、C字状の原稿搬送路72の外周側に配置されている。読取部37は、画像を読み取る読取面37Aを有している。この読取面37Aは、原稿搬送路72を搬送される原稿Gの他方の面に対向しており、読取部37は、読取面37Aを通じて、原稿搬送路72を搬送される原稿Gの他方の面の画像を読み取る。なお、読取面37Aは、原稿Gを案内する案内面(すなわち搬送路面)としても機能する。
【0070】
読取部36、37は、一例として、CIS(Contact Image Sensor)と称される密着型のイメージセンサが用いられる。なお、読取部36、37としては、密着型のイメージセンサに限られず、他のイメージセンサであってもよく、原稿Gの画像を読み取り可能な構成部であればよい。
【0071】
(第一拡大部40)
図2及び図3に示される第一拡大部40は、原稿収容部32に設けられ、原稿収容部32における原稿Gの収容領域を拡大する構成部である。
【0072】
具体的には、図2及び図3に示されるように、第一拡大部40は、原稿Gが積載される積載壁40Aと、積載壁40Aの前後方向の各々に配置された一対の側壁40Bと、積載壁40Aの右方側に配置された右壁40Eと、を有している。一対の側壁40B、及び右壁40Eは、積載壁40Aから下方側へ延び出ている。
【0073】
第一拡大部40は、積載壁40A、一対の側壁40B、及び右壁40Eによって、左方側及び下方側が開放された箱状に形成されている。なお、図2及び図3では、一対の側壁40Bのうち、後方側の側壁40Bが図示され、前方側の側壁40Bの図示が省略されている。
【0074】
第一拡大部40は、原稿収容部32から原稿搬送路72への原稿Gの搬送方向に対する反対方向側(具体的には右方側)に沿って移動して、原稿収容部32における原稿Gの収容領域を拡大する。
【0075】
具体的には、第一拡大部40は、原稿収容部32(具体的には積載壁32A)を覆う覆い位置(図2及び図4に示される位置)と、原稿収容部32(具体的には積載壁32A)の上方側を開放する開放位置(図3及び図5に示される位置)と、に移動可能に原稿収容部32に取り付けられている。
【0076】
図2に示されるように、第一拡大部40が覆い位置に位置する状態では、積載壁40Aが原稿読取装置本体31の上面31Hに沿った状態で、上面31Hに隣接して配置される。具体的には、積載壁40Aの上面が、原稿読取装置本体31の上面31Hに対して同一面上に配置される。また、第一拡大部40が覆い位置に位置する状態では、原稿収容部32の積載壁32Aが覆われ、原稿収容部32に対する原稿Gの収容ができない状態になる。
【0077】
一方、図3に示されるように、第一拡大部40が開放位置に位置する状態では、原稿収容部32の積載壁32A、及び第一拡大部40の積載壁40Aの両方に対する原稿Gの積載が可能となる。第一拡大部40では、原稿収容部32の積載壁32Aに積載された原稿Gの後端側(すなわち搬送方向上流端側)が、積載壁40Aに積載される。
【0078】
このように、第一拡大部40は、覆い位置から開放位置へ向けて、右方側へ移動することで、原稿収容部32における原稿Gの収容領域を拡大する。
【0079】
本実施形態では、第一拡大部40の高さ(上下方向の位置)は、覆い位置と開放位置とにおいて同じとされている。すなわち、第一拡大部40は、覆い位置と開放位置との間を水平方向に移動する。
【0080】
また、本実施形態では、第一拡大部40は、駆動装置49(図2参照)により、左右方向に沿って移動する。駆動装置49としては、シリンダー、ベルト等の機械要素を用いた駆動装置を用いることが可能である。なお、第一拡大部40は、使用者の手動により、左右方向に沿って移動される構成であってもよい。
【0081】
(第二拡大部50)
図2及び図3に示される第二拡大部50は、原稿排出部38に設けられ、原稿排出部38における原稿Gの収容領域を拡大する構成部である。
【0082】
具体的には、第二拡大部50は、原稿Gが積載される積載壁50Aと、積載壁50Aの後方向に配置された側壁50Bと、積載壁50Aの右方側に配置された右壁50Eと、を有している。側壁50B、及び右壁50Eは、積載壁50Aから上方側へ延び出ている。
【0083】
第二拡大部50は、第一拡大部40の右方側に沿った移動に連動して右方側に沿って移動し、原稿排出部38における原稿Gの収容領域を拡大する。本実施形態では、第二拡大部50は、第一拡大部40の右方側に沿った移動に連動して第一拡大部40に接近するように、右斜め上方へ移動する。
【0084】
具体的には、第二拡大部50は、原稿排出部38に対して収納される収納位置(図2及び図4に示される位置)と、原稿排出部38から引き出される引出位置(図3及び図5に示される位置)と、に移動可能に原稿排出部38に取り付けられている。
【0085】
図2に示されるように、第二拡大部50が収納位置に位置する状態では、積載壁50Aが、原稿排出部38の積載壁38Aと底壁38Cとの間に収納される。
【0086】
一方、図3に示されるように、第二拡大部50が引出位置に位置する状態では、原稿排出部38の積載壁38A、及び第二拡大部50の積載壁50Aの両方に対して、原稿読取装置本体31から排出された原稿Gが積載可能となる。第二拡大部50では、原稿排出部38の積載壁38Aに積載された原稿Gの先端側(すなわち搬送方向下流端側)が、積載壁50Aに積載される。
【0087】
このように、第二拡大部50は、収納位置から引出位置へ向けて、右方側へ移動することで、原稿排出部38における原稿Gの収容領域を拡大する。
【0088】
本実施形態では、第二拡大部50の高さ(上下方向の位置)は、収納位置よりも引出位置において高くされている。すなわち、第二拡大部50は、収納位置から引出位置へ向けて上昇するように、右斜め上方へ移動する。したがって、第二拡大部50は、水平方向へ移動する第一拡大部40に対して、上下方向において接近するように、右斜め上方へ移動する。
【0089】
さらに本実施形態では、図6に示されるように、後方側へ突出する一対の凸部50Gが第二拡大部50の側壁50Bに設けられている。この一対の凸部50Gは、原稿排出部38の長孔38Gに差し込まれており、一対の凸部50Gが長孔38Gに案内されることで、第二拡大部50が収納位置と引出位置との間を左右方向へ移動する。
【0090】
第二拡大部50では、積載壁50Aに対する前方側には、側壁50Bが配置されておらず、第二拡大部50(具体的には、積載壁50A)と第一拡大部40との間の空間501は、図4及び図5に示されるように、装置前方側が開放されている。
【0091】
第二拡大部50の積載壁50Aの底面には、図7及び図8に示されるように、左右方向に沿ってリブ50Kが形成されている。リブ50Kは、前後方向に沿って複数配置されている。複数のリブ50Kの各々が、原稿排出部38のリブ38Kの各々に対して後方側に隣接して配置されている。
【0092】
本実施形態では、リブ38Kがリブ50Kに接触することにより、リブ38Kが、第一拡大部40の右方側への移動に連動して右方側に沿って移動する第二拡大部50の装置前後方向への移動を制限する。
【0093】
第二拡大部50の右壁50Eには、図9に示されるように、左右方向(単に「右方向」ともいえる)に沿ってリブ50Lが形成されている。具体的には、リブ50Lは、右壁50Eの左側面と積載壁50Aの上面との角部分に形成されている。リブ50Lは、前後方向に沿って複数配置されている。
【0094】
複数のリブ50Lのうち、装置前方側に配置されたリブ50Lは、装置後方側に配置されたリブ50Lよりも左右方向の寸法が短くなっている。具体的には、複数のリブ50Lは、前方側に配置されたものほど、左右方向の寸法が徐々に短くなっている。
【0095】
なお、リブ50Lは、突出部の一例であり、右壁50Eは、移動方向側の端部の一例であり、右方向は、移動方向の一例である。
【0096】
(連動機構60)
図9図10図11及び図12に示される連動機構60は、第一拡大部40の右方側に沿った移動に連動して第二拡大部50を右方側に沿って移動させる機構である。具体的には、連動機構60は、図10及び図11に示されるように、長孔62と、連結軸64と、取付部66と、を有している。
【0097】
取付部66は、第一拡大部40に設けられ、連結軸64が取り付けられる構成部である。具体的には、取付部66は、第二拡大部50に対する後方側において、第一拡大部40の後方側の部分から下方側へ延び出ている。
【0098】
連結軸64は、連結部の一例であり、長孔62に連結される構成部である。連結軸64は、取付部66から前方側へ突出するように、取付部66に取り付けられている。具体的には、連結軸64は、軸部64Aと、張出部64Bと、を有している。軸部64Aは、取付部66から前方側へ突出して長孔62に差し込まれており、円柱状に形成されている。張出部64Bは、軸部64Aの前端に設けられ、軸部64Aの径方向外側に張り出している。この張出部64Bは、軸部64Aが長孔62から後方側へ抜けることを制限する抜け止めとして機能する。
【0099】
長孔62は、被連結部の一例であり、連結軸64が連結される構成部である。この長孔62は、第二拡大部50の側壁50Bに形成されている。
【0100】
具体的には、長孔62は、図12に示されるように、上下方向に延びる第一区間62Aと、第一区間62Aの下端から円弧状に右方側へ湾曲する第二区間62Bと、第二区間62Bの右端から右方側へ延びる第三区間62Cと、を有している。
【0101】
本実施形態では、第一拡大部40が右方側へ移動すると、連結軸64が長孔62の第一区間62Aにおいて、長孔62の右縁62Mを右方側へ押す。これにより、第一拡大部40の右方側に沿った移動に連動して第二拡大部50が右方側に沿って移動する。
【0102】
このとき、連結軸64は、長孔62の第一区間62Aにおいて、長孔62に沿って、下方側へ相対移動する。換言すれば、長孔62は、第一拡大部40の右方側に沿った移動に伴って、第二拡大部50が第一拡大部40に接近する方向に連結軸64を案内する。したがって、連結軸64が長孔62の第一区間62Aを移動する期間では、第二拡大部50は、第一拡大部40に対して上方向に接近しながら、第一拡大部40と同じ速度で右方向へ移動する。この結果、第二拡大部50は、第一拡大部40の右方側に沿った移動に連動して、第一拡大部40に接近するように、右斜め上方へ移動する。
【0103】
さらに、第一拡大部40が右方側へ移動すると、連結軸64が長孔62の第二区間62Bにおいて、長孔62に沿って円弧状に沿って移動する。このため、連結軸64が長孔62の第二区間62Bを移動する期間では、第二拡大部50は、第一拡大部40に対して上方向に接近しながら、第一拡大部40よりも遅い速度で右方向へ移動する。このため、第二拡大部50は、第一拡大部40に対して上下方向において接近しながら、左右方向においても接近する。
【0104】
さらに、第一拡大部40が右方側へ移動すると、連結軸64が長孔62の第三区間62Cにおいて、長孔62に沿って右方側へ移動する。したがって、長孔62の第三区間62Cにおいては、連結軸64によって第一拡大部40が右方側へ押されないため、第二拡大部50は停止した状態となる。
【0105】
換言すれば、長孔62は、第一拡大部40の右方側に沿った移動に連動して、第二拡大部50が右方側に沿って移動した後、第三区間62Cでは、第二拡大部50が停止した状態において、第一拡大部40が右方側に沿ってさらに移動することを許容する。
【0106】
また、連結軸64は、長孔62の第三区間62Cにおいて、長孔62の上縁62Nに接触し、第二拡大部50が連結軸64によって支持される。
【0107】
換言すれば、長孔62は、第二拡大部50が、第一拡大部40の右方側への移動に連動して右方側に沿って移動した後、第二拡大部50の停止した状態において、第一拡大部40が右方側に沿ってさらに移動されることで、第二拡大部50を支持する支持位置へ連結軸64を相対移動させる。
【0108】
(支持部80及び被支持部82)
図13及び図14に示される支持部80は、第二拡大部50が第一拡大部40に接近するように斜め上方へ移動した後、第二拡大部50の装置前方側を支持する構成部である。
【0109】
この支持部80は、図13及び図14に示されるように、第一拡大部40に設けられている。具体的には、第一拡大部40の積載壁40Aにおける前方側の底面から下方側へ延び出る部分80Aと、部分80Aの下端から右方側へ突出する突出部分80Bと、を有している。
【0110】
一方、被支持部82は、支持部80に支持される部分であり、第二拡大部50に設けられている。具体的には、被支持部82は、第二拡大部50の右壁50Eにおける前方側の上部から左方側へ突出している。
【0111】
ここで、連結軸64が長孔62の第一区間62Aを移動している期間では、支持部80は、被支持部82に対して、左右方向の位置関係が変化しない状態で、上下方向において被支持部82に接近する。すなわち、当該期間において、支持部80は、被支持部82に対して相対的に下方へ移動する。なお、当該期間では、支持部80は、被支持部82に接近するものの、被支持部82の上方側に位置する。
【0112】
連結軸64が長孔62の第二区間62Bを移動している期間では、支持部80は、被支持部82に対して、左右方向において被支持部82に接近しながら、被支持部82に対して相対的に下方へ移動する。連結軸64が長孔62の第二区間62Bを移動している期間を終えると、支持部80の突出部分80Bは、被支持部82に対する下方側に位置する。
【0113】
連結軸64が長孔62の第三区間62Cを移動している期間では、第二拡大部50は停止した状態において、第一拡大部40が右方側に沿って移動されるため、支持部80の突出部分80Bが、被支持部82の下方側に移動する。これにより、図14に示されるように、支持部80が、被支持部82を支持する。
【0114】
(本実施形態に係る作用)
本実施形態では、第二拡大部50は、第一拡大部40の右方側に沿った移動に連動して右方側に沿って移動し、原稿排出部38における原稿Gの収容領域を拡大する。このため、第二拡大部50が独立して第一拡大部40と別個に移動する場合に比べ、第二拡大部50を移動し忘れることが抑制される。すなわち、本実施形態によれば、第二拡大部50が独立して第一拡大部40と別個に移動する場合に比べ、第二拡大部50が右方側に沿って移動されていない状態において、原稿Gが原稿排出部38へ排出させてしまうことが抑制される。
【0115】
このように、第二拡大部50を移動し忘れることが抑制されるため、第二拡大部50が独立して第一拡大部40と別個に移動する場合に比べ、原稿Gが原稿排出部38から落下することが抑制される。
【0116】
さらに、第二拡大部50を移動し忘れることが抑制されるため、原稿排出部38単独の収容面積を小さくすることが可能となり、第二拡大部50が独立して第一拡大部40と別個に移動する場合に比べ、原稿排出部38の不使用時における装置全体の小型化が実現される。
【0117】
また、本実施形態では、原稿排出部38は、図2及び図3に示されるように、原稿収容部32の下方側に平面視にて少なくとも一部が重なるように配置されている。このため、原稿排出部38が原稿収容部32の上方側に平面視にて少なくとも一部が重なるように配置されている場合に比べ、原稿収容部32に対して上方側から原稿Gを収容する際に、原稿排出部38が邪魔になりにくく、原稿Gを収容しやすい。
【0118】
また、本実施形態では、第二拡大部50は、第一拡大部40の右方側に沿った移動に連動して第一拡大部40に接近するように、右斜め上方へ移動する。このように、第二拡大部50が第一拡大部40に接近するため、第二拡大部50が第一拡大部40と平行に且つ水平に移動する場合に比べ、第一拡大部40及び第二拡大部50の上下にスペースが確保される。さらに、第二拡大部50が右斜め上方へ移動することで、第二拡大部50が原稿Gの搬送方向下流側に向かって上り勾配となるため、第二拡大部50が第一拡大部40と平行に且つ水平に移動する場合に比べ、原稿排出部38及び第二拡大部50に排出された原稿Gの位置が揃いやすい。
【0119】
また、本実施形態では、長孔62は、第一拡大部40の右方側に沿った移動に伴って、第二拡大部50が第一拡大部40に接近する方向に連結軸64を案内する。このため、長孔62が連結軸64と連結される機能のみを有する場合に比べ、第二拡大部50が第一拡大部40に接近する方向にスムーズに移動する。
【0120】
また、本実施形態では、長孔62は、第一拡大部40の右方側に沿った移動に連動して、第二拡大部50が右方側に沿って移動した後、第三区間62Cでは、第二拡大部50が停止した状態において、第一拡大部40が右方側に沿ってさらに移動することを許容する。
【0121】
このため、第一拡大部40の右方側に沿った移動に連動して、第二拡大部50が右方側に沿って移動した後、第二拡大部50が停止した状態において、長孔62が第一拡大部40の右方側への移動を禁止する場合に比べ、原稿収容部32における原稿Gの収容領域をより大きく拡大することが可能となる。
【0122】
また、本実施形態では、長孔62は、第二拡大部50が、第一拡大部40の右方側への移動に連動して右方側に沿って移動した後、第二拡大部50の停止した状態において、第一拡大部40が右方側に沿ってさらに移動されることで、第二拡大部50を支持する支持位置へ連結軸64を相対移動させる。
【0123】
このため、第二拡大部50が、第一拡大部40の右方側への移動に連動して右方側に沿って移動した後、第二拡大部50の停止した状態において、第一拡大部40が右方側に沿ってさらに移動されることで、第二拡大部50が支持されない非支持位置へ連結軸64を相対移動させる場合に比べ、第二拡大部50の下方側への垂れ下がりが抑制される。
【0124】
また、本実施形態では、第二拡大部50(具体的には、積載壁50A)と第一拡大部40との間の空間501は、図4及び図5に示されるように、装置前方側が開放されている。
【0125】
このため、第二拡大部50と第一拡大部40との間の空間501の装置前方側が閉鎖されている場合に比べ、原稿排出部38へ排出された原稿Gを装置前方側から取り出しやすい。
【0126】
また、本実施形態では、支持部80が、第二拡大部50が第一拡大部40に接近するように斜め上方へ移動した後、第二拡大部50の装置前方側を支持する。このため、第二拡大部50が、第一拡大部40に接近するように、斜め上方へ移動した後、第二拡大部50が装置後方側でのみ支持される場合に比べ、第二拡大部50の下方側への垂れ下がりが抑制される。
【0127】
また、本実施形態では、リブ38Kが、第一拡大部40の右方側への移動に連動して右方側に沿って移動する第二拡大部50の装置前後方向への移動を制限する。このため、第一拡大部40の右方側への移動に連動して右方側に沿って移動する第二拡大部50が装置前後方向へ自由に移動可能である場合に比べ、第二拡大部50が、右方側に沿った移動の際に、原稿排出部38に対して装置前後方向に傾くことが抑制される。
【0128】
また、本実施形態では、第二拡大部50の右壁50Eに形成された複数のリブ50Lのうち、装置前方側に配置されたリブ50Lは、装置後方側に配置されたリブ50Lよりも左右方向の寸法が短くなっている。
【0129】
このため、複数のリブ50Lのすべてにおいて、移動方向の寸法が同じである場合に比べ、排出部における被搬送材の収容領域を確保しつつ、排出部の端部の変形を抑制する。
【0130】
(原稿排出部38、第一拡大部40及び第二拡大部50の変形例)
図15図16及び図17に示されるように、原稿排出部38の後方側の側壁38B、及び第二拡大部50の側壁50Bに対して、複数の原稿Gを揃えるための凸部90を形成してもよい。凸部90は、原稿排出部38の後方側の側壁38B、及び第二拡大部50の側壁50Bの各々に、複数(例えば2つ)が前方側へ突出するように形成されている。本変形例では、図15に示されるように、原稿排出部38に対して原稿Gの姿勢が不揃いである状態(原稿Gが傾いた状態)で収容された場合でも、図16及び図17に示されるように、第二拡大部50を左右方向へ移動させることで、第二拡大部50の右壁50E、及び凸部90によって、原稿Gの姿勢が強制され、複数の原稿Gが揃えられる。
【0131】
また、本実施形態では、原稿排出部38は、図2及び図3に示されるように、原稿収容部32の下方側に平面視にて少なくとも一部が重なるように配置されていたが、これに限られない。原稿排出部38は、原稿収容部32の上方側に平面視にて少なくとも一部が重なるように配置されていてもよい。
【0132】
また、本実施形態では、第二拡大部50(具体的には、積載壁50A)と第一拡大部40との間の空間501は、図4及び図5に示されるように、装置前方側が開放されていたが、これに限られない。例えば、第二拡大部50と第一拡大部40との間の空間501の装置前方側が閉鎖されている構成であってもよい。
【0133】
また、本実施形態では、第二拡大部50は、第一拡大部40の右方側に沿った移動に連動して第一拡大部40に接近するように、右斜め上方へ移動していたが、これに限られない。例えば、第二拡大部50が第一拡大部40と平行に且つ水平に移動する構成であってもよい。
【0134】
また、本実施形態では、第二拡大部50の右壁50Eに形成された複数のリブ50Lのうち、装置前方側に配置されたリブ50Lは、装置後方側に配置されたリブ50Lよりも左右方向の寸法が短くなっていたが、これに限られない。例えば、複数のリブ50Lのすべてにおいて、移動方向の寸法が同じである構成であってもよい。
【0135】
(連動機構60の変形例)
本実施形態では、連結軸64が第一拡大部40側に設けられ、長孔62が第二拡大部50側に設けられていたが、これに限られない。例えば、連結軸64が第二拡大部50側に設けられ、長孔62が第一拡大部40側に設けられている構成であってもよい。
【0136】
また、本実施形態では、長孔62は、第一拡大部40の右方側に沿った移動に伴って、第二拡大部50が第一拡大部40に接近する方向に連結軸64を案内していたが、これに限られない。例えば、長孔62が連結軸64と連結される機能のみを有する構成であってもよい。
【0137】
また、本実施形態では、長孔62は、第一拡大部40の右方側に沿った移動に連動して、第二拡大部50が右方側に沿って移動した後、第三区間62Cでは、第二拡大部50が停止した状態において、第一拡大部40が右方側に沿ってさらに移動することを許容していたが、これに限られない。例えば、第一拡大部40の右方側に沿った移動に連動して、第二拡大部50が右方側に沿って移動した後、第二拡大部50が停止した状態において、長孔62が第一拡大部40の右方側への移動を禁止する構成であってもよい。
【0138】
また、本実施形態では、長孔62は、第二拡大部50が、第一拡大部40の右方側への移動に連動して右方側に沿って移動した後、第二拡大部50の停止した状態において、第一拡大部40が右方側に沿ってさらに移動されることで、第二拡大部50を支持する支持位置へ連結軸64を相対移動させていたが、これに限られない。例えば、第二拡大部50が、第一拡大部40の右方側への移動に連動して右方側に沿って移動した後、第二拡大部50の停止した状態において、第一拡大部40が右方側に沿ってさらに移動されることで、第二拡大部50が支持されない非支持位置へ連結軸64を相対移動させる構成であってもよい。
【0139】
(リブ38K及びリブ50Kの変形例)
本実施形態では、複数のリブ38Kの各々が、第二拡大部50の複数のリブ50Kの各々に対して、前方側に隣接して配置されていたが、これに限られない。例えば、複数のリブ38Kの各々は、図18に示されるように、複数のリブ50Kの各々に対して、後方側に隣接して配置されていてもよい。
【0140】
さらに、複数のリブ38Kは、図19に示されるように、リブ50Kに対して前方側に隣接するものと、リブ50Kに対して後方側に隣接するものと、が混在する構成であってもよい。この場合では、例えば、リブ50Kに対して前方側に隣接するものと、リブ50Kに対して後方側に隣接するものとして配置されていてもよい。
【0141】
また、図20に示されるように、複数のリブ38K及び複数のリブ50Kの少なくとも一方が、他方を前後方向に挟むように配置される構成であってもよい。図20では、複数のリブ38Kが、リブ50Kを前後方向に挟むように配置される構成が図示されている。
【0142】
また、本実施形態では、リブ38Kが、第一拡大部40の右方側への移動に連動して右方側に沿って移動する第二拡大部50の装置前後方向への移動を制限していたが、これに限られない。例えば、リブ38Kが設けられず、第一拡大部40の右方側への移動に連動して右方側に沿って移動する第二拡大部50が装置前後方向へ自由に移動可能である構成であってもよい。
【0143】
(原稿読取装置30の変形例)
本実施形態では、搬送装置の一例として、原稿読取装置30を用いたが、これに限られない。例えば、搬送装置の一例としては、搬送路で搬送される被搬送材としての記録媒体に画像を形成する画像形成部を有する画像形成装置であってもよい。また、搬送装置の一例としては、画像の読み取りや画像形成を目的とせず、他の目的により被搬送材を搬送する搬送装置であってもよく、また、単に被搬送材を搬送することを目的として被搬送材を搬送する搬送装置であってもよい。
【0144】
(原稿読取装置本体31の変形例)
本実施形態では、原稿読取装置本体31は、図1に示されるように、画像形成装置本体11の上方で画像形成装置本体11に対して固定されていたが、これに限られない。例えば、原稿読取装置本体31が画像形成装置本体11の上方で画像形成装置本体11に対して開閉可能である構成であってもよい。
【0145】
(他の変形例)
本実施形態では、支持部80が、第二拡大部50が第一拡大部40に接近するように斜め上方へ移動した後、第二拡大部50の装置前方側を支持していたが、これに限られない。例えば、第二拡大部50が、第一拡大部40に接近するように、斜め上方へ移動した後、第二拡大部50が装置後方側でのみ支持される構成であってもよい。
【0146】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【0147】
(((1)))
被搬送材が収容される収容部と、
前記収容部の上方側又は下方側に平面視にて少なくとも一部が重なるように配置され、前記被搬送材が排出される排出部と、
前記収容部に収容された被搬送材が前記排出部へ搬送される搬送路と、
前記収容部に設けられ、前記収容部から前記搬送路への被搬送材の搬送方向に対する反対方向側に沿って移動して前記収容部における前記被搬送材の収容領域を拡大する第一拡大部と、
前記排出部に設けられ、前記第一拡大部の反対方向側に沿った移動に連動して前記反対方向側に沿って移動し、前記排出部における前記被搬送材の収容領域を拡大する第二拡大部と、
を備える搬送装置。
(((2)))
前記排出部は、前記収容部の下方側に平面視にて少なくとも一部が重なるように配置されている
(((1)))に記載の搬送装置。
(((3)))
前記第二拡大部は、前記第一拡大部の反対方向側に沿った移動に連動して前記第一拡大部に接近するように、斜め上方へ移動する
(((2)))に記載の搬送装置。
(((4)))
前記第一拡大部及び前記第二拡大部の一方に設けられた被連結部と、
前記第一拡大部及び前記第二拡大部の他方に設けられ、前記被連結部に連結された連結部と、
を備え、
前記被連結部は、前記第一拡大部の反対方向側に沿った移動に伴って、前記第二拡大部が前記第一拡大部に接近する方向に、前記連結部を案内する
(((3)))に記載の搬送装置。
(((5)))
前記被連結部は、
前記第二拡大部が、前記第一拡大部の反対方向側に沿った移動に連動して前記反対方向側に沿って移動した後、停止した状態において、前記第一拡大部が反対方向側に沿ってさらに移動することを許容する
(((4)))に記載の搬送装置。
(((6)))
前記被連結部は、
前記第二拡大部が、前記第一拡大部の反対方向側への移動に連動して前記反対方向側に沿って移動した後、停止した状態において、前記第一拡大部が反対方向側に沿ってさらに移動されることで、前記第二拡大部を支持する支持位置へ前記連結部を相対移動させる
(((5)))に記載の搬送装置。
(((7)))
前記第二拡大部と前記第一拡大部との間の空間は、装置前方側が開放されている
(((2)))~(((6)))いずれか1つに記載の搬送装置。
(((8)))
前記第一拡大部に設けられ、前記第二拡大部が前記第一拡大部に接近するように斜め上方へ移動した後、前記第二拡大部の装置前方側を支持する支持部
を備える(((7)))に記載の搬送装置。
(((9)))
前記排出部には、前記第一拡大部の反対方向側への移動に連動して前記反対方向側に沿って移動する前記第二拡大部の装置前後方向への移動を制限する制限部が設けられている
(((1)))~(((8)))いずれか1つに記載の搬送装置。
(((10)))
前記第二拡大部の移動方向側の端部には、
前記第二拡大部の移動方向に沿って形成され且つ、装置前後方向に複数配置された突出部が設けられ、
複数の前記突出部のうち、装置前方側に配置された突出部は、装置後方側に配置された突出部よりも前記移動方向の寸法が短い
(((1)))~(((9)))いずれか1つに記載の搬送装置。
(((11)))
前記搬送路で搬送される前記被搬送材としての原稿の画像を読み取る読取部
を備える(((1)))~(((10)))いずれか1つに記載の搬送装置としての原稿読取装置。
(((12)))
(((11)))に記載の原稿読取装置と、
前記原稿読取装置で読み取られた画像を記録媒体に形成可能な画像形成部と、
を備える画像形成装置。
【符号の説明】
【0148】
10 画像形成装置
11 画像形成装置本体
11A 筐体
12 媒体収容部
13 搬送部
13A 搬送部材
14 画像形成部
18 媒体排出部
20Y、20M、20C、20K トナー像形成部
24 転写体
26 定着部
30 原稿読取装置
31 原稿読取装置本体
31A 筐体
31H 上面
32 原稿収容部
32A 積載壁
32B 側壁
32S リブ
36 読取部
36A 読取面
37 読取部
37A 読取面
38 原稿排出部
38A 積載壁
38B 側壁
38C 底壁
38D 案内壁
38G 長孔
38K リブ
40 第一拡大部
40A 積載壁
40B 側壁
40E 右壁
49 駆動装置
50 第二拡大部
50A 積載壁
50B 側壁
50E 右壁
50G 凸部
50K リブ
50L リブ
60 連動機構
62 長孔
62A 第一区間
62B 第二区間
62C 第三区間
62M 右縁
62N 上縁
64 連結軸
64A 軸部
64B 張出部
66 取付部
70 搬送機構
72 原稿搬送路
73A 搬送路面
74 搬送部材
80 支持部
80A 部分
80B 突出部分
82 被支持部
90 凸部
381 空間
501 空間
G 原稿
P 記録媒体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20