(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180908
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20231214BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G08G1/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094588
(22)【出願日】2022-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 雅人
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB15
5H181CC04
5H181FF05
5H181FF32
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL06
5H181MC12
5H181MC27
(57)【要約】
【課題】本開示は、運転を支援する機能を実行可能な特定車両を運転した方がよいかの判断材料を運転者に提供することを目的とする。
【解決手段】情報処理装置は、車両に関する車両情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、前記車両とは異なる特定車両が実行可能な運転を支援する機能に関する特定項目を含んだ評価項目から前記車両の運転者の運転に関する評価を行う評価部と、前記評価部による前記運転者の前記特定項目の評価の結果を前記運転者に通知する通知部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に関する車両情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、前記車両とは異なる特定車両が実行可能な運転を支援する機能に関する特定項目を含んだ評価項目から前記車両の運転者の運転に関する評価を行う評価部と、
前記評価部による前記運転者の前記特定項目の評価の結果を前記運転者に通知する通知部と、
を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記通知部は、
前記取得部が特定の前記車両情報である特定情報を取得した場合、前記特定車両を運転していたら前記機能が実行されたことを前記運転者に通知する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記通知部は、
前記取得部が取得した前記特定情報に基づいて、前記特定車両を運転していたら前記機能が実行された実行回数を前記運転者に通知する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記通知部は、
前記運転者への通知を前記車両の運転後に実行する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記通知部は、
前記取得部が特定の前記車両情報である特定情報を取得した場合、前記特定車両を運転していたら前記機能が実行された位置を示す位置情報を前記運転者に通知する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記通知部は、
前記評価部による前記運転者の運転に関する評価の結果に基づいて、前記運転者に適した前記特定車両の種類を示す種類情報を前記運転者に通知する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記通知部は、
前記運転者への通知を前記車両の運転中に実行する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
車両に関する車両情報を取得し、
取得した前記車両情報に基づいて、前記車両とは異なる特定車両が実行可能な運転を支援する機能に関する特定項目を含んだ評価項目から前記車両の運転者の運転に関する評価を行い、
前記運転者の前記特定項目の評価の結果を前記運転者に通知する、
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
車両に関する車両情報を取得し、
取得した前記車両情報に基づいて、前記車両とは異なる特定車両が実行可能な運転を支援する機能に関する特定項目を含んだ評価項目から前記車両の運転者の運転に関する評価を行い、
前記運転者の前記特定項目の評価の結果を前記運転者に通知する、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動車、自動二輪車などの交通機関を運転する運転者の運転技量レベルを診断し、その診断結果を利用して、運転者の運転の支援を行うことのできる運転支援装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術は、運転者に対して診断結果を提示できるが、当該診断結果を見ても、運転を支援する機能を実行可能な特定車両を運転した方がよいかを運転者自身で判断することは困難であった。
【0005】
そこで、本開示は、運転を支援する機能を実行可能な特定車両を運転した方がよいかの判断材料を運転者に提供することができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る情報処理装置は、車両に関する車両情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、前記車両とは異なる特定車両が実行可能な運転を支援する機能に関する特定項目を含んだ評価項目から前記車両の運転者の運転に関する評価を行う評価部と、前記評価部による前記運転者の前記特定項目の評価の結果を前記運転者に通知する通知部と、を備える。
【0007】
請求項1に係る情報処理装置では、取得部は、車両情報を取得する。また、評価部は、取得部が取得した車両情報に基づいて、特定項目を含んだ評価項目から運転者の運転に関する評価を行う。そして、通知部は、評価部による運転者の特定項目の評価の結果を運転者に通知する。これにより、当該情報処理装置では、特定車両が実行可能な運転を支援する機能に関する特定項目の評価の結果を運転者に通知することで、特定車両を運転した方がよいかの判断材料を運転者に提供することができる。
【0008】
請求項2に係る情報処理装置は、請求項1において、前記通知部は、前記取得部が特定の前記車両情報である特定情報を取得した場合、前記特定車両を運転していたら前記機能が実行されたことを前記運転者に通知する。
【0009】
請求項2に係る情報処理装置では、通知部は、取得部が特定情報を取得した場合、特定車両を運転していたら運転を支援する機能が実行されたことを運転者に通知する。これにより、当該情報処理装置では、特定車両を運転していたら運転を支援する機能が実行されたことを運転者に通知することで、運転者が特定車両を運転した方がよいかを判断しやすくなる。
【0010】
請求項3に係る情報処理装置は、請求項2において、前記通知部は、前記取得部が取得した前記特定情報に基づいて、前記特定車両を運転していたら前記機能が実行された実行回数を前記運転者に通知する。
【0011】
請求項3に係る情報処理装置では、通知部は、取得部が取得した特定情報に基づいて、特定車両を運転していたら運転を支援する機能が実行された実行回数を運転者に通知する。これにより、当該情報処理装置では、特定車両を運転していたら運転を支援する機能が実行された実行回数を運転者に通知することで、運転者が特定車両を運転した方がよいかを判断しやすくなる。
【0012】
請求項4に係る情報処理装置は、請求項1又は2において、前記通知部は、前記運転者への通知を前記車両の運転後に実行する。
【0013】
請求項4に係る情報処理装置では、通知部は、運転者への通知を車両の運転後に実行する。これにより、当該情報処理装置では、運転者への通知が車両の運転後に実行されることで、通知内容を運転者にじっくりと検討させることができる。
【0014】
請求項5に係る情報処理装置は、請求項4において、前記通知部は、前記取得部が特定の前記車両情報である特定情報を取得した場合、前記特定車両を運転していたら前記機能が実行された位置を示す位置情報を前記運転者に通知する。
【0015】
請求項5に係る情報処理装置では、通知部は、取得部が特定情報を取得した場合、特定車両を運転していたら運転を支援する機能が実行された位置を示す位置情報を運転者に通知する。これにより、当該情報処理装置では、特定車両を運転していたら運転を支援する機能が実行された位置を示す位置情報を運転者に通知することで、当該機能が実行されたはずの位置を運転者に把握させることができる。
【0016】
請求項6に係る情報処理装置は、請求項4において、前記通知部は、前記評価部による前記運転者の運転に関する評価の結果に基づいて、前記運転者に適した前記特定車両の種類を示す種類情報を前記運転者に通知する。
【0017】
請求項6に係る情報処理装置では、通知部は、評価部による運転者の運転に関する評価の結果に基づいて、運転者に適した特定車両の種類を示す種類情報を運転者に通知する。これにより、当該情報処理装置では、運転者に適した特定車両の種類を示す種類情報を運転者に通知することで、運転者が自身に適した特定車両の種類を把握することができる。
【0018】
請求項7に係る情報処理装置は、請求項1又は2において、前記通知部は、前記運転者への通知を前記車両の運転中に実行する。
【0019】
請求項7に係る情報処理装置では、通知部は、運転者への通知を車両の運転中に実行する。これにより、当該情報処理装置では、運転者への通知が車両の運転中に実行されることで、運転者が特定車両を運転した方がよいかを運転中に把握しやすくなる。
【0020】
請求項8に係る情報処理方法は、車両に関する車両情報を取得し、取得した前記車両情報に基づいて、前記車両とは異なる特定車両が実行可能な運転を支援する機能に関する特定項目を含んだ評価項目から前記車両の運転者の運転に関する評価を行い、前記運転者の前記特定項目の評価の結果を前記運転者に通知する、処理をコンピュータが実行する。
【0021】
請求項9に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、車両に関する車両情報を取得し、取得した前記車両情報に基づいて、前記車両とは異なる特定車両が実行可能な運転を支援する機能に関する特定項目を含んだ評価項目から前記車両の運転者の運転に関する評価を行い、前記運転者の前記特定項目の評価の結果を前記運転者に通知する、処理を実行させる。
【0022】
なお、請求項4、5、6、及び7に係る情報処理装置は、以下に記載の他の態様を採用してもよい。
【0023】
他の態様として、請求項4に係る情報処理装置は、請求項1から3の何れか1項において、前記通知部は、前記運転者への通知を前記車両の運転後に実行する。
【0024】
他の態様として、請求項5に係る情報処理装置は、請求項1から4の何れか1項において、前記通知部は、前記取得部が特定の前記車両情報である特定情報を取得した場合、前記特定車両を運転していたら前記機能が実行された位置を示す位置情報を前記運転者に通知する。
【0025】
他の態様として、請求項6に係る情報処理装置は、請求項1から5の何れか1項において、前記通知部は、前記評価部による前記運転者の運転に関する評価の結果に基づいて、前記運転者に適した前記特定車両の種類を示す種類情報を前記運転者に通知する。
【0026】
他の態様として、請求項7に係る情報処理装置は、請求項1から6の何れか1項において、前記通知部は、前記運転者への通知を前記車両の運転中に実行する。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように、本開示に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムでは、安全運転を支援する機能を実行可能な特定車両を運転した方がよいかの判断材料を運転者に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る管理サーバ及び運転者端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る管理サーバの記憶部の構成を示すブロック図である。
【
図4】本実施形態に係る管理サーバの機能構成の例を示すブロック図である。
【
図5】本実施形態に係る車両のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図6】本実施形態に係る管理サーバによる通知処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】本実施形態に係る運転者端末の表示部に表示される第1の表示例である。
【
図8】本実施形態に係る運転者端末の表示部に表示される第2の表示例である。
【
図9】本実施形態に係る運転者端末の表示部に表示される第3の表示例である。
【
図10】本実施形態に係る車両の運転中にMIDに表示される第1の表示例である。
【
図11】本実施形態に係る車両の運転中にMIDに表示される第2の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本実施形態に係る情報処理システム10について説明する。
本実施形態に係る情報処理システム10は、安全運転を支援する機能(以下、「先進安全技術」とする)を実行可能なセーフティ・サポートカー(以下、「サポカー」とする)を運転した方がよいかの判断材料を運転者に提供するシステムである。
【0030】
サポカーは、先進安全技術で運転者の安全運転を支援する自動車である。当該先進安全技術には、一例として、衝突被害軽減ブレーキ、ペダル踏み間違い急発進抑制装置、及び車線逸脱警報装置等が含まれる。なお、サポカーは「特定車両」の一例である。
【0031】
衝突被害軽減ブレーキは、車載のレーダー又はカメラ等により前方の車両又は歩行者を検知し、衝突の可能性がある場合には、運転者に対して警報する先進安全技術である。また、衝突被害軽減ブレーキは、衝突の可能性が高い場合には、自動でブレーキを作動させる先進安全技術である。
【0032】
ペダル踏み間違い急発進抑制装置は、停止時又は低速走行時に、車載のレーダー、カメラ、又はソナー等が前方及び後方の少なくとも一方にある壁又は車両を検知している状態でアクセルを踏み込んだ場合には、エンジン出力を抑える等により、急加速を防止する先進安全技術である。
【0033】
車線逸脱警報装置は、車載のカメラにより道路上の車線を検知し、車線からはみ出しそうになった場合又ははみ出した場合には、運転者に対して警報する先進安全技術である。
【0034】
(第1の実施形態)
まず、本実施形態に係る情報処理システム10の第1の実施形態について説明する。
図1は、情報処理システム10の概略構成を示す図である。
【0035】
図1に示すように、情報処理システム10は、管理サーバ20、運転者端末40、及び車両60を含む。管理サーバ20、運転者端末40、及び車両60に搭載された車載器15は、ネットワークNを介して接続され、互いに通信可能となっている。
【0036】
管理サーバ20は、所定の事業者が保有するサーバコンピュータである。管理サーバ20は「情報処理装置」の一例である。
【0037】
運転者端末40は、車両60の運転者が保有する携帯端末である。運転者端末40には、一例として、携帯可能なパーソナルコンピュータ(ノートPC)、スマートフォン、又はタブレット端末等が適用される。第1の実施形態では、一例として、運転者端末40はスマートフォンとする。
【0038】
車両60は、エンジン車両、ハイブリッド車両、又は電気自動車の何れであってもよいが、第1の実施形態では、一例として、車両60はエンジン車両とする。また、車両60は、先進安全技術が搭載されていない自動車である。つまり、第1の実施形態では、車両60はサポカーではないものとする。ただし、車両60は、サポカーが先進安全技術を実行するために用いるレーダー、カメラ、又はソナー等の構成を備えている。
【0039】
次に、管理サーバ20及び運転者端末40のハードウェア構成を説明する。
図2は、管理サーバ20及び運転者端末40のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、管理サーバ20及び運転者端末40は、基本的には一般的なコンピュータ構成であるため、管理サーバ20を代表して説明する。
【0040】
図2に示すように、管理サーバ20は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、記憶部24、入力部25、表示部26、及び通信部27を備えている。各構成は、バス28を介して相互に通信可能に接続されている。
【0041】
CPU21は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU21は、ROM22又は記憶部24からプログラムを読み出し、RAM23を作業領域としてプログラムを実行する。CPU21は、ROM22又は記憶部24に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0042】
ROM22は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM23は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0043】
記憶部24は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム及び各種データを格納する。
【0044】
入力部25は、マウス等のポインティングデバイス、キーボード、マイク、及びカメラ等を含み、各種の入力を行うために使用される。
【0045】
表示部26は、例えば、液晶ディスプレイであり、種々の情報を表示する。表示部26は、タッチパネル方式を採用して、入力部25として機能してもよい。
【0046】
通信部27は、他の機器と通信するためのインターフェースである。当該通信には、例えば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、Bluetooth(登録商標)、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0047】
図3は、管理サーバ20の記憶部24の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、記憶部24には、管理サーバ20のCPU21を後述する
図4に示す機能構成として機能させるための情報処理プログラム24A及びサポカーデータベース24Bが格納されている。当該情報処理プログラム24Aを実行する際に、管理サーバ20は、
図2に示すハードウェア資源を用いて、当該情報処理プログラム24Aに基づく処理を実行する。
【0048】
また、サポカーデータベース24Bには、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行される車両60の状態を示す状態情報が記憶されている。具体的には、サポカーデータベース24Bには、先進安全技術として、衝突被害軽減ブレーキ、ペダル踏み間違い急発進抑制装置、及び車線逸脱警報装置等がそれぞれ実行される基準を示した状態情報が記憶されている。
【0049】
次に、管理サーバ20の機能構成について説明する。
図4は、管理サーバ20の機能構成の例を示すブロック図である。
【0050】
図4に示すように、管理サーバ20のCPU21は、機能構成として、取得部21A、評価部21B、及び通知部21Cを有する。各機能構成は、CPU21が記憶部24に記憶された情報処理プログラム24Aを読み出し、実行することにより実現される。
【0051】
取得部21Aは、車両60に関する車両情報を取得する。一例として、取得部21Aは、車両情報として、車両60が備える後述する操舵角センサ71、加速度センサ72、車速センサ73、及びウインカースイッチ74によって検出された車両60の操舵角、加速度、車速、及びウインカー操作を取得する。また、取得部21Aは、車両情報として、車両60が備える後述するECU70Cによって検出された車両60のエンジン回転数、エンジントルク、燃費及びアクセル操作を取得する。また、取得部21Aは、車両情報として、車両60が備える後述するカメラ76が撮像した画像を取得する。また、取得部21Aは、車両情報として、車両60が備える後述するGPS装置80が測定した車両60の現在位置を取得する。なお、上記の情報は、取得部21Aが車両60から取得可能な車両情報の一部であり、上記の情報以外の車両60に関する情報も、取得部21Aは車両情報として車両60から取得する。
【0052】
評価部21Bは、取得部21Aが取得した車両情報に基づいて、複数の評価項目から車両60の運転者の運転に関する評価(以下、「運転診断」とする)を行う。第1の実施形態では、複数の評価項目には、一例として、特定項目及び一般項目が含まれる。特定項目は、衝突被害軽減ブレーキ、ペダル踏み間違い急発進抑制装置、及び車線逸脱警報装置等のサポカーが実行可能な先進安全技術に関する評価項目である。一般項目は、特定項目以外の評価項目である。また、第1の実施形態では、一例として、車両60の運転者は、所定の年齢、例えば、75歳以上の運転者であり、いわゆる高齢ドライバーである。
【0053】
ここで、評価部21Bは、取得部21Aが取得した車両情報に基づいて、運転者の運転診断の結果(以下、「運転診断結果」とする)として、複数の評価項目における各項目の個別評価と、当該個別評価を合計した合計評価とを行う。一例として、個別評価は5点満点中の何点であるかを決定し、合計評価は100点満点中の何点であるかを決定する。
【0054】
通知部21Cは、所定の通知情報を運転者に通知する。第1の実施形態では、通知部21Cは、運転者への通知を車両60の運転後に実行する。例えば、通知部21Cは、車両60の運転後として、車両60の図示しないイグニッションスイッチがON位置からOFF位置へ切り替えられたことを取得部21Aが車両情報として取得したことに基づいて、通知情報を運転者端末40に送信する。
【0055】
第1の実施形態における通知情報は、運転診断結果を示す診断情報、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行されたことを示す実行情報、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行された実行回数を示す回数情報、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行された位置を示す位置情報、及び運転者に適したサポカーの種類を示す種類情報の少なくとも1つを含んでいる。
【0056】
通知部21Cは、基本的には、運転診断結果として、評価項目の各項目の個別評価及び合計評価を示した診断情報を生成し、生成した診断情報を含んだ通知情報を運転者端末40に送信する。ただし、通知部21Cは、評価部21Bにより運転者の特定項目の個別評価が所定基準以下であると評価された場合、運転診断結果として、評価項目の各項目の個別評価及び合計評価に加えて、特定項目の個別評価が所定基準以下であることを示した診断情報を生成する。なお、通知部21Cにより生成された診断情報は記憶部24に記憶される。
【0057】
また、通知部21Cは、所定条件下では、診断情報に加え、実行情報、回数情報、位置情報、及び種類情報の少なくとも1つを含んだ通知情報を運転者端末40に送信する。
【0058】
例えば、通知部21Cは、所定条件下として、取得部21Aが特定の車両情報である特定情報を取得した場合、診断情報に加え、実行情報及び位置情報を含んだ通知情報を運転者端末40に送信する。まず、通知部21Cは、取得部21Aが取得した車両情報と、サポカーデータベース24Bに記憶された状態情報とを比較する。そして、通知部21Cは、当該比較の結果、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行されたと判断できる場合に「取得部21Aが特定情報を取得した場合」と判断する。なお、通知部21Cにより生成された実行情報は、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行されたと判断した日時及び車両60の位置と紐付けられて記憶部24に記憶される。
【0059】
また、通知部21Cは、所定条件下として、所定の通知契機が到来した場合、診断情報に加え、回数情報及び種類情報の少なくとも1つを含んだ通知情報を運転者端末40に送信する。所定の通知契機は、運転者端末40への通知情報の送信回数に応じて定められ、例えば、5回に1回及び10回に1回等である。また、通知契機は、回数情報及び種類情報で共通の契機であってもよいし、異なる契機であってもよい。
【0060】
通知部21Cは、回数情報の通知契機が到来した場合、記憶部24に記憶された実行情報に基づいて、単位時間あたり、例えば、直近一週間あたりのサポカーを運転していたら先進安全技術が実行された実行回数を示す回数情報を生成する。そして、通知部21Cは、生成した回数情報を含んだ通知情報を運転者端末40に送信する。
【0061】
また、通知部21Cは、種類情報の通知契機が到来した場合、記憶部24に記憶された診断情報に基づいて、種類情報を生成する。種類情報は、例えば、運転者に適したサポカーの区分、セダン、ミニバン、又はSUV(Sport Utility Vehicle)等のサポカーの車両タイプ、及びサポカーの固有名詞を示す車名等を含む。上記のサポカーの区分は、サポカーが実行可能な先進安全技術の内容に応じて複数の区分が設けられている。そして、通知部21Cは、生成した種類情報を含んだ通知情報を運転者端末40に送信する。
【0062】
次に、車両60のハードウェア構成を説明する。
図5は、車両60のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0063】
図5に示すように、車両60は、車載器15と、複数のECU(Electronic Control Unit)70と、操舵角センサ71と、加速度センサ72と、車速センサ73と、ウインカースイッチ74と、マイク75と、カメラ76と、入力スイッチ77と、モニタ78と、スピーカ79と、GPS装置80と、を含んで構成されている。
【0064】
車載器15は、CPU61、ROM62、RAM63、記憶部64、車内通信I/F(InterFace)65、入出力I/F66及び無線通信I/F67を含んで構成されている。CPU61、ROM62、RAM63、記憶部64、車内通信I/F65、入出力I/F66及び無線通信I/F67は、内部バス68を介して相互に通信可能に接続されている。
【0065】
CPU61は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU61は、ROM62又は記憶部64からプログラムを読み出し、RAM63を作業領域としてプログラムを実行する。CPU61は、ROM62又は記憶部64に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0066】
ROM62は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM63は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0067】
記憶部64は、eMMC(embedded Multi Media Card)又はUFS(Universal Flash Storage)等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0068】
車内通信I/F65は、ECU70と接続するためのインターフェースである。当該インターフェースは、CANプロトコルによる通信規格が用いられる。車内通信I/F65は、外部バス89に対して接続されている。
【0069】
ECU70は、車両60の機能毎に複数設けられており、第1の実施形態では、ECU70A、ECU70B、ECU70C、及びECU70Dが設けられている。ECU70Aは、電動パワーステアリング用ECUが例示され、ECU70Aには操舵角センサ71が接続されている。また、ECU70Bは、VSC(Vehicle Stability Control)用ECUが例示され、ECU70Bには加速度センサ72及び車速センサ73が接続されている。なお、ECU70Bには加速度センサ72及び車速センサ73に加えて、ヨーレートセンサが接続されていてもよい。
【0070】
ECU70Cは、エンジンECUが例示され、エンジンを制御するために車両60のエンジン回転数及びエンジントルクを検出する。また、ECU70Cは、図示しないセンサ類から取得した燃料流量を基に燃費を検出する。さらに、ECU70Cは、車両60のアクセル操作を検出する。ECU70Cが検出したエンジン回転数、エンジントルク、燃費、及びアクセル操作は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として管理サーバ20に送信される。また、ECU70Dは、ステアリングECUが例示され、ECU70Dにはウインカースイッチ74が接続されている。ウインカースイッチ74は、ウインカーを作動させるためのステアリングコラムに設けられている。ECU70Dは、運転者によるウインカースイッチ74の操作をウインカー操作として検出する。ECU70Dが検出したウインカー操作は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として管理サーバ20に送信される。
【0071】
操舵角センサ71は、ステアリングホイールの操舵角を検出するためのセンサである。操舵角センサ71において検出された操舵角は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として管理サーバ20に送信される。
【0072】
加速度センサ72は、車両60に作用する加速度を検出するためのセンサである。加速度センサ72は、一例として、3軸の加速度センサであり、X軸方向として車両前後方向、Y軸方向として車幅方向、Z軸方向として車両高さ方向に加わった加速度を検出する。加速度センサ72において検出された加速度は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として管理サーバ20に送信される。
【0073】
車速センサ73は、車両60の車速を検出するためのセンサである。車速センサ73は例えば、車輪に設けられたセンサである。車速センサ73において検出された車速は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として管理サーバ20に送信される。
【0074】
入出力I/F66は、車両60に搭載されるマイク75、カメラ76、入力スイッチ77、モニタ78、スピーカ79、及びGPS装置80と通信するためのインターフェースである。
【0075】
マイク75は、車両60のフロントピラー、又はダッシュボード等に設けられ、車両60の運転者が発した音声を集音する装置である。なお、マイク75は、後述するカメラ76に設けられていてもよい。
【0076】
カメラ76は、一例として、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子を用いて撮像を行う撮像装置である。カメラ76は、一例として、車両60の前部及び後部に設けられ、車両前方及び車両後方を撮像する。そして、カメラ76により撮像された画像は、一例として、車両前方の他の車両、歩行者、壁、又は車線等、及び、車両後方の他の車両又は壁等を認識するために用いられる。カメラ76が撮像した画像は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として管理サーバ20に送信される。なお、カメラ76は、ドライブレコーダ、及びADAS(Advanced Driver Assistance System、先進運転支援システム)等の他の用途の撮像装置として構成されてもよい。また、カメラ76は、ECU70(例えば、カメラECU)を経由して車載器15に接続されていてもよい。
【0077】
入力スイッチ77は、インストルメントパネル、センタコンソール、ステアリングホイール等に設けられ、運転者の手指による操作を入力するスイッチである。入力スイッチ77としては、例えば、押しボタン式のテンキー、及びタッチパッド等を採用することができる。
【0078】
モニタ78は、インストルメントパネル、又はメータパネル等に設けられ、車両60の機能に係る作動の提案、及び当該機能の説明に係る画像を表示するための液晶モニタである。モニタ78は、入力スイッチ77を兼ねたタッチパネルとして設けてもよい。
【0079】
スピーカ79は、インストルメントパネル、センタコンソール、フロントピラー、又はダッシュボード等に設けられ、車両60の機能に係る作動の提案、及び当該機能の説明に係る音声を出力するための装置である。なお、スピーカ79は、モニタ78に設けられていてもよい。
【0080】
GPS装置80は、車両60の現在位置を測定する装置である。GPS装置80は、GPS衛星からの信号を受信する図示しないアンテナを含んでいる。GPS装置80が測定した車両60の現在位置は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として管理サーバ20に送信される。なお、GPS装置80は、ECU70(例えば、マルチメディアECU)に接続されるカーナビゲーションシステムを経由して車載器15に接続されていてもよい。
【0081】
無線通信I/F67は、管理サーバ20と通信するための無線通信モジュールである。当該無線通信モジュールは、例えば、5G、LTE、Wi-Fi(登録商標)等の通信規格が用いられる。無線通信I/F67は、ネットワークNに対して接続されている。
【0082】
図6は、管理サーバ20による通知情報を車両60の運転者に通知する通知処理の流れを示すフローチャートである。CPU21が記憶部24から情報処理プログラム24Aを読み出して、RAM23に展開して実行することにより、通知処理が行われる。
【0083】
図6に示すステップS10において、CPU21は、車両60から車両情報を取得する。そして、ステップS11に進む。第1の実施形態では、一例として、定期的に車両60から管理サーバ20に車両情報が送信される。
【0084】
ステップS11において、CPU21は、ステップS10で取得した車両情報に基づいて、運転者の運転診断を行う。そして、ステップS12に進む。
【0085】
ステップS12において、CPU21は、車両60の運転者に通知する通知情報を生成する。具体的には、CPU21は、ステップS11で行った運転診断による運転者の運転診断結果に基づいて、通知情報に含める診断情報を生成する。また、CPU21は、ステップS10で特定情報を取得した場合、上記の診断情報に加えて、通知情報に含める実行情報及び位置情報を生成する。さらに、CPU21は、所定の通知契機が到来した場合、上記の診断情報、実行情報、及び位置情報に加えて、通知情報に含める回数情報及び種類情報の少なくとも1つを生成する。そして、ステップS13に進む。
【0086】
ステップS13において、CPU21は、ステップS12で生成した通知情報を運転者端末40に送信する。そして、通知処理を終了する。
【0087】
次に、管理サーバ20により
図6に示す通知処理が行われた結果、運転者端末40の表示部46に表示される表示例について説明する。
【0088】
図7は、運転者端末40の表示部46に表示される第1の表示例である。管理サーバ20のCPU21は、運転者端末40にインストールされた運転者の運転診断結果を示すアプリケーション(以下、「運転診断アプリ」とする)が実行され、運転診断アプリに対する予め定めた操作が行われた場合に、
図7に示す表示例を表示部46に表示させる。
【0089】
図7に示す表示例には、メッセージ情報81と、次へボタン82と、終了ボタン83と、が表示されている。なお、当該メッセージ情報81は、管理サーバ20から送信された通知情報に基づいて表示されたコンテンツである。
【0090】
メッセージ情報81は、運転者に対する種々のメッセージを示している。一例として、
図7では、メッセージ情報81として「<総合評価> 一般項目A:4/5点 一般項目B:3/5点・・・特定項目A:4/5点 特定項目B:2/5点・・・ 総合:75点/100点」と表示されている。このように、当該メッセージ情報81では、一般項目及び特定項目それぞれの各項目の個別評価と、一般項目及び特定項目の個別評価を合計した合計評価とを示している。なお、
図7では、一般項目A及び特定項目Aのように具体的な項目名を示していないが、これに限らず、一般項目について「信号無視」及び「通行区分違反」等と具体的に示し、特定項目として「衝突被害軽減ブレーキ」及び「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」等と具体的に示してもよい。
【0091】
次へボタン82は、表示部46に表示される運転診断アプリの画面内容を切り替えるためのボタンである。一例として、
図7に示す表示例の表示中に次へボタン82が操作された場合、CPU21は、表示部46に表示される運転診断アプリの画面内容を
図8に示す表示例へと切り替える。
【0092】
終了ボタン83は、運転診断アプリを終了して、表示部46に表示される画面内容を運転診断アプリ以外のものへと切り替えるためのボタンである。
【0093】
図8は、運転者端末40の表示部46に表示される第2の表示例である。一例として、
図8は、
図7に示す表示例の表示中に次へボタン82が操作された後の状態を示している。
【0094】
図8に示す表示例には、メッセージ情報81と、次へボタン82と、終了ボタン83と、が表示されている。
【0095】
一例として、
図8では、メッセージ情報81として「<個別評価> 今回は、特定項目Bが3点以下でした。また、サポカーを運転していたら、○○スーパーの駐車場でペダル踏み間違い急発進抑制装置が実行されていました。最後に、サポカーを運転していた場合における、一週間あたりの先進安全技術の実行回数は「5回」です。」と表示されている。このように、当該メッセージ情報81では、特定項目の個別評価を示している。具体的には、当該メッセージ情報81では、当該個別評価として、特定項目の個別評価が所定基準(例:3点)以下であること、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行されたこと及び当該先進安全技術が実行された位置、並びに、単位時間(例:直近一週間)あたりのサポカーを運転していたら先進安全技術が実行された実行回数を示している。
【0096】
ここで、一例として、
図8に示す表示例の表示中に次へボタン82が操作された場合、CPU21は、表示部46に表示される運転診断アプリの画面内容を
図9に示す表示例へと切り替える。
【0097】
図9は、運転者端末40の表示部46に表示される第3の表示例である。一例として、
図9は、
図8に示す表示例の表示中に次へボタン82が操作された後の状態を示している。
【0098】
図9に示す表示例には、メッセージ情報81と、次へボタン82と、終了ボタン83と、が表示されている。
【0099】
一例として、
図9では、メッセージ情報81として「<種類情報> あなたにおすすめのサポカーの車両タイプは、SUVです。」と表示されている。このように、当該メッセージ情報81では、運転者に適したサポカーの種類を示している。
【0100】
以上説明したように、管理サーバ20では、CPU21は、車両情報を取得する。また、CPU21は、取得した車両情報に基づいて、特定項目を含んだ評価項目から車両60の運転者の運転診断を行う。そして、CPU21は、運転者の特定項目の評価の結果、すなわち、特定項目の個別評価を運転者に通知する。一例として、CPU21は、運転者の特定項目の個別評価が所定基準以下であると評価した場合、特定項目の個別評価が所定基準以下であることを運転者に通知する。これにより、当該管理サーバ20では、サポカーが実行可能な先進安全技術に関する特定項目の個別評価が所定基準以下であることを運転者に通知することで、サポカーを運転した方がよいかの判断材料を運転者に提供することができる。
【0101】
また、管理サーバ20では、CPU21は、特定情報を取得した場合、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行されたことを運転者に通知する。これにより、当該管理サーバ20では、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行されたことを運転者に通知することで、運転者がサポカーを運転した方がよいかを判断しやすくなる。
【0102】
また、管理サーバ20では、CPU21は、取得した特定情報に基づいて、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行された実行回数を運転者に通知する。これにより、当該管理サーバ20では、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行された実行回数を運転者に通知することで、運転者がサポカーを運転した方がよいかを判断しやすくなる。
【0103】
また、管理サーバ20では、CPU21は、運転者への通知を車両60の運転後に実行する。これにより、当該管理サーバ20では、運転者への通知が車両60の運転後に実行されることで、通知内容を運転者にじっくりと検討させることができる。
【0104】
また、管理サーバ20では、CPU21は、特定情報を取得した場合、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行された位置を示す位置情報を運転者に通知する。これにより、当該管理サーバ20では、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行された位置を示す位置情報を運転者に通知することで、先進安全技術が実行されたはずの位置を運転者に把握させることができる。
【0105】
また、管理サーバ20では、CPU21は、運転者の運転診断結果に基づいて、運転者に適したサポカーの種類を示す種類情報を運転者に通知する。これにより、当該管理サーバ20では、運転者に適したサポカーの種類を示す種類情報を運転者に通知することで、運転者が自身に適したサポカーの種類を把握することができる。
【0106】
(第2の実施形態)
次に、本実施形態に係る情報処理システム10の第2の実施形態について、他の実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。
【0107】
第2の実施形態では、通知部21Cは、運転者への通知を車両60の運転中に実行する。通知部21Cは、車両60の運転中として、車両60のイグニッションスイッチがON位置にあることを取得部21Aが車両情報として取得したことに基づいて、所定の通知契機が到来した場合に通知情報を車両60に送信する。通知情報を取得した車両60は、モニタ78、具体的には、マルチインフォメーションディスプレイ(以下、「MID」とする)78Aに、当該通知情報に基づくコンテンツを表示させる。
【0108】
例えば、通知部21Cは、評価部21Bにより運転者の特定項目の個別評価が所定基準以下であると評価された場合、イグニッションスイッチがOFF位置からON位置へ切り替えられたことに基づいて、特定項目の個別評価が所定基準以下であることを示した診断情報を含んだ通知情報を車両60に送信する。
【0109】
また、通知部21Cは、取得部21Aが特定情報を取得した場合、診断情報に加え、実行情報を含んだ通知情報を車両60に送信する。
【0110】
図10は、車両60の運転中にMID78Aに表示される第1の表示例である。
図10に示すように、MID78Aには、診断情報84が表示されている。
【0111】
診断情報84は、運転者に対する特定項目の個別評価の結果を示している。一例として、
図10では、診断情報84として「特定項目の評価:低」と表示され、運転者に対して、特定項目の個別評価が所定基準以下であることを示している。
【0112】
図11は、車両60の運転中にMID78Aに表示される第2の表示例である。
ここで、CPU21は、車両60の運転中に特定情報を取得したものとする。この場合、CPU21は、実行情報を含んだ通知情報を車両60に送信する。その結果、当該通知情報を取得した車両60のMID78Aには、
図11に示すように、診断情報84及び実行情報85が表示される。
【0113】
実行情報85は、運転者に対して、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行されたことを示している。一例として、
図11では、実行情報85として「△(三角形)」の図形の中に「サポ」との文字が表示されたアイコンを表示させる。
【0114】
なお、診断情報84の表示内容は、特定項目の個別評価が所定基準以下であることに限らず、特定項目の個別評価が所定基準を超えていたこと等の他の内容であってもよい。また、実行情報85に表示されるアイコンは、「△(三角形)」の図形の中に「サポ」との文字が表示されたものに限らず、これとは異なるアイコンでサポカーを運転していたら先進安全技術が実行されたことを示してもよい。
【0115】
以上説明したように、管理サーバ20では、CPU21は、運転者への通知を車両60の運転中に実行する。これにより、当該管理サーバ20では、運転者への通知、例えば、特定項目の個別評価が所定基準以下であること及びサポカーを運転していたら先進安全技術が実行されたこと等の通知が車両60の運転中に実行されることで、運転者がサポカーを運転した方がよいかを運転中に把握しやすくなる。
【0116】
(その他)
上記実施形態では、管理サーバ20を情報処理装置の一例としたが、これに限らず、車両60に搭載された車載器15を情報処理装置の一例としてもよいし、管理サーバ20及び車載器15の組合せを情報処理装置の一例としてもよい。管理サーバ20及び車載器15の組合せを情報処理装置の一例とする場合は、
図4に示す管理サーバ20のCPU21の各機能構成の少なくとも一部を
図5に示す車載器15のCPU61が行ってもよい。この場合、
図6に示す通知処理は、管理サーバ20のCPU21又は車載器15のCPU61の1つのプロセッサ、又は、管理サーバ20のCPU21及び車載器15のCPU61の複数のプロセッサの組合せにより実行される。
【0117】
上記実施形態では、管理サーバ20は、車両60の運転後に通知情報を運転者端末40に送信した。しかし、当該通知情報の送信先は運転者端末40に限られず、例えば、管理サーバ20は、車両60の運転後に所定のプリンターに通知情報を送信して、紙等の記録媒体に通知情報に基づくコンテンツを印刷可能としてもよい。
【0118】
上記実施形態では、サポカーを運転していたら先進安全技術が実行された位置を示す位置情報を「場所名」で示したが(
図8参照)、これに限らず、位置情報を「住所」及び「地図」等で示してもよい。
【0119】
上記実施形態では、車両60はサポカーではないものとしたが、これに限らず、車両60はサポカーであってもよい。この場合、情報処理システム10は、サポカーである車両60を他のサポカーに変更した方がよいかの判断材料を運転者に提供することができる。
【0120】
上記実施形態では、管理サーバ20のCPU21は、運転者の特定項目の個別評価が所定基準以下であると評価した場合、運転診断結果として、評価項目の各項目の個別評価及び合計評価に加えて、特定項目の個別評価が所定基準以下であることを示した診断情報を生成した。しかし、これに代えて又は加えて、CPU21は、運転者の特定項目の個別評価が所定基準を超えていると評価した場合、運転診断結果として、評価項目の各項目の個別評価及び合計評価に加えて、特定項目の個別評価が所定基準を超えていることを示した診断情報を生成してもよい。この場合、当該管理サーバ20では、サポカーが実行可能な先進安全技術に関する特定項目の個別評価が所定基準を超えていることを運転者に通知することで、サポカーを運転した方がよいかの判断材料を運転者に提供することができる。
【0121】
上記実施形態では、通知情報を取得した車両60は、モニタ78のうち、MID78Aに当該通知情報に基づくコンテンツを表示させたが、これに限らず、ヘッドアップディスプレイ等の他のモニタ78に当該通知情報に基づくコンテンツを表示させてもよい。また、通知情報を取得した車両60は、モニタ78に当該通知情報に基づくコンテンツを表示させることに代えて又は加えて、スピーカ79から当該通知情報に基づく音声を出力してもよい。
【0122】
上記実施形態では、管理サーバ20は、車両60の運転中に通知情報を車両60に送信した。しかし、当該通知情報の送信先は車両60に限られず、例えば、管理サーバ20は、車両60の運転中に運転者端末40に通知情報を送信して、運転者端末40の表示部46に当該通知情報に基づくコンテンツを表示させてもよいし、運転者端末40の図示しないスピーカから当該通知情報に基づく音声を出力させてもよい。
【0123】
上記実施形態では、車両60の運転者を75歳以上の高齢ドライバーとしたが、これに限らず、車両60の運転者を運転歴が所定期間未満のペーパードライバー及び所定期間以上のベテランドライバー等としてもよい。
【0124】
上記実施形態において、管理サーバ20のCPU21は、種類情報を含んだ通知情報を運転者に通知する場合、当該種類情報で示される種類のサポカーに関するキャンペーン情報を運転者に通知してもよい。これにより、当該キャンペーン情報として、種類情報で示される種類のサポカーの割引情報及び特典情報等を運転者が把握できるため、運転者のサポカーの購入意欲を高めることができる。
【0125】
なお、上記実施形態でCPU21がソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した通知処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、通知処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0126】
また、上記実施形態では、情報処理プログラム24Aが記憶部24に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。情報処理プログラム24Aは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、情報処理プログラム24Aは、ネットワークNを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【符号の説明】
【0127】
20 管理サーバ(情報処理装置)
21A 取得部
21B 評価部
21C 通知部
24A 情報処理プログラム
60 車両