(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023180927
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/30 20120101AFI20231214BHJP
【FI】
G06Q50/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094614
(22)【出願日】2022-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】吉田 亮彦
(72)【発明者】
【氏名】今泉 清
(72)【発明者】
【氏名】樋口 真一郎
(72)【発明者】
【氏名】今井 純
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC42
(57)【要約】
【課題】効率良く車両を運行させて車両の乗車率の向上を実現することが可能なプログラム等を提供する。
【解決手段】コンピュータは、車両に対して、利用開始日時及び利用終了日時と、利用開始位置及び利用終了位置とを含む予約情報を取得する。そして、コンピュータは、取得した予約情報の利用開始日時以前に予約済みの他の予約における利用終了位置及び利用終了日時と、前記取得した予約情報における利用開始位置及び利用開始日時とに基づいて、前記車両に対して、取得した予約情報に係る予約の可否を判定する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に対して、利用開始日時及び利用終了日時と、利用開始位置及び利用終了位置とを含む予約情報を取得し、
取得した予約情報の利用開始日時以前に予約済みの他の予約における利用終了位置及び利用終了日時と、前記取得した予約情報における利用開始位置及び利用開始日時とに基づいて、前記車両に対して、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項2】
前記取得した予約情報の利用開始日時以前に予約済みの他の予約における利用終了位置から、前記取得した予約情報における利用開始位置までの移動時間を算出し、
算出した移動時間と、前記他の予約における利用終了日時から、前記取得した予約情報における利用開始日時までの時間とに基づいて、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記取得した予約情報における利用終了位置及び利用終了日時と、前記取得した予約情報の利用終了日時以後に予約済みの他の予約における利用開始位置及び利用開始日時とに基づいて、前記車両に対して、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記取得した予約情報における利用終了位置から、前記取得した予約情報の利用終了日時以後に予約済みの他の予約における利用開始位置までの移動時間を算出し、
算出した移動時間と、前記取得した予約情報における利用終了日時から、前記他の予約における利用開始日時までの時間とに基づいて、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記車両には、ウェブ会議を行うための機材が搭載されており、
前記予約情報は、前記機材に関する機材情報を含み、
複数の前記車両から、前記予約情報に含まれる機材情報を満たす車両を選択し、
選択した車両に対して、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記取得した予約情報の利用開始日時以前に予約済みの他の予約における機材情報と、前記取得した予約情報における機材情報とに基づいて、前記予約情報に係る機材の準備に要する準備時間を算出し、
算出した準備時間と、前記他の予約における利用終了日時から、前記取得した予約情報における利用開始日時までの時間とに基づいて、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記取得した予約情報における機材情報と、前記取得した予約情報の利用終了日時以後に予約済みの他の予約における機材情報とに基づいて、前記他の予約に係る機材の準備に要する準備時間を算出し、
算出した準備時間と、前記取得した予約情報における利用終了日時から、前記他の予約における利用開始日時までの時間とに基づいて、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項5又は6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記取得した予約情報に係る予約が可能でないと判定した場合、予約可能となる利用開始日時又は利用開始位置、あるいは、利用終了日時又は利用終了位置を特定し、
特定した利用開始日時又は利用開始位置、あるいは、利用終了日時又は利用終了位置を出力する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
予約可能と判定された予約情報における利用開始位置又は利用終了位置に対応する利用料金よりも安い料金での利用が可能な地点を出力し、
出力した地点から、前記利用開始位置又は利用終了位置の変更を受け付ける
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項10】
予約可能と判定された予約情報における利用開始日時又は利用終了日時に対応する利用料金よりも安い料金での利用が可能な時間帯又は期間を出力し、
出力した時間帯又は期間から、前記利用開始日時又は利用終了日時の変更を受け付ける
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項11】
車両に対して、利用開始日時及び利用終了日時と、利用開始位置及び利用終了位置とを含む予約情報を取得し、
取得した予約情報における利用開始位置から利用終了位置までの移動時間を算出し、
算出した移動時間と、前記取得した予約情報における利用開始日時から利用終了日時までの時間とに基づいて、前記車両に対して、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項12】
車両に対して、利用開始日時及び利用終了日時と、利用開始位置及び利用終了位置とを含む予約情報を取得し、
取得した予約情報の利用開始日時以前に予約済みの他の予約における利用終了位置及び利用終了日時と、前記取得した予約情報における利用開始位置及び利用開始日時とに基づいて、前記車両に対して、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【請求項13】
車両に対して、利用開始日時及び利用終了日時と、利用開始位置及び利用終了位置とを含む予約情報を取得する取得部と、
取得した予約情報の利用開始日時以前に予約済みの他の予約における利用終了位置及び利用終了日時と、前記取得した予約情報における利用開始位置及び利用開始日時とに基づいて、前記車両に対して、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する判定部と
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、カーシェアリングで使用される車両の予約を管理するシステムが開示されている。特許文献1に開示されたシステムでは、車両を予約する際に車両の利用開始時間と利用終了時間とが指定され、他の利用者の予約と重複しない場合に、指定された利用開始時間及び利用終了時間での予約が確定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カーシェアリングでは一般的に、車両が用意されている駐車場等の施設が利用開始場所(出発地)及び利用終了場所(返却地)となり、利用者は、予約終了時間(利用終了時間)までに車両を返却地に返却することにより車両の利用を終了する。従って、カーシェアリングでは、車両の予約を行う際に、指定された利用開始時間から利用終了時間までの時間帯に他の利用者による予約が有るか否かを判断すればよい。
【0005】
近年、乗客が車椅子に乗ったまま乗降できる特殊車両を使用した介護タクシー及び福祉タクシー等が利用されている。このようなタクシーは台数が限られているので、車両の利用率を向上させるために、効率の良い運行を実現することが要望されている。しかし、各利用者の予約時間の間隔に余裕がない場合、後続の予約の利用開始時間に間に合わない状況が発生する虞があり、適切に予約を受け付けることは難しいという問題がある。
【0006】
本開示は、効率良く車両を運行させて車両の乗車率の向上を実現することが可能なプログラム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係るプログラムは、車両に対して、利用開始日時及び利用終了日時と、利用開始位置及び利用終了位置とを含む予約情報を取得し、取得した予約情報の利用開始日時以前に予約済みの他の予約における利用終了位置及び利用終了日時と、前記取得した予約情報における利用開始位置及び利用開始日時とに基づいて、前記車両に対して、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様では、効率良く車両を運行させて車両の乗車率の向上を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】予約管理システムの構成例を示す説明図である。
【
図3】サーバ及び利用者端末の構成例を示すブロック図である。
【
図4】サーバに記憶されるDBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
【
図5】車両の予約処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図6】車両の予約処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図7】車両の予約処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図10】セットアップDBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
【
図11】実施形態2の予約処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図12】実施形態3の予約処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図14】実施形態4の予約処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図16】実施形態5の車両DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
【
図17】実施形態5の予約受付画面例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本開示のプログラム、情報処理方法、及び情報処理装置について、車両の予約を管理する予約管理システムに適用した実施形態を示す図面に基づいて詳述する。
【0011】
(実施形態1)
本実施形態では、ウェブ会議を実現するための機器及び機材が搭載された車両の利用予約を管理する予約管理システムについて説明する。
図1は車両に搭載される機器を示す説明図である。
図1Aは、後部座席30bから車両30の前方側を見たときの車両30内部の状態を示しており、
図1Bは、車両30に搭載される機器の構成例を示している。
図1Aに示すように、本実施形態の予約管理システムで予約管理が行われる車両30は、運転席(前部座席)と後部座席とを仕切る隔壁30aが設けられ、後部座席30b側がプライベート空間として利用できるように構成されている。よって、車両30を利用する利用者は、運転者を気にすることなくウェブ会議に集中できる。また、運転者の乗車空間と利用者の乗車空間とが隔壁30aによって仕切られるので、感染症の感染リスクが抑制される。このような車両30を利用するユーザは、車両30による移動時間中にウェブ会議を行うことができるので、時間を効率よく使うことができ、業務の効率化が可能となる。
【0012】
本実施形態の車両30に搭載される機器は、ウェブ会議用端末40、表示部31、スピーカ32、カメラ33、マイク34、Wi-Fi(登録商標)ルータ35、ライト36等を含む。ウェブ会議用端末40は、車両30内でウェブ会議に参加する利用者が使用する端末であり、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等で構成される。ウェブ会議用端末40は、予め車両30に搭載されている端末であってもよく、利用者が車両30に乗車する際に持ち込んだ端末であってもよい。
【0013】
ウェブ会議用端末40は、制御部41、記憶部42、通信部43、入力部44、機器接続部45等を有し、これらの各部はバスを介して接続されている。制御部41は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、又はGPU(Graphics Processing Unit)等の1又は複数のプロセッサを含む。制御部41は、記憶部42に記憶されたプログラム42Pを適宜実行することにより、ウェブ会議用端末40が行うべき情報処理及び制御処理を実行する。
【0014】
記憶部42は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等を含む。記憶部42は、制御部41が実行するプログラム42P(プログラム製品)及び各種のデータを記憶している。また記憶部42は、制御部41がプログラム42Pを実行する際に発生するデータ等を一時的に記憶する。更に記憶部42は、インターネット等のネットワークNを介したウェブ会議を実現するためのウェブ会議アプリケーションプログラム42AP(以下ではウェブ会議アプリ42APという)を記憶する。プログラム42P、ウェブ会議アプリ42AP及び各種のデータは、ウェブ会議用端末40の製造段階において記憶部42に書き込まれてもよく、制御部41が通信部43を介して他の装置からダウンロードして記憶部42に記憶してもよい。
【0015】
通信部43は、例えば無線通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して他の装置との間で情報の送受信を行う。なお、車両30にWi-Fiルータ35が搭載されている場合、通信部43は、Wi-Fiルータ35を介してネットワークNに接続する。入力部44は、ユーザによる操作入力を受け付け、操作内容に対応した制御信号を制御部41へ送出する。機器接続部45は、例えばBluetooth(登録商標)又はUSBレシーバを介した無線通信を行うためのインタフェースであり、無線通信によって、車両30に搭載された表示部31、スピーカ32、カメラ33及びマイク34との間で通信を行う。なお、機器接続部45は、ケーブルを介した有線通信によって、上述の各機器との間で通信を行うためのインタフェースであってもよい。表示部31、スピーカ32、カメラ33、及びマイク34は、ウェブ会議用端末40の機器接続部45に接続される構成のほかに、ウェブ会議用端末40に内蔵されている構成でもよい。
【0016】
図1Aに示す車両30では、隔壁30aの後部座席30b側の面に表示部31が設けられている。表示部31は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、ウェブ会議用端末40から出力される各種の情報を表示する。表示部31は、ウェブ会議用端末40に対する操作入力を受け付ける入力部と一体に構成されたタッチパネルであってもよい。表示部31は、後部座席30bに着座した利用者が視認できる位置に設けられていればよく、複数箇所に設けられていてもよい。スピーカ32、カメラ33及びマイク34は、車両30内の適宜箇所に設けられている。スピーカ32は、後部座席30bに着座した利用者に出力音声が届く位置に設けられていればよく、カメラ33は、後部座席30bに着座した利用者の顔又は上半身を撮影できる位置に設けられていればよく、マイク34は、後部座席30bに着座した利用者の発話音声を収集できる位置に設けられていればよい。また、
図1Aに示すように、ライト36(照明部)が、後部座席30bに着座した利用者が使用できる位置に設けられている。
【0017】
図2は予約管理システムの構成例を示す説明図である。本実施形態の予約管理システムは、サーバ10及び利用者端末20を含み、サーバ10及び利用者端末20はネットワークNを介して通信接続されている。ネットワークNは、インターネット又は公衆通信回線であってもよく、予約管理システムが設けられている施設内に構築されたLAN(Local Area Network)であってもよい。
【0018】
サーバ10は、種々の情報処理及び情報の送受信が可能な情報処理装置であり、例えばサーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ等である。利用者端末20は、車両30の利用予約を行う利用者が使用する端末であり、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の汎用の情報処理装置である。なお、利用者端末20を用いて車両の予約を行った利用者が、当該利用者端末20を車両30内に持ち込んでウェブ会議を行ってもよく、この場合、ウェブ会議用端末40と利用者端末20とは同一の端末となる。
【0019】
本実施形態の予約管理システムでは、サーバ10は、利用者端末20から車両30の利用予約に関する予約条件(予約情報)を取得し、取得した予約条件を満たす場合に当該車両30に対する利用予約を確定する処理を行う。なお、サーバ10はウェブサーバとしての機能を有しており、車両30の利用予約を受け付けるための予約受付サイト12S(
図3参照)をネットワークN経由で提供している。利用者は、自身の利用者端末20を用いてサーバ10にアクセスし、予約受付サイト12Sを介して車両30の利用予約を要求し、サーバ10は、予約受付サイト12Sを介して予約の要求を受け付ける。
【0020】
図3はサーバ10及び利用者端末20の構成例を示すブロック図である。サーバ10は、制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、表示部15、読み取り部16等を有し、これらの各部はバスを介して接続されている。制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、及び表示部15のそれぞれは、ウェブ会議用端末40の制御部41、記憶部42、通信部43、入力部44、及び車両30に搭載されている表示部31と同様の構成を有するので、構成についての詳細な説明は省略する。なお、サーバ10の記憶部12は、プログラム12P(プログラム製品)のほかに、車両の利用予約を受け付けるための予約受付サイト12S、後述する車両DB12a及び予約DB12bを記憶する。車両DB12a及び予約DB12bの少なくとも一方は、サーバ10に接続された他の記憶装置に記憶されてもよく、サーバ10が通信可能な他の記憶装置に記憶されてもよい。また、本実施形態の予約管理システムが、車両30の利用を予約して車両30を利用するために会員登録を必要とする場合、会員登録したユーザに関する情報を記憶する会員DBが記憶部12に記憶される。
【0021】
読み取り部16は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SDカード、マイクロSDカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の可搬型記憶媒体10aに記憶された情報を読み取る。記憶部12に記憶されるプログラム12P(プログラム製品)及び各種のデータは、制御部11が読み取り部16を介して可搬型記憶媒体10aから読み取って記憶部12に記憶してもよい。
【0022】
サーバ10は、複数のコンピュータを含んで構成されるマルチコンピュータであってもよく、1台の装置内にソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシンであってもよく、クラウドサーバであってもよい。また、プログラム12Pは単一のコンピュータ上で実行されてもよく、ネットワークNを介して相互に接続された複数のコンピュータ上で実行されてもよい。更に、サーバ10は、入力部14及び表示部15は必須ではなく、接続されたコンピュータを通じて操作を受け付ける構成でもよく、表示すべき情報を外部の表示装置へ出力する構成でもよい。
【0023】
利用者端末20は、制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、表示部25等を有し、これらの各部はバスを介して接続されている。制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、及び表示部25のそれぞれは、サーバ10の制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、及び表示部15と同様の構成を有するので、構成についての詳細な説明は省略する。なお、利用者端末20の記憶部22は、プログラム22Pのほかに、ネットワークN経由で公開されているウェブサイトを閲覧するためのウェブブラウザ22AP(以下ではブラウザ22APという)を記憶している。
【0024】
図4はサーバ10に記憶されるDB12a,12bのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図4Aは車両DB12aを、
図4Bは予約DB12bをそれぞれ示す。車両DB12aは、本実施形態の予約管理システムによって利用予約を受け付ける車両30の情報を記憶するデータベースである。
図4Aに示す車両DB12aは、車両ID列、車両情報列、乗車可能人数列、搭載機材列等を含み、車両IDに対応付けて車両30に関する情報を記憶する。車両ID列は、各車両30に固有に割り当てられた識別情報(車両ID)を記憶する。車両IDは、例えば車両の自動車登録番号(ナンバープレートの番号)であってもよい。車両情報列は、車両のメーカ、車種、製造年月、年式等の車両30に関する情報を記憶する。乗車可能人数列は、車両30の後部座席30bに着座してウェブ会議に参加可能な人数を記憶する。搭載機材列は、車両30に搭載され、ウェブ会議に使用可能な機器及び機材に関する情報を記憶する。例えば、テーブルの有無、Wi-Fiルータの有無、モニタ(表示部31)の有無及びサイズ、スピーカの有無及びスペック、カメラの有無及びスペック、マイクの有無及びスペック等の情報が搭載機材列に記憶される。車両DB12aの記憶内容は
図4Aに示す例に限定されず、例えば車両30の過去の利用状況及び予約状況に関する情報が記憶されてもよい。
【0025】
予約DB12bは、本実施形態の予約管理システムによって受け付けた(確定した)各車両30に対する利用予約に関する情報を記憶するデータベースである。
図4Bに示す予約DB12bは、車両ID列、予約ID列、予約情報列等を含み、車両IDに対応付けて各車両30に対する予約内容を示す情報を記憶する。予約ID列は、各車両30に対して確定された予約を識別するための識別情報(予約ID)を記憶する。予約情報列は、予約IDに対応付けて各予約の内容を示す情報を記憶する。具体的には、車両30の利用が予約された日付、利用開始時刻、利用終了時刻、利用開始地点(出発地)、利用終了地点(目的地)、利用者の情報が対応付けて予約情報列に記憶される。予約DB12bの記憶内容は
図4Bに示す例に限定されず、車両30の予約内容及び予約した利用者に関する情報が記憶されてもよい。
【0026】
以下に、本実施形態の予約管理システムにおいて、利用者からの要求に応じて車両30を予約する処理について説明する。
図5~7は車両30の予約処理手順の一例を示すフローチャート、
図8及び
図9は利用者端末20の画面例を示す説明図である。以下の処理は、利用者端末20の制御部21が、記憶部22に記憶してあるプログラム22P及びブラウザ22APに従って行うと共に、サーバ10の制御部11が、記憶部12に記憶してあるプログラム12Pに従って行う。
【0027】
本実施形態の予約管理システムにおいて、車両30の利用予約を行いたい利用者は、利用者端末20を用いてサーバ10(予約受付サイト12S)にアクセスし、予約受付サイト12Sを介して車両30の利用予約を行う。利用者端末20の制御部21は、入力部24を介して利用者から予約受付サイト12Sへのアクセス指示を受け付けた場合、ブラウザ22APを起動して予約受付サイト12Sにアクセスする(S11)。なお、利用者端末20の記憶部22に、予約受付サイト12Sにアクセスするためのアプリケーションプログラムが記憶されている場合、利用者は、当該アプリケーションプログラムを利用者端末20に起動させることによって予約受付サイト12Sにアクセスする構成でもよい。
【0028】
サーバ10の制御部11は、利用者端末20からの要求に応じたウェブページ、ここでは予約受付サイト12Sの予約受付画面を利用者端末20へ送信し(S12)、利用者端末20の制御部21は、サーバ10が送信した予約受付画面を受信して表示部25に表示する(S13)。
図8Aは予約受付画面例を示しており、
図8Aに示す予約受付画面は、車両30の利用予約を行う日付、利用開始時刻、利用終了時刻、利用者の人数を入力するための入力欄をそれぞれ有する。各入力欄は、任意の日付、時刻又は人数を入力できる構成でもよく、
図8Aに示すように複数の選択肢の中から任意の1つを選択できるプルダウンメニューが設けられていてもよい。また、予約受付画面は、利用者が所望する車両30に搭載されている設備を選択するための選択欄を有する。
図8Aに示す選択欄には、ディスプレイ、テーブル、スピーカ、マイク,カメラ、Wi-Fi、ライトの各機器及び機材を選択するためのチェックボックスが設けられている。なお、ディスプレイのサイズ毎のチェックボックス、スピーカのスペック毎のチェックボックス、マイクのスペック毎のチェックボックス,カメラのスペック毎のチェックボックスが設けられていてもよい。
【0029】
また予約受付画面は、利用者が車両30の利用を開始する地点(乗車地点、出発地)と、車両30の利用を終了する地点(降車地点、目的地)とを入力する入力欄を有する。開始地点及び終了地点の入力欄は、任意の地点を特定できる住所、交通機関の駅又はバス停の名称等を入力できるように構成されている。また、開始地点及び終了地点の入力欄には検索マークM1が設けられており、検索マークM1に対して所定の操作(例えばマウスの左クリック又は右クリック)が行われた場合、
図8Aに示すように、開始地点及び終了地点の入力方法に関する操作メニューが表示される。
図8Aに示す操作メニューでは、「路線から検索」、「地図から検索」の各項目が表示されている。「路線から検索」項目が選択された場合、交通機関の各路線の名称一覧が表示され、名称一覧から任意の路線が選択された場合に、選択された路線上の駅名一覧が表示され、駅名一覧から任意の駅が選択されることにより、開始地点又は終了地点を入力することができる。「地図から検索」項目が選択された場合、地図が表示され、地図上から任意の地点が選択されることにより、開始地点又は終了地点を入力することができる。更に予約受付画面は、入力された各情報を予約条件として、当該予約条件を満たす予約可能な車両30の検索処理の実行を指示するための検索ボタンを有する。
【0030】
利用者は、入力部24を介して予約受付画面中の各入力欄に各情報を入力し、選択欄を介して所望の設備を選択し、検索ボタンを操作することにより、入力した予約条件で予約可能な車両30の検索処理の実行を指示する。利用者端末20の制御部21は、入力部24を介して予約条件に関する各情報の入力を受け付け、受け付けた各情報を予約受付画面中の各入力欄及び選択欄に表示する(S14)。制御部21は、入力部24を介して検索ボタンが操作されたか否かを判断しており(S15)、検索ボタンが操作されていないと判断した場合(S15:NO)、ステップS14の処理に戻り、予約条件の入力受付を継続する。検索ボタンが操作されたと判断した場合(S15:YES)、制御部21は、予約受付画面を介して入力された予約条件をサーバ10へ送信し(S16)、予約条件を満たす車両30の検索処理の実行をサーバ10に要求する。これにより、サーバ10の制御部11(取得部)は、利用開始日時及び利用終了日時と、利用開始地点(利用開始位置)及び利用終了地点(利用終了位置)と、利用機器に関する情報(機材情報)とを含む予約情報を取得する。
【0031】
サーバ10の制御部11は、利用者端末20から車両30の検索処理の実行を要求された場合、利用者端末20から受信した予約条件に基づいて、予約内容が適切であるか否かを判断する。ここでは、制御部11は、利用開始時刻から利用終了時刻までの時間に、利用開始地点から利用終了地点までの移動が可能であるか否かに応じて、予約内容が適切であるか否かを判断する。具体的には、制御部11は、予約条件に含まれる利用開始地点から利用終了地点まで車両30が移動するために要する移動時間を算出する(S17)。移動時間は、サーバ10が経路検索機能を有する場合、制御部11が、利用開始地点及び利用終了地点に基づいて検索することによって取得してもよく、ネットワークN経由で自動車のルート検索処理を提供しているウェブサイトから、利用開始地点から利用終了地点までのルートと共に取得してもよい。また、制御部11は、利用開始地点から利用終了地点までのルート及び当該ルートの距離を取得した場合、当該ルートの距離と、自動車の平均的な走行速度とに基づいて、所要の移動時間を算出してもよい。更に、移動時間を算出する際に、制御部11は、利用開始地点から利用終了地点までのルート上において、車両30の利用時間帯(予約時間帯)における過去の混雑状況、及び、当該ルートの近傍で利用日(予約日)に開催される各種イベントの開催状況等を考慮して、移動時間を予測してもよい。また、例えば制御部11は、利用開始地点から利用終了地点までのルートに基づいて算出された移動時間に対して、所定時間又は所定割合の時間を加算してマージン(余裕)を持たせた時間を移動時間としてもよい。
【0032】
制御部11は、予約条件に含まれる利用開始時刻から利用終了時刻までの利用時間を算出し、算出した利用時間が、ステップS17で算出した移動時間以上であるか否かを判断する(S18)。利用時間が移動時間以上である場合、利用時間内に、利用開始地点から利用終了地点までの移動が可能であるので、当該予約条件での車両30の利用が可能であると判定できる。一方、利用時間が移動時間よりも短い場合、利用時間内に、利用開始地点から利用終了地点までの移動が可能でないので、当該予約条件での車両30の利用が可能でないと判定できる。よって、制御部11は、利用時間と移動時間とに基づいて、当該予約条件での予約(車両30の利用)の可否を判定する。利用時間が移動時間以上でないと判断した場合(S18:NO)、即ち、利用時間が移動時間よりも短い場合、制御部11は、利用開始地点から利用時間内に移動できる地点(利用終了地点の候補)を検索する(S19)。例えば、制御部11は、利用開始地点から利用終了地点までのルート上で、利用時間内に移動できる地点を特定し、特定した地点を利用終了地点の候補とする。
【0033】
制御部11は、ステップS19で検索した利用終了地点の候補と、予約可能となる利用時間とを含み、当該予約条件は利用時間が短いことによって予約できないことを示す予約不可情報を利用者端末20へ送信する(S20)。利用者端末20の制御部21は、サーバ10が送信した予約不可情報を受信した場合、
図8Bに示すように、表示部25に表示中の予約受付画面に予約不可情報を表示する(S21)。
図8Bに示す例では、利用時間を1時間30分以上に設定した場合、又は、利用終了地点の候補から利用終了地点を設定した場合に予約可能となることを利用者に提示している。よって、制御部11は、予約可能となる利用終了地点又は利用終了時刻を出力できる。なお、制御部11は、ステップS19で、利用開始地点から利用時間内に移動可能な終了地点の候補を検索する代わりに、利用時間内に利用終了地点まで移動可能な利用開始地点の候補を検索してもよい。この場合、
図8Bの画面において、予約可能となるための利用開始地点の候補と、予約可能となる利用時間とを利用者に提示することができる。よって、制御部11は、予約可能となる利用開始地点又は利用開始時刻を出力できる。
【0034】
利用者は、
図8Bに示すような画面によって、入力した予約条件での予約ができないことを確認した場合、予約受付画面の入力内容を変更する。利用者端末20の制御部21は、ステップS21の処理後、ステップS14の処理に戻り、変更された予約条件の入力内容を受け付ける。その後、利用者端末20の制御部21及びサーバ10の制御部11は、ステップS15~S18の処理を実行し、利用時間が移動時間以上となるまで、ステップS14~S21の処理を繰り返す。
【0035】
利用時間が移動時間以上であると判断した場合(S18:YES)、制御部11は、予約受付画面を介して入力された予約条件での車両30の利用が可能であると判定し、ステップS22の処理に移行する。制御部11は、利用者端末20から受信した予約条件を満たす車両30を特定する(S22)。ここでは、制御部11は、車両DB12aに登録されている車両30のうちで、利用者が所望する設備の利用が可能な車両30であり、かつ、予約条件の利用開始時刻から利用終了時刻までの利用時間帯に他の予約が入っていない車両30を特定する。具体的には、制御部11は、車両DB12aに記憶してある各車両30の搭載機材に基づいて、予約条件に含まれる利用者が所望する設備が搭載されている車両30を特定する。そして、制御部11は、予約DB12bに記憶してある予約情報に基づいて、特定した車両30から、予約条件に含まれる利用開始時刻から利用終了時刻までの時間帯に他の予約が入っていない車両30を特定する。制御部11は、予約条件を満たす車両30を特定した後、ステップS23の処理に移行する。なお、制御部11は、予約条件を満たす車両30を特定できなかった場合、即ち、予約条件を満たす車両30がなかった場合、入力された予約条件での予約ができないことを示す予約不可情報を利用者端末20へ送信し、利用者端末20に表示中の予約受付画面を介して利用者に通知する。
【0036】
制御部11は、ステップS22で特定した車両30について、予約条件における利用開始時刻以前(利用開始日時以前)の時間帯に既に予約済みの他の予約(前の予約)における利用終了時刻及び利用終了地点を予約DB12bから取得する(S23)。そして、制御部11は、前の予約における利用終了地点から、当該予約条件における利用開始地点までのルートを、前の予約における利用終了時刻から、当該予約条件における利用開始時刻までの時間で移動可能であるか否かを判断する。即ち、制御部11は、前の予約における利用終了時刻及び利用終了地点で利用が終了した車両30を、当該予約条件における利用開始時刻及び利用開始地点での利用開始が可能であるか否かを判断する。具体的には、制御部11は、前の予約における利用終了地点から、当該予約条件における利用開始地点までの車両30の移動時間を算出する(S24)。移動時間は、ステップS17の処理と同様の処理によって算出できる。また、ここでも、制御部11は、前の予約の利用終了地点から、当該予約条件における利用開始地点までのルート上における過去の混雑状況、及び、当該ルートの近傍で開催される各種イベントの開催状況等を考慮して、移動時間を予測してもよく、所定時間又は所定割合の時間のマージン(余裕)を持たせた移動時間を算出してもよい。
【0037】
次に、制御部11は、前の予約における利用終了時刻から、当該予約条件における利用開始時刻までの時間(移動可能時間)を算出し、算出した移動可能時間と、ステップS24で算出した移動時間とに基づいて、当該予約条件における利用開始時刻に利用開始地点に間に合うか否かを判断する(S25)。具体的には、制御部11は、算出した移動可能時間が、ステップS24で算出した移動時間以上であるか否かを判断し、移動可能時間が移動時間以上である場合、当該予約条件における利用開始時刻に間に合うと判断し、移動可能時間が移動時間よりも短い場合、当該予約条件における利用開始時刻に間に合わないと判断する。よって、制御部11(判定部)は、前の予約(他の予約)における利用終了地点及び利用終了時刻と、利用者端末20から受信した予約条件における利用開始地点及び利用開始時刻とに基づいて、当該予約条件での予約の可否を判定する。
【0038】
当該予約条件における利用開始時刻に間に合わないと判断した場合(S25:NO)、制御部11は、前の予約における利用終了地点から、移動可能時間内に移動できる地点(利用開始地点の候補)を検索する(S26)。例えば、制御部11は、前の予約における利用終了地点から当該予約条件における利用開始地点までのルート上で、移動可能時間内に移動できる地点を特定し、特定した地点を利用開始地点の候補とする。また、制御部11は、前の予約における利用終了時刻から、ステップS24で算出した移動時間が経過した時刻以後の時間帯であって、予約可能な時間帯を検索する(S27)。例えば制御部11は、前の予約の利用終了時刻から、ステップS24で算出した移動時間が経過した時刻を利用開始時刻とし、当該利用開始時刻から、当該予約条件における利用時間が経過した時刻を利用終了時刻とし、当該利用開始時刻から利用終了時刻までの時間帯に他の予約が入っていない場合、当該利用開始時刻から利用終了時刻までの時間帯を予約可能な時間帯に特定する。なお、制御部11は、当該利用開始時刻から利用終了時刻までの時間帯以後に予約済みの他の予約(後の予約)における利用開始時刻に利用開始地点に間に合うために、当該予約条件における利用終了地点を出発すべき時刻を特定し、特定した時刻までの時間帯を予約可能な時間帯に特定してもよい。
【0039】
そして、制御部11は、ステップS26で検索した利用開始地点の候補と、ステップS27で検索した予約可能な時間帯とを含み、当該予約条件は利用開始時刻に車両30の到着が間に合わないことによって予約できないことを示す予約不可情報を利用者端末20へ送信する(S28)。利用者端末20の制御部21は、サーバ10が送信した予約不可情報を受信した場合、
図9Aに示すように、表示部25に表示中の予約受付画面に予約不可情報を表示する(S29)。
図9Aに示す例では、利用時間を予約可能な時間帯の時間に設定した場合、又は、利用開始地点の候補から利用開始地点を設定した場合に予約可能となることを利用者に提示している。
【0040】
利用者は、
図9Aに示すような画面によって、入力した予約条件での予約ができないことを確認した場合、予約受付画面の入力内容を変更する。利用者端末20の制御部21は、ステップS29の処理後、ステップS14の処理に戻る。その後、利用者端末20の制御部21及びサーバ10の制御部11は、ステップS14~S25の処理を実行し、当該予約条件における利用開始時刻に利用開始地点に間に合うと判断するまで、ステップS14~S29の処理を繰り返す。
【0041】
当該予約条件における利用開始時刻に利用開始地点に間に合うと判断した場合(S25:YES)、制御部11は、入力された予約条件での車両30の利用について、前の予約における利用が終了した車両30に対して当該予約条件での利用開始が可能であると判定し、ステップS30の処理に移行する。次に制御部11は、当該予約条件における利用開始が可能であると判断した車両30について、当該予約条件における利用終了時刻以後(利用終了日時以後)の時間帯に既に予約済みの他の予約(後の予約)における利用開始時刻及び利用開始地点を予約DB12bから取得する(S30)。
【0042】
そして、制御部11は、当該予約条件における利用終了地点から、後の予約における利用開始地点までのルートを、当該予約条件における利用終了時刻から、後の予約における利用開始時刻までの時間で移動可能であるか否かを判断する。即ち、制御部11は、当該予約条件における利用が終了した車両30を、後の予約における利用開始時刻及び利用開始地点での利用開始が可能であるか否かを判断する。具体的には、制御部11は、当該予約条件における利用終了地点から、後の予約における利用開始地点までの車両30の移動時間を算出する(S31)。移動時間は、ステップS17,S24の処理と同様の処理によって算出できる。
【0043】
制御部11は、当該予約条件における利用終了時刻から、後の予約における利用開始時刻までの時間(移動可能時間)を算出し、算出した移動可能時間と、ステップS31で算出した移動時間とに基づいて、後の予約における利用開始時刻に利用開始地点に間に合うか否かを判断する(S32)。具体的には、制御部11は、算出した移動可能時間が、ステップS31で算出した移動時間以上であるか否かを判断し、移動可能時間が移動時間以上である場合、後の予約における利用開始時刻に間に合うと判断し、移動可能時間が移動時間よりも短い場合、後の予約における利用開始時刻に間に合わないと判断する。よって、制御部11は、利用者端末20から受信した予約条件における利用終了地点及び利用終了時刻と、後の予約(他の予約)における利用開始地点及び利用開始時刻とに基づいて、当該予約条件での予約の可否を判定する。
【0044】
後の予約における利用開始時刻に間に合わないと判断した場合(S32:NO)、制御部11は、移動可能時間内に後の予約における利用開始地点まで移動できる地点(当該予約条件における利用終了地点の候補)を検索する(S33)。例えば、制御部11は、当該予約条件における利用終了地点から後の予約における利用開始地点までのルート上で、移動可能時間で後の予約における利用開始地点に到着できる地点を特定し、特定した地点を利用終了地点の候補とする。また、制御部11は、後の予約における利用開始時刻から、ステップS31で算出した移動時間を遡った時刻以前の時間帯であって、予約可能な時間帯を検索する(S34)。例えば制御部11は、後の予約の利用開始時刻から、ステップS31で算出した移動時間を遡った時刻を利用終了時刻とし、当該利用終了時刻から、当該予約条件における利用時間を更に遡った時刻を利用開始時刻とし、当該利用開始時刻から利用終了時刻までの時間帯に他の予約が入っていない場合、当該利用開始時刻から利用終了時刻までの時間帯を予約可能な時間帯に特定する。なお、制御部11は、当該利用開始時刻から利用終了時刻までの時間帯以前に予約済みの他の予約(前の予約)における利用終了時刻から、当該前の予約における利用終了地点から当該予約条件における利用開始地点までの移動時間が経過した時刻を特定し、特定した時刻から、当該利用終了時刻までの時間帯を予約可能な時間帯に特定してもよい。
【0045】
そして、制御部11は、ステップS33で検索した利用終了地点の候補と、ステップS34で検索した予約可能な時間帯とを含み、当該予約条件は、後の予約の利用開始時刻に間に合わないことによって予約できないことを示す予約不可情報を利用者端末20へ送信する(S35)。利用者端末20の制御部21は、サーバ10が送信した予約不可情報を受信した場合、表示部25に表示中の予約受付画面に予約不可情報を表示する(S36)。ここでの予約不可情報の表示例の図示は省略するが、
図9Aに示す画面と同様の画面において、利用時間を予約可能な時間帯の時間に設定した場合、又は、利用終了地点の候補から利用終了地点を設定した場合に予約可能となることを利用者に提示する。
【0046】
利用者は、入力した予約条件での予約ができないことを確認した場合、予約受付画面の入力内容を変更し、利用者端末20の制御部21は、ステップS36の処理後、ステップS14の処理に戻る。その後、利用者端末20の制御部21及びサーバ10の制御部11は、ステップS14~S32の処理を実行し、後の予約における利用開始時刻に利用開始地点に間に合うと判断するまで、ステップS14~S36の処理を繰り返す。
【0047】
後の予約における利用開始時刻に利用開始地点に間に合うと判断した場合(S32:YES)、制御部11は、入力された予約条件での車両30の利用について、当該予約条件での利用が終了した車両30に対して後の予約における利用開始が可能であると判定し、ステップS37の処理に移行する。制御部11は、当該予約条件での予約が可能であると判断し、当該予約条件を含む予約可能情報を利用者端末20へ送信する(S37)。利用者端末20の制御部21は、サーバ10が送信した予約可能情報を受信した場合、
図9Bに示すように、表示部25に表示中の予約受付画面に予約可能情報を表示する(S38)。
図9Bに示す画面は、予約受付画面を介して入力された内容(予約条件)で予約可能であることを利用者に提示しており、当該予約条件での予約を指示するための予約ボタンを有する。
【0048】
利用者は、表示中の予約条件での予約を行いたい場合、予約ボタンを操作することにより、当該予約条件での予約の実行を指示する。利用者端末20の制御部21は、入力部24を介して予約ボタンが操作されたか否かを判断しており(S39)、予約ボタンが操作されていないと判断した場合(S39:NO)、操作されるまで待機する。なお、
図9Bに示す画面において予約条件の変更が可能であり、制御部11は、予約条件の変更を受け付けた場合、ステップS14の処理に戻り、予約条件の入力受付を行ってもよい。
【0049】
予約ボタンが操作されたと判断した場合(S39:YES)、制御部21は、表示中の予約条件での予約の実行をサーバ10に要求する(S40)。サーバ10の制御部11は、利用者端末20から予約の実行を要求された場合、予約IDを発行し、予約可能と判断した車両30の車両IDに対応付けて、予約IDと、予約条件を示す各情報とを予約DB12bに記憶し(S41)、一連の処理を終了する。
【0050】
上述した処理により、本実施形態の予約管理システムでは、任意の時間帯に任意の場所を乗車地点及び降車地点として車両30の利用を予約することができる。また、本実施形態では、ウェブ会議を行うための機材が搭載された特殊車両(車両30)に対する利用予約として、予約したい時間帯の前の予約及び後の予約と重複しないように適切に予約を設定することができる。また、予約したい時間帯の変更又は車両30の乗降地点の変更によって予約可能となる場合に、予約可能な時間帯又は乗降地点の候補を利用者に提示することができる。よって、利用時間帯の変更又は車両30の乗降地点の変更が可能であれば、利用時間帯又は乗降地点を変更することによって効率よく予約を設定することができる。このように予約したい時間帯の前後の他の予約と重複しないように適切に予約を設定することにより、車両30を効率良く運行させることができ、車両30の乗車率を向上させることができる。
【0051】
(実施形態2)
上述の実施形態1では、車両30を予約したい時間帯よりも前の他の予約における利用終了地点からの移動時間と、予約したい時間帯よりも後の他の予約における利用開始地点までの移動時間とを考慮して、当該予約の可否を判定する構成であった。本実施形態2では、前の予約における利用終了地点からの移動時間及び後の予約における利用開始地点への移動時間に加えて、当該予約及び後の予約で使用される車載機器のセットアップ時間を考慮して、当該予約の可否を判定する予約管理システムについて説明する。本実施形態の予約管理システムは、
図3に示す実施形態1の予約管理システムと同様の装置を用いて実現されるので、構成についての詳細な説明は省略する。なお、本実施形態では、サーバ10は、
図3に示す構成に加えて、記憶部12にセットアップDBを記憶している。
【0052】
図10はセットアップDBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。セットアップDBは、車両30に搭載されている機器及び機材を使用するためのセットアップ(準備)に要するセットアップ時間(準備時間)を記憶するデータベースである。
図10に示すセットアップDBは、セットアップID列、処理内容列、セットアップ時間列等を含み、セットアップ処理の各内容に割り当てられたセットアップIDに対応付けて、車両30に搭載されている機器及び機材に行うセットアップ処理の内容と、各セットアップ処理に要する時間とを記憶する。セットアップ処理の内容は、例えば、ウェブ会議用端末40をネットワークNに接続するための処理、テーブルを車両30内の所定位置に取り付ける処理、カメラ33を車両30内の所定位置に取り付けてウェブ会議用端末40に接続するための処理、ウェブ会議用端末40に表示部31を接続するための処理、ウェブ会議用端末40にスピーカ32を接続するための処理、ウェブ会議用端末40にマイク34を接続するための処理等を含む。セットアップ情報DBの記憶内容は
図10に示す例に限定されず、車両30に搭載されている機器及び機材、並びに、車両30に搭載可能な機器及び機材のセットアップに関する情報が記憶される。
【0053】
図11は実施形態2の予約処理手順の一例を示すフローチャートである。
図11に示す処理は、
図5~
図7に示す処理において、ステップS24,S25の間にステップS51を追加し、ステップS31,S32の間にステップS52を追加したものである。
図5~
図7と同じステップについては説明を省略する。なお、
図11では
図5~
図7中のステップS11~S23,S33~S41の図示を省略している。
【0054】
本実施形態の予約管理システムにおいて、利用者端末20の制御部21及びサーバ10の制御部11は、
図5及び
図6中のステップS11~S24と同様の処理を実行する。そして、制御部11は、ステップS24の処理後、前の予約における利用者が利用予定の機器及び機材と、当該予約条件で利用予定の機器及び機材とに基づいて、前の予約の利用終了から、当該予約条件での利用開始までに行うべきセットアップ処理に要するセットアップ時間を算出する(S51)。そして、制御部11は、前の予約における利用終了時刻から、当該予約条件における利用開始時刻までの時間(移動可能時間)と、ステップS24で算出した移動時間と、ステップS51で算出したセットアップ時間とに基づいて、当該予約条件における利用開始時刻に利用開始地点に間に合うか否かを判断する(S25)。ここでは、制御部11は、移動可能時間が、ステップS24で算出した移動時間とステップS51で算出したセットアップ時間との合計時間以上である場合に、当該予約条件における利用開始時刻に間に合うと判断し、移動可能時間が合計時間よりも短い場合に、当該予約条件における利用開始時刻に間に合わないと判断する。
【0055】
また、制御部11は、ステップS31の処理後、当該予約条件で利用予定の機器及び機材と後の予約における利用者が利用予定の機器及び機材とに基づいて、当該予約条件での利用終了から、後の予約の利用開始までに行うべきセットアップ処理に要するセットアップ時間を算出する(S52)。そして、制御部11は、当該予約条件における利用終了時刻から、後の予約における利用開始時刻までの時間(移動可能時間)と、ステップS31で算出した移動時間と、ステップS52で算出したセットアップ時間とに基づいて、後の予約における利用開始時刻に利用開始地点に間に合うか否かを判断する(S32)。ここでは、制御部11は、移動可能時間が、ステップS31で算出した移動時間とステップS52で算出したセットアップ時間との合計時間以上である場合に、後の予約における利用開始時刻に間に合うと判断し、移動可能時間が合計時間よりも短い場合に、後の予約における利用開始時刻に間に合わないと判断する。
【0056】
上述した処理により、本実施形態では、予約したい時間帯の前の予約及び後の予約と重複しないように予約を設定する際に、当該予約条件での予約における利用予定の機器及び機材の準備に係るセットアップ時間と、後の予約における利用予定の機器及び機材の準備に係るセットアップ時間とを考慮することができる。よって、機器及び機材のセットアップ処理によって、各予約における利用開始時刻に間に合わない状況が発生することを回避できる。
【0057】
本実施形態では、上述した実施形態1と同様の効果が得られる。また本実施形態では、前の予約における利用終了地点からの移動時間と、後の予約における利用開始地点への移動時間とに加えて、各予約で利用予定の機器及び機材のセットアップ時間を考慮して、前の予約及び後の予約と重複しないような予約が可能であるか否かを判定できる。よって、ウェブ会議で使用する機器及び機材のセットアップ処理に要する時間も考慮して設定された予約に従って車両30を効率良く運行させることができる。これにより、各予約における利用開始時刻に確実に間に合うような予約を設定できると共に、車両30の乗車率を向上させることができる。本実施形態においても、上述した実施形態1で適宜説明した変形例の適用が可能である。
【0058】
(実施形態3)
利用者端末20から受信した予約条件での予約が可能であると判定した場合に、指定された利用開始地点又は利用終了地点の近傍で、利用料金の割引対象となる地点がある場合に、割引対象となる地点を利用者に提示する予約管理システムについて説明する。本実施形態の予約管理システムは、
図3に示す実施形態1の予約管理システムと同様の装置を用いて実現されるので、構成についての詳細な説明は省略する。なお、本実施形態では、サーバ10は、
図3に示す構成に加えて、記憶部12に、割引対象となる地点と、通常料金に対する割引額又は割引率とが対応付けて登録してある割引情報DB(図示せず)を記憶している。割引対象となる地点は、例えば車両30が待機できるスペースがある駅前、ショッピングモール、駐車場等を含む。
【0059】
図12は実施形態3の予約処理手順の一例を示すフローチャート、
図13は利用者端末20の画面例を示す説明図である。
図12に示す処理は、
図5~
図7に示す処理において、ステップS32のYESとステップS37との間にステップS61~S63を追加したものである。
図5~
図7と同じステップについては説明を省略する。なお、
図12では
図5~
図7中のステップS11~S31,S33~S36の図示を省略している。
【0060】
本実施形態の予約管理システムにおいて、利用者端末20の制御部21及びサーバ10の制御部11は、
図5及び
図6中のステップS11~S32と同様の処理を実行する。そして、制御部11は、後の予約における利用開始時刻に利用開始地点に間に合うと判断した場合(S32:YES)、当該予約条件における利用開始地点及び利用終了地点の近傍で割引対象となる地点があるか否かを判断する(S61)。例えば制御部11は、当該予約条件における利用開始地点及び利用終了地点から、例えば車両30で5分~10分程度で移動可能な地点が、割引情報DBに登録されているか否かを判断する。具体的には、制御部11は、当該予約条件における利用開始地点から車両30で5分~10分程度で移動可能な範囲を検索し、割引情報DBに登録されている地点から、検索した範囲内の地点を検索する。制御部11は、割引情報DBに登録されている地点から、検索した範囲内の地点を検索できた場合、割引対象の地点があると判断し、検索した範囲内の地点を検索できなかった場合、割引対象の地点がないと判断する。同様に、制御部11は、当該予約条件における利用終了地点からから車両30で5分~10分程度で移動可能な範囲を検索し、割引情報DBに登録されている地点から、検索した範囲内の地点を検索する。
【0061】
割引対象となる地点がないと判断した場合(S61:NO)、制御部11は、ステップS37の処理に移行し、実施形態1の処理と同様の処理を実行する。割引対象となる地点があると判断した場合(S61:YES)、制御部11は、当該割引対象の地点に変更した場合であっても、当該予約条件における予約が可能であるか否かを判断する(S62)。ここでは、制御部11は、利用開始地点に対して割引対象の地点があると判断した場合、
図6中のステップS23~S25と同様の処理を実行し、前の予約における利用終了時刻に利用終了地点を出発して、当該予約条件における利用開始時刻に、割引対象の地点に間に合うか否かを判定し、間に合うと判定した場合、当該予約条件における予約が可能であると判断する。同様に、制御部11は、利用終了地点に対して割引対象の地点があると判断した場合、
図6~
図7中のステップS30~S32と同様の処理を実行し、当該予約条件における利用終了時刻に割引対象の地点を出発して、後の予約における利用開始時刻に利用開始地点に間に合うか否かを判定し、間に合うと判定した場合、当該予約条件における予約が可能であると判断する。
【0062】
当該予約条件における予約が可能でないと判断した場合(S62:NO)、制御部11は、ステップS37の処理に移行する。当該予約条件における予約が可能であると判断した場合(S62:YES)、制御部11は、割引対象となる地点に対する割引額又は割引率を割引情報DBから読み出し、割引対象となる地点と、割引額又は割引率とを含む割引情報を生成する(S63)。そして、制御部11は、生成した割引情報及び当該予約条件を含む予約可能情報を利用者端末20へ送信する(S37)。利用者端末20の制御部21は、サーバ10から受信した予約可能情報を、
図13に示すように、表示部25に表示中の予約受付画面に表示する(S38)。
図13に示す画面は、利用者が入力した利用開始地点の近傍に割引対象となる地点があること、及び、割引対象の地点を利用開始地点とした場合の割引額とを利用者に提示している。利用者は、自身が入力した利用開始地点又は利用終了地点の近傍に割引対象の地点があることを確認した場合、割引対象の地点に変更可能であれば、予約受付画面の入力内容を変更した後に予約ボタンを操作する。割引対象の地点への変更が入力されて予約ボタンが操作された場合(S39:YES)、利用者端末20の制御部21は、変更された割引対象の地点を利用開始地点(又は利用終了地点)とする予約条件での予約の実行をサーバ10に要求する(S40)。これにより、提示された割引対象の地点を利用開始地点又は利用終了地点とする予約が可能となる。
【0063】
上述した処理により、本実施形態では、例えば車両30を停車又は駐車させて待機可能なスペースがある地点を割引対象の地点に登録しておくことにより、利用者が入力した利用開始地点又は利用終了地点の近傍に割引対象の地点がある場合に、割引対象の地点の利用を利用者に提案できる。よって、利用者は、割引対象の地点を利用開始地点又は利用終了地点に設定した場合に、通常料金よりも割り引かれた料金での利用が可能となる。
【0064】
本実施形態では、上述した実施形態1~2と同様の効果が得られる。また本実施形態では、利用開始地点又は利用終了地点に利用される地点(場所)に応じて料金を異ならせることができる。よって、割引対象に登録された地点が利用開始地点又は利用終了地点に指定された場合に、割引料金での利用が可能となる。また、例えば車両30を停車又は駐車させる場合に料金が発生するような地点を加算対象に登録しておくことにより、加算対象の地点が利用開始地点又は利用終了地点に指定された場合に、通常料金に追加料金を加算するように構成されていてもよい。
【0065】
本実施形態の構成は、上述した実施形態1~2の予約管理システムに適用することができ、実施形態1~2の予約管理システムに適用した場合であっても同様の処理の実行が可能であり、同様の効果が得られる。また、本実施形態においても、上述した実施形態1~2で適宜説明した変形例の適用が可能である。
【0066】
(実施形態4)
利用者端末20から受信した予約条件での予約が可能であると判定した場合に、指定された利用時刻に応じて利用料金を変更する予約管理システムについて説明する。本実施形態の予約管理システムは、
図3に示す実施形態1の予約管理システムと同様の装置を用いて実現されるので、構成についての詳細な説明は省略する。なお、本実施形態では、サーバ10は、
図3に示す構成に加えて、記憶部12に、割引対象の時間帯と、通常料金に対する割引額又は割引率とが対応付けて登録してある割引期間DB(図示せず)を記憶している。割引対象の時間帯は、例えば1日のうちの所定時間帯(例えば7時~12時)である。
【0067】
図14は実施形態4の予約処理手順の一例を示すフローチャート、
図15は利用者端末20の画面例を示す説明図である。
図14に示す処理は、
図5~
図7に示す処理において、ステップS32のYESとステップS37との間にステップS71~S73を追加したものである。
図5~
図7と同じステップについては説明を省略する。なお、
図14では
図5~
図7中のステップS11~S31,S33~S36の図示を省略している。
【0068】
本実施形態の予約管理システムにおいて、利用者端末20の制御部21及びサーバ10の制御部11は、
図5及び
図6中のステップS11~S32と同様の処理を実行する。そして、制御部11は、後の予約における利用開始時刻に利用開始地点に間に合うと判断した場合(S32:YES)、当該予約条件における利用開始時刻から利用終了時刻までの利用時間帯の近傍で割引対象の時間帯があるか否かを判断する(S71)。具体的には、制御部11は、割引期間DBに登録されている割引対象の時間帯から、当該予約条件における利用時間帯の近傍の時間帯を検索する。例えば制御部11は、当該予約条件における利用時間帯の前後数時間に割引対象の時間帯があるか否かを検索する。制御部11は、当該予約条件における利用時間帯の近傍で割引対象の時間帯を検索できた場合、割引対象の時間帯があると判断し、当該予約条件における利用時間帯の近傍で割引対象の時間帯を検索できなかった場合、割引対象の時間帯がないと判断する。
【0069】
割引対象の時間帯がないと判断した場合(S71:NO)、制御部11は、ステップS37の処理に移行し、実施形態1の処理と同様の処理を実行する。割引対象の時間帯があると判断した場合(S71:YES)、制御部11は、当該割引対象の時間帯に変更した場合であっても、当該予約条件における予約が可能であるか否かを判断する(S72)。ここでは、制御部11は、当該予約条件における予約が可能な車両30の予約情報を予約DB12bから読み出し、割引対象の時間帯に他の予約が既に入っているか否かを判断する。制御部11は、割引対象の時間帯に他の予約が入っていないと判断した場合、当該予約条件における予約が可能であると判断し、割引対象の時間帯に他の予約が入っていると判断した場合、当該予約条件における予約が可能でないと判断する。
【0070】
当該予約条件における予約が可能でないと判断した場合(S72:NO)、制御部11は、ステップS37の処理に移行する。当該予約条件における予約が可能であると判断した場合(S72:YES)、制御部11は、割引対象の時間帯に対応する割引額又は割引率を割引期間DBから読み出し、割引対象となる時間帯と、割引額又は割引率とを含む割引情報を生成する(S73)。そして、制御部11は、生成した割引情報及び当該予約条件を含む予約可能情報を利用者端末20へ送信する(S37)。この場合、利用者端末20の制御部21は、
図15に示すように、利用者が入力した利用時間帯の近傍に割引対象となる時間帯があること、及び、割引対象の時間帯の時刻を利用開始時刻及び利用終了時刻とした場合の割引額とを利用者に提示する画面を表示する(S38)。
【0071】
利用者は、自身が入力した利用時間帯の近傍に割引対象の時間帯があることを確認した場合、割引対象の時間帯に変更可能であれば、予約受付画面の入力内容を変更した後に予約ボタンを操作する。割引対象の時間帯への変更が入力されて予約ボタンが操作された場合(S39:YES)、利用者端末20の制御部21は、変更された割引対象の時間帯の時刻を利用開始時刻及び利用終了時刻とする予約条件での予約の実行をサーバ10に要求する(S40)。これにより、提示された割引対象の時間帯での利用の予約が可能となる。
【0072】
上述した処理により、本実施形態では、例えば車両30の利用が少ないと予測される時間帯を割引対象の時間帯に登録しておくことにより、利用者が入力した利用時間帯の近傍に割引対象の時間帯がある場合に、割引対象となる時間帯の利用を利用者に提案できる。よって、利用者は、割引対象の時間帯の時刻を利用開始時刻及び利用終了時刻に設定した場合に、通常料金よりも割り引かれた料金での利用が可能となる。
【0073】
本実施形態では、上述した実施形態1~2と同様の効果が得られる。また本実施形態では、利用時間帯に応じて料金を変更することができる。よって、割引対象に登録された時間帯が利用時間帯に指定された場合に、割引料金での利用が可能となる。また、例えば車両30の利用が多いと予測される時間帯を加算対象に登録しておくことにより、加算対象の時間帯が利用時間帯に指定された場合に、通常料金に追加料金を加算するように構成されていてもよい。上述した実施形態では、1日のうちの各時間帯に応じて利用料金を変更できる構成であるが、例えば1ヶ月のうちの所定期間(例えば1日~10日,20日~31日)又は1年のうちの所定期間(例えば7月~8月,12月~1月)を割引対象の期間又は加算対象の期間としてもよい。この場合、1ヶ月のうちの所定期間に応じて利用料金の設定が可能となり、1年のうちの所定期間に応じて利用料金の設定が可能となる。
【0074】
本実施形態の構成は、上述した実施形態1~3の予約管理システムに適用することができ、実施形態1~3の予約管理システムに適用した場合であっても同様の処理の実行が可能であり、同様の効果が得られる。また、本実施形態においても、上述した実施形態1~3で適宜説明した変形例の適用が可能である。
【0075】
(実施形態5)
上述の実施形態1~4の予約管理システムでは、ウェブ会議を行うための機器及び機材が搭載された車両30を予約対象とする構成であった。本実施形態5では、ウェブ会議を行うための機器及び機材が搭載された車両30に加えて、医療用の機器及び機材が搭載された医療用車両、介護用の機器及び機材が搭載された介護用車両を予約対象とする予約管理システムについて説明する。本実施形態の予約管理システムは、
図3に示す実施形態1の予約管理システムと同様の装置を用いて実現されるので、構成についての詳細な説明は省略する。なお、本実施形態では、サーバ10の記憶部12に記憶してある車両DB12aが実施形態1の構成と異なる。
【0076】
図16は実施形態5の車両DB12aのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。本実施形態の車両DB12aは、
図4Aに示す実施形態1の構成に加えて、種別列を含む。種別列は、車両30の用途を示す種別を記憶する。
図16に示す例では、種別は会議用、医療用、介護用であるが、これらに限定されない。他の用途で利用される車両30を予約対象とする場合、他の種別が記憶される。本実施形態の車両DB12aにおいて、医療用車両に対応する搭載機材列には、医療用車両に搭載されている機器及び機材に関する情報が記憶され、介護用車両に対応する搭載機材列には、介護用車両に搭載されている機器及び機材に関する情報が記憶される。医療用車両に搭載されている機器及び機材は、例えば心電図モニタ、血圧測定器、人工呼吸器、吸引器、シリンジポンプ、輸液ポンプ、酸素ボンベ、ストレッチャ、車椅子等を含む。介護用車両に搭載されている機器及び機材は、例えば車椅子での乗降が可能なスロープ及びリフト、回転シート、昇降シート、車椅子等を含む。
【0077】
本実施形態の予約管理システムにおいて、利用者端末20の制御部21及びサーバ10の制御部11は、
図5~
図7に示す実施形態1の予約処理と同様の処理の実行が可能である。なお、本実施形態では、利用者端末20が表示部25に表示する予約受付画面が、実施形態1の構成と異なる。
図17は実施形態5の予約受付画面例を示す説明図である。
図5中のステップS13で、利用者端末20の制御部21は、
図17Aに示すような予約受付画面を表示部25に表示する。
図17Aに示す画面は、
図8Aに示す構成に加えて、利用者が所望する車両30の用途(種別)を選択するための選択欄を有する。用途の選択欄には、会議、医療、介護の各用途を選択するためのチェックボックスが設けられている。
【0078】
図17Aに示す画面は、医療の用途が選択されており、この場合、設備の選択欄には、医療用車両に搭載されている機器及び機材に対するチェックボックスが表示される。なお、
図17Aに示す画面において、会議の用途が選択された場合、
図8Aに示すように、設備の選択欄には、ウェブ会議に使用できる車両30に搭載されている機器及び機材に対するチェックボックスが表示される。また、
図17Aに示す画面において、介護の用途が選択された場合、
図17Bに示すように、設備の選択欄には、介護用車両に搭載されている機器及び機材に対するチェックボックスが表示される。よって、利用者は、予約したい車両30の用途を選択することにより、
図8Aに示すような予約受付画面、
図17A及び
図17Bに示す予約受付画面を切り替え、所望の用途及び所望の機器及び機材を選択することができる。
【0079】
利用者端末20の制御部21は、予約受付画面中の用途の選択欄を介して用途の選択を受け付けた場合、設備の選択欄に表示される機器及び機材を、選択された用途に応じた機器及び機材に変更する。制御部21は、用途の選択を受け付ける都度、設備の選択欄に表示される機器及び機材の情報を変更すると共に、
図5中のステップS14以降の処理を行う。これにより、本実施形態では、利用者端末20は、ウェブ会議用の車両30だけでなく、医療用車両及び介護用車両に対する利用予約を受け付けることができ、サーバ10は、ウェブ会議用の車両30だけでなく、医療用車両及び介護用車両に対する利用予約を行うことができる。
【0080】
本実施形態では、上述した実施形態1~4と同様の効果が得られる。また本実施形態では、ウェブ会議用の車両30だけでなく、医療用車両及び介護用車両に対する利用予約を管理することができる。なお、本実施形態において、予約対象とする車両30は、ウェブ会議用の車両、医療用車両、及び介護用車両に限定されず、用途に応じて利用される特殊な機材及び機器が搭載された特殊車両とすることができる。
【0081】
本実施形態の構成は、上述した実施形態1~4の予約管理システムに適用することができ、実施形態1~4の予約管理システムに適用した場合であっても同様の処理の実行が可能であり、同様の効果が得られる。また、本実施形態においても、上述した実施形態1~4で適宜説明した変形例の適用が可能である。
【0082】
以上の実施形態1~5を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0083】
(付記1)
車両に対して、利用開始日時及び利用終了日時と、利用開始位置及び利用終了位置とを含む予約情報を取得し、
取得した予約情報の利用開始日時以前に予約済みの他の予約における利用終了位置及び利用終了日時と、前記取得した予約情報における利用開始位置及び利用開始日時とに基づいて、前記車両に対して、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【0084】
(付記2)
前記取得した予約情報の利用開始日時以前に予約済みの他の予約における利用終了位置から、前記取得した予約情報における利用開始位置までの移動時間を算出し、
算出した移動時間と、前記他の予約における利用終了日時から、前記取得した予約情報における利用開始日時までの時間とに基づいて、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理を前記コンピュータに実行させる付記1に記載のプログラム。
【0085】
(付記3)
前記取得した予約情報における利用終了位置及び利用終了日時と、前記取得した予約情報の利用終了日時以後に予約済みの他の予約における利用開始位置及び利用開始日時とに基づいて、前記車両に対して、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理を前記コンピュータに実行させる付記1又は2に記載のプログラム。
【0086】
(付記4)
前記取得した予約情報における利用終了位置から、前記取得した予約情報の利用終了日時以後に予約済みの他の予約における利用開始位置までの移動時間を算出し、
算出した移動時間と、前記取得した予約情報における利用終了日時から、前記他の予約における利用開始日時までの時間とに基づいて、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理を前記コンピュータに実行させる付記3に記載のプログラム。
【0087】
(付記5)
前記車両には、ウェブ会議を行うための機材が搭載されており、
前記予約情報は、前記機材に関する機材情報を含み、
複数の前記車両から、前記予約情報に含まれる機材情報を満たす車両を選択し、
選択した車両に対して、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理を前記コンピュータに実行させる付記1~4のいずれか1つに記載のプログラム。
【0088】
(付記6)
前記取得した予約情報の利用開始日時以前に予約済みの他の予約における機材情報と、前記取得した予約情報における機材情報とに基づいて、前記予約情報に係る機材の準備に要する準備時間を算出し、
算出した準備時間と、前記他の予約における利用終了日時から、前記取得した予約情報における利用開始日時までの時間とに基づいて、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理を前記コンピュータに実行させる付記5に記載のプログラム。
【0089】
(付記7)
前記取得した予約情報における機材情報と、前記取得した予約情報の利用終了日時以後に予約済みの他の予約における機材情報とに基づいて、前記他の予約に係る機材の準備に要する準備時間を算出し、
算出した準備時間と、前記取得した予約情報における利用終了日時から、前記他の予約における利用開始日時までの時間とに基づいて、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理を前記コンピュータに実行させる付記5又は6に記載のプログラム。
【0090】
(付記8)
前記取得した予約情報に係る予約が可能でないと判定した場合、予約可能となる利用開始日時又は利用開始位置、あるいは、利用終了日時又は利用終了位置を特定し、
特定した利用開始日時又は利用開始位置、あるいは、利用終了日時又は利用終了位置を出力する
処理を前記コンピュータに実行させる付記1~7のいずれか1つに記載のプログラム。
【0091】
(付記9)
予約可能と判定された予約情報における利用開始位置又は利用終了位置に対応する利用料金よりも安い料金での利用が可能な地点を出力し、
出力した地点から、前記利用開始位置又は利用終了位置の変更を受け付ける
処理を前記コンピュータに実行させる付記1~8のいずれか1つに記載のプログラム。
【0092】
(付記10)
予約可能と判定された予約情報における利用開始日時又は利用終了日時に対応する利用料金よりも安い料金での利用が可能な時間帯又は期間を出力し、
出力した時間帯又は期間から、前記利用開始日時又は利用終了日時の変更を受け付ける
処理を前記コンピュータに実行させる付記1~9のいずれか1つに記載のプログラム。
【0093】
(付記11)
車両に対して、利用開始日時及び利用終了日時と、利用開始位置及び利用終了位置とを含む予約情報を取得し、
取得した予約情報における利用開始位置から利用終了位置までの移動時間を算出し、
算出した移動時間と、前記取得した予約情報における利用開始日時から利用終了日時までの時間とに基づいて、前記車両に対して、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【0094】
(付記12)
車両に対して、利用開始日時及び利用終了日時と、利用開始位置及び利用終了位置とを含む予約情報を取得し、
取得した予約情報の利用開始日時以前に予約済みの他の予約における利用終了位置及び利用終了日時と、前記取得した予約情報における利用開始位置及び利用開始日時とに基づいて、前記車両に対して、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【0095】
(付記13)
車両に対して、利用開始日時及び利用終了日時と、利用開始位置及び利用終了位置とを含む予約情報を取得する取得部と、
取得した予約情報の利用開始日時以前に予約済みの他の予約における利用終了位置及び利用終了日時と、前記取得した予約情報における利用開始位置及び利用開始日時とに基づいて、前記車両に対して、前記取得した予約情報に係る予約の可否を判定する判定部と
を備える情報処理装置。
【0096】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0097】
10 サーバ
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
14 入力部
15 表示部
20 利用者端末
21 制御部
31 表示部
32 スピーカ
33 カメラ
34 マイク
40 ウェブ会議用端末