IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 山東大学の特許一覧

特開2023-181041半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置
<>
  • 特開-半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置 図1
  • 特開-半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置 図2
  • 特開-半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181041
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20231214BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L21/304 648Z
H01L21/304 651B
H01L21/304 643A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022131115
(22)【出願日】2022-08-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-12
(31)【優先権主張番号】202210652114.9
(32)【優先日】2022-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521017642
【氏名又は名称】山東大学
【氏名又は名称原語表記】SHANDONG UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】No.17923, Jingshi Road, Lixia District Jinan, Shandong 250061, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】呉 疆
(72)【発明者】
【氏名】王 立鵬
(72)【発明者】
【氏名】陳 騰
(72)【発明者】
【氏名】栄 学文
(72)【発明者】
【氏名】宋 鋭
(72)【発明者】
【氏名】李 貽斌
【テーマコード(参考)】
5F131
5F157
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA14
5F131BA15
5F131BA18
5F131BA37
5F131CA09
5F131CA12
5F131EA06
5F131EB44
5F157AA15
5F157AB02
5F157AB16
5F157AB33
5F157AB90
5F157CF02
5F157CF06
5F157CF12
5F157DB02
5F157DB22
5F157DB32
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ウェーハ加工中の歩留まりが向上し、サイズが小さく、統合性が高く、製造コストが低く、カスタマイズに使用することができる半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置を提供する。
【解決手段】半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置は、振動子モジュール10の上部に接続されたたわみ振動トランスデューサー2及び縦振動トランスデューサー3が含まれる。たわみ振動トランスデューサーと縦振動トランスデューサーとは、同心円状に配置され、同じ高さ平面にあり、縦振動/たわみ振動によってウェーハスピンプラットフォームを形成し、縦方向定在波及びたわみ進行波を放射することによりウェーハをホバリング/回転させ、ウェーハを非接触で駆動することにより摩耗のないスピン及びホバリング制御を実現し、それによりウェーハ加工の歩留まりを向上できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置であって、振動子モジュールの上部に接続されたたわみ振動トランスデューサーおよび縦振動トランスデューサーが含まれ、たわみ振動トランスデューサーと縦振動トランスデューサーは同心円状に配置され、同じ高さ平面にあることを特徴とする半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置。
【請求項2】
前記たわみ振動トランスデューサーと縦振動トランスデューサーは両方とも振動子モジュールの軸線上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置。
【請求項3】
前記振動子モジュールには、固定具で直列に接続されたエンドカバー、圧電セラミックグループ、および振動子本体が含まれることを特徴とする請求項1に記載の半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置。
【請求項4】
前記振動子モジュールは、上部にあるたわみ振動トランスデューサーまたは縦振動トランスデューサーに振動子励起を提供することを特徴とする請求項1に記載の半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置。
【請求項5】
前記たわみ振動トランスデューサーは円盤型であり、たわみ振動トランスデューサーと同心の縦振動トランスデューサーは円環型であることを特徴とする請求項1に記載の半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置。
【請求項6】
前記たわみ振動トランスデューサーは、電界と振動子励起下で軸方向の縦波を生成し、表面と近くの空気が定在波音場を形成するため、加工対象のウェーハは、音響放射力の作用下でたわみ振動トランスデューサーの上面の設定された高さ範囲内に吊り下げられ、縦振動トランスデューサーは、電界励起下で円周方向の進行波を生成し、表面と近くの空気が進行波の音場を形成するため、加工対象のウェーハは、進行波の音響放射力の作用下で垂直軸を中心に円周方向に回転することを特徴とする請求項5に記載の半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置。
【請求項7】
前記たわみ振動トランスデューサーは円環型であり、たわみ振動トランスデューサーと同心の縦振動トランスデューサーは円盤型であることを特徴とする請求項1に記載の半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置。
【請求項8】
前記縦振動トランスデューサーは、電界と振動子励起下で軸方向の縦波を生成し、表面と近くの空気が定在波音場を形成するため、加工対象のウェーハは、音響放射力の作用下で縦振動トランスデューサーの上面の設定された高さ範囲内に吊り下げられ、たわみ振動トランスデューサーは、電界励起下で円周方向の進行波を生成し、表面と近くの空気が進行波の音場を形成するため、加工対象のウェーハは、進行波の音響放射力の作用下で垂直軸を中心に円周方向に回転することを特徴とする請求項7に記載の半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置。
【請求項9】
前記振動子モジュールはランジュバン型振動子であることを特徴とする請求項1に記載の半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置。
【請求項10】
半導体加工装置であって、ウェーハスピンプラットフォームを含み、ウェーハスピンプラットフォームは、請求項1~9のいずれか一項に記載のウェーハ超音波浮揚駆動装置に接続されていることを特徴とする半導体加工装置。







【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体加工の技術分野、具体的に半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この部分の記述は、本発明に関連する背景情報を提供するだけであり、必ずしも先行技術を構成するものではない。
【0003】
ウェーハは半導体加工の基本材料である。通常、1枚のウェーハで数百枚のチップを切断するには超精密リソグラフィが必要である。加工工程での摩耗、引っかき傷、破裂、欠陥などの影響を受け、製造、中間試験、包装等の各工程後のウェーハ加工の全体的な歩留まりは理想的ではなく、チップゲート長がより短い7nmおよび3nmプロセスに関しては、既存の加工方法の歩留まりはさらに低くなり、生産能力の莫大な浪費を引き起こしている間、それはチップ産業、特に効率的なチップ製造の発展を深刻に妨げる。
【0004】
そのため、ウェーハの加工環境や加工プロセスを最適化する必要があり、加工環境の温度、湿度、集塵、静電気などの要因を制御し、自動生産ライン変換と高精度制御を行うことで、加工中のウェーハの摩耗、引っかき傷、破裂を減らし、各プロセスの歩留まりを向上させる必要がある。
【0005】
ウェーハ加工プロセスの場合、既存の技術では、機械的エンドエフェクタを使用してスピンのためにウェーハをクランプし、このように、ウェーハ自体の剛性が非常に低いため、スピンプロセス中に塑性変形や破裂が発生しやすくなり、一方、ウェーハ加工には、非常に高い精度、表面仕上げ、低い表面粗さが必要で、機械的エンドエフェクタがウェーハに接触しており、両者間の摩擦が避けられず、摩擦力の制御が困難である。摩擦による摩耗、引っかき傷、摩耗による粒子はすべて、歩留まりを低下させ、さらにウェーハのスクラップにつながる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の背景技術に存在する技術的問題を解決するために、本発明は、半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置を提案する。同心円状に配置された縦振動/たわみ振動トランスデューサーにより、ウェーハスピンプラットフォームを構築し、縦方向定在波及びたわみ進行波を放射することによりウェーハのホバリングと回転を駆動し、装置からウェーハへの非接触で摩耗のない制御を実現し、結果として形成される超音波浮揚ウェーハスピンプラットフォームは、サイズが小さく、コンパクトな構造を持ち、製造コストが低く、カスタマイズして使用でき、ウェーハの製造、加工、および輸送のさまざまなプロセスや段階に統合して使用するのは非常に簡単である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の技術的解決手段を採用する。
【0008】
本発明の第1の態様は、半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置を提供し、包括:振動子モジュールの上部に接続されたたわみ振動トランスデューサーおよび縦振動トランスデューサーが含まれ、たわみ振動トランスデューサーと縦振動トランスデューサーは同心円状に配置され、同じ高さ平面にある。
【0009】
たわみ振動トランスデューサーと縦振動トランスデューサーは両方とも振動子モジュールの軸線上に配置されている。
【0010】
振動子モジュールには、ジグで直列に接続されたエンドカバー、圧電セラミックスグループ、および振動子本体が含まれる。
【0011】
振動子モジュールは、上部にあるたわみ振動トランスデューサーまたは縦振動トランスデューサーに振動子励起を提供する。
【0012】
たわみ振動トランスデューサーは円盤型であり、たわみ振動トランスデューサーと同心の縦振動トランスデューサーは円環型である。縦振動トランスデューサーは、電界励振により軸方向の縦波を生成し、表面と近くの空気が定在波音場を形成するため、加工対象のウェーハは、音響放射力の作用下でたわみ振動トランスデューサーの上面の設定された高さ範囲内に吊り下げられ、縦たわみ振動トランスデューサーは、電界励起下で円周方向の進行波を生成し、表面と近くの空気が進行波の音場を形成するため、加工対象のウェーハは、進行波の音響放射力の作用下で垂直軸を中心に円周方向に回転する。
【0013】
たわみ振動トランスデューサーは円環型であり、たわみ振動トランスデューサーと同心の縦振動トランスデューサーは円盤型である。縦振動トランスデューサーは、電界と振動子励起下で軸方向の縦波を生成し、表面と近くの空気が定在波音場を形成するため、加工対象のウェーハは、音響放射力の作用下で縦振動トランスデューサーの上面の設定された高さ範囲内に吊り下げられ、たわみ振動トランスデューサーは、電界励起下で円周方向の進行波を生成し、表面と近くの空気が進行波の音場を形成するため、加工対象のウェーハは、進行波の音響放射力の作用下で垂直軸を中心に円周方向に回転する。
【0014】
振動子モジュールはランジュバン型振動子である。
【0015】
本発明の第2の態様は、半導体加工浮揚装置を提供し、ウェーハスピンプラットフォームを有し、ウェーハスピンプラットフォームは、上記ウェーハ超音波浮揚駆動装置に接続されている。
【発明の効果】
【0016】
従来技術と比較して、上記の1つまたは複数の技術的解決手段は、以下の有益な効果を有する。
1、同心円状に配置された縦振動/たわみ振動トランスデューサーによってウェーハスピンプラットフォームを形成し、縦方向定在波及びたわみ進行波を放射することによりウェーハのホバリングと回転を駆動し、装置からウェーハへの非接触で摩耗のないスピン及びホバリング制御を実現し、したがって、ウェーハ加工中の歩留まりが向上する。
2、形成された半導体加工装置は、サイズが小さく、統合性が高く、製造コストが低く、カスタマイズに使用することができ、ウェーハの製造、加工、輸送のさまざまなプロセスや段階に統合して使用するのは非常に簡単である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の一部を形成する添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために使用され、本発明の例示的な実施例およびそれらの説明は、本発明を説明するために使用され、本発明の不適切な制限を構成するものではない。
【0018】
図1】本発明によって提供される1つ又は複数の半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置の構造概略図である。
図2】本発明によって提供される1つ又は複数の半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置がウェーハ軸方向ホバリングを実行するときの概略図である。
図3】本発明によって提供される1つ又は複数の半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置がウェーハ軸方向回転を実行するときの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に図面及び実施例を参照しながら本発明をさらに説明する。
【0020】
以下の詳細な説明はすべて例示的なものであり、本発明のさらなる説明を提供することを意図していることに留意されたい。 特に明記しない限り、本発明で使用されるすべての技術用語および科学用語は、当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
【0021】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本発明による例示的な実施形態を限定することを意図するものではないことに留意されたい。本明細書で使用されるように、本発明が他に明確に示さない限り、単数形は複数形を含むことも意図され、さらに、「含み」及び/又は「含む」という用語が本明細書で使用される場合、それは、特徴、ステップ、操作、デバイス、構成要素、及び/又はそれらの組み合わせの存在を示すことも理解されるべきである。
【0022】
背景に記載されているように、従来技術は、ウェーハ加工環境および加工プロセスを最適化し、加工環境の温度、湿度、集塵、静電気などの要素を制御することにより、自動生産ライン変換と高精度制御を行うことで、加工中のウェーハの摩耗、引っかき傷、破裂を減らし、各プロセスの歩留まりを向上させる。
【0023】
例えば、中国特許文献CN106098590Aは「ウェーハ回転装置」を提供し、本体を含み、該本体は、ベース、載荷装置、第1軸歯車、パワーユニット、ローラー、第2軸歯車、および駆動アセンブリを有する。ベースには収容スペースがある。載荷装置は収容スペース内に配置され、ウェーハを収容するために使用される。第1軸歯車はベースの側面に配置されている。パワーユニットはベースの上部に組み立てられ、第1軸歯車はパワーユニットに接続されている。ローラーは載荷装置の下に配置され、ウェーハのエッジを支える。第2軸歯車はベースの側面に配置され、ローラーに接続される。駆動アセンブリは、第1軸歯車と第2軸歯車との間に接続される。パワーユニットが電力を供給して第1軸歯車と駆動アセンブリを回転させると、第2軸歯車が回転してローラーを回転させ、ウェーハを回転させる。
【0024】
例えば、中国特許文献CN112670203Aは、「疑似ウェーハ洗浄プラットフォーム、半導体装置、および半導体プロセス方法」を提供し、本体を含み、該本体は、回転プラットフォームを含み、回転プラットフォームは、その中心に配置された第1の疑似結晶吸着装置、任意のプラットフォームの上面に配置され、上部の高さ距離が第1の疑似結晶吸着装置のより小さい第2の擬似結晶吸着装置及び洗浄ノズルを含む。洗浄ノズルの上部と回転プラットフォームの上面との間の距離は、第2の疑似結晶吸着装置と回転プラットフォームの上面との間の距離より小さい。ウェーハ洗浄プラットフォームは、疑似ウェーハの裏面を洗浄して、製品の歩留まりと生産効率を向上させることができる。
【0025】
例えば、中国特許文献CN110137114Bは、「ウェーハ回転装置およびウェーハ研磨装置」を提供し、本体を含み、該本体は、駆動機構を含み、駆動機構は、駆動内側回転部、駆動外側回転部、および駆動モーターを含み、駆動内側回転部の第1の端部には、ウェーハに当接することができる当接部が設置され、駆動内側回転部の第2の端部は中空であり、それと同軸の内部磁石が埋め込まれ、駆動外側回転部は、駆動内側回転部の第2の端部の側面に嵌設され、駆動外側回転部の円筒形磁石に対応する位置には、外部磁石が設置され、駆動モーターは、駆動外側回転部を駆動して回転させ、内部磁石と外部磁石との相互作用の下で駆動内側回転部に動力を伝達して、駆動内側回転部がウェーハを回転させる効果を実現することができる。
【0026】
ウェーハの加工プロセスの場合、既存の技術のほとんどは、機械的エンドエフェクタを使用してスピンのためにウェーハをクランプすることがわかり、このように、ウェーハ自体の剛性が非常に低いため、スピンプロセス中に塑性変形や破裂が発生しやすくなり、一方、ウェーハ加工中には、非常に高い精度、表面仕上げ、粗さが求められ、機械的エンドエフェクタがウェーハに接触しており、両者間の摩擦が避けられず、摩擦力の制御が困難である。摩擦による摩耗、引っかき傷、摩耗による粒子はすべて、歩留まりを低下させ、さらにウェーハのスクラップにつながる可能性がある。
【0027】
したがって、以下の実施例は、半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置を提供し、同心円状に配置された縦振動/たわみ振動トランスデューサーにより、ウェーハスピンプラットフォームを構築し、縦方向定在波及びたわみ進行波を放射することによりウェーハのホバリングと回転を駆動し、装置からウェーハへの非接触で摩耗のない制御を実現し、結果として形成されるサウンドフローティングウェーハスピンプラットフォームは、サイズが小さく、統合性が高く、製造コストが低く、カスタマイズして使用でき、ウェーハの製造、加工、および輸送のさまざまなプロセスや段階に統合して使用するのは非常に簡単である。
【0028】
実施例1:
図1~3に示すように、半導体加工ウェーハ超音波浮揚駆動装置は、振動子モジュールの上部に接続されたたわみ振動トランスデューサーおよび縦振動トランスデューサーを含み、たわみ振動トランスデューサーと縦振動トランスデューサーは同心円状に配置され、同じ高さ平面にある。
【0029】
たわみ振動トランスデューサーと縦振動トランスデューサーは両方とも振動子モジュールの軸線上に配置された。
【0030】
たわみ振動トランスデューサーは円盤型であり、たわみ振動トランスデューサーと同心の縦振動トランスデューサーは円環型である。又はたわみ振動トランスデューサーは円環型であり、たわみ振動トランスデューサーと同心の縦振動トランスデューサーは円盤型である。
【0031】
振動子モジュールには、固定具で直列に接続されたエンドカバー、圧電セラミックグループ、および振動子本体が含まれる。
【0032】
振動子モジュールは、上部にあるたわみ振動トランスデューサーまたは縦振動トランスデューサーに振動子励起を提供した。
【0033】
本実施例において、振動子モジュール10はランジュバン型振動子であってもよく、接続ボルト11、エンドカバー12、圧電セラミックグループ13、振動子本体14を含み、エンドカバー12、圧電セラミックグループ13および振動子14は円環型であり、ボルト11によって直列に接続された。
【0034】
実際の使用では、たわみ振動トランスデューサー2と縦振動トランスデューサー3の位置関係を交換することができ、たとえば、たわみ振動トランスデューサーを外輪に、縦振動トランスデューサーを内輪に変更することができるが、2つは依然として同心円状に配置されている。本実施例において、たわみ振動トランスデューサー2は円盤型であり、円環型縦振動トランスデューサー3と同心であり、上面は同じ高さ距離に配置された。
【0035】
本実施例において、たわみ振動トランスデューサー2および縦振動トランスデューサー3は、ランジュバン型振動子の軸線上に配置された。
【0036】
本実施例における半導体加工ウェーハ超音波軸方向ホバリング駆動原理を図2に示すように、たわみ振動トランスデューサー2は、電界と振動子励起下で軸方向の縦波を生成し、たわみ振動トランスデューサー2の表面および近くの空気は定在波音場を形成し、その結果、ウェーハ4は、縦波定在波による音響放射力Fの作用下でたわみ振動トランスデューサー2の特定の高さ範囲に吊り下げられ、音場を制御することにより、ウェーハ4の非接触で摩耗のない高精度制御を実現する。
【0037】
本実施例における半導体加工ウェーハ超音波軸方向回転駆動原理を図3に示すように、この場合に縦振動トランスデューサー3は、電界励起下で円周方向の進行波を生成し、縦振動トランスデューサー3の表面および近くの空気は進行波音場を形成し、その結果、ウェーハ4は、たわみ進行波による音響放射力Fの作用下でZ軸(垂直軸)を中心に円周方向に回転する。
【0038】
たわみ振動トランスデューサー2と縦振動トランスデューサー3は同心円状に配置され、たわみ振動トランスデューサー2は定在波を放出して駆動力を発生させてウェーハの重力のバランスを取り、ウェーハホバリングを実現し、縦振動トランスデューサー3は進行波を放出して駆動トルクを発生し、ウェーハの回転を実現し、たわみ振動トランスデューサー2と縦振動トランスデューサー3の協調駆動に基づいて、ウェーハ浮揚とステアリング、回転速度と回転角の調整が実現され、ウェーハとエフェクタエンドとの直接接触によって引き起こされるウェーハの摩耗、引っかき傷、破裂等の問題を解決する。
【0039】
実施例2:
実施例1においてウェーハ超音波浮揚駆動装置を備えた半導体加工装置である。
【0040】
上記ウェーハ超音波浮揚駆動装置を利用して形成された半導体加工装置は、サイズが小さく、統合性が高く、製造コストが低く、カスタマイズに使用することができ、ウェーハの製造、加工、輸送のさまざまなプロセスや段階に統合して使用するのは非常に簡単である。
【0041】
上記の説明は、本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を限定することを意図するものではない。当業者にとって、本発明は、様々な修正および変更を有することができる。本発明の精神および原則の範囲内で行われた修正、同等の交換、改善などは、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0042】
10、振動子モジュール
11、接続ボルト
12、エンドカバー
13、圧電セラミックグループ
14、振動子本体
2、たわみ振動トランスデューサー
3、縦振動トランスデューサー
4、ウェーハ






図1
図2
図3