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特開2023-181125コネクタ、相手側コネクタおよびコネクタアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181125
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】コネクタ、相手側コネクタおよびコネクタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/639 20060101AFI20231214BHJP
   H01R 13/42 20060101ALI20231214BHJP
   H01R 12/71 20110101ALI20231214BHJP
【FI】
H01R13/639 Z
H01R13/42 F
H01R12/71
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023094492
(22)【出願日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】202221449070.1
(32)【優先日】2022-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ディンピン フランク ファン
(72)【発明者】
【氏名】シィアォヂィー ジョージ フゥー
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ ヂァン
(72)【発明者】
【氏名】シィエンウェイ ヘンリー コォン
(72)【発明者】
【氏名】シゥーヂィー ローリー ワン
【テーマコード(参考)】
5E021
5E087
5E223
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB02
5E021FC31
5E021FC36
5E021HA07
5E021HC14
5E021HC31
5E021HC35
5E087EE02
5E087EE14
5E087FF05
5E087FF06
5E087GG26
5E087GG32
5E087HH01
5E087HH02
5E087MM02
5E087RR04
5E087RR25
5E087RR36
5E223AB02
5E223AB28
5E223AC21
5E223BA01
5E223BA07
5E223BB01
5E223BB12
5E223CB24
5E223CB26
5E223CD01
5E223DB09
5E223DB11
5E223DB33
5E223DB36
5E223EA03
5E223EA13
5E223EA17
5E223EC07
5E223EC26
5E223EC32
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、高さ寸法が低減するコネクタ、相手側コネクタ、およびコネクタアセンブリを開示する。
【解決手段】コネクタは、ハウジング10と、ハウジング10に配置されている端子16と、ハウジング10の上壁11の外側に配置され、ハウジング10の長さ方向に沿って延びる弾性カンチレバー111とを備える。弾性カンチレバー111は、ハウジング10の幅方向において互いに反対側にある2つの側部を有し、幅方向に沿って突出するスナップ111aが、弾性カンチレバー111の側部に形成される。スナップ111aは、コネクタ1および相手側コネクタ2を互いにロックするために、相手側コネクタ2の相手側ハウジング20に形成されている相手側スナップと係合するように用いられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタであって、
ハウジング(10)と、
前記ハウジング(10)に配置されている端子(16)と、
前記ハウジング(10)の上壁(11)の外側に配置され、前記ハウジング(10)の長さ方向に沿って延びる弾性カンチレバー(111)と
を備え、
前記弾性カンチレバー(111)は、前記ハウジング(10)の幅方向において互いに反対側にある2つの側部を有し、前記幅方向に沿って突出するスナップ(111a)が、前記弾性カンチレバー(111)の側部に形成され、
前記スナップ(111a)は、前記コネクタ(1)および相手側コネクタ(2)を互いにロックするために、前記相手側コネクタ(2)の相手側ハウジング(20)に形成されている相手側スナップ(211a)と係合するように用いられる、
コネクタ。
【請求項2】
前記弾性カンチレバー(111)は、前記長さ方向において反対側にある前端部(111b)および後端部(111c)を有し、前記弾性カンチレバー(111)の前記前端部(111b)は、前記ハウジング(10)の前記上壁(11)に固定され、
前記スナップ(111a)が前記相手側スナップ(211a)と係合した後、前記弾性カンチレバー(111)の前記後端部(111c)を前記幅方向に沿って押し込むことにより、前記スナップ(111a)を前記相手側スナップ(211a)から分離することが可能である、
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記弾性カンチレバー(111)の前記前端部(111b)は、前記ハウジング(10)の前端部と面一であり、前記弾性カンチレバー(111)の前記後端部(111c)は、前記ハウジング(10)の後端部を越えて延びる、
請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
凸部(113)が、前記ハウジング(10)の前記上壁(11)に形成され、制限孔(113a)が、前記弾性カンチレバー(111)の前記後端部(111c)が通過することを可能とするために、前記凸部(113)に形成され、
前記制限孔(113a)は、前記弾性カンチレバー(111)の過度の変形を防止するために、前記ハウジング(10)の前記幅方向および高さ方向における前記弾性カンチレバー(111)の弾性変形量を制限するために用いられる、
請求項3に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記コネクタ(1)は、一対の弾性カンチレバー(111)および一対のスナップ(111a)を備え、
前記一対の弾性カンチレバー(111)は、前記幅方向において所定の距離だけ離隔し、
前記一対のスナップ(111a)は、前記幅方向において互いに対向するまたは互いに反対側にある前記一対の弾性カンチレバー(111)の2つの側部にそれぞれ形成されている、
請求項2に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記長さ方向に沿って延びる凸状リブ(112)が、前記ハウジング(10)の前記上壁(11)の外面に形成され、
前記凸状リブ(112)は、前記ハウジング(10)を前記相手側ハウジング(20)に嵌合するように案内するための前記相手側ハウジング(20)における案内溝(212)と嵌合するように用いられる、
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記長さ方向に沿って延びる端子設置孔(101)が、前記ハウジング(10)に形成され、前記端子(16)は、前記端子設置孔(101)に挿入されている、
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記幅方向に沿って延びる底部スロット(127)が、前記ハウジング(10)の底壁(12)に形成され、前記底部スロット(127)は、前記端子設置孔(101)と連通し、
前記コネクタ(1)は、前記端子(16)を前記ハウジング(10)にロックするために、前記底部スロット(127)に挿入され、前記端子(16)のロック部(16a)に当接する端子ロック(17)をさらに含む、
請求項7に記載のコネクタ。
【請求項9】
弾性ロック部(171)が、前記端子ロック(17)の両端部に形成され、前記弾性ロック部(171)に対応する相手側ロック部(13a)が、前記ハウジング(10)の側壁(13)の内面に形成され、
前記弾性ロック部(171)は、前記端子ロック(17)を前記底部スロット(127)にロックするために、前記相手側ロック部(13a)と係合する、
請求項8に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記端子(16)はメス型端子であり、前記コネクタ(1)はメス型コネクタである、
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記弾性カンチレバー(111)は、前記弾性カンチレバー(111)が前記ハウジング(10)の一部となるように、前記ハウジング(10)と一体に形成されている、
請求項1から10のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の前記コネクタ(1)と嵌合するための相手側コネクタであって、
前記相手側コネクタ(2)は、
前記コネクタ(1)を挿入するための挿入キャビティ(201)を有する相手側ハウジング(20)と、
前記端子(16)と嵌合するために前記相手側ハウジング(20)に設けられている相手側端子(26)と
を備え、
凸状相手側スナップ(211a)が、前記相手側ハウジング(20)の上壁の内面に形成され、前記相手側スナップ(211a)は、前記コネクタ(1)および前記相手側コネクタ(2)を互いにロックするために、前記スナップ(111a)と係合するように用いられる、
相手側コネクタ。
【請求項13】
前記相手側ハウジング(20)の長さ方向に沿って延びるスロット(211)が、前記相手側ハウジング(20)の前記上壁の前記内面に形成され、前記弾性カンチレバー(111)は、前記スロット(211)に挿入され、
前記相手側スナップ(211a)は、前記スロット(211)の側壁(211b)に形成され、前記相手側ハウジング(20)の幅方向に沿って突出する、
請求項12に記載の相手側コネクタ。
【請求項14】
前記相手側ハウジング(20)の長さ方向に沿って延びる案内溝(212)が、前記相手側ハウジング(20)の前記上壁の前記内面に形成され、
前記案内溝(212)は、前記ハウジング(10)における前記凸状リブ(112)と嵌合するように構成されている、
請求項12に記載の相手側コネクタ。
【請求項15】
観察窓(213)が、前記スナップ(111a)および前記相手側スナップ(211a)が係合しているか否かを前記観察窓(213)を通して観察するために、前記相手側ハウジング(20)の前記上壁に形成されている、
請求項12に記載の相手側コネクタ。
【請求項16】
前記相手側端子(26)は、前記相手側ハウジング(20)の端壁(24)を通過し、前記端壁(24)に固定され、
前記相手側端子(26)は、はんだ付けピン(26a)を含み、前記はんだ付けピン(26a)は、前記相手側ハウジング(20)の前記端壁(24)の外側に延び、回路基板にはんだ付けされるように適合されている、
請求項12に記載の相手側コネクタ。
【請求項17】
前記相手側コネクタ(2)は、装着部材(230)をさらに備え、
前記装着部材(230)は、
前記相手側ハウジング(20)の側壁(23)に固定されている本体部(231)と、
前記回路基板に溶接されるように適合されている溶接部(232)と
を備える、
請求項16に記載の相手側コネクタ。
【請求項18】
固定溝(23a)が、前記相手側ハウジング(20)の前記側壁(23)に形成され、前記装着部材(230)の前記本体部(231)は、前記固定溝(23a)に挿入されている、
請求項17に記載の相手側コネクタ。
【請求項19】
前記相手側端子(26)はオス端子であり、前記相手側コネクタ(2)はオスコネクタである、
請求項12に記載の相手側コネクタ。
【請求項20】
請求項1から11のいずれか一項に記載の前記コネクタ(1)と、
前記コネクタ(1)と嵌合する請求項12から19のいずれか一項に記載の前記相手側コネクタ(2)と
を備えるコネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、中国国家知識産権局において2022年6月10日に出願された中国特許出願第CN202221449070.1号の利益を主張し、その全開示が本明細書に参照により組み込まれる。
【0002】
本発明は、コネクタ、コネクタに嵌合する相手側コネクタ、ならびに、コネクタおよび相手側コネクタを備えるコネクタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術において、コネクタおよび相手側コネクタを嵌合状態にロックするために、通常、弾性留め具がコネクタのハウジングの上壁に形成され、弾性留め具は、ハウジングの高さ方向に沿って突出する凸部を有する。この凸部を、相手側コネクタのハウジングの上壁におけるスロットにロックすることができる。凸部がスロットにロックされた後、弾性留め具を高さ方向に押し込むことにより、凸部をスロットから分離することができる。従来技術においては、凸部のロックまたはロック解除を行う場合、弾性留め具をハウジングの高さ方向に移動させる必要がある。したがって、高さ方向における弾性留め具とハウジングとの間の間隔が大きく、それにより、コネクタの高さ寸法がより大きくなる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の不利な点のうちの少なくとも1つの側面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、コネクタが提供される。コネクタは、ハウジングと、ハウジングに配置されている端子と、ハウジングの上壁の外側に配置され、ハウジングの長さ方向に沿って延びる弾性カンチレバーとを備える。弾性カンチレバーは、ハウジングの幅方向において互いに反対側にある2つの側部を有し、幅方向に沿って突出するスナップが、弾性カンチレバーの側部に形成され、スナップは、コネクタおよび相手側コネクタを互いにロックするために、相手側コネクタの相手側ハウジングに形成されている相手側スナップと係合するように用いられる。
【0006】
本発明の例示的実施形態によれば、弾性カンチレバーは、長さ方向において反対側にある前端部および後端部を有し、弾性カンチレバーの前端部は、ハウジングの上壁に固定され、スナップが相手側スナップと係合した後、弾性カンチレバーの後端部を幅方向に沿って押し込むことにより、スナップを相手側スナップから分離することが可能である。
【0007】
本発明の別の例示的実施形態によれば、弾性カンチレバーの前端部は、ハウジングの前端部と面一であり、弾性カンチレバーの後端部は、ハウジングの後端部を越えて延びる。
【0008】
本発明の別の例示的実施形態によれば、凸部が、ハウジングの上壁に形成され、制限孔が、弾性カンチレバーの後端部が通過することを可能とするために、凸部に形成され、制限孔は、弾性カンチレバーの過度の変形を防止するために、ハウジングの幅方向および高さ方向における弾性カンチレバーの弾性変形量を制限するために用いられる。
【0009】
本発明の別の例示的実施形態によれば、コネクタは、一対の弾性カンチレバーおよび一対のスナップを備え、一対の弾性カンチレバーは、幅方向において所定の距離だけ離隔し、一対のスナップは、幅方向において互いに対向するまたは互いに反対側にある一対の弾性カンチレバーの2つの側部にそれぞれ形成される。
【0010】
本発明の別の例示的実施形態によれば、長さ方向に沿って延びる凸状リブが、ハウジングの上壁の外面に形成され、凸状リブは、ハウジングを相手側ハウジングに嵌合するように案内するための相手側ハウジングにおける案内溝と嵌合するように用いられる。
【0011】
本発明の別の例示的実施形態によれば、長さ方向に沿って延びる端子設置孔が、ハウジングに形成され、端子は、端子設置孔に挿入される。
【0012】
本発明の別の例示的実施形態によれば、幅方向に沿って延びる底部スロットが、ハウジングの底壁に形成され、底部スロットは、端子設置孔と連通し、コネクタは、端子をハウジングにロックするために、底部スロットに挿入され、端子のロック部に当接する端子ロックをさらに含む。
【0013】
本発明の別の例示的実施形態によれば、弾性ロック部が、端子ロックの両端部に形成され、弾性ロック部に対応する相手側ロック部が、ハウジングの側壁の内面に形成され、弾性ロック部は、端子ロックを底部スロットにロックするために、相手側ロック部と係合する。
【0014】
本発明の別の例示的実施形態によれば、端子はメス型端子であり、コネクタはメス型コネクタである。
【0015】
本発明の別の例示的実施形態によれば、弾性カンチレバーは、弾性カンチレバーがハウジングの一部となるように、ハウジングと一体に形成される。
【0016】
本発明の別の態様によれば、上記のコネクタと嵌合するための相手側コネクタが提供される。相手側コネクタは、コネクタを挿入するための挿入キャビティを有する相手側ハウジングと、端子と嵌合するために相手側ハウジングに設けられている相手側端子とを備える。凸状相手側スナップが、相手側ハウジングの上壁の内面に形成され、相手側スナップは、コネクタおよび相手側コネクタを互いにロックするために、スナップと係合するように用いられる。
【0017】
本発明の例示的実施形態によれば、相手側ハウジングの長さ方向に沿って延びるスロットが、相手側ハウジングの上壁の内面に形成され、弾性カンチレバーは、スロットに挿入され、相手側スナップは、スロットの側壁に形成され、相手側ハウジングの幅方向に沿って突出する。
【0018】
本発明の別の例示的実施形態によれば、相手側ハウジングの長さ方向に沿って延びる案内溝が、相手側ハウジングの上壁の内面に形成され、案内溝は、ハウジングにおける凸状リブと嵌合するように構成される。
【0019】
本発明の別の例示的実施形態によれば、観察窓が、スナップおよび相手側スナップが係合しているか否かを観察窓を通して観察するために、相手側ハウジングの上壁に形成される。
【0020】
本発明の別の例示的実施形態によれば、相手側端子は、相手側ハウジングの端壁を通過し、端壁に固定され、相手側端子は、相手側ハウジングの端壁の外側に延び、回路基板にはんだ付けされるように適合されているはんだ付けピンを含む。
【0021】
本発明の別の例示的実施形態によれば、相手側コネクタは、装着部材をさらに備え、装着部材は、相手側ハウジングの側壁に固定されている本体部と、回路基板に溶接されるように適合されている溶接部とを備える。
【0022】
本発明の別の例示的実施形態によれば、固定溝が、相手側ハウジングの側壁に形成され、装着部材の本体部は、固定溝に挿入される。
【0023】
本発明の別の例示的実施形態によれば、相手側端子はオス端子であり、相手側コネクタはオスコネクタである。
【0024】
本発明の別の態様によれば、コネクタアセンブリが提供される。コネクタアセンブリは、上記のコネクタと、コネクタと嵌合する上記の相手側コネクタとを備える。
【0025】
本発明に係る上述の例示的実施形態においては、スナップおよび相手側スナップのロックまたはロック解除を行う過程において、弾性カンチレバーをハウジングの幅方向に移動させることのみが必要であるため、ハウジングの高さ方向における空間を占有する必要がなく、したがって、コネクタの高さ寸法を低減することが可能である。
【0026】
本発明の上記および他の特徴が、添付の図面を参照してその例示的実施形態を詳細に説明することによって、より明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の例示的実施形態に係るコネクタアセンブリの説明用分解図である。
図2】本発明の例示的実施形態に係るコネクタアセンブリの説明用組立図である。
図3】本発明の例示的実施形態に係るコネクタアセンブリの説明用斜視図である。
図4】本発明の例示的実施形態に係るコネクタアセンブリの長手方向断面図である。
図5】コネクタアセンブリの上部の一部分が取り除かれた、本発明の例示的実施形態に係るコネクタアセンブリの説明用分解図である。
図6】コネクタアセンブリの上部の一部分が取り除かれた、本発明の例示的実施形態に係るコネクタアセンブリの説明用組立図である。
図7】下から見たときの、本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明用斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
添付の図面を参照して、本開示の例示的実施形態を以下で詳細に説明する。図面において、同様の参照符号は同様の要素を指す。しかしながら、本開示は、多数の異なる形態で実施されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように提供されており、本開示の概念を当業者に十分に伝達するであろう。
【0029】
以下の詳細な説明においては、説明の目的で、多数の具体的な詳細事項が、開示の実施形態の完全な理解をもたらすために記載されている。しかしながら、1つまたは複数の実施形態がこれらの具体的な詳細事項なしで実施されてもよいことは明らかであろう。他の例において、図面を簡略化するために、周知の構造および装置は模式的に示されている。
【0030】
本発明の一般概念によれば、コネクタが提供される。コネクタは、ハウジングと、ハウジングに配置されている端子と、ハウジングの上壁の外側に配置され、ハウジングの長さ方向に沿って延びる弾性カンチレバーとを備える。弾性カンチレバーは、ハウジングの幅方向において互いに反対側にある2つの側部を有し、幅方向に沿って突出するスナップが、弾性カンチレバーの側部に形成され、スナップは、コネクタおよび相手側コネクタを互いにロックするために、相手側コネクタの相手側ハウジングに形成されている相手側スナップと係合するように用いられる。
【0031】
本発明の別の一般概念によれば、上記コネクタと嵌合するための相手側コネクタが提供される。相手側コネクタは、コネクタを挿入するための挿入キャビティを有する相手側ハウジングと、端子と嵌合するために相手側ハウジングに設けられている相手側端子とを備える。凸状相手側スナップが、相手側ハウジングの上壁の内面に形成され、相手側スナップは、コネクタおよび相手側コネクタを互いにロックするために、スナップと係合するように用いられる。
【0032】
本発明の別の一般概念によれば、コネクタアセンブリが提供される。コネクタアセンブリは、上記のコネクタと、コネクタと嵌合する上記の相手側コネクタとを備える。
【0033】
図1は、本発明の例示的実施形態に係るコネクタアセンブリの説明用分解図を示す。図2は、本発明の例示的実施形態に係るコネクタアセンブリの説明用組立図を示す。図3は、本発明の例示的実施形態に係るコネクタアセンブリの説明用斜視図を示す。図4は、本発明の例示的実施形態に係るコネクタアセンブリの長手方向断面図を示す。
【0034】
図1図4に示すように、例示の実施形態において、コネクタアセンブリは主に、コネクタ1および相手側コネクタ2を含む。相手側コネクタ2は、コネクタ1と嵌合するように適合される。
【0035】
図1図4に示すように、例示の実施形態において、コネクタ1は、ハウジング10、端子16、および弾性カンチレバー111を含む。端子16は、ハウジング10に設けられる。弾性カンチレバー111は、ハウジング10の上壁11の外側に配置され、ハウジング10の長さ方向に沿って延びる。
【0036】
図5は、コネクタアセンブリの上部の一部分が取り除かれた、本発明の例示的実施形態に係るコネクタアセンブリの説明用分解図を示す。図6は、コネクタアセンブリの上部の一部分が取り除かれた、本発明の例示的実施形態に係るコネクタアセンブリの説明用組立図を示す。
【0037】
図1図6に示すように、例示の実施形態において、弾性カンチレバー111は、ハウジング10の幅方向における2つの反対側の側部を有し、幅方向に突出するスナップ111aが、弾性カンチレバー111の側部に形成される。スナップ111aは、コネクタ1および相手側コネクタ2を互いにロックするために、相手側コネクタ2の相手側ハウジング20に形成される相手側スナップ211aと係合するように用いられる。
【0038】
図1図6に示すように、例示の実施形態において、弾性カンチレバー111は、長さ方向において反対側にある前端部111bおよび後端部111cを有し、弾性カンチレバー111の前端部111bは、ハウジング10の上壁11に固定される。スナップ111aを相手側スナップ211aと係合させた後、弾性カンチレバー111の後端部111cを幅方向に沿って押し込むことにより、スナップ111aを相手側スナップ211aから分離することができ、それにより、スナップ111aのロック解除を行い、コネクタ1および相手側コネクタ2を分離することが可能となる。
【0039】
図1図6に示すように、例示の実施形態において、弾性カンチレバー111の前端部111bは、ハウジング10の前端部と面一であり、弾性カンチレバー111の後端部111cは、ハウジング10の後端部を越えて延びる。
【0040】
図1図6に示すように、例示の実施形態において、凸部113が、ハウジング10の上壁11の後側の上面に形成され、制限孔113aが、弾性カンチレバー111の後端部111cが通過することを可能とするために、凸部113に形成される。制限孔113aは、弾性カンチレバー111の過度の変形を防止するために、ハウジング10の幅方向および高さ方向における弾性カンチレバー111の弾性変形量を制限するために用いられる。
【0041】
図1図6に示すように、例示の実施形態において、コネクタ1は、一対の弾性カンチレバー111および一対のスナップ111aを含む。一対の弾性カンチレバー111は、幅方向において所定の距離だけ離隔し、一対のスナップ111aは、幅方向において互いに対向するまたは互いに反対側にある一対の弾性カンチレバー111の2つの側部に形成される。
【0042】
図1図6に示すように、例示の実施形態において、長さ方向に沿って延びる凸状リブ112が、ハウジング10の上壁11の外面に形成され、凸状リブ112は、ハウジング10を相手側ハウジング20に嵌合するように案内するための相手側ハウジング20における案内溝212と嵌合するように用いられる。
【0043】
図1図6に示すように、例示の実施形態において、長さ方向に沿って延びる端子設置孔101が、ハウジング10に形成され、端子16は、端子設置孔101に挿入される。
【0044】
図7は、下から見たときの、本発明の例示的実施形態に係るコネクタ1の説明用斜視図を示す。
【0045】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、幅方向に延びる底部スロット127が、ハウジング10の底壁12に形成され、底部スロット127は、端子設置孔101と連通する。コネクタ1はまた、端子16をハウジング10にロックするために、底部スロット127に挿入され、端子16のロック部16aに当接する端子ロック17を含む。
【0046】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、弾性ロック部171が、端子ロック17の両端部に形成され、弾性ロック部171に対応する相手側ロック部13aが、ハウジング10の側壁13の内面に形成される。弾性ロック部171は、端子ロック17を底部スロット127にロックするために、相手側ロック部13aに接続される。
【0047】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、端子16はメス端子であり、コネクタ1はメスコネクタである。
【0048】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、弾性カンチレバー111は、弾性カンチレバー111がハウジング10の一部となるように、ハウジング10と一体に形成される。ただし、本発明はこれに限定されない。例えば、弾性カンチレバー111は、ハウジング10と別個に形成され、ハウジング10の上壁11に接続されてもよい。
【0049】
図1図7に示すように、本発明の例示的実施形態においては、上述のコネクタ1と嵌合するための相手側コネクタも開示される。相手側コネクタ2は、相手側ハウジング20および相手側端子26を含む。相手側ハウジング20は、コネクタ1を挿入するための挿入キャビティ201を有する。相手側端子26は、コネクタ1の端子16と嵌合するために相手側ハウジング20に設けられる。
【0050】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、凸状相手側スナップ211aが、相手側ハウジング20の上壁21の内面に形成され、相手側スナップ211aは、コネクタ1および相手側コネクタ2を互いにロックするために、スナップ111aと係合するように用いられる。
【0051】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、相手側ハウジング20の長さ方向に沿って延びるスロット211が、相手側ハウジング20の上壁21の内面に形成され、弾性カンチレバー111は、スロット211に挿入される。相手側スナップ211aは、スロット211の側壁211bに形成され、相手側ハウジング20の幅方向に沿って突出する。
【0052】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、相手側ハウジング20の長さ方向に沿って延びる案内溝212が、相手側ハウジング20の上壁21の内面に形成され、案内溝212は、ハウジング10の凸状リブ112と嵌合するように構成される。
【0053】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、観察窓213が、スナップ111aおよび相手側スナップ211aが係合しているか否かを観察窓213を通して観察するために、相手側ハウジング20の上壁21に形成される。
【0054】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、相手側ハウジング20は、長さ方向における反対側の挿入ポートおよび端壁24を有する。コネクタ1のハウジング10を、挿入ポートを通して相手側ハウジング20の挿入キャビティ201に挿入することができる。相手側端子26は、相手側ハウジング20の端壁24を通過し、端壁24に固定される。相手側端子26は、相手側ハウジング20の端壁24の外側に延び、回路基板(不図示)にはんだ付けされるように適合されるはんだ付けピン26aを含む。
【0055】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、相手側コネクタ2はまた、本体部231および溶接部232を含む装着部材230を含む。装着部材230の本体部231は、相手側ハウジング20の側壁23に固定される。装着部材230の溶接部232は、回路基板にはんだ付けされるように適合される。装着部材230は通常、金属部品であり、相手側ハウジング20は通常、プラスチック部品である。
【0056】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、固定溝23aが相手側ハウジング20の側壁23に形成され、装着部材230の本体部231は、固定溝23aに挿入される。
【0057】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、相手側コネクタ2の相手側端子26はオス端子であり、相手側コネクタ2はオスコネクタである。
【0058】
上記の実施形態は例示的なものであり、限定的なものではないことを、当業者には理解されたい。例えば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0059】
いくつかの例示的な実施形態について図示し説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
【0060】
本明細書で使用されるとき、単数形で記載され「a」または「an」という単語が前に付く要素は、前記要素またはステップの複数形を除外することが明示的に述べられていない限り、これらを除外しないものとして理解すべきである。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載された特徴を同じく組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図していない。さらに、そうではないと明示的に述べられていない限り、特定の特性を有する1つの要素もしくは複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含んでよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】