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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181197
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】基板処理方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/027 20060101AFI20231214BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20231214BHJP
   G03F 7/42 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
H01L21/30 572B
H01L21/304 643A
H01L21/304 643C
H01L21/304 647Z
H01L21/304 648G
G03F7/42
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023172684
(22)【出願日】2023-10-04
(62)【分割の表示】P 2019055144の分割
【原出願日】2019-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】山口 貴大
(72)【発明者】
【氏名】新庄 淳一
(72)【発明者】
【氏名】中野 佑太
(72)【発明者】
【氏名】澤崎 尚樹
(72)【発明者】
【氏名】阿野 誠士
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 晃久
(57)【要約】
【課題】廃液処理の負担を抑えつつ、基板から、変質したレジスト膜を短時間で除去することができる基板処理方法を提供する。
【解決手段】回転している基板901上のレジスト膜902にオゾン含有水溶液920を接触させることにより、レジスト膜902に亀裂を形成する。回転している基板901に対して、レジスト膜902の当該亀裂を介して、オゾン含有水溶液920に比して高濃度でアンモニアを含有するアンモニア含有水溶液930を浸透させることにより、レジスト膜902に膨潤作用を与える。回転している基板901に対して、基板901の上方にある噴霧ノズルが、レジスト膜902のうち当該膨潤作用が与えられた部分へ、アンモニア含有水溶液930の液滴を噴霧することにより、レジスト膜902を基板901から剥離する。噴霧ノズルを基板901の上方で径方向の位置がずれるように移動させる。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
変質したレジスト膜を基板から除去する基板処理方法であって、
(a)回転している前記基板上へオゾン含有水溶液を吐出し、前記基板上の前記レジスト膜に前記オゾン含有水溶液を接触させることにより、前記レジスト膜に亀裂を形成する工程と、
(b)回転している前記基板に対して、前記レジスト膜の、前記工程(a)によって形成された前記亀裂を介して、前記オゾン含有水溶液に比して高濃度でアンモニアを含有するアンモニア含有水溶液を浸透させることにより、前記レジスト膜に膨潤作用を与える工程と、
(c)回転している前記基板に対して、前記基板の上方にある噴霧ノズルが、前記レジスト膜のうち前記工程(b)によって膨潤作用が与えられた部分へ、前記アンモニア含有水溶液の液滴を噴霧することにより、前記レジスト膜を前記基板から剥離する工程と、
(d)前記噴霧ノズルを前記基板の上方で径方向に位置を移動させる工程と、
を備える基板処理方法。
【請求項2】
前記工程(a)は、前記オゾン含有水溶液が前記基板の上面全体を覆うように、回転している前記基板上へ前記オゾン含有水溶液を吐出する、請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項3】
前記工程(c)は、前記アンモニア含有水溶液とガスとを衝突させることにより、前記アンモニア含有水溶液の液滴を噴霧する、請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項4】
前記工程(a)における前記基板の回転数は、前記工程(b)における前記基板の回転数より低い、請求項1から3のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【請求項5】
前記工程(b)において、前記噴霧ノズルが前記アンモニア含有水溶液の液滴を前記基板上に局所的に噴霧すると共に、前記オゾン含有水溶液の吐出が継続される、請求項1から4のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【請求項6】
前記工程(d)の後に、回転している前記基板に対して、前記基板の上方にある吐出ノズルが、アンモニア水、過酸化水素水および水の混合液であるSC1洗浄液を吐出しつつ、前記噴霧ノズルが、前記SC1洗浄液を噴霧することにより、前記基板のクリーニングを行う工程をさらに備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【請求項7】
前記工程(d)は、アンモニア含有水溶液が前記基板の中央部に比して前記基板の周縁部へ、より長い時間吐出されるように行われる、請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項8】
前記アンモニア含有水溶液はアンモニア水と過酸化水素水のみの混合液であるアンモニア過水である、請求項1から7のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【請求項9】
前記工程(a)の前に、前記レジスト膜へ紫外線を照射する工程をさらに備える、請求項1から8のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【請求項10】
前記工程(a)は、前記基板へアンモニア含有水溶液を供給することなく前記基板へオゾン含有水溶液を供給する工程を含む、請求項1から9のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【請求項11】
前記工程(a)は、前記基板から離れた配管中でオゾン含有水溶液を加熱する工程を含む、請求項1から10のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【請求項12】
前記工程(a)は、前記基板上でオゾン含有水溶液を加熱する工程を含む、請求項1から11のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理方法に関し、特に、基板からレジスト膜を除去するための基板処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
基板上でレジスト膜を用いた加工が行われた後、多くの場合、基板からレジスト膜が除去される。この処理を行う目的で、基板表面上へ洗浄液として、硫酸・過酸化水素水・混合液(sulfuric acid/hydrogen peroxide mixture:SPM)を供給する方法が、従来から広く用いられている。しかしながら、廃液処理の負担が大きいことなどから、近年、SPMを用いない基板処理方法が求められている。
【0003】
特開2010-153442号公報(特許文献1)によれば、ウエハ上のレジスト膜を除去する基板処理方法が開示されている。一例として、アンモニア水とオゾン水との混合液をウエハに供給することによってレジスト膜を除去することが記載されている。この公報によれば、高い速度でレジストを除去することができると主張されている。
【0004】
特開2001-144006号公報(特許文献2)によれば、半導体ウエハ上に形成されたレジスト膜上にオゾン溶解水およびオゾン分解触媒液を供給することにより、レジスト膜をエッチングすることが提案されている。好適な例として示された方法としては、まずウエハ上へ、オゾン分解触媒液としてのアンモニア水が吐出される。次にウエハ上へオゾン溶解水が吐出される。これにより、ウエハ表面全体をオゾン分解触媒液で覆った状態にて、オゾン溶解水がウエハ表面上に吐出される。この公報によれば、オゾンをウエハ表面上にて瞬時に分解させることができるため、エッチング時間を短縮することができると主張されている。
【0005】
特開2001-203182号公報(特許文献3)によれば、物品表面の清浄化方法が開示されている。具体的には、表面が付着物で汚染された物品の表面に塩基水溶液とオゾン水溶液とが同時に供給される。その際に前記表面が継続して新鮮な塩基水溶液とオゾン水溶液とに接触するようにされる。これによりオゾンが該表面で分解させられる。これにより、前記付着物が除去される。この公報によれば、物品の表面に対してダメージを与える恐れのある特別な物理的作用、例えば高圧ジェット噴射、を使用することなく、優れた洗浄効果が得られると主張されている。
【0006】
特開平4-179225号公報(特許文献4)によれば、洗浄方法が開示されている。この公報には洗浄方法の一態様として、被洗浄物が、アンモニアまたはアミン類と、過酸化水素および/またはオゾンとを含む洗浄液中に浸漬され、紫外線が照射される旨が記載されている。この公報によれば、効果として、薬液の加熱設備が不要であることなどが主張されている。
【0007】
特開2003-234323号公報(特許文献5)によれば、有機物を除去する基板処理方法が提案されている。なおこの有機物は、マスクとしてレジストを用いたドライエッチングにより基板の表面に形成された反応生成物である。この基板処理方法によれば、基板の表面に向けて除去液を供給することにより、有機物が膨潤させられる。次に、基板を回転させることによって、基板に付着した除去液が除去される。次に、前述のように膨潤している有機物の残渣が剥離される。この剥離は、基板の表面へ向けて洗浄媒体を供給することによって行われる。上記除去液としては、有機アルカリ液を含む液体などが例示されている。また上記洗浄媒体としては、温水などが例示されている。基板に付着した除去液を洗浄媒体の供給前に除去する理由として、両者の混合により強アルカリが生成される現象を避けることによって、この強アルカリを除去するための処理に要する時間を不要とすることなどが説明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010-153442号公報
【特許文献2】特開2001-144006号公報
【特許文献3】特開2001-203182号公報
【特許文献4】特開平4-179225号公報
【特許文献5】特開2003-234323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特許文献1~3の技術は、オゾンの作用を促進することによってレジスト膜の分解を速めることを意図している。本発明者らの検討によれば、主に分解作用にのみ頼ってレジスト膜を除去しようとすると、処理時間が長くなってしまう。
【0010】
上記特許文献4の技術は、いくつかの薬液の混合液中での紫外線照射によってレジスト等を除去することを意図している。各薬液の機能は混合後に失活していくので、この技術においては、各薬液の機能の十分な発現が妨げられやすい。よって、必要な処理時間が長くなりやすい。
【0011】
上記特許文献5の技術によれば、レジスト膜を膨潤させることによって、剥離が促進される。しかしながら本発明者らの検討によれば、膨潤の進行の程度に、まだ大きな改善の余地がある。よって、処理時間の低減に、まだ大きな改善の余地がある。
【0012】
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、廃液処理の負担を抑えつつ、基板からレジスト膜を短時間で除去することができる基板処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、一の態様は、変質したレジスト膜を基板から除去する基板処理方法であって、(a)回転している前記基板上へオゾン含有水溶液を吐出し、前記基板上の前記レジスト膜に前記オゾン含有水溶液を接触させることにより、前記レジスト膜に亀裂を形成する工程と、(b)回転している前記基板に対して、前記レジスト膜の、前記工程(a)によって形成された前記亀裂を介して、前記オゾン含有水溶液に比して高濃度でアンモニアを含有するアンモニア含有水溶液を浸透させることにより、前記レジスト膜に膨潤作用を与える工程と、(c)回転している前記基板に対して、前記基板の上方にある噴霧ノズルが、前記レジスト膜のうち前記工程(b)によって膨潤作用が与えられた部分へ、前記アンモニア含有水溶液の液滴を噴霧することにより、前記レジスト膜を前記基板から剥離する工程と、(d)前記噴霧ノズルを前記基板の上方で径方向に位置を移動させる工程と、を備える基板処理方法である。
【発明の効果】
【0014】
上記一の態様によれば、レジスト膜のうちオゾン含有水溶液に既に接触した部分にアンモニア含有水溶液が接触させられる。オゾン含有水溶液に既に接触した部分は、オゾンによる分解作用を予め受けているために、アンモニア含有水溶液による膨潤作用を受けやすい。これにより、レジスト膜の膨潤の進行が促進される。よって、その後の工程においてレジスト膜を短時間で除去することができる。またオゾン含有水溶液およびアンモニア含有水溶液はSPMに比して廃液処理の負担が小さい。以上から、廃液処理の負担を抑えつつ、基板からレジスト膜を短時間で除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】基板処理装置の構成を概略的に示す上面図である。
図2図1の線II-IIに沿う概略断面図である。
図3図1の線III-IIIに沿う概略断面図である。
図4図3の噴霧ノズルの構成の例を示す断面図である。
図5】本発明の実施の形態1における基板処理方法をレジスト膜の一の部分での処理の観点から概略的に示すフロー図である。
図6】本発明の実施の形態1における基板処理方法の第1工程を概略的に示す部分断面図である。
図7】本発明の実施の形態1における基板処理方法の第2工程を概略的に示す部分断面図である。
図8】本発明の実施の形態1における基板処理方法の第3工程を概略的に示す部分断面図である。
図9】本発明の実施の形態1における基板処理方法の第4工程を概略的に示す部分断面図である。
図10】本発明の実施の形態1における基板処理方法を基板処理装置の動作の観点から概略的に示すフロー図である。
図11】本発明の実施の形態1における基板処理装置の第1動作を模式的に示す上面図である。
図12】本発明の実施の形態1における基板処理装置の第2動作を模式的に示す上面図である。
図13】本発明の実施の形態1における基板処理装置の第3動作を模式的に示す上面図である。
図14】本発明の実施の形態1における基板処理装置の第4動作を模式的に示す上面図である。
図15】本発明の実施の形態1における基板処理装置の第5動作を模式的に示す上面図である。
図16】本発明の実施の形態1における基板処理装置の第6動作を模式的に示す上面図である。
図17】本発明の実施の形態1における基板処理装置の第7動作を模式的に示す上面図である。
図18】本発明の実施の形態1における基板処理装置の第8動作を模式的に示す上面図である。
図19】本発明の実施の形態2における基板処理方法を基板処理装置の動作の観点から概略的に示すフロー図である。
図20】本発明の実施の形態2における基板処理装置の第1動作を模式的に示す上面図である。
図21】本発明の実施の形態2における基板処理装置の第2動作を模式的に示す上面図である。
図22】本発明の実施の形態2における基板処理装置の第3動作を模式的に示す上面図である。
図23】本発明の実施の形態3における基板処理方法を基板処理装置の動作の観点から概略的に示すフロー図である。
図24】本発明の実施の形態4における基板処理方法を基板処理装置の動作の観点から概略的に示すフロー図である。
図25】本発明の実施の形態5における基板処理方法を基板処理装置の動作の観点から概略的に示すフロー図である。
図26】本発明の実施の形態5における基板処理方法の一工程を概略的に示す部分断面図である。
図27】本発明の実施の形態6における基板処理方法を基板処理装置の動作の観点から概略的に示すフロー図である。
図28】本発明の実施の形態6における基板処理方法をレジスト膜の一の部分での処理の観点から概略的に示すフロー図である。
図29】本発明の実施の形態6における基板処理方法の一工程を概略的に示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
【0017】
<基板処理装置>
はじめに、後述する実施の形態1~6へ適用可能な基板処理装置の例について、以下に説明する。なお各実施の形態においては、以下に説明する基板処理装置が有する機能のすべてが用いられる必要はない。よって各実施の形態において、基板処理装置が有する機構のうち不必要なものは省略されてよい。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態1における基板処理装置の構成を概略的に示す上面図である。図2および図3のそれぞれは、図1の線II-IIおよび線III-IIIに沿う概略断面図である。図中、基板処理装置によって処理されるウエハ901(基板)も図示されている。処理前のウエハ901上にはレジスト膜(図1図3において図示せず)が設けられている。このレジスト膜が基板処理装置による基板処理によって除去される。基板処理装置は、支持部10と、吐出部30と、噴霧部40とを有している。
【0019】
支持部10は、回転軸16と、スピンベース13と、チャック12と、裏面ノズル11と、温水供給源101と、脱イオン水供給源102と、バルブ111と、バルブ112とを有している。回転軸16は、モータ(図示せず)によって回転される。スピンベース13は回転軸16に取り付けられている。チャック12は、スピンベース13の外縁近傍に取り付けられており、ウエハ901を固定する。これらの構成により、ウエハ901は、支持部10に回転可能に(矢印SP参照)支持される。裏面ノズル11はウエハ901の裏面へと、流体、特に液体、を吐出する。この吐出を妨げないよう、スピンベース13には開口OPが設けられている。温水供給源101は、バルブ111を介して裏面ノズル11へと温水を供給する。脱イオン水供給源102は、バルブ112を介して裏面ノズル11へ脱イオン水を供給する。
【0020】
吐出部30は、吐出ノズル31と、アーム32と、回転軸33と、アクチュエータ34と、オゾン水供給部301と、添加剤供給部302と、SC1供給部303と、脱イオン水供給部304と、バルブ311と、バルブ312と、バルブ313と、バルブ314と、液体管320と、ヒータ331とを有している。吐出ノズル31は、液体管320につながれており、液体管320から供された液をウエハ901上へ吐出する。アーム32は、吐出ノズル31と回転軸33との間をつないでいる。回転軸33の回転角度はアクチュエータ34によって調整される。これらの構成により、吐出ノズル31は、ウエハ901の径方向におおよそ沿ってのスキャン動作(図1参照)を行うことができる。
【0021】
オゾン水供給部301は、バルブ311を介して液体管320へオゾン水を供給する。添加剤供給部302は、バルブ312を介して液体管320へ添加剤を供給する。添加剤は液体であってよい。SC1供給部303は、バルブ313を介して液体管320へSC1(Standard Clean 1)洗浄液を供給する。SC1洗浄液は、アンモニア水、過酸化水素水および水の混合液である。脱イオン水供給部304は、バルブ314を介して液体管320へ脱イオン水を供給する。
【0022】
ヒータ331は、オゾン水供給部301からのオゾン水を加熱するためのものである。ヒータ331は、バルブ311と液体管320との間に取り付けられていることが好ましい。ここで、バルブ311は、オゾン水供給部301と液体管320との間に取り付けられた少なくとも1つのバルブのうち液体管320に最も近いものであってよい。ヒータ331は、オゾン水供給部301と液体管320との間の配管のうち、添加剤供給部302、SC1供給部303、および脱イオン水供給部304からの配管が合流する箇所よりも上流側に配置されていてもよく、あるいは下流側に配置されていてもよい。前者の場合、オゾン水のみを選択的に加熱することができ、後者の場合、混合液を加熱することができる。ヒータ331は、例えば、ランプヒータまたはLEDヒータである。
【0023】
噴霧部40は、噴霧ノズル41と、アーム42と、回転軸43と、アクチュエータ44と、アンモニア水供給部401と、過酸化水素水供給部402と、SC1洗浄液供給部403と、ガス供給部409と、バルブ411と、バルブ412と、バルブ413と、バルブ419とを有している。噴霧ノズル41は、液体管420から供された液体と、ガス管429から供されたガスとの二流体を噴出するノズル、すなわち二流体ノズルである。二流体が互いに混合することによって、ガスとそれに分散された液滴との流れが生成されることが好ましい。
【0024】
アーム42は、噴霧ノズル41と回転軸43との間をつないでいる。回転軸43の回転角度はアクチュエータ44によって調整される。これらの構成により、噴霧ノズル41は、ウエハ901の径方向におおよそ沿ってのスキャン動作(図1参照)を行うことができる。
【0025】
アンモニア水供給部401は、バルブ411を介して液体管420へアンモニア水を供給する。供給されるアンモニア水の温度は、室温以上、40℃以下が好ましい。過酸化水素水供給部402は、バルブ412を介して液体管420へ過酸化水素水を供給する。供給される過酸化水素水の温度は、室温以上、80℃以下が好ましい。SC1洗浄液供給部403は、バルブ413を介して液体管420へSC1洗浄液を供給する。ガス供給部409は、バルブ419を介してガス管429へガスを供給する。ガス供給部409から供給されるガスは、不活性ガスであってよく、例えば窒素(N)ガスである。
【0026】
図4は、噴霧ノズル41(図3)の構成の例を示す断面図である。噴霧ノズル41は、噴霧口OSからの噴霧を行うために、液体ノズル部41Lと、ガスノズル部41Gと、ガス導入口41iとを有している。
【0027】
液体ノズル部41Lは貫通孔HLを有している。貫通孔HLの一方端は液体管20に接続されており、貫通孔HLの他方端は噴霧口OSに達している。
【0028】
ガスノズル部41Gは、液体ノズル部41Lを囲む環状孔HGを有している。環状孔HGは、ガス導入口41iに接続されており、噴霧口OSに達している。環状孔HGの出口部分の延長方向(図中、破線矢印参照)と、貫通孔HLの出口部分の延長方向(図中、実線矢印参照)とは、噴霧ノズル41の下方において交わるように配置されている。この構成により、液体ノズル部41Lから吐出された液体へ、ガスノズル部41Gから吐出されたガスが衝突する。これにより、ガスとそれに分散された液滴との流れASが生成される。
【0029】
なお、上記においては、吐出ノズル31のスキャン動作のための機構と、噴霧ノズル41のスキャン動作のための機構とが別個に設けられる場合について説明したが、変形例として、吐出ノズル31および噴霧ノズル41の両方のスキャン動作のために、共通のスキャン機構が設けられてもよい。言い換えれば、吐出ノズル31および噴霧ノズル41が、スキャン動作可能な一の共通アームに取り付けられてもよい。この場合、吐出ノズル31からの吐出を直接受ける領域と噴霧ノズル41からの噴霧を直接受ける領域とが互いに離されるように、吐出ノズル31および噴霧ノズル41が取り付けられることが好ましい。これにより、吐出ノズル31からウエハ901へと至る流体と、噴霧ノズル41からウエハ901へと至る流体とが、経路途中で互いに不必要に干渉することが防止される。なお、図1に示されているように吐出ノズル31および噴霧ノズル41が独立してスキャン動作可能な場合においても、上記理由により、吐出ノズル31からの吐出を直接受ける領域と、噴霧ノズル41からの噴霧を直接受ける領域とが互いに離された状態が維持されるように両スキャン動作が制御されることが好ましい。
【0030】
<実施の形態1>
図5は、本実施の形態1における基板処理方法をレジスト膜902の部分P1(図6)での処理の観点から概略的に示すフロー図である。図6図9のそれぞれは、本実施の形態1における基板処理方法の第1~第4工程を概略的に示す部分断面図である。
【0031】
図6を参照して、まず、部分P1を含むレジスト膜902が設けられたウエハ901が準備される。なおレジスト膜902は、ウエハ901上においてパターン形状(図示せず)を有していてよい。またレジスト膜902は、例えばエッチングマスクまたは注入マスクとして用いられたことによって変質してしまったものであってよい。通常、この変質によってレジスト膜の除去は、より困難なものとなる。
【0032】
図7を参照して、ステップT21(図5)にて、レジスト膜902の少なくとも部分P1にオゾン含有水溶液920が接触させられる。この目的で、オゾン含有水溶液920がウエハ901へ向かって吐出される。オゾン含有水溶液920に接触したレジスト膜902の部分P1は、オゾンによる分解作用を受ける。具体的には、オゾンラジカルによってレジスト膜902中のC(炭素)-C結合が切断される。オゾン含有水溶液920が有するこの分解作用によって、レジスト膜902に亀裂が形成されることが好ましい。言い換えれば、レジスト膜902に亀裂が生じるまで、オゾン含有水溶液920による分解作用をレジスト膜902へ加えることが好ましい。ここでオゾン含有水溶液920は、アンモニア水を実質的に含有していないことが好ましく、また過酸化水素水を実質的に含有していないことが好ましく、例えば、脱イオン水にオゾンが溶解されることによって生成された単純なオゾン水であってよい。
【0033】
図8を参照して、次にステップT31(図5)にて、レジスト膜902の部分P1にアンモニア含有水溶液が接触させられる。この目的で、アンモニア含有水溶液がウエハ901へ向かって吐出される。具体的には、アンモニア含有水溶液の液滴930Sが部分P1に接触させられる。アンモニア含有水溶液はオゾン含有水溶液920に比して高濃度でアンモニアを含有している。なお、前述したように、オゾン含有水溶液920はアンモニアを含有していなくてよい。アンモニア含有水溶液に接触したレジスト膜902は、アンモニア含有水溶液中のNHOHによる膨潤作用を受ける。この膨潤作用は、上記ステップT21において形成されていた、レジスト膜902の亀裂への、アンモニア含有水溶液の侵入をともなうことが好ましい。
【0034】
なお、ウエハ901上の他の部分において、アンモニア含有水溶液が、ステップT21において供されていたオゾン含有水溶液920(図7)と接触することによって、オゾン含有水溶液920中のオゾンによる分解作用が一時的に活性化されてよい。また、アンモニア含有水溶液は過酸化水素水を含有していてもよく、これにより、上記膨潤作用が高められ、また上記分解作用が一時的により活性化される。
【0035】
上記のように、ステップT21およびステップT31が行われる。その後、任意の回数、ステップT21およびステップT31の組が繰り返されてもよい。
【0036】
図9を参照して、次に、ステップT32(図5)にて、レジスト膜902の部分P1が、物理洗浄によってウエハ901から分離(剥離)される。ここで物理洗浄とは、主に機械的作用に基づく洗浄のことである。この物理洗浄の工程は、ウエハ901へガスを吹き付ける工程を含むことが好ましく、ガスによってウエハ901へアンモニア含有水溶液の液滴930Sを噴霧する工程であることがより好ましい。ガスは、不活性ガスであることが好ましく、例えばNガスである。
【0037】
上記のステップT21、ステップT31およびステップT32(図5)が、レジスト膜902のうち剥離されるべき部分に施されることによって、レジスト膜902の所望の部分(典型的には全部)が剥離される。これによりレジスト膜902の剥離処理が完了する。
【0038】
ステップT21、ステップT31およびステップT32(図5)の各々は、レジスト膜902の全体において同時に実施される必要はなく、レジスト膜902の各部において任意のタイミングで実施されてよい。このことについて、前述した基板処理装置(図1図3)を用いての基板処理を例に、以下に説明する。
【0039】
図10は、本実施の形態1における基板処理方法を、基板処理装置(図1図3)の動作の観点から概略的に示すフロー図である。図11図18のそれぞれは、本実施の形態1における基板処理装置の第1~第8動作を模式的に示す上面図である。なお図11図18においては、基板処理装置(図1図3)について、その吐出ノズル31および噴霧ノズル41の位置のみが点で示されており、他の構成の図示は省略されている。
【0040】
図11を参照して、部分P1を有するレジスト膜902が設けられたウエハ901(図6)が基板処理装置(図1図3)に取り付けられる。ウエハ901が回転される(図中、矢印SP参照)。これにともなって部分P1の位置はウエハ901の中心周りに回転する。毎分回転数は、例えば800rpm程度である。
【0041】
図12を参照して、ステップS20(図10)にて、オゾン含有水溶液920(図7)としてのオゾン水が吐出ノズル31から吐出され始める。このとき吐出ノズル31は、ウエハ901の中心近傍に配置されていることが好ましい。オゾン含有水溶液920は遠心力によってウエハ901上において外側へ向かって広がっていく。オゾン水のオゾン濃度は、レジスト膜902の剥離に必要な時間の短縮と、レジスト膜902の下地としてのウエハ901への不必要なエッチングの抑制との観点から、十分に高濃度とされることが好ましく、例えば約100ppmである。オゾン水の吐出量は3リットル/分以下が好ましい。オゾン含有水溶液920としてのオゾン水は、オゾン水供給部301(図2)と吐出ノズル31との間の、ウエハ901から離れた配管中で、ヒータ331(図2)によって加熱されてよい。この加熱は、オゾン含有水溶液920が吐出される間、継続されてよい。なお、オゾン含有水溶液920は、上述した配管中での加熱に代わって、またはそれとともに、ウエハ901上で加熱されてもよい。この目的で、ウエハ901の上面に向かって放熱するヒータが基板処理装置に設けられてよい。このヒータは配管から離れていてよい。それに代わって、またはそれとともに、後述するように、裏面ノズル11(図3)からの温水(または、他の熱せられた液体)によってウエハ901が加熱されてもよい。それにより、ウエハ901上の液体も加熱される。このステップS20によってオゾン含有水溶液920を部分P1に接触させる工程は、本実施の形態1においては、ウエハ901へ噴霧ノズル41からアンモニア含有水溶液を供給することなく、ウエハ901へ吐出ノズル31からオゾン含有水溶液920を供給することによって行われる。
【0042】
図13を参照して、上記のようにオゾン含有水溶液920が広がった結果、部分P1にオゾン含有水溶液920が接触させられる(図5:ステップT21)。さらにオゾン含有水溶液920は、図示されているように、ウエハ901の上面全体を覆うことが好ましい。
【0043】
図14を参照して、ステップS30(図10)にて、アンモニア含有水溶液としてのアンモニア過水(アンモニア水と過酸化水素水との混合液)が、ガスとしてのNを用いて、噴霧ノズル41から噴霧される。言い換えれば、アンモニア過水の液滴930S(図8)が噴霧される。これにより、噴霧ノズル41の近傍においてウエハ901上に局所的にアンモニア含有水溶液930が供される。この噴霧中、吐出ノズル31からのオゾン含有水溶液920の吐出が継続されていてよい。噴霧量は、20ミリリットル/分以上、300ミリリットル/分以下が好ましい。ステップS30におけるウエハ901の毎分回転数は、前述したステップS20における毎分回転数より低くてよく、例えば500rpm程度である。
【0044】
噴霧を受けることによって、ウエハ901の上面上における噴霧ノズル41の近傍領域(噴霧を直接受ける領域)から、オゾン含有水溶液920が実質的に排除される。またこの近傍領域の外側へと広がったアンモニア含有水溶液930は、オゾン含有水溶液920に混ざり合う。なお、図14に示されている時点では、部分P1はアンモニア含有水溶液930に未だ接触していない。
【0045】
上記工程においては、ウエハ901上に、吐出ノズル31からのオゾン水と、噴霧ノズル41からのアンモニア過水(アンモニア水および過酸化水素水)が供給される。アンモニア水と過酸化水素水との比率(体積比)は同程度であってよい。その場合において、オゾン水:アンモニア水:過酸化水素水の比率(体積比)は、例えば、オゾン水が比較的多い条件の場合は2000:10:10程度であり、オゾン水が比較的少ない条件の場合は500:125:125程度である。ここでいうアンモニア水は、例えば28重量%程度の濃度を有するものであり、過酸化水素水は、例えば30重量%程度の濃度を有するものである。なお、アンモニア過水に代わって、過酸化水素水を含有しないアンモニア含有水溶液が用いられてもよく、例えばアンモニア水が用いられてよい。
【0046】
図15を参照して、ウエハ901の回転に伴って、平面視(図15の視野)における部分P1の位置が、噴霧ノズル41の位置に十分に接近すると、部分P1がアンモニア含有水溶液930に接触する(図5:ステップT31)。
【0047】
図16を参照して、ウエハ901の回転に伴って、平面視(図16の視野)における部分P1の位置が、噴霧ノズル41の位置から十分に離れると、部分P1がオゾン含有水溶液920に再び接触する(図5:ステップT21)。この動作が繰り返されることによって、ステップT21およびステップT31(図5)に対応する図15および図16の工程が複数回繰り返されてよい。
【0048】
図17を参照して、アンモニア含有水溶液を吐出する噴霧ノズル41の移動、すなわちスキャン動作、にともなって径方向において噴霧ノズル41の位置が部分P1の位置からある程度ずれると、部分P1にはアンモニア含有水溶液の噴霧が供されなくなる。代わって、別の部分P2へアンモニア含有水溶液の噴霧が供される。これにより、部分P1における処理と同様の処理が部分P2においても行われる。
【0049】
図18を参照して、噴霧ノズル41の再度のスキャン動作にともなって、部分P1に噴霧ノズル41からのアンモニア含有水溶液の噴霧が再び供される。この噴霧は、レジスト膜902への液滴930S(図9)の衝突を発生させる。言い換えれば、レジスト膜902への液滴930Sのエアロゾル流の衝突を発生させる。よってこの噴霧は、レジスト膜902に対して物理洗浄として作用する。この物理洗浄によって、部分P1がウエハ901から分離(剥離)される。
【0050】
噴霧ノズル41のスキャン動作にともなって、部分P2(図17)も同様に分離される。このスキャン動作は、アンモニア含有水溶液930がウエハ901の中央部に比してウエハ901の周縁部へ、より長い時間吐出されるように行われることが好ましい。言い換えれば、アンモニア含有水溶液930を吐出する噴霧ノズル41は、ウエハ901の中央部の上方に比して、ウエハ901の周縁部の上方において、より長い時間位置することが好ましい。例えば、図17に示された噴霧ノズル41の配置に比して、図18に示された噴霧ノズル41の配置が、より長い時間維持される。後者においては前者に比して、噴霧ノズル41が径方向において、より周縁側に配置されている。
【0051】
以上により、レジスト膜902(図6)の全体を剥離する処理が完了する。
【0052】
なお、上記説明においては噴霧ノズル41のスキャン動作について説明したが、例えば矢印SN(図14図18)に示されているように、吐出ノズル31もスキャン動作を行ってよい。噴霧ノズル41および吐出ノズル31の両方がスキャン動作を行う場合、噴霧ノズル41および吐出ノズル31の相対位置は、一定であってもよく、変動してもよい。前者の場合、スキャン動作のための共通の機構を用いることができ、後者の場合、スキャン動作の最適化のための自由度が高められる。
【0053】
ここで、吐出ノズル31および噴霧ノズル41の両方から液体が供給されている期間の少なくとも一部において、噴霧ノズル41に比して吐出ノズル31がウエハ901の中央近くに位置することが好ましい。より好ましくは、上記期間の半分以上において、噴霧ノズル41に比して吐出ノズル31がウエハ901の中央近くに位置する。上記期間において常時、噴霧ノズル41に比して吐出ノズル31がウエハ901の中央近くに位置してもよい。これにより、吐出ノズル31からのオゾン含有水溶液920が遠心力によって広がる範囲は、径方向における噴霧ノズル41の位置を含みやすくなる。よって、オゾン含有水溶液920に接触した領域が噴霧ノズル41から噴霧を受ける確率が高められる。
【0054】
上述した、吐出ノズル31および噴霧ノズル41の両方から液体が供給されている期間は、吐出ノズル31および噴霧ノズル41から液体が同時に吐出されている期間であってよく、それに代わってまたはそれとともに、ウエハ901上に両ノズルからの液体が十分に共存するように吐出ノズル31および噴霧ノズル41から液体が短い間隔で交互に供給される期間であってもよい。
【0055】
また、上記の処理の間、裏面ノズル11(図2および図3)からウエハ901の裏面上へ温水が供されていてよい。これにより、処理中のウエハ901の温度を上げることができる。例えば、約80℃の温水が約2リットル/分で吐出される。
【0056】
次に、ステップS80にて、吐出ノズル31が脱イオン水を吐出する。これにより、ウエハ901の水洗が実施される。この処理の間、裏面ノズル11(図2および図3)からウエハ901の裏面上へ脱イオン水が供されてよい。またこの処理の間、噴霧ノズル41からの噴霧は停止されていてよい。ステップS80におけるウエハ901の毎分回転数は、前述したステップS30における毎分回転数より高くてよく、例えば800rpm程度である。
【0057】
次に、ステップS90にて、吐出ノズル31および裏面ノズル11からの脱イオン水の吐出が停止され、ウエハ901が高速で、例えば2500rpm程度で、回転される。これによりウエハ901上の液体が遠心力によって除去される。すなわちウエハ901が乾燥される。なおこの乾燥工程は、吐出ノズル31からイソプロピルアルコールなどの揮発性液体を吐出する工程を含んでもよく、これによりウォーターマークの発生を抑制することができる。
【0058】
以上により、基板処理装置(図1図3)の動作(図10)が完了する。
【0059】
本実施の形態によれば、レジスト膜902(図6)のうちオゾン含有水溶液920(図7)に既に接触した部分P1(図13)にアンモニア含有水溶液930(図14)が接触させられる。部分P1は、オゾンによる分解作用を予め受けているために、アンモニア含有水溶液930による膨潤作用を受けやすい。これにより、レジスト膜902の膨潤の進行が促進される。よって、その後の工程においてレジスト膜902を短時間で除去することができる。またオゾン含有水溶液920およびアンモニア含有水溶液930は、SPMに比して廃液処理の負担が小さい。以上から、廃液処理の負担を抑えつつ、ウエハ901からレジスト膜902を短時間で除去することができる。
【0060】
なお、オゾンの分解作用に頼ってレジスト膜全体を分解させようとすると、レジスト膜の厚みがある程度大きければ、処理時間が非常に長くなってしまう。このことは枚葉式の基板処理において特に問題となる。本実施の形態においては、レジスト膜全体が分解されるのではなく、膨潤したレジスト膜902の残渣が剥離される(図9参照)。これにより、レジスト膜全体が消失するまでレジスト膜の分解を進行させる必要がない。よって、上述したように短時間での処理が可能となる。
【0061】
オゾン含有水溶液920を接触させる工程(図13)は、ウエハ901へ向かってオゾン含有水溶液920を吐出ノズル31(図1および図2)から吐出することによって行われる。これにより、オゾン含有水溶液920を、枚葉式の基板処理に適した方法で扱うことができる。
【0062】
アンモニア含有水溶液930を接触させる工程(図15)は、ウエハ901へ向かってアンモニア含有水溶液930を噴霧ノズル41(図1および図3)から吐出することによって行われる。これにより、アンモニア含有水溶液930を、枚葉式の基板処理に適した方法で扱うことができる。
【0063】
アンモニア含有水溶液930を吐出する工程(図17および図18)は、アンモニア含有水溶液930を吐出する噴霧ノズル41を移動させる工程、具体的にはスキャン動作させる工程、を含む。これにより、各時点ではウエハ901上へアンモニア含有水溶液930を局所的かつ集中的に供給しつつも、噴霧ノズル41の移動によってアンモニア含有水溶液930をウエハ901上の広範囲に供給することができる。よって、剥離作用を局所的に高めつつ、ウエハ901上の広い範囲で剥離処理を行うことができる。
【0064】
噴霧ノズル41を移動させる工程は、アンモニア含有水溶液930がウエハ901の中央部に比してウエハ901の周縁部へ、より長い時間吐出されるように行われることが好ましい。これにより、アンモニア含有水溶液930(図17および図18)の供給量の、ウエハ901上での不均一性を、抑制することができる。よって、ウエハ901上において、処理をより均等に進行させることができる。
【0065】
レジスト膜902のうち、アンモニア含有水溶液930を接触させる工程(図13)によってアンモニア含有水溶液930に既に接触した部分P1が、物理洗浄(図9)によってウエハ901から分離される。レジスト膜902は膨潤工程(図8)によって既に十分に膨潤されているので、物理洗浄によって容易に剥離される。よって、レジスト膜902をより短時間で剥離することができる。
【0066】
物理洗浄(図9)は、ウエハ901へ噴霧ノズル41(図1および図3)からガスを吹き付ける工程を含む。これにより、液体のみからなる流体、または、固体を含む流体が吹き付けられる場合に比して、十分な洗浄力を確保しつつウエハ901へのダメージを抑制することができる。
【0067】
ウエハ901へガスを吹き付ける工程は、ガスによってウエハ901へアンモニア含有水溶液の液滴930S(図8および図9)を噴霧する工程を含む。これにより、ガス中に分散された液滴930Sがウエハ901へ衝突する。図8の工程においては、ガス圧によって、アンモニア含有水溶液がレジスト膜902へ、より深く押し込まれる。よって、レジスト膜902の深部においても膨潤を進行させやすい。さらに、ウエハ901の上面のうち、ガス流が直接当たる部分からは、ガスの圧力によってオゾン含有水溶液920が排除される。これにより、この部分においてアンモニア含有水溶液930の膨潤作用がオゾンの作用によって阻害されることが防止される。よって膨潤の進行を促進することができる。また図9の工程においては、ガス流に液滴930Sが含まれることによって、物理洗浄の効果を高めることができる。
【0068】
ガスは不活性ガスであることが好ましい。これにより、ガスとウエハ901との間での不必要な化学反応を避けることができる。
【0069】
オゾン含有水溶液920を接触させる工程(図7)は、オゾン含有水溶液920によってレジスト膜902に亀裂を形成する工程を含むことが好ましい。これにより、亀裂からアンモニア含有水溶液930(図15)を浸透させることができる。よって、アンモニア含有水溶液930によるレジスト膜902の膨潤(図8参照)を促進することができる。
【0070】
アンモニア含有水溶液930は過酸化水素を含有していることが好ましい。これにより、アンモニア含有水溶液930によるレジスト膜902の膨潤(図8参照)を促進することができる。また、噴霧ノズル41から噴霧されたアンモニア含有水溶液930(図15)は、ウエハ901上において広がることによって、オゾン含有水溶液920中に混合される。これにより、オゾン含有水溶液920によるレジスト膜902の分解作用を活性化することができる。
【0071】
オゾン含有水溶液920を接触させる工程(図12)は、ウエハ901へアンモニア含有水溶液930(図14)を供給することなくウエハ901へオゾン含有水溶液920を供給する工程を含む(図10:ステップS20)。これにより、アンモニア含有水溶液930の作用を受ける前に、ウエハ901へオゾン含有水溶液920を多量に供給することができる。よって、ステップS30(図10)の前に、レジスト膜902(図7)へオゾンによる分解作用を予め十分に加えることができる。
【0072】
オゾン含有水溶液920を接触させる工程(図12図18)は、ウエハ901から離れた配管中でオゾン含有水溶液920を加熱する工程を含んでよい。これにより、オゾン含有水溶液920によるレジスト膜902(図7)の分解作用を強めることができる。
【0073】
オゾン含有水溶液を接触させる工程(図12図18)は、ウエハ901上でオゾン含有水溶液920を加熱する工程を含んでよい。これにより、オゾン含有水溶液920によるレジスト膜902(図7)の分解作用を加熱によって強めつつ、オゾン含有水溶液920がウエハ901上に供される前に加熱される場合(例えば、ヒータ331(図2)によって加熱される場合)に比して、加熱後の時間経過に起因してのオゾンの失活を抑えることができる。
【0074】
<実施の形態2>
図19は、本実施の形態2における基板処理方法を、基板処理装置(図1図3)の動作の観点から概略的に示すフロー図である。このフローは、実施の形態1におけるフローからステップS20(図10)が省略されたものに対応している。よって以下においては、この省略に関連した相違点についてのみ説明し、実施の形態1と同様の特徴についてはその説明を省略する。
【0075】
図20図22のそれぞれは、本実施の形態2における基板処理装置の第1~第3動作を模式的に示す上面図である。なお図20図22においては、基板処理装置(図1図3)について、その吐出ノズル31および噴霧ノズル41の位置のみが点で示されており、他の構成の図示は省略されている。
【0076】
図20を参照して、まず、部分P1aおよび部分P1bを有するレジスト膜902が設けられたウエハ901(図6)が基板処理装置(図1図3)に取り付けられる。ウエハ901が回転される(図中、矢印SP参照)。これにともなって部分P1aおよび部分P1bの位置はウエハ901の中心周りに回転する。ステップS30(図19)にて、オゾン含有水溶液920(図7)としてのオゾン水が吐出ノズル31から吐出され始める。ほぼ同時に、アンモニア含有水溶液930としてのアンモニア過水(アンモニア水と過酸化水素水との混合液)が、ガスとしてのNを用いて、噴霧ノズル41から噴霧され始める。
【0077】
図21を参照して、部分P1aは最初に、アンモニア含有水溶液930ではなくオゾン含有水溶液920に接触する。このことは、部分P1の場合(図13)と同様である。よって、部分P1aへの処理は、実施の形態1における部分P1への処理とほぼ同様である。一方、部分P1bは最初に、オゾン含有水溶液920ではなくアンモニア含有水溶液930に接触する。
【0078】
図22を参照して、次に、部分P1bが初めてオゾン含有水溶液920に接触する。言い換えれば、部分P1bにとってのステップT21(図5)が行われる。この後の部分P1bへの処理は、部分P1への処理とほぼ同様である。すなわち、最初にオゾン含有水溶液920ではなくアンモニア含有水溶液930に接触すること以外、部分P1bへも、部分P1への処理とほぼ同様の処理が行われる。
【0079】
本実施の形態によれば、実施の形態1の場合(図12)と異なり、オゾン含有水溶液を接触させる工程(図20)は、ウエハ901へアンモニア含有水溶液930を供給しながらウエハ901へオゾン含有水溶液920を供給することによって行われる。これにより、ステップS20(図10:実施の形態1)を省略することができる。本実施の形態においては、アンモニア含有水溶液930の作用を受ける前にウエハ901へオゾン含有水溶液920を多量には供給しにくいものの、その後にオゾン含有水溶液920を十分に供給することによって、実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる。
【0080】
<実施の形態3>
図23は、本実施の形態3における基板処理方法を、基板処理装置(図1図3)の動作の観点から概略的に示すフロー図である。本実施の形態においては、ステップS20(図10:実施の形態1)に先立って、レジスト膜902(図6)へ紫外線(UV)が照射される。紫外線の波長は、190nm以下が好ましく、例えば172nmである。紫外線の照射は、基板処理装置(図1図3)とは異なる装置を用いて実施されてよい。なお、これ以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。変形例として、ステップS10(図23)は、ステップS30(図19:実施の形態2)に先立って行われてもよい。
【0081】
本実施の形態によれば、紫外線の照射によって、アンモニア含有水溶液930(図15)が供給される時点で、レジスト膜902の分解(図7参照)を、より進んだ状態とすることができ、具体的には、より確実にレジスト膜902に亀裂が形成された状態とすることができる。よって、アンモニア含有水溶液930によるレジスト膜の膨潤(図8参照)を促進することができる。よってレジスト膜902を、より短時間で除去することができる。
【0082】
<実施の形態4>
図24は、本実施の形態4における基板処理方法を、基板処理装置(図1図3)の動作の観点から概略的に示すフロー図である。本実施の形態においては、ステップS30とステップS80との間にステップS50が行われる。ステップS50においては、吐出ノズル31がSC1洗浄液または脱イオン水を吐出しつつ、噴霧ノズル41がSC1洗浄液を噴霧する。これにより、ウエハ901のクリーニングが実施される。吐出ノズル31の流量は、例えば500ミリリットル/分程度であり、噴霧ノズル41の流量は、例えば100ミリリットル/分程度である。ステップS80におけるウエハ901の毎分回転数は、前述したステップS30における毎分回転数と同程度であってよく、例えば500rpm程度である。この処理の間、裏面ノズル11(図2および図3)からウエハ901の裏面上へSC1洗浄液または脱イオン水が供されてよい。なお、これ以外の構成については、上述した実施の形態1~3のいずれかとほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0083】
<実施の形態5>
図25は、本実施の形態5における基板処理方法を、基板処理装置(図1図3)の動作の観点から概略的に示すフロー図である。本実施の形態においては、まず、実施の形態3(図23)と同様に、ステップS10およびステップS20が行われる。
【0084】
図26は、本実施の形態5における基板処理方法の一工程を概略的に示す部分断面図である。上記ステップの後、ステップS25(図25)にて、オゾン水と添加剤との混合液930Lが吐出ノズル31(図2)から吐出される。言い換えれば、バルブ311およびバルブ312(図2)の両方が開かれる。添加剤はアンモニア水および過酸化水素水を含んでいる。この混合液は、オゾン含有水溶液920(図7)に比して高濃度でアンモニアを含有している。なお、前述したように、オゾン含有水溶液920はアンモニアを含有していなくてよい。ステップS25によって混合液930Lが供されることによって、レジスト膜902への分解作用と膨潤作用との両方が生じる。オゾン含有水溶液中のオゾンによる分解作用は、アンモニア水および過酸化水素水が混ぜられることによって、一時的に、より活性化される。一時的に高められた活性は時間の経過とともに低下するが、新たな混合液を吐出ノズル31から十分に供給することによって、活性の低下の影響は抑制される。
【0085】
次に、ステップS35(図25)にて、ステップS30(図10:実施の形態1)の場合と同様に、噴霧ノズル41からアンモニア過水が噴霧される。この噴霧による物理洗浄(図9)によって、レジスト膜902がウエハ901から分離される。この噴霧中、吐出ノズル31からの上記混合液の吐出が継続される。噴霧を受けることによって、ウエハ901の上面上における噴霧ノズル41の近傍領域から、上記混合液が実質的に排除される。またこの近傍領域の外側へと広がったアンモニア含有水溶液930は上記混合液に混ざり合い、これにより混合液930L中のオゾンが、より活性化される。
【0086】
これ以降の工程は、実施の形態3(図23)と同様であるため、その説明を省略する。本実施の形態においては、ステップS30(図23)に代わって、ステップS25およびステップS35が行われる。このようなステップの置換は、実施の形態3だけでなく、前述した他の実施の形態に対してなされてもよい。
【0087】
本実施の形態においては、ステップS25(図25)において、吐出ノズル31から吐出される液が、オゾン水、アンモニア水および過酸化水素水を含む。これにより、アンモニア水および過酸化水素水によって活性化されたオゾンによる分解作用と、アンモニア水による膨潤作用との両方の作用が同時に得られる。これにより、ウエハ901からレジスト膜902を短時間で除去することができる。
【0088】
<実施の形態6>
図27は、本実施の形態6における基板処理方法を、基板処理装置(図1図3)の動作の観点から概略的に示すフロー図である。本実施の形態においては、前述したステップS35(図25:実施の形態5)における物理洗浄工程(図9)が省略される。物理洗浄の省略を補うために、ステップS25における混合液との接触(図26)が、より長時間行われる。なおこの混合液は、アンモニア水を含有しているので、アンモニア含有水溶液の一種である。
【0089】
図28は、本実施の形態6における基板処理方法をレジスト膜の一の部分での処理の観点から概略的に示すフロー図である。図29は、本実施の形態6における基板処理方法の一工程を概略的に示す部分断面図である。
【0090】
ステップU10(図28)にて、レジスト膜902(図6および図7)に亀裂が形成される。このステップU10(図28)は、基板処理装置の動作としてのステップS10およびステップS20(図27)によって実施し得る。
【0091】
図29を参照して、次にステップU11(図28)にて、上記亀裂を介してウエハ901とレジスト膜902との界面へ、混合液930L、特にそれに含まれるアンモニア水、が浸透させられる。これによってウエハ901からレジスト膜902が剥離される。
【0092】
本実施の形態によれば、ステップS25に要する時間が実施の形態5に比してやや長いものの、物理洗浄を用いることなく、ウエハ901からレジスト膜902を剥離することができる(図29参照)。よって、物理洗浄の省略を優先する場合は本実施の形態6を用い、処理時間の短縮を優先する場合は前述した実施の形態5を用いることが好ましい。本発明者らによる実験例によれば、レジスト膜の剥離に要する時間は、実施の形態5の場合に約4分、実施の形態6の場合に約6分であった。なお変形例として、ステップS25とステップS80との間に、ステップS50(図24:実施の形態4)が行われてもよい。
【0093】
この発明は詳細に説明されたが、上記の説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。上記各実施形態および各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせたり、省略したりすることができる。
【0094】
<付記>
本明細書は、以下の態様の開示を含む。
【0095】
第1態様は、基板上のレジスト膜にオゾン含有水溶液を接触させる工程と、前記レジスト膜のうち、前記オゾン含有水溶液を接触させる工程によってオゾン含有水溶液に既に接触した部分に、前記オゾン含有水溶液に比して高濃度でアンモニアを含有するアンモニア含有水溶液を接触させる工程と、を備える基板処理方法である。
【0096】
第2態様は、第1態様の基板処理方法であって、前記オゾン含有水溶液を接触させる工程は、前記基板へ向かってオゾン含有水溶液を吐出することによって行われる。
【0097】
第3態様は、第1または第2態様の基板処理方法であって、前記アンモニア含有水溶液を接触させる工程は、前記基板へ向かってアンモニア含有水溶液を吐出することによって行われる。
【0098】
第4態様は、第3態様の基板処理方法であって、前記アンモニア含有水溶液を吐出する工程は、アンモニア含有水溶液を吐出するノズルを移動させる工程を含む。
【0099】
第5態様は、第4態様の基板処理方法であって、前記ノズルを移動させる工程は、アンモニア含有水溶液が前記基板の中央部に比して前記基板の周縁部へ、より長い時間吐出されるように行われる。
【0100】
第6態様は、第1から第5態様のいずれかの基板処理方法であって、前記レジスト膜のうち、前記アンモニア含有水溶液を接触させる工程によってアンモニア含有水溶液に既に接触した部分を、物理洗浄によって前記基板から分離する工程をさらに備える。
【0101】
第7態様は、第6態様の基板処理方法であって、前記物理洗浄は、前記基板へガスを吹き付ける工程を含む。
【0102】
第8態様は、第7態様の基板処理方法であって、前記基板へガスを吹き付ける工程は、前記ガスによって前記基板へアンモニア含有水溶液を噴霧する工程を含む。
【0103】
第9態様は、第7または第8態様の基板処理方法であって、前記ガスは不活性ガスである。
【0104】
第10態様は、第1から第5のいずれかの態様の基板処理方法であって、前記オゾン含有水溶液を接触させる工程は、前記オゾン含有水溶液によって前記レジスト膜に亀裂を形成する工程を含む。
【0105】
第11態様は、第10態様の基板処理方法であって、前記アンモニア含有水溶液を接触させる工程は、前記レジスト膜に亀裂を形成する工程によって形成された亀裂を介して前記基板と前記レジスト膜との界面へアンモニア含有水溶液を浸透させることによって前記基板から前記レジスト膜を剥離する工程を含む。
【0106】
第12態様は、第1から第11態様のいずれかの態様の基板処理方法であって、前記アンモニア含有水溶液は過酸化水素を含有している。
【0107】
第13態様は、第1から第12態様のいずれかの基板処理方法であって、前記オゾン含有水溶液を接触させる工程の前に、前記レジスト膜へ紫外線を照射する工程をさらに備える。
【0108】
第14態様は、第1から第13態様のいずれかの基板処理方法であって、前記オゾン含有水溶液を接触させる工程は、前記基板へアンモニア含有水溶液を供給することなく前記基板へオゾン含有水溶液を供給する工程を含む。
【0109】
第15態様は、第1から第14態様のいずれかの基板処理方法であって、前記オゾン含有水溶液を接触させる工程は、前記基板から離れた配管中でオゾン含有水溶液を加熱する工程を含む。
【0110】
第16態様は、第1から第15態様のいずれかの基板処理方法であって、前記オゾン含有水溶液を接触させる工程は、前記基板上でオゾン含有水溶液を加熱する工程を含む。
【0111】
上記第1態様によれば、レジスト膜のうちオゾン含有水溶液に既に接触した部分にアンモニア含有水溶液が接触させられる。オゾン含有水溶液に既に接触した部分は、オゾンによる分解作用を予め受けているために、アンモニア含有水溶液による膨潤作用を受けやすい。これにより、レジスト膜の膨潤の進行が促進される。よって、その後の工程においてレジスト膜を短時間で除去することができる。またオゾン含有水溶液およびアンモニア含有水溶液はSPMに比して廃液処理の負担が小さい。以上から、廃液処理の負担を抑えつつ、基板からレジスト膜を短時間で除去することができる。
【符号の説明】
【0112】
11 裏面ノズル
31 吐出ノズル
41 噴霧ノズル
901 ウエハ(基板)
331 ヒータ
902 レジスト膜
920 オゾン含有水溶液
930 アンモニア含有水溶液
930L 混合液
930S 液滴
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