(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181241
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20231214BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
H04N1/00 885
H04N1/00 E
B41J29/38 104
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023178681
(22)【出願日】2023-10-17
(62)【分割の表示】P 2022141205の分割
【原出願日】2014-02-18
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002767
【氏名又は名称】弁理士法人ひのき国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥薗 良太郎
(57)【要約】
【課題】 省電力状態へ移行する所定時間は、物体を検知する電源系統への電源供給を停止する。
【解決手段】 第1の電力状態よりも低い第2の電力状態に移行させる画像形成装置において、画像形成装置を前記第2の電力状態から前記第1の電力状態に移行させる。現在時刻が設定された時間になったことに応じて前記第2の電力状態に移行した場合、前記画像形成装置に近づく物体が検知されたことに応じて前記画像形成装置を前記第2の電力状態から前記第1の電力状態に移行させるのを、制限する構成を特徴とする。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触で人を検知可能な人感センサを備えた画像形成装置であって、
通常状態よりも消費電力が低いスリープ状態から前記画像形成装置を復帰させる復帰手段と、
スケジュール情報に基づいて前記スリープ状態から前記画像形成装置を復帰させる、スケジュール復帰を使用するか否かを設定可能な第1設定手段と、
前記人感センサに基づいて、前記スリープ状態から前記画像形成装置を復帰させるセンサ復帰を使用するか否かを設定可能な第2設定手段と、を有し、
前記第1設定手段と前記第2設定手段は、独立して設定可能である
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記スケジュール情報は、曜日であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記曜日は、月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日、日曜日であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
操作部を有し、
前記第1設定手段および前記第2設定手段の各々は、前記操作部を介して受け付けた指示に基づいて設定されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記受け付けた指示が、有効化の指示である場合に復帰処理が使用されるようになり、無効化の指示である場合に復帰処理が使用されなくなることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記人感センサは、焦電センサであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
ネットワークを介してデータを受信するネットワークインターフェースを有し、
前記復帰手段は、前記ネットワークインターフェースを介してデータを受信することによって、前記画像形成装置を前記スリープ状態から復帰することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記センサ復帰を使用しない設定において、人感センサに電力が供給されないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
用紙に画像を印刷する印刷手段を有し、
前記スリープ状態は、前記印刷手段に通電していないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項10】
用紙を読み取って画像データを生成する読み取り手段を有し、
前記スリープ状態は、前記読み取り手段に通電していないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項11】
非接触で人を検知可能な人感センサを備えた画像形成装置の制御方法であって、
通常状態よりも消費電力が低いスリープ状態から前記画像形成装置を復帰させる復帰工程と、
スケジュール情報に基づいて前記スリープ状態から前記画像形成装置を復帰させる、スケジュール復帰を使用するか否かを設定可能な第1設定工程と、
前記人感センサに基づいて、前記スリープ状態から前記画像形成装置を復帰させるセンサ復帰を使用するか否かを設定可能な第2設定工程と、を有し、
前記第1設定工程と前記第2設定工程は、独立して設定可能である
ことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項12】
前記スケジュール情報は、曜日であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項13】
前記曜日は、月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日、日曜日であることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項14】
前記画像形成装置は、操作部を有し、
前記第1設定工程および前記第2設定工程の各々は、前記操作部を介して受け付けた指示に基づいて設定されることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項15】
前記受け付けた指示が、有効化の指示である場合に復帰処理が使用されるようになり、無効化の指示である場合に復帰処理が使用されなくなることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項16】
前記人感センサは、焦電センサであることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項17】
前記画像形成装置は、ネットワークを介してデータを受信するネットワークインターフェースを有し、
前記復帰工程は、前記ネットワークインターフェースを介してデータを受信することによって、前記画像形成装置を前記スリープ状態から復帰することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項18】
前記センサ復帰を使用しない設定において、人感センサに電力が供給されないことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項19】
前記画像形成装置は、用紙に画像を印刷する印刷手段を有し、
前記スリープ状態は、前記印刷手段に通電していないことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項20】
前記画像形成装置は、用紙を読み取って画像データを生成する読み取り手段を有し、
前記スリープ状態は、前記読み取り手段に通電していないことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項21】
前記第1設定手段によって前記スケジュール復帰を使用することが設定された場合、前記スケジュール情報に基づいて前記復帰手段によって前記スリープ状態から前記画像形成装置を復帰させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項22】
前記第2設定手段によって前記センサ復帰を使用することが設定された場合、前記人感センサによる人の検知に基づいて前記復帰手段によって前記スリープ状態から前記画像形成装置を復帰させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項23】
前記スケジュール情報は、時刻であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項24】
前記スケジュール情報は、復帰時刻であり、前記第1設定手段によって前記スケジュール復帰を使用することが設定された場合、現在時刻が前記復帰時刻になると前記復帰手段によって前記スリープ状態から前記画像形成装置を復帰させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項25】
前記第1設定工程によって前記スケジュール復帰を使用することが設定された場合、前記スケジュール情報に基づいて前記復帰工程によって前記スリープ状態から前記画像形成装置を復帰させることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項26】
前記第2設定工程によって前記センサ復帰を使用することが設定された場合、前記人感センサによる人の検知に基づいて前記復帰工程によって前記スリープ状態から前記画像形成装置を復帰させることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項27】
前記スケジュール情報は、時刻であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項28】
前記スケジュール情報は、復帰時刻であり、前記第1設定工程によって前記スケジュール復帰を使用することが設定された場合、現在時刻が前記復帰時刻になると前記復帰工程によって前記スリープ状態から前記画像形成装置を復帰させることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、ファクシミリ装置、複写機等の画像形成装置においては、電源装置で生成された所定の電力が画像形成装置の所定の負荷に供給されるようになっている。そして、画像形成装置は電源制御装置を備え、該電源制御装置は、画像形成装置が一定の時間作動しない場合に、ユーザによる操作が可能な通常モードから、消費される電力を少なくするための省電力モード(スリープモード)に移行させるようになっている。しかし、ユーザによる操作が終了しても、スリープモードに移行するまでに一定時間通常モードを維持しなければならないため、無駄な電力を消費してしまう場合がある。
【0003】
この問題を解決するために、画像形成装置に人体検知手段を設け、人体検知手段でユーザが離れたことを検知した場合には、スリープモードに移行し、人体検知手段でユーザが画像形成装置に接近した場合には、通常モードに移行するものが提案されている(特許文献1参照)。
また、各種センサの情報と起動履歴情報に応じて、移行する省電力モードを決定するものがある(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-256234号公報
【特許文献2】特開2009-15770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術においては、2個の人体検知手段を用いることで画像形成装置の使用者か通行人かを判定しているが、人が画像形成装置の前で立ち止まるなどした場合は使用者だと誤判定する可能性がある。つまり、ユーザが意図的に省電力状態であるスリープモードへの移行設定を行い、スリープモードへ移行させたとしても、使用する意図が無いユーザが近づいただけで通常モードに移行してしまい、不要な電力を消費してしまうという問題があった。
【0006】
また、上記特許文献2に記載の技術においては、各種センサの状態と起動履歴情報に応じて省電力状態を決定してしまうため、ユーザが意図的に消費電力の少ない電力状態を指定することができず、不要な電力を消費してしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、省電力状態へ移行する所定時間は、物体を検知する電源系統への電源供給を停止できる仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する本発明の画像形成装置は以下に示す構成を備える。
複数の電力状態を有する情報処置装置であって、対象物から放出されるエネルギー又は対象物で反射したエネルギーを受信し、人を非接触で検知する人感センサと、前記人感センサによって人が検知されたことに基づいて前記情報処理装置の電力状態を変更する電力制御手段と、前記人感センサの機能を無効にする時間を設定する設定手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、省電力状態へ移行する所定時間は、物体を検知する電源系統への電源供給を停止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】画像形成装置に対するユーザ検知処理を説明する図である。
【
図3】画像形成装置の電源供給系を説明するブロック図である。
【
図4】画像形成装置の操作部に表示されるUI画面を示す図である。
【
図5】画像形成装置の操作部に表示されるUI画面を示す図である。
【
図6】画像形成装置の電源供給系の電力状態を説明するブロック図である。
【
図7】画像形成装置の電源供給系の電力状態を説明するブロック図である。
【
図8】画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【
図9】画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【
図10】画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【
図11】画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【
図12】画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【
図13】画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【
図14】画像形成装置の操作部に表示されるUI画面を示す図である。
【
図15】画像形成装置の操作部に表示されるUI画面を示す図である。
【
図16】画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【
図17】画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
【0012】
図1は、本実施形態を示す画像形成装置を含む画像形成システムの概略を示す図である。
図1において、画像形成装置100は、プリンタ部102と、スキャナ部103と、メインコントローラ部101を備えている。プリンタ部102は、例えば電子写真方式に従ってシート状の記録媒体(用紙)への画像形成処理を行う。スキャナ部103は、原稿から光学的に画像を読み取りデジタル画像への変換を行う。メインコントローラ部101は、画像形成装置100全体を制御し、スキャナ部103で読み取った原稿画像をプリンタ部102で画像形成処理し、コピー動作を行うといった制御を行う。
【0013】
また、メインコントローラ部101は、ネットワーク106を介して、PC107と接続されている。ネットワーク106は、ローカルエリアネットワーク(LAN)等であり、有線または無線を問わない。PC107は、CPU、RAM、HDD等の固定記憶装置を有し、モニタ、キーボード、マウス等が接続された一般的なコンピュータ装置である。PC107は、画像形成プログラムとしてのプリンタドライバプログラムがインストールされている。
【0014】
プリンタドライバプログラムがPC107で実行されると、PC107は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムが発行する描画命令に従って、PDLデータを生成し、画像形成装置100に送信する。
ここで、PDLデータとは、プリンタドライバプログラムによって画像形成装置100が処理可能なページ記述言語に変換したデータである。画像形成装置100は、PC107から受信したPDLデータを基に生成したビットマップ画像を用紙上に形成し、印刷動作を行う。画像形成装置100には、ACプラグ105が備えられており、装置外部のコンセントにACプラグ105を差し込むことにより、交流商用電源の供給を受けるようになっている。
【0015】
また、画像形成装置100には、画像形成装置100の周囲において人などの移動物体を検知する人感センサ部104が備えられている。なお、人感センサ部104は、例えば人から放射される赤外線を感知しその変化量によって人の有無を判断する焦電センサや、赤外線等の光を放射しその反射光を検知する反射形のセンサ等、検知領域内の人の有無を判断可能なセンサであれば特に限定されない。
【0016】
図2は、
図1に示した画像形成装置に対するユーザ検知処理を説明する図である。
図2の(A)は画像形成装置前面に近づいた人体を人感センサ部で検知する領域を側面から視た状態に対応し、
図2の(B)は、画像形成装置前面に近づいた人体を人感センサ部で検知する領域を上面から視た状態に対応する。
図2の(A)、(B)において、検知領域200は、人感センサ部104の検知領域であり、検知領域200内に人が存在する時に人感センサ部104で検知するようになっている。
なお、
図2の(A)では、画像形成装置100を側面から視た状態であるが、人感センサ部104の検知領域200は、画像形成装置100の前に立って操作を行うユーザが存在すると予測される装置前方の下側に向けられている。
また、
図2の(B)は、画像形成装置100を上面から視た状態であるが、人感センサ部104は、画像形成装置100の前に立って操作部を操作すると予測される操作部正面に取り付けられている。なお、この検知領域200は、人感センサ部104の取り付け位置、取り付け時の向き等によって変更可能である。
【0017】
図3は、本実施形態を示す画像形成装置の構成を説明するブロック図である。本例では、画像形成装置のメインコントローラ部と電源装置部との構成を説明する。
図3において、メインコントローラ部101は、電源制御部312、ネットワーク処理部313、タイマ部314、タイマ部323、メモリ部315、RTC部324、外部記憶手段として機能するHDD部316、CPU部317、画像処理部318で構成される。電源制御部312は、CPU部317が実行するプログラム、人感センサ部104、操作部319、ネットワーク処理部313、タイマ部314、323の状態に従って、画像形成装置各部への電源を供給/遮断させるためのスイッチング制御を行う。
【0018】
ネットワーク処理部313は、CPU部317と電源制御部312に接続されている。ネットワーク処理部313は、ネットワーク106を介してPC107から送信されたPDLデータをCPU部317に出力する制御部である。また、画像形成装置100がスリープモード状態の場合は、ネットワーク106から画像形成装置100宛てのネットワークパケットを受信すると、電源制御部312に対して通常モードへ移行することを指示する。
【0019】
人感センサ部104は、電源制御部312に接続にされており、人感センサ部104の検知領域内の人の有無を通知する。また、画像形成装置100が人感センサ部104に電源供給しているスリープモード状態(通常スリープモード)の場合は、人感センサ部104の検知領域内に人の存在を検知すると、電源制御部312に対して通常モードへ移行することを指示する。
画像形成装置100が人感センサ部104の電源を遮断しているスリープモード状態(人感センサ電源遮断スリープモード)の場合は、人感センサ部104は人の検知を行わないため、人検知による通常モードへの移行は行わない。タイマ部314、タイマ部323は、CPU部317と電源制御部312に接続されている。タイマ部314、タイマ部323は、CPU部317がタイマ時間を設定することにより、設定された時間の計時を行い、設定されたタイマ時間経過後、電源制御部312に対してその旨を通知するものである。
【0020】
メモリ部315は、CPU部317に接続されている。メモリ部315は、DDR SDRAM等の揮発性メモリであり、CPU部317で実行する制御プログラム等によって作成されたユーザデータなどを格納する主メモリである。HDD部316は、CPU部317に接続されている。HDD部316は、CPU部317が実行するプログラムやネットワーク106から送信されたPDLデータを一時的に格納するための記憶装置である。また、HDD部316には、画像形成装置100の設定情報320が格納されている。RTC部324は、現在の時刻を計時するリアルタイムクロックであり、接続されたCPU部317が現在の時刻を確認する場合に使用するものである。
【0021】
CPU部317は、画像形成装置100全体の制御を行う中央演算装置であり、HDD部316に格納されている制御プログラムに基づいて、コピー機能やプリント機能等を実現する。画像処理部318は、CPU部317、プリンタ部102、スキャナ部103に接続されている。画像処理部318は、スキャナ部103から出力されたデジタル画像を色空間変換などの画像処理を行い、画像処理後のデータをCPU部317に出力する。また、画像処理部318は、スキャナ部103で読み取られた画像データやPC107から受信したPDLデータを基に生成した画像データに色空間変換などの画像処理を行い、ビットマップデータに変換し、プリンタ部102に出力する。操作部319は、電源制御部312とCPU部317に接続されている。
【0022】
操作部319は、操作用液晶パネルやスリープモード移行/解除ボタンを含むハードキーを備え、ユーザから入力される指示を受け付ける。また、画像形成装置100がスリープモード中にスリープモード移行/解除ボタンが押下されたことを検知すると、電源制御部312に対して通常モードへ移行することを指示する。
【0023】
次に、
図3を用いて画像形成装置100の電源装置300の説明を行う。
画像形成装置100に備えられたACプラグ107を装置外部のコンセントに差し込むことにより、交流商用電源がリレー301及びコントローラ電源系1、3用電源部305に供給される。
【0024】
リレー301は、電源制御部312により制御され、リレー301がオンされることで、高電圧電源部303、低電圧電源部304への電源供給が可能となる。コントローラ電源系1、3用電源部305は、電源制御部312により制御され、メインコントローラ部101の電源系310及び人感センサ部電源供給部321に接続されている。
【0025】
電源系310は、スリープモード中も常時電源供給される電源系であり、電源制御部312、ネットワーク処理部313、タイマ部314、タイマ部323、RTC部324、メモリ部315が接続されている。また、人感センサ部電源供給部321は、コントローラ電源系1、3用電源部305を入力源として、人感センサ部104に接続されており、電源制御部312でオン・オフが制御されるようになっている。
次に、高電圧電源部303及び低電圧電源部304を含む電源部302は、電源制御部312で制御され、スリープモード中は電源が遮断される。高電圧電源部303は、主としてプリンタ部102やスキャナ部103のモータ駆動用電源や定着部のヒータ等で使用される電源である。低電圧電源部304は、プリンタ部102、スキャナ部103、メインコントローラ部101の電源系311に電源供給されている。
【0026】
メインコントローラ部101の電源系311は、スリープモード中は電源が遮断される電源系であり、HDD部316、CPU部317、画像処理部318、操作部319が接続されている。スキャナ部電源供給部307、プリンタ部電源供給部308、コントローラ電源系2用の電源供給部309を含む電源供給部306は、電源制御部312で制御され、スリープモード中は電源が遮断される。スキャナ部電源供給部307は、高電圧電源部303及び低電圧電源部304を入力源として、スキャナ部103に接続されており、電源制御部312でオン・オフが制御されるようになっている。
【0027】
プリンタ部電源供給部308は、高電圧電源部303及び低電圧電源部304を入力源として、プリンタ部102に接続されており、電源制御部312でオン・オフが制御されるようになっている。コントローラ電源系2用の電源供給部309は、低電圧電源部304を入力源として、メインコントローラ部101の電源系311に接続されており、電源制御部312でオン・オフが制御されるようになっている。次に、画像形成装置100に設定可能なスリープ設定について説明を行う。
【0028】
画像形成装置100には、通常モードからスリープモードへ移行する時刻を設定することが可能なオートスリープ時刻機能が用意されている。このオートスリープ時刻機能とは、RTC部324により計時される時刻が曜日毎に予め設定された時刻に至ると、CPU部317が通常モードからスリープモードへ移行させる機能である。
【0029】
図4は、本実施形態を示す画像形成装置の操作部319に表示されるUI画面を示す図である。本例は、特にオートスリープ時刻の設定画面例に対応する。
図4に示すオートスリープ時刻の設定画面構成は、メモリ部315あるいはHDD部316に保存されたソフトウェアに基づいてCPU部317が制御するものである。オートスリープ時刻の設定画面1201は、オートスリープ時刻を設定する場合に移行する。オートスリープ時刻の設定画面のタイトル1206は、オートスリープ時刻の設定と表示される。
【0030】
オートスリープ時刻を設定する場合は、曜日ボタン1202を押下し、図示しない操作部319に用意されたテンキーボタンを介して数字を入力することで、入力した数字が時刻表示欄1203に設定時間が表示される。オートスリープ時刻の設定を終了する場合は、OKボタン1205を押下する。設定を中止したい場合は、キャンセルボタン1204を押下することでオートスリープ時刻設定を中止することができる。なお、設定されたオートスリープ時刻設定はHDD部316の設定情報320に記憶される。
【0031】
画像形成装置100には、スリープモードから通常モードへ移行する時刻を設定することが可能なスリープ復帰時刻機能が用意されている。このスリープ復帰時刻機能とは、スリープモードに移行する前にCPU部317がタイマ部314にスリープ復帰時刻の設定を行い、スリープモード状態に移行させる。タイマ部314に設定された時刻に至ると、タイマ部314が電源制御部312に対してその旨を通知し、電源制御部312が各部の電源を投入し、スリープモードから通常モードへ移行させる機能である。
【0032】
図5は、本実施形態を示す画像形成装置の操作部319に表示されるUI画面を示す図である。本例は、特にスリープ復帰時刻の設定画面構成に対応する。
図5に示すスリープ復帰時刻の設定画面構成は、メモリ部315あるいはHDD部316に保存されたソフトウェアに基づいてCPU部317が制御するものである。スリープ復帰時刻の設定画面1301は、スリープ復帰時刻を設定する場合に移行する。スリープ復帰時刻の設定画面のタイトル1305は、スリープ復帰時刻の設定と表示される。スリープ復帰時刻を設定する場合は、図示しない操作部319に用意されたテンキーボタンを介して数字を入力することで、入力した数字が時刻表示欄1302に設定時間が表示される。スリープ復帰時刻の設定を終了する場合は、OKボタン1304を押下する。設定を中止したい場合は、キャンセルボタン1303を押下することでスリープ復帰時刻設定を中止することができる。なお、設定されたスリープ復帰時刻設定はHDD部316の設定情報320に記憶される。
【0033】
ところで、CPU部317が通常モードにある画像形成装置100をスリープモードに切り替えるケースは、オートスリープ時刻機能だけではない。つまり、スリープ自動移行機能やスリープモード移行/解除ボタンの押下などによって、CPU部317が画像形成装置100をスリープモードに移行させるケースも存在する。スリープ自動移行機能とは、CPU部317が予め設定された一定時間内にプリント、コピー、スキャンなどのジョブを行わなかった場合、画像形成装置100をスリープモードへ移行させる機能である。なお、人感センサ部104で一定時間人を検出しなかった場合も、スリープ自動移行機能によってスリープモードへ移行させることができる。
【0034】
図6は、本実施形態を示す画像形成装置の操作部319に表示されるUI画面を示す図である。本例は、人感センサ部104に電源供給しているスリープモード状態(通常スリープモード)時の電源状態に対応する。通常モード時は、
図3に示す全てのブロックに電源が供給されている。この際に必要な機能にのみ給電するような形態を取ってもよいが、ここでは明記しない。
【0035】
通常スリープモード時では、
図6に示したように一部のブロックに電源が給電されている。まずACプラグ107を介して、交流商用電源がコントローラ電源系1、3用電源部305に供給される。コントローラ電源系1、3用電源部305から電源が供給されるブロックは、人感センサ部電源供給部321、電源制御部312、ネットワーク処理部313、タイマ部314、タイマ部323、RTC部324、メモリ部315である。人感センサ部電源供給部321から電源が供給されるブロックは、人感センサ部104である。なお、操作部319への電源は遮断するように記載しているが、スリープモード移行/解除ボタンが押下されたことを電源制御部312で検知できる構成とする。
【0036】
図7は、本実施形態を示す画像形成装置の操作部319に表示されるUI画面を示す図である。本例は、人感センサ部104の電源を遮断しているスリープモード状態(人感センサ電源遮断スリープモード)時の電源状態に対応する。
人感センサ電源遮断スリープモード時では、
図7に示したように一部のブロックに電源が給電されている。通常スリープモードとの違いは、人感センサ部電源供給部321、人感センサ部104の電源を遮断している点である。
【0037】
図8は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、オートスリープ時刻機能の時刻確認シーケンス例に対応する。なお、各ステップは、CPU部317がメモリ部315にロードする制御プログラムを実行することで実現される。
まずオートスリープ時刻が設定されているかを確認するために、CPU部317がHDD部316の設定情報320を判断する(S601)。CPU部317がオートスリープ時刻の設定がされていると判断した場合(S601がYES)は、CPU部317がRTC部324にアクセスし、現在時刻を取得する(S602)。オートスリープ時刻の設定がされていない場合(S601がNO)は、オートスリープ時刻機能の時刻確認シーケンスを終了する。CPU部317が取得した現時刻とオートスリープ時刻を比較し(S603)、時刻が一致した場合はスリープ移行要因が発生したことをスリープモード移行シーケンスに通知する(S604)。オートスリープ時刻が一致しなかった場合(S603がNO)は、CPU部317がRTC部324に定期的にアクセスし、現時刻がオートスリープ時刻と一致するのを待つ。
【0038】
図9は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、スリープモード移行シーケンス例に対応する。なお、各ステップは、CPU部317がメモリ部315にロードする制御プログラムを実行することで実現される。
まずスリープ移行要因が発生したかを判断するために、CPU部317がオートスリープ時刻シーケンスの状態、スリープ自動移行シーケンスの状態、電源制御部312を介して操作部319のスリープモード移行/解除ボタンの状態を確認する(S701)。CPU部317がスリープモードへの移行指示がないと判断した場合は、スリープモードへの移行指示が発生するまで定期的に各部の状態をポーリングする(S701がNO)。
一方、CPU部317がスリープ移行要因が発生していると判断した場合(S701がYES)は、スリープ復帰時刻が設定されているかを判断するために、CPU部317がHDD部316の設定情報320を確認する(S702)。
【0039】
CPU部317がスリープ復帰時刻の設定がされていると判断した場合(S702がYES)は、CPU部317がタイマ部314にスリープ復帰時刻の設定を行い(S703)、タイマ部314をスリープ復帰要因として有効にする(S704)。なお、CPU部317がスリープ復帰時刻の設定がされていないと判断した場合(S702がNO)は、タイマ部314の設定は行わない。次に、スリープ移行要因がオートスリープ時刻要因であるかを確認するために、CPU部317がオートスリープ時刻シーケンスの状態を確認する(S705)。
【0040】
スリープ移行要因がオートスリープ時刻要因であった場合(S705がYES)は、CPU部317はHDD部316に格納されている制御プログラムに従って、画像処理部318内のデータの退避などソフトウェアのスリープモード移行処理を実行する(S706)。ソフトウェアのスリープモード移行処理終了後、CPU部317が電源制御部312に対して、電源系2,3の電源を遮断するように指示する。電源制御部312はCPU部317から電源系2,3の電源遮断指示を受け取ると、リレー301、電源部302、電源供給部306、人感センサ部電源供給部321の電源を遮断し、人感センサ電源遮断スリープモードへの移行を完了する(S707)。
【0041】
スリープ移行要因がオートスリープ時刻要因でないとCPU部317が判断した場合(S705がNO)は、オートスリープ時刻が設定されているかを判断するために、CPU部317がHDD部316の設定情報320を確認する(S708)。CPU部317がオートスリープ時刻の設定がされていると判断した場合(S708がYES)は、CPU部317がタイマ部323にオートスリープ時刻の設定を行い(S709)、タイマ部323をスリープ復帰要因として有効にする(S710)。
【0042】
なお、CPU部317がオートスリープ時刻の設定がされていないと判断した場合(S708がNO)は、タイマ部323の設定は行わない。次にCPU部317はソフトウェアのスリープモード移行処理を実行し(S711)、電源制御部312に対して電源系2の電源を遮断するように指示する。電源制御部312はCPU部317から電源系2の電源遮断指示を受け取ると、リレー301、電源部302、電源供給部306の電源を遮断し、通常スリープモードへの移行を完了する(S712)。
【0043】
図10は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、電源制御部312のスリープモード復帰シーケンス例に対応する。なお、各ステップは、電源制御部312が制御プログラムを実行することで実現される。
まず、スリープ復帰要因が発生したかを判断するために、電源制御部312がネットワーク処理部313、人感センサ部104、操作部319のスリープモード移行/解除ボタン、タイマ部314、タイマ部323の状態を判断する(S801)。ここで、電源制御部312がスリープ復帰要因は発生していないと判断した場合は、スリープ復帰要因が発生するまで定期的に各部の状態をポーリングする(S801がNO)。
一方、S801で、電源制御部312がスリープ復帰要因があると判断した場合は(S801がYES)、スリープ復帰要因がタイマ部323であるかを判断する(S802)。ここで、スリープ復帰要因がタイマ部323であると電源制御部312が判断した場合(S802がYES)は、電源制御部312がタイマ部323を無効にする(S803)。
そして、無効化後、電源制御部312が電源系3に電源を供給する人感センサ部電源供給部321の電力供給を遮断し、人感センサ電源遮断スリープモードに移行させる(S804)。
一方、S802で、スリープ復帰要因がタイマ部323でないと電源制御部312が判断した場合(S802がNO)は、電源制御部312がスリープ復帰要因としてタイマ部314が有効であるかを判断する(S805)。
【0044】
ここで、タイマ部314が有効であると電源制御部312が判断した場合(S805がYES)は、電源制御部312は、スリープ復帰要因がタイマ部314であるかを判断する(S806)。ここで、スリープ復帰要因がタイマ部314でないと電源制御部312が判断した場合(S806がNO)は、電源制御部312が電源系2に電源を供給するため、リレー301、電源部302、電源供給部306をオンし、各部の電源供給を開始して(S807)、本処理を終了する。
一方、S805で、タイマ部314が無効であると電源制御部312が判断した場合(S805がNO)は、電源制御部312が電源系2、3に電源を供給するため、リレー301、電源部302、電源供給部306、人感センサ部電源供給部321をオンし、各部の電源供給を開始して(S808)、本処理を終了する。
また、S806で、スリープ復帰要因がタイマ部314であると電源制御部312が判断した場合(S806がYES)も同様に、電源制御部312が電源系2、3に電源供給を開始して(S808)、本処理を終了する。
【0045】
図11は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、スリープモード復帰シーケンス例に対応する。なお、各ステップは、CPU部317がメモリ部315にロードする制御プログラムを実行することで実現される。
電源系2の電源が投入されるとCPU部317にも電源が供給され、CPU部317がスリープモード復帰処理を実行する。スリープモード復帰処理では、まずCPU部317が、HDD部316やメモリ部315に格納されている制御プログラムに従って、画像処理部318内のデータの復元などソフトウェアのスリープモード復帰処理を実行する(S901)。スリープモード復帰処理終了後、通常モードへの移行要因を確認するために、CPU部317が電源制御部312に対してアクセスする(S902)。
通常モードへの復帰要因を確認後、CPU部317は、タイマ部314、タイマ部323を無効にする(S903)。その後、CPU部317がスリープ復帰要因に合わせた処理を実行する(S904)。スリープ復帰要因の処理終了後、CPU部317は、
図10で示すスリープ復帰時刻の時刻確認シーケンスを開始し(S905)、次に
図6で示したオートスリープ時刻機能の時刻確認シーケンスを開始する(S906)。
【0046】
図12は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、スリープ復帰時刻の時刻確認例に対応する。なお、各ステップは、CPU部317がメモリ部315にロードする制御プログラムを実行することで実現される。
まず、オートスリープ時刻機能で電源系3の電源が遮断されているかを確認するために、CPU部317が電源制御部312を介して人感センサ部電源供給部321の状態を確認する(S1001)。電源系3の電源が遮断されていた場合(S1001がYES)は、CPU部317がRTC部324にアクセスし、現在の時刻を取得する(S1002)。
【0047】
一方、S1001で、電源系3の電源が遮断されていないとCPU部317が判断した場合(S1001がNO)は、スリープ復帰時刻の時刻確認シーケンスを終了する。
次に、CPU部317が取得した現時刻と設定情報320のスリープ復帰時刻を比較し(S1003)、スリープ復帰時刻が一致しているかどうかを判断する。ここで、スリ法復帰時刻に一致しているとCPU部317が判断した場合、人感センサ部電源供給部321をオンし、人感センサ部104の電源である電源系3の電源供給を開始して(S1004)、本処理を終了する。
一方、スリープ復帰時刻が一致しないとCPU部317が判断した場合(S1003がNO)は、CPU部317がRTC部324に定期的にアクセスし、現時刻がスリープ復帰時刻と一致するのを待つ。
【0048】
以上のように本実施形態によれば、オートスリープ時刻が経過した場合は、人感センサ部104の電源を遮断するスリープモードへ移行させることで、ユーザが意図的にスリープに落としたい時間での人感センサ部104による動作を制限できる。
なお、スリープ復帰要因には、操作部319による操作要因と、通信を行うネットワーク処理部313による通信要因と、人感センサ部104による検知要因とが含まれる。
【0049】
〔第2実施形態〕
本実施形態では、オートスリープ時刻機能にスリープモードに移行する時刻とオートスリープ時刻でのスリープモード移行時に人感センサ部104を有効にするか無効にするかの設定が可能な場合について説明する。
この場合のオートスリープ時刻機能は、曜日毎や日付毎にスリープに移行させたい時間を設定する項目と、スリープ移行時の人感センサ部104の有効/無効が選択できる。人感センサ部104が有効と設定された場合は、オートスリープ時刻に至ると通常スリープモードに移行する。また、人感センサ部104が無効と設定された場合は、オートスリープ時刻に至ると人感センサ電源遮断スリープモードに移行する。なお、画像形成装置の構成に関しては、第1実施形態と同じであるため、説明を割愛する。
【0050】
図13は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、スリープモード移行シーケンス例に対応する。なお、各ステップは、CPU部317がメモリ部315にロードする制御プログラムを実行することで実現される。
まずスリープ移行要因が発生したかを確認するために、CPU部317がオートスリープ時刻シーケンスの状態、スリープ自動移行シーケンスの状態、電源制御部312を介して操作部319のスリープモード移行/解除ボタンの状態を確認してCPU部317がスリープモードへの移行指示があるかどうかを判断する(S1101)。ここで、移行指示があるとCPU部317が判断した場合、スリープモードへの移行指示が発生するまで定期的に各部の状態をポーリングする(S1101がNO)。
【0051】
一方、S1101で、スリープ移行要因が発生しているとCPU部317が判断した場合(S1101がYES)は、スリープ復帰時刻が設定されているかを判断するために、CPU部317がHDD部316の設定情報320を確認する(S1102)。
ここで、CPU部317がスリープ復帰時刻設定がされていると判断した場合(S1102がYES)は、CPU部317がタイマ部314にスリープ復帰時刻の設定を行い(S1103)、タイマ部314をスリープ復帰要因として有効にする(S1104)。
【0052】
なお、CPU部317がスリープ復帰時刻の設定がされていないと判断した場合(S1102がNO)は、タイマ部314の設定は行わない。次に、スリープ移行要因がオートスリープ時刻要因であるかを判断するために、CPU部317がオートスリープ時刻シーケンスの状態を確認する(S1105)。
ここで、スリープ移行要因がオートスリープ時刻要因であるとCPU部317が判断した場合(S1105がYES)は、スリープ移行時の人感センサ部104の状態設定が無効設定になっているかを判断するために、CPU部317がHDD部316の設定情報320を確認する(S1106)。
【0053】
ここで、スリープ移行時の人感センサ部104の状態設定が無効設定であるとCPU部317が判断した場合(S1106がYES)は、CPU部317は制御プログラムに従って、画像処理部318内のデータの退避などソフトウェアのスリープモード移行処理を実行する(S1107)。そして、ソフトウェアのスリープモード移行処理終了後、CPU部317が電源制御部312に対して、電源系2,3の電源を遮断するように指示する。電源制御部312は、CPU部317から電源系2,3の電源遮断指示を受け取ると、CPU部317は、リレー301、電源部302、電源供給部306、人感センサ部電源供給部321の電源を遮断し、人感センサ電源遮断スリープモードへの移行を完了する(S1108)。
【0054】
一方、S1105で、スリープ移行要因がオートスリープ時刻要因でないとCPU部317が判断した場合は(S1105がNO)、オートスリープ時刻が設定されているかを判断するために、CPU部317がHDD部316の設定情報320を確認する(S1109)。
ここで、オートスリープ時刻の設定がされているとCPU部317が判断した場合(S1109がYES)は、スリープ移行時の人感センサ部104の状態設定が無効設定になっているかを判断するために、CPU部317がHDD部316の設定情報320を確認する(S1110)。
【0055】
ここで、スリープ移行時の人感センサ部104の状態設定が無効設定であるとCPU部317が判断した場合(S1110がYES)は、CPU部317がタイマ部323にオートスリープ時刻の設定を行い(S1111)、タイマ部323をスリープ復帰要因として有効にする(S1112)。
一方、S1109で、CPU部317がオートスリープ時刻の設定がされていないと判断した場合(S1109がNO)および、S1110でスリープ移行時の人感センサ部104の状態設定が有効設定であるとCPU部317が判断した場合(S1110がNO)は、タイマ部323の設定は行わない。
次に、CPU部317はソフトウェアのスリープモード移行処理を実行し(S1113)、電源制御部312に対して電源系2の電源を遮断するように指示する。電源制御部312はCPU部317から電源系2の電源遮断指示を受け取ると、リレー301、電源部302、電源供給部306の電源を遮断し、通常スリープモードへの移行を完了する(S1114)。
【0056】
以上のように本実施形態によれば、オートスリープ時刻機能によるスリープモード移行時の人感センサ部104の有効/無効設定を可能にすることができる。つまり、土日など特に使用頻度が低い日時だけ人感センサ部104の誤検知による抑制する人感センサ電源遮断スリープモードに設定するといったことが設定可能となり、ユーザ利便性の維持と不要な通常モードへの移行を抑制することができる。
【0057】
〔第3実施形態〕
本実施形態では、人感センサ部104の電源のみを時刻設定で制御することが可能な場合について説明する。第3実施形態では、画像形成装置100に通常モードから人感センサ部104の電源のみを遮断する時刻を設定することが可能な人感センサオフ時刻機能が用意されている。
【0058】
この人感センサオフ時刻機能とは、RTC部324により計時される時刻が曜日毎に予め設定された時刻に至ると、CPU部317が通常モードから人感センサ部104の電源を遮断する人感センサ電源遮断通常モードへ移行させる機能である。
【0059】
図14は、本実施形態を示す画像形成装置の操作部319に表示されるUI画面を示す図である。本例は、人感センサオフ時刻の設定画面例に対応する。
図14に示す人感センサオフ時刻の設定画面構成は、メモリ部315あるいはHDD部316に保存されたソフトウェアに基づいてCPU部317が制御するものである。人感センサオフ時刻の設定画面1401は、人感センサオフ時刻を設定する場合に移行する。人感センサオフ時刻の設定画面のタイトル1406は、人感センサオフ時刻の設定と表示される。人感センサオフ時刻を設定する場合は、曜日ボタン1402を押下し、図示しない操作部319に用意されたテンキーボタンを介して数字を入力することで、入力した数字が時刻表示欄1403に設定時間が表示される。
【0060】
人感センサオフ時刻の設定を終了する場合は、OKボタン1405を押下する。設定を中止したい場合は、キャンセルボタン1404を押下することでオートスリープ時刻設定を中止することができる。なお、設定された人感センサオフ時刻設定はHDD部316の設定情報320に記憶される。
【0061】
画像形成装置100には、人感センサ電源遮断通常モードから通常モードへ移行する時刻を設定することが可能な人感センサオン時刻機能が用意されている。この人感センサオン時刻機能とは、RTC部324により計時される時刻が曜日毎に予め設定された時刻に至ると、CPU部317が人感センサ電源遮断通常モードから通常モードへ移行させる機能である。
【0062】
図15は、本実施形態を示す画像形成装置の操作部319に表示されるUI画面を示す図である。本例は、人感センサオン時刻の設定画面例に対応する。
図15に示す人感センサオン時刻の設定画面構成は、メモリ部315あるいはHDD部316に保存されたソフトウェアに基づいてCPU部317が制御するものである。人感センサオン時刻の設定画面1501は、人感センサオン時刻を設定する場合に移行する。人感センサオン時刻の設定画面のタイトル1506は、人感センサオン時刻の設定と表示される。人感センサオン時刻を設定する場合は、曜日ボタン1502を押下し、図示しない操作部319に用意されたテンキーボタンを介して数字を入力することで、入力した数字が時刻表示欄1503に設定時間が表示される。
【0063】
人感センサオン時刻の設定を終了する場合は、OKボタン1505を押下する。設定を中止したい場合は、キャンセルボタン1504を押下することでオートスリープ時刻設定を中止することができる。なお、設定された人感センサオン時刻設定はHDD部316の設定情報320に記憶される。
【0064】
図16は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、人感センサオフ時刻機能の時刻確認シーケンス例に対応する。なお、各ステップは、CPU部317がメモリ部315にロードする制御プログラムを実行することで実現される。
まず人感センサオフ時刻が設定されているかを判断するために、CPU部317がHDD部316の設定情報320を確認する(S1601)。CPU部317が人感センサオフ時刻の設定がされていると判断した場合(S1601がYES)は、CPU部317がRTC部324にアクセスし、現在の時刻を取得する(S1602)。
一方、S1601で、人感センサオフ時刻の設定がされていない場合(S1601がNO)は、人感センサオフ時刻機能の時刻確認シーケンスを終了する。
次に、CPU部317が取得した現時刻と人感センサオフ時刻を比較し(S1603)、時刻が一致しているかどうかを判断する。ここで、現時刻と人感センサオフ時刻とが一致しているとCPU部317が判断した場合は、CPU部317が電源制御部312に対して電源系3の電源を遮断するように指示する(S1604)。そして、電源制御部312はCPU部317から電源系3の電源遮断指示を受け取ると、人感センサ部電源供給部321の電源を遮断し、人感センサ電源遮断通常モードへの移行を完了する。
【0065】
図17は、本実施形態を示す画像形成装置の制御方法を説明するフローチャートである。本例は、人感センサオン時刻の時刻確認シーケンス例に対応する。なお、各ステップは、CPU部317がメモリ部315にロードする制御プログラムを実行することで実現される。
まず人感センサオフ時刻機能で電源系3の電源が遮断されているかを判断するために、CPU部317が電源制御部312を介して人感センサ部電源供給部321の状態を確認する(S1701)。電源系3の電源が遮断されているとCPU部317が判断した場合(S1701がYES)は、CPU部317がRTC部324にアクセスし、現在の時刻を取得する(S1702)。
【0066】
一方、S1701で、電源系3の電源が遮断されていないとCPU部317が判断した場合(S1701がNO)は、人感センサオン時刻の時刻確認シーケンスを終了する。
次に、CPU部317が取得した現時刻と設定情報320の人感センサオン時刻を比較し、人感センサオン時刻が一致しているかどうかを判断する(S1703)。ここで、現時刻と設定情報320の人感センサオン時刻を比較し、人感センサオン時刻が一致しているとCPU部317が判断した場合、CPU部317が人感センサ部電源供給部321をオンし、人感センサ部104の電源である電源系3の電源供給を開始する(S1704)。
一方、S1703で、人感センサオン時刻が一致していないとCPU部317が判断した場合(S1703がNO)は、CPU部317がRTC部324に定期的にアクセスし、現時刻が人感センサオン時刻と一致するのを待つ。
【0067】
本実施形態によれば、人感センサ部104の電源を遮断することで、人感センサからの復帰要因をマスクすることができる。つまり土日など特に使用頻度が低い日時だけ人感センサの誤検知によるスリープ復帰動作を抑制することが設定可能となり、不要な通常モードへの移行を抑制することができる。
各実施形態によれば、通常モードからスリープモードへ移行する時刻が設定されている場合は、人感センサ部の電源を遮断することで使用頻度が少ない時間での不要な通常モードへの移行を抑制することができる。さらに人感センサ部の電源を遮断することにより、通常のスリープモードより消費電力を少なくすることが可能となる。
【0068】
本発明の各工程は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウエア(プログラム)をパソコン(コンピュータ)等の処理装置(CPU、プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
【0069】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【符号の説明】
【0070】
100 画像形成装置
312 電源制御部
【手続補正書】
【提出日】2023-11-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触で人を検知可能な人感センサを備えた画像形成装置であって、
通常状態よりも消費電力が低いスリープ状態から前記画像形成装置を復帰させる復帰手
段と、
スケジュール情報に基づいて前記スリープ状態から前記画像形成装置を復帰させる、ス
ケジュール復帰を使用するか否かを設定可能な第1設定手段と、
前記人感センサに基づいて、前記スリープ状態から前記画像形成装置を復帰させるセン
サ復帰を使用するか否かを設定可能な第2設定手段と、を有し、
前記第1設定手段と前記第2設定手段は、独立して設定可能である
ことを特徴とする画像形成装置。