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特開2023-181278漏出センサを有するオストミーシステムのベースプレート及びセンサ組立体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181278
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】漏出センサを有するオストミーシステムのベースプレート及びセンサ組立体
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/445 20060101AFI20231214BHJP
【FI】
A61F5/445
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023180178
(22)【出願日】2023-10-19
(62)【分割の表示】P 2020533641の分割
【原出願日】2018-12-20
(31)【優先権主張番号】PA201771003
(32)【優先日】2017-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(71)【出願人】
【識別番号】500085884
【氏名又は名称】コロプラスト アクティーゼルスカブ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ヤイス アスク ハンスン
(72)【発明者】
【氏名】ニルス ビズ
(72)【発明者】
【氏名】ラース エロプ ラースン
(72)【発明者】
【氏名】フィン スペイアマン
(57)【要約】
【課題】オストミーシステムのベースプレート及び/又はセンサ組立体部分と対象者の表面との間の排出物漏出を検出するように構成されたオストミーシステム及び排出物漏出の検出方法。
【解決手段】ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分及びモニタデバイスを含むオストミーシステムであって、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、遠位面、近位面、及び第1の複数の開口部を有する第1の接着層と、複数の電極及び複数の電極と第1の接着層との間のマスキング要素を含む電極組立体であって、マスキング要素は、第1の接着層の第1の複数の開口部と位置合わせされた第2の複数の開口部を有し、位置合わせされた第1及び第2の複数の開口部のそれぞれは、複数の電極のうちの1つの一部を露出させて、複数のセンサ点のうちの1つを画定する、電極組立体とを含み、モニタデバイスは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の複数の電極に電気的に結合される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オストミーシステムのベースプレートと対象者の表面との間の排出物漏出の指示を検出するように構成されたオストミーシステムであって、
ベースプレートであって、
遠位面、近位面、及び第1の複数の開口部を有する第1の接着層であって、前記近位面はユーザの皮膚表面に前記ベースプレートを取り付けるように構成される第1の接着層及び
前記第1の接着層の前記遠位面に配置される電極組立体であって、
複数の電極及び
前記複数の電極と前記第1の接着層との間のマスキング要素であって、前記マスキング要素は、前記第1の接着層の前記第1の複数の開口部と位置合わせされて複数のセンサ点開口部を形成する第2の複数の開口部を有し、前記複数のセンサ点開口部のそれぞれは前記複数の電極のうちの1つの一部を露出させて複数のセンサ点のうちの1つを画定する、マスキング要素
を含む電極組立体
を含むベースプレートと、
前記ベースプレートの前記複数の電極に電気的に結合されるモニタデバイスであって、(i)前記複数の電極間の1つ又は複数の抵抗を測定し、(ii)前記測定された1つ又は複数の抵抗に基づいて排出物漏出の前記指示を検出するように構成されるモニタデバイスと、
を含む、オストミーシステム。
【請求項2】
前記複数の電極のうちの第1の漏出電極及び第2の漏出電極は、前記排出物漏出により前記複数のセンサ点のうちの第1のセンサ点及び第2のセンサ点において前記第1の漏出電極及び前記第2の漏出電極が接続される場合、前記排出物漏出を通して短絡するように構成され、前記複数のセンサ点開口部のうちの1つは、前記第1のセンサ点において前記第1の漏出電極の一部を露出させ、前記複数のセンサ点開口部のうちの別の1つは、前記第2のセンサ点において前記第2の漏出電極の一部を露出させる、請求項1に記載のオストミーシステム。
【請求項3】
前記複数の電極を介して前記モニタデバイスにより測定された前記1つ又は複数の抵抗を使用して、前記ベースプレートの中心領域から前記第1の接着層の前記近位面により画定されるベースプレートにおける任意の方向に向かって伝搬する前記排出物漏出の指示を検出するように構成される、請求項1又は2に記載のオストミーシステム。
【請求項4】
前記ベースプレートは、第1の検知ゾーン及び第2の検知ゾーンを含む1つ又は複数の検知ゾーンを含み、前記1つ又は複数の検知ゾーンのそれぞれは、前記複数の電極のうちの2つの少なくとも検知部を含む、請求項1~3の何れか一項に記載のオストミーシステム。
【請求項5】
前記複数のセンサ点開口部は、前記第1の検知ゾーンにおける複数の一次センサ点開口部と、前記第2の検知ゾーンにおける複数の二次センサ点開口部とを含み、前記複数の一次センサ点開口部は、前記複数の電極のうちの第1の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第1の一次センサ点開口部を含み、前記複数の一次センサ点開口部は、前記複数の電極のうちの第2の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第2の一次センサ点開口部を含み、前記複数の二次センサ点開口部は、前記複数の電極のうちの第1の第3の漏出電極の一部を露出する1つ又は複数の第1の二次センサ点開口部を含み、前記複数の二次センサ点開口部は、前記複数の電極のうちの前記第2の漏出電極の一部を露出する1つ又は複数の第2の二次センサ点開口部を含む、請求項4に記載のオストミーシステム。
【請求項6】
前記1つ又は複数の検知ゾーンの少なくとも幾つかは、前記ベースプレートのストーマ開口部の周りに角度的に且つ/又は前記ストーマ開口部から半径方向に分布する、請求項4又は5に記載のオストミーシステム。
【請求項7】
前記第1の検知ゾーンは、前記ベースプレートのストーマ開口部の中心点から第1の角度間隔で配置され、前記第2の検知ゾーンは前記中心点から第2の角度空間に配置される、請求項4~6の何れか一項に記載のオストミーシステム。
【請求項8】
前記第1の検知ゾーンは、前記ベースプレートのストーマ開口部の中心点から第1の半径方向空間に配置され、前記第2の検知ゾーンは、前記中心点から第2の半径方向空間に配置される、請求項4~7の何れか一項に記載のオストミーシステム。
【請求項9】
前記第1の接着層は第1の導電性を有し、前記マスキング要素は第2の導電性を有し、排出物は第3の導電性を有し、前記第2の導電性は前記第1の導電性よりも低く、前記第3の導電性は前記第1の導電性よりも高い、請求項1~8の何れか一項に記載のオストミーシステム。
【請求項10】
前記マスキング要素は、高分子材料及びセラミック材料の少なくとも一方を含む、請求項1~9の何れか一項に記載のオストミーシステム。
【請求項11】
前記複数の電極は、金属材料、セラミック材料、高分子材料、及び炭素質材料の少なくとも1つを含む、請求項1~10の何れか一項に記載のオストミーシステム。
【請求項12】
前記複数の電極は銀及び炭素の一方を含む、請求項1~11の何れか一項に記載のオストミーシステム。
【請求項13】
前記ベースプレートは、湾曲性、可撓性、可捩性、及び伸縮性の少なくとも1つを有する、請求項1~12の何れか一項に記載のオストミーシステム。
【請求項14】
前記ベースプレートは、前記第1の接着層及び前記電極組立体の遠位に結合される第2の接着層を更に含む、請求項1~13の何れか一項に記載のオストミーシステム。
【請求項15】
前記第2の接着層は、前記第1の接着層よりも前記対象者の前記表面に対して高い接着性、高い透湿性、低い吸湿性、及び低い水分容量の少なくとも1つを有する、請求項14に記載のオストミーシステム。
【請求項16】
前記ベースプレートは、前記第1の接着層の前記近位面に解放可能に取り付けられる剥離ライナーを更に含み、前記剥離ライナーは、前記第1の接着層の前記第1の複数の開口部内に延在するように構成された複数の突起を有する、請求項1~15の何れか一項に記載のオストミーシステム。
【請求項17】
前記ベースプレートは、前記第1の接着層と前記複数の電極の複数の接続部との間に第1の中間要素を更に含む、請求項1~16の何れか一項に記載のオストミーシステム。
【請求項18】
前記第1の中間要素は、前記第1の接着層よりも低い導電性を有する、請求項17に記載のオストミーシステム。
【請求項19】
前記電極組立体は、前記複数の電極に結合される支持層を更に含む、請求項1~18の何れか一項に記載のオストミーシステム。
【請求項20】
前記第1の接着層は親水コロイド及び高分子マトリックスを含む、請求項1~19の何れか一項に記載のオストミーシステム。
【請求項21】
前記モニタデバイスは、前記排出物漏出の指示が前記1つ又は複数の検知ゾーンの少なくとも1つにおいて検出される場合、漏出信号を生成するように構成される、請求項1~20の何れか一項に記載のオストミーシステム。
【請求項22】
オストミーシステムのベースプレートと対象者の表面との間の排出物漏出の指示を検出する方法であって、前記オストミーシステムは前記ベースプレート及びモニタデバイスを含み、前記ベースプレートは、(i)遠位面、近位面、及び第1の複数の開口部を有する第1の接着層であって、前記近位面はユーザの皮膚表面に前記ベースプレートを取り付けるように構成される第1の接着層及び(ii)複数の電極及び前記複数の電極と前記第1の接着層との間のマスキング要素を含む電極組立体であって、前記マスキング要素は、前記第1の接着層の前記第1の複数の開口部と位置合わせされて複数のセンサ点開口部を形成する第2の複数の開口部を有し、前記複数のセンサ点開口部のそれぞれ、前記複数のセンサ点開口部のそれぞれは、前記複数の電極のうちの1つの一部を露出させて複数のセンサ点のうちの1つを画定する、電極組立体を含み、前記モニタデバイスは前記ベースプレートの前記複数の電極に電気的に結合され、前記方法は、
前記複数の電極を介して1つ又は複数の抵抗を測定することであって、前記1つ又は複数の抵抗のそれぞれは前記複数の電極のうちの2つ間で測定される、測定することと、
前記測定された1つ又は複数の抵抗に基づいて前記排出物漏出の前記指示を検出することと、
を含む、方法。
【請求項23】
前記複数の電極間で1つ又は複数の抵抗を測定することは、
第1の検知ゾーン及び第2の検知ゾーンを含む1つ又は複数の検知ゾーンにおける前記1つ又は複数の抵抗のそれぞれを測定することであって、前記1つ又は複数の抵抗のうちの第1の抵抗は前記第1の検知ゾーンで測定され、前記1つ又は複数の抵抗のうちの第2の抵抗は、前記第2の検知ゾーンで測定され、前記第1の抵抗は、前記第1の検知ゾーンにおける前記複数のセンサ点開口部の幾つかにより露出された前記複数の電極のうちの2つ間で測定され、前記第2の抵抗は、前記第2の検知ゾーンにおける前記複数のセンサ点開口部の幾つかにより露出された前記複数の電極のうちの2つ間で測定される、測定すること
を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記排出物漏出の前記指示を検出することは、
前記測定された1つ又は複数の抵抗のうちの1つ又は複数が1つ又は複数の閾値抵抗のうちの1つ以下である場合、前記排出物漏出の前記指示が存在すると判断すること
を含む、請求項22又は23に記載の方法。
【請求項25】
前記排出物漏出の前記指示が検出された場合、前記モニタデバイスを用いて漏出信号を生成することを更に含む、請求項22~24の何れか一項に記載の方法。
【請求項26】
オストミーシステムのベースプレートであって、
遠位面、近位面、及び第1の複数の開口部を有する第1の接着層であって、前記近位面はユーザの皮膚表面に前記ベースプレートを取り付けるように構成される第1の接着層と、
前記第1の接着層の前記遠位面に配置される電極組立体であって、
複数の電極及び
前記複数の電極と前記第1の接着層との間に配置されたマスキング要素であって、前記マスキング要素は、前記第1の接着層の前記第1の複数の開口部と位置合わせされた第2の複数の開口部を有し、前記位置合わせされた第1及び第2の複数の開口部のそれぞれは前記複数の電極のうちの1つの一部を露出させて複数のセンサ点のうちの1つを画定する、マスキング要素
を含む電極組立体と、
を含む、ベースプレート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、オストミーシステム、そのデバイス、及びオストミー装具を監視する方法に関する。オストミー装具システムは、オストミー装具及びオストミーモニタデバイスを含む。特に、本開示は、漏出分類及び/又は検出及びオストミー装具の動作の監視に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
添付図面は、実施形態の更なる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれて本明細書の一部をなす。図面は、実施形態を示し、説明と共に実施形態の原理を説明する役割を果たす。他の実施形態及び実施形態の意図される利点の多くは、以下の詳細な説明を参照することにより、よりよく理解されるにつれて容易に認識されるであろう。図面の要素は、必ずしも互いに対して一定の縮尺で描かれているわけではない。同様の参照符号は、対応する同様の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】例示的なオストミーシステムを示す。
図2】オストミーシステムの例示的なモニタデバイスを示す。
図3】オストミー装具のベースプレートの分解組立図である。
図4】例示的な電極組立体の分解組立図である。
図5】ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の近位図である。
図6】例示的な電極構成の遠位図である。
図7】例示的なマスキング要素の遠位図である。
図8】例示的な第1の接着層の遠位図である。
図9図8の第1の接着層の近位図である。
図10】モニタインターフェースを含むベースプレートの部分及び/又はセンサ組立体部分の遠位図である。
図11】排出物漏出を示す例示的なベースプレートの近位図である。
図12】センサ点を含む例示的なベースプレートの近位図である。
図13】オストミーシステムの例示的なベースプレートの断面図である。
図14】例示的な抵抗測定値を示す。
図15】半径方向に配置された検知ゾーンを示す。
図16】同心に配置された検知ゾーンを示す。
図17】排出物漏出の指示を検出する説明のための方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0004】
種々の例示的な実施形態及び詳細について、関連する場合、図を参照して以下に説明する。図は、一定の縮尺で描かれていることも又はいないこともあり、同様の構造又は機能の要素は、図全体を通して同様の参照符号で表されることに留意されたい。図は、実施形態の説明の促進のみを目的としていることにも留意されたい。図は、本発明の網羅的な説明として又は本発明の範囲への限定として意図されない。加えて、示された実施形態は、示される態様又は利点の全てを有する必要があるわけではない。特定の実施形態と併せて説明される態様又は利点は、必ずしも実施形態に限定されず、そのように示されない場合又はそのように明示的に説明されない場合でも任意の他の実施形態で実施することが可能である。
【0005】
本開示全体を通して、「ストーマ」及び「オストミー」という用語は、人の腸又は泌尿器系統をバイパスする、外科的に造られた開口部を示すのに使用される。これらの用語は、同義で使用され、区別の意味を意図されない。これらの用語に由来する任意の用語又は句、例えば「ストーマの」、「複数のオストミー」等にも同じことが当てはまる。また、ストーマから出る固形廃棄物及び液体廃棄物は、ストーマ「排出物」、「廃棄物」及び「流体」の両方を同義で指すことができる。オストミー手術を受けた対象者は、「オストミスト」又は「オストメイト」 - 更に「患者」又は「ユーザ」とも呼ばれ得る。しかしながら、幾つかの場合、「ユーザ」は、外科医又はオストミーケア看護師等の医療従事者(HCP)に関連するか又はHCPを指すこともある。それらの場合、「ユーザ」が「患者」自身でないと明示的に述べられるか、又は文脈から暗黙的であるかの何れかである。
【0006】
以下では、層、要素、デバイス又はデバイスの部分の近位側又は近位面を指すときには常に、その参照は、ユーザがオストミー装具を装着するとき、皮膚に面する側又は表面への参照である。同様に、層、要素、デバイス又はデバイスの部分の遠位側又は遠位面を指すときには常に、その参照は、ユーザがオストミー装具を装着しているとき、皮膚とは逆に面する側又は表面への参照である。換言すれば、装具がユーザに装着されているとき、近位側又は近位面とは、ユーザに最も近い側又は表面であり、遠位側は逆側又は逆の表面 - 使用中のユーザから最も遠く離れた側又は表面 - である。
【0007】
軸方向は、ユーザが装具を装着しているとき、ストーマの方向として定義される。したがって、軸方向は、一般に、ユーザの皮膚又は腹部表面に直交する。
【0008】
半径方向は、軸方向に直交するものとして定義される。文章により、「内部」及び「外部」という用語が使用されることがある。これらの修飾語句は、一般に、「外部」要素への参照が、その要素が「内部」と参照される要素よりもオストミー装具の中心部部分から離れていることを意味するような半径方向に関して認識されるべきである。加えて、「最も内側」は、構成要素の中心を形成する構成要素の部分及び/又は構成要素の中心に隣接する部分として解釈されるべきである。同様に、「最も外側」は、構成要素の外縁若しくは外側輪郭を形成する構成要素の部分及び/又はその外縁若しくは外側輪郭に隣接する部分として解釈されるべきである。
【0009】
本開示における特定の特徴又は効果への修飾語句としての「実質的に」という用語の使用は、任意の逸脱が、通常、関連する技術分野の当業者により予期される許容差内であることを単に意味することが意図される。
【0010】
本開示における特定の特徴又は効果への修飾語句としての「概して」という用語の使用は、構造的特徴の場合、そのような特徴の大半又は大部分が問題となっている特性を示し、機能的特徴又は効果の場合、その特性に関わる結果の大半がその効果を提供するが、例外的な結果がその効果を提供しないことを単に意味することが意図される。
【0011】
本開示は、オストミーシステム及びオストミー装具等のオストミーシステムのデバイス、オストミー装具のベースプレート、モニタデバイス及び任意選択的に1つ又は複数の付属デバイスに関する。更に、オストミーシステムに関連する方法及びオストミーシステムのデバイスが開示される。付属デバイス(外部デバイスとも呼ばれる)は、携帯電話又は他のハンドヘルドデバイスであり得る。付属デバイスは、腕時計又は他の手首装着電子デバイス等、例えばウェアラブルな個人電子デバイスであり得る。付属デバイスは、ドッキングステーションであり得る。ドッキングステーションは、モニタデバイスをドッキングステーションに電気的且つ/又は機械的に結合するように構成され得る。ドッキングステーションは、モニタデバイスを充電するように構成され得、且つ/又はドッキングステーションを介してモニタデバイスとドッキングステーションとの間でデータを転送するように構成され得る。オストミーシステムは、サーバデバイスを含み得る。サーバデバイスは、オストミー装具製造業者及び/又はサービスセンタにより運用且つ/又は制御され得る。
【0012】
本開示は、ベースプレートのユーザの皮膚表面への取り付けを提供する接着材料中の水分伝搬の性質、深刻度及び迅速性の信頼性の高い特定を単独で又は一緒になって促進するオストミーシステム及びオストミー装具等のオストミーシステムのデバイス、オストミー装具のベースプレート、モニタデバイス及び任意選択的に1つ又は複数の付属デバイスに関する。接着剤中の水分伝搬パターンの性質に応じて、オストミーシステム及びそのデバイスは、失敗のタイプについての情報をユーザに提供できるようにし、また深刻な漏出を経験せず、且つ/又は皮膚ダメージなしで、深刻度、したがってオストミー装具を交換するための残り時間枠の指示をユーザに提供できるようにする。
【0013】
オストミー装具は、ベースプレート及びオストミーパウチ(オストミーバッグとも呼ばれる)を含む。オストミー装具は、人工肛門装具、回腸ストーマ装具又は人工膀胱装具であり得る。オストミー装具は、二品型オストミー装具であり得、すなわち、ベースプレート及びオストミーパウチは、例えば、機械的且つ/又は接着的な結合を用いて解放可能に結合され得、それにより例えば複数のオストミーパウチを1つのベースプレートで利用(交換)できるようにする。更に、二品型オストミー装具は、皮膚へのベースプレートの正確な適用を促進し得る。例えば、ストーマ領域のユーザ視覚の改善を促進し得る。オストミー装具は、単品型オストミー装具であり得、すなわち、ベースプレート及びオストミーパウチは、互いに固定して取り付けられ得る。ベースプレートは、ユーザのストーマ及び/又は周囲皮膚エリア等のストーマ周囲の皮膚に結合するように構成される。
【0014】
オストミー装具は、例えば、センサ組立体部分と統合されたモノリシックなワンピース型ベースプレート等のベースプレート又はベースプレート及びベースプレートに続けて適用されるセンサ組立体部分等の別個のセンサ組立体部分を含む。例えば、従来のベースプレート等の任意のベースプレートが本明細書に記載される特徴を達成できるようにするために。本明細書においてベースプレートに関して説明する特徴は、例えば、ユーザによりベースプレートに適用されるセンサ組立体部分により提供し得る。センサ組立体部分は、オストミープレートに接着するように適合し得る。
【0015】
ベースプレートをユーザのストーマ及び/又は周囲皮膚エリア等のストーマ周囲の皮膚に取り付ける、開示される方法は、センサ組立体部分をベースプレートに取り付けることと、例えば、取り付けられたセンサ組立体部分と一緒にベースプレートをユーザのストーマ及び/又は周囲皮膚エリア等のストーマ周囲の皮膚に取り付けることとを含み得る。代替的には、ベースプレートをユーザのストーマ及び/又はストーマ周囲の皮膚に取り付ける方法は、センサ組立体部分をユーザのストーマ及び/又はストーマ周囲の皮膚に取り付けることと、ベースプレートをユーザのストーマ及び/又は取り付けられたセンサ組立体部分の上のストーマ周囲の皮膚に取り付けることとを含み得る。
【0016】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、中心接着層とも示される第1の接着層を含み得る。使用中、第1の接着層はユーザの皮膚(ストーマ周囲エリア)及び/又は封止ペースト、封止テープ、及び/又は封止リング等の追加の封止に付着する。したがって、第1の接着層は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体をユーザの皮膚表面に取り付けるように構成され得る。第1の接着層は、中心点を有する、第1接着ストーマ開口部等のストーマ開口部を有し得る。
【0017】
第1の接着層は、第1の組成物で作製され得る。第1の組成物は、1つ又は複数のポリイソブテン及び/又はスチレン-イソプレン-スチレンを含み得る。第1の組成物は、1つ又は複数の親水コロイドを含み得る。第1の組成物は、1つ又は複数の水溶性又は水膨張性親水コロイドを含み得る。
【0018】
第1の組成物は、弾性エラストマーベース及び1つ又は複数の水溶性又は水膨張性親水コロイドを含む、医療目的に適した感圧性接着組成物であり得る。第1の組成物は、1つ若しくは複数のポリブテン、1つ若しくは複数のスチレン共重合体、1つ若しくは複数の親水コロイド又はそれらの任意の組合せを含み得る。ポリブテンの接着性と親水コロイドの吸収性との組合せは、第1の組成物をオストミー装具の使用に適したものにする。スチレン共重合体は、例えば、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体又はスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体であり得る。好ましくは、1つ又は複数のスチレン-イソプレン-スチレン(SIS)ブロック型共重合体が利用される。スチレンブロック共重合体の量は、接着組成物全体の5%~20%であり得る。ブテン成分は、適宜、ポリブタジエン、ポリイソプレンから選択される共役ブタジエン重合体である。ポリブテンは、好ましくは、接着組成物全体の35%~50%の量で存在する。好ましくは、ポリブテンは、ポリイソブチレン(PIB)である。第1の組成物への組み込みに適した親水コロイドは、天然起源の親水コロイド、半合成親水コロイド及び合成親水コロイドから選択される。第1の組成物は、20%~60%の親水コロイドを含み得る。好ましい親水コロイドは、カルボキシメチルセルロース(CMC)である。第1の組成物は、任意選択的に、充填剤、粘着付与剤、可塑剤及び他の添加剤等の他の成分を含み得る。
【0019】
第1の接着層は、第1の複数のセンサ点開口部と呼ばれ得る、複数のセンサ点開口部を有し得る。第1の接着層のセンサ点開口部は、任意選択的に、漏出電極等の電極の一部に重なり、例えばセンサ点を形成するように構成される。
【0020】
第1の接着層のセンサ点開口部は、一次センサ点開口部を含み得る。一次センサ点開口部は、1つ又は複数の第1の一次センサ点開口部及び1つ又は複数の第2の一次センサ点開口部を含み得、第1の一次センサ点開口部は、第1の漏出電極等の電極の部分に重なるように構成され、第2の一次センサ点開口部は、第1の一次センサ点開口部が少なくとも部分的に重なる電極と異なる第2の漏出電極等の別の電極の部分に重なるように構成される。
【0021】
第1の接着層のセンサ点開口部は、二次センサ点開口部を含み得る。二次センサ点開口部は、1つ又は複数の第1の二次センサ点開口部及び1つ又は複数の第2の二次センサ点開口部を含み得、第1の二次センサ点開口部は、第3の漏出電極等の電極の部分に重なるように構成され、第2の二次センサ点開口部は、第1の二次センサ点開口部が少なくとも部分的に重なる電極と異なる第2の漏出電極等の別の電極の部分に重なるように構成される。
【0022】
第1の接着層のセンサ点開口部は、三次センサ点開口部を含み得る。三次センサ点開口部は、1つ又は複数の第1の三次センサ点開口部及び1つ又は複数の第2の三次センサ点開口部を含み得、第1の三次センサ点開口部は、第3の漏出電極等の電極の部分に重なるように構成され、第2の三次センサ点開口部は、第1の三次センサ点開口部が少なくとも部分的に重なる電極と異なる第1の漏出電極等の別の電極の部分に重なるように構成される。
【0023】
第1の接着層は実質的に均一な厚さを有し得る。第1の接着層は、0.1mm~1.5mmの範囲内の厚さ、例えば、0.2mm~1.2mmの範囲内の厚さを有し得る。
【0024】
第1の接着層は、第1の接着層の一次部分、例えばストーマ開口部の中心点から一次半径方向距離又は一次半径方向距離範囲内の一次領域において一次厚を有し得る。一次厚は、約1.0mm等の0.2mm~1.5mmの範囲内であり得る。一次半径方向距離は、25mm~35mmの範囲内等の20mm~50mmの範囲内であり得、例えば30mmであり得る。
【0025】
第1の接着層は、第1の接着層の二次部分、例えばストーマ開口部の中心点から二次半径方向距離又は二次半径方向距離範囲だけ離れた二次領域において二次厚を有し得る。二次厚は、約0.5mm等の0.2mm~1.0mmの範囲内であり得る。二次半径方向距離は、25mm~35mmの範囲内等の20mm~50mmの範囲内であり得、例えば30mmであり得る。
【0026】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体は、第2の層を含み得る。第2の層は、リム接着層とも示される第2の接着層であり得る。第2の層は、少なくともベースプレート及び/又はセンサ組立体の第1の角度範囲において、第1の接着層の第1の半径方向広がりよりも大きい第2の半径方向広がりを有し得る。したがって、第2の層の近位面の部分は、ユーザの皮膚表面に取り付けられるように構成され得る。ユーザの皮膚表面に取り付けられるように構成された第2の層の近位面の部分は、第2の接着層の皮膚取り付け面とも示される。第2の層は、中心点を有する、第2の層のストーマ開口部及び/又は第2の接着性ストーマ開口部等のストーマ開口部を有し得る。
【0027】
第2の接着層は、第2の組成物で作製され得る。第2の組成物は、1つ又は複数のポリイソブテン及び/又はスチレン-イソプレン-スチレンを含み得る。第2の組成物は、1つ又は複数の親水コロイドを含み得る。第2の組成物は、1つ又は複数の水溶性又は水膨張性親水コロイドを含み得る。
【0028】
第2の組成物は、弾性エラストマーベース及び1つ又は複数の水溶性又は水膨張性親水コロイドを含む、医療目的に適した感圧性接着組成物であり得る。第2の組成物は、1つ若しくは複数のポリブテン、1つ若しくは複数のスチレン共重合体、1つ若しくは複数の親水コロイド又はそれらの任意の組合せを含み得る。ポリブテンの接着性と親水コロイドの吸収性との組合せは、第2の組成物をオストミー装具の使用に適したものにする。スチレン共重合体は、例えば、スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体又はスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体であり得る。好ましくは、1つ又は複数のスチレン-イソプレン-スチレン(SIS)ブロック型共重合体が利用される。スチレンブロック共重合体の量は、接着組成物全体の5%~20%であり得る。ブテン成分は、適宜、ポリブタジエン、ポリイソプレンから選択される共役ブタジエン重合体である。ポリブテンは、好ましくは、接着組成物全体の35%~50%の量で存在する。好ましくは、ポリブテンは、ポリイソブチレン(PIB)である。第2の組成物への組み込みに適した親水コロイドは、天然起源の親水コロイド、半合成親水コロイド及び合成親水コロイドから選択される。第2の組成物は、20%~60%の親水コロイドを含み得る。好ましい親水コロイドは、カルボキシメチルセルロース(CMC)である。第2の組成物は、任意選択的に、充填剤、粘着付与剤、可塑剤及び他の添加剤等の他の成分を含み得る。
【0029】
異なる比率の含有量は、第1及び/又は第2の接着層の特性を変え得る。第2の接着層及び第1の接着層は、異なる特性を有し得る。第2の接着層(第2の組成物)及び第1の接着層(第1の組成物)は、異なる比率のポリイソブテン、スチレン-イソプレン-スチレン及び/又は親水コロイドを有し得る。例えば、第2の接着層は、第1の接着層により提供される皮膚への取り付けと比較して、皮膚へのより強力な接着を提供し得る。代替又は追加として、第2の接着層は、第1の接着層よりも薄いことができる。代替又は追加として、第2の接着層は、第1の接着層よりも吸収する水及び/又は汗が少ないことができる。代替又は追加として、第2の接着層は、第1の接着層よりも成形性が低いことができる。第2の接着層は、第2の耐漏出バリアを提供し得る。
【0030】
第2の層は、実質的に均一な厚さを有し得る。第2の層は、0.5mm、0.6mm又は0.7mm等の0.1mm~1.5mmの範囲内の厚さ、例えば0.2mm~1.0mmの範囲内の厚さを有し得る。
【0031】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、2、3、4、5、6、又は7つ以上の電極等の複数の電極等の1つ又は複数の電極を含み得る。センサ組立体部分はベースプレートに適用されて、それにより、例えば、ベースプレートに1つ又は複数の電極を提供し得る。
【0032】
電極、例えば幾つか又は全ての電極は、第1の接着層と第2の接着層との間に配置され得る。電極は、電極組立体、例えば電極層に配置され得る。電極は、電極を他の構成要素及び/又はインターフェース端子/端子素子に接続する接続部を含む。電極は、1つ又は複数の導体部分及び/又は1つ又は複数の検知部を含み得る。導体部は、2つ以上の検知部を接続し、且つ/又は各電極の接続部と検知部を接続する電極の部分と見なし得る。検知部は、例えば、液体内容物等の液体及び/又は漏出又は急な漏出から生じる排出物等の排出物の検知に適した電極の部分と見なし得る。検知部は、例えば形状により検知に適し得、上記形状は潜在的に円形、楕円形、又は矩形である。したがって、導体部は、検知部から生じた信号を伝達し得る。電極は、交互になった導体部及び検知部を含み得る。電極組立体は、第1の接着層と第2の接着層との間に配置し得る。ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分、例えば電極組立体は、第1の電極、第2の電極、及び任意選択的に第3の電極を含み得る。ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分、例えば電極組立体は、第4の電極及び/又は第5の電極を含み得る。ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分、例えば電極組立体は任意選択的に、第6の電極を含む。ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分、例えば電極組立体は、接地電極を含み得る。接地電極等の複数の電極の1つは、第1の漏出電極を形成し得る。第4の電極等の複数の電極の1つは、第2の漏出電極を形成し得る。第5の電極等の複数の電極の1つは、第3の漏出電極を形成し得る。接地電極は、第1の電極部を含み得る。接地電極の第1の電極部は、第1の電極の接地を形成し得る。接地電極は、第2の電極部を含み得る。接地電極の第2の電極部は、第2の電極の接地を形成し得る。接地電極は、第3の電極部を含み得る。接地電極の第3の電極部は、第3の電極の接地を形成し得る。接地電極は、第4の電極部を含み得る。接地電極の第4の電極部は、第4の電極及び/又は第5の電極の接地を形成し得る。
【0033】
接地電極又は接地電極の電極部は、電極組立体の他の電極の幾つか又は全ての(共通)基準電極として構成され得るか、又は(共通)基準電極を形成し得る。接地電極は、基準電極と示されることもある。
【0034】
電極は、導電性であり、金属材料(例えば、銀、銅、金、チタン、アルミニウム、ステンレス鋼)、セラミック材料(例えば、ITO)、重合体材料(例えば、PEDOT、PANI、PPy)及び炭素質材料(例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボン繊維、グラフェン、グラファイト)の1つ又は複数を含み得る。
【0035】
電極組立体の2つの電極は、センサを形成し得る。第1の電極及び接地電極(例えば、接地電極の第1の電極部)は、第1のセンサ又は第1の電極対を形成し得る。第2の電極及び接地電極(例えば、接地電極の第2の電極部)は、第2のセンサ又は第2の電極対を形成し得る。第3の電極及び接地電極(例えば、接地電極の第3の電極部)は、第3のセンサ又は第3の電極対を形成し得る。第4の電極及び接地電極(例えば、接地電極の第4の電極部)は、第4のセンサ又は第4の電極対を形成し得る。第5の電極及び接地電極(例えば、接地電極の第5の電極部)は、第5のセンサ又は第5の電極対を形成し得る。第4の電極及び第5の電極は、第6のセンサ又は第6の電極対を形成し得る。
【0036】
第1の電極は、開ループを形成し得る。第2の電極は、開ループを形成し得、且つ/又は第3の電極は、開ループを形成し得る。第4の電極は、開ループを形成し得る。第5の電極は、開ループを形成し得る。開ループ電極は、少数又は1つの電極層への電極配置を可能にする。
【0037】
電極は、スクリーンプリント、インクジェットプリント、直接インク筆記、ペンプロット、3Dプリント、熱溶解積層法、接触転写プリント、スプレー塗装、化学蒸着、物理蒸着、原子層堆積、ワイヤ曲げ、及び/又は当業者に既知の任意の他の方法により準備し得る。複数の電極は、熱硬化、UV硬化、及び/又は酸素活性化を更に必要とし得る。
【0038】
電極組立体は、支持膜とも記される支持層を含み得る。1つ又は複数の電極は、支持層の近位側に形成、例えばプリントされ得る。1つ又は複数の電極は、支持層の遠位側に形成、例えばプリントされ得る。電極組立体の支持層等の電極組立体は、中心点を有する、電極組立体ストーマ開口部及び/又は支持層ストーマ開口部等のストーマ開口部を有し得る。
【0039】
支持層は、重合体材料(例えば、ポリウレタン、PTFE、PVDF)及び/又はセラミック材料(例えば、アルミナ、シリカ)を含み得る。1つ又は複数の例示的なベースプレート及び/又はセンサ組立体では、支持層は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)で作製される。支持層材料は、ポリエステル、熱可塑性エラストマー(TPE)、ポリアミド、ポリイミド、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリ尿素及びシリコーンの1つ又は複数で作製され得るか、又はそれらの1つ又は複数を含み得る。
【0040】
支持層の例示的な熱可塑性エラストマーは、スチレンブロック共重合体(TPS、TPE-s)、熱可塑性ポリオレフィンエラストマー(TPO、TPE-o)、熱可塑性加硫ゴム(TPV、TPE-v)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、熱可塑性共ポリエステル(TPC、TPE-E)及び熱可塑性ポリアミド(TPA、TPE-A)である。
【0041】
ベースプレート及び/又は電極組立体等のセンサ組立体部分は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の第1の接着層から電極の少なくとも部分を絶縁するように構成されたマスキング要素を含み得る。マスキング要素は、第2の複数の開口部として示され得る、複数等の1つ又は複数のセンサ点開口部を含み得る。センサ点開口部は、一次センサ点開口部及び/又は二次センサ点開口部を含み得る。センサ点開口部は三次センサ点開口部を含み得る。センサ点開口部は四次センサ点開口部を含み得る。マスキング要素のセンサ点開口部は、軸方向において見たとき、電極組立体の少なくとも1つに重なり、それにより、例えば、センサ点を形成する。例えば、一次センサ点開口部は、接地電極の部分(例えば、第1の漏出電極)及び/又は第4の電極の部分(例えば、第2の漏出電極)に重なり得る。二次センサ点開口部は、第4の電極の部分(例えば、第2の漏出電極)及び/又は第5の電極の部分(例えば、第3の漏出電力)に重なり得る。三次センサ点開口部は、第5の電極の部分(例えば、第3の漏出電極)及び/又は接地電極の部分(例えば、第1の漏出電極)に重なり得る。
【0042】
マスキング要素は、1つ又は複数等の2つ以上の端子開口部を含み得る。マスキング要素は、重合体材料(例えば、ポリウレタン、PTFE、PVDF)及び/又はセラミック材料(例えば、アルミナ、シリカ)を含み得る。1つ又は複数の例示的なベースプレート及び/又はセンサ組立体では、マスキング要素は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)で作製されるか又はTPUを含む。1つ又は複数の例示的なベースプレート及び/又はセンサ組立体では、マスキング要素は、ポリエステルで作製されるか又はポリエステルを含む。マスキング要素材料は、ポリエステル、熱可塑性エラストマー(TPE)、ポリアミド、ポリイミド、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリ尿素及びシリコーンの1つ又は複数で作製され得るか、又はそれらの1つ又は複数を含み得る。
【0043】
マスキング要素の例示的な熱可塑性エラストマーは、スチレンブロック共重合体(TPS、TPE-s)、熱可塑性ポリオレフィンエラストマー(TPO、TPE-o)、熱可塑性加硫ゴム(TPV、TPE-v)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、熱可塑性共ポリエステル(TPC、TPE-E)及び熱可塑性ポリアミド(TPA、TPE-A)である。
【0044】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体は、第1の中間要素を含み得る。第1の中間要素は、電極/電極層と第1の接着層との間及び/又は第2の層と第1の接着層との間に配置され得る。第1の中間層は、絶縁材料で作製され得る。
【0045】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体は、剥離ライナーを含み得る。剥離ライナーは、輸送及び貯蔵中、接着層を保護する保護層であり、ベースプレートを皮膚に適用する前にユーザにより剥がされる。剥離ライナーは、中心点を有する、剥離ライナーストーマ開口部等のストーマ開口部を有し得る。
【0046】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体は、上層を含み得る。上層は、ユーザがオストミー装具を装着したとき、外部歪み及び応力から接着層を保護する保護層である。電極、例えば電極の幾つか又は全ては、第1の接着層と上層との間に配置され得る。上層は、中心点を有する、上層ストーマ開口部等のストーマ開口部を有し得る。上層は、0.04mm等の0.01mm~1.0mmの範囲の厚さ、例えば0.02mm~0.2mmの範囲の厚さを有し得る。
【0047】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体は、モニタインターフェースを含み得る。モニタインターフェースは、オストミー装具(ベースプレート及び/又はセンサ組立体)をモニタデバイスに電気的且つ/又は機械的に接続するように構成され得る。モニタインターフェースは、オストミー装具(ベースプレート及び/又はセンサ組立体)をモニタデバイスに無線接続するように構成され得る。したがって、ベースプレート及び/又はセンサ組立体のモニタインターフェースは、オストミー装具とモニタデバイスとを電気的且つ/又は機械的に結合するように構成され得る。
【0048】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体のモニタインターフェースは、例えば、モニタインターフェースの第1のコネクタの一部として、モニタデバイスとベースプレート及び/又はセンサ組立体との間の解放可能な結合等の機械的接続を形成する結合部を含み得る。結合部は、モニタデバイスをベースプレート及び/又はセンサ組立体に解放可能に結合するモニタデバイス結合部と係合するように構成され得る。
【0049】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体のモニタインターフェースは、例えば、モニタインターフェースの第1のコネクタの一部として、モニタデバイスの各端子との電気接続を形成する、2、3、4、5、6又は7つ以上の端子等の複数の端子を含み得る。モニタインターフェースは、接地端子を形成する接地端子要素を含み得る。モニタインターフェースは、第1の端子を形成する第1の端子要素、第2の端子を形成する第2の端子要素及び任意選択的に第3の端子を形成する第3の端子要素を含み得る。モニタインターフェースは、第4の端子を形成する第4の端子要素及び/又は第5の端子を形成する第5の端子要素を含み得る。モニタインターフェースは、任意選択的に、第6の端子を形成する第6の端子要素を含む。モニタインターフェースの端子要素は、ベースプレート及び/又は例えば電極組立体等のセンサ組立体の各電極に接触し得る。第1の中間要素は、端子要素と第1の接着層との間に配置され得る。第1の中間要素は、軸方向において見たとき、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の端子要素を覆うか又はそれと重なり得る。したがって、第1の接着層は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の端子要素から保護されるか、又は端子要素からのより均等に分布した機械的応力を受け、それにより端子要素が第1の接着層を貫通するリスク又は第1の接着層を他の方法で破損するリスクを低減し得る。第1の中間要素は、ベースプレートの端子要素から第1の接着層を保護するか又は機械的且つ/又は電気的にシールドし得る。
【0050】
ベースプレートは、オストミーパウチをベースプレート(二品型オストミー装具)に結合する結合リング又は他の結合部材を含み得る。中心点は、結合リングの中心として定義され得る。
【0051】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、中心点を有するストーマ開口部等のストーマ中心点を有するストーマ受け開口部を有し得、代替的に、そのような開口部は中心開口部と示され得る。ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分のストーマ開口部は、上層、第1の接着層、第2の層、及び/又はセンサ組立体部分等のベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の層のストーマ開口部で集合的に形成し得る。上層、第1の接着層、第2の層、及び/又はセンサ組立体部分等のベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の層のストーマ開口部は位置合わせされて、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分のストーマ開口部を形成し得る。ストーマ開口部は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の貫通通路であり得る。ストーマ開口部は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の実質的に中心に配置し得る。ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の層のストーマ開口部は、各層の実質的に中心に配置し得る。ストーマ開口部はユーザのストーマを受けるように構成され得、且つ/又はストーマ開口部は、ストーマからストーマ開口部を通り、ベースプレートに取り付けられたオストミーパウチに排出できるようにするよう構成され得る。例えば、ストーマ開口部は、排出物がベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の近位側からベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の遠位側に通過できるようにするよう構成され得る。ストーマ開口部のサイズ及び/又は形状は、通常、オストミー装具の適用前、ユーザのストーマに適合するようにユーザ又は看護師により調整され得る。1つ又は複数の例示的なベースプレートでは、ユーザは、適用に向けてベースプレートを準備する間、ストーマ開口部を形成する。
【0052】
モニタデバイスは、プロセッサと、第1のインターフェース及び/又は第2のインターフェース等の1つ又は複数のインターフェースとを含む。モニタデバイスは、オストミーデータを記憶するメモリを含み得る。
【0053】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、プロセッサは、処理方式を適用するように構成され、第1のインターフェースは、プロセッサ及びメモリに接続され、第1のインターフェースは、第1のインターフェースに結合されたベースプレート及び/又はセンサ組立体からオストミーデータを収集するように構成される。オストミーデータは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の第1の電極対からの第1のオストミーデータ、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の第2の電極対からの第2のオストミーデータ並びにベースプレート及び/又はセンサ組立体の第3の電極対からの第3のオストミーデータの1つ又は全て等の複数を含み得る。第2のインターフェースは、プロセッサに接続される。処理方式を適用することは、第1のオストミーデータに基づいて第1のパラメータデータを取得すること、第2のオストミーデータに基づいて第2のパラメータデータを取得すること、及び第3のオストミーデータに基づいて第3のパラメータデータを取得することの1つ又は複数を含み得る。処理様式を適用することは、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ及び第3のパラメータデータの1つ又は全て等の複数に基づいてオストミー装具のベースプレート及び/又はセンサ組立体の動作状態を判断することを含み得る。動作状態は、第1の接着層等のベースプレート及び/又はセンサ組立体の半径方向浸食の程度、及び/又はオストミー装具の深刻な漏出リスクを示し得る。モニタデバイスは、動作状態が第1の動作状態であるとの判断に従って、第2のインターフェースを介してベースプレート及び/又はセンサ組立体の第1の動作状態を示すモニタデータを含む第1のモニタ信号を送信し、且つ/又は動作状態が第2の動作状態であるとの判断に従って、第2のインターフェースを介してベースプレート及び/又はセンサ組立体の第2の動作状態を示すモニタデータを含む第2のモニタ信号を送信するように構成される。
【0054】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の第1の動作状態は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の第1の接着層が第1の程度の半径方向漏出を受けた、例えば第1の接着層が第1の電極対の第1の半径方向距離まで浸食されたが、第2の電極対の第2の半径方向距離まで浸食されていない状況に対応する。
【0055】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の第2の動作状態は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の第1の接着層が第2の程度の半径方向漏出を受けた、例えば第1の接着層が第2の電極対の第2の半径方向距離まで浸食されたが、第3の電極対の第3の半径方向距離まで浸食されていない状況に対応する。
【0056】
第1のオストミーデータに基づいて第1のパラメータデータを取得することは、第1のオストミーデータに基づいて1つ又は複数の第1のパラメータを特定することを含み得る。第2のオストミーデータに基づいて第2のパラメータデータを取得することは、第2のオストミーデータに基づいて1つ又は複数の第2のパラメータを特定することを含み得る。第3のオストミーデータに基づいて第3のパラメータデータを取得することは、第3のオストミーデータに基づいて1つ又は複数の第3のパラメータを特定することを含み得る。1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、動作状態の判断は、第1のパラメータデータの第1の一次パラメータ及び/又は第1の二次パラメータ等の1つ又は複数の第1のパラメータに基づき得る。1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、動作状態の判断は、第2のパラメータデータの第2の一次パラメータ及び/又は第2の二次パラメータ等の1つ又は複数の第2のパラメータに基づき得る。1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、動作状態の判断は、第3のパラメータデータの第3の一次パラメータ及び/又は第3の二次パラメータ等の1つ又は複数の第3のパラメータに基づき得る。1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、動作状態の判断は、第4のパラメータデータの第4の一次パラメータ及び/又は第4の二次パラメータ等の1つ又は複数の第4のパラメータに基づき得る。
【0057】
第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ及び第3のパラメータデータは、第1の電極対、第2の電極対及び第3の電極対のそれぞれの間での抵抗を示し得る。
【0058】
第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ及び第3のパラメータデータは、第1の電極対、第2の電極対及び第3の電極対のそれぞれの間での抵抗変化率を示し得る。
【0059】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の動作状態を判断することは、第1のパラメータデータ及び/又は第2のパラメータデータに基づく第1の基準セットに基づき、第1の基準セットが満たされる場合、動作状態は、第1の動作状態であると判断される。第1の基準セットは、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ及び第3のパラメータデータの1つ又は複数に基づく1つ又は複数の第1の基準を含み得る。第1の基準セットは、第1のパラメータデータに基づく第1の一次基準を含み得る。第1の基準セットは、第2のパラメータデータに基づく第1の二次基準を含み得る。第1の基準セットは、第3のパラメータデータに基づく第1の三次基準を含み得る。
【0060】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の動作状態を判断することは、第1の閾値の1つ又は複数を含む第1の閾値セットに基づき得る。第1の閾値セットは、例えば、第1の基準セットに適用すべき閾値の1つ又は複数を含み得る。第1の閾値セットは、第1の一次閾値を含み得る。第1の閾値セットは、第1の二次閾値を含み得る。第1の閾値セットは、第1の三次閾値を含み得る。
【0061】
第1の基準セットは、
(P_1_1<TH_1_1)、
(P_2_1>TH_1_2)、及び
(P_3_1>TH_1_3)
により与えられ得、式中、P_1_1は、第1のパラメータデータに基づく第1の一次パラメータであり、TH_1_1は、第1の一次閾値であり、P_2_1は、第2のパラメータデータに基づく第2の一次パラメータであり、TH_1_2は、第1の二次閾値であり、P_3_1は、第3のパラメータデータに基づく第3の一次パラメータであり、TH_1_3は、第1の三次閾値であり、第1の動作状態は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体での低度の半径方向漏出を示す。第1の閾値(TH_1_1、TH_1_2及びTH_1_3)は、例えば、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の電極構成に応じて同じであるか又は異なり得る。第1の三次基準(P_3_1<TH_1_3)は、第1の基準セットから省かれ得る。
【0062】
第1の一次パラメータP_1_1は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の第1の電極対(第1の電極及び接地電極の第1の電極部)間の抵抗を示し得る。
【0063】
第2の一次パラメータは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の第2の電極対(第2の電極及び接地電極の第2の電極部)間の抵抗を示し得る。
【0064】
第3の一次パラメータは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の第3の電極対(第3の電極及び接地電極の第3の電極部)間の抵抗を示し得る。
【0065】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の動作状態を判断することは、第2のパラメータデータ及び/又は第3のパラメータデータに基づく第2の基準セットに基づき、第2の基準セットが満たされる場合、動作状態は、第2の動作状態であると判断される。第2の基準セットは、第1のパラメータデータに基づき得る。
【0066】
第2の基準セットは、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ及び第3のパラメータデータの1つ又は複数に基づく1つ又は複数の第2の基準を含み得る。第2の基準セットは、第1のパラメータデータに基づく第2の一次基準を含み得る。第2の基準セットは、第2のパラメータデータに基づく第2の二次基準を含み得る。第2の基準セットは、第3のパラメータデータに基づく第2の三次基準を含み得る。
【0067】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の動作状態を判断することは、第2の閾値の1つ又は複数を含む第2の閾値セットに基づく。第2の閾値セットは、例えば、第2の基準セットに適用すべき閾値の1つ又は複数を含み得る。第2の閾値セットは、第2の一次閾値を含み得る。第2の閾値セットは、第2の二次閾値を含み得る。第2の閾値セットは、第2の三次閾値を含み得る。
【0068】
第2の基準セットは、
(P_1_1<TH_2_1)、
(P_2_1<TH_2_2)、及び
(P_3_1>TH_2_3)
により与えられ得、式中、P_1_1は、第1のパラメータデータに基づく第1の一次パラメータであり、第1の電極対間の抵抗を示し、TH_2_1は、第2の一次閾値であり、P_2_1は、第2のパラメータデータに基づく第2の一次パラメータであり、第2の電極対間の抵抗を示し、TH_2_2は、第2の二次閾値であり、P_3_1は、第3のパラメータデータに基づく第3の一次パラメータであり、第3の電極対間の抵抗を示し、TH_2_3は、第2の三次閾値であり、第2の動作状態は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体での中度の半径方向漏出を示す。第2の閾値(TH_2_1、TH_2_2及びTH_2_3)は、例えば、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の電極構成に応じて同じであるか又は異なり得る。第2の一次基準(P_1_1<TH_2_1)及び/又は第2の三次基準(P_3_1>TH_2_3)は、第2の基準セットから省かれ得る。
【0069】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の動作状態を判断することは、第1のパラメータデータに基づくデフォルト基準セットに基づき、デフォルト基準セットが満たされる場合、動作状態は、デフォルト動作状態であると判断され、動作状態がデフォルト動作状態であるとの判断に従って、オストミー装具のデフォルト動作状態を示すモニタデータを含むデフォルトモニタ信号を送信する。
【0070】
デフォルト基準セットは、
(P_1_1>TH_D_1)、
(P_2_1>TH_D_2)、及び
(P_3_1>TH_D_3)
により与えられ得、式中、P_1_1は、第1のパラメータデータに基づく第1の一次パラメータであり、第1の電極対間の抵抗を示し、TH_D_1は、デフォルト一次閾値であり、P_2_1は、第2のパラメータデータに基づく第2の一次パラメータであり、第2の電極対間の抵抗を示し、TH_D_2は、デフォルト二次閾値であり、P_3_1は、第3のパラメータデータに基づく第3の一次パラメータであり、第3の電極対間の抵抗を示し、TH_D_3は、デフォルト三次閾値であり、デフォルト動作状態は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体での半径方向漏出がないか又は非常に低度であることを示す。デフォルト閾値(TH_D_1、TH_D_2、及びTH_D_3)は、例えば、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の電極構成に応じて同じであってもよく、又は異なってもよい。
【0071】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の動作状態を判断することは、第3のパラメータデータに基づく第3の基準セットに基づき、第3の基準セットが満たされる場合、動作状態は、第3の動作状態であると判断され、動作状態が第3の動作状態であるとの判断に従って、オストミー装具の第3の動作状態を示すモニタデータを含む第3のモニタ信号を送信する。
【0072】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の第3の動作状態は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の第1の接着層が第3の程度の半径方向漏出を受けた状況、例えば、第1の接着層が第3の電極対の第3の半径方向距離まで漏出した状況に対応する。
【0073】
第3の基準セットは、
(P_1_1<TH_3_1)、
(P_2_1<TH_3_2)、及び
(P_3_1<TH_3_3)
により与えられ得、式中、P_1_1は、第1のパラメータデータに基づく第1の一次パラメータであり、第1の電極対間の抵抗を示し、TH_3_1は、第3の一次閾値であり、P_2_1は、第2のパラメータデータに基づく第2の一次パラメータであり、第2の電極対間の抵抗を示し、TH_3_2は、第3の二次閾値であり、P_3_1は、第3のパラメータデータに基づく第3の一次パラメータであり、第3の電極対間の抵抗を示し、TH_3_3は、第3の三次閾値であり、第3の動作状態は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体での高度の半径方向漏出を示す。第3の閾値(TH_3_1、TH_3_2及びTH_3_3)は、例えば、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の電極構成に応じて同じであるか又は異なり得る。第3の一次基準(P_1_1<TH_3_1)及び/又は第3の二次基準(P_2_1<TH_3_2)は、第3の基準セットから省かれ得る。
【0074】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、オストミーデータは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の第4の電極対(例えば、第1の漏出電極及び第2の漏出電極)からの第4のオストミーデータを含む。処理方式を適用することは、第4のオストミーデータに基づく第4のパラメータデータを取得することと、第4のパラメータデータに基づいてオストミー装具のベースプレート及び/又はセンサ組立体の動作状態を判断することとを含み得る。モニタデバイスは、動作状態が第4の動作状態であるとの判断に従って、オストミー装具の第4の動作状態を示すモニタデータを含む第4のモニタ信号を送信するように構成され得る。
【0075】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の第4の動作状態は、第4の電極対が第1の接着層の遠位面とユーザの皮膚との間で第4の半径方向距離及び/又は第4の角度空間内での排出物等の流体を検出する状況に対応し、したがって第4の動作状態ではオストミー装具からの高い漏出リスクがある。
【0076】
第4の基準セットは、
(P_4_1<TH_4_4)
により与えられ得、P_4_1は、第4のパラメータデータに基づく第4の一次パラメータであり、第4の電極対間の抵抗を示し、TH_4_4は、第4の四次閾値であり、第4の動作状態は、オストミー装具からの高い漏出リスクを示す。
【0077】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、オストミーデータは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の第5の電極対(例えば、第3の漏出電極及び第2の漏出電極)からの第5のオストミーデータを含む。処理方式を適用することは、第5のオストミーデータに基づいて第5のパラメータデータを取得することと、第5のパラメータデータに基づいてオストミー装具のベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の動作状態を判断することとを含み得る。モニタデバイスは、動作状態が第5の動作状態であるとの判断に従って、オストミー装具の第5の動作状態を示すモニタデータを含む第5のモニタ信号を送信するように構成され得る。
【0078】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の第5の動作状態は、第5の電極対が、第5の半径方向距離において及び/又は第5の角度空間内で第1の接着層の遠位面とユーザの皮膚との間に排出物等の流体を検出する状況に対応し、したがって、第5の動作状態ではオストミー装具からの高漏出リスクがある。
【0079】
第5の基準セットは、
(P_5_1<TH_5_5)
により与えられ得、式中、P_5_1は、第5のパラメータデータに基づく第5の一次パラメータであり、第5の電極対間の抵抗を示し、TH_5_5は第5の五次閾値であり、第5の動作状態はオストミー装具からの高漏出リスクを示す。
【0080】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、オストミーデータは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の第6の電極対(例えば、第3の漏出電極及び第1の漏出電極)からの第6のオストミーデータを含む。処理方式を適用することは、第6のオストミーデータに基づいて第6のパラメータデータを取得することと、第6のパラメータデータに基づいてオストミー装具のベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の動作状態を判断することとを含み得る。モニタデバイスは、動作状態が第6の動作状態であるとの判断に従って、オストミー装具の第6の動作状態を示すモニタデータを含む第6のモニタ信号を送信するように構成され得る。
【0081】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の第6の動作状態は、第6の電極対が、第6の半径方向距離において及び/又は第6の角度空間内で第1の接着層の遠位面とユーザの皮膚との間に排出物等の流体を検出する状況に対応し、したがって、第6の動作状態ではオストミー装具からの高漏出リスクがある。
【0082】
第6の基準セットは、
(P_6_1<TH_6_6)
により与えられ得、式中、P_6_1は、第6のパラメータデータに基づく第6の一次パラメータであり、第6の電極対間の抵抗を示し、TH_6_6は第6の六次閾値であり、第6の動作状態はオストミー装具からの高漏出リスクを示す。
【0083】
モニタデバイスは、任意選択的にプラスチック材料で作製されたモニタデバイス筐体を含む。モニタデバイス筐体は、第1の端部及び第2の端部を有する長尺状筐体であり得る。モニタデバイス筐体は、1cm~15cmの範囲内の長手方向軸に沿って長さ又は最大の広がりを有し得る。モニタデバイス筐体は、0.5cm~3cmの範囲内の長手方向軸に直交して幅又は最大の広がりを有し得る。モニタデバイス筐体は、湾曲形状であり得る。追加又は代替として、モニタデバイスは剛性又は可撓性を有し得る。
【0084】
モニタデバイスは、第1のインターフェースを含む。第1のインターフェースは、モニタデバイスをオストミー装具に電気的且つ/又は機械的に接続する装具インターフェースとして構成され得る。したがって、装具インターフェースは、モニタデバイスとオストミー装具とを電気的且つ/又は機械的に結合するように構成される。第1のインターフェースは、モニタデバイスをドッキングステーション等の付属デバイスに電気的且つ/又は機械的に接続する付属デバイスインターフェースとして構成され得る。第1のインターフェースは、オストミーシステムのドッキングステーションに結合して、例えばモニタデバイスを充電し、且つ/又はモニタデバイスとドッキングステーションとの間でデータを転送するように構成され得る。
【0085】
モニタデバイスの第1のインターフェースは、オストミー装具の各端子及び/又は電極と電気接続を形成する、2、3、4、5、6又は7つ以上の端子等の複数の端子を含み得る。第1のインターフェースの1つ又は複数の端子は、付属デバイス、例えばドッキングステーションの各端子と電気接続を形成するように構成され得る。第1のインターフェースは、接地端子を含み得る。第1のインターフェースは、第1の端子、第2の端子及び任意選択的に第3の端子を含み得る。第1のインターフェースは、第4の端子及び/又は第5の端子を含み得る。第1のインターフェースは、任意選択的に、第6の端子を含む。1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、第1のインターフェースは、M個の端子を有し、ここで、Mは、4~8の範囲内の整数である。
【0086】
モニタデバイスの第1のインターフェースは、モニタデバイスとベースプレート及び/又はセンサ組立体との間の解放可能な結合等の機械的接続を形成する結合部を含み得る。第1のインターフェースの結合部及び端子は、モニタデバイス(の少なくとも一部)の第1のコネクタを形成する。
【0087】
モニタデバイスは、モニタデバイスに給電する電力ユニットを含む。電力ユニットは、電池を含み得る。電力ユニットは、電池及び第1のインターフェースの端子に接続されて、第1のインターフェース、例えば第1のコネクタを介して電池を充電する充電回路を含み得る。第1のインターフェースは、電池を充電するために別個の充電端子を含み得る。追加又は代替として、充電電圧が関連する端子で検知される場合、センサ端子は機能を変更し得る。
【0088】
モニタデバイスは、1つ又は複数のセンサを有するセンサユニットを含み得る。センサユニットは、プロセッサに接続されて、センサデータをプロセッサに供給する。センサユニットは、加速度を検知し、加速度データをプロセッサに提供する加速度計を含み得る。センサユニットは、温度データをプロセッサに提供する温度センサを含み得る。
【0089】
モニタデバイスは、プロセッサに接続された第2のインターフェースを含む。第2のインターフェースは、モニタデバイスを1つ又は複数の付属デバイスに接続、例えば無線接続する付属インターフェースとして構成され得る。第2のインターフェースは、例えば、2.4GHz~2.5GHzの範囲の周波数における無線通信向けに構成されたアンテナ及び無線送受信機を含み得る。無線送受信機は、Bluetooth(登録商標)送受信機であり得、すなわち、無線送受信機は、Bluetooth(登録商標)プロトコル、例えばBluetooth(登録商標) Low Energy、Bluetooth(登録商標) 4.0及びBluetooth(登録商標) 5による無線通信向けに構成され得る。第2のインターフェースは、任意選択的に、オーディオ信号及び/又は触覚フィードバックをユーザにそれぞれ提供するラウドスピーカ及び/又は触覚フィードバック要素を含む。
【0090】
モニタデバイスは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の複数の電極に電気的に結合し得る。例えば、モニタデバイスは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の複数の電極に解放可能に結合可能等、結合可能であり得る。モニタデバイスは、複数の電極間の1つ又は複数の抵抗を測定し、測定された1つ又は複数の抵抗に基づいて、排出物漏出の1つ又は複数の指示等の排出物漏出を検出するように構成され得る。
【0091】
1つ又は複数の例示的なオストミーシステムでは、モニタデバイスは、オストミー装具の統合部分を形成し、例えば、モニタデバイスは、オストミー装具のベースプレート及び/又はセンサ組立体の統合部分を形成し得る。
【0092】
オストミーシステムは、オストミーシステムの付属デバイスを形成するドッキングステーションを含み得る。ドッキングステーションは、モニタデバイスをドッキングステーションに電気的且つ/又は機械的に結合するように構成され得る。
【0093】
ドッキングステーションは、ドッキングモニタインターフェースを含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、モニタデバイスをドッキングステーションに電気的且つ/又は機械的に接続するように構成され得る。ドッキングモニタインターフェースは、モニタデバイスをドッキングステーションに無線接続するように構成され得る。ドッキングステーションのドッキングモニタインターフェースは、ドッキングステーションとモニタデバイスとを電気的且つ/又は機械的に結合するように構成され得る。
【0094】
ドッキングステーションのドッキングモニタインターフェースは、例えば、ドッキングモニタインターフェースの第1のコネクタの一部として、モニタデバイスとドッキングステーションとの間の解放可能な結合等の機械的接続を形成する結合部を含み得る。結合部は、モニタデバイスの結合部と係合して、モニタデバイスをドッキングステーションに解放可能に結合するように構成され得る。
【0095】
ドッキングステーションのドッキングモニタインターフェースは、例えば、ドッキングモニタインターフェースの第1のコネクタの一部として、モニタデバイスの各端子との電気接続を形成する、2、3、4、5、6又は7つ以上の端子等の複数の端子を含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、接地端子を含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、第1の端子及び/又は第2の端子を含み得る。ドッキングステーションは、第3の端子を含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、第4の端子及び/又は第5の端子を含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、任意選択的に、第6の端子を含む。
【0096】
開示されるのは、例えば、オストミーシステムのベースプレート及び/又はセンサ組立体部分とベースプレートを装着している対象者等の対象者の表面との間の排出物漏出の1つ又は複数の指示等の排出物漏出を検出するように構成された、先に開示したオストミーシステム等のオストミーシステムである。
【0097】
これもまた上述したベースプレート、センサ組立体部分、及びモニタデバイスも開示される。オストミーシステムは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分、及び/又はモニタデバイスを含み得る。ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、湾曲性、可撓性、可捩性、及び伸張性の少なくとも1つであり得る。
【0098】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、遠位面、近位面、及び第1の複数の開口部を有する、これもまた上述した第1の接着層等の第1の接着層を含む。近位面は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分をユーザのストーマ周囲皮膚表面等のユーザの皮膚表面に取り付けるように構成され得る。第1の接着層は中心点を有するストーマ開口部を有し得る。
【0099】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、第1の接着層の遠位面に配置された、上述した電極組立体等の電極組立体を含む。
【0100】
電極組立体は複数の電極を含む。電極組立体は、複数の電極と第1の接着層との間にマスキング要素を含む。マスキング要素は、第1の接着層の第1の複数の開口部と位置合わせされて、複数のセンサ点開口部を形成する第2の複数の開口部を有する。センサ点開口部等の位置合わされた第1及び第2の複数の開口部はそれぞれ、複数の電極のうちの1つの一部を露出させて、複数のセンサ点のうちの1つを画定する。センサ点開口部等の位置合わせされた第1及び第2の複数の開口部は、複数のセンサ点の複数の導管を提供し得、例えば、複数の電極の部分を露出させ得る。
【0101】
複数のセンサ点は、例えば、一次センサ点、二次センサ点、及び三次センサ点を含む複数のセンサ点群を含み得る。各センサ点群は、複数の電極のうちの電極のセンサ部を露出し得る。例えば、一次センサ点のそれぞれは、複数の電極のうちの、接地電極等の第1の漏出電極の露出部分を含み得る。二次センサ点のそれぞれは、複数の電極のうちの、第4の電極等の第2の漏出電極の露出部分を含み得る。三次センサ点のそれぞれは、複数の電極のうちの、第5の電極等の第3の漏出電極の露出部分を含み得る。複数のセンサ点は交互に分布し得る。例えば、任意の一次センサ点等の一次センサ点から最も近いセンサ点が二次センサ点及び/又は三次センサ点であるように。一次センサ点から最も近いセンサ点は、一次センサ点のうちの別の一次センサ点ではないことがある。そのような構成では、2つの異なる電極は同じ付近内で露出し得、排出物漏出の1つ又は複数の指示等の排出物漏出の検出を促進する。
【0102】
モニタデバイスは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の複数の電極に電気的に接続し得る。例えば、モニタデバイスは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の複数の電極に解放可能に結合可能等、結合可能であり得る。モニタデバイスは、複数の電極間の1つ又は複数の抵抗を測定し、測定された1つ又は複数の抵抗に基づいて排出物漏出の1つ又は複数の指示等の排出物漏出を検出するように構成され得る。
【0103】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、複数の電極を介して短絡イベントを検出することにより、排出物漏出の1つ又は複数の指示等の排出物漏出を検出するように構成され得る。例えば、複数の電極の第1の漏出電極及び第2の漏出電極は、例えば、複数のセンサ点の第1のセンサ点及び第2のセンサ点において排出物漏出が第1の漏出電極と第2の漏出電極とを接続する場合、排出物漏出を通して短絡するように構成することができる。
【0104】
第1のセンサ点開口部等の複数のセンサ点開口部のうちの1つは、第1のセンサ点において第1の漏出電極の一部を露出し得る。第2のセンサ点開口部等の複数のセンサ点開口部のうちの別のセンサ点開口部は、第2のセンサ点において第2の電極の一部を露出し得る。第3のセンサ点開口部等の複数のセンサ点開口部のうちの別のセンサ点開口部は、第3のセンサ点において第3の電極の一部を露出し得る。センサ点開口部は、排出物漏出に第1、第2、及び/又は第3の電極に接触する道を提供し、それにより、例えば、第1の接着層を通る経路と比較して低抵抗経路を生み出す。それにより、第1、第2、及び/又は第3の漏出電極は、排出物により第1のセンサ点と第2のセンサ点とが接続されることで短絡し得る。その結果として、第1、第2、及び/又は第3の漏出電極間で測定された抵抗は下がる。第1、第2、及び/又は第3の漏出電極間の抵抗低下は、排出物漏出により生み出された低抵抗経路を示し得る。
【0105】
オストミーシステムは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の中心領域から、例えば、第1の接着層の近位面により画定されるベース平面における任意の方向に向かって伝搬する、排出物漏出の1つ又は複数の指示等の排出物漏出を検出するように構成され得る。例えば、オストミーシステムは、複数の電極を介してモニタデバイスにより測定された1つ又は複数の抵抗を使用して、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の中心領域からベース平面における任意の方向に向かって伝搬する排出物漏出及び/又は排出物漏出の1つ又は複数の指示を検出するように構成され得る。
【0106】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、1つ又は複数の検知ゾーンを含み得る。1つ又は複数の検知ゾーンは、第1の検知ゾーン及び第2の検知ジーン及び/又は第3の検知ゾーンを含み得る。1つ又は複数の検知ゾーンのそれぞれは、複数の電極のうちの2つの検知部等の少なくとも部分を含み得る。
【0107】
複数のセンサ点開口部は、第1の検知ゾーンにおいて複数の一次センサ点開口部を含み得る。複数のセンサ点開口部は、第2の検知ゾーンにおいて複数の二次センサ点開口部を含み得る。複数のセンサ点開口部は、第3の検知ゾーンにおいて複数の三次センサ点開口部を含み得る。複数の一次センサ点開口部は、複数の電極のうちの接地電極等の第1の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第1の一次センサ点開口部を含み得る。複数の一次センサ点開口部は、複数の電極のうちの第4の電極等の第2の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第2の一次センサ点開口部を含み得る。複数の二次センサ点開口部は、複数の電極のうちの第5の電極等の第3の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第1の二次センサ点開口部を含み得る。複数の二次センサ点開口部は、複数の電極のうちの第4の電極等の第2の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第2の二次センサ点開口部を含み得る。複数の三次センサ点開口部は、複数の電極のうちの第5の電極等の第3の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第1の三次センサ点開口部を含み得る。複数の三次センサ点開口部は、複数の電極のうちの接地電極等の第1の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第2の三次センサ点開口部を含み得る。
【0108】
1つ又は複数の検知ゾーンは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分のストーマ開口部等の中心開口部の周りに角度的等の円形、中心開口部から半径方向、及び中心開口部から同心の少なくとも1つで分布し得る。例えば、1つ又は複数の検知ゾーンは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の中心開口部の周りに角度的に分布し得る。代替又は追加として、1つ又は複数の検知ゾーンは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の中心開口部の周りに半径方向に分布し得る。代替又は追加として、1つ又は複数の検知ゾーンは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の中心開口部の周りに同心に分布し得る。そのような分布の検知ゾーンは、例えばベース平面内の任意の方向においてベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の中心領域からベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の外側領域に向かって伝搬する排出物漏出等の排出物漏出及び/又は排出物漏出の1つ又は複数の指示の検出に役立ち得る。汗は通常、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の下で均等に分布するが、排出物は通常、特定の領域(又は恐らくは2つの隣り合う領域)に局在する。したがって、異なる検知ゾーンの測定値の差を使用して、汗と排出物とを区別し得る。
【0109】
1つ又は複数の検知ゾーンの複数等の1つ又は複数の検知ゾーンは、ストーマ開口部の中心点に関して半径方向及び/又は角度的に離間し得る。
【0110】
例えば、第1の検知ゾーンは中心点から第1の角度空間に配置し得、第2の検知ゾーンは中心点から第2の角度空間に配置し得、且つ/又は第3の検知ゾーンは中心点から第3の角度空間に配置し得る。第1の角度空間は、45°~135°の範囲等の45°~315°の範囲内の第1の角度にわたり広がり得る。第2の角度空間は、45°~135°の範囲等の45°~315°の範囲内の第2の角度にわたり広がり得る。第3の角度空間は、45°~135°の範囲等の45°~315°の範囲内の第3の角度にわたり広がり得る。第1、第2、及び/又は第3の角度は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分における角度的検知ゾーンの数に依存し得る。例えば、第1、第2、及び/又は第3の角度は、例えば、2つ以上の角度的検知ゾーンを有するベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の場合、約180°±15°であり得る。第1、第2、及び/又は第3の角度は、例えば、2つ以上の検知ゾーンを有するベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の場合、約120°±15°であり得る。第1、第2、及び/又は第3の角度は、例えば、2つ又は3つ以上の検知ゾーンを有するベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の場合、約90°±15°であり得る。
【0111】
代替又は追加として、第1の検知ゾーンは中心点から第1の半径方向空間に配置し得、第2の検知ゾーンは中心点から第2の半径方向空間に配置し得、且つ/又は第3の検知ゾーンは中心点から第3の半径方向空間に配置し得る。第1の半径方向空間は、10mm~25mm範囲、13mm~14mm範囲等の5mm~50mm範囲の一次半径にわたり広がり得る。第2の半径方向空間は、10mm~25mm範囲、25mm~26mm範囲等の10mm~50mm範囲の二次半径にわたり広がり得る。第3の半径方向空間は、25mm~50mm範囲、29mm~30mm範囲等の15mm~50mm範囲の第3の半径にわたり広がり得る。第1、第2、及び/又は第3の半径は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分における半径方向検知ゾーンの数に依存し得る。第2の半径は、第1の半径よりも大きい値であり得る。第3の半径は、第2の半径及び/又は第1の半径よりも大きい値であり得る。
【0112】
1つ又は複数の検知ゾーンのそれぞれは、例えば、1つ又は複数の検知ゾーンのそれぞれが一般に、複数の電極のうちの2つにより画定、輪郭描画、指定、且つ/又は特定し得るように、複数の電極のうちの2つの少なくとも検知部を含み得る。例えば、複数の電極のうちの接地電極及び第4の電極等の第1の漏出電極及び第2の漏出電極は、第1の検知ゾーンを画定し得る。代替又は追加として、複数の電極のうちの第4の電極及び第5の電極等の第2の漏出電極及び第3の漏出電極は、第2の検知ゾーンを画定し得る。代替又は追加として、複数の電極のうちの接地電極及び第5の電極等の第1の漏出電極及び第3の漏出電極は、第3の検知ゾーンを画定し得る。複数の電極の1つ又は複数は、複数の1つ又は複数の検知ゾーン内にあり得る。
【0113】
1つ又は複数の検知ゾーンは、第4の検知ゾーン及び/又は第5の検知ゾーン及び/又は第6の検知ゾーンを含み得る。例えば、複数の電極のうちの接地電極及び第6の電極等の第1の漏出電極及び第4の漏出電極は、第4の検知ゾーンを画定し得る。代替又は追加として、複数の電極のうちの第4の電極及び第6の電極等の第2の漏出電極及び第4の漏出電極は、第5の検知ゾーンを画定し得る。代替又は追加として、複数の電極のうちの第6の電極及び第5の電極等の第4の漏出電極及び第3の漏出電極は、第6の検知ゾーンを画定し得る。
【0114】
1つ又は複数の検知ゾーンのそれぞれは、複数のセンサ点群のうちの2つの少なくとも検知部を含み得、複数のセンサ点群のうちの2つのそれぞれは、複数の電極のうちの1つの部分を露出させる。例えば、第1の検知ゾーンは、一次センサ点の幾つか及び二次センサ点の幾つかを含み得る。第2の検知ゾーンは、二次センサ点の幾つか及び三次センサ点の幾つかを含み得る。第3の検知ゾーンは、一次センサ点の幾つか及び三次センサ点の幾つかを含み得る。
【0115】
第1の接着層は第1の導電性を有し得る。マスキング要素は第2の導電性を有し得る。排出物は第3の導電性を有し得る。第2の導電性は、第1の導電性よりも低い値であり得る。代替又は追加として、第3の導電性は第1の導電性よりも高い値であり得る。
【0116】
第1の接着層は、少なくとも僅かな透気性等の透気性を有し得、それにより、例えば、複数の導管内で空気を圧縮する排出物漏出により生じる抵抗圧力が最小の状態で、複数のセンサ点における複数の導管に排出物漏出が入るのに役立つ。複数の導管は、例えば、排出物漏出が対応する検知ゾーンに入ってから1秒未満で、短絡イベントを検出することにより、オストミーシステムが漏出信号を登録し得るように排出物漏出が容易に入るように構成され得る。
【0117】
マスキング要素は、高分子材料及びセラミック材料の少なくとも一方を含み得る。例えば、マスキング要素は高分子材料を含み得る。代替又は追加として、マスキング要素はセラミック材料を含み得る。
【0118】
複数の電極は、金属材料、セラミック材料、高分子材料、及び炭素質材料の少なくとも1つを含み得る。例えば、複数の電極は金属材料を含み得る。代替又は追加として、複数の電極はセラミック材料を含み得る。追加又は代替として、複数の電極は高分子材料を含み得る。代替又は追加として、複数の電極は炭素質材料を含み得る。複数の電極は、銀及び炭素の一方を含み得る。例えば、複数の電極は銀を含み得る。代替又は追加として、複数の電極は炭素を含み得る。
【0119】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、第2の接着層を更に含み得る等、含み得る。第2の接着層は、第1の接着層及び電極組立体に遠位に結合し得る。例えば、第2の接着層は、電極組立体及び/又は第1の接着層の遠位側に取り付け得る。第2の接着層は、第1の接着層よりも対象者の表面に対して高い接着性、高い透湿性、低い吸湿性、及び低い水分容量の少なくとも1つを有し得る。例えば、第2の接着層は、第1の接着層よりも対象者の表面に対して高い接着性を有し得る。代替又は追加として、第2の接着層は、第1の接着層よりも高い透湿性を有し得る。代替又は追加として、第2の接着層は第1の接着層よりも低い吸湿性を有し得る。代替又は追加として、第2の接着層は第1の接着層よりも低い水分容量を有し得る。接着性は、所望の検知範囲、検知応答性、接着安全性、及び/又はベースプレートの長期使用可能時間を得るように選択し得る。
【0120】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、剥離ライナーを更に含む等、含み得る。剥離ライナーは、第1の接着層の近位面に解放可能に取り付け得る。剥離ライナーは、第1の接着層の第1の複数の開口部内に延在するように構成された複数の突起を有し得る。剥離ライナーの複数の突起は、第1の接着層は粘性を示し得るため、第1の接着層における開口部を保持し得る。それにより、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の保存可能期間を延ばし得る。
【0121】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、例えば、第1の接着層と複数の電極の複数の接続部との間に第1の中間要素を更に含む等、含み得る。第1の中間要素は、第1の接着層と複数の接続部との間にあり、第1の接着層から接続部をシールドし得る。例えば、導電性は、第1の接着層の水分含有量に応じて変わり得る。したがって、第1の接着層から接続部をシールドすることにより、接続部近くの第1の接着層の水分含有量の変化により生じる電極間の導電性変化を低減し得る。
【0122】
第1の中間要素は、例えば、抵抗測定値が複数の電極の接続部近くの第1の中間要素により影響されないように、第1の接着層よりも低い導電性を有し得る。
【0123】
電極組立体は、複数の電極に結合された支持層を更に含み得、それにより、例えば、複数の電極を含む電極組立体の追加の構造一体性を提供する。例えば、複数の電極は支持層にプリントされていることがある。支持層は、第1の接着層よりも高い構造一体性を有し得る。例えば、支持層は第1の接着層よりも低い伸張性を有し得る。
【0124】
第1の接着層及び/又は第2の接着層は、例えば、第1の接着層及び/又は第2の接着層が吸湿性を有するように、親水コロイド及び/又は高分子マトリックスを含み得る。
【0125】
第1の接着層は、第2の接着層よりも低い表面被覆率を有し得る。第1の接着層及び/又は第2の接着層は、複数の電極及び/又は電極組立体よりも大きな表面被覆率を有し得る。それにより、複数の電極及び/又は電極組立体は、接着剤、例えば第1の接着層及び第2の接着層により封入し得、第1の接着層及び第2の接着層は、第1の接着層及び/又は第2の接着層のリム部分に沿って取り付け得る。
【0126】
モニタデバイスは、例えば、1つ又は複数の検知ゾーンの少なくとも1つにおける検出等、排出物漏出が検出されたとき且つ/又は排出物漏出の1つ又は複数の指示が検出されたとき、漏出信号を生成するように構成され得る。
【0127】
モニタデバイスは、1つ又は複数の検知ゾーンにおいて測定された1つ又は複数の抵抗のそれぞれの変化率を特定するように構成され得る。例えば、モニタデバイスは、第1の検知ゾーンにおいて測定された第1の抵抗の第1の変化率を特定するように構成され得、モニタデバイスは、第2の検知ゾーンにおいて測定された第2の抵抗の第2の変化率を特定するように構成され得、且つ/又はモニタデバイスは、第3の検知ゾーンにおいて測定された第3の抵抗の第3の変化率を特定するように構成され得る。変化率は、変化の原因、例えば、変化が排出物に起因するか、それとも汗に起因するかに応じて異なり得る。モニタデバイスは、第1、第2、及び/又は第3の変化率等の特定された変化率に基づいて漏出信号を生成するように構成され得る。変化率は、第1、第2、及び/又は第3の検知ゾーン等の1つ又は複数の検知ゾーンにおける抵抗変化の推測される原因を示し得る。モニタデバイスは、特定された変化率が第1の率閾値を超える場合、漏出信号を生成するように構成され得る。モニタデバイスは、特定された変化率が第2の率閾値未満の場合、漏出信号を控えるように構成され得る。第1の率閾値は、第2の率閾値と同じであり得る。代替的には、第1の率閾値は第2の率閾値よりも大きい値であり得る。
【0128】
漏出を水分吸収から区別するために、即時相対減衰(IRD:instant relative decay)を導入することが有用であり得る。IRDは、測定したデータ点(例えば、センサにわたる抵抗の数値)と前に測定したデータ点(例えば、センサにわたる抵抗の別の数値)との差(通常、抵抗の低下、すなわち減衰)を可能な最大差(減衰)で除算したものに等しい。最大減衰は、正常なベースプレート及び/又はセンサ組立体部分のベースライン測定値から、抵抗がゼロに下がった状況、すなわち、短絡センサを示す状況にいく状況であり得る。したがって、即時相対減衰(IRD)は、
【数1】
により与えられ、式中、A及びAはそれぞれ、前に測定されたデータ点(時間tにおける)及び現在のデータ点(時間tにおける)であり、Amaxは可能な最大減衰である。抵抗測定では、Amaxは正常なベースプレート及び/又はセンサ組立体部分におけるセンサにわたる抵抗の絶対値であり得る。差A-Aは、パラメータの前の測定値に対する現在測定されたパラメータの減衰に関連するため、実際の減衰を示し得る。好ましくは、実際の減衰の係数(絶対値)が考慮される。
【0129】
モニタデバイス及び/又は付属デバイスは、1つ又は複数のセンサ及び/又は1つ又は複数の検知ゾーンにわたり測定される測定抵抗に基づいて即時相対減衰を特定するように構成され得る。それから、モニタデバイス及び/又は付属デバイスは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の状況を判断するように構成され得る。
【0130】
上述したように、抵抗以外のパラメータを監視することもできることに留意されたい。更に、相対的変化のみが考慮されるため、公式が特定の単位(例えば、抵抗測定の場合、オーム)を必要としないことに留意されたい。したがって、IRDの計算には、センサにわたる抵抗に比例する信号で十分である。
【0131】
データ点サンプリングレートは、モニタデバイス及び/又は付属デバイスの設定に応じて1Hz(1秒毎)~0.017Hz(60秒毎)又はこれよりも高いか、又は低くてもよい。サンプリングレートが高いほど、使用電力が大きくなる。したがって、差t-tは、所与のデータ点サンプリングレートに従って連続測定されたデータ点間の間隔に対応し得る。データ点サンプリングレートは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体プレートの状況に適応し得る。例えば、IRDが増大する傾向が観測される場合、サンプリングレートは増大し得る。それにより、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分が正常であると見なされる場合、電力は節減され、電力は代わりに、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分が低下している状況に向け得る。
【0132】
モニタデバイス及び/又は付属デバイスは、測定された生データに基づいてIRDを特定/計算し得る。代替的には、モニタデバイス及び/又は付属デバイスは、IRDを特定/計算する前、測定された生データに基づいて移動平均を特定/計算し得る。したがって、モニタデバイス及び/又は付属デバイスは、生データの移動平均に基づいてIRDを特定/計算し得る。移動平均は、指数移動平均又は単純な移動平均であり得る。移動平均の導入は、誤った信号の有意性を低減するように機能する。移動平均から、モニタデバイス及び/又は付属デバイスは導関数を特定/計算し得、導関数は、測定されたデータ点の変化、すなわち抵抗変化を強調する。モニタデバイス及び/又は付属デバイスは、計算された移動平均の導関数からIRDを特定/計算し得る。
【0133】
IRDは、漏出及び水分吸収の数学的処理及び区別を可能にする。特に、IRDは、漏出と発汗とを区別できるようにする。60%、70%、80%、又は90%の閾値を導入して、漏出を指定し得る。閾値は、漏出を定義する閾値により低い又はより高い割合を使用し得るように、個々のユーザに適合し得る。一例として、80%のIRDは80%の瞬時抵抗降下を示し、これは排出物の急な存在、すなわち漏出を示し得る。閾値が80%に設定される場合、80%以上の計算されたIRDは排出物漏出と見なされ、一方、80%未満のIRDは、例えば、過度の発汗から生じた水分吸収と見なされる。したがって、モニタデバイス及び/又は付属デバイスは、計算されたIRDが閾値を下回るか、それとも上回るかを判断し得る。モニタデバイス及び/又は付属デバイスは、計算されたIRDが閾値を超える場合、漏出信号を生成するように構成され得る。
【0134】
電極組立体が検知ゾーンに分割される場合、水分吸収又は発汗から漏出を区別する上述した数学的プロセスを各検知ゾーンに適用し得る。したがって、モニタデバイス及び/又は付属デバイスは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の1つ又は複数の検知ゾーンのそれぞれのIRDを特定/計算するように構成され得る。同様に、移動平均の導関数を使用して、抵抗変化を分析することによりベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の状態を監視し得る。したがって、モニタデバイス及び/又は付属デバイスは、導関数を予測モデルに適用して、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の状態を予測するように構成され得る。
【0135】
漏出信号は、漏出場所、漏出伝搬方向、及び漏出伝搬速度の少なくとも1つを含み得る。漏出場所は、短絡イベントが検出された検知ゾーンを含み得る。更に、漏出場所は、短絡イベントが検出された検知ゾーン間の領域を含み得る。
【0136】
漏出伝搬方向は、短絡イベントを最初に登録した1つ又は複数の検知ゾーンから、短絡イベントを次に登録した1つ又は複数の検知ゾーンのうちの別のゾーンへの方向を含み得る。漏出伝搬方向は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分、及び/又はベース平面に実質的に平行し得る。漏出伝搬速度は、短絡イベントが順次検出された2つの検知ゾーン間の距離を、2つの検知ゾーンにおける短絡イベント検出間の時間遅延で除算することにより導出される速度を含み得る。
【0137】
排出物漏出は、例えば、測定された1つ又は複数の抵抗に基づいて検出し得、例えば、排出物漏出の1つ又は複数の指示は、例えば、測定された1つ又は複数の抵抗に基づいて検出し得る。排出物漏出の1つ又は複数の指示の検出等の排出物漏出の検出は、例えば、例えば1つ又は複数の検知ゾーンのうちの1つ又は複数において測定された1つ又は複数の抵抗のうちの1つ又は複数が1つ又は複数の閾値抵抗のうちの1つ以下である場合、排出物漏出が存在すると判断することを含み得る。異なる閾値抵抗を異なる検知ゾーンに採用して、例えば、長さ又は電極間隔等の異なる電極特徴を反映し得る。例えば、第1の閾値抵抗を第1の検知ゾーンに採用し得、第2の閾値抵抗を第2の検知ゾーンに採用し得、且つ/又は第3の閾値抵抗を第3の検知ゾーンに採用し得る。
【0138】
オストミーシステムは、例えば、排出物漏出がベースプレート等のオストミー装具の封じ込みから出る前にベースプレートを交換し得るように、排出物漏出の1つ又は複数の指示の検出等の排出物漏出の検出に基づいてユーザに警告を提供するように構成され得る。
【0139】
オストミーシステムのベースプレート及び/又はセンサ組立体部分と、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分を装着した対象者等の対象者の表面との間の排出物漏出の1つ又は複数の指示の検出等の排出物漏出を検出する方法も開示される。
【0140】
オストミーシステムは、先に開示したオストミーシステムであり得る。例えば、オストミーシステムは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分と、モニタデバイスとを含む。ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、(i)遠位面、近位面、及び第1の複数の開口部を有する第1の接着層であって、近位面はユーザの皮膚表面にベースプレートを取り付けるように構成され得る、第1の接着層と、(ii)複数の電極及び複数の電極と第1の接着層との間のマスキング要素を含む電極組立体とを含む。マスキング要素は、例えば複数のセンサ点開口部を形成するため、第1の接着層の第1の複数の開口部と位置合わせされた第2の複数の開口部を有する。複数のセンサ点開口部等の位置合わせされた第1及び第2の複数の開口部のそれぞれは、複数の電極のうちの1つの一部を露出させて、複数のセンサ点のうちの1つを画定する。モニタデバイスは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の複数の電極に解放可能に結合等、電気的に結合され、且つ/又は結合可能である。
【0141】
方法は、例えば、複数の電極を介して1つ又は複数の抵抗を測定することを含み得る。複数の電極のうちの2つ間で測定された1つ又は複数の抵抗のそれぞれ。方法は、測定された1つ又は複数の抵抗に基づいて排出物漏出の1つ又は複数の指示を検出する等、排出物漏出を検出することを含み得る。
【0142】
例えば、複数の電極間の1つ又は複数の抵抗を測定することは、1つ又は複数の検知ゾーンにおける1つ又は複数の抵抗のそれぞれを測定することを含み得る。1つ又は複数の検知ゾーンは、第1の検知ゾーン、第2の検知ゾーン、及び/又は第3の検知ゾーンを含み得る。
【0143】
例えば、複数の電極間の1つ又は複数の抵抗を測定することは、複数の電極のうちの2つ間の1つ又は複数の抵抗のそれぞれを測定することを含み得、複数の電極のうちの2つのそれぞれの部分は、第1の検知ゾーン、第2の検知ゾーン、及び/又は第3の検知ゾーン等の同じ検知ゾーンの複数のセンサ点の幾つかにおいて、センサ点開口部等の複数の導管の幾つかにより露出される。
【0144】
例えば、複数の電極間の1つ又は複数の抵抗を測定することは、第1の検知ジーンにおける第1の抵抗を測定することと、第2の検知ゾーンにおける第2の抵抗を測定することとを含み得る。例えば、複数の電極間の1つ又は複数の抵抗を測定することは、第3の検知ゾーンにおける第3の抵抗を測定することを含み得る。第1の抵抗は、複数の電極のうちの接地電極等の第1の漏出電極と第4の電極等の第2の漏出電極との間で測定し得る。接地電極等の第1の漏出電極は、第1の検知ゾーンにおける第1のセンサ点において露出し得る。第4の電極等の第2の漏出電極は、第1の検知ゾーンにおける第2のセンサ点において露出し得る。第2の抵抗は、複数の電極のうちの第4の電極等の第2の漏出電極と第5の電極等の第3の漏出電極との間で測定し得る。第4の電極等の第2の漏出電極は、第2の検知ゾーンにおける第3のセンサ点において露出し得る。第5の電極等の第3の漏出電極は、第2の検知ゾーンにおける第4のセンサ点において露出し得る。第5の抵抗は、複数の電極のうちの接地電極等の第1の漏出電極と第5の電極等の第3の漏出電極との間で測定し得る。接地電極等の第1の漏出電極は、第3の検知ゾーンにおける第5のセンサ点において露出し得る。第5の電極等の第3の漏出電極は、第3の検知ゾーンにおける第6のセンサ点において露出し得る。
【0145】
例えば、複数の電極間の1つ又は複数の抵抗を測定することは、複数の電極のうちの2つ間の1つ又は複数の検知ゾーンのうちの1つにおける1つ又は複数の抵抗のそれぞれを測定することを含み得、複数の電極のうちの2つのそれぞれの部分は、排出物漏出が、複数のセンサ点開口部等の複数の導管の2つ以上に入ることにより複数の電極のうちの2つの両方に接触して、複数の電極のうちの2つ間の抵抗を測定するために抵抗のより低い経路を作成し得るように、複数のセンサ点の幾つかにおける複数のセンサ点開口部等の複数の導管の幾つかにより露出される。
【0146】
複数の電極間の1つ又は複数の抵抗を測定することは、第1の検知ゾーン及び第2の検知ゾーンを含む1つ又は複数の検知ゾーンにおける1つ又は複数の抵抗のそれぞれを測定することを含み得る。1つ又は複数の抵抗のうちの第1の抵抗は、第1の検知ゾーンで測定し得、1つ又は複数の抵抗のうちの第2の抵抗は、第2の検知ゾーンで測定し得る。第1の抵抗は、第1の検知ゾーンにおける複数のセンサ点の幾つかにおける、複数のセンサ点開口部等の複数の導管の幾つかにより露出された複数の電極のうちの2つ間で測定し得る。第2の抵抗は、第2の検知ゾーンにおける複数のセンサ点の幾つかにおける、複数のセンサ点開口部等の複数の導管の幾つかにより露出された複数の電極のうちの2つ間で測定し得る。
【0147】
例えば測定された1つ又は複数の抵抗に基づいて排出物漏出の1つ又は複数の指示を検出する等の排出物漏出を検出することは、例えば、例えば1つ又は複数の検知ゾーンのうちの1つ又は複数において測定された1つ又は複数の抵抗のうちの1つ又は複数が1つ又は複数の閾値抵抗のうちの1つ以下である場合、排出物漏出が存在すると判断することを含み得る。異なる閾値抵抗を異なる検知ゾーンに採用して、例えば、長さ又は電極間隔等の異なる電極特徴を反映し得る。例えば、第1の閾値抵抗を第1の検知ゾーンに採用し得、第2の閾値抵抗を第2の検知ゾーンに採用し得、且つ/又は第3の閾値抵抗を第3の検知ゾーンに採用し得る。
【0148】
方法は、排出物漏出の1つ又は複数の指示が検出された場合等、排出物漏出が検出された場合、例えばモニタデバイスを通して漏出信号を生成することを更に含み得る。
【0149】
図1は例示的なオストミーシステムを示す。オストミーシステム1は、ベースプレート4を含むオストミー装具2を含む。ベースプレート4は、オストミーパウチ(図示せず)を支持するように構成される。更に、オストミーシステム1は、モニタデバイス6及び付属デバイス8(携帯電話)を含む。モニタデバイス6は、モニタデバイス6及びベースプレート4の第1のコネクタのそれぞれを介してベースプレート4に接続可能である。モニタデバイス6は、付属デバイス8と無線通信するように構成される。任意選択的に、付属デバイス8は、例えばネットワーク12を介してオストミーシステム1のサーバデバイス10と通信するように構成される。サーバデバイス10は、オストミー装具製造業者及び/又はサービスセンタにより運営且つ/又は制御し得る。オストミーデータ又はオストミーデータに基づくパラメータデータは、モニタデバイス6を有するオストミー装具2の電極/センサから取得される。モニタデバイス6は、オストミーデータ及び/又はオストミーデータに基づくパラメータデータを処理する。処理されたオストミーデータに基づいて、モニタデバイス6は、付属デバイス8に送信されるどのモニタデータを判断し得る。示されるオストミーシステムでは、付属デバイス8は携帯電話であるが、付属デバイス8は、タブレットデバイス又はウォッチ若しくは他の手首装着電子デバイス等のウェアラブル等の別のハンドヘルドデバイスとして実施し得る。したがって、モニタデバイス6は、モニタデータを特定し、付属デバイス8に送信するように構成される。ベースプレート4は、オストミーパウチ(図示せず)をベースプレート(二品型オストミー装具)に結合する結合リング16の形態の結合部材14を含む。ベースプレートは、ストーマ中心点を有するストーマ受け開口部18を有する。ストーマ開口部18のサイズ及び/又は形状は、通常、オストミー装具の適用前にユーザのストーマに適合するようにユーザ又は看護師により調整される。ベースプレートは、中心領域400及び外側領域404を有し得る。中心領域400は、ストーマ開口部18の近くの領域であり、且つ/又は結合部材14内の領域に実質的に等しい。外側領域404は、ストーマ開口部18から離れた領域であり、且つ/又は結合部材14の外部の領域に実質的に等しい。
【0150】
オストミーシステム1は、任意選択的に、オストミーシステム1の代替の付属デバイス/追加の付属デバイスを形成するドッキングステーション20を含む。ドッキングステーション20は、モニタデバイス6をドッキングステーション20に電気的且つ/又は機械的に接続するように構成された第1のコネクタ22を含むドッキングモニタインターフェースを含む。ドッキングモニタインターフェースは、モニタデバイスをドッキングステーションに無線接続するように構成され得る。ドッキングステーション20は、ユーザ入力を受信し、且つ/又はドッキングステーション20の動作状態についてのフィードバックをユーザに提供するユーザインターフェース24を含む。ユーザインターフェース24は、タッチスクリーンを含み得る。ユーザインターフェース24は、1つ又は複数の物理的なボタン及び/又は発光ダイオード等の1つ又は複数の視覚的インジケータを含み得る。
【0151】
図2は、例示的なモニタデバイスのブロック図である。モニタデバイス6は、モニタデバイス筐体100、プロセッサ101及び1つ又は複数のインターフェースを含み、1つ又は複数のインターフェースは、第1のインターフェース102(装具インターフェース)及び第2のインターフェース104(付属インターフェース)を含む。モニタデバイス6は、オストミーデータ及び/又はオストミーデータに基づくパラメータデータを記憶するメモリ106を含む。メモリ106は、プロセッサ101及び/又は第1のインターフェース102に接続される。
【0152】
第1のインターフェース102は、モニタデバイス6をオストミー装具、例えばオストミー装具2に電気的且つ/又は機械的に接続する装具インターフェースとして構成される。第1のインターフェース102は、オストミー装具2(ベースプレート4)の各端子との電気接続を形成する複数の端子を含む。第1のインターフェース102は、接地端子108、第1の端子110、第2の端子112及び第3の端子114を含む。第1のインターフェース102は、任意選択的に、第4の端子116及び第5の端子118を含む。モニタデバイス6の第1のインターフェース102は、モニタデバイスとベースプレートとの解放可能な結合等の機械的接続を形成する結合部120を含む。結合部120並びに第1のインターフェース102の端子108、110、112、114、116及び118は、モニタデバイス6の第1のコネクタ(の少なくとも一部)を形成する。
【0153】
モニタデバイス6は、モニタデバイス及びその能動構成要素に給電する電力ユニット121を含み、すなわち、電力ユニット121は、プロセッサ101、第1のインターフェース102、第2のインターフェース104及びメモリ106に接続される。電力ユニットは、電池及び充電回路を含む。充電回路は、電池及び第1のインターフェース102の端子に接続されて、第1のインターフェースの端子、例えば第1のコネクタの端子を介して電池を充電する。
【0154】
モニタデバイスの第2のインターフェース104は、付属デバイス8等の1つ又は複数の付属デバイスにモニタデバイス6を接続する付属インターフェースとして構成される。第2のインターフェース104は、付属デバイスと無線通信するように構成されたアンテナ122及び無線送受信機124を含む。任意選択的に、第2のインターフェース104は、オーディオ信号及び/又は触覚フィードバックをユーザにそれぞれ提供するラウドスピーカ126及び/又は触覚フィードバック要素128を含む。
【0155】
モニタデバイス6は、任意選択的に、プロセッサ101に接続されたセンサユニット140を含む。例えば、センサユニット140は、温度データをプロセッサに供給する温度センサ及び/又は加速度データをプロセッサ101に供給するGセンサ又は加速度計を含む。追加又は代替として、センサユニット140は湿度センサ及び/又は音響センサを含む。センサユニット140は、記載されるオストミーシステムに適し、且つ/又は関連する代替のセンサ及び/又は追加のセンサを含み得る。
【0156】
プロセッサ101は、処理方式を適用するように構成され、第1のインターフェース102は、第1のインターフェースに結合されたベースプレート及び/又はセンサ組立体からオストミーデータを収集するように構成され、オストミーデータは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の第1の電極対からの第1のオストミーデータ、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の第2の電極対からの第2のオストミーデータ及びベースプレート及び/又はセンサ組立体の第3の電極対からの第3のオストミーデータを含む。オストミーデータは、メモリ106に記憶し得、且つ/又はパラメータデータを得るためにプロセッサ101において処理され得る。パラメータデータは、メモリ106に記憶され得る。プロセッサ101は、処理方式を適用するように構成され、処理方式を適用することは、第1のオストミーデータに基づく第1のパラメータデータを取得すること、第2のオストミーデータに基づく第2のパラメータデータを取得すること、第3のオストミーデータに基づく第3のパラメータデータを取得することを含む。換言すれば、プロセッサ101は、それぞれ第1、第2及び第3のオストミーデータに基づく第1、第2及び第3のパラメータデータを取得するように構成される。処理方式を適用することは、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ及び第3のパラメータデータの1つ又は複数、例えば全てに基づいてオストミー装具のベースプレート及び/又はセンサ組立体の動作状態を判断することを含み、動作状態は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の半径方向浸食の程度及び/又はオストミー装具の深刻な漏出リスクを示す。モニタデバイス6は、動作状態が第1の動作状態であるとの判断に従って、第2のインターフェースを介してベースプレート及び/又はセンサ組立体の第1の動作状態を示すモニタデータを含む第1のモニタ信号を送信し、動作状態が第2の動作状態であるとの判断に従って、第2のインターフェースを介してベースプレート及び/又はセンサ組立体の第2の動作状態を示すモニタデータを含む第2のモニタ信号を送信するように構成される。
【0157】
図3は、オストミー装具の例示的なベースプレートの分解組立図を示す。ベースプレート4は、第1の接着層200を含む。使用中、第1の接着層200の近位面は、ストーマ周囲エリアにおけるユーザの皮膚、及び/又は封止ペースト、封止テープ、及び/又は封止リング等の追加の封止に付着する。ベースプレート4は、任意選択的に、リム接着層とも示される第2の接着層202を含む。ベースプレート4は、電極組立体204に配置された複数の電極を含む。電極組立体204は、第1の接着層200と第2の接着層202との間に配置される。電極組立体204は、支持層の近位面に形成された電極を有する支持層を含む。ベースプレート4は、ベースプレート4を皮膚に適用する前にユーザにより剥がされる剥離ライナー206を含む。ベースプレート4は、上層208と、オストミーパウチをベースプレート4に結合する結合リング209とを含む。上層208は、使用中、第2の接着層202を外部歪み及び応力から保護する保護層である。
【0158】
図3に示されるように、電極組立体204(図4参照)の一部であり得る複数の電極216は、第1の接着層200と第2の接着層202との間に配置し得る。第1の接着層200、第2の接着層202、及び電極組立体204のそれぞれは、中心開口部18a、18b、18cをそれぞれ有する。中心開口部18a、18b、18cは位置合わせされて、ベースプレート4の中心開口部18(ストーマ受け開口部と記されることもある)を画定する。中心開口部18はユーザのストーマに嵌まるように構成される。実施形態では、中心開口部18a、l8b、18cのうちの1つ又は複数は存在せず、したがって、使用前(例えば、ユーザにより)欠けた中心開口部を作成する必要があり得る。
【0159】
実施形態では、ベースプレート4は、第2の接着層202及び/又は第1の接着層200に遠位に配置される上層208を含み得る。上層208は、機械的破損(例えば、ベースプレート4の取り扱い及び適用中)及び/又は化学的攻撃(例えば、酸性であり得る排出物等による)からのベースプレートの残りの部分(例えば、第1のコネクタ211及び結合リング209以外)の保護を提供し得る。上層208の近位面208Bは、第2の接着層202の遠位面202Aに結合し得る。実施形態では、上層208の遠位面208Aは実質的に平滑であり、したがって、ベースプレート4がユーザの衣服に貼り付かないようにし、又は衣服にダメージを与えないようにする。
【0160】
実施形態によれば、ベースプレート4の少なくとも部分は、湾曲性、可撓性、可捩性、及び伸張性であり得、それにより、例えば、ベースプレート4と対象者の表面との間の結合快適性及び/又は接着安全性の改善に役立つ。
【0161】
実施形態では、第1及び/又は第2の接着層200、202は、接着層200、202が対象者の表面(例えば、患者の皮膚)に付着するとともに、例えば、湾曲性、可撓性、可捩性、及び伸張性の少なくとも1つに加えて吸湿性を有する(例えば、汗及び排出物の水分を吸収する)ように、親水コロイド(例えば、セルロース、アルギン酸塩)材料及び高分子マトリックス(例えば、SIS)材料を含む。
【0162】
実施形態では、第1の接着層200及び第2の接着層202は、互いに接着する接着材料を含み、加熱あり又はなしで一緒に押すことにより2つの接着層200、202を付着できるようにする。実施形態では、ユーザの表面への接着強度は、第1及び第2の接着層200、202の水分含有量の増大に伴って低減し得、一方、第1及び第2の接着層200、202の水分含有量の増大に伴って導電性は増大する。
【0163】
実施形態では、第1の接着層200は、第2の接着層202よりも小さな表面被覆率を有し得、一方、第1及び第2の接着層200、202の双方は複数の電極216及び電極組立体204よりも大きな表面被覆率を有する。それにより、複数の電極216及び電極組立体204は、接着剤、例えば第1の接着層200及び第2の接着層202により封入し得る。
【0164】
例えば、第1の接着層200の近位側200Bは、患者の皮膚及び患者のストーマの周囲に取り付けられるように構成される。電極組立体204の複数の電極216は、第1の接着層200よりも小さな表面被覆率を有し得、第1の接着層200の遠位側200Aに結合して、第1の接着層200の遠位面200Aの少なくともリム部分を露出したままにし得る。第2の接着層202は、ベースプレート4の中心領域400(図1参照)において電極組立体204の複数の電極216に遠位に結合し得る。第2の接着層202は、電極組立体204及び複数の電極216よりも大きな表面被覆率を有し、更に、第1の接着層200の遠位面200Aの少なくともリム部分において第1の接着層200に遠位に結合して、第2の接着層202の近位面202Bのリム部分を露出したままにし得る。第2の接着層202の近位面202Bの露出したリムは、ベースプレート4の外側領域404(図1参照)及び第1の接着層200の周囲で患者の皮膚に取り付けられるように構成され得る。例えば、ベースプレート4の中心領域400は、電極組立体204又は複数の電極216と実質的に同じサイズであり得る。
【0165】
実施形態では、第1の接着層200と第2の接着層202との表面被覆率の差は、第1及び第2の接着層200、202の異なる接着性を特徴付けるように設計し得る。例えば、第1の接着層200は、第2の接着層202よりも高い水分容量及び高い吸湿性を有し得、一方、第2の接着層202は、第1の接着層202よりも高い透湿性及び対象者の表面への高い接着強度を有し得る。実施形態では、第1及び第2の接着層200、202の接着性は、親水コロイド:高分子組成比率を調整することにより調整し得る。例えば、親水コロイド:高分子組成比率を増大させると、水分容量及び吸収性が増大し得るが、透湿性及び対象者の表面への接着強度を下げることもある。
【0166】
実施形態では、第1の接着層200の接着強度、水分容量、及び導電性の相関は、複数の電極216間の抵抗を測定することで導電性を測定することにより、第1の接着層200の水分含有量を検出且つ/又は推定するようにオストミーシステムをいかに構成され得るかにとって有用であり得る。推定且つ/又は検出された水分含有量を通して、オストミーシステムは、第1の接着層200が患者の皮膚から取り外されたか否かに関する情報を更に提供し得る。水分及び排出物漏出検知についてのより詳細な説明を後の段落に提供する。
【0167】
実施形態では、第1の接着層200は、複数の電極216と患者の皮膚との間に配置され、例えば第2の接着層202よりも高い水分容量を有するように設計し得、それにより、例えば、水分含有量についてより広い検知範囲を有するオストミーシステムを提供する。第1の接着層200はまた、例えば第2の接着層202よりも高い吸湿性を有することもでき、それにより、例えば、ユーザのストーマ近くの水分含有量変化に対する感度応答性の増大に役立ち、これはまた、皮膚炎及び皮膚の腫れ並びにユーザの皮膚からの第1の接着層200の時期尚早な取り外し等の問題を効果的に低減する。
【0168】
実施形態では、第2の接着層202は、第1の接着層200の周りのベースプレート4の外側領域404において患者の皮膚に結合されるように構成され、患者の表面、例えば皮膚へのより高い接着強度、患者の皮膚からベースプレート4が外されるリスクを低減し得る。これは、第1の接着層200が対象者の表面から完全に外れた場合であっても、ベースプレート4が患者の皮膚に取り付けられたままであることに役立つ。これは、ベースプレート4等のオストミー装具の封じ込めからの望ましくない排出物漏出に対する追加の保護を提供する。第2の接着層202は、例えば第1の接着層200よりも高い透湿性を有するように更に設計し得、それにより、例えば、第2の接着層202に吸収された水分が第2の接着層202からすぐに出ないようにし、それにより、例えば、患者の表面への十分に高い接着強度を維持するのに役立つ。これは更に、患者の皮膚へのベースプレートの取り付け安全性を強化する。
【0169】
剥離ライナー206は、第1の接着層200の近位面200Aに解放可能に取り付けられ得、ベースプレート4を皮膚に適用する前、剥がされるように構成され得る。剥離ライナー206は、剥離ライナー206が第1の接着層200の近位面200Aに解放可能に取り付けられた場合、第1の接着層200の第1の複数の開口部259を通して延在するように配置された複数の突起207を含み得る。複数の突起207は、接着材料が広がって第1の複数の開口部259を閉じることから阻止することにより、第1の接着層200の第1の複数の開口部259を保持するのに役立つ。これは特に、第1の接着層200が粘性を有し、且つ/又は機械的応力及び/又は熱を受けた場合、塑性変形する傾向を有する場合に関連し得る。
【0170】
実施形態では、第1の接着層200は、第1の接着層200の第1の複数の開口部259と示され得る複数のセンサ点開口部を有する。センサ点開口部の目的について以下に詳述する(例えば図8参照)。
【0171】
ベースプレート4は、モニタインターフェースを含む。モニタインターフェースは、オストミー装具(ベースプレート4)をモニタデバイスに電気的且つ/又は機械的に接続するように構成される。ベースプレートのモニタインターフェースは、モニタデバイスとベースプレートとの間の解放可能な結合等の機械的接続を形成する結合部210を含む。結合部210は、モニタデバイスの結合部と係合して、モニタデバイスをベースプレート4に解放可能に結合するように構成される。更に、ベースプレート4のモニタインターフェースは、モニタデバイスの各端子と電気接続を形成する複数の端子212をそれぞれ形成する複数の端子を含む。結合部210及び端子212は、ベースプレート4の第1のコネクタ211を形成する。ベースプレート4は、電極組立体の近位側に第1の中間要素213を含む。第1の中間要素213は、端子212を形成する端子要素と第1の接着層200との間に配置される。第1の中間要素213は、軸方向において見たとき、ベースプレート4の端子212を形成する端子要素を覆い、ベースプレートの端子要素からの機械的応力から第1の接着層を保護する。
【0172】
上述したように、示されるベースプレート4の幾つかの部分は、例えば、上述したベースプレート4のようなベースプレートを提供する等、上述した構成要素の1つ又は複数を含む既存のベースプレートに適用される別個の組立体として提供し得る。例えば、例えば電極組立体204、第1のコネクタ211、第1の中間要素213、第1の接着層200、及び剥離ライナー206を含むセンサ組立体部分700を提供し得る。更に、センサ組立体部分700はまた、第2の接着層202及び/又は上層208を含むこともできる。ユーザが、センサ組立体部分700を適用する穴をベースプレートの層に提供して、ベースプレートの層を通してセンサ組立体部分700の第1のコネクタ211が突出できるようにし得、ベースプレートにセンサ組立体部分700が適用されることを考え得る。代替的には、センサ組立体部分700は、第1のコネクタ211がベースプレートの周縁外部に位置決めされるようにベースプレートに適用し得る。
【0173】
図4は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の例示的な電極組立体204の分解組立図を示す。電極組立体204は、近位面214Bを有する支持層214と、支持層214の近位側に配置され、接地電極、第1の電極、第2の電極、第3の電極、第4の電極、及び第5の電極を含む電極216とを含み、各電極は、モニタインターフェースの各端子要素に電極を接続する各接続部を有する。更に、電極組立体204は、近位面218Bを有し、ベースプレート及び/又はセンサ組立体の第1の接着層から電極216の電極部を絶縁するように構成されたマスキング要素218を含む。マスキング要素218は、軸方向において見たとき、電極216の部分を覆うか又はそれと重なる。
【0174】
図4に示されるように、マスキング要素218は、第2の複数の開口部253(図7参照)と示されることもある複数のセンサ点開口部を含み得る。第2の複数の開口部253のそれぞれは、複数の電極216のうちの1つの一部を露出させるように配置し得る。マスキング要素218はまた、複数の電極216の接続部221を露出するように構成することもできる。マスキング要素218は、第1の接着層200から複数の電極216の覆われた部分をシールドし得、第1の接着層200よりも低い導電性を有して、第1の接着層200を通るよりも抵抗の低い経路を複数の電極216のうちの任意の2つ間に作られるのを阻止し得る。これは、複数の電極216のうちの任意の2つ間で測定される抵抗を排出物漏出に相関付ける精度を改善し得る。
【0175】
実施形態では、複数の電極216は、金属材料(例えば、銀、銅、金、チタン、アルミニウム、ステンレス鋼)、セラミック材料(例えばITO)、高分子材料(例えば、PEDOT、PANI、PPy)、及び炭素質材料(例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、炭素繊維、グラフェン、グラファイト)の少なくとも1つを含み得る。マスキング要素は、高分子材料(例えば、ポリウレタン、PTFE、PVDF)及びセラミック材料(例えば、アルミナ、シリカ)の少なくとも一方を含み得る。
【0176】
実施形態では、複数の電極216は、スクリーンプリント、インクジェットプリント、直接インク筆記、ペンプロット、3Dプリント、熱溶解積層法、接触転写プリント、スプレー塗装、化学蒸着、物理蒸着、原子層堆積、ワイヤ曲げ、及び/又は当業者に既知の任意の他の方法により準備し得る。複数の電極216は、熱硬化、UV硬化、及び/又は酸素活性化を更に必要とし得る。
【0177】
図5は、第1の接着層及び剥離ライナーがないベースプレート及び/又はセンサ組立体のベースプレート部分の近位面の近位図である。ベースプレート4及び/又はセンサ組立体700は、電極組立体の遠位側、すなわち電極組立体204と第1の接着層(図示せず)との間に第1の中間要素213を含む。第1の中間要素213は、軸方向において見たとき、ベースプレート4の端子要素を覆い、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の端子要素からの機械的応力から第1の接着層を保護する。
【0178】
実施形態では、第1の中間要素213は、モニタインターフェースの複数の端子212が第1の接着層200(図3参照)に接着するのを防ぎ得る。実施形態では、第1の中間要素213は第1の接着層200よりも低い導電性を有し、第1の接着層200、例えば1つ又は複数の検知ゾーン251(図11参照)における第1の接着層を通るよりも抵抗の低い経路(例えば第1の中間要素213を通る)が作られるのを阻止し得る。したがって、第1の中間要素213によりシールドされた接続部221は、水分が吸収された場合、第1の接着層200の導電性増大に非応答であり得る。これは、複数の電極216により1つ又は複数の検知ゾーン251(図11参照)における水分含有量をより正確に測定するのに役立つ。第1の中間要素213はまた、少なくとも接続部221の近くでベースプレート4の構造的一体性を強化することもできる。
【0179】
図6は、電極組立体204の電極216の例示的な電極構成220の遠位図である。電極組立体204の電極構成220等の電極組立体204は、接地電極222、第1の電極224、第2の電極226、第3の電極228、第4の電極230及び第5の電極232を含む。電極216は、接続部221を含む。接地電極222は、接地接続部222Aを含み、第1の電極224は、第1の接続部224Aを含む。第2の電極226は、第2の接続部226Aを含み、第3の電極228は、第3の接続部228Aを含む。第4の電極230は、第4の接続部230Aを含み、第5の電極232は、第5の接続部232Aを含む。
【0180】
第4の電極230は、第4の検知部230Bを含む。第5の電極232は、第5の検知部232Bを含む。
【0181】
接地電極222は、第1の電極224の接地を形成する第1の電極部234を含む。接地電極222は、第2の電極226の接地を形成する第2の電極部236を含む。接地電極222は、第3の電極228の接地を形成する第3の電極部238を含む。接地電極222は、第4の電極230及び第5の電極232の接地を形成する第4の電極部240を含む。接地電極222の第4の電極部240は、接地検知部222Bを含む。
【0182】
第4の電極部240及び第5の電極部232等の接地電極222は、第1の漏出電極を形成する。第4の電極230は第2の漏出電極を形成する。第5の電極232は第3の漏出電極を形成する。
【0183】
図7は、例示的なマスキング要素の遠位図である。マスキング要素218は、任意選択的に、6つの端子開口部を含む複数の端子開口部を有する。複数の端子開口部は、接地端子開口部242、第1の端子開口部244、第2の端子開口部246、第3の端子開口部248、第4の端子開口部250及び第5の端子開口部252を含む。マスキング要素218の端子開口部242、244、246、248、250、252は、電極組立体の電極の各接続部222A、224A、226A、228A、230A、232Aに重なり、且つ/又は位置合わせされるように構成される。
【0184】
マスキング要素218は、マスキング要素218の第2の複数の開口部253と記されることもある複数のセンサ点開口部を有する。センサ点開口部は点線254内に示される一次センサ点開口部を含み、各一次センサ点開口部は、接地電極222等の第1の漏出電極の部分及び/又は第4の電極230等の第2の漏出電極の部分に重なるように構成される。一次センサ点開口部254は、示される例示的なマスキング要素では、5つの第1の一次センサ点開口部254Aを含み、第1の一次センサ点開口部254Aのそれぞれは、接地電極222等の第1の漏出電極の部分に重なるように構成される。一次センサ点開口部254は、示される例示的なマスキング要素では、4つの第2の一次センサ点開口部254Bを含み、第2の一次センサ点開口部254Bのそれぞれは、第4の電極230等の第2の漏出電極の部分に重なるように構成される。センサ点開口部は、点線256内に示される二次センサ点開口部を含み、二次センサ点開口部のそれぞれは、第4の電極230等の第2の漏出電極の部分及び/又は第5の電極232等の第3の漏出電極の部分に重なるように構成される。二次センサ点開口部256は、示される例示的なマスキング要素では、5つの第1の二次センサ点開口部256Aを含み、第1の二次センサ点開口部256Aのそれぞれは、第5の電極232等の第3の漏出電極の部分に重なるように構成される。二次センサ点開口部256は、示される例示的なマスキング要素では、4つの第2の二次センサ点開口部256Bを含み、第2の二次センサ点開口部256Bのそれぞれは、第4の電極230等の第2の漏出電極の部分に重なるように構成される。センサ点開口部は、点線258内に示される三次センサ点開口部を含み、三次センサ点開口部のそれぞれは、第5の電極232等の第3の漏出電極の部分及び/又は接地電極222等の第1の漏出電極の部分に重なるように構成される。三次センサ点開口部258は、示される例示的なマスキング要素では、5つの第1の三次センサ点開口部258Aを含み、第1の三次センサ点開口部258Aのそれぞれは、第5の電極232等の第3の漏出電極の部分に重なるように構成される。三次センサ点開口部258は、示される例示的なマスキング要素では、4つの第2の三次センサ点開口部258Bを含み、第2の三次センサ点開口部258Bのそれぞれは、接地電極222等の第1の漏出電極の部分に重なるように構成される。
【0185】
図8は例示的な第1の接着層の遠位図である。第1の接着層200は、第1の接着層200の第1の複数の開口部259として示されることもある複数のセンサ点開口部を有する。第1の接着層のセンサ点開口部は、点線260内に示される一次センサ点開口部を含み、各一次センサ点開口部は、接地電極222等の第1の漏出電極の部分及び/又は電極組立体の第4の電極230等の第2の漏出電極の部分に重なるように構成される。一次センサ点開口部260は、示される例示的な第1の接着層では、5つの第1の一次センサ点開口部260Aを含み、第1の一次センサ点開口部260Aのそれぞれは、接地電極222等の第1の漏出電極の部分に重なるように構成される。一次センサ点開口部260は、示される例示的な第1の接着層では、4つの第2の一次センサ点開口部260Bを含み、第2の一次センサ点開口部260Bのそれぞれは、第4の電極230等の第2の漏出電極の部分に重なるように構成される。第1の接着層のセンサ点開口部は、点線262内に示される二次センサ点開口部を含み、二次センサ点開口部のそれぞれは、第4の電極230等の第2の漏出電極の部分及び/又は電極組立体の第5の電極232等の第3の漏出電極の部分に重なるように構成される。二次センサ点開口部262は、示される例示的な第1の接着層では、5つの第1の二次センサ点開口部262Aを含み、第1の二次センサ点開口部262Aのそれぞれは、第5の電極232等の第3の漏出電極の部分に重なり得る。二次センサ点開口部262は、示される例示的な第1の接着層では、4つの第2の二次センサ点開口部262Bを含み、第2の二次センサ点開口部262Bのそれぞれは、第4の電極230等の第2の漏出電極の部分に重なるように構成される。第1の接着層のセンサ点開口部は、点線264内に示される三次センサ点開口部を含み、三次センサ開口部のそれぞれは、第5の電極232等の第3の漏出電極の部分及び/又は電極組立体の接地電極222等の第1の漏出電極の部分に重なり得る。三次センサ点開口部264は、示される例示的な第1の接着層では、5つの第1の三次センサ点開口部264Aを含み、第1の三次センサ点開口部264Aのそれぞれは、第5の電極232等の第3の漏出電極の部分に重なるように構成される。三次センサ点開口部264は、示される例示的な第1の接着層では、4つの第2の三次センサ点開口部264Bを含み、第2の三次センサ点開口部264Bのそれぞれは、接地電極222等の第1の漏出電極の部分に重なるように構成される。図9図8の第1の接着層の近位図である。
【0186】
図10は、ベースプレート4の部分及び/又はセンサ組立体部分700のより詳細な遠位図である。ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700はモニタインターフェースを含む。モニタインターフェースは第1のコネクタ211を含む。第1のコネクタ211は、モニタデバイスをベースプレートに解放可能に結合し、それにより、解放可能な結合を形成するように構成された結合部210を含む。モニタインターフェースの第1のコネクタ211は、モニタデバイスの各端子との各電気接続を形成する、各端子要素により形成された複数の端子を含む。
【0187】
モニタインターフェースの第1のコネクタ211の複数の端子は、接地端子282Aを形成する接地端子要素282、第1の端子284を形成する第1の端子要素284、第2の端子286Aを形成する第2の端子要素286及び第3の端子288Aを形成する第3の端子要素288を含む。モニタインターフェースは、任意選択的に、第4の端子290Aを形成する第4の端子要素290及び/又は第5の端子292Aを形成する第5の端子要素292を含む。端子要素282、284、286、288、290、292は、電極222、224、226、228、230、232の各接続部222A、224A、226A、228A、230a、232Aに接触する。
【0188】
ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分における第1のコネクタの位置、端子の数及び結合部における端子の位置は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の電極組立体で使用される電極構成に適合し得る。
【0189】
図1図3図6、及び図10を参照すると、モニタインターフェース215は、複数の端子212及び結合部210を含み得る。複数の端子212は、複数の電極216の複数の接続部221をモニタデバイス6に電気的に結合するように構成され得る。結合部210は、ベースプレート4をモニタデバイス6に解放可能に構造的に結合するように構成され得る。
【0190】
図3及び図10を参照すると、結合部210は上層208に遠位に取り付け又は結合し得、上述したように、上層208は第1及び/又は第2の接着層200、202に遠位に結合し得る。結合部210と上層208との結合は、限定ではなく、熱接合、機械的締め付け、溶剤接合、UV接合、接着剤接合、及び/又は超音波溶接を含む手段により達成し得る。
【0191】
図11は、排出物18の漏出を示す例示的なベースプレート4の近位図である。実施形態では、ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700は、3つの検知ゾーン251を有する図11に示されるように、ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の中心領域400の周りに角度的に分布した1つ又は複数の検知ゾーン251を備え得る。代替又は追加として、1つ又は複数の検知ゾーン251は、図15に示されるようにベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の中心領域400から波形方向に分布してもよく、且つ/又は図16に示されるようにベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分の中心領域400の周りに同心に分布してもよい。
【0192】
オストミーシステム1(図1)は、1つ又は複数の検知ゾーン251のそれぞれにおける第1の接着層200の水分含有量を検出するように構成され得る。実施形態では、水分含有量は、1つ又は複数の検知ゾーン251のそれぞれにおける複数の電極216(図6参照)のうちの2つにわたる1つ又は複数の検知ゾーン251のそれぞれの抵抗を測定することにより検出される。更に詳細に説明するように、オストミーシステム1は、測定された抵抗に基づいて、1つ又は複数の検知ゾーン251のそれぞれにおける排出物漏出の1つ又は複数の指示等の排出物漏出を検出するように更に構成され得る。
【0193】
実施形態では、1つ又は複数の検知ゾーン251の角度分布は、オストミーシステム1が、第1の接着層200の近位面200Bにより画定されるベース平面内で任意の方向においてベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の中心領域400からベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の外側領域404に向かって伝搬する排出物漏出を検出するのに役立つ。例えば、図11に示されるように、1つ又は複数の検知ゾーン251の第1の検知ゾーン251aは、ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の中心開口部18の周りの0°~120°の円に配置し得る。同様に、1つ又は複数の検知ゾーン251の第2の検知ゾーン251bは、ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の中心開口部18の周りの120°~240°の円に配置し得る。同様に、1つ又は複数の検知ゾーン251の第3の検知ゾーン251cは、ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の中心開口部18の周りの240°~360°の円に配置し得る。
【0194】
追加又は代替として、1つ又は複数の検知ゾーン251は、ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の中心領域400から半径方向に分布して(図15参照)、中心領域400からベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の外側領域404に向かう排出物漏出の伝搬の検出に役立ち得る。追加又は代替として、1つ又は複数の検知ゾーン251は、ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の中心領域400の周りに同心に分布して(図16参照)、任意の方向における中心領域400からベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の外側領域404に向かう排出物漏出の伝搬の検出に役立ち得る。
【0195】
更に詳細に説明するように、1つ又は複数の検知ゾーン251の既知の場所は、排出物漏出の伝搬方向及び伝搬速度の特定においてオストミーシステムのモニタデバイスによる等、オストミーシステム1により更に使用され得る。
【0196】
図11に示されるように、ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700は複数のセンサ点270を備え得、複数の電極216のうちの1つの一部は、複数のセンサ点のそれぞれにおいて露出される(例えば、マスキング要素218によっても第1の接着層200によっても覆われない)。より詳細に説明するように、オストミーシステム1は、複数のセンサ点を使用して、排出物漏出の1つ又は複数の指示等の排出物漏出を検出するように構成され得る。例えば、図11に示されるように、排出物漏出が中心領域から複数のセンサ点270の第1のセンサ点270a及び第2のセンサ点270bに達するのに十分遠くに伝搬した場合、オストミーシステム1は、排出物漏出が第1及び第2のセンサ点270a、270bが配置された第1の検知ゾーン251aに入ったかを判断するように構成され得る。
【0197】
図12は、例えば図11に関連して説明した複数のセンサ点のうちのセンサ点等のセンサ点270を含む例示的なベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の近位図である。第1の接着層200の近位面200Bは、ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700が使用中である場合、ユーザの皮膚に接触するように構成され得る。示されるように、センサ点270は、マスキング要素の第2の複数の開口部の開口部253と位置合わせされた第1の接着層200の第1の複数の開口部の開口部259により画定される。前の図を参照すると、複数のセンサ点270のそれぞれは、マスキング要素218の第2の複数の開口部253(図7)のうちの1つと位置合わせされた第1の接着層200の第1の複数の開口部259(図8)のうちの1つにより画定されて、複数の電極216のうちの1つの一部を露出させる。位置合わせされた第1及び第2の複数の開口部253、259は一緒に、排出物漏出が複数の電極216の露出部分に入り接触するように構成された、センサ点開口部272(例えば、皮膚から複数の電極216への開チャネル)等の複数の導管を画定する。それにより、皮膚が電極に接触する可能性は低く、一方、排出物又は他の液体はセンサ点開口部272を通って伝搬し、短絡イベントを通してセンサ読み取り値を提供し得る。
【0198】
図11を参照すると、複数のセンサ点270は、一次センサ点271a、二次センサ点271b、及び三次センサ点271cを含む複数のセンサ点群271を含み得る。一次センサ点271aのそれぞれは、複数の電極216(図6参照)の接地電極222の露出部分を含む。図6及び図11を参照すると、二次センサ点271bのそれぞれは、複数の電極216の第4の電極230の露出部分を含む。三次センサ点271cのそれぞれは、複数の電極216の第5の電極232の露出部分を含む。図11に示されるように、複数のセンサ点270は、任意の一次センサ点271a等の一次センサ点271aから最も近いセンサ点が二次センサ点271b又は三次センサ点271cであるように交互に分布する。一次センサ点271aから最も近いセンサ点は、別の一次センサ点271aではないことがあり得る。そのような配置では、互いに隣り合う複数のセンサ点270のうちの任意の2つは、複数の電極216のうちの2つを露出させ、排出物漏出の1つ又は複数の指示等の排出物漏出の検出を促進する。
【0199】
1つ又は複数の検知ゾーン251の角度分布と同様に、図11に例示されるように、複数のセンサ点270は、ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の中心領域400の周りに角度的に分布して、例えば、ベース平面内の任意の方向においてベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の中心領域400からベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の外側領域404に向かって伝搬する排出物漏出の検出に役立ち得る。追加又は代替として、複数のセンサ点270及び/又は検知ゾーン251は、ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の中心領域400から半径方向に分布して(図15)、ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の中心領域400から外側領域404に向かう排出物漏出の伝搬の検出に役立ち得る。追加又は代替として、複数のセンサ点270及び/又は検知ゾーン251は、ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の中心領域400の周りに同心に分布して(図16)、例えば任意の方向におけるベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700の中心領域400から外側領域404に向かう排出物漏出の伝搬の検出に役立ち得る。
【0200】
実施形態では、1つ又は複数の検知ゾーン251のそれぞれは、1つ又は複数の検知ゾーン251のそれぞれが一般に複数の電極216のうちの2つにより画定、輪郭描画、指定、且つ/又は特定し得るように、複数の電極216のうちの2つの少なくとも検知部、例えば222B、230B、232B(図6参照)を含む。例えば、複数の電極のうちの接地電極222及び第4の電極230は第1の検知ゾーン251aを画定し得、複数の電極216のうちの第4の電極230及び第5の電極232は第2の検知ゾーン251bを画定し得、複数の電極216のうちの接地電極222及び第5の電極232は第3の検知ゾーン251cを画定し得る。接地電極222は第1の漏出電極を形成する。第4の電極230は第2の漏出電極を形成する。第5の電極232は第3の漏出電極を形成する。実施形態では、複数の電極216の少なくとも1つは、1つ又は複数の検知ゾーン251のうちの2つ以上にあり得る(例えば、接地電極222)。第1、第2、及び第3の検知ゾーン251a、251b、及び251cに加えて、複数の電極のうちの例えば第4の漏出電極を形成する第6の電極は、接地、第4、及び/又は第5の電極222、230、232と共に第4、第5、及び第6の検知ゾーンを形成し得る。実施形態では、2つ以上の抵抗が複数の電極216のうちの3つ以上の任意の2つにわたり測定されるように、複数の電極216のうちの3つ以上は1つ又は複数の検知ゾーン251のうちの1つにあり得、これらの抵抗は組み合わせて、対応する検知ゾーン251における水分含有量を示す。
【0201】
実施形態では、1つ又は複数の検知ゾーン251のそれぞれは、複数のセンサ点群271のうちの2つの少なくとも検知部を含み、複数のセンサ点群271のうちの2つのそれぞれは、複数の電極216のうちの1つの部分を露出させる。例えば、第1の検知ゾーン251aは、一次センサ点271aの幾つか及び二次センサ点271bの幾つかを含み得る。第2の検知ゾーン251bは、二次センサ点271bの幾つか及び三次センサ点271cの幾つかを含み得る。第3の検知ゾーン251cは、一次センサ点271aの幾つか及び三次センサ点271cの幾つかを含み得る。
【0202】
上述したように、オストミーシステム1は、複数の電極216にわたる抵抗を測定することにより、ベース平面に存在する排出物漏出の1つ又は複数の指示等のベース平面に存在する排出物漏出を検出するように構成され得る。実施形態では、排出物漏出及び/又は排出物漏出の指示のそのような検出は、短絡イベント検出の形態であり得る。
【0203】
図13は、オストミーシステム1の例示的なベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分700(図11に示される)の断面図である。実施形態では、オストミーシステム1は、排出物漏出が複数のセンサ群271のうちの1つの1つのセンサ点を別の複数のセンサ群271のうちの1つのセンサ点に接続する場合、短絡イベントを検出するように構成され得る。そのような短絡イベント中、排出物19の漏出は、複数のセンサ点開口部272のうちの1つに入ることにより複数の電極216のうちの1つの接触し、複数のセンサ点開口部272のうちの別の開口部に入ることにより複数の電極216のうちの別の電極に接触し得る。実施形態では、第1の接着層200は、排出物が、第1の接着層200を通る経路と比較して低い抵抗の経路を2つの電極間に作成するように、排出物よりも低い導電性を有するように設計し得る。
【0204】
例えば、オストミーシステム1は、排出物19の漏出が、一次センサ点271aのうちの1つにおける接地電極222の一部を露出させる複数のセンサ点開口部272のうちの1つに入り、二次センサ点271bのうちの1つにおける第4の電極230の一部を露出させる複数のセンサ点開口部272のうちの別の1つに入ることにより、第1の検知ゾーンにおける接地電極222と第4の電極230とを接続又は橋渡しする場合、第1の検知ゾーン251aにおいて短絡イベントを検出するように構成され得る。接地電極202と第4の電極220とを接続する排出物19は、第1の接着層200を通る経路よりも抵抗の低い経路を作成する。
【0205】
同様に、オストミーシステム1は、排出物漏出が対応する検知ゾーンに入ったことを示す、1つ又は複数の検知ゾーンの何れかにおける短絡イベントを検出し得る。これは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の第1の接着層200と患者の皮膚との間の排出物の存在が、第1の接着層200がもはや患者の皮膚に付着していない(すなわち、外れた)ことを示すことに起因して、重要であり得る。外れた第1の接着層200は、オストミー装具の封じ込めから排出物漏出が出るリスクを大幅に上げる。
【0206】
実施形態では、第1の接着層200は少なくとも僅かに透気性を有し、排出物漏出が複数のセンサ点開口部272における空気を圧縮することにより生み出される抵抗圧力が最小の状態で、排出物漏出が複数のセンサ点270における複数のセンサ点開口部272に入るのに役立つ。実施形態では、複数のセンサ点開口部272は、排出物漏出が対応する検知ゾーンに入ってから1秒未満でオストミーシステム1が短絡イベントを検出し、漏出信号を登録し得るように、排出物漏出が容易に入るように構成される。
【0207】
図14は、例示的な抵抗測定を示す図である。
【0208】
第1の抵抗Rは第1の検知ゾーンにおいて測定される。第1の抵抗Rは、複数の電極のうちの接地電極と第4の電極との間、例えば、第1の漏出電極と第2の漏出電極との間で測定し得、接地電極及び第4の電極は第1の検知ゾーンにおける部分を露出させている。示されるように、第1の検知ゾーンで測定された第1の抵抗Rは、短絡イベント前、第1の一次抵抗値Ri1に実質的に等しい。第1の一次抵抗値Ri1は比較的高い値を有し、第1の検知ゾーンにおける抵抗測定のためにオストミーシステム(図1)のモニタデバイスにより使用される2つの電極間の第1の接着層及び/又はマスキング層の比較的高い電気抵抗を表す。図14に示されるように、第1の抵抗Rは、短絡イベントが時間tにおいて発生したとき、第1の一次抵抗値Ri1から概ね第1の二次抵抗値Rf1に降下し始める。第1の二次抵抗値Rf1は比較的低い値を有し、第1の検知ゾーンにおける抵抗測定に使用される2つの電極を接続した排出物の比較的低い電気抵抗を表す。
【0209】
第2の抵抗Rは第2の検知ゾーンにおいて測定される。第2の抵抗Rは、複数の電極のうちの第4の電極と第5の電極との間、例えば、第2の漏出電極と第3の漏出電極との間で測定し得、第4及び第5の電極は第2の検知ゾーンにおける部分を露出させている。示されるように、第2の検知ゾーンで測定された第2の抵抗Rは、短絡イベント前、第2の一次抵抗値Ri2に実質的に等しい。第2の一次抵抗値Ri2は比較的高い値を有し、第2の検知ゾーンにおける抵抗測定のためにオストミーシステム(図1)のモニタデバイスにより使用される2つの電極間の第1の接着層及び/又はマスキング層の比較的高い電気抵抗を表す。図14に示されるように、第2の抵抗Rは、短絡イベントが時間tにおいて発生したとき、第2の一次抵抗値Ri2から概ね第2の二次抵抗値Rf2に降下し始める。第2の二次抵抗値Rf2は比較的低い値を有し、第2の検知ゾーンにおける抵抗測定に使用される2つの電極を接続した排出物の比較的低い電気抵抗を表す。
【0210】
オストミーシステム1のモニタデバイス6は、時間tt1及び/又はtt2において、測定された抵抗、例えばR及び/又はRがトリガー抵抗値、例えばRt1及び/又はRt2未満に降下する場合、漏出信号を生成して、短絡イベントが対応する検知ゾーンにおいて発生したことを示すように構成され得る。実施形態では、異なる閾値を異なる検知ゾーンに採用して、例えば、電極長及び/又は電極間隔等の異なる電極特徴を反映し得る。
【0211】
実施形態では、オストミーシステムは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の中心開口部18からベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分の外側領域404に向かって伝搬する排出物漏出を検出するように構成される。したがって、1つ又は複数の検知ゾーンにおける短絡イベントを検出することに加えて、オストミーシステム1のモニタデバイス6は漏出信号を生成するように構成され得る。漏出信号は、漏出場所、漏出伝搬方向、及び漏出伝搬速度の少なくとも1つを含み得る。漏出場所は、短絡イベントが検出された検知ゾーンを含み得る。更に、漏出場所は、短絡イベントが検出された検知ゾーン間の領域を含み得る。
【0212】
図14を参照すると、時間の関数としての、例えば抵抗変化率の関数としての抵抗の一次導関数(傾き)の抵抗降下は、各検知ゾーンにおける水分流入に相関し得る。更に、傾きは、対応する検知ゾーンに入る水分量についての情報を提供し得る。更に、変化率は、検出された水分含有量増大の基本原因が否かを示し得る。例えば、大きな変化率は、水分増大の原因が排出物であることを示し得、一方、小さい変化率ほど、水分増大の理由が汗であることを示し得る。
【0213】
図15及び図16はそれぞれ、検知ゾーンがベースプレート4’、4’’及び/又はセンサ組立体部分のストーマ開口部等の中心開口部18’、18’’からベースプレート4’、4’’及び/又はセンサ組立体部分の外側領域404’、404’’に向かって半径方向に配置され(図15)、中心開口部18’、18’’の周りに同軸に配置された(図16)ベースプレート4’、4’’及び/又はセンサ組立体部分を示す。検知ゾーンがそのような配置である場合、漏出伝搬方向は、最初に短絡イベントを登録した1つ又は複数の検知ゾーン251’、251’’のうちの1つから、次に短絡イベントを登録した1つ又は複数の検知ゾーン251’、251’’のうちの別の1つへの方向を含み得る。漏出伝搬方向は、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分及びベース平面に実質的に平行し得る。漏出伝搬速度は、短絡イベントが順次検出された2つの検知ゾーン間の距離を、2つの検知ゾーンにおける短絡イベントの検出(図14参照)間の時間遅延、例えば図14のΔtで除算することにより導出された速度を含み得る。
【0214】
実施形態では、導出された漏出伝搬速度は、ベースプレート4の残りの使用時間(例えば、交換までの時間)を特定するに当たりオストミーシステム1を助け得る。例えば、検知ゾーンの既知の場所、第1の接着層200のサイズ、接着性(例えば、接着強度)、及び導出された漏出伝搬速度から、オストミーシステム1は、第1の接着層200の大部分(又はベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分の外側領域404の実質的に近く)に排出物漏出が拡散するまでの残り時間を特定するように構成され得る。オストミーシステム1は、排出物漏出によりベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分とユーザの皮膚との間の接着強度の大幅な低下に起因して排出物漏出がオストミー装具2の封じ込めから出る前に、ベースプレート4を交換し得るように警告をユーザに提供するように構成され得る。そのような予測は、ベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分が非意図的に外れることの防止に役立ち、更に、排出物が皮膚に接触し、ベースプレート4が交換又は清掃の期限であり得ることを示すことにより、排出物とユーザの皮膚との接触時間を短縮し得る。説明した警告は、皮膚が長時間にわたり排出物と接触していることから生じる炎症又は腫れ等の皮膚の問題を低減し得る。
【0215】
図15はまた、例えば180度の角度空間等の限られた角度空間にわたり得る。図15に示された例では、3つの検知ゾーンは同じ角度空間に広がる。しかしながら、他の実施形態では、図11に示される等、複数の検知ゾーンが異なる角度空間に広がり得ることに留意する。
【0216】
図17は、実施形態による、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分と対象者の表面との間の排出物漏出の1つ又は複数の指示等の排出物漏出を検出する説明のための方法1800を示す。方法1800は、オストミーシステム1のモニタデバイス6によりベースプレート4及び/又はセンサ組立体部分の複数の電極216を介して1つ又は複数の抵抗を測定すること(1802)を含む。1つ又は複数の抵抗のそれぞれは、1つ又は複数の検知ゾーン251のうちの1つにおける複数の電極216のうちの2つにより測定される。
【0217】
方法1800は、1つ又は複数の検知ゾーン251における排出物漏出の1つ又は複数の指示等の排出物漏出を検出すること(1804)を更に含み得る。検出すること(1804)は、測定された抵抗を1つ又は複数の検知ゾーン251のそれぞれの初期/ベースライン抵抗と比較することを含み得る。排出物漏出が1つ又は複数の検知ゾーン216のうちの1つに存在する場合、その検知ゾーンで測定された(1802)1つ又は複数の抵抗のうちの1つは急速に低下する。実施形態では、検出するステップ1804は、測定された1つ又は複数の抵抗のそれぞれが1つ又は複数の閾値抵抗値のうちの1つ以下であるか否かを判断することを含み、1つ又は複数の閾値抵抗値のそれぞれは、短絡イベント中、1つ又は複数の検知ゾーン251のそれぞれにおける複数の電極216により測定された電気抵抗である。
【0218】
方法1800は、排出物漏出及び/又は排出物漏出の1つ又は複数の指示が1つ又は複数の検知ゾーン251の何れかで検出された場合、漏出信号を生成すること(1806)を更に含み得る。漏出信号は、漏出場所、漏出伝搬方向、及び漏出伝搬速度の少なくとも1つを含み得る。
【0219】
「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「一次」、「二次」、「三次」等の用語の使用は、いかなる特定の順序も暗示せず、個々の要素を識別するために含まれている。更に、「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「一次」、「二次」、「三次」等の用語の使用は、いかなる順序又は重要性も示さず、むしろ「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「一次」、「二次」、「三次」等の用語は、ある要素を別の要素から区別するために使用される。なお、「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「一次」、「二次」、「三次」等の言葉は、本明細書及び他の箇所において、ラベル目的でのみ使用され、いかなる特定の空間的又は時間的順序を示すことも意図しない。更に、第1の要素のラベルは、第2の要素の存在を暗示せず、逆も同様である。
【0220】
特定の特徴が示され説明されたが、特許請求の範囲に記載される本発明を限定する意図はないことが理解され、特許請求の範囲に記載される趣旨及び範囲から逸脱せずに種々の変更及び変形を行い得ることが当業者に明らかになる。本明細書及び図面は、限定の意味ではなく、例示の意味で見なされるべきである。特許請求の範囲に記載される本発明は、全ての代替、変形及び均等物の包含を意図する。
【0221】
本開示の実施形態について以下の項目に記載する。
【0222】
1.オストミーシステムのベースプレート及び/又はセンサ組立体部分と対象者の表面との間の排出物漏出を検出するように構成されたオストミーシステムであって、
ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分であって、
遠位面、近位面、及び第1の複数の開口部を有する第1の接着層及び
第1の接着層の遠位面に配置される電極組立体であって、
複数の電極及び
複数の電極と第1の接着層との間のマスキング要素であって、マスキング要素は、第1の接着層の第1の複数の開口部と位置合わせされた第2の複数の開口部を有し、前記位置合わせされた第1及び第2の複数の開口部のそれぞれは、複数の電極のうちの1つの一部を露出して、複数のセンサ点のうちの1つを画定する、マスキング要素
を含む、電極組立体と、
ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の複数の電極に電気的に結合されるモニタデバイスであって、(i)複数の電極間の1つ又は複数の抵抗を測定し、(ii)測定された1つ又は複数の抵抗に基づいて排出物漏出を検出するように構成されるモニタデバイスと、
を含む、オストミーシステム。
【0223】
2.複数の電極のうちの第1の電極及び第2の電極は、排出物漏出により複数のセンサ点のうちの第1のセンサ点及び第2のセンサ点において第1の電極及び第2の電極が接続される場合、排出物漏出を通して短絡するように構成され、複数の導管のうちの1つは、第1のセンサ点において第1の電極の一部を露出させ、複数の導管のうちの別の1つは、第2のセンサ点において第2の電極の一部を露出させる、項目1に記載のオストミーシステム。
【0224】
3.複数の電極を介してモニタデバイスにより測定された1つ又は複数の抵抗を使用して、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の中心領域から第1の接着層の近位面により画定されるベースプレートにおける任意の方向に向かって伝搬する排出物漏出を検出するように構成される、項目1又は2に記載のオストミーシステム。
【0225】
4.ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、第1の検知ゾーン及び第2の検知ゾーンを含む1つ又は複数の検知ゾーンを含み、1つ又は複数の検知ゾーンのそれぞれは、複数の電極のうちの2つの少なくとも検知部を含む、項目1~3の何れか1つに記載のオストミーシステム。
【0226】
5.1つ又は複数の検知ゾーンの少なくとも幾つかは、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の中心開口部の周りで周方向、中心開口部から半径方向、及び中心開口部の周りに同心の少なくとも1つで分布する、項目4に記載のオストミーシステム。
【0227】
6.第1の接着層は第1の導電性を有し、マスキング要素は第2の導電性を有し、排出物は第3の導電性を有し、第2の導電性は第1の導電性よりも低く、第3の導電性は第1の導電性よりも高い、項目1~5の何れか1つに記載のオストミーシステム。
【0228】
7.マスキング要素は、高分子材料及びセラミック材料の少なくとも一方を含む、項目1~6の何れか1つに記載のオストミーシステム。
【0229】
8.複数の電極は、金属材料、セラミック材料、高分子材料、及び炭素質材料の少なくとも1つを含む、項目1~7の何れか1つに記載のオストミーシステム。
【0230】
9.複数の電極は銀及び炭素の一方を含む、項目1~8の何れか1つに記載のオストミーシステム。
【0231】
10.ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、湾曲性、可撓性、可捩性、及び伸縮性の少なくとも1つを有する、項目1~9の何れか1つに記載のオストミーシステム。
【0232】
11.ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、第1の接着層及び電極組立体の遠位に結合される第2の接着層を更に含む、項目1~10の何れか1つに記載のオストミーシステム。
【0233】
12.第2の接着層は、第1の接着層よりも対象者の表面に対して高い接着性、高い透湿性、低い吸湿性、及び低い水分容量の少なくとも1つを有する、項目11に記載のオストミーシステム。
【0234】
13.ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、第1の接着層の近位面に解放可能に取り付けられる剥離ライナーを含み、剥離ライナーは、第1の接着層の第1の複数の開口部内に延在するように構成された複数の突起を有する、項目1~12の何れか1つに記載のオストミーシステム。
【0235】
14.ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、第1の接着層と複数の電極の複数の接続部との間に第1の中間要素を更に含む、項目1~13の何れか1つに記載のオストミーシステム。
【0236】
15.第1の中間要素は、第1の接着層よりも低い導電性を有する、項目14に記載のオストミーシステム。
【0237】
16.電極組立体は、複数の電極に結合される支持層を更に含む、項目1~15の何れか1つに記載のオストミーシステム。
【0238】
17.第1の接着層は親水コロイド及び高分子マトリックスを含む、項目1~16の何れか1つに記載のオストミーシステム。
【0239】
18.モニタデバイスは、排出物漏出が1つ又は複数の検知ゾーンの少なくとも1つにおいて検出される場合、漏出信号を生成するように構成される、項目1~17の何れか1つに記載のオストミーシステム。
【0240】
19.オストミーシステムのベースプレート及び/又はセンサ組立体部分と対象者の表面との間の排出物漏出を検出する方法であって、オストミーシステムはベースプレート及び/又はセンサ組立体部分及びモニタデバイスを含み、ベースプレート及び/又はセンサ組立体部分は、(i)遠位面、近位面、及び第1の複数の開口部を有する第1の接着層及び(ii)複数の電極及び複数の電極と第1の接着層との間のマスキング要素を含む電極組立体であって、マスキング要素は、第1の接着層の第1の複数の開口部と位置合わせされ、位置合わせされた第1及び第2の複数の開口部のそれぞれは複数の電極のうちの1つの一部を露出させて、複数のセンサ点のうちの1つを画定し、モニタデバイスはベースプレート及び/又はセンサ組立体部分の複数の電極に電気的に結合される、電極組立体を含み、方法は、
複数の電極を介して1つ又は複数の抵抗を測定することであって、1つ又は複数の抵抗のそれぞれは複数の電極のうちの2つ間で測定される、測定することと、
測定された1つ又は複数の抵抗に基づいて排出物漏出を検出することと、
を含む、方法。
【0241】
20.複数の電極間で1つ又は複数の抵抗を測定することは、
第1の検知ゾーン及び第2の検知ゾーンを含む1つ又は複数の検知ゾーンにおける1つ又は複数の抵抗のそれぞれを測定することであって、1つ又は複数の抵抗のうちの第1の抵抗は第1の検知ゾーンで測定され、1つ又は複数の抵抗のうちの第2の抵抗は、第2の検知ゾーンで測定され、第1の抵抗は、第1の検知ゾーンにおける複数のセンサ点の幾つかにおける複数の導管の幾つかにより露出された複数の電極のうちの2つ間で測定され、第2の抵抗は、第2の検知ゾーンにおける複数のセンサ点の幾つかにおける複数の導管の幾つかにより露出された複数の電極のうちの2つ間で測定される、測定すること
を含む、項目19に記載の方法。
【0242】
21.排出物漏出を検出することは、
測定された1つ又は複数の抵抗のうちの1つ又は複数が1つ又は複数の閾値抵抗のうちの1つ以下である場合、排出物漏出が存在すると判断すること
を含む、項目19又は20に記載の方法。
【0243】
22.排出物漏出が検出された場合、モニタデバイスを用いて漏出信号を生成することを更に含む、項目19~22の何れか1つに記載の方法。
【0244】
23.オストミーシステムのセンサ組立体部分であって、
遠位面、近位面、及び第1の複数の開口部を有する第1の接着層であって、近位面はユーザの皮膚表面にセンサ組立体部分を取り付けるように構成される第1の接着層と、
第1の接着層の遠位面に配置される電極組立体であって、
複数の電極及び
複数の電極と第1の接着層との間のマスキング要素であって、マスキング要素は、第1の接着層の第1の複数の開口部と位置合わせされて、複数のセンサ点開口部を形成する第2の複数の開口部を有し、複数のセンサ点開口部のそれぞれは、複数の電極のうちの一部を露出させて、複数のセンサ点のうちの1つを画定する、マスキング要素
を含む電極組立体と、
を含むセンサ組立体部分。
【0245】
24.複数の電極のうちの第1の漏出電極及び第2の漏出電極は、排出物漏出により複数のセンサ点のうちの第1のセンサ点及び第2のセンサ点において第1の漏出電極及び第2の漏出電極が接続される場合、排出物漏出を通して短絡するように構成され、複数のセンサ点開口部のうちの1つは、第1のセンサ点において第1の漏出電極の一部を露出させ、複数のセンサ点開口部のうちの別の1つは、第2のセンサ点において第2の漏出電極の一部を露出させる、項目23に記載のセンサ組立体部分。
【0246】
25.第1の検知ゾーン及び第2の検知ゾーンを含む1つ又は複数の検知ゾーンを含み、1つ又は複数の検知ゾーンのそれぞれは、少なくとも、複数の電極のうちの2つの検知部を含む、項目23又は24の何れか1つに記載のセンサ組立体部分。
【0247】
26.複数のセンサ点開口部は、第1の検知ゾーンにおける複数の一次センサ点開口部と、第2の検知ゾーンにおける複数の二次センサ点開口部とを含み、複数の一次センサ点開口部は、複数の電極のうちの第1の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第1の一次センサ点開口部を含み、複数の一次センサ点開口部は、複数の電極のうちの第2の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第2の一次センサ点開口部を含み、複数の二次センサ点開口部は、複数の電極のうちの第3の漏出電極の一部を露出する1つ又は複数の第1の二次センサ点開口部を含み、複数の二次センサ点開口部は、複数の電極のうちの第2の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第2の二次センサ点開口部を含む、項目25に記載のセンサ組立体部分。
【0248】
27.1つ又は複数の検知ゾーンの少なくとも幾つかは、センサ組立体部分のストーマ開口部の周りに角度的に且つ/又はストーマ開口部から半径方向に分布する、項目25又は26の何れか1つに記載のセンサ組立体部分。
【0249】
28.第1の検知ゾーンは、センサ組立体部分のストーマ開口部の中心点から第1の角度間隔で配置され、第2の検知ゾーンは中心点から第2の角度空間に配置される、項目25~27の何れか1つに記載のセンサ組立体部分。
【0250】
29.第1の検知ゾーンは、センサ組立体部分のストーマ開口部の中心点から第1の半径方向空間に配置され、第2の検知ゾーンは、中心点から第2の半径方向空間に配置される、項目25~28の何れか1つに記載のセンサ組立体部分。
【0251】
30.第1の接着層は第1の導電性を有し、マスキング要素は第2の導電性を有し、排出物は第3の導電性を有し、第2の導電性は第1の導電性よりも低く、第3の導電性は第1の導電性よりも高い、項目23~29の何れか1つに記載のセンサ組立体部分。
【0252】
31.マスキング要素は、高分子材料及びセラミック材料の少なくとも一方を含む、項目23~30の何れか1つに記載のセンサ組立体部分。
【0253】
32.複数の電極は、金属材料、セラミック材料、高分子材料、及び炭素質材料の少なくとも1つを含む、項目23~31の何れか1つに記載のセンサ組立体。
【0254】
33.複数の電極は銀及び炭素の一方を含む、項目23~32の何れか1つに記載のセンサ組立体。
【0255】
34.湾曲性、可撓性、可捩性、及び伸縮性の少なくとも1つを有する、項目23~33の何れか1つに記載のセンサ組立体。
【0256】
35.第1の接着層及び電極組立体の遠位に結合される第2の接着層を含む、項目23~34の何れか1つに記載のセンサ組立体。
【0257】
36.第2の接着層は、第1の接着層よりも対象者の表面に対して高い接着性、高い透湿性、低い吸湿性、及び低い水分容量の少なくとも1つを有する、項目35に記載のセンサ組立体。
【0258】
37.第1の接着層の近位面に解放可能に取り付けられる剥離ライナーを更に含み、剥離ライナーは、第1の接着層の第1の複数の開口部内に延在するように構成された複数の突起を有する、項目23~36の何れか1つに記載のセンサ組立体部分。
【0259】
38.第1の接着層と複数の電極の複数の接続部との間に第1の中間要素を更に含む、項目23~37の何れか1つに記載のセンサ組立体部分。
【0260】
39.第1の中間要素は、第1の接着層よりも低い導電性を有する、項目38に記載のセンサ組立体部分。
【0261】
40.電極組立体は、複数の電極に結合される支持層を更に含む、項目23~39の何れか1つに記載のセンサ組立体部分。
【0262】
41.第1の接着層は親水コロイド及び高分子マトリックスを含む、項目23~40の何れか1つに記載のセンサ組立体部分。
【0263】
42.オストミーシステムのベースプレートであって、
遠位面、近位面、及び第1の複数の開口部を有する第1の接着層であって、近位面はユーザの皮膚表面にベースプレートを取り付けるように構成される第1の接着層と、
電極組立体であって、
第1の接着層の遠位面に配置される電極組立体であって、
複数の電極及び
複数の電極と第1の接着層との間のマスキング要素であって、マスキング要素は、第1の接着層の第1の複数の開口部と位置合わせされて、複数のセンサ点開口部を形成する第2の複数の開口部を有し、複数のセンサ点開口部のそれぞれは、複数の電極のうちの1つの一部を露出させて、複数のセンサ点のうちの1つを画定する、マスキング要素
を含む電極組立体と、
を含むベースプレート。
【0264】
43.複数の電極のうちの第1の漏出電極及び第2の漏出電極は、排出物漏出により複数のセンサ点のうちの第1のセンサ点及び第2のセンサ点において第1の漏出電極及び第2の漏出電極が接続される場合、排出物漏出を通して短絡するように構成され、複数のセンサ点開口部のうちの1つは、第1のセンサ点において第1の漏出電極の一部を露出させ、複数のセンサ点開口部のうちの別の1つは、第2のセンサ点において第2の漏出電極の一部を露出させる、項目42に記載のベースプレート。
【0265】
44.第1の検知ゾーン及び第2の検知ゾーンを含む1つ又は複数の検知ゾーンを含み、1つ又は複数の検知ゾーンのそれぞれは、複数の電極のうちの2つの少なくとも検知部を含む、項目42又は43に記載のベースプレート。
【0266】
45.複数のセンサ点開口部は、第1の検知ゾーンにおける複数の一次センサ点開口部と、第2の検知ゾーンにおける複数の二次センサ点開口部とを含み、複数の一次センサ点開口部は、複数の電極のうちの第1の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第1の一次センサ点開口部を含み、複数の一次センサ点開口部は、複数の電極のうちの第2の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第2の一次センサ点開口部を含み、複数の二次センサ点開口部は、複数の電極のうちの第3の漏出電極の一部を露出する1つ又は複数の第1の二次センサ点開口部を含み、複数の二次センサ点開口部は、複数の電極のうちの第2の漏出電極の一部を露出する1つ又は複数の第2の二次センサ点開口部を含む、項目44に記載のベースプレート。
【0267】
46.1つ又は複数の検知ゾーンの少なくとも幾つかは、ベースプレートのストーマ開口部の周りに角度的に且つ/又はストーマ開口部から半径方向に分布する、項目44又は45に記載のベースプレート。
【0268】
47.第1の検知ゾーンは、ベースプレートのストーマ開口部の中心点から第1の角度間隔で配置され、第2の検知ゾーンは中心点から第2の角度空間に配置される、項目44~46の何れか1つに記載のベースプレート。
【0269】
48.第1の検知ゾーンは、ベースプレートのストーマ開口部の中心点から第1の半径方向空間に配置され、第2の検知ゾーンは、中心点から第2の半径方向空間に配置される、項目44~47の何れか1つに記載のベースプレート。
【0270】
49.第1の接着層は第1の導電性を有し、マスキング要素は第2の導電性を有し、排出物は第3の導電性を有し、第2の導電性は第1の導電性よりも低く、第3の導電性は第1の導電性よりも高い、項目42~48の何れか1つに記載のベースプレート。
【0271】
50.マスキング要素は、高分子材料及びセラミック材料の少なくとも一方を含む、項目42~49の何れか1つに記載のベースプレート。
【0272】
51.複数の電極は、金属材料、セラミック材料、高分子材料、及び炭素質材料の少なくとも1つを含む、項目42~50の何れか1つに記載のベースプレート。
【0273】
52.複数の電極は銀及び炭素の一方を含む、項目42~51の何れか1つに記載のベースプレート。
【0274】
53.湾曲性、可撓性、可捩性、及び伸縮性の少なくとも1つを有する、項目42~52の何れか1つに記載のベースプレート。
【0275】
54.第1の接着層及び電極組立体の遠位に結合される第2の接着層を含む、項目42~53の何れか1つに記載のベースプレート。
【0276】
55.第2の接着層は、第1の接着層よりも対象者の表面に対して高い接着性、高い透湿性、低い吸湿性、及び低い水分容量の少なくとも1つを有する、項目54に記載のベースプレート。
【0277】
56.第1の接着層の近位面に解放可能に取り付けられる剥離ライナーを更に含み、剥離ライナーは、第1の接着層の第1の複数の開口部内に延在するように構成された複数の突起を有する、項目42~55の何れか1つに記載のベースプレート。
【0278】
57.第1の接着層と複数の電極の複数の接続部との間に第1の中間要素を更に含む、項目42~55の何れか1つに記載のベースプレート。
【0279】
58.第1の中間要素は、第1の接着層よりも低い導電性を有する、項目57に記載のベースプレート。
【0280】
59.電極組立体は、複数の電極に結合される支持層を更に含む、項目42~58の何れか1つに記載のベースプレート。
【0281】
60.第1の接着層は親水コロイド及び高分子マトリックスを含む、項目42~59の何れか1つに記載のベースプレート。
【符号の説明】
【0282】
1 オストミーシステム
2 オストミー装具
4 ベースプレート
4’ ベースプレート
4” ベースプレート
6 モニタデバイス
8 付属デバイス
10 センサデバイス
12 ネットワーク
14 結合部材
16 結合リング
18 ストーマ受け開口部
18’ ストーマ受け開口部
18” ストーマ受け開口部
18a 第1の接着層の中心開口部
18b 第2の接着層の中心開口部
18c 電極組立体の中心開口部
19 排出物
20 ドッキングステーション
22 第1のコネクタ
24 ユーザインターフェース
100 モニタデバイス筐体
101 プロセッサ
102 第1のインターフェース
104 第2のインターフェース
106 メモリ
108 モニタデバイスの接地端子
110 モニタデバイスの第1の端子
112 モニタデバイスの第2の端子
114 モニタデバイスの第3の端子
116 モニタデバイスの第4の端子
118 モニタデバイスの第5の端子
120 結合部
121 電力ユニット
122 アンテナ
124 無線送受信機
126 ラウドスピーカ
128 触覚フィードバック要素
140 センサユニット
200 第1の接着層
200A 第1の接着層の遠位面
200B 第1の接着層の近位面
202 第2の接着層
202A 第2の接着層の遠位面
202B 第2の接着層の近位面
204 電極組立体
204A 電極組立体の遠位面
204B 電極組立体の近位面
206 剥離ライナー
206A 剥離ライナーの遠位面
206B 剥離ライナーの近位面
207 剥離ライナーの複数の突起
208 上層
208A 上層の遠位面
208B 上層の近位面
209 結合リング
210 第1のコネクタの結合部
211 第1のコネクタ
212 第1のコネクタの端子
213 第1の中間要素
213A 第1の中間要素の遠位面
213B 第1の中間要素の近位面
214 電極組立体の支持層
214A 支持層の遠位面
214B 支持層の近位面
215 モニタインターフェース
216 電極組立体の電極
218 マスキング要素
218A マスキング要素の遠位面
218B マスキング要素の近位面
220 電極構成
221 電極の接続部
222 接地電極
222A 接地接続部
222B 接地検知部
224 第1の電極
224A 第1の接続部
226 第2の電極
226A 第2の接続部
228 第3の電極
228A 第3の接続部
230 第4の電極
230A 第4の接続部
230B 第4の検知部
232 第5の電極
232A 第5の接続部
232B 第5の検知部
234 接地電極の第1の電極部
236 接地電極の第2の電極部
238 接地電極の第3の電極部
240 接地電極の第4の電極部
242 接地端子開口部
244 第1の端子開口部
246 第2の端子開口部
248 第3の端子開口部
250 第4の端子開口部
251 検知ゾーンの1つ又は複数
251a 第1の検知ゾーン
251b 第2の検知ゾーン
251c 第3の検知ゾーン
251’ 検知ゾーンの1つ又は複数
251a’ 第1の検知ゾーン
251b’ 第2の検知ゾーン
251c’ 第3の検知ゾーン
251’’ 検知ゾーンの1つ又は複数
251a’’ 第1の検知ゾーン
251b’’ 第2の検知ゾーン
251c’’ 第3の検知ゾーン
252 第5の端子開口部
253 マスキング要素の第2の複数の開口部
254 マスキング要素の一次センサ点開口部
254A 第1の一次センサ点開口部
254B 第2の一次センサ点開口部
256 マスキング要素の二次センサ点開口部
256A 第1の二次センサ点開口部
256B 第2の二次センサ点開口部
258 マスキング要素の三次センサ点開口部
258A 第1の三次センサ点開口部
258B 第2の三次センサ点開口部
259 第1の接着層の第1の複数の開口部
260 第1の接着層の一次センサ点開口部
260A 第1の一次センサ点開口部
260B 第2の一次センサ点開口部
262 第1の接着層の二次センサ点開口部
262A 第1の二次センサ点開口部
262B 第2の二次センサ点開口部
264 第1の接着層の三次センサ点開口部
264A 第1の三次センサ点開口部
264B 第2の三次センサ点開口部
270 複数のセンサ点
270a 第1のセンサ点
270b 第2のセンサ点
270c 第3のセンサ点
271 複数のセンサ点群
271a 一次センサ点
271b 二次センサ点
271c 三次センサ点
272 複数の導管
282 接地端子要素
282A 接地端子
284 第1の端子要素
284A 第1の端子
286 第2の端子要素
286A 第2の端子
288 第3の端子要素
288A 第3の端子
290 第4の端子要素
290A 第4の端子
292 第5の端子要素
292A 第5の端子
400 オストミーベースプレートの中心領域
400’ オストミーベースプレートの中心領域
400’’ オストミーベースプレートの中心領域
404 オストミーベースプレートの外側領域
404’ オストミーベースプレートの外側領域
404’’ オストミーベースプレートの外側領域
700 センサ組立体部分
第1の検知ゾーンにおいて測定された抵抗
第2の検知ゾーンにおいて測定された抵抗
i1 第1の一次抵抗値
i2 第2の一次抵抗値
f1 第1の二次抵抗値
f2 第2の二次抵抗値
t1 第1のトリガー抵抗値
t2 第2のトリガー抵抗値
短絡イベントが第1の検知ゾーンで発生した時間
短絡イベントが第2の検知ゾーンで発生した時間
t1 第1の検知ゾーンで測定された抵抗がRt1未満に降下した時間
t2 第2の検知ゾーンで測定された抵抗がRt2未満に降下した時間
Δt 時間遅延
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2023-10-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0281
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0281】
60.第1の接着層は親水コロイド及び高分子マトリックスを含む、項目42~59の何れか1つに記載のベースプレート。
本開示は以下の態様を更に含んでいる:
《態様1》
オストミーシステムのベースプレートと対象者の表面との間の排出物漏出の指示を検出するように構成されたオストミーシステムであって、
ベースプレートであって、
遠位面、近位面、及び第1の複数の開口部を有する第1の接着層であって、前記近位面はユーザの皮膚表面に前記ベースプレートを取り付けるように構成される第1の接着層及び
前記第1の接着層の前記遠位面に配置される電極組立体であって、
複数の電極及び
前記複数の電極と前記第1の接着層との間のマスキング要素であって、前記マスキング要素は、前記第1の接着層の前記第1の複数の開口部と位置合わせされて複数のセンサ点開口部を形成する第2の複数の開口部を有し、前記複数のセンサ点開口部のそれぞれは前記複数の電極のうちの1つの一部を露出させて複数のセンサ点のうちの1つを画定する、マスキング要素
を含む電極組立体
を含むベースプレートと、
前記ベースプレートの前記複数の電極に電気的に結合されるモニタデバイスであって、(i)前記複数の電極間の1つ又は複数の抵抗を測定し、(ii)前記測定された1つ又は複数の抵抗に基づいて排出物漏出の前記指示を検出するように構成されるモニタデバイスと、
を含む、オストミーシステム。
《態様2》
前記複数の電極のうちの第1の漏出電極及び第2の漏出電極は、前記排出物漏出により前記複数のセンサ点のうちの第1のセンサ点及び第2のセンサ点において前記第1の漏出電極及び前記第2の漏出電極が接続される場合、前記排出物漏出を通して短絡するように構成され、前記複数のセンサ点開口部のうちの1つは、前記第1のセンサ点において前記第1の漏出電極の一部を露出させ、前記複数のセンサ点開口部のうちの別の1つは、前記第2のセンサ点において前記第2の漏出電極の一部を露出させる、態様1に記載のオストミーシステム。
《態様3》
前記複数の電極を介して前記モニタデバイスにより測定された前記1つ又は複数の抵抗を使用して、前記ベースプレートの中心領域から前記第1の接着層の前記近位面により画定されるベースプレートにおける任意の方向に向かって伝搬する前記排出物漏出の指示を検出するように構成される、態様1又は2に記載のオストミーシステム。
《態様4》
前記ベースプレートは、第1の検知ゾーン及び第2の検知ゾーンを含む1つ又は複数の検知ゾーンを含み、前記1つ又は複数の検知ゾーンのそれぞれは、前記複数の電極のうちの2つの少なくとも検知部を含む、態様1~3の何れか一つに記載のオストミーシステム。
《態様5》
前記複数のセンサ点開口部は、前記第1の検知ゾーンにおける複数の一次センサ点開口部と、前記第2の検知ゾーンにおける複数の二次センサ点開口部とを含み、前記複数の一次センサ点開口部は、前記複数の電極のうちの第1の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第1の一次センサ点開口部を含み、前記複数の一次センサ点開口部は、前記複数の電極のうちの第2の漏出電極の一部を露出させる1つ又は複数の第2の一次センサ点開口部を含み、前記複数の二次センサ点開口部は、前記複数の電極のうちの第1の第3の漏出電極の一部を露出する1つ又は複数の第1の二次センサ点開口部を含み、前記複数の二次センサ点開口部は、前記複数の電極のうちの前記第2の漏出電極の一部を露出する1つ又は複数の第2の二次センサ点開口部を含む、態様4に記載のオストミーシステム。
《態様6》
前記1つ又は複数の検知ゾーンの少なくとも幾つかは、前記ベースプレートのストーマ開口部の周りに角度的に且つ/又は前記ストーマ開口部から半径方向に分布する、態様4又は5に記載のオストミーシステム。
《態様7》
前記第1の検知ゾーンは、前記ベースプレートのストーマ開口部の中心点から第1の角度間隔で配置され、前記第2の検知ゾーンは前記中心点から第2の角度空間に配置される、態様4~6の何れか一つに記載のオストミーシステム。
《態様8》
前記第1の検知ゾーンは、前記ベースプレートのストーマ開口部の中心点から第1の半径方向空間に配置され、前記第2の検知ゾーンは、前記中心点から第2の半径方向空間に配置される、態様4~7の何れか一つに記載のオストミーシステム。
《態様9》
前記第1の接着層は第1の導電性を有し、前記マスキング要素は第2の導電性を有し、排出物は第3の導電性を有し、前記第2の導電性は前記第1の導電性よりも低く、前記第3の導電性は前記第1の導電性よりも高い、態様1~8の何れか一つに記載のオストミーシステム。
《態様10》
前記マスキング要素は、高分子材料及びセラミック材料の少なくとも一方を含む、態様1~9の何れか一つに記載のオストミーシステム。
《態様11》
前記複数の電極は、金属材料、セラミック材料、高分子材料、及び炭素質材料の少なくとも1つを含む、態様1~10の何れか一つに記載のオストミーシステム。
《態様12》
前記複数の電極は銀及び炭素の一方を含む、態様1~11の何れか一つに記載のオストミーシステム。
《態様13》
前記ベースプレートは、湾曲性、可撓性、可捩性、及び伸縮性の少なくとも1つを有する、態様1~12の何れか一つに記載のオストミーシステム。
《態様14》
前記ベースプレートは、前記第1の接着層及び前記電極組立体の遠位に結合される第2の接着層を更に含む、態様1~13の何れか一つに記載のオストミーシステム。
《態様15》
前記第2の接着層は、前記第1の接着層よりも前記対象者の前記表面に対して高い接着性、高い透湿性、低い吸湿性、及び低い水分容量の少なくとも1つを有する、態様14に記載のオストミーシステム。
《態様16》
前記ベースプレートは、前記第1の接着層の前記近位面に解放可能に取り付けられる剥離ライナーを更に含み、前記剥離ライナーは、前記第1の接着層の前記第1の複数の開口部内に延在するように構成された複数の突起を有する、態様1~15の何れか一つに記載のオストミーシステム。
《態様17》
前記ベースプレートは、前記第1の接着層と前記複数の電極の複数の接続部との間に第1の中間要素を更に含む、態様1~16の何れか一つに記載のオストミーシステム。
《態様18》
前記第1の中間要素は、前記第1の接着層よりも低い導電性を有する、態様17に記載のオストミーシステム。
《態様19》
前記電極組立体は、前記複数の電極に結合される支持層を更に含む、態様1~18の何れか一つに記載のオストミーシステム。
《態様20》
前記第1の接着層は親水コロイド及び高分子マトリックスを含む、態様1~19の何れか一つに記載のオストミーシステム。
《態様21》
前記モニタデバイスは、前記排出物漏出の指示が前記1つ又は複数の検知ゾーンの少なくとも1つにおいて検出される場合、漏出信号を生成するように構成される、態様1~20の何れか一つに記載のオストミーシステム。
《態様22》
オストミーシステムのベースプレートと対象者の表面との間の排出物漏出の指示を検出する方法であって、前記オストミーシステムは前記ベースプレート及びモニタデバイスを含み、前記ベースプレートは、(i)遠位面、近位面、及び第1の複数の開口部を有する第1の接着層であって、前記近位面はユーザの皮膚表面に前記ベースプレートを取り付けるように構成される第1の接着層及び(ii)複数の電極及び前記複数の電極と前記第1の接着層との間のマスキング要素を含む電極組立体であって、前記マスキング要素は、前記第1の接着層の前記第1の複数の開口部と位置合わせされて複数のセンサ点開口部を形成する第2の複数の開口部を有し、前記複数のセンサ点開口部のそれぞれ、前記複数のセンサ点開口部のそれぞれは、前記複数の電極のうちの1つの一部を露出させて複数のセンサ点のうちの1つを画定する、電極組立体を含み、前記モニタデバイスは前記ベースプレートの前記複数の電極に電気的に結合され、前記方法は、
前記複数の電極を介して1つ又は複数の抵抗を測定することであって、前記1つ又は複数の抵抗のそれぞれは前記複数の電極のうちの2つ間で測定される、測定することと、
前記測定された1つ又は複数の抵抗に基づいて前記排出物漏出の前記指示を検出することと、
を含む、方法。
《態様23》
前記複数の電極間で1つ又は複数の抵抗を測定することは、
第1の検知ゾーン及び第2の検知ゾーンを含む1つ又は複数の検知ゾーンにおける前記1つ又は複数の抵抗のそれぞれを測定することであって、前記1つ又は複数の抵抗のうちの第1の抵抗は前記第1の検知ゾーンで測定され、前記1つ又は複数の抵抗のうちの第2の抵抗は、前記第2の検知ゾーンで測定され、前記第1の抵抗は、前記第1の検知ゾーンにおける前記複数のセンサ点開口部の幾つかにより露出された前記複数の電極のうちの2つ間で測定され、前記第2の抵抗は、前記第2の検知ゾーンにおける前記複数のセンサ点開口部の幾つかにより露出された前記複数の電極のうちの2つ間で測定される、測定すること
を含む、態様22に記載の方法。
《態様24》
前記排出物漏出の前記指示を検出することは、
前記測定された1つ又は複数の抵抗のうちの1つ又は複数が1つ又は複数の閾値抵抗のうちの1つ以下である場合、前記排出物漏出の前記指示が存在すると判断すること
を含む、態様22又は23に記載の方法。
《態様25》
前記排出物漏出の前記指示が検出された場合、前記モニタデバイスを用いて漏出信号を生成することを更に含む、態様22~24の何れか一つに記載の方法。
《態様26》
オストミーシステムのベースプレートであって、
遠位面、近位面、及び第1の複数の開口部を有する第1の接着層であって、前記近位面はユーザの皮膚表面に前記ベースプレートを取り付けるように構成される第1の接着層と、
前記第1の接着層の前記遠位面に配置される電極組立体であって、
複数の電極及び
前記複数の電極と前記第1の接着層との間に配置されたマスキング要素であって、前記マスキング要素は、前記第1の接着層の前記第1の複数の開口部と位置合わせされた第2の複数の開口部を有し、前記位置合わせされた第1及び第2の複数の開口部のそれぞれは前記複数の電極のうちの1つの一部を露出させて複数のセンサ点のうちの1つを画定する、マスキング要素
を含む電極組立体と、
を含む、ベースプレート。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オストミーシステムのベースプレートと対象者の表面との間の排出物漏出の指示を検出するように構成されたオストミーシステムであって、
ベースプレートであって、
遠位面、近位面、及び第1の複数の開口部を有する第1の接着層であって、前記近位面はユーザの皮膚表面に前記ベースプレートを取り付けるように構成される第1の接着層及び
前記第1の接着層の前記遠位面に配置される電極組立体であって、
複数の電極及び
前記複数の電極と前記第1の接着層との間のマスキング要素であって、前記マスキング要素は、前記第1の接着層の前記第1の複数の開口部と位置合わせされて複数のセンサ点開口部を形成する第2の複数の開口部を有し、前記複数のセンサ点開口部のそれぞれは前記複数の電極のうちの1つの一部を露出させて複数のセンサ点のうちの1つを画定する、マスキング要素
を含む電極組立体
を含むベースプレートと、
前記ベースプレートの前記複数の電極に電気的に結合されるモニタデバイスであって、(i)前記複数の電極間の1つ又は複数の抵抗を測定し、(ii)前記測定された1つ又は複数の抵抗に基づいて排出物漏出の前記指示を検出するように構成されるモニタデバイスと、
を含む、オストミーシステム。
【外国語明細書】