(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181281
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】吊り下げデバイス及びパッケージ
(51)【国際特許分類】
B65D 25/20 20060101AFI20231214BHJP
【FI】
B65D25/20 Q
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023180278
(22)【出願日】2023-10-19
(62)【分割の表示】P 2018225286の分割
【原出願日】2018-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】515301030
【氏名又は名称】ウエストロック・パッケージング・システムズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 克雄
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、取り扱いやすい吊り下げデバイスを提供することにある。
【解決手段】包装体14の開口28a、28bに取り外し可能に取り付けられる吊り下げデバイス16であって、吊り下げデバイス16は、連結フラップ32と、連結フラップ32と連結されたトート本体34とを備え、連結フラップ32は包装体14の開口28a、28bと取り外し可能に係合する少なくとも1つの係合機構37を有し、少なくとも1つの係合機構37は、包装体14の開口28a、28bに配置される主タブ38a、38bと、主タブ38a、38bと連結された補助タブ40a、40bとを備え、主タブ38a、38aは連結フラップ32に仮想線周りにヒンジ式に連結されており、吊り下げデバイス16が展開された形態にあるときに補助タブ40a、40bは前記仮想線から主タブ38a、38bの延在方向とは反対方向に延在している吊り下げデバイス16。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装体の開口に取り外し可能に取り付けられる吊り下げデバイスであって、
前記吊り下げデバイスは、連結フラップと、前記連結フラップと連結されたトート本体と、を備え、
前記連結フラップは、前記包装体の開口と取り外し可能に係合する少なくとも1つの係合機構を有し、
前記少なくとも1つの係合機構は、前記包装体の開口に配置される主タブと、前記主タブと連結された補助タブと、を備え、
前記主タブは、前記連結フラップに、仮想線の周りにヒンジ式に連結されており、
前記吊り下げデバイスが展開された形態にあるときに、前記補助タブは、前記仮想線から、前記主タブの延在方向とは反対方向に延在している吊り下げデバイス。
【請求項2】
前記主タブは、主タブ用の折目線に沿って、前記連結フラップに連結されており、
前記補助タブは、補助タブ用の折目線に沿って、前記主タブに連結されており、
前記主タブ用の折目線は、前記補助タブ用の折目線と、同一の前記仮想線上に整列されている請求項1に記載の吊り下げデバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1つの係合機構は、互いに対向する構成で配置された1対の係合機構を備え、
前記吊り下げデバイスが展開された形態にあるときに、前記係合機構の各補助タブは、対応する前記主タブから、互いに向かうように延在している請求項1に記載の吊り下げデバイス。
【請求項4】
前記トート本体は、トート本体用の折目線に沿って、前記連結フラップと連結されており、
前記補助タブ用の折目線は、前記トート本体用の折目線に対して、直角方向に配置されている請求項2に記載の吊り下げデバイス。
【請求項5】
前記トート本体は、トート本体用の折目線に沿って、前記連結フラップと連結されており、
前記仮想線は、前記トート本体用の折目線に対して、平行方向に配置されている請求項1に記載の吊り下げデバイス。
【請求項6】
前記少なくとも1つの係合機構は、前記連結フラップから、少なくとも部分的に打ち抜かれている請求項1に記載の吊り下げデバイス。
【請求項7】
少なくとも1つの被包装体と、前記少なくとも1つの被包装体の周りに少なくとも部分的に配置された包装体であるカートンと、前記カートンに取り外し可能に取り付けられた吊り下げデバイスと、を備えるパッケージであって、
前記カートンは、互いにヒンジ式に連結された複数の壁パネルを備え、
前記複数の壁パネルは、持ち運び用のハンドルを有する頂壁パネルを備え、前記持ち運び用のハンドルは、少なくとも1つの指掛け用の開口を有し、
前記吊り下げデバイスは、前記カートンの外部の少なくとも一部に沿って配置されたトート本体と、前記カートンの少なくとも1つの指掛け用の開口と係合された少なくとも1つの係合機構を有する連結フラップと、を備え、
前記少なくとも1つの係合機構は、少なくとも1つの指掛け用の開口に配置された主タブと、前記主タブと連結された補助タブと、を備え、
前記主タブは、前記連結フラップに、仮想線の周りにヒンジ式に連結されており、
前記吊り下げデバイスが展開された形態にあるときに、前記補助タブは、前記仮想線から、前記主タブの延在方向とは反対方向に延在しているパッケージ。
【請求項8】
前記複数の壁パネルは、少なくとも1つの開放端を有する筒状構造を画定しており、
前記トート本体は、前記トート本体が前記筒状構造の少なくとも1つの開放端を少なくとも部分的に閉じるような位置に設けられている請求項7に記載のパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は吊り下げデバイス及びパッケージ、特に吊り下げデバイスの係合機構の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、飲料が充填された円筒缶詰などの被包装体を包装するパッケージが知られている(例えば特許文献1~3)。近年、パッケージの中でも、同一の被包装体を2個以上まとめることのできるマルチパックが、特に注目されている。
【0003】
包装材料には、主に板紙が多く使われている。板紙などの包装材料で、被包装体を上からくるみ込み下でロック封緘することにより、パッケージが完成される。
【0004】
このようなパッケージによれば、被包装体を簡便に包装することができる、被包装体の持ち運びが容易になる、ディスプレイ効果がある等の利点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第3432029号明細書
【特許文献2】米国特許第5311994号明細書
【特許文献3】国際公開第2006/083941号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような各種利点を有するパッケージにあっても、被包装体の広告効果を、さらに高めることが求められている。このような要望に応えるため、広告などが表示された吊り下げデバイスを、パッケージに追加することが考えられる。
【0007】
しかしながら、吊り下げデバイスの取り扱いやすさは、改善の余地が残されていた。
すなわち、パッケージに取り付けられた吊り下げデバイスは、持ち運びの際などにパッケージから外れてしまうことがあるので、十分な注意が必要であり、取り扱いが面倒であった。
【0008】
そこで、従来は、持ち運びの際などに吊り下げデバイスがパッケージから外れてしまうのを防ぐために、パッケージに吊り下げデバイスを、よりしっかり固定することも考えられる。
しかしながら、パッケージに吊り下げデバイスをしっかり固定してしまうと、パッケージを開封する際などにパッケージから吊り下げデバイスを取り外すのが難しくなってしまうことがあり、取り扱いが面倒であった。
【0009】
このように、従来は、一の吊り下げデバイスで、パッケージから外れにくくすることと、パッケージから外れやすくすることとを両立するのは困難であった。
このため、広告効果に優れた吊り下げデバイスにあっても、取り扱いやすさについては改善の余地が残されていたものの、従来は、これを解決することのできる適切な技術が存在しなかった。
【0010】
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は取り扱いやすい吊り下げデバイス及びパッケージを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
<吊り下げデバイス>
前記目的を達成するために本発明にかかる吊り下げデバイスは、包装体の開口に取り外し可能に取り付けられる吊り下げデバイスであって、連結フラップと、トート本体と、を備える。
【0012】
ここで、前記連結フラップは、少なくとも1つの係合機構を有する。
前記少なくとも1つの係合機構は、前記包装体の開口と取り外し可能に係合する。
前記少なくとも1つの係合機構は、前記包装体の開口に配置される主タブと、前記主タブと連結された補助タブと、を備える。
前記主タブは、前記連結フラップに、仮想線周りにヒンジ式に連結されている。ここにいう「仮想線」とは、文字通り想像上の線であり実際には目視できない。
前記吊り下げデバイスが展開された形態にあるときに、前記補助タブは、前記仮想線から前記主タブの延在方向とは反対方向に延在している。
【0013】
また、前記トート本体は、前記連結フラップと連結されている。
【0014】
本発明において、主タブ用の折目線および/または補助タブ用の折目線が使用される場合、これら折目線は前記仮想線上に延在する。ただし、どちらの折り目線も必要であれば省略可能である。
本発明において、主タブは、包装体の開口に取り外し可能に取り付けられる大きさとすることが好適である。
本発明において、補助タブは、主タブよりも小さくすることが好適である。
本発明において、補助タブ用の折目線は、主タブ用の折目線よりも短くすることが好適である。
本発明において、主タブ用の折目線の中心と補助タブ用の折目線の中心とを一致させることが好適である。
本発明において、主タブ用の折目線と補助タブ用の折目線とは、補助タブ用の折目線を間に挟んで、主タブ用の折目線の一端側と他端側とが対向配置されるように設けられることが好適である。
【0015】
なお、本発明にかかる吊り下げデバイスにおいて、前記主タブは、主タブ用の折目線に沿って、前記連結フラップに連結されており、
前記補助タブは、補助タブ用の折目線に沿って、前記主タブに連結されており、
前記主タブ用の折目線は、前記補助タブ用の折目線と同一の仮想線上に整列されていることが好適である。すなわち、前記主タブ用の折目線と前記補助タブ用の折目線とは、同一の直線上に整列されていることが好適である。
【0016】
本発明にかかる吊り下げデバイスにおいて、前記少なくとも1つの係合機構は、互いに対向する構成で配置された1対の係合機構を備え、
前記吊り下げデバイスが展開された形態にあるときに、前記係合機構の各補助タブは、対応する前記主タブから、互いに向かうように延在していることが好適である。
【0017】
本発明にかかる吊り下げデバイスにおいて、前記トート本体は、トート本体用の折目線に沿って、前記連結フラップと連結されており、
前記補助タブ用の折目線は、前記トート本体用の折目線に対して、直角方向に配置されていることも好適である。
【0018】
本発明にかかる吊り下げデバイスにおいて、前記トート本体は、トート本体用の折目線に沿って、前記連結フラップと連結されており、
前記仮想線は、前記トート本体用の折目線に対して、平行方向に配置されていてもよい。
【0019】
本発明にかかる吊り下げデバイスにおいて、前記少なくとも1つの係合機構は、前記連結フラップから、少なくとも部分的に打ち抜かれていることも好適である。
【0020】
<パッケージ>
また、前記目的を達成するために本発明にかかるパッケージは、被包装体と、カートンと、吊り下げデバイスと、を備える。
ここで、前記被包装体は、少なくとも1つの被包装体である。
また、前記カートンは、前記少なくとも1つの被包装体の周りに少なくとも部分的に配置された包装体である。
前記吊り下げデバイスは、前記カートンに取り外し可能に取り付けられている。
前記カートンは、互いにヒンジ式に連結された複数の壁パネルを備える。
前記複数の壁パネルは、頂壁パネルを備える。
前記頂壁パネルは、持ち運び用のハンドルを有する。
前記持ち運び用のハンドルは、少なくとも1つの指掛け用の開口を有する。
また、前記吊り下げデバイスは、前記カートンの外部の少なくとも一部に沿って配置されたトート本体と、前記カートンの少なくとも1つの指掛け用の開口と係合された少なくとも1つの係合機構を有する連結フラップと、を備える。
前記少なくとも1つの係合機構は、少なくとも1つの指掛け用の開口に配置された主タブと、前記主タブと連結された補助タブと、を備える。
前記主タブは、前記連結フラップに、仮想線周りにヒンジ式に連結されている。ここにいう「仮想線」とは、想像上の線であり実際には目視できない。
前記吊り下げデバイスが展開された形態にあるときに、前記補助タブは、前記仮想線から前記主タブの延在方向とは反対方向に延在している。
【0021】
なお、本発明にかかるパッケージにおいて、前記複数の壁パネルは、少なくとも1つの開放端を有する筒状構造を画定しており、
前記トート本体は、前記トート本体が前記筒状構造の少なくとも1つの開放端を少なくとも部分的に閉じるような位置に設けられていることも好適である。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に記載される吊り下げデバイスにおいては、同一の仮想線上に主タブ及び補助タブを配置することとしているので、一の吊り下げデバイスを、外れにくく又は外れやすくすることができる。
すなわち、主タブ及び補助タブが内折りされた形態にあるときに、吊り下げデバイスを、パッケージから外れにくくすることができる。一方、補助タブが外折りされた形態にあるときに、吊り下げデバイスを、パッケージから外れやすくすることができる。
このように請求項1に記載される吊り下げデバイスによれば、補助タブにより、一の吊り下げデバイスを、外れにくく又は外れやすくすることができるので、吊り下げデバイスの取り扱いが容易となる。
【0023】
請求項2に記載される吊り下げデバイスにおいては、主タブ用の折目線と補助タブ用の折目線とが同一の直線(同一の仮想線)上に整列されることとしているので、上記した一の吊り下げデバイスの有する、外れにくい又は外れやすい効果を、より確実に得ることができる。
【0024】
請求項3に記載される吊り下げデバイスにおいては、互いに向かい合った構成で配置された一対の係合機構を備えており、係合機構の各補助タブが対応する主タブから互いに向かい合うように延在することとしているので、上記した一の吊り下げデバイスの有する、外れにくい又は外れやすい効果を、より確実に得ることができる。
【0025】
請求項4に記載される吊り下げデバイスにおいては、トート本体がトート本体用の折目線に沿って連結フラップと連結されており、補助タブ用の折目線がトート本体用の折目線に対して直角方向に配置されることとしているので、トート本体を包装体の所望部位に配置することができる。これにより、吊り下げデバイスの取り扱いが、より容易となる。
【0026】
請求項5に記載される吊り下げデバイスにおいては、トート本体がトート本体用の折目線に沿って連結フラップと連結されており、主タブ用の折目線と補助タブ用の折目線とを通る仮想線が、トート本体用の折目線と平行方向に配置されることとしているので、請求項4に記載されるトート本体の配置とは異なる配置で、包装体の所望部位にトート本体を設けることができる。これにより、吊り下げデバイスの取り扱いが、より容易となる。
【0027】
請求項6に記載される吊り下げデバイスにおいては、少なくとも1つの係合機構が連結フラップから少なくとも部分的に打ち抜かれることとしているので、係合機構の構成をより簡素化することができ、吊り下げデバイスの取り扱いを、より容易なものとすることができる。
【0028】
請求項7に記載されるパッケージにおいては、本発明にかかる吊り下げデバイスを備えることとしているので、補助タブにより、一の吊り下げデバイスを、カートンから外れにくく又は外れやすくすることができ、吊り下げデバイスの取り扱いが容易となる。
【0029】
請求項8に記載されるパッケージにおいては、トート本体が筒状構造の少なくとも1つの開放端を少なくとも部分的に閉じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の第一実施形態にかかる吊り下げデバイスを用いたパッケージの外観斜視図である。
【
図2】
図1に示した吊り下げデバイスの展開された形態を示す平面図である。
【
図3】
図1に示した吊り下げデバイスの補助タブが内折りされた形態の説明図である。
【
図4】
図1に示した吊り下げデバイスの補助タブが外折りされた形態の説明図である。
【
図5】本発明の第二実施形態にかかる吊り下げデバイスを用いたパッケージの外観斜視図である。
【
図6】
図5に示した吊り下げデバイスの展開された形態を示す平面図である。
【
図7】本発明の一実施形態にかかるパッケージを構成するカートンの展開された形態を示す平面図である。
【
図8】本発明の第三実施形態にかかる吊り下げデバイスを用いたパッケージの外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態を説明する。
〔第一実施形態〕
<パッケージ>
図1には本発明の第一実施形態にかかるパッケージが示されている。
図1に示すパッケージ10は、ビール缶(被包装体)12と、カートン14と、吊り下げデバイス16と、を備える。
【0032】
本実施形態では、本発明の被包装体として、6本のビール缶12が、2×3の配列で並べられている。
【0033】
本発明のカートンは、少なくとも1つの被包装体の周りに少なくとも部分的に配置された包装体である。本実施形態において、カートン14は、2×3の配列で並べられたビール缶12の周りに配置されている。本発明のカートンは、互いにヒンジ式に連結された、複数の壁パネルを備える。本実施形態では、複数の壁パネルとして、頂壁パネル18と、側壁パネル20、22と、底壁パネル24と、を備える。本実施形態において、カートン14は、筒状構造のカートンであり、2つの解放端を有する。
図1では、カートン14の筒状構造の一方の解放端30のみが見えている。
頂壁パネル18は、持ち運び用のハンドル26を有する。
持ち運び用のハンドル26は、指掛け用の開口28a、28bを有する。
【0034】
吊り下げデバイス16は、カートン14の頂壁パネル18に形成された指掛け用の開口28a、28bに取り外し可能に取り付けられている。
吊り下げデバイス16は、連結フラップ32と、トート本体34と、を備える。
【0035】
連結フラップ32は、係合機構37を有する。
連結フラップ32の係合機構37は、カートン14の頂壁パネル18の持ち運び用ハンドル26の指掛け用の開口28a、28bに取り外し可能に係合されている。
連結フラップ32の係合機構37は、主タブ38a、38bと、補助タブ40a、40bと、を備える。
【0036】
主タブ38a、38bは、自由端側の輪郭形状が略C字状のタブである。
主タブ38a、38bの基端側は、連結フラップ32に、主タブ用の折目線50a、50b周りにヒンジ式に連結されている。
図1において、主タブ38a、38bは、カートン14の頂壁パネル18の指掛け用の開口28a、28bに配置されており、内折りされた形態にある。
【0037】
補助タブ40a、40bは、自由端側の輪郭形状が略半円状のタブである。
補助タブ40a、40bの基端側は、主タブ38a、38bの基端側と、補助タブ用の折目線52a、52b周りにヒンジ式に連結されている。すなわち、補助タブ40a、40bの折目線は、主タブ38a、38bの折目線と同一の仮想線Xa-Xa、Xb-Xb上に配置されている。
図1において、補助タブ40a、40bは、カートン14の頂壁パネル18の指掛け用の開口28a、28bに配置されている主タブ38a、38bと同様、内折りされた形態にあり、カートン14内で内折りされた形態にある主タブ38a、38bを下方より覆っている。
【0038】
本実施形態において、トート本体34は、パネル状であり、トート本体用の折目線36を介して連結フラップ32に連結されている。
トート本体34は、トート本体用の折目線36に沿って折り曲げられている。これにより、吊り下げタグ16は、連結フラップ32がカートン14の頂壁パネル18の外面の一部に沿って配置されており、トート本体34が側壁パネル20の外面に沿って配置されている。
本実施形態では、連結フラップ32にパネル状のトート本体34を連結することにより、広告パネルを形成している。
【0039】
本実施形態によれば、カートン14の頂壁パネル18の指掛け用の開口28a、28bに吊り下げデバイス16の係合機構37を係合することにより、カートン14に吊り下げデバイス16を容易に追加することができる。
【0040】
特に、本実施形態によれば、吊り下げデバイス16のトート本体34をカートン14の側壁パネル20の外面に沿って配置しているので、吊り下げデバイス16により、側壁パネル20に表示された広告とは異なる広告を提供することができる。
【0041】
吊り下げタグ16は、カートン14の頂壁パネル18の指掛け用の開口28a、28bに取り外し可能に取り付けられている。
ここで、吊り下げデバイス16は、主タブ38a用の折目線と補助タブ40a用の折目線とを同一の直線上に配置するとともに、主タブ38b用の折目線と補助タブ40b用の折目線とを同一の直線上に配置することとしたので、一の吊り下げデバイス16を、外れやすくする又は外れにくくすることができる。
すなわち、吊り下げデバイス16によれば、持ち運びの際などに、補助タブ40a、40bが内折りされた形態にあるときに、吊り下げデバイス16をカートン14から外れにくくすることができる。
一方、吊り下げデバイス16によれば、ビール缶12を取り出すためにカートン14を開封する際などに、補助タブ40a、40bが外折りされた形態にあるときに、吊り下げデバイス16をカートン14から外れやすくすることができる。これにより、使用者は、より少ない痛みで吊り下げデバイス16を取り扱うことができる。
【0042】
<吊り下げデバイス>
以下、吊り下げデバイス16について、より具体的に説明する。
図2には
図1に示した吊り下げデバイス16を展開した形態が示されている。
係合機構37は、主タブ38a、38bと、補助タブ40a、40bと、を備える。
【0043】
主タブ38a、38bは、自由端側の輪郭形状が略C字状のタブである。
主タブ38aは、主タブ用の折目線50aから、
図2中、-Y方向に延在している。
主タブ38bは、主タブ用の折目線50bから、主タブ38aが延在している方向(
図2中、-Y方向)とは反対方向(
図2中、+Y方向)に延在している。
【0044】
主タブ38aの基端側は、主タブ用の折目線50aを介して、連結フラップ32に連結されている。
主タブ38bの基端側は、主タブ用の折目線50bを介して、連結フラップ32に連結されている。
【0045】
主タブ38a、38bを内折りにする際、主タブ38a、38bの自由端側が、主タブ用の折目線50a、50bの周りに回動する。
主タブ38a、38bは、主タブ用の折目線50a、50bに沿って内折りされた形態にあるときに、主タブ38a、38bの基端が、カートンの頂壁パネルに形成された指掛け用の開口の縁に接触し、主タブ38a、38bの自由端が、カートン内で、頂壁パネルの指掛け用の開口の縁よりも内側に位置する。
一方、主タブ38a、38bを外折りにする際、主タブ38a、38bの自由端側が、主タブ用の折目線50a、50bの周りに、内折方向とは反対方向に回動する。
【0046】
本発明の係合機構37は、連結フラップ32から少なくとも部分的に打ち抜かれている。本実施形態では、補助タブ40a、40bは、略半円状の切れ目により画定された略半円状のタブである。すなわち、補助タブ40a、40bは、補助タブ40a、40bの自由端側が、連結フラップ32から打ち抜かれている。
【0047】
補助タブ40a、40bは、補助タブ40a、40bの基端側が、主タブ38a、38bの基端側と連結されている。
すなわち、補助タブ40aは、補助タブ40aの基端側が、補助タブ用の折目線52aを介して、主タブ38aの基端側に連結されている。
補助タブ40bは、補助タブ40bの基端側が、補助タブ用の折目線52bを介して、主タブ38bの基端側に連結されている。
補助タブ40a、40bを内折りにする際、補助タブ40a、40bの自由端側が、補助タブ用の折目線52a、52bの周りに回動する。
補助タブ40a、40bは、補助タブ用の折目線52a、52bに沿って、内折りされた形態にあるときに、補助タブ40a、40bの基端(折目線)が、カートンの頂壁パネルに形成された指掛け用の開口の縁に接触する主タブの基端(折目線)と同一の直線上に位置し、補助タブ40a、40bの自由端側が、カートン内で、頂壁パネルの指掛け用の開口の縁よりも内側に位置する主タブ38a、38bの自由端側に下から重なる。
【0048】
すなわち、主タブ用の折目線50aは、補助タブ用の折目線52aと同一の直線(
図2中、仮想線Xa-Xa)上に整列されている。主タブ用の折目線50bは、補助タブ用の折目線52bと同一の直線(
図2中、仮想線Xb-Xb)上に整列されている。
本実施形態においては、本発明の仮想線として、仮想線Xa-Xaと、仮想線Xb-Xbとを用いている。
本実施形態において、仮想線Xa-Xaとは、主タブ用の折目線50a及び補助タブ用の折目線52aを通る仮想線をいう。
本実施形態において、仮想線Xb-Xbとは、主タブ用の折目線50b及び補助タブ用の折目線52bを通る仮想線Xb-Xbをいう。
【0049】
本発明の係合機構の各補助タブは、対応する主タブから、互いに向かい合う方向に延在している。
本実施形態では、
図2において、補助タブ40aは、補助タブ用の折目線52a(主タブ用の折目線50a)を間に挟んで、主タブ38aの反対方向(
図2中、+Y方向)に延在している。
補助タブ40bは、補助タブ用の折目線52b(主タブ用の折目線50b)を間に挟んで、主タブ38bの反対方向(
図2中、-Y方向)に延在している。
このように本実施形態では、吊り下げデバイス16が展開された形態にあるときに、補助タブ40aの自由端側と補助タブ40bの自由端側とは、互いに向かい合う方向に延在している。
【0050】
トート本体32は、トート本体用の折目線36に沿って、連結フラップ34に連結されている。
主タブ用の折目線50a、50bが延びる方向は、
図2中、X方向である。補助タブ用の折目線52a、52bが延びる方向は、
図2中、X方向である。
これに対し、トート本体用の折目線36が延びる方向は、
図2中、Y方向である。
すなわち、主タブ用の折目線50a及び補助タブ用の折目線52aを通る仮想線Xa-Xaは、トート本体用の折目線36が延びる方向(
図2中、Y方向)に対して、直角な方向(
図2中、X方向)に延びるように配置されている。
【0051】
主タブ38aには、主タブ用の折目線50aとの組み合わせにより、略三角形の折目線を形成する折目線54aが形成されている。折目線54aにより、主タブ38aには、内折り可能な舌状部56a、58aが形成されている。内折り可能な舌状部56a、58aは、主タブ38aが内折りされた形態にあるときに、カートン内のビール缶に沿うように構成されている。
【0052】
主タブ38aと同様、主タブ38bにも、主タブ用の折目線50bとの組み合わせにより、略三角形の折目線を形成する折目線54bが形成されている。折目線54bにより、主タブ38bには、内折り可能な舌状部56b、58bが形成されている。内折り可能な舌状部56b、58bは、主タブ38bが内折りされた形態にあるときに、カートン内のビール缶に沿うように構成されている。
【0053】
本実施形態にかかる吊り下げパッケージ16は概略以上のように構成され、以下にその作用について説明する。
【0054】
図3には、本実施形態にかかる吊り下げデバイス16がカートン14にしっかり取り付けられた形態が示されている。
本実施形態にかかる吊り下げデバイス16がカートン14にしっかり取り付けられた形態にあるときに、主タブ38a、38b及び補助タブ40a、40bは、
図3に示されるような内折りの形態にある。
【0055】
より具体的には、吊り下げデバイス16の主タブ38a、38bが
図3に示されるような内折りの形態にあるときに、主タブ38a、38bの基端が、指掛け用の開口28a、28bの縁に、ぴったり接触している。特に、主タブ38a、38bの基端は、指掛け用の開口28の縁のうちの、領域A1、A2、A3にて強く接触している。
【0056】
吊り下げデバイス16の補助タブ40a、40bが
図3に示されるような内折りの形態にあるときに、補助タブ40a、40bは、上記した主タブ38a、38bの内折り形態を確実に保持することができる。特に、補助タブ40a、40bは、指掛け用の開口28a、28bの縁のうちの、領域A3と主タブ38a、38bの基部とを、より強く接触させている。
このように主タブ38a、38b及び補助タブ40a、40bが内折りされた形態にあるときに、主タブ38a、38bは、補助タブ40a、40bにより、指掛け用の開口28a、28bの縁のうちの特に領域A1、A2、A3に、より強く接触している。
これにより、主タブ38a、38bが内折りされた形態を、より確実に保持することができるので、頂壁パネル18の指掛け用の開口28a、28bの縁に、主タブ38a、38bを、より確実に保持することができる。
【0057】
このように吊り下げデバイス16の主タブ38a、38b及び補助タブ40a、40bが
図3に示されるような内折りされた形態にあるときに、吊り下げデバイス16が引っ張られても、吊り下げデバイス16は、カートン14の頂壁パネル18から容易に外すことはできない。
【0058】
次に、本実施形態にかかる吊り下げデバイス16は、カートン14から容易に取り外せる形態にすることができる。
【0059】
図4には本実施形態にかかる吊り下げデバイス16を、カートン14から容易に取り外せる形態が示されている。
本実施形態にかかる吊り下げデバイス16を、カートン14から容易に取り外せる形態とするためには、内折りされた形態にあった補助タブ40a、40bを、
図4に示されるような外折りされた形態にする。
【0060】
補助タブ40a、40bを
図4に示されるような外折りされた形態にすると、主タブ38a、38bの自由端側も、主タブ38a、38bの内折り形態が緩む方向に少し回動する。これにより、主タブ38a、38bの基端とカートン14の頂壁パネル18の指掛け用の開口28a、28bの領域A1、A2、A3との強い接触状態が解除される。
【0061】
このため、吊り下げデバイス16の補助タブ40a、40bが
図4に示されるような外折りされた形態にあるときに、吊り下げデバイス16を引っ張ることにより、吊り下げデバイス16の主タブ38a、38bを、カートン14の頂壁パネル18の指掛け用の開口28a、28bから容易に引き出すことができる。
このように、補助タブ40a、40bを外折りにすると、吊り下げデバイス16をカートン14から容易に取り外すことができる。
より具体的には、吊り下げデバイス16の外れやすくなる効果、指掛け用の開口を持つときに、荷重が分散し折目線による痛みが軽減する効果、補助タブが外折りされた形態にあるときに補助タブは舌状体のようになるので、外折りされた形態にある補助タブをつかむことにより、吊り下げデバイスを外しやすくなる効果が得られる。
【0062】
以上のように吊り下げデバイス16の連結フラップ32に略半円状の補助タブ40、40bを設けることにより、一の吊り下げデバイス16で、外れにくくなる効果と、外れやすくなる効果とを両立することができる。
【0063】
〔第二実施形態〕
<パッケージ>
図5には本発明の第二実施形態にかかる吊り下げデバイスを用いたパッケージの概略構成が示されている。なお、
図1と対応する部分には符号100を加えて示し説明を省略する。
【0064】
第一実施形態では、吊り下げデバイスのトート本体をカートンの側壁パネルの外面に沿って設けた例について説明したが、本実施形態においては、トート本体134を、側壁パネル120の外面に沿って設けていない。すなわち、本実施形態において、トート本体134は、筒状構造を有するカートン114の開放端130を部分的に閉じている。
【0065】
本実施形態によれば、吊り下げデバイス116をカートン114の開放端130に設けることとしたので、側壁パネル120に表示された広告に加えて、トート本体134による広告を追加することができる。このため、本実施形態によれば、第一実施形態と比較し、より多くの広告を表示することもできる。さらに、本実施形態によれば、トート本体134により、カートン114の開放端130近くに位置するビール缶112を保護することもできる。
【0066】
<吊り下げデバイス>
以下、本発明の第二実施形態にかかる吊り下げデバイスについて、より具体的に説明する。なお、
図2と対応する部分には符号100を加えて示し説明を省略する。
図6には、
図5に示した吊り下げデバイス116を展開した形態が示されている。
図6に示すトート本体134は、トート本体用の折目線136に沿って、連結フラップ132と連結されている。
【0067】
本実施形態の仮想線は、トート本体用の折目線に対して、平行方向に配置されている。本実施形態において、主タブ用の折目線150a、150bが延びる方向は、
図6中、Y方向である。補助タブ用の折目線152a、152bが延びる方向も、
図6中、Y方向である。トート本体用の折目線136が延びる方向も、
図6中、Y方向である。主タブ用の折目線150a及び補助タブ用の折目線152aを通る仮想線Ya-Yaが延びる方向(
図6中、Y方向)は、トート本体用の折目線136が延びる方向(
図6中、Y方向)と平行である。主タブ用の折目線150b及び補助タブ用の折目線152bを通る仮想線Yb-Ybが延びる方向(
図6中、Y方向)も、トート本体用の折目線136が延びる方向(
図6中、Y方向)と平行である。
本実施形態においては、本発明の仮想線として、仮想線Ya-Yaと、仮想線Yb-Ybとを用いている。
本実施形態において、仮想線Ya-Yaとは、主タブ用の折目線150a及び補助タブ用の折目線152aを通る仮想線をいう。
本実施形態において、仮想線Yb-Ybとは、主タブ用の折目線150b及び補助タブ用の折目線152bを通る仮想線をいう。
【0068】
本発明の係合機構は、連結フラップから、少なくとも部分的に打ち抜かれている。本実施形態において、主タブ138aは、連結フラップ132において、略C字状の切れ目により画定されている。補助タブ140aは、連結フラップ132において、略半円状の切れ目により画定されている。補助タブ140bは、連結フラップ132において、略半円状の切れ目により画定されている。
【0069】
本実施形態によれば、第一実施形態と同様、主タブ用の折目線150aと補助タブ用の折目線152aとを連結フラップ132の同一の直線(
図6中、仮想線Ya-Ya)上に設けるとともに、主タブ用の折目線150bと補助タブ用の折目線152bとを連結フラップ132の同一の直線線(
図6中、仮想線Yb-Yb)上に設けることとしたので、吊り下げデバイス116をカートンの筒状構造の開放端に設けた場合であっても、一の吊り下げデバイス116を、外れやすくする又は外れにくくすることができる。
【0070】
<ブランク>
図7には本実施形態にかかるカートンの展開された形態が示されている。
なお、
図1と対応する部分には符号200を加えて示し説明を省略する。
【0071】
図7に示すブランク260は、6本のビール缶を収容するカートンを構成するための板紙製ブランクである。
ブランク260は、ビール缶の頂面を覆うことになる頂壁パネル218と、ビール缶の側面を覆うことになる側壁パネル220、222と、ビール缶の底面を覆うことになる底壁パネル224a、224bと、を備える。
頂壁パネル218と側壁パネル220とは、折目線262により連結されている。
頂壁パネル218と側壁パネル222とは、折目線264により連結されている。
側壁パネル220と底壁パネル224aとは、折目線266により連結されている。
側壁パネル222と底壁パネル224bとは、折目線268により連結されている。
【0072】
底壁パネル224aには、接着剤が塗布される、のりしろ269が設けられている。のりしろ269に塗布された接着剤により、底壁パネル224aと底壁パネル224bとを固定することで、筒状構造が開かないようになる。このようにして筒状構造を有するカートンを構成することができる。
なお、底壁パネル224a及び底壁パネル224bにはそれぞれ、開口270a及び開口270bが形成されている。これにより、カートンが構成された形態にあるときに、使用者は、開口270a及び開口270bを介して、被包装体であるビール缶の底面(特にビール缶の底面に印字された情報)を良好に観察することができる。
【0073】
ブランク260の頂壁パネル218には、カートンの指掛け用の開口を形成するための指掛け用のタグ272a、272bが設けられている。
具体的には、ブランク260の指掛け用のタグ272a、272bの自由端側は、頂壁パネル218において、略C字状の切れ目276a、276bにより画定されている。
指掛け用のタグ272a、272bの基端側は、折目線274a、274bを介して、ブランク260の頂壁パネル218に連結されている。
ブランク260の指掛け用のタグ272a、272bを、折目線274a,274bに沿って内側に押し込むことにより、頂壁パネル218に、指掛け用の開口を形成することができる。
【0074】
頂壁パネル218において、指掛け用のタグ272a、272bは、隣接するビール缶の側壁とビール缶の側壁との間の空間に位置するように、設けられている。これにより、使用者は指を頂壁パネル218に形成された指掛け用の開口を介して頂壁パネル218の内側にしっかりと引っ掛けることができるので、使用者はビール缶が収容されたカートンをしっかりと把持することができる。
【0075】
指掛け用のタグ272a、272bには、三角の折目線278a、278bが形成されている。これにより、指掛け用のタグ272a、272bが三角の折目線278a、278bに沿って内折りされた形態にあるときに、使用者が指をカートンの指掛け用の開口に入れてカートンを持ち上げると、指掛け用のタグ272a、272bの三角の折目線278a、278bがビール缶の側面に沿うようになるので、使用者はカートンを、より持ちやすくなる。
【0076】
頂壁パネル218には、開封用のミシン目280が形成されている。カートンを開封する際に、頂壁パネル218を上方に持ち上げると、頂壁パネル218の中央部は、開封用のミシン目280に沿って破断し、カートンが開封される。これにより、カートンに収容されていたビール缶をまとめて取り出すことができる。
【0077】
以上のように本実施形態にかかるパッケージによれば、本実施形態にかかる吊り下げデバイスを備えることとしたので、以下の利点も有する。
すなわち、一般的な吊り下げデバイスでは、誰かが吊り下げデバイスをカートンから取り外すことが心配されるものの、本実施形態にかかる吊り下げデバイスでは、一旦、カートンに吊り下げデバイスを取り付け、補助タブを内折りにすると、カートンから本実施形態の吊り下げデバイスを取り外しにくくなる。
また、一般的な吊り下げデバイスでは、カートンから吊り下げデバイスを取り外しにくくなることがあるものの、本実施形態にかかる吊り下げデバイスでは、補助タブを外折りにすると、吊り下げデバイスがカートンから取り外しやすくなる。
【0078】
<変形例>
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内であれば、種々の変形が可能である。
【0079】
吊り下げデバイスのトート本体は、吊り下げデバイス、商品のバッグ、販売促進用のアイテム、クーポンなどを取り付け可能なサポートティングバックパネル(supporting back panel)、任意のスタイルのカートンまたはボックス(例えば、バスケット型キャリア、カップキャリア、エンドサイドカートン(end-side carton)、ラップアラウンドカートン、トップ係合キャリアからなる群より選択された1つ又は複数の要素とすることができるが、これらの要素に限定されない。
【0080】
より具体的には、第一実施形態及び第二実施形態では、吊り下げデバイスのトート本体として、パネルを用いた例について説明したが、パネルに代えて、
図8に示されるような箱体を用いることも好ましい。
【0081】
図8には本発明の第三実施形態にかかる吊り下げデバイスを用いたパッケージの概略構成が示されている。なお、
図1と対応する部分には符号200を加えて示し説明を省略する。
同図に示す吊り下げデバイス216は、トート本体234として、景品などの追加物を収容する箱体を備える。
トート本体234としての箱体は、トート本体用の折目線236を介して、連結フラップ232に連結されている。
本実施形態によれば、第一実施形態及び第二実施形態と同様、吊り下げデバイス216を備えることとしたので、補助タブ240a、240bにより、一の吊り下げデバイス216を、外れやすくする又は外れにくくすることができる。
【0082】
さらに、本実施形態によれば、吊り下げデバイスのトート本体として、第一実施形態及び第二実施形態に記載の広告パネルに代えて、箱体を設けることとしたので、使用者に、箱体に表示された広告情報を提供することができるとともに、箱体に収容された景品などの追加物を容易に提供することもできる。
【0083】
前記実施形態では、被包装体としてビール缶を用いた例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、瓶、ペットボトルなどの他の材質の被包装体を用いることができる。
【0084】
前記実施形態では、円柱体のビール缶を用いた例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、円柱体以外の形状を有する被包装体を用いることができる。
【0085】
前記実施形態では、ビールが充填されたビール缶を用いた例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ジュースなどの飲料、食料品、化粧品、医薬品、生活製品、自動車用品、農業用品、建築用品などの内容物が充填された被包装体であってもよい。
【0086】
前記実施形態では、カートンに6本のビール缶を収容した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、6本以外の被収容体を収容することができる。
【0087】
前記実施形態では、カートンに6本のビール缶を3×2の配列で収容した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3×2以外の配列であってもよい。
【0088】
前記実施形態では、包装素材として板紙を用いた例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、紙と樹脂の複合材料或いは積層材料などの、所望の可撓性、剛性を有する種々のシートを用いることもできる。
【符号の説明】
【0089】
10、100、200 … パッケージ
12、112、212 … ビール缶(被包装体)
14、114、214 … カートン(包装体)
16、116、216 … 吊り下げデバイス
18、118、218 … 頂壁パネル(壁パネル)
28a、28b、128a、128b、228a、228b … 指掛け用の開口
32、132、232 … 連結フラップ
34、134、234 … トート本体
36、136、236 … トート本体用の折目線
37、137、237 … 係合機構
38a、38b、138a、138b、238a、238b … 主タブ(係合機構)
40a、40b、140a、140b、240a、240b … 補助タブ(係合機構)
50a、50b,150a、150b、250a、250b … 主タブ用の折目線
52a、52b,152a、152b、252a、250b … 補助タブ用の折目線
【手続補正書】
【提出日】2023-11-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装体の開口に取り外し可能に取り付けられる吊り下げデバイスであって、
前記吊り下げデバイスは、連結フラップと、前記連結フラップと連結されたトート本体と、を備え、
前記連結フラップは、前記包装体の開口と取り外し可能に係合する少なくとも1つの係合機構を有し、
前記少なくとも1つの係合機構は、前記包装体の開口に配置される主タブと、前記主タブと連結された補助タブと、を備え、
前記主タブは、前記連結フラップに、仮想線の周りにヒンジ式に連結されており、
前記吊り下げデバイスが展開された形態にあるときに、前記補助タブは、前記仮想線から、前記主タブの延在方向とは反対方向に延在しており、
前記補助タブは前記主タブに前記仮想線の周りにヒンジ式に連結されており、前記吊り下げデパイスが前記包装体に取り付けられた形態にあるときに、前記補助タブが前記開口に係合した状態で前記主タブが補助タブに対して内折りにされる、吊り下げデバイス。
【請求項2】
前記主タブは、主タブ用の折目線に沿って、前記連結フラップに連結されており、
前記補助タブは、補助タブ用の折目線に沿って、前記主タブに連結されており、
前記主タブ用の折目線は、前記補助タブ用の折目線と、同一の前記仮想線上に整列されている請求項1に記載の吊り下げデバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1つの係合機構は、互いに対向する構成で配置された1対の係合機構を備え、
前記吊り下げデバイスが展開された形態にあるときに、前記係合機構の各補助タブは、対応する前記主タブから、互いに向かうように延在している請求項1に記載の吊り下げデバイス。
【請求項4】
前記トート本体は、トート本体用の折目線に沿って、前記連結フラップと連結されており、
前記補助タブ用の折目線は、前記トート本体用の折目線に対して、直角方向に配置されている請求項2に記載の吊り下げデバイス。
【請求項5】
前記トート本体は、トート本体用の折目線に沿って、前記連結フラップと連結されており、
前記仮想線は、前記トート本体用の折目線に対して、平行方向に配置されている請求項1に記載の吊り下げデバイス。
【請求項6】
前記少なくとも1つの係合機構は、前記連結フラップから、少なくとも部分的に打ち抜かれている請求項1に記載の吊り下げデバイス。
【請求項7】
前記包装体の開口は、面幅を有する包装体の面上にあり、前記係合機構が配置される前記連結フラップの幅は、前記面幅よりも小さい請求項1に記載の吊り下げデバイス。
【請求項8】
少なくとも1つの被包装体と、前記少なくとも1つの被包装体の周りに少なくとも部分的に配置された包装体であるカートンと、前記カートンに取り外し可能に取り付けられた吊り下げデバイスと、を備えるパッケージであって、
前記カートンは、互いにヒンジ式に連結された複数の壁パネルを備え、
前記複数の壁パネルは、持ち運び用のハンドルを有する頂壁パネルを備え、前記持ち運び用のハンドルは、少なくとも1つの指掛け用の開口を有し、
前記吊り下げデバイスは、前記カートンの外部の少なくとも一部に沿って配置されたトート本体と、前記カートンの少なくとも1つの指掛け用の開口と係合された少なくとも1つの係合機構を有する連結フラップと、を備え、
前記少なくとも1つの係合機構は、少なくとも1つの指掛け用の開口に配置された主タブと、前記主タブと連結された補助タブと、を備え、
前記主タブは、前記連結フラップに、仮想線の周りにヒンジ式に連結されており、
前記吊り下げデバイスが展開された形態にあるときに、前記補助タブは、前記仮想線から、前記主タブの延在方向とは反対方向に延在しており、
前記補助タブは前記主タブに前記仮想線の周りにヒンジ式に連結されており、前記吊り下げデパイスが前記包装体に取り付けられた形態にあるときに、前記補助タブが前記開口に係合した状態で前記主タブが補助タブに対して内折りにされる、パッケージ。
【請求項9】
前記複数の壁パネルは、少なくとも1つの開放端を有する筒状構造を画定しており、
前記トート本体は、前記トート本体が前記筒状構造の少なくとも1つの開放端を少なくとも部分的に閉じるような位置に設けられている請求項8に記載のパッケージ。
【請求項10】
前記パッケージの開口は、面幅を有する前記パッケージの面上にあり、前記係合機構が配置される前記連結フラップの幅は、前記面幅よりも小さい請求項8に記載のパッケージ。