(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181345
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】観賞用玩具
(51)【国際特許分類】
A63H 33/00 20060101AFI20231214BHJP
【FI】
A63H33/00 Z
A63H33/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023185182
(22)【出願日】2023-10-30
(62)【分割の表示】P 2022077102の分割
【原出願日】2022-05-09
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載日及びウェブサイトの掲載アドレス ・掲載日:令和4年2月18日(令和4年4月28日更新) ・掲載アドレス:https://www.bandai.co.jp/candy/products/2022/4549660738794000.html
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】大久保 宏海
(57)【要約】
【課題】趣性の高い観賞用玩具を提供する。
【解決手段】観賞用玩具1であって、ベースとなる主部品10と、主部品10の一方面の一部において積層されている副部品20と、を備え、副部品20は、その外縁の一部が主部品10の一方面の外縁から突出している副部品突出部25を含んでいる。したがって、主部品10上に積層された副部品20の一部が主部品10の外縁から突出した構成により、主部品10との間で立体感を出す演出ができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
観賞用玩具であって、
ベースとなり、額縁を模した矩形状を成し、背景絵柄が形成されている主部品と、
前記主部品の一方面の一部において積層され、キャラクターを含み、内部に溝が設けら
れた主要絵柄が形成されている副部品と、
を備え、
前記副部品は、前記主要絵柄のうち前記キャラクターの一部のみが副部品突出部として
前記主部品の一方面の外縁から突出し、前記背景絵柄が前記主部品の一方面の外縁から突
出せず、
前記副部品の外周面は、前記副部品突出部の外周面が曲面を含み、前記副部品突出部を除
く外周面が前記副部品突出部の外周面よりも長い直線的な面のみで構成されている、
観賞用玩具。
【請求項2】
請求項1に記載の観賞用玩具であって、
前記主部品と前記副部品とは、一体として構成され、各々扁平形状を成している、
観賞用玩具。
【請求項3】
請求項2に記載の観賞用玩具であって、
前記主部品は、その一方面における表面積が前記副部品の一方面における表面積よりも
大きい、
観賞用玩具。
【請求項4】
請求項3に記載の観賞用玩具であって、
前記主部品は、その一方面の外縁から前記副部品突出部に倣うように突出している主部
品突出部を含んでいる、
観賞用玩具。
【請求項5】
請求項4に記載の観賞用玩具であって、
前記主部品は、その外周面において、前記主部品突出部が形成されている第1外周面と
、前記主部品突出部が形成されていない第2外周面とを含み、
前記第2外周面の領域は、前記第1外周面の領域よりも広い、
観賞用玩具。
【請求項6】
請求項5に記載の観賞用玩具であって、
前記第1外周面は、曲面を含んでいる面として形成され、前記第2外周面は、曲面を含
んでいない面として形成されている、
観賞用玩具。
【請求項7】
請求項4~6の何れか一項に記載の観賞用玩具であって、
前記主部品突出部は、その一方面のサイズが前記副部品突出部の一方面のサイズよりも
大きい、
観賞用玩具。
【請求項8】
請求項1~6の何れか一項に記載の観賞用玩具であって、
前記主部品は、その厚み方向の長さが前記副部品の厚み方向の長さよりも長い、
観賞用玩具。
【請求項9】
請求項1~6の何れか一項に記載の観賞用玩具であって、
前記副部品は、その厚み方向の長さが前記副部品突出部の厚み方向の長さと同一である
、
観賞用玩具。
【請求項10】
請求項4~6の何れか一項に記載の観賞用玩具であって、
前記主部品は、その厚み方向の長さが前記主部品突出部の厚み方向の長さと同一である
、
観賞用玩具。
【請求項11】
請求項1~6の何れか一項に記載の観賞用玩具であって、
前記主部品は、第1主部品と、前記第1主部品の一方面において積層されている第2主
部品とを含み、
前記第1主部品は、その外周の長さが前記第2主部品の外周の長さよりも長い、
観賞用玩具。
【請求項12】
請求項1~6の何れか一項に記載の観賞用玩具であって、
前記副部品は、第1副部品と、前記第1副部品の一方面において積層されている第2副
部品とを含み、
前記第1副部品は、その外周の長さが前記第2副部品の外周の長さよりも長い、
観賞用玩具。
【請求項13】
請求項1~6の何れか一項に記載の観賞用玩具であって、
前記主部品は、第1主部品と、前記第1主部品の一方面において積層されている第2主
部品とを含み、
前記副部品は、第1副部品と、前記第1副部品の一方面において積層されている第2副
部品とを含み、
前記第1主部品と前記第1副部品とは、同一又は同一系統の単一色で構成されている、
観賞用玩具。
【請求項14】
請求項13に記載の観賞用玩具であって、
前記同一又は同一系統は、黒又は黒系統の単一色で構成され、
前記第2主部品と前記第2副部品とは、複数色で構成されている、
観賞用玩具。
【請求項15】
請求項1~6の何れか一項に記載の観賞用玩具であって、
前記副部品は、その一方面において第1絵柄が形成され、
前記主部品は、その一方面において前記第1絵柄とは異なる第2絵柄が形成されている
、
観賞用玩具。
【請求項16】
請求項15に記載の観賞用玩具であって、
前記副部品は、その一方面において前記第1絵柄を表現するために複数の溝が形成され
ている、
観賞用玩具。
【請求項17】
請求項15に記載の観賞用玩具であって、
前記第1絵柄は、メインとなる絵柄であり、前記第2絵柄は、サブとなる絵柄である、
観賞用玩具。
【請求項18】
請求項15に記載の観賞用玩具であって、
前記第1絵柄は、キャラクターを模した絵柄であり、前記第2絵柄は、キャラクターの
背景となる絵柄である、
観賞用玩具。
【請求項19】
請求項18に記載の観賞用玩具であって、
前記キャラクターは、頭部、胴部、腕部、及び脚部を含み、
前記副部品突出部は、前記頭部、前記腕部、及び前記脚部の少なくとも何れかである、
観賞用玩具。
【請求項20】
請求項1~6の何れか一項に記載の観賞用玩具であって、
前記主部品は、その外周から突出し、他の物品に係止するための係止突出部を含み、
前記係止突出部は、前記副部品突出部と一体、又は別体として構成されている、
観賞用玩具。
【請求項21】
請求項1~6の何れか一項に記載の観賞用玩具であって
前記主部品、及び前記副部品は、軟質部材により構成されている、
観賞用玩具。
【請求項22】
請求項1~6の何れか一項に記載の観賞用玩具であって、
前記副部品突出部は、複数個設けられている、
観賞用玩具。
【請求項23】
請求項22に記載の観賞用玩具であって、
前記複数個の副部品突出部は、異なる方向に突出している、
観賞用玩具
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観賞用玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、特許文献1においては、絵柄を有する、少なくとも一枚の透明板と、絵柄を有して透明板に対し剥離可能に接着される部品板とを備え、透明板の任意の位置に部品板を取り付ける表示板の構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された表示板においては、表示板の厚み方向で絵柄を複数貼り合わせることで、立体的な絵柄を表現しようとしている。また、絵柄を貼り替えて絵柄を変更し得るものである。
しかしながら、特許文献1の表示板の場合、複数の絵柄の組合せや絵柄に位置合わせが面倒である。また、絵柄の位置合わせが上手くいかない場合には、絵柄の興趣性が低下する。更に、貼り替えの繰り返しによって、接着性の持続性の維持するのが難しく耐久性が悪い。また、絵柄の組合せを変えることで貼り付け面にゴミなどが付着することで良好な観賞性を維持するのが困難である。
【0005】
本発明は、簡易な構成で立体的な絵柄を容易に表現できる趣性の高い観賞用玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の観賞用玩具は、ベースとなる主部品と、主部品の一方面の一部において積層されている副部品と、を備え、副部品は、その外縁の一部が主部品の一方面の外縁から突出している副部品突出部を含んでいる、ものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、簡易な構成で立体的な絵柄を容易に表現できる趣性の高い観賞用玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明に係る観賞用玩具の一態様の正面図である。
【
図2】
図1に示す観賞用玩具を正面側から見た斜視図である。
【
図3】
図1に示す観賞用玩具を裏面側から見た斜視図である。
【
図4】
図1に示す観賞用玩具の部分拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一側面を表す一態様について
図1~
図5を参照して説明する。
【0010】
図1は、観賞用玩具の一態様における正面図である。
図2は、
図1に示す観賞用玩具を正面側から見た斜視図である。
観賞用玩具1は、
図1に示すように、正面視において、その全体的形状が略矩形の形状をしており、その厚み方向において、
図2に示すように、複数層を有する一体的な扁平構造となっている。
【0011】
観賞用玩具1は、大別すると、その厚み方向において、例えば、裏面側のベースとなる略矩形状の主部品である額縁側部品10と、額縁側部品10の表面側の主部品表面10sに副部品である主要絵柄側部品20と、を備える。すなわち、矩形状で外観的に額縁として機能する額縁側部品10の上に、主要な絵柄を表現した主要絵柄側部品20が積層された構成である。
【0012】
なお、
図2に示すように、額縁側部品10は、第1主部品11の表面側に第2主部品12が積層されている。また、主要絵柄側部品20においても、第1副部品21の表面側に第2副部品22が積層されている。
【0013】
主要絵柄側部品20には、第1絵柄として、例えば、頭部C1、胴部C2、腕部C3、及び脚部C4を有する人型のキャラクターCが描かれている。そして、このキャラクターCは、例えば、飛ぶ恐竜型怪獣Dに乗って空を飛ぶ状態を模した絵柄が形成されている。一方、額縁側部品10には、第2絵柄としてキャラクターCの背景となる木々や湖などを描いた背景絵柄Bが形成されている。
【0014】
額縁側部品10は、その表面積としては主要絵柄側部品20の表面積よりも大きく構成されており、絵柄のストーリー性を発揮する額縁機能を有している。ここで、主要絵柄側部品20は、全体の図柄面積としては額縁側部品10よりも小さく形成されてはいるものの、メインである絵柄のキャラクターC及び恐竜型怪獣Dがサブの背景絵柄Bの額縁から飛び出るような図柄となっている。例えば、キャラクターCの頭部C1の一部、恐竜型怪獣Dの翼部分の先端部、恐竜型怪獣Dの尻尾先端部、恐竜型怪獣Dの足部、及び恐竜型怪獣Dの鼻先部の複数の部分が、額縁側部品10の四方の外縁10eからそれぞれ異なった方向(上下、左右)に突出した副部品突出部25として形成されている。
【0015】
なお、メインである絵柄(キャラクターC及び恐竜型怪獣D)、及びサブの背景絵柄Bにおいては、その構図やキャラクターCに合わせた色彩が施されている。
【0016】
図3は、
図1に示す観賞用玩具を裏面側から見た斜視図である。
図3に示すように、図示の如く、額縁側部品10には、その外縁10eから突出した主部品突出部15が形成されている。また、額縁側部品10の主部品裏面10bは、主部品突出部15も含めて全体が平面に形成されている。この主部品突出部15は、副部品突出部25に合わせて副部品突出部25に倣うように突出している構造である。これにより、副部品突出部25は、外縁10eから張り出した部分であっても確りと補強されている。
【0017】
また、図中において上部の中央の主部品突出部15には、例えば、ボールチェーン18aのような部品が取付けられている。このボールチェーン18aが取付けられた主部品突出部15は、例えば、キャラクターCの頭部C1のところであって、そのサイズ(
図1及び
図2に示すように正面側から見た大きさ)が副部品突出部25のサイズよりも大きい構成となっている。
【0018】
ボールチェーン18aを取り付ける構造としては、大きく形成された主部品突出部15、すなわち、副部品突出部25よりも外側に張り出すように係止突出部18に、額縁側部品10の厚み方向に貫通した孔18bが形成された構成である。この孔18bに図示の如くボールチェーン18aなどを挿通することで、観賞用玩具1を、他の物品に取り付ける可能となる。
【0019】
図4は、
図1に示す観賞用玩具の部分拡大斜視図である。
額縁側部品10の外周面10aは、
図4に示すように、主部品突出部15が形成されている曲面を含んで外側に盛り上がるように構成された第1外周面101と、主部品突出部15が形成されていない平坦な面であり正面視で直線的な構成された第2外周面102と、で構成されている。また、第2外周面102が額縁の直線的な部分を構成しており、この第2外周面102の直線的な領域が、第1外周面101の領域よりも多く(広く)なっている。このように直線的の部分が多く形成されていることで、額縁側部品10の形状が額縁部分として認識し易い演出がなされている。
【0020】
また、
図4に示すように、額縁側部品10は、その厚み(厚み方向の長さ)W1は、主要絵柄側部品20の厚み(厚み方向の長さ)W2よりも大きく構成されている。また、額縁側部品10は、全体にわたって同じ厚みW1に構成されている。すなわち、額縁側部品10は、主部品突出部15と同じ厚みW1に構成されている。また、主要絵柄側部品20についても、その絵柄の中央部分並びに副部品突出部25と同じ厚みW2で全体にわたって均一に構成されている。
【0021】
図5は、
図2のX-Xに沿った部分の断面図である。
図5に示すように、額縁側部品10は、前述の如く第1主部品11と、第1主部品11の表面側に積層されている第2主部品12が形成されている。第2主部品12の外周端面12aは、第1主部品11の外周端面11aの内側(図示では下側)に位置しており、額縁外縁の額縁段差構造となっている。この額縁段差構造は、両外周端面11a,12aの全周において同様な構成となっており、外周端面11aの周方向の外周の長さは、外周端面12aの周方向の外周の長さよりも長く構成されている。
【0022】
また、主要絵柄側部品20においても、前述の如く、第1副部品21と、第1副部品21の表面側に積層されている第2副部品22が形成されている。そして、この第2副部品22の外周端面22aは、第1副部品21の外周端面21aの内側に位置した絵柄段差構造となっている。この絵柄段差構造は、両外周端面21a,22aの全周において同様な構成であり、外周端面21aの周方向の外周の長さは、外周端面22aの周方向の外周の長さよりも長く構成されている。
【0023】
主要絵柄側部品20には、絵柄の縁部分の段差だけでなく、絵柄に合わせてキャラクターCを立体表現するために複数の溝20gが形成されている。この溝20gの形状については、その横断面形状が、V字形状、台形形状、矩形状、或いは円弧形状などその絵柄の形状、幅、色合いなどに合わせた形状が設けられている(図示においては、V字形状、台形形状)。
【0024】
第1主部品11、及び第2主部品12、第1副部品21、及び第2副部品22は、軟質部材により構成されている。また、第1主部品11と第1副部品21とは、同一又は同一系統の単一色で構成されている。なお、ここで言う、同一又は同一系統は、黒又は黒系統の単一色で構成されていることが好ましい。また、第2主部品12と第2副部品22とは、黒色とは異なる複数色で構成されている。
【0025】
以上述べたように、
図1~
図5に示した本態様においては、キャラクターCを含む主要絵柄側部品20の一部が額縁側部品10の外縁10eから突出した構成を備えることで、額縁側部品10に対して主要絵柄側部品20の立体感を演出することができる。
【0026】
本態様においては、額縁側部品10と主要絵柄側部品20とは、各々扁平形状を成しているので、積層して一体化することが容易である。また、観賞用玩具1の全体が扁平形状であっても、主要絵柄側部品20が額縁側部品10の外縁10eから複数の方向にはみ出す複数の副部品突出部25を有することで、額縁から絵柄がはみ出した立体的な絵柄を演出することができる。
【0027】
本態様においては、主部品突出部15が形成されていない第2外周面102の方が、主部品突出部15が形成されている第1外周面101よりも広い領域となっているので、絵柄が額縁部分からはみ出した部分がそれほど多く形成されておらず、絵柄として自然な感じを出すことができる。
【0028】
また、額縁側部品10は、その多くの外周面10aが曲面を含まない直線的な第2外周面102として構成されていることで、全体として絵画の額縁を演出できる。特に、メインの第1絵柄のキャラクターCを、背景絵柄Bの第2絵柄によって背景演出することで、キャラクターCを立体的にしてクローズアップさせてストーリー性のある効果的な演出ができる。
【0029】
更に、本態様においては、額縁側部品10は、その表面積が主要絵柄側部品20の表面積よりも大きく構成されているので、主要絵柄側部品20の額縁的な役割を果すことができる。更に、副部品突出部25は、額縁側部品10に対してそれほど大きく突出する構成とならないので、額縁を有する絵柄において、絵柄演出として自然な感じを出すことができる。
【0030】
本態様においては、額縁側部品10は、外周端面12aの段差構造により、表側から見た時の額縁側部品10の立体感、額縁感を演出することができる。また、キャラクターCを含む主要絵柄側部品20においては、その外周端面21a,22bの段差構造によって表側から見た時の主要絵柄側部品20の立体感を演出することができる。
【0031】
更に、主要絵柄側部品20においては、絵柄内に溝20gが設けられていることによって、絵柄内部までも立体感を表現することができる。
【0032】
本態様においては、絵柄のベース部分である背景色を同一系統に統一することで、良好な色演出ができ、特に、背景色を黒系の同一系統にすることで、絵柄の色表現をより鮮やかに演出することができる。
【0033】
本態様においては、額縁側部品10は、主部品裏面10bが平面に形成されているので、平坦なところに貼り付けるように置くことができる。
【0034】
本態様においては、額縁側部品10の外縁10eから突出している主部品突出部15は、副部品突出部25に倣うように形成されていることで、主部品突出部15が絵柄に対して目立たない形状にできる。また、主部品突出部15が、観賞用玩具1を他の部材に取り付けるストラップなどを設ける部位とした場合には、副部品突出部25が重なるように設けられることで、主部品突出部15の強度を高めることができる。
【0035】
本態様においては、主部品突出部15のサイズは、副部品突出部25のサイズよりも大きいことで、副部品突出部25の背景部分が形成されて絵柄の立体感の演出をより効果的にできる。また、副部品突出部25よりも主部品突出部15のサイズが大きくされていることで、係止突出部18を形成し易くできる。更に、主部品突出部15が大きく構成されていることで、副部品突出部25から外れた位置にボールチェーン18aを取り付ける孔18bを設けることができ、孔18bが絵柄に影響しないようにできる。
【0036】
本態様においては、額縁側部品10が主要絵柄側部品20よりも肉厚に構成されていることで、全体的に厚みのある確りしたベース上に主要絵柄側部品20を保持した観賞用玩具1を提供できる。
【0037】
本態様においては、主要絵柄側部品20は、副部品突出部25を含んだ全体の厚みが同一に構成されることで、副部品突出部25の形成を特別扱いすることなく主要絵柄側部品20の一部として容易に形成することができる。
【0038】
本態様においては、額縁側部品10は、主部品突出部15を含んだ全体の厚みが同一に構成されることで、主部品突出部15の形成を特別扱いすることなく額縁側部品10の一部として容易に形成することができる。また、額縁側部品10、及び主要絵柄側部品20は、軟質部材にて形成されるので、成形し易い。
【0039】
以上、本発明の一態様について説明したが、本発明はその技術思想の範囲で適宜変更することができる。例えば、上記態様においては、額縁側部品10、及び主要絵柄側部品20については、二層の段差構造として構成したが、これに限るものではなく、例えば、三層以上のより多くの段差構造であっても良い。
【0040】
また、上記態様においては、係止突出部18は、主部品突出部15の一部として、主部品突出部15及び副部品突出部25と一体的に形成されているが、これに限るものではなく、係止突出部18は、別部材として額縁側部品10に連結される構造であっても良い。
【0041】
以上説明してきたように、本明細書には以下の事項が開示されている。
【0042】
(1)
観賞用玩具であって、
ベースとなる主部品と、
上記主部品の一方面の一部において積層されている副部品と、
を備え、
上記副部品は、その外縁の一部が上記主部品の一方面の外縁から突出している副部品突出部を含んでいる、
観賞用玩具。
【0043】
(2)
(1)に記載の観賞用玩具であって、
上記主部品と上記副部品とは、一体として構成され、各々扁平形状を成している、
観賞用玩具。
【0044】
(3)
(1)又は(2)に記載の観賞用玩具であって、
上記主部品は、その他方面が平面に形成され、額縁を模した形状を成している、
観賞用玩具。
【0045】
(4)
(1)~(3)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記主部品は、その一方面における表面積が上記副部品の一方面における表面積よりも大きい、
観賞用玩具。
【0046】
(5)
(1)~(4)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記主部品は、その一方面の外縁から上記副部品突出部に倣うように突出している主部品突出部を含んでいる、
観賞用玩具。
【0047】
(6)
(1)~(5)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記主部品は、その外周面において、上記主部品突出部が形成されている第1外周面と、上記主部品突出部が形成されていない第2外周面とを含み、
上記第2外周面の領域は、上記第1外周面の領域よりも広い、
観賞用玩具。
【0048】
(7)
(6)に記載の観賞用玩具であって、
上記第1外周面は、曲面を含んでいる面として形成され、上記第2外周面は、曲面を含んでいない面として形成されている、
観賞用玩具。
【0049】
(8)
(5)~(7)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記主部品突出部は、その一方面のサイズが上記副部品突出部の一方面のサイズよりも大きい、
観賞用玩具。
【0050】
(9)
(1)~(8)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記主部品は、その厚み方向の長さが上記副部品の厚み方向の長さよりも長い、
観賞用玩具。
【0051】
(10)
(1)~(9)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記副部品は、その厚み方向の長さが上記副部品突出部の厚み方向の長さと同一である、
観賞用玩具。
【0052】
(11)
(1)~(10)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記主部品は、その厚み方向の長さが上記主部品突出部の厚み方向の長さと同一である、
観賞用玩具。
【0053】
(12)
(1)~(11)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記主部品は、第1主部品と、上記第1主部品の一方面において積層されている第2主部品とを含み、
上記第1主部品は、その外周の長さが上記第2主部品の外周の長さよりも長い、
観賞用玩具。
【0054】
(13)
(1)~(12)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記副部品は、第1副部品と、上記第1副部品の一方面において積層されている第2副部品とを含み、
上記第1副部品は、その外周の長さが上記第2副部品の外周の長さよりも長い、
観賞用玩具。
【0055】
(14)
(1)~(13)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記主部品は、第1主部品と、上記第1主部品の一方面において積層されている第2主部品とを含み、
上記副部品は、第1副部品と、上記第1副部品の一方面において積層されている第2副部品とを含み、
上記第1主部品と上記第1副部品とは、同一又は同一系統の単一色で構成されている、
観賞用玩具。
【0056】
(15)
(14)に記載の観賞用玩具であって、
上記同一又は同一系統は、黒又は黒系統の単一色で構成され、
上記第2主部品と上記第2副部品とは、複数色で構成されている、
観賞用玩具。
【0057】
(16)
(1)~(15)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記副部品は、その一方面において第1絵柄が形成され、
上記主部品は、その一方面において上記第1絵柄とは異なる第2絵柄が形成されている、
観賞用玩具。
【0058】
(17)
(16)に記載の観賞用玩具であって、
上記副部品は、その一方面において上記第1絵柄を表現するために複数の溝が形成されている、
観賞用玩具。
【0059】
(18)
(16)又は(17)に記載の観賞用玩具であって、
上記第1絵柄は、メインとなる絵柄であり、上記第2絵柄は、サブとなる絵柄である、
観賞用玩具。
【0060】
(19)
(16)~(18)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記第1絵柄は、キャラクターを模した絵柄であり、上記第2絵柄は、キャラクターの背景となる絵柄である、
観賞用玩具。
【0061】
(20)
(19)に記載の観賞用玩具であって、
上記キャラクターは、頭部、胴部、腕部、及び脚部を含み、
上記副部品突出部は、上記頭部、上記腕部、及び上記脚部の少なくとも何れかである、
観賞用玩具。
【0062】
(21)
(1)~(20)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記主部品は、その外周から突出し、他の物品に係止するための係止突出部を含み、
上記係止突出部は、上記副部品突出部と一体、又は別体として構成されている、
観賞用玩具。
【0063】
(22)
(1)~(21)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記主部品、及び上記副部品は、軟質部材に構成されている、
観賞用玩具。
【0064】
(23)
(1)から(22)の何れかに記載の観賞用玩具であって、
上記副部品突出部は、複数個設けられている、
観賞用玩具。
【0065】
(24)
(23)に記載の観賞用玩具であって、
上記複数個の副部品突出部は、異なる方向に突出している、
観賞用玩具。
【符号の説明】
【0066】
1 観賞用玩具
10 額縁側部品(主部品)
10b 主部品裏面(他方面)
10s 主部品表面(一方面)
11 第1主部品
12 第2主部品
15 主部品突出部
18 係止突出部
18b 孔
20 主要絵柄側部品
20g 溝
21 第1副部品
22 第2副部品
25 副部品突出部
101 第1外周面
102 第2外周面
B 背景絵柄(第2絵柄)
C キャラクター(第1絵柄)
C1 頭部
C2 胴部
C3 腕部
C4 脚部