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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181347
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】カーテンウォールユニット
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/90 20060101AFI20231214BHJP
【FI】
E04B2/90
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023185227
(22)【出願日】2023-10-30
(62)【分割の表示】P 2020014849の分割
【原出願日】2020-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110319
【弁理士】
【氏名又は名称】根本 恵司
(72)【発明者】
【氏名】奈良 栄達
(72)【発明者】
【氏名】三宅 玲子
(57)【要約】
【課題】カーテンウォールユニットの窓部に設けられる窓ユニットの構成に影響されずに、腰部にパネル体が設けられたカーテンウォールユニットの水密性を確保する。
【解決手段】カーテンウォールユニット2は、パネル体3Cが固定されたベースユニットである本体フレーム3と、本体フレーム3に取り付けられた窓ユニット9と、本体フレーム3の外周部に沿って配置されるバリア材を備える。本体フレーム3は、上下の横フレーム材4、5と、左右の縦フレーム材と、上下の横フレーム材4、5の間の中間フレーム材8を有し、窓部2A及び腰部2Bを区画する。パネル体3Cは、腰部2Bで本体フレーム3に固定される。窓ユニット9は、窓パネル体9Aを囲んで本体フレーム3に取り付けられる枠体20を有し、窓部2Aで、バリア材よりも室外側かつ本体フレーム3の室外側に配置されて本体フレーム3に取り付けられる。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の躯体に取り付けられるカーテンウォールユニットであって、
パネル体が固定されて前記躯体に固定されるベースユニットである本体フレームと、
前記本体フレームに取り付けられた窓用のユニットである窓ユニットと、
前記本体フレームの外周部に沿って配置されるバリア材と、を備え、
前記本体フレームは、上下の横フレーム材と、左右の縦フレーム材と、前記上下の横フレーム材の間で左右方向に沿って延びる中間フレーム材と、を有し、窓部及び腰部を区画し、
前記パネル体は、前記腰部で前記本体フレームに固定され、
前記窓ユニットは、窓パネル体と、前記窓パネル体を囲んで前記本体フレームに取り付けられる枠体と、を有し、前記窓部で、前記バリア材よりも室外側かつ前記本体フレームの室外側に配置されて前記本体フレームに取り付けられたカーテンウォールユニット。
【請求項2】
請求項1に記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記パネル体は、前記上下の横フレーム材のうちの上方の第1横フレーム材、前記左右の縦フレーム材、及び、前記中間フレーム材に装着され、
前記窓ユニットは、前記上下の横フレーム材のうちの下方の第2横フレーム材、前記左右の縦フレーム材、及び、前記中間フレーム材により形成された開口部の室外側に配置されて、前記第2横フレーム材、前記左右の縦フレーム材、及び、前記中間フレーム材のそれぞれの取付部に前記枠体が取り付けられたカーテンウォールユニット。
【請求項3】
請求項2に記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記中間フレーム材は、前記パネル体が装着される装着部を有し、
前記中間フレーム材の前記取付部は、前記パネル体よりも室内側に位置するカーテンウォールユニット。
【請求項4】
請求項2又は3に記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記第2横フレーム材と前記中間フレーム材は、それぞれの前記取付部に設けられた係合部及び受け部を有し、
前記左右の縦フレーム材は、それぞれの前記取付部に設けられた係合部を有し、
前記枠体は、上下の横枠と、左右の縦枠と、を有し、
前記上下の横枠のうちの上方の第1横枠は、前記中間フレーム材の前記係合部に係合する連結部と、前記中間フレーム材の前記受け部に載置される載置部と、を有し、
前記上下の横枠のうちの下方の第2横枠は、前記第2横フレーム材の前記係合部に係合する連結部と、前記第2横フレーム材の前記受け部に載置される載置部と、を有し、
前記左右の縦枠は、前記左右の縦フレーム材の前記係合部に係合する連結部を有するカーテンウォールユニット。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記バリア材は、前記本体フレームに取り付けられて互いの間に等圧空間を形成するための間隔を隔てて配置された室外側のレインバリア及び室内側のウインドバリアであるカーテンウォールユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の躯体に取り付けられるカーテンウォールユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のカーテンウォールユニットを備えたカーテンウォールでは、カーテンウォールユニットは、建物の躯体に取り付けられて、建物の壁部に並べて設置される。互いに隣り合うカーテンウォールユニットの間では、室外と等圧な等圧空間が形成されて、水密性が確保される。また、従来、建物の躯体に固定される枠フレームと、枠フレームに取り付けられるパネルユニットを備えたカーテンウォールユニットが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された従来のカーテンウォールユニットでは、パネルユニットは、窓ユニットであり、保持枠に保持されたガラスを有する。また、隣接するカーテンウォールユニットの間では、ウインドバリアにより、室内側の箇所がシールされ、レインバリアにより、室外側の箇所がシールされている。ところが、従来のカーテンウォールユニットでは、水密性を確保するため、隣接するカーテンウォールユニット相互の嵌合部分よりも室外側で、レインバリアをパネルユニットに設ける必要がある。そのため、カーテンウォールユニットの水密性に影響が生じるのを防止するため、パネルユニットの構成が制限される虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3078174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたもので、その目的は、カーテンウォールユニットの窓部に設けられる窓ユニットの構成に影響されずに、腰部にパネル体が設けられたカーテンウォールユニットの水密性を確保することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、建物の躯体に取り付けられるカーテンウォールユニットであって、
パネル体が固定されて前記躯体に固定されるベースユニットである本体フレームと、
前記本体フレームに取り付けられた窓用のユニットである窓ユニットと、
前記本体フレームの外周部に沿って配置されるバリア材と、を備え、
前記本体フレームは、上下の横フレーム材と、左右の縦フレーム材と、前記上下の横フレーム材の間で左右方向に沿って延びる中間フレーム材と、を有し、窓部及び腰部を区画し、
前記パネル体は、前記腰部で前記本体フレームに固定され、
前記窓ユニットは、窓パネル体と、前記窓パネル体を囲んで前記本体フレームに取り付けられる枠体と、を有し、前記窓部で、前記バリア材よりも室外側かつ前記本体フレームの室外側に配置されて前記本体フレームに取り付けられたカーテンウォールユニットである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、カーテンウォールユニットの窓部に設けられる窓ユニットの構成に影響されずに、腰部にパネル体が設けられたカーテンウォールユニットの水密性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態のカーテンウォールを示す正面図である。
図2】本実施形態のカーテンウォールを示す縦断面図である。
図3】本実施形態のカーテンウォールを示す横断面図である。
図4】本実施形態のカーテンウォールユニットを図1のX1-X1線で切断した縦断面図である。
図5】本実施形態のカーテンウォールユニットを図1のX2-X2線で切断した横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のカーテンウォールユニットの一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態のカーテンウォールユニットは、建物のカーテンウォールに用いられて、カーテンウォールの一部として、建物の壁部(外壁)に設けられる。カーテンウォールユニット及びカーテンウォールは、建物の壁部で、建物の室内(屋内)と室外(屋外)の間に設置される。
【0010】
図1は、本実施形態のカーテンウォール1を示す正面図であり、建物10の壁部11に設置されたカーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2を室外側からみて示している。図1では、カーテンウォール1の1つのカーテンウォールユニット2を二点鎖線で囲んで示している。図2は、本実施形態のカーテンウォール1を示す縦断面図であり、カーテンウォール1と建物10の一部を示している。図3は、本実施形態のカーテンウォール1を示す横断面図である。
【0011】
図示のように、建物10に設けたカーテンウォールユニット2(カーテンウォール1)を正面からみたときに(図1参照)、上下となる方向が上下方向であり、左右となる方向が左右方向である。図1では、上下方向は垂直方向であり、左右方向は水平方向である。室内外方向S(図2図3参照)は、建物10に設けたカーテンウォールユニット2における室内外方向(屋内外方向)である。このように、カーテンウォールユニット2に関する方向は、建物10に設けた状態での方向で特定する。また、カーテンウォールユニット2に関して室内側、室外側とは、建物10に設けた状態での室内側、室外側である。
【0012】
カーテンウォール1は、建物10の壁部11に並べて設置される複数のカーテンウォールユニット2を備えている。カーテンウォールユニット2は、カーテンウォール1を構成するパネルユニットであり、壁部11への設置前に、予めユニットとして組み立てられる。カーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2は、建物10の躯体12(図2参照)の室外側に配置されて、建物10の躯体12に取り付けられ、建物10の壁部11の壁面を構成している。複数のカーテンウォールユニット2は、上下方向と左右方向に並べて配置されて、隣り合うカーテンウォールユニット2と互いに組み合わされている。
【0013】
カーテンウォールユニット2は、本体フレーム3と、本体フレーム3により区画される窓部2A(ビジョン部)及び腰部2B(スパンドレル部)を備えている。窓部2Aは、カーテンウォールユニット2及び本体フレーム3の下側部分であり、腰部2Bは、カーテンウォールユニット2及び本体フレーム3の上側部分である。窓部2Aと腰部2Bは、上下に並べて形成されている。本体フレーム3は、開口部3A、3B(第1開口部3A、第2開口部3B)を形成する方形状の開口フレームであり、建物10の躯体12に固定される。複数のカーテンウォールユニット2の本体フレーム3は、それぞれ建物10の躯体12に取り付けられて、隣り合う本体フレーム3と互いに組み合わされている。
【0014】
本体フレーム3は、互いに組み合わされた5つのフレーム材4~8(一対の横フレーム材4、5、一対の縦フレーム材6、7、1つの中間フレーム材8)を有しており、フレーム材4~8により、2つの開口部3A、3Bを形成している。フレーム材4~8は、例えば、押出成形により形成された形材からなる。上方の横フレーム材(第1横フレーム材4)は、上フレーム材であり、下方の横フレーム材(第2横フレーム材5)は、下フレーム材である。一対の横フレーム材4、5は、本体フレーム3の上部と下部で左右方向(横方向)に沿って延び、一対の縦フレーム材6、7(第1縦フレーム材6、第2縦フレーム材7)は、本体フレーム3の左右の側部で上下方向(縦方向)に沿って延びる。
【0015】
上下の横フレーム材4、5と左右の縦フレーム材6、7が枠組みされて、フレーム材4~7の端部同士が接続されている。中間フレーム材8は、上下の横フレーム材4、5の間で左右方向に沿って延びる無目フレーム材であり、他のフレーム材4~7とともに本体フレーム3の内側に開口部3A、3Bを形成している。開口部3A、3Bは、本体フレーム3の本体開口部であり、中間フレーム材8により、上下に区画されている。中間フレーム材8は、左右の縦フレーム材6、7に架け渡されて、縦フレーム材6、7に接続され、窓部2Aと腰部2Bの間に位置する。
【0016】
下方の第1開口部3Aは、窓部2Aの開口部であり、第2横フレーム材5、縦フレーム材6、7、及び、中間フレーム材8により、本体フレーム3の下側部分に形成されている。上方の第2開口部3Bは、腰部2Bの開口部であり、第1横フレーム材4、縦フレーム材6、7、及び、中間フレーム材8により、本体フレーム3の上側部分に形成されている。カーテンウォールユニット2は、窓部2Aに設けられる窓ユニット9と、腰部2Bに設けられるパネル体3Cを備えており、本体フレーム3の窓部2Aの構造と腰部2Bの構造は、互いに相違している。
【0017】
図4は、本実施形態のカーテンウォールユニット2を図1のX1-X1線で切断した縦断面図であり、図5は、本実施形態のカーテンウォールユニット2を図1のX2-X2線で切断した横断面図である。
図示のように、上下方向に隣接する2つのカーテンウォールユニット2の本体フレーム3において(図4参照)、上側の本体フレーム3の第2横フレーム材5と下側の本体フレーム3の第1横フレーム材4は、上下方向において互いに対向して間隔をあけて配置されている。また、左右方向に隣接する2つのカーテンウォールユニット2の本体フレーム3において(図5参照)、一方の本体フレーム3の第1縦フレーム材6と他方の本体フレーム3の第2縦フレーム材7は、左右方向において互いに対向して間隔をあけて配置されている。
【0018】
本体フレーム3は、室内外方向Sに互いに間隔をあけて設けられた室外側のレインバリア3D及び室内側のウインドバリア3Eを有している。レインバリア3Dとウインドバリア3Eは、弾性変形可能な2列のバリア材であり、本体フレーム3に取り付けられている。また、レインバリア3Dとウインドバリア3Eは、互いに隣接する本体フレーム3の間の箇所(目地部)で、それぞれ本体フレーム3の外周部に沿って環状に配置されている。レインバリア3Dとウインドバリア3Eは、横フレーム材4、5の間の箇所と縦フレーム材6、7の間の箇所のそれぞれで、フレーム材4~7に取り付けられている。レインバリア3Dは、ウインドバリア3Eよりも室外側に位置するヒレ状の第1バリア材(室外側バリア材)であり、ウインドバリア3Eは、レインバリア3Dよりも室内側に位置する中空状の第2バリア材(室内側バリア材)である。
【0019】
レインバリア3Dとウインドバリア3Eは、フレーム材4~7のそれぞれの長手方向に沿って延び、フレーム材4~7のそれぞれで並列して設けられている。また、レインバリア3Dとウインドバリア3Eは、本体フレーム3(フレーム材4~7)の外周側に設けられて、互いの間に等圧空間3Fを形成するための間隔を隔てて配置されている。等圧空間3Fは、室外(外気)と等圧な空間であり、レインバリア3Dとウインドバリア3Eにより、互いに隣接する本体フレーム3の間に形成されて、室外と連通する。室外は、カーテンウォールユニット2の室外側の空間であり、外気は、室外の空気である。等圧空間3Fは、室外(外気)の気圧(外気圧)と等しい気圧(等圧)の空間であり、本体フレーム3の外周側で、レインバリア3Dとウインドバリア3Eの間に形成される。
【0020】
2つの本体フレーム3の横フレーム材4、5が上下方向に隣接する箇所では、上下の横フレーム材4、5のレインバリア3Dが互いに当接し、上下の横フレーム材4、5のウインドバリア3Eが互いに当接する。また、2つの本体フレーム3の縦フレーム材6、7が左右方向に隣接する箇所では、左右の縦フレーム材6、7のレインバリア3Dが互いに当接し、左右の縦フレーム材6、7のウインドバリア3Eが互いに当接する。等圧空間3Fは、レインバリア3Dとウインドバリア3Eにより、互いに隣接する横フレーム材4、5の間、及び、互いに隣接する縦フレーム材6、7の間に形成される。
【0021】
本体フレーム3は、カーテンウォールユニット2の一部を構成するベースフレーム(ベースユニット)であり、本体フレーム3のフレーム材4~8は、中空状に形成されている。腰部2Bのパネル体3Cは、方形状のパネル状部材であり、本体フレーム3の第2開口部3Bに配置されて、本体フレーム3に装着されている。また、パネル体3Cは、ガラスパネル体であり、本体フレーム3の第1横フレーム材4、縦フレーム材6、7、及び、中間フレーム材8に装着されて、腰部2Bで本体フレーム3に固定されている。窓ユニット9は、パネル体3Cの下側に配置されて、本体フレーム3に装着されている。
【0022】
窓部2Aの窓ユニット9は、カーテンウォールユニット2の一部を構成する窓用のユニットであり、本体フレーム3の第1開口部3Aの室外側に配置されている。また、窓ユニット9は、本体フレーム3の第2横フレーム材5、縦フレーム材6、7、及び、中間フレーム材8に装着されて、窓部2Aで本体フレーム3に固定され、建物10の壁部11に設けられる。カーテンウォールユニット2の窓部2Aにおいて、本体フレーム3は、窓ユニット9の室内側に位置する室内側部であり、窓ユニット9は、本体フレーム3の室外側に位置する室外側部である。窓ユニット9は、本体フレーム3に保持されて、本体フレーム3の第2開口部3Aを室外側において塞ぐ。
【0023】
本体フレーム3の第1横フレーム材4は、本体フレーム3の外周側に位置する外周部4Aと、本体フレーム3の内周側(第2開口部3B側)に位置する内周部4Bと、パネル体3Cが装着される溝状の装着部4Cを有している。レインバリア3Dとウインドバリア3Eは、外周部4Aに取り付けられている。内周部4Bは、パネル体3C及び装着部4Cよりも室内側に位置している。装着部4Cは、第1横フレーム材4の室外側の部分(室外側部)である。パネル体3C及び装着部4Cは、レインバリア3D、ウインドバリア3E、等圧空間3F、及び、内周部4Bよりも室外側に配置されている。
【0024】
本体フレーム3の第2横フレーム材5は、本体フレーム3の外周側に位置する外周部5Aと、本体フレーム3の内周側(第1開口部3A側)に位置する内周部5Bと、内周部5Bに形成された本体見込み面5Cと、窓ユニット9が取り付けられる取付部5Dと、取付部5Dに設けられた係合部5E及び受け部5Fを有している。レインバリア3Dとウインドバリア3Eは、外周部5Aに取り付けられている。内周部5Bは、第2横フレーム材5の第1開口部3A側の見込み部である。
【0025】
本体見込み面5Cは、第2横フレーム材5(内周部5B)に設けられた第1開口部3A側の面(開口側面)であり、第2横フレーム材5の見込み方向(室内外方向S)に沿って形成されて、第2横フレーム材5の長手方向(左右方向)に延びる。取付部5Dは、第2横フレーム材5の室外側の取付壁であり、室外側に向けて配置されて、窓ユニット9と対向している。係合部5Eは、室外側に突出する上向きのフック部であり、窓ユニット9と係合する。受け部5Fは、室外側に突出する突片であり、係合部5Eの下側に形成されて、窓ユニット9を受ける。
【0026】
本体フレーム3の中間フレーム材8は、本体フレーム3の第1開口部3A側に位置する第1見込み部8Aと、本体フレーム3の第2開口部3B側に位置する第2見込み部8Bと、第1見込み部8Aに形成された本体見込み面8Cと、窓ユニット9が取り付けられる取付部8Dと、取付部8Dに設けられた係合部8E及び受け部8Fと、パネル体3Cが装着される溝状の装着部8Gを有している。第1見込み部8Aと第2見込み部8Bは、中間フレーム材8の見付け方向(上下方向)の両側に位置する中間見込み部である。本体見込み面8Cは、中間フレーム材8(第1見込み部8A)に設けられた第1開口部3A側の面(開口側面)であり、中間フレーム材8の見込み方向(室内外方向S)に沿って形成されて、中間フレーム材8の長手方向(左右方向)に延びる。
【0027】
取付部8Dは、中間フレーム材8の取付壁であり、室外側に向けて配置されて、窓ユニット9と対向している。係合部8Eは、室外側に突出する上向きのフック部であり、窓ユニット9と係合する。受け部8Fは、室外側に突出する突片であり、係合部8Eの下側に形成されて、窓ユニット9を受ける。中間フレーム材8の各部8A~8Fは、パネル体3C及び装着部8Gよりも室内側に位置している。装着部8Gは、中間フレーム材8の室外側の部分(室外側部)である。パネル体3C及び装着部8Gは、レインバリア3D、ウインドバリア3E、等圧空間3F、及び、中間フレーム材8の各部8A~8Fよりも室外側に配置されている。
【0028】
本体フレーム3の縦フレーム材6、7は、本体フレーム3の外周側に位置する外周部6A、7Aと、本体フレーム3の内周側(第1開口部3A側)に位置する内周部6B、7Bと、内周部6B、7Bに形成された本体見込み面6C、7Cと、窓ユニット9が取り付けられる取付部6D、7Dと、取付部6D、7Dに設けられた係合部6E、7Eを有している。レインバリア3Dとウインドバリア3Eは、外周部6A、7Aに取り付けられている。内周部6B、7Bは、縦フレーム材6、7の第1開口部3A側の見込み部である。
【0029】
本体見込み面6C、7Cは、縦フレーム材6、7(内周部6B、7B)に設けられた第1開口部3A側の面(開口側面)であり、縦フレーム材6、7の見込み方向(室内外方向S)に沿って形成されて、縦フレーム材6、7の長手方向(上下方向)に延びる。取付部6D、7Dは、縦フレーム材6、7の室外側の取付壁であり、室外側に向けて配置されて、窓ユニット9と対向している。係合部6E、7Eは、取付部6D、7Dに形成されたフック部であり、窓ユニット9と係合する。
【0030】
本体フレーム3は、4つのフレーム材5~8に設けられた本体見込み面5C~8C、取付部5D~8D、及び、係合部5E~8Eを有するとともに、2つのフレーム材5、8に設けられた受け部5F、8Fを有している。本体見込み面5C~8Cは、本体フレーム3の見込み面(フレーム見込み面)であり、本体フレーム3の第1開口部3A側(内側)に位置する開口側見込み面(内側見込み面)である。取付部5D~8D、係合部5E~8E、及び、受け部5F、8Fは、レインバリア3D、ウインドバリア3E、及び、等圧空間3Fよりも室外側に位置している。カーテンウォールユニット2の窓部2Aにおいて、窓ユニット9は、レインバリア3D、ウインドバリア3E、及び、等圧空間3Fよりも室外側に配置されて、本体フレーム3に着脱可能に取り付けられる。また、窓ユニット9は、本体フレーム3の取付部5D~8Dよりも室外側に配置されて、取付部5D~8Dに取り付けられる。
【0031】
窓ユニット9は、パネル体9Aと、パネル体9Aを囲む枠体20と、枠体20に取り付けられたヒレ状のスプラッシュバリア9Bを有している。パネル体9Aは、方形状のパネル状部材(窓パネル体)であり、腰部2Bのパネル体3Cの下側に配置されている。パネル体9Aは、枠体20の内側(開口部21)に配置されて、枠体20に装着されている。枠体20は、開口部21(窓開口部)を形成する方形状の開口枠(窓枠体)であり、本体フレーム3の取付部5D~8Dに取り付けられる。また、枠体20は、互いに組み合わされた4つの枠30、40、50、60(一対の横枠30、40、一対の縦枠50、60)を有しており、枠30、40、50、60により、開口部21を形成している。枠30、40、50、60は、例えば、押出成形により形成された形材からなる。
【0032】
上方の横枠(第1横枠30)は、上枠であり、下方の横枠(第2横枠40)は、下枠である。一対の横枠30、40は、枠体20の上部と下部で左右方向(横方向)に沿って延び、一対の縦枠50、60(第1縦枠50、第2縦枠60)は、枠体20の左右の側部で上下方向(縦方向)に沿って延びる。上下の横枠30、40と左右の縦枠50、60が枠組みされて、枠30、40、50、60の端部同士が接続されている。
【0033】
パネル体9Aは、ガラスパネル体であり、枠体20の枠30、40、50、60に装着されて、枠体20に固定されている。スプラッシュバリア9Bは、パネル体9Aよりも室内側に配置されている。また、スプラッシュバリア9Bは、弾性変形可能なバリア材であり、レインバリア3D、ウインドバリア3E、及び、等圧空間3Fよりも室外側に配置されている。スプラッシュバリア9Bは、枠30、40、50、60に取り付けられて、枠30、40、50、60のそれぞれの長手方向に沿って延びる。スプラッシュバリア9Bは、枠体20の外周側に設けられて、枠体20の外周部に沿って配置されている。
【0034】
カーテンウォールユニット2の窓部2Aにおいて、枠体20及び枠30、40、50、60は、本体フレーム3のフレーム材5~8の室外側に配置されている。また、第1横枠30は、中間フレーム材8の装着部8Gの下側で、中間フレーム材8の取付部8Dの室外側に配置されている。第2横枠40は、第2横フレーム材5の取付部5Dの室外側に配置され、縦枠50、60は、縦フレーム材6、7の取付部6D、7Dの室外側に配置されている。
【0035】
2つの本体フレーム3の横フレーム材4、5が上下方向に隣接する箇所では、窓ユニット9は、本体フレーム3の第1横フレーム材4の上側に配置されて、上側の第2横枠40と下側の第1横フレーム材4は、上下方向において互いに対向して間隔をあけて配置されている。2つの本体フレーム3の縦フレーム材6、7が左右方向に隣接する箇所では、2つの窓ユニット9の枠体20は、左右方向に隣接し、一方の枠体20の第1縦枠50と他方の枠体20の第2縦枠60は、左右方向において互いに対向して間隔をあけて配置されている。
【0036】
枠体20の横枠30、40は、枠体20の外周側に位置する外周部31、41と、枠体20の内周側(開口部21側)に位置する内周部32、42と、内周部32、42に形成された窓見込み面33、43と、本体フレーム3と対向する対向部34、44と、本体フレーム3に連結する連結部35、45と、本体フレーム3により支持される載置部36、46と、パネル体9Aが装着される溝状の装着部37、47を有している。スプラッシュバリア9Bは、外周部31、41に取り付けられている。内周部32、42は、横枠30、40の開口部21側の見込み部である。
【0037】
窓見込み面33、43は、横枠30、40(内周部32、42)に設けられた開口部21側の面(開口側面)であり、横枠30、40の見込み方向(室内外方向S)に沿って形成されて、横枠30、40の長手方向(左右方向)に延びる。対向部34、44は、横枠30、40の室内側の壁部(対向壁部)であり、室内側に向けて配置されている。第1横枠30の対向部34は、中間フレーム材8の取付部8Dの室外側に配置されて、室内外方向Sにおいて取付部8Dと対向する。第2横枠40の対向部44は、第2横フレーム材5の取付部5Dの室外側に配置されて、室内外方向Sにおいて取付部5Dと対向する。
【0038】
連結部35、45は、下向きのフック状の被係合部であり、載置部36、46は、連結部35、45の下側に形成された突片である。第1横枠30の連結部35と載置部36は、対向部34から室内側に突出して、中間フレーム材8の取付部8Dに当接する。第2横枠40の連結部45と載置部46は、対向部44から室内側に突出して、第2横フレーム材5の取付部5Dに当接する。取付部8D、5Dの係合部8E、5Eは、連結部35、45を受ける係合受け部である。連結部35、45は、係合部8E、5Eに上方から引っ掛けられて、係合部8E、5Eに係合する。その状態で、載置部36、46が取付部8D、5Dの受け部8F、5Fに上方から載置されて、受け部8F、5Fが載置部36、46を受ける。
【0039】
係合部8Eにより、第1横枠30の連結部35が中間フレーム材8の取付部8Dに連結されて、第1横枠30が中間フレーム材8の取付部8Dに取り付けられる。係合部5Eにより、第2横枠40の連結部45が第2横フレーム材5の取付部5Dに連結されて、第2横枠40が第2横フレーム材5の取付部5Dに取り付けられる。装着部37、47は、横枠30、40の室外側の部分(室外側部)である。横枠30、40の各部32~36、42~46は、パネル体9A及び装着部37、47よりも室内側に位置している。
【0040】
第1横枠30のスプラッシュバリア9Bは、第1横枠30から上側に突出して、第1横枠30の上側に位置する中間フレーム材8に当接する。ここでは、スプラッシュバリア3Gが中間フレーム材8に取り付けられており、第1横枠30のスプラッシュバリア9Bが中間フレーム材8のスプラッシュバリア3Gに当接している。第2横枠40のスプラッシュバリア9Bは、第2横枠40から下側に突出して、第2横枠40の下側に位置する第1横フレーム材4に当接する。なお、第1横枠30のスプラッシュバリア9Bは、中間フレーム材8のスプラッシュバリア3Gに当接せずに、スプラッシュバリア3Gとの間に隙間をあけて配置してもよい。また、第2横枠40のスプラッシュバリア9Bは、第1横フレーム材4に当接せずに、第1横フレーム材4との間に隙間をあけて配置してもよい。
【0041】
枠体20の縦枠50、60は、枠体20の外周側に位置する外周部51、61と、枠体20の内周側(開口部21側)に位置する内周部52、62と、内周部52、62に形成された窓見込み面53、63と、本体フレーム3と対向する対向部54、64と、本体フレーム3に連結する連結部55、65と、パネル体9Aが装着される溝状の装着部57、67を有している。スプラッシュバリア9Bは、外周部51、61に取り付けられている。内周部52、62は、縦枠50、60の開口部21側の見込み部である。
【0042】
窓見込み面53、63は、縦枠50、60(内周部52、62)に設けられた開口部21側の面(開口側面)であり、縦枠50、60の見込み方向(室内外方向S)に沿って形成されて、縦枠50、60の長手方向(上下方向)に延びる。対向部54、64は、縦枠50、60の室内側の壁部(対向壁部)であり、室内側に向けて配置されている。対向部54、64は、縦フレーム材6、7の取付部6D、7Dの室外側に配置されて、室内外方向Sにおいて取付部6D、7Dと対向する。
【0043】
連結部55、65は、室内側に突出する被係合部であり、外周部51、61に固定されて、対向部54、64及び取付部6D、7Dよりも室内側の位置まで配置されている。取付部6D、7Dの係合部6E、7Eは、連結部55、65を受ける係合受け部である。連結部55、65は、係合部6E、7Eに上方から引っ掛けられて、係合部6E、7Eに係合する。その状態で、対向部54、64は、取付部6D、7Dと当接する。係合部6E、7Eにより、縦枠50、60の連結部55、65が縦フレーム材6、7の取付部6D、7Dに連結されて、縦枠50、60が縦フレーム材6、7の取付部6D、7Dに取り付けられる。
【0044】
装着部57、67は、縦枠50、60の室外側の部分(室外側部)である。縦枠50、60の各部52~55、62~65は、パネル体9A及び装着部57、67よりも室内側に位置している。2つの本体フレーム3の縦フレーム材6、7が左右方向に隣接する箇所では、2つの枠体20の縦枠50、60が左右方向に隣接する。また、左右の縦枠50、60のスプラッシュバリア9Bは、左右方向に突出して、互いに当接する。なお、左右の縦枠50、60のスプラッシュバリア9Bは、互いに当接せずに、隙間をあけて配置してもよい。
【0045】
窓ユニット9は、枠体20の枠30、40、50、60に設けられた窓見込み面33、43、53、63、対向部34、44、54、64、及び、連結部35、45、55、65を有している。対向部34、44、54、64と連結部35、45、55、65は、スプラッシュバリア9Bよりも室内側に位置している。連結部35、45、55、65は、本体フレーム3に設けられた係合部5E~8Eに係合して、本体フレーム3に連結され、枠体20及び窓ユニット9を本体フレーム3の取付部5D~8Dに取り付ける。また、枠体20は、ボルト(図示せず)により、本体フレーム3に固定される。
【0046】
窓見込み面33、43、53、63は、窓ユニット9の枠体20の見込み面(ユニット見込み面)であり、枠体20の開口部21側(内側)に位置する開口側見込み面(内側見込み面)である。枠体20は、窓見込み面33、43、53、63により、枠体20の内側に開口部21を形成している。本体フレーム3の本体見込み面5C~8Cは、窓見込み面33、43、53、63よりも室内側に配置されるとともに、窓見込み面33、43、53、63から室内側に離隔して配置されている。
【0047】
カーテンウォールユニット2は、本体フレーム3と窓ユニット9の枠体20の間に設けられるシール材70~73と、本体フレーム3に装着される4つのカバー80~83(一対の横カバー80、81、一対の縦カバー82、83)を備えている。本体フレーム3と枠体20の間の箇所には、凹部74~77が形成される。凹部74~77は、溝状の空所部であり、枠体20の対向部34、44、54、64の室内側に形成されて、本体フレーム3の第1開口部3A側に向かって開放されている。
【0048】
シール材70~73は、凹部74~77に充填されて、本体フレーム3と枠体20の間の箇所(凹部74~77)に設けられる。凹部74~77において、シール材70~73は、本体フレーム3と枠体20(対向部34、44、54、64)に接触して、本体フレーム3と枠体20の間の箇所をシールする。カバー80~83を本体フレーム3に装着していない状態で、シール材70~73は、本体フレーム3の第1開口部3A側で露出する。
【0049】
上下の横カバー80、81は、左右方向(横方向)に延び、左右の縦カバー82、83は、上下方向(縦方向)に延びる。上方の横カバー(第1横カバー80)は、上カバーであり、中間フレーム材8に装着されて、本体見込み面8Cに沿って配置されている。下方の横カバー(第2横カバー81)は、下カバーであり、第2横フレーム材5に装着されて、本体見込み面5Cに沿って配置されている。縦カバー82、83(第1縦カバー82、第2縦カバー83)は、縦フレーム材6、7に装着されて、本体見込み面6C、7Cに沿って配置されている。カバー80~83は、本体フレーム3の本体見込み面5C~8Cに対して、本体フレーム3の第1開口部3A側に配置されて、本体見込み面5C~8C、及び、本体フレーム3と枠体20の間の箇所(凹部74~77)を覆う。
【0050】
カバー80~83は、枠体20(対向部34、44、54、64)に接触して、本体フレーム3の第1開口部3A側で、本体見込み面5C~8Cの全体及び凹部74~77の全体を覆う。また、カバー80~83は、凹部74~77内のシール材70~73に対して、本体フレーム3の第1開口部3A側に配置され、第1開口部3A側からシール材70~73を全体にわたって覆う。カバー80~83は、シール材70~73を遮蔽して、第1開口部3A側でのシール材70~73の露出を防止する。
【0051】
カバー80~83の開口側面84~87は、本体フレーム3の第1開口部3A側に位置するカバー80~83の露出面であり、第1開口部3A側で露出している。カバー80~83及び開口側面84~87は、枠体20の窓見込み面33、43、53、63よりも室内側に配置される。第2横フレーム材5と第2横枠40では、シール材71は、第2横フレーム材5と第2横枠40の間の箇所(凹部75)に設けられる。第2横カバー81は、第2横フレーム材5の本体見込み面5C、第2横フレーム材5と第2横枠40の間の箇所、及び、シール材71を覆う。第2横カバー81の開口側面85は、第2横枠40の窓見込み面43よりも上方の位置に配置される。開口側面85と窓見込み面43の間には、段差が設けられる。
【0052】
中間フレーム材8と第1横枠30では、シール材70は、中間フレーム材8と第1横枠30の間の箇所(凹部74)に設けられる。第1横カバー80は、中間フレーム材8の本体見込み面8C、中間フレーム材8と第1横枠30の間の箇所、及び、シール材70を覆う。第1横カバー80の開口側面84と第1横枠30の窓見込み面33は、互いに上下方向の位置を合わせて配置される。第1横カバー80の開口側面84は、室内外方向Sにおいて、第1横枠30の窓見込み面33と面一に配置される。
【0053】
縦フレーム材6、7と縦枠50、60では、シール材72、73は、縦フレーム材6、7と縦枠50、60の間の箇所(凹部76、77)に設けられる。縦カバー82、83は、縦フレーム材6、7の本体見込み面6C、7C、縦フレーム材6、7と縦枠50、60の間の箇所、及び、シール材72、73を覆う。縦カバー82、83の開口側面86、87と縦枠50、60の窓見込み面53、63は、互いに左右方向の位置を合わせて配置される。縦カバー82、83の開口側面86、87は、室内外方向Sにおいて、縦枠50、60の窓見込み面53、63と面一に配置される。
【0054】
以上説明したカーテンウォールユニット2では、等圧空間3Fを形成するレインバリア3Dとウインドバリア3Eを本体フレーム3に設けて、本体フレーム3において、水密性を確保する。そのため、窓ユニット9の構成に影響されずに、カーテンウォールユニット2の水密性を確保することができる。また、種々の窓ユニット9をカーテンウォールユニット2に設けても、カーテンウォールユニット2の外観を統一することができる。窓ユニット9の連結部35、45、55、65を本体フレーム3の係合部5E~8Eに係合することで、窓ユニット9を本体フレーム3に容易に保持することができる。
【0055】
スプラッシュバリア9Bにより、レインバリア3Dの室外側で、本体フレーム3に向かう水を止めることができ、カーテンウォールユニット2の水密性を向上することができる。カバー80~83により、本体見込み面5C~8C、及び、本体フレーム3と枠体20の間の箇所を遮蔽して、室内側からみたカーテンウォールユニット2の意匠性を向上することができる。シール材70~73により、本体フレーム3と枠体20の間における水密性を確保しつつ、カバー80~83により、シール材70~73の露出を防止することができる。縦カバー82、83の開口側面86、87と縦枠50、60の窓見込み面53、63を面一に配置することで、開口側面86、87と窓見込み面53、63の間に段差が生じるのを防止して、室内側からみたカーテンウォールユニット2の意匠性を向上することができる。
【0056】
なお、カーテンウォールユニット2には、窓ユニット9として、種々の窓ユニット(例えば、開き窓、固定窓、サッシ、防火設備(防火窓)、排煙窓、自然換気窓、代替進入口)を設けることができる。窓ユニット9の種類に対応して、本体フレーム3に係合部5E~8Eを設けず、窓ユニット9に連結部35、45、55、65を設けないようにしてもよい。本体フレーム3は、中間フレーム材8を有しないフレームであってもよい。窓ユニット9のスプラッシュバリア9Bは、それぞれ隣接する部材(例えば、本体フレーム3のスプラッシュバリア、別の窓ユニット9のスプラッシュバリア9B、本体フレーム3、別の窓ユニット9)に当接させてもよく、隣接する部材との間に隙間をあけて配置してもよい。
【0057】
以上のとおり、カーテンウォールユニットは、
建物の躯体に取り付けられるカーテンウォールユニットであって、
前記躯体に固定される本体フレームと、
前記本体フレームに保持される窓ユニットと、を備え
前記本体フレームは、前記本体フレームの外周側に設けられて互いの間に等圧空間を形成するための間隔を隔てて配置された室外側のレインバリア及び室内側のウインドバリアを有し、
前記窓ユニットは、前記レインバリアよりも室外側に配置されて前記本体フレームに取り付けられたカーテンウォールユニットである。
従って、カーテンウォールユニットに設けられる窓ユニットの構成に影響されずに、カーテンウォールユニットの水密性を確保することができる。
【0058】
前記窓ユニットは、前記本体フレームに設けられた係合部に係合して前記本体フレームに連結される連結部を有する。
窓ユニットの連結部を本体フレームの係合部に係合することで、窓ユニットを本体フレームに容易に保持することができる。
【0059】
前記窓ユニットは、前記窓ユニットの外周側に設けられて前記レインバリアよりも室外側に配置されたスプラッシュバリアを有する。
スプラッシュバリアにより、レインバリアの室外側で、本体フレームに向かう水を止めることができ、カーテンウォールユニットの水密性を向上することができる。
【0060】
前記窓ユニットは、窓見込み面により開口部を形成する枠体を有し、
前記本体フレームは、前記本体フレームの開口部側に位置する本体見込み面を有する。
カーテンウォールユニットは、前記本体見込み面に対して前記本体フレームの開口部側に配置されて、前記本体見込み面、及び、前記本体フレームと前記枠体の間の箇所を覆うカバーを備える。
カバーにより、本体見込み面、及び、本体フレームと枠体の間の箇所を遮蔽して、室内側からみたカーテンウォールユニットの意匠性を向上することができる。
【0061】
前記枠体は、前記窓見込み面が設けられた縦枠を有し、
前記本体フレームは、前記本体見込み面が設けられた縦フレーム材を有し、
前記カバーは、前記縦フレーム材の前記本体見込み面、及び、前記縦フレーム材と前記縦枠の間の箇所を覆い、
前記本体フレームの開口部側に位置する前記カバーの開口側面は、前記縦枠の前記窓見込み面と面一に配置される。
カバーの開口側面と縦枠の窓見込み面の間に段差が生じるのを防止して、室内側からみたカーテンウォールユニットの意匠性を向上することができる。
【0062】
カーテンウォールユニットは、前記本体フレームと前記枠体の間の箇所に設けられたシール材を備える。
シール材により、本体フレームと枠体の間における水密性を確保しつつ、カバーにより、シール材の露出を防止することができる。
【符号の説明】
【0063】
1・・・カーテンウォール、2・・・カーテンウォールユニット、2A・・・窓部、2B・・・腰部、3・・・本体フレーム、3A・・・第1開口部、3B・・・第2開口部、3C・・・パネル体、3D・・・レインバリア、3E・・・ウインドバリア、3F・・・等圧空間、3G・・・スプラッシュバリア、4・・・第1横フレーム材、4A・・・外周部、4B・・・内周部、4C・・・装着部、5・・・第2横フレーム材、5A・・・外周部、5B・・・内周部、5C・・・本体見込み面、5D・・・取付部、5E・・・係合部、5F・・・受け部、6・・・第1縦フレーム材、6A・・・外周部、6B・・・内周部、6C・・・本体見込み面、6D・・・取付部、6E・・・係合部、7・・・第2縦フレーム材、7A・・・外周部、7B・・・内周部、7C・・・本体見込み面、7D・・・取付部、7E・・・係合部、8・・・中間フレーム材、8A・・・第1見込み部、8B・・・第2見込み部、8C・・・本体見込み面、8D・・・取付部、8E・・・係合部、8F・・・受け部、8G・・・装着部、9・・・窓ユニット、9A・・・パネル体、9B・・・スプラッシュバリア、10・・・建物、11・・・壁部、12・・・躯体、20・・・枠体、21・・・開口部、30・・・第1横枠、31・・・外周部、32・・・内周部、33・・・窓見込み面、34・・・対向部、35・・・連結部、36・・・載置部、37・・・装着部、40・・・第2横枠、41・・・外周部、42・・・内周部、43・・・窓見込み面、44・・・対向部、45・・・連結部、46・・・載置部、47・・・装着部、50・・・第1縦枠、51・・・外周部、52・・・内周部、53・・・窓見込み面、54・・・対向部、55・・・連結部、57・・・装着部、60・・・第2縦枠、61・・・外周部、62・・・内周部、63・・・窓見込み面、64・・・対向部、65・・・連結部、67・・・装着部、70・・・シール材、71・・・シール材、72・・・シール材、73・・・シール材、74・・・凹部、75・・・凹部、76・・・凹部、77・・・凹部、80・・・第1横カバー、81・・・第2横カバー、82・・・第1縦カバー、83・・・第2縦カバー、84・・・開口側面、85・・・開口側面、86・・・開口側面、87・・・開口側面、S・・・室内外方向。
図1
図2
図3
図4
図5