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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181493
(43)【公開日】2023-12-21
(54)【発明の名称】洗面化粧台
(51)【国際特許分類】
   A47K 1/02 20060101AFI20231214BHJP
   A47K 1/00 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
A47K1/02 A
A47K1/00 V
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023188480
(22)【出願日】2023-11-02
(62)【分割の表示】P 2019208377の分割
【原出願日】2019-11-19
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】神野 晃一
(72)【発明者】
【氏名】三井 敦
(72)【発明者】
【氏名】成海 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】中野 太久馬
(57)【要約】
【課題】吐水部の利便性は確保しつつ、不使用時には吐水部が邪魔になりにくい洗面化粧台を提供する。
【解決手段】洗面化粧台1は、洗面ボウル3の上方に配置されたミラーキャビネット10(キャビネット)と、ミラーキャビネット10の下部に設けられ、湯水を吐出する吐水口41Aが形成された吐水部40と、を備え、吐水部40の一部はミラーキャビネット10の前面よりも前方に位置し、吐水部40の他の一部はミラーキャビネット10の前面よりも後方に位置している。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗面ボウルの上方に配置されたキャビネットと、
前記キャビネットの下部に設けられ、湯水を吐出する吐水口が形成された吐水部と、を備え、
前記吐水部の一部は前記キャビネットの前面よりも前方に位置し、前記吐水部の他の一部は前記キャビネットの前面よりも後方に位置している洗面化粧台。
【請求項2】
前記キャビネットの下部に取り付けられたベース部材を更に備え、
前記吐水部は、前記ベース部材から前方斜め下方に延びて設けられている請求項1に記載の洗面化粧台。
【請求項3】
前記吐水部は、前記ベース部材の下面に連結された連結部を有し、
前記連結部は、前記キャビネットの前面の下端よりも下方に位置している請求項2に記載の洗面化粧台。
【請求項4】
前記ベース部材は、前記連結部の側方の部分の下面前端部が前記キャビネットの前面の下端よりも上方に位置するように傾斜面で形成されている請求項3に記載の洗面化粧台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は洗面化粧台に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には従来の洗面化粧台が開示されている。この洗面化粧台は、ボウル部の上方に配置された上部キャビネットと、上部キャビネットの下方に配置された吐水装置とを備えている。吐水装置は吐水口が形成された吐水部を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-174457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1において、吐水部は上部キャビネットの前面よりも前方に突出して設けられている。このような吐水部は、使い勝手がよい反面、不使用時には邪魔になってしまう。
【0005】
本開示は、吐水部の利便性は確保しつつ、不使用時には吐水部が邪魔になりにくい洗面化粧台を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る洗面化粧台は、洗面ボウルの上方に配置されたキャビネットと、前記キャビネットの下部に設けられ、湯水を吐出する吐水口が形成された吐水部と、を備え、前記吐水部の一部は前記キャビネットの前面よりも前方に位置し、前記吐水部の他の一部は前記キャビネットの前面よりも後方に位置している。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】洗面化粧台を示す正面図である。
図2】洗面化粧台を概略的に示す側面断面図である。
図3】キャビネット及び水栓ユニットを一部省略して示す正面図である。
図4】キャビネット及び水栓ユニットを一部省略して示す斜視図である。
図5】水栓ユニットを示す斜視図である。
図6】水栓ユニットの要部を拡大して示す斜視図である。
図7】水栓ユニットの要部を拡大して示す斜視図である。
図8】水栓ユニットを一部省略して示す平面図である。
図9】水栓ユニットを一部省略して示す斜視図である。
図10】水栓ユニットにおいて、キャビネットに取り付けた状態を一部省略して示す正面図である。
図11図10のXI-XI線断面に相当する洗面化粧台の要部拡大断面図である。
図12図10のXII-XII線断面に相当する洗面化粧台の要部拡大断面図である。
図13】洗面化粧台の要部拡大正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<実施形態1>
図1及び図2に示すように、洗面化粧台1は、洗面台2、洗面ボウル3、バックパネル4、ミラーキャビネット10(キャビネットとして例示する)、及び水栓ユニット20を備えている。洗面化粧台1は、洗面台2、バックパネル4、及びミラーキャビネット10の左右幅が同じである。以下の説明において、上下左右の方向とは、図1及び図2における上下左右の方向であり、前後方向とは、図2における左右方向である。
【0009】
図1及び図2に示すように、洗面台2は、床面F上に載置されるとともに、釘やビス等の固定手段によって建物躯体の壁面Wに固定されて設置される。洗面台2は、板状のカウンター2Aと、このカウンター2Aを上部に固定した箱体2Bとを有して構成されており、全体として箱状に形成されている。洗面台2の内部空間は、引き出し式の収納空間及び給排水用の配管スペースとされている。
【0010】
図2及び図3に示すように、洗面ボウル3は洗面台2の上部に載置される。具体的には、洗面ボウル3は鉢状に形成されている。洗面ボウル3は、周縁部3Aが洗面台2のカウンター2Aの上面に載置され、中心部のボウル部3Bがカウンター2Aに形成された切り欠きを貫通する形態で、カウンター2Aに嵌め込まれている。洗面ボウル3は平面視略矩形状をなしている。洗面ボウル3の上端縁の高さは、後端から前端に向かうにつれて緩やかに低くなっている。洗面ボウル3の底部後端寄りの位置には排水口3Cが形成されている。排水口3Cには排水栓3Dが取り付けられている。
【0011】
図2及び図3に示すように、バックパネル4は、フレーム4A及び前パネル4Bを有している。フレーム4Aは、左右一対設けられている。一対のフレーム4Aは、洗面台2の上面後端の左右両端部に載置される。一対のフレーム4Aは、洗面化粧台1が設置状態にある時には、洗面台2と同様に、洗面化粧台1が設置された建物躯体の壁面Wに釘やビス等の固定手段によって固定される。この状態で、一対のフレーム4Aの間には空間が形成される。この空間は配管スペースとされる。前パネル4Bは、カウンター2Aの左右幅と略同等の左右幅を有する正面視略矩形状の板状に形成されている。前パネル4Bの前面には図示しない多数のタイルが上下左右に整列して張られている。前パネル4Bは、後面を一対のフレーム4Aの前面に対向させてフレーム4Aの前面に取り付けられる。前パネル4Bは、シール部材(図示せず)等を介してカウンター2A上に下端部が載置される。
【0012】
図1及び図2に示すように、ミラーキャビネット10は、洗面ボウル3の上方に配置される。ミラーキャビネット10は、洗面台2と同様に、洗面化粧台1が設置された建物躯体の壁面Wに釘やビス等の固定手段によって固定される。この状態において、ミラーキャビネット10の下端部は一対のフレーム4Aの上端部に載置される。
【0013】
ミラーキャビネット10は、図3及び図4に示すように、箱状のキャビネット本体11と、左右方向に並んだ複数(図3では、3つ)の鏡扉12,13,14と、鏡扉12,13の間及び鏡扉12,14の間に配置された縦長のミラー照明部15と、を有して構成されている。キャビネット本体11は、各鏡扉12,13,14の後方に収納部12A,13A,14Aをそれぞれ形成している。各収納部12A,13A,14Aの空間は、それぞれ縦長に形成されている。
【0014】
図4に示すように、キャビネット本体11は、天板11A、側板11B、背板11C、及び仕切板11Dを具備して構成されている。天板11Aは左右方向に延びる平面視略矩形状に形成されている。側板11Bは天板11Aの左右両端からそれぞれ下方に延びて設けられている。各側板11Bは、側面視略矩形状に形成されている。背板11Cは、上端部が天板11Aの後端部に接続され、左右側端部が左右の側板11Bの後端部にそれぞれ接続されている。背板11Cの下端は、側板11Bの下端よりも上方に位置しており、設置状態においてバックパネル4の上端との間に配管用の隙間を形成している。
【0015】
仕切板11Dは左右の側板11Bの間に配置されている。仕切板11Dは、キャビネット本体11の内部の空間を左右に仕切り、収納部12A,13A,14Aを形成している。各仕切板11Dは、左右の側板11Bと略平行に、上下方向に延びて配置されている。各仕切板11Dの下端の位置は、側板11Bの下端の位置と略同等の位置まで延びている。仕切板11Dはアルミ押し出し成形等によって内部が空洞に形成されている。このように形成された仕切板11Dの内部空間は、後述するミラー照明部15の制御ユニット(図示せず)等を配置する空間として利用される。
【0016】
収納部12Aには棚板12Bが着脱自在に取り付けられる。棚板12Bは複数配置することができる。各棚板12Bは、高さを段階的に選択して配置可能である。収納部12Aの下部には底板12Cが配置されている。底板12Cは、着脱自在ではあるものの、高さの選択は不能である。底板12Cは、側板11B及び仕切板11Dの下端よりも上方に取り付けられる。底板12Cの下方の空間には後述する水栓ユニット20が取り付けられる。底板12Cの下面には、後述する水栓ユニット20に設けられた照明部70を制御する照明制御部73が取り付けられる。
【0017】
収納部13A,14Aには、それぞれ棚板13B,14Bが着脱自在に取り付けられる。棚板13B,14Bは複数配置することができる。各棚板13B,14Bは、高さを段階的に選択して配置可能である。収納部13A,14Aの下端部には、固定的に配置される底板13C,14Cがそれぞれ取り付けられている。底板13C,14Cは、側板11B及び仕切板11Dの下端よりも上方に固定的に取り付けられている。底板13Cの下方の空間には電源コンセント11Eが設けられている。底板14Cの下方の空間には、タオル掛け用のバー11Fが側板11Bと仕切板11Dの間で左右方向に架け渡されている。
【0018】
鏡扉12,13,14は、板材の表面にミラーを張り付けてそれぞれ形成されている。図1に示すように、鏡扉12,13,14は、上下方向に長い正面視略矩形状をなしている。各鏡扉12,13,14の上下方向の長さは略同等である。各鏡扉12,13,14の上下方向の長さは、キャビネット本体11の側板11B及び仕切板11Dの上下方向の長さよりも僅かに短い(図11図12参照)。鏡扉12は、左右に位置する鏡扉13,14に比べて左右方向の幅が広い。鏡扉12は、鉛直線方向に延びる右側の一辺の後側を回転軸にして、収納部12Aの前面を開閉自在に取り付けられている。鏡扉12の左右に位置する鏡扉13,14は、左右方向の幅が略同等に形成されている。また、鏡扉13,14は、鉛直方向に延びる内側(中央の鏡扉12側)の一辺の後側を回転軸にして、収納部13A,14Aの前面を開閉自在に取り付けられている。
【0019】
ミラー照明部15は、後述する水栓ユニット20の照明部70とは別に設けられた照明部である。ミラー照明部15は、複数のLED光源(図示せず)を上下方向に並べることによって照射範囲が上下方向に長い照明光を照射するように構成されている。ミラー照明部15は、各仕切板11Dの前端のそれぞれに取り付けられている。各ミラー照明部15は、仕切板11Dの上下長さ全体に渡って延びて設けられている。
【0020】
図3及び図4に示すように、水栓ユニット20は、ミラーキャビネット10の下部に設けられている。具体的には、水栓ユニット20は、収納部12Aの下部であって、鏡扉12の後方に配置されている。水栓ユニット20は、収納部12Aの下部に配置された状態において、カバー部材21によってその前面が覆われる。水栓ユニット20は、このカバー部材21によって、鏡扉12を開いた状態において後述する内部の機能部が視認不能とされている。カバー部材21は、水栓ユニット20上方の底板12Cから立ち下がる形態で取り付けられる。
【0021】
図5及び図6に示すように、水栓ユニット20は、ベース部材30、吐水部40、水栓本体50、吐水レバー60、吐水制御部61、照明部70、照明操作部71、及び排水操作部80を有している。水栓ユニット20は、ベース部材30に対して、吐水部40、水栓本体50、吐水レバー60、吐水制御部61、照明部70、照明操作部71、及び排水操作部80の各機能部が取り付けられてユニット化されている。
【0022】
図6図7図8、及び図9に示すように、ベース部材30は、底壁31、前壁32、後壁33、左側壁34、右側壁35、及び隔壁36を有して構成されている。ベース部材30は、平面視略矩形状の箱形状をなしている。詳細には、図7及び図8に示すように、ベース部材30は、底壁31の前後左右の四方の端縁から、前壁32、後壁33、左側壁34、及び右側壁35がそれぞれ立ち上がり、上方に開口する箱形状である。図8に示すように、隔壁36は、箱形状をなすベース部材30の内側空間を複数区画に仕切るように、底壁31から立ち上がって形成されている。図8に示すように、隔壁36は、隣接してベース部材30に取り付けられる各機能部の間に介在するように設けられている。
【0023】
図8に示すように、底壁31は、左右方向を長手方向とする平面視略矩形状をなしている。図6に示すように、底壁31は、左右方向中央部の平坦面部31Aと、平坦面部31Aの左右両側に設けられた傾斜面部31B,31Cと、平坦面部31A及び傾斜面部31B,31Cの後端から後方に延びる後面部31Dと、を有している。平坦面部31Aは、洗面化粧台1の設置状態において床面F(設置面)に略平行となるように、その下面が平坦に形成されている。傾斜面部31B,31Cは前後方向に傾斜して形成されている。詳細には、傾斜面部31B,31Cは、後端が平坦面部31Aと略同等の高さであり、前端が平坦面部31Aの高さよりも高い位置まで延びる形態で、後方から前方に向かって斜め上方に傾斜して形成されている。
【0024】
図6に示すように、平坦面部31Aには突出部40Aが連結されている。突出部40Aは、後述する吐水部40の基端部となる。突出部40Aは、断面略楕円形状をなし、平坦面部31Aに一体に形成されている。突出部40Aは、平坦面部31Aから前方斜め下方に突出して設けられている。突出部40Aの平坦面部31Aとの連結部40Bは、鏡扉12の下端よりも下方に位置している。左側の傾斜面部31Bには、後述する照明操作部71が取り付けられる凹部71Aと、後述する排水操作部80が取り付けられる貫通孔が形成された取付部80Aと、が平坦面部31A側から左方に向かって並んで形成されている。右側の傾斜面部31Cには、後述する吐水レバー60が挿通される平面視略矩形状の挿通孔60Aが形成されている。挿通孔60Aの内周縁部には、上方に立ち上がった立壁60Bが形成されている。
【0025】
図6に示すように、後面部31Dは、平坦面部31A及び左右の傾斜面部31Bの各後端縁に連なるとともに、ベース部材30の左右幅の略全体に渡って延びる平坦状に形成されている。後面部31Dの左右中央部には、後述する照明部70が取り付けられる凹溝70Aが形成されている。凹溝70Aは、後面部31Dの下面が上方に陥没し、左右方向に延びた溝状に形成されている。図11に示すように、凹溝70Aの底壁は後端から前端に向かって斜め上方に傾斜して形成されている。凹溝70Aの右方には複数の長孔が形成されている。複数の長孔は水抜き用の孔であり、後述する水栓本体50の下方に対応する位置に設けられている。
【0026】
図6及び図7に示すように、前壁32は、底壁31の前縁から上方に立ち上がって形成されている。前壁32は、左右方向中央部の平坦面部31Aに対応する位置において切欠き32Aが形成されている。切欠き32Aの左右側方には、カバー部材21を取り付けるためのねじ穴32Bが形成されている。
【0027】
図7図8、及び図9に示すように、後壁33は、底壁31の後縁から上方に立ち上がって形成されている。詳細には、後壁33は、下部において後方に傾斜しつつ立ち上がり、上部において上方に略垂直に立ち上がって形成されている。後壁33の上端縁は、前壁32の上端縁よりも上方に位置している。後壁33には、開口33A,33Bと、貫通孔33Cと、水栓本体50の取付部50Aとが形成されている。開口33Aは、図8及び図9に示すように、後壁33下部に略矩形状に開口して形成されている。開口33Aは、後壁33の左右中央部から左方に延びて形成されている。開口33Aには、後述するホースガイド45及び操作ワイヤ81が挿通される。
【0028】
開口33Bには後述する吐水制御部61に接続される外部からの電気配線(図示せず)が挿通される。開口33Bは、後壁33の左右中央部よりも右側に開口して形成されている。図9に示すように、開口33Bは開口33Aよりも上方に形成されている。貫通孔33Cは複数(図7中3つ)形成されている。複数の貫通孔33Cは、後壁33の上部に左右方向に並んで形成されている。各貫通孔33Cにはビス等の固定手段が挿通される。これにより、ベース部材30は、後壁33後方のミラーキャビネット10が固定されている壁面Wに固定される。
【0029】
水栓本体50の取付部50Aは、後壁33の右側端部に設けられている。取付部50Aには水栓本体50が挿通される貫通孔(図示せず)が形成されている。取付部50Aは、後壁33を前方側に凹状に陥没させて形成されている。これにより、取付部50Aに取り付けられた状態における水栓本体50の後端部は、後壁33よりも前方に位置する。
【0030】
図6図7、及び図9に示すように、左側壁34及び右側壁35は、底壁31の左右の端縁から上方に立ち上がってそれぞれ形成されている。左側壁34及び右側壁35の前後の端縁は、前壁32及び後壁33にそれぞれ連結されている。左側壁34及び右側壁35の下端部にはダボ受け部34A,35Aがそれぞれ形成されている。ダボ受け部34A,35Aは、ミラーキャビネット10の仕切板11Dから収納部12A側に突出して設けられるダボ(図示せず)に着脱自在に係止される。ダボ受け部34A,35Aは、それぞれ下側及び左右外側が開放された溝状に形成されている。ダボ受け部34A,35Aは、左右側壁34,35の壁面に沿って前後に複数並んで形成されている。
【0031】
図9図10、及び図11に示すように、吐水部40は、ベース部材30の平坦面部31Aに形成された突出部40Aに取り付けられている。吐水部40は、短径が左右方向に延びる形態の断面略楕円形状に形成されており、突出部40Aの突出方向に沿って前方斜め下方に延びている。吐水部40の外周面は突出部40Aの外周面と連続するように形成されている。吐水部40は、吐水ヘッド41及びヘッドホルダー42を有して構成されている。吐水ヘッド41及びヘッドホルダー42は、断面略楕円形状をなす吐水部40の長径方向に対して直交する面で分割された形態でそれぞれ設けられている。
【0032】
吐水ヘッド41はヘッドホルダー42に着脱自在に保持される。吐水ヘッド41は、吐水口41A及び切替つまみ41Bを有している。吐水口41Aは、吐水ヘッド41の先端に設けられている。吐水ヘッド41はこの吐水口41Aから湯水を吐出する。切替つまみ41Bは、吐水ヘッド41の先端には、吐水口41A周りに回動自在に、吐水ヘッド41の先端に設けられている。吐水ヘッド41は、この切替つまみ41Bを手動で回動操作することによって、吐水口41Aから吐出する水の吐出形態をシャワー吐水と整流吐水に随意に切り替えることができる。
【0033】
ヘッドホルダー42は突出部40Aに固定されている。図10に示すように、ヘッドホルダー42には吐水操作用の非接触式のセンサ43と表示部44とが設けられている。センサ43はヘッドホルダー42の先端に取り付けられている。センサ43は、例えば、赤外線センサ等の光電センサを採用することができる。センサ43は、吐水部40の延伸方向前方の所定距離を検知範囲A43として(図12参照)、この範囲内に進入した使用者の手等の物体を検知する。センサ43は、手等の物体を検知した場合に検知信号を後述する吐水制御部61に送信することによって、吐水口41Aから吐出される湯水の吐出状態を止水から吐水に切り替える。表示部44は、吐水制御部61から送信される制御信号に基づいて、吐水部40から吐出された水の状態や温度を表示する。表示部44は、例えばLED等の光源を有して構成され、点灯色、連続点灯、間欠点灯等の光り方の違いによって、吐水状態を表示する。
【0034】
図11及び図12に示すように、吐水部40の一部は、ミラーキャビネット10の前面である鏡扉12の前面(鏡面)よりも前方に位置している。吐水部40の他の一部は、鏡扉12の前面よりも後方に位置している。換言すると、吐水部40は、側面視において、ミラーキャビネット10における吐水部40の直上部分である鏡扉12の前面に対して、前後に跨って設けられている。吐水部40は、先端部の僅かな部分が鏡扉12の前面よりも前方に位置し、他の大部分が鏡扉12の前面よりも後方に位置している。なお、図11及び図12に示すように、吐水部40は、その全体がミラー照明部15の前端よりも後方に位置している。すなわち、吐水部40の最も前端の部分は、ミラー照明部15の前端よりも後方であって、鏡扉12の前面よりも前方に位置している。
【0035】
図11に示すように、吐水ヘッド41の後端には、可撓性を有する給水ホース41Cの一端が接続される。給水ホース41Cの他端は後述する電気駆動弁55に接続されている。給水ホース41Cはホースガイド45に摺動自在に挿通されている。ホースガイド45はベース部材30に固定されている。ホースガイド45は、一端が吐水部40の後端から所定の間隔をあけて開口しており、他端が後壁33の開口33Aを貫通して下方に延びる形態で、アーチ状に湾曲した筒状に形成されている。ホースガイド45は、吐水ヘッド41がヘッドホルダー42から取り外された際に引き出される給水ホース41Cの出入りをガイドする。
【0036】
図5図6図7、及び図8に示すように、水栓本体50は、ベース部材30の後壁33の右側端部寄りの位置に取り付けられている。水栓本体50は、固定ディスクや可動ディスク等を内蔵したディスクバルブとして構成されている。図7及び図8に示すように、水栓本体50の前部には後述する吐水レバー60が連結されている。図9に示すように、水栓本体50の後部は後壁33を貫通して後方に露出している。水栓本体50の後部には温水管51及び冷水管52が接続されている。水栓本体50の後部には手動吐水用給水管53及び自動吐水用給水管54の各一端が接続されている。水栓本体50は、吐水レバー60の操作によって、温水管51から供給された湯(加温水)と、冷水管52から供給された水(常温水)との混合比を調整することができる。すなわち、水栓本体50は、湯水混合弁として機能する。
【0037】
図5に示すように、手動吐水用給水管53及び自動吐水用給水管54の各他端は電気駆動弁55にそれぞれ接続されている。すなわち、水栓本体50と電気駆動弁55の間には、手動吐水用給水管53及び自動吐水用給水管54が並列に接続されている。水栓本体50は、吐水レバー60の操作に応じた混合比の湯水を、手動吐水用給水管53及び自動吐水用給水管54のそれぞれに供給する。水栓本体50は、手動吐水用給水管53に供給する水の吐水量を調整する。
【0038】
電気駆動弁55は、電磁弁や電動弁等によって構成され、吐水制御部61から送信されるセンサ43の検知に基づく制御信号を受信することによって、自動吐水用給水管54と給水ホース41Cとを連通する流路を開閉することができる。電気駆動弁55は、手動吐水用給水管53と給水ホース41Cとを連通する流路については常時開放している。すなわち、吐水部40からの吐水は、吐水レバー60が吐水操作されることによって水栓本体50が開放される手動吐水と、センサ43による手等の物体の検知に基づいて電気駆動弁55が開放される自動吐水と、の2種類の形態で吐水される。
【0039】
吐水レバー60はレバー式の吐水操作部である。図10に示すように、吐水レバー60は正面視略逆J字状に形成されている。具体的には、吐水レバー60は、正面視において、一端側の水栓本体50との連結部から右方向上方に半円弧状に湾曲し、下方に向かって略直線状に延び、底壁31の挿通孔60Aを貫通して下方に延びている。これにより、吐水レバー60の他端側は、一端側の高さよりも下方に位置し、正面視においてベース部材30の下方に露出している。吐水レバー60の他端側は、側面視において、下方に向かうにつれて前方に向かうように傾斜して形成されている(図6図7参照)。吐水レバー60の他端側は、側面視において吐水部40の延伸方向に沿って延びているとも言える。吐水レバー60は、水栓本体50との連結部における前後方向に延びる所定の軸周りに回動されることによって、水栓本体50における湯水の混合比が調整される。吐水レバー60は、前後方向に傾動されることによって水栓本体50の手動吐水用給水管53に連通する流路が開閉され、手動吐水における吐止水操作、及び手動吐水時の流量調整操作が行われる。
【0040】
図8に示すように、吐水制御部61は、ベース部材30の平面視における吐水部40と水栓本体50の取付部位の間に配置されている。吐水制御部61は、例えば、基板、制御回路等(図示せず)を有して構成される。吐水制御部61は、例えば、これら基板等の電子部品がベース部材30の底壁31上に固定されるとともに、基板等を蓋部材61Aによって上方から水密に覆う構成等を採用することができる。吐水制御部61は、センサ43による手等の物体の検知によって送信される検知信号に基づいて、表示部44の表示制御や電気駆動弁55の開閉制御を実行する。吐水制御部61には、ベース部材30の後壁33に形成された開口33Bから挿通される外部電源の配線が接続されている。
【0041】
照明部70は、ベース部材30の下部に取り付けられて下方に向けて照明光を照射する。図9及び図11に示すように、照明部70は、吐水部40の後方に配置されている。より詳細には、図11に示すように、水栓ユニット20がミラーキャビネット10の下部に配置された状態において、照明部70は、下面を発光面として配置される。照明部70は、前方の吐水部40と後方のバックパネル4との間の前後方向に狭小なスペースに配置される。照明部70は、左右方向を長手方向とする長尺状をなしている。照明部70は、ベース部材30の底壁31の後面部31Dに形成された凹溝70Aの左右方向の長さの略全体に渡って嵌め込まれる。照明部70の下面は、照明部70の周囲におけるベース部材30の下面と略面一にされている。
【0042】
図11及び図12に示すように、照明部70は、ケース70B、カバー70C、及び光源ユニット70Dを有している。ケース70Bは長手方向の一面が開口する断面凹状をなしている。カバー70Cは、ケース70Bの開口を覆うようにして嵌め込まれる断面凹状をなしている。照明部70は、ケース70Bとカバー70Cとを組み合わせることによって筒状をなし、その内部に光源ユニット70Dを収納している。ケース70Bは凹溝70Aに嵌め込まれる部分であり、凹溝70Aの内面に倣った形状の外形形状を有している。ケース70Bの底壁は、凹溝70Aの底壁と同様に、凹溝70Aに嵌め込まれた状態で後端から前端に向かって上方に傾斜して形成されている。
【0043】
カバー70Cは透光性を有している。カバー70Cは、光源ユニット70Dからの光を透過する。カバー70Cは、下面が発光面とされる形態でケース70Bに取り付けられる。光源ユニット70Dは、LED等の光源を複数長手方向に並べて構成され、一方方向に長い照明光を照射可能なユニットである。光源ユニット70Dは、ケース70B上部の底壁に取り付けられる。光源ユニット70Dの光軸Cは、ケース70B上部の底壁面に略直交する方向を向いている。
【0044】
図11に示すように、照明部70は、凹溝70Aに取り付けられた状態において、照射する照明光の光軸Cを前方斜め下方に向けた状態とされる。光軸Cの鉛直方向に対する角度θCは、鉛直方向に対する吐水部40の延伸方向とのなす角度θ40よりも小さい。照明部70は、下方の洗面ボウル3を好適に照らすことができるとともに、吐水部40の延伸方向前方やバックパネル4の表面等の照明部70の前後方向にも十分な照明光を照射可能である。
【0045】
図8図9、及び図10に示すように、照明操作部71は、吐水部40の左方に隣接して配置されている。照明操作部71は、ベース部材30の底壁31の傾斜面部31Bに形成された凹部71Aに設けられている。照明操作部71は、吐水操作用のセンサ43と同様の赤外線センサ等の非接触式のセンサ72を有して構成される。
【0046】
図12に示すように、センサ72は、前方斜め下方の所定距離を検知範囲A72として、この範囲内に進入した使用者の手等の物体を検知する。センサ72は、手等の物体を検知した場合に検知信号を照明制御部73に送信する。照明制御部73は、センサ72による手等の物体の検知によって送信される検知信号に基づいて、照明部70の点灯、消灯等の切替制御を実行する。
【0047】
センサ72の検知範囲A72は、吐水操作用のセンサ43の検知範囲A43とは異なっている。上述のように、照明操作部71は、正面視において吐水部40の左方に隣接して配置されている。吐水操作用のセンサ43は、吐水部40の先端部に設けられている。照明操作部71のセンサ72は、図12に示すように、側面視における吐水部40の延伸方向後方に配置されている。すなわち、センサ72及び吐水操作用のセンサ43は、正面視において左右に隣接し且つ側面視における吐水部40の延伸方向に沿って並んでおり、互いに近接して配置されている。吐水操作用のセンサ43の検知範囲A43は、側面視における吐水部40の延伸方向前方の所定領域に設定されている。センサ72の検知範囲A72は、側面視における吐水操作用のセンサ43の配置された方向に設定されている。しかし、センサ72の側面視における最大検出距離は、吐水部40の先端よりも手前側に設定されている。水栓ユニット20は、近接させて配置した2つのセンサ43,72の各検知範囲A43,A72を異ならせることによって、誤操作の防止が図られている。
【0048】
排水操作部80は洗面ボウル3の底部に設けられた排水栓3Dの操作部である。図8図9、及び図10に示すように、排水操作部80は、照明操作部71の左方に隣接して配置されている。排水操作部80は、ベース部材30の底壁31の傾斜面部31Bに形成された排水操作部80の取付部80Aに取り付けられている。
【0049】
排水操作部80は、棒状の部材であり、一端が底壁31の下面よりも下側に突出し、他端が底壁31を上方に貫通して上側に突出している。排水操作部80は、取り付け面となる傾斜面部31Bの下面に対して略直交するように取り付けられている。換言すると、排水操作部80は、排水操作部80の取付部80Aに取り付けられた状態において、下方に向かうにつれて前方に向かうように、前方斜め下方に向かって斜めに延びている。排水操作部80は、下端のつまみをつまんで引き出す操作をすることによって排水栓3Dを開放する。排水操作部80は、下端部のつまみをつまんで押し込む操作をすることによって排水栓3Dを閉塞する。排水操作部80の上端には操作ワイヤ81の一端が接続されている。
【0050】
図5に示すように、操作ワイヤ81の他端にはテールピース82が予め取り付けられている。テールピース82は、施工時に排水栓3Dに接続される部位である。テールピース82には、排水栓3Dを上下動させる機構部82Aが設けられている。操作ワイヤ81の他端はこの機構部82Aに接続されている。排水操作部80は、施工時には、操作ワイヤ81をベース部材30の後壁33の開口33Aに挿通してバックパネル4及び洗面台2の内部を配索し、テールピース82を排水栓3Dに接続することで取り付けられる。テールピース82は、ワンタッチクリップ82Bによって排水栓3Dに接続される。
【0051】
図13に示すように、ベース部材30は、水栓ユニット20がミラーキャビネット10の下部に取り付けられた状態において、平坦面部31A及び傾斜面部31B,31Cの後端部が鏡扉12の下端よりも下方に位置し、傾斜面部31B,31Cの前端部が鏡扉12の下端よりも上方に位置する。吐水部40の基端部である突出部40Aとベース部材30との連結部40Bは、平坦面部31Aに設けられているため、鏡扉12の下方に位置している。正面視における洗面化粧台1は、ベース部材30の下面のうちの僅かな部分がミラーキャビネット10の下端から僅かに露出するとともに、ベース部材30の下面よりも下方に突出している水栓ユニット20の吐水部40、吐水レバー60、及び排水操作部80がミラーキャビネット10の下端部からそれぞれ下方に突出して見えているのみである。
【0052】
図13に示すように、鏡扉12の前面下端部には目印部12D,12Eが設けられている。目印部12Dは、正面視において、吐水レバー60に対応する位置の上方に設けられている。目印部12Dには、吐水レバー60の操作方法を示唆するピクトグラムが示されている。目印部12Eは、正面視において、照明操作部71に対応する位置の上方に設けられている。目印部12Eは、鏡扉12の後方に隠れた照明操作部71の位置を示している。目印部12Eは、照明を操作するための操作部であることを示唆するピクトグラムが示されている。
【0053】
上記構成の洗面化粧台1の作用効果について説明する。
【0054】
洗面化粧台1は、ミラーキャビネット10の下部に吐水部40を設けている。吐水部40は、一部がミラーキャビネット10の鏡扉12の前面よりも前方に位置し、他の一部が鏡扉12の前面よりも後方に位置している。このため、洗面化粧台1は、従来のように吐水部の全体が上部キャビネットの前面よりも前方に突出して設けられている場合と比較して、吐水部40が邪魔になりにくい。
【0055】
吐水部40は、先端の一部がミラーキャビネット10の鏡扉12の前面よりも前方に位置している。このため、吐水部40は、全体が上部キャビネットの前面よりも後方に配置されている場合とは異なり、鏡扉12の前方斜め上方のいずれの位置からであっても視認可能である。
【0056】
吐水部40の先端部には自動吐水用のセンサ43が配置されている。吐水部40は、このセンサ43が配置されている先端部が鏡扉12の前面よりも前方に位置している。このため、洗面化粧台1は、前方に立った使用者から吐水部40を視認可能であり、センサ43の位置の把握が容易である。
【0057】
洗面化粧台1は、ミラーキャビネット10の下部に取り付けられたベース部材30を更に備えている。吐水部40は、このベース部材30から前方斜め下方に延びて形成されている。このため、吐水部をキャビネットの下部に直接的に取り付けた場合よりも取り付けが容易である。すなわち、吐水部40がベース部材30に取り付けられていることで、ベース部材30のミラーキャビネット10への取り付け作業によって吐水部40を取り付けることができる。このように、洗面化粧台1は、施工が容易である。
【0058】
吐水部40は、基端側のベース部材30との連結部40Bが、ミラーキャビネット10の前面下端よりも下方に位置している。詳細には、ベース部材30の底壁31の平坦面部31Aの下面はミラーキャビネット10の前面下端よりも下方に位置している。平坦面部31Aの下面には吐水部40の基端部である突出部40Aが連結されている。このため、キャビネットの前面下端よりも上方に位置するベース部材の下面に吐水部が連結されている場合と比較して、キャビネットの前面下端からの突出長さが同じであっても、キャビネット前面から前方への突出長さは短くなる。
【0059】
ベース部材30は、吐水部40が連結されている平坦面部31Aの左右の側方に傾斜面部31B,31Cが設けられている。傾斜面部31B,31Cは、後端部が平坦面部31Aと略同等の高さであり、前端部がミラーキャビネット10前面の鏡扉12の下端よりも上方に位置するように傾斜面で形成されている。このため、ミラーキャビネット10は、傾斜面部31B,31Cに対応する位置における鏡扉12の後方に、開閉の際に鏡扉12に指をかけるための空間が形成される。
【0060】
以上のように、洗面化粧台1は、洗面ボウル3の上方に配置されたミラーキャビネット10と、ミラーキャビネット10の下部に設けられ、湯水を吐出する吐水口41Aが形成された吐水部40と、を備えている。吐水部40の一部はミラーキャビネット10の前面である鏡扉12の前面よりも前方に位置し、吐水部40の他の一部は鏡扉12の前面よりも後方に位置している。このため、洗面化粧台1は、吐水部40の利便性は確保しつつ、従来のように吐水部の全体が上部キャビネットの前面よりも前方に突出して設けられている場合と比較して、不使用時において吐水部40を邪魔になりにくくすることができる。
【0061】
洗面化粧台1は、ミラーキャビネット10の下部に取り付けられる水栓ユニット20のベース部材30を更に備えている。吐水部40は、このベース部材30から前方斜め下方に延びて設けられている。このため、洗面化粧台1は、ベース部材30のミラーキャビネット10への取り付け作業によって吐水部40の取り付けも行うことができ、容易に施工することができる。
【0062】
吐水部40は、ベース部材30の下面に連結された連結部40Bを有している。この連結部40Bは、突出部40Aの平坦面部31Aとの連結部分である。連結部40Bは、ミラーキャビネット10の前面の下端である鏡扉12の下端よりも下方に位置している。このため、連結部がキャビネット前面の下端よりも上方にある場合と比較して、吐水部40の全長を抑えつつ、ミラーキャビネット10の前面の下端から吐水部40の下端までの距離を確保することができるので、使い勝手を向上させることができる。
【0063】
ベース部材30は、連結部40Bの側方に、下面前端部がミラーキャビネット10の前面の下端よりも上方に位置するように傾斜面で形成された傾斜面部31B,31Cを有している。このため、開閉のための鏡扉12の後方の空間を容易に形成することができる。
【0064】
本開示は、上記記述及び図面によって説明した実施形態1の開示に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も含まれる。
【0065】
(1)キャビネットは上記実施形態の構成に限定されない。キャビネットは、例えば、前面に鏡のないものであってもよい。キャビネットの収納部は、例えば、1つ、2つ、及び4つ以上のいずれかであってもよい。
【0066】
(2)吐水部は上記実施形態の構成に限定されない。吐水部は、例えば、キャビネットに直接取り付けられる等、ベース部材以外の部材に取り付けられていてもよい。
【0067】
(3)照明部は上記実施形態の構成に限定されない。照明部は、例えば、キャビネットに直接取り付けられる等、ベース部材以外の部材に取り付けられていてもよい。
【0068】
(4)吐水部が水栓ユニットを構成することは必須でない。吐水部は、例えば、水栓ユニットや水栓ユニットを構成する他の機能部等から離れて単独で設けられていてもよい。
【0069】
(5)照明部が水栓ユニットを構成することは必須でない。照明部は、例えば、水栓ユニットや水栓ユニットを構成する他の機能部等から離れて単独で設けられていてもよい。
【0070】
(6)ベース部は上記実施形態の構成に限定されない。ベース部は、例えば、下面が一様な平坦面であってもよい。
【符号の説明】
【0071】
1…洗面化粧台、3…洗面ボウル、10…ミラーキャビネット(キャビネット)、30…ベース部材、40…吐水部、40B…連結部、41A…吐水口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13