(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181571
(43)【公開日】2023-12-25
(54)【発明の名称】荷物台
(51)【国際特許分類】
B60P 1/00 20060101AFI20231218BHJP
B62D 33/02 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
B60P1/00 H
B62D33/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094778
(22)【出願日】2022-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】522233326
【氏名又は名称】株式会社リアル
(74)【代理人】
【識別番号】100136205
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 康
(72)【発明者】
【氏名】崎久保 栄治
(57)【要約】
【課題】 簡単に、荷物を載置し、取り出すことができ、簡単に設置できる荷物台の提供。
【解決手段】 荷物台100は、下板部110、上板部130、及び、固定部150を有している。上板部130は、3つの単位上板部131を有している。上板部130の各単位上板部131は、下板部110に対して移動できる。単位上板部131の上には、荷物が配置される。使用者は、荷物を載置し、取り出しやすい位置に単位上板部131を移動させることによって、容易に荷物を載置し、取り出しできる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上板部、及び、下板部を有する荷物台であって、
前記下板部は、
前記上板部の移動方向に沿って配置される下板係合部、
を有し、
前記上板部は、
前記下板係合部に係合する上板係合部、
を有する荷物台。
【請求項2】
請求項1に係る荷物台において、
前記下板部は、
板形状を有する単位下板部を、複数、有し、
前記上板部は、
前記単位下板部に対応し、板形状を有する単位上板部を、複数、有すること、
を特徴とする荷物台。
【請求項3】
請求項2に係る荷物台において、
前記下板係合部は、
前記単位上板部が所定の第1方向に移動できる第1の下板係合部、及び、前記第1方向に交差する第2方向に移動できる第2の下板係合部を有し、
前記単位下板部は、
前記第1の下板係合部、及び、前記第2の下板係合部を有する第1の単位下板部、
前記第1の下板係合部のみを有する第2の単位下板部、
を有すること、
を特徴とする荷物台。
【請求項4】
請求項2に係る荷物台において、
前記下板係合部は、
溝形状を有すること、
を特徴とする荷物台。
【請求項5】
請求項4に係る荷物台において、
前記上板係合部は、
球状のローラ部を有すること、
を特徴とする荷物台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷物台に関し、特に、簡単に、荷物を載置し、取り出すことができ、簡単に設置できるものに関する。
【0002】
従来の荷物台について、
図19、
図20に示す貨物車両(単に、車両という)1の箱型の荷室本体2に設置される荷物移動装置5を用いて説明する。
図19示すように、荷室本体2のフロア2fには、荷室の奥部(前半部が相当する)に収容した荷物を後方の荷物出し入れ口2bへ移動させるための4台の荷物移動装置5が左右方向に並設されている。
図20Aに示すように、荷物移動装置5は、レール6とスライダ7とリンク10と荷物載置台13とケーブル17(
図20B参照)とを備えている。レール6は、荷室本体の奥側から荷物出し入れ口に向かって延びる。スライダ7は、レール6内にスライド可能に配置される。
図20Bに示すように、リンク10は、スライダ7に対し傾斜姿勢と起立姿勢との間で回動可能に設けられる。荷物載置台13は、リンク10が傾斜姿勢のときは下動し、リンク10が起立姿勢のときは上動する。引張り手段17は、スライダ7を荷物出し入れ口側に引張る。当接部14は、荷物載置台13と荷物との相対移動を規制する。これにより、荷室本体内に収容された荷物の移動に要する労力を軽減するとともに作業工数を削減することのできる(以上、特許文献1参照)。
【0003】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述の荷物台には、以下に示すような改善すべき点がある。従来の荷物台では、荷室本体2にレール6を設置する必要があり、手間とコストがかかり、簡単に設置できない、という改善すべき点がある。また、レール6の荷室本体2のフロア2fに設置するため、設置した場所でしか使用できない、とうい改善すべき点がある。
【0005】
さらに、荷室本体2にレール6を設置する必要があり、フロア2fが平坦でなくなるため、荷物を自由に配置しにくい、という改善すべき点がある。さらに、レール6、スライダ7、リンク10、荷物載置台13、ケーブル17からなる荷物移動装置5を車両に設置するため、車両が重くなり、燃費が悪くなる、という改善すべき点がある。
【0006】
そこで、本発明では、簡単に、荷物を載置し、取り出すことができ、簡単に設置できる荷物台の提供を目的とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明における課題を解決するための手段、及び、発明の効果を以下に示す。
【0008】
本発明に係る荷物台は、上板部、及び、下板部を有する荷物台であって、前記下板部は、前記上板部の移動方向に沿って配置される下板係合部、を有し、前記上板部は、前記下板係合部に係合する上板係合部、を有する。
【0009】
これにより、使用者の近くに上板部を移動させることによって、容易に、荷物を載置し、取り出すことができる。つまり、効率よく荷物を載置し、取り出すことができる。また、荷物の載置、取り出しに要する労力を低減できる。
【0010】
本発明に係る荷物台では、前記下板部は、板形状を有する単位下板部を、複数、有し、前記上板部は、前記下板部に対応し、板形状を有する単位上板部を、複数、有すること、を特徴とする。
【0011】
これにより、設置する場所に合わせて、簡単に、荷物台を形成し、設置できる。また、荷物台を容易に移動できる。
【0012】
本発明に係る荷物台では、前記下板係合部は、前記単位上板部が所定の第1方向に移動できる第1の下板係合部、及び、前記第1方向に交差する第2方向に移動できる第2の下板係合部を有し、前記単位下板部は、前記第1の下板係合部、及び、前記第2の下板係合部を有する第1の単位下板部、前記第1の下板係合部のみを有する第2の単位下板部、を有すること、を特徴とする。
【0013】
これにより、上板部を下板部に対して、第1方向、第2方向に、容易に移動させることができる。
【0014】
本発明に係る荷物台では、前記下板係合部は、溝形状を有すること、を特徴とする。
【0015】
これにより、上板部を第1方向、第2方向に、容易に移動させることができる下板部を、容易に、形成できる。
【0016】
本発明に係る荷物台では、前記上板係合部は、球状のローラ部を有すること、を特徴とする。
【0017】
これにより、第1方向、第2方向に、容易に移動させることができる上板部を、容易に、形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明に係る荷物台の一実施例である荷物台100の斜視図である。
【
図2】荷物台100の下板部110を上側から見た斜視図である。
【
図3】荷物台100の下板部110を下側から見た斜視図である。
【
図4】下板部110の第1の単位下板部111の斜視図である。
【
図5】下板部110の第2の単位下板部113の斜視図である。
【
図6】上板部110の単位上板部131の斜視図であり、Aは上側から見た状態を、Bは下側から見た状態を、それぞれ示す。
【
図7】単位上板部131の上板係合部131cと、第1の単位上板部111の第2の下板係合部111bとの係合状態を示す図である。
【
図8】固定部150の斜視図であり、Aは上側から見た状態を、Bは下側から見た状態を、それぞれ示す。
【
図15】本発明に係る荷物台100のその他の実施例を示す図である。
【
図16】本発明に係る荷物台100のその他の実施例を示す図である。
【
図17】本発明に係る荷物台100のその他の実施例を示す図である。
【
図18】本発明に係る荷物台100のその他の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例0019】
以下、本発明に係る荷物台について、荷物台100を例に説明する。
【0020】
第1 荷物台100
荷物台100に関する斜視図を
図1に示す。荷物台100は、下板部110、上板部130、及び、固定部150を有している。上板部130は、3つの単位上板部131を有している。上板部130の各単位上板部131は、下板部110に対して移動できる。単位上板部131の上には、荷物が配置される。
【0021】
使用者は、荷物を載置し、取り出しやすい位置に単位上板部131を移動させることによって、容易に荷物を載置し、取り出しできる。なお、単位上板部131は、第1方向A1、及び、第2方向A3に沿って移動できる。なお、第1方向は、予め使用者が位置すると想定される側の端縁に対して近づき、離れる方向を、第2方向は、第1方向に対して交差する方向とする。以下において、各構成を説明する。
【0022】
第2 構成
1.下板部110
荷物台100の下板部110に関する斜視図を
図2に示す。
図2は、
図1に示す荷物台100から上板部130、及び、固定部150を取り除いた状態を示している。下板部110は、2つの第1の単位下板部111、及び、2つの第2の単位下板部113を有している。
図2に示す下板部110では、第1の単位下板部111は第2方向に隣接して、第2の単位下板部113も第2方向に隣接して、配置されている。また、第1の単位下板部111と第2の単位下板部113とは、第1方向に隣接して配置されている。
【0023】
下板部110を下側から見た斜視図を
図3に示す。第1の単位下板部111、及び、第2の単位下板部113は、連結部材115によって、隣接する他の第1の単位下板部111、又は、第2の単位下板部113と接続されている。これにより、第1の単位下板部111、及び、第2の単位下板部113は、一体として、下板部110を形成する。
【0024】
(1)第1の単位下板部111
第1の単位下板部111の斜視図を
図4に示す。第1の単位下板部111は、樹脂材により形成されている。第1の単位下板部111は、矩形状の板形状を有している。第1の単位下板部111は、第1方向A1に沿って平行に配置される3つの第1の下板係合部111a、及び、第2方向A3に沿って平行に配置される3つの第2の下板係合部111bを有している。つまり、第1の下板係合部111aと第2の下板係合部111bとは、格子を形成するように配置される。
【0025】
第1の下板係合部111aは、所定幅、所定深さを有する直線形状の溝として形成される。第1の下板係合部111aは、第1の単位下板部111、又は、第2の単位下板部113が隣接して配置されることが予め想定されている端縁に到達するように形成される一方、第1の単位下板部111、又は、第2の単位下板部113が隣接して配置されることが予め想定されていない端縁には到達せず、当該端縁に対して直近に位置する第2の下板係合部111bまで到達するように形成される。
【0026】
第2の下板係合部111bは、所定幅、所定深さを有する直線形状の溝として形成される。第2の下板係合部111bは、第1の単位下板部111、又は、第2の単位下板部113が隣接して配置されることが予め想定されている端縁に到達するように形成される一方、第1の単位下板部111、又は、第2の単位下板部113が隣接して配置されることが予め想定されていない端縁には到達せず、当該端縁に対して直近に位置する第1の下板係合部111aまで到達するように形成される。
【0027】
(2)第2の単位下板部113
第2の単位下板部113の斜視図を
図5に示す。第2の単位下板部113は、樹脂材により形成されている。第2の単位下板部113は、矩形状の板形状を有している。第2の単位下板部113は、平面視、第1の単位下板部111と同じ大きさを有している。第2の単位下板部113は、第1方向A1に沿って互いに平行に配置される3つの第1の下板係合部113aを有している。
【0028】
第1の下板係合部113aは、所定幅、所定深さを有する直線形状の溝として形成される。第1の下板係合部113aは、第1の単位下板部111が隣接して配置されることが予め想定されている端縁に到達するように形成される一方、第1の単位下板部111が隣接して配置されることが予め想定されていない端縁には到達しないように形成される。第2の単位下板部113の第1の下板係合部113aと第1の単位下板部111の第1の下板係合部111aとは、互いに連続し、一体となる位置に配置されている。
【0029】
2.上板部130
図1に示すように、上板部130は、3つの単位上板部131を有している。3つの単位上板部131は、1つの第1の単位下板部111、及び、2つの第2の単位下板部113の上に位置するように配置されている。
【0030】
(1)単位上板部131
単位上板部131の斜視図を
図6に示す。なお、
図6Aは、単位上板部131を上側から見た状態を、
図6Bは、単位上板部131を下側から見た状態を、それぞれ示している。
図6Aに示すように、単位上板部131は、矩形状の板形状を有している。単位上板部131は、樹脂材により形成されている。単位上板部131は、平面視、第1の単位下板部111、第2の単位下板部113に対応して、第1の単位下板部111、第2の単位下板部113と同じ大きさを有している。
【0031】
単位上板部131は、荷物を載置する荷物載置面P131を有している。単位上板部131は、第2方向A3に沿って位置する一の端縁E131に沿って配置される取っ手部131aを有している。取っ手部131aは、荷物載置面P131に対する凹状部として形成されている。また、単位上板部131は、いわゆる肉抜き用の3つの貫通孔131bを有している。3つの貫通孔131bは、第1方向A1に沿って、互いに平行に配置されている。
【0032】
図6Bに示すように、単位上板部131は、下板部110側の面、つまり、下面に、上板係合部131cを有している。上板係合部131cは、単位上板部131を、第1の単位下板部111の上に配置した際に、第1の単位下板部111の第1の下板係合部111aと第2の下板係合部111bとが交差する位置に対応して配置されている。
【0033】
図7に、第1の単位下板部111の上に単位上板部131が配置された状態を、第1の単位下板部111の第2の下板係合部111bが到達している端縁側から見た状態を示す。単位上板部131の上板係合部131cは、球状のローラ131c1、及び、ローラ131c1を収容する筐体131c3を有している。ローラ131c1は、筐体131c3の一部から露出するように配置されている。筐体131c3は、単位上板部131の下面に沿って配置される。
【0034】
第1の単位下板部111の第2の下板係合部111bは、ローラ131c1の形状に沿うような凹部R111を有している。凹部R111は、第2の下板係合部111bに沿って形成されている。これにより、単位上板部131は、第1の単位下板部111の上を、第2の下板係合部111bに沿って、容易に、移動できる。
【0035】
なお、第1の単位下板部111の第1の下板係合部111aについても、第2の下板係合部111bと同様に、凹部R111を有している。これにより、単位上板部131は、第1の単位下板部111の上を、第1の下板係合部111aに沿って、容易に、移動できる。
【0036】
さらに、第2の単位下板部113の第1の下板係合部113aについても、第1の単位下板部111の第2の下板係合部111bと同様に、凹部R111を有している。これにより、単位上板部131は、第2の単位下板部113の上を、第1の下板係合部113aに沿って、容易に、移動できる。
【0037】
3.固定部150
固定部150は、
図1に示すように、第1の単位下板部111、第2の単位下板部113の4つが接合される領域(
図2参照)において、単位上板部131が配置されていない第1の単位下板部111の上に配置される。固定部150の斜視図を
図8に示す。なお、
図8Aは、固定部150を上側から見た状態を、
図8Bは、固定部を下側から見た状態を、それぞれ示している。
図8Aに示すように、固定部150は、直方体形状を有している。
【0038】
また、
図8Bに示すように、固定部150は、第1の単位下板部111側の面に固定凸部150aを有している。固定凸部150aは、固定部150を第1の単位下板部111の上に配置した際に、第1の単位下板部111の第1の下板係合部111a、及び、第2の下板係合部111bに嵌合するように形成される。固定部150を用いることによって、下板部110の上に配置されている単位上板部131の移動を防止できる。つまり、単位上板部131の移動に伴う、荷物の荷崩れ等を防止し、荷物を安定して、荷物台100上に載置できる。
【0039】
第3 使用方法
荷物台100を宅配業者における荷物配達車に設置している場合を例に、荷物台100から荷物を取り出す方法、及び、荷物台100に荷物を載置する方法について、荷物台100を軽貨物車の荷台に設置した場合を例に説明する。
【0040】
図9に示すように、使用者は、軽自動車のような軽貨物車の荷物室Cに、荷物台100を設置する。なお、設置する荷物台100については、
図1に示すように、2つの第1の単位下板部111、及び、2つの第2の単位下板部113によって形成される下板部110と、3つの単位上板部131によって形成される上板部を有するものとする。また、便宜上、荷物台100において、単位上板部131が配置されていない領域を領域R1とし、単位上板部131が配置されている領域を、R1領域から右回りに領域R2、領域R3、領域R4とする。
【0041】
さらに、使用者は、荷物室Cの開口方向、つまり、荷物を出し入れする方向に、単位上板部131の取っ手部131a(
図6A参照)が位置するように、荷物台100を配置する。
【0042】
1.荷物の載置
荷物台100に荷物を載置する方法について、
図10~
図14を用いて説明する。なお、
図10~
図14においては、荷物室Cに配置された荷物台100のみを記載する。
【0043】
使用者は、固定部150を取り外し、
図10Aに示すように、領域R4に位置する単位上板部131を、第1方向A1に沿って、領域R4から領域R1に向かう方向、つまり、使用者に近づく方向A11に移動させ、領域R1へ移動させる。そして、使用者は、
図10Bに示すように、領域R1に位置する単位上板部131の上に荷物を載置する。これにより、使用者は、自身に近い位置にある領域R1で、簡単に、荷物を載置できる。
【0044】
荷物の載置が終了すると、
図10Bに示すように、使用者は、領域R1に位置する単位上板部131を、第1方向A1に沿って、領域R1から領域R4に向かう方向、つまり、使用者から遠ざかる方向A13に移動させ、領域R4へ移動させる。これにより、
図11Aに示すように、使用者は、自身から遠い位置にある領域R4に、簡単に、荷物を配置できる。
【0045】
次に、使用者は、
図11Bに示すように、領域R2に位置する単位上板部131を、第2方向A3に沿って、領域R2から領域R1に向かう方向A15に移動させ、領域R1へ移動させる。そして、使用者は、
図12Aに示すように、領域R3に位置する単位上板部131を、第1方向A1に沿って、領域R3から領域R2に向かう方向、つまり、使用者に近づく方向A17に移動させ、領域R2へ移動させる。そして、使用者は、
図12Bに示すように、領域R2に位置する単位上板部131の上に荷物を載置する。これにより、使用者は、自身に近い位置にある領域R2で、簡単に、荷物を載置できる。
【0046】
荷物の載置が終了すると、
図13Aに示すように、使用者は、領域R2に位置する単位上板部131を、第1方向A1に沿って、領域R2から領域R3に向かう方向、つまり、使用者から遠ざかる方向A19に移動させ、領域R3へ移動させる。これにより、使用者は、自身から遠い位置にある領域R3に、簡単に、荷物を配置できる。
【0047】
次に、使用者は、
図13Bに示すように、領域R1に位置する単位上板部131を、第2方向A3に沿って、領域R1から領域R2に向かう方向A21に移動させ、領域R2へ移動させる。そして、使用者は、
図14Aに示すように、領域R2に位置する単位上板部131の上に、荷物を載置する。これにより、使用者は、自身に近い位置にある領域R2で、簡単に、荷物を載置できる。
【0048】
さらに、使用者は、
図14Bに示すように、領域R1に位置する第1の単位下板部111の上に、荷物を載置する。これにより、使用者は、自身に近い位置にある領域R1で、簡単に、荷物を載置できる。
【0049】
このように、荷物台100を用いることによって、使用者は、自信に近い領域R1、領域R2で荷物を載置できる。また、使用者は、自信から遠い領域R3、領域R4に、簡単に荷物を配置できる。
【0050】
2.荷物の取り出し
荷物台100を用いて、荷物を取り出す方法については、
図10~
図14に示す荷物を載置する方法を逆にたどればよい。つまり、荷物台100を用いることによって、使用者は、自信に近い領域R1、領域R2で荷物を取り出すことができる。また、使用者は、自信から遠い領域R3、領域R4にある荷物を、簡単に取り出すことができる。
【0051】
このように、荷物台100を用いることによって、使用者は、自身に近い位置で、荷物を載置し、また、自信から遠い位置から、簡単に、取り出すことができる。
【0052】
[その他の実施形態]
(1)下板部110の構成:前述の実施例1においては、下板部110は、2つの第1の単位下板部111、及び、2つの第2の単位下板部113によって形成するとしたが、単位上板部131を移動できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、
図15Aに示す下板部210ように、4つの第2の単位下板部113によって形成するようにしてもよい。この場合、
図15Bに示すように、荷物台200として、2つの単位上板部131を有するようにすればよい。
【0053】
また、例えば、
図16Aに示す下板部310ように、4つの第1の単位下板部111によって形成するようにしてもよい。この場合、
図16Bに示すように、荷物台300として、3つの単位上板部131を有するようにすればよい。これにより、
図17に示すように、荷物台300において単位上板部131が配置されていない第1の単位下板部111(
図16B参照)からしか荷物を取り出すことができない荷物室C300に荷物台300を配置したとしても、単位上板部131を下板部310(
図16A参照)の上で、矢印A300に沿って、回転させながら移動させることができるため、容易に、荷物を出し入れできる。
【0054】
(2)第1の単位下板部111、第2の単位下板部113、単位上板部131の材質:前述の実施例1においては、第1の単位下板部111は樹脂材により形成されるとしたが、荷物台を配置する場所、荷物台に載置する荷物等の条件により、所定の強度を維持できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、第1の単位下板部111を金属材や木材を用いて形成してもよい。第2の単位下板部113、単位上板部131についても同様である。
【0055】
(3)下板部110の一体性:前述の実施例1においては、下板部110は、2つの第1の単位下板部111、及び、2つの第2の単位下板部113によって形成されるとしたが、2つの第1の単位下板部111、及び、2つの第2の単位下板部113を一体とした1つの部材として形成してもよい。
【0056】
(4)取っ手部131a:前述の実施例1においては、取っ手部131aを、単位上板部131は、第2方向A3に沿って位置する一の端縁E131に沿って配置するとしたが、使用者が把持し、単位上板部を移動させることができる位置であれば、例示のものに限定されない。
【0057】
また、取っ手部131aを凹状部として形成したが、使用者が把持し、単位上板部を移動させることができる形状であれば、例示のものに限定されない。例えば、取っ手部131aを、貫通溝や凸部として形成してもよいし、紐や棒によって形成してもよい。
【0058】
(5)固定部150:前述の実施例1においては、直方体形状を有し、固定部150は、第1の単位下板部111、第2の単位下板部113の4つが接合される領域(
図2参照)において、単位上板部131が配置されていない第1の単位下板部111の上に配置されるとしたが、下板部110に対して単位上板部131の位置を固定できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、
図18Aに示すように、U字形状の固定部250を配置し、
図18Bに示すように、端部が単位上板部131の下面から突出したり、
図18Cに示すように、単位上板部131内に没入したりして、対応する下板部の孔に嵌合したり、嵌合を解除したりできる固定部250であってもよい。
【0059】
また、固定部150に替えて、固定部150が配置される単位下板部111の上に単位上板部131を配置するようにしてもよい。単位上板部131を移動させる際に、固定部150に替えて配置して単位上板部131を取り除くことによって、他の単位上板部131を移動できる。
【0060】
(6)荷物台100への荷物の固定:前述の実施例1においては、荷物台100の上に荷物を配置したが、さらに、単位下板部111や単位上板部131に、載置した荷物を被覆するネット等の取りけるようにしてもよい。
【0061】
(7)荷物台100の設置場所:前述の実施例1においては、荷物台100を軽貨物車の荷台に設置するとしたが、荷物の移動が必要な場所であれば、例示のものに限定されない。例えば、倉庫や通路等、荷物の保管場所であってもよい。
【0062】
(8)荷物台100の固定:前述の実施例1において、荷物台100を所定の場所に設置する際に、荷物台100を配置するだけでもよいし、所定の固定具や面ファスナ、両面粘着テープ等を用いて、所定の場所に一時的、又は、恒久的に設置するようにしてもよい。