(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181584
(43)【公開日】2023-12-25
(54)【発明の名称】決済ゲートウェイシステム、支払カードシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/18 20120101AFI20231218BHJP
G06Q 20/32 20120101ALI20231218BHJP
G06Q 20/40 20120101ALI20231218BHJP
G06Q 20/34 20120101ALI20231218BHJP
【FI】
G06Q20/18
G06Q20/32
G06Q20/40
G06Q20/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094794
(22)【出願日】2022-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】591057256
【氏名又は名称】株式会社エクサ
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石倉 詩乃
(72)【発明者】
【氏名】栗山 大樹
(72)【発明者】
【氏名】田中 寛典
(72)【発明者】
【氏名】安森 孝史
(72)【発明者】
【氏名】川田 将司
(72)【発明者】
【氏名】原嶋 徹
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA38
5L055AA64
5L055AA66
5L055AA72
(57)【要約】
【課題】ユーザ端末に対して決済専用アプリケーションをインストールすることなく、かつ、店舗ごとに利用可能なクレジットカード契約種別を区別することができる、決済サービスを提供する。
【解決手段】本発明に係る決済ゲートウェイシステムは、決済リクエストを受信する際に、非接触通信タグのタグIDを併せて受信し、前記タグIDを用いて、前記非接触通信タグの設置場所において使用可能な支払カードの契約種別を特定する。
【選択図】
図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支払カード番号を用いた決済処理を仲介する決済ゲートウェイシステムであって、
非接触通信タグのタグIDと、前記非接触通信タグを設置した設置場所との間の対応関係を記述したタグデータを管理するタグ管理部、
前記タグIDと前記設置場所において決済のために使用することができる支払カードの契約種別との間の対応関係を記述したカードデータを格納するカード管理部、
前記支払カード番号を用いた決済リクエストを処理する決済処理部、
を備え、
前記決済リクエストは、前記決済リクエストを発行するユーザ端末が前記非接触通信タグと通信することをトリガとして前記ユーザ端末から発行されるものであり、
前記決済処理部は、前記決済リクエストを受信する際に、前記決済リクエストを発行させた前記非接触通信タグの前記タグIDを併せて受信し、
前記決済処理部は、前記受信した前記タグIDを用いて前記カードデータを参照することにより、前記受信した前記タグIDに対応する前記非接触通信タグを設置した前記設置場所において決済のために使用可能な前記支払カードの契約種別を特定するカード特定処理を実施し、
前記決済処理部は、前記カード特定処理において前記契約種別を特定できた場合は、前記特定した前記契約種別に準拠した前記支払カード番号によって前記決済リクエストを処理し、特定できなかった場合は前記決済リクエストを処理できない旨の応答を出力する
ことを特徴とする決済ゲートウェイシステム。
【請求項2】
前記決済処理部は、前記決済リクエストを受信する前において、入会審査を経た前記支払カード番号とその所持者の認証情報との間の対応関係を登録するカード登録リクエストを受信し、
前記決済処理部は、前記カード登録リクエストが指定する前記支払カード番号と前記認証情報との間の対応関係を記憶し、
前記決済処理部は、前記決済リクエストと併せて前記認証情報を受信するとともにその認証情報に対応する前記支払カード番号を特定することにより、前記決済リクエストと併せて前記支払カード番号を前記ユーザ端末から受信することなく前記決済リクエストを処理する
ことを特徴とする請求項1記載の決済ゲートウェイシステム。
【請求項3】
前記非接触通信タグは、前記決済リクエストを前記決済処理部に対して発行する際に用いるURLを、前記タグIDとともに前記ユーザ端末に対して送信するように構成されており、
前記タグ管理部は、前記決済リクエストを受信する前において、
前記タグID、
前記設置場所、
前記決済リクエストを前記決済処理部に対して発行する際に用いるURL、
の間の対応関係を登録するタグ登録リクエストを受信し、
前記タグ管理部は、前記タグ登録リクエストが指定する前記タグIDと前記設置場所と前記URLとの間の対応関係を記憶し、
前記決済処理部は、前記ユーザ端末が前記非接触通信タグから受信した前記URLを介して、前記決済リクエストと併せて前記タグIDを受信する
ことを特徴とする請求項1記載の決済ゲートウェイシステム。
【請求項4】
前記非接触通信タグは、前記決済リクエストを前記決済処理部に対して発行する際に用いるURLを、前記タグIDとともに前記ユーザ端末に対して送信するように構成されており、
前記決済処理部は、前記URLを介して前記ユーザ端末から、前記タグIDを受信し、
前記タグ管理部は、前記受信した前記タグIDを用いて前記タグデータを照会することにより、前記タグIDに対応する前記非接触通信タグを設置している前記設置場所を特定し、
前記決済処理部は、前記特定した前記設置場所および前記受信した前記タグIDを用いて前記カードデータを参照することにより、前記設置場所において決済のために使用可能な前記契約種別を特定する
ことを特徴とする請求項1記載の決済ゲートウェイシステム。
【請求項5】
前記非接触通信タグは、前記決済リクエストを前記決済処理部に対して発行する際に用いるURLを、前記タグIDとともに前記ユーザ端末に対して送信するように構成されており、
前記カードデータは、前記支払カード番号の所持者の認証情報を記述しており、
前記決済処理部は、前記URLを介して前記ユーザ端末から、前記認証情報を受信し、
前記決済処理部は、前記受信した前記認証情報を用いて前記カードデータを参照することにより、前記所持者が所持している前記支払カード番号を特定し、その支払カード番号を用いて前記決済リクエストを処理する
ことを特徴とする請求項1記載の決済ゲートウェイシステム。
【請求項6】
前記カードデータは、前記タグIDと前記契約種別との間の対応関係を、前記設置場所ごとに記述しており、
前記タグ管理部は、前記タグIDを用いて前記タグデータを参照することにより、前記決済リクエストが発行された前記設置場所を特定し、
前記決済処理部は、前記特定した前記設置場所において決済のために使用可能な前記契約種別を特定し、
前記決済処理部は、前記特定した前記契約種別を用いて前記決済リクエストを処理することにより、前記設置場所において決済のために使用可能な前記契約種別についてのみ、前記決済リクエストを処理する
ことを特徴とする請求項1記載の決済ゲートウェイシステム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項記載の決済ゲートウェイシステム、
前記決済ゲートウェイシステムが仲介する前記決済リクエストを受信してその決済処理を実施する決済システム、
を有することを特徴とする支払カードシステム。
【請求項8】
請求項2記載の決済ゲートウェイシステム、
前記決済ゲートウェイシステムが仲介する前記決済リクエストを受信してその決済処理を実施する決済システム、
を有し、
前記決済システムは、前記入会審査を経た前記支払カード番号を前記決済ゲートウェイシステムに対して通知し、
前記決済処理部は、前記支払カード番号に対応する支払カードが発行済であるか否かによらず、前記決済リクエストと併せて前記認証情報を受信するとともにその認証情報に対応する前記支払カード番号を特定することにより、前記決済リクエストを処理する
ことを特徴とする支払カードシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支払カード番号を用いた決済処理に関する。
【背景技術】
【0002】
クレジットカードなどの支払カードを店舗において使用するためには、店舗においてそのクレジットカードを読み取るための端末が必要である。これに対して、店舗にNFC(Near Field Communication)タグを設置し、スマートフォンをそのNFCタグに対して接近させることにより、スマートフォンと決済システムとの間で決済処理を実施する仕組みが、近年提案されている。
【0003】
下記非特許文献1記載のサービスは、スマートフォンに決済処理用のアプリケーション(同文献においてはApplePay)をあらかじめインストールし、そのアプリケーションに対して規定のクレジットカードを登録しておくことにより、NFCタグを介した上記のような決済サービスを提供するものである。
【0004】
下記非特許文献2記載の技術も、非特許文献1と同様に、NFCタグに対してスマートフォンを接近させることにより、決済サービスを提供する。同文献記載の技術においては専用アプリケーションをスマートフォンに対してインストールする必要はなく、Web決済によって決済処理が可能とされている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】NFCタグを使った支払方法の実証実験の実施について、URL:https://www.buffaloes.co.jp/news/detail/00005040.html(2022年6月3日取得)
【非特許文献2】決済端末もアプリも不要のモバイル決済!NFCタグでモノに直接支払う「Pay-to-Things(TM)を実現、URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000012842.html(2022年6月3日取得)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献1記載の技術においては、クレジットカードを読み取る端末を店舗に設置する必要はないが、他方で専用アプリケーションをあらかじめスマートフォンに対してインストールする必要がある。そうすると、その専用アプリケーションに対応していないモバイル端末を同技術において用いることは困難である。
【0007】
非特許文献2記載の技術は、専用アプリケーションが必要ない点において、非特許文献1とは異なる。他方で同文献においては、店舗ごとに利用可能なクレジットカードの契約種別を区別していないと考えられる。決済サービスの態様によっては店舗ごとに利用可能な契約種別を区別したい場合も考えられる。
【0008】
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、ユーザ端末に対して決済専用アプリケーションをインストールすることなく、かつ、店舗ごとに利用可能なクレジットカード契約種別を区別することができる、決済サービスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る決済ゲートウェイシステムは、決済リクエストを受信する際に、非接触通信タグのタグIDを併せて受信し、前記タグIDを用いて、前記非接触通信タグの設置場所において使用可能な支払カードの契約種別を特定する。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る決済ゲートウェイシステムによれば、ユーザ端末に対して決済専用アプリケーションをインストールすることなく、かつ、店舗ごとに利用可能なクレジットカードの契約種別を区別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】支払カードシステム1に対してカード情報を登録する手順を説明するシーケンス図である。
【
図3】支払カードシステム1に対してNFCタグ21を登録する手順を説明するシーケンス図である。
【
図4A】ユーザ31が設置場所2において決済を実施する際の手順を説明するシーケンス図である。
【
図4B】ユーザ31が設置場所2において決済を実施する際の手順を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る支払カードシステム1の構成図である。支払カードシステム1は、支払カード(例えばクレジットカード)を用いた決済サービスを提供するシステムである。支払カードシステム1は、決済ゲートウェイシステム11、タグ管理システム12、決済システム13を有する。決済ゲートウェイシステム11は、後述するカード管理部と決済処理部を備える。これらシステムの動作については後述する。
【0013】
設置場所2は、例えば商品を販売する店舗である。設置場所2には、NFCタグ21(非接触通信タグ)と設置場所端末22が設置されている。NFCタグ21は、クレジットカード読取端末に代えて設置されたものである。ユーザ31は設置場所2において決済を実施する際に、ユーザ端末32(例えばスマートフォン)をNFCタグ21に対して接近させる。これによりユーザ端末32と支払カードシステム1との間で、後述する決済処理が実施される。
【0014】
図2は、支払カードシステム1に対してカード情報を登録する手順を説明するシーケンス図である。ユーザ31は、支払カードシステム1が提供する決済サービスを利用する前に、自身が所持するクレジットカードについての情報(カード情報)を、
図2のシーケンスにしたがって支払カードシステム1に対して登録する。
【0015】
ステップS201において、ユーザ31は、決済システム13に対して、クレジットカードの入会申込を送信する。この入会申込は、例えば決済システム13が提供するWebサイト上で実施される。決済システム13は、入会審査を実施した上で、入会許可する場合はその結果とともに、決済サービスを利用する旨をユーザ31が支払カードシステム1に対して登録するために用いるURLを返信する。この返信は、入会審査が即時完了するのであれば、入会申込に対するレスポンスとして送信してもよいし、後日返信するのであれば例えば電子メールによって送信してもよい。
【0016】
決済システム13は、入会審査を経て発行した支払カードの番号を、決済ゲートウェイシステム11に対して通知する。この支払カード番号は、必ずしもユーザ31に対して通知する必要はない。支払カード番号をユーザ31に対して通知しない場合、支払カード本体もユーザ31に対して発行する必要はなく、単に支払カードが使用可能となった旨を通知すれば足りるので、ユーザ31はその支払カードを用いた決済サービスを即座に(ただし後述する登録処理は必要となる)利用できる。
【0017】
決済システム13は、支払カード番号と併せて、支払カードの契約種別を決済ゲートウェイシステム11に対して通知する。契約種別は、支払カードの商品性を区別する種別であり、例えばクレジットカードにおけるゴールドカードとレギュラーカードは契約種別が異なる。
【0018】
ステップS202において、ユーザ31は、S201の最後に決済システム13から受け取ったURLへアクセスし、決済サービスを利用する旨を登録する。このURLは決済ゲートウェイシステム11に対してアクセスするアドレスである。決済ゲートウェイシステム11は、利用登録リクエストを受け取ると、ユーザ31の本人認証を要求する。ユーザ31は認証情報を入力して決済ゲートウェイシステム11へ送信する。認証情報は例えば、S201においてURLとともにユーザ31に対して通知することができる。決済ゲートウェイシステム11は、本人認証することができた場合は、ユーザ31を支払カードシステム1のユーザとして登録する。さらに、認証情報と支払カード番号との間の対応関係を、カードデータとして記憶しておく。これにより以後の決済リクエストにおいて、ユーザ31は自身の認証情報を提示するのみで(支払カード番号を提示することなく)、決済を実施することができる。
【0019】
図3は、支払カードシステム1に対してNFCタグ21を登録する手順を説明するシーケンス図である。支払カードシステム1の管理者は、管理者端末を用いて、
図3のシーケンスにしたがってNFCタグ21を支払カードシステム1に対して登録する。
【0020】
ステップS301において、支払カードシステム1の管理者は、(a)NFCタグ21のタグID、(b)後述の決済リクエストにおいてユーザ端末32がアクセスすべき決済ゲートウェイシステム11のURL、(c)設置場所2の名称(例:決済サービスの加盟店名)、をタグ管理システム12に対して送信する。タグIDは、NFCタグ21を配布する際に、システム管理者があらかじめ把握しておけばよい。決済リクエストにおいてアクセスすべきURLは、設置場所2ごとに(あるいはさらにNFCタグ21ごとに)あらかじめ決済ゲートウェイシステム11が発行したものである。後述するS401における認証コードは、例えばNFCタグ21ごとに固有の認証コードをあらかじめタグ内に記憶させておく。タグ管理システム12は、これらの情報の対応関係を、タグデータとして記憶する。
【0021】
ステップS302において、管理者は、(a)NFCタグ21のタグID、(b)NFCタグ21ごとに利用可能な契約種別、を決済ゲートウェイシステム11に対して送信する。決済ゲートウェイシステム11(カード管理部)は、タグIDと利用可能な契約種別との間の対応関係を、カードデータとして記憶する。
【0022】
図4A~
図4Bは、ユーザ31が設置場所2において決済を実施する際の手順を説明するシーケンス図である。ユーザ31は、設置場所2において商品を購入し、購入合計額を例えばPOSシステムから受け取ると、以後の決済手順を開始する。決済ゲートウェイシステム11(決済処理部)およびタグ管理システム12は、その決済リクエストにおける以下の各ステップを処理する。
【0023】
ステップS401において、ユーザ31は、ユーザ端末32をNFCタグ21に対して接近させることにより、NFCタグ21から情報を読み取る。NFCタグ21は、タグIDとNFCタグ21固有の認証コードと決済リクエストの宛先URL(S301において登録するURL)をあらかじめ記憶している。ユーザ端末32はこれらの情報をNFCタグ21から読み取る。
【0024】
ステップS402において、ユーザ端末32は、NFCタグ21から読み取ったURLへアクセスする。ユーザ31はそのURL上において、ユーザ31の認証情報(S202において登録した認証情報)を入力する。ユーザ端末32は、NFCタグ21から読み取ったタグIDと認証コードに加えて、ユーザ31の認証情報を、支払カードシステム1に対して送信する。このURLが提供するWebページは、例えばスマートフォン上の専用アプリケーションを必要とせず、一般的なWebブラウザによって表示することができるもので足りる。
【0025】
決済ゲートウェイシステム11は、ユーザ端末32から以上の情報を受け取る。決済ゲートウェイシステム11は、受け取ったタグIDと認証コードをタグ管理システム12へ渡す。タグ管理システム12は、タグIDと認証コードを比較することにより、NFCタグ21があらかじめS301において登録されたものであるか否かを認証する。認証できた場合、タグ管理システム12は、認証結果とともに、あらかじめ登録されている加盟店名を決済ゲートウェイシステム11へ返す。
【0026】
決済ゲートウェイシステム11は、NFCタグ21が認証できた場合、同タグにおいて利用可能な契約種別を特定する。利用可能な契約種別は、S302においてあらかじめ登録しているので、タグID(またはさらに加盟店名)を用いてカードデータを参照することにより特定できる。さらに、ユーザ端末32から受け取ったユーザ情報を用いることにより、ユーザ31が所持している支払カード番号を特定できる。これらを併せることにより、ユーザ31がNFCタグ21において使用可能な支払カード番号(契約種別を含む)を特定することができる。
【0027】
決済ゲートウェイシステム11は、利用可能なカード番号を特定できた場合、その旨と併せて、加盟店名をユーザ端末32に対して返信する。ユーザ端末32はその加盟店名を表示し、ユーザ31はこれを視認する。NFCタグ21を認証できなかった場合や利用可能カード番号(または利用可能な契約種別)がない場合は、その旨(決済リクエストを処理できない旨)を、ユーザ端末32に対して返信し、ユーザ端末32はユーザ31に対してその旨を示す画面を提示する。
【0028】
ステップS403において、ユーザ31は決済金額をユーザ端末32に対して入力する。ユーザ端末32はその金額とユーザ情報(S402におけるユーザ31の認証情報)を決済ゲートウェイシステム11に対して送信する。決済ゲートウェイシステム11は、S202の結果に基づき、ユーザ情報に対応する支払カード番号を特定し、その支払カード番号を用いて、決済システム13に対して決済リクエストを送信する。決済システム13は決済を実施し、その結果を決済ゲートウェイシステム11に対して返信する。ユーザ端末32は決済結果を受け取り、決済が完了した旨を示す画面をユーザ31に対して提示する。
【0029】
ステップS404において、ユーザ31は、決済が完了した旨を示す画面を、設置場所2のユーザ(店員)に対して提示する。店員はその画面によって、決済が完了したことを確認する。店員は決済が完了した旨をPOS端末へ入力し、商品とレシートをユーザ31へ渡す。
【0030】
<本発明のまとめ>
本実施形態に係る決済ゲートウェイシステム11は、ユーザ端末32から決済リクエストを受信する際に、決済場所(設置場所2)に設置されているNFCタグ21のタグIDを併せて受信し、これを用いて、NFCタグ21の設置場所2において決済のために使用可能な支払カード契約種別を特定する。これにより、決済のために使用可能な支払カード契約種別を、NFCタグ21ごとに管理および規定することができる。すなわち、設置場所2ごとに(さらにはNFCタグ21ごとに)、支払カードシステム1が提供する決済サービスを利用可能な支払カード契約種別を、あらかじめ規制することができる。かかるニーズがある決済サービスにおいては、本実施形態の構成が有用である。以上の処理はWebブラウザを介して実施できる内容であるので、ユーザ端末32上に専用アプリケーションをインストールする必要はない。
【0031】
本実施形態に係る決済ゲートウェイシステム11は、S201~S202のカード登録手順において、ユーザ31の認証情報と支払カード番号との間の対応関係を記憶する。これによりユーザ31は、決済リクエストを発行する際に、自身の認証情報を提示するのみで(支払カード番号を提示することなく)決済を実施できる。これにより、支払カード本体やカード番号をユーザ31に対して提示することなく、決済サービスをユーザ31に対して提供することができる。さらに、ユーザ31の認証情報によって、ユーザ31が所持する支払カード番号を支払カードシステム1側で特定することができるので、ユーザ端末32上に専用アプリケーションをインストールする必要はない。
【0032】
本実施形態に係る決済ゲートウェイシステム11(またはタグ管理システム12)は、S301において、決済リクエストを発行するために用いるURLをあらかじめ受け取っておき、S401以後においてはそのURLを介して決済リクエストを受け取る。これにより、あらかじめ登録したURLを介してのみ、NFCタグ21が決済リクエストを発行させることができる。すなわち、NFCタグ21ごとに、決済のために用いるURLをあらかじめ指定することができる。
【0033】
本実施形態に係る決済ゲートウェイシステム11は、NFCタグ21が記憶しているURLを介して、S402においてユーザ情報を受け取り、そのユーザ情報を用いて、ユーザ31がNFCタグ21において利用可能なカード番号を特定する。これにより、ユーザ31は支払カード番号を提示することなく、かつそのNFCタグ21固有のカード番号によって、決済を実施することができる。
【0034】
本実施形態に係る決済ゲートウェイシステム11は、S402において、Webブラウザが表示することができるWebページを介して、ユーザ情報などを受け取る。これによりユーザ端末32は、専用アプリケーションなどをあらかじめインストールすることなく決済サービスを利用することができる。
【0035】
<本発明の変形例について>
以上の実施形態において、決済ゲートウェイシステム11、タグ管理システム12、決済システム13のうちいずれか2つ以上を、一体のシステムとして構築してもよい。例えば決済ゲートウェイシステム11とタグ管理システム12を一体のシステムとして構築してもよい。この場合、例えばS301は、決済ゲートウェイシステム11がタグ管理システム12の機能を用いて処理することになる。
【0036】
以上の実施形態において、決済ゲートウェイシステム11、タグ管理システム12、決済システム13は、これらの機能を実装した回路デバイスなどのハードウェアによって構成することもできるし、これらの機能を実装したソフトウェアをCPU(Central Processing Unit)などの演算装置が実行することによって構成することもできる。
【符号の説明】
【0037】
1:支払カードシステム
11:決済ゲートウェイシステム
12:タグ管理システム
13:決済システム
2:設置場所
21:NFCタグ
22:設置場所端末
31:ユーザ
32:ユーザ端末