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特開2023-181611浴槽の排水構造、浴槽、及びユニットバス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181611
(43)【公開日】2023-12-25
(54)【発明の名称】浴槽の排水構造、浴槽、及びユニットバス
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/22 20060101AFI20231218BHJP
   A47K 3/08 20060101ALI20231218BHJP
   A47K 1/14 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
E03C1/22 B
A47K3/08
A47K1/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094838
(22)【出願日】2022-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】301051839
【氏名又は名称】日比野化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140671
【弁理士】
【氏名又は名称】大矢 正代
(72)【発明者】
【氏名】日比野 康仁
【テーマコード(参考)】
2D061
【Fターム(参考)】
2D061DA01
2D061DE11
(57)【要約】
【課題】ユニットバスを小型化することが可能な浴槽の排水構造、浴槽、及びユニットバスを提供する。
【解決手段】浴槽の排水構造を、排水口11を有する円環状の排水口アダプタ10と、排水口アダプタ10が着脱可能に取付けられており、内部に貯留される封水により空気の流通を遮断しつつ浴槽本体20内の水を排水することが可能な排水トラップ部33を有する排水装置30と、排水口アダプタ10と排水装置30との間を止水しているシーリング材40と、で構成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排水口を有する円環状の排水口アダプタと、
該排水口アダプタが上方から着脱可能に取付けられていると共に浴槽本体の底壁に取付けられており、内部に貯留される封水により空気の流通を遮断しつつ前記浴槽本体内の水を排水することが可能な排水装置と、
前記排水口アダプタと前記排水装置との間を止水しているシーリング材と
を具備している
ことを特徴とする浴槽の排水構造。
【請求項2】
水を貯留可能な浴槽本体と、
排水口を有する円環状の排水口アダプタと、
該排水口アダプタが上方から着脱可能に取付けられると共に前記浴槽本体の底壁に取付けられており、内部に貯留される封水により空気の流通を遮断しつつ前記浴槽本体内の水を排水することが可能な排水装置と、
前記排水口アダプタと前記排水装置との間を止水するシーリング材と
を具備している
ことを特徴とする浴槽。
【請求項3】
請求項2に記載の浴槽を具備しており、防水パン及び洗い場を具備していない
ことを特徴とするユニットバス。
【請求項4】
前記浴槽本体は、上端に外周縁を形成している外形が四角形で枠状の上縁部を有しており、
該上縁部における四つの辺縁のうちの一つ又は二つの辺縁の上方に設けられている折戸と、
前記上縁部における残りの辺縁の上方に設けられている平板状の壁板と
を具備していることを特徴とする請求項3に記載のユニットバス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユニットバスを小型化することが可能な浴槽の排水構造、該排水構造を使用した浴槽、及び、該浴槽を使用したユニットバスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のユニットバス100は、図6に示すように、浴槽本体101と洗い場102とを備えている。浴槽本体101は、防水パン103の上に設置されている。洗い場102は、防水パン103における浴槽本体101以外の部分により構成されている。浴槽本体101の底壁101aには排水口101bが設けられており、浴槽本体101内の水が排水口101bから防水パン103上に排水される。防水パン103には、排水口104aを有する排水トラップ104が取付けられている。従って、浴槽本体101および洗い場102からの排水は、排水口104aから排水トラップ104を通してユニットバス100外へ排出される。なお、浴槽本体101の排水口101bと排水トラップ104とを枝管で繋いで、浴槽本体101からの排水を防水パン103上に流さずに、直接排水トラップ104を通して排水するものもある。
【0003】
ところで、単身者用の住居などの住環境の多様性に対応するために、サイズの小さい浴室に対する要請がある。このような要請に対して、浴槽や洗い場を小さくすることが考えられるが、人が入ることや動くことを考慮すると、小さくすることには限界がある。また、浴室の出入り口の扉としては、浴室内で折り畳まれる折戸が採用されることが多いため、そのスペースを確保するためにも洗い場を小さくすることには制限がある。そのため、浴室をより小さくしようとすると、ユニットバスではなくシャワー室とせざるを得ないのが実情である。しかしながら、シャワーではなく、湯につかりたいと言う要請がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、ユニットバスを小型化することが可能な浴槽の排水構造、浴槽、及びユニットバスの提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明に係る浴槽の排水構造は、
「排水口を有する円環状の排水口アダプタと、
該排水口アダプタが上方から着脱可能に取付けられていると共に浴槽本体の底壁に取付けられており、内部に貯留される封水により空気の流通を遮断しつつ前記浴槽本体内の水を排水することが可能な排水装置と、
前記排水口アダプタと前記排水装置との間を止水しているシーリング材と
を具備している」
ことを特徴とする。
【0006】
本構成によれば、浴槽本体の底壁に取付けられている排水装置に、排水口を有する排水口アダプタが着脱可能に取付けられていると共に、排水口アダプタと排水装置との間がシーリング材により止水されている。これにより、排水装置と排水口アダプタとの間が水密に封止されているため、排水口にゴム栓等の止水栓を嵌めることで、浴槽本体内に湯や水を溜めることができ、湯につかることが可能となる。
【0007】
また、排水口アダプタに排水口を設けているため、ゴム栓等の止水栓を嵌めていない状態では排水口から浴槽本体内の水を排水することができる。これにより、浴槽本体を、湯や水を貯める浴槽としての機能と、洗い場やシャワー室としての機能とを、兼ね備えるものとすることができる。なお、排水口アダプタを排水装置に対して着脱可能に設けているため、排水装置から排水口アダプタを取外した状態にすると、排水装置における排水口アダプタが取付けられていた部位の開口の内径が排水口アダプタの排水口の内径よりも大きいことから、浴槽本体内の水を速やかに排水することができる。
【0008】
従って、浴槽本体の外側に洗い場を設ける必要がないため、浴槽本体(浴槽)のみとすることが可能となり、湯につかりたいという要望を満たしつつ従来よりもユニットバスを小型化することが可能となる。
【0009】
本発明に係る浴槽は、
「水を貯留可能な浴槽本体と、
排水口を有する円環状の排水口アダプタと、
該排水口アダプタが上方から着脱可能に取付けられると共に前記浴槽本体の底壁に取付けられており、内部に貯留される封水により空気の流通を遮断しつつ前記浴槽本体内の水を排水することが可能な排水装置と、
前記排水口アダプタと前記排水装置との間を止水するシーリング材と
を具備している」
ことを特徴とする。
【0010】
本構成は、上記浴槽の排水構造を使用した浴槽であり、上記と同様の作用効果を奏することができ、湯につかりたいという要望を満たしつつユニットバスを小型化することが可能である。
【0011】
本発明に係るユニットバスは、
「上記構成の浴槽を具備しており、防水パン及び洗い場を具備していない」
ことを特徴とする。
【0012】
本構成は、上記浴槽を使用したユニットバスである。本構成によれば、ユニットバスに防水パン及び洗い場を備えていないため、ユニットバスを浴槽と同じ大きさにすることが可能である。従って、浴槽を人が入れる大きさに対して可能な限り小さくすることで、浴槽により湯につかりたいという要望を満たしつつ従来よりも小型のユニットバスとすることが可能である。また、防水パンを備えていないため、コストの増加を抑制することができる。
【0013】
本発明に係るユニットバスは、上記の構成に加えて、
「前記浴槽本体は、上端に外周縁を形成している外形が四角形で枠状の上縁部を有しており、
該上縁部における四つの辺縁のうちの一つ又は二つの辺縁の上方に設けられている折戸と、
前記上縁部における残りの辺縁の上方に設けられている平板状の壁板と
を具備している」
ことを特徴としても良い。
【0014】
本構成によれば、浴槽本体の上端に設けられている枠状の上縁部の四つの辺縁のうち、一つ又は二つの辺縁の上方に折戸を設けていると共に、残りの辺縁の上方に壁板を設けているため、平面視におけるユニットバスの大きさを浴槽と同じ大きさにすることができる。また、折戸を上縁部の辺縁の上方に設けているため、折戸を開閉させる際に、浴槽本体に接触することはない。更に、入口の扉を折戸としていることから、開閉に必要な奥行が間口の幅の半分になるため、ユニットバスの奥行をより小さくすることが可能となる。このようなことから、ユニットバスをより小型化することが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明の効果として、ユニットバスを小型化することが可能な浴槽の排水構造、浴槽、及びユニットバスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態であるユニットバスを排水装置の部位で切断して背面から示す縦断面図である。
図2図1における矢視Aで示す排水装置の部位を拡大して示す説明図である。
図3図1のユニットバスにおける排水装置、排水口アダプタ、及びゴム栓を分離させてそれぞれを断面で示す説明図である。
図4図1のユニットバスの平面図である。
図5】(a)は排水口アダプタを上から見た斜視図であり、(b)は(a)の排水口アダプタを下から見た斜視図である。
図6】従来のユニットバスの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施形態であるユニットバス1について、図1図5を参照して詳細に説明する。本実施形態のユニットバス1は、浴槽2と、浴室を囲っている三つの壁板3および折戸4と、浴室の天井を構成している天板5と、湯水混合水栓6と、シャワーヘッド7と、を備えている。なお、図1では、後述する枝管38及び排水管50を省略して示している。また、図4では、天板5や湯水混合水栓6などを省略して示している。
【0018】
浴槽2は、排水口11を有する円環状の排水口アダプタ10と、湯や水(以下では、単に水とも称する)を貯留可能な浴槽本体20と、排水口アダプタ10が上方から着脱可能に取付けられ浴槽本体20内の水を排出するための排水装置30と、排水口アダプタ10と排水装置30との間を止水するためのシーリング材40と、排水口アダプタ10に着脱可能に取付けられる止水栓としてのゴム栓45と、を備えている。本実施形態のシーリング材40は、Oリングである。
【0019】
排水口アダプタ10は、中心に排水口11が形成されている円環状の本体部12と、本体部12の上面から突出している複数の突起部14と、本体部12の外周面において凹んでいる複数の係止溝15と、本体部12の外周面における係止溝15よりも上方の部位において凹んでいる溝部16と、排水口11内に設けられている捕捉部17と、を有している。
【0020】
本体部12は、上下方向に厚みを有している。本体部12は、平板で円環状の上板部12aと、上板部12aの外周縁から下方へ延出している外筒部12bと、上板部12aの内周辺から下方へ延出している内筒部12cと、上板部12aの下面側において外筒部12bと内筒部12cとを繋いでいる平板状の複数のリブ部12dと、で構成されている。これにより、本体部12は、下面が上方へ窪んでいる。複数のリブ部12dは、本体部12の軸芯を中心にして等角度間隔で設けられている。つまり、複数のリブ部12dは、本体部12の中心に対して放射状に延出している。これらのリブ部12dによって排水口アダプタ10の強度・剛性が高められている。
【0021】
排水口11は、本体部12の内筒部12cにより形成されている。排水口11は、上下方向の中間から上側が、上方へ向かうほど内径が大きくなるように形成されており、この部位に上方からゴム栓45が嵌められる。なお、排水口11の内径は、一般的な浴槽に設けられている排水口の内径と同じである。また、排水口11は、上下方向の中間から下側が、内径が一定に形成されており、この部位に捕捉部17(詳細は後述)が設けられている。
【0022】
複数の突起部14は、それぞれ丸みを帯びた台形状に突出している。突起部14は、本体部12の軸芯を中心にして等角度間隔で設けられている。本実施形態では突起部14はリブ部12と同数あり、それぞれの突起部14は、リブ部12d同士の間の中央に設けられている。
【0023】
係止溝15は、本体部12(外筒部12b)の外周面の所定部位から僅かに下方へ移動するように周方向へ延出した後に下方へ屈曲しており、下端が下方へ開放されている。換言すると、係止溝15は、L字の縦棒の部分が上になるようにL字を倒したような形状に形成されている。係止溝15は、本体部12の外周面に複数設けられている。それぞれの係止溝15は、本体部12の軸芯を中心にして等角度間隔で設けられている。それぞれの係止溝15は、後述する上部部材34の複数の係止突部34eのうち、上側の係止突部34eが挿入されるように形成されている。
【0024】
溝部16は、本体部12の外周面の全周に亘って設けられており、Oリングからなるシーリング材40が挿入される。捕捉部17は、十字状にクロスした棒状で排水口11に架け渡されている。この捕捉部17は、指輪のような小物を落とした時に流れ去ってしまうことを防止するためのものである。
【0025】
浴槽本体20は、平面視が四角形の底壁21と、底壁21の各辺から上方へ延出している四つの側壁22と、四つの側壁22のそれぞれの上辺から外方へ延出するように設けられている枠状の上縁部23と、を有している。浴槽本体20は、底壁21と四つの側壁22とによって、湯や水を貯留可能な湯舟を構成している。
【0026】
また、浴槽本体20は、底壁21において円形に凹んでいる取付凹部24と、取付凹部24を貫通している貫通孔25と、一つの側壁22において貫通しているオーバーフロー孔26と、底壁21から下方へ突出するように設けられている四つの脚部27と、を有している。オーバーフロー孔26は、側壁22の上端から下寄りの高さに設けられている。
【0027】
排水装置30は、浴槽本体20内の水を排水するためのものであり、浴槽本体20の底壁21に取付けられている。排水装置30は、水が流入可能な流入口31と、流入口31よりも下方に設けられており流入口31と連通している排出口32と、流入口31と排出口32との間に設けられている排水トラップ部33と、を有している。更に詳述すると、排水装置30は、流入口31が設けられている上部部材34と、排出口32が設けられており上部部材34が組付けられる排水装置本体35と、上部部材34に取付けられ排水装置本体35と協働して排水トラップ部33を形成する流入案内筒36と、上部部材34と排水装置本体35との間に設けられているパッキング37と、浴槽本体20のオーバーフロー孔26と排水トラップ部33とを繋いでいる枝管38と、を備えている。
【0028】
上部部材34は、上下方向に延出している円筒状の流入筒部34aと、流入筒部34aの上端から外方へ延出している外フランジ部34bと、流入筒部34aの下端から内方へ延出している内フランジ部34cと、内フランジ部34cにより外縁が形成されている開口部34dと、を有している。流入筒部34aは、上端の開口が流入口31を構成している。流入筒部34aは、外径が浴槽本体20の貫通孔25の内径よりも僅かに小さい。また、流入筒部34aは、内径が排水口アダプタ10の外径よりも僅かに大きく、内周面に排水口アダプタ10に取付けられたシーリング材40が接するように形成されている。また、外フランジ部34bは、外径が浴槽本体20の取付凹部24の内径よりも僅かに小さい。開口部34dは、流入筒部34aと同軸上に設けられている。
【0029】
また、上部部材34は、流入筒部34aの内周面から突出している複数の係止突部34eと、流入筒部34aの外周面に形成されている雄ネジ部34fと、を有している。係止突部34eは、流入筒部34aの軸芯を中心にして等角度間隔の複数の部位に設けられており、それぞれの部位において上下に離隔して二つずつ設けられている。係止突部34eが設けられている部位の数は排水口アダプタ10の係止溝15の数と同数であり、上側の係止突部34eは、係止溝15内に挿入され、排水口アダプタ10を着脱可能に取付けるためのものである。下側の係止突部34eは、流入案内筒36を着脱可能に取付けるためのものである。雄ネジ部34fは、排水装置本体35に組付けるためのものである。
【0030】
排水装置本体35は、筒状で内周面に雄ネジ部34fと螺合する雌ネジが形成されている雌ネジ筒部35aと、雌ネジ筒部35aの上端から外方へ延出している上壁部35bと、上壁部35bの外周から下方へ延出している筒状の外壁部35cと、外壁部35cの下端の開口を閉鎖している下壁部35dと、雌ネジ筒部35aの下方において下壁部35dから雌ネジ筒部35aよりも低い高さまで延出している筒状の内壁部35eと、を有している。
【0031】
また、排水装置本体35は、外壁部35cから外方へ筒状に延出しており内部が外壁部35cと内壁部35eとの間の空間と連通している排出管部35fと、内壁部35eから外壁部35cを通って外方へ筒状に延出しており内部が内壁部35eの内部空間と連通している流入枝管部35gと、を有している。排出管部35fは、先端の開口が排出口32を構成している。流入枝管部35gは、内径が排出管部35fの内径よりも小さい。この流入枝管部35gに、上端がオーバーフロー孔26に接続されている枝管38の下端が接続される。
【0032】
流入案内筒36は、上下に延びた筒状で外径が開口部34dの内径よりも小さい流入筒部36aと、流入筒部36aの上端から外方へ延出しているフランジ部36bと、流入筒部36aの上部において内周面から平板状に突出している複数の突片36cと、を有している。流入筒部36aは、上端から径が小さくなるように円錐筒状に下方へ延出した後に、一定の径で円筒状に下端まで延出している。フランジ部36bの外径は、流入筒部34aの内径よりも僅かに小さい。複数の突片36cは、流入筒部36aにおける円錐筒状の部位において、流入筒部36aの軸芯を中心にして等角度間隔で設けられている。
【0033】
流入案内筒36は、排水装置30を組み立てた時に、流入筒部36aの下部が排水装置本体35の内壁部35e内に上方から挿入され、流入筒部36aの下端が内壁部35eの上端と下壁部35dとの間の高さとなるように形成されている。なお、図示は省略するが、流入案内筒36は、フランジ部36bの外周縁に係止突部34eが通過可能な大きさの複数の切欠部が設けられている。また、流入案内筒36におけるフランジ部36bの下面には、円環状のパッキング39が取付けられている。
【0034】
上部部材34と排水装置本体35との間に設けられているパッキング37は、円環状であり、内径が上部部材34の流入筒部34aの外径よりも僅かに大きい。パッキング37は、上部部材34の外フランジ部34bと、排水装置本体35の上壁部35bとの間に挟まれるように設けられる。パッキング37は、断面がU字の開口を半径方向外方へ向けたU字状であり、U字の内部に浴槽本体20における貫通孔25の周縁部分が挿入されることにより、浴槽本体20の取付凹部24に取付けられるものである。
【0035】
ゴム栓45は、排水口アダプタ10の排水口11に上方から嵌めることで、排水口11を水密に閉鎖することができるものである。ゴム栓45の上面には、チェーン46の一方の端部が取付けられている。チェーン46の反対側の端部は、浴槽本体20における側壁22の上端付近に取付けられている。
【0036】
三つの壁板3は、それぞれが上下方向に長い四角形の平板状に形成されている。壁板3は、浴槽本体20の上端の枠状の上縁部23における四つの辺縁のうちの三つの辺縁の上方にそれぞれ設けられている。それぞれの壁板3は、上縁部23の辺縁に載置されており、下辺の長さが載置されている辺縁の長さと同じである。なお、壁板3には窓が設けられていても良い。
【0037】
浴槽本体20を囲む四方のうち壁板3のない一方は、後述する天板5との間で出入口を構成しており、ここに折戸4が設けられている。折戸4は、浴槽本体20の上端の枠状の上縁部23における四つの辺縁のうちの残り一つの辺縁の上方に設けられており、出入口を開閉可能としている。
【0038】
折戸4は、それぞれ四角形で上下に長い第一戸板4aおよび第二戸板4bと、第二戸板4bに設けられている把手4cと、を有している。第一戸板4aは、上下方向に延びている二つの縦辺の一方が、出入口の縦辺と接している部位において、ヒンジ回転可能に取付けられており、他方の縦辺には第二戸板4bの一つの縦辺がヒンジ回転可能に取付けられている。第二戸板4bは、第一戸板4aとは反対側の縦辺の下端および上端が、出入口の横辺に沿ってスライド可能に取付けられている。この折戸4は、図4において二点鎖線で示すように、浴室内側へ開くように内開きに設けられている。これにより、折戸4を開いた時に、折戸4を伝った水滴が浴室外へ落下することはない。折戸4は、内開きにしたとき、浴槽本体20の上縁部23の上方で折り畳まれる。
【0039】
天板5は、三つの壁板3の上端辺同士を繋ぐように設けられている。なお、図示は省略するが、天板5には換気扇が取付けられている。
【0040】
湯水混合水栓6およびシャワーヘッド7は、折り畳まれた状態の折戸4から遠い壁板3に設けられている。これにより、湯水混合水栓6およびシャワーヘッド7は、折戸4の開閉に干渉することはない。
【0041】
なお、排水装置30として、防水パンに使用されているような、流入口にヘアキャッチャーが着脱可能に取付けられている既存の排水トラップを使用するようにしても良い。この場合、ヘアキャッチャーを取外して、替わりに排水口アダプタ10を取付けられるようにする。
【0042】
因みに、本実施形態のユニットバス1の大きさは、間口の幅が770mm、奥行が870mm、下から天井までの高さが1900mm、である。また、排水口アダプタ10は、外径が約100mm、内径が約40mm、である。なお、従来の小型のユニットバスの大きさは、間口の幅が880mm、奥行が1280mm、下から天井までの高さが1900mm、である。従って、本実施形態のユニットバス1は、従来のユニットバスと比較して約2/3の大きさであり、非常に小型である。
【0043】
次に、浴槽本体20への排水装置30及び排水口アダプタ10の取付けについて説明する。まず、パッキング37を浴槽本体20の貫通孔25に取付ける。次に、貫通孔25の下方に排水装置本体35を位置させると共に、貫通孔25の上方に上部部材34を位置させる。そして、上部部材34を下方へ移動させて、流入筒部34aを貫通孔25(パッキング37の開口)に挿通させる。その後、流入筒部34aの外周の雄ネジ部34fを、排水装置本体35の雌ネジ筒部35aの雌ネジに螺合させ、外フランジ部34bと上壁部35bとでパッキング37が挟まれるように締め付ける。これにより、上部部材34と排水装置本体35とが浴槽本体20に取付けられた状態となり、パッキング37によって取付凹部24(貫通孔25)の周縁部と外フランジ部34bとの間、及び、取付凹部24の周縁部と上壁部35bとの間が同時に封止されるため、浴槽本体20の底壁21と排水装置30のとの間が水密に封止される。
【0044】
続いて、浴槽本体20内において、上部部材34の流入筒部34aに上方から流入案内筒36を挿入する。この際に、上下方向において、流入案内筒36の図示しない切欠部を、流入筒部34aから突出している係止突部34eと一致させた状態にする。そして、係止突部34eが切欠部を通過するように流入案内筒36を下方へ移動させ、フランジ部36bの下面に取付けられているパッキング39を上部部材34の内フランジ部34cに当接させる。この状態で、切欠部と係止突部34eとが上下方向において一致しないように、流入案内筒36を上下方向へ延びた軸芯周りに回転させる。この際に、突片36cを利用することで流入案内筒36を回転させ易い。これにより、流入案内筒36が上方へ抜けることはないと共に、パッキング39により上部部材34と流入案内筒36との間から水が漏れることはない。なお、メンテナンスや清掃などにより流入案内筒36を取外す場合は、上記と逆の動作を行えば良い。
【0045】
また、浴槽本体20の外側において、浴槽本体20のオーバーフロー孔26と排水装置本体35の流入枝管部35gとを、枝管38で接続する。また、排水装置本体35の排出管部35fに排水管50を接続する。これにより、浴槽本体20に排水装置30が取付けられた状態となる。
【0046】
この状態で、上部部材34の流入筒部34a(流入口31)の上方に排水口アダプタ10を位置させる。この際に、排水口アダプタ10における係止溝15の下方へ開放されている部位を、流入筒部34aから突出している係止突部34eの直上に位置させる。なお、予め排水口アダプタ10の溝部16にシーリング材40を嵌めておく。そして、排水口アダプタ10を下方へ移動させ、係止溝15の下端に係止突部34eを挿入させた上で、係止突部34eが係止溝15の上端へ位置するように、排水口アダプタ10を軸芯周りに回転させる。この際に、突起部14に手指をかけることで排水口アダプタ10を回転させ易い。これにより、排水口アダプタ10が下方へ移動して、シーリング材40が上部部材34の流入筒部34aの内周面に接した状態となり、排水口アダプタ10と上部部材34との間から水が漏れることはない。換言すれば、排水口アダプタ10の外周面と排水装置30との間が水密に封止される。また、この状態では、排水口アダプタ10が上方へ抜けることはない。なお、排水口アダプタ10を取外す場合は、上記と逆の動作をすれば良い。
【0047】
上記のようにして、排水口アダプタ10を、浴槽本体20に取付けられている排水装置30に取付けることにより、本発明の浴槽の排水構造が構築される。
【0048】
次に、本実施形態のユニットバス1の使用方法について説明する。排水口アダプタ10が排水装置30に取付けられており、排水口アダプタ10の排水口11にゴム栓45が嵌められていない状態で、湯水混合水栓6から浴槽本体20内に水を供給すると、排水口11から下方の排水装置30へ排水される。排水口11を通った水は、流入案内筒36を通り、その下端から排水装置本体35の下壁部35d上に流下し、内壁部35eの内側に貯留される。そして、内壁部35eの内側が水でいっぱいになると、内壁部35eの上端から溢れて外側へ流出する。内壁部35eは外側から外壁部35cで囲まれていると共に、外壁部35cを貫通している排水管部35fが連通しているため、内壁部35eから外側へ溢れた水は、排水管部35fの先端の排水口32から、排水管50を通ってユニットバス1外へ排水される。
【0049】
このように、浴槽本体20内の水を排水することができるため、浴槽本体20内を洗い場に使用したり、浴室内をシャワー室として使用したりすることが可能である。なお、排水口アダプタ10の排水口11には、捕捉部17を設けているため、指輪やアクセサリなどの小物を落としても、捕捉部17により捕捉されることで流れ去ってしまうことを回避することができる。また、捕捉部17により髪の毛なども捕捉することが可能である。
【0050】
上記のように、排水口11から排出口32(排水管50)まで水が流れた後に、排水口11(浴槽本体20内)からの水の流れが停止すると、内壁部35eの内側には水が貯留された状態となる。この状態では、内壁部35eの内側に貯留されている水に、流入案内筒36の下部が上方から挿入されているような状態となるため、流入案内筒36の下端が、貯留されている水面よりも低くなっている。これにより、排水口11(流入口31)と排出口32との間の空気の流通が、内壁部35eの内側に貯留されている水(封水)により遮断された状態となる。つまり、下壁部35dと、内壁部35eと、流入案内筒36とで、排水トラップ部33が構成されることとなる。これにより、排水管50側からの臭気が、排水口11を通って浴槽本体20内(浴室内)へ漏れることはない。
【0051】
一方、排水口アダプタ10を排水装置30に取付けると共に、排水口アダプタ10の排水口11に上方からゴム栓45を嵌めた状態で、湯水混合水栓6から浴槽本体20内に水を供給すると、排水口11から水が排水されることはなく、浴槽本体20内に水を溜めることができる。これは、排水口アダプタ10の外周面と排水装置30との間が水密に封止されているからである。従って、浴槽本体20内に湯を溜めることで、湯につかることが可能となる。
【0052】
なお、浴槽本体20内に溜まった水を抜く時は、ゴム栓45を排水口11から取外せば良い。この際に、ゴム栓45に取付けられているチェーン46を引っ張れば、水に触れることなくゴム栓45を取外すことができる。また、排水口アダプタ10の排水口11は、流入口31よりも内径が小さいため、排水口アダプタ10と同じ大きさの栓を使用する場合と比較して、ゴム栓45にかかる水圧が小さくなり、ゴム栓45を楽に取外すことができる。
【0053】
ところで、排水口11にゴム栓45を嵌めて浴槽本体20内に水を供給すると、浴槽本体20内に水を貯留することができるため、その状態で水を供給し続けると、貯留された水の水面が上昇することとなる。そして、その水面がオーバーフロー孔26の高さまで到達すると、オーバーフロー孔26から枝管38を通って排水装置本体35の流入枝管部35gへ流通し、流入枝管部35gから内壁部35eの内側に供給される。オーバーフロー孔26から枝管38を通って内壁部35eの内側に供給された水は、上述したように、その上端から外側へ溢れることで排出口32から排水管50を通って排水される。
【0054】
上記のようなことから、浴槽本体20内には、オーバーフロー孔26を越えて水が溜まることはなく、浴槽本体20から水が溢れることはない。従って、浴槽本体20の下に防水パンを設ける必要はない。また、オーバーフロー孔26と排出口32との間には、内壁部35eの内側に貯留されている封水が存在しているため、その封水により空気の流通が遮断され、排水管50側の臭気がオーバーフロー孔26を通して浴室内に漏れることはない。
【0055】
このように、本実施形態では、浴槽本体20の底壁21に取付けられている排水装置30の流入口31に、排水口11を有する排水口アダプタ10が着脱可能に取付けられていると共に、排水口アダプタ10において外周面に取付けられたシーリング材40が流入口31を形成している流入筒部34aと接している。これにより、流入口31と排水口アダプタ10の外周面との間が水密に封止されているため、排水口11にゴム栓45を嵌めることで、浴槽本体20内に湯や水を溜めることができ、湯につかることが可能となる。
【0056】
また、排水口アダプタ10に排水口11を設けているため、ゴム栓45を取外すことで排水口11から浴槽本体20内の水を排水することができる。これにより、浴槽本体20を、湯や水を貯める浴槽としての機能と、洗い場やシャワー室としての機能とを、兼ね備えるものとすることができる。更に、排水口アダプタ10を排水装置30に対して着脱可能に設けているため、流入口31から排水口アダプタ10を取外した状態にすると、流入口31の内径が排水口アダプタ10の排水口11の内径よりも大きいことから、浴槽本体20内の水を速やかに排水することができる。
【0057】
上記のようなことから、本実施形態によれば、浴槽本体20の外側に洗い場を設ける必要がないため、浴槽本体20(浴槽2)のみとすることが可能となり、湯につかりたいという要望を満たしつつ従来よりもユニットバス1を小型化することが可能となる。
【0058】
また、本実施形態によれば、ユニットバス1に防水パン及び洗い場を備えていないため、ユニットバス1を浴槽2と同じ大きさにすることが可能である。従って、浴槽2を人が入れる大きさに対して可能な限り小さくすることで、従来よりも小型のユニットバス1とすることが可能である。
【0059】
更に、本実施形態によれば、浴槽本体20の上端に設けられている枠状の上縁部23の四つの辺縁のうち、三つの辺縁の上方に壁板3を設けていると共に、残り一つの辺縁の上方に折戸4を設けているため、平面視におけるユニットバス1の大きさを浴槽2と同じ大きさにすることができる。また、折戸4を上縁部23の辺縁の上方に設けているため、折戸4を開閉させる際に、浴槽本体20に接触することはない。更に、出入口の扉を折戸4としていることから、開閉に必要な奥行が間口の幅の半分になるため、ユニットバス1の奥行をより小さくすることが可能となる。このようなことから、ユニットバス1をより小型化することが可能となる。
【0060】
また、排水トラップ部33を有する排水装置30を浴槽本体20の底壁21に取付けていると共に、浴槽本体20にオーバーフロー孔26を設けてオーバーフロー孔26に流入した水を排水装置30へ流通するようにしているため、従来のような排水トラップが取付けられている防水パンを浴槽本体20の下方に設ける必要はない。従って、ユニットバス1にかかるコストの増加を抑制させることができる。
【0061】
また、排水装置30の流入口31を、排水口アダプタ10の外径よりも大きくしていることから、排水装置30として、従来の浴室の洗い場で使用されているような排水口の大きな既存の排水トラップを使用することが可能である。従って、排水装置30として既存の排水トラップを使用することでユニットバス1にかかるコストの増加を抑制することができる。この場合、排水装置30として既存の流入口にヘアキャッチャーが設けられている排水トラップを使用する場合、ヘアキャッチャーの替わりに排水口アダプタ10を取付け、ゴム栓45を嵌めることで浴槽本体20内に水を溜めることができる。そして、ゴム栓45を外せば、浴槽本体20内の水を速やかに排水することができ、浴槽本体20内を洗い場やシャワー室として使用することができる。加えて、排水口アダプタ10を取外してヘアキャッチャーを取付けることにより、排水口11の内径よりも流入口31の内径が大きいため、浴槽本体20内の水を速やかに排水することができる。
【0062】
更に、本実施形態では、流入筒部34aの内周面に周方向へ離隔して複数の係止突部34eを設けていると共に、排水口アダプタ10の外周面に各係止突部34eが挿入される複数の係止溝15を設け、それぞれの係止溝15に係止突部34eを挿入させると共に、排水口アダプタ10を回転させることで、排水口アダプタ10を排水装置30に対して着脱可能としている。これにより、排水口アダプタ10が、その周方向へ間隔をあけた複数の部位で排水装置30に取付けられるため、入浴中などにおいて人が載っても傾いたり外れたりすることはない。また、排水口アダプタ10は、複数のリブ部12dにより補強されているため、人が載っても破損することはない。
【0063】
また、排水口アダプタ10の上面には、複数の突起部14を設けているため、突起部14を利用することで排水口アダプタ10を回転させ易く、排水口アダプタ10を容易に着脱することができる。従って、排水口アダプタ10を取外して清掃することができ、清掃作業が容易になる。また、排水口アダプタ10の複数の突起部14は、丸みを帯びた形状としているため、人が接触しても傷付けることはない。
【0064】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良および設計の変更が可能である。
【0065】
例えば、上記の実施形態では、排水口アダプタ10に捕捉部17を一体的に設けたものを示したが、これに限定するものではなく、排水口アダプタ10に対して捕捉部を別体にして着脱可能に設けるようにしても良い。これにより、捕捉部に髪の毛などが溜まった場合、排水口アダプタ10から捕捉部のみを取外して清掃することができる。
【0066】
また、上記の実施形態では、係止溝15を屈曲した形状にして排水口アダプタ10を回転させることで排水装置30に対して着脱可能としているものを示したが、これに限定するものではなく、弾性変形可能な係止爪を設けて、当該係止爪を係止させることにより排水口アダプタ10を着脱可能とするようにしても良い。或いは、排水口アダプタ10をゴム栓45のように、流入口31に嵌めるようにすることで、着脱可能とするようにしても良い。
【0067】
また、上記の実施形態では、排水口アダプタ10に複数の突起部14を設けたものを示したが、これに限定するものではなく、突起部14のない排水口アダプタ10としても良い。
【0068】
更に、上記の実施形態では、シーリング材40としてOリングを示したが、これに限定するものではなく、シーリング材を円環状のパッキングとしても良い。この場合、例えば、排水口アダプタ10と排水装置30とに、上下方向に対面する平坦な部位をそれぞれに設け、当該平坦な部位同士の間にパッキングを挟むことで、排水口アダプタ10と排水装置30との間を止水するようにしても良い。具体的には、排水口アダプタ10の底面とその底面と対向する排水装置30の部位との双方を平面にしておき、両者の間にパッキングを挟むようにしても良い。或いは、排水口アダプタ10に排水装置30の上方へ延出するフランジ状の部位を設け、当該フランジ状の部位と排水装置30の上面との間にパッキングを挟むようにしても良い。なお、パッキングは、両者の間に挟むだけでも良いし、排水口アダプタ10側に取付けても良いし、排水装置30側に取付けても良い。
【0069】
また、上記の実施形態では、ユニットバス1として、上縁部23の一つの辺縁の上方に折戸4を設けたものを示したが、これに限定するものではなく、上縁部23の二つの辺縁の上方に折戸4を設け、残り二つの辺縁の上方に壁板を設けるようにしても良い。折戸4を二つ設ける場合、上縁部23における隣接する二つの辺縁に設けても良いし、対向する二つの辺縁に設けても良い。なお、対向する二つの辺縁に折戸を設ける場合、ユニットバスの平面視において短辺に設けるようにすることが望ましい。これにより、二つの折戸を同時に開いても干渉し合うことはない。このように、折戸(出入口)を二つ設けることにより、二か所から浴室内に出入りすることができる。従って、例えば、複数の人が生活する寮やシェアハウスなどにおいて、共用の浴室として、異なる人の居住空間の間にこのユニットバスを設け、どちらの居住空間からも浴室内に入ることができるようにしても良い。この場合、折戸に、居住空間側から施錠できる鍵を付けても良い。また、このユニットバスは、二つの折戸を同時に開くことで、浴室内の換気を良くすることができる。
【符号の説明】
【0070】
1 ユニットバス
2 浴槽
3 壁板
4 折戸
10 排水口アダプタ
11 排水口
20 浴槽本体
21 底壁
23 上縁部
30 排水装置
33 排水トラップ部
40 シーリング材
図1
図2
図3
図4
図5
図6