(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181612
(43)【公開日】2023-12-25
(54)【発明の名称】センサユニット及びセンサユニットを備えた画像形成装置
(51)【国際特許分類】
H01L 31/12 20060101AFI20231218BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20231218BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20231218BHJP
G03G 21/16 20060101ALI20231218BHJP
H05K 7/08 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
H01L31/12 D
G03G21/00 370
G03G15/00 550
G03G21/16 147
H05K7/08 A
H05K7/08 E
G03G15/00 480
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094839
(22)【出願日】2022-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】井出 拓美
【テーマコード(参考)】
2H072
2H171
2H270
5F889
【Fターム(参考)】
2H072AA09
2H072AA16
2H072CA01
2H072EA11
2H072EA16
2H171FA05
2H171FA30
2H171GA40
2H171HA23
2H171JA23
2H171JA27
2H171KA02
2H171KA30
2H171MA02
2H171MA11
2H171QA02
2H171QA08
2H171QA24
2H171QB03
2H171QB15
2H171QB32
2H171QC03
2H171SA10
2H171SA12
2H171SA22
2H171SA26
2H171SA31
2H171XA13
2H270LA54
2H270LC12
2H270LC13
2H270LD02
2H270LD03
2H270LD08
2H270LD15
5F889BB04
5F889BC11
5F889CA06
5F889CA12
(57)【要約】
【課題】 応答性の良いセンサユニットを提供する。
【解決手段】 光を出射する発光素子を有する発光部と、前記発光素子から出射された光を受光する受光素子を有する受光部と、前記発光部と前記受光部との間の空間を通過するフラグと、基板と、を備え、前記基板には切り欠きまたは穴が形成されており、前記発光部と前記受光部は、前記発光素子と前記受光素子が互いに向き合うようにそれぞれ前記基板の実装面に実装され、前記発光素子から出射された光は前記切り欠きまたは前記穴をまたぐようにして前記基板の実装面に沿って直進し、前記フラグは、前記基板の実装面に対して交差する方向に移動して前記切り欠きまたは前記穴に進入することで、前記発光素子から前記受光素子に向かう光を遮ることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を出射する発光素子を有する発光部と、
前記発光素子から出射された光を受光する受光素子を有する受光部と、
前記発光部と前記受光部との間の空間を通過するフラグと、
前記発光部と前記受光部とが実装される実装面を有するプリント基板と、
を備え、
前記プリント基板には切り欠きまたは穴が形成されており、
前記発光部と前記受光部は、前記発光素子と前記受光素子が互いに向き合うようにそれぞれ前記プリント基板の実装面に実装され、前記発光素子から出射された光は前記切り欠きまたは前記穴をまたぐようにして前記プリント基板の実装面に沿って直進し、
前記フラグは、前記プリント基板の実装面に対して交差する方向に移動して前記切り欠きまたは前記穴に進入することで、前記発光素子から前記受光素子に向かう光を遮ることを特徴とするセンサユニット。
【請求項2】
前記フラグは、前記プリント基板の実装面とは反対側の面から前記切り欠きまたは前記穴に進入することを特徴とする請求項1に記載のセンサユニット。
【請求項3】
前記フラグは、前記プリント基板の実装面に対して垂直な方向に移動して前記切り欠きまたは前記穴に進入することを特徴とする請求項1に記載のセンサユニット。
【請求項4】
前記プリント基板の実装面は、少なくとも前記発光部が実装される部分のパターンがベタパターンであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のセンサユニット。
【請求項5】
前記プリント基板の実装面は、少なくとも前記発光部が実装される部分にシルクの層を有することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のセンサユニット。
【請求項6】
記録材に画像を形成する画像形成手段と、
センサユニットと、を備えた画像形成装置において、
前記センサユニットは、
光を出射する発光素子を有する発光部と、
前記発光素子から出射された光を受光する受光素子を有する受光部と、
前記発光部と前記受光部との間の空間を通過するフラグと、
前記発光部と前記受光部とが実装される実装面を有するプリント基板と、
を備え、
前記プリント基板には切り欠きまたは穴が形成されており、
前記発光部と前記受光部は、前記発光素子と前記受光素子が互いに向き合うようにそれぞれ前記プリント基板の実装面に実装され、前記発光素子から出射された光は前記切り欠きまたは前記穴をまたぐようにして前記プリント基板の実装面に沿って直進し、
前記フラグは、前記プリント基板の実装面に対して交差する方向に移動して前記切り欠きまたは前記穴に進入することで、前記発光素子から前記受光素子に向かう光を遮ることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成装置の装置本体に対して開閉可能なドアと、
前記ドアの開閉状態を検知する制御手段と、を備え、
前記ドアの開閉動作に応じて前記フラグが移動し、前記受光部が光の受光状態に応じた信号を前記制御手段に出力することで、前記制御手段は前記ドアの開閉状態を検知することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記フラグは、前記ドアに設けられており、前記ドアの開閉動作に伴って前記ドアと共に移動することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記フラグは、前記ドアとは別体であって、前記装置本体に設けられており、前記ドアが前記装置本体に対して閉じられた時に前記ドアから力を受けて移動することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項10】
記録材を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送される記録材を検知する制御手段と、を備え、
前記搬送手段によって搬送される記録材の先端が前記フラグと接触することにより前記フラグが移動し、前記受光部が光の受光状態に応じた信号を前記制御手段に出力することで、前記制御手段は記録材を検知することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記フラグは、前記プリント基板の実装面とは反対側の面から前記切り欠きまたは前記穴に進入することを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記フラグは、前記プリント基板の実装面に対して垂直な方向に移動して前記切り欠きまたは前記穴に進入することを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記プリント基板の実装面は、少なくとも前記発光素子が実装される部分のパターンがベタパターンであることを特徴とする、請求項6乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記プリント基板の実装面は、少なくとも前記発光素子が実装される部分にシルクの層を有することを特徴とする、請求項6乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子と受光素子を用いてフラグの検出を行うセンサユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
LEDなどの発光素子とフォトトランジスタなどの受光素子を備え、発光素子と受光素子の間をフラグが通過する時にフラグが光を遮ることを利用し、フラグの検出を行うセンサユニットとしてのフォトインタラプタが知られている。
【0003】
特許文献1及び特許文献2には、光を出射する発光素子と、発光素子からの光を受けるように発光素子と同一のプリント基板表面上に取り付けられた受光素子と、を備えたフォトインタラプタが開示されている。ここで、発光素子からの光は、プリント基板の表面と平行な方向に向けて出射されている。さらに、特許文献1及び特許文献2には、発光素子と受光素子との間のプリント基板に、検知物体(フラグ)が挿入されるための切り欠きが形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8-242018号
【特許文献2】特開2008-159942号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2には、発光素子と受光素子の間に形成されたプリント基板の切り欠きに対して、検知物体が進入する方向に関しては開示されていない。さらに、検知物体のプリント基板の切り欠きへの進入方向と、センサユニットの応答性の関係性について、特許文献1及び特許文献2には全く記載がない。
【0006】
そこで、本発明の目的は、応答性の良いセンサユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明のセンサユニットは、光を出射する発光素子を有する発光部と、前記発光素子から出射された光を受光する受光素子を有する受光部と、前記発光部と前記受光部との間の空間を通過するフラグと、前記発光部と前記受光部とが実装される実装面を有するプリント基板と、を備え、前記プリント基板には切り欠きまたは穴が形成されており、前記発光部と前記受光部は、前記発光素子と前記受光素子が互いに向き合うようにそれぞれ前記プリント基板の実装面に実装され、前記発光素子から出射された光は前記切り欠きまたは前記穴をまたぐようにして前記プリント基板の実装面に沿って直進し、前記フラグは、前記プリント基板の実装面に対して交差する方向に移動して前記切り欠きまたは前記穴に進入することで、前記発光素子から前記受光素子に向かう光を遮ることを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するための本発明の画像形成装置は、記録材に画像を形成する画像形成手段と、センサユニットと、を備えた画像形成装置において、前記センサユニットは、光を出射する発光素子を有する発光部と、前記発光素子から出射された光を受光する受光素子を有する受光部と、前記発光部と前記受光部との間の空間を通過するフラグと、前記発光部と前記受光部とが実装される実装面を有するプリント基板と、を備え、前記プリント基板には切り欠きまたは穴が形成されており、前記発光部と前記受光部は、前記発光素子と前記受光素子が互いに向き合うようにそれぞれ前記プリント基板の実装面に実装され、前記発光素子から出射された光は前記切り欠きまたは前記穴をまたぐようにして前記プリント基板の実装面に沿って直進し、前記フラグは、前記プリント基板の実装面に対して交差する方向に移動して前記切り欠きまたは前記穴に進入することで、前記発光素子から前記受光素子に向かう光を遮ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、応答性の良いセンサユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施例1におけるセンサユニットの斜視図である。
【
図2】(a)は実施例1における光学センサの発光部の詳細を示す図、(b)は実施例1における光学センサの受光部の詳細を示す図である。
【
図3】実施例1における光学センサの回路図である。
【
図4】実施例1における光学センサの断面図である。
【
図5】実施例1における光学センサの天面図である。
【
図6】(a)は実施例1におけるフラグがプリント基板側面側から進入する場合の断面図、(b)は実施例1におけるフラグがプリント基板側面側から進入する場合の応答性を示す図である。
【
図7】実施例1におけるフラグがプリント基板側面側から進入する場合の天面図である。
【
図8】(a)は実施例1におけるフラグがプリント基板の実装面側から進入する場合の断面図、(b)は実施例1におけるフラグがプリント基板の実装面側から進入する場合の応答性を示す図である。
【
図9】(a)は実施例1におけるフラグがプリント基板の実装面と反対側から進入する場合の断面図、(b)は実施例1におけるフラグがプリント基板の実装面と反対側から進入する場合の応答性を示す図である。
【
図10】実施例1におけるフラグがプリント基板の実装面側から進入する場合の断面図である。
【
図11】実施例1におけるフラグがプリント基板の実装面側から進入する場合のフォトトランジスタの受光量と電力出力部の出力電圧との関係を示す図である。
【
図12】実施例1におけるフラグがプリント基板の実装面の反対側から進入する場合の断面図である。
【
図13】実施例1におけるフラグがプリント基板の実装面の反対側から進入する場合のフォトトランジスタの受光量と電力出力部の出力電圧との関係を示す図である。
【
図14】実施例2におけるセンサユニットの斜視図である。
【
図15】プリント基板表面に迷光対策を行う場合の天面図である。
【
図16】実施例1および実施例2におけるセンサユニットを用いた画像形成装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【実施例0012】
<センサの構成の説明>
本発明の実施例1に係るセンサユニットについて
図1を用いて説明する。
図1は実施例1におけるセンサユニットの斜視図である。
【0013】
実施例1に係るセンサユニット200は光学式センサ100とフラグ102を備えている。光学式センサ100は、光を出射する発光部101と、発光部101からの光を受光する受光部104とを備えている。発光部101から出射された光は空間103を通過し、受光部104へ到達する。光学式センサ100は、発光部101からの光を空間103にてフラグ102が遮蔽することにより、受光部104が受光する光量が変化してフラグ102の検出を行う。
図1に示すように、プリント基板105は発光部101と受光部104が実装される実装面105Aを備えている。
【0014】
発光部101は面実装タイプのLEDであり、プリント基板105の実装面105Aに沿って直進する光を出射するサイドビュータイプのものを用いている。また受光部104は面実装タイプのフォトトランジスタであり、プリント基板105の実装面105Aに沿って直進してきた光を受光するサイドビュータイプのものを用いている。
図1に示すように、発光部101から受光部104へ向けて出射される光の光路106は、プリント基板105の実装面105Aと略平行な方向に直進している。
【0015】
図1に示すようにプリント基板105には、発光部101と受光部104の間に切り欠き150が設けられている。切り欠き150はフラグ102の進入経路となっており、フラグ102は切り欠き150を通過するように移動することで、発光部101から出射された光を遮蔽する。これにより受光部104が受光する光量が変化して、フラグ102が検出される。
【0016】
ここで、サイドビュータイプの発光部101について、
図2(a)を用いて説明する。発光部101は、発光素子としてのLEDチップ111が、LED基板112の表面112Aに実装され、レンズ113で覆われている構成である。
図2はLED基板112の表面112Aに対して垂直な方向において発光部101を見たときの図である。
図2(a)に示すように、LED基板112の表面112Aと、発光部101を実装するプリント基板105の実装面105Aとは略垂直な関係となっている。なお、矢印方向は発光部101をプリント基板105へ実装する方向を示している。
【0017】
LEDチップ111から出射された光は、レンズ113を通ることで、発光部101の長手方向および短手方向それぞれに所定の指向性をもって広がる。発光部101の指向性について詳しくは後述する。
【0018】
図2(b)は、サイドビュータイプの受光部104を示した図である。受光部104は、受光素子としてのフォトトランジスタチップ114がフォトトランジスタ基板115の表面115Aに実装され、レンズ116で覆われている構成である。
図2(b)は、フォトトランジスタ基板115の表面115Aに対して垂直な方向において受光部104を見たときの図である。
図2(b)に示すように、フォトトランジスタ基板115の表面115Aと、受光部104を実装するプリント基板105の実装面105Aとは略垂直な関係となっている。なお、矢印方向は受光部104をプリント基板105へ実装する方向を示している。
【0019】
発光部101及び受光部104は、プリント基板105の同一面上(実装面105A)に実装され、LEDチップ111とフォトトランジスタチップ114が互いに向き合うように配置されている。これにより、トップビュータイプのLEDやフォトトランジスタを採用した構成と比べて、内部に反射面を有するライトガイド、又は筐体を必要とせず、発光部101から出射された光を受光部104が直接受光できる。つまり、発光部101がプリント基板105の実装面105Aに対して略平行な方向に出射した光を受光部104が直接受光できる。
【0020】
<回路図の説明>
図3は本実施例における光学式センサ100の回路図である。
図3では光学式センサ100と接続されるCPU801も合わせて示している。CPU801はセンサユニット200が備えていてもよいし、後述する画像形成装置900が備えていてもよい。
【0021】
発光部101のLEDチップ111は、アノードが電流制限抵抗108を介してDC電源に、カソードがGNDに接続されている。受光部104のフォトトランジスタチップ114はコレクタがプルアップ抵抗109を介してDC電源に、エミッタがGNDに接続されている。電圧出力部110はフォトトランジスタチップ114のコレクタに接続されており、フォトトランジスタチップ114のコレクタ端子とGND間の電圧を示す。電圧出力部110はフォトトランジスタチップ114がオンしている状態、すなわちフォトトランジスタチップ114に光が入射している状態ではLow出力(GND電圧)となる。一方、電圧出力部110はフォトトランジスタチップ114がオフしている状態、すなわちフォトトランジスタチップ114に光が入射していない状態ではHigh出力(DC電源の電圧)となる。今回の構成において、DC電源の電圧は3.3Vである。
【0022】
CPU801は、電圧出力部110の出力電圧に対して予め閾値を設定している。3.3Vの80%に設定した閾値より出力電圧が高い場合、CPU801は発光部101と受光部104との間にフラグ102があると判断する。3.3Vの20%に設定した閾値より出力電圧が低い場合、CPU801は発光部101と受光部104との間にフラグ102が無いと判断する。なお、出力電圧の閾値は任意に予め設定可能である。
【0023】
<迷光の説明>
図4及び
図5を用いて、本実施例における迷光の伝搬について説明する。ここで迷光とは、発光部101から光がプリント基板105の表面に対して平行に出射され受光部104へ到達する光路106以外の光路で受光部104に到達する光を示す。
【0024】
図4は光学式センサ100の側面図を示す。実線で示す矢印はLEDチップ111からプリント基板105の表面に対して平行に出射された光がフォトトランジスタチップ114へ到達する光路106を示す。破線及び一点鎖線で示す矢印はプリント基板105内部に進入して伝搬する迷光の光路を示す。
【0025】
破線矢印で示す迷光107aは、LEDチップ111から出射された光が発光部101側の実装面105Aからプリント基板105の内部に侵入する。その後、発光部101側の切り欠き150の側面150aから再び空間に出射され、フォトトランジスタチップ114に到達する。一点鎖線矢印で示す迷光107bは、LEDチップ111から出射された光が受光部104側の切り欠き150の側面150bからプリント基板105の内部に侵入し、受光部104側の実装面105Aを抜けてフォトトランジスタチップ114に到達する。
【0026】
図5は光学式センサ100の天面図を示す。
図5に示されている通り、上述した迷光107aや迷光107bはY方向においてそれぞれ所定の幅をもっていることがわかる。
【0027】
ここで、Y方向は
図2(a)を用いて説明した発光部101の長手方向に対応しており、プリント基板105の表面と平行な方向である。X方向は光路106と平行であって、プリント基板105の表面と平行な方向である。また、
図5には記載されていないが、Z方向は
図2(a)を用いて説明した発光部101の短手方向に対応しており、プリント基板105の表面に対して垂直な方向である。X方向、Y方向、Z方向はそれぞれ直交している。
【0028】
また、二点鎖線矢印は、LEDチップ111から出射された光がプリント基板105のコの字型の切り欠き150の奥側側面150cに反射してフォトトランジスタチップ114に到達する迷光107cを示す。
【0029】
図4及び
図5に示すように、発光部101から受光部104へ向かう光は、LEDチップ111からプリント基板105の表面に対して平行に出射された光がフォトトランジスタチップ114へ到達する光路106だけでない。プリント基板105の内部を介して伝搬する迷光107aや迷光107b、切り欠き150の側面に反射して伝搬する迷光107cなどが存在する。
【0030】
<フラグの進入方向と光学式センサの応答性の関係の説明>
図6~
図13を用いて、本実施例におけるフラグ102の進入方向及び進入量と光学式センサ100の応答性の関係について説明する。
【0031】
(フラグをプリント基板側面側から進入させる場合)
最初に、フラグ102がプリント基板105の側面から進入する場合について説明する。この様子を
図6(a)に示す。
図6(a)は発光部101から出射される光の光軸に沿って見たセンサユニット200の断面図である。ここで
図6(a)ではセンサユニット200の一部を抜粋して示している。フラグ102はプリント基板105の実装面105Aと平行なY方向に移動し、プリント基板105の切り欠き150の開放側からプリント基板105に進入している。
図6(a)のY方向における座標0は、
図4の光路106の光軸の中心位置に対応している。
【0032】
図7(a)~(c)はセンサユニット200の天面図であり、フラグ102がプリント基板105の側面から切り欠き150に進入する様子を示している。フラグ102がプリント基板側面側から進入する場合、フラグ102はY方向においてマイナス側からプラス側へ移動する。この構成では、
図7(a)に示すように、フラグ102が光路106を遮ったとしても、迷光107aと迷光107bの一部や、迷光107cが残ってしまう。つまり、
図7(a)の状態では、受光部104は迷光107aや107b、107cを受光しており、フラグ102は受光部104へ入射される光を完全に遮ることはできていない。
図7(a)の状態からフラグ102を切り欠き150の奥までさらに進入させて、
図7(b)のフラグ102の位置まで移動させても、受光部104はまだ迷光107cを受光している。フラグ102をさらに
図7(c)の位置まで移動させると、フラグ102は迷光107cを遮る。
【0033】
ここで、
図6(b)はフラグ102の進入量と光学式センサ100の電圧出力部110で出力される電圧の関係を示すグラフである。フラグ102の進入量は
図6(a)に示す座標0を基準とし、Y方向においてフラグ102がどれくらい進入しているかを示している。
図3の回路図を用いて説明した通り、フラグ102によって発光部101から受光部104へ向かう光が遮られると、受光部104によって受光される光量は低下し、コレクタ―エミッタ間の電流は減少する。その結果、電圧出力部110で出力される電圧は大きくなる。
図6(b)の実線はLEDチップ111の電流量が19mA、破線はLEDチップ111の電流量が10mA、一点鎖線はLEDチップ111の電流量が5mAの応答性を示し、LEDの光量による応答性のばらつきを示している。
【0034】
図6(b)において、フラグ102が進入するにつれて出力電圧は2.0V程度まで比較的急速に立ち上がっている。これはフラグ102によって光路106が遮られることにより、受光部104によって受光される光量が急速に低下したことが原因である。しかし、その後、フラグ102の進入量に対する出力電圧の立ち上がりは緩やかになっている。これは、
図7(a)から
図7(c)までフラグ102を進入させて、迷光107a~107cを完全に遮るためには所定の時間がかかることが原因である。つまり、フラグ102をプリント基板105の側面側から進入させる
図6(a)の構成では、迷光107a及び107bの横幅(Y方向における幅)と、迷光107cの影響によって出力電圧の立ち上がりが緩やかになってしまう。
【0035】
さらに、発光部101から出射される光には指向性がある。サイドビュータイプの発光部101は、
図2(a)に示したように横長の形状(長手方向に延びた形状)をしていることが多い。このような形状の場合、発光部101から照射される光は短手方向よりも長手方向において大きく広がる性質をもつ。今回実験で採用したLEDチップ111では、LEDチップ111の光軸における発光量を100パーセントとするとき、光軸から短手方向において30度傾いた位置における発光量は約60%であった。一方、光軸から長手方向において30度傾いた位置における発光量は約70%であった。このパーセンテージが大きいほど、発光部から光が広がって発されていることになるため、迷光の量も多くなり、指向性は低いといえる。つまり、今回の構成においては発光部101の長手方向における迷光の量が短手方向に比べると多くなっている。
【0036】
以上のことを踏まえ、
図7(a)~(c)を参照すると、今回の構成においては発光部101の長手方向、つまりY方向における迷光の量が多いため、フラグ102を
図7(a)の位置まで進入させた状態でも迷光107a~107cの影響が色濃く残ることになる。そのため、電圧出力部110の出力電圧をしっかりと立ち上げるためには、フラグ102を
図7(c)の位置まで進入させる必要があり、迷光107a、107b、107cを全て遮るためにかかる時間が長くなってしまう。つまり、フラグ102がプリント基板105の側面側から進入する場合には、センサユニット200の応答性が低い状態となってしまう。
【0037】
(フラグをプリント基板の実装面側から進入させる場合と実装面の反対の面側から進入させる場合)
次に、
図8を用いてフラグ102をプリント基板105の実装面105A側から進入させる場合について説明し、
図9を用いてフラグ102を実装面105Aの反対側から進入させる場合について説明する。
【0038】
<フラグを実装面側から進入させる場合>
まず、
図8のように、プリント基板の実装面105A側からフラグ102を進入させる場合について説明する。
【0039】
図8(a)は、発光部101から出射される光の光軸に沿って見たセンサユニット200の断面図である。ここで
図8(a)ではセンサユニット200の一部を抜粋して示している。フラグ102はプリント基板105の実装面105Aと交差する方向(Z方向プラス側からマイナス側へ向かう方向)に移動し、プリント基板105の実装面105Aの上方から下方に向けて切り欠き150に進入している。
図8(a)のZ方向における座標0は、
図4の光路106の光軸の中心位置に対応している。
【0040】
図8(b)は、フラグ102の進入量と光学式センサ100の電圧出力部110で出力される電圧の関係を示すグラフである。横軸の検出物進入量は、
図8(a)の座標0を基準にフラグ102の先端がZ方向マイナス側に進入した進入量を表している。縦軸の出力電圧は、電圧出力部110の電圧値を表している。
図8(b)の実線はLEDチップ111の電流量が19mA、破線はLEDチップ111の電流量が10mA、一点鎖線はLEDチップ111の電流量が5mAの応答性を示し、LEDの光量による応答性のばらつきを示している。
【0041】
次に
図10を用いて、フラグ102がプリント基板105の実装面105Aの上方から下方に向けて移動したときの様子を説明する。ここで、
図3に示した光路106を通って受光部へと入射する光をαとし、107aや107bのようにプリント基板の中を通って受光部へ入射する迷光をβとする。αの方がβよりも光量は大きく、発光素子の発光量が変化すれば比例してαとβの光量もそれぞれ変化する。
【0042】
図10において、フラグ102の移動方向におけるαの光の幅をLα、βの光の幅をLβとする。フラグ102がα及びβのどちらの光も遮っていない状態を
図10(A)とする。フラグ102を切り欠き150に進入させ、α全てのみを遮った状態を
図10(B)とする。フラグ102がα全てとβの一部を遮断した状態を
図10(C)とする。フラグ102がβの一部をさらに遮断した状態を
図10(D)とする。フラグ102がα及びβを全て遮断した状態を
図10(E)とする。
【0043】
フォトトランジスタチップ114の受光量と、電圧出力部110の電圧値(出力電圧)との関係について、
図11を用いて説明する。
図11における受光量は、フラグ102が切り欠き150に進入することで、受光部104に入り込む光が遮られて減少する。
【0044】
図11において、フラグ102が
図10(A)の位置にある時の受光量はa、出力電圧はVaとなる。
図10(B)の位置にある時の受光量はb、出力電圧はVbとなる。
図10(C)の位置にある時の受光量はc、出力電圧はVcとなる。
図10(D)の位置にある時の受光量はd、出力電圧はVdとなる。
図10(E)の位置にある時の受光量はe、出力電圧はVeとなる。ここでa~eはフォトトランジスタチップ114の受光量を示しており、a>b>c>d>eの関係性が成り立つ。
【0045】
図10に示すように、フラグ102を実装面側から進入させる場合、βより先にαを遮断することになる。強い光であるαを遮断すると受光量が大幅に減少し、コレクタ―エミッタ間電流の量も減る。フォトトランジスタの特性により、流れる電流が減ると、電圧出力部110(
図3に記載)の出力電圧は大きくなる。フラグ102を
図10(A)から(B)に示す位置に移動させると、
図11に示すように、出力電圧はVaからVbへと急激に増加するが、High出力には到達しない。
【0046】
続けてフラグ102を
図10(B)から(D)まで進入させて、βも遮断していく。弱い光であるβを遮る時の受光量の変化量は小さいため、コレクタ―エミッタ間電流の減少スピードは緩やかになる。そのため、
図11において、出力電圧はVbからVeへと緩やかに大きくなり、やがてHigh出力に到達する。
【0047】
以上より、
図8(b)に示すように、本構成ではフラグ102の切り欠き150への進入量に応じて電圧出力部110で出力される電圧は比較的緩やかに立ち上がることになる。
【0048】
<フラグを実装面と反対側から進入させる場合>
次に、
図9のように、プリント基板の実装面105Aと反対側からフラグ102を進入させる場合について説明する。
【0049】
図9(a)は、発光部101から出射される光の光軸に沿って見たセンサユニット200の断面図である。ここで
図9(a)ではセンサユニット200の一部を抜粋して示している。フラグ102はプリント基板105の実装面105Aと交差する方向(Z方向マイナス側からプラス側へ向かう方向)に移動し、プリント基板105の実装面105Aの下方から上方に向けて切り欠き150に進入している。
図9(a)のZ方向における座標0は、
図4の光路106の光軸の中心位置に対応している。
【0050】
図9(b)は、フラグ102の進入量と光学式センサ100の電圧出力部110で出力される電圧の関係を示すグラフである。横軸の検出物進入量は、
図9(a)の座標0を基準にフラグ102の先端がZ方向プラス側に進入した進入量を表している。縦軸の出力電圧は、電圧出力部110の電圧値を表している。
図9(b)の実線はLEDチップ111の電流量が19mA、破線はLEDチップ111の電流量が10mA、一点鎖線はLEDチップ111の電流量が5mAの応答性を示し、LEDの光量による応答性のばらつきを示している。
【0051】
次に
図12を用いて、フラグ102がプリント基板105の実装面105Aの下方から上方に向けて移動したときの様子を説明する。ここで、
図3に示した光路106を通って受光部へと入射する光をαとし、107aや107bのようにプリント基板の中を通って受光部へ入射する迷光をβとする。αの方がβよりも光量は大きく、発光素子の発光量が変化すれば比例してαとβの光量もそれぞれ変化する。
【0052】
図12において、フラグ102の移動方向におけるαの光の幅をLα、βの光の幅をLβとする。フラグ102がα及びβのどちらの光も遮っていない状態を
図12(A)とする。フラグ102を切り欠き150に進入させ、βの一部を遮断した状態を
図12(B)とする。フラグ102がβの一部を(B)よりさらに遮断した状態を
図12(C)とする。フラグ102がβを全て遮断してαだけ受光している状態を
図12(D)とする。フラグ102がα及びβを全て遮断した状態を
図12(E)とする。
【0053】
フォトトランジスタチップ114の受光量と、電圧出力部110の電圧値(出力電圧)との関係について、
図13を用いて説明する。
図13における受光量は、フラグ102が切り欠き150に進入することで、フォトトランジスタチップ114に入り込む光が遮られて減少する。
【0054】
図13において、フラグ102が
図12(A)の位置にある時の受光量をa´、出力電圧をVa´とする。
図12(B)の位置にある時の受光量をb´、出力電圧をVb´(不図示)とする。
図12(C)の位置にある時の受光量をc´、出力電圧をVc´(不図示)とする。
図12(D)の位置にある時の受光量をd´、出力電圧をVd´(不図示)とする。
図12(E)の位置にある時の受光量をe´、出力電圧をVe´とする。ここでa´~e´はフォトトランジスタチップ114の受光量を示しており、a´>b´>c´>d´>e´の関係性が成り立つ。
【0055】
図12に示すように、フラグを実装面の反対側から進入させる場合、αより先にβを遮断することになる。フラグ102を
図12(A)から(D)に移動させて弱い光であるβを遮断しても、αの強い光が十分に受光されているため、受光量に大きな変化はない。そのため、コレクタ―エミッタ間電流の量にも変化はなく、出力電圧Va´からVd´間にも変化がみられない。
【0056】
続けてフラグ102を
図12(D)から(E)まで進入させてαが遮断されると、受光量が急激に減少し、コレクタ―エミッタ間電流の量も急激に減少する。電流の減少によって、出力電圧はVa´からVe´へと急激に大きくなり、High出力となる。
【0057】
以上より、
図9(b)に示すように、本構成ではフラグ102の切り欠き150への進入量に応じて電圧出力部110で出力される電圧は急峻に立ち上がることになる。
【0058】
まとめると、
図8(b)と
図9(b)のグラフを比較すると明らかなように、実装面と反対側からフラグ102を進入させる場合の方が、実装面側からフラグ102を進入させる場合よりも、センサユニット200の応答性は良くなる。
【0059】
また、LEDチップ111は、経年により発光量が小さくなることや、発光量に個体差が生じることがある。LEDチップの発光量はLEDの電流量に比例するため、
図8(b)や
図9(b)ではLEDチップの発光量の変化による影響を、LEDチップ111の電流を変えることで模擬的に表している。
【0060】
図8(b)に示すように、フラグ102を実装面側から進入させる場合には、出力電圧の立ち上がりタイミングにブレがある。すなわち、LEDチップの経年や個体差による発光量のばらつきにより、電圧出力部110の出力がフラグ102に反応するタイミングにばらつきが生じやすい。一方、
図9(b)に示すように、フラグ102をプリント基板の実装面105Aと反対の面側から進入させる場合には、LEDチップ111の電流の差による出力電圧の立ち上がりにほとんど差がない。このことから、LEDチップの経年や個体差の影響を受けにくい構成であるといえる。
【0061】
以上の理由によりセンサユニット200の応答性の観点から、フラグ102の進入方向は発光部101及び受光部104の実装面の反対側から進入させることが望ましい。
【0062】
本実施例では、発光部101及び受光部104を向かい合わせて配置し、さらにプリント基板105上の発光部101及び受光部104の間に設けた切り欠き150を通過させてフラグ102を進入させるセンサユニット200について説明した。このセンサユニット200では、反射面を有するライトガイド、又は筐体を必要としないため、安価で簡易な構成とすることができる。
【0063】
さらに、本実施例ではフラグ102の進入方向を工夫することによって、センサユニット200の応答性を向上させることについて説明した。上述した通り、フラグ102をプリント基板105の側面側から進入させる構成(
図6)、実装面側から進入させる構成(
図8)、実装面と反対側から進入させる構成(
図9)についてそれぞれ説明した。
【0064】
そして、フラグ102をプリント基板105の実装面と反対側から進入させる構成が、最もセンサユニット200の応答性を向上させることができることについて説明した。また、フラグ102をプリント基板105の実装面側から進入させる構成も、側面側から進入させる構成と比較すれば、センサユニット200の応答性を向上させることができることがわかった。この理由は、
図5に示したY方向における迷光107a、107bの幅と、
図10や
図11に示したZ方向における迷光107a、107bの幅(Lβ)を比較すると、後者の方が短いためである。つまり、フラグ102をプリント基板105の実装面側から進入させる構成の方が、側面側から進入させる構成よりも少ないフラグ102の移動量で迷光107a、107bを遮ることができる。
【0065】
以上をまとめると、センサユニット200の応答性を向上させるためには、フラグ102をプリント基板105の実装面105Aに対して交差する方向に移動させるように構成することが望ましい。
実施例2では、プリント基板105上の発光部101と受光部104の間に穴151が設けられている。フラグ102はプリント基板105の穴151を通過して進入し、発光部101からプリント基板の実装面105Aに対して平行に出射された光が受光部104に到達する光路106を遮蔽する。これにより受光部104が受光する光量が変化し、フラグ102が検出される。ここでプリント基板105の穴151の形状として四角形を例示したが、穴151の形状はこれに限定されるものではない。
以上説明した通り、プリント基板105上の発光部101と受光部104の間に穴151を設け、フラグ102の進入経路とすることで、光学式センサ100の位置がプリント基板端部に限定されることなくプリント基板上の任意の位置に配置することができる。
ベタパターン及びシルクによる迷光対策は、プリント基板内側に入り込む迷光を抑制することで、プリント基板の実装面側からフラグ102を進入させる場合には特に応答性が向上する。
さらに、ベタパターン及びシルクによる迷光対策は、互いに効果が相反するものではなく、併せてプリント基板表面に施してもよい。また、ベタパターン及びシルクによる迷光対策は、プリント基板表面の全面に施す必要はなく、少なくとも発光部101を実装する部分やその周囲だけであっても良い。
給紙カセット902には記録材としてのシート901が積載される。シート901としては、普通紙、薄紙、厚紙、OHTシート、ラフ紙等、種々のシートを用いることができる。シート901は給紙ローラ903により給送されると共に分離パッド904の摩擦力により捌かれて、1枚だけが搬送ローラ対905に給送される。その後、シート901は搬送ローラ対905、レジストローラ対906を通って感光体908と転写ローラ907とが当節する転写位置に搬送される。転写ローラ907には高電圧を生成する電源回路(不図示)から高電圧(転写バイアスともいう)が供給され、感光体908上のトナー画像をシート901に転写する。定着ローラ対914はトナー画像に対して熱と圧力を加えてトナー画像を溶融させ、シート901上に固着させる。定着ローラ対914により搬送されたシート901は、排出ローラ対915、916、917を通過して排出トレイ918に排出されて積載される。
ドアセンサ920としては、実施例1及び実施例2で説明したセンサユニット200を用いることができる。ここでフラグ102はドア919に設けられ、ドア919と共に移動する構成であってもよい。もしくは、フラグ102はドア919とは別体であって、画像形成装置900の装置本体に設けられ、ドア919が装置本体に対して閉じられた時にドア919から力を受けて移動する構成であってもよい。