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特開2023-181675旅客流動予測装置および旅客流動予測方法、旅客流動予測プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181675
(43)【公開日】2023-12-25
(54)【発明の名称】旅客流動予測装置および旅客流動予測方法、旅客流動予測プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20230101AFI20231218BHJP
   G06Q 50/30 20120101ALI20231218BHJP
【FI】
G06Q10/00
G06Q50/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094935
(22)【出願日】2022-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129012
【弁理士】
【氏名又は名称】元山 雅史
(72)【発明者】
【氏名】廣田 敦士
(72)【発明者】
【氏名】上田 浩司
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA04
5L049CC42
(57)【要約】
【課題】乗車券として利用されるICカード等の情報を得ることなく、他社へ流出した旅客の流動を予測することが可能な旅客流動予測装置および旅客流動予測方法、旅客流動予測プログラムを提供する。
【解決手段】旅客流動予測装置10は、データ取得部11、他社流動人数推定部16を備える。データ取得部11は、自社局(A局)の路線に含まれる鉄道駅に設置された自動改札機5を旅客が通過した際に記録される改札機通過データを取得する。他社流動人数推定部16は、データ取得部11において取得された改札機通過データに含まれる自社局(A局)の路線に含まれる鉄道駅ごとの旅客の入場データと出場データとに基づいて、他社局(B,C,D局)の路線へ流動した旅客の人数を推定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の鉄道駅を連絡駅として相互乗り入れを実施している第1鉄道の路線から第2鉄道の路線への旅客の流動を予測する旅客流動予測装置であって、
前記第1鉄道の路線に含まれる前記鉄道駅に設置された自動改札機を旅客が通過した際に記録される改札機通過データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部において取得された前記改札機通過データに含まれる前記第1鉄道の路線に含まれる前記鉄道駅ごとの前記旅客の入場データと出場データとに基づいて、前記第2鉄道の路線へ流動した旅客の人数を推定する他社流動人数推定部と、
を備えている旅客流動予測装置。
【請求項2】
前記他社流動人数推定部は、前記第1鉄道の路線に含まれる前記鉄道駅において入場した前記旅客の入場データと、当該鉄道駅から入場した前記旅客の前記第1鉄道の路線に含まれる他の鉄道駅からの出場データとの差分を、前記第2鉄道の路線へ流動した人数として推定する、
請求項1に記載の旅客流動予測装置。
【請求項3】
前記他社流動人数推定部において推定された前記第2鉄道の路線へ流動した人数に含まれる前記旅客が利用した前記連絡駅を推定する連絡駅推定部を、さらに備えている、
請求項1または2に記載の旅客流動予測装置。
【請求項4】
前記他社流動人数推定部は、前記連絡駅推定部において推定された前記連絡駅がどの鉄道との相互乗り入れを行っている鉄道駅であるかに応じて、前記第2鉄道がどの鉄道会社であるかを推定する、
請求項3に記載の旅客流動予測装置。
【請求項5】
前記他社流動人数推定部は、前記第2鉄道の路線に含まれる第2鉄道駅で入場し、前記第1鉄道の路線に含まれる第1鉄道駅で出場した前記旅客の前記改札機通過データを用いて、前記第1鉄道駅で入場した前記旅客の前記第2鉄道駅で出場した人数を推定する、
請求項1または2に記載の旅客流動予測装置。
【請求項6】
前記連絡駅推定部は、前記第1鉄道の路線に含まれる前記旅客が出場した前記鉄道駅と、前記第1鉄道と前記第2鉄道とが相互乗り入れしている連絡駅との関係を含む対応テーブルを参照して、前記連絡駅を推定する、
請求項3に記載の旅客流動予測装置。
【請求項7】
前記連絡駅推定部は、前記第2鉄道の路線に含まれる第2鉄道駅と前記連絡駅との間の位置関係を示す連絡駅位置テーブルを参照して、前記第2鉄道駅で入場した前記旅客が前記第2鉄道駅に近い位置にある前記連絡駅で連絡したと推定する、
請求項3に記載の旅客流動予測装置。
【請求項8】
前記連絡駅推定部は、前記第2鉄道の路線に含まれる第2鉄道駅で入場し前記第1鉄道の路線に含まれる第1鉄道駅で出場した旅客が最も安い運賃で移動可能な経路を示す最安運賃経路テーブルを参照して、前記連絡駅を推定する、
請求項3に記載の旅客流動予測装置。
【請求項9】
前記連絡駅推定部は、前記第2鉄道の路線に含まれる第2鉄道駅で入場し前記第1鉄道の路線に含まれる第1鉄道駅で出場した旅客が最短時間で移動可能な経路を示す最短時間経路テーブルを参照して、前記連絡駅を推定する、
請求項3に記載の旅客流動予測装置。
【請求項10】
前記連絡駅推定部は、前記第2鉄道の路線に含まれる第2鉄道駅で入場し前記第1鉄道の路線に含まれる第1鉄道駅で出場した旅客が最も乗換回数が少なく移動可能な経路を示す乗換回数最小経路テーブルを参照して、前記連絡駅を推定する、
請求項3に記載の旅客流動予測装置。
【請求項11】
前記他社流動人数推定部は、前記データ取得部が所定の時間単位で取得した前記旅客の入場データと前記出場データとを用いて、前記第2鉄道の路線へ流動した人数を推定する、
請求項2に記載の旅客流動予測装置。
【請求項12】
前記データ取得部が所定の時間単位で取得した前記旅客の入場データおよび前記出場データの1日分のデータを集計するデータ集計部を、さらに備えている、
請求項11に記載の旅客流動予測装置。
【請求項13】
前記第2鉄道は、複数の鉄道会社を含む、
請求項1または2に記載の旅客流動予測装置。
【請求項14】
前記第1鉄道の路線に含まれる前記旅客が出場した前記鉄道駅と前記第1鉄道と前記第2鉄道とが相互乗り入れしている連絡駅との関係を含む対応テーブル、前記第2鉄道の路線に含まれる第2鉄道駅と前記連絡駅との間の位置関係を示す連絡駅位置テーブル、前記第2鉄道駅で入場し前記第2鉄道の路線に含まれる第1鉄道駅で出場した旅客が最も安い運賃で移動可能な経路を示す最安運賃経路テーブル、前記第2鉄道駅で入場し前記第1鉄道駅で出場した旅客が最短時間で移動可能な経路を示す最短時間経路テーブル、および前記第2鉄道駅で入場し前記第1鉄道駅で出場した旅客が最も乗換回数が少なく移動可能な経路を示す乗換回数最小経路テーブルのうち少なくとも1つを保存する記憶部を、さらに備えている、
請求項1または2に記載の旅客流動予測装置。
【請求項15】
所定の鉄道駅を連絡駅として相互乗り入れを実施している第1鉄道の路線から第2鉄道の路線への旅客の流動を予測する旅客流動予測方法であって、
前記第1鉄道の路線に含まれる前記鉄道駅に設置された自動改札機を旅客が通過した際に記録される改札機通過データを取得するデータ取得ステップと、
前記データ取得ステップにおいて取得された前記改札機通過データに含まれる前記第1鉄道の路線に含まれる前記鉄道駅ごとの前記旅客の入場データと出場データとに基づいて、前記第2鉄道の路線へ流動した旅客の人数を推定する他社流動人数推定ステップと、
を備えている旅客流動予測方法。
【請求項16】
所定の鉄道駅を連絡駅として相互乗り入れを実施している第1鉄道の路線から第2鉄道の路線への旅客の流動を予測する旅客流動予測プログラムであって、
前記第1鉄道の路線に含まれる前記鉄道駅に設置された自動改札機を旅客が通過した際に記録される改札機通過データを取得するデータ取得ステップと、
前記データ取得ステップにおいて取得された前記改札機通過データに含まれる前記第1鉄道の路線に含まれる前記鉄道駅ごとの前記旅客の入場データと出場データとに基づいて、前記第2鉄道の路線へ流動した旅客の人数を推定する他社流動人数推定ステップと、
を備えている旅客流動予測方法を、コンピュータに実行させる旅客流動予測プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道駅の自動改札機を通過した旅客の流動予測を行う旅客流動予測装置および旅客流動予測方法、旅客流動予測プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、鉄道駅の自動改札機を通過した旅客のデータを取得して、旅客の流動予測を行う旅客流動予測装置が用いられている。
例えば、特許文献1には、電子乗車券の履歴として残される改札の入出場や購買などの情報から、そのID情報をもとに乗継を含めた移動ログを生成し、移動ログを基に経路別の利用状況を集計したデータを網羅的に作成し、予め作成した集計データにより、任意の条件による利用割合計算を効率的に行う旅客流動情報生成システムについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-210753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の旅客流動情報生成システムでは、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された旅客流動情報生成システムでは、乗車券として使用されたICカードの情報(入出場種別、カードID、処理日時、取引額)を用いて、旅客ごとの運賃情報から、相互乗り入れを実施している自社局と他社局との間をまたぐ経路の推定を行っている。
【0005】
このため、自社局と他社局との間をまたぐように移動した旅客の運賃情報を入手するためには、ICカード会社から情報を得る必要があり、自社局の路線に含まれる鉄道駅に設置された複数の改札機から取得された改札機サーバ上のデータだけでは、他社局へ流出した旅客の流動を把握することは困難であった。
本発明の課題は、乗車券として利用されるICカード等の情報を得ることなく、他社へ流出した旅客の流動を予測することが可能な旅客流動予測装置および旅客流動予測方法、旅客流動予測プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係る旅客流動予測装置は、所定の鉄道駅を連絡駅として相互乗り入れを実施している第1鉄道の路線から第2鉄道の路線への旅客の流動を予測する旅客流動予測装置であって、データ取得部と、他社流動人数推定部と、を備えている。データ取得部は、第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅に設置された自動改札機を旅客が通過した際に記録される改札機通過データを取得する。他社流動人数推定部は、データ取得部において取得された改札機通過データに含まれる第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅ごとの旅客の入場データと出場データとに基づいて、第2鉄道の路線へ流動した旅客の人数を推定する。
【0007】
ここでは、所定の鉄道駅を連絡駅として相互乗り入れを実施している複数の鉄道会社間において、第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅において取得された自動改札機を通過した旅客のICカード等に記録される改札機通過データ(入場データおよび出場データ)を用いて、第1鉄道の路線から第2鉄道の路線への旅客の流動を予測する。
ここで、第1鉄道は、旅客の流動を予測する自社局側の鉄道会社であって、第2鉄道は、第1鉄道と連絡駅を介して相互乗り入れを実施している他社局側の鉄道会社を意味している。
【0008】
第2鉄道は、例えば、1つの鉄道会社を意味していてもよいし、複数の連絡駅を介して相互乗り入れを実施している複数の鉄道会社を意味していてもよい。
通常、第1鉄道側(自社局側)は、相互乗り入れを実施している連絡駅を通過した旅客が第2鉄道側(他社局側)のどの鉄道駅で出場したのかを、ICカード等の情報を外部から入手することなく、認識することは困難であった。
【0009】
そこで、本発明の旅客流動予測装置では、自社局側である第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅に設置された自動改札機を通過した旅客の入場データおよび出場データを用いて、第1鉄道(自社局)から第2鉄道(他社局)へ流動した旅客数を予測する。
これにより、旅客ごとに所持しているICカード等の会社から改札機通過データの記録を入手することなく、自社局(第1鉄道)側で取得した改札機通過データ(入場データおよび出場データのみを用いて、他社局(第2鉄道)へ流動した旅客数を予測することができる。
【0010】
第2の発明に係る旅客流動予測装置は、第1の発明に係る旅客流動予測装置であって、他社流動人数推定部は、第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅において入場した旅客の入場データと、当該鉄道駅から入場した旅客の第1鉄道の路線に含まれる他の鉄道駅からの出場データとの差分を、第2鉄道の路線へ流動した人数として推定する。
これにより、第1鉄道(自社局)の路線に含まれる特定の鉄道駅において自動改札機を通過した旅客の入場データと、その旅客が第1鉄道の路線に含まれる他の鉄道駅から出場した出場データとの差分を求めることで、第1鉄道(自社局)の路線に含まれる鉄道駅に入場したが、第1鉄道の路線内では出場した記録がない旅客数を、第2鉄道の路線に流動した旅客数として推定することができる。
【0011】
第3の発明に係る旅客流動予測装置は、第1または第2の発明に係る旅客流動予測装置であって、他社流動人数推定部において推定された第2鉄道の路線へ流動した人数に含まれる旅客が利用した連絡駅を推定する連絡駅推定部を、さらに備えている。
これにより、第1鉄道が、複数の連絡駅において複数の第2鉄道と相互乗り入れを実施している路線において、どの連絡駅を利用したかを推定することで、複数の第2鉄道のうち、どの鉄道会社へ旅客が流動したのかを推定することができる。
【0012】
第4の発明に係る旅客流動予測装置は、第3の発明に係る旅客流動予測装置であって、他社流動人数推定部は、連絡駅推定部において推定された連絡駅がどの鉄道との相互乗り入れを行っている鉄道駅であるかに応じて、第2鉄道がどの鉄道会社であるかを推定する。
これにより、連絡駅の推定結果に基づいて、第2鉄道がどの鉄道会社であるかを容易に推定することができる。
【0013】
第5の発明に係る旅客流動予測装置は、第3の発明に係る旅客流動予測装置であって、連絡駅推定部は、第2鉄道の路線に含まれる第2鉄道駅で入場し、第1鉄道の路線に含まれる第1鉄道駅で出場した旅客の改札機通過データを用いて、第1鉄道駅で入場した旅客の第2鉄道駅で出場した人数を推定する。
これにより、第2鉄道(他社局)の路線に含まれる鉄道駅で入場して第1鉄道(自社局)の路線に含まれる鉄道駅で出場した旅客の数から、その反対方向(第1鉄道から第2鉄道)に移動した旅客の数が略同一と推定することで、第1鉄道駅で入場した旅客の第2鉄道駅で出場した人数を推定することができる。
【0014】
第6の発明に係る旅客流動予測装置は、第3の発明に係る旅客流動予測装置であって、連絡駅推定部は、第1鉄道の路線に含まれる旅客が出場した鉄道駅と、第1鉄道と第2鉄道とが相互乗り入れしている連絡駅との関係を含む対応テーブルを参照して、連絡駅を推定する。
これにより、第1鉄道と相互乗り入れを実施している第2鉄道と連絡駅とが一対一で対応している場合には、対応テーブルを参照することで、どの第2鉄道(他社局)へ連絡している連絡駅であるかを、第1鉄道(自社局)側において容易に推定することができる。
【0015】
第7の発明に係る旅客流動予測装置は、第3の発明に係る旅客流動予測装置であって、連絡駅推定部は、第2鉄道の路線に含まれる第2鉄道駅と連絡駅との間の位置関係を示す連絡駅位置テーブルを参照して、第2鉄道駅で入場した旅客が第2鉄道駅に近い位置にある連絡駅で連絡したと推定する。
これにより、第1鉄道が複数の第2鉄道と相互乗り入れを実施している場合において、旅客が入場した第2鉄道の路線に含まれる鉄道駅が、特定の連絡駅から近距離にある場合には、各連絡駅と第2鉄道との位置関係を示す連絡駅位置テーブルを参照することで、どの第2鉄道(他社局)へ連絡している連絡駅を通過したかを、第1鉄道(自社局)側で取得された旅客の第2鉄道の路線に含まれる鉄道駅における入場データを用いて、容易に推定することができる。
【0016】
第8の発明に係る旅客流動予測装置は、第3の発明に係る旅客流動予測装置であって、連絡駅推定部は、第2鉄道駅で入場し第1鉄道駅で出場した旅客が最も安い運賃で移動可能な経路を示す最安運賃経路テーブルを参照して、連絡駅を推定する。
これにより、第1鉄道が複数の第2鉄道と相互乗り入れを実施している場合において、第2鉄道の路線に含まれる鉄道駅から入場した旅客の入場データと、その旅客の第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅から出場した出場データとに基づいて、最安運賃経路テーブルを参照することで、当該入場駅と出場駅との間を最安運賃で移動可能な経路で移動した場合の連絡駅を容易に推定することができる。
【0017】
第9の発明に係る旅客流動予測装置は、第3の発明に係る旅客流動予測装置であって、連絡駅推定部は、第2鉄道駅で入場し第1鉄道駅で出場した旅客が最短時間で移動可能な経路を示す最短時間経路テーブルを参照して、連絡駅を推定する。
これにより、第1鉄道が複数の第2鉄道と相互乗り入れを実施している場合において、第2鉄道の路線に含まれる鉄道駅から入場した旅客の入場データと、その旅客の第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅から出場した出場データとに基づいて、最短時間経路テーブルを参照することで、当該入場駅と出場駅との間を最短時間で移動可能な経路で移動した場合の連絡駅を容易に推定することができる。
【0018】
第10の発明に係る旅客流動予測装置は、第3の発明に係る旅客流動予測装置であって、連絡駅推定部は、第2鉄道駅で入場し第1鉄道駅で出場した旅客が最も乗換回数が少なく移動可能な経路を示す乗換回数最小経路テーブルを参照して、連絡駅を推定する。
これにより、第1鉄道が複数の第2鉄道と相互乗り入れを実施している場合において、第2鉄道の路線に含まれる鉄道駅から入場した旅客の入場データと、その旅客の第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅から出場した出場データとに基づいて、乗換回数最小経路テーブルを参照することで、当該入場駅と出場駅との間を最小の乗換回数で移動可能な経路で移動した場合の連絡駅を容易に推定することができる。
【0019】
第11の発明に係る旅客流動予測装置は、第2の発明に係る旅客流動予測装置であって、他社流動人数推定部は、データ取得部が所定の時間単位で取得した旅客の入場データと出場データとを用いて、第2鉄道の路線へ流動した人数を推定する。
これにより、例えば、1分単位で取得された改札駅通過データを用いて、その1分間に入場した旅客の人数と、第1鉄道側において出場記録がない旅客の人数とを比較して、第2鉄道(他社局)へ流動した旅客数を容易に推定することができる。
【0020】
なお、所定の時間は、例えば、秒単位であってもよいし、分単位、1時間単位あるいは、1日単位であってもよい。例えば、秒単位で取得された改札機通過データを用いる場合には、第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅に入場したがすぐに出場したために入場記録のみが残っているデータや、何らかの原因によって出場データが欠損したデータ等による影響を排除することができる。一方、1時間単位、1日単位等で取得された改札機通過データを用いる場合には、第1鉄道から第2鉄道へ流動した旅客数の大まかな傾向を把握することができる。
【0021】
第12の発明に係る旅客流動予測装置は、第11の発明に係る旅客流動予測装置であって、データ取得部が所定の時間単位で取得した旅客の入場データおよび出場データの1日分のデータを集計するデータ集計部を、さらに備えている。
これにより、第1鉄道(自社局)の路線に含まれる全ての鉄道駅において取得された1日分の旅客の改札機通過データを集計して、第2鉄道へ流動した旅客数を推定することで、1日分の他社局へ流動した旅客数を認識することができる。
【0022】
第13の発明に係る旅客流動予測装置は、第1または第2の発明に係る旅客流動予測装置であって、第2鉄道は、複数の鉄道会社を含む。
これにより、第1鉄道(自社局)が複数の第2鉄道(他社局)と、複数の連絡駅を介して相互乗り入れを実施している路線において、上述した構成により、第1鉄道に含まれる鉄道駅において取得された旅客の改札機通過データを用いて、どの第2鉄道へ何人の旅客が流動したかを、容易に推定することができる。
【0023】
第14の発明に係る旅客流動予測装置は、第1または第2の発明に係る旅客流動予測装置であって、第1鉄道の路線に含まれる旅客が出場した鉄道駅と第1鉄道と第2鉄道とが相互乗り入れしている連絡駅との関係を含む対応テーブル、第2鉄道の路線に含まれる第2鉄道駅と連絡駅との間の位置関係を示す連絡駅位置テーブル、第2鉄道駅で入場し第1鉄道駅で出場した旅客が最も安い運賃で移動可能な経路を示す最安運賃経路テーブル、第2鉄道駅で入場し第1鉄道駅で出場した旅客が最短時間で移動可能な経路を示す最短時間経路テーブル、および第2鉄道駅で入場し第1鉄道駅で出場した旅客が最も乗換回数が少なく移動可能な経路を示す乗換回数最小経路テーブルのうち少なくとも1つを保存する記憶部を、さらに備えている。
これにより、上述した各種テーブルの少なくとも1つを記憶部に保存することで、連絡駅の推定を容易に実施することができる。
【0024】
第15の発明に係る旅客流動予測方法は、所定の鉄道駅を連絡駅として相互乗り入れを実施している第1鉄道の路線から第2鉄道の路線への旅客の流動を予測する旅客流動予測方法であって、データ取得ステップと、他社流動人数推定ステップと、を備えている。データ取得ステップでは、第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅に設置された自動改札機を旅客が通過した際に記録される改札機通過データを取得する。他社流動人数推定ステップでは、データ取得ステップにおいて取得された改札機通過データに含まれる第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅ごとの旅客の入場データと出場データとに基づいて、第2鉄道の路線へ流動した旅客の人数を推定する。
【0025】
ここでは、所定の鉄道駅を連絡駅として相互乗り入れを実施している複数の鉄道会社間において、第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅において取得された自動改札機を通過した旅客のICカード等に記録される改札機通過データ(入場データおよび出場データ)を用いて、第1鉄道の路線から第2鉄道の路線への旅客の流動を予測する。
ここで、第1鉄道は、旅客の流動を予測する自社局側の鉄道会社であって、第2鉄道は、第1鉄道と連絡駅を介して相互乗り入れを実施している他社局側の鉄道会社を意味している。
【0026】
第2鉄道は、例えば、1つの鉄道会社を意味していてもよいし、複数の連絡駅を介して相互乗り入れを実施している複数の鉄道会社を意味していてもよい。
通常、第1鉄道側(自社局側)は、相互乗り入れを実施している連絡駅を通過した旅客が第2鉄道側(他社局側)のどの鉄道駅で出場したのかを、ICカード等の情報を外部から入手することなく、認識することは困難であった。
【0027】
そこで、本発明の旅客流動予測装置では、自社局側である第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅に設置された自動改札機を通過した旅客の入場データおよび出場データを用いて、第1鉄道(自社局)から第2鉄道(他社局)へ流動した旅客数を予測する。
これにより、旅客ごとに所持しているICカード等の会社から改札機通過データの記録を入手することなく、自社局(第1鉄道)側で取得した改札機通過データ(入場データおよび出場データのみを用いて、他社局(第2鉄道)へ流動した旅客数を予測することができる。
【0028】
第16の発明に係る旅客流動予測プログラムは、所定の鉄道駅を連絡駅として相互乗り入れを実施している第1鉄道の路線から第2鉄道の路線への旅客の流動を予測する旅客流動予測プログラムであって、データ取得ステップと、他社流動人数推定ステップと、を備えている旅客流動予測方法を、コンピュータに実行させる。データ取得ステップでは、第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅に設置された自動改札機を旅客が通過した際に記録される改札機通過データを取得する。他社流動人数推定ステップでは、データ取得ステップにおいて取得された改札機通過データに含まれる第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅ごとの旅客の入場データと出場データとに基づいて、第2鉄道の路線へ流動した旅客の人数を推定する。
【0029】
ここでは、所定の鉄道駅を連絡駅として相互乗り入れを実施している複数の鉄道会社間において、第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅において取得された自動改札機を通過した旅客のICカード等に記録される改札機通過データ(入場データおよび出場データ)を用いて、第1鉄道の路線から第2鉄道の路線への旅客の流動を予測する。
ここで、第1鉄道は、旅客の流動を予測する自社局側の鉄道会社であって、第2鉄道は、第1鉄道と連絡駅を介して相互乗り入れを実施している他社局側の鉄道会社を意味している。
【0030】
第2鉄道は、例えば、1つの鉄道会社を意味していてもよいし、複数の連絡駅を介して相互乗り入れを実施している複数の鉄道会社を意味していてもよい。
通常、第1鉄道側(自社局側)は、相互乗り入れを実施している連絡駅を通過した旅客が第2鉄道側(他社局側)のどの鉄道駅で出場したのかを、ICカード等の情報を外部から入手することなく、認識することは困難であった。
【0031】
そこで、本発明の旅客流動予測装置では、自社局側である第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅に設置された自動改札機を通過した旅客の入場データおよび出場データを用いて、第1鉄道(自社局)から第2鉄道(他社局)へ流動した旅客数を予測する。
これにより、旅客ごとに所持しているICカード等の会社から改札機通過データの記録を入手することなく、自社局(第1鉄道)側で取得した改札機通過データ(入場データおよび出場データのみを用いて、他社局(第2鉄道)へ流動した旅客数を予測することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明に係る旅客流動予測装置によれば、旅客ごとに所持しているICカード等の会社から改札機通過データの記録を入手することなく、自社局(第1鉄道)側で取得した改札機通過データ(入場データおよび出場データのみを用いて、他社局(第2鉄道)へ流動した旅客数を予測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の一実施形態に係る旅客流動予測装置およびその周辺の構成を示すブロック図。
図2図1の旅客流動予測装置によって予測される旅客が移動する複数の鉄道会社の連絡駅を含む路線図。
図3図1の旅客流動予測装置に保存された自社の鉄道駅に入場した駅名、連絡駅、入場時刻の関係を示すテーブル。
図4図1の旅客流動予測装置に保存された自社の鉄道駅から出場した旅客ごとの出場した駅名、連絡駅の関係を示す連絡駅推定テーブルAを示す図。
図5図1の旅客流動予測装置に保存された他社の鉄道駅に入場した駅名、連絡駅の関係を示す連絡駅推定テーブルBを示す図。
図6図1の旅客流動予測装置に保存された他社の鉄道駅に入場した駅名、自社の鉄道駅から出場した駅名、連絡駅の関係を示す連絡駅推定テーブルCを示す図。
図7図1の旅客流動予測装置によって実施される旅客流動予測方法の処理の流れを示すフローチャート。
図8図7のフローチャートに含まれる連絡駅の推定処理について詳しく説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の一実施形態に係る旅客流動予測装置について、図1図8を用いて説明すれば以下の通りである。
なお、本実施形態では、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
また、出願人は、当業者が本発明を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0035】
(1)旅客流動予測装置10の構成
本実施形態に係る旅客流動予測装置10は、所定の鉄道駅を連絡駅として相互乗り入れを実施している第1鉄道の路線から第2鉄道の路線への旅客の流動を予測する。そして、旅客流動予測装置10は、例えば、鉄道事業者によって管理されるサーバや、ダイヤ改正業務に携わる鉄道事業者の従業員によって取り扱われる情報端末において実現される。サーバあるいは情報端末は、CPU、メモリおよび入出力インターフェイスを備えたコンピュータである。
【0036】
そして、旅客流動予測装置10は、図1に示すように、表示装置3およびデータサーバ4と接続されている。
表示装置3は、例えば、管理者端末として設置されたPC(Personal Computer)等であって、旅客流動予測装置10において予測される旅客流動の予測結果を表示する。
データサーバ4は、改札機通過データD1を保存する。改札機通過データD1は、図1に示すように、各鉄道駅に設置されている自動改札機5から収集された鉄道駅への入場記録および出場記録に基づいて生成される。
【0037】
自動改札機5は、鉄道駅に1または複数設置されており、旅客が通過する際に、旅客が所持しているICカード等へ情報を書き込んだり、情報を読み取って運賃の請求処理を実施したりする。
改札機通過データD1は、複数のトリップデータの集積である。各トリップデータは、入場記録およびこれに対応する出場記録を含む一組のデータである。入場記録は、入場駅、および入場駅に設置されている自動改札機5を通過した時刻を含む。出場記録は、出場駅、および出場駅に設置されている自動改札機5を通過した時刻を含む。
【0038】
入場記録および出場記録は、別の場所で別の時刻に自動改札機5で取得される。自動改札機5で取得された段階で、入場記録および出場記録には、自動改札機5の通過(入場または出場)に使用された乗車券ごとに付与されている乗車券ID情報が含まれる。収集された入場記録および出場記録は、乗車券ID情報を介して互いに紐付けされることによりトリップデータを形成する状態で、データサーバ4上に記憶されている。
【0039】
トリップデータは、ある1人の旅客が、どのような乗車券を利用していつどの駅に入場していつどの駅から出場したのかを示し、入場から出場までの鉄道利用による1つのトリップを特定する。1つのトリップは、その主体としての1人の「旅客」と一対一で対応する。
また、本実施形態の旅客流動予測装置10では、図2に示すように、複数の鉄道会社(A局(自社局)(第1鉄道))に対して、複数の第2鉄道(B局(他社局)、C局(他社局)、D局(他社局))が相互乗り入れを実施している路線における、A局(自社局)から他社局(B,C,D局)へ流動する旅客数の推定を行う。
【0040】
すなわち、本実施形態の旅客流動予測装置10は、A局(自社局)側に設置されており、A局の路線に含まれる鉄道駅(A1~A13駅)に設置された自動改札機5において取得された改札機通過データを用いることで、乗車時に使用される旅客のICカード等の情報を外部から取得することなく、A局(自社局)から他社局(B,C,D局)へ流動する旅客数の推定を行う。
【0041】
A局(自社局)(第1鉄道)は、図2に示すように、複数の鉄道駅(A1~A10駅、A11~A13駅)を含む複数の路線を有する鉄道会社であって、A7駅においてB局(他社局)と、A1駅においてC局(第2鉄道)と、A13駅においてD局(他社局)と、それぞれ相互乗り入れを実施している。すなわち、A局(自社局)は、A1駅、A7駅およびA13駅を、他社局との連絡駅としている。
【0042】
なお、A局の路線に含まれる鉄道駅のうち、A11~A13については、他の駅(A1~A10駅)と直接的に接続されていない独立した路線に含まれる鉄道駅である。
B局(他社局)(第2鉄道)は、図2に示すように、A局の路線に含まれるA7駅を連絡駅としてA局との間で相互乗り入れを実施している。また、B局(他社局)は、図2に示すように、C12駅においてC局との間でも相互乗り入れを実施している。
【0043】
C局(他社局)(第2鉄道)は、図2に示すように、A局の路線に含まれるA1駅を連絡駅としてA局との間で相互乗り入れを実施している。また、C局(他社局)は、上述したように、C12駅においてB局との間でも相互乗り入れを実施している。
D局(他社局)(第2鉄道)は、図2に示すように、A局の路線に含まれるA13駅を連絡駅としてA局との間で相互乗り入れを実施している。
【0044】
本実施形態の旅客流動予測装置10は、図2に示す路線図において、A局(自社局)側の鉄道駅(A1~A13駅)において取得された改札機通過データを用いて、A局(自社局)側の鉄道駅(A1~A13駅)に入場し、他社局(B局、C局、D局)へ流動した旅客数を推定する。
具体的には、旅客流動予測装置10は、図1に示すように、データ取得部11と、データ集計部12と、自社他社旅客データ推定部13と、連絡駅推定部14と、記憶部15と、他社流動人数推定部16と、出力部17と、を備えている。
【0045】
データ取得部11は、図1に示すように、改札機通過データD1が保存されたデータサーバ4および記憶部15と接続されており、適切なタイミングで、A1~A13駅に設置された自動改札機5において取得された改札機通過データ(入場データおよび出場データ)D1を取得する。
具体的には、データ取得部11は、図3に示すように、特定の時間(例えば、AM7時30分から40分)の間に入場した旅客の自社局入場駅(A2~A5駅)と、その連絡駅、入場時刻との関係を示す改札機通過データD1を、データサーバ4から取得する。
【0046】
データ取得部11によって取得されるデータの項目としては、例えば、A局(自社局)の路線に含まれる鉄道駅(A1~A13駅)の中の入場駅、出場駅、入場時刻等が含まれる。
なお、データ取得部11において取得された改札機通過データD1は、記憶部15に保存されように設定されていてもよい。
【0047】
データ集計部12は、図1に示すように、データ取得部11および記憶部15と接続されており、データ取得部11が所定の時間単位で取得した旅客の入場データおよび出場データの1日分のデータを集計する。
具体的には、データ集計部12は、データ取得部11において取得された入場データを、入場駅・入場時刻(分単位)ごとに集計するとともに、出場データを、入場駅・入場時刻(分単位)ごとに集計する。
【0048】
なお、データ集計部12における集計処理は、データのタイムスタンプの信頼性が高ければ秒単位で実施されてもよい。逆に、データのタイムスタンプの信頼性が低ければ、10分単位で実施されてもよい。
また、データ集計部12において集計されたデータは、記憶部15に保存されるように設定されていてもよい。
【0049】
自社他社旅客データ推定部13は、図1に示すように、データ集計部12および記憶部15と接続されており、データ集計部12において集計された入場データおよび出場データを用いて、A局(自社局)内の鉄道駅に入場し、A局(自社局)内の他の鉄道駅において出場した旅客数の差分を、入場駅・入場時刻ごとに算出する。
より詳細には、自社他社旅客データ推定部13は、A局(第1鉄道)の路線に含まれる鉄道駅(A1~A13駅)において入場した旅客の入場データと、当該鉄道駅から入場した旅客のA局(第1鉄道)の路線に含まれる他の鉄道駅からの出場データと、を比較して、その差分を、B,C,D局(第2鉄道)の路線へ流動した人数として推定する。
【0050】
例えば、入場データのうち、A5駅に7:45に入場した旅客の入場データが254件、それらの旅客のA局(自社局)内の他の鉄道駅(A1~A4駅、A6~A13駅)における出場データが242件のとき、自社他社旅客データ推定部13は、A5駅に7:45入場で、他社局(B,C,D局)に流動した旅客数が254-242=12人いる、と推定する。
【0051】
連絡駅推定部14は、図1に示すように、自社他社旅客データ推定部13および記憶部15と接続されており、自社他社旅客データ推定部13において推定された他社局(B,C,D局)の路線へ流動した人数に含まれる旅客が利用した連絡駅を推定する。
すなわち、本実施形態の旅客流動予測装置10では、A局内のA1~A13駅へ入場し、他社局(B,C,D局)へ流動した旅客がどの他社局に流動したのかを推定するために、連絡駅推定部14が、各他社局と相互乗り入れを実施している連絡駅を推定する。
【0052】
また、連絡駅推定部14は、他社局(B,C,D局)の路線に含まれる鉄道駅で入場し、A局内の路線に含まれる鉄道駅(A1~A13駅)で出場した旅客の改札機通過データD1を用いて、自社局(A局)の鉄道駅で入場した旅客の他社局(B,C,D局)の鉄道駅で出場した人数を推定する。
これは、ある営業日の中で、例えば、A駅からB駅へ旅行する人がいたときに、「行ったら帰る」はずであるから、その旅客はB駅からA駅へも旅行するという基本的な考えに基づいている。
【0053】
さらに、連絡駅推定部14は、A局(自社局)の路線に含まれる旅客が出場した鉄道駅(A1~A13)と、A局(自社局)とB,C,D局(他社局)とが相互乗り入れしている連絡駅との関係を含む連絡駅推定テーブルAを参照して、連絡駅を推定する。
ここで、連絡駅推定部14は、他社局(B,C,D局)から自社局(A局)へ移動する旅客が利用した連絡駅の決定は、駅の近さや利便性、最安運賃で移動した場合の経路等に基づいて行われる。
【0054】
具体的には、連絡駅推定部14は、後述する記憶部15に保存されている自社局出場駅と連絡駅との関係を示す連絡駅推定テーブルA(図4参照)を用いて、連絡駅(流動先の他社局)を推定する。
また、連絡駅推定部14は、後述する記憶部15に保存されている他社局(B,C,D局)の路線に含まれる鉄道駅と連絡駅との間の位置関係を示す連絡駅推定テーブルB(図5参照)を参照して、他社局(B,C,D局)の鉄道駅で入場した旅客が他社局(B,C,D局)の鉄道駅に近い位置にある連絡駅で連絡したと推定する。
【0055】
さらに、連絡駅推定部14は、後述する記憶部15に保存されている、他社局(B,C,D局)の鉄道駅で入場し自社局(A局)の鉄道駅で出場した旅客が最も安い運賃で移動可能な経路を示す連絡駅推定テーブルC(図6参照)を参照して、連絡駅を推定する。
すなわち、連絡駅推定部14は、例えば、図4に示す連絡駅推定テーブルAに、他社局(B,C,D局)から自社局(A局)へ移動してきた旅客の出場駅が含まれている場合には、その出場駅に対応する連絡駅を通過したと推定する。
【0056】
次に、連絡駅推定部14は、図4に示す連絡駅推定テーブルAを用いても連絡駅を推定できない場合には、図5に示す連絡駅推定テーブルBの他社局(B,C,D局)の鉄道駅に入場駅が含まれていると、その入場駅に対応する連絡駅を通過したと推定する。
さらに、連絡駅推定部14は、図5に示す連絡駅推定テーブルBを用いても連絡駅が推定できない場合には、図6に示す連絡駅推定テーブルCに入場駅と出場駅の組み合わせが含まれている場合には、最安運賃経路に含まれる連絡駅を通過したと推定する。
【0057】
記憶部15は、図1に示すように、自社局情報D11、自社出場駅対応連絡駅情報(連絡駅推定テーブルA)D12、他社入場駅対応連絡駅情報(連絡駅推定テーブルB)D13、および最安運賃経路連絡駅情報(連絡駅推定テーブルC)D14を保存している。
自社局情報D11は、図3に示すように、自社局(A局)の路線に含まれる鉄道駅(入場駅)、入場駅に対応する自社局(A局)内の連絡駅、自社局(A局)の鉄道駅に入場した時刻等に関する情報を含む。
【0058】
自社出場駅対応連絡駅情報D12は、図4に示すように、であって、路線図の特性上、出場駅に対応する連絡駅が1つしかない場合に、自社出場駅に1対1で対応する連絡駅を、連絡駅として推定する際に参照される。
例えば、図2に示す路線図において、A11駅、A12駅、A13駅は、A局の他の鉄道駅とつながっていない。このため、これらのA11~A13駅で出場している場合は、図4に示すように、連絡駅は必ずA13駅になる。
【0059】
他社入場駅対応連絡駅情報D13は、図5に示すように、他社局入場駅と連絡駅の対応関係を示す連絡駅推定テーブルBであって、連絡駅に近い他社局の入場駅で入場している場合には、入場した他社局入場駅に近い連絡駅から連絡しているはずという考えに基づいて作成されている。
例えば、図2に示す路線図において、B1駅で入場している場合には、その隣が連絡駅のA7駅であるため、連絡駅はA7駅と推定される。C1~C3駅で入場している場合には、連絡駅のA1駅がその近くにあるため、連絡駅はA1駅と推定される。D1,D2駅で入場している場合には、連絡駅のA13駅がその近くにあるため、連絡駅はA13駅と推定される。
【0060】
最安運賃経路連絡駅情報D14は、図4および図5に示す連絡駅推定テーブルA,Bでは連絡駅を決めきれない場合に参照される連絡駅推定テーブルCであって、図6に示すように、他社局入場駅、自社局出場駅、連絡駅の関係を示す。
例えば、図2に示す路線図において、B局のB1駅から入場した旅客がA局のA1駅に向かう場合には、A7駅を連絡駅としてA1駅に向かう経路と、C局のC12駅を経由してC局内を移動し、C1駅からA1駅に向かう経路とが考えられる。
【0061】
この場合、入場駅であるB1駅がA7駅から近いことだけを理由にして連絡駅を決めきれない場合には、旅客は、どの経路で移動すれば運賃が安いかを考えて移動しているはずであると推定する。
このため、図6に示す連絡駅推定テーブルCを参照すれば、他社局(B,C,D局)のどの鉄道駅で入場して、自社局(A局)のどの鉄道駅から出場したかを確認することで、最も安い運賃で移動可能な経路で移動した場合に通過したと予想される連絡駅を推定することができる。
【0062】
他社流動人数推定部16は、図1に示すように、連絡駅推定部14と接続されており、データ取得部11において取得された改札機通過データD1に含まれるA局(自社局)(第1鉄道)の路線に含まれる鉄道駅ごとの旅客の入場データと出場データとに基づいて、B,C,D局(他社局)(第2鉄道)の路線へ流動した旅客の人数を推定する。
より詳細には、他社流動人数推定部16は、連絡駅推定部14において推定された連絡駅がどの鉄道との相互乗り入れを行っている鉄道駅であるかに応じて、他社局(B,C,D局)のうちのどの鉄道会社であるかを推定し、自社局(A局)内の鉄道駅で入場して他社局(B,C,D局)へ流動した旅客がどの他社局(B,C,D局)へ向かったかを推定する。
【0063】
出力部17は、図1に示すように、他社流動人数推定部16において推定された他社局(B,C,D局)へ向かった旅客数として、他社局(B,C,D局)毎に集計した結果を、表示装置3へ出力する。
これにより、自社局(A局)の管理者は、自社局(A局)の鉄道駅で入場した旅客が、他社局(B,C,D局)へ流動した人数、どの他社局ごとの旅客数を、容易に認識することができる。
【0064】
<旅客流動予測方法>
本実施形態の旅客流動予測装置10は、図7に示すフローチャートに従って、旅客流動予測方法を実施する。
すなわち、ステップS11では、データ取得部11が、自社局(A局)の鉄道駅(A1~A13)の1日分の改札機通過データD1を取得する。
【0065】
次に、ステップS12では、データ集計部12が、改札機通過データD1を、入場データと出場データとに分類する。
次に、ステップS13では、データ集計部12が、入場データおよび出場データを、それぞれ、入場駅、入場時刻ごとに集計する。
次に、ステップS14では、自社他社旅客データ推定部13が、自社局(A局)のA駅に入場した旅客の入場データ数と、当該旅客の自社局(A局)における出場データ数との差分を算出する。
【0066】
次に、ステップS15では、自社他社旅客データ推定部13が、ステップS14において算出された差分を、自社局(A局)から他社局(B,C,D局)へ流動した旅客数として推定する。
次に、ステップS16では、自社他社旅客データ推定部13が、自社局(A局)内の1日分の全ての鉄道駅(A1~A13駅)における他社局(B,C,D局)へ流動したと推定される旅客数を算出する。
【0067】
次に、ステップS17では、連絡駅推定部14が、他社局(B,C,D局)から自社局(A局)へ移動してきた旅客が自社局(A局)内の鉄道駅(A1~A13駅)に設置された自動改札機5を通過した際に取得可能な他社局(B,C,D局)における入場データと、自社局(A局)における出場データとを集計する。
次に、ステップS18では、連絡駅推定部14が、図4図6に示す連絡駅推定テーブルA~Cを参照して、他社局(B,C,D局)側から自社局(A局)へ移動してきた旅客が通過した連絡駅を推定する。
【0068】
なお、ステップS18における連絡駅の推定処理については、後段にて詳述する。
次に、ステップS19では、自社局(A局)に含まれる各鉄道駅(A1~A13駅)に対して、各連絡駅から移動してきた旅客数の比率を算出する。
具体的には、図2に示す路線図において、例えば、自社局(A局)内のA6駅において、ステップS14で算出された差分が3000人/日であって、B局側から2400人/日、C局側から600人/日が自社局(A局)内へ流動してきたと推定されると、自社局(A局)内からB局へ流動した旅客数の割合≒2400/(2400+600)人=0.8の比率が算出される。同様に、自社局(A局)内からC局へ流動した旅客数の割合≒600/(2400+600)人=0.2の比率が算出される。
【0069】
すなわち、ステップS18において推定された連絡駅と、その連絡駅を通過して他社局(B,C,D局)から自社局(A局)内へ移動してきた旅客数の比率は、ステップS17において集計された各連絡駅を通過してきた旅客数から算出される。
つまり、本実施形態の旅客流動予測装置10では、自社局(A局)内で取得可能な他社局(B,C,D局)から自社局(A局)へ移動して自社局(A局)内で出場した旅客がどの連絡駅を通過してきたかを推定することで、その反対方向(自社局からどの他社局)へ何人流動したかを推定するための比率を算出する。
【0070】
次に、ステップS20では、他社流動人数推定部16が、ステップS14で算出された差分の旅客数に、ステップS19で算出された比率を乗じて、各連絡駅(他社局)から移動してきたと推定される旅客数を算出する。
例えば、ステップS14で算出された差分が12人であった場合には、他社流動人数推定部16は、ステップS19で算出された比率を乗じて、B局側へ流動した旅客数≒12×0.8=9.6人、C局側へ流動した旅客数≒12×0.2=2.4人と推定する。
次に、ステップS21では、出力部17が、ステップS15,20における推定結果を、表示装置3等へ出力する。
【0071】
<連絡駅の推定処理>
ここで、上述したステップS18における連絡駅の推定処理について、図8を用いて、より詳細に説明すれば以下の通りである。
【0072】
すなわち、ステップS31では、連絡駅推定部14が、他社局(B,C,D局)から自社局(A局)へ移動してきた旅客の自社局(A局)内における出場データと、他社局(B,C,D局)における入場データとを取得する。
次に、ステップS32では、連絡駅推定部14が、ステップS31において取得された出場データに含まれる出場駅が、図4に示す連絡駅推定テーブルAに含まれているか否かを判定する。ここで、当該出場駅が、図4に示す連絡駅推定テーブルAに含まれている場合には、ステップS35へ進み、図4に示す連絡駅推定テーブルAを参照して、当該出場駅に対応する連絡駅を推定結果として決定する。一方、当該出場駅が、図4に示す連絡駅推定テーブルAに含まれていない場合には、ステップS33へ進む。
【0073】
次に、ステップS33では、連絡駅推定部14が、ステップS31において取得された入場データに含まれる入場駅が、図5に示す連絡駅推定テーブルBに含まれているか否かを判定する。ここで、当該入場駅が、図5に示す連絡駅推定テーブルBに含まれている場合には、ステップS36へ進み、図5に示す連絡駅推定テーブルBを参照して、当該入場駅に対応する連絡駅を推定結果として決定する。一方、当該入場駅が、図5に示す連絡駅推定テーブルBに含まれていない場合には、ステップS34へ進む。
【0074】
次に、ステップS34では、ステップS32,S33において、連絡駅推定テーブルA,Bを用いた連絡駅の推定が行えなかったため、連絡駅推定部14が、ステップS31において取得された入場・出場データに含まれる入場駅と出場駅とが、図6に示す連絡駅推定テーブルCに含まれる組み合わせに従って、当該入場駅および出場駅の組み合わせに対応する連絡駅を推定結果として決定する。
【0075】
すなわち、連絡駅推定テーブルCには、自社局(A局)の全ての鉄道駅(出場駅)と、他社局(B,C,D局)の全ての鉄道駅(入場駅)との組み合わせが網羅され、連絡駅との関係が記載されているものとする。
次に、ステップS37では、連絡駅推定部14が、ステップS34において推定された結果(連絡駅)を、記憶部15および他社流動人数推定部16へ出力する。
【0076】
<主な特徴>
本実施形態の旅客流動予測装置10は、図1に示すように、データ取得部11、他社流動人数推定部16を備える。データ取得部11は、第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅に設置された自動改札機5を旅客が通過した際に記録される改札機通過データを取得する。他社流動人数推定部16は、データ取得部11において取得された改札機通過データに含まれる第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅ごとの旅客の入場データと出場データとに基づいて、第2鉄道の路線へ流動した旅客の人数を推定する。
これにより、旅客ごとに所持しているICカード等の会社から改札機通過データの記録を入手することなく、自社局(第1鉄道)側で取得した改札機通過データ(入場データおよび出場データのみを用いて、他社局(第2鉄道)へ流動した旅客数を予測することができる。
【0077】
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0078】
(A)
上記実施形態では、旅客流動予測装置および旅客流動予測方法として、本発明を実現した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、上述した旅客流動予測方法をコンピュータに実行させる旅客流動予測プログラムとして本発明を実現してもよい。
【0079】
この旅客流動予測プログラムは、旅客流動予測装置に搭載されたメモリ(記憶部)に保存されており、CPUがメモリに保存された旅客流動予測プログラムを読み込んで、ハードウェアに各ステップを実行させる。より具体的には、CPUが旅客流動予測プログラムを読み込んで、上述したデータ取得ステップと、他社流動人数推定ステップと、を実行することで、上記と同様の効果を得ることができる。
また、本発明は、旅客流動予測プログラムを保存した記録媒体として実現されてもよい。
【0080】
(B)
上記実施形態では、第1鉄道(自社局)から第2鉄道(他社局)へ流動した旅客数を推定するために、第2鉄道の路線に含まれる鉄道駅における入場データと、第1鉄道の路線に含まれる鉄道駅における出場データとを用いて、記憶部15に保存された最安運賃経路連絡駅情報(最安運賃経路テーブル)を参照して、当該旅客が通過した連絡駅を推定する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0081】
例えば、最安運賃経路連絡駅情報(最安運賃経路テーブル)の代わりに、旅客が、当該駅間を最短時間で移動可能な経路とその場合の連絡駅とを示す最短時間経路テーブルを用いて、連絡駅を推定してもよい。
あるいは、当該駅間を最小の乗換回数で移動可能な経路とその場合の連絡駅とを示す最小乗換回数経路テーブルを用いて、連絡駅が推定されてもよい。
【0082】
(C)
上記実施形態では、自社他社旅客データ推定部13は、A局(第1鉄道)の路線に含まれる鉄道駅(A1~A13駅)において入場した旅客の入場データと、当該鉄道駅から入場した旅客のA局(第1鉄道)の路線に含まれる他の鉄道駅からの出場データと、を比較して、その差分を、B,C,D局(第2鉄道)の路線へ流動した人数として推定する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0083】
例えば、図1に示す他社流動人数推定部16が、A局(第1鉄道)の路線に含まれる鉄道駅(A1~A13駅)において入場した旅客の入場データと、当該鉄道駅から入場した旅客のA局(第1鉄道)の路線に含まれる他の鉄道駅からの出場データと、を比較して、その差分を、B,C,D局(第2鉄道)の路線へ流動した人数として推定する構成であってもよい。
【0084】
(D)
上記実施形態では、第1鉄道(自社局)と相互乗り入れを実施している第2鉄道として、B局、C局、D局の3つを例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、第1鉄道と相互乗り入れを実施している第2鉄道の数は、1つあるいは2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
【0085】
(E)
上記実施形態では、連絡駅の推定を行うための各種テーブルを保存する記憶部15が、旅客流動予測装置10の内部に設けられている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、旅客流動予測装置の外部に設置された外部サーバやクラウド空間に、上述した各種テーブルが保存された構成であってもよい。
【0086】
(F)
上記実施形態では、第1鉄道(自社局)の路線に含まれる全ての鉄道駅において取得された1日分の旅客の改札機通過データを集計して、第2鉄道へ流動した旅客数を推定する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、第2鉄道へ流動した旅客数の推定のために集計されるデータの集計時間の単位としては、1日単位以外に、1週間、1カ月単位であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明の旅客流動予測装置は、旅客ごとに所持しているICカード等の会社から改札機通過データの記録を入手することなく、自社局(第1鉄道)側で取得した改札機通過データ(入場データおよび出場データのみを用いて、他社局(第2鉄道)へ流動した旅客数を予測することができるという効果を奏することから、複数の鉄道会社が相互乗り入れを実施している路線を管理する装置等に対して広く適用可能である。
【符号の説明】
【0088】
3 表示装置
4 データサーバ
5 自動改札機
10 旅客流動予測装置
11 データ取得部
12 データ集計部
13 自社他社旅客データ推定部(他社流動人数推定部)
14 連絡駅推定部
15 記憶部
16 他社流動人数推定部
17 出力部
D1 改札機通過データ
D11 自社局情報
D12 自社出場駅対応連絡駅情報(連絡駅推定テーブルA)
D13 他社入場駅対応連絡駅情報(連絡駅推定テーブルB)
D14 最安運賃経路連絡駅情報(連絡駅推定テーブルC)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8