(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181696
(43)【公開日】2023-12-25
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
F24F 13/20 20060101AFI20231218BHJP
【FI】
F24F1/0007 401C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094966
(22)【出願日】2022-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】川村 政貴
【テーマコード(参考)】
3L051
【Fターム(参考)】
3L051BD04
3L051BD06
(57)【要約】
【課題】吹出口から吹き出された空気が側方に流れることを抑制することができる空気調和機を提供する。
【解決手段】本発明の空気調和機は、吹出口を含む本体と、前記本体の長手方向における前記吹出口の両端部に設けられた一対の可動壁と、を備え、前記一対の可動壁の各々は、前記本体に収容された第1位置と、前記第1位置よりも前記吹出口からの突出量が大きい第2位置と、の間で変位可能である。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吹出口を含む本体と、
前記本体の長手方向における前記吹出口の両端部に設けられた一対の可動壁と、を備え、
前記一対の可動壁の各々は、前記本体に収容された第1位置と、前記第1位置よりも前記吹出口からの突出量が大きい第2位置と、の間で変位可能である空気調和機。
【請求項2】
前記吹出口と対向するとともに、前記吹出口に対する傾きを変更可能な導風板をさらに備え、
前記各可動壁は、
前記導風板が前記吹出口を閉じた状態において、前記第1位置に位置し、
前記導風板が前記吹出口に対して傾いた状態において、前記導風板と前記吹出口との対向するスペースの少なくとも一部を埋めるように前記第2位置に位置する、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記本体は、前記各可動壁を相対的に回転可能に支持する支持部を含み、
前記各可動壁の重心は、前記第2位置において、前記第1位置よりも下側である、請求項2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記導風板の傾動支点は、前記各可動壁の回動支点の近傍に設けられる、請求項3に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、吹出口が筐体の底面側よりも上方に位置し、吹出口の周縁部から少なくとも前後にそれぞれ下方へ広がる傾斜面を備え、空気の風向を変更する上下風向板が運転停止時に吹出口を覆うように近接する空気調和機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような空気調和機において、例えば、吹出口から吹き出された空気が側方に流れることで、所望の方向に空気を送出することが困難な場合があった。
【0005】
そこで、本発明は、一例として、吹出口から吹き出された空気が側方に流れることを抑制することができる空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る空気調和機は、吹出口を含む本体と、前記本体の長手方向における前記吹出口の両端部に設けられた一対の可動壁と、を備え、前記一対の可動壁の各々は、前記本体に収容された第1位置と、前記第1位置よりも前記吹出口からの突出量が大きい第2位置と、の間で変位可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】空気調和機の室内機を示す側面断面図である。
【
図3】可動壁が第1位置に位置する状態を示す室内機の概略側面図である。
【
図4】可動壁が第2位置に位置する状態を示す室内機の概略側面図である。
【
図5】可動壁が第3位置に位置する状態を示す室内機の概略側面図である。
【
図6】可動壁を収容するスペースを示す室内機の概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本明細書及び図面において、同一又は同等の要素には同一の符号を付することにより重複する説明は省略し、また、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する場合がある。さらに、かかる実施の形態に示す構成要素の形態はあくまでも例示であって、これらの形態に限定されるものではない。
【0009】
本発明の実施形態に係る空気調和機は、セパレート型であり、室内機100と室外機とから構成される。室内機100には、室内側の熱交換器115およびファン114が内装され、室外機には、圧縮機、四方弁、室外側の熱交換器、ファン、絞り装置が内装される。室内機100と室外機とが冷媒配管によって接続されて冷凍サイクルが形成され、冷房、暖房、除湿などの各種の運転モードが実行されている。
【0010】
図1及び
図2を参照して、本発明の実施形態に係る空気調和機の室内機100の概要について説明する。
図1は、空気調和機の室内機100を示す斜視図である。
図2は、空気調和機の室内機100を示す側面断面図である。空気調和機は、当該空気調和機が設置された空間内の空気を暖めたり、冷やしたり、除湿したりするものである。以下では、室内機100が取り付けられる室内の壁面側を後側とし、その反対側を前側とし、室内機100が取り付けられる空間の天井側を上側とし、その反対側を下側と規定して室内機100について説明する。
【0011】
室内機100は、各種の構造物を内部に収容する筐体110を有する。筐体110は、例えば、左右方向を長手方向とする略箱型に形成された部材である。筐体110の上面には、吸込口111が形成されている。筐体110の上面には、前後方向にスライド可能なフィルタユニット120が着脱可能に設けられている。フィルタユニット120は、筐体110の上面に左右方向に2つ並べて配置されている。
【0012】
フィルタユニット120は、例えば、集塵フィルタ121と、集塵フィルタ121を挟んで保持する保持枠122と、を有する。
【0013】
集塵フィルタ121は、通過する空気中の塵埃、具体的には、微細な塵埃や所定粒径(例えば、3μm)よりも小さい粒径のPM2.5等の微小粒子を捕集する。集塵フィルタ121は、一例として、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタである。集塵フィルタ121は、一例として、いわゆるプレフィルタと称される集塵フィルタよりも高性能で厚みが厚く、通風抵抗が大きいフィルタである。
【0014】
保持枠122は、集塵フィルタ121を保持する枠体である。保持枠122は、筐体110の上面に取り付けられる。保持枠122の前端部には、フィルタユニット120全体を前後にスライドさせるための把持部123が設けられている。
【0015】
フィルタユニット120は、筐体110の吸込口111を覆うように、筐体110の上面に外側から取り付けられる。これにより、外気から吸込口111に向けて取り入れられる空気は、保持枠122に保持される集塵フィルタ121を通過することで、浄化された空気となり、吸込口111を介して筐体110の内部に取り入れられる。
【0016】
筐体110の前面には、吹出口112が形成されている。筐体110の前面は、上部から下部に進むにつれて後方に傾斜している。吹出口112は、前面視において、筐体110の左右方向に延びる略矩形状に形成される。
【0017】
筐体110には、吹出口112を開閉する導風板130が設けられる。導風板130は、吹出口112と対向して設けられるとともに、吹出口112に対する傾きを変更可能である。導風板130は、吹出口112を閉じた状態において、吹出口112に沿って湾曲する形状を有する。
【0018】
導風板130は、2つの傾動支点を有しており、各傾動支点を中心に傾動可能に構成される。具体的には、導風板130は、モータ(図示せず)を駆動することで、上側に位置する傾動支点O1を中心に傾動(回動)可能に構成されている。また、導風板130は、モータ(図示せず)を駆動することで、下側に位置する傾動支点O2を中心に傾動(回動)可能に構成されている。
【0019】
筐体110の内部には、吸込口111及び吹出口112を連通する送風路113が形成されている。送風路113は、一例として、吸込口111から吸い込まれた空気を下方に導いたのち、吹出口112に向けて略前方に導くように形成されている。送風路113には、空気の流れる方向における上流側から順に、複数のファン114、熱交換器115が配置されている。
【0020】
ファン114は、例えば、シロッコファンである。複数のファン114は、左右方向に間隔をあけて並べて配置されている。各ファン114は、軸方向が左右方向となるように設けられている。各ファン114は、筐体110の内部において後部寄りに配置されている。ファン114の各々は、対応するファンハウジング114aに収容されている。吸込口111を介して取り入れられた空気は、各ファンハウジング114aの側方から内部に導かれている。ファンハウジング114aの前部は、熱交換器115を収容する空間につながっている。
【0021】
熱交換器115は、筐体110の内部において、ファン114の前方に設けられている。具体的には、熱交換器115は、筐体110の内部において、吹出口112を内側から覆うように、吹出口112に沿って設けられている。熱交換器115は、上部から下部に進むにつれて後方に傾斜している。熱交換器115は、暖房運転時には凝縮器として機能し、冷房運転時には蒸発器として機能する。
【0022】
筐体110は、熱交換器115の少なくとも一部を囲うフレーム116を有する。フレーム116は、一例として、熱交換器115の上部、下部、両側部、背面側の一部等を囲っている。フレーム116のうち、熱交換器115の背面側の一部を囲っている部分は、各ファンハウジング114aの前部とつながっている。また、フレーム116のうち、熱交換器115の下部を囲っている部分は、ドレンパン116aである。ドレンパン116aには、排水ダクト(図示せず)が接続されており、排水ダクトを介して外部にドレン排水を排出している。また、熱交換器115は、フレーム116に支持されている。
【0023】
以上の構成において、空気調和機は、ファン114がモータ(図示せず)によって回転されることで、室内の空気がフィルタユニット120を通過したのち、吸込口111を介して筐体110の内部に取り入れられ、熱交換器115で熱交換されて、暖められたり、冷やされたりして、吹出口112から吹き出されている。そして、吹出口112から吹き出される空気は、導風板130によって所望の方向に導かれている。
【0024】
なお、フィルタユニット120は、集塵フィルタ121を備えているが、これに限らず、例えば、通過する空気中の塵埃を捕集するプレフィルタを備えてもよいし、通過する空気中の臭気成分(例えば、アセトアルデヒド、アンモニア、酢酸等)を吸着して空気を脱臭する脱臭フィルタを備えてもよいし、上述のフィルタを複数組み合わせたものを備えてもよい。また、フィルタユニット120は、筐体110の上面に着脱可能に設けられているが、これに限らず、例えば、筐体110の内部、より具体的には、吸込口111の内側に設けられてもよい。
【0025】
図3から
図6までを用いて、可動壁140について説明する。
図3は、可動壁140が第1位置にある状態を示す室内機100の概略側面図である。
図4は、可動壁140が第2位置にある状態を示す室内機100の概略側面図である。
図5は、可動壁140が第3位置にある状態を示す室内機100の概略側面図である。
図6は、可動壁140を収容するスペースSを示す室内機100の概略正面図である。
図6では、導風板130の図示を省略している。
【0026】
可動壁140は、吹出口112から吹き出される空気が側方に流れることを抑制する側壁である。可動壁140は、吹出口112の長手方向における両端部にそれぞれ設けられる。可動壁140は、例えば、側面視において略扇状の形状を有する板状部材である。可動壁140の導風板130と対向する辺は、導風板130の形状に応じて湾曲して形成される。
【0027】
可動壁140は、例えば、筐体110に相対的に回転可能に支持されている。筐体110の長手方向(左右方向)における各端部には、可動壁140を収容可能なスペースSがそれぞれ設けられている(
図6参照)。スペースSは、ファン114や熱交換器115が収容された空間に対して仕切り壁110aを挟んで形成された別の空間である。スペースSには、可動壁140の上端部を相対的に回転可能に支持する軸部141が設けられている。軸部141は、側面視において、導風板130の後述の傾動支点O1近傍に配置される。
【0028】
可動壁140は、吹出口112に対して変位可能に構成される。具体的には、可動壁140は、筐体110に収容された第1位置P1と、第1位置P1よりも吹出口112からの突出量が大きい第2位置P2と、の間で変位可能である。
【0029】
図3を用いて、可動壁140が第1位置P1に位置する状態について説明する。第1位置P1では、導風板130が吹出口112を閉じている。第1位置P1では、可動壁140は、筐体110(スペースS)に収容されている。第1位置P1では、可動壁140の全てが、筐体110(スペースS)に収容されている必要はなく、可動壁140が、概ね筐体110に収容されていればよい。第1位置P1では、可動壁140は、自重による回転モーメントが
図3に示す時計回りの方向に生じている。第1位置P1では、可動壁140のうち、導風板130と対向する辺の全てが、導風板130に接触して支持されている。
【0030】
図4を用いて、可動壁140が第2位置P2に位置する状態について説明する。導風板130は、
図3に示す状態から上側の傾動支点O1を中心に時計回りに傾動することで、
図4に示す状態に移動する。
図4に示す状態では、導風板130の下端側は、吹出口112から離れている。導風板130は、傾動支点O1を中心に傾動させることで、主として、前下方に向けて空気を吹き出すことを可能にしている。
図4に示す状態では、暖気を床面に向けて送出することを想定している。
【0031】
導風板130の下端側が吹出口112から離れる方向に傾動されたとき、可動壁140は、自重による回転モーメントが作用して、第1位置P1から第2位置P2に回動する。第2位置P2では、可動壁140は、筐体110(吹出口112)から突出している。より具体的には、第2位置P2では、側面視において、導風板130と吹出口112とが対向するスペースを埋めるように可動壁140が突出している。第2位置P2では、可動壁140の重心Gは、軸部141(回動支点)の鉛直下方に位置しているため、可動壁140には、自重による回転モーメントは生じていないものとする。
【0032】
図5を用いて、可動壁140が第3位置P3に位置する状態について説明する。導風板130は、
図3に示す状態から下側の傾動支点O2を中心に反時計回りに傾動することで、
図5に示す状態に移動している。
図5に示す状態では、
図3に示す状態と比較して、導風板130の上端側は、吹出口112から離れている。導風板130は、傾動支点O2を中心に傾動させることで、主として、前上方に向けて空気を吹き出すことを可能にしている。
図5に示す状態では、冷気を天井面に向けて送出することを想定している。
【0033】
第3位置P3では、第1位置P1と比較して、導風板130の下端側と吹出口112との対向距離が概ね変わらないため、可動壁140は、第1位置P1から軸部141を中心にわずかに回動した第3位置P3にある。すなわち、可動壁140は、筐体110(スペースS)に概ね収容されている。また、第3位置P3では、可動壁140は、自重による回転モーメントが
図5に示す時計回りの方向に生じている。第3位置P3では、可動壁140のうち、導風板130と対向する辺の一部(下端部)が、導風板130に接触して支持されている。
【0034】
なお、導風板130の上端側が吹出口112から離れる方向に傾動されたとき、可動壁140は、第1位置P1から第3位置P3にわずかに回動しているが、これに限らず、第1位置P1から回動しなくてもよい。
【0035】
以上のように、可動壁140の回動支点(軸部141)と、導風板130の傾動支点O1とが吹出口112における同一の側(上側)に配置されることで、傾動支点O1を中心とする導風板130の傾動にともなって可動壁140を回動させることができる。ゆえに、可動壁140によって、導風板130と吹出口112との対向するスペースの少なくとも一部を埋めることができる。
【0036】
さらに、可動壁140の回動支点(軸部141)と、導風板130の傾動支点O1とが側面視において近傍に設けられることで、導風板130の傾動に応じて可動壁140を回動させやすくしている。
【0037】
また、可動壁140の重心Gが、第2位置P2よりも第1位置P1において上側になるように可動壁140が設けられることで、可動壁140の自重によって可動壁140を導風板130に追従させることができる。
【0038】
また、可動壁140の回動支点(軸部141)と、導風板130の傾動支点O2とが吹出口112において上下方向に対向して配置されることで、傾動支点O2を中心とする導風板130の傾動にともなって可動壁140が回動されることを規制している。
【0039】
以上の構成において、吹出口112から暖気を床面に向けて斜め下方に送出する状態(
図4に示す状態)において、可動壁140によって、吹出口112から吹き出される空気が側方に流れることを抑制している。これにより、床面に向けて暖気を集中的に送出することができるため、効率よく空気を調和することができる。
【0040】
一方、吹出口112から冷気を天井面に向けて送出する状態(
図5に示す状態)において、可動壁140を導風板130に追従させないようにすることで、吹出口112から吹き出される空気が側方に流れることを許容している。これにより、空気を天井面に向けて拡散することができるため、効率よく空気を調和することができる。
【0041】
なお、空気調和機(室内機100)は、可動壁140を自重によって導風板130に追従させる構成としているが、これに限らず、例えば、可動壁140をモータ(図示せず)によって回動可能に構成してもよい。
【0042】
また、空気調和機(室内機100)は、第1位置P1において、可動壁140が筐体110に収容されているが、これに限らず、第1位置P1から第2位置P2に可動壁140が変位するときに、吹出口112からの突出量が大きくなればよく、例えば、第1位置P1において、可動壁140は、吹出口112から突出していてもよい。
【0043】
また、空気調和機(室内機100)は、可動壁140が、第1位置P1において、筐体110のスペースSに収容されているが、これに限らず、可動壁140は、筐体110の側方に露出した状態であってもよい。この場合、第1位置P1では、可動壁140は、側面視において、筐体110と略重なるように位置し、第2位置P2では、可動壁140は、側面視において、吹出口112からの突出量が大きくなればよい。
【0044】
また、空気調和機(室内機100)は、第2位置P2において、可動壁140は側面視において導風板130と吹出口112との対向するスペースの少なくとも一部を埋めるように配置されればよく、例えば、対向するスペースの全てを埋めてもよいし、対向するスペースの一部を埋めてもよい。
【0045】
以上の構成において、空気調和機(室内機100)は、吹出口112を含む本体(筐体110)と、本体(筐体110)の長手方向における吹出口112の両端部に設けられた一対の可動壁140と、を備える。一対の可動壁140の各々は、本体(筐体110)に収容された第1位置P1と、第1位置P1よりも吹出口112からの突出量が大きい第2位置P2との間で変位可能である。これにより、吹出口112から吹き出される空気が側方に流れることを抑制することができる。
【0046】
また、空気調和機(室内機100)は、吹出口112と対向するとともに、吹出口112に対する傾きを変更可能な導風板130をさらに備える。各可動壁140は、導風板130が吹出口112を閉じた状態において、第1位置P1に位置し、導風板130が吹出口112に対して傾いた状態において、導風板130と吹出口112との対向するスペースの少なくとも一部を埋めるように第2位置P2に位置する。これにより、例えば、吹出口112から暖気を床面に向けて斜め下方に送出する状態において、吹出口112から吹き出される空気が側方に流れることを抑制している。ゆえに、床面に向けて暖気を集中的に送出することができるため、効率よく空気を調和することができる。
【0047】
また、本体(筐体110)は、各可動壁140を相対的に回転可能に支持する支持部(軸部141)を含み、各可動壁140の重心Gは、第2位置P2において、第1位置P1よりも下側である。これにより、簡易な構成で、導風板130の傾動に応じて、可動壁140を追従させることができる。
【0048】
また、空気調和機(室内機100)は、導風板130の傾動支点O1は、各可動壁140の回動支点(軸部141)の近傍に設けられる。これにより、可動壁140を導風板130に追従させることを容易としている。
【0049】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
【符号の説明】
【0050】
100 室内機、110 筐体、112 吹出口、130 導風板、140 可動壁、141 軸部(支持部)、G 重心、O1 傾動支点、P1 第1位置、P2 第2位置