(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181708
(43)【公開日】2023-12-25
(54)【発明の名称】画像形成装置、画像形成装置の制御方法、管理サーバーシステム、管理サーバーシステムの制御方法、情報処理装置、情報処理装置の制御方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20231218BHJP
B41J 5/30 20060101ALI20231218BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20231218BHJP
H04N 1/60 20060101ALI20231218BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
G06F3/12 331
B41J5/30 C
B41J29/38 202
H04N1/60 300
H04N1/60 160
H04N1/00 127B
G06F3/12 303
G06F3/12 373
G06F3/12 385
【審査請求】有
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094986
(22)【出願日】2022-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】飯田 利彦
【テーマコード(参考)】
2C061
2C187
5C062
5C079
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AR01
2C061HJ08
2C061HK05
2C061HK11
2C061HN05
2C061HN08
2C061HN15
2C061HP00
2C061HQ01
2C187AF03
2C187BF18
2C187BF60
2C187BG19
2C187BG49
2C187GA01
2C187GD10
5C062AA05
5C062AA35
5C062AB22
5C062AC34
5C062AE01
5C062AE13
5C062AF14
5C079LA31
5C079LB11
5C079MA04
5C079NA13
5C079PA03
(57)【要約】
【課題】カラープロファイルは印刷装置が内部的に保持するものであり、カラープロファイルの登録等を管理システムが一元的に行うことは困難であった。
【解決手段】カラープロファイル情報およびカラープロファイルを格納する記憶手段と、カラープロファイルの中から所定のカラープロファイルを用いて印刷処理を行う印刷手段と、複数の画像形成装置との間のカラーマネージメントを管理する管理サーバーから送信された、複数の画像形成装置において共通のメッセージフォーマットで構成され、カラープロファイル情報と、所定の動作命令とを含むメッセージを受信する受信手段と、受信手段で受信したメッセージに含まれる所定の動作命令に従ってカラープロファイル情報を用いた所定の処理を実行する処理手段と、を備える画像形成装置を有することにより、管理システムが一元的にカラープロファイルの登録等を行うことを可能にする。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置であって、
カラープロファイルを用いて印刷処理を行う印刷手段と、
複数の画像形成装置との間のカラーマネージメントを実行する管理サーバーシステムから送信された、前記複数の画像形成装置において共通のメッセージフォーマットで構成され、カラープロファイルに関する所定の動作命令を含むメッセージを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記メッセージに含まれる前記所定の動作命令に従って前記カラープロファイルに関する所定の処理を実行する処理手段と、
を備える、こと特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記所定の動作命令は、問い合わせであり、
前記処理手段は、前記所定の処理として、前記画像形成装置に登録されているカラープロファイルを示す登録済みカラープロファイル情報を前記共通のメッセージフォーマットで前記管理サーバーシステムに送信する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記登録済みカラープロファイル情報は、少なくともカラープロファイルの名前、種類、および色空間が存在する場合は色空間、ならびにカラープロファイルの使用可能状態を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記所定の動作命令は、登録であり、
前記メッセージは、カラープロファイルの取得元に関する情報を含む動作カラープロファイル情報を含む場合、前記処理手段は、前記所定の処理として、前記取得元に関する情報を用いて前記取得元から前記カラープロファイルを取得し、前記画像形成装置に新規登録し、
前記メッセージは、カラープロファイルの取得元に関する情報を含まない動作カラープロファイル情報を含む場合、前記処理手段は、前記所定の処理として、前記メッセージに含まれるカラープロファイルの使用可能状態を前記画像形成装置に更新登録する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記新規登録されるカラープロファイル、または所定の期間が経過した前記登録されたカラープロファイルでは、カラープロファイルの使用可能状態が「使用不可」を示す状態として登録される、ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記管理サーバーシステムにおける色検証に基づき、「使用可」または「使用不可」を示す使用可能状態が含まれるメッセージが前記管理サーバーシステムから前記画像形成装置に送信され、前記画像形成装置において前記カラープロファイルの使用可能状態が更新登録される、ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記カラープロファイルの使用可能状態が「使用可」に更新登録された場合、前記画像形成装置において前記カラープロファイルを有効化する、ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記カラープロファイルの使用可能状態が「使用不可」に更新登録された場合、前記画像形成装置において前記カラープロファイルを無効化する、ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記処理手段は、前記受信手段が受信したメッセージに、前記カラープロファイルの取得元に関する情報が含まれている場合は前記所定の動作命令が登録の動作であると判定する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記受信手段が受信したメッセージのカラープロファイルを示す情報が出荷時から登録されているカラープロファイルの登録済みカラープロファイル情報と一致する場合は、前記処理手段は、前記画像形成装置に前記カラープロファイルを新規登録する動作を実行しない、ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記所定の動作命令は、削除であり、
前記処理手段は、前記所定の処理として、前記メッセージで指定されたカラープロファイルおよび登録済みカラープロファイル情報を削除することを特徴とする、ことを特徴とする請求項1に画像形成装置。
【請求項12】
前記受信手段が受信したメッセージのカラープロファイルを示す情報が出荷時から登録されているカラープロファイルのカラープロファイル情報と一致する場合は、前記処理手段は、前記削除の動作を実行しない、ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記印刷手段が印刷処理を実行している場合は、前記処理手段は、前記削除の動作を実行しない、ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項14】
カラープロファイルを用いて印刷処理を行うステップと、
複数の画像形成装置との間のカラーマネージメントを実行する管理サーバーシステムから送信された、前記複数の画像形成装置において共通のメッセージフォーマットで構成され、カラープロファイルに関する所定の動作命令を含むメッセージを受信するステップと、
受信した前記メッセージに含まれる前記所定の動作命令に従って前記カラープロファイルに関する所定の処理を実行するステップと、
を備える、こと特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項15】
コンピュータを、請求項1乃至請求項13のいずれか一項に記載の画像形成装置として機能させるためのプログラム。
【請求項16】
カラープロファイルを用いて印刷処理を行う印刷手段を備える複数の画像形成装置と通信を行う、カラーマネージメントを実行する管理サーバーシステムであって、
管理ユーザーからの指示を取得する取得手段と、
前記指示に従って、前記複数の画像形成装置のうちの所定の画像形成装置に、前記複数の画像形成装置において共通のメッセージフォーマットで構成され、カラープロファイルに関する所定の動作命令を含むメッセージを送信する送信手段と、
を備える、ことを特徴とする管理サーバーシステム。
【請求項17】
前記所定の動作命令は、問い合わせであり、
前記送信手段は、前記所定の画像形成装置に、問い合わせのメッセージを送信すること、を特徴とする請求項16に記載の管理サーバーシステム。
【請求項18】
前記所定の画像形成装置から、前記画像形成装置に登録されているカラープロファイルを示す登録済みカラープロファイル情報を含む、前記共通のメッセージフォーマットで構成された前記問い合わせの応答メッセージを受信する、ことを特徴とする請求項17に記載の管理サーバーシステム。
【請求項19】
前記所定の動作命令は、登録であり、
カラープロファイルを新規登録する場合は、前記所定の画像形成装置に、少なくともカラープロファイルの取得元に関する情報を含む動作カラープロファイル情報を含むメッセージを送信し、
カラープロファイルの使用可能状態を更新登録する場合は、前記所定の画像形成装置に、カラープロファイルの取得元に関する情報を含まない動作カラープロファイル情報を含むメッセージを送信する、ことを特徴とする請求項16に記載の管理サーバーシステム。
【請求項20】
前記所定の動作命令は、削除であり、
前記送信手段は、前記所定の画像形成装置に、少なくとも前記カラープロファイルの名前、種類、および色空間が存在する場合は色空間を含む登録済みカラープロファイル情報を送信する、ことを特徴とする請求項16に記載の管理サーバーシステム。
【請求項21】
カラープロファイルを用いて印刷処理を行う印刷手段を備える複数の画像形成装置と通信を行う、カラーマネージメントを実行する管理サーバーシステムの制御方法であって、
管理ユーザーからの指示を取得するステップと、
前記指示に従って、前記複数の画像形成装置のうちの所定の画像形成装置に、前記複数の画像形成装置において共通のメッセージフォーマットで構成され、カラープロファイルに関する所定の動作命令を含むメッセージを送信するステップと、
を備える、こと特徴とする管理サーバーシステムの制御方法。
【請求項22】
コンピュータを、請求項16乃至請求項20のいずれか一項に記載の管理サーバーシステムとして機能させるためのプログラム。
【請求項23】
カラープロファイルを用いて印刷処理を行う印刷手段を備える画像形成装置と、カラーマネージメントを実行する管理サーバーシステムと通信を行う情報処理装置であって、
前記管理サーバーシステムから送信された、前記画像形成装置において共通のメッセージフォーマットで構成され、カラープロファイルに関する所定の動作命令を含む、所定の画像形成装置に向けられたメッセージを受信する受信手段と、
前記メッセージで指定された前記所定の画像形成装置に、前記メッセージを送信する送信手段と、
を備える、ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項24】
前記所定の動作命令が、問い合わせである場合、
前記所定の画像形成装置に登録されているカラープロファイルを示す登録済みカラープロファイル情報を前記共通のメッセージフォーマットで構成されたメッセージを受信し、前記受信したメッセージを前記管理サーバーシステムに送信する、ことを特徴とする請求項23に記載の情報処理装置。
【請求項25】
カラープロファイルを用いて印刷処理を行う印刷手段を備える画像形成装置と、カラーマネージメントを実行する管理サーバーシステムと通信を行う情報処理装置の制御方法であって、
前記管理サーバーシステムから送信された、前記画像形成装置において共通のメッセージフォーマットで構成され、カラープロファイルに関する所定の動作命令を含む、所定の画像形成装置に向けられたメッセージを受信するステップと、
前記メッセージで指定された前記所定の画像形成装置に、前記メッセージを送信するステップと、
を備える、ことを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項26】
コンピュータを、請求項23または請求項24に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、カラープロファイルを共通の方法で一元的に管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
規模の大きな印刷会社では複数の拠点が存在し、それぞれの拠点に複数の印刷装置を有する。異なる拠点の印刷装置においてカラープロファイルを用いて色再現性を維持することが求められる。特許文献1には色検証に用いるスキャナーの分光特性を考慮して色検証システムから補正プロファイルを各デバイスに送信するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に係るシステムではスキャナーの分光特性を考慮した補正は可能であるが、各デバイスのカラープロファイルを一元的に管理することはできない。
【0005】
本発明は上記の課題を鑑みてなされたものであり、複数の印刷装置のカラープロファイルを共通の方法で一元的に管理する管理手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る画像形成装置は、カラープロファイルを用いて印刷処理を行う印刷手段と、複数の画像形成装置との間のカラーマネージメントを実行する管理サーバーシステムから送信された、前記複数の画像形成装置において共通のメッセージフォーマットで構成され、カラープロファイルに関する所定の動作命令を含むメッセージを受信する受信手段と、前記受信手段で受信した前記メッセージに含まれる前記所定の動作命令に従って前記カラープロファイルに関する所定の処理を実行する処理手段と、を備える、こと特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、複数の印刷装置のカラープロファイルを共通の方法で一元的に管理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】画像形成装置のハードウェア構成図および断面図。
【
図3】管理システム側および画像形成装置側の情報処理装置のハードウェア構成図。
【
図4】管理システム側および画像形成装置側の情報処理装置のソフトウェア構成図。
【
図6】管理システム側の情報処理装置におけるカラープロファイル管理画面の模式図。
【
図7A】管理システム側の情報処理装置と画像形成装置間の送受信データの模式図。
【
図7B】管理システム側の情報処理装置と画像形成装置間の送受信データの模式図。
【
図7C】管理システム側の情報処理装置と画像形成装置間の送受信データの模式図。
【
図8】カラープロファイル管理データの受け付け処理を示すフローチャート。
【
図9】リソース管理プログラムが作成するリソース管理テーブルの模式図。
【
図10】カラープロファイル削除指示を行う際の処理を示すフローチャート。
【
図11】カラープロファイル登録・更新指示を行う際の処理を示すフローチャート。
【
図12】画像形成装置の表示部に表示する画面の模式図。
【
図14】画像形成装置側の情報処理装置のソフトウェア構成図。
【
図15】画像形成装置への指示記憶テーブルの模式図。
【
図16】カラープロファイル管理データの受け付け処理を示すフローチャート。
【
図17】画像形成装置が一定時間ごとに行う処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また各実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。尚、同一の構成については、同じ符号を付して説明する。
【0010】
[実施形態1]
<実施形態1のシステム構成>
図1は、本開示の実施形態1におけるシステム構成図を示す。本実施形態のシステム構成は、管理システム100、情報処理装置101、および画像形成装置102、104を備える。管理システム100、情報処理装置101、および画像形成装置102、104はネットワーク105を介して相互に接続されている。管理システム100は複数の画像形成装置との間のカラーマネージメントを行う。管理システム100内には管理サーバーを有していてもよいので、上記システムは管理サーバーシステムとも称される。ここで、情報処理装置101と画像形成装置102、104とは生産拠点Aに属している。管理システム100は、生産拠点Aと同様の構成を持つ別の生産拠点B、生産拠点Cからも接続され、複数の生産拠点の画像形成装置の色状態を管理するクラウドサービスである。ここで示す生産拠点は、管理システム100に接続が可能な構成であれば、同一の印刷会社内の複数の生産拠点でも、複数の印刷会社の生産拠点でも構わない。情報処理装置101は画像形成装置102、104の管理や、印刷ジョブ投入などを行う。
【0011】
下記の説明では、画像形成装置が複数台存在する例を説明している。管理システム100、情報処理装置101、および画像形成装置102というシステム構成においても下記の説明において達成される機能は実現される。
【0012】
本明細書中では、色チャートを印刷して色パッチを測色する処理のことを「色調整」処理と記述する。「色調整」処理には、画像形成装置の色味を検証する色検証処理や、色調整用のカラープロファイルを作成するカラープロファイル作成処理などが含まれる。画像形成装置102、104は、情報処理装置101などから送信される印刷データを解析し、1ページずつドットイメージに変換して印刷する。画像形成装置102、104には印刷物に対して、ステイプル、パンチ、折りや製本、断裁などの後加工を施すフィニッシャーを装着することが可能であり、印刷と共に各種後加工を施した状態で印刷物を出力することが可能である。また、画像形成装置102、104には印刷面の画像データを取得するスキャナーや色チャートの色情報を取得するインラインセンサを搭載したオプションのユニットも装着することが可能である。
【0013】
なお、本実施形態では情報処理装置が2台、画像形成装置が2台接続された例を示しているが、構成は本構成に限定されない。また、プリントコントローラを担う情報処理装置を介さずに、管理システムから画像形成装置へ印刷データの送信および、画像形成装置から管理システムへ機器情報を送信するような構成でも構わない。また、管理システムに関してもクラウドサービスではなく印刷拠点内の情報処理装置で実行されるオンプレミス型であっても構わない。また、本実施形態では、情報処理装置に画像形成装置が2台接続されているが、情報処理装置に接続される画像形成装置は1台であってもよい。
【0014】
<画像形成装置のハードウェア構成>
図2(a)は、画像形成装置102、104のハードウェア構成を示すブロック図を示す。
【0015】
画像形成装置は、CPU211と、RAM212と、UIパネル213と、測色センサA214と、給紙デッキI/F215と、エンジンI/F217と、記憶部219と、ビデオI/F220、NWI/F221と、アクセサリI/F222と、を備える。
【0016】
CPU211は、システムバス233を介して印刷モジュール210内の各部における制御や演算を行う。CPU211は、記憶部219に格納され、RAM212にロードされるプログラムの実行を行う。RAM212は、CPU211から直接アクセスできる一般的な揮発性記憶装置の一種であり、CPU211のワークエリアまたはその他一時的なデータ記憶領域として使用される。記憶部219は、印刷モジュール210動作時の一時記憶領域およびワークメモリとして機能する。
【0017】
測色センサA214は、印刷モジュール210内のシート搬送経路上に配置されるインラインセンサである。測色センサA214は、色チャート上のパッチを測色して色情報を取得するための分光センサである。測色センサA214は、紙搬送経路に複数個(パッチレイアウトの列数と同じ数)配置されて、用紙上に印字された色パッチを測色する。そのため測色処理はセンサを固定の位置で行うため、印刷速度を低下することなく、印刷を実行することが可能である。一方、複数のセンサの個体差が出るため、測色精度が後述する測色センサB228に比べて劣る。
【0018】
エンジンI/F217は、プリンタエンジン218との通信、制御を実行する。給紙デッキI/F215は、給紙デッキ216との通信、制御を行う。給紙デッキ216は、複数の給紙デッキ(不図示)をハード構成として総称するものである。UIパネル213は、印刷モジュール210の操作全般を行うためのユーザーインターフェースである。
【0019】
ネットワークI/F221は、ケーブル208を介して情報処理装置101と接続され、情報処理装置101と印刷モジュール210の通信を行う。なお、本実施形態ではシステムバス223、217に接続されたインターフェース同士が直接接続されている形式であるが、情報処理装置101と印刷モジュール210は、例えばネットワークで接続されている形式でもよく、その接続形態は限定されない。ビデオI/F220は、ビデオケーブル209を介して情報処理装置101と印刷モジュール210の間の画像データの通信を行う。
【0020】
アクセサリI/F222は、ケーブル238を介してアクセサリI/F225、アクセサリI/F232と接続する。すなわち、印刷モジュール210はアクセサリI/F222、225、232を介してセンサユニット224、排紙ユニット231と相互に通信を行う。
【0021】
CPU226は、システムバス230を介してセンサユニット224内の各部における制御や演算、記憶部229に格納されRAM227にロードされるプログラムの実行を行う。RAM227は、CPU226から直接アクセスできる一般的な揮発性記憶装置の一種で、CPU226のワークエリアまたはその他一時的なデータ記憶領域として機能する。
【0022】
測色センサB228はセンサユニット224のシート搬送経路上に配置されるインラインセンサである。測色センサB228は、色チャート上の色パッチを測色して色情報を取得するための分光センサである。前述した測色センサA214と共に、色チャート上のパッチを測色する目的で使用される。本目的を達成可能であればセンサの種類は問わない。測色センサB228は、前述した測色センサA214とは異なり、シート搬送経路上に単数で配置され、センサ自体を用紙の主走査方向に動かして色パッチを測色する。そのためセンサの個体差は出ないため、測色精度は前述した測色センサA214より高いが、測色速度は測色センサA214より劣る。
【0023】
CPU233は、システムバス237を介して排紙ユニット231内の各部における制御や演算、記憶部236に格納されRAM234にロードされるプログラムの実行を行う。RAM234は、CPU233から直接アクセスできる一時的な揮発性記憶装置の一種で、CPU233のワークエリアまたはその他一時的なデータ記憶領域として使用される。排紙部235は、メイントレイとトップトレイへの排紙動作や、メイントレイとトップトレイ各々の積載状況の監視や制御を行う。
【0024】
図2(b)は、本実施形態の画像形成装置102、104の断面図の一例を示す。印刷モジュール210内のシート搬送パス239上に測色センサA214が配置され、センサユニット224のシート搬送パス上に測色センサB228が配置される。測色センサA214は、シートの反転パス付近に配置されており、大きい(長尺など)のシートサイズや厚紙は測色できない制限が発生する。また、前述したように測色センサA214はセンサがシートのシート搬送パスに固定されて測色を行うため、小さい用紙はセンサが読み取れる位置に色パッチを配置できないため、測色できない制限がある。
【0025】
<情報処理装置のハードウェア構成>
図3は、管理システム100が動作する情報処理装置および生産拠点A内の情報処理装置101のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0026】
図3において、CPU301は、ROM303のプログラム用ROMに記憶された、または外部メモリ311からRAM302にロードされたOSや一般アプリケーションのプログラムを実行する。RAM302は、CPU301の主メモリ、ワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ305は、キーボード309やポインティングデバイス(不図示)からの入力を制御する。表示コントローラ306は、表示ディスプレイ310への表示を制御する。ディスクコントローラ307は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、フォントデータ等を記憶する外部メモリ311等とのアクセスを制御する。ネットワークインターフェースコントローラ(以下、「NIC」と呼ぶ。)312は、ネットワークに接続されて、そのネットワークに接続された他の機器との通信制御処理を実行する。バス304は、CPU301とRAM302、ROM303および各種コントローラ等を接続して、データ信号や制御信号を搬送している。
【0027】
なお、携帯端末の場合にはキーボードコントローラ305の代わりにタッチパネルコントローラ等を構成に含む場合がある。また、外部メモリ311の代わりとなる大容量記憶装置を備える場合もある。さらに、NIC312は、システムが有線LANを備える場合、無線LANを備える場合、または双方を備える場合で、内部構成が異なる。ただし、これらの内部構成による差異は、NIC312内部で吸収され、NIC312は、
図3に示す他のモジュールに対しては等価なものとしてシステムを制御するように機能する。またNIC312は複数のモジュールであってもよい。
【0028】
<情報処理装置のソフトウェア構成>
図4(a)は、管理システム100において動作する情報処理装置のソフトウェア構成を示し、
図4(b)は、生産拠点A内の画像形成装置102、104側の情報処理装置101のソフトウェア構成を示す。
【0029】
まず、管理システム100において動作する情報処理装置のソフトウェア構成を概略説明する。
【0030】
ブートローダ401は、電源投入直後に実行されるプログラムである。これらプログラムには、システムの起動に必要となる各種起動シーケンスを実行するためのプログラムが含まれる。
【0031】
オペレーティングシステム402は、各種機能を実現する各種プログラムの実行環境を提供することを目的としたプログラムである。これは、情報処理装置のメモリ、即ちROM303やRAM302、外部メモリ311等の資源管理等の機能を提供する。
【0032】
ネットワーク制御プログラム403は、ネットワークを介して接続される機器に対してデータを送受信する際に実行されるプログラムである。すなわち、NIC312を制御し、ネットワーク105を介して外部装置とデータやファイルを送受信する際に使われるソフトウェアである。
【0033】
色調整プログラム404は、色調整を行うための色調整ジョブを生成し、画像形成装置102、104へ送信する処理や、画像形成装置102、104から取得した色情報を分析・検証し、色状態を管理する処理を行う。
【0034】
デバイス管理プログラム405は、画像形成装置102、104を構成する各種装置の情報を管理する。例えば、印刷モジュール210の給紙デッキの数や、各給紙デッキの名称や、測色センサA214の搭載有無の情報などが挙げられる。また、オプションで装着されるセンサユニット224の装着状況や、センサユニット224内の測色センサB228の搭載有無の情報なども管理される。
【0035】
JMF処理プログラム406(Job Messagaing Format処理プログラム)は画像形成装置102、104から受信したJMFを解析し、画像形成装置102、104に送信するJMFの作成を行う。本実施形態ではカラープロファイルの情報取得、削除、登録、更新などのカラープロファイルの操作指示(動作命令)はすべてJMFを用いて行われる。指示はWebページ作成プログラム407またはカラープロファイル表示プログラム409上によって表示される画面上のボタンを操作することによって行われる。カラープロファイルに対する操作および作成されるJMFに関しては
図7A~
図7Cを用いて説明をする。
【0036】
Webページ作成プログラム407は、後述する色調整処理の実行を行うためのWebページを生成するためのプログラムである。また、画像形成装置102、104から取得したカラープロファイルの情報を表示するためのWebページも生成する。生成したWebページは、ユーザーが操作する情報処理装置のWebブラウザからアクセスされる。
【0037】
次に、
図4(b)に示される画像形成装置102、104側の情報処理装置101のソフトウェア構成を概略説明する。
【0038】
ブートローダ401、オペレーティングシステム402、ネットワーク制御プログラム403、およびJMF処理プログラム406は、管理システム100において動作する情報処理装置のソフトウェア構成で説明しているので、説明は省略する。
【0039】
印刷指示プログラム408は、画像形成装置102、104に対して印刷指示を行うためのプログラムである。印刷指示のデータ形式は本実施形態に対して影響を及ぼさないので特に限定はしない。
【0040】
カラープロファイル表示プログラム409は、画像形成装置102、104から取得したカラープロファイルの情報を表示するプログラムである。表示する画面はWebページ作成プログラム407と同等のものである。
【0041】
<画像形成装置のソフトウェア構成>
図5は、画像形成装置102、104のソフトウェア構成を示す。
【0042】
ブートローダ501は、電源投入直後に実行されるプログラムである。これらプログラムには、システムの起動に必要となる各種起動シーケンスを実行するためのプログラムが含まれる。
【0043】
オペレーティングシステム502は、画像形成装置102、104の機能を実現する各種プログラムの実行環境を提供することを目的としたプログラムである。オペレーティングシステム502は、主に画像形成装置のRAM212や記憶部219およびその他各部の基本的な入出力制御等の機能を提供する。
【0044】
ネットワーク制御プログラム503は、ネットワーク105を介して接続される機器に対してデータを送受信する際に実行されるプログラムである。ネットワーク制御プログラム503は、印刷するファイルの受信処理や、外部装置からのデータ送信、コマンドの送受信に利用される。ネットワーク制御プログラムにはNWI/F221を制御するためのドライバプログラムも含む。
【0045】
印刷制御プログラム504は受け付けた印刷ジョブを処理するためのプログラムである。印刷制御プログラム504の基本的な動作は次に示す通りである。印刷制御プログラム504は、NWI/F221から受信したジョブデータを、記憶部219に格納し、受信順序を保持する。印刷処理の実行を上述した受信順序に基づき実行するようコントローラ部に対して指示する。また、印刷制御プログラム504は、印刷ジョブの実行を停止、再開するためにキュー自体の動作または停止をUIパネル213から受付、受け付けた指示に基づき処理を実行する。また、印刷制御プログラム504は、外部装置からの問い合わせに応じてジョブキューの状態の応答処理を行う。ジョブキューの状態とは、ジョブキューの停止状態、実行状態、さらにジョブの存在有無等を含み、ジョブキューの状態は、NWI/F221経由で外部装置に送信される。
【0046】
印刷データ解析プログラム505は、NWI/F221経由で印刷データを受信し、印刷制御プログラム504から印刷データの解析が指示された場合に印刷データの展開処理を実行する。展開処理が完了すると、印刷データ解析プログラム505は、前記印刷制御プログラム504が管理する処理順序に基づいてCPU211によって上述した受信順序で各デバイスの動作を順次指示する。その結果として最終的にPDL(Page Description Language)処理が実行されるように、画像形成装置102、104のソフトウェアは制御を実行する。これら各デバイスには、給紙デッキ216、プリンタエンジン218、記憶部219、RAM212等が含まれる。
【0047】
JMF処理プログラム506はネットワーク105を介して受信したJMFデータを解析し、適切な処理を行うとともに、実行結果等を記載したJMFを作成するプログラムである。本実施形態では画像形成装置102、104に登録されているカラープロファイルの情報の取得、カラープロファイルの削除、登録、更新をJMFによって行う。実際に送受信されるJMFは
図7A~
図7Cを用いて説明をする。
【0048】
リソース管理プログラム507は画像形成装置102、104が各種処理において用いられるリソースを管理するためのプログラムである。リソース管理プログラム507は、画像形成装置102、104の記憶部219に格納されているフォントやカラープロファイルなどのファイルを管理し、必要に応じて必要なプログラムを参照できるようにする。また、リソース管理プログラム507は、新しいリソースの追加、格納されているリソースの削除、関連する情報の登録、更新、および使用の許可不許可の判定など、リソースの管理に関する様々な処理を行う。
【0049】
<カラープロファイル管理画面の模式図>
図6は、管理システム100のWebページ作成プログラム407が作成するWebページの一つであるカラープロファイル管理画面600の模式図を示す。拠点A内の情報処理装置101のカラープロファイル表示プログラム409が作成する画面も同様のものである。カラープロファイル管理画面600はカラープロファイル管理画面表示ボタン(不図示)を選択し、登録済みカラープロファイル情報取得指示を動作させることによって表示される。
【0050】
カラープロファイル表示画面601は管理対象の画像形成装置の1つから取得した登録済みカラープロファイルの一覧を表示する領域と、追加、削除、送信の指示ボタンを表示する領域からなる。以下では、管理対象の画像形成装置は、画像形成装置102であるとして説明を行う。管理対象の画像形成装置が画像形成装置104である場合も同じ手順で処理を行う。
【0051】
まず、カラープロファイル表示画面601の詳細について説明する。
【0052】
カラープロファイル名表示領域602はカラープロファイルの名称を表示するための領域である。カラープロファイルの名称は使用するカラープロファイルを指定する際に用いられる。カラープロファイルの名称はカラープロファイルを登録する際には必須な項目である。
【0053】
カラープロファイル種類表示領域603はカラープロファイルの種類を表示するための領域である。カラープロファイルの種類には入力プロファイル、出力プロファイル、デバイスリンクプロファイルがある。また特定の色と出力する色を対応付けたカラーマッチング用の色対応データも同様の方法で管理できるようにしてもよい。カラープロファイルの種類はカラープロファイルを登録する際には必須な項目である。
【0054】
カラープロファイル色空間表示領域604はカラープロファイルが適用される色空間を表示するための領域である。色空間はRGB、CMYKなどである。色空間はカラープロファイルの種類が入力プロファイル、デバイスリンクプロファイルのいずれかであるとき与えられる。例えば、出力プロファイルのようにカラープロファイルが色空間の値を有さない場合には空欄となる。
【0055】
カラープロファイル状態表示領域605はカラープロファイルの状態を表示するための領域である。カラープロファイルの状態には、少なくとも使用可能状態であることを示す値と、使用できない状態を示す値とが含まれる。本実施形態では使用できないことを示す値には、色検証が一定期間以上に渡って実施されていないことを示す値と、色検証を実施した結果色再現性に問題があったことを示す値とが含まれる。カラープロファイル状態表示領域605は所望の値を選択することにより値を更新することも可能である。操作者(管理ユーザー)によって状態が更新され、送信ボタン616が押下されると、状態更新指示が画像形成装置102に送信される。
【0056】
カラープロファイル登録日時表示領域606はカラープロファイルが画像形成装置102に登録されたことを示すための領域である。作成時に自動的に設定される値であり、登録指示することにより明示的に指定することはできない。
【0057】
カラープロファイルのアドレス選択領域607は画像形成装置102に登録するカラープロファイルの取得元を指定するための領域である。カラープロファイルのアドレス選択領域607は画像形成装置102に既に登録済みのカラープロファイルに対しては、値は設定されない。カラープロファイルのアドレス選択領域607は画像形成装置102へのカラープロファイルの登録時には必須な項目である。即ち、カラープロファイルを登録する際に、新規登録カラープロファイル選択領域613のアドレス選択領域607にアドレスが入力されていない場合、当該新規登録しようとするカラープロファイルに関する登録指示は実施されない。
【0058】
デフォルト登録表示領域608はカラープロファイルが画像形成装置102に出荷時から登録されているものであるかを示すための領域である。一般的に広く用いられる入力プロファイルは出荷時から画像形成装置102に登録されていることが多い。出荷時から登録されているカラープロファイルは後述する削除操作によって削除することができない。
【0059】
図6のカラープロファイル管理画面600において示される登録済みカラープロファイルは、後述する画像形成装置102のリソース管理テーブル900から取得したものである。以下に、登録済みカラープロファイル609、610、611、および612の登録情報の詳細を記載する。
【0060】
登録済みカラープロファイル609は名称が“sRGB”、種類が“入力プロファイル”、状態が“使用可能”、登録日が“2019年2月21日9時49分8秒”、出荷時から登録されていたカラープロファイルであることを示している。登録済みカラープロファイル610は名称が“K100 Plain”、種類が“出力プロファイル”であり、色検証が一定期間行われていないため使用できないプロファイルであることを示している。登録済みカラープロファイル611は名称が“K100 Heavy Coated”、種類が“出力プロファイル”であり、色検証の結果色再現性に問題があり使用できないプロファイルであることを示している。登録済みカラープロファイル612は名称が“D50+JapanColor”、種類が“デバイスリンクプロファイル”であり、色空間はCMYKであることを示している。
【0061】
新規登録カラープロファイル選択領域613は画像形成装置102に新しく登録指示を行うカラープロファイルの選択、および値の入力を行うための領域である。操作者が追加ボタン615を押下すると、その領域が作成される。一つの領域で一つのカラープロファイルを指定することが可能であり、追加ボタン615を複数回押下することにより複数の領域を作成可能である。カラープロファイル名表示領域602、カラープロファイル種類表示領域603、アドレス選択領域607は必ず指定または入力をしなければならない項目である。入力されていない項目がある場合、その新規登録カラープロファイル選択領域613に関する登録指示は行われない。カラープロファイル色空間表示領域604はカラープロファイル種類表示領域603が入力プロファイルまたはデバイスリンクプロファイルの場合には指定しなければならない項目である。カラープロファイルの名称はカラープロファイル名表示領域602をクリックすることで操作部からの文字入力を受け付けるようになる。カラープロファイル種類表示領域603、カラープロファイル色空間表示領域604はクリックすることでプルダウンメニューが表示され値が選択可能となる。カラープロファイル種類表示領域603で色空間を持たない種類が指定されている場合には、カラープロファイル色空間表示領域604で値を選択しても使用されない。カラープロファイルのアドレス選択領域607を選択することによりファイルの選択、またはURLの入力が可能となる。すべての項目を入力、選択した後で送信ボタン616を押下することにより、後述するプロファイル登録指示が画像形成装置102に送信される。送信先の画像形成装置102は、表示されている登録済みカラープロファイルを取得した画像形成装置である。
【0062】
削除ボタン614はカラープロファイルの削除を指示するためのボタンである。カラープロファイル表示画面601に表示された登録済みカラープロファイルは選択することができる。選択後に削除ボタン614を押すと削除指示を行うカラープロファイルとして記録され、操作者が送信ボタン616を押下すると後述する削除指示を含む送信メッセージが画像形成装置102に送信される。
【0063】
追加ボタン615はカラープロファイルを新規登録するために用いられるボタンである。操作者が追加ボタン615を押下すると、
図6のカラープロファイル管理画面600に新規登録カラープロファイル選択領域613が生成される。
【0064】
送信ボタン616は指示を送信するためのボタンである。削除ボタン614または追加ボタン615が選択されてカラープロファイルの削除や追加が指示されている場合、またはカラープロファイル状態表示領域605が変更されている場合に、カラープロファイルの操作指示が画像形成装置102に送信される。送信されるデータに関しては
図7A~
図7Cにおいて説明をする。指示も変更もない場合には、登録済みカラープロファイルを取得する指示を含む送信メッセージが画像形成装置102に送信される。それぞれの指示に対する応答に含まれる登録済みカラープロファイルの情報に基づいてカラープロファイル表示画面601は更新される。
【0065】
<送受信データの模式図>
図7A~
図7Cは、管理システム100、情報処理装置101と画像形成装置102との間で送受信されるカラープロファイル管理のためのデータの一例である。
図7Aは、画像形成装置102に登録されているカラープロファイルの情報を取得するためのカラープロファイル問い合わせJMF700である。
図7Bは、画像形成装置102に登録されているカラープロファイルの情報を格納するカラープロファイル問い合わせに対する応答JMF710である。
図7Cは、画像形成装置102にカラープロファイルの削除、登録、更新の操作指示JMF730である。
【0066】
カラープロファイル問い合わせJMF700は、管理システム100と画像形成装置102との間の通信として標準的に用いられているフォーマットであるJMFを用いてカラープロファイルの問い合わせを行う際のデータを示している。
【0067】
以下、
図7Aのカラープロファイル問い合わせJMF700における各要素の詳細を説明する。
【0068】
JMF要素701はカラープロファイル問い合わせJMF700における最上位の要素である。JMF要素701の中にはメッセージの内容を示す要素が格納される。
【0069】
Query要素702はJMFのメッセージを表している。Query要素702は受信者に対する問い合わせの場合に使用される。問い合わせの対象の種類をType属性703で指定し、詳細な対象をResourceName属性704によって指定する。カラープロファイル問い合わせJMF700を受信した画像形成装置102のJMF処理プログラム506はJMF要素701を上位から解析する。このように解析していくと、受信したのが問い合わせJMFであり、問い合わせの内容はResourceのうちColorProfileであることがわかる。
【0070】
DeviceID要素705はこのJMFの送信先のデバイスを特定するための識別子を格納する属性である。尚、本実施形態では、DeviceID要素705を用いた処理を説明しないため、DeviceID要素705についての詳細な説明は省略する。
【0071】
カラープロファイル問い合わせへの応答JMF710は以下のように作成される。カラープロファイル問い合わせJMF700を受信した画像形成装置102のJMF処理プログラム506がリソース管理プログラム507からカラープロファイル情報をリソース管理テーブル900から取得することにより、応答JMF710は作成される。応答JMF710は、問い合わせの送信元に返信するデータの一例である。
【0072】
カラープロファイル問い合わせへの応答JMF710にはメッセージとしてResponse711が格納されている。
【0073】
ResourceInfo712、720、724は取得したResourceの情報を格納する箇所であり、Resourceごとに作成される。それぞれのResourceInfoにはカラープロファイルの情報を格納するColorProfile要素713、721、725が格納される。
図7Bの例ではResourceInfo712は
図6のカラープロファイル609、ResourceInfo720は
図6のカラープロファイル610、ResourceInfo724は
図6のカラープロファイル611に対応している。対応するカラープロファイルの情報がColorProfile要素713、721、725に格納されている。
【0074】
Status属性714、722、726はColorProfile要素が表すカラープロファイルの状態を示すための属性である。カラープロファイル609は使用可能であるのでStatus属性714には使用できることを示す“Available”が設定されている。カラープロファイル610、611は使用できないので、Status属性722、726には使用できないことを示す“Unavailable”が設定されている。Status属性が“Unavailable”の場合には、使用できない理由がStatusDetails属性723、727に設定される。StatusDetails属性723の値“Unvalidated”は色検証が一定時間以上行われていないことを示している。StatusDetails属性727の値”ValidationFailure”は色検証の結果、色再現性が不十分であったことを示している。管理システム100が
図7Bに示される応答JMFを受信すると、管理システム100は、
図6のカラープロファイル状態表示領域605には、応答JMFのStatus属性、およびStatusDetails属性の値から決定された状態を表示する。
【0075】
Profile属性715はプロファイルの名前を示すための属性である。Profile属性715の値が
図6のカラープロファイル名表示領域602に表示される。
【0076】
DateAdded属性716はプロファイルが印刷機に登録された日時を示すための属性である。管理システム100が
図7Bに示される応答JMFを受信すると、管理システム100は、
図6のカラープロファイル登録日時表示領域606には、応答JMFのDateAdded属性716の値から決定された日時を表示する。
【0077】
ColorSpace属性717はカラープロファイルが使用される色空間を示すための属性である。管理システム100が
図7Bに示される応答JMFを受信すると、管理システム100は、
図6のカラープロファイル色空間表示領域604には、応答JMFのColorSpace属性717の値から決定された色空間を表示する。
【0078】
ResourceUsage属性718はカラープロファイルの種類を表すための属性である。管理システム100が
図7Bに示される応答JMFを受信すると、管理システム100は、
図6のカラープロファイル種類表示領域603には、応答JMFのResourceUsage属性718から決定されたカラープロファイルの種類の値を表示する。
【0079】
FactoryDefault属性719はカラープロファイルが出荷時から登録されていたものであるかを示すための属性である。管理システム100が
図7Bに示される応答JMFを受信すると、管理システム100は、
図6のデフォルト登録表示領域608には、応答JMFのFactoryDefault属性719から決定された値を表示する。
【0080】
操作指示JMF730は、
図6に示されるカラープロファイル管理画面600上で行われたカラープロファイルへの操作を画像形成装置102、104に指示するためのデータである。送信ボタン616が押下されることによって、操作指示JMF730で示されるデータが画像形成装置102、104に送信される。操作指示JMF730の内容は
図6のカラープロファイル管理画面600上で行われた操作によって変化する。
図7Cの例では、以下の操作が
図6のカラープロファイル管理画面600上で行われたことを示す。最初に、操作者が
図6のカラープロファイル611を選択し、削除ボタン614を押下する。次に、操作者が追加ボタン615を押下して、ColorProfile要素740で示されるカラープロファイルの情報を新規登録カラープロファイル選択領域613に入力する。
図7CのColorProfile要素740においては、カラープロファイル名表示領域602に“K100 Heavy Coated v1.1”が入力され、カラープロファイル種類表示領域603で出力プロファイルを選択された例を示している。上記入力が完了後、操作者は送信ボタン616を押下する。なお、カラープロファイルが新規登録される際は、当該カラープロファイルの色検証が完了していないので、カラープロファイル状態表示領域605には“NG”が初期値として設定される。
【0081】
Command要素731、738はJMFのメッセージを表している。Command要素731、738は操作指示を行う場合に使用される。
図7Cの例では2つの操作が指定されている。操作対象の種類をType属性732で指定し、詳細な対象をResourceName属性733によって指定する。ここではカラープロファイルの操作を行うので、Type属性732はResource、ResourceName属性733はColorProfileである。
【0082】
UpdateMethod属性734、739は操作によってどのように更新するかを指定するための属性である。Command要素731は削除操作を指示しているので、削除を示す“Remove”が設定されている。Command要素738は登録・更新操作を指示しているので、上書きを示す“Complete”が設定されている。
【0083】
ProfileName属性736、741、747はカラープロファイルの名称を指定する属性であり、削除、登録、更新操作を行うカラープロファイルを指定する属性の一つである。画像形成装置102が
図7Cに示される操作指示JMF730を受信すると、ProfileName属性に値が指定されていない場合には、画像形成装置102はいずれの操作も行わない。
【0084】
ResourceUsage属性737、742、749はカラープロファイルの種類を指定する属性であり、削除、登録、更新操作を行うカラープロファイルを指定する属性の一つである。画像形成装置102が
図7Cに示される操作指示JMF730を受信すると、ResourceUsage属性に値が指定されていない場合には、画像形成装置102はいずれの操作も行わない。
【0085】
ColorSpace属性748はカラープロファイルの色空間を指定する属性であり、カラープロファイルの種類が入力プロファイルまたはデバイスリンクプロファイルの場合には指定が必要な属性である。画像形成装置102が
図7Cの操作指示JMF730を受信し、カラープロファイルの種類が入力プロファイルまたはデバイスリンクプロファイルでありColorSpace属性に値が指定されていない場合には、画像形成装置102はいずれの操作も行わない。
【0086】
Status属性743、750およびStatusDetails属性744、751は登録または更新を行うカラープロファイルの状態を指定するための属性である。カラープロファイル状態表示領域605で設定された状態がStatus属性743、750およびStatusDetails属性744、751に設定される。Status属性およびStatusDetails属性が設定された操作指示JMF730が画像形成装置102に送信される。状態とStatus属性743、750およびStatusDetails属性744、751の対応関係は
図7Bの応答JMFの項において説明をした。
【0087】
URL属性745は登録するカラープロファイルのデータのアドレスを指定するための属性である。登録の場合には必ず指定が必要な属性であり、指定がない場合には既存のカラープロファイルの状態更新指定となる。
図7Cの例ではcidを用いてデータを指定している。この他にhttp、file、またはsmbなどのプロトコルを使用してデータを指定することができる。データは受信する画像形成装置102がアクセスできる場所に配置しなければならない。画像形成装置102が
図7Cに示される操作指示JMF730を受信すると、URL属性にアドレスが指定されている場合には、画像形成装置102は指定されたアドレスからカラープロファイルのデータを取得する。
【0088】
ProfileName属性736、741、747、ResourceUsage属性737、742、749、ColorSpace属性748の3つを組み合わせてカラープロファイルの特定を行う。ProfileName属性736、741、747の値が同じであっても、他の属性の値が異なるカラープロファイルは別のものとして扱う。削除、更新の場合には上記の3つの属性がいずれかの登録済みカラープロファイルと一致していなくてはならない。URL属性745が指定されている場合、3つの組み合わせがすべて一致している場合にはカラープロファイルの置き換えとなり、そうではない場合には新規登録となる。
【0089】
図7Cの例では削除、登録、更新を1つずつ指示しているが、複数の削除、登録・更新を同時に指示することも可能である。複数のカラープロファイルの削除を指示する場合、ColorProfile要素735を複数記載する。同様に複数のカラープロファイルの登録・更新を指示する場合、ColorProfile要素740、746を複数記載する。削除、登録・更新とそれぞれの操作の対象とするカラープロファイルは記載されている順番に実行する。実行する順番が重要である場合にはCommand要素731、738およびColorProfile要素735、740、746の順番を実行順番に並べることで実行順番を指示することができる。
【0090】
<カラープロファイル管理に関するデータを受け付けた時の処理の流れ>
図8は、
図7A~
図7Cで説明をしたカラープロファイルの問い合わせ、操作指示を受信したときの画像形成装置102、104のCPU211の処理の流れを説明するフローチャートを示す。以下においては、画像形成装置は、画像形成装置102であるとして説明を行う。説明を省略する画像形成装置104における動作は、画像形成装置102における動作と同一である。
【0091】
図8のフローチャートで示される一連の処理は、CPU211が記憶部219に格納され、RAM212にロードされるプログラムの実行することにより行われる。あるいは、
図8におけるステップの一部または全部の機能をASIC、FPGA、または電子回路等のハードウェアで実現してもよい。なお、各処理の説明における記号「S」は、当該フローチャートにおけるステップであることを意味する。上記の内容は、
図10、および
図11のフローチャートに対しても当てはまる。
【0092】
CPU211がJMF処理プログラム506に指示を行うことによって処理は実行される。データを受信すると、JMF処理プログラム506は受信したデータを解析する。受信したデータがJMFであるかは、ルート要素にJMF要素701があるかによって判定することができる。
【0093】
S800では、CPU211は受信したJMFの解析を行う。JMFはXML形式であるので、通常のXML解析と同様に階層構造にしたがって上位要素から解析を行えばよい。CPU211はJMFの解析を完了すると、処理はS801に進む。
【0094】
S801からS808までの処理はJMFに指定されているメッセージの数だけ実施される。CPU211がメッセージをすべて処理していない場合、処理はS808からS801に進み、S801から始まる処理を継続する。
【0095】
S801では、CPU211はJMFのメッセージがカラープロファイルの問い合わせであるかを判定する。
図7A~
図7Cを用いて説明したように、JMF要素701の下位要素がQuery要素702であるかによって、CPU211は受信したJMFのメッセージがカラープロファイルの問い合わせであるかを判定することができる。また問い合わせ対象がカラープロファイルであるかは、Type属性703が“Resource”であること、ResourceName属性704が“ColorProfile”であることを確認することで判定することができる。CPU211はメッセージが問い合わせであると判定した場合には、処理はS803に進み、CPU211はメッセージが問い合わせではないと判定した場合には処理はS802に進む。
【0096】
S802では、CPU211はリソース管理プログラム507から登録済みカラープロファイルの情報を取得する。カラープロファイル情報はリソース管理プログラム507が有する、
図9に示されるリソース管理テーブル900に保持されている。リソース管理テーブル900にはカラープロファイルの名前、種類、色空間の他、リソース管理プログラムを通して記憶部219に書き込まれたカラープロファイルデータとの対応付けが記憶されている。リソース管理テーブル900に関しては後述する
図9において説明する。本実施形態で取得する情報には少なくともカラープロファイルを特定する情報であるカラープロファイルの名前、種類、色空間、カラープロファイルが使用可能であるかを示す状態が含まれる。本実施形態ではCPU211は出荷時から登録されていたプロファイルであるかの情報も取得する。CPU211は取得した情報を記憶部219に記憶して、処理はS808に進む。
【0097】
S803では、CPU211はJMFのメッセージがカラープロファイルの操作指示であるかを判定する。JMF要素701の下位要素がCommand要素731、738であるかによってCPU211はカラープロファイルの操作指示であるかを判定することができる。操作指示の対象の判定方法はS801と同じである。CPU211はメッセージが操作指示であると判定した場合には処理はS804に進み、CPU211はメッセージが操作指示ではないと判定した場合には処理はS808に進む。
【0098】
S804では、CPU211は受け付けた操作指示が削除操作であるかを判定する。UpdateMethod属性734、739が“Remove”であるかによってCPU211は操作指示が削除操作であるかを判定することができる。CPU211は操作指示が削除操作であると判定した場合には処理はS805に進み、CPU211は操作指示が削除操作ではないと判定した場合には処理はS806に進む。
【0099】
S805では、CPU211はカラープロファイルの削除処理を行う。カラープロファイルの削除処理の詳細は
図10を用いて後述することとする。CPU211はカラープロファイルの削除処理を完了すると、処理はS808に進む。
【0100】
S806では、CPU211は操作指示が登録処理・更新処理(更新登録処理)であるかを判定する。UpdateMethod属性734、739が“Complete”であるかによってCPU211は操作指示が登録操作であるかを判定することができる。CPU211は操作指示が登録・更新処理であると判定した場合には処理はS807に進み、CPU211は操作指示が登録・更新処理ではないと判定した場合には処理はS808に進む。
【0101】
S807では、CPU211はカラープロファイルの登録・更新処理を行う。カラープロファイルの登録・更新処理の詳細は
図11を用いて説明をする。CPU211はカラープロファイルの登録・更新処理を完了すると、処理はS808に進む。
【0102】
S808では、CPU211は未処理のメッセージがあるかを判定する。CPU211は未処理のメッセージがあると判定した場合には処理はS801に進み、CPU211は未処理のメッセージがないと判定した場合には処理はS809に進む。
【0103】
S809では、CPU211は記憶した実行結果から応答を作成する。カラープロファイル問い合わせへの応答JMF710は応答の一例であり、CPU211がS802で記憶した実行結果から作成した応答である。CPU211は応答を作成すると、JMFの送信元に応答データを送信し、
図8に示されるフローを終了する。
【0104】
<リソース管理テーブルの模式図>
図9は、画像形成装置102、104のリソース管理プログラム507が作成、管理するリソース管理テーブル900を示す。リソース管理テーブル900には登録済みのカラープロファイルのデータの場所やプロファイルの名称、種類などの情報が格納されている。S802では、リソース管理プログラム507はリソース管理テーブル900のデータを返信する。
図9の例は、カラープロファイル管理画面600で操作が行われ、
図7Cの削除、登録、更新指示が画像形成装置に送信された後、CPU211がColorProfile要素740に対して削除、登録、更新の処理が実施したときに表示される画面である。
【0105】
ID901はリソースを一意に特定するための識別子である。リソースを作成した際にリソース管理プログラム507が一意の値を付与する。カラープロファイル作成時にはS1115においてカラープロファイルを記憶部219に格納する際にID901は付与される。
【0106】
File902はリソースの記憶部219上での場所を特定するための情報である。S1115でリソースの書き込み先のアドレスを格納する。書き込み先はリソース管理プログラム507が決定し、同様にリソース管理プログラム507が決定したID901の値と合わせてリソース管理テーブル900に登録する。
【0107】
Status903およびStatusDetails904はリソースの状態を表す情報である。本実施形態では登録、状態更新指示を受けた際に指定されたStatus属性743、750、およびStatusDetails属性751の値から決定した値を格納する。またリソースの状態に応じてリソース管理プログラム507が値を更新することがある。つまり、リソース管理テーブル900のStatus903の値が、“Available”である場合は、CPU211は指定されたリソースを有効化する。Status903の値が、“Unavailable”である場合は、CPU211は指定されたリソースを無効化する。
【0108】
なお、カラープロファイルが新規登録される際、リソース管理テーブル900のStatus903は“Unavailable”、StatusDetails1104は“Unvalidated”として作成される。したがって、色検証が完了していない新規登録されたカラープロファイルは使用することはできない。管理対象となっている画像形成装置において色検証用のデータが管理システム100に送信され、管理システム100において色検証が行われる。管理システム100は色検証がOKであると判定した場合、管理システム100は、Status903が“Aavailable”である更新指示710を管理対象となっている画像形成装置に送信する。当該変更指示を受信した当該画像形成装置のCPU211は、リソース管理テーブル900のStatus903を“Available”に更新することにより、新規登録されたカラープロファイルを使用することが可能となる。
【0109】
DateAdded905はリソース管理テーブル900にデータが登録された日時である。S1115でリソースの書き込みを行った際にCPU211はオペレーティングシステムから取得した現在日時を記憶部219に格納する。
【0110】
Default906は出荷時から登録されているリソースであるかを識別するための情報である。出荷時から登録されているデータに関して値が“TRUE”で格納されており、カラープロファイル作成指示によって作成されたデータは、S915でCPU211は“FALSE”を記憶部219に格納する。
【0111】
Name907はカラープロファイルの名称である。Name907は人が識別しやすくするための名称であり、リソースのファイル名とは異なる。S1118で、ID901の値とともに指定され、CPU211は指定されたID901が有するデータを記憶部219に格納する。
【0112】
Type908はカラープロファイルの種類である。S1118で、ID901の値とともに指定され、CPU211は指定されたID901が有するデータを記憶部219に格納する。
【0113】
ColorSpace909はカラープロファイルが使用する色空間を示す。S1118で、ID901の値とともに指定され、CPU211は指定されたID901が有するデータを記憶部219に格納する。色空間が自動的に決まるデータに関しては、値は設定しなくてもよい。
【0114】
ElapsedTime920はカラープロファイルの状態が最後に更新されてからの時間を表す。Status903の値が“Available”に更新された時に経過時間の計測を始め、状態が更新された時にゼロにリセットする。状態の更新は“Available”から“Unavailable”への更新、または“Available”のままであることを示す操作である。更新後も“Available”の場合には、経過時間をリセットしたあとで再びカウントを始める。なお本実施形態ではこの項目は使用しない。
【0115】
リソースデータ910、911、912はそれぞれ
図6のカラープロファイル管理画面600におけるカラープロファイル609、610、612に対応している。削除を指示するCommand要素731が
図10に示される処理に従って実行されたことにより、カラープロファイル611は削除された。またリソースデータ913は登録指示を含むCommand要素738のColorProfile要素740を
図11に示されるS1115までの処理に実行することによって作成されたものである。S1118でカラープロファイルの情報を書き込んでいないのでName907、Type908、ColorSpace909に値がリソースデータ913には設定されていない。この状態では使用できないためStatus903は“Unavailable”、StatusDetails904は“Incomplete”となっている。
【0116】
<カラープロファイル削除指示の処理を行う時の処理の流れ>
図10は、S805のカラープロファイルの削除処理におけるCPU211の処理の流れを説明するフローチャートを示す。
【0117】
S1000では、CPU211はリソース管理プログラム507から登録済みカラープロファイルの情報を取得する。CPU211が行う処理は、S802と同じ処理である。CPU211は登録済みカラープロファイルの情報を取得すると、処理はS1001に進む。
【0118】
S1001からS1012までの処理は削除指示を含むカラープロファイルの情報(動作カラープロファイル情報)を用いて行われる。削除指示を含むカラープロファイルの情報において、削除指示のCommand要素738の下位にある全てのColorProfile要素735を実行する。削除指示されているカラープロファイルが複数指定されている場合には、XML上で先に記載されているColorProfile要素から先に実行する。削除処理がS1001からS1012まで実行されると、処理はS1001に戻り、CPU211は次のColorProfile要素の処理を実行する。
【0119】
S1001では、CPU211はカラープロファイル指定部であるColorProfile要素735を解析する。
図7A~
図7Cで説明したように、ColorProfile要素735にはカラープロファイルを特定する情報等が記載されている。CPU211は解析を完了すると、処理はS1002に進む。
【0120】
S1002では、CPU211はColorProfile要素735にカラープロファイルを特定する情報がすべて指定されているかを判定する。
【0121】
カラープロファイルを特定する情報はProfileName属性736、ResourceUsage属性737であり、カラープロファイルの種類によってはColorSpace属性748も含まれる。一つでも指定されていない情報がある場合、または存在しない色空間やカラープロファイルの種類が指定されていた場合にはCPU211はカラープロファイルを特定する情報がすべて指定されていないと判定する。CPU211はカラープロファイルを特定する情報がすべて指定されていると判定した場合には処理はS1003に進む。CPU211はカラープロファイルを特定する情報がすべて指定されていないと判定した場合には処理はS1004に進む。
【0122】
S1003では、CPU211はS1000において取得した登録済みカラープロファイルの中に、指定されているカラープロファイルを特定する情報が完全に一致するものがあるかを判定する。S1000で取得したリソース管理テーブル900のName907、Type908、ColorSpace909の値を、ColorProfile要素735で指定された対応する値と比較することによってCPU211は判定を行う。なお色空間を区別する必要がない種類のカラープロファイルに色空間が指定されていた場合、その値は比較に使用せずに無視する。CPU211は取得した登録済みカラープロファイルの中に、指定されているカラープロファイルを特定する情報が完全に一致するものがあると判定した場合には処理はS1005に進む。CPU211は取得した登録済みカラープロファイルの中に、指定されているカラープロファイルを特定する情報が完全に一致するものがないと判定した場合には処理はS1004に進む。
【0123】
S1004では、CPU211はカラープロファイル削除処理の実行結果として無効な指定を記憶する。CPU211は実行結果を記憶すると、処理はS1012に進む。
【0124】
S1005では、CPU211は一致した登録済みカラープロファイルが出荷時から登録されているカラープロファイルであるかを判定する。S1000で取得したリソース管理テーブル900のDefault906の値を参照することによってCPU211は判定を行う。CPU211は出荷時から登録されているカラープロファイルを削除することができない。CPU211は一致した登録済みカラープロファイルが出荷時から登録されているカラープロファイルであると判定した場合には処理はS1008に進む。CPU211は一致した登録済みカラープロファイルが出荷時から登録されているカラープロファイルではないと判定した場合には処理はS1006に進む。
【0125】
S1006では、CPU211は印刷制御プログラム504から印刷実行状態を取得し、画像形成装置が印刷を実行していない待機状態であるかを判定する。印刷でカラープロファイルを使用している時に削除をすると印刷不良を引き起こすことがあるため、画像形成装置が待機状態であるときCPU211はカラープロファイルを削除可能としている。別法として、CPU211が印刷実行中のジョブが使用するカラープロファイルを取得し、削除しようとしているカラープロファイルと一致するかを判定するようにしてもよい。CPU211は画像形成装置が待機状態であると判定した場合には処理はS1007に進み、CPU211は画像形成装置が待機状態ではないと判定した場合には処理はS1008に進む。
【0126】
S1007では、CPU211はリソース管理プログラム507にカラープロファイルの削除を指示する。S1003で一致すると判定したカラープロファイルの識別子を指定して削除を指示する。指示を受け付けたリソース管理プログラム507はリソース管理テーブル900から識別子が一致するデータを取得し、記憶部219のファイルを削除し、リソース管理テーブル900からプロファイルデータを削除する。削除が完了すると、CPU211は削除の実行結果を取得し、処理はS1009に進む。
【0127】
S1008では、CPU211はカラープロファイル削除処理の実行結果として削除不可を記憶する。CPU211は実行結果を記憶すると処理はS1012に進む。
【0128】
S1009では、CPU211は削除できたかを判定する。リソース管理プログラム507から取得した返り値に基づいてCPU211は判定を行う。CPU211は削除に成功したと判定した場合には処理はS1011に進み、CPU211は削除に失敗したと判定した場合には処理はS1010に進む。
【0129】
S1010では、CPU211はカラープロファイル削除処理の実行結果として削除失敗を記憶する。CPU211は実行結果を記憶すると、処理はS1012に進む。
【0130】
S1011では、CPU211はカラープロファイル削除処理の実行結果として削除成功を記憶する。CPU211は実行結果を記憶すると、処理はS1012に進む。
【0131】
S1012では、CPU211は未処理のカラープロファイルがあるかを判定する。前ステップまでにおいて処理を実行したColorProfile要素以降に別のColorProfile要素があるかを判定することによってCPU211は未処理のカラープロファイルがあるかの判定を行う。CPU211は別のColorProfile要素があると判定した場合には処理はS1001に進み、CPU211は別のColorProfile要素がないと判定した場合にはカラープロファイルの削除処理を終了する。
【0132】
<カラープロファイル登録・更新指示の処理を行う時の処理の流れ>
図11は、S807のカラープロファイルの登録・更新処理におけるCPU211の処理の流れを説明するフローチャートを示す。
【0133】
図11の処理の概要は以下の通りである。カラープロファイル特定情報がすべて指定され、且つカラープロファイルのデータのアドレスが指定されている場合は、画像形成装置は登録処理を行う。ここで、カラープロファイル特定情報のすべてがリソース管理テーブル900に格納されているカラープロファイルのいずれかと一致している場合も画像形成装置は、その処理を登録処理(置き換え処理)として扱う。カラープロファイル特定情報がすべて指定され、且つカラープロファイルのデータのアドレスが指定されていない場合は、画像形成装置は状態を更新する更新処理(更新登録処理)を行う。以下に
図11の処理の詳細を記載する。
【0134】
S1100でCPU211はリソース管理プログラム507から登録済みカラープロファイルの情報を取得する。これはS802と同じ処理である。CPU211は登録済みカラープロファイルの情報を取得すると、処理はS1101に進む。
【0135】
S1101からS1120までの処理は登録・更新指示を含むカラープロファイルの情報(動作カラープロファイル情報)を用いて行われる。登録・更新指示を含むカラープロファイルの情報において、登録・更新指示のCommand要素738下位の全てのColorProfile要素740、746に対してCPU211は登録・更新指示を実行する。登録・更新指示されているカラープロファイルが複数指定されている場合には、XML上で先に記載されているColorProfile要素から先に登録・更新指示は実行され、処理はS1120からS1101に進む。そして、CPU211は次のColorProfile要素を処理する。
【0136】
S1101では、CPU211はカラープロファイル指定部であるColorProfile要素740、746を解析する。
図7で説明したように、ColorProfile要素740、746にはカラープロファイルを特定する情報、カラープロファイルのデータのアドレス、カラープロファイルの状態が記載されている。CPU211は解析を完了すると、処理はS1102に進む。
【0137】
S1102では、CPU211はColorProfile要素740、746にカラープロファイルを特定する情報がすべて指定されていたかを判定する。カラープロファイルを特定する情報はProfileName属性741、747、ResourceUsage属性742、749であり、カラープロファイルの種類によってはColorSpace属性748も含まれる。一つでも指定されていない情報がある場合、または存在しない色空間やカラープロファイルの種類が指定されていた場合にはCPU211はカラープロファイルを特定する情報がすべて指定されていないと判定する。CPU211はカラープロファイルを特定する情報がすべて指定されていると判定した場合には処理はS1103に進む。CPU211はカラープロファイルを特定する情報がすべて指定されていないと判定した場合には処理はS1111に進む。
【0138】
S1103では、CPU211はColorProfile要素740にカラープロファイルデータのアドレス、すなわちURL属性745が指定されているかを判定する。前述したようにCPU211はURL属性745が指定されていると判定した場合には、CPU211はカラープロファイルの登録、または置き換えを実行する。CPU211はURL属性745が指定されていないと判定した場合には、CPU211は状態の更新を実行する。CPU211はデータのアドレスが指定されていると判定した場合には処理はS1104に進み、CPU211はデータのアドレスが指定されていないと判定した場合には処理はS1105に進む。
【0139】
S1104では、CPU211はS1100で取得した登録済みカラープロファイルの中に、指定されているカラープロファイルを特定する情報が完全に一致するものがあるかを判定する。S1100で取得したリソース管理テーブル900のName907、Type908、ColorSpace909の値を、ColorProfile要素740で指定された対応する値と比較することによってCPU211は判定を行う。なお色空間を区別する必要がない種類のカラープロファイルに色空間が指定されていた場合、その値は比較に使用せずに無視する。CPU211は取得した登録済みカラープロファイルの中に、指定されているカラープロファイルを特定する情報が完全に一致するものがあると判定した場合には処理はS1106に進む。CPU211は取得した登録済みカラープロファイルの中に、指定されているカラープロファイルを特定する情報が完全に一致するものがないと判定した場合にはS1107に進む。
【0140】
S1105では、CPU211はS1100で取得した登録済みカラープロファイルの中に、指定されているカラープロファイルを特定する情報が完全に一致するものがあるかを判定する。この処理はS1104と同じである。CPU211は取得した登録済みカラープロファイルの中に、指定されているカラープロファイルを特定する情報が完全に一致するものがあると判定した場合には処理はS1108に進む。CPU211は取得した登録済みカラープロファイルの中に、指定されているカラープロファイルを特定する情報が完全に一致するものがないと判定した場合には処理はS1111に進む。
【0141】
S1106では、CPU211は特定情報が一致した登録済みカラープロファイルが出荷時から登録されているカラープロファイルであるかを判定する。S1100で取得したリソース管理テーブル900のDefault906の値を参照することによってCPU211は判定を行う。CPU211は出荷時から登録されているカラープロファイルは上書きすることができない。CPU211は一致した登録済みカラープロファイルが出荷時から登録されているカラープロファイルであると判定した場合には処理はS1109に進む。CPU211は一致した登録済みカラープロファイルが出荷時から登録されているカラープロファイルではないと判定した場合には処理はS1107に進む。
【0142】
S1107では、CPU211はURL属性745で指定されたアドレスからカラープロファイルデータの取得を試みる。取得する方法は用いられているプロトコルによって決まり、例えばURL属性745がhttpで指定されている場合にはhttpサーバーからhttp通信を用いてカラープロファイルデータの取得が行われる。URL属性745がcidで指定されている場合にはMIMEファイルの中からContent-IDが一致するデータが取得される。CPU211はカラープロファイルデータを取得すると、処理はS1110に進む。
【0143】
S1108では、CPU211はColorProfile要素740、746にカラープロファイルの状態、すなわちStatus属性743、750、およびStatusDetails属性744、751が指定されているかを判定する。CPU211はStatus属性およびStatusDetails属性が指定されていると判定した場合には処理はS1118に進む。CPU211はStatus属性およびStatusDetails属性が指定されていないと判定した場合には処理はS1111に進む。
【0144】
S1109では、CPU211はカラープロファイル登録・更新処理の実行結果として登録不可を記憶する。CPU211は実行結果を記憶すると、処理はS1120に進む。
【0145】
S1110では、CPU211はURL属性で指定されたデータがカラープロファイルであるかを判定する。判定はファイルの拡張子がiccまたはicmであるか、またはhttpサーバーの返却するhttpヘッダやMIMEのMIMEパートのヘッダのContent-Typeがapplication/vnd.iccprofileであるかによって判定する。CPU211は取得したカラープロファイルの値が上記の値と異なると判定した場合、CPU211はカラープロファイル以外のデータが指定されたと判定し、書き込みを実行しない。CPU211は取得したデータがカラープロファイルであると判定した場合には処理はS1113に進み、CPU211は取得したデータがカラープロファイルではないと判定した場合には処理はS1112に進む。
【0146】
S1111では、CPU211はカラープロファイル登録・更新処理の実行結果として無効な指定を記憶する。CPU211は実行結果を記憶すると、処理はS1120に進む。
【0147】
S1112では、CPU211はカラープロファイル登録・更新処理の実行結果としてデータ不正指定を記憶する。CPU211は実行結果を記憶すると、処理はS1120に進む。
【0148】
S1113では、CPU211はカラープロファイルのデータの取得に成功したかを判定する。CPU211がファイルにアクセスできなかった場合、データが存在しなかった場合、データ取得中に通信が切断した場合などには、CPU211はカラープロファイルのデータの取得に失敗したと判定する。CPU211はデータが取得できたと判定した場合には処理はS1115に進み、CPU211はデータが取得できなかったと判定した場合には処理はS1114に進む。
【0149】
S1114では、CPU211はカラープロファイル登録・更新処理の実行結果としてデータ取得失敗を記憶する。取得できなかった理由ごとに詳細な結果を記憶してもよい。例えば接続がタイムアウトした場合、URLが不正な場合などの原因に分けて、タイムアウトによりデータ取得失敗、不正なURLが指定されたことによりデータ取得失敗を記憶してもよい。CPU211は実行結果を記憶すると、処理はS1120に進む。
【0150】
S1115では、CPU211はカラープロファイルデータの書き込みを行う。書き込み動作はリソース管理プログラム507から指示されることにより行われ、カラープロファイルデータが記憶部219の所定のフォルダに書き込まれる。CPU211は書き込み動作を完了すると、リソース管理プログラム507はカラープロファイルを識別するための識別子を付与する。リソース管理プログラム507はリソース管理テーブル900に識別子とファイルのアドレス、オペレーティングシステムから取得した現在日時を登録日時として登録し、結果として識別子を返却する。CPU211は書き込み動作と登録を完了すると、処理はS1116に進む。
【0151】
S1116では、CPU211はカラープロファイルの書き込みに成功したかを判定する。書き込み動作に失敗する原因としては、データが破損している場合や、リソース管理プログラム507に与えられた記憶領域に空きがなかった場合など挙げられる。有効な識別子が返却されたかによってCPU211は書き込み動作の成否を判定することができる。CPU211は書き込み動作に成功したと判定した場合には処理はS1118に進み、CPU211は書き込み動作に失敗したと判定した場合には処理はS1117に進む。
【0152】
S1117では、CPU211はカラープロファイル登録・更新処理の実行結果としてデータ書き込み失敗を記憶する。CPU211は実行結果を記憶部219に記憶すると、処理はS1120に進む。
【0153】
S1118では、CPU211はリソース管理プログラム507にカラープロファイルに関する情報をリソース管理テーブル900に格納するよう指示する。リソース管理テーブル900に登録されているカラープロファイルの識別子が指定されることにより、CPU211はそのカラープロファイルの情報を追加または更新することができる。新しく登録した場合はカラープロファイルの名称、種類、色空間、状態が登録可能であり、置き換えや状態更新の場合には状態が更新可能である。CPU211はカラープロファイル情報の格納を完了すると、処理はS1119に進む。
【0154】
S1119では、CPU211はカラープロファイル登録・更新処理の実行結果として登録成功を記憶する。CPU211は実行結果を記憶部219に記憶すると、処理はS1120に進む。
【0155】
S1120では、CPU211は未処理のカラープロファイルがあるかを判定する。未処理のカラープロファイルがあるかの判定は、前ステップまでにおいて処理を実行したColorProfile要素以降に別のColorProfile要素があるかを判定することによって行われる。CPU211は別のColorProfile要素が存在すると判定した場合には処理はS1101に進み、CPU211は別のColorProfile要素が存在しないと判定した場合にはカラープロファイルの登録・更新処理を終了する。
【0156】
<画像形成装置の表示部に表示する画面の模式図>
図12(a)は、画像形成装置102、104にカラープロファイル610を使用した印刷ジョブを投入したとき、または画像形成装置102、104のUIパネル213でカラープロファイル610を選択したとき、UIパネル213に表示される画面を示す。
【0157】
図12(b)は、画像形成装置102、104にカラープロファイル611を使用した印刷ジョブを投入したとき、または画像形成装置102、104のUIパネル213でカラープロファイル611を選択したとき、UIパネル213に表示される画面を示す。
【0158】
CPU211は指定されたカラープロファイルの情報をリソース管理テーブル900から取得し、Status903が“Available”ではない場合に、StatusDetails1104の値から決定したメッセージを表示する。
【0159】
色検証未実施警告画面1200はStatusDetails904の値が“Unvalidated”のカラープロファイルを使用、または選択しようとしたときにUIパネル213に表示される画面の模式図である。色検証未実施警告メッセージ1201には、カラープロファイルが使用できない理由と対象方法、原因となったプロファイルを特定する情報が表示される。“Unvalidated”は、色検証が一定期間以上実施されていないことを示す値であるので、色検証未実施警告メッセージ1201には色検証を実施するように指示が表示されている。色検証を実施後に、管理システム100がカラープロファイルの状態更新指示を行ってStatusを“Available”に更新することで使用できるようになる。Statusが“Available”に更新されると、同じジョブまたは選択操作を行った場合、色検証未実施警告画面1200は表示されない。
【0160】
色検証NG警告画面1210はStatusDetails904の値が“ValidationFailed”のカラープロファイルを使用、または選択しようとしたときにUIパネル213に表示される画面の模式図である。“ValidationFailed”は色検証の結果、色再現性が十分ではないことを示す値であるので、色検証NG警告メッセージ1211には調整と色検証実施するように促す指示が表示されている。色検証未実施警告画面1200と同様に、色検証で色再現性が十分であることが確認され、カラープロファイルの状態更新指示によってStatusが“Available”に更新されると、色検証NG警告画面1210は表示されなくなる。
【0161】
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置は、共通のメッセージフォーマットで記載されたJMFを用いて、外部からカラープロファイルの情報取得、削除、登録、更新の受け付けを容易に行い、且つカラープロファイルを容易に管理することができる。また、色検証の結果、色再現性に問題があった場合や、色検証が一定期間以上行われていない場合に、当該画像形成装置はカラープロファイルの状態の更新指示を受け付け、カラープロファイルを使用できないようにすることができる。リモート管理システムのように、複数のデバイスの色検証を一括して行うシステムであっても、本実施形態に係る管理システムは共通の手法でカラープロファイルを管理することができ、カラープロファイルごとに色検証の結果を反映させることができる。
【0162】
[実施形態2]
実施形態1では、ネットワーク105に画像形成装置102、104が接続され、管理システム100から
図7A~
図7Cのカラープロファイルに関する指示、問い合わせなどを受け付ける構成について説明をした。
【0163】
印刷会社ではセキュリティの観点から、画像形成装置102、104を外部のネットワーク105に直接接続しない構成を採用する場合がある。例えば
図13に示すように情報処理装置101が外部のネットワーク105に接続され、情報処理装置101と画像形成装置102、104とを内部ネットワーク106で接続する構成を取ることも可能である。
【0164】
実施形態2では画像形成装置102、104が管理システム100から直接指示を受け付けられない場合、カラープロファイルの情報取得、削除、登録、更新の受け付けなどを実現する方法について説明する。
【0165】
下記の説明では、画像形成装置が複数台存在する例を説明している。管理システム100、情報処理装置101、および画像形成装置102というシステム構成においても下記の説明において達成される機能は実現される。
【0166】
<情報処理装置101のソフトウェア構成>
図14は実施形態2における情報処理装置101のソフトウェア構成図である。
【0167】
ブートローダ1401、オペレーティングシステム1402、ネットワーク制御プログラム1403、印刷指示プログラム1405はそれぞれ
図4のブートローダ401、ネットワーク制御プログラム403、印刷指示プログラム408と同じである。
【0168】
JMF処理プログラム1404はJMF処理プログラム406と同じ処理を行うプログラムであるが、本実施形態のJMF処理プログラムは実施形態1の画像形成装置のJMF処理プログラム506が行っていた処理も行う。すなわち、
図7A~
図7CのJMFの解析、応答メッセージの作成はJMF処理プログラム1404が行う。
【0169】
印刷機管理プログラム1406は内部ネットワーク106を介して接続されている画像形成装置102、104を管理するためのプログラムである。管理システム100からの画像形成装置102、104への指示は全て情報処理装置101に送信される。情報処理装置101は指示を解析して指示対象の画像形成装置を識別し、指示内容を画像形成装置に実施させる。また印刷機管理プログラム1406は管理する画像形成装置と各指示をどのように実施させるかを登録する印刷機管理画面(不図示)を有する。
【0170】
<印刷機管理テーブル>
図15は印刷機管理プログラム1406が有する画像形成装置102、104と、それぞれの画像形成装置に対してどのように指示を実行させるかの対応関係を示す印刷機管理テーブル1500である。操作者が印刷機管理画面で画像形成装置を登録することによってデータが追加される。印刷機管理テーブル1500には、本開示に関係のある指示だけを記載している。
【0171】
デバイスID1501は画像形成装置を識別するための一意のIDである。管理システム100からの指示がどの画像形成装置に対するものなのかを識別するために使用する。したがってデバイスID1501に格納される値はシステム全体が共通して認識できる値でなくてはならない。指示の対象は管理システム100が作成する各種JMFのDeviceID要素705に指定されている。JMF処理プログラム1404がJMFを解析して取得したDeviceID要素705の値と各データのデバイスID1501の値を比較することで、どの画像形成装置への指示なのかを判断することが可能となる。
【0172】
IPアドレス1502は画像形成装置のIPアドレスである。本実施形態の画像形成装置は内部ネットワーク106に接続されているため、格納されるIPアドレスはローカルアドレスとなる。
【0173】
カラープロファイル取得操作登録1503は管理システム100からカラープロファイルの取得指示を受け付けた時にどのような操作によってカラープロファイルを取得するかを示している。カラープロファイル取得操作登録1503には操作1504とポート1505のデータが含まれる。操作1504はカラープロファイルを取得するための行う操作が格納される。格納される値にはHttpのGetメソッドや、APIの名称、プログラムの名称などが格納される。ポート1505には操作1504で示された操作を行うポート番号が格納される。
【0174】
カラープロファイル登録操作登録1506、カラープロファイル削除操作登録1509はそれぞれ管理システム100からカラープロファイルの登録操作指示、削除操作指示を受け付けた場合の操作方法を示している。
【0175】
登録デバイスデータ1512、1513、1514、1515はそれぞれ登録されている画像形成装置のデータである。登録デバイスデータ1512ではカラープロファイルの情報取得、削除、登録、更新がJMFで実施できることを示している。登録デバイスデータ1513では問い合わせはポート31001に対しHttpのGetメソッド、登録はポート31001にHttpのPostメソッドを実施することで実施でき、削除は実施する手段がないことを示している。登録デバイスデータ1514では問い合わせはHttpのGetメソットで実施できるが、登録、削除は手段がないことを示している。登録デバイスデータ1513は問い合わせ、登録、削除がそれぞれ対応するスクリプトを実行することによって実施できることを示している。
【0176】
<カラープロファイル管理に関するデータを受け付けた時の処理の流れ>
図16は
図7で説明をしたカラープロファイルの問い合わせ、操作指示を受信したときの情報処理装置101のCPU301の処理の流れを説明するフローチャートである。実施形態1とは異なり、JMFを解析するのは情報処理装置101となる。以下において
図8と同じ処理の説明は省略する。
【0177】
図16のフローチャートで示される一連の処理は、CPU301がROM303に格納され、RAM302にロードされるプログラムの実行することにより行われる。あるいは、
図8におけるステップの一部または全部の機能をASIC、FPGA、または電子回路等のハードウェアで実現してもよい。なお、各処理の説明における記号「S」は、当該フローチャートにおけるステップであることを意味する。
【0178】
S1600では、CPU301は受信したJMFの解析を行う。この処理はS800と同じである。CPU301は解析を完了すると、処理はS1601に進む。
【0179】
S1601では、CPU301は指示対象デバイスが指定されているかを判定する。指示対象デバイスはDeviceID要素705によって指定される値であり、JMFのメッセージで受け付けるカラープロファイルの問い合わせ、削除、登録、更新などの指示を実施する画像形成装置を特定することのできる値である。CPU301はDeviceID要素705が指定されていると判定した場合には処理はS1602に進み、CPU301はDeviceID要素705が指定されていないと判定した場合には処理はS1604に進む。
【0180】
S1602では、CPU301は指示対象デバイスが有効であるかを判定する。印刷機管理テーブル1500に登録されているデータに、デバイスID1501の値が、DeviceID要素705で指定された値と一致するものがあるかを判定する。CPU301はデバイスID1501の値が印刷機管理テーブル1500に登録されているデータと一致するものがないと判定した場合、CPU301は指定された画像形成装置は情報処理装置101が管理する画像形成装置ではないと判定する。したがって、CPU301は、当該JMFメッセージによる指定は無効であると判定する。CPU211は指示対象デバイスが有効であると判定した場合には処理はS1603に進み、CPU211は指示対象デバイスが有効ではないと判定した場合には処理はS1604に進む。
【0181】
S1603では、CPU301はJMFのメッセージがカラープロファイルの問い合わせであるかを判定する。この処理はS801と同じである。CPU301はメッセージが問い合わせであると判定した場合には処理はS1605に進み、CPU301はメッセージが問い合わせではないと判定した場合には処理はS1606に進む。
【0182】
S1604では、CPU301はメッセージの実行結果として無効なデバイス指定を記憶する。CPU301は実行結果を記憶すると、処理はS1625に進む。
【0183】
S1605では、CPU301はカラープロファイルの問い合わせ手段があるかを判定する。CPU301は、印刷機管理テーブル1500のDeviceID要素705の値がデバイスID1501と一致するデータのカラープロファイル取得操作登録1503を参照し、取得の操作が登録されているかを判定する。CPU301はカラープロファイル取得操作登録1503に取得操作が登録されていると判定した場合には処理はS1607に進む。CPU301はカラープロファイル取得操作登録1503に取得操作が登録されていないと判定した場合には処理はS1621に進む。
【0184】
S1606では、CPU301はJMFのメッセージがカラープロファイルの操作指示であるかを判定する。この処理はS803と同じである。CPU301はメッセージが操作指示であると判定した場合には処理はS1608に進み、CPU301はメッセージが操作指示ではないと判定した場合には処理はS1624に進む。
【0185】
S1607では、CPU301はカラープロファイル取得操作登録1503で指定されているカラープロファイル取得操作を実行する。例えばJMFの場合、CPU301は問い合わせのJMFをそのまま画像形成装置に送信する。APIの場合にはCPU301はAPIをコールして値を取得する。httpの場合にはCPU301は指定のメソッドでhttp要求を送信する。CPU301はカラープロファイル取得を実行すると、処理はS1610に進む。
【0186】
S1608では、CPU301はColorProfile要素740、746にカラープロファイルを特定する情報がすべて指定されているかを判定する。この処理はS1102と同じである。CPU301はカラープロファイルを特定する情報がすべて指定されていると判定した場合には処理はS1611に進む。CPU301はカラープロファイルを特定する情報がすべて指定されていないと判定した場合には処理はS1609に進む。
【0187】
S1609では、CPU301はメッセージの実行結果として無効な指定を記憶する。CPU301は実行結果を記憶すると、処理はS1625に進む。
【0188】
S1610では、CPU301はカラープロファイルの取得に成功したかを判定する。判定はS1607で実行した問い合わせ手段で取得した値を判定することによって行う。取得した値の中にカラープロファイルの情報が含まれていれば取得成功、含まれていなければ取得に失敗となる。判定が難しい場合には、CPU301は取得成功と判断し、取得した値を含む応答はS1625において作成される。CPU301はカラープロファイルの情報の取得に成功したと判定した場合には処理はS1613に進み、CPU301はカラープロファイルの情報の取得に失敗したと判定した場合には処理はS1612に進む。
【0189】
S1611では、CPU301は受け付けた操作指示が削除操作であるかを判定する。この処理はS804と同じである。CPU301は受け付けた操作指示が削除操作であると判定した場合には処理はS1614に進み、CPU301は受け付けた操作指示が削除操作ではないと判定した場合には処理はS1615に進む。
【0190】
S1612では、CPU301はメッセージの実行結果として取得失敗を記憶する。CPU301は実行結果を記憶すると、処理はS1625に進む。
【0191】
S1613では、CPU301は取得したカラープロファイルの情報を記憶する。CPU301は実行結果を記憶すると、処理はS1625に進む。
【0192】
S1614では、CPU301はカラープロファイルの削除手段があるかを判定する。この処理はS1605と同様であり、カラープロファイル削除操作登録1509を参照する。CPU301は削除操作が登録されていると判定した場合には処理はS1617に進み、CPU301は削除操作が登録されていないと判定した場合には処理はS1621に進む。
【0193】
S1615では、CPU301は操作指示が登録・更新操作であるかを判定する。この処理はS806と同じである。CPU301は受け付けた操作指示が登録・更新操作であると判定した場合には処理はS1616に進み、CPU301は受け付けた操作指示が登録・更新操作ではないと判定した場合には処理はS1625に進む。
【0194】
S1616では、CPU301はURL属性745で指定されたアドレスからカラープロファイルデータの取得を試みる。この処理はS1107と同じである。CPU301はURL属性745にアドレスが指定されていないと判定した場合には、カラープロファイルの取得操作は行われない。CPU301はカラープロファイルの取得が完了すると、処理はS1618に進む。
【0195】
S1617では、CPU301はカラープロファイル削除操作登録1509で指定されているカラープロファイル削除操作を実行する。CPU301はカラープロファイル削除操作を完了すると、処理はS1619に進む。
【0196】
S1618では、CPU301はカラープロファイルのデータの取得に成功したかを判定する。この処理はS1113と同じである。CPU301はカラープロファイルの取得に成功したと判定した場合には処理はS1620に進み、CPU301はカラープロファイルの取得に失敗したと判定した場合には処理はS1622に進む。
【0197】
S1619では、CPU301は削除操作の実行結果を記憶する。削除結果はS1617で実行した削除操作の返り値から判定する。返り値がない場合や判定が難しい場合にはCPU301は削除に成功した判定してもよい。またはS1607において実行されるカラープロファイル問い合わせ手段を実行し、当該カラープロファイルが存在しない場合にCPU301は削除成功と判定するようにしてもよい。CPU301は実行結果を記憶すると、処理はS1625に進む。
【0198】
S1620では、CPU301はカラープロファイルの登録・更新手段があるかを判定する。この処理はS1605と同様であり、CPU301はカラープロファイル登録操作登録1506を参照する。CPU301は受け付けた登録・更新操作が登録されていると判定した場合には処理はS1623に進み、CPU301は受け付けた登録・更新操作が登録されていないと判定した場合には処理はS1621に進む。
【0199】
S1621では、CPU301は受け付けた指示の内容と指示の送信先である画像形成装置を記憶する。記憶した指示内容と送信先の画像形成装置は情報処理装置101のディスプレイに表示することでユーザーに手動で指示内容を実施するように促す。CPU301はメッセージの実行結果は成功として記憶する。CPU301は指示内容を記憶すると、処理はS1625に進む。
【0200】
S1622では、CPU301はメッセージの実行結果として登録失敗を記憶する。CPU301は実行結果を記憶すると、処理はS1625に進む。
【0201】
S1623では、CPU301はカラープロファイル登録操作登録1506で指定されているカラープロファイル登録・更新操作を実行する。CPU301はカラープロファイル登録・更新操作を実行すると、処理はS1624に進む。
【0202】
S1624では、CPU301は登録・更新操作の実行結果を記憶する。この処理もS1619と同様に返り値から判定してもよい。または、登録後にカラープロファイル問い合わせ手段を実行しカラープロファイルが存在する場合に登録成功と判定するようにしてもよい。CPU301は実行結果を記憶すると、処理はS1625に進む。
【0203】
S1625における処理は、S808における処理と同じである。CPU301は未処理のメッセージが存在すると判定した場合には処理はS1603に進み、CPU301は未処理のメッセージが存在しないと判定した場合には処理はS1626に進む。
【0204】
S1626では、CPU301は実行結果を含む応答を作成して管理システム100に送信する。
【0205】
以上のように、本実施形態で用いられる情報処理装置101は管理システム100から画像形成装置102、104へのカラープロファイルの管理操作を受け付け、処理内容を識別し、処理内容に即した指示を画像形成装置102、104に送信する。画像形成装置102、104は、適切な実施手段を用いて処理を実行し、処理結果を情報処理装置101に送信する。情報処理装置101は、受信した処理結果に基づく応答を管理システム100に送信する。本実施形態では、画像形成装置102、104はネットワーク105に直接接続しないていないが、実施形態1と同じ機能を達成することができる。
【0206】
[実施形態3]
実施形態1では、管理システム100や情報処理装置101からカラープロファイルの更新指示を受け付けることで色検証が行われていないことをカラープロファイルの状態に反映した。この場合、何らかのネットワークの不具合によりカラープロファイルの更新指示が送信されない場合に長期間にわたって色検証がされていないカラープロファイルが使用されてしまう虞がある。本実施形態では、カラープロファイルの状態は色検証の実施状況を自動的に反映しており、当該色検証の結果に基づいて使用可または使用不可に更新される。
【0207】
<カラープロファイルの状態更新判定における処理の流れ>
図17は、画像形成装置102、104のリソース管理プログラム507が実施するカラープロファイルの状態更新判定の処理の流れを説明するフローチャートを示す。カラープロファイルの状態更新判定の処理は、CPU211が1時間ごとなど予め定められた時間ごとに実施する処理の中にスケジューリングされている。
【0208】
S1700では、CPU211は登録済みのカラープロファイルを取得する。この処理はS802と同じである。CPU211はカラープロファイルを取得すると、処理はS1701に進む。
【0209】
S1701では、CPU211はElapsedTime920の値を参照し、予め定められた時間を超過しているかを判定する。予め定められた時間は例えば一日であり、ElapsedTime920の単位が秒である場合には86400を超えているかで判定する。CPU211はElapsedTime920の値が予め定められた時間を超過していると判定した場合には処理はS1702に進む。CPU211はElapsedTime920の値が予め定められた時間を超過していないと判定した場合には処理はS1704に進む。
【0210】
S1702では、CPU211はカラープロファイルの状態を使用不可と、状態の詳細を色検証未実施と設定する。具体的には、Status903の値を“Unavailable”、StatusDetails1104の値を“Unvalidated”に更新することで行う。CPU211は更新を完了すると、処理はS1703に進む。
【0211】
S1703では、CPU211はElapsedTime920の値を0にリセットする。CPU211はリセットを実行すると、処理はS1704に進む。
【0212】
S1704では、CPU211は未処理のカラープロファイルが存在するかを判定する。CPU211は未処理のカラープロファイルが存在すると判定した場合には処理はS1701に進み、CPU211は未処理のカラープロファイルが存在しないと判定した場合にはカラープロファイルの状態更新判定の処理を終了する。
【0213】
本実施形態に係る画像形成装置102、104では、色検証の結果色再現性があると判定され、状態が使用可能に更新されたカラープロファイルが、色検証がされないまま一定時間が経過した場合に、当該カラープロファイルは自動的に使用不可に更新される。これにより画像形成装置102、104は管理システム100から状態更新指示を受け付けなくても、色検証が行われていないカラープロファイルが使用されることを抑制することが可能となる。
【0214】
(その他の実施例)
本開示は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0215】
本実施形態の開示は、以下の構成及び方法を含む。
【0216】
(構成1)画像形成装置であって、カラープロファイルを用いて印刷処理を行う印刷手段と、複数の画像形成装置との間のカラーマネージメントを実行する管理サーバーシステムから送信された、前記複数の画像形成装置において共通のメッセージフォーマットで構成され、カラープロファイルに関する所定の動作命令を含むメッセージを受信する受信手段と、前記受信手段で受信した前記メッセージに含まれる前記所定の動作命令に従って前記カラープロファイルに関する所定の処理を実行する処理手段と、を備える、こと特徴とする画像形成装置。
【0217】
(構成2)前記所定の動作命令は、問い合わせであり、前記処理手段は、前記所定の処理として 、前記画像形成装置に登録されているカラープロファイルを示す登録済みカラープロファイル情報を前記共通のメッセージフォーマットで前記管理サーバーシステムに送信する、ことを特徴とする構成1に記載の画像形成装置。
【0218】
(構成3)前記登録済みカラープロファイル情報は、少なくともカラープロファイルの名前、種類、および色空間が存在する場合は色空間、ならびにカラープロファイルの使用可能状態を含む、ことを特徴とする構成2に記載の画像形成装置。
【0219】
(構成4)前記所定の動作命令は、登録であり、前記メッセージは、カラープロファイルの取得元に関する情報を含む動作カラープロファイル情報を含む場合、前記処理手段は、前記所定の処理として、前記取得元に関する情報を用いて前記取得元から前記カラープロファイルを取得し、前記画像形成装置に新規登録し、前記メッセージは、カラープロファイルの取得元に関する情報を含まない動作カラープロファイル情報を含む場合、前記処理手段は、前記所定の処理として、前記メッセージに含まれるカラープロファイルの使用可能状態を前記画像形成装置に更新登録する、ことを特徴とする構成1に記載の画像形成装置。
【0220】
(構成5)前記新規登録されるカラープロファイル、または所定の期間が経過した前記登録されたカラープロファイルでは、カラープロファイルの使用可能状態が「使用不可」を示す状態として登録される、ことを特徴とする構成4に記載の画像形成装置。
【0221】
(構成6)前記管理サーバーシステムにおける色検証に基づき、「使用可」または「使用不可」を示す使用可能状態が含まれるメッセージが前記管理サーバーシステムから前記画像形成装置に送信され、前記画像形成装置において前記カラープロファイルの使用可能状態が更新登録される、ことを特徴とする構成4に記載の画像形成装置。
【0222】
(構成7)前記カラープロファイルの使用可能状態が「使用可」に更新登録された場合、前記画像形成装置において前記カラープロファイルを有効化する、ことを特徴とする構成6に記載の画像形成装置。
【0223】
(構成8)前記カラープロファイルの使用可能状態が「使用不可」に更新登録された場合、前記画像形成装置において前記カラープロファイルを無効化する、ことを特徴とする構成6に記載の画像形成装置。
【0224】
(構成9)前記処理手段は、前記受信手段が受信したメッセージに、前記カラープロファイルの取得元に関する情報が含まれている場合は前記所定の動作命令が登録の動作であると判定する、ことを特徴とする構成1に記載の画像形成装置。
【0225】
(構成10)前記受信手段が受信したメッセージのカラープロファイルを示す情報が出荷時から登録されているカラープロファイルの登録済みカラープロファイル情報と一致する場合は、前記処理手段は、前記画像形成装置に前記カラープロファイルを新規登録する動作を実行しない、ことを特徴とする構成4に記載の画像形成装置。
【0226】
(構成11)前記所定の動作命令は、削除であり、前記処理手段は、前記所定の処理として、前記メッセージで指定されたカラープロファイルおよび登録済みカラープロファイル情報を削除することを特徴とする、ことを特徴とする構成1に画像形成装置。
【0227】
(構成12)前記受信手段が受信したメッセージのカラープロファイルを示す情報が出荷時から登録されているカラープロファイルのカラープロファイル情報と一致する場合は、前記処理手段は、前記削除の動作を実行しない、ことを特徴とする構成11に記載の画像形成装置。
【0228】
(構成13)前記印刷手段が印刷処理を実行している場合は、前記処理手段は、前記削除の動作を実行しない、ことを特徴とする構成11に記載の画像形成装置。
【0229】
(方法1)カラープロファイルを用いて印刷処理を行うステップと、複数の画像形成装置との間のカラーマネージメントを実行する管理サーバーシステムから送信された、前記複数の画像形成装置において共通のメッセージフォーマットで構成され、カラープロファイルに関する所定の動作命令を含むメッセージを受信するステップと、受信した前記メッセージに含まれる前記所定の動作命令に従って前記カラープロファイルに関する所定の処理を実行するステップと、を備える、こと特徴とする画像形成装置の制御方法。
【0230】
(構成14)カラープロファイルを用いて印刷処理を行う印刷手段を備える複数の画像形成装置と通信を行う、カラーマネージメントを実行する管理サーバーシステムであって、管理ユーザーからの指示を取得する取得手段と、前記指示に従って、前記複数の画像形成装置のうちの所定の画像形成装置に、前記複数の画像形成装置において共通のメッセージフォーマットで構成され、カラープロファイルに関する所定の動作命令を含むメッセージを送信する送信手段と、を備える、ことを特徴とする管理サーバーシステム。
【0231】
(構成15)前記所定の動作命令は、問い合わせであり、前記送信手段は、前記所定の画像形成装置に、問い合わせのメッセージを送信すること、を特徴とする構成14に記載の管理サーバーシステム。
【0232】
(構成16)前記所定の画像形成装置から、前記画像形成装置に登録されているカラープロファイルを示す登録済みカラープロファイル情報を含む、前記共通のメッセージフォーマットで構成された前記問い合わせの応答メッセージを受信する、ことを特徴とする構成15に記載の管理サーバーシステム。
【0233】
(構成17)前記所定の動作命令は、登録であり、カラープロファイルを新規登録する場合は、前記所定の画像形成装置に、少なくともカラープロファイルの取得元に関する情報を含む動作カラープロファイル情報を含むメッセージを送信し、カラープロファイルの使用可能状態を更新登録する場合は、前記所定の画像形成装置に、カラープロファイルの取得元に関する情報を含まない動作カラープロファイル情報を含むメッセージを送信する、ことを特徴とする構成14に記載の管理サーバーシステム。
【0234】
(構成18)前記所定の動作命令は、削除であり、前記送信手段は、前記所定の画像形成装置に、少なくとも前記カラープロファイルの名前、種類、および色空間が存在する場合は色空間を含む登録済みカラープロファイル情報を送信する、ことを特徴とする構成14に記載の管理サーバーシステム。
【0235】
(方法2)カラープロファイルを用いて印刷処理を行う印刷手段を備える複数の画像形成装置と通信を行う、カラーマネージメントを実行する管理サーバーシステムの制御方法であって、管理ユーザーからの指示を取得するステップと、前記指示に従って、前記複数の画像形成装置のうちの所定の画像形成装置に、前記複数の画像形成装置において共通のメッセージフォーマットで構成され、カラープロファイルに関する所定の動作命令を含むメッセージを送信するステップと、を備える、こと特徴とする管理サーバーシステムの制御方法。
【0236】
(構成19)カラープロファイルを用いて印刷処理を行う印刷手段を備える画像形成装置と、カラーマネージメントを実行する管理サーバーシステムと通信を行う情報処理装置であって、前記管理サーバーシステムから送信された、前記画像形成装置において共通のメッセージフォーマットで構成され、カラープロファイルに関する所定の動作命令を含む、所定の画像形成装置に向けられたメッセージを受信する受信手段と、前記メッセージで指定された前記所定の画像形成装置に、前記メッセージを送信する送信手段と、を備える、ことを特徴とする情報処理装置。
【0237】
(構成20)前記所定の動作命令が、問い合わせである場合、前記所定の画像形成装置に登録されているカラープロファイルを示す登録済みカラープロファイル情報を前記共通のメッセージフォーマットで構成されたメッセージを受信し、前記受信したメッセージを前記管理サーバーシステムに送信する、ことを特徴とする構成19に記載の情報処理装置。
【0238】
(方法3)カラープロファイルを用いて印刷処理を行う印刷手段を備える画像形成装置と、カラーマネージメントを実行する管理サーバーシステムと通信を行う情報処理装置の制御方法であって、前記管理サーバーシステムから送信された、前記画像形成装置において共通のメッセージフォーマットで構成され、カラープロファイルに関する所定の動作命令を含む、所定の画像形成装置に向けられたメッセージを受信するステップと、前記メッセージで指定された前記所定の画像形成装置に、前記メッセージを送信するステップと、を備える、ことを特徴とする情報処理装置の制御方法。