(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181731
(43)【公開日】2023-12-25
(54)【発明の名称】包装装置
(51)【国際特許分類】
B65B 57/00 20060101AFI20231218BHJP
B65B 11/20 20060101ALI20231218BHJP
B65C 11/02 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
B65B57/00 A
B65B11/20
B65C11/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022095031
(22)【出願日】2022-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】大津 馨平
【テーマコード(参考)】
3E051
3E095
【Fターム(参考)】
3E051AA03
3E051AB05
3E051AB09
3E051BA12
3E051EA05
3E051FB02
3E051FB06
3E051FD01
3E051HA02
3E051HA07
3E051HE01
3E051KA01
3E051KB10
3E051LA04
3E051LB07
3E051LB08
3E095AA19
3E095CA03
3E095DA63
3E095DA85
3E095EA03
3E095EA10
3E095EA12
3E095EA24
3E095EA40
3E095FA02
3E095FA08
(57)【要約】
【課題】包装条件が異なる複数の商品を包装する場合であっても、生産性が低下することを抑制できる包装装置を提供する。
【解決手段】包装装置は、複数の商品からなる商品群を同じ包装条件の下で包装する包装装置であって、包装部と、制御部と、記憶部と、指示受付部とを備える。制御部は、包装情報取得部を有する。包装情報取得部は、複数の商品群についての包装順序と各商品群に属する商品数とを外部装置から取得する。制御部は、包装情報取得部が取得した包装順序に基づいて次に包装する商品群についての包装条件を記憶部から取得する。制御部は、指示受付部が包装開始指示を受け付けると、包装情報取得部が取得した包装条件の下で包装部に商品群に属する各商品の包装を開始させる。制御部は、各商品の包装を包装部が終了すると、包装順序で指定された次に包装する商品群についての包装条件を記憶部から取得する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の商品からなる商品群を同じ包装条件の下で包装する包装装置であって、
前記商品をフィルムで包装する包装部と、
前記包装部を制御する制御部と、
前記包装条件が前記商品群毎に記録される記憶部と、
前記包装部に対する包装開始指示を受け付ける指示受付部と、
を備え、
前記制御部は、
複数の前記商品群についての包装順序と前記各商品群に属する商品数とを外部装置から取得する包装情報取得部を有し、
前記包装情報取得部が取得した前記包装順序に基づいて次に包装する前記商品群についての前記包装条件を前記記憶部から取得し、
前記指示受付部が前記包装開始指示を受け付けると、前記包装情報取得部が取得した前記包装条件の下で前記包装部に前記商品群に属する各商品の包装を開始させ、
前記各商品の包装を前記包装部が終了すると、前記包装順序で指定された次に包装する前記商品群についての前記包装条件を前記記憶部から取得する、
包装装置。
【請求項2】
画像データに基づき印刷対象物に印字する印字部をさらに備え、
前記記憶部は、
前記商品群に属する商品の商品情報がさらに記録され、
前記制御部は、
前記商品情報に基づいて前記画像データを生成する画像データ生成部と、
前記画像データを前記外部装置に送信する画像データ送信部と、
前記画像データが正常に生成されたか否かについての前記外部装置による判定結果を取得する判定結果取得部と
をさらに有し、
前記包装部に前記商品群に属する各商品の包装を開始させる前に、前記画像データ生成部が生成した前記画像データとしての第1画像データを前記画像データ送信部から前記外部装置に送信させ、
前記第1画像データが正常に生成されたとの前記外部装置の判定結果を前記判定結果取得部が取得し、かつ、前記指示受部が前記包装開始指示を受け付けた場合に、前記制御部は、前記包装部に対し前記商品群に属する前記商品の包装を開始させる、
請求項1に記載の包装装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記商品群に属する各商品の包装が終了した後に、前記画像データ生成部が生成した前記画像データとしての第2画像データを前記画像データ送信部から前記外部装置に送信させる、
請求項2に記載の包装装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第2画像データが正常に生成されたとの前記外部装置の判定結果を判定結果取得部が取得した場合に、包装実績を前記外部装置に送信する、
請求項3に記載の包装装置。
【請求項5】
第1報知部をさらに備え、
前記制御部は、
前記画像データが正常に生成されなかったとの前記外部装置の判定結果を判定結果取得部が取得した場合に、前記第1報知部に報知させる、
請求項2から4のいずれかに記載の包装装置。
【請求項6】
前記包装条件は、
前記商品の包装に用いられる前記フィルムの長さ、又は、前記フィルムのカットタイミング、及び前記包装部が有する折り込み板の動作タイミングの少なくともいずれかを含む、
請求項1から5のいずれかに記載の包装装置。
【請求項7】
第2報知部をさらに備え、
前記制御部は、
所定時間の間に、前記商品数の前記商品の包装を前記包装部が終了しない場合に前記第2報知部に報知させる、
請求項1から6のいずれかに記載の包装装置。
【請求項8】
前記商品を撮像する撮像部をさらに備え、
前記制御部は、
前記撮像部が撮像した画像に基づいて、前記包装部が包装する前記商品が前記商品群に属する商品であるか否かを判定する、
請求項1から7のいずれかに記載の包装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、ストレッチフィルムで商品を包装する包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2008-044673号公報)は、トレーに載せた商品を、フィルムロールから繰り出したフィルムで包装する包装装置を開示している。特許文献1の包装装置は、使用されるフィルムの長さ、フィルムの折り込みタイミングといった包装条件が同じ商品であれば、包装条件を変更することなく連続して包装できるが、包装条件が異なる商品を包装する場合は、商品に応じた包装条件を設定する必要がある。この場合、包装条件の設定をミスすると、不完全な包装が多発し、包装作業のやり直しが発生して、生産性が低下する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、包装条件が異なる複数の商品を包装する場合であっても、生産性が低下することを抑制できる包装装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1観点の包装装置は、複数の商品からなる商品群を同じ包装条件の下で包装する包装装置であって、包装部と、制御部と、記憶部と、指示受付部とを備える。包装部は、商品をフィルムで包装する。制御部は、包装部を制御する。記憶部は、包装条件が商品群毎に記録されている。指示受付部は、包装部に対する包装開始指示を受け付ける。
【0005】
制御部は、包装情報取得部を有する。包装情報取得部は、複数の商品群についての包装順序と各商品群に属する商品数とを外部装置から取得する。制御部は、包装情報取得部が取得した包装順序に基づいて次に包装する商品群についての包装条件を記憶部から取得する。制御部は、指示受付部が包装開始指示を受け付けると、包装情報取得部が取得した包装条件の下で包装部に商品群に属する各商品の包装を開始させる。制御部は、各商品の包装を包装部が終了すると、包装順序で指定された次に包装する商品群についての包装条件を記憶部から取得する。
【0006】
本包装装置の制御部は、包装情報取得部が取得した包装順序に基づいて次に包装する商品群の包装条件を記憶部から取得できるため、商品群の包装が終わるたびに包装条件を変更する作業が不要となる。このため、包装条件の設定をミスすることで不完全な包装が多発し、包装のやり直しが発生して、生産性が低下することが抑制される。したがって、本包装装置によれば、包装条件が異なる商品群を包装する場合であっても、生産性の低下が抑制される。
【0007】
第2観点の包装装置は、第1観点の包装装置であって、画像データに基づき印刷対象物に印字する印字部をさらに備える。記憶部は、商品群に属する商品の商品情報がさらに記録される。制御部は、画像データ生成部と、画像データ送信部と、判定結果取得部とをさらに有する。
【0008】
画像データ生成部は、商品情報に基づいて画像データを生成する。画像データ送信部は、生成された画像データを外部装置に送信する。判定結果取得部は、画像データが正常に生成されたか否かについての外部装置による判定結果を取得する。
【0009】
制御部は、包装部に商品群に属する各商品の包装を開始させる前に、画像データ生成部が生成した画像データとしての第1画像データを画像データ送信部から外部装置に送信させる。制御部は、第1画像データが正常に生成されたとの外部装置の判定結果を判定結果取得部が取得し、かつ、指示受付部が包装開始指示を受け付けた場合に、包装部に対し商品群に属する商品の包装を開始させる。
【0010】
これにより、本包装装置は、包装開始前に、印刷対象物に印字される画像データを外部装置にチェックさせることができる。したがって、本包装装置によれば、画像データ生成部において正常な第1画像データが生成されなかった場合には、包装が開始されないため、誤った画像データの印刷対象物が商品に貼付されてしまうことが抑制される。
【0011】
第3観点の包装装置は、第2観点の包装装置であって、制御部は、商品群に属する各商品の包装が終了した後に、画像データ生成部が生成した画像データとしての第2画像データを画像データ送信部から外部装置に送信させる。
【0012】
本包装装置によれば、商品群に属する各商品の包装開始前と包装終了後に各商品に貼付される印刷対象物の画像データを確認することができるから、画像データが変様する等の不測の事態に早期に対処することができる。
【0013】
第4観点の包装装置は、第3観点の包装装置であって、制御部が、第2画像データが正常に生成されたとの外部装置の判定結果を判定結果取得部が取得した場合に、包装実績を外部装置に送信する。
【0014】
本包装装置によれば、一つの商品群又は複数の商品群に対する包装の前後において、画像データが正常に生成されたことを外部装置が判定したことをもって、それまでの包装実績を外部装置が保管することになる。本包装装置によれば、包装中に正常な画像データが生成されない事態が生じても、包装の終了後に速やかにこれを検知して対処できるため、誤った印刷対象物が貼り付けられた商品が出荷されることが抑制される。
【0015】
第5観点の包装装置は、第2観点から第4観点の包装装置のいずれかであって、第1報知部をさらに備える。制御部は、画像データが正常に生成されなかったとの外部装置の判定結果を判定結果取得部が取得した場合に、第1報知部に報知させる。
【0016】
本包装装置によれば、画像データが正常に生成されなかった場合に、このことを作業者に速やかに報知することができる。
【0017】
第6観点の包装装置は、第1観点から第5観点の包装装置のいずれかであって、包装条件が、商品の包装に用いられる前記フィルムの長さ、又は、フィルムのカットタイミング、及び包装部が有する折り込み板の動作タイミングの少なくともいずれかを含む。
【0018】
第7観点の包装装置は、第1観点から第6観点の包装装置のいずれかであって、第2報知部をさらに備える。制御部は、所定時間の間に、商品数の商品の包装を包装部が終了しない場合に第2報知部に報知させる。
【0019】
本包装装置によれば、所定時間の間に、商品数の商品の包装を包装部が終了しない場合に、このことを作業者に速やかに報知することができる。このため、意図しない包装の実行や停止が減り、生産性の低下が抑制される。
【0020】
第8観点の包装装置は、第1観点から第7観点の包装装置のいずれかであって、包装部が包装する商品を撮像する撮像部をさらに備える。制御部は、撮像部が撮像した画像に基づいて、包装部が包装する商品が商品群に属する商品であるか否かを判定する。
【0021】
本包装装置によれば、予定の商品群とは異なる商品群の商品が誤って包装されることが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】第1実施形態に係る包装装置のブロック図である。
【
図2】コンピュータに記録された包装情報テーブルの例である。
【
図4】包装部の内部を左右方向に沿って見た概略断面図である。
【
図5】包装部の内部を前後方向に沿って見た概略断面図である。
【
図6】記憶部に記録された包装条件テーブルの例である。
【
図7】記憶部に記録された商品情報テーブルの例である。
【
図9】包装装置が行う全体動作を示したシーケンス図である。
【
図10】第1実施形態に係る包装装置のブロック図である。
【
図11】包装装置が行う全体動作を示したシーケンス図である。
【
図12】第1画像データ判定処理及びこれに関連する前後の処理のシーケンス図である。
【
図13】第2画像データ判定処理及びこれに関連する前後の処理のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
<第1実施形態>
(1)全体構成
図1は、第1実施形態に係る包装装置1のブロック図である。包装装置1は、コンピュータ2に記録された包装情報に基づいて、フィルムFを用いて商品Gを包装する。包装装置1は、同じ包装条件である複数の商品Gを連続して包装する。言い換えると、包装装置1は、同じ包装条件の下で、同じ種類の商品Gを予め設定された数だけ包装するまでは、原則として、包装条件を変更しない。そのため、図示していないが、後述の包装部400に供給コンベアが接続され、このコンベアを介して、同じ種類の複数の商品Gが順次間欠的に包装部400に搬入される。以下では、この同じ種類の複数の商品Gを商品群Ggと呼ぶ。包装条件の詳細については、後述する。包装装置1は、この供給コンベアの他に、後述の排出コンベアも備え、さらに指示受付部100と、印字部200と、記憶部300と、包装部400と、制御部500とを備える。
【0024】
コンピュータ2は、商品Gの製造現場の事務所に設置され、包装情報を記憶・管理する。包装情報は、生産計画に基づいて作成される生産指示情報であって、例えば所定の時間帯において、包装部400に包装させる複数の商品群Ggについての包装順序と、各商品群Ggに属する商品Gの商品数とが記録された情報である。この情報は、商品を製造する現場(例えば、調理場)にも伝達され、そこで製造された複数の商品群Ggの商品が、指定された順序で供給コンベアに送り込まれる。
図2は、コンピュータ2に記録された包装情報テーブルの一例であって、商品群Ggは、それぞれに属する商品の商品名で登録されている。コンピュータ2は、外部装置の一例である。
【0025】
(2)詳細構成
(2-1)包装部
図3は、包装部400の概略斜視図である。
図4は、包装部400の内部を左右方向に沿って見た概略断面図である。
図5は、包装部400の内部を前後方向に沿って見た概略断面図である。
【0026】
包装部400は、フィルムFを用いて商品Gを包装する。包装部400は、例えば特許文献2(特開2016-145062号公報)に示されるストレッチ包装機である。ストレッチ包装機は、周知の技術であるため、ここでは概略を説明する。なお、以下の説明では、方向を表すために、「前(正面)」、「後(背面)」、「上」、「下」、「左」、「右」等の表現を使用する場合がある。これらの表現は、特記無き場合、
図3から
図5中に矢印で示した方向に従う。
【0027】
包装部400は、緊張保持させたフィルムFに対して、生鮮食品等の商品Gを収容したトレーT(被包装物)を下から押し当て、フィルムFの周縁部をトレーTの下側に折り込むことによってトレーTの包装を行う装置である。フィルムFは、材質を限定するものではないが、例えばポリ塩化ビニル製である。
【0028】
包装部400は、被包装物搬入機構を備えた計量部410、包装ステーション420、ロール支持機構430、フィルム送り出し機構440、フィルム搬送機構450、シール機構460、排出台465、操作端末470、リフター機構480、折り込み機構490、及びラベル貼付機466を備える。これらは、筐体400aの内部に収容される。
【0029】
(2-1-1)計量部
計量部410は、商品Gを収容したトレーTの重量を計量し、計量後のトレーTを包装部400内部の包装ステーション420のリフター機構480上に送り込む。ここでは、被包装物をリフター機構480に送り込む搬入機構は、図示していない。なお、供給コンベアが計量部410に接続される場合は、計量部410上に商品Gが無くなると、供給コンベア上の先頭商品Gを計量部410に送り込む自動供給機構が設けられる。
【0030】
(2-1-2)包装ステーション
包装ステーション420は、筐体400a内に形成される包装空間である。包装ステーション420において、商品Gを収容しているトレーTが商品Gとともに包装される。具体的には、包装ステーション420では、リフター機構480が上昇することにより、フィルム搬送機構450によって張られたフィルムFに対し、トレーTに収納された商品Gを押し付ける。そして、折り込み機構490がフィルムFを押し付けた状態のトレーTの下側にフィルムFの周縁部を折り込むことによって、トレーT及び商品GがフィルムFで覆われた状態となる。包装ステーション420の上部には、リフター機構480によってトレーTが押し上げられた時に、商品Gが転倒するのを防止する押さえ機構462が配置されている。
【0031】
(2-1-3)折り込み機構
折り込み機構490は、左折り込み板492と,右折り込み板494と、後折り込み板496と、前折り込み棒498とを有する。左折り込み板492及び右折り込み板494は、図示しないモータ及びタイミングベルトによって駆動されて水平方向に移動し、フィルムFの搬送方向(左右方向)の両側縁部をトレーTの底面側に折り込む。後折り込み板496は、図示しないモータ及びタイミングベルトによって水平方向に移動し、フィルムFの背面側の縁部をトレーTの底面側に折り込む。前折り込み棒498は、トレーTが排出プッシャー495によりシール機構460側に排出される際に、フィルムFの正面側の縁部をトレーTの底面側に折り込むように配置されている。
【0032】
(2-1-4)ロール支持機構
ロール支持機構430は、2つのフィルムロールRを支持する機構で、一方のフィルムロールRは、交換用のフィルムロール又はサイズの異なるフィルムロールである。
【0033】
(2-1-5)フィルム送り出し機構
フィルム送り出し機構440は、いずれかのフィルムロールRから引き出されたフィルムFを、フィルム搬送機構450に送り出すための機構である。
【0034】
(2-1-6)フィルム搬送機構
フィルム搬送機構450は、フィルム送り出し機構440から送られてくるフィルムFを受け取り、そのフィルムFを包装ステーション420の中央部分へと搬送し、所定の長さで切断する。また、フィルム搬送機構450は、フィルムFを包装ステーション420へと搬送した後、引き伸ばし動作を行うことでフィルムFを緊張保持して包装動作に備える。その動作は、周知であるため、ここでは、その説明を省略する。
【0035】
(2-1-7)シール機構
シール機構460は、排出プッシャー495によって押し出されたトレーTの底面を熱シールする。なお、上述の押さえ機構462は、トレーTの底面をシール機構460の上面に押し付ける役割を有する。押さえ機構462を作動させるか否かは切り替え可能となっている。シール機構460によりシールされた包装済みのトレーTは、シール機構460の前方に配置された排出台465、又は、そこに接続される図示しない排出コンベアに排出される。
【0036】
(2-1-8)ラベル貼付機
ラベル貼付機466は、包装が完了したシール機構460上の商品Gに、印刷部で印刷用画像(後述)が印字されたラベルLを貼り付ける。
【0037】
(2-1-9)操作端末
操作端末470は、包装装置1の記憶部300及び制御部500を操作するための端末である。操作端末は、ディスプレイ471と、キーボード472とを含む。本実施形態では、操作端末は、指示受付部100としても機能する。
【0038】
(2-2)指示受付部
指示受付部100は、包装部400に包装を開始させる包装開始指示を受け付ける。指示受付部100は、包装開始指示を受け付けるとその結果を制御部500に通知する。包装開始指示は、例えば、包装装置1を操作する作業者が行う。本実施形態では、指示受付部100は、操作端末470に設けられるキーボード472であっても良いし、それに代えて、例えば、タッチパネルに表示したキー等であってもよい。
【0039】
(2-3)印字部
印字部200は、制御部500の画像データ生成部510(後述)が生成した画像データ50に基づき印刷対象物であるラベルLに印字するラベルプリンターである。印字部200は、包装部400のラベル貼付機466に収容されている。
【0040】
(2-4)記憶部
記憶部300は、包装条件及び商品情報が商品名に関連付けて記録されている。記憶部300は、例えば、RAM、ROM等のメモリで構成される。記憶部300は、筐体400aに収容される。本実施形態では、記憶部300への包装条件及び商品情報の記録は、操作端末470用いて行われる。又はコンピュータ2から送信されて記録される。
【0041】
包装条件は、商品Gを包装する際に包装部400が用いる制御用のパラメータである。本実施形態では、包装条件は、商品Gの包装に用いられるフィルムFの長さ、又は、フィルムカットタイミング、及び包装部400の折り込み板の折り込みタイミングであり、そうした包装条件が商品群Ggの商品名に関連付けて記録される。ただし、包装条件は、包装装置の機種によって異なるから、これらのパラメータの内のいずれかであってもよいし、これら以外のパラメータを含んでもよい。
【0042】
図6は、記憶部300に記録された包装条件テーブルの例である。
【0043】
商品情報は、商品名に関連付けられた商品Gについての各種情報である。画像生成部(後述)は、この商品情報に基づいて印刷用画像を生成する。本実施形態では、商品情報は、商品名、原材料、内容量、価格、販売者/製造者情報、消費期限、及び加工日が商品名に関連付けて記録されたテーブルである。商品情報は、これらの内のいずれかであってもよいし、これら以外の情報を含んでもよい。
図7は、記憶部300に記録された商品情報テーブルの例である。
【0044】
(2-5)制御部
制御部500は、指示受付部100、印字部200、記憶部300、包装部400と電気的に接続され、コンピュータ2と制御信号を送受信可能に電気的に接続されている。制御部500は、指示受付部100、記憶部300、及びコンピュータ2から取得する情報・制御信号に基づいて、包装部400及び印字部200を制御する。制御部500は、プログラムを実行することにより、画像データ生成部510と、包装情報取得部520の機能を実現する。
【0045】
制御部500は、コンピュータで構成され、制御演算装置と記憶装置とを備える(いずれも図示省略)。制御演算装置は、記憶装置に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って上述の処理を行う。さらに、制御演算装置は、プログラムに従って、演算結果を記憶装置(図示省略)に書き込んだり、記憶装置に記憶されている情報を読み出したりすることができる。制御部500が備える記憶装置は、記憶部300と同じであってもよいし、別であってもよい。
【0046】
(2-5-1)画像データ生成部
画像データ生成部510は、記憶部300に記録された商品情報に基づいて画像データ50を生成する。この画像データ50は、制御部500、印字部200、及びコンピュータ2等との間でやり取りできるイメージデータであり、例えば、ビットマップイメージである。
図8は、画像データ50をラベルに印字したときの例である。
【0047】
図8に示されるように、本実施形態では、画像データ50は、商品名51、内容量52、価格53、販売者/製造者情報54、消費期限55、加工日56、バーコード57を含む。バーコード57は、商品情報に基づいて画像データ生成部510が生成する。
【0048】
(2-5-2)包装情報取得部
包装情報取得部520は、コンピュータ2との間で通信を行い、包装情報を取得する。制御部500は、包装情報取得部520が取得した包装情報に基づいて包装部400の包装動作を制御する。
【0049】
(2-5-3)制御部の動作
包装装置1の詳細な動作は後述するが、制御部500は、概略次のように動作する。
【0050】
制御部500は、包装情報取得部520が取得した包装情報に含まれる包装順序に基づいて次に包装する商品群Ggの包装条件を記憶部300から取得して包装部400にセットする。そして、指示受付部100が包装開始指示を受け付けると、制御部500は、包装部400に商品Gの包装を開始させる。包装情報に含まれる商品数の商品Gの包装が終了すると、制御部500は、包装順序に基づいて次に包装する商品群Ggの包装条件を記憶部300から取得する。制御部500は、新たな包装条件を取得すると、取得した包装条件を包装部400にセットする。
【0051】
(3)全体動作
図9は、包装装置1が行う全体動作を示したシーケンス図である。包装装置1は、起動の指示がされると
図9に示された動作を開始する。
【0052】
S-1:包装情報取得部520が、コンピュータ2から各商品群Ggの包装情報を取得し、それを記憶部300に格納する。
【0053】
S-2:制御部500が、(S-1)で取得した包装情報の中から最初に包装する商品群Ggの包装条件及び商品情報を記憶部300から取得し、取得した包装条件は、包装部400にセットし、商品情報は、印字部200にセットする。
【0054】
S-3:その状態で制御部500は、指示受付部100が包装開始指示を受け付けるまで待機する。
【0055】
S-4:制御部500が、包装開始指示を受け付けたことを指示受付部100から通知される。
【0056】
S-5:画像データ生成部510が、(S-2)で取得した商品情報に基づいて画像データ50を生成する。
【0057】
S-6:制御部500は、生成された画像データ50を印字部200にセットする。
【0058】
S-7:制御部500が、包装部400に対し包装の実行を指示する。
【0059】
S-8:包装部400は、(S-2)でセットされた包装条件に基づいて最初の商品群Ggに属する商品Gの包装を実行する。
【0060】
S-9:制御部500は、印字部200に対し印字を指示する。
【0061】
S-10:印字部200は、画像データ50に基づきラベルLに印字する。
【0062】
L-1:(S-7)から(S-10)までの処理が、包装情報に記録された商品数に達するまで繰り返される。
【0063】
S-11:制御部500は、(S-1)で取得した包装情報の中から、次に包装する商品群Ggの包装条件及び商品情報を記憶部300から取得し、取得した包装条件は、包装部400にセットし、商品情報は、印字部200にセットする。
【0064】
L-2:(S-5)から(S-11)までの処理が、包装情報に記録された包装順序の最後に達するまで繰り返される。
【0065】
S-12:制御部500は、包装実績をコンピュータ2に送信し、動作を終了する。包装実績は、各商品群Ggの包装条件と、各商品Gの商品情報、並びに画像データの情報である。
【0066】
(4)特徴
(4-1)
包装装置1は、包装部400と、制御部500と、記憶部300と、指示受付部100とを備える。包装部400は、フィルムを用いて商品Gを包装する。制御部500は、包装部400を制御する。記憶部300は、各商品群Ggの包装条件が記録されている。指示受付部100は、包装部400に包装を開始させる包装開始指示を受け付ける。
【0067】
制御部500は、包装情報取得部520を有する。包装情報取得部520は、複数の商品群Ggについての包装順序と各商品群Ggに属する商品Gの商品数とをコンピュータ2から取得する。制御部500は、包装情報取得部520が取得した包装順序に基づいて次に包装する商品群Ggの包装条件を記憶部300から取得する。制御部500は、指示受付部100が包装開始指示を受け付けると、包装情報取得部520が取得した包装条件の下で包装部400に各商品群Ggに属する各商品Gの包装を開始させる。制御部500は、商品数の包装を包装部400が終了すると、包装順序で指定された次に包装する商品群Ggの包装条件を記憶部300から取得する。
【0068】
包装装置1の制御部500は、包装情報取得部520が取得した包装順序に基づいて次に包装する商品群Ggの包装条件を記憶部300から取得できるため、商品群Ggの包装が終わるたびに包装条件を変更する作業が不要となる。このため、包装条件の設定をミスすることで不完全な包装が多発し、包装のやり直しが発生して、生産性が低下することが抑制される。したがって、包装装置1によれば、包装条件が異なる複数の商品G(商品群Gg)を包装する場合であっても、生産性が低下することが抑制される
(4-2)
包装条件は、商品Gの包装に用いられるフィルムFの長さ、又は、フィルムFのカットタイミング、及び包装部400が有する折り込み板の動作タイミングの少なくともいずれかを含む。
【0069】
(5)変形例
(5-1)変形例A1
包装装置1は、包装部400が包装する商品Gを撮像する撮像部をさらに備えてもよい。この場合、制御部500は、撮像部が撮像した商品画像に基づいて、包装部400が包装する商品Gが商品群Ggに含まれるか否かを判定する。
【0070】
撮像部は、例えば、計量部410の商品G又は商品Gを載せたトレーTが撮像できる位置、例えば排出台465の下部に取り付けられる。
【0071】
変形例A1に係る包装装置1では、撮像部が撮像した商品Gが、包装部400がこれから包装しようとする商品群Ggの商品Gであるか否かを判定するための判定用データが記憶部300に記録されている。制御部500は、(S-7)の包装を実行させる前に、撮像部が撮像した画像と判定用データとを比較して、撮像部が撮像した商品Gが、これから包装しようとする商品群Ggの商品Gであるか否かを判定する。制御部500は、撮像部が撮像した商品Gが、これから包装する商品Gと一致すれば、(S-7)の包装を実行させる。
【0072】
包装装置1によれば、撮像された商品Gが包装しようとする商品Gであるか否かを包装前に判定できるため、包装装置1に搬入される商品Gと、包装条件が設定された包装予定の商品Gとの不一致が抑制される。
【0073】
(5-2)変形例A2
包装装置1では、包装条件と商品情報とは別々のテーブルで構成されたが、包装条件と商品情報とは商品名に関連付けられた1つのテーブルであってもよい。
【0074】
(5-3)変形例A3
包装装置1は、所定時間の間に、包装情報に記録された商品数の包装を包装部400が終了しない場合に、所定時間が経過したことを報知する報知部をさらに有してもよい。
【0075】
変形例A3に係る包装装置1では、制御部500は、あらかじめ設定された包装時間の間に、包装情報に記録された商品数の包装を包装部400が終了しない場合に、包装時間が経過したことを操作端末470のディスプレイ471に表示する。言い換えると、ディスプレイ471が、報知部として機能する。ディスプレイ471は、第2報知部の一例である。
【0076】
包装時間は、例えば、包装情報に商品名と関連付けて記録される。制御部500は、(L-1)の開始とともに経過時間の測定を開始する。制御部500は、経過時間が包装時間を超えると、包装時間が経過したことをディスプレイ471に表示する。
【0077】
包装装置によれば、所定時間の間に、設定された商品数の商品Gの包装を包装部400が終了しない場合に、このことを作業者に速やかに報知できる。このため、意図しない包装の実行や停止が減り、生産性の低下が抑制される。
【0078】
<第2実施形態>
(1)全体構成
図10は、第2実施形態に係る包装装置1aのブロック図である。包装装置1aと包装装置1aとの相違点は、コンピュータ2aが、包装装置1aから送信された画像データの判定処理を行う点である。以下では、相違点を中心に説明する。包装装置1と包装装置1aとの間で同一又は対応する構成については、同じ参照符号を付して説明を省略する場合がある。
【0079】
コンピュータ2とコンピュータ2aとの相違点は、コンピュータ2aが画像データ判定部600をさらに有する点である。
【0080】
画像データ判定部600は、制御部500の画像データ生成部510で生成され、画像データ送信部530から送信された画像データ50が正常であるか否かを判定する。具体的には、画像データ判定部600は、商品情報に基づいて判定用画像データを生成し、判定用画像データと画像データ送信部530から送信された画像データ50とを比較する。画像データ判定部600は、判定用画像データと画像データ50との間の相違点の数が許容範囲内であれば画像データ50が正常に生成されたと判定し、許容範囲内でなければ正常でないと判定する。
【0081】
(2)詳細構成
(2-1)制御部
包装装置1aの制御部500は、画像データ送信部530と判定結果取得部540とをさらに有する。
【0082】
(2-1-1)画像データ送信部
画像データ送信部530は、画像データ生成部510が生成した画像データ50をコンピュータ2aに送信する。画像データ50は、第1画像データと第2画像データとを含む。第1画像データと第2画像データとの違いについては、後述する。
【0083】
(2-1-2)判定結果取得部
判定結果取得部540は、画像データ50が正常に生成されたか否かについてのコンピュータ2aによる判定結果を取得する。
【0084】
(2-1-3)制御部の動作
包装装置1aの詳細な動作は後述するが、制御部500は、包装装置1aの制御部500の動作に加えて、概略次のように動作する。
【0085】
制御部500は、包装部400に最初の商品群Ggの商品Gの包装を開始させる前に、画像データ生成部510に第1画像データを生成させる。第1画像データは、包装順序が最初の商品群Ggの商品情報に基づいて生成される画像データ50である。制御部500は、画像データ送信部530に、第1画像データをコンピュータ2aに送信させる。判定結果取得部540は、コンピュータ2aの画像データ判定部600が行った判定結果を取得する。制御部500は、第1画像データが正常に生成されたとのコンピュータ2aの判定結果を判定結果取得部540が取得し、かつ、指示受付部100が包装開始指示を受け付けた場合に、包装部400に対し、商品群Ggに属する商品の包装を開始させる。
【0086】
制御部500は、一種類の商品群Gg又は全ての商品群Ggの予定した商品数の包装を包装部400が終了した後に、画像データ生成部510に第2画像データを生成させる。第2画像データは、各商品群Ggの商品情報に基づいて、或いは、包装順序が最後の商品群Ggの商品情報に基づいて生成される画像データ50である。制御部500は、画像データ送信部530に、第2画像データをコンピュータ2aに対して送信させる。判定結果取得部540は、コンピュータ2aの画像データ判定部600が行った判定の結果を取得する。制御部500は、第2画像データが正常に生成されたとのコンピュータ2aの判定結果を判定結果取得部540が取得した場合に、それまでの包装実績をコンピュータ2aに送信する。
【0087】
(3)全体動作
図11は、包装装置1aが行う全体動作を示したシーケンス図である。包装装置1aが行う全体動作と包装装置1aが行う全体動作との相違点は、コンピュータ2aが画像データ判定処理を含む点である。具体的には、
図11に示されるように、画像データ判定処理は、(S-2)の後に行われる第1画像データ判定処理Sa1及び(S-11)の後に行われる第2画像データ判定処理Sa2を含む。包装装置1aは、操作端末470により起動の指示がされると
図11に示された動作を開始する。
【0088】
(3-1)画像データ判定処理
画像データ判定処理は、コンピュータ2aの画像データ判定部600が、画像データ生成部510において画像データ50が正常に生成されたか否かを判定する処理である。第1画像データ判定処理Sa1は、(S-2)の商品情報を取得した後に開始される。第2画像データ判定処理Sa2は、(S-11)の最後の商品に対する包装完了後に開始される。第1画像データ判定処理Sa1における画像データ50は、第1画像データである。第2画像データ判定処理Sa2における画像データ50は、第2画像データである。
【0089】
(3-1-1)第1画像データ判定処理
図12は、第1画像データ判定処理及びこれに関連する前後の処理のシーケンス図である。
【0090】
Sa1-1:(S-1)において、制御部500がコンピュータ2aから包装情報を取得すると、画像データ生成部510が、包装順序が最初の商品群Ggについて(S-2)で取得した商品情報に基づいて第1画像データを生成する。
【0091】
Sa1-2:制御部500の画像データ送信部530が、生成された第1画像データと、第1画像データの生成に用いた商品情報とをコンピュータ2aに送信する。
【0092】
Sa1-3:コンピュータ2aの画像データ判定部600が、送信された商品情報に基づいて判定用画像データを生成する。
【0093】
Sa1-4:コンピュータ2aの画像データ判定部600が、判定用画像データと第1画像データとを比較する。画像データ判定部600は、判定用画像データと第1画像データとの間の相違点の数が許容範囲内であれば第1画像データが正常であると判定し、許容範囲内でなければ正常でないと判定し、その判定結果を制御部500に送信する。
【0094】
Sa1-5:判定結果取得部540が、その判定結果を取得する。制御部500は、第1画像データが正常に生成されたとのコンピュータ2aの判定結果を判定結果取得部540が取得した場合、次の処理(S-4)に進む。すなわち、制御部500は、第1画像データが正常に生成されたとのコンピュータ2aの判定結果を判定結果取得部540が取得し、かつ、指示受付部100が包装開始指示を受け付けた場合に、包装部400に商品の包装を開始させる。制御部500は、第1画像データが正常に生成されなかったとのコンピュータ2aの判定結果を判定結果取得部540が取得した場合は、
図11に示された動作を終了する。
【0095】
(3-1-2)第2画像データ判定処理
図13は、第2画像データ判定処理及びこれに関連する前後の処理のシーケンス図である。
【0096】
Sa2-1:第2画像データ判定処理が開始されると、画像データ生成部510が、包装順序が最後の商品群Ggについて(S-11)で取得した商品情報に基づいて第2画像データを生成する。
【0097】
Sa2-2:制御部500が、生成された第2画像データと、第2画像データの生成に用いた商品情報をコンピュータ2aに送信する。
【0098】
Sa2-3:コンピュータ2aの画像データ判定部600が、送信された商品情報に基づいて判定用画像データを生成する。
【0099】
Sa2-4:コンピュータ2aの画像データ判定部600が、判定用画像データと第2画像データとを比較する。画像データ判定部600は、判定用画像データと第2画像データとの間の相違点の数が許容範囲内であれば第2画像データが正常であると判定し、許容範囲内でなければ正常でないと判定する。
【0100】
Sa2-5:判定結果取得部540が、判定結果を取得する。制御部500は、第2画像データが正常に生成されたとのコンピュータ2aの判定結果を判定結果取得部540が取得した場合、画像データ判定処理を終了して次の処理(S-12)に進む。言い換えると、制御部500は、第2画像データが正常に生成されたとのコンピュータ2aの判定結果を判定結果取得部540が取得した場合に、包装実績をコンピュータ2aに送信する。制御部500は、第2画像データが正常に生成されなかったとのコンピュータ2aの判定結果を判定結果取得部540が取得した場合、その旨をコンピュータ2aに送信し、
図11に示された動作を終了する。
【0101】
(4)特徴
(4-1)
包装装置1aの制御部500は、画像データ送信部530と、判定結果取得部540とをさらに有する。
【0102】
画像データ生成部510は、コンピュータ2aから取得した商品情報に基づいて画像データ50を生成する。画像データ送信部530は、画像データ50をコンピュータ2aに送信する。判定結果取得部540は、画像データ50が正常に生成されたか否かについてのコンピュータ2aによる判定結果を取得する。
【0103】
制御部500は、包装部400に商品Gの包装を開始させる前に画像データ生成部510に生成させた画像データ50である第1画像データをコンピュータ2aに対して画像データ送信部530に送信させる。制御部500は、第1画像データが正常に生成されたとの外部装置の判定結果を判定結果取得部540が取得し、かつ、指示受付部100が包装開始指示を受け付けた場合に、包装部400に商品Gの包装を開始させる。
【0104】
従来技術に係る包装装置では、商品群Ggを包装する前と後に、作業者がラベルLを発行し正常に情報が印字されているか(商品情報との相違がないか)を目視で確認する作業が行われていた。このような作業は、作業者への負担が大きく、例えば、日本語に慣れていない外国人の作業者が行った場合は、作業ミスが発生する原因となり得た。
【0105】
包装装置1aの制御部500は、包装部400に商品Gの包装を開始させる前に生成された第1画像データをコンピュータ2aに対して送信し、第1画像データが正常に生成されたとの判定結果を取得し、かつ、指示受付部100が包装開始指示を受け付けた場合に、包装部400に商品Gの包装を開始させる。これにより、本包装装置は、包装開始前に、印刷対象物に印字される画像データを外部装置にチェックさせることができる。したがって、包装装置によれば、制御部500において正常な第1画像データが生成されなかった場合には包装が開始されないため、誤った画像データ50が印字されたラベルLが発行され、用いられてしまうことが抑制される。
【0106】
(4-2)
制御部500は、全ての前記商品群についての商品数の包装を包装部400が終了した後に、画像データ生成部510に生成させた画像データ50である第2画像データをコンピュータ2aに対して画像データ送信部530に送信させる。
【0107】
包装装置1aによれば、商品群Ggに属する各商品Gの包装開始前と包装終了後に各商品に貼付される印刷対象物の画像データを確認することができるから、画像データが変様する等の不測の事態に早期に対処することができる。
【0108】
(4-3)
制御部500は、第2画像データが正常に生成されたとのコンピュータ2aの判定結果を判定結果取得部540が取得した場合に、包装実績をコンピュータ2aに送信する。
【0109】
包装装置1aによれば、一つの商品群又は複数の商品群に対する包装の前と後において画像データ50が正常に生成されたことをコンピュータ2aが判定したことをもって、それまでの包装実績を外部装置が保管することになる。包装装置1aによれば、包装中に正常な画像データ50が生成されない事態が生じても、包装の終了後に速やかにこれを検知し対処できるため、誤ったラベルLが貼り付けられた商品Gが出荷されることが抑制される。
【0110】
(5)変形例
(5-1)変形例B1
包装装置1aは、画像データ判定処理において、画像データ50が正常に生成されなかったとのコンピュータ2aの判定結果を判定結果取得部540が取得した場合に、その結果を報知する報知部をさらに有してもよい。
【0111】
変形例B1に係る包装装置1aでは、制御部500は、画像データ判定処理において、画像データ50が正常に生成されなかったとのコンピュータ2aの判定結果を判定結果取得部540が取得した場合に、その判定結果を操作端末470のディスプレイ471に表示する。言い換えると、ディスプレイ471が、報知部として機能する。ディスプレイ471は、第1報知部の一例である。
【0112】
包装装置1aによれば、画像データ50が正常に生成されなかった場合に、このことを作業者に速やかに報知できる。
【0113】
(5-2)変形例B2
変形例B1では、制御部500は、商品情報と、それに基づいて生成した第1画像データとをコンピュータ2aに送信するが、コンピュータ2aは、自身が保有する包装順序に基づいて、次にどの商品Gが包装されるかを把握することができるから、第1画像データだけをコンピュータ2aに送信するようにしてもよい。また、コンピュータ2aは、自身が保有する商品情報に基づいて判定用画像データを生成し、それに基づいて、制御部500から受け取った第1画像データと判定用画像データとを比較してもよい。そうすれば、商品情報を包装装置1に送信する際に起こり得る文字データの欠落や文字化けを調べることができる。
【0114】
また、制御部500は、全ての商品群Ggについての包装を包装部400が終了した後に、画像データ生成部510に生成させた画像データ50である第2画像データをコンピュータ2aに対して画像データ送信部530に送信させるが、これに代えて、一つの商品群について、予定された商品数の包装が終了すると、第2画像データを生成させてコンピュータ2aに送信するようにしても良い。これにより、一つの商品群Ggについて、予定数量(商品数)の包装が終了する度に、その間に印字したラベルが、終始正常であったか否かを確認することができる。
【符号の説明】
【0115】
1 包装装置
2 コンピュータ
100 指示受付部
200 印字部
300 記憶部
400 包装部
500 制御部
510 画像データ生成部
520 包装情報取得部
530 画像データ送信部
540 判定結果取得部
600 画像データ判定部
50 画像データ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0116】
【特許文献1】特開2008-044673号公報
【特許文献2】特開2016-145062号公報