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特開2023-181788貯蔵庫、電化製品及び貯蔵庫システムの生産方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181788
(43)【公開日】2023-12-25
(54)【発明の名称】貯蔵庫、電化製品及び貯蔵庫システムの生産方法
(51)【国際特許分類】
   F25D 25/00 20060101AFI20231218BHJP
【FI】
F25D25/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022095130
(22)【出願日】2022-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】加納 奨一
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 浩俊
(72)【発明者】
【氏名】森野 厚司
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 知彦
(57)【要約】
【課題】異物を実際に見た場合においても使用者に違和感を与え難い貯蔵庫を提供する。
【解決手段】貯蔵庫1は、前方に開口を有し、壁面を備える貯蔵室と、前記壁面の前方又は上方に、前記壁面から離間して前記貯蔵室内に配置されるとともに、異物を含む再生材により透光性を有して構成される容器52と、を備え、容器52には、視線Eにより容器52を目視することで前記異物が視界に入った使用者に対し、前記異物の目立ちを抑制する加工が施されている。
【選択図】図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方に開口を有し、壁面を備える貯蔵室と、
前記壁面の前方又は上方に、前記壁面から離間して前記貯蔵室内に配置されるとともに、異物を含む再生材により透光性を有して構成される樹脂部材と、を備え、
前記樹脂部材には、前記樹脂部材を目視することで前記異物が視界に入った使用者に対し、前記異物の目立ちを抑制する加工が施されている
ことを特徴とする貯蔵庫。
【請求項2】
前記樹脂部材は、前記異物と同一若しくは近い色合い又はグレー色を有する透明又は半透明に構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の貯蔵庫。
【請求項3】
前記壁面は、
前記樹脂部材の底面を上側から観察する使用者の視線の奥に位置し、
前記異物と同一若しくは近い色合い又はグレー色若しくは黒色を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の貯蔵庫。
【請求項4】
前記樹脂部材としての棚又は容器の少なくとも一方である第1部材と、
異物を含む再生材により構成され、棚又は容器の少なくとも一方である第2部材とを備え、
前記第2部材の底面は不透光性を有し、
前記第2部材は、使用者が目視する面とは反対側の面に、凹凸又はリブを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の貯蔵庫。
【請求項5】
前記第2部材は容器であり、
前記容器の側面は、使用者によって目視され、透光性を有する
ことを特徴とする請求項4に記載の貯蔵庫。
【請求項6】
異物を含む前記樹脂部材は、前記貯蔵室の内部で水平方向に延在し、
前記樹脂部材の上側の空間と下側の空間とのそれぞれに光源を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の貯蔵庫。
【請求項7】
前記樹脂部材は、色合い、模様又は濃淡の少なくとも1つの条件を有し、前記異物よりも大きな領域により構成される第1部分と、前記第1部分とは異なる前記条件を有し、前記異物よりも大きな部分を含んで構成される第2部分とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の貯蔵庫。
【請求項8】
前記貯蔵室は、
引き出し式の扉によって前記開口が閉塞され、少なくとも1つ備えられる第1貯蔵室と、
鉛直方向に延在する回動軸を軸中心に回動する扉により前記開口が閉塞され、少なくとも1つ備えられる第2貯蔵室と、
を備え、
前記第1貯蔵室又は前記第2貯蔵室のうちの一方の貯蔵室に前記樹脂部材が備えられ、
他方の貯蔵室にはバージン材により構成される樹脂部材が備えられる
ことを特徴とする請求項1に記載の貯蔵庫。
【請求項9】
前記貯蔵室は、
引き出し式の扉によって前記開口が閉塞され、少なくとも1つ備えられる第1貯蔵室と、
鉛直方向に延在する回動軸を軸中心に回動する扉により前記開口が閉塞され、少なくとも1つ備えられる第2貯蔵室と、
を備え、
前記第1貯蔵室及び前記第2貯蔵室のそれぞれは、前記第1貯蔵室及び前記第2貯蔵室のそれぞれの全体を外部から目視したときに、統一した印象を使用者に与える色合いを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の貯蔵庫。
【請求項10】
前記第2貯蔵室の色合いは、前記第1貯蔵室の色合いよりも明るい色合いである
ことを特徴とする請求項9に記載の貯蔵庫。
【請求項11】
壁面と、
前記壁面の前方又は上方に、前記壁面から離間して配置されるとともに、異物を含む再生材により構成される樹脂部材と、を備え、
前記樹脂部材には、前記樹脂部材を目視することで前記異物を見た使用者に対し、前記異物の目立ちを抑制する加工が施されている
こと特徴とする電化製品。
【請求項12】
前方に開口を有し、壁面を備える貯蔵室と、前記壁面の前方又は上方に、前記壁面から離間して前記貯蔵室内に配置されるとともに、異物を含む再生材により透光性を有して構成される樹脂部材と、を備え、前記樹脂部材には、前記樹脂部材を目視することで前記異物が視界に入った使用者に対し、前記異物の目立ちを抑制する加工が施されている貯蔵庫のうち、前記樹脂部材の掃除時期を、使用者が知覚可能な形態で出力する演算装置として情報出力装置を機能させるプログラムを前記情報出力装置に提供する
ことを特徴とする貯蔵庫システムの生産方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、貯蔵庫、電化製品及び貯蔵庫システムの生産方法に関する。
【背景技術】
【0002】
使用済み樹脂の再生材(再生樹脂)は従来から使用されているが、「持続可能な開発目標」(SDGs)への関心の高まりを受けて、家電製品における再生樹脂の使用量の増大が試みられている。特許文献1の請求項1には、「使用済み製品を分解もしくは解体し回収したプラスチック部材を溶融して再生する再生素材と、前記再生素材を成形して得られたリサイクル樹脂材料を意匠部品もしくは外観部品として使用する樹脂成型品と、前記樹脂成形品に前記再生素材から製造された前記樹脂成形品の重量を表示し再生可能に製品に組み込む再生部品と、を備えたことを特徴とする再生樹脂成型品。」が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-150946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、プラスチック製部品の再生樹脂を冷蔵庫の庫内収納ケースに使用することが記載されている(段落0035)。再生樹脂には、通常は、再生過程で生成又は混入した異物が含まれる。しかし、特許文献1に記載の技術では、異物を見せないようにする技術が記載されているにすぎず、異物を見せることを前提とすることは考慮されていない。
本開示が解決しようとする課題は、異物を実際に見た場合においても使用者に違和感を与え難い貯蔵庫、電化製品及び貯蔵庫システムの生産方法の提供である
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の貯蔵庫は、前方に開口を有し、壁面を備える貯蔵室と、前記壁面の前方又は上方に、前記壁面から離間して前記貯蔵室内に配置されるとともに、異物を含む再生材により透光性を有して構成される樹脂部材と、を備え、前記樹脂部材には、前記樹脂部材を目視することで前記異物を見た使用者に対し、前記異物の目立ちを抑制する加工が施されている。その他の解決手段は発明を実施するための形態において後記する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本開示の貯蔵庫及び電化製品の正面図である。
図2図1のA-A線断面図である。
図3A】第二冷凍室に備えられる容器の斜視図である。
図3B図3AのB部拡大図である。
図4】第二冷凍室に備えられる容器のうち、上段に設置される容器の下方からの斜視図である。
図5】別の実施形態において、第二冷凍室に備えられる容器のうち、中段に設置される容器の斜視図である。
図6】冷蔵室の扉に取り付けられる容器の斜視図である。
図7】野菜室に備えられる容器の斜視図である。
図8】別の実施形態において、本開示の貯蔵庫の箱体を示す斜視図である。
図9】貯蔵庫システムのブロック図である。
図10】制御装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら本開示を実施するための形態(実施形態と称する)を説明する。以下の一の実施形態の説明の中で、適宜、一の実施形態に適用可能な別の実施形態の説明も行う。本開示は以下の実施形態に限られず、異なる実施形態同士を組み合わせたり、本開示の効果を著しく損なわない範囲で任意に変形したりできる。また、同じ部材については同じ符号を付すものとし、重複する説明は省略する。更に、同じ機能を有するものは同じ名称を付すものとする。図示の内容は、あくまで模式的なものであり、図示の都合上、本開示の効果を著しく損なわない範囲で実際の構成から変更したり、図面間で一部の部材の図示を省略したり変形したりすることがある。
【0008】
図1は、本開示の貯蔵庫1及び電化製品300の正面図である。図2は、図1のA-A線断面図である。本開示の電化製品300は、一例として、冷蔵庫等の貯蔵庫1である。貯蔵庫1は、図示の各部材を備え、具体的には例えば貯蔵室7を備え、貯蔵室7は、第1貯蔵室8及び第2貯蔵室9を備える。第1貯蔵室8は、少なくとも1つ備えられ、図示の例では、製氷室3(図8)、第一冷凍室4、第二冷凍室5及び野菜室6を備える。第2貯蔵室9は、少なくとも1つ備えられ、図示の例では、冷蔵室2を備える。図示の例では、貯蔵庫1は、上から順に、冷蔵室2、左右に配置される製氷室3及び第一冷凍室4と、第二冷凍室5と、野菜室6とを備える。冷蔵室2、製氷室3、第一冷凍室4、第二冷凍室5及び野菜室6は、いずれも貯蔵室7(図2)の一例であり、それぞれ、前方(正面側)に開口(不図示)を有する。
【0009】
図1において左側に配置された製氷室3は、引き出し式の扉3aの引き出し又は押し込みにより、上記開口を露出又は閉塞する。図1において右側に配置された第一冷凍室4は、引き出し式の扉4aの引き出し又は押し込みにより、上記開口を露出又は閉塞する。第二冷凍室5は、引き出し式の扉5aの引き出し又は押し込みにより、上記開口を露出又は閉塞する。野菜室6は、引き出し式の扉6aの引き出し又は押し込みにより、上記開口を露出又は閉塞する。このように第1貯蔵室8として分類される貯蔵室7は、引き出し式の扉3a,4a,5a,6aによって開閉される。
【0010】
一方で、第2貯蔵室9として分類される冷蔵室2は、回動式の扉2a,2bの回動により、開口を露出又は閉塞する。扉2a,2bは、鉛直方向に延在する回動軸を軸中心に回動するものである。
【0011】
貯蔵室7は、左右に配置された壁面71(図8)と、後側(背面側)に配置された壁面72と、床面を構成する壁面73と、天面を構成する壁面74とを備える。前側(正面側)は、上記のように開口するため、壁面は備えられない。従って、貯蔵室7は、壁面71,72,73,74によって区画される領域に形成される。なお、壁面72は、例えば、開口の外から使用者が目視で観察できる後側の壁面をいうことができる。従って、壁面72は、例えば図8のように貯蔵庫1(所謂冷蔵庫)の内箱の後側(背面側)の壁面でもよく、また、図2のように、貯蔵室7の後側(背面側)に設けられ冷気を供給するための風路構成部品(例えばパネル)でもよい。
【0012】
扉2a,2bの内側には、飲料等を収容する容器21が備えられる。冷蔵室2には、水平方向に延在し、食品等が載置される棚22が備えられる。棚22(樹脂部材の一例)は、異物(後記)を含み、冷蔵室2の内部で水平方向に延在する。棚22は、壁面73の上方に、壁面73から離間して冷蔵室2内に配置される。これとともに、棚22は、異物を含む再生材により透光性を有して構成される。なお、樹脂部材は、壁面の前方に配置されてもよい。棚22には、棚22を目視することで異物が視界に入った使用者に対し、異物の目立ちを抑制する加工が施されている。異物を含む再生材、及び、異物の目立ちを抑制する加工については、図3Aを参照しながら後記する。
【0013】
貯蔵庫1は、棚22の上側の空間221と下側の空間222とのそれぞれに光源23を備える。空間221,222に備えられた光源23により、空間221,222を明るくできる。特に、例えば棚22が半透明の場合、棚22の上方の空間221に備えられる光源23の光は、下側の空間222に到達し難いため、空間222が暗くなり易い。しかし、この場合であっても、空間221,222の双方を明るくできる。なお、棚22が半透明の場合、棚22は、例えばダークグレー色(黒色に近いグレー)の色合いを有することができる。この場合、冷蔵室2の上下の壁面73,74、左右の壁面71、及び後側の壁面72は、ダークグレー色に近い色合い(例えば黒色)を有することが好ましい。
更に、棚22の上下それぞれ近傍の2つの光源23から棚22を照らすことで、2つの光源23に挟まれた棚22中の異物を目立たなくすることに寄与できる。
【0014】
光源23は、冷蔵室2の左右の壁面71(図8)に備えられる。ただし、一番の上の空間について、光源23は、天面である壁面74に備えられてもよい。また、光源23は棚22の前端部よりも貯蔵室7の開口側に備えられてもよい。これにより、棚22及びチルド室15よりも手前側の空間をより明るくできる。
【0015】
圧縮機80は、野菜室6の後側に配置される。断熱仕切壁12aの上方には、チルド室15が備えられる。チルド室15の上側を区画する外部の壁面151及び前側の蓋152(壁面)の外部の少なくとも一方は、黒色を有する。蒸発器105aは、冷蔵室2に供給される冷気を生成する。蒸発器105bは、製氷室3、第一冷凍室4、第二冷凍室5、野菜室6を冷却する。蒸発器105aにより生成した冷気がファン112aの駆動によって冷蔵室2に供給される。ファン112bは、製氷室3、第一冷凍室4、第二冷凍室5及び野菜室6のうち、少なくとも製氷室3、第一冷凍室4、第二冷凍室5に冷気を供給する。野菜室6は、蒸発器105aによって冷却されてもよい。
【0016】
貯蔵庫1は、貯蔵室7を区画する箱体10を備え、上記の壁面71,72,73,74は箱体10の内側に形成される。箱体10には、発泡断熱材、真空断熱材等の断熱材が収容される。冷蔵室2と、第一冷凍室4及び製氷室3とは断熱仕切壁12aで隔てられる。第二冷凍室5と野菜室6とは断熱仕切壁12bによって隔てられる。製氷室3、第一冷凍室4、第二冷凍室5及び野菜室6には、製氷室容器(不図示)及び容器4b,5b,6bが備えられる。容器5b(樹脂部材の一例)は、壁面73(図2)の上方に、壁面73から離間して第二冷凍室5に配置される。
【0017】
図3Aは、第二冷凍室5に備えられる容器5bの斜視図である。図3Aでは、扉5a(図2)を使用者が引き出すことで、扉5aに接続された容器53及び容器53に支持された容器52が正面側に引き出された様子が図示される。容器5bは、上から順に、容器51、容器52及び容器53を備える。容器51は、容器52の上方で、容器52とは異なる部材、例えば左右の壁面71に設けられたレール部(不図示)によって支持されてもよく、また、容器52に支持されてもよい。従って、図3Aに示す状態で使用者が容器51を前側に引き出すことで、容器51が前側に引き出される。
【0018】
容器52は、容器53の側壁の上端にスライド可能に支持される。容器51は、箱体10(図2)に対し、スライド可能に支持される。扉5aを引き出すと、上記のように、扉5aに接続された容器53及び容器53に支持される容器52も引き出される。従って、扉5aを引き出した使用者は、最初に、視線Eで示すように、容器52の内部である底面523を目視する。従って、底面523が、使用者の視界に入る。
【0019】
容器5bは、異物を含む再生材により透光性を有して構成されることができる。容器5bは、例えばポリスチレン等であるが、これに限られない。再生材は、廃プラスチックの加熱、溶融等により再生した樹脂である。廃プラスチックは、異物が少なく、出所が明確であり、衛生的な樹脂が好ましく、具体的には例えば、例えば、家電(冷蔵庫等の白物家電等)等に由来する樹脂が挙げられる。廃プラスチックとしては、海洋プラスチックのうちの海洋に流れ出る前の樹脂を集めたものでもよい。家電としては他に、洗濯機、電気掃除機、空気調和機、テレビジョン、等を挙げることができる。
【0020】
図3Bは、図3AのB部拡大図である。図3Bでは、図示の簡略化のために、容器52は無色透明に図示されるが、本開示の例では、容器52は後記のようにグレーの色合いを有する。図3Bは、異物を含む再生材を模式的に示す図である。再生材に含まれる異物は、例えば黒、グレー等の色合いを有する。異物は、例えば、樹脂の溶融中に生じた樹脂の炭化物、金属(例えば鉄)等の例えば粒子である。異物は、再生中に混入が避けられない不可避的不純物でもよいし、例えば機能向上のために意図的に添加した添加物でもよい。
【0021】
図3Bに示す例では、異物は黒色の粒状であり、容器52の全体に散点的に配置される。異物は図3Bの例では図示の便宜上規則的に配置されているが、実際には、通常は、不規則的に配置される。異物は、肉眼で底面523を一見した程度では認識し難い大きさを有する。しかし、容器52を意識して目視すると、異物は、使用者によって認識可能な程度の大きさを有する。従って、異物は、通常の使用方法に沿った使用者からの距離、及び、通常の目視方向から使用者が一瞥しても気付き難いが、熟視すると気付く程度の大きさを有する。通常の目視方向は、例えば、容器52の場合には、扉5a(図2)を開けることで容器5bを引き出したときに、容器5bの上方から容器5bに向かう方向である。例えば、棚22(図2)の場合には、扉2a,2b(図2)を開けたときに、貯蔵庫1の前側に通常は立っている使用者から視て、水平方向、斜め上方又は斜め下方である。異物の大きさは、具体的には例えば、この数値範囲に限定されないが、最も長い部分の径として例えば50μm以上5mm以下の径を有する。
【0022】
なお、樹脂が再生材(再生樹脂)であるか否かの判別方法としては、例えば、バージン材を用いた部品の設計条件に基づき計算された部品の強度よりも低強度であるか否かという指標を考慮できる。低強度である場合に、使用された樹脂が再生樹脂であると判断できる。
【0023】
図3Aに戻って、本開示の例では、中段の容器52(樹脂部材の一例)が、上記再生材により透光性を有して構成される。透光性を有するとは、透明又は半透明であることを意味する。容器52は、第1部材の一例であるが、第1部材は棚でもよい。透光性を有する容器52には、容器52を目視することで異物が視界に入った使用者に対し、異物の目立ちを抑制する加工が施されている。これにより、使用者が異物を気付き難くでき、違和感を覚えることを抑制できる。また、容器52が透光性を有するため、下段の容器53の内部を容器52の底面523を介して目視でき、使用者が容器53に収納されている収容物(食材等)を確認し易い等、作業性を向上できる。
【0024】
加工は、着色によって所望の色合いを呈させたり、例えば表面加工によるシボ加工したりしてもよい。通常は、濃い色合いを呈させることで、透光度が低下し半透明になり、不透明に近づく。
【0025】
容器52は、例えば容器52に含まれる異物(例えば代表的な異物)と同一若しくは近い色合い、又はグレー色を有する透明又は半透明に構成される。これにより、容器52を見た使用者が異物を気付き難くできる。本開示の例では、容器52は、例えばグレー色を有する。容器52は、例えば、グレー色の顔料を含むことでグレー色を有してもよく、グレー色の塗料を塗布することでグレー色を有してもよい。塗布の場合、異物を使用者が目視可能な程度に、かつ、容器52の底面523を通じて下段の容器53を目視可能な程度に薄く塗布することが好ましい。
【0026】
異物と同一若しくは近い色合いとは、例えばマンセル色値が同一又は近いことをいう。近いとは、容器52をパッと見た使用者が異物に気づき難くなる程度である範囲をいい、例えば、この数値に限定されないが、マンセル色環において例えば60°以内に入る程度である。透明又は半透明とは、PANTONE(登録商標) T705-1-4(最薄部)相当の透明度以上に透明なことをいう。従って、半透明とは、必ずしも、透明な場合の透光度を100%とした場合に、透光度が50%であることをいうわけではない。
【0027】
下段に配置される容器53の底面531(図2。壁面の一例)は、容器52の底面523を上側から観察する使用者の視線Eの奥に位置する。底面531は、容器52に含まれる異物と同一若しくは近い色合い又はグレー色若しくは黒色を有する。視線Eの奥に、このような底面531が存在するため、容器52に含まれる異物を目立ち難くできる。本開示の例では、異物は黒色、底面531を含む容器53は黒色、底面523を含む容器52はグレー色を有する。底面531の黒色は、容器52のグレー色よりも黒色に近いことをいうことができる。底面531は、好ましくは不透光性である。なお、この例のように、壁面は、上記の壁面71,72,73,74(図2図8)に限定されず、容器53等の構造物(容器、棚等を含む)を構成する面(壁面)でもよい。
【0028】
容器53は、例えば、バージン材の樹脂材料により構成できる。ただし、容器53は、例えば、再生材の樹脂材料によって構成してもよい。バージン材とする場合、容器51,52の一方又は両方を支持するときの耐荷重を確保し易い。再生材とする場合、容器53の底面531は容器52よりも黒色で好ましくは不透光性であるから、容器53に異物が含まれていても目立ち難い。
【0029】
なお、容器52を透明又は半透明とし、容器53を容器52よりも黒色に近い色合い(色彩)とすることで、容器53の収容物を確認し易くできる。更には、容器52に収納された収容物が周囲との陰影差を確保できて高級感を演出できる効果を奏することができる。また、容器52はグレー色が好ましいが、容器52の奥には黒色の、又は黒色に近い容器53があるため、容器52を無色とすることを必ずしも否定しない。また、容器53を容器52と同程度のグレー色にすることを否定しない。また、グレー色として、例えば容器52について、やや青みが入ったスモークグレー色にすることもでき、こうすると容器53との調和を更にとることができる。
【0030】
上段に配置される容器51は、異物を含む再生材により構成される。容器51は、第2部材の一例であるが、第2部材は棚でもよい。容器51の底面511は、容器52の底面523とは異なり、不透光性を有する。従って、使用者が底面511を目視したときに、底面511の下方に配置される容器52,53を目視できない。使用者が底面511を目視しづらいように、第2部材は、貯蔵庫1の据付面から鉛直上方に例えば150cm以内、好ましくは130cm以内の領域に配置されているのが好ましい。
【0031】
図4は、第二冷凍室5(図2)に備えられる容器5bのうち、上段に設置される容器51の下方からの斜視図である。容器51は、使用者が目視する面である底面511(図3A)とは反対側の面512に、リブ513を備える。リブ513に代えて、凹凸(不図示)が備えられてもよい。リブ513を備えることで、容器51の強度を向上できる。特に再生材はバージン材よりも強度が低いため、リブ513を備えることで、容器51の耐久性を向上できる。また、底面511は不透光性を有するため、底面511を使用者が目視しても、底面511の反対側の面512に配置されたリブ513を使用者が目視できない。これにより、容器51の意匠性を向上できる。また、リブ513が備えられる面512とは反対側の底面511が平滑なため、底面511を使用者が掃除し易くできる。なお、本開示の例では、底面511を含む容器51は、黒色を有する。同様のリブ構造は、最下段で不透光性の場合の容器53に設けられてもよい。
【0032】
図5は、別の実施形態において、第二冷凍室5(図2)に備えられる容器5bのうち、中段に設置される容器52の斜視図である。容器52は、第1部分521及び第2部分522を備える。第1部分521は、色合い、模様又は濃淡の少なくとも1つの条件を有し、再生材に含まれる異物よりも大きな部分を含んで構成される。即ち、第1部分521は、異物の大きさよりも大きな部分を有することができ、中でも、第1部分521の全領域が異物の大きさよりも大きいことが好ましい。具体的には例えば、あくまで例示でありこれに限定されないが、異物が平面視で直径5mmの円形である場合、第1部分521は、5mmを超える長さの部分を有することができ(例えば、4mm×6mmの長方形等)、中でも、全領域が5mmを超える(例えば、6mmの直径を有する円等)が好ましい。第1部分521が異物の大きさよりも大きな部分を有することで、使用者は異物よりも大きな部分に注目するため第1部分521に注意を惹きつけ、異物を目立ち難くできる。また、第1部分521の全領域が異物の大きさよりも大きいことで、異物の全体を第1部分521によって覆い易くでき、異物を目立ち難くできる。
【0033】
第2部分522は、第1部分521とは異なる条件(例えば異なる色合い、異なる模様、異なる濃淡等)を有し、再生材に含まれる異物よりも大きな領域により構成される。第1部分521及び第2部分522を備えることで、第1部分521及び第2部分522を目視した使用者が、異物よりも大きな領域により構成される何れか一方の部分に着目する。これにより、容器52に含まれる異物を目立ち難くできる。
【0034】
第1部分521及び第2部分522は、容器52の底面523に形成される。底面523において、第2部分522の条件よりも例えば濃い色合いを有する第1部分521が形成され、残部に第2部分522が形成されることで全体としてマーブル模様を呈する。また、例えば第1部分521は、底面523において波打つような模様である。従って、容器52を目視した使用者は、通常は、濃い色合いの第1部分521に着目する。従って、第1部分521及び第2部分522よりも小さな領域である異物に対する注目し難くでき、異物の目立ちを抑制できる。
【0035】
第1部分521及び第2部分522の形態は、図5に示す例に限定されない。例えば、容器52の前方及び後方で色合い又は透光度のうちの少なくとも一方を変える等してもよい。通常、容器52の後方は、前方よりは使用者に目視され難い。そこで、後方側では透光度を高くすることで、容器52の下方に配置される容器53への光の入射を促進できる。一方で、相対的に目視され易い前方側では、例えばグレーにすることで、異物を特に目立ち難くさせることができる。このように、容器52が全体として色合い(色彩)又は透光度のうちの少なくとも一方が異なるところを備え、一様な外観ではない外観として形成されることで使用者の注目が分散する。即ち、実質的に単一色又は単一透光度の少なくとも一方ではない外観となることで異物への使用者の注意が集まり難くなるから、結果として異物が目立たなくなる。一様でない外観としては、上記のマーブル模様、波模様等のほか、使用者に美感を与えることができれば特に制限されない。異物が不均一な分布となるのが通常であることから、マーブル模様のように不均一な(不規則な)外観が好ましい。
【0036】
図6は、冷蔵室2の扉2a,2b(図2)に取り付けられる容器21(第2部材の一例)の斜視図である。容器21は、所謂ドアポケット容器といわれるものであり、容器21には上記のように例えば飲料等が収容される。容器21は、異物を含む再生材により構成される。容器21の底面211(図2)は、容器51の底面511と同様に不透光性を有する。また、使用者が目視する面である底面211とは反対側の面212に、リブ213を備える。リブ213に代えて、凹凸(不図示)が備えられてもよい。リブ213を備えることで、容器21の強度を向上できる。特に、扉2a,2bに取り付けられる容器21は通常はさほど大きくないものの、飲料等の大質量の収容物が収容され易い。従って、容器21がリブ213を備えることで、強度向上効果を特に大きくできる。
【0037】
容器21の側面214は、使用者によって目視され、透光性を有する。これにより、容器21の内部に収容された飲料等を側面214を介して目視でき、使用者が所望の飲料等に付されたラベル等を手掛かりに取り出し易くできる。また、ラベル等によって、側面214に使用された再生材中の異物を目立たせ難くできる。
【0038】
図7は、野菜室6に備えられる容器6bの斜視図である。図7では、容器6bのうち、容器62の上端に支持されている容器61(図2)の図示は省略する。容器61の内部には、収納空間33(図2)が形成される。容器62の内部では、容器61(図2)の下方に、収納空間32が形成される。収納空間32,33の前方には、収納空間31が形成される。収納空間31,32は、鉛直方向に延在する板状の仕切り34によって仕切られる。収納空間31,32,33には、野菜等が収容される。
【0039】
容器6bは、例えばバージン材の樹脂より構成できるが、再生材の樹脂によって構成してもよい。容器6bが再生材の樹脂により構成される場合、上段の容器61(樹脂部材の一例)と、下段の容器62とは、上記図3Aを参照して説明した中段の容器52と、下段の容器53との関係と同じ関係を有する。即ち、容器61は、容器52と同じ構成を有する。従って、容器61は、容器62の底面621(壁面の一例)の上方に、底面621から離間して野菜室6内に配置されるとともに、異物を含む再生材により透光性を有して構成される。容器61には、容器61の底面611(図2)を目視することで異物が視界に入った使用者に対し、異物の目立ちを抑制する加工が施されている。また、容器62は、容器53と同じ構成を有する。これら以外の説明は、容器52,53について上記図3Aを参照して説明した事項と同様の事項を適用できるため、説明は繰り返さない。
【0040】
仕切り34は、例えば透明又は半透明であり、透光性を有する。これにより、使用者が、仕切り34を介して収納空間31の側から収納空間32の内部を目視でき、作業性を向上できる。また、容器61が完全な透明ではない場合(即ち半透明)であっても、仕切り34を通じて収納空間31に光を照射でき、収納空間31の内部に配置された野菜等を外部から目視できる。
【0041】
仕切り34の透光度は、容器61の少なくとも底面611(図2)の透光度よりも大きいことが好ましい。これにより、外部からの光の入射を促進でき、収納空間31の内部を仕切り34を通じて目視し易くできる。なお、透光度は、可視光がどの程度透過するのかを示す指標である。仕切り34は、異物を含む再生材で形成されてもよい。
【0042】
図8は、別の実施形態において、本開示の貯蔵庫1の箱体10を示す斜視図である。図8に示す例では、貯蔵室7同士を仕切る部分の壁面に、再生材により構成される樹脂が使用される。冷蔵室2と、製氷室3及び第一冷凍室4とを仕切る部分の上側の壁面731は、白色の再生材によって構成される。図8では図示しないが、図8に示す貯蔵庫1には、例えば、無色透明な棚22を設置できる。
【0043】
冷蔵室2と、製氷室3及び第一冷凍室4とを仕切る部分の下側の壁面741は、黒色の再生材によって構成される。製氷室3と第一冷凍室4とを仕切る部分の壁面711,712は、グレー色の再生材によって構成される。第一冷凍室4と第二冷凍室5とを仕切る部分の上側の壁面732は、グレー色の再生材によって構成される。第二冷凍室5と野菜室6とを仕切る部分の上側の壁面733は、グレー色の再生材によって構成される。第二冷凍室5と野菜室6とを仕切る部分の下側の壁面742は、黒色の再生材によって構成される。
【0044】
第1貯蔵室8を構成する他の壁面71,72,73,74については、黒色又はグレー色の色合いを有する。第2貯蔵室9を構成する他の壁面71,72,74については、白色の色合いを有する。従って、第1貯蔵室8の内部は、黒色、グレー色等の暗い色合いで統一される。一方で、第2貯蔵室9の内部は、白色等の明るい色合い、例えば第1貯蔵室8の内部より明るい色合いで統一される。
【0045】
これらのように、第1貯蔵室8及び第2貯蔵室9のそれぞれは、第1貯蔵室8及び第2貯蔵室9のそれぞれの全体を外部から目視したときに、統一した印象を使用者に与える色合いを有する。これにより、開閉の態様が異なる扉2a,2b,3a,4a,5a,6a毎に貯蔵室7の色合いが統一されているため、貯蔵庫1の全体として、統一した印象を使用者に与えることができる。
【0046】
また、第2貯蔵室9の色合いは、第1貯蔵室8の色合いよりも明るい色合いである。上記のように、引き出し式の扉3a,4a,5a,6aの引き出しにより、これらに接続された容器5b等も正面側に引き出される。そして、引き出し式の扉3a,4a,5a,6aにより閉塞される第1貯蔵室8の内部が暗い色合いで統一されることで、第1貯蔵室8の内部が暗くなってしまっても、容器5b等は前側に引き出されて使用されるため、使用時に内部は明るくなる。このため、作業性の低下を抑制できる。一方で、回動する扉2a,2bを開けることで露出する第2貯蔵室9の内部は明るい色合いで統一される。このため、扉2a,2bを開けることで取り込まれる光と相俟って内部を明るくでき、作業性の低下を抑制できる。色合いの明るさは、明度の大小により規定できる。
【0047】
なお、いくらか色合いの統一性は低下するが、第2貯蔵室9の内部について、一部の壁面をグレー又は黒色にすることを否定するものではない。明るさの確保の観点からは、第2貯蔵室9では、壁面731,71,72の多く(例えば2つ以上)又は全部は、白色が好ましい。
【0048】
図8に示す貯蔵庫1では、貯蔵室7のうちの第1貯蔵室8又は第2貯蔵室9のうちの一方に、異物を含む再生材により透光性を有して構成される樹脂部材が備えられ、他方にはバージン材により構成される樹脂部材が備えられる。一方の貯蔵室7に配置される樹脂部材は、上記のように、壁面の前方又は上方に、前記壁面から離間して貯蔵室7内に配置される。図示の例では、第1貯蔵室8に容器5b(図3A)等が備えられ、第2貯蔵室9に、バージン材により構成される棚22(図2)が備えられる。
【0049】
図9は、貯蔵庫システム200のブロック図である。貯蔵庫システム200は、貯蔵庫1と、情報出力装置100とを備える。情報出力装置100は、貯蔵庫1に関する情報を例えば使用者に出力する装置である。情報出力装置100は、演算装置101と、入力装置102と、出力装置103とを備える。演算装置101は、棚22、容器5b等の樹脂部材の掃除時期を、使用者が知覚可能な形態で出力する。
【0050】
樹脂部材には、上記のように異物の目立ちを抑制する加工が施されている。従って、樹脂部材に外部から汚れが付着しても、異物と同様に目立ち難くなる可能性があり、汚れが長期間付着したままになることがある。そこで、貯蔵庫システム200では、演算装置110によって樹脂部材の掃除時期が使用者に提示される。これにより、使用者が掃除時期を知覚でき、貯蔵庫1を衛生的に維持できる。掃除時期の使用者への提示は、例えば、貯蔵庫1の使用開始から所定期間経過毎に実行できる。期間が経過したか否かは、演算装置101が内部に有するタイマ(不図示)に基づき判断できる。
【0051】
掃除時期の提示に際しては、グレー又は黒色で統一された第1貯蔵室8の掃除の提示に留まらず、汚れの蓄積の仕方は色合いに依存しないと思われるので、第2貯蔵室9の掃除の提示も同時に行うことができる。なお、掃除を提示する貯蔵室7の範囲を制限せず、貯蔵庫1の掃除の提示をする態様でもよい。貯蔵庫システム200は、例えば情報出力装置100を介して、使用者が前回掃除を実行した時期の入力を受けて記憶しておき、掃除時期の提示に際して前回の掃除時期を出力してもよい。また、黒色の容器は汚れが目立たないため、使用者が汚れに気付き難いことから、そのような容器の掃除を推奨する旨を出力してもよい。黒色の容器の綺麗な状態の画像と比較的汚れが蓄積した状態の画像とを並べて出力するようにしてもよい。この画像はイメージ図でもよいし、サンプルとして予め準備した図でもよい。
【0052】
貯蔵庫システム200の生産方法(以下、本開示の生産方法という)は、貯蔵庫1のうち、容器5b(樹脂部材の一例)の掃除時期を、使用者が知覚可能な形態で出力する演算装置101として情報出力装置100を機能させるプログラムを情報出力装置100に提供する方法である。本開示の生産方法により、プログラムを使用者が例えばダウンロードすることで、例えば、貯蔵庫1に取り付けられた携帯端末(不図示)、使用者が所持する携帯端末(不図示)等を情報出力装置100として使用できる。
【0053】
図10は、演算装置101のブロック図である。演算装置101は、例えばCPU(Central Processing Unit)1011、RAM(Random Access Memory)1012、ROM(Read Only Memory)1013等を備えて構成される。演算装置101は、ROM1013に格納されている所定の制御プログラム(例えば情報出力方法)がRAM1012に展開され、CPU1011によって実行されることにより具現化される。情報出力装置100は、貯蔵庫1に取付けられていてもよいし、使用者が別に所有するスマートフォン等の端末装置であってもよい。
【0054】
上記各実施形態では、電化製品300は貯蔵庫1(例えば冷蔵庫)であったが、別の実施形態では、本開示の電化製品300は、掃除機、洗濯機、加熱調理器、又は、空気調和機の何れかである。これらの何れかにおいても、電化製品300は、壁面と、樹脂部材とを備える。樹脂部材は、前記壁面の前方又は上方に、前記壁面から離間して配置されるとともに、異物を含む再生材により構成される。樹脂部材には、前記樹脂部材を目視することで前記異物を見た使用者に対し、前記異物の目立ちを抑制する加工が施されている。
【0055】
壁面は、例えば掃除機においては、樹脂製の二重壁により構成されるダストケースのうちの内壁であり、樹脂部材は外壁である。そして、樹脂部材には、上記加工が施されている。例えば洗濯機であれば、洗濯槽の内部を視認可能な二重壁の部分を有する扉であり、壁面は当該二重壁の内の内側の壁、樹脂部材は、当該二重壁の内の外側の壁である。例えば加熱調理器であれば、内部を視認可能な二重壁の部分を有する扉であり、壁面は当該二重壁の内の内側の壁、樹脂部材は、当該二重壁の内の外側の壁である。例えば空気調和機であれば、壁面は例えば液晶表示であり、樹脂部材は当該液晶表示を覆う樹脂製のカバーである。
【符号の説明】
【0056】
1 貯蔵庫
10 箱体
100 情報出力装置
101 演算装置
110 演算装置
15 チルド室
151 壁面
152 蓋
2 冷蔵室
200 貯蔵庫システム
21 容器
211 底面
212 面
213 リブ
214 側面
22 棚
221 空間
222 空間
23 光源
2a 扉
2b 扉
3 製氷室
300 電化製品
31 収納空間
32 収納空間
33 収納空間
34 仕切り
3a 扉
4 第一冷凍室
4a 扉
4b 容器
5 第二冷凍室
51 容器
511 底面
512 面
513 リブ
52 容器
521 第1部分
522 第2部分
523 底面
53 容器
531 底面
5a 扉
5b 容器
6 野菜室
61 容器
611 底面
62 容器
621 底面
6a 扉
6b 容器
7 貯蔵室
71 壁面
711 壁面
712 壁面
72 壁面
73 壁面
731 壁面
732 壁面
733 壁面
74 壁面
741 壁面
742 壁面
8 第1貯蔵室(貯蔵室)
9 第2貯蔵室(貯蔵室)
E 視線
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10