(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181804
(43)【公開日】2023-12-25
(54)【発明の名称】ジョイント
(51)【国際特許分類】
F16B 12/40 20060101AFI20231218BHJP
F16B 7/18 20060101ALI20231218BHJP
E04B 1/18 20060101ALI20231218BHJP
E04B 1/58 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
F16B12/40 C
F16B7/18 A
F16B7/18 D
F16B7/18 C
E04B1/18 E
E04B1/58 505Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022095148
(22)【出願日】2022-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】595034204
【氏名又は名称】SUS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092842
【弁理士】
【氏名又は名称】島野 美伊智
(74)【代理人】
【識別番号】100166578
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 芳光
(72)【発明者】
【氏名】石田 保夫
(72)【発明者】
【氏名】長田 展幸
【テーマコード(参考)】
2E125
3J024
3J039
【Fターム(参考)】
2E125AA03
2E125AB11
2E125BB16
2E125BB17
2E125BE03
2E125BE06
2E125BF06
2E125CA01
2E125CA14
2E125EA01
3J024AA14
3J024AA33
3J024AA34
3J024CA03
3J024CA18
3J039AA03
3J039BB10
3J039FA12
(57)【要約】
【課題】少ない種類のジョイント要素の組み合わせにより、任意本数の柱材の連結構造を容易に得ることができるジョイントを提供すること。
【解決手段】複数本の柱材が連結される複数個の連結凹部が設けられたジョイントであって、複数個のジョイント要素を組み合わせることにより構成されており、上記ジョイント要素は接合部と連結凹部要素とから構成されていて、上記ジョイト要素の上記接合部同士を接合するとともに上記連結凹部要素同士を組み合わせることにより上記連結凹部を構成し、上記ジョイント要素の種類と個数を選択することにより連結可能な上記柱材の本数を決定するようにしたもの。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の柱材が連結される複数個の連結凹部が設けられたジョイントであって、
複数個のジョイント要素を組み合わせることにより構成されており、
上記ジョイント要素は接合部と連結凹部要素とから構成されていて、
上記ジョイント要素の上記接合部同士を接合するとともに上記連結凹部要素同士を組み合わせることにより上記連結凹部を構成し、
上記ジョイント要素の種類と個数を選択することにより連結可能な上記柱材の本数を決定するようにしたことを特徴とするジョイント。
【請求項2】
請求項1記載のジョイントにおいて、
上記ジョイント要素の上記接合部には係合凹凸部が設けられていることを特徴とするジョイント。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のジョイントにおいて、
上記ジョイント要素は、相互に直交する3方向に指向して設けられた3個の連結凹部要素と、上記3個の連結凹部要素間に設けられた3個の接合部と、から構成されていることを特徴とするジョイント。
【請求項4】
請求項1又は請求項2記載のジョイントにおいて、
上記ジョイント要素は、同一平面内にて相互に直交する2方向に指向して設けられた2個の連結凹部要素と、上記2個の連結凹部要素間に設けられた2個の接合部と、から構成されていることを特徴とするジョイント。
【請求項5】
請求項1又は請求項2記載のジョイントにおいて、
上記ジョイント要素は、同一平面内にて対向する2方向と直交する1方向に指向して設けられた3個の連結凹部要素と、上記直交する2方向の連結凹部要素の両側に設けられた2個の接合部と、から構成されていることを特徴とするジョイント。
【請求項6】
請求項1又は請求項2記載のジョイントにおいて、
上記ジョイント要素は、同一平面内にて直交する4方向に指向して設けられた4個の上記連結凹部要素と、上記4個の連結凹部要素間に設けられた4個の接合部と、から構成されていることを特徴とするジョイント。
【請求項7】
請求項4記載のジョイントにおいて、
上記連結凹部要素の端部には係合用凹凸部が設けられていることを特徴とするジョイント。
【請求項8】
請求項5記載のジョイントにおいて、
上記対向する2方向の連結凹部要素の端部には係合用凹凸部が設けられていることを特徴とするジョイント。
【請求項9】
請求項1記載のジョイントにおいて、
1個の請求項3記載のジョイント要素と3個の請求項4記載のジョイント要素を組み合わせることにより、3本の柱材を連結可能にしたことを特徴とするジョイント。
【請求項10】
請求項1記載のジョイントにおいて、
2個の請求項3記載のジョイント要素と2個の請求項5記載のジョイント要素を組み合わせることにより、4本の柱材を連結可能にしたことを特徴とするジョイント。
【請求項11】
請求項1記載のジョイントにおいて、
4個の請求項1記載のジョイント要素と1個の請求項6記載のジョイント要素を組み合わせることにより、5本の柱材を連結可能にしたことを特徴とするジョイント。
【請求項12】
請求項1記載のジョイントにおいて、
8個の請求項1記載のジョイント要素を組み合わせることにより、6本の柱材を連結可能にしたことを特徴とするジョイント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数本の柱材を連結するジョイントに係り、特に、少ない種類のジョイント要素の組み合わせにより、任意本数の柱材の連結構造を容易に得ることができるよう工夫したものに関する。
【背景技術】
【0002】
中空形状の柱材を同一平面内において直交する4方向に指向させて固定する場合には、例えば、次のような連結構造が採用される。まず、1本の柱材を設置し、一方、2本の別の柱材の端に連結金具を取り付ける。それら2本の柱材を連結金具を介して上記1本の柱材を挟んで対向・配置させた状態で固定する。次に、各柱材相互の4箇所の交差角部に補強金具を取り付ける。これによって、柱材を直交する4方向に交差させて固定させた状態を得ることができる。
【0003】
上記構成において、さらに、別の1本の柱材を用意し、その柱材の端に連結金具を取り付ける。その一方の柱材を上記1本の柱材に固定することにより、5本の柱材を直交する5方向に指向させた状態で固定することができる。
【0004】
尚、上記構成とは異なるが複数本の柱材を連結するためのジョイントの構成を開示するものとして、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の構成によると次のような問題があった。
すなわち、柱材を同一平面内において直交する4方向に交差させて固定した状態を得るために、二本の柱材の端に連結金具を取り付け、且つ、各柱材の交差相互間に合計4個の補強金具を取り付ける必要があり、所望の連結構造を得るために多数の金具を必要としてしまうという問題があった。
又、その為の連結作業も煩雑であった。
尚、これは柱材を直交する4方向に交差させて固定した状態を得る場合に限ったことではなく、3方向、5方向以上の場合も同様である。
【0007】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、少ない種類のジョイント要素の組み合わせによって、任意本数の柱材を連結できる連結構造を容易に得ることが可能にするジョイントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するべく本願発明の請求項1によるジョイントは、複数本の柱材が連結される複数個の連結凹部が設けられたジョイントであって、複数個のジョイント要素を組み合わせることにより構成されており、上記ジョイント要素は接合部と連結凹部要素とから構成されていて、上記ジョイト要素の上記接合部同士を接合するとともに上記連結凹部要素同士を組み合わせることにより上記連結凹部を構成し、上記ジョイント要素の種類と個数を選択することにより連結可能な上記柱材の本数を決定するようにしたことを特徴とするものである。
また、本願発明の請求項2によるジョイントは、請求項1記載のジョイントにおいて、上記ジョイント要素の上記接合部には係合凹凸部が設けられていることを特徴とするものである。
また、本願発明の請求項3によるジョイントは、請求項1又は請求項2記載のジョイントにおいて、上記ジョイント要素は、相互に直交する3方向に指向して設けられた3個の連結凹部要素と、上記3個の連結凹部要素間に設けられた3個の接合部と、から構成されていることを特徴とするものである。
また、本願発明の請求項4によるジョイントは、請求項1又は請求項2記載のジョイントにおいて、上記ジョイント要素は、同一平面内にて相互に直交する2方向に指向して設けられた2個の連結凹部要素と、上記2個の連結凹部要素間に設けられた2個の接合部と、から構成されていることを特徴とするものである。
また、本願発明の請求項5によるジョイントは、請求項1又は請求項2記載のジョイントにおいて、上記ジョイント要素は、同一平面内にて対向する2方向と直交する1方向に指向して設けられた3個の連結凹部要素と、上記直交する2方向の連結凹部要素の両側に設けられた2個の接合部と、から構成されていることを特徴とするものである。
また、本願発明の請求項6によるジョイントは、請求項1又は請求項2記載のジョイントにおいて、上記ジョイント要素は、同一平面内にて直交する4方向に指向して設けられた4個の上記連結凹部要素と、上記4個の連結凹部要素間に設けられた4個の接合部と、から構成されていることを特徴とするものである。
また、本願発明の請求項7によるジョイントは、請求項4記載のジョイントにおいて、上記連結凹部要素の端部には係合用凹凸部が設けられていることを特徴とするものである。
また、本願発明の請求項8によるジョイントは、請求項5記載のジョイントにおいて、上記対向する2方向の連結凹部要素の端部には係合用凹凸部が設けられていることを特徴とするものである。
また、本願発明の請求項9によるジョイントは、請求項1記載のジョイントにおいて、1個の請求項3記載のジョイント要素と3個の請求項4記載のジョイント要素を組み合わせることにより、3本の柱材を連結可能にしたことを特徴とするものである。
また、本願発明の請求項10によるジョイントは、請求項1記載のジョイントにおいて、2個の請求項3記載のジョイント要素と2個の請求項5記載のジョイント要素を組み合わせることにより、4本の柱材を連結可能にしたことを特徴とするものである。
また、本願発明の請求項11によるジョイントは、請求項1記載のジョイントにおいて、4個の請求項1記載のジョイント要素と1個の請求項6記載のジョイント要素を組み合わせることにより、5本の柱材を連結可能にしたことを特徴とするものである。
また、本願発明の請求項12によるジョイントは、請求項1記載のジョイントにおいて、8個の請求項1記載のジョイント要素を組み合わせることにより、6本の柱材を連結可能にしたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
以上述べたように本願発明の請求項1によるジョイントによると、複数本の柱材が連結される複数個の連結凹部が設けられたジョイントであって、複数個のジョイント要素を組み合わせることにより構成されており、上記ジョイント要素は接合部と連結凹部要素とから構成されていて、上記ジョイント要素の上記接合部同士を接合するとともに上記連結凹部要素同士を組み合わせることにより上記連結凹部を構成し、上記ジョイント要素の種類と個数を選択することにより連結可能な上記柱材の本数を決定するようにしたので、少ない種類のジョイント要素の組み合わせにより、任意本数の柱材の連結構造を容易に得ることができる。
また、本願発明の請求項2によるジョイントによると、請求項1記載のジョイントにおいて、上記ジョイント要素の上記接合部には係合凹凸部が設けられているので、上記ジョイント要素を容易に位置決めできる。
また、本願発明の請求項3によるジョイントによると、請求項1又は請求項2記載のジョイントにおいて、上記ジョイント要素は、相互に直交する3方向に指向して設けられた3個の連結凹部要素と、上記3個の連結凹部要素間に設けられた3個の接合部と、から構成されているので、少ない種類のジョイント要素の組み合わせにより、任意本数の柱材の連結構造を容易に得ることができる。
また、本願発明の請求項4によるジョイントによると、請求項1又は請求項2記載のジョイントにおいて、上記ジョイント要素は、同一平面内にて相互に直交する2方向に指向して設けられた2個の連結凹部要素と、上記2個の連結凹部要素間に設けられた2個の接合部と、から構成されているので、少ない種類のジョイント要素の組み合わせにより、任意本数の柱材の連結構造を容易に得ることができる。
また、本願発明の請求項5によるジョイントによると、請求項1又は請求項2記載のジョイントにおいて、上記ジョイント要素は、同一平面内にて対向する2方向と直交する1方向に指向して設けられた3個の連結凹部要素と、上記直交する2方向の連結凹部要素の両側に設けられた2個の接合部と、から構成されているので、少ない種類のジョイント要素の組み合わせにより、任意本数の柱材の連結構造を容易に得ることができる。
また、本願発明の請求項6によるジョイントによると、請求項1又は請求項2記載のジョイントにおいて、上記ジョイント要素は、同一平面内にて直交する4方向に指向して設けられた4個の上記連結凹部要素と、上記4個の連結凹部要素間に設けられた4個の接合部と、から構成されているので、少ない種類のジョイント要素の組み合わせにより、任意本数の柱材の連結構造を容易に得ることができる。
また、本願発明の請求項7によるジョイントによると、請求項4記載のジョイントにおいて、上記連結凹部要素の端部には係合用凹凸部が設けられているので、上記ジョイント要素を容易に位置決めできる。
また、本願発明の請求項8によるジョイントによると、請求項5記載のジョイントにおいて、上記対向する2方向の連結凹部要素の端部には係合用凹凸部が設けられているので、上記ジョイント要素を容易に位置決めできる。
また、本願発明の請求項9によるジョイントによると、請求項1記載のジョイントにおいて、1個の請求項3記載のジョイント要素と3個の請求項4記載のジョイント要素を組み合わせることにより、3本の柱材を連結可能にしたので、少ない種類のジョイント要素の組み合わせにより、3本の柱材の連結構造を容易に得ることができる。
また、本願発明の請求項10によるジョイントによると、請求項1記載のジョイントにおいて、2個の請求項3記載のジョイント要素と2個の請求項5記載のジョイント要素を組み合わせることにより、4本の柱材を連結可能にしたので、少ない種類のジョイント要素の組み合わせにより、4本の柱材の連結構造を容易に得ることができる。
また、本願発明の請求項11によるジョイントによると、請求項1記載のジョイントにおいて、4個の請求項1記載のジョイント要素と1個の請求項6記載のジョイント要素を組み合わせることにより、5本の柱材を連結可能にしたので、少ない種類のジョイント要素の組み合わせにより、5本の柱材の連結構造を容易に得ることができる。
また、本願発明の請求項12によるジョイントによると、請求項1記載のジョイントにおいて、8個の請求項1記載のジョイント要素を組み合わせることにより、6本の柱材を連結可能にしたので、少ない種類のジョイント要素の組み合わせにより、6本の柱材の連結構造を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本願発明の第1の実施の形態を示す図で、前方上側から視たジョイントの斜視図である。
【
図2】本願発明の第1の実施の形態を示す図で、後方下側から視たジョイントの斜視図である。
【
図3】本願発明の第1の実施の形態を示す図で、前方上側から視たジョイントの分解斜視図である。
【
図4】本願発明の第1の実施の形態を示す図で、後方下側から視たジョイントの分解斜視図である。
【
図5】本願発明の第1の実施の形態を示す図で、第1のジョイント要素の斜視図である。
【
図6】本願発明の第1の実施の形態を示す図で、
図6(a)は
図5のVIa-VIa矢視図、
図6(b)は
図5のVIb-VIb矢視図、
図6(c)は
図5のVIc-VIc矢視図、
図6(d)は
図5のVId-VId矢視図、
図6(e)は
図5のVIe-VIe矢視図、
図6(f)は
図5のVIf-VIf矢視図である。
【
図7】本願発明の第1の実施の形態を示す図で、
図7(a)は
図1のVII-VII断面図、
図7(b)は
図7(a)のVIIb部分の拡大図である。
【
図8】本願発明の第2の実施の形態を示す図で、前方上側から視たジョイントの斜視図である。
【
図9】本願発明の第2の実施の形態を示す図で、後方下側から視たジョイントの斜視図である。
【
図10】本願発明の第2の実施の形態を示す図で、前方上側から視たジョイントの分解斜視図である。
【
図11】本願発明の第2の実施の形態を示す図で、後方下側から視たジョイントの分解斜視図である。
【
図12】本願発明の第2の実施の形態を示す図で、第3のジョイント要素の正面図である。
【
図13】本願発明の第3の実施の形態を示す図で、前方上側から視たジョイントの斜視図である。
【
図14】本願発明の第3の実施の形態を示す図で、後方下側から視たジョイントの斜視図である。
【
図15】本願発明の第3の実施の形態を示す図で、前方上側から視たジョイントの分解斜視図である。
【
図16】本願発明の第4の実施の形態を示す図で、前方上側から視たジョイントの斜視図である。
【
図17】本願発明の第4の実施の形態を示す図で、前方上側から視たジョイントの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、
図1乃至
図7を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。
この第1の実施の形態によるジョイント1には、
図1と
図2に示すように、3つの連結凹部3、3、3がある。上記連結凹部3、3、3には柱材5がそれぞれ挿入されて連結される。上記連結凹部3、3、3は同じ平面内で互いに直交する2方向と上記平面に垂直な1方向の合計3方向(
図1中右下方向、左下方向、及び、下方向)に指向されて設けられている。
【0012】
上記柱材5は側周面に4つの係合凸部7、7、7、7が軸方向に延長されて設けられていて、上記連結凹部3、3、3のそれぞれには上記係合凸部7、7、7、7が係合される係合凹部9、9、9、9が設けられている。
【0013】
図3と
図4に示すように、上記ジョイント1は1つの第1ジョイント要素11と3つの第2ジョイント要素13、13、13とから構成される。上記第1ジョイント要素11には、
図3から
図6に示すように、上記連結凹部3、3、3の一部を構成する連結凹部要素15、15、15が設けられているとともに、上記連結凹部要素15、15、15相互間には略三角形の接合部17、17、17が設けられている。上記連結凹部要素15、15、15は同じ平面内で互いに直交する2方向と上記平面に垂直な1方向の合計3方向(
図4中右下方向、左下方向、及び、下方向)に指向されて設けられている。
【0014】
また、上記接合部17、17、17の接合面には、上記第2ジョイント要素13と組み合わされた際に係合される複数の係合凸部19と係合凹部21がそれぞれ設けられている。例えば、
図5に示すように、
図5中上側の上記接合部17の
図5中左側に上記係合凸部19が設けられていて、
図5中右側に上記係合凹部21が設けられている。
【0015】
また、上記接合部17の中央には固定ボルト用貫通部18が設けられている。上記固定ボルト用貫通部18の外側部分(
図5中上側の接合部17の固定ボルト用貫通部18では
図5中下側、
図5中左側の接合部17の固定ボルト用貫通部18では
図5中右下側、
図5中右側の接合部17の固定ボルト用貫通部18では
図5中左下側)は拡径されており、図示しない固定用ボルトの頭部を収容するボルト頭部収容部20となっている。
また、上記連結凹部要素15には上記柱状部材5を固定する図示しない柱固定用ネジが螺合される柱固定用雌ネジ部23が設けられている。
なお、上記接合部17、17、17は全て同じものである。
【0016】
上記第2ジョイント要素13は、
図3及び
図4に示すように、同一平面内において直交する2方向に指向されて配置された連結凹部要素25、25が設けられている。また、上記連結凹部要素25、25の間には略三角形をなす接合部27が設けられている。上記接合部27には上記第1ジョイント要素11の接合部17が係合される複数の係合凸部29と係合凹部31が設けられている。
【0017】
また、上記接合部27の中央には固定ボルト用貫通部33が設けられている。上記固定ボルト用貫通部33の外側部分(
図5中上側の接合部27の固定ボルト用貫通部33では
図5中下側、
図5中左側の接合部27の固定ボルト用貫通部33では
図5中右下側、
図5中右側の接合部27の固定ボルト用貫通部33では
図5中左下側)は拡径されており、図示しない固定用ボルトの頭部や図示しないナットが収容される収容部35となっている。
【0018】
また、例えば、
図4に示すように、上記第2ジョイント要素13の連結凹部要素25の上記接合部27が設けられた箇所の反対側の一方(
図4中上側の第2ジョイント要素13については
図4中左上側)の他の第2ジョイント要素13に当接される箇所には接合部36が設けられていて、この接合部36には係合凸部37が設けられている。
また、上記第2ジョイント要素13の連結凹部要素25の上記接合部27が設けられた箇所の反対側の他方(
図4中上側の第2ジョイント要素13については
図4中右上側)の他の第2ジョイント要素13に当接される箇所には接合部38が設けられていて、この接合部38には係合凹部39が設けられている。
【0019】
また、
図3及び
図4に示すように、上記第2ジョイント要素13の連結凹部要素25、25の表側は平坦部41となっている。
なお、上記第2ジョイント要素13、13、13は全て同じものである。
【0020】
上記第1ジョイント要素11に上記第2ジョイント要素13、13、13を接合部17と接合部27を介して係合させることができるようになっている。また、このとき、接する上記第2ジョイント要素13、13同士も上記接合部36と接合部38を介して係合されるようになっている。
上記第1ジョイント要素11と上記第2ジョイント要素13、13、13を係合させて組み合わせることで、上記ジョイント1が構成されるようになっている。上記第1ジョイント要素11と上記第2ジョイント要素13、13、13は、上記固定用ボルト貫通部18と上記固定ボルト用貫通部33を貫通して配置される上記図示しない固定用ボルトと図示しないナットによって締結されて固定される。
【0021】
なお、上記第1ジョイント要素11の接合部17と上記第2ジョイント要素13の接合部27は
図7に示すように係合されている。
【0022】
次に、第1の実施の形態による作用について説明する。
ジョイント1の組み立ては、第1ジョイント要素11に第2ジョイント要素13、13、13を取り付けて、図示しない固定用ボルトを固定用ボルト貫通部18と固定ボルト用貫通部33に貫通させて図示しないボルトに螺合させることで締結されて固定されることにより行われる。
このとき、
図3中上側の上記第2ジョイント要素13の接合部27と上記第1ジョイント要素11の
図3中上側の接合部17が係合され、
図3中右側の上記第2ジョイント要素13の接合部27と上記第1ジョイント要素11の
図3中右側の接合部17が係合され、
図3中左側の上記第2ジョイント要素13の接合部27と上記第1ジョイント要素11の
図3中左側の接合部17が係合される。また、
図3中右側の第2ジョイント要素13の係合凹部39と
図3中左側の第2ジョイント要素13の係合凸部37が係合され、
図3中上側の第2ジョイント要素13の係合凹部39と
図3中右側の第2ジョイント要素13の係合凸部37が係合され、
図3中上側の第2ジョイント要素13の係合凸部37と
図3中左側の第2ジョイント要素13の係合凹部39が係合される。
【0023】
この第1の実施の形態では、上記第1ジョイント要素11に3つの上記第2ジョイント要素13を組み合わせることで、3つの連結凹部3が設けられた上記ジョイント1を構成する。上記第2ジョイント要素13には平坦部41が設けられていて、上記連結凹部3が設けられない側に上記平坦部41が配置され、これによって上記ジョイント1の外観を整える。
【0024】
次に、第1の実施の形態による効果を説明する。
まず、第1ジョイント要素11と第2ジョイント要素13の僅か二種類のジョイント要素を組み合わせることにより、3本の柱材5を連結することができる口数3のジョイント1を容易に構成することができる。
又、第1ジョイント要素11の接合部17と第2ジョイント要素13の接合部27を接合させることにより、それぞれの係合凸部19、29と係合凹部21、31が係合することにより、両者の位置決めがなされるとともに、強固な連結状態を得ることができる。
又、第2ジョイント要素13、13の接合部36、接合部38の係合凸部37と係合凹部39が係合することにより、両者の位置決めがなされるとともに、強固な連結状態を得ることができる。
上記第2ジョイント要素13の連結凹部要素25の表側は平坦部41となっているので、外観を容易に整えることができる
【0025】
以下、
図8乃至
図12を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態によるジョイント101は、
図8から
図11に示すように、前記した第1の実施の形態における第1ジョイント要素11を2つ用いるとともに2つの第3ジョイント要素103、103を用いて構成されていて、同じ平面内で互いに直交する3方向と上記平面に垂直な1方向の合計4方向(
図8中上方向、下方向、左下方向、及び、右下方向)に指向されて配置された連結凹部3、3、3、3が設けられている。
【0026】
上記第3ジョイント要素103には、
図10から
図12に示すように、同じ平面内で互いに直交する3方向に配置された連結凹部要素105、105、105が設けられている。
また、隣接する上記連結凹部要素105、105間には接合部107、107が設けられている。上記接合部107は上記第1ジョイント要素11の接合部17に係合されるように係合凸部109と係合凹部111が設けられている。
また、
図12に示すように、上記第3ジョイント要素103同士は
図12右上側の接合部112に形成された係合凸部113及び
図12右下側の接合部114に形成された係合凹部115を介して係合される。
【0027】
また、
図11に示すように、上記接合部107の中央には固定ボルト用貫通部117が設けられている。上記固定ボルト用貫通部117の外側部分(
図11中右側の第3ジョイント要素103の固定ボルト用貫通部117では
図11中右側、
図11中左側の第3ジョイント要素103の固定ボルト用貫通部117では
図11中左側)は拡径されており、図示しない固定用ボルトの頭部を収容するボルト頭部収容部119となっている。
【0028】
また、
図9及び
図11に示すように、上記第3ジョイント要素103の連結凹部3が設けられない側(
図11中右側の第3ジョイント要素103については
図11中右側、
図11中左側の第3ジョイント要素103については
図11中左側)には平坦部121が設けられている。
【0029】
次に、第2の実施の形態による作用について説明する。
ジョイント101の組み立ては、
図10中上側の第1ジョイント要素11の
図10中下側の接合部17と
図10中下側の第1ジョイント要素11の
図10中上側の接合部17を係合させて組み合わせて、
図10中右側の第3ジョイント要素103の
図10中上側の接合部107と
図10中上側の第1ジョイント要素11の
図10中右側の接合部17を係合させるとともに
図10中右側の第3ジョイント要素103の
図10中下側の接合部107と
図10中下側の第1ジョイント要素11の
図10中右側の接合部17を係合させて
図10右側の第3ジョイント要素103を組み合わせ、
図10中左側の第3ジョイント要素103の
図10中上側の接合部107と
図10中上側の第1ジョイント要素11の
図10中左側の接合部17を係合させるとともに
図10中左側の第3ジョイント要素103の
図10中下側の接合部107と
図10中下側の第1ジョイント要素11の
図10中左側の接合部17を係合させて
図10左側の第3ジョイント要素103を組み合わせて行われる。
【0030】
この第2の実施の形態では、2つの上記第1ジョイント要素11に2つの上記第3ジョイント要素103を組み合わせることで、4つの連結凹部3が設けられた上記ジョイント103を構成する。上記第3ジョイント要素103には平坦部121が設けられていて、上記連結凹部3が設けられない側に上記平坦部121が配置され、これによって上記ジョイント101の外観を整える。
【0031】
この第2の実施の形態の場合も、第1ジョイント要素11と第3ジョイント要素103の僅か二種類のジョイント要素を組み合わせることにより、4本の柱材5を連結することができる口数4のジョイント101を容易に構成することができる。
また、第3ジョイント要素103には平坦部121が設けられており、上記平坦部121は連結凹部3の設けられない側に配置されるようになっているので、上記連結凹部3が設けられない箇所の外観を容易に整えることができる。
【0032】
以下、
図13乃至
図15を参照して本発明の第3の実施の形態を説明する。
この第3の実施の形態によるジョイント201は、
図13から
図15に示すように、前記した第1の実施の形態における第1ジョイント要素11を2つ用いるとともに1つの第4ジョイント要素203を用いて構成されていて、同じ平面内で互いに直交する4方向と上記平面に垂直な1方向の合計5方向(
図13中上方向、下方向、左下方向、右上方向、及び、右下方向)に指向されて配置された連結凹部3、3、3、3、3が設けられている。
【0033】
上記第4ジョイント要素203には、
図15に示すように、同じ平面内で互いに直交する4方向に配置された連結凹部要素205、205、205、205が設けられている。
また、隣接する上記連結凹部要素205、205間には接合部207、207が設けられている。上記接合部207は上記第1ジョイント要素11の接合部17に係合されるように係合凸部209と係合凹部211が設けられている。
【0034】
また、
図14に示すように、上記接合部207の中央には固定ボルト用貫通部213が設けられている。上記固定ボルト用貫通部213の外側部分(
図14中左上側)は拡径されており、図示しない固定用ボルトの頭部を収容するボルト頭部収容部215となっている。
【0035】
また、
図14に示すように、上記第4ジョイント要素203の連結凹部3が設けられない側(
図14中左上側)には平坦部219が設けられている。
【0036】
次に、第3の実施の形態による作用について説明する。
ジョイント201の組み立ては、
図15中右上側の第1ジョイント要素11の
図15中下側の接合部17と
図15中右下側の第1ジョイント要素11の
図15中上側の接合部17を係合させ、
図15中右下側の第1ジョイント要素11の
図15中左下側の接合部17と
図15中左下側の第1ジョイント要素11の
図15中右上側の接合部17を係合させ、
図15中左下側の第1ジョイント要素11の
図15中上側の接合部17と
図15中左上側の第1ジョイント要素11の
図15中下側の接合部17を係合させ、
図15中左上側の第1ジョイント要素11の
図15中右上側の接合部17と
図15中右上側の第1ジョイント要素11の
図15中左下側の接合部17を係合させるとともに、
図15中右上側の第1ジョイント要素11の
図15中左上側の接合部17と第4ジョイント要素203の
図15中右上側の接合部207を係合させ、
図15中右下側の第1ジョイント要素11の
図15中左上側の接合部17と第4ジョイント要素203の
図15中右下側の接合部207を係合させ、
図15中左下側の第1ジョイント要素11の
図15中左上側の接合部17と第4ジョイント要素203の
図15中左下側の接合部207を係合させ、
図15中左上側の第1ジョイント要素11の
図15中左上側の接合部17と第4ジョイント要素203の
図15中左上側の接合部207を係合させて行われる。
【0037】
この第3の実施の形態では、4つの第1ジョイント要素11に4つの連結凹部要素205が設けられた第4ジョイント要素203を組み合わせることで、5つの連結凹部3が設けられた上記ジョイント201を構成する。上記第4ジョイント要素203には平坦部219が設けられていて、上記連結凹部3が設けられない側に上記平坦部219が配置され、これによって上記ジョイント201の外観を整える。
【0038】
この第3の実施の形態の場合も、第1ジョイント要素11と第4ジョイント要素203の僅か二種類のジョイント要素を組み合わせることにより、5本の柱材5を連結することができる口数5のジョイント201を容易に構成することができる。
また、第4ジョイント要素203には平坦部219が設けられており、上記平坦部219は連結凹部3の設けられない側に配置されるようになっているので、上記連結凹部3が設けられない箇所の外観を容易に整えることができる。
【0039】
以下、
図16及び
図17を参照して本発明の第4の実施の形態を説明する。
この第3の実施の形態によるジョイント301は、
図16及び
図17に示すように、前記した第1の実施の形態における第1ジョイント要素11のみを8つ用いて構成されていて、同じ平面内で互いに直交する4方向と上記平面に垂直な2方向の合計6方向(
図16中上方向、下方向、左下方向、右上方向、右下方向、及び、左上方向)に指向されて配置された連結凹部3、3、3、3、3、3が設けられている。
【0040】
この第4の実施の形態では、第1ジョイント要素11のみの1種類のジョイント要素を組み合わせることにより、6本の柱材5を連結することができる口数6のジョイント301を容易に構成することができる。
【0041】
また、前記した第1の実施の形態によるジョイント1、第2の実施の形態によるジョイント101、第3の実施の形態によるジョイント201、及び、第4の実施の形態によるジョイント301には、共通して何れのジョイント要素にも組み合わせることができる第1ジョイント要素11が用いられており、少ない部品点数で上記ジョイント1、101、201、301の何れかを選択して組み立てることができる。
【0042】
なお、本発明は前記一実施の形態に限定されない。
各部材の個数、寸法、比率等は様々な場合が考えられる。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、例えば、ジョイントに係り、特に、少ない種類のジョイント要素の組み合わせにより、任意本数の柱材の連結構造を容易に得ることができるよう工夫したものに関し、例えば、建築用のジョイントに好適である。
【符号の説明】
【0044】
1 ジョイント
3 連結凹部
5 柱状部材
11 第1ジョイント要素
13 第2ジョイント要素
15 連結凹部要素
17 接合部
25 連結凹部要素
27 接合部
36 接合部
38 接合部
101 ジョイント
103 第3ジョイント要素
105 連結凹部要素
107 接合部
112 接合部
114 接合部
201 ジョイント
203 第4ジョイント要素
205 連結凹部要素
207 接合部
301 ジョイント