(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023181976
(43)【公開日】2023-12-25
(54)【発明の名称】装着型送風機
(51)【国際特許分類】
A41D 13/002 20060101AFI20231218BHJP
A41D 13/05 20060101ALI20231218BHJP
A41D 27/28 20060101ALI20231218BHJP
F04D 25/08 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
A41D13/002 105
A41D13/05 125
A41D13/05 168
A41D27/28 B
F04D25/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070624
(22)【出願日】2023-04-24
(62)【分割の表示】P 2022127252の分割
【原出願日】2022-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】391036404
【氏名又は名称】株式会社ロゴスコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100104569
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正夫
(72)【発明者】
【氏名】柴田 茂樹
【テーマコード(参考)】
3B035
3B211
3H130
【Fターム(参考)】
3B035AB03
3B035AB06
3B035AB07
3B035AB08
3B035AB09
3B035AB11
3B211AA00
3B211AC02
3B211AC03
3B211AC18
3B211AC21
3H130AA13
3H130AB06
3H130AB26
3H130AB52
3H130AC01
3H130AC25
3H130AC27
3H130BA75A
3H130BA75H
3H130BA95A
3H130BA95H
3H130CA28
3H130CA29
3H130CB00
3H130DD01Z
3H130DF09Z
3H130DJ06X
3H130EA07H
3H130EB01A
3H130EB01H
(57)【要約】
【目的】 本発明は、人の上衣の吸着を防止できる装着型送風機を提供する。
【構成】 装着型送風機D4は、人に装着可能なバッグ100と、ファン200a、200bと、吸着防止部材300a、300bとを備えている。バッグ100のバッグ部110は、排気口101a、101bと、吸気口103a、130bとを有する。ファン200a、200bは、バッグ部110内に設けられ、且つファン200a、200bが駆動することによって、空気が吸気口103a、130bからバッグ部110内に導入され、排気口101a、101bから排出されるようになっている。吸着防止部材300a、300bは、バッグ部110又はファン200a、200bに突設されており且つ吸気口103a、130bによる吸気によって人の上衣が吸気口103a、130bに吸着するのを防止する。
【選択図】
図6A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の腰に装着可能なバッグと、
少なくとも一つのファンと、
少なくとも一つの吸着防止部材とを備えており、
前記バッグは、バッグ部を有しており、前記バッグ部は、少なくとも一つの排気口と、少なくとも一つの取付孔とを有しており、前記少なくとも一つの取付孔は、前記バッグ部の側面部に設けられており、
前記少なくとも一つのファンは、前記バッグ部の前記少なくとも一つの取付孔の周縁部に固定され、前記少なくとも一つの取付孔から露出しており、且つ前記少なくとも一つのファンが駆動することによって、空気が前記バッグ部内に導入され、前記少なくとも一つの排気口から排出されるようになっており、
前記少なくとも一つの吸着防止部材は、前記バッグ部の前記側面部及び前記少なくとも一つのファンに対して側方に位置して前記少なくとも一つのファンを覆うフード状のカバーであって、前記少なくとも一つのファン側に開口すると共に、下方向にも開口している装着型送風機。
【請求項2】
人の腰に装着可能なバッグと、
少なくとも一つのファンと、
少なくとも一つの吸着防止部材とを備えており、
前記バッグは、バッグ部を有しており、前記バッグ部は、少なくとも一つの排気口と、少なくとも一つの取付孔とを有しており、前記少なくとも一つの取付孔は、前記バッグ部の外方向側の外側部に設けられており、前記外方向は、前記バッグが人の腰に装着された状態における当該人の腰側の内方向に対する反対の方向であり、
前記少なくとも一つのファンは、前記バッグ部の前記少なくとも一つの取付孔の周縁部に固定され、前記少なくとも一つの取付孔から露出しており、且つ前記少なくとも一つのファンが駆動することによって、空気が前記バッグ部内に導入され、前記少なくとも一つの排気口から排出されるようになっており、
前記少なくとも一つの吸着防止部材は、前記バッグ部の前記外側部及び前記少なくとも一つのファンに対して前記外方向側に位置して前記少なくとも一つのファンを覆うフード状のカバーであって、前記少なくとも一つのファン側に開口すると共に、下方向にも開口している装着型送風機。
【請求項3】
人の腰に装着可能なバッグと、
少なくとも一つのファンと、
少なくとも一つの吸着防止部材とを備えており、
前記バッグは、バッグ部を有しており、前記バッグ部は、少なくとも一つの排気口と、少なくとも一つの吸気口とを有しており、前記少なくとも一つの吸気口は、前記バッグ部の側面部に設けられており、
前記少なくとも一つのファンは、前記バッグ部内に設けられており、且つ前記少なくとも一つのファンが駆動することによって、空気が前記少なくとも一つの吸気口から前記バッグ部内に導入され、前記少なくとも一つの排気口から排出されるようになっており、
前記少なくとも一つの吸着防止部材は、前記バッグ部の前記側面部及び前記少なくとも一つの吸気口に対して側方に位置して前記少なくとも一つの吸気口を覆うフード状のカバーであって、前記少なくとも一つの吸気口側に開口すると共に、下方向にも開口している装着型送風機。
【請求項4】
人の腰に装着可能なバッグと、
少なくとも一つのファンと、
少なくとも一つの吸着防止部材とを備えており、
前記バッグは、バッグ部を有しており、前記バッグ部は、少なくとも一つの排気口と、少なくとも一つの吸気口とを有しており、前記少なくとも一つの吸気口は、前記バッグ部の外方向側の外側部に設けられており、前記外方向は、前記バッグが人の腰に装着された状態における当該人の腰側の内方向に対する反対の方向であり、
前記少なくとも一つのファンは、前記バッグ部内に設けられており、且つ前記少なくとも一つのファンが駆動することによって、空気が前記少なくとも一つの吸気口から前記バッグ部内に導入され、前記少なくとも一つの排気口から排出されるようになっており、
前記少なくとも一つの吸着防止部材は、前記バッグ部の前記外側部及び前記少なくとも一つの吸気口に対して前記外方向側に位置して前記少なくとも一つの吸気口を覆うフード状のカバーであって、前記少なくとも一つの吸気口側に開口すると共に、下方向にも開口している装着型送風機。
【請求項5】
請求項1~4の何れかに記載の装着型送風機において、
前記少なくとも一つの吸着防止部材の基部が、前記バッグ部内に挿入されて前記バッグ部の内面に固定されている装着型送風機。
【請求項6】
請求項5記載の装着型送風機において、
前記少なくとも一つの吸着防止部材の基部が、前記少なくとも一つの排気口の縁部を補強する補強部を兼ねている装着型送風機。
【請求項7】
請求項1~4の何れかに記載の装着型送風機において、
前記バッグ部は、可撓性を有する生地又は織物で構成されている装着型送風機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装着型送風機に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には従来のリュック型の装着型送風機が記載されている。この装着型送風機は、リュック本体と、ファンとを備えている。リュック本体は、使用者がリュック本体を背負った状態で、使用者の背中に対向する内面と、その反対側の外面とを有する。リュック本体の内面には、排気口が設けられ、リュック本体の外面には、吸気口が設けられている。ファンは、リュック本体内の吸気口と排気口との間に配置されている。このファンが回転することによって、吸気口から空気がリュック本体内に取り込まれ、排気口から排出されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の装着型送風機は、吸気口、ファン及び排気口が並んでおり、この並び方向にしか送風できない。
【0005】
本発明は、人の上衣の吸着を防止できる新規な装着型送風機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の別の態様の装着型送風機は、人の腰に装着可能なバッグと、少なくとも一つのファンとを備えている。バッグは、バッグ部を有している。バッグ部は、少なくとも一つの排気口と、少なくとも一つの取付孔又は少なくとも一つの吸気口とを有している。
【0007】
少なくとも一つの取付孔が設けられている場合、少なくとも一つのファンは、バッグ部の少なくとも一つの取付孔の周縁部に固定され、取付孔から露出しており、且つ少なくとも一つのファンが駆動することによって、空気がバッグ部内に導入され、少なくとも一つの排気口から排出されるようになっている。
【0008】
少なくとも一つの吸気口が設けられている場合、少なくとも一つのファンは、バッグ部内に設けられており、且つ少なくとも一つのファンが駆動することによって、空気が少なくとも一つの吸気口からバッグ部内に導入され、少なくとも一つの排気口から排出されるようになっている。
【0009】
本発明の別の態様の装着型送風機は、少なくとも一つの吸着防止部材を更に備えていてもよい。少なくとも一つの吸着防止部材は、バッグ部又は少なくとも一つのファンに突設されており且つ少なくとも一つのファンによる吸気によって人の上衣が少なくとも一つのファンに吸着するのを防止するようになっていてもよい。又は、少なくとも一つの吸着防止部材は、バッグ部又は少なくとも一つのファンに突設されており且つ少なくとも一つの吸気口による吸気によって人の上衣が少なくとも一つの吸気口に吸着するのを防止するようになっていてもよい。
【0010】
本発明の別の態様の装着型送風機は、少なくとも一つの吸着防止部材の代わりに又は少なくとも一つの吸着防止部材に加えて、少なくとも一つの係止部を備えていてもよい。少なくとも一つの係止部は、バッグ部に設けられており且つ人の上衣に引っ掛け可能である。
【0011】
本発明の別の態様の装着型送風機は、少なくとも一つの通気部を更に備えていてもよい。少なくとも一つの通気部は、その内部に設けられた少なくとも一つの通気路を有している。少なくとも一つの通気部がバッグ部の少なくとも一つの吸気口が設けられた部分と少なくとも一つのファンとの間に介在し且つ少なくとも一つの通気路が少なくとも一つの吸気口と少なくとも一つのファンとを通気可能に接続している。
【0012】
本発明の一態様の装着型送風機は、人の腰に装着可能なバッグと、少なくとも一つのファンとを備えている。バッグは、バッグ部を有している。バッグ部は、上側部又は内側部と、少なくとも一つの排気口と、少なくとも一つの支持部とを有している。バッグ部の上側部又は内側部は、人の腰の腰幅方向の一方側の第1部と、腰幅方向の他方側の第2部と、第1部と第2部との間の第3部とを有している。少なくとも一つの排気口が、バッグ部の第1部に設けられている。バッグ部の少なくとも一つの支持部は、バッグ部の第3部に対して下側又は外側に配置されており且つ少なくとも一つのファンによって送風される空気のうちの少なくとも一部の空気の送風方向が第1部に向くように少なくとも一つのファンを支持している。少なくとも一つのファンが駆動することによって、空気がバッグ部内に導入され、少なくとも一つの排気口から排出される。
【0013】
このような装着型送風機による場合、バッグ部の少なくとも一つの支持部は、バッグ部の第3部に対して下側又は外側に配置されているが、少なくとも一つのファンによって送風される空気のうちの少なくとも一部の空気の送風方向が第1部に向くように少なくとも一つのファンを支持しているので、バッグ部の第1部に送風できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1A】本発明の実施例1に係る装着型送風機の平面図である。
【
図1E】実施例1の装着型送風機の左側面図である。
【
図1F】実施例1の装着型送風機の右側面図である。
【
図1G】実施例1の装着型送風機の背面、平面及び左側面から表した斜視図である。
【
図1H】実施例1の装着型送風機の正面、平面及び右側面から表した斜視図である。
【
図1I】実施例1の装着型送風機の正面、底面及び右側面から表した斜視図である。
【
図1J】実施例1の装着型送風機の正面、底面及び左側面から表した斜視図である。
【
図2A】実施例1の装着型送風機が人の腰に装着された状態を示す背面図である。
【
図2B】実施例1の装着型送風機が人の腰に装着された状態を示す側面図である。
【
図3A】実施例1の装着型送風機の第1設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った模式的断面図である。
【
図3B】実施例1の装着型送風機の第2設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った模式的断面図である。
【
図4A】本発明の実施例2に係る装着型送風機のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った模式的断面図である。
【
図4B】実施例2の装着型送風機の設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った模式的断面図である。
【
図5A】本発明の実施例3に係る装着型送風機の平面図である。
【
図5E】実施例3の装着型送風機の左側面図である。
【
図5F】実施例3の装着型送風機の右側面図である。
【
図5G】実施例3の装着型送風機の背面、平面及び左側面から表した斜視図である。
【
図5H】実施例3の装着型送風機の正面、底面及び左側面から表した斜視図である。
【
図6A】本発明の実施例4に係る装着型送風機の背面、平面及び右側面から表した部分斜視図である。
【
図6B】実施例4の装着型送風機の第1設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った模式的断面図である。
【
図6C】実施例4の装着型送風機の第2設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った模式的断面図である。
【
図7A】本発明の実施例5に係る装着型送風機のバッグ部の模式的背面図である。
【
図7B】実施例7の装着型送風機のバッグ部のZ-Z’方向及びY-Y’方向に沿った模式的断面図である。
【
図8A】本発明の実施例6に係る装着型送風機のバッグ部のZ-Z’方向及びY-Y’方向に沿った模式的断面図である。
【
図8B】実施例6の装着型送風機の第1設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びY-Y’方向に沿った模式的断面図である。
【
図8C】実施例6の装着型送風機の第2設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った模式的断面図である。
【
図8D】実施例6の装着型送風機の第3設計変更例のバッグ部のZ-Z’方向及びX-X’方向に沿った又はZ-Z’方向及びY-Y’方向に沿った模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施例1~6及びその設計変更例を含む複数の実施例について説明する。なお、後述する実施例及び設計変更例の各構成要素は、互いに矛盾しない限り、相互に組み合わせることが可能であることに留意されたい。また、後述する実施例の各態様及び設計変更例における各構成要素を構成する素材、形状、寸法、数及び配置等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能であることにも留意されたい。
【実施例0016】
以下、本発明の実施例1及びその設計変更例を含む複数の実施例に係る装着型送風機について、
図1A~
図3Aを参照しつつ説明する。
図1A~
図2Bには、実施例1の装着型送風機D1が示されている。
図3Aには、実施例1の装着型送風機D1の第1設計変更例が示されている。
図2A及び
図3Aには、X-X’方向(腰幅方向)及びZ-Z’方向(上下方向)が示されている。X-X’方向は、X方向(腰幅方向の一方)と、X’方向(腰幅方向の他方)を含む。Z-Z’方向は、X-X’方向を交差しており且つ、Z方向(上方向)と、Z’方向(下方向)とを含む。
図2bには、Z-Z’方向及びY-Y’方向(内外方向)が示されている。Y-Y’方向は、Z-Z’方向に略直交しており且つX-X’方向及びZ-Z’方向が位置する平面上に位置しない。Y-Y’方向は、Y方向(内方向)と、Y’方向(外方向)とを含む。
【0017】
装着型送風機D1はバッグ100を備えている(
図1A~
図3A参照)。バッグ100は、使用者の腰H(
図2A及び
図2B参照)に装着可能なバッグであればよく、所謂、ウエストポーチ、ヒップバッグ及びボディバッグの何れであってもよい。バッグ100は、バッグ部110及びベルト部121、122を有する構成とすることが可能である。ベルト部121、122は、バッグ部110の両端部から延びており、その先端部にバッグルが設けられている。バッグ部110を人の腰Hに当接させ、ベルト部121、122を使用者の腰Hに巻き付け、ベルト部121、122のバッグルを連結させることにより、バッグ100が、使用者の腰に装着されるようになっている。以下、説明の便宜上、バッグ100が使用者の腰Hに巻き付けて装着された状態を、「装着状態」という。腰Hの背骨に対してX方向側の部分を「第1横部Ha」といい、腰Hの背骨に対してX’方向側の部分を「第2横部Hb」といい、腰Hの第1横部Haと第2横部Hbとの間の部分を「中央部Hc」という。更に、使用者のX方向側の横腹を「第1横腹Fa」といい、使用者のX’方向側(第1横腹Faの反対側)の横腹を「第2横腹Fb」という。Y方向は、バッグ100を使用者の腰Hに装着したときに、バッグ部110が使用者に接する方向であり、Y’方向はY’方向の反対方向である。
図3Aでは、ベルト部121、122は、図示省略されている。
【0018】
バッグ部110は、上側部111と、内側部112と、外側部113と、底側部114と、少なくとも一つの排気口101と、少なくとも一つの取付孔102とを有している。上側部111、内側部112、外側部113及び底側部114は、可撓性を有するナイロン、ビニル及び/又はポリエステル等で構成された生地、又は、可撓性を有する糸を高密度に織り込んだ高密度織物で構成されているとよいが、これに限定されるものではない。前記生地の片面又は両面には、ポリウレタン系樹脂(例えば、熱可塑性ポリウレタン(TPU(Thermoplastic Polyurethane))等)、ポリエステル系樹脂やポリテトラフルオロエチレン樹脂等の樹脂膜がコーティング又はラミネートによって形成されていてもよいし、PVC(ポリ塩化ビニル)加工が施されていてもよい。
【0019】
バッグ部110は、例えば、以下の(1)~(3)の何れかの構成を更に有している。
【0020】
(1)上側部111は、バッグ部110のZ方向側に位置する部分であって、装着状態で使用者の腰Hに沿うように略円弧状に湾曲している(
図1A~
図2B参照)。上側部111は、第1部111aと、第2部111bと、第3部111cとを有している。第1部111aは、上側部111のX方向側の部分(例えば、上側部111のX方向側の端部(
図1A~
図2B参照)又はそのX’方向側の部分(図示なし))である。第2部111bは、上側部111のX’方向側の部分(例えば、上側部111のX’方向側の端部(
図1A~
図2B参照)又はそのX方向側の部分(図示なし))である。第3部111cは、上側部111の第1部111aと第2部111bとの間の中間部である。第1部111aは、装着状態で、X方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びていてもよい(下り傾斜していてもよい)が、当該斜め方向に延びていなくてもよい(傾斜していなくてもよい)。第2部111bは、装着状態で、X’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びていてもよい(下り傾斜していてもよい)が、当該斜め方向に延びていなくてもよい(傾斜していなくてもよい)。第1部111a及び第2部111bが傾斜している場合、装着状態で、上側部111は、第3部111cが略台形の上辺をなし、第1部111aが当該略台形の第1斜辺をなし、第2部111bが当該略台形の第2斜辺をなすように構成される。第1部111a及び第2部111bが傾斜していない場合、上側部111は、第1部111a、第2部111b及び第3部111cは、装着状態で、略水平に延びている。装着状態で、第1部111aが腰Hの第1横部Ha及び第1横腹Faの少なくとも一方の近傍に配置され、第2部111bが腰Hの第2横部Hb及び第2横腹Fbの少なくとも一方の近傍に配置され、且つ第3部111cが腰Hの中央部Hcの近傍に配置されるようになっている(
図2A及び
図2B参照)。上側部111は、Y方向側の内端と、Y’方向側の外端とを更に有している。
【0021】
少なくとも一つの排気口101は、上側部111に設けられ、上側部111を貫通しており且つ少なくともZ方向の成分を含む方向に開口している。少なくとも一つの排気口101は、少なくとも一つの第1排気口101aを含んでいる。少なくとも一つの第1排気口101aは、一又は複数であって、上側部111の第1部111aに設けられ、第1部111aを貫通しており且つ少なくともZ方向の成分を含む方向に開口している。第1部111aが傾斜している場合、一又は複数の第1排気口101aは、Z方向及びX方向の成分を含む斜め方向に開口している。少なくとも一つの排気口101は、少なくとも一つの第2排気口101bを更に含んでいてもよい。少なくとも一つの第2排気口101bは、一又は複数であって、上側部111の第2部111bに設けられ、第2部111bを貫通しており且つ少なくともZ方向の成分を含む方向に開口している。第2部111bが傾斜している場合、一又は複数の第2排気口101bは、Z方向及びX’方向の成分を含む斜め方向に開口している。少なくとも一つの排気口101は、少なくとも一つの第3排気口101cを更に含んでいてもよい。少なくとも一つの第3排気口101cは、一又は複数であって、上側部111の第3部111cに設けられ、第3部111cを貫通しており且つ少なくともZ方向の成分を含む方向に開口している。なお、少なくとも一つの第2排気口101b及び/又は少なくとも一つの第3排気口101cは省略可能である。
【0022】
内側部112は、装着状態で、バッグ部110の使用者の腰Hに当接する部分又は間隔をあけて対向配置される部分である。内側部112は、上端と、下端とを有している。内側部112の上端が上側部111の内端に縫い付け又は接着などによって接続され、内側部112が上側部111の内端から垂下されている。内側部112の上端は上側部111の内端の形に応じて円弧状に湾曲しており、これに伴って内側部112自体も上側部111の内端の形に応じて円弧状に湾曲している。内側部112には、ポケットが設けられていてもよい。ポケットには、図示しない保冷剤やペルチェ素子等を収容可能である。なお、ポケットは省略可能である。保冷剤やペルチェ素子は、バッグ部110内に配置しても構わない。保冷剤やペルチェ素子は省略可能である。
【0023】
外側部113は、バッグ部110の内側部112に対してY’方向側に位置する部分である。外側部113は、上端と、下端とを有している。外側部113の上端が上側部111の外端に縫い付け又は接着などによって接続されている。外側部113の上端は、上側部111の外端に沿って円弧状に湾曲しており、これに伴って外側部113自体も上側部111の外端の形に応じて円弧状に湾曲している。外側部113には、開閉可能な線ファスナが設けられていてもよいが、これに限定されるものではない。線ファスナは、外側部113ではなく、上側部111又は内側部112に設けられていてもよい。
【0024】
底側部114は、バッグ部110のZ’方向側に位置する部分であって、上側部111に対してZ’方向側に位置しており且つ装着状態で使用者の腰Hに沿うように略円弧状に湾曲している(
図1A~
図2B参照)。底側部114は、Y方向側の内端と、Y’方向側の外端とを有している。底側部114の内端が、内側部112の下端に縫い付け又は接着などによって接続され、底側部114の外端が、外側部113の下端に縫い付け又は接着などによって接続されている。底側部114のY-Y’方向の寸法は、上側部111のY-Y’方向の寸法よりも大きくすることが可能である。この場合、外側部113は、装着状態で、上側部111の外端から底側部114の外端にかけてY’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。底側部114のY-Y’方向の寸法は、上側部111のY-Y’方向の寸法と略同じとすることも可能である。この場合、外側部113は、装着状態で、上側部111の外端から底側部114の外端にかけてZ-Z’方向に延びている。外側部113のZ-Z’方向の寸法は内側部112のZ-Z’方向の寸法よりも大きくすることが可能である。この場合、底側部114は、装着状態で、内側部112の下端から外側部113の下端にかけてY’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。外側部113のZ-Z’方向の寸法は内側部112のZ-Z’方向の寸法と略同じであってもよい。この場合、底側部114は、装着状態で、内側部112の下端から外側部113の下端にかけて略水平に延びている。
【0025】
底側部114は、少なくとも一つの支持部を有している。少なくとも一つの支持部は、上側部111の第3部111cに対してZ’方向側に位置している。すなわち、少なくとも一つの支持部は、底側部114の第3部111cに対してZ’方向側に位置する一部をなしている。少なくとも一つの支持部は、第1支持部114aを含んでいる。第1支持部114aは、底側部114の第3部111cに対してZ’方向側に位置する一部であって、装着状態でX方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。上側部111の第1部111aが傾斜している場合、第1支持部114aの傾斜角と、上側部111の第1部111aの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第1支持部114aが延びる傾斜方向と、上側部111の第1部111aが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。
【0026】
少なくとも一つの支持部は、第2支持部114bを更に含んでいてもよい。第2支持部114bは、底側部114の第1支持部114aに対してX’方向側の別の一部であって、第3部111cに対してZ’方向側に位置しており且つ装着状態でX’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。上側部111の第2部111bが傾斜している場合、第2支持部114bの傾斜角と、上側部111の第2部111bの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第2支持部114bが延びる傾斜方向と、上側部111の第2部111bが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。第1支持部114a及び第2支持部114bが設けられている場合、第1支持部114a及び第2支持部114bがZ方向に凸の略V字状をなしていてもよい(
図1A~
図2B参照)。又は、第1支持部114a及び第2支持部114bが設けられている場合、底側部114は、第1支持部114aと第2支持部114bとの間の中間部を更に有しており、中間部が略台形の上辺をなし、第1支持部114aが当該略台形の第1斜辺をなし、第2支持部114bが当該略台形の第2斜辺をなすように構成されていてもよい(図示なし)。底側部114が、装着状態で、Y’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に傾斜している場合、第1支持部114a及び第2支持部114bも、Y’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向にも傾斜している。
【0027】
少なくとも一つの支持部は、図示しない第3支持部を更に含んでいてもよい。第3支持部は、底側部114の第1支持部114aと第2支持部114bとの間の中間部であって、第3部111cに対してZ’方向側に位置している。なお、第2支持部114b及び/又は第3支持部は省略可能である。
【0028】
少なくとも一つの取付孔102は、第1取付孔102aを含んでいる。第1取付孔102aは、第1支持部114aに設けられており且つ第1支持部114aをZ方向及びX方向の成分を含む斜め方向に貫通している。
【0029】
第2支持部114bが設けられている場合、少なくとも一つの取付孔102は、第2取付孔102bを更に含んでいる。第2取付孔102bは、第2支持部114bに設けられており且つ第2支持部114bをZ方向及びX’方向の成分を含む斜め方向に貫通している。
【0030】
第3支持部が設けられている場合、少なくとも一つの取付孔102は、図示しない第3取付孔を更に含んでいる。第3取付孔は、第3支持部に設けられており且つ第3支持部をZ方向の成分を含む方向に貫通している。なお、第2取付孔102bは、第2支持部114bと共に省略可能である。第3取付孔は、第3支持部と共に省略可能である。
【0031】
(2)バッグ部110は、上側部111及び底側部114の内端が装着状態で使用者の腰Hに沿うように略円弧状に湾曲する一方で、上側部111及び底側部114の外端がX-X’方向に延びていている点で、上記(1)の構成を有するバッグ部110と相違する以外、上記(1)の構成を有するバッグ部110と同様の構成とすることが可能である(図示なし)。
【0032】
(3)バッグ部110は、上側部111、内側部112、外側部113及び底側部114がX-X’方向に延びる略筒状をなしており、バッグ部110が一対の側面部115を更に有し且つ一対の側面部115が上側部111、内側部112、外側部113及び底側部114によって区画される両側の開口を塞ぐように構成されている点で、上記(1)の構成を有するバッグ部110と相違する以外、上記(1)の構成を有するバッグ部110と同様の構成とすることが可能である(
図3A参照)。この場合も、上側部111の第1部111a及び/又は第2部111bが上記したとおり傾斜していてもよいし、傾斜していなくてよい。底側部114が、第1支持部114aを有していてもよいし、第1支持部114a及び第2支持部114bを有していてもよい。
【0033】
バッグ部110は、上側部111及び外側部113が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成され、及び/又は、底側部114及び内側部112が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成されていてもよい。バッグ部110は、上側部111及び内側部112が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成され、及び/又は、底側部114及び外側部113が上記した何れかの一枚の生地又は高密度織物で構成されていてもよい。
【0034】
バッグ部110は、装着状態で、上側部111の少なくとも一つの排気口101が使用者の腰Hと使用者の上衣の後身頃との間に配置されるようになっている。バッグ部110は、装着状態で、使用者の腰Hと使用者の上衣の後身頃との間に配置されていてもよい(図示なし)が、これに限定されるものではない。
図2A及び
図2Bでは、バッグ部110を示す便宜上、上衣の後身頃の下端部がたくし上げられているが、実際に使用する際には、上衣の後身頃の下端部が、バッグ部110に対してY’方向側に位置する。
【0035】
装着型送風機D1は、少なくとも一つのファン200を更に備えている。少なくとも一つのファン200は、回転羽210と、図示しないモータと、筐体220と、図示しない固定具とを有している。筐体220は、円筒部と、外側ガード部と、内側ガード部と、フランジとを有している。円筒部の外径は、少なくとも一つの取付孔102の径と略同じ又は若干小さい。この円筒部が少なくとも一つの取付孔102内に外側から挿入されている。円筒部の外周面には、ねじ部が形成されている。フランジは、円筒部の外周面から延びており且つ少なくとも一つの支持部の少なくとも一つの取付孔102の周縁部に外側から当接している。外側ガード部は円筒部の外側の開口を塞ぐように形成された格子である。内側ガード部は円筒部の内側の開口を塞ぐように形成された格子である。回転羽210及びモータは筐体220の円筒部、外側ガード部及び内側ガード部で区画される収容空間内に保持されている。回転羽210は、収容空間内でモータの回転軸に直接的又はギヤなどを介して間接的に接続され、回転可能になっている。固定具は、内周面にねじ部が形成された円筒体であって、線ファスナを開いてバッグ部110内に挿入され、バッグ部110内で筐体220の円筒部に螺着し且つ少なくとも一つの支持部の少なくとも一つの取付孔102の周縁部に内側から当接している。このようにフランジと固定具とで少なくとも一つの取付孔102の周縁部を挟持することによって、少なくとも一つのファン200が少なくとも一つの取付孔102の周縁部に固定されている。固定された状態で、外側ガード部及びフランジは少なくとも一つの取付孔102から露出している。
【0036】
このようにして少なくとも一つのファン200が少なくとも一つの取付孔102から露出している。その一方で、少なくとも一つのファン200の円筒部、回転羽210、モータ及び固定具はバッグ部110内に収容されている。少なくとも一つのファン200のモータが駆動し、回転羽210が回転することによって、空気がバッグ部110内に導入され、少なくとも一つの排気口101から排出される。モータは、スイッチによってオン/オフされる。
【0037】
少なくとも一つのファン200は、第1ファン200aを含む。第1ファン200aは、上記した構成であって、第1支持部114aの第1取付孔102aに前述のとおり取り付けられ且つ支持されている。第1支持部114aがX方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第1支持部114aに支持された第1ファン200aによって送風される空気のうちの少なくとも一部の空気(すなわち、第1ファン200aによって送風される全ての空気又は一部の空気)の送風方向Wa(
図1J及び
図3A参照)がバッグ部110の上側部111の第1部111aに向いている。より具体的には、第1ファン200aの内側ガード部の格子間に形成された複数の間隙のうちの少なくとも一つが、上側部111の第1部111aに向いている。第1支持部114aに支持された第1ファン200aによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の上側部111の第1部111aに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の上側部111の第3部111cのX方向側の部分に向いていてもよい。
【0038】
第2支持部114b及び第2取付孔102bが設けられている場合、少なくとも一つのファン200は、第2ファン200bを更に含む。第2ファン200bは、上記した構成であって、第2支持部114bの第2取付孔102bに前述のとおり取り付けられ且つ支持されている。第2支持部114bがX’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第2支持部114bに支持された第2ファン200bによって送風される空気のうち少なくとも一部の空気(すなわち、第2ファン200bによって送風される全ての空気又は一部の空気)の送風方向Wb(
図1J及び
図3A参照)がバッグ部110の上側部111の第2部111bに向いている。より具体的には、第2ファン200bの内側ガード部の格子間に形成された複数の間隙のうちの少なくとも一つが、上側部111の第2部111bに向いている。第2支持部114bに支持された第2ファン200bによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の上側部111の第2部111bに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の上側部111の第3部111cのX’方向側の部分に向いていてもよい。
【0039】
第3支持部及び第3取付孔が設けられている場合、少なくとも一つのファン200は、図示しない第3ファンを更に含む。第3ファンは、上記した構成であって、第3支持部の第3取付孔に前述のとおり取り付けられ且つ支持されている。第3支持部に支持された第3ファンによって送風される空気の送風方向はバッグ部110の上側部111の第3部111cに向いている。より具体的には、第3ファンの内側ガード部の格子間に形成された複数の間隙のうちの少なくとも一つが、上側部111の第3部に向いている。
【0040】
装着型送風機D1は、少なくとも一つのバッテリー(図示なし)を更に備えていてもよい。少なくとも一つのバッテリーが少なくとも一つのファン200に電気的に接続されることによって、少なくとも一つのバッテリーから少なくとも一つのファン200のモータに電力が供給されている。少なくとも一つのバッテリーは、バッグ部110内に収容されている。少なくとも一つのバッテリーは、線ファスナを開くことによって、バッグ部110内に収容できる。少なくとも一つのバッテリーは複数とすることが可能であるし、省略することも可能である。省略される場合、少なくとも一つのファン200を駆動させるために、外部バッテリーを使用するとよい。
【0041】
装着型送風機D1は少なくとも一つの吸着防止部材300を更に備えていてもよい。少なくとも一つの吸着防止部材300は、一又は複数であって、バッグ部110又は少なくとも一つのファン200に突設されており且つ少なくとも一つのファン200による吸気によって使用者の上衣の後身頃が少なくとも一つのファン200に吸着するのを防止するようになっている。例えば、一又は複数の吸着防止部材300は、以下の(a)~(f)の少なくとも一つの構成を有する。
【0042】
(a)一又は複数の吸着防止部材300は、バッグ部110の外側部113の下端からZ’方向の成分を含む方向に延びた鍔である。例えば、外側部113が上記したとおり傾斜し且つ円弧状に湾曲している場合、一又は複数の吸着防止部材300は、外側部113の傾斜方向(すなわち、Z’方向及びY’方向の成分を含む斜め方向)に沿って延び且つ円弧状に湾曲していてもよいが(
図1A~
図2B参照)、湾曲しておらず、外側部113の傾斜方向に沿って直線状に延びていてもよい。外側部113が上記したとおり傾斜しているが、湾曲していない場合、一又は複数の吸着防止部材300は、外側部113の傾斜方向に沿って直線状に延びている(図示なし)。外側部113が傾斜しておらず且つ上記したとおり円弧状に湾曲している場合、一又は複数の吸着防止部材300は、Z’方向に延び且つ円弧状に湾曲している(図示なし)。外側部113が傾斜しておらず且つ湾曲していない場合、一又は複数の吸着防止部材300は、Z’方向に延びている。一又は複数の吸着防止部材300の基部は、外側部113の下端に接合されていてもよいし、バッグ部110の外側部113と底側部114との間からバッグ部110内に挿入されて外側部113の内面に固定されていてもよい。
【0043】
(b)一又は複数の吸着防止部材300は、バッグ部110の上側部111又は底側部114の外端からY’方向の成分を含む方向に延びた鍔である(図示なし)。一又は複数の吸着防止部材300の基部は、上側部111又は底側部114の外端に接合されていてもよいし、バッグ部110の上側部111と外側部113との間又は底側部114と外側部113との間からバッグ部110内に挿入されて上側部111又は底側部114の内面に固定されていてもよい。
【0044】
(c)一又は複数の吸着防止部材300は、バッグ部110の上側部111又は底側部114からX方向の成分を含む方向に延びた鍔である(図示なし)。一又は複数の吸着防止部材300の基部は、上側部111又は底側部114のX方向側の端に接合されていてもよいし、バッグ部110の上側部111と外側部113との間からバッグ部110内に挿入されて上側部111の内面に固定或いは底側部114と外側部113との間からバッグ部110内に挿入されて底側部114の内面に固定されていてもよい。バッグ部110の一対の側面部115が設けられている場合、バッグ部110の上側部111とX方向側の側面部115との間からバッグ部110内に挿入されて上側部111の内面に固定或いは底側部114とX方向側の側面部115との間からバッグ部110内に挿入されて底側部114の内面に固定されていてもよい。
【0045】
(d)一又は複数の吸着防止部材300は、バッグ部110の上側部111又は底側部114からX’方向の成分を含む方向に延びた鍔である(図示なし)。一又は複数の吸着防止部材300の基部は、上側部111又は底側部114のX’方向側の端に接合されていてもよいし、バッグ部110の上側部111と外側部113との間からバッグ部110内に挿入されて上側部111又は底側部114の内面に固定或いは底側部114と外側部113との間からバッグ部110内に挿入されて底側部114の内面に固定されていてもよい。バッグ部110の一対の側面部115が設けられている場合、バッグ部110の上側部111とX’方向側の側面部115との間からバッグ部110内に挿入されて上側部111の内面に固定或いは底側部114とX’方向側の側面部115との間からバッグ部110内に挿入されて底側部114の内面に固定されていてもよい。
【0046】
(e)一又は複数の吸着防止部材300は、少なくとも一つのファン200(第1ファン200a及び/又は第2ファン200b)の筐体220又はバッグ部110からZ’方向の成分を含む方向に延びたビームである(図示なし)。
【0047】
(f)一又は複数の吸着防止部材300は、少なくとも一つのファン200(第1ファン200a及び/又は第2ファン200b)の筐体220又はバッグ部110に設けられた半球殻状、1/4球殻状、円弧状又はその他の形状のフード状のカバーである(図示なし)。一又は複数の吸着防止部材300が少なくとも一つのファン200に設けられている場合、一又は複数の吸着防止部材300は、少なくとも一つのファン200(第1ファン200a及び/又は第2ファン200b)の外側ガード部を兼ねていてもよい。この場合、一又は複数の吸着防止部材300には、複数の孔が設けられている。一又は複数の吸着防止部材300がバッグ部110に設けられている場合、一又は複数の吸着防止部材300は、少なくとも一つのファン200(第1ファン200a及び/又は第2ファン200b)を少なくとも部分的に覆っている。この一又は複数の吸着防止部材300が半球殻状である場合、一又は複数の吸着防止部材300に複数の孔が設けられている。一又は複数の吸着防止部材300が1/4球殻状又は円弧状である場合、一又は複数の吸着防止部材300には、複数の孔が設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。
【0048】
装着型送風機D1は少なくとも一つの係止部400を更に備えていてもよい。少なくとも一つの係止部400は、一又は複数であって、バッグ部110の外側部113、上側部111及び底側部114の少なくとも一つに設けられている。バッグ部110の一対の側面部115が設けられている場合、一又は複数の係止部400は、外側部113、上側部111、底側部114及び一対の側面部115の少なくとも一つに設けられている。一又は複数の係止部400は、上衣の後身頃の下端が引っ掛けられる下向きU字状のフックやピンであるが、上衣を引っ掛けることができるものであればどのようなものであっても構わない。
【0049】
装着型送風機D1は図示しない補強部を更に備えていてもよい。補強部は、少なくとも一つの排気口101の縁部を補強している。これより、上側部111が可撓することによって、少なくとも一つの排気口101が潰れ、部分的又は全面的に塞がるのを防止することができる。補強部は、可撓性を有していてもよいし、リジットであってもよい。補強部は、樹脂プレート、ワイヤー、又は、バッグ部110の上側部111等と同様の生地若しくは高密度織物で構成されている。樹脂プレートは、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA樹脂)又はABS樹脂等で構成されているとよい。上記した何れかの態様の上側部111が設けられている場合、補強部は、上記した何れかの態様の上側部111の内面の任意の箇所に固定されている。例えば、補強部は、少なくとも一つの排気口101の縁部に固定された構成、又は、補強部は、上記した何れかの態様の上側部111に固定され且つ上側部111に沿って延びた構成とすることが可能である。
【0050】
補強部が、補強部を貫通する少なくとも一つの排気口101と同じ数の少なくとも一つの連通孔を有する構成とすることが可能である。この場合、補強部は、一又は複数の連通孔が一又は複数の排気口101に連通するように、上側部111に固定されていてもよい。連通孔は省略可能である。補強部自体を省略することも可能である。
【0051】
以上のような装着型送風機D1は、以下の(1)~(7)技術的特徴及び効果を奏する。
【0052】
(1)技術的特徴及び効果
第1ファン200aが、第1支持部114aの第1取付孔102aに取り付けられ且つ支持されている。第1支持部114aがX方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第1支持部114aに支持された第1ファン200aによって送風される空気のうちの少なくとも一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の上側部111の第1部111aに向いている。このため、第1ファン200aの駆動により上側部111の第1部111aの少なくとも一つの第1排気口101aに空気を送風できる。上側部111の第1部111aは、装着状態で、腰Hの第1横部Ha及び第1横腹Faの少なくとも一方の近傍に配置されているので、第1部111aの少なくとも一つの第1排気口101aから排出された空気が、腰Hの第1横部Ha及び第1横腹Faの少なくとも一方と上衣の後身頃との間から、腰Hの第1横部Ha及び第1横腹Faの少なくとも一方へ送風される。第1支持部114aに支持された第1ファン200aによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の上側部111の第1部111aに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の上側部111の第3部111cのX方向側の部分に向いていている場合、第1ファン200aの駆動により上側部111の第1部111aの少なくとも一つの第1排気口101aだけでなく、第3部111cの少なくとも一つの第3排気口101cにも空気を送風できる。第3部111cは、装着状態で、腰Hの中央部Hcの近傍に配置されているので、第3部111cの少なくとも一つの第3排気口101cから排出された空気が、腰Hの中央部Hcと上衣の後身頃との間から、腰Hの中央部Hcへ送風される。
【0053】
(2)技術的特徴及び効果
第2支持部114b及び第2取付孔102bが設けられている場合、第2ファン200bが、第2支持部114bの第2取付孔102bに取り付けられ且つ支持されている。第2支持部114bがX’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第2支持部114bに支持された第2ファン200bによって送風される空気のうち少なくとも一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の上側部111の第2部111bに向いている。このため、第2ファン200bの駆動により上側部111の第2部111bの少なくとも一つの第2排気口101bに空気を送風できる。上側部111の第2部111bは、装着状態で、腰Hの第2横部Hb及び第2横腹Fbの少なくとも一方の近傍に配置されているので、上側部111の第2部111bの少なくとも一つの第2排気口101bから排出された空気が、腰Hの第2横部Hb及び第2横腹Fbの少なくとも一方と上衣の後身頃との間から、腰Hの第2横部Hb及び第2横腹Fbの少なくとも一方へ送風される。第2支持部114bに支持された第2ファン200bによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の上側部111の第2部111bに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の上側部111の第3部111cのX’方向側の部分に向いていている場合、第2ファン200bの駆動により上側部111の第2部111bの少なくとも一つの第2排気口101bだけでなく、第3部111cの少なくとも一つの第3排気口101cにも空気を送風できる。第3部111cは、装着状態で、腰Hの中央部Hcの近傍に配置されているので、第3部111cの少なくとも一つの第3排気口101cから排出された空気が、腰Hの中央部Hcと上衣の後身頃との間から、腰Hの中央部Hcへ送風される。
【0054】
(3)技術的特徴及び効果
第3支持部、第3取付孔及び第3ファンが設けられている場合も、第3ファンが駆動することによって、第3部111cの少なくとも一つの第3排気口101cに空気を送風できる。なお、第1ファン200a及び第2ファン200bによって送風される空気の送風方向Waの一部がバッグ部110の上側部111の第3部111cに向いておらず且つ第3支持部及び第3取付孔が設けられていない場合であっても、第1ファン200a及び第2ファン200bが駆動し、バッグ部110内に空気が導入されることによって、第3部111cの少なくとも一つの第3排気口101cから空気を排出できる。第3部111cは、装着状態で、腰Hの中央部Hcの近傍に配置されているので、第3部111cの少なくとも一つの第3排気口101cから排出された空気が、腰Hの中央部Hcと上衣の後身頃との間から、腰Hの中央部Hcへ送風される。
【0055】
(4)技術的特徴及び効果
バッグ部110の上側部111の第1部111aが、装着状態で、X方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びおり且つ少なくとも一つの第1排気口101aがX方向及びZ方向の成分を含む斜め方向に開口している場合、第1ファン200aの駆動により送風された空気を上側部111の第1部111aの少なくとも一つの第1排気口101aから好適に排出できる。
【0056】
(5)技術的特徴及び効果
バッグ部110の上側部111の第2部111bは、装着状態で、X’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びており且つ少なくとも一つの第2排気口101bがX’方向及びZ方向の成分を含む斜め方向に開口している場合、第2ファン200bの駆動により送風された空気を上側部111の第2部111bの少なくとも一つの第2排気口101bから好適に排出できる。
【0057】
(6)技術的特徴及び効果
少なくとも一つの吸着防止部材300が設けられている場合、装着状態で、少なくとも一つの吸着防止部材300が使用者の上衣の後身頃に当接することによって、上衣の後身頃の下端部が、バッグ部110の底側部114から露出する少なくとも一つのファン200の近傍に配置され難くなる。このため、少なくとも一つのファン200による吸気によって使用者の上衣の後身頃が少なくとも一つのファン200に吸着するのを防止することができる。
【0058】
(7)技術的特徴及び効果
少なくとも一つの係止部400が設けられている場合、装着状態で、少なくとも一つの係止部400が使用者の上衣の後身頃に引っ掛けられることによって、上衣の後身頃の下端部が、バッグ部110の底側部114から露出する少なくとも一つのファン200の近傍に配置されない。このため、少なくとも一つのファン200による吸気によって使用者の上衣の後身頃が少なくとも一つのファン200に吸着するのを防止することができる。
【0059】
なお、装着型送風機D1は、以下及び
図3Bに示すとおりに設計変更することが可能である。
図3Bには、実施例1の装着型送風機D1の第2設計変更例が示されている。この第2設計変更例の装着型送風機は、上記した実施例1及びその設計変更例の装着型送風機D1と区別するために、符号「D1’」を付す。なお、装着型送風機D1’は、以下に示す設計変更の構成以外の構成については、装着型送風機D1と同様の構成である。
【0060】
装着型送風機D1’のバッグ部110の上側部111が、第1部111a、第2部111b及び第3部111cを有するとしたが、上側部111ではなく、内側部112が、第1部111a、第2部111b及び第3部111cを有する構成とすることが可能である(
図3B参照)。第1部111aは、内側部112のX方向側の部分(例えば、内側部112のX方向側の端部(
図3B参照)又はそのX’方向側の部分(図示なし))である。第2部111bは、内側部112のX’方向側の部分(例えば、内側部112のX’方向側の端部(
図3B参照)又はそのX方向側の部分(図示なし))である。第3部111cは、内側部112の第1部111aと第2部111bとの間の中間部である。内側部112の第1部111aに設けられた一又は複数の第1排気口101aは、Y方向の成分を含む方向に開口している。内側部112の第2部111bに一又は複数の第2排気口101bが設けられている場合、一又は複数の第2排気口101bは、Y方向の成分を含む方向に開口している。内側部112の第3部111cに一又は複数の第3排気口101cが設けている場合、一又は複数の第3排気口101cは、Y方向の成分を含む方向に開口している。
【0061】
第1部111aは、装着状態で、X方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びていてもよい(下り傾斜していてもよい)が、当該斜め方向に延びていなくてもよい(傾斜していなくてもよい)。第2部111bは、装着状態で、X’方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びていてもよい(下り傾斜していてもよい)が、当該斜め方向に延びていなくてもよい(傾斜していなくてもよい)。第1部111a及び第2部111bが傾斜している場合、装着状態で、内側部112は、第3部111cが略台形の上辺をなし、第1部111aが当該略台形の第1斜辺をなし、第2部111bが当該略台形の第2斜辺をなすように構成される。第1部111a及び第2部111bが傾斜していない場合、内側部112は、第1部111a、第2部111b及び第3部111cは、装着状態で、Z-Z’方向に延びている。第1部111aが傾斜している場合、一又は複数の第1排気口101aは、Y方向及びX方向の成分を含む斜め方向に開口している。第2部111bが傾斜しており且つ一又は複数の第2排気口101bが設けられている場合、一又は複数の第2排気口101bは、Y方向及びX’方向の成分を含む斜め方向に開口している。なお、少なくとも一つの第2排気口101b及び/又は少なくとも一つの第3排気口101cは省略可能である。
【0062】
装着型送風機D1’のバッグ部110の底側部114が、少なくとも一つの支持部を有しているのではなく、外側部113が、少なくとも一つの支持部を有している。少なくとも一つの支持部は、内側部112の第3部111cに対してY’方向側に位置している(
図3B参照)。すなわち、少なくとも一つの支持部は、外側部113の第3部111cに対してY’方向側に位置する一部をなしている。
【0063】
装着型送風機D1’の第1支持部114aは、外側部113の第3部111cに対してY’方向側に位置する一部であって、装着状態でX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。内側部112の第1部111aが傾斜している場合、第1支持部114aの傾斜角と、内側部112の第1部111aの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第1支持部114aが延びる傾斜方向と、内側部112の第1部111aが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。第1支持部114aには、第1支持部114aをX方向及びY方向の成分を含む斜め方向に貫通した第1取付孔102aが設けられている。装着型送風機D1’の第1ファン200aが、装着型送風機D1の第1ファン200aと同様に、第1支持部114aの第1取付孔102aに取り付けられている。第1支持部114aがX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第1支持部114aに支持された第1ファン200aによって送風される空気のうちの少なくとも一部の空気(すなわち、第1ファン200aによって送風される全ての空気又は一部の空気)の送風方向Waがバッグ部110の内側部112の第1部111aに向いている。第1支持部114aに支持された第1ファン200aによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の内側部112の第1部111aに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の内側部112の第3部111cのX方向側の部分に向いていてもよい。
【0064】
装着型送風機D1’の第2支持部114bが設けられている場合、第2支持部114bは、外側部113の第1支持部114aに対してX’方向側の別の一部であって、内側部112の第3部111cに対してY’方向側に位置しており且つ装着状態でX’方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。内側部112の第2部111bが傾斜している場合、第2支持部114bの傾斜角と、内側部112の第2部111bの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第2支持部114bが延びる傾斜方向と、内側部112の第2部111bが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。第2支持部114bには、第2支持部114bをX’方向及びY方向の成分を含む斜め方向に貫通した第2取付孔102bが設けられている。装着型送風機D1’の第2ファン200bが、装着型送風機D1の第2ファン200bと同様に、第2支持部114bの第2取付孔102bに取り付けられている。第2支持部114bがX’方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第2支持部114bに支持された第2ファン200bによって送風される空気のうち少なくとも一部の空気(すなわち、第2ファン200bによって送風される全ての空気又は一部の空気)の送風方向Wbがバッグ部110の内側部112の第2部111bに向いている。第2支持部114bに支持された第2ファン200bによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の内側部112の第2部111bに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の内側部112の第3部111cのX’方向側の部分に向いていてもよい。
【0065】
第1支持部114a及び第2支持部114bが設けられている場合、第1支持部114a及び第2支持部114bがY方向に凸の略V字状をなしていてもよい(図示なし)。又は、第1支持部114a及び第2支持部114bが設けられている場合、外側部113は、第1支持部114aと第2支持部114bとの間の中間部を更に有しており、中間部が略台形の上辺をなし、第1支持部114aが当該略台形の第1斜辺をなし、第2支持部114bが当該略台形の第2斜辺をなすように構成されていてもよい(図示なし)。外側部113が、装着状態で、Y’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に傾斜している場合、第1支持部114a及び第2支持部114bは、Y’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向にも傾斜している。
【0066】
装着型送風機D1’の第3支持部が設けられている場合、第3支持部は、外側部113の第1支持部114aと第2支持部114bとの間の中間部であって、内側部112の第3部111cに対してY’方向側に位置している。装着型送風機D1’の第3ファンが、装着型送風機D1の第3ファンと同様に、第3支持部に設けられた第3取付孔に取り付けられている。第3支持部に支持された第3ファンによって送風される空気の送風方向はバッグ部110の内側部112の第3部111cに向いている。なお、第2支持部114b及び第2ファン200bは省略可能である。第3支持部及び第3ファンは省略可能である。
【0067】
このような装着型送風機D1’も、装着型送風機D1の(1)~(7)技術的特徴及び効果と同様の技術的特徴及び効果を奏する。
装着型送風機D2は、少なくとも一つの支持部120がバッグ部110の底側部114ではなく、バッグ部110内に設けられている点及びバッグ部110の底側部114に、少なくとも一つの支持部120の代わりに、少なくとも一つの吸気口103が設けられている点で相違する以外、装着型送風機D1と同様の構成である。以下、その相違点について詳しく説明し、装着型送風機D2の説明のうち、装着型送風機D1と重複するものについては省略する。なお、装着型送風機D2の少なくとも一つの支持部については、上記のとおり、符号「120」を付して、装着型送風機D1の少なくとも一つの支持部と区別する。
装着型送風機D2のバッグ部110は、上記(3)の構成を有するものとして図示されているが、装着型送風機D1のバッグ部110の何れかの態様のバッグ部110の上記(1)の構成、(2)の構成又はこれら以外の設計変更例の構成と同様の構成とすることが可能である。
少なくとも一つの支持部120は、上記した生地又は高密度織物で構成されていてもよいし、樹脂プレートで構成されていてもよい。少なくとも一つの支持部120は、バッグ部110の内側部112と外側部113とに懸架されていてもよい。一対の側面部115が設けられている場合、少なくとも一つの支持部120は、バッグ部110の一対の側面部115に懸架されていてもよいが、バッグ部110の内側部112と外側部113とに懸架されていてもよい。少なくとも一つの支持部120は、バッグ部110内で、上側部111の第3部111cに対してZ’方向側に配置され且つ底側部114に対してZ方向側に配置されている。少なくとも一つの支持部120は、一又は複数の吸気口103に対してZ方向側に位置する。
少なくとも一つの支持部120は、第1支持部121aを含んでいる。第1支持部121aは、少なくとも一つの支持部120の第3部111cに対してZ’方向側に位置する一部であって、装着状態でX方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。上側部111の第1部111aが傾斜している場合、第1支持部121aの傾斜角と、上側部111の第1部111aの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第1支持部121aが延びる傾斜方向と、上側部111の第1部111aが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。
少なくとも一つの支持部120は、第2支持部121bを更に含んでいてもよい。第2支持部121bは、少なくとも一つの支持部120の第1支持部121aに対してX’方向側の別の一部であって、第3部111cに対してZ’方向側に位置しており且つ装着状態でX’方向及びZ’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。上側部111の第2部111bが傾斜している場合、第2支持部121bの傾斜角と、上側部111の第2部111bの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第2支持部121bが延びる傾斜方向と、上側部111の第2部111bが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。
少なくとも一つの支持部120は、図示しない第3支持部を更に含んでいてもよい。第3支持部は、少なくとも一つの支持部120の第1支持部121aと第2支持部121bとの間の中間部であって、第3部111cに対してZ’方向側に位置している。なお、第2支持部121b及び/又は第3支持部は省略可能である。
少なくとも一つの取付孔102’は、第1取付孔102a’を含んでいる。第1取付孔102a’は、第1支持部121aに設けられており且つ第1支持部121aをZ方向及びX方向の成分を含む斜め方向に貫通している。第2支持部121bが設けられている場合、少なくとも一つの取付孔102’は、第2取付孔102b’を更に含んでいる。第2取付孔102b’は、第2支持部121bに設けられており且つ第2支持部121bをZ方向及びX’方向の成分を含む斜め方向に貫通している。
第3支持部が設けられている場合、少なくとも一つの取付孔102’は、図示しない第3取付孔を更に含んでいる。第3取付孔は、第3支持部に設けられており且つ第3支持部をZ方向の成分を含む方向に貫通している。なお、第2取付孔102b’は、第2支持部121bと共に省略可能である。第3取付孔は、第3支持部と共に省略可能である。
第3支持部及び第3取付孔が設けられている場合、少なくとも一つのファン200は、図示しない第3ファンを更に含む。第3ファンは、上記した構成であって、第3支持部の第3取付孔に前述のとおり取り付けられ且つ支持されている。第3支持部に支持された第3ファンによって送風される空気の送風方向はバッグ部110の上側部111の第3部111cに向いている。
少なくとも一つのファン200のモータが駆動し、回転羽210が回転することによって、空気が少なくとも一つの吸気口103からバッグ部110内に導入され、少なくとも一つの排気口101から排出される。
装着型送風機D2は、少なくとも一つのバッテリー(図示なし)を更に備えていてもよいし、外部バッテリーを使用してもよい。装着型送風機D2は少なくとも一つの吸着防止部材300及び/又は少なくとも一つの係止部400を更に備えていてもよいし、備えていなくてもよい。
少なくとも一つのファン200のモータが駆動し、回転羽210が回転することによって、空気が、少なくとも一つの吸気口103から一又は複数の通気部500の一又は複数の通気部500の一又は複数の通気路510を通って、当該少なくとも一つのファン200に到達し、少なくとも一つの排気口101から排出されるようになっている。なお、少なくとも一つの通気部500は省略可能である。
装着型送風機D2’のバッグ部110の上側部111が、第1部111a、第2部111b及び第3部111cを有するのではなく、内側部112が、第1部111a、第2部111b及び第3部111cを有する構成とすることが可能である。装着型送風機D2’の内側部112の第1部111a、第2部111b、第3部111cは、装着型送風機D1’の内側部112の第1部111a、第2部111b、第3部111cと同様の構成とすればよい。
装着型送風機D2’の少なくとも一つの支持部120は、バッグ部110の上側部111と底側部114とに懸架され、バッグ部110内で、内側部112の第3部111cに対してY’方向側に配置され且つ外側部113に対してY方向側に配置されている。一対の側面部115が設けられている場合、少なくとも一つの支持部120は、バッグ部110の一対の側面部115に懸架され又はバッグ部110の上側部111と底側部114とに懸架され、バッグ部110内で、内側部112の第3部111cに対してY’方向側に配置され且つ外側部113に対してY方向側に配置されている。少なくとも一つの支持部120は、一又は複数の吸気口103に対してY方向側に位置している。
装着型送風機D2’の少なくとも一つの支持部120の第1支持部121aは、少なくとも一つの支持部120の第3部111cに対してY’方向側に位置する一部であって、装着状態でX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。内側部112の第1部111aが傾斜している場合、第1支持部121aの傾斜角と、内側部112の第1部111aの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第1支持部121aが延びる傾斜方向と、内側部112の第1部111aが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。第1支持部121aには、第1支持部121aをX方向及びY方向の成分を含む斜め方向に貫通した第1取付孔102a’が設けられている。装着型送風機D2’の第1ファン200aが、装着型送風機D2の第1ファン200aと同様に、第1支持部121aの第1取付孔102a’に取り付けられている。第1支持部121aがX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第1支持部121aに支持された第1ファン200aによって送風される空気のうちの少なくとも一部の空気(すなわち、第1ファン200aによって送風される全ての空気又は一部の空気)の送風方向Waがバッグ部110の内側部112の第1部111aに向いている。第1支持部121aに支持された第1ファン200aによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の内側部112の第1部111aに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Waがバッグ部110の内側部112の第3部111cのX方向側の部分に向いていてもよい。
装着型送風機D2’の少なくとも一つの支持部120の第2支持部121bが設けられている場合、第2支持部121bは、少なくとも一つの支持部120の第1支持部121aに対してX’方向側の別の一部であって、内側部112の第3部111cに対してY’方向側に位置しており且つ装着状態でX’方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(下り傾斜している)。内側部112の第2部111bが傾斜している場合、第2支持部121bの傾斜角と、内側部112の第2部111bの傾斜角とは略同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、第2支持部121bが延びる傾斜方向と、内側部112の第2部111bが延びる傾斜方向とは同じであってもよいし、相違していてもよい。第2支持部121bには、第2支持部121bをX’方向及びY方向の成分を含む斜め方向に貫通した第2取付孔102b’が設けられている。装着型送風機D2’の第2ファン200bが、装着型送風機D2の第2ファン200bと同様に、第2支持部121bの第2取付孔102b’に取り付けられている。第2支持部121bがX’方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びているため、第2支持部121bに支持された第2ファン200bによって送風される空気のうち少なくとも一部の空気(すなわち、第2ファン200bによって送風される全ての空気又は一部の空気)の送風方向Wbがバッグ部110の内側部112の第2部111bに向いている。第2支持部121bに支持された第2ファン200bによって送風される空気(送風される全ての空気)のうちの一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の内側部112の第2部111bに向いており且つ当該全ての空気のうちの別の一部の空気の送風方向Wbがバッグ部110の内側部112の第3部111cのX’方向側の部分に向いていてもよい。
第1支持部121a及び第2支持部121bが設けられている場合、第1支持部121a及び第2支持部121bがY方向に凸の略V字状をなしていてもよい(図示なし)。又は、第1支持部121a及び第2支持部121bが設けられている場合、少なくとも一つの支持部120は、第1支持部121aと第2支持部121bとの間の中間部を更に有しており、中間部が略台形の上辺をなし、第1支持部121aが当該略台形の第1斜辺をなし、第2支持部121bが当該略台形の第2斜辺をなすように構成されていてもよい(図示なし)。
少なくとも一つの支持部120第3支持部が設けられている場合、第3支持部は、少なくとも一つの支持部120の第1支持部121aと第2支持部121bとの間の中間部であって、内側部112の第3部111cに対してY’方向側に位置している。装着型送風機D2’の第3ファンが、装着型送風機D2の第3ファンと同様に、第3支持部に設けられた第3取付孔に取り付けられている。第3支持部に支持された第3ファンによって送風される空気の送風方向はバッグ部110の内側部112の第3部111cに向いている。なお、第2支持部114b及び第2ファン200bは省略可能である。第3支持部及び第3ファンは省略可能である。
一又は複数の通気部500が設けられている場合、一又は複数の通気部500は、バッグ部110の外側部113と少なくとも一つのファン200との間に介在している以外、上記した構成である。