(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182016
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】物品搬送装置及び物品搬送方法
(51)【国際特許分類】
B25J 13/08 20060101AFI20231219BHJP
【FI】
B25J13/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022095368
(22)【出願日】2022-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】弁理士法人山王内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 義博
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 聡
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS01
3C707BS10
3C707EV05
3C707EV23
3C707HS27
3C707KS03
3C707KS07
3C707KS09
3C707KS36
3C707KT01
3C707KT05
3C707NS02
(57)【要約】
【課題】搬送する物品に個体差がある場合であっても物品を搬送することができる物品搬送装置を提供する。
【解決手段】物品搬送装置は、搬送する物品Wを載置する載置面311を有する載置部310と、載置面に載置された物品の移動を制限する制限位置と、載置面に載置された物品の移動を許容する許容位置と、の間で移動する制限部330と、制限部を移動させる駆動部320と、搬送する物品の画像情報に基づいて駆動部を制御する制御部と、を備える。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送する物品を載置する載置面を有する載置部と、
前記載置面に載置された物品の移動を制限する制限位置と、前記載置面に載置された物品の移動を許容する許容位置と、の間で移動する制限部と、
前記制限部を移動させる駆動部と、
搬送する物品の画像情報に基づいて前記駆動部を制御する制御部と、を備えた
ことを特徴とする物品搬送装置。
【請求項2】
第1リンクと、
前記第1リンクに対して移動可能に支持されて、前記載置部を支持する第2リンクと、
前記第1リンクに対して前記第2リンクを移動させるリンク駆動部と、を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の物品搬送装置。
【請求項3】
前記載置部に対して移動して、搬送する物品が前記載置面に載置されている状態から前記載置面に載置されていない状態へ、搬送する物品を移動させる移動部を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の物品搬送装置。
【請求項4】
前記制御部は、搬送する物品の画像情報に基づいて、前記載置部に対する前記制限部の移動量及び移動速度の少なくとも一方を制御する
ことを特徴とする請求項1記載の物品搬送装置。
【請求項5】
前記リンク駆動部は、前記第1リンクに対して前記第2リンクを回動させて、水平方向に対する前記載置面の角度を変更可能である
ことを特徴とする請求項2記載の物品搬送装置。
【請求項6】
前記制御部は、搬送する物品の画像情報に基づいて、前記リンク駆動部を制御する
ことを特徴とする請求項5記載の物品搬送装置。
【請求項7】
前記制御部は、搬送する物品の画像情報に基づいて、前記載置部に対する前記移動部の移動量及び移動速度の少なくとも一方を制御する
ことを特徴とする請求項3記載の物品搬送装置。
【請求項8】
搬送する物品の画像情報を取得する画像センサを備え、
前記画像センサは、前記載置面に載置されている状態の物品の画像情報を取得する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の物品搬送装置。
【請求項9】
搬送する物品を載置する載置面を有する載置部と、前記載置面に載置された物品の移動を制限する制限位置と前記載置面に載置された物品の移動を許容する許容位置との間で前記載置部に対して移動する制限部と、前記制限部を移動させる駆動部と、制御部と、を備えた装置が行う物品搬送方法であって、
前記制御部が、搬送される物品の画像情報を取得するステップと、
前記制御部が、搬送される物品の画像情報に基づいて、前記制限部が前記制限位置と前記許容位置との間で移動するように前記駆動部を制御するステップと、を備えた
ことを特徴とする物品搬送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、物品搬送装置及び物品搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サンドイッチの袋詰めを行うため、サンドイッチを搬送することができるロボットが開示されている(特許文献1参照)。このロボットは、略四角形状の食パンの対角線上で切断され、切断面が対向するように配置されている略直角三角形状の一組のサンドイッチを、1対のトング部材によって持ち上げて搬送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、サンドイッチ等の食品は、大きさ及び形に個体差がある。例えば、サンドイッチでは、食パンの切断位置のばらつき、並びに挟まれている具材の量及び位置のばらつき等に起因する、大きさ及び形に個体差がある。しかしながら、特許文献1に記載のロボットは、サンドイッチ等の搬送する物品の大きさ及び形状が互いに異なる場合であっても同じ動作で搬送するため、搬送する物品の個体差によっては物品を搬送できない場合が考えられる。
【0005】
本開示は、上記課題を解決するものであって、搬送する物品に個体差がある場合であっても物品を搬送することができる物品搬送装置及び物品搬送方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る物品搬送装置は、搬送する物品を載置する載置面を有する載置部と、載置面に載置された物品の移動を制限する制限位置と、載置面に載置された物品の移動を許容する許容位置と、の間で移動する制限部と、制限部を移動させる駆動部と、搬送する物品の画像情報に基づいて駆動部を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、搬送する物品の画像情報に基づいて、載置面に載置された物品の移動を制限する制限部の移動を制御するので、搬送する物品に個体差がある場合であっても物品を搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る物品搬送システムの概略構成を示す側面図。
【
図2】実施の形態1に係るエンドツールを示す側面から視た模式図。
【
図3】実施の形態1に係る物品搬送システムにおいて、載置面に物品を搭載する直前の状態を示す側面から視た模式図。
【
図4】実施の形態1に係る物品搬送システムにおいて、載置面に物品を載置した状態を示す側面から視た模式図。
【
図5】実施の形態1に係る物品搬送システムにおいて、物品を搬送先へ搬送した状態を示す側面から視た模式図。
【
図6】実施の形態1に係る物品搬送システムにおいて、物品を搬送先で搬出した状態を示す側面から視た模式図。
【
図7】実施の形態1に係る演算部の構成を示すブロック図。
【
図8】実施の形態1に係る演算部のハードウェア構成の例を示す図。
【
図9】実施の形態1に係る演算部のハードウェア構成の例を示す図。
【
図10】実施の形態1に係る演算部が行う処理を示すフローチャート。
【
図11】実施の形態1に係る物品搬送システムにおいて、ワークを載置した状態のエンドツールを示す側面から視た模式図。
【
図12】実施の形態1に係る物品搬送システムにおいて、ワークを把持した状態のエンドツールを示す側面から視た模式図。
【
図13】実施の形態1に係る物品搬送システムにおいて、ワークを搬出した際のエンドツールを示す側面から視た模式図。
【
図14】実施の形態2に係るエンドツールを示す正面から視た模式図。
【
図15】実施の形態3に係るエンドツールを示す正面から視た模式図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
まず、
図1を参照して、実施の形態1に係る物品搬送システム1の概略構成について説明する。
図1は、実施の形態1に係る物品搬送システム1の概略構成を示す側面図である。
図1に示すように、物品搬送システム1は、物品としてのワークWを搬送するロボットアーム100と、ワークWを搬送する搬送コンベア200と、を備えている。なお、以下の記載において、搬送コンベア200によるワークWの搬送方向であるA方向から視た側を物品搬送システム1の正面、水平方向のうちA方向と直交する方向である側方から視た側を物品搬送システム1の側面ともいう。
【0010】
搬送コンベア200は、駆動部201と、駆動ローラ202と、従動ローラ203と、無端状のコンベアベルト204と、ガイド部205と、を有している。駆動部201は、駆動ローラ202を回転駆動する。例えば、駆動部201は、電力の供給を受けて作動するサーボモータ又はステッピングモータ等のモータによって構成されている。コンベアベルト204は、駆動ローラ202と従動ローラ203とに亘って巻き回されており、ガイド部205によって位置を案内されながら、駆動ローラ202の回転に伴って回転する。ガイド部205は、回転するコンベアベルト204と摺動しながらコンベアベルト204を案内してもよいし、不図示の従動ローラを備えて、当該従動ローラを回転させながらコンベアベルト204を案内してもよい。コンベアベルト204が回転すると、コンベアベルト204に載置されたワークWが搬送される。
【0011】
ロボットアーム100は、搬送コンベア200によって搬送されたワークWを搬送する。例えば、ロボットアーム100は、搬送コンベア200によって搬送されたワークWを、搬送コンベア200から他の搬送先へ搬送する、多関節ロボットである。ロボットアーム100は、ロボットアーム本体101と、第1リンクL1と、第2リンクL2と、エンドツール300と、第1リンク駆動部M1と、第2リンク駆動部M2と、演算部150と、を有している。なお、ロボットアーム100は、実施の形態1において、物品搬送装置を構成する。
【0012】
ロボットアーム本体101は、第1リンクL1を移動可能に支持している。例えば、ロボットアーム本体101は、第1リンクL1との間に形成された関節J1を中心に、ロボットアーム本体101に対して第1リンクL1が回動可能となるように第1リンクL1を支持している。第1リンク駆動部M1は、ロボットアーム本体101に対して第1リンクL1を移動させる。例えば、第1リンク駆動部M1は、電力の供給を受けて作動するサーボモータ又はステッピングモータ等のモータによって構成されている。
【0013】
第1リンクL1は、第2リンクL2を移動可能に支持している。例えば、第1リンクL1は、第2リンクL2との間に形成された関節J2を中心に、第1リンクL1に対して第2リンクL2が回動可能となるように第2リンクL2を支持している。第2リンク駆動部M2は、第1リンクL1に対して第2リンクL2を移動させる。例えば、第2リンク駆動部M2は、電力の供給を受けて作動するサーボモータ又はステッピングモータ等のモータによって構成されている。
【0014】
エンドツール300は、ロボットアーム100の先端部に配置されており、第2リンクL2に支持されて、第2リンクL2と一体的に移動する。例えば、エンドツール300は、搬送コンベア200に載置されているワークWを掬い上げて、搬送コンベア200上から他の場所へワークWを移動する。エンドツール300の詳細については、後述する。演算部150は、ロボットアーム100の各部の動作を制御する。例えば、演算部150は、第1リンク駆動部M1、第2リンク駆動部M2及びエンドツール300の動作を制御する。演算部150の詳細については、後述する。
【0015】
次に、
図2を参照して、実施の形態1に係るエンドツール300の構成について説明する。
図2は、実施の形態1に係るエンドツール300の構成を示す側面から視た模式図である。
図2に示すように、エンドツール300は、搬送するワークWを載置する載置部310と、ツール駆動部320と、ワークWの移動を制限する制限部330と、連結部340と、物品を押出す押出部350と、画像センサ360と、を有している。
【0016】
載置部310は、第2リンクL2に保持されており、搬送するワークWを載置する載置面311を有している。載置部310は、載置面311にワークWを載置している状態で第2リンクL2と共に移動し、ワークWを搬送する。載置面311は、第2リンクL2の姿勢に応じて、水平方向に対する角度が変化する。例えば、載置面311は、載置面311に載置されているワークWを搬送する際、水平方向に沿う向きとなるように、水平方向に対する角度が維持される。
【0017】
なお、載置部310の先端とは、載置面311が水平方向に沿う向きとなるように位置している状態で、搬送コンベア200(
図1参照)の上流に向かう方向における載置面311を形成する部分の端部をいう。載置部310は、先端を搬送コンベア200と搬送コンベア200によって移動しているワークWとの間に位置させることで、当該ワークWが移動する力を利用して、当該ワークWを搬送コンベア200から載置面311に移動させ、ワークWを載置面311に載置させる。このようにワークWを載置面311に載置させることにより、簡易なロボットアーム100の動作によって搬送コンベア200からワークWを掬い上げることが可能になる。
【0018】
また、載置部310は、先端が徐々に薄くなるように形成されている。また、載置部310は、
図2の奥行き方向において互いに異なる位置に配置された複数のスリットを有する鋤状に形成されていてもよい。このように形成されることで、載置部310は、ワークWと搬送コンベア200との間に先端を挿入しやすくすると共に、ワークW及び搬送コンベア200との間の摩擦力を低下させ、ワークWを載置面311に載置させやすくしている。
【0019】
制限部330は、載置面311に載置されたワークWの移動を制限する制限位置と、載置面311に載置されたワークWの移動を許容する許容位置と、の間で載置部310に対して移動する。例えば、制限部330は、回転しながら進退可能な電動シリンダによって構成されている。また、例えば、制限部330は、載置面311と交差する方向に進退可能となっており、制限部330の端面331と載置面311との距離が小さい制限位置と、端面331と載置面311との距離が制限位置よりも大きい許容位置と、の間で載置部310に対して移動する。制限部330は、制限位置に位置している状態で、端面331と載置面311との間でワークWを挟むことによってワークWを把持して、ワークWの移動を制限する。また、制限部330は、許容位置に位置している状態で、端面331と載置面311との間の距離をワークWよりも大きくすることによってワークWの移動を許容する。
【0020】
押出部350は、載置部310に対して移動して、搬送するワークWが載置面311に載置されている状態から載置面311に載置されていない状態へ移動させる。例えば、押出部350は、載置面311に載置されたワークWに当接可能な当接面351を有しており、載置部310に対して載置面311に沿う方向に往復移動可能となっている。このような押出部350は、載置面311に沿った方向における当接面351と載置面311との距離が大きい第1位置と、載置面311に沿った方向における当接面351と載置面311との距離が第1位置よりも小さい第2位置と、の間で移動する。押出部350は、載置面311にワークWを載置させる状態で第1位置に位置し、載置面311にワークWを載置している状態で第1位置から第2位置へ移動する際に、当接面351でワークWを押して移動させ、載置面311からワークWを搬出する。なお、押出部350は、実施の形態1において、搬送する物品を移動させる移動部を構成する。
【0021】
ツール駆動部320は、エンドツール300の各部を駆動する。例えば、ツール駆動部320は、制限部330を駆動して、制限位置と許容位置との間で移動させる。また、例えば、ツール駆動部320は、押出部350を駆動して、第1位置と第2位置との間で移動させる。例えば、ツール駆動部320は、押出部350と連結部340によって連結されており、連結部340を介して押出部350を移動させる。具体的には、連結部340は、回転しながら進退可能な電動シリンダによって構成されている。また、例えば、ツール駆動部320は、電力の供給を受けて作動するサーボモータ又はステッピングモータ等のモータによって構成されている。なお、ツール駆動部は、モータに限らず、空圧又は油圧によって作動するように構成されていてもよい。また、ツール駆動部320は、実施の形態1において、制限部及び押出部を移動させる駆動部を構成する。
【0022】
画像センサ360は、搬送するワークWを撮像し、ワークWの画像情報を取得する。例えば、画像センサ360は、所定のフレームレート所定の範囲を撮像して画像情報を取得し、取得した画像情報を出力する。例えば、画像センサ360は、不図示の撮像素子(イメージセンサ)及びレンズを有するカメラであり、レンズから取り込んだ可視光を撮像素子で信号へ変換する。撮像素子は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の固体撮像素子である。
【0023】
また、例えば、画像センサ360は、載置面311を含む範囲を撮影可能な位置に配置されており、載置面311に載置されているワークWの画像情報を取得する。また、例えば、載置面311、制限部330及び押出部350を含む範囲を撮影可能な位置に配置されており、載置面311に載置されているワークWの画像情報、制限部330の位置を示す画像情報、及び押出部350の位置を示す画像情報を取得する。これら画像情報に基づいた処理の詳細については、後述する。
【0024】
次に、
図3乃至
図6を参照して、実施の形態1に係る演算部150の構成について説明する。
図3は、実施の形態1に係る物品搬送システム1において、載置面311にワークWを搭載する直前の状態を示す側面から視た模式図である。
図3に示すように、駆動ローラ202の回転に伴ってコンベアベルト204が回転すると、搬送コンベア200に搭載されているワークWは、A方向に搬送される。ガイド部205は、ワークWが載置されるコンベアベルト204の上面204aの一部を上方へ突出させ、コンベアベルト204が撓むように案内する突出部205aを有している。これにより、搬送コンベア200に搭載されているワークWは、突出部205aを通過する際に、A方向へ移動しながら上方へ移動し、その後A方向へ移動しながら下方へ移動するように搬送される。例えば、ロボットアーム100は、載置面311にワークWを載置する際、突出部205aによって下方へ移動している途中のワークWとコンベアベルト204との間に載置部310の先端が位置するように、エンドツール300を移動させる。このように載置部310の先端が位置している状態で、更にワークWが搬送コンベア200によって搬送されることによって、ワークWは、載置部310によって掬い上げられて載置面311に載置される。
【0025】
図4は、実施の形態1に係る物品搬送システム1において、載置面311にワークWを載置した状態を示す側面から視た模式図である。例えば、
図4に示すように、載置面311に載置されたワークWは、ロボットアーム100によって搬送コンベア200から持ち上げられて、他の搬送先に向けて搬送される。
【0026】
図5は、実施の形態1に係る物品搬送システム1において、ワークWを搬送先へ搬送した状態を示す側面から視た模式図である。例えば、ロボットアーム100は、搬送コンベア200によって搬送されたワークWを、搬送先であるトレイT1へ搬送する。
図5に示すように、例えば、ロボットアーム100は、載置面311に載置されたワークWをトレイT1の上まで移動させて、載置部310の下面をトレイT1に当接又は近接させる。
【0027】
図6は、実施の形態1に係る物品搬送システム1において、ワークWを搬送先で搬出した状態を示す側面から視た模式図である。
図6に示すように、例えば、ロボットアーム100は、載置面311に載置されたワークWをトレイT1へ搬送した状態で、押出部350(
図2参照)を第1位置から第2位置へE方向に移動させてワークWを載置面311から搬出して、ワークWを整列させる。
【0028】
次に、
図7を参照して、実施の形態1に係る演算部150の構成について説明する。
図7は、実施の形態1に係る演算部150の構成を示すブロック図である。
図7に示すように、演算部150は、制御部151と、補正量計算部152と、記憶部153と、通信部154と、を有しており、入力された各種情報に基づいて、ロボットアーム100を制御する。例えば、通信部154は、ロボットアーム100を制御するための情報の入出力に係る処理を行う。記憶部153は、ロボットアーム100を制御するための情報及びプログラムを記憶する。制御部151は、通信部154を介して取得した情報、記憶部153に記憶されている情報、補正量計算部152による計算結果等に基づいて、ロボットアーム100を制御するための制御信号を各機構に向けて出力することで、ロボットアーム100の各機構を制御する。例えば、制御部151は、通信部154を介して取得したワークWの画像情報、記憶部153に記憶されている情報、補正量計算部152による計算結果等に基づいて、制限部330、押出部350、第1リンク駆動部M1及び第2リンク駆動部M2を制御するための制御信号をこれら各機構に向けて出力することで、ロボットアーム100を制御する。補正量計算部152については、後述する。
【0029】
次に、
図8及び
図9を参照して、演算部150のハードウェア構成について説明する。
図8は、実施の形態1における演算部150のハードウェア構成の一例を示す図であり、
図9は、実施の形態1における演算部150のハードウェア構成の他の例を示す図である。例えば、
図8に示すように、演算部150は、プロセッサ150a、メモリ150b及びI/Oポート150cを有しており、メモリ150bに格納されているプログラムをプロセッサ150aが読み出して実行するように構成されている。
【0030】
また、例えば、
図9に示すように、演算部150は、専用のハードウェアである処理回路150d及びI/Oポート150cを有している。処理回路150dは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はこれらの組み合わせによって構成される。演算部150の各機能は、これらプロセッサ150a又は専用のハードウェアである処理回路150dがソフトウェアであるプログラムを実行することによって実現される。
【0031】
次に、
図10乃至
図13を参照して、ワークWをロボットアーム100で搬送する際に演算部150が行う処理について説明する。
図10は、実施の形態1に係る演算部150が行う処理を示すフローチャートである。まず、演算部150は、制限部330を許容位置へ移動させ、押出部350を第1位置へ移動させて、載置部310にワークWを載置可能な状態にする。演算部150は、このような状態で処理を開始して、
図10に示すように、載置面311にワークWが載置された状態でワークWを検出する(ステップST1)。この処理において、演算部150は、画像センサ360からワークWの画像情報を取得し、取得した画像情報に基づいて、載置面311に載置されたワークWを検出すると共にワークWの外観に関する情報を取得している。
【0032】
図11は、実施の形態1に係る物品搬送システムにおいて、ワークWを載置した状態のエンドツール300を示す側面から視た模式図である。例えば、ステップST1の処理において、演算部150は、載置面311に載置されているワークWの大きさ及び形状に関する情報を取得する。具体的には、ステップST1の処理において、演算部150は、載置面311からワークWの上端までの高さに関する情報、エンドツール400の所定位置を原点とするワークWの上端の座標に関する情報、制限部330を許容位置から制限位置に向けて移動させた際に制限部330の端面331が当接可能なワークWの位置と載置面311との距離に関する情報等、ワークWの高さに関する情報を取得する。
【0033】
また、例えば、ステップST1の処理において、演算部150は、載置面311に載置されているワークWの位置に関する情報を取得する。具体的には、ステップST1の処理において、演算部150は、エンドツール400の所定位置を原点とするワークWの水平方向の座標及び寸法に関する情報を取得する。また、例えば、ステップST1の処理において、演算部150は、ワークWの種類に関する情報を取得する。具体的には、ステップST1の処理において、演算部150は、予め記憶部153に記憶されているワークの種類に関する情報を参照し、画像情報に基づいて載置面311に載置されたワークWの種類を判別する。
【0034】
ステップST1の処理を行うと、演算部150は、補正量計算部152によって、取得したワークWの画像情報に基づいて、エンドツール400内の各機構を制御するための演算を行う(ステップST2)。具体的には、演算部150は、取得したワークWの画像情報に基づいて、ワークWを把持する際に制限部330を許容位置から制限位置へ移動させる移動量及び移動速度、ワークWを搬出する際に押出部350を第1位置から第2位置へ移動させる移動量及び移動速度を補正量計算部152によって算出する。例えば、演算部150は、載置面311に載置されているワークWの高さが記憶部153に記憶されている高さよりも大きい場合、ワークWを把持する際に制限部330を許容位置から制限位置へ移動させる移動量を、記憶部153に記憶されている移動量よりも小さい移動量となるように補正(設定)する。また、例えば、演算部150は、載置面311に載置されているワークWが破損しやすい種類のワークであると判別した場合、ワークWを把持する際に制限部330を許容位置から制限位置へ移動させる移動速度を、記憶部153に記憶されている移動速度よりも小さい移動速度となるように補正する。
【0035】
また、例えば、演算部150は、載置面311に載置されているワークWの水平方向の位置が記憶部153に記憶されている位置よりも先端寄りである場合、ワークWを搬出する際に押出部350を第1位置から第2位置へ移動させる移動量を、記憶部153に記憶されている移動量よりも大きい移動量となるように補正する。また、例えば、演算部150は、載置面311に載置されているワークWが破損しやすい種類のワークであると判別した場合、ワークWを搬出する際に押出部350第1位置から第2位置へ移動させる移動速度を、記憶部153に記憶されている移動速度よりも小さい移動速度となるように補正する。
【0036】
また、例えば、演算部150は、載置面311に載置されているワークWが破損しやすい種類のワークであると判別した場合、ワークWを搬送する際のエンドツール400の移動速度を、予め設定されている標準の移動速度よりも小さい移動速度となるように補正する。言い換えると、演算部150は、載置面311に載置されているワークWが破損しやすい種類のワークであると判別した場合、ワークWを搬送する際の第1リンク駆動部M1及び第2リンク駆動部M2(
図1参照)の動作速度を、記憶部153に記憶されている動作速度よりも小さい動作速度となるように補正する。
【0037】
なお、上述した記憶部153に記憶されている、ワークの高さ、制限部330の移動量、制限部330の移動速度、ワークの位置、押出部350の移動量、押出部350の移動速度、第1リンク駆動部M1の動作速度及び第2リンク駆動部M2の動作速度は、標準の値として予め設定されているものであってもよいし、直前のワークを搬送した際に記憶した値であってもよい。
【0038】
ステップST2の処理を行うと、演算部150は、ステップST2で行った演算の結果を記憶部153に記憶させ、当該演算の結果に基づいて、ワークWを把持するために制限部330の許容位置から制限位置に向けたC方向(
図12参照)への移動を開始すると共に、ワークWの把持が完了したか否かを判定する(ステップST3)。例えば、ステップST3の処理において、ワークWの把持が完了していない場合(ステップST3のNO)、ワークWの把持が完了するまで制限部330の許容位置から制限位置に向けた移動を継続する。
【0039】
例えば、ステップST3の処理において、演算部150は、画像センサ360から取得した画像情報に基づいて、制限部330の現在位置がステップST2の処理で設定された移動量に応じた位置に達したか否かを判定し、制限部330の現在位置がステップST2の処理で設定された移動量に応じた位置に達していない場合に、ワークWの把持が完了していないものと判定する。また、例えば、この処理において、演算部150は、画像センサ360から取得した画像情報に基づいて、制限部330の移動速度の情報を取得し、制限部330の移動速度とステップST2の処理で設定された移動速度との差が予め設定されている差以内となるように、制限部330の移動速度を制御する。
【0040】
図12は、実施の形態1に係る物品搬送システム1において、ワークWを把持した状態のエンドツール300を示す側面から視た模式図である。
図12に示すように、ステップST3の処理において、ワークWの把持が完了した場合(ステップST3のYES)、演算部150は、第1リンク駆動部M1及び第2リンク駆動部M2を作動させてエンドツール400を移動させることによって、搬送先へワークWを搬送する(ステップST4)。例えば、この処理において、演算部150は、ステップST2で行った演算の結果に基づいて、第1リンク駆動部M1及び第2リンク駆動部M2を制御する。
【0041】
ステップST4の処理を行い、エンドツール400によってワークWを搬送先まで搬送すると、演算部150は、ワークWを搬出する(ステップST5)。
図13は、実施の形態1に係る物品搬送システム1において、ワークWを搬出した際のエンドツール300を示す側面から視た模式図である。
図13に示すように、この処理において、演算部150は、制限部330を制限位置から許容位置に向けてD方向へ移動させることで、端面331とワークWとを離間させ、載置面311に載置されているワークWが移動可能な状態にする。
【0042】
また、この処理において、演算部150は、押出部350を第1位置から第2位置に向けてE方向へ移動させ、当接面351でワークWを押して移動させ、載置面311から搬送先に搬出する。例えば、この処理において、演算部150は、ステップST2で行った演算の結果に基づいて、押出部350を制御する。また、例えば、この処理において、演算部150は、画像センサ360から取得した画像情報に基づいて、押出部350の現在位置の情報を取得し、押出部350の現在位置がステップST2の処理で設定された移動量に応じた位置に達するまで移動させるように押出部350の移動を制御する。また、例えば、この処理において、演算部150は、画像センサ360から取得した画像情報に基づいて、押出部350の移動速度の情報を取得し、押出部350の移動速度とステップST2の処理で設定された移動速度との差が予め設定されている差以内となるように、押出部350の移動速度を制御する。
【0043】
なお、演算部150は、ワークWを載置面311から搬出する際、第1リンク駆動部M1及び第2リンク駆動部M2を制御して、載置面311が先端に向かって下降する向きとなるように載置面311を傾斜させてもよい。このように載置面311を傾斜させることによって、ワークWを搬出する方向に重力が作用し、ワークWの形状及び種類によっては、載置面311からワークWを搬出しやすくなる。
【0044】
以上、実施の形態1に係るロボットアーム100は、搬送するワークWを載置する載置面311を有する載置部310と、載置面311に載置されたワークWの移動を制限する制限位置と、載置面311に載置されたワークWの移動を許容する許容位置と、の間で載置部310に対して移動する制限部330と、制限部330を移動させるツール駆動部320と、搬送するワークWの画像情報に基づいてツール駆動部320を制御する演算部150と、を備えている。これにより、ロボットアーム100は、ワークWの画像情報に基づいてワークWの大きさ及び形状の個体差に応じた制御を行うことが可能になり、搬送するワークWに個体差がある場合であってもワークWを搬送することができる。一般に、ワークWが食品である場合、個体差によって大きさ及び形状が異なる場合が多く、種類によってはワークが不定形である場合もある。実施の形態1に係るロボットアーム100は、このようなワークWを搬送する場合であっても、各機構を個体差に応じて制御することでワークWを搬送することができる。
【0045】
また、ロボットアーム100は、ワークの画像情報に基づいて判定されたワークの種類に応じて各機構を制御することができるので、互いに異なる複数種類のワークを搬送する場合であっても、ワークに合わせてエンドツールを交換する必要がなく、作業時間の短縮が可能になる。また、柔らかさ、破損しやすさ等が異なるワークの種類に応じた移動速度で制限部330及び押出部350を制御することが可能になるので、搬送するワークの変形や破損を抑制することが可能になる。
【0046】
また、ロボットアーム100は、載置面311に載置されたワークWの移動を制限する制限部330を有しているので、載置面311に載置した状態でワークWの姿勢が変化することを抑制しながら安定してワークWを搬送し、かつ所望のタイミングでワークWを搬出することが可能になり、例えば、搬送するワークが、負圧で吸引して保持しながら搬送することができない種類のワークであっても安定して搬送することができる。
【0047】
なお、実施の形態1において、ロボットアーム100は、エンドツール400が搬送されるワークWの画像情報を取得する画像センサ360を有しているが、これに限定されない。ロボットアーム100は、ワークWの画像情報に基づいて演算部がロボットアームを制御するように構成されていればよく、例えば、演算部が、ロボットアームの外部に設けられて、載置面に載置されているワークまたは搬送コンベア上のワークを撮像可能な画像センサからワークの画像情報を取得し、当該画像情報に基づいて制限部を制御するように構成されていてもよい。ただし、搬送コンベア上のワークを撮像した画像センサからの画像情報は、載置面に載置されているワークの画像情報であるとは必ずしもいえないため、載置面に載置されているワークを撮像した画像センサからの画像情報に基づいてロボットアームを制御するように構成されていることが望ましい。
【0048】
また、実施の形態1において、ロボットアーム100は、エンドツール400がワークWを押出して搬出する押出部350を有しているが、これに限定されない。ロボットアームは、載置面に載置されているワークを載置面から搬送先へ搬出可能であればよく、例えば、制限部が許容位置に位置している状態で載置面を傾斜させることによって、ワークを押出すことなく載置面から搬送先へ搬出するように構成されていてもよい。
【0049】
また、実施の形態1において、ロボットアーム100がワークWを搬送コンベア200から搬送先であるトレイT1に搬送する場合を例に説明したが、ロボットアーム100による搬送はこれに限定されない。ロボットアームは、他の搬送装置によって搬送されるワークを別の場所へ搬送するものであればよく、例えば、搬送コンベアによって搬送されているワークを上方へ持ち上げて、何らかの作業を行った後に再びワークを搬送コンベアに戻すようにワーク搬送するものであってもよいし、搬送コンベアによって搬送されているワークを他の搬送コンベアへ搬送するものであってもよく、ロボットアームによる搬送の内容としては、多様なものが考えられる。
【0050】
また、実施の形態1において、ロボットアーム100は、モータによって構成されているツール駆動部320を有しているが、これに限定されない。ツール駆動部は、制限部及び押出部に何らかの力を与えて制限部及び押出部を移動させるものであればよく、上述したように、空圧、油圧等で作動するものであってもよいし、電磁ソレノイドによって作動するものであってもよいが、演算部がワークの画像情報に基づいて制限部及び押出部を制御する際、移動量及び移動速度の少なくとも一方が制御されるものであることが望ましい。
【0051】
また、実施の形態1において、ロボットアーム100は、エンドツール400が載置面311と交差する方向に進退可能な制限部330を有しているが、これに限定されない。制限部は、載置面に載置されたワークの移動を制限する制限位置と、載置面に載置されたワークの移動を許容する許容位置と、の間で載置部に対して移動するように構成されていればよく、例えば、制限部は、載置面が延在する方向に沿って載置部に対して移動するように構成されていてもよい。
【0052】
実施の形態2.
次に、
図14を参照して、実施の形態2に係るロボットアームについて説明する。実施の形態2に係るロボットアームは、実施の形態1に係るロボットアーム100と比較して、エンドツールの一部の構成が異なるが、他の構成については同様であり、実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0053】
図14は、実施の形態2に係るエンドツール400を示す正面図である。
図14に示すように、実施の形態2に係るエンドツール400は、第2リンクL2に支持されており、搬送するワークWを載置する載置部450と、ツール駆動部320と、ワークWの移動を制限する制限部430と、画像センサ360と、を有している。
図14は、制限部430が制限位置に位置している状態を示す図である。制限部430は、載置部450の載置面451に載置されているワークWの移動を制限する制限位置と、載置面451に載置されたワークWの移動を許容する許容位置と、の間で載置部450に対して、載置面451が延在する方向、例えば、水平方向に移動するように構成されている。
【0054】
このように構成されることによって、実施の形態2に係るエンドツール400は、例えば、搬送するワークが、制限部によって上面を押すことができない種類のワークであっても、制限部430によって側面を押さえて搬送することが可能になる。例えば、上面を押すことができない種類のワークは、上面が破損しやすいケーキ、容器に入れられた状態で搬送される液体等が考えられる。なお、実施の形態2に係るエンドツール400は、載置面451に載置されているワークWを搬出する際、不図示の押出部によってワークWを押出すことでワークWを搬出するように構成されていてもよいし、載置面451を傾斜させることでワークWを搬出するように構成されていてもよい。
【0055】
実施の形態3.
次に、
図15を参照して、実施の形態3に係るロボットアームについて説明する。実施の形態3に係るロボットアームは、実施の形態1に係るロボットアーム100と比較して、エンドツールの一部の構成が異なるが、他の構成については同様であり、実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0056】
図15は、実施の形態3に係るエンドツール500を示す正面図である。
図15に示すように、実施の形態3に係るエンドツール500は、第2リンクL2に支持されており、搬送するワークWを載置する一対の載置部550と、ツール駆動部320と、ワークWの移動を制限する制限部330及び一対の制限部530と、画像センサ360と、を有している。一方の載置部550と一方の制限部530とは、水平方向に一体的に移動可能に構成されている。また、他方の載置部550と他方の制限部530とは、水平方向に一体的に移動可能に構成されている。
【0057】
図15は、制限部330及び制限部530が共に制限位置に位置している状態を示す図である。制限部530は、載置部550の載置面551に載置されているワークWの移動を制限する制限位置と、載置面551に載置されたワークWの移動を許容する許容位置と、の間で水平方向に移動するように構成されている。制限部530は、制限位置から許容位置に載置部550と共に移動することによって、一対の載置部550の間に間隙が生じ、当該間隙からワークWを下方に搬出する。
【0058】
なお、本開示は、各実施の形態の自由な組合せ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、若しくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 :物品搬送システム
100 :ロボットアーム(物品搬送装置)
101 :ロボットアーム本体(リンク)
150 :演算部
151 :制御部
152 :補正量計算部
153 :記憶部
154 :通信部
200 :搬送コンベア
201 :駆動部
202 :駆動ローラ
203 :従動ローラ
204 :コンベアベルト
204a :上面
205 :ガイド部
205a :突出部
300,400,500:エンドツール
310,450,550:載置部
311,451,551:載置面
320 :ツール駆動部(駆動部)
330,430,530:制限部
331 :端面
340 :連結部
350 :押出部(移動部)
351 :当接面
360 :画像センサ
J1,J2:関節
L1 :第1リンク
L2 :第2リンク
M1 :第1リンク駆動部(リンク駆動部)
M2 :第2リンク駆動部(リンク駆動部)
T1 :トレイ
W :ワーク(物品)