(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023182025
(43)【公開日】2023-12-26
(54)【発明の名称】機器位置推定装置、マーカー、機器位置推定システム、機器位置推定方法、プログラム、及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G05D 1/02 20200101AFI20231219BHJP
G01S 17/93 20200101ALI20231219BHJP
G01S 17/86 20200101ALI20231219BHJP
【FI】
G05D1/02 H
G01S17/93
G01S17/86
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022095390
(22)【出願日】2022-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】堀場 裕司
(72)【発明者】
【氏名】近藤 昌紀
【テーマコード(参考)】
5H301
5J084
【Fターム(参考)】
5H301AA01
5H301AA06
5H301BB05
5H301CC03
5H301CC04
5H301CC06
5H301CC07
5H301FF05
5H301FF11
5H301GG08
5H301GG09
5H301GG10
5H301GG16
5J084AA04
5J084AA05
5J084AA10
5J084AA13
5J084AA14
5J084AB20
5J084AC02
5J084AC04
5J084AC06
5J084AC07
5J084EA22
(57)【要約】
【課題】 GPS及びIMUでは位置推定誤差が蓄積する環境下においても、高精度で機器の位置を推定することができる機器位置推定装置を提供する。
【解決手段】マーカー情報取得部、位置推定用情報取得部、機器位置推定部を含み、前記マーカー情報取得部は、マーカー情報を取得し、前記マーカー情報は、所定エリアにおけるマーカーの座標を含み、前記位置推定用情報取得部は、位置推定用情報を取得し、前記位置推定用情報は、距離情報を含み、前記距離情報は、機器と所定エリア内に配置されたマーカーとの相対距離の情報を含み、前記機器位置推定部は、前記マーカー情報及び前記距離情報から、前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する、機器位置推定装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マーカー情報取得部、位置推定用情報取得部、機器位置推定部を含み、
前記マーカー情報取得部は、マーカー情報を取得し、
前記マーカー情報は、所定エリアにおけるマーカーの座標を含み、
前記位置推定用情報取得部は、位置推定用情報を取得し、
前記位置推定用情報は、距離情報を含み、
前記距離情報は、機器と所定エリア内に配置されたマーカーとの相対距離の情報を含み、
前記機器位置推定部は、前記マーカー情報及び前記距離情報から、前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する、
機器位置推定装置。
【請求項2】
前記位置推定用情報は、さらに、慣性計測情報を含み、
前記慣性計測情報は、前記機器の加速度、角速度、及び地磁気の少なくとも一つの情報を含み、
前記機器位置推定部は、前記マーカー情報、前記距離情報、及び前記慣性計測情報に基づいて前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する、
請求項1記載の機器位置推定装置。
【請求項3】
さらに、記憶部を含み、
前記記憶部は、前記マーカー情報に含まれるマーカーの特徴情報と、前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標とを紐づけて記憶し、
前記機器位置推定部は、前記マーカーの特徴情報に基づいて前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標を特定し、前記特定したマーカーの絶対座標及び前記距離情報から、前記機器の相対座標を推定する、
請求項1又は2記載の機器位置推定装置。
【請求項4】
前記距離情報が、光、及び音の少なくとも一つのシグナル情報から得られる、
請求項1又は2記載の機器位置推定装置。
【請求項5】
前記機器が、運搬装置である請求項1又は2記載の機器位置推定装置。
【請求項6】
機器から出力されたシグナルをもとに、所定エリア内におけるマーカーの絶対座標、及びマーカーの特徴情報の少なくとも一つを反射シグナルとして提供する、マーカー。
【請求項7】
マーカー、機器、及び機器位置推定装置を含み、
前記マーカーは、請求項6記載のマーカーであり、
前記機器は、シグナルを出力可能であり、前記シグナルをもとに得られた前記マーカーからの反射シグナルを受信可能であって、前記反射シグナルを前記機器位置推定装置に送信可能であり、
前記機器位置推定装置は、請求項1又は2記載の機器位置推定装置である、
機器位置推定システム。
【請求項8】
マーカー情報取得工程、位置推定用情報取得工程、機器位置推定工程を含み、
前記マーカー情報取得工程は、マーカー情報を取得し、
前記マーカー情報は、所定エリアにおけるマーカーの座標を含み、
前記位置推定用情報取得工程は、位置推定用情報を取得し、
前記位置推定用情報は、距離情報を含み、
前記距離情報は、機器と所定エリア内に配置されたマーカーとの相対距離の情報を含み、
前記機器位置推定工程は、前記マーカー情報及び前記距離情報から、前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する、
機器位置推定方法。
【請求項9】
マーカー情報取得手順、位置推定用情報取得手順、機器位置推定手順を含み、
前記マーカー情報取得手順は、マーカー情報を取得し、
前記マーカー情報は、所定エリアにおけるマーカーの座標を含み、
前記位置推定用情報取得手順は、位置推定用情報を取得し、
前記位置推定用情報は、距離情報を含み、
前記距離情報は、機器と所定エリア内に配置されたマーカーとの相対距離の情報を含み、
前記機器位置推定手順は、前記マーカー情報及び前記距離情報から、前記機器の前記所定エリア内における座標を推定し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
マーカー情報取得手順、位置推定用情報取得手順、機器位置推定手順を含み、
前記マーカー情報取得手順は、マーカー情報を取得し、
前記マーカー情報は、所定エリアにおけるマーカーの座標を含み、
前記位置推定用情報取得手順は、位置推定用情報を取得し、
前記位置推定用情報は、距離情報を含み、
前記距離情報は、機器と所定エリア内に配置されたマーカーとの相対距離の情報を含み、
前記機器位置推定手順は、前記マーカー情報及び前記距離情報から、前記機器の前記所定エリア内における座標を推定し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器位置推定装置、マーカー、機器位置推定システム、機器位置推定方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
物体の位置を推定する手段として、様々な技術が開発され、実用化されている。例えば、特許文献1には、GPSを用いた車両位置を推定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、GPSを用いた物体の位置を推定する手段は、屋内ではGPS(Global Positioning System)信号を受信できないため、精度が著しく低下する。そこで、特許文献1では、ジャイロセンサなどの慣性計測装置(Inertial Measurement Unit:IMU)を併用して、位置精度の補正を行っている。
【0005】
しかしながら、IMUは連続稼働した際、誤差が蓄積するため、正しい値を連続的に計測できない。特に、主に屋内に存在する物体の位置を把握しようとする場合には、GPS信号を受信できないためIMU単体で位置を推定する必要があり、誤差の蓄積が特に多くなる。
【0006】
そこで、本発明は、高精度で位置推定をするための、機器位置推定装置、マーカー、機器位置推定システム、機器位置推定方法、プログラム、及び記録媒体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の機器位置推定装置は、
マーカー情報取得部、位置推定用情報取得部、機器位置推定部を含み、
前記マーカー情報取得部は、マーカー情報を取得し、
前記マーカー情報は、所定エリアにおけるマーカーの座標を含み、
前記位置推定用情報取得部は、位置推定用情報を取得し、
前記位置推定用情報は、距離情報を含み、
前記距離情報は、機器と所定エリア内に配置されたマーカーとの相対距離の情報を含み、
前記機器位置推定部は、前記マーカー情報及び前記距離情報から、前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する。
【0008】
前記目的を達成するために、本発明のマーカーは、
機器から出力されたシグナルをもとに、所定エリア内におけるマーカーの絶対座標、及びマーカーの特徴情報の少なくとも一つを反射シグナルとして提供する。
【0009】
前記目的を達成するために、本発明の機器位置推定システムは、
マーカー、機器、及び機器位置推定装置を含み、
前記マーカーは、前記本発明のマーカーであり、
前記機器は、シグナルを出力可能であり、前記シグナルをもとに得られた前記マーカーからの反射シグナルを受信可能であって、前記反射シグナルを前記機器位置推定装置に送信可能であり、
前記機器位置推定装置は、前記本発明の機器位置推定装置である。
【0010】
本発明の機器位置推定方法は、
マーカー情報取得工程、位置推定用情報取得工程、機器位置推定工程を含み、
前記マーカー情報取得工程は、マーカー情報を取得し、
前記マーカー情報は、所定エリアにおけるマーカーの座標を含み、
前記位置推定用情報取得工程は、位置推定用情報を取得し、
前記位置推定用情報は、距離情報を含み、
前記距離情報は、機器と所定エリア内に配置されたマーカーとの相対距離の情報を含み、
前記機器位置推定工程は、前記マーカー情報及び前記距離情報から、前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する。
【0011】
本発明のプログラムは、
マーカー情報取得手順、位置推定用情報取得手順、機器位置推定手順を含み、
前記マーカー情報取得手順は、マーカー情報を取得し、
前記マーカー情報は、所定エリアにおけるマーカーの座標を含み、
前記位置推定用情報取得手順は、位置推定用情報を取得し、
前記位置推定用情報は、距離情報を含み、
前記距離情報は、機器と所定エリア内に配置されたマーカーとの相対距離の情報を含み、
前記機器位置推定手順は、前記マーカー情報及び前記距離情報から、前記機器の前記所定エリア内における座標を推定し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0012】
本発明の記録媒体は、前記本発明のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、高精度で機器の位置を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、実施形態1~3の機器位置推定装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態1~3の機器位置推定装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態1~3の機器位置推定装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、本発明の機器位置推定装置の機器位置推定方法の一例を示す説明図である。
【
図5】
図5は、本発明の機器位置推定装置の機器位置推定方法の別の一例を示す説明図である。
【
図6】
図6は、実施形態4のマーカーの一例の構成を示す説明図である。
【
図7】
図7は、実施形態5の機器位置推定システムの一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の機器推定装置において、例えば、前記位置推定用情報は、さらに、慣性計測情報を含み、
前記慣性計測情報は、前記機器の加速度、角速度、及び地磁気の少なくとも一つの情報を含み、
前記機器位置推定部は、前記マーカー情報、前記距離情報、及び前記慣性計測情報に基づいて前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する、
という態様であってもよい。
【0016】
本発明の機器位置推定装置において、例えば、さらに、記憶部を含み、
前記記憶部は、前記マーカー情報に含まれるマーカーの特徴情報と、前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標とを紐づけて記憶し、
前記機器位置推定部は、前記マーカーの特徴情報に基づいて前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標を特定し、前記特定したマーカーの絶対座標及び前記距離情報から、前記機器の相対座標を推定する、
という態様であってもよい。
【0017】
本発明の機器位置推定装置において、例えば、前記距離情報が、光、及び音の少なくとも一つのシグナル情報から得られる、
という態様であってもよい。
【0018】
本発明の機器位置推定装置において、例えば、前記機器が、運搬装置であってもよい。
【0019】
本発明の機器位置推定装置において、例えば、前記機器が、無人航空機であってもよい。
【0020】
本発明のマーカーは、例えば、前記本発明の機器位置推定装置に使用するものであってもよい。
【0021】
本発明の機器位置推定システムは、例えば、屋内機器の位置推定用であってもよい。
【0022】
本発明の機器位置推定方法において、例えば、前記マーカー情報に含まれるマーカーの特徴情報と、前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標とを紐づけて使用し、
前記機器位置推定工程は、前記マーカーの特徴情報に基づいて前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標を特定し、前記特定したマーカーの絶対座標及び前記距離情報から、前記機器の相対座標を推定する、
という態様であってもよい。
【0023】
本発明の機器位置推定方法において、例えば、前記距離情報が、光、及び音の少なくとも一つのシグナル情報から得られる、
という態様であってもよい。
【0024】
本発明の機器位置推定方法において、例えば、前記機器が、運搬装置であってもよい。
【0025】
本発明の機器位置推定方法において、例えば、前記機器が、無人航空機であってもよい。
【0026】
本発明のプログラムにおいて、例えば、前記位置推定用情報は、さらに、慣性計測情報を含み、
前記慣性計測情報は、前記機器の加速度、角速度、及び地磁気の少なくとも一つの情報を含み、
前記機器位置推定手順は、前記マーカー情報、前記距離情報、及び前記慣性計測情報に基づいて前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する、
という態様であってもよい。
【0027】
本発明のプログラムにおいて、例えば、前記マーカー情報に含まれるマーカーの特徴情報と、前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標とを紐づけて使用し、
前記機器位置推定手順は、前記マーカーの特徴情報に基づいて前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標を特定し、前記特定したマーカーの絶対座標及び前記距離情報から、前記機器の相対座標を推定する、
という態様であってもよい。
【0028】
本発明のプログラムにおいて、例えば、前記距離情報が、光、及び音の少なくとも一つのシグナル情報から得られる、
という態様であってもよい。
【0029】
本発明のプログラムにおいて、例えば、前記機器が、運搬装置であってもよい。
【0030】
本発明のプログラムにおいて、例えば、前記機器が、無人航空機であってもよい。
【0031】
本発明の記録媒体において、例えば、前記位置推定用情報は、さらに、慣性計測情報を含み、
前記慣性計測情報は、前記機器の加速度、角速度、及び地磁気の少なくとも一つの情報を含み、
前記機器位置推定手順は、前記マーカー情報、前記距離情報、及び前記慣性計測情報に基づいて前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する、
という態様であってもよい。
【0032】
本発明の記録媒体において、例えば、前記マーカー情報に含まれるマーカーの特徴情報と、前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標とを紐づけて使用し、
前記機器位置推定手順は、前記マーカーの特徴情報に基づいて前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標を特定し、前記特定したマーカーの絶対座標及び前記距離情報から、前記機器の相対座標を推定する、
という態様であってもよい。
【0033】
本発明の記録媒体において、例えば、前記距離情報が、光、及び音の少なくとも一つのシグナル情報から得られる、
という態様であってもよい。
【0034】
本発明の記録媒体において、例えば、前記機器が、運搬装置であってもよい。
【0035】
本発明の記録媒体において、例えば、前記機器が、無人航空機であってもよい。
【0036】
つぎに、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0037】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の機器位置推定装置10の一例の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本装置10は、マーカー情報取得部11、位置推定用情報取得部12、及び、機器位置推定部13を含む。
【0038】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0039】
図2に、本装置10のハードウェア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、通信デバイス107等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0040】
中央処理装置101は、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、マーカー情報取得部11、位置推定用情報取得部12、及び、機器位置推定部13として機能する。中央処理装置101は、演算装置として、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の演算装置を備えてもよいし、これらの組合せを備えてもよい。
【0041】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンタ、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0042】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0043】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。本装置10が前記記憶部を含む場合、例えば、記憶装置104は、前記記憶部として機能する。前記記憶部は、例えば、マーカー情報に含まれるマーカーの特徴情報と、所定エリア内におけるマーカーの絶対座標とを紐づけた記憶等ができる。
【0044】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。この場合、メモリ102及び記憶装置104は、例えば、マーカー情報等を記憶していてもよい。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0045】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、出力装置106を備える。入力装置105は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。出力装置106は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等があげられる。本実施形態1において、入力装置105と出力装置106とは、別個に構成されているが、入力装置105と出力装置106とは、タッチパネルディスプレイのように、一体として構成されてもよい。
【0046】
つぎに、本実施形態の機器位置推定方法の一例を、
図3のフローチャートS10に基づき説明する。本実施形態の機器位置推定方法は、例えば、
図1又は
図2の装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の機器位置推定方法は、
図1又は
図2の装置10の使用には限定されない。
【0047】
まず、マーカー情報取得部11により、前記マーカー情報を取得する(S11、マーカー情報の取得工程)。前記マーカー情報は、所定エリアにおけるマーカーの座標を含む。
【0048】
前記所定エリアは、例えば、屋内でもよいし、屋外でもよい。具体的に、前記所定エリアは、例えば、店舗(例えば、日用品店、書店、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、デパート、ショッピングセンター、家電量販店、複合施設等)、施設(例えば、美術館、水族館、動物園、博物館、テーマパーク、イベント会場等)、病院、公共施設(例えば、公民館、役所、体育館等)、家(例えば、自宅等)、交通機関(例えば、鉄道駅、バス停、道の駅、サービスエリア等)、行政(例えば、警察等)、路上(例えば、商店街、マラソン大会会場等)、避難所、畜舎(例えば、牛舎等)、工場(例えば、印刷物、化学製品、機械、建築物、食品、飲料、自動車、医薬、半導体、電子製品等の製造工場、物流工場等)があげられる。
【0049】
つぎに、位置推定用情報取得部12により、位置推定用情報を取得する(S12)。前記位置推定用情報は、距離情報を含む。前記距離情報は、機器と前記所定エリア内に設置されたマーカーとの相対距離の情報を含む。
【0050】
前記距離情報は、例えば、光、音等のシグナル情報から得られてもよい。前記シグナル情報は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。前記光は、特に限定されないが、例えば、紫外光、可視光、赤外光があげられる。前記音は、特に限定されないが、例えば、超音波があげられる。
【0051】
前記シグナル情報が光である場合、例えば、3D-LiDARから照射された光であってもよい。前記シグナル情報が音である場合、例えば、超音波距離センサから発せられる音であってもよい。
【0052】
前記距離情報は、例えば、前記3D-LiDARや前記超音波センサ等が有するセンサによって測定、算出された距離情報でもよく、前記センサのシグナル情報を取得して本装置が算出した距離情報であってもよい。
【0053】
前記機器は、例えば、運搬装置、無人航空機等があげられる。前記運搬装置は、例えば、製造や輸送等の工程の間で製品や部材、部品等を搬送できる装置をいい、例えば、ホイスト式クレーン等のクレーン、バキュームリフター、アームロボット、または自動配膳機等の車輪付き運搬装置等があげられる。前記無人航空機は、例えば、人が乗ることができない飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船であって、遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるものをいい、例えば、ドローン、ラジコン機、または無人ヘリコプター等があげられる。前記機器は、例えば、前記3D-LiDARや前記超音波センサ等を含むものであっても良い。
【0054】
なお、
図3においては、マーカー情報を取得(S11)したあとに位置推定用情報を取得(S12)しているが、これはあくまでも例示であり、例えば、位置推定用情報を取得したあとにマーカー情報を取得してもよく、例えば、マーカー情報と位置推定用情報を同時に取得してもよい。
【0055】
つぎに、機器座標推定部13により、前記マーカー情報及び前記距離情報から、前記機器の前記所定エリア内における座標が推定される(S13)。
図4を用いて、機器座標推定部13による前記機器の前記所定エリア内における座標の推定方法の一例を説明する。なお、以下の説明において、前記所定エリアが、屋内の工場であり、前記機器が、工場に配置された天井クレーンである場合を例に挙げて説明するが、本発明は以下の説明にはなんら限定されない。
図4に示すように、所定エリア50には、マーカー20、及び3D-LiDAR40を備えるクレーン30が配置されている。このとき、所定エリア50におけるマーカー20の座標が(50m、25m)であり、クレーン30(又は、3D-LiDAR40)から見たマーカーまでの座標情報が(‐15m、‐12m)であった場合、これらの情報から、クレーン30の所定エリア50内における座標(35m、13m)を計算することができる。なお、前記座標の推定は、前述するような前記所定エリア内における平面座標の推定に限定されず、例えば、クレーンが上下する場合、高さ方向の座標も相対的に推定することができる。
【0056】
なお、
図4において、マーカー20は床面に設置されているが、マーカー20の設置面は、特に制限されず、例えば、
図5に示すように、搬送機30aが3D-LiDAR40を備える場合、マーカー20aは壁面に設置してもよいし、例えば、天井面に設置してもよい(図示せず)。マーカー20は、設置される以外にも、例えば、床面、壁面、天井面に直接マーカーの形状等が施されたものであってもよい。また、マーカー20は、例えば、所定エリア50内に1つ以上設置等されていてもよい。例えば、所定エリア50が広いためにクレーン30とマーカー20との距離が遠く、前記マーカー情報及び前記距離情報が得られない場合には、マーカー20は複数設置等されていることが好ましい。
【0057】
[実施形態2]
本実施形態は、本発明の機器位置推定装置及び機器位置推定方法のその他の例である。前記位置推定用情報は、例えば、さらに慣性計測情報を含んでもよい。前記慣性計測情報は、例えば、前記機器の加速度、角速度、及び地磁気の少なくとも一つの情報を含む。慣性計測情報は、例えば、前記機器に含まれるIMUにより計測された情報であってもよい。
【0058】
前記慣性計測情報を取得する場合、例えば、機器位置推定部13は、前記マーカー情報、前記距離情報、及び前記慣性計測情報に基づいて前記機器の前記所定エリア内における座標を推定してもよい。前記慣性計測情報を利用することで、例えば、前記マーカー情報、及び前記距離情報を取得できなかった場合(例えば、前記機器と前記マーカーとの距離が遠い場合など)であっても、前記慣性計測情報に基づいて前記機器の位置情報を推定することができる。また、前述のとおり、IMU単体を連続稼働させると誤差が蓄積するため、位置の推定精度が低下する。したがって、例えば、IMUにより得られた前記慣性計測情報から推定された位置情報を、前記マーカー情報、及び前記距離情報を用いて定期的にリセット、または補正することもできる。
【0059】
[実施形態3]
本実施形態は、本発明の機器位置推定装置及び機器位置推定方法のその他の例である。本装置10が、さらに記憶部を含む場合、前記記憶部は、例えば、前記マーカー情報に含まれるマーカーの特徴情報と、前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標とを紐づけて記憶し、機器位置推定部13は、前記マーカーの特徴情報に基づいて前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標を特定し、前記特定したマーカーの絶対座標及び前記距離情報から、前記機器の相対座標を推定してもよい。前記マーカーの特徴情報と前記マーカーの絶対座標とを紐づけて記憶すれば、マーカーそれぞれを個別に識別できるため、例えば、前記所定エリアが非常に広く、前記所定エリア内に複数のマーカーを設置する必要がある場合でも、前記機器の前記所定エリア内における座標を推定することができる。
【0060】
前記マーカーの特徴情報は、例えば、マーカーの形状、大きさ、色彩、材質、マーカーに描かれた文字、図形、記号、もしくは模様等(以下、「マーカーの形状等」という場合もある。)の情報があげられる。前記マーカーの特徴情報は、例えば、マーカーの固有の物理的性質、例えば、反射率等から識別されるものであってもよい。
【0061】
[実施形態4]
つぎに、本実施形態のマーカーについて説明する。本実施形態のマーカーは、機器から出力されたシグナルをもとに、所定エリア内におけるマーカーの絶対座標、及びマーカーの特徴情報の少なくとも一つを反射シグナルとして提供する。本実施形態のマーカーは、例えば、本発明の装置に使用するものであってもよい。また、前記反射シグナルは、例えば、マーカーの形状等により決定されてもよい。
【0062】
図5に、本実施形態のマーカーの一例を示す。本実施形態のマーカーは、例えば、
図5に示す形状等であってもよいし、例えば、これら以外の形状等であってもよい。
図5に示すように、本実施形態のマーカー20は、例えば、支持部201と、情報提示部202とを備え、前記情報提示部202の造形によって前記絶対座標および特徴情報の少なくとも一方を提供可能である。なお、
図5に示すマーカー20は、情報提示部202を支持部201が支持する構成を有しているが、本実施形態のマーカーは、情報提示部202により、前記絶対座標および特徴情報の少なくとも一方を提供可能であればよく、支持部201はあってもよいし、なくてもよい。本実施形態のマーカーが支持部を有することにより、例えば、前記機器位置推定装置によりマーカーの前記情報提示部を検出しやすくなるため好ましい。
図5aでは、マーカー20の情報提示部202の一部がくり抜かれているため、機器から出力されたシグナルは、例えば、情報提示部202のくり抜かれていない部分にあたって反射し、情報提示部202のくり抜かれていない部分のみが反射シグナルとして提供される。
図5bでは、マーカー20の情報提示部202の一部に反射材が施されているため、機器から出力されたシグナルは、当該反射材により反射され、当該反射材の反射率に応じた反射シグナルが提供される。
図5cでは、マーカー20の情報提示部202の一部に立体物が形成されているため、機器から出力されたシグナルは、前記立体物により反射され、前記立体物の形状に応じた反射シグナルが提供される。
図5dでは、マーカー20の情報提示部202の表面に反射率の異なる材料が配置されているため、機器から出力されたシグナルは、前記反射率の異なる材料により反射され、前記反射材の反射率に応じて反射シグナルが提供されるため、所定エリア内に配置された複数のマーカーを識別することができる。
図5eでは、情報提示部202の表面に、
図5cの立体物よりもより複雑な形状を施し、その形状に応じて反射シグナルが提供されるため、所定エリア内に配置された複数のマーカーを識別することができる。
【0063】
[実施形態5]
つぎに、実施形態1、実施形態2、又は実施形態3の装置10、実施形態4のマーカー、及び機器を含む、機器位置操作システムの一例を
図6に示す。前記機器は、シグナルを出力可能であり、前記シグナルをもとに得られた前記マーカーからの反射シグナルを受信可能であって、前記反射シグナルを前記機器位置推定装置に送信可能である。前記機器は、例えば、実施形態1における機器と同様であっても良い。
【0064】
図6に示すように、クレーン30は3D-LiDAR40を備え、3D-LiDAR40は、光シグナルを出力する。光シグナルを受け取ったマーカー20は、マーカー20の形状等に応じて、出力された光シグナルを反射する。クレーン30は、マーカー20が反射した、マーカー情報及び位置推定用情報を含むシグナル(反射シグナル)を受信する。ここで、前記反射シグナルの受信は、例えば、クレーン30が有する受信部が受信してもよいし、3D-LiDAR40が有する受信部が受信してもよい。前記反射シグナルを受信したクレーン30は、前記マーカー情報及び前記位置推定用情報を含むシグナル情報を、本装置10に送信する。本装置10は、取得したシグナル情報から、クレーン30の所定エリア50内における座標を推定する。
【0065】
前述のように、屋内に存在する機器の位置を把握しようとする場合には、GPS信号を受信できないためIMU単体で位置を推定する必要があり、誤差の蓄積が特に多くなる。本実施形態のシステムは、例えば、機器が備えるセンサ(例えば、3D-LiDAR)により、前記マーカー情報及び前記位置推定用情報を含むシグナル情報を取得し、機器の所定エリアにおける位置を推定できることから、例えば、本実施形態5のシステムは、屋内機器の位置推定用として特に有効である。
【0066】
また、一般の3D-LiDARを用いた位置推定は推定エリアのマップ情報を用いるが、本実施形態5のシステムは、前記マップ情報を利用せず、クレーン30とマーカー20との間でシグナルの受け渡しをすることで、マーカー情報及び位置推定用情報を本装置10に送信している。すなわち、本実施形態5のシステムは、マーカーの絶対位置(座標)からの相対位置により機器の位置情報を推定できるため、所定エリアのマップ情報を必要としない。通常、特定エリアの3Dマップ情報を生成するためには、大きな手間とコストがかかる。本発明によれば、前記所定エリアのマップ情報の準備が不要となり、より簡便に屋内機器の位置を推定可能となる。
【0067】
[実施形態6]
本実施形態のプログラムは、前述の各工程を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。具体的に、本実施形態のプログラムは、コンピュータに、マーカー情報取得手順、位置推定用情報取得手順、及び、機器位置推定手順を実行させるためのプログラムである。
【0068】
前記マーカー情報取得手順は、マーカー情報を取得し、
前記マーカー情報は、所定エリアにおけるマーカーの座標を含み、
前記位置推定用情報取得手順は、位置推定用情報を取得し、
前記位置推定用情報は、距離情報を含み、
前記距離情報は、機器と所定エリア内に配置されたマーカーとの相対距離の情報を含み、
前記機器位置推定手順は、前記マーカー情報及び前記距離情報から、前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する。
【0069】
また、本実施形態のプログラムは、コンピュータを、マーカー情報取得手順、位置推定用情報取得手順、及び、機器位置推定手順として機能させるプログラムということもできる。
【0070】
本実施形態のプログラムは、前記本発明の機器位置推定装置および機器位置推定方法における記載を援用できる。前記各手順は、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。
【0071】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0072】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
マーカー情報取得部、位置推定用情報取得部、機器位置推定部を含み、
前記マーカー情報取得部は、マーカー情報を取得し、
前記マーカー情報は、所定エリアにおけるマーカーの座標を含み、
前記位置推定用情報取得部は、位置推定用情報を取得し、
前記位置推定用情報は、距離情報を含み、
前記距離情報は、機器と所定エリア内に配置されたマーカーとの相対距離の情報を含み、
前記機器位置推定部は、前記マーカー情報及び前記距離情報から、前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する、
機器位置推定装置。
(付記2)
前記位置推定用情報は、さらに、慣性計測情報を含み、
前記慣性計測情報は、前記機器の加速度、角速度、及び地磁気の少なくとも一つの情報を含み、
前記機器位置推定部は、前記マーカー情報、前記距離情報、及び前記慣性計測情報に基づいて前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する、
付記1記載の機器位置推定装置。
(付記3)
さらに、記憶部を含み、
前記記憶部は、前記マーカー情報に含まれるマーカーの特徴情報と、前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標とを紐づけて記憶し、
前記機器位置推定部は、前記マーカーの特徴情報に基づいて前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標を特定し、前記特定したマーカーの絶対座標及び前記距離情報から、前記機器の相対座標を推定する、
付記1又は2記載の機器位置推定装置。
(付記4)
前記距離情報が、光、及び音の少なくとも一つのシグナル情報から得られる、
付記1から3のいずれかに記載の機器位置推定装置。
(付記5)
前記機器が、運搬装置である付記1から4のいずれかに記載の機器位置推定装置。
(付記6)
前記機器が、無人航空機である付記1から4のいずれかに記載の機器位置推定装置。
(付記7)
機器から出力されたシグナルをもとに、所定エリア内におけるマーカーの絶対座標、及びマーカーの特徴情報の少なくとも一つを反射シグナルとして提供する、マーカー。
(付記8)
付記1から6のいずれかに記載の機器位置推定装置に使用する、付記7記載のマーカー。
(付記9)
マーカー、機器、及び機器位置推定装置を含み、
前記マーカーは、付記7又は8記載のマーカーであり、
前記機器は、シグナルを出力可能であり、前記シグナルをもとに得られた前記マーカーからの反射シグナルを受信可能であって、前記反射シグナルを前記機器位置推定装置に送信可能であり、
前記機器位置推定装置は、付記1から6のいずれかに記載の機器位置推定装置である、
機器位置推定システム。
(付記10)
屋内機器の位置推定用である、付記9記載の機器位置推定システム。
(付記11)
マーカー情報取得工程、位置推定用情報取得工程、機器位置推定工程を含み、
前記マーカー情報取得工程は、マーカー情報を取得し、
前記マーカー情報は、所定エリアにおけるマーカーの座標を含み、
前記位置推定用情報取得工程は、位置推定用情報を取得し、
前記位置推定用情報は、距離情報を含み、
前記距離情報は、機器と所定エリア内に配置されたマーカーとの相対距離の情報を含み、
前記機器位置推定工程は、前記マーカー情報及び前記距離情報から、前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する、
機器位置推定方法。
(付記12)
前記位置推定用情報は、さらに、慣性計測情報を含み、
前記慣性計測情報は、前記機器の加速度、角速度、及び地磁気の少なくとも一つの情報を含み、
前記機器位置推定工程は、前記マーカー情報、前記距離情報、及び前記慣性計測情報に基づいて前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する、
付記11記載の機器位置推定方法。
(付記13)
前記マーカー情報に含まれるマーカーの特徴情報と、前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標とを紐づけて使用し、
前記機器位置推定工程は、前記マーカーの特徴情報に基づいて前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標を特定し、前記特定したマーカーの絶対座標及び前記距離情報から、前記機器の相対座標を推定する、
付記11又は12記載の機器位置推定方法。
(付記14)
前記距離情報が、光、及び音の少なくとも一つのシグナル情報から得られる、
付記11から13のいずれかに記載の機器位置推定方法。
(付記15)
前記機器が、運搬装置である付記11から14のいずれかに記載の機器位置推定方法。
(付記16)
前記機器が、無人航空機である付記11から14のいずれかに記載の機器位置推定方法。
(付記17)
マーカー情報取得手順、位置推定用情報取得手順、機器位置推定手順を含み、
前記マーカー情報取得手順は、マーカー情報を取得し、
前記マーカー情報は、所定エリアにおけるマーカーの座標を含み、
前記位置推定用情報取得手順は、位置推定用情報を取得し、
前記位置推定用情報は、距離情報を含み、
前記距離情報は、機器と所定エリア内に配置されたマーカーとの相対距離の情報を含み、
前記機器位置推定手順は、前記マーカー情報及び前記距離情報から、前記機器の前記所定エリア内における座標を推定し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記18)
前記位置推定用情報は、さらに、慣性計測情報を含み、
前記慣性計測情報は、前記機器の加速度、角速度、及び地磁気の少なくとも一つの情報を含み、
前記機器位置推定手順は、前記マーカー情報、前記距離情報、及び前記慣性計測情報に基づいて前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する、
付記17記載のプログラム。
(付記19)
前記マーカー情報に含まれるマーカーの特徴情報と、前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標とを紐づけて使用し、
前記機器位置推定手順は、前記マーカーの特徴情報に基づいて前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標を特定し、前記特定したマーカーの絶対座標及び前記距離情報から、前記機器の相対座標を推定する、
付記17又は18記載のプログラム。
(付記20)
前記距離情報が、光、及び音の少なくとも一つのシグナル情報から得られる、
付記17から19のいずれかに記載のプログラム。
(付記21)
前記機器が、運搬装置である付記17から20のいずれかに記載のプログラム。
(付記22)
前記機器が、無人航空機である付記17から20のいずれかに記載のプログラム。
(付記23)
マーカー情報取得手順、位置推定用情報取得手順、機器位置推定手順を含み、
前記マーカー情報取得手順は、マーカー情報を取得し、
前記マーカー情報は、所定エリアにおけるマーカーの座標を含み、
前記位置推定用情報取得手順は、位置推定用情報を取得し、
前記位置推定用情報は、距離情報を含み、
前記距離情報は、機器と所定エリア内に配置されたマーカーとの相対距離の情報を含み、
前記機器位置推定手順は、前記マーカー情報及び前記距離情報から、前記機器の前記所定エリア内における座標を推定し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
(付記24)
前記位置推定用情報は、さらに、慣性計測情報を含み、
前記慣性計測情報は、前記機器の加速度、角速度、及び地磁気の少なくとも一つの情報を含み、
前記機器位置推定手順は、前記マーカー情報、前記距離情報、及び前記慣性計測情報に基づいて前記機器の前記所定エリア内における座標を推定する、
付記23記載の記録媒体。
(付記25)
前記マーカー情報に含まれるマーカーの特徴情報と、前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標とを紐づけて使用し、
前記機器位置推定手順は、前記マーカーの特徴情報に基づいて前記所定エリア内におけるマーカーの絶対座標を特定し、前記特定したマーカーの絶対座標及び前記距離情報から、前記機器の相対座標を推定する、
付記23又は24記載の記録媒体。
(付記26)
前記距離情報が、光、及び音の少なくとも一つのシグナル情報から得られる、
付記23から25のいずれかに記載の記録媒体。
(付記27)
前記機器が、運搬装置である付記23から26のいずれかに記載の記録媒体。
(付記28)
前記機器が、無人航空機である付記23から26のいずれかに記載の記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明によれば、例えば、GPS及びIMUでは位置推定誤差が生じる環境下においても、高精度で機器の位置を推定することができる。本発明は、例えば、自動周辺安全検知を目的とした工場におけるクレーンの位置推定装置に適用できるが、適用できる分野は制限されず、位置推定装置を用いた幅広い測定分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0074】
10 機器位置推定装置
11 マーカー情報取得部
12 位置推定用情報取得部
13 機器位置推定部
101 CPU
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 通信デバイス